JP2012170211A - 異常判定装置、異常素子検出装置および車両駆動システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両駆動回路に含まれる素子の異常判定、または、車両駆動回路用の複数の素子からの異常素子の検出を、他の異常要因と区別して行うことを目的とする。
【解決手段】時間間隔Δtごとに、スイッチング素子の温度変化測定値ΔTmと、温度変化推定値ΔTeとの差異が測定値偏差D(n)として求められ、さらに、その時間変化率である測定値偏差・時間変化率Aが求められる。温度変化は、スイッチング素子の温度から温度基準値を減算した値である。温度変化測定値ΔTmは、スイッチング素子の温度検出値から温度基準値を減算することで求められ、温度変化推定値ΔTeは、スイッチング素子に流れる電流に基づいて求められる。測定値偏差・時間変化率Aは、1つの処理セットが実行されるごとに判定積算値SUMに加算される。判定積算値SUMが閾値βより大きい場合には、スイッチング素子に熱抵抗劣化があるものと判定される。
【選択図】図4
【解決手段】時間間隔Δtごとに、スイッチング素子の温度変化測定値ΔTmと、温度変化推定値ΔTeとの差異が測定値偏差D(n)として求められ、さらに、その時間変化率である測定値偏差・時間変化率Aが求められる。温度変化は、スイッチング素子の温度から温度基準値を減算した値である。温度変化測定値ΔTmは、スイッチング素子の温度検出値から温度基準値を減算することで求められ、温度変化推定値ΔTeは、スイッチング素子に流れる電流に基づいて求められる。測定値偏差・時間変化率Aは、1つの処理セットが実行されるごとに判定積算値SUMに加算される。判定積算値SUMが閾値βより大きい場合には、スイッチング素子に熱抵抗劣化があるものと判定される。
【選択図】図4
Description
本発明は、異常判定装置および異常素子検出装置に関し、特に、車両駆動回路に含まれる素子に異常があるか否かを判定する装置、および車両駆動回路用の複数の素子から異常素子を検出する装置、ならびに、そのような異常素子検出装置を用いた車両駆動システムに関する。
エンジンおよびモータジェネレータを用いて走行するハイブリッド自動車、モータジェネレータを用いて走行する電気自動車等の電動車両が広く用いられている。一般に、電動車両は、電池の電圧変換を行うDCDCコンバータ、およびDCDCコンバータとモータジェネレータとの間で直流交流電力変換を行うインバータを備える。車両に搭載されるコントロールユニットは、DCDCコンバータおよびインバータを制御することで、モータジェネレータの回転状態を制御し走行状態を制御する。
DCDCコンバータ、インバータ等の電力変換回路はスイッチング素子を備え、そのスイッチングに基づいて動作する。スイッチング素子は、自らの放熱特性の異常や、過酷な走行条件等により過熱状態となることがある。そのため、コントロールユニットは、スイッチング素子の温度測定値に基づいて、スイッチング素子やその冷却装置の状態を監視し、監視結果に応じて電力変換回路の制御を行う。例えば、コントロールユニットは、スイッチング素子の温度測定値に基づいてスイッチング素子の放熱特性の異常を判定し、異常があるときはそのスイッチング素子に流れる電流を制限する。
なお、以下の特許文献1には、昇圧コンバータおよび2つのインバータの冷媒の温度を推定する技術が記載されている。この技術では、昇圧コンバータおよび2つのインバータのそれぞれに用いられているパワー素子の温度およびパワー素子に流れる電流を測定し、測定結果に基づいて冷媒の温度が推定される。特許文献1には、さらに、複数のパワー素子の温度測定結果に基づいて推定された複数の冷媒温度推定結果のばらつきに基づいて、パワー素子に設けられた温度センサが異常であるか否かを判定する技術が記載されている。
特許文献2には、スイッチング素子の温度異常検出装置が記載されている。この装置は、スイッチング素子の温度測定値の時間変化率に基づいて、スイッチング素子の放熱特性の異常を検出するものである。特許文献3には、インバータの保護装置が記載されている。この保護装置は、インバータに用いられている複数の半導体チップの温度特性の個体ばらつきを補償して、インバータの動作制限を行うものである。
スイッチング素子に異常が生じ過熱状態となった場合、スイッチング素子の温度測定値は正常な範囲を超える。しかし、スイッチング素子に設けられた温度センサに異常がある場合等においても、温度測定値が正常な範囲を超えることがあるため、温度測定値が正常な範囲を超えるか否かに基づいて、スイッチング素子の放熱特性の異常を判定することは困難である。
本発明は、車両駆動回路に含まれる素子の異常判定、または、車両駆動回路用の複数の素子からの異常素子の検出を、他の異常要因と区別して行うことを目的とする。
本発明は、車両駆動回路に含まれる素子に異常があるか否かを判定する異常判定装置において、前記素子の温度と温度基準値との差異を、前記素子に流れる電流に基づいて、温度変化推定値として推定する変化推定手段と、前記素子の温度を検出する素子温度検出手段と、前記素子の温度検出値と前記温度基準値との差異を、変化測定値として求める変化測定手段と、前記変化測定値と前記変化推定値との差異を測定値偏差として求める測定値偏差算出手段と、前記測定値偏差の時間変化に基づいて、前記素子が異常であるか否かを判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る異常判定装置は、望ましくは、前記判定手段は、前記測定値偏差の時間変化率を求め、当該時間変化率の積算値に基づいて前記素子が異常であるか否かを判定する。
また、本発明に係る異常判定装置は、望ましくは、前記素子との間で熱交換を行う冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段を備え、前記温度基準値は、前記冷媒温度検出手段の検出値に基づいて定められる。
また、本発明に係る異常判定装置は、望ましくは、前記測定値偏差に基づいて前記素子温度検出手段に異常があるか否かを判定する。
また、本発明に係る異常判定装置は、望ましくは、前記素子が異常である旨の判定を前記判定手段がしたときに、前記素子を電気的に保護する保護手段、を備える。
また、本発明は、車両駆動回路用の複数の素子から異常素子を検出する異常素子検出装置において、前記異常素子を検出するための判定値を、各素子の温度条件に基づいて、各素子について求める判定値算出手段と、前記複数の素子のうちの2つの組み合わせのそれぞれについて、前記判定値の差異を素子間偏差として求める素子間偏差算出手段と、前記2つの組み合わせのそれぞれについて求められた各素子間偏差の時間変化に基づいて、前記異常素子を検出する検出手段と、を備え、前記判定値算出手段は、各素子について、素子の温度と温度基準値との差異を当該素子に流れる電流に基づいて、変化推定値として推定する変化推定手段と、各素子に設けられ、素子の温度を検出する素子温度検出手段と、を備え、各素子について、素子の温度検出値と前記変化推定値との差異を前記判定値として求めることを特徴とする。
