JP2012170510A - 変形爪矯正具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 β型チタン合金又はチタン系アモルファス合金からなる低い弾性かつ高い圧延性の針金金属部材からなる針状部材を爪軟化剤とともに用いることによって、痛みや過剰の変形矯正がなく、巻き爪や陥入爪等の変形爪を従来の手技と比較して短時間、短日数で治療することができる。更にニッケル等の金属を含まない合金を用いれば、難治性のアレルギー等の症状を起こすこともない。
【選択図】 図1
Description
[1] システイン、チオグリコール酸及びチオグリコール酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の爪軟化剤が適用された変形爪の矯正の際に使用される、針状部材を含む矯正具であって、前記針状部材がβ型チタン合金及びチタン系アモルファス合金からなる群より選択される1以上である変形爪矯正具。
[2] 前記針状部材の少なくとも一端が圧延されて平坦化している、前項[1]記載の変形爪矯正具。
[3] 前記圧延されて平坦化している部分が、略コの字型又は略U字型の鈎形状を形成している、前項[1]又は[2]記載の変形爪矯正具。
[4] 前記β型チタン合金がチタン、モリブデン、ジルコニウム及びスズからなる合金である、前項[1]〜[3]のいずれか一項記載の変形爪矯正具。
[5] 前記合金がニッケル、バナジウム及びクロムのいずれの金属も実質的に含まない、前項[1]〜[4]のいずれか一項記載の変形爪矯正具。
[6] 前記針状部材のβ型チタン合金又はチタン系アモルファス合金のヤング率が30〜75GPaである、前項[1]〜[5]のいずれか一項記載の変形爪矯正具。
[7] 爪甲上に配置されるブラケットを更に有する、前項[1]〜[6]のいずれか一項記載の変形爪矯正具。
[8] システイン、チオグリコール酸及びチオグリコール酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の爪軟化剤と、前項[1]〜[7]のいずれか一項記載の変形爪矯正具とを含む、変形爪の整復用キット。
図1は、本発明の実施の一形態にかかる変形爪矯正具の斜視図である。本変形爪矯正具10はβ型チタン合金からなる針状部材を構成材料とする。変形爪矯正具10は、針状の本体部12、本体部12に連続する鈎形状の係合部14を有する。係合部14の形状は、爪に係合することができる限り特に限定されないが、爪側縁部に係合する目的で、略コの字型又は略U字型が好ましい。この例では略コの字型となっている。コの字型とは、折れ曲がっている角度が実質的に直角であり、U字型とは、コの字の折れ曲がっている部分の角が実質的になだらかになっている形状をいうが、これらは特に厳密に区別されるものではない。ここで、当該係合部14は、針状部材(β型チタン合金又はチタン系アモルファス合金)の端部を圧延することで平坦化し、その後所定形状(例えば、略コの字型又は略U字型)に折り曲げることにより形成される。即ち、本体部12と係合部14は一体化している。本体部12は、係合部14ができる向きが凸になるように曲線化している。この曲線化がβ型チタン合金やチタン系アモルファス合金の弾性と相まって、変形爪の整復に供する。尚、どのような曲率で曲線化させるかは爪の大きさや形状等によって適宜決定される。
本発明において、変形爪矯正具に用いられる針状部材の構成成分の一態様は、β型チタン合金である。β型チタン合金は、(1)熱処理によりα+β型チタン合金以上の強度が得られる、(2)bcc構造を有するため、α+β型チタン合金よりも冷間加工性に優れる、(3)CPチタンやα+β型チタン合金よりも弾性率が小さい、といった特長を有する(医療用金属材料概論、塙隆夫編、日本金属学会)。
