JP2012171885A - 重合収縮力を低減した接着性の歯科用修復材料 - Google Patents

重合収縮力を低減した接着性の歯科用修復材料 Download PDF

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Abstract

【課題】歯質との接着性と機械的強度に優れ、且つ重合収縮力が小さい自己接着性コンポジットレジンを提供する。
【解決手段】重合性単量体の全量100重量部の内、酸性基を有する重合性単量体(A)を5〜30重量部と、下記一般式(I)で表される構造を有する長鎖多官能重合性単量体(B)を1〜30重量部と、酸性基を有さず且つ下記一般式(I)以外の構造を有する重合性単量体(C)を40〜94重量部含み、重合性単量体100重量部に対してフィラー(D)を100〜900重量部と、重合開始剤(E)とを含む自己接着性歯科用コンポジットレジンとする。(式中の各記号は明細書中に定義の通りである。)
【化1】
Figure 2012171885

【選択図】なし

Description

本発明は、自己接着性歯科用コンポジットレジンに関する。より詳しくは、歯質との接着性と機械的強度に優れ、重合収縮力が小さい自己接着性歯科用コンポジットレジンに関する。
歯の齲蝕やそれに伴う欠損の治療に際して、従来から歯科用接着剤と歯科用コンポジットレジンによる修復が一般的に行われている。修復治療の際は、以下の手順で作業が行われる。まず、齲蝕部分を削って窩洞を形成した後、窩洞に歯科用接着剤を塗布し、続いて接着剤を塗布した部位に可視光を照射して硬化させる。次に、硬化した接着剤層の上に歯科用コンポジットレジンを充填し、最後に充填した歯科用コンポジットレジンに可視光を照射して硬化させる。
上述の修復方法においては、歯科用接着剤と歯科用コンポジットレジンの2つの材料を使用するが、最近、歯科用コンポジットレジンに接着性を持たせた自己接着性歯科用コンポジットレジンが開発され、歯科用接着剤の使用を省略して修復治療の操作ステップを減少させた材料として実用化されるようになっている。
自己接着性コンポジットレジンは、機械的強度を付与する、多官能重合性単量体及びフィラー、ならびに硬化性を向上させる重合開始剤という従来の歯科用コンポジットレジンの成分に加え、歯質への接着性を付与するために、従来から歯科用接着剤に用いられている酸性基を有する重合性単量体を成分としている(例えば、特許文献1及び2参照)。
多官能重合性単量体としては、多官能(メタ)アクリレートが一般的に用いられており、例えば特許文献1では、糖アルコール等を主骨格とした多官能重合性単量体の使用に加えて、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパン、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等を使用してもよいことが記載されている。また、特許文献2でも、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の、少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する重合性単量体を使用できることが記載されている。多官能重合性単量体は、機械的強度を付与する目的から、重合性基の密度を高めるために比較的分子量が小さいものを使用するのが通常であり、特許文献2では、使用される少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する重合性単量体の分子量は、270〜900の範囲内とされている。特許文献1でも、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパンに関し、オキシエチレン鎖の平均重合度が1〜4のものが特に用いられるという記載があり、実施例で用いられている2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパンは、平均2.6個のオキシエチレン鎖を有するものである。
一般的に、歯科用コンポジットレジンなどの(メタ)アクリル系モノマー等の重合性単量体を含む組成物は、重合硬化する際に重合収縮によりその体積が収縮することが知られている。歯科用接着剤と歯科用コンポジットレジンを用いた従来の歯科修復においては、歯科用コンポジットレジンを重合硬化させる際の体積収縮によって発生する応力(以下、重合収縮力と呼ぶことがある)は、歯質と歯科用接着剤との接着界面に集中し、その重合収縮力が辺縁漏洩や修復物の脱落の原因ともなり得るが、近年においては歯科用接着剤の性能が向上し、これらの臨床上の問題は減少してきている。
特開2008−260752号公報 欧州特許出願公開第2153811号明細書
しかしながら、特許文献1及び2に記載された組成物を自己接着性コンポジットレジンとして歯科用接着剤を使用せずに直接歯質に適用する場合、歯質接着性と機械的強度は良好であるものの、重合収縮力については考慮されていなかったため、重合収縮力に関して改善の余地があった。このように、これまでの技術では、歯質接着性、機械的強度、及び重合収縮力のすべてにおいて優れる自己接着性コンポジットレジンは見出されていなかった。
そこで、本発明の目的は、歯質との接着性と機械的強度に優れ、且つ重合収縮力が小さい自己接着性コンポジットレジンを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を続けた結果、下記の一般式(I)で表される構造を有する長鎖多官能重合性単量体を特定の配合量で用いると、歯質との接着性と機械的強度に優れ、且つ重合収縮力が小さい自己接着性コンポジットレジンが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、重合性単量体の全量100重量部の内、酸性基を有する重合性単量体(A)を5〜30重量部と、下記一般式(I)で表される構造を有する長鎖多官能重合性単量体(B)を1〜30重量部と、酸性基を有さず且つ下記一般式(I)以外の構造を有する重合性単量体(C)を40〜94重量部含み、
重合性単量体100重量部に対してフィラー(D)を100〜900重量部と、重合開始剤(E)とを含む自己接着性歯科用コンポジットレジンである。
Figure 2012171885
