JP2012169375A - 光源装置、照明装置および車両用前照灯 - Google Patents

光源装置、照明装置および車両用前照灯 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な投光性とアイセーフとを同時に実現する。
【解決手段】本発明に係る光源装置1は、レーザ光L1を発振する半導体レーザ素子2と、半導体レーザ素子2から離間した位置に配置され、入射したレーザ光L1を拡散しつつ透過する拡散板9と、半導体レーザ素子2から発振されたレーザ光L1を所定のビーム径に広げて、拡散板9に投光する投光部78とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光源を備える光源装置に関し、より詳細には、レーザ光を照明光として照射する光源装置、当該光源装置を備えた照明装置および車両用前照灯に関するものである。
近年、白熱電球、蛍光灯または放電管のような各種の光源に代えて、レーザ光源を備え、当該レーザ光源から発振されるレーザ光を利用した光源装置が提案されている。
このようなレーザ光源を備える光源装置に関する技術として、特許文献1には、半導体レーザ素子と、光ファイバと、波長変換部材とを備えた発光装置が開示されている。特許文献1の発光装置では、波長変換部材は蛍光物質を有しており、当該蛍光物質が半導体レーザ素子から発振されたレーザ光を吸収して波長変換し、任意の波長域(色)の蛍光を照明光として照射する。
一方、レーザ光の波長変換を行わず、レーザ光を照明光として照射する技術として、特許文献2には、レーザ光源と、ライトガイドと、照明レンズとを備えた内視鏡装置が開示されている。特許文献2の内視鏡装置では、照明レンズはライトガイドの先端に設けられており、当該ライトガイドは、レーザ光源から発振されたレーザ光を照明レンズまで導光する。照明レンズは、ライトガイドとともに身体内部の任意の患部まで挿入され、導光されたレーザ光を照明光として照射する。
また、レーザ光を照明光として照射するものではないが、レーザ光を空間へ放出する技術として、特許文献3には、半導体レーザ素子と、光散乱部材とを備えた光送信デバイスが開示されている。特許文献3の光送信デバイスでは、半導体レーザ素子は光散乱部材によって覆われており、当該光散乱部材の光散乱機能により、半導体レーザ素子から発振されたレーザ光を放射する。
ここで、半導体レーザ素子などのレーザ光源は、小さな発光点から高いエネルギーを放出する超高輝度光源と言える。超高輝度光源から放射されたレーザ光は、レンズやミラーなどの光学手段により容易に良好な投光性を得ることができる。
一方、レーザ光の発光点はエネルギー密度が高いため、例えば、人の目で直接発光点を見た場合、或いはレンズなどを通して見た場合に、集光されたレーザ光のエネルギーが網膜上の微小な面積に集中し、網膜を損傷させてしまうおそれがある。
このため、レーザ光を用いて照明する場合において、(1)良好な投光性と、(2)人の目に安全なアイセーフとを同時に実現することができる技術の開発が望まれている。
特開2008−43754号公報(2008年2月28日公開) 特開2002−95634号公報(2002年4月2日公開) 特開2006−352105号公報(2006年12月28日公開)
しかしながら、特許文献1では、一部のレーザ光が蛍光物質によって波長変換されずに照明光に含まれて照射された場合、(2)人の目に安全なアイセーフが得られない。
また、特許文献2は、内視鏡に関する技術であるため、通常の使用態様においてレーザ光が人の目に入る蓋然性は極めて低い。このため、レーザ光源から発振されたレーザ光をそのまま照明光として照射しており、(2)人の目に安全なアイセーフについて何ら考慮されていない。
さらに、特許文献3では、半導体レーザ素子から発振されたレーザ光を、当該半導体レーザ素子を覆って設けられた光散乱部材によって散乱させることで、(2)人の目に安全なアイセーフを実現している。しかし、レーザ光を光散乱部材から放射する構成であるため、(1)良好な投光性を得ることができない。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、レーザ光を用いて照明する場合において、良好な投光性と、人の目に安全なアイセーフとを同時に実現することができる光源装置、当該光源装置を備えた照明装置および車両用前照灯を提供することにある。
本発明に係る光源装置は、上記課題を解決するために、レーザ光を発振するレーザ光源と、前記レーザ光源から離間した位置に配置され、入射したレーザ光を拡散しつつ透過する拡散部材と、前記レーザ光源から発振されたレーザ光を所定のビーム径に広げて、前記拡散部材に投光する投光部材とを備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、投光部材は、レーザ光源から発振されたレーザ光を所定のビーム径に広げて投光する。このため、レーザ光を所定の照明範囲に良好な投光性をもって照射することができる。
その反面、投光部材により所定の照明範囲、特に、狭い照明範囲にレーザ光が投光された場合、発光点(例えば、レーザ光源)のエネルギー密度の高さが問題となる。すなわち、エネルギー密度が高い発光点を、外部から人の目で直接見た場合、或いは、レンズなどを通して見た場合、レーザ光L1のエネルギーが網膜上の微小な面積に集中し、網膜を損傷させてしまうおそれがある。
そこで、上記の構成では、投光部材により投光されたレーザ光を拡散しつつ透過する拡散部材を備え、この拡散部材を透過したレーザ光を照明光として照射する。拡散部材によって、透過するレーザ光のエネルギーが分散されるため、外部から見たときの発光点の光密度を人の目に安全な値にまで低下させることができるようになる。
このように、投光部材によって投光されたレーザ光を拡散部材に透過させることにより、外部から見たときに、拡散部材を光密度の低い安全な「見かけ上の光源(発光点)」として機能させることができる。これにより、人の目に安全なアイセーフを得ることができる。
それゆえ、上記の構成によれば、レーザ光を用いて照明する場合において、良好な投光性と、人の目に安全なアイセーフとを同時に実現することができる。
また、本発明に係る光源装置では、前記投光部材は、前記レーザ光源から発振されたレーザ光を、略平行または所定の立体角で前記拡散部材に投光することが好ましい。
上記の構成によれば、投光部材は、レーザ光源から発振されたレーザ光を、略平行または所定の立体角で拡散部材に投光するため、必要に応じて照明範囲を制御することができる。すなわち、レーザ光を略平行で投光することにより、効率的に遠方を照明することができ、また、レーザ光を広い立体角で投光することにより、広い範囲を照明することができる。
それゆえ、用途に応じて照明範囲を制御可能な光源装置を実現することができる。
また、本発明に係る光源装置では、前記投光部材は、前記所定のビーム径を広げることにより、前記拡散部材のレーザ光を出射する出射面の光密度を低下させることが好ましい。
上記の構成によれば、投光部材は、所定のビーム径を広げることにより、拡散部材のレーザ光を出射する出射面の光密度を低下させる。このため、レーザ光の強度に応じて所定のビーム径を適宜変更することにより、拡散部材の出射面における光密度を人の目に安全な値にまで低下させることができる。
