JP2012169952A - カナル型ヘッドホン - Google Patents

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Abstract

【課題】 音圧の低下を伴わずに高域の周波数特性を改善でき、高音圧で広帯域のカナル型ヘッドホンを提供すること。
【解決手段】 カナル型ヘッドホンは、筐体13とスピーカユニット14とを備える。上記筐体13は、前方の開口部13aから放音する有底の管状部13bを有する。上記スピーカユニット14は、振動板16の前面が管状部13b内または管状部13bの内壁に沿って配置され、放音方向AR1が上記管状部13bの中心軸AX1方向と異なっている。管状部13bは、振動板16前面から開口部13aまでの内径が実質的に一定の片側閉管、あるいは開口部13aに向かって広がる片側閉管である。ヘルムホルツ共鳴器の構造をなくすることで高域の周波数特性を改善でき、振動板16を斜めに配置し、細長形状のスピーカユニット14を採用することで振動板の面積を大きくして音圧も確保できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インナーイヤー型のヘッドホンに係るもので、さらに詳しくは、外耳道内にイヤーピースを挿入して使用するカナル型ヘッドホンに関する。
従来、カナル型ヘッドホンは、例えば図8に示すように構成されている(特許文献1参照)。このヘッドホンは、電気信号を音響信号に変換するスピーカユニット1と、このスピーカユニット1の前面に設けられたインナーハウジング2と、これらスピーカユニット1とインナーハウジング2を収納するフロントハウジング3−1およびリアハウジング3−2と、フロントハウジング3−1から突出して音を放出する放音筒3aと、この放音筒3aの開口部3bに取り付けられたプロテクタ4と、この放音筒3aの前方外周部に被着されたイヤーピース5と、リアハウジング3−2のコード導出部3cから導出され外部機器からの電気信号をスピーカユニット1に供給するコード6とを備えている。そして、上記イヤーピース5を外耳道内に挿入すると共に、フロントハウジング3−1およびリアハウジング3−2を耳介の内側に保持させるように装着して使用する。
しかしながら、図8に示すような構成では、スピーカ前室7aが容器、外耳道へのポート7bが筒として機能するヘルムホルツの共鳴器が形成される。このため、ヘルムホルツの共鳴による共振が発生して、高域の周波数特性が伸びにくいという問題がある。
このようなヘルムホルツの共鳴に起因する高域の周波数特性を改善するために、例えば図9に示すような管状の筐体を外耳道内に挿入する構造のヘッドホンが考えられる。すなわち、管状の有底筐体8の中空円筒内にスピーカユニット9を収容し、この筐体8の前方の開口部8aにプロテクタ10を取り付ける。そして、筐体8の前方外周部にイヤーピース11を被着し、後方のコード導出部8bからコード12を導出して外部機器からの電気信号をスピーカユニット9に供給する。
上記のような構成では、筐体8のスピーカユニット9の前面から開口部8aまでの内径が等しいためヘルムホルツの共鳴器は形成されず、高域の周波数特性の改善が期待できる。しかし、耳の奥まで筐体8を入れるためにはそのサイズ(筐体8の外径)を小さくする必要がある。このため、筐体8に内蔵するスピーカユニット9のサイズ(直径)も小さくしなければならず、これに伴って振動板の面積も小さくなる。この結果、十分な音圧が得られない、という別の問題が発生する恐れがある。
特開2000−341784号公報
上述したように従来のカナル型ヘッドホンは、ヘルムホルツの共鳴が発生して高域の周波数特性が伸びにくいという課題があり、高域の周波数特性を改善しようとすると十分な音圧を得るのが難しくなる。
