JP2006352105A - 光送信デバイスおよびそれを用いた光源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で且つ高出力半導体レーザを用いても人の眼に安全で高い光取り出し効率を得る。
【解決手段】光送信デバイス11は、LDチップ12がマウントされたサブマウント13等が挿入された直方体形状の金属あるいはプラスチックの型に、光散乱粒子を高濃度に且つ均一に混練されたゲル状あるいはゴム状の物質を注入し、熱硬化させて形成する。したがって、高コヒーレンスな高源を用いても、数μmオーダーであったLDチップ12端面での光源径が数mmオーダーにまで拡大されてアイセーフティを満たすPARの標準偏差σ(=0.06)を得ることができる。さらに、LDチップ12からのレーザ光は金属製の反射面等によって反射されることないため、上記反射による吸収損失は殆ど無い。したがって、高い光取り出し効率を得ることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、光送信デバイスおよびそれを用いた光源装置に関する。
従来、表面実装型赤外線通信モジュールに使用される光送信デバイスとしては、LED(発光ダイオード)が広く用いられている。例えば、基板に設けられた裁頭円錐形状のざぐり(窪地)に上記LEDが配置されているもの(特開2001‐36148号公報(特許文献1))、あるいは、基板上に配置されたカップに形成された裁頭円錐形状のざぐりに上記LEDが配置されているもの(特開平11‐8415号公報(特許文献2))等がある。上記特許文献1および特許文献2においては、上記LEDから放射された光は、上記ざぐり領域およびレンズ領域を通って空間に放出される。
上記LEDからの放射光は、数十nmの半値幅を有すると共にコヒーレンスが低い。したがって、人の目に入っても安全なアイセーフティを確保し易い。そのために、人が居る空間でも使用することができ、IrDA(Infrared Data Association)規格に準ずる赤外線通信モジュール等に広く採用されている。
一方、光源にLD(半導体レーザ)を用いた空間光通信は、ビル間等の人が存在しない場所において、長距離で且つ高速のデータリンクを実現可能にしている。レーザ光は、数nmの狭い半値幅でコヒーレンスが極めて高いため、ビーム放射角度を狭くすることができ、数km〜数十kmの距離での伝送を可能にしている。さらに、宇宙空間では、数万km以上をGbpsオーダーでの衛星間光通信が可能である。
上記LDを用いることで、上記LEDを用いる場合に比して、(1)消費電力を約1/3に低減できる(発熱量の低減)、(2)変調速度を大幅に増大できる(LED:<100Mbps,LD:>数Gbps)、(3)通信品質に関わるS/N(信号対雑音比)を改善できる等の利点を有する。
したがって、従来LEDが用いられてきたIrDA規格に準ずる光源をLDに置き替えて用いることができれば、従来よりも優れたシステムを構築できる可能性がある。しかしながら、レーザ光の高コヒーレンスのため、人が居る空間においてLDからのレーザ光をそのまま用いて通信を行うことは、アイセーフティの観点から難しい。つまり、人の目にレーザ光が入射した場合、網膜上で焦点を結ぶために光密度の極端に高いスポットが生じて目に損傷を与える恐れがあるためである。
そのため、比較的安価な近赤外波長域のLDをアイセーフ化してワイヤレス光通信に用いる試みが少なからず提案されている。しかしながら、比較的大掛かりな拡散板やビーム整形光学系を用いるものが多く、IrDA準拠品並みの小型化や低価格化を実現するのは困難であるという問題がある。
また、特開2003‐258353号公報(特許文献3)に開示された「光源装置およびそれを用いた光通信システム」においては、高出力LDを光源素子として用いても人の目の安全を確保でき、高速であり且つ広範囲な通信エリアを有するワイヤレス光通信システムに適した小型の光源装置が開示されている。
上記特許文献3における光源装置は、図21に示すように、ざぐり部2が設けられた樹脂基板1と、ざぐり部2内に配置されたLD3と、ざぐり部2内に樹脂基板1の表面よりも盛り上がるように光散乱体が高濃度且つ均一に充填されてなる盛り上がり部4と、樹脂基板1上を平坦に覆うと共に盛り上がり部4上に凸レンズを形成するエポキシ樹脂モールドレンズ部5とで、概略構成されている。