また、本発明に係る光源装置では、前記投光部材は、前記レーザ光源とは空間的に離間しており、且つ、前記レーザ光源から発振されたレーザ光を散乱させることにより、実質的に点光源として作用する散乱部材と、前記散乱部材により散乱されたレーザ光を前記拡散部材に向けて反射させる反射部材と、を備えることが好ましい。
上記の構成によれば、レーザ光源から出射されたレーザ光は、散乱部材に照射され、散乱部材は、そのレーザ光を散乱させる。このとき、散乱部材は、光源装置において実質的に点光源として作用する。ここで、点光源とは、焦点を有するミラーやレンズなど光学手段の焦点位置に配置され、レーザ光を放射する小さな発光点として作用するものである。
一般に、点光源が小さければ小さいほど、反射部材による光反射における投光性は向上する。したがって、容易に小径化できる散乱部材を実質的な点光源として作用させることにより、反射部材によってレーザ光を高い投光性で効率的に遠方を照明することができる。
それゆえ、上記の構成によれば、照明光の投光性を向上させることができる。
また、本発明に係る光源装置では、前記散乱部材は、前記レーザ光源から発振されたレーザ光の一部により発光し、蛍光を発する蛍光体を含んでいることが好ましい。
上記の構成によれば、散乱部材は、レーザ光源から出射されたレーザ光が照射されると、蛍光体を用いて、そのレーザ光の一部を波長変換し、レーザ光とは異なる波長、すなわち、異なる色の蛍光を発光させることができる。
したがって、レーザ光源から出射されるレーザ光に加え、蛍光体が発する蛍光を用いて、照明することができる。それゆえ、様々なレーザ光と蛍光体とを組み合わせることにより、所望の色彩の照明光を照射することができる。
また、本発明に係る光源装置では、前記レーザ光源は、可視光の波長域でレーザ光を発振することが好ましい。
上記の構成によれば、レーザ光源から発振された可視光の波長領のレーザ光を、そのまま照明光として利用することができる。
また、本発明に係る光源装置では、前記レーザ光源は、青色レーザ光、緑色レーザ光および赤色レーザ光を少なくとも発振することが好ましい。
上記の構成によれば、レーザ光源は、光の三原色である、青色、緑色および赤色のすべてを発振することができる。それゆえ、レーザ光源から出射されるレーザ光のみで白色の照明光を実現することができる。このような光源装置は、プロジェクタなどのディスプレイ用光源として用いる場合に特に有用である。
さらに、散乱部材が蛍光体を含むことにより、レーザ光のみによって白色の照明光を生成した際の演色性の悪化を蛍光体による広い波長の蛍光によって補うことができるため、色再現性を高めることができる。
また、本発明に係る光源装置では、前記レーザ光源は、青色レーザ光、緑色レーザ光および赤色レーザ光を少なくとも発振し、前記蛍光体は、黄色の蛍光を発する黄色蛍光体であることが好ましい。
上記の構成によれば、青色、緑色および赤色のレーザ光によって白色の照明光を生成した際の演色性の悪化を、黄色蛍光体による広い波長の蛍光により好適に補うことができる。特に、緑色・黄色・燈色・赤色に至る照明光の色再現性を高めることができる。
また、本発明に係る光源装置では、前記レーザ光源は、互いに色の異なる複数のレーザ光源を含み、前記複数のレーザ光源に隣接して配置され、前記複数のレーザ光源から発振された各レーザ光が入射されると、当該各レーザ光を混合して前記散乱部材に照射するレーザ光混合部材をさらに備え、前記レーザ光混合部材は、前記複数のレーザ光源と対向して配置され、当該複数のレーザ光源から各レーザ光を入射させる光入射面と、当該光入射面から入射した各レーザ光を全反射させることにより、各レーザ光を混合しながら集束させる光反射面と、当該光反射面により集束された各レーザ光を出射する光出射面とを有し、前記散乱部材は、前記光出射面の近傍に配置されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、レーザ光混合部材により混合された各レーザ光が散乱部材に入射されるので、光ムラのない均一な照明光を得ることができる。
また、散乱部材がレーザ光混合部材の出射面の近傍に設けられているので、混合されたレーザ光を効率的に散乱部材の小さな面積に照射することができる。それゆえ、散乱部材を小径化して、損失の小さな点光源を得ることで、照明光の投光性を向上させることができる。
また、本発明に係る光源装置では、前記反射部材は、前記散乱部材から前記拡散部材に向かう方向に沿って位置する第1焦点および第2焦点を有しており、当該第1焦点に配置された前記散乱部材により散乱されたレーザ光を前記第2焦点に向けて反射させ、前記反射部材により反射されたレーザ光を所定の方向に投影するための投影レンズを備え、前記投影レンズは、前記拡散部材のレーザ光が入射される入力面および当該レーザ光を出射する出射面の少なくとも一方に当接して配置されているが好ましい。
上記の構成によれば、反射部材が2つの焦点を有する場合でも、反射部材により反射されたレーザ光を所定の方向に投影するための投影レンズを備えることにより、レーザ光を所定の方向に出力することができる。
また、上記の構成によれば、投影レンズを拡散部材に当接して設けることにより、投影レンズを備える場合であっても、光源装置の小型化を実現することができる。
特に、投影レンズを拡散部材の出射面側に設けることにより、外観がクリアになるため、視覚的美観の観点から好ましい。
本発明に係る光源装置では、前記拡散部材は、レーザ光が入射される入射面および当該レーザ光を出射する出射面の少なくとも一方に、微小な凹凸が形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、レーザ光を拡散しつつ透過する拡散部材を容易に製造することができるため、拡散部材の製造コストを低減することができる。
本発明に係る光源装置では、前記拡散部材は、レーザ光が入射される入射面および当該レーザ光を出射する出射面の少なくとも一方に、サーフェスレリーフホログラムパターンまたはマイクロレンズアレイパターンが形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、出力したレーザ光の拡がりを拡散部材により制御することができるため、照明光の投光性を向上させることができる。
本発明に係る照明装置は、上記課題を解決するために、上記光源装置を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、レーザ光を用いて照明する場合において、良好な投光性と、人の目に安全なアイセーフとを同時に実現することができる照明装置を提供することができる。
本発明に係る車両用前照灯は、上記課題を解決するために、上記光源装置を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、レーザ光を用いて照明する場合において、良好な投光性と、人の目に安全なアイセーフとを同時に実現することができる車両用前照灯を提供することができる。
本発明に係る車両用前照灯では、前記光源装置を外部環境から保護するための車両用前照灯カバーとして構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、分散部材は、光源装置を外部環境から保護するための車両用前照灯カバーを兼ねているため、車両用前照灯の部品数を減少させることができ、車両用前照灯の小型化、および低コスト化を実現することができる。