また、本発明に係る異常素子検出装置は、望ましくは、前記検出手段は、各素子間偏差の時間変化率を求め、当該時間変化率の積算値に基づいて前記異常素子を検出する。
また、本発明に係る異常素子検出装置は、望ましくは、前記温度基準値は、前記複数の素子との間で熱交換を行う冷媒の温度である。
また、本発明に係る異常素子検出装置は、望ましくは、前記2つの組み合わせのそれぞれについて求められた各素子間偏差に基づいて、各素子に設けられた前記素子温度検出手段のうち異常のあるものを検出する異常検出手段、を備える。
また、本発明に係る異常素子検出装置は、前記異常素子を電気的に保護する保護手段を備える。
また、本発明は、前記異常素子検出装置と、車両駆動用のエンジンとの間でトルクを作用する第1モータジェネレータと、車両駆動用の第2モータジェネレータと、電池が出力する電圧のレベルを変換するDCDCコンバータと、前記DCDCコンバータと前記第1モータジェネレータとの間で直流交流変換を行う第1インバータと、前記DCDCコンバータ前記と第2モータジェネレータとの間で直流交流変換を行う第2インバータと、を備え、前記複数の素子は、前記DCDCコンバータ、前記第1インバータ、および前記第2インバータに含まれる素子であることを特徴とする。
本発明によれば、車両駆動回路に含まれる素子の異常判定、または、車両駆動回路用の複数の素子からの異常素子の検出を、その他の異常要因と区別して行うことができる。
図1に本発明の実施形態に係る車両駆動システムの構成を示す。車両駆動システムは、電池10、DCDCコンバータ12、第1インバータ14および第2インバータ16を備える。DCDCコンバータ12、第1インバータ14および第2インバータ16は、コントロールユニット22の制御に応じて動作する。DCDCコンバータ12は、電池10の出力電圧を昇圧し、昇圧電圧を第1インバータ14および第2インバータ16に出力すると共に、第1インバータ14および第2インバータ16から与えられた電圧を降圧し、降圧電圧を電池10に出力する。
車両駆動システムは、第1インバータ14に接続される第1モータジェネレータ(MG1)18、および第2インバータ16に接続される第2モータジェネレータ(MG2)20を備える。第1インバータ14は、DCDCコンバータ12と第1モータジェネレータ18との間で直流交流変換を行い、第2インバータ16は、DCDCコンバータ12と第2モータジェネレータ20との間で直流交流変換を行う。すなわち、各インバータは、制御状態に応じて、DCDCコンバータ12の直流出力電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータに出力し、または、モータジェネレータの接続端子間の交流電圧を直流電圧に変換してDCDCコンバータ12に出力する。
車両駆動システム10をハイブリッド自動車に用いる場合、エンジン、第1モータジェネレータ18および第2モータジェネレータ20の各シャフトが、プラネタリギアユニット等のトルク合成機構に取り付けられる。トルク合成機構はこれらの相互間でトルクを作用させる。さらに、第2モータジェネレータ20のシャフトには、車輪との間でトルクを作用させるトルク伝達機構が取り付けられる。また、車両駆動システム10を電気自動車に用いる場合、第1モータジェネレータ18および第2モータジェネレータ20の各シャフトは、車輪との間でトルクを作用させるトルク伝達機構に取り付けられる。
なお、図1に示す車両駆動システム10の構成から、第1インバータ14および第1モータジェネレータ18を取り除いた車両駆動システムを構成することも可能である。このような車両駆動システムは、エンジンおよび第2モータジェネレータ20によって走行する単一モータハイブリッド自動車や、1つのモータによって走行する電気自動車に用いることができる。
このような構成により、DCDCコンバータ12、第1インバータ14および第2インバータ16は、電圧の変換および直流交流変換を行って第1モータジェネレータ18および第2モータジェネレータ20を制御して車両を駆動する、車両駆動回路として機能する。
第1モータジェネレータ18の電力伝送線U1およびV1には、電流センサ30Aが設けられている。電流センサ30Aは、電力伝送線U1およびV1に流れる電流を検出し、それぞれの電流検出値Iu1およびIv1をコントロールユニット22に出力する。第2モータジェネレータ20の電力伝送線U2およびV2には、電流センサ30Bが設けられている。電流センサ30Bは、電力伝送線U2およびV2に流れる電流を検出し、それぞれの電流検出値Iu2およびIv2をコントロールユニット22に出力する。また、電池10とDCDCコンバータ12とを接続する電力伝送線には、電流センサ30Cが設けられている。電流センサ30Cは、電池10からDCDCコンバータ12に流れる電流を検出し、その電流検出値Idをコントロールユニット22に出力する。各電流センサによる検出値は、コントロールユニット22による制御に用いられる。なお、ここでは、2相の電力伝送線に流れる各電流を検出する電流センサ30Aおよび30Bを採り上げたが、3相の電力伝送線に流れる各電流を検出する電流センサが用いられてもよい。
コントロールユニット22の制御によって、DCDCコンバータ12、第1インバータ14および第2インバータ16は、例えば、次のように動作する。第2モータジェネレータ20を加速回転させるときは、DCDCコンバータ12は電池10の出力電圧を昇圧し、昇圧電圧に基づく直流電力を各インバータに出力する。第2インバータ16は、DCDCコンバータ12から供給される直流電力を交流電力に変換し、その交流電力を第2モータジェネレータ20に供給する。そして、第2モータジェネレータ20の回生制動時(発電時)には、第2インバータ16は、第2モータジェネレータ20の交流発電電力を直流電力に変換し、その直流電力をDCDCコンバータ12に出力する。DCDCコンバータ12は、その直流電力に基づく電圧を降圧して電池10に印加して電池10を充電する。第1モータジェネレータ18の加速回転または第1モータジェネレータ18による発電は、第1インバータ14を用いることにより、第2モータジェネレータ20の加速または回生制動と同様にして行われる。
DCDCコンバータ12、第1インバータ14および第2インバータ16のそれぞれは、スイッチング素子を備える。DCDCコンバータ12は、スイッチング素子のスイッチングによって電圧の昇降圧を行う。また、第1インバータ14および第2インバータ16は、スイッチング素子のスイッチングによって直流交流変換を行う。スイッチング素子としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、サイリスタ、トライアック、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ等の半導体素子が用いられる。