上記ざぐり部2内から樹脂基板1の表面に掛けて配線パターン6が形成されている。そして、ざぐり部2の底面上における配線パターン6上には、LD3の下側接続端子が接続される。一方、LD3の上側接続端子には、樹脂基板1上に設けられた電極7がワイヤ8を介して接続されている。
上記構成において、上記LD3から出射された高コヒーレント光は、ざぐり部2内の盛り上がり部4を構成する光散乱体による多重散乱によって拡散し、概ね光軸9の方向に進む。ここで、ざぐり部2内の盛り上がり部4は、上記光散乱体とゲル状またはゴム状の物質とを注入し、熱または光によって硬化させて形成されている。したがって、概ね光軸9の方向に進んでざぐり部2の壁面(配線パターン6)で反射された光は、ゲル状またはゴム状の物質で満たされた盛り上がり部4を経て、エポキシ樹脂モールドレンズ部5を通過することになる。その結果、ゲル状またはゴム状の物質で満たされた盛り上がり部4内に光散乱体が高濃度に且つ均一に分散されている場合には、近視野像に生じる高コントラストのスペックルはある程度までは抑制することができる。
ここで、近視野像のスペックル量を見積もる指標として、近視野像の位置における光強度の対平均値比PAR(Peak-to-Average Ratio)の標準偏差σを用いることができる。ゲル状またはゴム状の物質で満たされた盛り上がり部4においては静的光多重散乱を引き起こすため、近視野像の位置におけるPARの標準偏差σの値は0.08(人の目に安全なアイセーフとなるレベル)以下となる。したがって、上記特許文献3によれば、人の目に安全なアイセーフとなるレベル以下まで、スペックルを抑えることができるのである。
しかしながら、上記特許文献3に開示された「光源装置」には、以下のような問題がある。
すなわち、赤外線通信モジュール用光源としては、数百mW以上の高出力が容易に得られ、安価に製造可能な端面発光タイプのLDが望ましい。このようなLDを、例えば上記特許文献3におけるLD3として用いた場合には、レーザ光をざぐり部2の壁面(配線パターン6)で反射させて、方向を変換する必要がある。その際に、反射面でレーザ光が吸収されて、光送信デバイスからの光の取り出し効率が低下する可能性がある。また、上記反射面の面精度によってはスペックルが増大し、上記PARの標準偏差σをアイセーフティのレベルに保つことができなくなる恐れもある。
また、上記LDの動特性を生かしてデータ伝送速度を高速化する場合には、S/Nを増大させることが不可欠であり、光出力の増大が必要である。しかしながら、それに伴って発熱量が増大し、延いてはLDからの光出力の低下を招くことになる。光通信モジュールにおいては、できるだけ高効率で電気信号から光信号を得ることが必要であり、高速データ伝送から見ても、上述したような反射による吸収損失は望ましくない。
また、アイセーフティに必要な上記PARの標準偏差σを実現するためには、上記光散乱体を含む盛り上がり部4におけるレーザ光の行路長が重要な要素となる。つまり、総ての光源装置に関して、ざぐり部2内のLD3の位置と光散乱体を含む盛り上がり部4の高さとが略揃っていて、レーザ光の行路長が一定となっていることが要求される。しかしながら、図21に示す構造の場合には、ポッティング等の手法によってざぐり部2内に光散乱剤を含む物質が落とされるため、光散乱体を含む物質の厚み、つまり行路長を正確に一定値に保つことが難しいのである。
また、上記ざぐり部2をドリル等を用いて作製する際に、樹脂基板1上でのざぐり位置が所望の箇所から100μm程度ずれ、位置精度を確保することが難しい。そのために、LD3の位置ずれ、延いてはアイセーフに必要な光拡散領域の行路長にばらつきが生じてしまうという問題もある。
特開2001‐36148号公報 特開平11‐8415号公報 特開2003‐258353号公報
そこで、この発明の課題は、簡単な構成で且つ高出力半導体レーザを用いても人の眼に安全で高い光取り出し効率が得られる光送信デバイスおよびそれを用いた光源装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の光送信デバイスは、
半導体レーザ素子と、
上記半導体レーザ素子が実装されるマウントと、
上記半導体レーザ素子からこの半導体レーザ素子から放射されたレーザ光が外部空間に放射される箇所までの領域に配置されると共に、透過するレーザ光を散乱させる光散乱粒子を含む光散乱部材と
を備え、