以上のように、本発明に係る光源装置は、レーザ光を発振するレーザ光源と、前記レーザ光源から離間した位置に配置され、入射したレーザ光を拡散しつつ透過する拡散部材と、前記レーザ光源から発振されたレーザ光を所定のビーム径に広げて、前記拡散部材に投光する投光部材と、を備える。
また、本発明に係る照明装置および車両用前照灯は、いずれも上記光源装置を備えている。
それゆえ、レーザ光を用いて照明する場合において、良好な投光性と、人の目に安全なアイセーフとを同時に実現することができる光源装置、当該光源装置を備えた照明装置および車両用前照灯を提供することができる。
本発明に係る光源装置を備えるヘッドライトユニットの概略構成を示す断面図である。 図1に示されるヘッドライトユニットから出力される照明光を白色とするためのレーザ光の組み合わせの一例を示す模式図である。 (a)〜(d)は、図1に示されるヘッドライトユニットから出力される照明光を白色とするためのレーザ光と蛍光との組み合わせの一例を示す模式図である。 図1に示されるリフレクタの回転放物面を示す概念図である。 本実施形態に係るヘッドライトユニットの変形例を示す断面図である。 本発明に係る光源装置の第1の実施例の概略構成を示す断面図である。 本発明に係る光源装置の第2の実施例の概略構成を示す断面図である。 本発明に係る光源装置の第3の実施例の概略構成を示す断面図である。 本発明に係る光源装置の第4の実施例の概略構成を示す断面図である。 本発明に係る光源装置の第5の実施例の概略構成を示す断面図である。 図10に示される光源装置が備える導光部を示す斜視図である。
本発明の実施の一形態について、図1〜図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施形態では、本発明に係る光源装置を自動車用のヘッドライトユニットに適用した場合について説明する。
(1)ヘッドライトユニット100の構成
まず、本実施形態に係るヘッドライトユニット(車両用前照灯)100の構成について図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るヘッドライトユニット100の概略構成を示す断面図である。図1に示されるように、ヘッドライトユニット100は、光源装置1と、ハウジング11と、ヘッドライトカバー12とを備えている。ヘッドライトユニット100は、搭載される自動車の前側両端部に、それぞれ1つずつ配置される。
(2)光源装置1
光源装置1は、半導体レーザ素子(レーザ光源)2と、集光レンズ3と、光ファイバ4と、凸レンズ5と、反射ミラー6と、投光部(投光部材)78と、拡散板(拡散部材)9と、金属ベース10とを備えている。
(2−1)半導体レーザ素子2
半導体レーザ素子2は、レーザ光L1を発振するレーザ光源として機能するものである。半導体レーザ素子2は複数設けられていてもよい。その場合、複数の半導体レーザ素子2のそれぞれからレーザ光L1が発振される。
半導体レーザ素子2から発振されるレーザ光L1は、空間的および時間的に位相がそろっており、その波長は単一波長である。
半導体レーザ素子2は、1チップに1個の発光点を有するものであり、例えば、青紫色レーザ光(405nm)、青色レーザ光(440nm・450nm)、緑色レーザ光(530nm・533nm)、赤色レーザ光(640nm)などのレーザ光L1を発振する。なお、半導体レーザ素子2が発振するレーザ光L1の波長は、必要に応じて適宜変更可能である。
(2−2)集光レンズ3
集光レンズ3は、半導体レーザ素子2から発振されたレーザ光L1を、光ファイバ4の一方の端部である入力端部に集光させるためのレンズである。このような機能を有するレンズであれば、集光レンズ3の形状および材質は特に限定されないが、405nm近傍の透過率が高く、且つ、耐熱性のよい材料であることが好ましい。
(2−3)光ファイバ4
光ファイバ4は、半導体レーザ素子2が発振したレーザ光L1を凸レンズ5へと導く導光部材である。光ファイバ4は、中芯のコアを、当該コアよりも屈折率の低いクラッドで覆った2層構造を有している。入力端部から入力されたレーザ光L1は、光ファイバ4の内部を通り、他方の端部である出力端部から出力される。光ファイバ4の出力端部はフェルールなどにより束ねられている。
(2−4)凸レンズ5
凸レンズ5は、光ファイバ4の出力端部から出力されたレーザ光L1のビーム径を、散乱部7の全体に照射されるように調整するものである。凸レンズ5は、光ファイバ4の出力端部から出力されたレーザ光L1を反射ミラー6に向けて照射するように位置決めされている。
(2−5)反射ミラー6
反射ミラー6は、凸レンズ5によって調整されたレーザ光L1を、散乱部7に向けて反射するものである。反射ミラー6によって反射されたレーザ光L1は、リフレクタ8の窓部8bを通って散乱部7へと導かれる。
(2−6)投光部78
投光部78は、半導体レーザ素子2から発振されたレーザ光L1を所定のビーム径に広げて、拡散板9に投光するものである。本実施形態では、投光部78は、散乱部(拡散部材)7と、リフレクタ(反射部材)8とを備えている。
(2−6−1)散乱部7
散乱部7は、半導体レーザ素子2から発振されたレーザ光L1を受光したとき、当該レーザ光L1を散乱する機能を有するものである。本実施形態では、散乱部7は、内部に微粒子を含んでおり、受光したレーザ光L1を当該微粒子によって乱反射させることにより、レーザ光L1を散乱する。散乱部7は、例えば、ガラス材(無機ガラス、有機無機ハイブリッドガラス)、シリコーン樹脂などの樹脂材料で構成することができる。ガラス材として低融点ガラスを用いてもよい。例えば、散乱部7は、内部にTiOの微粒子を3wt%で含む無機ガラスで構成してもよい。
また、散乱部7が、後述する蛍光体を含まない構成である場合、表面に可視光の波長域(360nm以上、830nm以下)よりも大きいサイズの凹凸を有する金属面(例えば、アルミニウム)などであってもよい。
また、散乱部7は、半導体レーザ素子2から発振されたレーザ光L1のうちの一部により発光し、蛍光を発する蛍光体を含んでいてもよい。具体的には、蛍光体は、レーザ光L1のうちの一部を受けて励起し、レーザ光L1の一部を波長変換して、レーザ光L1とは異なる波長、すなわち、異なる色の蛍光を発光するものである。
このような発光体を散乱部7に含めることにより、半導体レーザ素子2から発振されるレーザ光L1に加え、蛍光体が発する蛍光を用いて、照明することができる。それゆえ、様々なレーザ光L1と蛍光体とを組み合わせることにより、ヘッドライトユニット100から出力される照明光L2を所望の色彩に制御することができる。また、適切な波長で発光する蛍光体を散乱部7に含めることにより、演色性の悪化を補うことができる。
散乱部7は、金属ベース10上で、且つ、リフレクタ8のほぼ焦点位置に配置されている。このため、散乱部7から放出されたレーザ光L1は、リフレクタ8の反射曲面に反射することで、その光路が制御される。散乱部7の上面にレーザ光L1の反射を防止する反射防止構造が形成されていてもよい。
散乱部7に含まれる蛍光体としては、例えば、酸窒化物系蛍光体(例えば、サイアロン蛍光体)またはIII−V族化合物半導体ナノ粒子蛍光体(例えば、インジュウムリン:InP)などを用いることができる。これらの蛍光体は、半導体レーザ素子2から発振された高い出力(および/または光密度)のレーザ光L1に対しての熱耐性が高く、最適である。ただし、散乱部7に含まれる蛍光体は、上述したものに限定されず、窒化物蛍光体など、その他の蛍光体であってもよい。