(式中、R1、R2、R3、及びR4は、それぞれ同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示し、m及びnは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を示し、m+nは、20〜40であり、R5は、下記式で表されるいずれかの二価の基を示す。)
Figure 2012171885
本発明の自己接着性歯科用コンポジットレジンは、歯質との接着性と機械的強度に優れ、且つ重合収縮力が小さい。
本発明の自己接着性歯科用コンポジットレジンは、酸性基を有する重合性単量体(A)と、上記一般式(I)で表される構造を有する長鎖多官能重合性単量体(B)と、酸性基を有さず且つ上記一般式(I)以外の構造を有する重合性単量体(C)と、フィラー(D)と、重合開始剤(E)とを必須成分として含む。まず、これらの必須成分について説明する。
酸性基を有する重合性単量体(A)
酸性基を有する重合性単量体(A)は、歯質への接着作用及び硬化作用を有しており、歯科用コンポジットレジンに、歯質に対する高い接着性及び接着耐久性を付与する成分である。歯科用コンポジットレジンが酸性基を有する重合性単量体(A)を含有することにより、自己接着性歯科用コンポジットレジンとして機能することができる。
酸性基を有する重合性単量体(A)は、単独で又は2種以上適宜組み合わせて使用することができる。酸性基を有する重合性単量体(A)としては、特に限定されないが、分子内に1個のカルボキシル基又はその酸無水物基を有する一官能性重合性単量体、分子内に複数のカルボキシル基又はその酸無水物基を有する一官能性重合性単量体、分子内にホスフィニル基又はホスホノ基を有する一官能性重合性単量体(一官能性ラジカル重合性リン酸エステルと呼ぶことがある)などが挙げられる。
分子内に1個のカルボキシル基又はその酸無水物基を有する一官能性重合性単量体の例としては、(メタ)アクリル酸、N−(メタ)アクリロイルグリシン、N−(メタ)アクリロイルアスパラギン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンマレート、O−(メタ)アクリロイルチロシン、N−(メタ)アクリロイルチロシン、N−(メタ)アクリロイルフェニルアラニン、N−(メタ)アクリロイル−p−アミノ安息香酸、N−(メタ)アクリロイル−o−アミノ安息香酸、p−ビニル安息香酸、2−(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、4−(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、N−(メタ)アクリロイル−5−アミノサリチル酸、N−(メタ)アクリロイル−4−アミノサリチル酸等及びこれらの化合物のカルボキシル基を酸無水物基化した化合物が挙げられる。
分子内に複数のカルボキシル基又はその酸無水物基を有する一官能性重合性単量体の例としては、11−(メタ)アクリロイルオキシウンデカン−1,1−ジカルボン酸、10−(メタ)アクリロイルオキシデカン−1,1−ジカルボン酸、12−(メタ)アクリロイルオキシドデカン−1,1−ジカルボン酸、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキサン−1,1−ジカルボン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−3’−メタクリロイルオキシ−2’−(3,4−ジカルボキシベンゾイルオキシ)プロピルサクシネート、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリテートアンハイドライド、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリテート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメリテート、4−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルトリメリテート、4−(メタ)アクリロイルオキシデシルトリメリテート、6−(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタレン−1,2,6−トリカルボン酸、6−(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタレン−1,2,6−トリカルボン酸無水物、6−(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタレン−2,3,6−トリカルボン酸無水物、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルカルボニルプロピオノイル−1,8−ナフタル酸無水物、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルナフタレン−1,8−トリカルボン酸無水物、9−(メタ)アクリロイルオキシノナン−1,1−ジカルボン酸、13−(メタ)アクリロイルオキシトリデカン−1,1−ジカルボン酸、11−(メタ)アクリルアミドウンデカン−1,1−ジカルボン酸などが挙げられる。
分子内にホスフィニル基又はホスホノ基を有する一官能性重合性単量体の例としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルジハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ブロモエチルハイドロジェンホスフェート、2−(メタ)アクリルアミドエチルジハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルホスホノアセテート等が挙げられる。
その他の酸性基を有する一官能性重合性単量体として、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、10−スルホデシル(メタ)アクリレート等の分子内にスルホ基を有する一官能性重合性単量体などが挙げられる。
酸性基を有する重合性単量体(A)として好ましくは、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルジハイドロジェンホスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリテート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルホスホノアセテートである。