図2に第1インバータ14および第2インバータ16の構成例を示す。この回路は、それぞれが上側IGBT36−1および下側IGBT36−2を含む3組のIGBT組36u、36vおよび36wを備える。各IGBT組における上側IGBT36−1のエミッタ端子は同じ組の下側IGBT36−2のコレクタ端子に接続されている。また、各IGBTのコレクタ端子とエミッタ端子との間には、エミッタ端子側がアノード端子となるようダイオード36−3が接続されている。
各IGBT組の上側IGBT36−1のコレクタ端子は共通に接続されDCDCコンバータ12の昇圧出力側の正極端子に接続されている。また、各IGBT組の下側IGBT36−2のエミッタ端子は共通に接続されDCDCコンバータ12の昇圧出力側の負極端子に接続されている。
IGBT組36uの上側IGBT36−1と下側IGBT36−2の接続節点は、モータジェネレータのU相端子に接続されている。また、IGBT組36vの上側IGBT36−1と下側IGBT36−2の接続節点は、モータジェネレータのV相端子に接続され、IGBT組36wの上側IGBT36−1と下側IGBT36−2の接続節点は、モータジェネレータのW相端子に接続されている。
コントロールユニット22は、各IGBT組が備える上側IGBT36−1および下側IGBT36−2をスイッチングし、DCDCコンバータ12とモータジェネレータとの間の直流交流変換をインバータに行わせる。
DCDCコンバータ12、第1インバータ14および第2インバータ16のそれぞれが備えるスイッチング素子は、動作条件に応じて発熱する。そのため、これらの電力変換回路には、冷媒管24が取り付けられている。冷媒管24は、冷媒ポンプ26から第1インバータ14、第2インバータ16およびDCDCコンバータ12を通り、再び冷媒ポンプ26に戻るよう配管されている。ただし、冷媒管24が配管される回路の順序はこれに限られない。
冷媒ポンプ26は、冷却水、冷却ガス等の冷媒を冷媒管24に流通させる。冷媒管24を流通する冷媒は、DCDCコンバータ12、第1インバータ14および第2インバータ16のそれぞれに設けられたスイッチング素子との間で熱交換を行う。図3には、スイッチング素子38および冷媒管24の構成が模式的に示されている。スイッチング素子38は、熱伝導板40を介して冷媒管24の管壁の外側に取り付けられている。スイッチング素子38は、熱伝導板40および冷媒管24の管壁を介して冷媒42に熱を与える。これによって、スイッチング素子38が冷却される。
冷媒管24には、冷媒温度センサ28が取り付けられている。冷媒温度センサ28は、冷媒の温度を検出し、冷媒温度検出値Twをコントロールユニット22に出力する。冷媒温度検出値Twは、後述する異常判定処理に用いられる。
次に、第2インバータ16が備えるスイッチング素子の異常判定処理について説明する。異常判定処理は、スイッチング素子の異常として熱抵抗劣化があるか否かを判定するものである。スイッチング素子の放熱特性は、熱等価回路においては熱抵抗を以て表される。熱抵抗が大きい程、冷媒温度に対する温度上昇が大きく、放熱特性が良好でない。熱抵抗劣化とは、熱抵抗が大きくなり放熱特性が劣化している状態をいう。
ここでは、第2インバータ16が備えるスイッチング素子のうち、電力伝送線Iv2に接続される1つのスイッチング素子について異常判定を行う例について説明する。図2に示される構成例では、判定対象のスイッチング素子は、IGBT素子組36vにおける上側IGBT36−1または下側IGBT36−2である。異常判定処理を行うため、判定対象のスイッチング素子には、図1に示されるように素子温度センサ32Bが設けられている。素子温度センサ32Bは、判定対象のスイッチング素子の温度を検出し、素子温度検出値Td2をコントロールユニット22に出力する。
図4には、コントロールユニット22が実行する異常判定処理のフローチャートが示されている。この異常判定処理は、車両が停止し保守点検が行われる状態において実行される。スイッチング素子に熱抵抗劣化があるか否かの判定は次のようにして行われる。まず、スイッチング素子の温度変化の測定値と、スイッチング素子の温度変化の推定値との差異が測定値偏差として求められる。
ここで、温度変化とは、スイッチング素子の温度から温度基準値を減算した値をいう。本実施形態においては、温度基準値は冷媒の温度である。通常、冷媒の温度はスイッチング素子の実際の温度よりも低いため、この温度変化は温度上昇を表す量となる。また、スイッチング素子の温度変化の推定値は、スイッチング素子に流れる電流に基づいて求められる。
測定値偏差は所定の時間間隔で求められ、さらに、その時間間隔で測定値偏差の時間変化率が求められる。このようにして求められた時間変化率は積算され、その積算値が所定の閾値を超えた場合には、スイッチング素子に熱抵抗劣化があるものと判定される。
異常判定処理について図4のフローチャートに沿って説明する。このフローでは、ステップS101において変数の初期値が設定され、ステップS102においてスイッチングの状態が設定された後、時間間隔ΔtでステップS103〜S107の処理セットが繰り返し実行される。そして、スイッチング素子に熱抵抗劣化があると判定された場合、または、繰り返し回数が上限値Nに達したときは、処理が終了する。図4のフローチャートでは、1つの処理セットが時間変数n(整数)を以て表されている。n番目の処理セットは、異常判定処理の開始から時間(n−1)・Δt経過した時に実行される。
コントロールユニット22は、異常判定処理の演算に用いられる変数を初期化する(S101)。ここでは、後述する判定積算値SUMが0に設定され、時間変数nが1に設定される。
コントロールユニット22は、DCDCコンバータ12および第2インバータ16に対しテストモードスイッチングを行う(S102)。ここで、テストモードスイッチングとは、判定対象のスイッチング素子に電流を流しつつも、第2モータジェネレータ20がトルクを発生しないようなスイッチング制御をいう。判定対象のスイッチング素子には、テストモードスイッチングに応じた電流が流れる。
コントロールユニット22は、スイッチング素子の温度と温度基準値との差異の推定値を温度変化推定値ΔTeとして求める(S103)。ここでは、温度基準値は冷媒の温度である。温度変化推定値ΔTeは、判定対象のスイッチング素子が接続されている電力伝送線U2の電流検出値Iu2に基づいて求められる。すなわち、図1の記憶部34には、車両の制御状態に応じて電流検出値Iu2と温度変化推定値Teとが対応付けられたテーブルが記憶されており、コントロールユニット22は、このテーブルを参照し、電流検出値Iu2に対応付けられた温度変化推定値ΔTeを求める。