β型チタン合金又はチタン系アモルファス合金からなる針状部材としては、太さが種々のものを準備しておき、症状にあわせて最も望ましい自律的な矯正整復力が得られる太さのものを用いることが好ましい。例えば、図1に示す針状部材の圧延されていない本体部12の断面積は、特に限定されないが、0.15〜0.4mm2程度であることが好ましい。本矯正具の長さは、足爪のサイズに応じて切断することによって調整することができる。本体部12の断面形状は円形、長円形、楕円形、正方形、長方形、他の多角形のいずれの形状であってもよい。例えば、図1に示す針状部材の本体部12の断面は長方形(矩形)である。本発明の目的を果たすことができる限り形状に制限はない。
本発明の変形爪矯正具に用いられる針状部材はその本体部が略直線状であってもよく、曲線状であっても(曲率を有していても)よい。図1は、変形爪矯正具10が曲線状である形態である。図1に示すように、係合部14の水平上方部分16が上向きに形成されている場合、本体部12は曲線の凸部が上向きに位置するように曲がっているものが好ましい。曲線状のものを用いれば、その弾性が爪を正常な形状になるように導くため、短時間で変形爪を整復することができる。好ましい曲率半径は、5cm〜30cm程度である。
本発明の変形爪矯正具に用いられるβ型チタン合金又はチタン系アモルファス合金は、好ましくは30〜75GPaのヤング率を有する。より好ましくは35〜65GPaである。ヤング率は、JIS Z 2280(金属材料のヤング率)に従って測定することができる。かかるヤング率はNi−Ti合金の80〜100GPaといった高い弾性よりも低く、患者に無用の痛みを与えることがない。
本発明にかかる変形爪矯正具は、針状部材がβ型チタン合金又はチタン系アモルファス合金からなる限り、その形状や装備された部品等、様々な態様が存在する。以下、図面を参照しながら、他の形態について説明する。例えば、下記で説明するように、図4にかかる形態は本体部上にブラケットを更に備えており、図5にかかる形態はブラケットに加えて移動可能係合部を更に有している。以下、図番に従い順に説明する。
図2は、本発明の実施の一形態にかかる変形爪矯正具の斜視図である。ここでは、変形爪矯正具10は略直線状の本体部12と、本体部12に連続する圧延平板部23とからなる。圧延平板部23の幅W1は、本体部12の断面幅W2の120%〜350%程度であることが好ましい。圧延平板部23は平たく成形されており、材料のβ合金チタンの弾性に伴う加工のしやすさ、更に圧延されていることから容易に曲げることができる。従って、治療時に適宜爪の大きさに合わせて、例えば図1のような係合部14を形成することができる。変形爪矯正具10は、本体部12の任意の位置で切断することで、変形爪矯正具10の端部22を爪甲上に接着剤で固定することができる。
図3は、本発明の実施の一形態にかかる変形爪矯正具の斜視図である。ここでは、変形爪矯正具10は直線状の本体部12からなる。末端22の断面形状は正方形であるが、矩形、円形のいずれでもよい。図2のように圧延することができ、更には図1のように適宜曲げることができる。変形爪矯正具10は、本体部12の任意の位置で切断することで、変形爪矯正具10の端部22を爪甲上に接着剤で固定することができる。爪の湾曲の大きな巻き爪である場合には、このような簡易な構造が使いやすい。一端22Aを巻き爪の開孔部に挿入装着し、他端を爪面上に反転して、爪面上にて瞬間的に作用する接着剤を用いて固定する。爪の外に突出する本体部には爪外縁部で任意の位置で切断する。
図4は、本発明の実施の一形態にかかる変形爪矯正具の側面図である。ここでは、変形爪矯正具10は、係合部14と末端部22の間の位置に歯列矯正用に汎用されているブラケット28を有している。ブラケット28は本体部12上の一地点に固定されていてもよいし、本体部12の軸上を自由に移動可能であってもよい。図4にかかる本体部12は曲線状であるが、略直線状であってもよい。ブラケットは実用新案登録3133233号に示されるものが好適に用いられる。ブラケットの材料は特に限定されないが、プラスチック樹脂、生体用金属等の人体に悪影響を及ぼさない材料が好ましい。ブラケットを爪甲上に接着させることによって、本変形爪矯正具を爪甲に安定させることができる。従って、ブラケットを併用することにより、β型チタン合金又はチタン系アモルファス合金ワイヤが有する矯正整復力を更に強化することができる。