また、ヘッドライトユニット100の照明光L2は、所定の範囲の色度を有する白色にしなければならないことが、法律により規定されている。そこで、照明光L2を白色とするために、レーザ光L1、またはレーザ光L1と蛍光体との組み合わせが適宜選択される。なお、レーザ光L1、またはレーザ光L1と蛍光体との組み合わせによる照明光L2の色彩制御についての詳細は後述する。
(2−6−2)リフレクタ8
リフレクタ8は、散乱部7が散乱させたレーザ光L1、またはレーザ光L1および蛍光を拡散板9に向けて反射するものである。このリフレクタ8は、例えば、金属薄膜がその表面に形成された部材であってもよいし、金属製の部材であってもよい。
図2は、本実施形態に係るリフレクタ8の回転放物面を示す概念図である。図2に示されるように、本実施形態では、放物線の対称軸を回転軸として当該放物線を回転させることによって形成される曲面(放物曲面)を、上記の回転軸を含む平面で切断することによって得られるハーフパラボラミラーのリフレクタ8を用いている。
本実施形態では、リフレクタ8は、レーザ光L1を反射する方向に半円形の開口部8aを有しており、開口部8aを塞ぐように、リフレクタ8の端部に当接して拡散板9が配置されている。
また、半導体レーザ素子2は、リフレクタ8の外部に配置されており、リフレクタ8には、レーザ光L1を透過または通過させる窓部8bが形成されている。この窓部8bは、貫通孔であってもよいし、レーザ光L1を透過可能な透明部材を含むものであってもよい。また、窓部8bは、本実施形態のように複数の半導体レーザ素子2に共通のものが1つ設けられていてもよいし、各半導体レーザ素子2に対応した複数の窓部8bが設けられていてもよい。
なお、リフレクタ8は、閉じた円形の開口部8aを有するパラボラミラーまたはその一部を含むものであってもよい。また、リフレクタ8は、パラボラミラーに限定されず、楕円形状や自由曲面形状、或いはマルチファセット化されたもの(マルチリフレクタ)であってもよい。
このように、本実施形態に係る投光部78によれば、半導体レーザ素子2から発振されたレーザ光L1を散乱部7で散乱し、散乱したレーザ光L1をリフレクタ8によって反射させることにより、所定のビーム径で拡散板9に投光することができる。
なお、投光部78は、半導体レーザ素子2から発振されたレーザ光L1を所定のビーム径に広げて、散乱部7に投光することができるものであれば、散乱部7およびリフレクタ8の構成に限られず、他の代替的構成としてもよい。
或いは、光ファイバ4の出力端部から出力されたレーザ光L1のビーム径を調整する凸レンズ5に、投光部78の機能を持たせる構成としてもよい。すなわち、光ファイバ4の出力端部から出力されたレーザ光L1を、凸レンズ5によって所定のビーム径に広げて拡散板9に投光する構成としてもよい。これにより、投光部78が不要になるため、光源装置1の製造コストを低減することができる。
(2−7)拡散板9
拡散板9は、リフレクタ8により反射されたレーザ光L1を拡散しつつ、レーザ光L1を透過させて、照明光L2を出射するものである。拡散板9は、リフレクタ8により反射されたレーザ光L1のすべてが透過してから出射するように、リフレクタ8の開口部8aを塞ぐように配置されている。なお、散乱部7が蛍光体を含む場合、拡散板9は、レーザ光L1および蛍光を拡散しつつ透過させて、照明光L2を出射する。
拡散板9によってレーザ光L1を拡散させることにより、拡散板9の上の光密度を人の目に安全な値にまで低下させることができる。したがって、光源装置1の外部から見たときに、拡散板9を光密度の低い安全な「見かけ上の光源」として機能させることができる。
拡散板9は、ポリカーボネート、ガラスまたはアクリルなどの光透過性を有する材質から構成することができる。
例えば、拡散板9の、レーザ光L1が入射される入射面9aおよびレーザ光L1を出射する出射面9bの少なくともいずれか一方には、微小な凹凸を形成することで、当該凹凸により、レーザ光を拡散させることができる。このように、入射面9aまたは出射面9bの少なくともいずれか一方に微小な凹凸を形成して拡散板9を構成することにより、拡散板9の製造コストを低減することができる。
また、拡散板9の、入射面9aおよび出射面9bの少なくともいずれか一方に、サーフェスレリーフホログラムパターンまたはマイクロレンズアレイパターンが形成されていてもよい。このように、入射面9aまたは出射面9bの少なくともいずれか一方にサーフェスレリーフホログラムパターンまたはマイクロレンズアレイパターンが形成することにより、出射した照明光L2の拡がりを拡散板9により制御することができるため、照明光L2の投光性を向上させることができる。
さらに、上記の微小な凹凸、或いはパターンに異方性を持たせて、拡散板9の入射面9aまたは出射面9bに形成することにより、異方性のある拡散を生じさせることができる。これにより、光源装置1は、異方性を有して分布した照明光L2を照射することができるようになる。
(2−8)金属ベース10
金属ベース10は、散乱部7を支持する板状の支持部材であり、金属(例えば、銅や鉄)からなっている。このため、金属ベース10は熱伝導性が高く、効果的に散乱部7を冷却することができる。なお、本実施形態では散乱部7を支持する部材を金属で構成しているが、金属からなるものに限定されず、金属以外の熱伝導性が高い物質(ガラス、サファイアなど)を含む部材で構成でもよい。ただし、散乱部7と当接する金属ベース10の表面は、反射加工が施されて、反射面として機能することが好ましい。当該表面が反射面であることにより、散乱部7の上面から照射されたレーザ光L1を、当該反射面で反射させてリフレクタ8へ向かわせることができる。または、散乱部7の上面から入射したレーザ光L1を上記の反射面で反射させて、再度、散乱部7の内部に向かわせ、散乱させることができる。
金属ベース10はリフレクタ8によって覆われているため、リフレクタ8の反射曲面(放物曲面)と対向する面を有していると言える。なお、本実施形態では、金属ベース10の散乱部7が設けられている側の表面は、リフレクタ8の回転放物面の回転軸と概ね平行であり、当該回転軸を概ね含んでいるが、これに限定されるものではない。
(3)ハウジング11
ハウジング11、その内部に、光源装置1を収容する筐体部材である。ハウジング11の内部には、例えば、ドライエア(乾燥空気)が封入されている。ドライエアの露点温度は、例えば−35℃であり、光源装置1が備える半導体レーザ素子2および散乱部7の湿度上昇を抑制している。
ハウジング11からその外部に向けて、半導体レーザ素子2に設けられた2つの電極リード線が出ており、それら2つの電極リード線はレーザ駆動回路(図示省略)に接続されている。そのレーザ駆動回路は、2つの電極リード線の間に連続的に、あるいは、間欠的に、所定の電位差を印加することによって、半導体レーザ素子2を駆動するための駆動電流を半導体レーザ素子2に注入する。なお、ハウジング11は、遮光性を有する遮光部材で構成することが好ましい。
(4)ヘッドライトカバー12
ヘッドライトカバー12は、光源装置1を外部環境から保護するためのものである。ヘッドライトカバー12は、リフレクタ8の開口部8aと対向するように設けられており、光源装置1からの照明光L2を透過させる。この照明光L2を透過させるという観点からいえば、ヘッドライトカバー12は、光源装置1からの照明光L2が通過する領域のみ透過材質で形成されていてもよい。
ヘッドライトカバー12は透明であればどのような材質であってもよく、それによって、ヘッドライトカバー12を低コスト、且つ、容易に製造することが可能となる。