コントロールユニット22は、素子温度センサ32Bから素子温度検出値Td2を読み込み、冷媒温度センサ28から冷媒温度検出値Twを読み込む。そして、素子温度検出値Td2から冷媒温度検出値Twを減算した温度変化測定値ΔTmを求める(S104)。コントロールユニット22は、さらに、温度変化測定値ΔTmから温度変化推定値ΔTeを減算した測定値偏差D(n)を求める(S105)。
コントロールユニット22は、測定値偏差D(n)、および先の処理セットn−1で求められた測定値偏差D(n−1)に基づいて、測定値偏差の時間変化率Aを求める。具体的には、コントロールユニット22は、A={D(n)−D(n−1)}/Δtとして測定値偏差・時間変化率Aを求める(S106)。なお、最初の処理セットn=1においては、測定値偏差の初期値D(0)は、過去において求められた測定値偏差、または予め定められた所定の値とする。また、時間間隔Δtが一定である場合には、A=D(n)−D(n−1)として測定値偏差・時間変化率Aを定義してもよい。
コントロールユニット22は、測定値偏差・時間変化率Aを判定積算値SUMに加算し、新たな判定積算値SUMを求める(S107)。
コントロールユニット22は、判定積算値SUMが閾値β以下であるか否かを判定する(108)。そして、判定積算値SUMが閾値βより大きいときは、スイッチング素子に熱抵抗劣化がある旨の異常情報を記憶部34に記憶し(S111)、異常判定処理を終了する。
他方、判定積算値が閾値β以下であるときは、コントロールユニット22は、時間変数nが上限値Nより小さいか否か、すなわち、時間変数nが上限値Nに達したか否かを判定する(S109)。そして、時間変数nが上限値Nよりも小さいときには、時間変数nに1を加えて新たな時間変数nを求め(S110)、次の処理セットを実行する。コントロールユニット22は、時間変数nが上限値Nに達したときは、異常判定処理を終了する。
このような処理によれば、時間間隔Δtごとに、スイッチング素子の温度変化測定値ΔTmと、温度変化推定値ΔTeとの差異が測定値偏差D(n)として求められ、さらに、その時間変化率である測定値偏差・時間変化率Aが求められる(S103〜S106)。測定値偏差・時間変化率Aは、1つの処理セットが実行されるごとに判定積算値SUMに加算される。このようにして求められた判定積算値SUMが閾値βより大きい場合には、スイッチング素子に熱抵抗劣化があるものと判定され(S108およびS111)、その旨を示す異常情報が記憶部34に記憶される。記憶部34に記憶された情報は、コンピュータ等の情報処理装置によってダイアグ情報として読み出され、保守、点検、または修理に用いられる。
この処理によって、素子温度センサ32Bの異常等の他の異常要因と区別して、スイッチング素子の熱抵抗劣化を判定することができる原理について説明する。図5(a)には、スイッチング素子に熱抵抗劣化がある場合における、温度変化推定値ΔTe、素子温度検出値Td2および冷媒温度検出値Twの時間変化が例示されている。また、図5(b)には、時刻t1において素子温度センサ32Bに異常が生じた場合における、温度変化推定値ΔTe、素子温度検出値Td2および冷媒温度検出値Twの時間変化が例示されている。なお、仮にスイッチング素子、素子温度センサ32B、冷媒による冷却効果、および冷媒温度センサ28のいずれもが正常であれば、Td2はTw+ΔTeに近い値となる。
図5(a)に示されるように、スイッチング素子に熱抵抗劣化がある場合、温度検出値Td2の時間変化率は時間の経過と共に増加する。これは、温度検出値Td2がスイッチング素子の実際の温度を示す値であるためである。他方、温度変化推定値ΔTeの時間変化率は、温度検出値Td2程には増加しない。これは、温度変化推定値ΔTeがスイッチング素子に流れる電流に基づいて推定された値であり、スイッチング素子の実際の温度に直接的に依存しない推定値であるためである。冷媒温度検出値Twの時間変化率もまた、冷媒の熱容量が十分大きいため、温度検出値Td2程には増加しない。
また、図5(b)に示されるように、素子温度センサ32Bが異常である場合、その温度検出値Td2は異常が生じた直後に増加または減少することがあるものの、その誤差は時間の経過に対し一定であり時間変化率は一定であることが多い。そのため、時刻t1において素子温度センサ32Bに異常が生じた以後は、温度検出値Td2は、Tw+ΔTeから誤差分だけずれた値となる。
図6(a)には、スイッチング素子に熱抵抗劣化がある場合における測定値偏差D(n)の時間変化が例示され、図6(b)には、素子温度センサ32Bに異常が生じた場合における測定値偏差の絶対値|D(n)|の時間変化が例示されている。
スイッチング素子に熱抵抗劣化がある場合、温度変化推定値ΔTeの時間変化率に対し、温度変化測定値ΔTmの時間変化率は時間の経過と共に増加する。これは、温度変化推定値ΔTeが、スイッチング素子の実際の温度に直接的に依存しない推定値であるのに対し、温度変化測定値ΔTmはスイッチング素子の実際の温度検出値Td2に依存する値であるためである。すなわち、温度変化推定値ΔTeは、スイッチング素子に流れる電流に基づいて推定された値であるのに対し、温度変化測定値ΔTmは、素子温度検出値Td2から冷媒温度検出値Twを減算して求められた値であるためである。これによって、図6(a)に示されるように温度変化測定値ΔTmから温度変化推定値ΔTeを減算した測定値偏差D(n)の時間変化率は時間の経過と共に増加する。
他方、素子温度センサ32Bが異常である場合、その温度検出値Td2は異常が生じた直後に増加または減少することがあるものの、時間の経過に対し一定でありその時間変化率は微少であることが多い。そのため、温度変化測定値ΔTmもまた、同様の時間変化特性となる。これによって、図6(b)に示されるように測定値偏差の絶対値|D(n)|は、素子温度センサ32Bに異常が生じた直後に増加または減少し、その後、限られた範囲内の値となる。
異常判定処理においては、このような測定値偏差D(n)が有する時間変化特性に基づき、測定値偏差D(n)の時間変化率の積算値SUMが閾値βを超えた場合に、スイッチング素子に熱抵抗劣化がある旨が判定される。これによって、スイッチング素子に熱抵抗劣化がある旨を、素子温度センサの異常等の他の異常要因と区別して判定することができる。
なお、測定値偏差・時間変化率Aの積算処理は、時間変数nが上限値Nに達した場合にはその実行が打ち切られる(S109)。これによって、多数個の測定値偏差・時間変化率Aが積算されることで、スイッチング素子に異常がないにも関わらず判定積算値SUMが閾値βを超えてしまうことが回避される。
