JP2012170949A - 硝酸廃液の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】硝酸廃液に有機還元剤を添加して硝酸イオンを有機還元剤で還元分解する処理方法において、硝酸イオンの分解反応を阻害する溶存物を予め除去し、および/または該分解反応を阻害する作用を抑止して硝酸イオンの還元分解を進めることを特徴とする硝酸廃液の処理方法であり、例えば、亜硝酸の還元消去を生じる溶存物を予め酸化除去した後に有機還元剤を添加し、または廃液全体の酸濃度を高めて亜硝酸の生成を促すことによって、硝酸性窒素濃度がアンモニア性窒素濃度を上回るようにして硝酸イオンの還元分解を進める硝酸廃液の処理方法。
【選択図】なし
Description
〔1〕硝酸廃液に有機還元剤を添加して硝酸イオンを有機還元剤で還元分解する処理方法において、硝酸イオンの分解反応を阻害する溶存物を予め除去し、および/または該分解反応を阻害する作用を抑止して硝酸イオンの還元分解を進めることを特徴とする硝酸廃液の処理方法。
〔2〕上記〔1〕の処理方法において、硝酸廃液に酸化剤を添加し、あるいは硝酸廃液に酸化性ガスを散気することによって、亜硝酸の還元消去を生じる溶存物を予め酸化除去した後に有機還元剤を添加して硝酸イオンの分解を進める硝酸廃液の処理方法。
〔3〕上記〔1〕の処理方法において、硝酸を添加し、または硝酸と共に硝酸以外の無機酸を添加し、または硝酸以外の無機酸を添加して廃液全体の酸濃度を高め、亜硝酸の生成を促すことによって硝酸イオンの還元分解を進める硝酸廃液の処理方法。
〔4〕上記〔1〕の処理方法において、亜硝酸の還元消去を生じる溶存物を予め除去した後、硝酸を添加し、または硝酸と共に硝酸以外の無機酸を添加し、または硝酸以外の無機酸を添加して廃液全体の酸濃度を高め、亜硝酸の生成を促すことによって、亜硝酸の生成が亜硝酸の消失を上回るようにして硝酸イオンの分解とアンモニウムイオンの分解とを一括して進める硝酸廃液の処理方法。
〔5〕亜硝酸の還元消去を生じる溶存物を予め酸化して亜硝酸の還元消去を抑止した後に、該廃液中の硝酸性窒素分濃度がアンモニア性窒素分濃度を上回るように、かつ該廃液全体の酸濃度が1.5N以上であって硝酸以外の無機酸の濃度分が1.0N以上になるように、硝酸および/または硝酸以外の無機酸を添加して上記酸濃度に調整した後に、有機還元剤を添加して硝酸イオンの分解を進める上記〔1〕〜上記〔4〕の何れかに記載する硝酸廃液の処理方法。
〔6〕有機還元剤の添加量を分割し、分解ガス発生前の有機還元剤の添加量を硝酸廃液の突沸が生じない量にし、分解ガス発生後はガス量ないしガス成分に応じて有機還元剤の添加量および添加時機を制御する上記〔1〕〜上記〔5〕の何れかに記載する硝酸廃液の処理方法。
〔7〕有機還元剤の最初の添加量を添加総量の5〜10wt%にし、ガス発生後は分解ガス発生による反応器内の圧力変化あるいは分解ガスの成分変化を検知して有機還元剤を少量ずつ連続的に添加する上記〔1〕〜上記〔6〕の何れかに記載する硝酸廃液の処理方法。
〔8〕有機還元剤の添加終了後に、引き続き、処理終了剤としてアンモニウムイオンを添加し、廃液中に残存する亜硝酸イオンを消失させる上記〔1〕〜上記〔7〕の何れかに記載する硝酸廃液の処理方法。
〔9〕有機還元剤の添加終了後に、廃液中のアンモニウムイオン濃度が100〜300mg/Lになるようにアンモニウムイオンを添加する上記〔8〕に記載する硝酸廃液の処理方法。
〔10〕硝酸廃液の反応開始時の液温を初期酸濃度に応じて設定し、硝酸廃液の初期酸濃度が1.5Nの場合は90℃〜95℃、7N以上の場合は65℃〜70℃、1.5N〜7N未満の間は65℃から95℃の範囲で初期酸濃度に逆比例して液温を低く設定し、反応の進行によって硝酸廃液の酸濃度が低下するのに応じ、沸騰しない温度範囲で、硝酸廃液の液温を反応開始から徐々に上昇させる上記〔1〕〜上記〔9〕の何れかに記載する硝酸廃液の処理方法。