(5)ヘッドライトユニット100の動作
次に、ヘッドライトユニット100の動作について説明する。各半導体レーザ素子2が発振したレーザ光L1は、それぞれ集光レンズ3を通して光ファイバ4の出力端部で結合される。光ファイバ4は束ねられ、光ファイバ4の出力端部側に設けられた凸レンズ5によってレーザ光L1のビーム径を調整して反射ミラー6に照射する。これにより、散乱部7の全体にレーザ光L1が照射されるように、光スポットの大きさを調整することができる。
反射ミラー6によって反射されたレーザ光L1は、リフレクタ8の一部に開けた窓部8bを通して散乱部7に照射される。散乱部7に照射されたレーザ光L1は、散乱部7に含まれる微粒子によって散乱されて放出される。また、散乱部7に蛍光体が含まれている場合、レーザ光L1の一部が蛍光体に吸収されて波長変換され蛍光として放出される。すなわち、散乱部7は、ヘッドライトユニット100の実質的な点光源として作用する。ここで、点光源とは、焦点を有するミラーやレンズなど光学手段の焦点位置に配置され、レーザ光を放射する小さな発光点として作用するものである。
散乱部7から外部に放出されたレーザ光L1、またはレーザ光L1および蛍光は、リフレクタ8によって開口部8aの方向に反射され、拡散板9を透過する。このとき、レーザ光L1および蛍光は拡散板9によって拡散されることにより、拡散板9の出射面9bの光密度を人の目に安全な程度にまで低下させることができる。
このように、ヘッドライトユニット100では、散乱部7を実質的な点光源として作用させることにより、狭い角度範囲における照明光L2の投光性を向上させることができる。同時に、ヘッドライトユニット100の外部からは光密度の高い点光源である散乱部7が見えない、或いは散乱部7の光密度が人の目に安全な値まで低下されるため、拡散板9を光密度の低い安全な「見かけ上の光源」として作用させることにより、人の目に安全なアイセーフを実現している。
したがって、ヘッドライトユニット100によれば、良好な投光性と、人の目に安全なアイセーフとを同時に実現することができる。
(6)照明光L2の色彩制御
次に、レーザ光L1、またはレーザ光L1と蛍光体との組み合わせによる照明光L2の色彩制御について図3および図4を参照して説明する。
図3は、ヘッドライトユニット100から照射される照明光L2を白色とするためのレーザ光L1の組み合わせの一例を示す模式図であり、図4(a)〜(d)は、ヘッドライトユニット100から出力される照明光L2を白色するためのレーザ光L1と蛍光との組み合わせの一例を示す模式図である。
図3に示されるように、青色レーザ光、緑色レーザ光および赤色レーザ光を出射する半導体レーザ素子2をそれぞれ備えることにより、光の三原色である、青色、緑色および赤色のすべてを発振することができる。このため、散乱部7に蛍光体を含めることなく、半導体レーザ素子2から出射されるレーザ光L1のみで白色の照明光L2を生成することができる。
図4(a)〜(d)に示されるように、レーザ光L1と蛍光体との組み合わせることにより、白色の照明光L2を生成してもよい。
具体的には、図4(a)に示されるように、青色レーザ光を、黄色蛍光体を含む散乱部7に照射することにより、青色レーザの青色成分と黄色蛍光とを混合して白色の照明光L2を生成することができる。
また、図4(b)に示されるように、青色レーザ光を、赤色蛍光体および黄色蛍光体を含む散乱部7に照射することにより、青色レーザの青色成分と、赤色蛍光および緑色蛍光とを混合して白色の照明光L2を生成することができる。
さらに、図4(c)に示されるように、青色レーザ光および緑色レーザ光を、赤色蛍光体を含む散乱部7に照射することにより、青色レーザの青色成分および緑色レーザ光の緑色成分と、赤色蛍光とを混合して白色の照明光L2を生成することができる。
或いは、図4(d)に示されるように、青色レーザ光、緑色レーザ光および赤色レーザ光を、黄色蛍光体を含む散乱部7に照射することにより、青色レーザの青色成分、緑色レーザ光の緑色成分および赤色レーザの赤色成分と、黄色蛍光とを混合して白色の照明光L2を生成することができる。これにより、青色レーザ光、緑色レーザ光および赤色レーザ光によって白色の照明光を生成した際の演色性の悪化を、黄色蛍光体による広い波長の蛍光により好適に補うことができる。なお、これらの組み合わせによれば、緑色・黄色・燈色・赤色に至る照明光L2の色再現性を高めることもできる。
(7)まとめ
以上のように、本実施形態に係るヘッドライトユニット100は光源装置1を備え、光源装置1は、レーザ光L1を発振する半導体レーザ素子2と、半導体レーザ素子2から離間した位置に配置され、入射したレーザ光L1を拡散しつつ透過する拡散板9と、半導体レーザ素子2から発振されたレーザ光L1を所定のビーム径に広げて、拡散板9に投光する投光部78とを備えている。
光源装置1では、投光部78は、半導体レーザ素子2から発振されたレーザ光L1を所定のビーム径に広げて投光する。このため、レーザ光L1を所定の照明範囲に良好な投光性をもって照射することができる。
その反面、投光部78により所定の照明範囲、特に、狭い照明範囲にレーザ光L1が投光された場合、散乱部7のエネルギー密度の高さが問題となる。すなわち、エネルギー密度が高い散乱部7を、外部から人の目で直接見た場合、或いは、レンズなどを通して見た場合、レーザ光L1のエネルギーが網膜上の微小な面積に集中し、網膜を損傷させてしまうおそれがある。
そこで、光源装置1では、投光部78により投光されたレーザ光L1を拡散しつつ透過する拡散板9を備え、この拡散板9を透過したレーザ光L1を照明光L2として照射する。拡散板9によって、透過するレーザ光L1のエネルギーが分散されるため、外部から見たときの散乱部7の光密度を人の目に安全な値にまで低下させることができるようになる。
このように、投光部78によって投光されたレーザ光を拡散板9に透過させることにより、外部から見たときに、拡散板9を、光密度の低い安全な「見かけ上の光源(発光点)」として機能させることができる。これにより、人の目に安全なアイセーフを得ることができる。
それゆえ、本実施形態によれば、レーザ光L1を用いて照明する場合において、良好な投光性と、人の目に安全なアイセーフとを同時に実現することができるヘッドライトユニット100を実現することができる。
(8)変形例
本実施形態では、拡散板9がリフレクタ8の開口部8aを塞ぐように、リフレクタ8の端部に当接して配置されている構成について説明したが本発明はこれに限定されない。すなわち、拡散板9は、リフレクタ8により反射されたレーザ光L1のすべてが透過するように配置されていればよく、拡散板9は必ずしもリフレクタ8に当接している必要はない。したがって、拡散板9は、リフレクタ8がレーザ光L1を反射させる方向に、リフレクタ8から所定の間隔をおいて配置されていてもよい。
このように、拡散板9が配置される位置は、光源装置1の使用態様に応じて適宜変更することができる。
図5は、本実施形態に係るヘッドライトユニット100の変形例を示す断面図である。図5に示されるように、ヘッドライトユニット100aでは、光源装置1を外部環境から保護するためのヘッドライトカバー(車両用前照灯カバー)が拡散板9Aで構成されている。