異常判定処理が実行された後の保護制御について説明する。異常情報が記憶部34に記憶されている場合、コントロールユニット22は、走行制御において、DCDCコンバータ12および第2インバータ16に対し保護制御を行う。保護制御は、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子に流れる電流、または熱抵抗劣化のあるスイッチング素子に印加される電圧を制限する制御である。例えば、DCDCコンバータ12から第2インバータ16に出力される電圧が、通常走行における電圧よりも小さくなるようDCDCコンバータ12を制御する。あるいは、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子がオンとなる時間が通常走行における時間よりも短くなるよう第2インバータ16を制御する。また、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子をオフにする、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子に流れる電流を遮断する等の制御が行われてもよい。
このような保護制御によれば、異常判定処理によって熱抵抗劣化がある旨の判定がされたスイッチング素子を電気的に保護することができる。なお、異常判定処理では、スイッチング素子に熱抵抗劣化があるか否かが、素子温度センサの異常等の他の異常要因と区別して判定されるため、スイッチング素子が正常であるにも関わらず保護制御が行われることが回避される。
ここでは、第2インバータ16に関する処理について説明したが、第1インバータ14についても同様の処理を行うことができる。また、ここでは、判定対象を1つのスイッチング素子としたが、判定対象を複数のスイッチング素子としてもよい。この場合、各スイッチング素子に、素子温度センサを設け、各スイッチング素子に対応する電力伝送線に流れる電流を検出する電流センサが設けられる。そして、各スイッチング素子に対し同様の判定処理が実行される。
次に、応用例に係る異常判定処理について説明する。図7には、コントロールユニット22が実行する処理のフローチャートが示されている。この異常判定処理は、判定対象のスイッチング素子に異常がないと判定されたときに、素子温度センサに異常があるか否かを判定するものである。図4に示されるステップと同様のステップについては同一の符号を付してその説明を省略する。
この処理においては、測定値偏差D(n)の絶対値|D(n)|の平均値AVEを求めるため、測定値偏差D(n)の絶対値|D(n)|の積算値SDが求められる。そこで、ステップS201において、測定値偏差D(n)の絶対値|D(n)|が積算値SDに加算される。この積算値SDについては、ステップS101において、初期値として0が設定されている。
ステップS109において、時間変数nが上限値Nに達したと判定されたときは、コントロールユニット22は、測定値偏差D(n)の絶対値|D(n)|の平均値AVEを求める(S202)。すなわち、AVE=SD/Nとして平均値AVEが求められる。
コントロールユニット22は、平均値AVEが閾値αよりも大きいか否かを判定する(S203)。そして、平均値AVEが閾値αよりも大きいときは、素子温度センサに異常がある旨の情報を記憶部34に記憶する。他方、平均値AVEが閾値α以下であるときは、異常判定処理を終了する。
上述のように、素子温度センサが異常である場合、測定値偏差の絶対値|D(n)|は、素子温度センサに異常が生じた直後に増加または減少し、その後、限られた範囲内の値となる。そして、測定値偏差の絶対値|D(n)|は、限られた範囲内の値となるものの、素子温度センサが正常である場合よりも大きくなることが多い。そこで、本応用例に係る異常判定処理においては、測定値偏差の絶対値|D(n)|の平均値AVEが閾値αよりも大きいか否かに基づいて、素子温度センサに異常があるかを判定することとしている。本応用例に係る異常判定処理によれば、スイッチング素子に熱抵抗劣化があるか否かの判定と、素子温度センサに異常があるか否かとを区別して行うことができる。
なお、本応用例に係る異常判定処理においては、測定値偏差の絶対値|D(n)|のn=1〜Nについての平均値を用いて判定を行う代わりに、|D(1)|〜|D(n)|から選択されたいずれかについての平均値を用いて判定を行うこととしてもよい。また、測定値偏差の絶対値|D(n)|の平均値を用いて判定を行う代わりに、D(1)〜D(n)のうちいずれか1個の絶対値を用いて判定を行うこととしてもよい。
次に、本発明の第2実施形態に係る異常素子検出処理について説明する。本実施形態は、第1実施形態と同様、図1に示される車両駆動システムに対して用いられるため、説明に際しては図1を援用する。図8には、異常素子検出処理においてコントロールシステムが実行する処理のフローチャートが示されている。
この異常素子検出処理は、車両が停止し保守点検が行われる状態において実行される。異常素子検出処理は、第1インバータ14が備えるスイッチング素子、第2インバータ16が備えるスイッチング素子、およびDCDCコンバータ12が備えるスイッチング素子から、熱抵抗劣化のある1つのスイッチング素子を検出するものである。
第1インバータ14については、電力伝送線Iv1に接続されるスイッチング素子のうち1つが検出対象とされ、第2インバータ16については、電力伝送線Iv2に接続されるスイッチング素子のうち1つが検出対象とされる。DCDCコンバータ12には、1つのスイッチング素子を備えるものや、2個以上のスイッチング素子を備えるものがある。1つのスイッチング素子を備える場合にはそのスイッチング素子が検出対象とされ、2個以上のスイッチング素子を備える場合には、そのいずれか1つが検出対象とされる。
以下の説明においては、第1インバータ14、第2インバータ16およびDCDCコンバータ12において検出対象となっているスイッチング素子を、それぞれ、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、およびコンバータ・スイッチング素子とする。第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、およびコンバータ・スイッチング素子には、それぞれ、素子温度センサ32A、32Bおよび32Cが設けられている。素子温度センサ32A、32Bおよび32Cは、それぞれ、素子温度検出値Td1、Td2およびTd3をコントロールユニット22に出力する。
熱抵抗劣化のあるスイッチング素子を検出する処理は、次のようにして行われる。まず、各検出対象のスイッチング素子について、素子温度検出値から温度変化推定値を減算した冷媒温度推定値が求められる。
熱抵抗劣化があるスイッチング素子は、熱抵抗劣化がないスイッチング素子と比較して、冷媒温度推定値の時間変化率の時間経過に対する増加が大きい。これは、熱抵抗劣化があるスイッチング素子については、冷媒温度推定値に寄与する素子温度検出値が増加し、求められる冷媒温度推定値の誤差が大きくなるためである。