酸性基を有する重合性単量体(A)は、重合性単量体の全量100重量部の内、5〜30重量部配合され、好ましくは8〜20重量部配合される。配合量が5重量部より少ない場合、歯質への接着性向上効果が十分に得られず、30重量部より多い場合、硬化物の十分な機械的強度が得られない。
なお、本発明において、重合性単量体の全量とは、重合開始剤(E)により重合する単量体成分、すなわち、酸性基を有する重合性単量体(A)、長鎖多官能重合性単量体(B)、酸性基を有さず且つ一般式(I)以外の構造を有する重合性単量体(C)の合計量のことをいう。
長鎖多官能重合性単量体(B)
長鎖多官能重合性単量体(B)は、重合収縮力を低減させる効果を有する。本発明の自己接着性コンポジットレジンに長鎖多官能重合性単量体(B)を含有させることによって、歯質との接着界面に生じる応力を低減させることができ、硬化したコンポジットレジンの歯の修復部からの脱落や辺縁漏洩を防止することができる。
長鎖多官能重合性単量体(B)は、単独で又は2種以上適宜組み合わせて使用することができる。長鎖多官能重合性単量体(B)は、下記一般式(I)で表される構造を有する。
Figure 2012171885
ここで、R1、R2、R3、及びR4は、それぞれ同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示し、m及びnは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を示し、m+nは、20〜40であり、R5は、下記式で表されるいずれかの二価の基を示す。
Figure 2012171885
一般式(I)において、n個の繰り返し単位(オキシアルキレン基)を有するポリオキシアルキレン鎖に関し、繰り返し単位の結合様式は、下記式のいずれであってもよい。
Figure 2012171885
同様に、m個の繰り返し単位(オキシアルキレン基)を有するポリオキシアルキレン鎖に関し、繰り返し単位の結合様式は、下記式のいずれであってもよい。
Figure 2012171885
m+nは、20〜40の範囲内であれば、mとnのいずれかが0であってもよい。m+nは、好ましくは、20〜35である。
5として好ましくは、下記式で表されるいずれかの二価の基である。
Figure 2012171885
長鎖多官能重合性単量体(B)は、重合性単量体の全量100重量部の内、1〜30重量部配合され、好ましくは5〜20重量部配合される。配合量が1重量部より少ない場合、重合収縮力低減効果を十分に得ることができず、30重量部より多い場合、硬化物の十分な機械的強度が得られない。
酸性基を有さず且つ一般式(I)以外の構造を有する重合性単量体(C)
酸性基を有さず且つ一般式(I)以外の構造を有する重合性単量体(C)は、自己接着性コンポジットレジンのマトリックスとしての強度あるいは操作性を向上させるための成分である。
重合性単量体(C)としては、酸性基を有しておらず、上記一般式(I)以外の構造を有する限りにおいては、歯科用組成物に使用される公知の重合性単量体が何ら制限無く用いられる。重合性単量体(C)の具体例としては、α−シアノアクリル酸、(メタ)アクリル酸、α−ハロゲン化アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコン酸等のエステル類、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミド誘導体、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、モノ−N−ビニル誘導体、スチレン誘導体等が挙げられる。これらの中では、(メタ)アクリル酸エステル及び(メタ)アクリルアミドが好ましい。重合性単量体(C)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。なお、本発明において(メタ)アクリルの表記は、メタクリルとアクリルの両者を包含する意味で用いられる。
(メタ)アクリル酸エステル及び(メタ)アクリルアミド系の重合性単量体の例を以下に示す。
(イ)一官能性(メタ)アクリレート及び(メタ)一官能性アクリルアミド
メチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2,3−ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、エリトリトールモノ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−(ジヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルオキシドデシルピリジニウムブロマイド、(メタ)アクリロイルオキシドデシルピリジニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシヘキサデシルピリジニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシデシルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
(ロ)二官能性(メタ)アクリレート
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジル(メタ)アクリレート(2,2−ビス[4−〔3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ〕フェニル]プロパン、通称Bis−GMA)、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル〕プロパン、1,2−ビス〔3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ〕エタン、ペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート、[2,2,4−トリメチルヘキサメチレンビス(2−カルバモイルオキシエチル)]ジメタクリレート等が挙げられる。
(ハ)三官能性以上の(メタ)アクリレート