本発明は、上記のことに鑑み提案されたもので、その目的とするところは、音圧の低下を伴わずに高域の周波数特性を改善でき、高音圧で広帯域のカナル型ヘッドホンを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る本発明のカナル型ヘッドホンは、前方の開口部13a、24aから放音する有底の管状部13b、24bを有する筐体13、24と、振動板16、28が前記管状部13b、24b内、または振動板16、28の前面が前記管状部13b、24bの内壁に沿って配置され、放音方向AR1〜AR5が前記管状部13b、24bの中心軸AX1、AX2方向と異なるスピーカユニット14、25とを具備し、前記管状部13b、24bは、振動板16、28前面から前記開口部13a、24aまでの内径が実質的に一定の片側閉管、あるいは前記開口部13a、24aに向かって広がる片側閉管であることを特徴とする。
また、請求項2に係る本発明は、請求項1のカナル型ヘッドホンにおいて、前記筐体13は、前記管状部13bの後方の底部近傍の側面から外方に突出し、前記管状部13b内に連通する空間が形成された収容部13cを有し、前記スピーカユニット14は、前記収容部13c内に収容され、振動板16前面が前記管状部13bの内壁に沿って配置されて、前記管状部13bの中心軸AX1に対して実質的に直交する方向に放音することを特徴とする。
さらに、請求項3に係る本発明は、請求項1のカナル型ヘッドホンにおいて、前記筐体13は、前記管状部13bの後方の底部近傍の側面から外方に突出し、前記管状部13b内に連通する空間が形成された収容部13cを有し、前記スピーカユニット14は、一部が前記収容部13c内に収容され、振動板16前面が前記管状部13b内に配置されて、前記管状部13bの中心軸AX1に対して斜め方向に放音することを特徴とする。
さらにまた、請求項4に係る本発明は、請求項1のカナル型ヘッドホンにおいて、前記筐体24は、前記管状部24bの後方の内壁に前記管状部24b内に連通する空間が形成された空洞部24cを有し、前記スピーカユニット25は、前記空洞部24c内に収容され、振動板28前面が前記管状部24bの内壁に沿って配置されて、前記管状部24bの中心軸AX2に対して実質的に直交する方向に放音することを特徴とする。
請求項5に係る本発明は、請求項1のカナル型ヘッドホンにおいて、前記筐体24は、前記管状部24bの後方の内壁に前記管状部24b内に連通する空間が形成された空洞部24cを有し、前記スピーカユニット25は、一部が前記空洞部24c内に収容され、振動板28前面が前記管状部24b内に配置されて、前記管状部24bの中心軸AX2に対して斜め方向に放音することを特徴とする。
また、請求項6に係る本発明は、請求項1のカナル型ヘッドホンにおいて、前記スピーカユニット25は、前記管状部24b内に収容され、前記管状部24bの中心軸AX2に対して斜め方向に放音することを特徴とする。
さらに、請求項7に係る本発明は、請求項1のカナル型ヘッドホンにおいて、前記スピーカユニット14、25の形状は、トラック形状、矩形、長方形、または楕円形であり、長軸方向または長手方向が前記管状部13b、24bの中心軸AX1、AX2と一致する方向に配置されることを特徴とする。
請求項1記載の本発明では、筐体の管状部における振動板の前面から開口部までの内径が実質的に一定の片側閉管、あるいは開口部に向かって広がる片側閉管であるため、高周波数帯域の音圧低下の一因となっていたヘルムホルツ共鳴器の構造をなくすことができ、高域の周波数特性を改善できる。
また、請求項2記載のように、筐体の管状部の後方の底部近傍の側面から外方に突出した収容部を設け、この収容部内にスピーカユニットを収容し、管状部の中心軸に対して実質的に直交する方向に放音することで、振動板の面積を大きくして十分な音圧を確保できる。
さらにまた、請求項3記載のように、筐体の管状部の後方の底部近傍の側面から外方に突出した収容部を設け、この収容部内にスピーカユニットの一部を収容し、管状部の中心軸に対して斜め方向に放音することで、振動板の面積を大きくして十分な音圧を確保できる。
請求項4記載のように、筐体の管状部の内壁に空洞部を形成し、この空洞部にスピーカユニットを収容することで、振動板の面積を大きくして十分な音圧を確保できる。しかも、筐体サイズを小型化できることで装着性を向上させて外耳道のより深くまで挿入でき、鼓膜との距離が短くなることによってさらなる高域特性の改善と高音圧化が図れる。