図5は、本発明の実施の一態様にかかる変形爪矯正具の側面図である。ここでは、本発明の変形爪矯正具には、一端に圧延することによって形成した係合部14と、本体部12に移動可能係合部30を備えている。移動可能係合部30には、本体部12の軸上を移動できるような可動ジョイント32が備えられる。尚、かかる移動可能係合部30は本矯正具10から取り外し可能であり、独立して爪の側縁部に装着し、本体部12と移動可能係合部31を瞬間的に作用する接着剤で固定することもできる。移動可能係合部30の材料は特に限定されないが、プラスチック樹脂、人体に安全な金属等が好ましい。
本発明は、爪軟化剤と、前記の変形爪矯正具とを含む、変形爪の整復用キットにも関する。ここで、キットの構成要素のうち、変形爪矯正具については既に詳述したので、ここでは爪軟化剤について説明する。
本発明においては、変形爪矯正具を変形爪の整復に用いるにあたり、爪軟化剤を併用する。用いられる爪軟化剤としては、特に限定されないが、爪中のケラチンタンパク質に含まれるシスチンのジスルフィド結合を還元することによってメルカプト基として切断し、その結果患部の変形爪を軟化するものが好適に用いられる。例えば、好ましくは、システイン、チオグリコール酸及びチオグリコール酸塩からなる群より選択される少なくとも1種である。上記チオグリコール酸塩としては、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸ナトリウム、チオグリコール酸カリウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン、チオグリコール酸ジェタノールアミン、チオグリコール酸トリエタノールアミン等を用いることができ、特に、チオグリコール酸アンモニウムが好ましい。爪軟化剤として特に好ましくは特許3914881号に記載された変形爪矯正用処理剤である。本発明においては、爪中のケラチンタンパク質に含まれているシスチンのジスルフィド結合に対する還元剤として機能し、その還元力が、爪の軟化という目的に適したものであれば特に制限されない。
本発明の変形爪矯正具は、変形爪(巻き爪又は陥入爪)に対し、爪軟化剤と併用して使用する。例えば、変形爪に爪軟化剤を適用して軟らかくした爪に変形爪矯正具を装着して、爪を正常な形状に整復することができる。又、変形爪に変形爪矯正具を装着した後、爪軟化剤を適用して軟らかくして、爪形状を整復することもできる。更には、変形爪矯正具を変形爪に装着する前、装着した後の両時点において爪軟化剤を適用してもよい。爪軟化剤は還元作用を有しているので、変形爪以外の部位に付着しないよう、予め変形爪以外の部分をテープ等の手段で防護しておくことが好ましい。又、爪軟化剤適用後は、変形爪にかかる足を自由に動かせるよう、発泡材やドーム状の小型プラスチック円蓋(使い捨てコンタクトレンズのケース等)等のプロテクターで覆ってもよい。更にラップやテープなどの手段で爪軟化剤が漏れないように処置してもよい。本発明の変形爪矯正具の弾性に従って爪を正常又はほぼ正常な形状に矯正整復したことを確認後、爪軟化剤を洗い流す。矯正整復が不足気味と判断される場合、術者の手指を用いて更に正常に近く矯正整復することができる。その後、本発明の変形爪矯正具を取り外し、爪が再度変形発生を防ぐためにアクリルプラスチック等を適用して整復された形状を維持固定することができる。