上記半導体レーザ素子から上記外部空間との境界までにおける上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光の光軸は一直線状になっている
ことを特徴としている。
上記構成によれば、上記光散乱部材による光散乱機能によって、上記半導体レーザ素子からのレーザ光における光源径が拡大される。したがって、高出力の半導体レーザ素子を用いていても、アイセーフティを満たすための光強度のPARの標準偏差σ(=0.06)を簡単な構成で得ることができる。
さらに、上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光は、反射体によって反射されることなく外部空間に放射される。したがって、上記反射による吸収損失が殆ど無く、高い光取り出し効率が得られる。
また、1実施の形態の光送信デバイスでは、
上記半導体レーザ素子の接続端子と電気的に接続された電極を備えている。
この実施の形態によれば、上記半導体レーザ素子,マウント,光散乱部材および電極を一体に形成することによって、光送信デバイスの小型モジュール化を図ることができ、汎用性を得ることができる。
また、1実施の形態の光送信デバイスでは、
上記マウントには、上記半導体レーザ素子における隣接する2つの面の少なくとも一部を接触させて、上記半導体レーザ素子における上記マウントに対する位置を固定する段差が設けられている。
この実施の形態によれば、上記半導体レーザ素子の点光源における上記マウントに対する位置を所定の位置に保つことができる。したがって、光送信デバイスの小型モジュール化を図った場合に、上記点光源における上記モジュール上の位置を揃えることが可能になる。
また、1実施の形態の光送信デバイスでは、
上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成されており、
上記光散乱部材における上記半導体レーザ素子の出射端面に対向する面は、上記半導体レーザ素子の点光源からの距離が所定距離である平面である。
この実施の形態によれば、上記半導体レーザ素子,マウント,光散乱部材および電極を一体に形成して、光送信デバイスの小型モジュール化を図ることができる。さらに、上記点光源から上記光散乱部材における上記半導体レーザ素子の出射端面に対向する面までの距離が一定であるため、アイセーフティに必要な行路長を正確に再現できる構造を得ることができる。
また、1実施の形態の光送信デバイスでは、
上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成されており、
上記光散乱部材における上記半導体レーザ素子の出射端面に対向する面は、凸形の曲面である。
この実施の形態によれば、上記半導体レーザ素子,マウント,光散乱部材および電極を一体に形成して、光送信デバイスの小型モジュール化を図ることができる。さらに、上記半導体レーザ素子の点光源から上記光散乱部材における出射端面に対向する面までの距離を一定にすることが可能になるため、アイセーフティに必要な行路長を正確に再現できる構造を得ることが可能となる。さらに、上記半導体レーザ素子の点光源から出射されたレーザ光の光路長を、何れの方向に対してもアイセーフに必要な最低限の行路長にすることが可能になる。さらに、上記光散乱部材にレンズとしての機能を持たせることができ、光の取り出し効率をより向上させることができる。
また、1実施の形態の光送信デバイスでは、
上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成されており、
上記光散乱部材を覆うと共に、上記光散乱部材の硬度よりも高い硬度を有する薄膜物質を備えている。
この実施の形態によれば、上記光散乱部材は、この光散乱部材の硬度よりも高い硬度を有する薄膜物質で覆われているので、上記薄膜物質で覆われた光散乱部材を金属あるいはプラスチックの型を用いて形成する場合には、離型剤を用いて上記型から外し易くすることができる。さらに、上記光散乱部材は、この光散乱部材の硬度よりも高い硬度を有する上記薄膜物質で覆われているため、ピンセットや生産装置等によって触れることができる箇所に制限が無く、取り扱いが容易である。
また、1実施の形態の光送信デバイスでは、
上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成されており、
上記光散乱部材を収納して空間に露出しないようにすると共に、上記光散乱部材の硬度よりも高い硬度を有する高硬度樹脂を備えている。