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、N,N’−(2,2,4−トリメチルヘキサメチレン)ビス〔2−(アミノカルボキシ)プロパン−1,3−ジオール〕テトラメタクリレート、1,7−ジアクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラアクリロイルオキシメチル−4−オキシヘプタン等が挙げられる。
重合性単量体(C)は、重合性単量体の全量100重量部の内、40〜94重量部配合される。好ましくは50〜90重量部配合され、最も好ましくは60〜80重量部配合される。40重量部より少ない場合、硬化物の十分な機械的強度が得られず、94重量部より多い場合、接着性や重合収縮力低減が不十分となる。
フィラー(D)
フィラー(D)は、自己接着性コンポジットレジンのマトリックスとしての強度あるいはペースト操作性を向上させるための成分である。
フィラー(D)としては、歯科用コンポジットレジンに使用される公知のフィラーが何ら制限なく使用される。当該フィラーとしては、各種ガラス類〔シリカを主成分とし、必要に応じ、重金属、ホウ素、アルミニウム等の酸化物を含有する。例えば、溶融シリカ、石英、ソーダライムシリカガラス、Eガラス、Cガラス、ボロシリケートガラス(パイレックス(登録商標)ガラス)等の一般的な組成のガラス粉末;バリウムガラス(GM27884、8235、ショット社製、Ray−SorbE2000、Ray−SorbE3000、SpecialtyGlass社製)、ストロンチウム・ボロシリケートガラス(Ray−SorbE4000、SpecialtyGlass社製)、ランタンガラスセラミックス(GM31684、ショット社製)、フルオロアルミノシリケートガラス(GM35429、G018−091、G018−117、ショット社製)などの歯科用ガラス粉末〕、各種セラミック類、シリカ−チタニア、シリカ−ジルコニア等の複合酸化物、珪藻土、カオリン、粘土鉱物(モンモリロナイトなど)、活性白土、合成ゼオライト、マイカ、フッ化カルシウム、フッ化イッテルビウム、フッ化イットリウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン、ヒドロキシアパタイトなどが挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも、シリカを主成分として含むもの(シリカを25重量%以上、好ましくは40重量%以上含むもの)が好適である。
フィラー(D)の平均粒子径としては、通常0.1〜10.0μmであり、0.2〜7.0μmが好ましく、0.4〜5.0μmが特に好ましい。平均粒子径が0.1μm未満では、機械的強度が不十分であったり、ペーストにべたつきを生じ操作性が不十分となるおそれがあり、10.0μmを超えると、硬化物の研磨滑沢性や滑沢耐久性を損なうおそれがある。
なお、フィラー(D)の平均粒子径は、レーザー回折散乱法により、求めることができる。具体的に例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD−2100:島津製作所製)により、0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液を分散媒に用いて測定することができる。
前記フィラー(D)は、重合性単量体成分との親和性を改善したり、重合性単量体成分との化学結合性を高めて硬化物の機械的強度を向上させるために、予め表面処理剤で表面処理を施しておくことが望ましい。
かかる表面処理剤として、有機ケイ素化合物、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物、及び有機アルミニウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の有機金属化合物が挙げられる。有機金属化合物を2種以上使用する場合は、2種以上の有機金属化合物の混合物の表面処理層としてもよいし、複数の有機金属化合物層が積層した複層構造の表面処理層としてもよい。
有機ケイ素化合物としては、(R6nSiX4-nで表される化合物が挙げられる(式中、R6は、炭素数1〜12の置換又は無置換の炭化水素基であり、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子又は水素原子を示し、nは、0〜3の整数である。R6及びXが複数ある場合にはそれぞれ、同一でも異なっていてもよい。)
具体的には、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、トリメチルブロモシラン、ジエチルシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ω−(メタ)アクリロキシアルキルトリメトキシシラン((メタ)アクリロキシ基とケイ素原子との間の炭素数:3〜12、例、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等)、ω−(メタ)アクリロキシアルキルトリエトキシシラン((メタ)アクリロキシ基とケイ素原子との間の炭素数:3〜12、例、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等)等が挙げられる。
この中でも、前記の重合性単量体成分と共重合し得る官能基を有するカップリング剤、例えばω−(メタ)アクリロキシアルキルトリメトキシシラン((メタ)アクリロキシ基とケイ素原子との間の炭素数:3〜12)、ω−(メタ)アクリロキシアルキルトリエトキシシラン((メタ)アクリロキシ基とケイ素原子との間の炭素数:3〜12)、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が特に好ましく用いられる。
有機チタン化合物としては、例えば、テトラメチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラn−ブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート等が挙げられる。
有機ジルコニウム化合物としては、ジルコニウムイソプロポキシド、ジルコニウムn−ブトキシド、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニルアセテート等が挙げられる。
有機アルミニウム化合物としては、例えば、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウム有機酸塩キレート化合物等が挙げられる。