本発明の処理方法は、硝酸廃液に有機還元剤を添加して硝酸イオンを有機還元剤で還元分解する処理方法において、硝酸イオンの分解反応を阻害する溶存物を予め除去し、および/または該分解反応を阻害する作用を抑止して硝酸イオンの還元分解を進めることを特徴とする硝酸廃液の処理方法である。
表1に示す濃度に調整した硝酸、塩酸とヒドラジン、アンモニウムイオンとを含む試験液250mLをフラスコに張り込み、予め酸化剤を常温で添加して1時間撹拌保持した後に95℃に加熱し、その後ホルマリンを添加して硝酸の還元分解試験を行なった。酸化剤としては、過酸化水素あるいは次亜塩素酸ソーダを用いた。各々の試験条件と反応開始までの誘導時間、反応終了時の全窒素分濃度を表1に示す。いずれの試験も反応開始から約1時間で反応が終了した。
実施例1と同じ液性の試験液について、酸化剤を添加せずに、試験液を90℃に加熱し、その後ホルマリンを添加して硝酸の還元分解試験を行なった。各々の試験条件と反応開始までの誘導時間、反応終了時の全窒素分濃度を表2に示す。比較例1−1では有機還元剤添加後約5時間保持しても反応を開始しなかった。比較例1−2では反応開始までに約5時間を要し、その後約1時間で処理を終えた。
表3に示す濃度に調整した硝酸、塩酸とヒドラジン、アンモニウムイオンとを含む試験液の100mLをフラスコに張り込み、この試験液を撹拌しながら90℃に加熱して空気散気した。空気散気は5時間継続した(実施例2)。その後ホルマリンを添加して硝酸の還元分解試験を行なった。試験条件と反応開始までの誘導時間、反応終了時の全窒素分濃度を表3に示す。反応開始後の処理時間は約1時間であった。
空気散気の継続時間以外の試験条件を実施例2と同じ条件とし、空気散気の継続時間のみを0.5〜3時間として硝酸の還元分解試験を行なった。この場合は、有機還元剤による硝酸の分解反応の誘導時間が1時間以上であり、反応開始後の処理時間も2時間以上を要し、処理後の全窒素濃度は100mg/Lを上回る場合があった。
表4に示す濃度に調整した硝酸、塩酸、アンモニウムイオンを含む試験液250mLをフラスコに張り込み、この試験液を撹拌しながら所定温度加熱した後、ホルマリンを添加して硝酸の還元分解試験を行なった。各々の試験条件と反応開始までの誘導時間、反応終了時の全窒素分濃度を表4に示す。
表5に示す濃度に調整した硝酸、塩酸、アンモニウムイオンを含む試験液100mLをフラスコに張り込み、この試験液を撹拌しながら90℃に加熱した後にホルマリンを添加して硝酸の還元分解試験を行なった。ホルマリンの添加を終えた後、引き続き、処理終了剤としてアンモニウムイオンを300mg/Lの濃度となるよう添加した。反応開始からホルマリンの全量を添加し終えるまで約1時間で処理を終えた。この試験の試験結果を表5に示す。
実施例4と同じ組成の試験液を用い、ホルマリンの添加を終えた後に処理終了剤を添加せずに15分間保持し、硝酸性窒素の濃度変化を調べた。反応開始から全てのホルマリンを添加し終えるまで約1時間で処理を終えた。この試験の試験結果を表6に示す。
硝酸性窒素濃度46000mg/L、塩酸8.7N、全酸濃度12N、アンモニウムイオン1000mg/Lの試験液50mlをフラスコに張り込み、この試験液を撹拌しながら70℃に加熱し、その後ホルマリンを添加して硝酸の還元分解試験を行なった。反応は、90℃の場合と同様に1分以内に開始した。ホルマリンを硝酸に対するモル比で1まで添加し終えるまで約1時間で反応が終了した。ホルマリン添加後の硝酸性窒素濃度は250mg/Lに低下した。