この実施の形態によれば、上記光散乱部材は、この光散乱部材の硬度よりも高い硬度を有する高硬度樹脂によって、空間に露出しないように収納されている。したがって、上記高硬度樹脂に収納された光散乱部材を金属あるいはプラスチックの型を用いて形成する場合には、離型剤を用いて上記型から外し易くすることができる。さらに、上記光散乱部材は、この光散乱部材の硬度よりも高い硬度を有する上記高硬度樹脂で収納されているために、ピンセットや生産装置等によって触れることができる箇所に制限が無く、取り扱いが容易である。
また、1実施の形態の光送信デバイスでは、
上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成されると共に、基板上に搭載されており、
上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が上記基板に対して垂直方向に放射されるように配置されている。
この実施の形態によれば、上記半導体レーザ素子,マウント,光散乱部材および電極を一体に形成して、光送信デバイスの小型モジュール化を図ることができる。さらに、上記モジュールを、上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が上記基板に対して垂直方向に放射されるように配置して上記基板上に搭載することによって、上記レーザ光の放射方向が上記基板に対して垂直方向である光送信デバイスを簡単に得ることができる。
また、1実施の形態の光送信デバイスでは、
上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成されると共に、基板上に搭載されており、
上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が上記基板に対して平行な方向に放射されるように配置されている。
この実施の形態によれば、上記半導体レーザ素子,マウント,光散乱部材および電極を一体に形成して、光送信デバイスの小型モジュール化を図ることができる。さらに、上記モジュールを、上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が上記基板に対して平行な方向に放射されるように配置して上記基板上に搭載することによって、上記レーザ光の放射方向が上記基板に対して平行方向である光送信デバイスを簡単に得ることができる。
また、この発明の光源装置は、
上記光送信デバイスと、
上記光散乱部材からこの光散乱部材から放射されたレーザ光が外部空間に放射される箇所までの領域に配置されると共に、レーザ光が透過するレンズ部と
を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、上記高い光取り出し効率が得られる光送信デバイスを用いている。したがって、従来の光送信デバイスを用いた場合に比して、通信距離を大幅に伸ばすことができ、離れた場所の通信に適用できる光通信装置を提供できる。さらに、モジュール化を図ることができる光送信デバイスを用いているため、上記光散乱部材における上記半導体レーザ素子の点光源に対向する面までの距離を一定にして、アイセーフティに必要な行路長を正確に再現できる。
また、この発明の光送信デバイスは、
半導体レーザ素子と、
上記半導体レーザ素子が実装される実装部材と、
上記半導体レーザ素子からこの半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が外部空間に放射される箇所までの領域に、上記半導体レーザ素子の出射端面に接するように配置されると共に、ゲル状あるいはゴム状の物質でなる低硬度樹脂と、
少なくとも上記半導体レーザ素子及び上記低硬度樹脂を覆うように配置されると共に、上記低硬度樹脂よりも高い硬度を有する高硬度樹脂と
を備え、
上記実装部材は、上記半導体レーザ素子の出射端面の位置に隣接して第1の凹部を有しており、
上記低硬度樹脂は、上記第1の凹部内に充填されており、
上記半導体レーザ素子から上記外部空間との境界までにおける上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光の光軸は一直線状になっている
ことを特徴としている。