フィラー(D)の形状としては特に制限されることなく、歯科用コンポジットレジンとして高めたい特性に応じて適宜選択すればよく、具体的には、不定形又は球形の粒子の粉末として用いることができる。不定形のフィラー(D)を用いると、機械的強度及び耐磨耗性に特に優れ、球形のフィラー(D)を用いると、研磨滑沢性及び滑沢耐久性に特に優れる。
フィラー(D)の配合量としては、重合性単量体100重量部に対して100〜900重量部が好ましく、150〜600重量部がより好ましく、200〜450重量部が特に好ましい。100重量部より少ない場合、硬化物の十分な機械的強度が得られず、900重量部より多い場合、十分なペースト操作性が得られない。
歯科用コンポジットレジンでは、上記のように、通常、平均粒子径0.1〜10.0μmのフィラーが用いられるが、ペースト操作性などの向上を目的として、平均粒子径0.1μm未満のフィラー(以下、超微粒子フィラーと呼ぶ)を、平均粒子径0.1μm以上のフィラーと併用してもよい。超微粒子フィラーとしては、歯科用組成物に使用される公知の無機超微粒子が何ら制限なく使用される。好ましくは、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア等の無機酸化物粒子、又はこれらからなる複合酸化物粒子、燐酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、フッ化イットリウム、フッ化イッテルビウム等が挙げられる。好ましくは、火炎熱分解法で作製されるシリカ、アルミナ、チタニア等の粒子であり、例えば、日本アエロジル(株)製、商品名:アエロジル、アエロキサイドAluC、アエロキサイドTiO2P25、アエロキサイドTiO2P25S、VP Zirconium Oxide 3−YSZ、VP Zirconium Oxide 3−YSZ PHが挙げられる。
超微粒子フィラーの平均粒子径としては、1〜50nmが好ましく、5〜40nmがより好ましい。
前記超微粒子フィラーは、重合性単量体成分との親和性を改善したり、重合性単量体成分との化学結合性を高めて硬化物の機械的強度を向上させるために、予め前述の表面処理剤で表面処理を施しておいてもよい。
超微粒子フィラーを平均粒子径0.1μm以上のフィラーと併用する場合、超微粒子フィラーの配合量は、重合性単量体100重量部に対し、好ましくは0.1〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部である。配合量が0.1重量部以下の場合、良好なペースト操作性が得られない可能性があり、10重量部以上の場合、ペーストが固くなりすぎ、良好な操作性が得られない可能性がある。
重合開始剤(E)
重合開始剤(E)は、自己接着性コンポジットレジンの重合硬化を促進する成分である。重合開始剤(E)は、一般工業界で使用されている重合開始剤から選択して使用でき、中でも歯科用途に用いられている重合開始剤が好ましく用いられる。特に、光重合及び化学重合の重合開始剤が、単独で又は2種以上適宜組み合わせて使用される。
光重合開始剤としては、(ビス)アシルホスフィンオキサイド類、水溶性アシルホスフィンオキサイド類、チオキサントン類又はチオキサントン類の第4級アンモニウム塩、ケタール類、α−ジケトン類、クマリン類、アントラキノン類、ベンゾインアルキルエーテル化合物類、α−アミノケトン系化合物などが挙げられる。
これらの光重合開始剤の中でも、(ビス)アシルホスフィンオキサイド類及びその塩、α−ジケトン類、及びクマリン化合物からなる群から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。これにより、可視及び近紫外領域での光硬化性に優れ、ハロゲンランプ、発光ダイオード(LED)、キセノンランプのいずれの光源を用いても十分な光硬化性を示す自己接着性コンポジットレジンが得られる。
上記光重合開始剤として用いられるアシルホスフィンオキサイド類しては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルメトキシフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホスフィンオキサイド、2,3,5,6−テトラメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイルジ−(2,6−ジメチルフェニル)ホスホネートなどが挙げられる。
上記光重合開始剤として用いられるビスアシルホスフィンオキサイド類としては、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、(2,5,6−トリメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。
上記光重合開始剤として用いられるα−ジケトン類としては、例えば、ジアセチル、ジベンジル、カンファーキノン、2,3−ペンタジオン、2,3−オクタジオン、9,10−フェナンスレンキノン、4,4’−オキシベンジル、アセナフテンキノン等が挙げられる。この中でも、可視光域に極大吸収波長を有している観点から、カンファーキノンが特に好ましい。
上記光重合開始剤として用いられるクマリン化合物の例としては、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノ)クマリン、3−(4−メトキシベンゾイル)クマリン、3−チェノイルクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシクマリン、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−ベンゾイル−6−メトキシクマリン、3−ベンゾイル−8−メトキシクマリン、3−ベンゾイルクマリン、7−メトキシ−3−(p−ニトロベンゾイル)クマリン、3−(p−ニトロベンゾイル)クマリン、3−ベンゾイル−8−メトキシクマリン、3,5−カルボニルビス(7−メトキシクマリン)、3−ベンゾイル−6−ブロモクマリン、3,3’−カルボニルビスクマリン、3−ベンゾイル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンゾイルベンゾ[f]クマリン、3−カルボキシクマリン、3−カルボキシ−7−メトキシクマリン、3−