また、請求項5記載のように、筐体の管状部の内壁に空洞部を形成し、この空洞部にスピーカユニットの一部を収容することで、振動板の面積を大きくして十分な音圧を確保できる。しかも、筐体サイズを小型化できることで装着性を向上させて外耳道のより深くまで挿入でき、鼓膜との距離が短くなることによってさらなる高域特性の改善と高音圧化が図れる。
さらに、請求項6記載のように、スピーカユニットを、管状部内に中心軸に対して斜め方向に放音するように配置して収容することで、放音方向が中心軸と同じ方向に配置する場合に比べて大きなサイズのスピーカユニットを用いることができ、音圧を向上できる。
さらにまた、請求項7記載のように、スピーカユニットを、トラック形状、矩形、長方形、または楕円形にし、長軸方向または長手方向が管状部の中心軸と一致する方向に配置することで、より大きなサイズのスピーカユニットを用いることができ、さらに音圧を向上できる。
本発明の第1実施例に係るカナル型ヘッドホンを示す断面図である。 本発明の第2実施例に係るカナル型ヘッドホンを示すもので、スピーカユニットの側面側の断面図である。 本発明の第2実施例に係るカナル型ヘッドホンを示すもので、スピーカユニットの上面側の断面図である。 本発明の第1実施例に係るカナル型ヘッドホンの変形例を示す断面図である。 本発明の第2実施例に係るカナル型ヘッドホンの変形例を示すもので、スピーカユニットの側面側の断面図である。 本発明のカナル型ヘッドホンの他の変形例を示すもので、スピーカユニットの側面側の断面図である。 本発明のカナル型ヘッドホンのさらに他の変形例を示すもので、スピーカユニットの側面側の断面図である。 従来のカナル型ヘッドホンを示す断面図である。 高域の周波数特性を改善したカナル型ヘッドホンを示す断面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施例に係るカナル型ヘッドホンを示す断面図である。筐体13は、例えば樹脂で形成され、内径が実質的に一定で前方の開口部13aから放音する有底の管状部13bと、この管状部13bの後方の底部近傍の側面から外方に突出し、上記管状部13b内に連通する空間が形成された収容部13cとを有する。この筐体13の収容部13c内に、電気信号を音響信号に変換する円形のスピーカユニット14が収納されている。また、この収容部13cには、コード15を導出するためのコード導出部13dが形成されており、外部機器からの電気信号(例えば音声や音楽等の音響信号に対応する)をスピーカユニット14に供給するようになっている。
上記スピーカユニット14は、矢印で示すように放音方向AR1が筐体13の管状部13bの中心軸AX1と実質的に直交する方向で、かつ振動板16の前面が上記筐体13の管状部13bの内面近傍になるように配置され、収容部13cの内面に接着剤36等で固着されている。
上記スピーカユニット14は、本例ではダイナミック型であり、鋼鉄等からなる円形のトレー状のヨーク17、このヨーク17内の底部に収容された磁石18、磁石18上に配置された鋼鉄製のポールピース19、このポールピース19の周囲に配置されたボイスコイル20、および例えば樹脂で形成された上記振動板16等を備えている。
上記ヨーク17と、このヨーク17内の底部に収容された磁石18とによって磁気回路が形成される。上記ボイスコイル20は前端部が振動板15に接合されたボビン(図示せず)に巻設されて、ポールピース19の外周部とヨーク17の内側壁との間の隙間(ギャップ)21に挿入され、コード15から供給される音響信号に対応する交流電流が流れると上下運動をする。そして、上記振動板16が上記ボイスコイル20により駆動されて振動することで音を発生する。