上記構成によれば、上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光は、反射体によって反射されることなく外部空間に放射される。したがって、上記反射による吸収損失が殆ど無く、高い光取り出し効率が得られる。
さらに、上記実装部材における上記半導体レーザ素子の出射端面の位置に隣接して設けられた第1の凹部内に上記低硬度樹脂を充填するので、上記半導体レーザ素子の出射端面は上記低硬度樹脂によって覆われることになる。そのために、上記半導体レーザ素子に不要な応力が掛かることが無く、長期の信頼性が確保し易い。さらに、上述のように、上記低硬度樹脂を上記第1の凹部内にのみに配置することによって、上記半導体レーザ素子および上記低硬度樹脂を覆うような形状に、上記高硬度樹脂を形成することが可能になる。
また、この発明の光送信デバイスは、
半導体レーザ素子と、
上記半導体レーザ素子が実装される実装部材と、
上記半導体レーザ素子からこの半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が外部空間に放射される箇所までの領域に、少なくとも上記半導体レーザ素子を覆うように形成されると共に、ゲル状あるいはゴム状の物質でなる低硬度樹脂と、
上記半導体レーザ素子,上記実装部材および上記低硬度樹脂を収納すると共に、上記低硬度樹脂よりも高い硬度を有する第1の高硬度樹脂部と、
上記低硬度樹脂が空間に露出しないように形成されると共に、少なくとも主成分が上記第1の高硬度樹脂部と同じである第2の高硬度樹脂部と
を備え、
上記半導体レーザ素子から上記外部空間との境界までにおける上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光の光軸は一直線状になっている
ことを特徴としている。
上記構成によれば、上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光は、反射体によって反射されることなく外部空間に放射される。したがって、上記反射による吸収損失が殆ど無く、高い光取り出し効率が得られる。
さらに、上記低硬度樹脂は上記半導体レーザ素子を覆うように形成されている。そのために、上記半導体レーザ素子に不要な応力が掛かることが無く、長期の信頼性が確保し易い。さらに、上記低硬度樹脂が空間に露出しないように上記第2の高硬度樹脂部を形成しているので、上記半導体レーザ素子が当該光送信デバイスの外形に対して位置ずれしなくなり、スペックル量や光取り出し効率を安定させることができる。
また、1実施の形態の光送信デバイスでは、
上記実装部材は、上記第1の凹部に連なって形成された第2の凹部を有しており、
上記半導体レーザ素子は、上記第2の凹部内に実装されている。
この実施の形態によれば、上記半導体レーザ素子の出射端面を、上記第1の凹部および上記第2の凹部内に充填された低硬度樹脂によって確実に覆うことが可能になる。
また、1実施の形態の光送信デバイスでは、
上記低硬度樹脂は、透過するレーザ光を散乱させる光散乱粒子を含んでいる。
この実施の形態によれば、上記低硬度樹脂に含まれる光散乱粒子による光散乱機能によって、上記半導体レーザ素子からのレーザ光における光源径が拡大される。したがって、高出力の半導体レーザ素子を用いていても、アイセーフティを満たすための光強度のPARの標準偏差σ(=0.06)を簡単な構成で得ることができる。
以上より明らかなように、この発明の光送信デバイスは、光散乱部材による光散乱機能によって、半導体レーザ素子からのレーザ光における光源径を拡大することができる。したがって、高出力の半導体レーザ素子を用いる場合でも、アイセーフティを満たすための光強度のPARの標準偏差σ(=0.06)を簡単な構成で得ることができる。さらに、上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光を、反射体によって反射されることなく外部空間に放射することができる。したがって、上記反射による吸収損失が殆ど無く、高い光取り出し効率を得ることができる。
したがって、この発明によれば、反射や無用な散乱による光損失を抑えつつ、十分にアイセーフティを確保できる小型で低コストな光送信デバイスを実現することができるのである。