エトキシカルボニル−6−メトキシクマリン、3−エトキシカルボニル−8−メトキシクマリン、3−アセチルベンゾ[f]クマリン、7−メトキシ−3−(p−ニトロベンゾイル)クマリン、3−(p−ニトロベンゾイル)クマリン、3−ベンゾイル−8−メトキシクマリン、3−ベンゾイル−6−ニトロクマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、7−ジメチルアミノ−3−(4−メトキシベンゾイル)クマリン、7−ジエチルアミノ−3−(4−メトキシベンゾイル)クマリン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノ)クマリン、7−メトキシ−3−(4−メトキシベンゾイル)クマリン、3−(4−ニトロベンゾイル)ベンゾ[f]クマリン、3−(4−エトキシシンナモイル)−7−メトキシクマリン、3−(4−ジメチルアミノシンナモイル)クマリン、3−(4−ジフェニルアミノシンナモイル)クマリン、3−[(3−ジメチルベンゾチアゾール−2−イリデン)アセチル]クマリン、3−[(1−メチルナフト[1,2−d]チアゾール−2−イリデン)アセチル]クマリン、3,3’−カルボニルビス(6−メトキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−アセトキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジメチルアミノクマリン)、3−(2−ベンゾチアゾイル)−7−(ジエチルアミノ)クマリン、3−(2−ベンゾチアゾイル)−7−(ジブチルアミノ)クマリン、3−(2−ベンゾイミダゾイル)−7−(ジエチルアミノ)クマリン、3−(2−ベンゾチアゾイル)−7−(ジオクチルアミノ)クマリン、3−アセチル−7−(ジメチルアミノ)クマリン、3,3’−カルボニルビス(7−ジブチルアミノクマリン)、3,3’−カルボニル−7−ジエチルアミノクマリン−7’−ビス(ブトキシエチル)アミノクマリン、10−[3−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−1−オキソ−2−プロペニル]−2,3,6,7−1,1,7,7−テトラメチル1H,5H,11H−[1]ベンゾピラノ[6,7,8−ij]キノリジン−11−オン、10−(2−ベンゾチアゾイル)−2,3,6、7−テトラヒドロ−1,1,7,7−テトラメチル1H,5H,11H−[1]ベンゾピラノ[6,7,8−ij]キノリジン−11−オン等の特開平9−3109号公報、特開平10−245525号公報に記載されている化合物が挙げられる。中でも、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)及び3,3’−カルボニルビス(7−ジブチルアミノクマリン)が好適である。
水溶性アシルホスフィンオキサイド類、チオキサントン類又はチオキサントン類の第4級アンモニウム塩、ケタール類、アントラキノン類、ベンゾインアルキルエーテル化合物類、及びα−アミノケトン系化合物の具体例としては、国際公開第2008/087977号パンフレットに記載のものを挙げることができる。
本発明に用いられる重合開始剤(E)のうち化学重合開始剤としては、有機過酸化物が好ましく用いられる。上記の化学重合開始剤に使用される有機過酸化物は特に限定されず、公知のものを使用することができる。代表的な有機過酸化物としては、ケトンパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシケタール、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。これら有機過酸化物の具体例としては、国際公開第2008/087977号パンフレットに記載のものを挙げることができる。
重合開始剤(E)の配合量は特に限定されないが、得られる自己接着性コンポジットレジンの硬化性等の観点からは、重合性単量体の全量100重量部に対して、0.001〜20重量部が好ましい。重合開始剤(E)の配合量が0.001重量部未満の場合、重合が十分に進行せず、接着性の低下を招くおそれがあり、より好適には0.01重量部以上である。一方、重合開始剤(E)の配合量が20重量部を超える場合、重合開始剤自体の重合性能が低い場合には、十分な接着性が得られなくなるおそれがあり、さらには自己接着性コンポジットレジンからの析出を招くおそれがあるため、より好適には10重量部以下であり、さらに好適には5重量部以下である。
次に、本発明の自己接着性歯科用コンポジットレジンの任意成分について説明する。
重合促進剤(F)
好ましい実施態様では、重合促進剤(F)が用いられる。本発明に用いられる重合促進剤(F)としては、アミン類、スルフィン酸及びその塩、ボレート化合物、バルビツール酸誘導体、トリアジン化合物、銅化合物、スズ化合物、バナジウム化合物、ハロゲン化合物、アルデヒド類、チオール化合物、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ尿素化合物などが挙げられる。
重合促進剤(F)として用いられるアミン類は、脂肪族アミン及び芳香族アミンに分けられる。脂肪族アミンとしては、例えば、n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン等の第1級脂肪族アミン;ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、N−メチルエタノールアミン等の第2級脂肪族アミン;N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、N−ラウリルジエタノールアミン、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、N−メチルジエタノールアミンジメタクリレート、N−エチルジエタノールアミンジメタクリレート、トリエタノールアミンモノメタクリレート、トリエタノールアミンジメタクリレート、トリエタノールアミントリメタクリレート、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等の第3級脂肪族アミンなどが挙げられる。これらの中でも、自己接着性コンポジットレジンの硬化性及び保存安定性の観点から、第3級脂肪族アミンが好ましく、その中でもN−メチルジエタノールアミン及びトリエタノールアミンがより好ましく用いられる。