そこで、本実施形態においては、検出対象のスイッチング素子の相互間において冷媒温度推定値の差の絶対値を素子間偏差として求め、素子間偏差の時間変化率に基づいて熱抵抗劣化のあるスイッチング素子を検出する。素子間偏差には、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子についての素子間偏差、第2スイッチング素子およびコンバータ・スイッチング素子についての素子間偏差、ならびに、コンバータ・スイッチング素子および第1スイッチング素子についての素子間偏差がある。これら3つの素子間偏差の中に、時間変化率の積算値が所定の閾値よりも大きい2つの素子間偏差がある場合には、その2つの素子間偏差を求めるのに寄与した冷媒温度推定値に対応するスイッチング素子に熱抵抗劣化がある旨の判定がされる。この判定において時間変化率の積算値が用いられることで、素子温度センサの異常と区別した上で熱抵抗劣化のあるスイッチング素子を検出することができる。
異常素子検出処理について図8のフローチャートに沿って説明する。コントロールユニット22は、異常判定処理の演算に用いられる変数を初期化し(S301)、第1インバータ14、第2インバータ16およびDCDCコンバータ12に対しテストモードスイッチングを行う(S302)。このテストモードスイッチングは、検出対象のスイッチング素子に電流を流しつつも、第1モータジェネレータ18および第2モータジェネレータ20がトルクを発生しないようなスイッチング制御である。
コントロールユニット22は、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、およびコンバータ・スイッチング素子について、それぞれ、冷媒温度推定値Z1、Z2およびZ3を求める(S303)。
図9には、冷媒温度推定値を求める処理の詳細が示されている。コントロールユニット22は、素子温度センサ32A、32Bおよび32Cから、それぞれ素子温度検出値Td1、Td2およびTd3を読み込む(S303−1)。また、電流センサ30A、30B、および30Cから、それぞれ電流検出値Iv1、Iv2およびIdを読み込む(S303−2)。そして、図4のステップS103と同様の処理により、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、およびコンバータ・スイッチング素子について、それぞれ、温度変化推定値ΔTe1、ΔTe2およびΔTe3を求める(S303−3)。コントロールユニット22は、素子温度検出値から温度変化推定値を減算することで、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、およびコンバータ・スイッチング素子について、それぞれ、冷媒温度推定値Z1、Z2およびZ3を求める(S303−4)。
冷媒温度推定値Z1、Z2およびZ3は、冷媒管24を流通する冷媒の温度が推定された値としての意義を有する。本実施形態においては、これらの冷媒温度推定値は、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子を検出するための判定値として用いられる。
上述のように、熱抵抗劣化があるスイッチング素子は、熱抵抗劣化がないスイッチング素子と比較して、冷媒温度推定値の時間変化率の時間経過に対する増加が大きい。そこで、コントロールユニット22は、図8のステップS304〜S307に従い、冷媒温度推定値Z1、Z2およびZ3の相互間の差の絶対値を素子間偏差として求め、さらに、各素子間偏差の時間変化率の積算値に基づいて熱抵抗劣化のあるスイッチング素子を検出する。
図8に戻り、コントロールユニット22は、冷媒温度推定値Z3からZ1を減算した値の絶対値である素子間偏差Δ1(n)、冷媒温度推定値Z1からZ2を減算した値の絶対値である素子間偏差Δ2(n)、および、冷媒温度推定値Z2からZ3を減算した値の絶対値である素子間偏差Δ3(n)を求める(S304)。
コントロールユニット22は、素子間偏差Δ1(n)、Δ2(n)、およびΔ3(n)の時間変化率を、それぞれ、素子間偏差・時間変化率A1、A2およびA3として求める(S305)。
コントロールユニット22は、ステップS305で求められた素子間偏差・時間変化率A1、A2およびA3を、それぞれ、判定積算値SUM1、SUM2およびSUM3に加算し、それぞれ、新たな判定積算値SUM1、SUM2およびSUM3を求める(S306)。
コントロールユニット22は、判定積算値SUM1、SUM2およびSUM3に基づいて、積算値判定処理を実行する(S307)。図10には、積算値判定処理の詳細が示されている。この処理は、判定積算値SUM1〜SUM3のうち、閾値γより大きいものが2つある場合には、その2つの判定積算値に対応する1つのスイッチング素子に熱抵抗劣化がある旨の判定をするものである。
積算値判定処理(S307)の原理を説明するため、冷媒温度推定値Z1、Z2、およびZ3の時間変化特性、ならびに、素子間偏差Δ1(n)、Δ2(n)およびΔ3(n)の時間変化特性を例示する。 図11(a)には、第2スイッチング素子に熱抵抗劣化が生じた場合における、冷媒温度推定値Z1、Z2、およびZ3の時間変化が、冷媒温度検出値Twの時間変化と共に示されている。
冷媒温度検出値Twによって示される冷媒の実際の温度は、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、およびコンバータ・スイッチング素子の順に冷媒が流通するに従って上昇するが、この温度上昇の時間変化率は限られた範囲内の値であり、通常は一定である。そして、第1スイッチング素子およびコンバータ素子には熱抵抗劣化がないため、冷媒温度推定値Z1およびZ3は、冷媒温度検出値Twに近い値となる。
他方、いまの例では第2スイッチング素子に熱抵抗劣化があるため、冷媒温度推定値Z2の時間変化率は時間の経過と共に増加する。熱抵抗劣化があるスイッチング素子については、冷媒温度推定値に寄与する素子温度検出値が増加し、求められる冷媒温度推定値の誤差が大きくなるためである。
図11(b)には、第2スイッチング素子に熱抵抗劣化が生じた場合における、素子間偏差Δ1(n)、Δ2(n)、およびΔ3(n)の時間変化が示されている。この図に示されているように、素子間偏差Δ1(n)の時間変化率は一定であるのに対し、素子間偏差Δ2(n)およびΔ3(n)の時間変化率は時間の経過と共に増加する。これは、冷媒温度推定値Z2の時間変化率の増加に伴い、素子間偏差Δ2(n)およびΔ3(n)の時間変化率もまた増加するためである。
この場合、素子間偏差Δ2(n)およびΔ3(n)のそれぞれの時間変化率の積算値であるSUM2およびSUM3が閾値γを超えることとなり、SUM2およびSUM3に対応する第2スイッチング素子に熱抵抗劣化があると判定することができる。