また、上記光散乱部材を上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成し、上記光散乱部材における上記半導体レーザ素子の出射端面に対向する面を、上記半導体レーザ素子の点光源からの距離が所定距離である平面あるいは凸形の曲面とすれば、上記半導体レーザ素子,マウント,光散乱部材および電極を一体に形成して光送信デバイスの小型モジュール化を図ることができる。さらに、上記点光源から上記光散乱部材における上記半導体レーザ素子の出射端面に対向する面までの距離を一定にして、アイセーフティに必要な行路長を正確に再現することができる。
また、この発明の光源装置は、上記高い光取り出し効率が得られる光送信デバイスを用いているので、通信距離を大幅に伸ばすことができ、離れた場所の通信に適用できる光通信装置を提供できる。さらに、モジュール化を図ることができる光送信デバイスを用いているため、上記光散乱部材における上記半導体レーザ素子の点光源に対向する面までの距離を一定にして、アイセーフティに必要な行路長を正確に再現できる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
・第1実施の形態
図1は、本実施の形態の光送信デバイスを搭載した光源装置における断面図である。また、図2は、図1に示す光源装置に搭載された光送信デバイスの斜視図である。
図1および図2に示すように、本光送信デバイス11は概観が直方体を有している。そして、LDチップ12は、銅等で形成されたサブマウント13上に、銀ペースト等の導電性の媒質によってダイボンド実装されている。ここで、サブマウント13には、LDチップ12のサブマウント13上における図1中上下方向の位置を正確に得るために、わずかな段差13aが設けてある。そして、LDチップ12は、その側面と端面とを段差13aを構成する二つ面に密着させて段差13aに載置されている。尚、光源装置によっては、LDチップ12の位置ずれが少ない場合がある。そのような場合には、段差13aは無くても良い。
上記LDチップ12における一方の接続端子は、上述したように、金属製のサブマウント13に直接接続されている。これに対して、他方の接続端子は、金等のワイヤ14を介して、サブマウント13上の電極15に接続されている。ここで、電極15は、サブマウント13の表面に形成された絶縁層16上に、サブマウント13と電気的に非接触な状態で接着されている。そして、サブマウント13,LDチップ12,電極15および絶縁層16は、ゲル状あるいはゴム状の物質中に光散乱粒子が高濃度に且つ均一に混練されてなる光散乱部材17によって覆われている。尚、光散乱部材17は、全体として直方体の形状に整形されている。
このように直方体形状に形成された光送信デバイス11は、ガラスエポキシ樹脂基板18上に配置される。その際に、LDチップ12から出射されるレーザ光の光軸19の方向が、図1に示すように、ガラスエポキシ樹脂基板18の表面に対して垂直方向になるように配置する。そして、サブマウント13はガラスエポキシ樹脂基板18上の電極パターン20に接続される一方、電極15はガラスエポキシ樹脂基板18上の電極パターン21に接続される。こうして、光送信デバイス11が搭載されたガラスエポキシ樹脂基板18はエポキシ樹脂によって覆われ、さらに、トランスファーモールドによって光送信デバイス11上に半球状のエポキシ樹脂モールドレンズ22が形成される。
次に、上記光散乱部材17についてさらに詳細に説明する。光散乱部材17は、シリコーンゲルに光散乱粒子を高濃度に且つ均一に混練させたものである。形成方法は、熱硬化性の液状シリコーンに光散乱粒子を規定量混入し、混錬機で十分攪拌したものを、LDチップ12がマウントされたサブマウント13等が挿入された直方体形状の金属あるいはプラスチックの型に注入して、LDチップ12およびサブマウント13等と共に熱硬化させて形成する。尚、以上のようにして形成された光送信デバイス11は、ガラスエポキシ樹脂基板18に実装され、その後に、トランスファーモールドによってエポキシ樹脂モールドレンズ22が形成されるのである。
上記シリコーンゲルでなる光散乱部材17は、硬化剤の比率を高くすることによって、本光源装置を持ち運ぶ際に加わる外部からの力に対する耐性を向上させることができる。しかしながら、あまり硬度を上げ過ぎると、LDチップ12への応力が大きくなって破損の恐れが生じるため、適度な硬度に調節することが必要である。