このように、ヘッドライトカバーを拡散板9Aで構成することにより、ヘッドライトユニット100の部品数を減少させることができる。これにより、ヘッドライトユニット100aの小型化、および低コスト化を実現することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る光源装置に関する第1の実施例について、図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記して説明する。
図6は、本実施例に係る光源装置1aの概略構成を示す断面図である。図6に示されるように、光源装置1aは、半導体レーザ素子2と、集光レンズ3と、光ファイバ4と、凸レンズ5と、反射ミラー6と、散乱部7と、リフレクタ8と、拡散板9と、金属ベース10とを備えている。
本実施例に係る光源装置1aでは、青色レーザ光(450nm)を発振し、出力1Wである半導体レーザ素子2を4つ備えている。
散乱部7は、レーザ光L1を散乱させる微粒子(TiO)、および青色レーザ光を受けて黄色蛍光を発する黄色蛍光体を含んでおり、黄色蛍光体の成分は、(Y1−x−yGdCeAl12(0.1≦x≦0.55、0.01≦y≦0.4)である。散乱部7のサイズは、φ2mm×厚さ0.1mmの円盤状であり、黄色蛍光体の粉末が樹脂に混ぜられて塗布されている。
リフレクタ8は、半径30mmの半円形の開口部8aを有するハーフパラボラミラーであり、その奥行きは30mmである。リフレクタ8には、レーザ光L1を透過または通過させる窓部8bを形成している。散乱部7は、Alが蒸着された銅製の金属ベース10上にあるリフレクタ8の焦点位置に配置している。
拡散板9の材質はポリカーボネートであり、厚さ1mmである。拡散板9の入射面9aには、表面がスリガラス状となるように微小な凹凸を形成している。拡散板9は、リフレクタ8の開口部8aを塞ぐように、リフレクタ8の端部に当接して配置している。
このような光源装置1aでは、各半導体レーザ素子2が発振したレーザ光L1は、それぞれ集光レンズ3を通して光ファイバ4の出力端部で結合される。レーザ光L1は、光ファイバ4の出力端部側に設けられた凸レンズ5によって、ビーム径が調整されて反射ミラー6に照射される。
反射ミラー6によって反射されたレーザ光L1は、リフレクタ8の一部に開けた窓部8bを通して散乱部7に照射される。光源装置1aでは、散乱部7に対してレーザ光L1が45°の角度で照射される。散乱部7に照射されたレーザ光L1は、一部が黄色蛍光体に吸収されて波長変換され、他の一部がそのまま外部に放出される。
散乱部7から外部に放出された青色レーザ光と黄色蛍光とは、リフレクタ8によって開口部8aの方向に反射され、拡散板9を透過して照明光L2として出射される。
本実施例では、青色レーザの青色成分と黄色蛍光とが混合された白色の照明光L2が、光束500lm、広がり角度約8度という狭い角度範囲で拡散板9の出射面9bから出射された。
このように、本実施例に係る光源装置1aによれば、青色レーザ光および黄色蛍光を用いて、良好な投光性の向上と、人の目に安全なアイセーフとを同時に実現しつつ、白色の照明光L2を得ることができる。
本発明に係る光源装置に関する第2の実施例について、図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記して説明する。
図7は、本実施例に係る光源装置1bの概略構成を示す断面図である。図7に示されるように、光源装置1bは、半導体レーザ素子2と、集光レンズ3と、光ファイバ4と、凸レンズ5と、散乱部7と、リフレクタ8と、拡散板9とを備えている。
本実施例に係る光源装置1bでは、青色レーザ光(450nm)を発振し、出力1Wである半導体レーザ素子2を3つ備えている。
散乱部7は、レーザ光L1を散乱させる微粒子(TiO)、青色レーザ光を受けて黄色蛍光を発する黄色蛍光体、および青色レーザ光を受けて赤色蛍光を発する赤色蛍光体を含んでいる。黄色蛍光体の成分は、(Y1−x−yGdCeAl12(0.1≦x≦0.55、0.01≦y≦0.4)であり、赤色蛍光体の成分は、CaAlSiN:Euである。散乱部7のサイズは、φ1mm×厚さ0.1mmであり、黄色蛍光体および赤色蛍光体の粉末が電気泳動法により製膜されている。
リフレクタ8は、直径50mmの円形の開口部8aを有するパラボラミラーであり、その奥行きは120mmである。リフレクタ8の回転軸上に位置する底部には、窓部8bを形成している。散乱部7は、窓部8bを塞ぐように、リフレクタ8の底部に高熱伝導性接着剤で貼付して配置している。
拡散板9の材質はガラスであり、厚さ1mmである。拡散板9の入射面9aには、表面がスリガラス状となるように微小な凹凸を形成している。拡散板9は、リフレクタ8の内部において、リフレクタ8の内周面に当接して配置している。
光源装置1aでは、凸レンズ5と、散乱部7と、拡散板9とは、リフレクタ8の回転軸に沿ってそれぞれ配置されている。
このような光源装置1bでは、各半導体レーザ素子2が発振したレーザ光L1は、それぞれ集光レンズ3を通して光ファイバ4の出力端部で結合される。レーザ光L1は、光ファイバ4の出力端部側に設けられた凸レンズ5によってビーム径が調整されて、リフレクタ8の一部に開けた窓部8bを通して散乱部7に照射される。光源装置1bでは、散乱部7に対してレーザ光L1がリフレクタ8の回転軸に沿って照射される。
散乱部7に照射されたレーザ光L1は、一部が黄色蛍光体および赤色蛍光体に吸収されて波長変換され、他の一部がそのまま外部に放出される。
散乱部7から外部に放出されたレーザ光L1と黄色蛍光および赤色蛍光とは、リフレクタ8によって開口部8aの方向に反射され、拡散板9を透過して照明光L2として出射される。本実施例では、青色レーザ光の青色成分と黄色および赤色蛍光とが混合された白色の照明光L2が、拡散板9の出射面9bから出射される。
このように、本実施例に係る光源装置1bによれば、青色レーザ光、黄色蛍光および赤色蛍光を用いて、良好な投光性の向上と、人の目に安全なアイセーフとを同時に実現しつつ、白色の照明光L2を得ることができる。
本発明に係る光源装置に関する第3の実施例について、図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記して説明する。
図8は、本実施例に係る光源装置1cの概略構成を示す断面図である。図8に示されるように、光源装置1cは、半導体レーザ素子2と、集光レンズ3と、光ファイバ4と、凸レンズ5と、散乱部7と、リフレクタ8と、拡散板9と、投影レンズ13とを備えている。
本実施例に係る光源装置1cでは、青色レーザ光(450nm)を発振し、出力1Wである半導体レーザ素子2を2つ、並びに、緑色レーザ光(530nm)を発振し、出力0.5Wである半導体レーザ素子2を3つ備えている。
散乱部7は、レーザ光L1を散乱させる微粒子(TiO)、および青色レーザ光を受けて赤色蛍光を発する赤蛍光体を含んでいる。赤色蛍光体の成分は、CaAlSiN:Euである。散乱部7のサイズは、φ1mm×厚さ0.1mmであり、樹脂に微粒子おいび蛍光を分散させて形成されている。
リフレクタ8は、直径50mmの円形の開口部8aを有するパラボラミラーであり、その奥行きは100mmである。リフレクタ8の回転軸上に位置する底部には、窓部8bを形成している。散乱部7は、リフレクタ8の回転軸上にあるリフレクタ8の第1焦点f1に、金属製の支持棒(図示省略)によって支持されている。
拡散板9の材質はアクリルであり、厚さ0.2mmである。拡散板9の入射面9aには、表面がスリガラス状となるように微小な凹凸を形成している。拡散板9は、リフレクタ8の開口部8aを塞ぐように、リフレクタ8の端部に当接して配置している。