積算値判定処理について図10のフローチャートに沿って説明する。コントロールユニット22は、判定積算値SUM1およびSUM2の両方が閾値γより大きいか否か(SUM1>γ、且つ、SUM2>γが成立するか)を判定する(S307−1)。そして、これらの判定積算値の両方が閾値γよりも大きい場合には、第1スイッチング素子に熱抵抗劣化がある旨の異常情報を生成し、記憶部34に記憶する(S307−2)。判定積算値SUM1またはSUM2の少なくとも一方が閾値γ以下である場合には、コントロールユニット22は、判定積算値SUM2およびSUM3の両方が閾値γより大きいか否かを判定する(S307−3)。そして、これらの判定積算値の両方が閾値γよりも大きい場合には、第2スイッチング素子に熱抵抗劣化がある旨の異常情報を生成し、記憶部34に記憶する(S307−4)。判定積算値SUM2またはSUM3の少なくとも一方が閾値γ以下である場合には、コントロールユニット22は、判定積算値SUM3およびSUM1の両方が閾値γより大きいか否かを判定する(S307−5)。そして、これらの判定積算値の両方が閾値γよりも大きい場合には、コンバータ・スイッチング素子に熱抵抗劣化がある旨の異常情報を生成し、記憶部34に記憶する(S307−6)。判定積算値SUM3またはSUM1の少なくとも一方が閾値γ以下である場合には、コントロールユニット22は、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子が検出されなかった旨の正常情報を生成し、記憶部34に記憶する(S307−7)。
図8に戻り、コントロールユニット22は、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、およびコンバータ・スイッチング素子のうちいずれかに熱抵抗劣化がある旨の異常情報が生成された場合には処理を終了する(S308)。他方、正常情報が生成された場合には、時間変数nが上限値Nに達したか否かを判定する(S309)。そして、時間変数nが上限値Nよりも小さいときには、時間変数nに1を加えて新たな時間変数nを求め(S310)、次の処理セットを実行する。コントロールユニット22は、時間変数nが上限値Nに達したときには、異常素子検出処理を終了する。
このような処理によれば、検出対象のスイッチング素子の相互間において冷媒温度推定値の差の絶対値が素子間偏差として求められ、素子間偏差の時間変化率の積算値に基づいて熱抵抗劣化のあるスイッチング素子が検出される。時間変化率の積算値が用いられることで、素子温度センサの異常等の他の異常要因と区別した上で熱抵抗劣化のあるスイッチング素子を検出することができる。記憶部34に記憶された情報は、コンピュータ等の情報処理装置によってダイアグ情報として読み出され、保守、点検、または修理に用いられる。
異常素子検出処理が実行された後の保護制御について説明する。異常情報が記憶部34に記憶されている場合、コントロールユニット22は、走行制御においてDCDCコンバータ12および第2インバータ16に対し保護制御を行う。すなわち、コントロールユニット22は、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子に流れる電流または熱抵抗劣化のあるスイッチング素子に印加される電圧を制限する。例えば、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子に印加される電圧が、スイッチング素子に異常がない通常走行における場合よりも小さくなる制御を行う。あるいは熱抵抗劣化のあるスイッチング素子がオンとなる時間が通常走行における時間よりも短くなる制御を行う。また、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子をオフにする、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子に流れる電流を遮断する等の制御が行われてもよい。
このような保護制御によれば、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子を電気的に保護することができる。なお、異常素子検出処理では、素子温度センサの異常等の他の異常要因と区別された上で熱抵抗劣化のあるスイッチング素子が検出されるため、スイッチング素子が正常であるにも関わらず保護制御が行われることが回避される。
次に、応用例に係る異常素子検出処理について説明する。図12には、コントロールユニット22が実行する処理のフローチャートが示されている。この異常素子検出処理は、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子が検出されなかった場合に、異常のある素子温度センサを検出するものである。図8に示されるステップと同様のステップについては同一の符号を付してその説明を省略する。
この処理では、ステップS301において変数の初期値が設定され、ステップS302においてスイッチングの状態が設定される。その後、図8のステップS303〜S306と同様の処理によって、判定積算値SUM1、SUM2、およびSUM3が求められ、積算値判定処理が実行される(S307)。
2つの素子温度センサのいずれか一方に異常がある場合、それらによって求められる素子間偏差は、素子温度センサに異常が生じた直後に増加または減少し、その後、限られた範囲内の値となる。この素子間偏差は、限られた範囲内の値となるものの、素子温度センサが正常である場合よりも大きくなることが多い。
そこで、本応用例に係る異常素子検出処理では、素子間偏差Δ1(n)、Δ2(n)、およびΔ3(n)のそれぞれの積算値が、SD1、SD2およびSD3として求められる。そして、それらの積算値を用いて、素子間偏差Δ1(n)、Δ2(n)、およびΔ3(n)のそれぞれについてn=1からn=Nまでの平均値が、AVE1、AVE2およびAVE3として求められる。これら3つの平均値に閾値δよりも大きい2つの平均値がある場合には、その2つの平均値を求めるのに寄与した素子温度センサに異常がある旨の判定がされる。
図12のステップS401においては、積算値SD1、SD2およびSD3を求めるため、素子間偏差Δ1(n)、Δ2(n)、およびΔ3(n)が、それぞれ、積算値SD1、SD2およびSD3に加算される。積算値SD1、SD2およびSD3は、ステップS301において、初期値として0が設定されている。
ステップS309において時間変数nが上限値Nに達した旨の判定をしたときには、コントロールユニット22は、センサ異常検出処理を実行する(S402)。図13にはセンサ異常検出処理においてコントロールユニット22が実行する処理のフローチャートが示されている。
異常センサ検出処理について図13のフローチャートに沿って説明する。コントロールユニット22は、素子間偏差Δ1(n)、Δ2(n)、およびΔ3(n)のそれぞれについてn=1からn=Nまでの平均値を、AVE1、AVE2およびAVE3として求める(S402−1)。すなわち、AVE1=SD1/N、AVE2=SD2/N、そして、AVE3=SD3/Nである。