Claims (10)
- 硝酸廃液に有機還元剤を添加して硝酸イオンを有機還元剤で還元分解する処理方法において、硝酸イオンの分解反応を阻害する溶存物を予め除去し、および/または該分解反応を阻害する作用を抑止して硝酸イオンの還元分解を進めることを特徴とする硝酸廃液の処理方法。
- 請求項1の処理方法において、硝酸廃液に酸化剤を添加し、あるいは硝酸廃液に酸化性ガスを散気することによって、亜硝酸の還元消去を生じる溶存物を予め酸化除去した後に有機還元剤を添加して硝酸イオンの分解を進める硝酸廃液の処理方法。
- 請求項1の処理方法において、硝酸を添加し、または硝酸と共に硝酸以外の無機酸を添加し、または硝酸以外の無機酸を添加して廃液全体の酸濃度を高め、亜硝酸の生成を促すことによって硝酸イオンの還元分解を進める硝酸廃液の処理方法。
- 請求項1の処理方法において、亜硝酸の還元消去を生じる溶存物を予め除去した後、硝酸を添加し、または硝酸と共に硝酸以外の無機酸を添加し、または硝酸以外の無機酸を添加して廃液全体の酸濃度を高め、亜硝酸の生成を促すことによって、亜硝酸の生成が亜硝酸の消失を上回るようにして硝酸イオンの分解とアンモニウムイオンの分解とを一括して進める硝酸廃液の処理方法。
- 亜硝酸の還元消去を生じる溶存物を予め酸化して亜硝酸の還元消去を抑止した後に、該廃液中の硝酸性窒素分濃度がアンモニア性窒素分濃度を上回るように、かつ該廃液全体の酸濃度が1.5N以上であって硝酸以外の無機酸の濃度分が1.0N以上になるように、硝酸および/または硝酸以外の無機酸を添加して上記酸濃度に調整した後に、有機還元剤を添加して硝酸イオンの分解を進める請求項1〜請求項4の何れかに記載する硝酸廃液の処理方法。
- 有機還元剤の添加量を分割し、分解ガス発生前の有機還元剤の添加量を硝酸廃液の突沸が生じない量にし、分解ガス発生後はガス量ないしガス成分に応じて有機還元剤の添加量および添加時機を制御する請求項1〜請求項5の何れかに記載する硝酸廃液の処理方法。
- 有機還元剤の最初の添加量を添加総量の5〜10wt%にし、ガス発生後は分解ガスの圧力変化あるいは分解ガスの成分変化を検知して有機還元剤を少量ずつ連続的に添加する請求項1〜請求項6の何れかに記載する硝酸廃液の処理方法。
- 有機還元剤の添加終了後に、引き続き、処理終了剤としてアンモニウムイオンを添加し、廃液中に残存する亜硝酸イオンを消失させる請求項1〜請求項7の何れかに記載する硝酸廃液の処理方法。
- 有機還元剤の添加終了後に、廃液中のアンモニウムイオン濃度が100〜300mg/Lになるようにアンモニウムイオンを添加する請求項8に記載する硝酸廃液の処理方法。
- 硝酸廃液の反応開始時の液温を初期酸濃度に応じて設定し、硝酸廃液の初期酸濃度が1.5Nの場合は90℃〜95℃、7N以上の場合は65℃〜70℃、1.5N〜7N未満の間は65℃から95℃の範囲で初期酸濃度に逆比例して液温を低く設定し、反応の進行によって硝酸廃液の酸濃度が低下するのに応じ、沸騰しない温度範囲で、硝酸廃液の液温を反応開始から徐々に上昇させる請求項1〜請求項9の何れかに記載する硝酸廃液の処理方法。
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JPH08332490A (ja) * | 1995-06-06 | 1996-12-17 | Hitachi Ltd | 廃水処理方法 |
JP4239006B2 (ja) * | 2004-05-19 | 2009-03-18 | 三菱マテリアル株式会社 | 硝酸廃液の処理方法 |
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