投影レンズ13は、拡散板9を透過した照明光L2を所定の角度範囲で投影するものである。投影レンズ13は、拡散板9の出射面9bに当接して配置されている。
光源装置1aでは、凸レンズ5と、散乱部7と、拡散板9とは、リフレクタ8の回転軸に沿ってそれぞれ配置されている。
このような光源装置1cでは、各半導体レーザ素子2が発振したレーザ光L1は、それぞれ集光レンズ3を通して光ファイバ4の出力端部で結合される。レーザ光L1は、光ファイバ4の出力端部側に設けられた凸レンズ5によってビーム径が拡大されて、リフレクタ8の一部に開けた窓部8bを通して散乱部7に照射される。光源装置1bでは、散乱部7に対してレーザ光L1がリフレクタ8の回転軸に沿って照射される。
散乱部7に照射されたレーザ光L1は、一部が赤色蛍光体に吸収されて波長変換され、他の一部がそのまま外部に放出される。
第1焦点f1に配置された散乱部7から外部に放出されたレーザ光L1と赤色蛍光とは、リフレクタ8によって第2焦点f2に向かって反射され第2焦点f2と通過したあと、拡散板9を透過する。拡散板9を透過したレーザ光L1と赤色蛍光とは、投影レンズ13によって所定の角度範囲で投影される。本実施例では、青色レーザ光の青色成分および緑色レーザ光の緑色成分と、赤色蛍光とが混合された白色の照明光L2が投影レンズ13から出射される。
このように、本実施例に係る光源装置1cによれば、青色レーザ光、緑色レーザ光および赤色蛍光を用いて、良好な投光性の向上と、人の目に安全なアイセーフとを同時に実現しつつ、白色の照明光L2を得ることができる。
また、光源装置1cによれば、投影レンズ13を拡散板9の出射面9bに当接して設けることにより、投影レンズ13を備える場合であっても、光源装置1cの小型化を実現することができる。特に、投影レンズ13を拡散板9の出射面9b側に設けることにより、光源装置1cを外部から見たときに拡散板9が投影レンズ13で隠されるため、光源装置1cの視覚的美観が向上する。すなわち、光源装置1cを自動車用のヘッドライトに用いた場合、自動車の前方から見たときにスリガラス状の拡散板9が露出することは視覚的美観の観点からユーザに好まれない傾向がある。このため、投影レンズ13を拡散板9の出射面9b側に配置することにより、ヘッドライトの外観がクリアになるため、視覚的美観の観点から好ましい。
本発明に係る光源装置に関する第4の実施例について、図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記して説明する。
図9は、本実施例に係る光源装置1dの概略構成を示す断面図である。図9に示されるように、光源装置1dは、半導体レーザ素子2と、集光レンズ3と、光ファイバ4と、凸レンズ5と、反射ミラー6と、散乱部7と、リフレクタ8と、拡散板9と、金属ベース10とを備えている。
本実施例に係る光源装置1dでは、青色レーザ光(440nm)を発振し、出力0.2Wである半導体レーザ素子2、緑色レーザ光(533nm)を発振し、出力0.3Wである半導体レーザ素子2、および赤色レーザ光(640nm)を発振し、出力0.6Wである半導体レーザ素子2を、それぞれ1つずつ備えている。
散乱部7は、内部にTiOの微粒子を3wt%で含む無機ガラスである。散乱部7のサイズは、φ3mm×厚さ0.5mmであり、その中心部φ1.5mmの領域にレーザ光L1が照射される。
リフレクタ8は、半径30mmの半円形の開口部8aを有するハーフパラボラミラーであり、その奥行きは30mmである。リフレクタ8には、窓部8bを形成している。散乱部7は、Alが蒸着された銅製の金属ベース10上にあるリフレクタ8の焦点位置に配置している。
拡散板9の材質はポリカーボネートであり、厚さ1mmである。拡散板9の入射面9aには、表面がスリガラス状となるように微小な凹凸を形成している。拡散板9は、リフレクタ8の開口部8aを塞ぐように、リフレクタ8の端部に当接して配置している。
このような光源装置1dでは、各半導体レーザ素子2が発振したレーザ光L1は、それぞれ集光レンズ3を通して光ファイバ4の出力端部で結合される。レーザ光L1は、光ファイバ4の出力端部側に設けられた凸レンズ5によって、ビーム径が調整されて反射ミラー6に照射される。
反射ミラー6によって反射されたレーザ光L1は、リフレクタ8の一部に開けた窓部8bを通して散乱部7に照射される。光源装置1aでは、散乱部7に対してレーザ光L1が45°の角度で照射される。散乱部7に照射されたレーザ光L1は、散乱されて外部に放出される。
散乱部7から外部に放出されたレーザ光L1は、リフレクタ8によって開口部8aの方向に反射され、拡散板9を透過して照明光L2として出射される。本実施例では、青色レーザの青色成分と、緑色レーザの緑色成分と、赤色レーザの赤色成分とが混合された白色の照明光L2が、光束が拡散板9の出射面9bから出射される。
このように、光源装置1dは、光の三原色である、青色、緑色および赤色のすべてのレーザ光L1を出射することができる。それゆえ、蛍光体を用いることなく、半導体レーザ素子2から発振されるレーザ光L1のみで白色の照明光L2を得ることができる。このような光源装置1dは、プロジェクタなどのディスプレイ用光源として用いる場合に特に有用である。
したがって、本実施例に係る光源装置1dによれば、青色レーザ光、緑色レーザ光および赤色レーザ光を用いて、良好な投光性の向上と、人の目に安全なアイセーフとを同時に実現しつつ、白色の照明光L2を得ることができる。
本発明に係る光源装置に関する第5の実施例について、図10および図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記して説明する。
図10は、本実施例係る光源装置1eの概略構成を示す断面図である。図10に示されるように、光源装置1eは、半導体レーザ素子2と、導光部(レーザ光混合部材)14と、散乱部7と、リフレクタ8と、拡散板9と、金属ベース10とを備えている。
本実施例に係る光源装置1eでは、青色レーザ光(450nm)を発振し、出力1Wである半導体レーザ素子2、緑色レーザ光(533nm)を発振し、出力1Wである半導体レーザ素子2、および赤色レーザ光(640nm)を発振し、出力1Wである半導体レーザ素子2をそれぞれ1つずつ備えている。
導光部14は、複数の半導体レーザ素子2に隣接して配置され、当該複数の半導体レーザ素子2から発振された各レーザ光L1を混合して散乱部7に照射するものである。すなわち、導光部14は、半導体レーザ素子2が発振したレーザ光L1を混合しながら集束して散乱部7のへと導くためのものであり、底面が矩形で先細りのくさび形状を有している。導光部14は、BK7または合成石英などで構成することができる。
図11は、本実施例に係る光源装置1eが備える導光部14を示す斜視図である。図11に示されるように、導光部14は、複数の半導体レーザ素子2と対向して配置され、各レーザ光L1を入射させる光入射面14aと、光入射面14aから入射した各レーザ光L1を全反射させることにより、各レーザ光L1を混合しながら集束させる4つの側面(光反射面)14bと、側面14bにより集束された各レーザ光L1を出射する光出射面14cとを有している。
光出射面14cの面積は、光入射面14aの面積よりも小さい。このため、光入射面14aから入射したレーザ光L1は、側面14bに反射して前進することにより混合しながら集束されて光出射面14cから出射される。
なお、導光部14をBK7または合成石英で構成したときの、導光部14の好適なサイズの一例を下記の表1に示す。