本発明の変形爪矯正具は、爪に固定して用いられる。例えば、図6(a)〜(d)は図3の変形爪矯正具10を変形爪Cに装着する状態の一例を示す側面図である。図6(a)に示すように、図3の変形爪矯正具10を、大きな矯正整復力を得るため、開孔部Hに挿入装着させる。爪内部の痛みを和らげるため、任意に拇趾の付け根に局所麻酔剤を注入したうえ、図6(b)に示すように、片方の端部22Aがドリル等の開孔手段で形成した開孔部Hの中に挿入される。図6(c)に示すように、開孔部Hを爪の支点として、他方の端部22が爪幅方向に、開孔部Aとは反対の爪側端部Eに向けて延びるように反転される。図6(d)に示すように、端部22は爪側縁部E近くの爪甲上に接着剤Aで固定される。変形爪矯正具の本体部12が長すぎる場合には、適当な長さに切断する。本発明の変形爪矯正具10はβ型チタン合金からなり、開孔部H及び端部Eに弾性力がかかることにより、変形爪Cの両外側縁を引き上げる。
本発明の変形爪矯正具は変形爪の矯正にあたり、爪軟化剤と併用するため、重症度にもよるが、例えば、巻き爪は1時間〜2日間の装着で十分である。一方、炎症や腫脹肉芽を伴う陥入爪は、矯正整復は1時間〜数日でできるが、これらの炎症の消退を確実にするため、1週間〜2週間の装着が好ましい。爪の形状が正常になった時点又は正常近くになった際には、術者の手指を用いて更に正常に戻すことができる。この時点で変形爪矯正具を脱着し、必要に応じて爪が固化するまでアクリルプラスチック等を爪甲上に塗布して固定する。
以下に変形爪の治療にかかる実施例を示す。本発明の実施例で用いられるのはあくまで例であり、それ以外のものを排除するものではない。
歯列矯正用として市販されているTi−Mo−Zr−Snワイヤ〔オーソドンティックワイヤA{商品名:レゾルブ・ベータチタンワイヤ・レクタングラー(トミーインターナショナル)}〕を用いた。図12〜14に記載した(a)〜(q)は、実際の巻き爪患者への処置の経過を表したものである。図12(a)は、両足の拇趾に比較的重度の巻き爪患者(50歳女性)の写真である。この患者の場合、処置前は両足の拇趾の爪全体が湾曲し、両側縁部が約3mm程度爪溝に食い込んでいた。
歯列矯正用として市販されているTi−Mo−Zr−Snワイヤ〔オーソドンティックワイヤA{商品名:レゾルブ・ベータチタンワイヤ・スクエア(トミーインターナショナル)}〕の先端部約8mmの端部をハンマーで外力を加えて台形状に圧延した(図2の態様)。圧延された先端部約2〜4mm部分及び更に2〜4mm部分を略直角に折り曲げて、略コの字型の係合部を形成した(図1の態様)。更に、実用新案登録3133233号に示されるブラケットを本体部に装着した(図4の態様)。図15及び図16に記載した(a)〜(g)は、片側性陥入爪の施行例である.図15(a)は、片側性陥入爪の患者(26歳男性)の拇趾写真である。図15(b)は挙上予定以外の部分(皮膚部分)にマスキングテープを貼付し、爪甲上にネールバリアを貼付し、ネールバリアで囲まれた部分に爪軟化剤を塗布し、ラップで被覆後テープで固定した状態である{実施例1に示す図12(b)〜(e)の工程と同じ}。
歯列矯正用として市販されているTi−Mo−Zr−Snワイヤ(オーソドンティックワイヤA{商品名:レゾルブ・ベータチタンワイヤ・スクエア(トミーインターナショナル)}の先端部約8mmの端部をハンマーで外力を加えて台形状に圧延した(図2の態様)。圧延された先端部約2〜4mm部分及び更に2〜4mm部分を略直角に折り曲げて、略コの字型の係合部を形成した(図1の態様)。更に、実用新案登録3133233号に示されるブラケット及び移動可能な係合部30を本体部に装着した(図5の態様)。図17及び図18に記載した(a)〜(g)は、両側性陥入爪の施行例である。図17(a)は、内外両側性陥入爪患者(21歳男性)の拇趾写真である。図17(b)は、実施例1の図12(b)〜(e)と同様に、陥入爪の拇趾周囲にテープを貼付してマスキングを行い、続いて爪甲上の周囲にネールバリアを貼付し、爪甲上全体に爪軟化剤を塗布し、爪軟化剤を塗布した爪及びネールバリアをラップで被覆後、テープで固定した後の状態である。図17(c)は、翌日、テープ及びラップを除去し、爪軟化剤を温水で洗浄した状態である。そこで、爪が軟化しているのを確認した。図17(d)は、拇趾つけ根に局所麻酔を行った状態である。図18(e)は、図5の本矯正具を装着した状態である(詳細は前記図8に示す通り)。図18(f)は術後11日、爪内外縁の肉芽と腫脹は消失し、爪中枢の腫脹が残るのみとなっている。図18(g)は術後15日、本矯正具を取り外した状態である。その後、爪甲上にアクリルプラスチックを塗布して固定した。