以下、上記光送信デバイス11における光散乱について説明する。光散乱部材17において、シリコーンゲル(屈折率1.405)に対して高濃度に且つ均一に混練される光散乱粒子として、有機系スチレン粒子(平均粒径1μm、屈折率1.595)を用いている。したがって、LDチップ12から出射したレーザ光は、光散乱部材17中の光散乱粒子によって複数回散乱されながら光散乱部材17の上端に到達する。そして、その後、エポキシ樹脂モールドレンズ22を経て本光源装置外に放射されるのである。
図21に示す従来の光源装置の場合には、レーザ光は多数回の散乱と同時に配線パターン6による多数回の金属反射が行われるために、レーザ光の一部は金属で吸収されてしまう。これに対して、本実施の形態においては、金属による吸収がないため、光の取り出し効率を向上させることができるのである。
尚、本実施の形態においては、活性層における水平方向への指向半値角度が±8度であり、垂直方向への指向半値角度が±25度であるLDチップ12を用いている。また、LDチップ12の出射端面から光散乱部材17の上端までの長さを0.4mmとし、上記スチレン粒子をシリコーンゲルに対して重量比7%で混合している。この場合、光散乱部材17の上端面における光源径は約0.8mmに拡大され、エポキシ樹脂モールドレンズ22のレンズゲインによって更に2倍程度に拡大される。これらによって、元々数μmオーダーであったLDチップ12端面での光源径が数mmオーダーにまで拡大され、数mm角の小さな領域でアイセーフティを満たす上記PARの標準偏差σ(=0.06)を得ることができるのである。
また、上記エポキシ樹脂モールドレンズ22からの放射角度は、エポキシ樹脂モールドレンズ22の形状を調整することで、所望の半値角度に設定することができる。また、用いるLDチップ12の指向半値角度が変化する場合であっても、本実施の形態で得られる光源径には殆ど変化がないことが確認された。通常、約±5度〜±30度の指向半値角度を有するLDチップ12を用いる場合は、略同一の光源径を得ることができる。つまり、用いるLDチップ12の指向半値角度もしくは指向半値角度のばらつきに依存せずに、十分なアイセーフティを得ることができるのである。
以上のごとく、本実施の形態においては、上記サブマウント13上に実装されたLDチップ12を光散乱部材17で覆ってなる光送信デバイス11を、LDチップ12からのレーザ光の光軸19の方向がガラスエポキシ樹脂基板18の表面に対して垂直方向になるようにガラスエポキシ樹脂基板18上に搭載されている。したがって、LDチップ12からのレーザ光は、金属製の反射面等によって反射されることなく、エポキシ樹脂モールドレンズ22に向かって放射される。そのため、上記反射による吸収損失は殆ど無い。
すなわち、本実施の形態によれば、高効率で電気信号から光信号を得ることができるため光出力を増大させ、S/Nを増大させることができる。したがって、データ伝送速度を高速化することが可能になる。
また、上記光送信デバイス11は、上記LDチップ12がマウントされたサブマウント13等が挿入された直方体形状の金属あるいはプラスチックの型に、光散乱粒子が高濃度に且つ均一に混練されたゲル状あるいはゴム状の物質を注入し、熱硬化させて形成する。したがって、総ての光送信デバイス11に関して、LDチップ12の発光点から光散乱部材17の上面までの高さを揃えることができる。さらに、ドリル等を用いて上記ざぐり部を形成する必要が無い。したがって、総ての光源装置に関して、エポキシ樹脂モールドレンズ22の光軸に対するLDチップ12の光軸の位置を揃えることができる。すなわち、総ての光源装置に関して、光拡散領域中におけるレーザ光の行路長を一定にすることができ、アイセーフティに必要な上記PARの標準偏差σを容易に実現することができるのである。
尚、本実施の形態において、図2から分かるように、光送信デバイス11の主に光軸19の方向に光散乱部材17が存在するが、光送信デバイス11の全体が光散乱部材17で覆われていても差し支えない。但し、光送信デバイス11がガラスエポキシ樹脂基板18と電気的に接続される電極パターン20,21の部分は、通電が阻害されないよう光散乱部材17で覆わないようにする必要がある。
・第2実施の形態
図3は、本実施の形態の光送信デバイスを搭載した光源装置における断面図である。この光源装置は、搭載された光送信デバイス31における光散乱部材を除いて上記第1実施の形態における光送信デバイス11を搭載した光源装置と同一の構成を有している。