また、上記筐体13の管状部13bの前方外周部にはイヤーピース22が被着されている。イヤーピース22の管状部13bへの取り付けは、管状部13bの外周に設けた溝部13eと、イヤーピース22の対応する位置の内周に設けた突起部22aとが着脱自在に嵌め込まれることで行われる。このイヤーピース22は軟質部材からなり、管状部13bの前方外周部に対し嵌合されるほぼ円筒状をなす筒部22bと、筒部前端においてハウジング本体側に向かって湾曲して延びるイヤーピース外面部22cとからなり、このイヤーピース外面部22cと筒部22bとの間には中空部が形成され、外耳道に挿入した際、外耳道の大きさ、形状等に対応してイヤーピース外面部22cが容易に変形自在となっている。これによって、筐体13の管状部13bを外耳道内に挿入する際の装着性と保持性を高めている。
上記管状部13bの開口部13aにはプロテクタ23が取り付けられており、筐体13内部への塵や埃、水分の侵入等を抑制している。このプロテクタ23は、例えば中央と周辺に放音用の開孔を有する皿状の金属や樹脂、金属メッシュ等の硬質材料で形成され、管状部13bの前面に外側に向かって突出するように接着剤や両面テープ等で接着されている。
上記のような構成によれば、スピーカユニット14における振動板16の前面が内径の等しいポートとなり、スピーカ前室は形成されないので、ヘルムホルツの共鳴器は形成されない。従って、高周波数帯域の音圧低下の一因となっていたヘルムホルツの共鳴をなくすことができるため、高域の周波数特性を改善できる。また、スピーカユニット14を放音方向AR1が筐体13の管状部13bの中心軸AX1と実質的に直交する方向で、かつ振動板16の前面が上記筐体13の管状部13bの内面近傍に配置することで、放音方向と管状部の中心軸を一致した方向に配置する図8に示した構成に比べて大きなサイズのスピーカユニット14を用いることができるので、振動板16の面積を大きくして十分な音圧も確保できる。
なお、上記第1実施例では、スピーカユニット14が円形の場合を例に取って説明したが、トラック形状のスピーカユニットの長軸方向を筐体13の管状部13bの中心軸AX1方向に配置して設ければ、より大きなサイズのスピーカユニット14を用いることができ、さらに音圧を向上できる。また、トラック形状に限らず、矩形、長方形、楕円形等の他の細長形状のスピーカユニットを用い、長軸方向または長手方向を上記管状部13bの中心軸AX1と一致する方向に配置しても良いのはもちろんである。
図2および図3はそれぞれ、本発明の第2実施例に係るカナル型ヘッドホンを示すもので、図2はスピーカユニットの側面側の断面図、図3はスピーカユニットの上面側の断面図である。本第2実施例は、管状の筐体を外耳道内に挿入するヘッドホンであって、細長形状のスピーカユニットを筐体の外壁と内壁との間に内蔵することで、管状の筐体内でも振動面積を確保し、高音圧を実現するものである。以降の説明では、細長形状の一例としてトラック形状で説明するが、第1実施例と同様に矩形、長方形、楕円形等のスピーカユニットを用いることもできる。
すなわち、筐体24は、例えば樹脂で形成され、外径および内径が実質的に一定で前方の開口部24aから放音する有底の管状部24bと、この管状部24bの後方の内壁に上記管状部24b内に連通する空間が形成された空洞部24cとを有する。この筐体24の空洞部24c内には、電気信号を音響信号に変換するスピーカユニット25が収納されている。また、上記管状部24bの後方の底部中央には、コード導出部24dが形成されており、このコード導出部24dから上記空洞部24cにコード26を連通するためのガイド孔27が形成されている。そして、コード26をコード導出部24dからガイド孔27を介して上記空洞部24c内のスピーカユニット25に接続し、外部機器からの電気信号(例えば音声や音楽等の音響信号に対応する)をスピーカユニット25に供給するようになっている。
上記スピーカユニット25は、上記第1実施例と同様に、矢印で示すように放音方向AR2が筐体24の管状部24bの中心軸AX2と実質的に直交する方向で、かつトラック形状の振動板28の前面が上記筐体24の管状部24bの内面近傍になるように配置され、空洞部24cの内面に接着剤37等で固着されている。この際、図3に示すように、スピーカユニット25(振動板28)の長軸方向は、筐体24の中心軸AX2と同一方向に配置される。