比較例として、Ti−Mo−Zr−Snワイヤの代わりに、Ni−Ti合金ワイヤ(超弾性合金ワイヤー:古河電工製)を用いて、実施例で示される方法と同様の操作を行った。こちらでは、金属としての圧延性が低いことから係合部の形成に時間がかかった。更に、爪軟化剤(チオグリコール酸・モノエタノールアミン塩)を塗布して処置を行った場合、軟らかい爪の患者の場合、爪が損傷し、矯正整復に支障をきたすことがある。図15はNi−Ti合金を用いたうちの三例を示す。
図19(a)〜(c)は前記のNi−Ti合金ワイヤを用いて37歳女性に開孔法を施行したところ、爪が破損した例である。図19(a)に示すように、母趾内側縁部が炎症を起こしていた。図19(b)に示すように、Ni−Ti合金ワイヤを装着することはできた。しかしながら、爪軟化剤を塗布すると、図19(c)に示すように、Ni−Ti合金ワイヤの過剰な作用力によって爪は破損した。更には、Ni−Ti合金ワイヤが脱転していることが確認された。
図19(d)〜(f)は前記のNi−Ti合金ワイヤを用いて70歳女性に開孔法を施行したところ、爪が過剰に矯正された例である。図19(d)は、術前の巻き爪の状態を示す。図19(e)に示すように、Ni−Ti合金ワイヤを装着固定することはできた。しかしながら、図19(f)に示すように、爪軟化剤塗布後、Ni−Ti合金ワイヤの作用によって爪はほぼ平面状となり、もはや爪の正常な形状ではなく、過剰に矯正されていることが確認された。
図20(g)〜(i)は前記のNi−Ti合金ワイヤを用いて61歳男性にブラケットワイヤ法を施行したところ、爪の内側縁が破損した例である。図20(g)は術前の陥入爪の状態を示す。図20(h)に示すように,Ni−Ti合金ワイヤより構成されるブラケットワイヤを装着したしかしながら、図20(i)に示すように、爪軟化剤塗布後、術後一日、Ni−Ti合金ワイヤの過剰な作用によって易損性を示し、埋入している爪内側縁が破損され、Ni−Ti合金ワイヤより構成されるブラケットワイヤが脱転していることが確認された。
Claims (8)
- システイン、チオグリコール酸及びチオグリコール酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の爪軟化剤が適用された変形爪の矯正の際に使用される、針状部材を含む矯正具であって、前記針状部材がβ型チタン合金及びチタン系アモルファス合金からなる群より選択される1以上である変形爪矯正具。
- 前記針状部材の少なくとも一端が圧延されて平坦化している、請求項1記載の変形爪矯正具。
- 前記圧延されて平坦化している部分が、略コの字型又は略U字型の鈎形状を形成している、請求項1又は2記載の変形爪矯正具。
- 前記β型チタン合金がチタン、モリブデン、ジルコニウム、及びスズからなる合金である、請求項1〜3のいずれか一項記載の変形爪矯正具。
- 前記合金がニッケル、バナジウム及びクロムのいずれの金属も実質的に含まない、請求項1〜4のいずれか一項記載の変形爪矯正具。
- 前記針状部材のβ型チタン合金又はチタン系アモルファス合金のヤング率が30〜75GPaである、請求項1〜5のいずれか一項記載の変形爪矯正具。
- 爪甲上に配置されるブラケットを更に有する、請求項1〜6のいずれか一項記載の変形爪矯正具。
- システイン、チオグリコール酸及びチオグリコール酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の爪軟化剤と、
請求項1〜7のいずれか一項記載の変形爪矯正具と
を含む、変形爪の整復用キット。
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