Figure 2012169375
散乱部7は、内部にTiOの微粒子を3wt%で含む無機ガラスである。散乱部7は、厚さ0.5mmであり、導光部14の光出射面14cを覆うように設けられている。このように、散乱部7を導光部14の光出射面14cに設けることにより、混合されたレーザ光L1を効率的に散乱部7の小さな面積に直接照射することができるので、散乱部7を小径化して、損失のない小さな点光源を得ることができる。なお、散乱部7は、必ずしも導光部14の光出射面14cに設ける必要はなく、光出射面14cの近傍に設けられていればよい。
このような構成の光源装置1eでは、半導体レーザ素子2が発振したレーザ光L1は、導光部14の光入射面14aに入射して、側面14bによって全反射されて光出射面14cに集束する。そして、光出射面14cから出射したレーザ光L1は、散乱部7に伝播し、散乱されて外部に放出される。
散乱部7から外部に放出されたレーザ光L1は、リフレクタ8によって開口部8aの方向に反射され、拡散板9を透過して照明光L2として出射される。本実施例では、青色レーザの青色成分と緑色レーザの緑色成分と赤色レーザの赤色成分とが混合された白色の照明光L2が、拡散板9から出射される。
このように、光源装置1eは導光部14を備え、導光部14により混合されたレーザ光L1が散乱部7に伝播するので、光ムラのない均一な照明光L2を得ることができる。
また、混合されたレーザ光L1を効率的に散乱部7に導入することができるため、レーザ光L1の強度損失を抑制して、散乱部7を損失のない小さな点光源として作用させることができる。
したがって、本実施例に係る光源装置1eによれば、青色レーザ光、緑色レーザ光および赤色レーザ光を用いて、良好な投光性の向上と、人の目に安全なアイセーフとを同時に実現しつつ、白色の照明光L2を効率的に得ることができる。
本発明は、光源装置や照明装置、特に車両用などのヘッドライトに好適に適用することができる。
1 光源装置
1a 光源装置
1b 光源装置
1c 光源装置
1d 光源装置
1e 光源装置
2 半導体レーザ素子(レーザ光源)
7 散乱部(散乱部材)
8 リフレクタ(反射部材)
9 拡散板(拡散部材)
9A 拡散板
9a 入射面
9b 出射面
13 投影レンズ
14 導光部(レーザ光混合部材)
14a 光入射面
14b 側面(光反射面)
14c 光出射面
78 投光部(投光部材)
100 ヘッドライトユニット
100a ヘッドライトユニット
L1 レーザ光
L2 照明光
f1 第1焦点
f2 第2焦点

Claims (15)

  1. レーザ光を発振するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から離間した位置に配置され、入射したレーザ光を拡散しつつ透過する拡散部材と、
    前記レーザ光源から発振されたレーザ光を所定のビーム径に広げて、前記拡散部材に投光する投光部材と、
    を備えることを特徴とする光源装置。
  2. 前記投光部材は、前記レーザ光源から発振されたレーザ光を、略平行または所定の立体角で前記拡散部材に投光することを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記投光部材は、前記所定のビーム径を広げることにより、前記拡散部材のレーザ光を出射する出射面の光密度を低下させることを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。
  4. 前記投光部材は、前記レーザ光源とは空間的に離間しており、且つ、前記レーザ光源から発振されたレーザ光を散乱させることにより、実質的に点光源として作用する散乱部材と、
    前記散乱部材により散乱されたレーザ光を前記拡散部材に向けて反射させる反射部材と、
    を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光源装置。
  5. 前記散乱部材は、前記レーザ光源から発振されたレーザ光の一部により発光し、蛍光を発する蛍光体を含んでいることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
  6. 前記レーザ光源は、可視光の波長域でレーザ光を発振することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光源装置。
  7. 前記レーザ光源は、青色レーザ光、緑色レーザ光および赤色レーザ光を少なくとも発振することを特徴とする請求項6に記載の光源装置。
  8. 前記レーザ光源は、青色レーザ光、緑色レーザ光および赤色レーザ光を少なくとも発振し、
    前記蛍光体は、黄色の蛍光を発する黄色蛍光体であることを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
  9. 前記レーザ光源は、互いに色の異なる複数のレーザ光源を含み、
    前記複数のレーザ光源に隣接して配置され、前記複数のレーザ光源から発振された各レーザ光が入射されると、当該各レーザ光を混合して前記散乱部材に照射するレーザ光混合部材をさらに備え、
    前記レーザ光混合部材は、前記複数のレーザ光源と対向して配置され、当該複数のレーザ光源から各レーザ光を入射させる光入射面と、
    当該光入射面から入射した各レーザ光を全反射させることにより、各レーザ光を混合しながら集束させる光反射面と、
    当該光反射面により集束された各レーザ光を出射する光出射面とを有し、
    前記散乱部材は、前記光出射面の近傍に配置されていることを特徴とする請求項4または5に記載の光源装置。
  10. 前記反射部材は、前記散乱部材から前記拡散部材に向かう方向に沿って位置する第1焦点および第2焦点を有しており、当該第1焦点に配置された前記散乱部材により散乱されたレーザ光を前記第2焦点に向けて反射させ、
    前記反射部材により反射されたレーザ光を所定の方向に投影するための投影レンズを備え、
    前記投影レンズは、前記拡散部材のレーザ光が入射される入力面および当該レーザ光を出射する出射面の少なくとも一方に当接して配置されていることを特徴とする請求項4または5に記載の光源装置。
  11. 前記拡散部材は、レーザ光が入射される入射面および当該レーザ光を出射する出射面の少なくとも一方に、微小な凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の光源装置。
  12. 前記拡散部材は、レーザ光が入射される入射面および当該レーザ光を出射する出射面の少なくとも一方に、サーフェスレリーフホログラムパターンまたはマイクロレンズアレイパターンが形成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の光源装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の光源装置を備えていることを特徴とする照明装置。
  14. 請求項1から12のいずれか1項に記載の光源装置を備えていることを特徴とする車両用前照灯。
  15. 前記拡散部材は、前記光源装置を外部環境から保護するための車両用前照灯カバーとして構成されていることを特徴とする請求項14に記載の車両用前照灯。
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