また、芳香族アミンとしては、例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3,5−ジメチルアニリン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3,4−ジメチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−4−エチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−4−イソプロピルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3,5−ジ−イソプロピルアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3,5−ジ−t−ブチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−m−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−3,5−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−3,4−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−4−エチルアニリン、N,N−ジメチル−4−イソプロピルアニリン、N,N−ジメチル−4−t−ブチルアニリン、N,N−ジメチル−3,5−ジ−t−ブチルアニリン、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸メチルエステル、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸n−ブトキシエチルエステル、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸2−(メタクリロイルオキシ)エチルエステル、4−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸ブチルエステル等が挙げられる。これらの中でも、自己接着性コンポジットレジンに優れた硬化性を付与できる観点から、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸n−ブトキシエチルエステル及び4−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノンからなる群から選択される少なくとも1種が好ましく用いられる。
スルフィン酸及びその塩、ボレート化合物、バルビツール酸誘導体、トリアジン化合物、銅化合物、スズ化合物、バナジウム化合物、ハロゲン化合物、アルデヒド類、チオール化合物、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、及びチオ尿素化合物の具体例としては、国際公開第2008/087977号パンフレットに記載のものを挙げることができる。
本発明に用いられる重合促進剤(F)の配合量は特に限定されないが、得られる自己接着性コンポジットレジンの硬化性等の観点からは、重合性単量体の全量100重量部に対して、重合促進剤(F)を0.001〜30重量部含有してなることが好ましい。重合促進剤(F)の配合量が0.001重量部未満の場合、重合が十分に進行せず、接着性の低下を招くおそれがあり、より好適には0.05重量部以上である。一方、重合促進剤(F)の配合量が30重量部を超える場合、重合開始剤自体の重合性能が低い場合には、十分な接着性が得られなくなるおそれがあり、さらには自己接着性コンポジットレジンからの析出を招くおそれがあるため、より好適には20重量部以下である。
フッ素イオン放出性物質(G)
本発明の自己接着性コンポジットレジンは、さらにフッ素イオン放出性物質(G)を含んでいてもよい。フッ素イオン放出性物質(G)を配合することによって、歯質に耐酸性を付与することができる自己接着性コンポジットレジンが得られる。かかるフッ素イオン放出性物質としては、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化リチウム、フッ化イッテルビウム等の金属フッ化物類等を挙げることができる。
この他、本発明の自己接着性コンポジットレジンには、本発明の効果を阻害しない範囲でpH調整剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、増粘剤、着色剤、抗菌剤、香料等を配合してもよい。
本発明の自己接着性歯科用コンポジットレジンは、例えば、歯質の欠損部分を修復する際に用いることができる。このとき、エッチング材、プライマー、セルフエッチングプライマー、接着剤等の前処理剤を用いることなく、直接、本発明の自己接着性歯科用コンポジットレジンを歯質に充填して用いることができる。本発明の自己接着性歯科用コンポジットレジンによれば、歯質との接着性と機械的強度に優れ、且つ重合収縮力が小さい。また、硬化したコンポジットレジンの歯の修復部からの脱落や辺縁漏洩を防止することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。なお、以下で用いる略称及び略号については次の通りである。
MDP:10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート
D30E:
Figure 2012171885
23G:
Figure 2012171885
TEGDMA:トリエチレングリコールジメタクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
Bis−GMA:2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシフェニル〕プロパン
TMDPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド
UIS−24:2.2μm粒径シリケートガラス
自己接着性コンポジットレジンの作製
表1に記載の各成分を常温下で混合して自己接着性コンポジットレジンを作製した。これらの自己接着性コンポジットレジンを用い、後述の方法に従って、接着性試験、収縮力試験及び曲げ強さ試験を行った。その組成及び評価結果を表1に示す。