コントロールユニット22は、平均値AVE1およびAVE2の両方が閾値δより大きいか否か(AVE1>δ、且つ、AVE2>δが成立するか)を判定する(S402−2)。そして、これらの平均値の両方が閾値δよりも大きい場合には、素子温度センサ32Aに異常がある旨の情報を生成し、記憶部34に記憶する(S402−3)。平均値AVE1またはAVE2の少なくとも一方が閾値δ以下である場合には、コントロールユニット22は、平均値AVE2およびAVE3の両方が閾値δより大きいか否かを判定する(S402−4)。そして、これらの平均値の両方が閾値δよりも大きい場合には、素子温度センサ32Bに異常がある旨の情報を生成し、記憶部34に記憶する(S402−5)。平均値AVE2またはAVE3の少なくとも一方が閾値δ以下である場合には、コントロールユニット22は、平均値AVE3およびAVE1の両方が閾値δより大きいか否かを判定する(S402−6)。そして、これらの平均値の両方が閾値δよりも大きい場合には、素子温度センサ32Cに異常がある旨の異常情報を生成し、記憶部34に記憶する(S402−7)。平均値AVE3またはAVE1の少なくとも一方が閾値δ以下である場合には、コントロールユニット22は、異常センサ検出処理を終了する。
このような処理によれば、熱抵抗劣化のあるスイッチング素子の検出と、異常のある素子温度センサの検出とを区別して行うことができる。
なお、本応用例に係る異常素子検出処理においては、各素子間偏差のn=1〜Nについての平均値を用いて判定を行う代わりに、各素子間偏差につき、n=1〜Nから選択されたいずれかについての平均値を用いて判定を行うこととしてもよい。また、各素子間偏差のn=1〜Nについての平均値を用いて判定を行う代わりに、各素子間偏差につき、n=1〜Nのうちいずれか1個の値を用いて判定を行うこととしてもよい。
10 電池、12 DCDCコンバータ、14 第1インバータ、16 第2インバータ、18 第1モータジェネレータ、20 第2モータジェネレータ、22 コントロールユニット、24 冷媒管、26 冷媒ポンプ、28 冷媒温度センサ、30A,30B,30C 電流センサ、32A,32B,32C 素子温度センサ、34 記憶部、36u,36v,36w、IGBT組、36−1 上側IGBT、36−2 下側IGBT、38 スイッチング素子、40 熱伝導板、42 冷媒。
Claims (11)
- 車両駆動回路に含まれる素子に異常があるか否かを判定する異常判定装置において、
前記素子の温度と温度基準値との差異を、前記素子に流れる電流に基づいて、温度変化推定値として推定する変化推定手段と、
前記素子の温度を検出する素子温度検出手段と、
前記素子の温度検出値と前記温度基準値との差異を、変化測定値として求める変化測定手段と、
前記変化測定値と前記変化推定値との差異を測定値偏差として求める測定値偏差算出手段と、
前記測定値偏差の時間変化に基づいて、前記素子が異常であるか否かを判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1に記載の異常判定装置において、
前記判定手段は、
前記測定値偏差の時間変化率を求め、当該時間変化率の積算値に基づいて前記素子が異常であるか否かを判定することを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1または請求項2に記載の異常判定装置において、
前記素子との間で熱交換を行う冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段を備え、
前記温度基準値は、前記冷媒温度検出手段の検出値に基づいて定められることを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の異常判定装置において、
前記測定値偏差に基づいて前記素子温度検出手段に異常があるか否かを判定する、検出異常判定手段、
を備えることを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の異常判定装置において、
前記素子が異常である旨の判定を前記判定手段がしたときに、前記素子を電気的に保護する保護手段、
を備えることを特徴とする異常判定装置。 - 車両駆動回路用の複数の素子から異常素子を検出する異常素子検出装置において、
前記異常素子を検出するための判定値を、各素子の温度条件に基づいて、各素子について求める判定値算出手段と、
前記複数の素子のうちの2つの組み合わせのそれぞれについて、前記判定値の差異を素子間偏差として求める素子間偏差算出手段と、
前記2つの組み合わせのそれぞれについて求められた各素子間偏差の時間変化に基づいて、前記異常素子を検出する検出手段と、
を備え、
前記判定値算出手段は、
各素子について、素子の温度と温度基準値との差異を当該素子に流れる電流に基づいて、変化推定値として推定する変化推定手段と、
各素子に設けられ、素子の温度を検出する素子温度検出手段と、
を備え、
各素子について、素子の温度検出値と前記変化推定値との差異を前記判定値として求めることを特徴とする異常素子検出装置。 - 請求項6に記載の異常素子検出装置において、
前記検出手段は、
各素子間偏差の時間変化率を求め、当該時間変化率の積算値に基づいて前記異常素子を検出することを特徴とする異常素子検出装置。 - 請求項6または請求項7に記載の異常素子検出装置において、
前記温度基準値は、前記複数の素子との間で熱交換を行う冷媒の温度であることを特徴とする異常素子検出装置。 - 請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の異常素子検出装置において、
前記2つの組み合わせのそれぞれについて求められた各素子間偏差に基づいて、各素子に設けられた前記素子温度検出手段のうち異常のあるものを検出する異常検出手段、
を備えることを特徴とする異常素子検出装置。 - 請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の異常素子検出装置において、
前記異常素子を電気的に保護する保護手段を備えることを特徴とする異常素子検出装置。 - 請求項6から請求項10のいずれか1項に記載の異常素子検出装置と、
車両駆動用のエンジンとの間でトルクを作用する第1モータジェネレータと、
車両駆動用の第2モータジェネレータと、
電池が出力する電圧のレベルを変換するDCDCコンバータと、
前記DCDCコンバータと前記第1モータジェネレータとの間で直流交流変換を行う第1インバータと、
前記DCDCコンバータ前記と第2モータジェネレータとの間で直流交流変換を行う第2インバータと、
を備え、
前記複数の素子は、前記DCDCコンバータ、前記第1インバータ、および前記第2インバータに含まれる素子であることを特徴とする車両駆動システム。
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