上記スピーカユニット25は、本例ではダイナミック型であり、鋼鉄等からなるトラック形状でトレー状のヨーク29、このヨーク29内の底部に収容された磁石30、磁石30上に配置された鋼鉄製のポールピース31、このポールピース31の周囲に配置されたボイスコイル32、および例えば樹脂で形成された上記トラック形状の振動板28等を備えている。
上記ヨーク29と、このヨーク29内の底部に収容された磁石30によって磁気回路が形成される。上記ボイスコイル32は前端部が振動板28に接合されたボビン(図示せず)に巻設されて、ポールピース31の外周部とヨーク29の内側壁との間の隙間(ギャップ)33に挿入され、コード26から供給される音響信号に対応する交流電流が流れると上下運動をする。そして、上記振動板28が上記ボイスコイル32により駆動されて振動することで音を発生する。
また、上記筐体24の前方外周部にはイヤーピース34が被着されている。イヤーピース34の取り付けは、筐体24の外周に設けた溝部24eと、イヤーピース34の対応する位置の内周に設けた突起部34aとが着脱自在に嵌め込まれることで行われる。このイヤーピース34は軟質部材からなり、筐体24の前方外周部に対し嵌合されるほぼ円筒状をなす筒部34bと、筒部前端において筐体24側に向かって湾曲して延びるイヤーピース外面部34cとからなり、このイヤーピース外面部34cと筒部34bとの間には中空部が形成され、外耳道に挿入した際、外耳道の大きさ、形状等に対応してイヤーピース外面部34cが容易に変形自在となっている。これによって、筐体24を外耳道内に挿入する際の装着性と保持性を高めている。
上記筐体24の開口部24aにはプロテクタ35が取り付けられており、筐体24内部への塵や埃、水分の侵入等を抑制している。上記プロテクタ35は、例えば中央と周辺に放音用の開孔を有する皿状の金属や樹脂、金属メッシュ等の硬質材料で形成され、筐体24の前面に外側に向かって突出するように接着剤や両面テープ等で接着されている。
上記のような構成によれば、筐体24の外壁と内壁との間にトラック形状のスピーカユニット25を収容する空洞部24cを設け、この空洞部24cに長軸方向が当該筐体24の中心軸AX2と同一方向に配置されたトラック形状のスピーカユニット25を設けることで、大きなサイズのスピーカユニットを用いることができ、管状の筐体24内でも振動面積を確保して高音圧を実現できる。しかも、管状の筐体24は耳の奥まで挿入するのに好適な形状であり、鼓膜との距離が短くなることによって共振周波数を上げることができる。これにより、高周波数の特性を伸ばすことができる。さらに、スピーカユニット25を管状の筐体24内に内蔵できるので、筐体サイズを小型化できることで装着性を向上させて外耳道のより深くまで挿入でき、鼓膜との距離が短くなることによってさらなる高域特性の改善と高音圧化が図れる。
[変形例1]
図4は、本発明の第1実施例に係るカナル型ヘッドホンの変形例を示す断面図である。本変形例1の基本的な構成は第1実施例と同様であるので、同じ部分に同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本変形例1では、スピーカユニット14の放音方向AR3を中心軸AX1に対して斜めに配置している。すなわち、スピーカユニット14の一部を収容部13c内に、残りの部分を管状部13b内に収容し、振動板16の前面を管状部13bの内壁面に配置する。このような構成では、スピーカユニット14から放音する際に、管状部13bにおける振動板16前面から開口部13aまでの内径が実質的に一定の片側閉管になるので、ヘルムホルツの共鳴器が形成されない。従って、第1実施例と実質的に同様な作用効果が得られる。
[変形例2]