接着性試験
ウシ下顎前歯の唇面を流水下にて#80シリコン・カーバイド紙(日本研紙社製)で研磨して、象牙質の平坦面を露出させたサンプルを得た。得られたサンプルを流水下にて#1000のシリコン・カーバイド紙(日本研紙社製)でさらに研磨した。研磨終了後、表面の水をエアブローすることで乾燥した。乾燥後の平滑面に、直径3mmの丸穴を有する厚さ約150μmの粘着テープを貼着し、接着面積を規定した。
上記作製した自己接着性コンポジットレジンを上記の丸穴内に充填し、離型フィルム(ポリエステル)で被覆した。次いで、その離型フィルムの上にスライドガラスを載置して押しつけることで、前記自己接着性コンポジットレジンの塗布面を平滑にした。続いて、前記離型フィルムを介して、前記自己接着性コンポジットレジンに対して歯科用可視光線照射器「JETライト3000」(J.Morita USA社製)を用いて20秒間光照射を行い、前記自己接着性コンポジットレジンを硬化させた。
得られた自己接着性コンポジットレジンの硬化物の表面に対して、市販の歯科用レジンセメント(クラレメディカル社製、商品名「パナビア21」)を用いてステンレス製円柱棒(直径7mm、長さ2.5cm)の一方の端面(円形断面)を接着した。接着後、当該サンプルを30分間室温で静置した後、蒸留水に浸漬した。接着試験供試サンプルは計5個作製し、37℃に保持した恒温器内に24時間静置した。
上記の接着試験供試サンプルの引張接着強さを、万能試験機(島津製作所社製)にてクロスヘッドスピードを2mm/分に設定して測定し、平均値を引張接着強さとした。
収縮力試験
50μmアルミナパウダーでサンドブラスト処理を施した5.0mm厚ガラス板に離型剤を塗布したステンレス製ワッシャー(内径5.3mm×0.8mm厚)を設置し、ワッシャー内に自己接着性コンポジットレジンを充填した。次いで、余剰な自己接着性コンポジットレジンペーストを除去し、別途サンドブラスト処理を施したステンレス製治具(φ5mm)とガラス板で自己接着性コンポジットレジンを挟み込んだ。
上記サンプルのガラス板側から前記歯科用可視光線照射器「JETライト3000」を用いて40秒間光照射を行い、前記自己接着性コンポジットレジンを硬化させ、このときの収縮力を万能試験機(島津製作所社製)で測定した。測定は3回行い、平均値を収縮力とした。
曲げ強さ試験
前記自己接着性コンポジットレジンを、ポリエステル製フィルムを載置したスライドガラス上に置いたテフロン(登録商標)型(寸法2mm×2mm×32mm)に入れ、上からポリエステル製フィルムを置いて、さらにガラス板を用いて軽く押し当てた。歯科技工用光照射器(モリタ製、「アルファーライトII」)で両面から各2分間ずつ光を照射して硬化させた。硬化物を5本ずつ作製し、テフロン(登録商標)型から取り出した後、蒸留水に浸漬し、37℃に保持した恒温器内に24時間静置した。万能試験機(島津製作所製)を用いて、スパン:20mm、クロスヘッドスピード:1mm/minの条件下で曲げ強さを測定した。測定サンプルは計5個作成し、各試験片の測定値の平均値を算出し、曲げ強さとした。
Figure 2012171885
Figure 2012171885
表1及び2に示すように、実施例1〜9で作製した本発明の自己接着性コンポジットレジンは、歯質に対する高い接着性を示すとともに、比較的低い収縮力と、高い曲げ強さを示した。一方、比較例1で作製した自己接着性コンポジットレジンは高い収縮力を示した。これは重合収縮力低減効果を有する長鎖多官能重合性単量体(B)を配合していないためである。比較例2で作製した自己接着性コンポジットレジンは低い曲げ強さを示したが、これは長鎖多官能重合性単量体(B)を大量に配合することで、重合性基密度が低下したためであると考えられる。比較例3で作製した自己接着性コンポジットレジンは歯質に対する接着性が低く、脱落してしまった。これは酸性基を有する重合性単量体(A)を配合していないため、歯質への接着性が発現しなかったためであると考えられる。比較例4で作製した自己接着性コンポジットレジンは低い曲げ強さを示したが、これは硬化性の低い酸性基を有する重合性単量体(A)を大量に配合したためであると考えられる。比較例5で作製した自己接着性コンポジットレジンは低い曲げ強さを示したが、これはフィラー(D)の配合量が、高い機械的強度を得るには不十分であったためと考えられる。比較例6で作製した自己接着性コンポジットレジンはフィラー量が多く、調製することができなかった。
本発明の自己接着性コンポジットレジンは、歯の欠損、う蝕の治療に際して、窩洞をまず形成し、自己接着性コンポジットレジンをそこへ直接充填し、光硬化させて使用することができる。
Figure 2012171885

Claims (3)

  1. 重合性単量体の全量100重量部の内、酸性基を有する重合性単量体(A)を5〜30重量部と、下記一般式(I)で表される構造を有する長鎖多官能重合性単量体(B)を1〜30重量部と、酸性基を有さず且つ下記一般式(I)以外の構造を有する重合性単量体(C)を40〜94重量部含み、
    重合性単量体100重量部に対してフィラー(D)を100〜900重量部と、重合開始剤(E)とを含む自己接着性歯科用コンポジットレジン。
    Figure 2012171885
    (式中、R1、R2、R3、及びR4は、それぞれ同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示し、m及びnは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を示し、m+nは、20〜40であり、R5は、下記式で表されるいずれかの二価の基を示す。)
    Figure 2012171885
  2. 重合性単量体の全量100重量部の内、前記酸性基を有する重合性単量体(A)を5〜30重量部と、前記長鎖多官能重合性単量体(B)を5〜20重量部と、前記重合性単量体(C)を50〜90重量部含み、重合性単量体100重量部に対してフィラー(D)を150〜600重量部と、重合開始剤(E)とを含む請求項1に記載の自己接着性歯科用コンポジットレジン。
  3. 前記長鎖多官能重合性単量体(B)のR5が、下記式で表されるいずれかの二価の基である請求項1又は2に記載の自己接着性歯科用コンポジットレジン。
    Figure 2012171885
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