図5は、本発明の第2実施例に係るカナル型ヘッドホンの変形例を示すもので、スピーカユニットの側面側の断面図である。本変形例2の基本的な構成は第2実施例と同様であるので、同じ部分に同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本変形例2では、スピーカユニット25の放音方向AR4を中心軸AX2に対して斜めに配置している。すなわち、スピーカユニット25の一部を空洞部24c内に、残りの部分を管状部24b内に収容し、振動板16の前面を管状部24bの内壁面に配置する。このような構成でも、スピーカユニット25から放音する際に、管状部24bにおける振動板28前面から開口部24aまでの内径が実質的に一定の片側閉管になるので、ヘルムホルツの共鳴器が形成されない。従って、第2実施例と実質的に同様な作用効果が得られる。
[変形例3]
図6は、本発明のカナル型ヘッドホンの他の変形例を示すもので、スピーカユニットの側面側の断面図である。本変形例3は外径と内径が一定の管状の筐体24内にスピーカユニット25を収容するものであり、他の基本的な構成は第2実施例と同様であるので、同じ部分に同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本変形例3では、スピーカユニット25の放音方向AR5を中心軸AX2に対して斜めにして管状部24b内に配置している。すなわち、空洞部24cを形成せず、スピーカユニット25を管状部24b内に収容し、振動板28の前面を管状部24bの内壁面に配置する。このような構成であっても、スピーカユニット25から放音する際に、管状部24bにおける振動板28の前面から開口部24aまでの内径が実質的に一定の片側閉管になるので、ヘルムホルツの共鳴器が形成されない。従って、第2実施例と実質的に同様な作用効果が得られる。
[変形例4]
図7は、本発明のカナル型ヘッドホンのさらに他の変形例を示すもので、スピーカユニットの側面側の断面図である。本変形例4は管状の筐体24内にスピーカユニット25を収容する点は上記変形例3と同様であるが、スピーカユニット14の放音方向と筐体24の管状部24bの構造が異なっている。他の基本的な構成は第2実施例および変形例2と同様であるので、同じ部分に同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
すなわち、本変形例4では、スピーカユニット25の放音方向AR2を中心軸AX2に対して実質的に直交する方向に向けて管状部24b内に配置している。そして、この管状部24bは、振動板28前面から上記開口部24aまでの内径が、開口部24aに向かって広がる片側閉管にしている。
このような構成では、スピーカユニット25から放音する際に、管状部24bにおける振動板28の前面から開口部24aまでの内径が、開口部24aに向かって広がる片側閉管になるので、ヘルムホルツの共鳴器が形成されない。しかも、振動板28の前面から開口部24aに向かって広がっていることで、内径が一定の管形状よりも定在波が発生しにくく、スピーカの特性としては有利になる。
上述した第1および第2実施例とその変形例1乃至3では、管状部13bまたは24bの内径が実質的に一定の場合を例に取って説明したが、変形例4と同様に開口部13aまたは24aに向かって広がる形状にしても良い。また、第2実施例とその変形例2では、管状部24bの外径が実質的に一定の場合を例に取って説明したが、必ずしも一定の外径に限られるものではない。
以上第1および第2実施例とその変形例1乃至4を用いて本発明の説明を行ったが、本発明は上記各実施例や変形例に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記各実施例とその変形例には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば第1および第2実施例とその変形例1乃至4に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1、9、14、25 スピーカユニット
2 インナーハウジング
3−1 フロントハウジング
3−2 リアハウジング
3a 放音筒
3b、8a、13a、24a 開口部
3c、8b、13d、24d コード導出部
4、10、23、35 プロテクタ
5、11、22、34 イヤーピース
6、12、15、26 コード
7a スピーカ前室
7b ポート
8、13、24 筐体
13b、24b 管状部
13c 収容部
16、28 振動板
17、29 ヨーク
18、30 磁石
19、31 ポールピース
20、32 ボイスコイル
21、33 隙間(ギャップ)
22a、34a 突起部
22b、34b 筒部
22c、34c イヤーピース外面部
24c 空洞部
24e 溝部
27 ガイド孔
36、37 接着剤
AR1、AR2、AR3、AR4、AR5 放音方向
AX1、AX2 中心軸

Claims (7)

  1. 前方の開口部(13a、24a)から放音する有底の管状部(13b、24b)を有する筐体(13、24)と、振動板(16、28)が前記管状部(13b、24b)内、または振動板(16、28)の前面が前記管状部(13b、24b)の内壁に沿って配置され、放音方向(AR1〜AR5)が前記管状部(13b、24b)の中心軸(AX1、AX2)方向と異なるスピーカユニット(14、25)とを具備し、
    前記管状部(13b、24b)は、振動板(16、28)前面から前記開口部(13a、24a)までの内径が実質的に一定の片側閉管、あるいは前記開口部(13a、24a)に向かって広がる片側閉管であることを特徴とするカナル型ヘッドホン。
  2. 前記筐体(13)は、前記管状部(13b)の後方の底部近傍の側面から外方に突出し、前記管状部(13b)内に連通する空間が形成された収容部(13c)を有し、
    前記スピーカユニット(14)は、前記収容部(13c)内に収容され、振動板(16)前面が前記管状部(13b)の内壁に沿って配置されて、前記管状部(13b)の中心軸(AX1)に対して実質的に直交する方向に放音する
    ことを特徴とする請求項1記載のカナル型ヘッドホン。
  3. 前記筐体(13)は、前記管状部(13b)の後方の底部近傍の側面から外方に突出し、前記管状部(13b)内に連通する空間が形成された収容部(13c)を有し、
    前記スピーカユニット(14)は、一部が前記収容部(13c)内に収容され、振動板(16)前面が前記管状部(13b)内に配置されて、前記管状部(13b)の中心軸(AX1)に対して斜め方向に放音する
    ことを特徴とする請求項1記載のカナル型ヘッドホン。
  4. 前記筐体(24)は、前記管状部(24b)の後方の内壁に前記管状部(24b)内に連通する空間が形成された空洞部(24c)を有し、
    前記スピーカユニット(25)は、前記空洞部(24c)内に収容され、振動板(28)前面が前記管状部(24b)の内壁に沿って配置されて、前記管状部(24b)の中心軸(AX2)に対して実質的に直交する方向に放音する
    ことを特徴とする請求項1記載のカナル型ヘッドホン。
  5. 前記筐体(24)は、前記管状部(24b)の後方の内壁に前記管状部(24b)内に連通する空間が形成された空洞部(24c)を有し、
    前記スピーカユニット(25)は、一部が前記空洞部(24c)内に収容され、振動板(28)前面が前記管状部(24b)内に配置されて、前記管状部(24b)の中心軸(AX2)に対して斜め方向に放音する
    ことを特徴とする請求項1記載のカナル型ヘッドホン。
  6. 前記スピーカユニット(25)は、前記管状部(24b)内に収容され、前記管状部(24b)の中心軸(AX2)に対して斜め方向に放音する
    ことを特徴とする請求項1記載のカナル型ヘッドホン。
  7. 前記スピーカユニット(14、25)の形状は、トラック形状、矩形、長方形、または楕円形であり、長軸方向または長手方向が前記管状部(13b、24b)の中心軸(AX1、AX2)と一致する方向に配置される
    ことを特徴とする請求項1記載のカナル型ヘッドホン。
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