図3に示すように、LDチップ32,サブマウント33,ワイヤ34,電極35,絶縁層36,ガラスエポキシ樹脂基板38,電極パターン40,電極パターン41およびエポキシ樹脂モールドレンズ42は、図1に示す上記第1実施の形態の光源装置におけるLDチップ12,サブマウント13,ワイヤ14,電極15,絶縁層16,ガラスエポキシ樹脂基板18,電極パターン20,電極パターン21およびエポキシ樹脂モールドレンズ22と同じであり、その詳細な説明は省略する。
本実施の形態における光散乱部材37は、上記光散乱粒子として、TiO2微粒子(平均粒径0.8μm、屈折率2.71)を用いた点において、図1に示す上記第1実施の形態の光源装置における光散乱部材17とは異なる。また、その形状も、光散乱部材17は直方体であるのに対して、光散乱部材37は、直方体の上部が半球状に整形されている点において異なる。
本実施の形態においても上記第1実施の形態の場合と同様に、図3に示すように、上記構成の光送信デバイス31を、上記LDチップ32からのレーザ光の光軸39の方向がガラスエポキシ樹脂基板38の表面に対して垂直方向になるように配置する。その際に、サブマウント33はガラスエポキシ樹脂基板38上の電極パターン40に接続される一方、電極35はガラスエポキシ樹脂基板38上の電極パターン41に接続される。こうして、光送信デバイス31が搭載されたガラスエポキシ樹脂基板38はエポキシ樹脂によって覆われ、さらに、トランスファーモールドによって光送信デバイス31上に半球状のエポキシ樹脂モールドレンズ42が形成される。
尚、上記光散乱部材37の形成方法については、上記第1実施の形態の場合と同様であるため省略する。
以下、上記光送信デバイス31における光散乱について説明する。本実施の形態の光散乱部材37においては、シリコーンゲル(屈折率1.405)に対して高濃度に且つ均一に混練される光散乱粒子として、TiO2微粒子(平均粒径0.8μm、屈折率2.71)を用いている。そして、LDチップ32から出射したレーザ光は、光散乱部材37中の光散乱粒子によって複数回散乱される。その場合、上記第1実施の形態の場合には、光送信デバイス11は直方体形状となっているため、光軸19からずれた領域においてはレーザ光が所望の散乱回数以上に散乱され、光軸19の方向以外の方向にも多くのレーザ光が進む可能性がある。
これに対して、本実施の形態においては、上記光散乱部材37の上部がLDチップ32の点光源を中心とする半球に整形されている。そのため、LDチップ32の点光源から出射されたレーザ光に対して、何れの方向にもアイセーフに必要な同一の行路長となっている。さらに、その形状からレンズとしての効果が期待できるため、光の取り出し効率をより向上させることができる。
こうして、上記光散乱部材37を通過したレーザ光は、その後、エポキシ樹脂モールドレンズ42を経て本光源装置外に放射されるのである。尚、本実施の形態の場合にも、上記第1実施の形態の場合と同様に、図21に示す従来の光源装置に比べて、金属による吸収がないため、光の取り出し効率を向上させることができるのである。
本実施の形態で用いた上記LDチップ32は、上記第1実施の形態の場合と同様に、活性層における水平方向への指向半値角度が±8度であり、垂直方向への指向半値角度が±25度である。また、本実施の形態の場合にも、LDチップ32の出射端面から光散乱部材37の上端までの長さを0.4mmとし、上記TiO2微粒子をシリコーンゲルに対して重量比12%で混合している。この場合、光散乱部材37の上端面における光源径は約0.8mmに拡大され、エポキシ樹脂モールドレンズ42のレンズゲインによって更に2倍程度に拡大される。これらによって、元々数μmオーダーであったLDチップ32端面での光源径が数mmオーダーにまで拡大され、数mm角の小さな領域でアイセーフティを満たす上記PARの標準偏差σ(=007)を得ることができるのである。
尚、放射角度制御については、上記第1実施の形態と同様であるため説明を省略する。
・第3実施の形態
図4は、本実施の形態の光送信デバイスを搭載した光源装置における断面図である。この光源装置は、上記第1実施の形態における光送信デバイス11を、エポキシ樹脂等の硬化後の硬度が高い物質で覆った構造の光送信デバイス51を有している。それ以外は、上記第1実施の形態と同様である。
図4において、LDチップ52,サブマウント53,ワイヤ54,電極55,絶縁層56,光散乱部材57,ガラスエポキシ樹脂基板58,電極パターン60,電極パターン61およびエポキシ樹脂モールドレンズ62は、図1に示す上記第1実施の形態の光源装置におけるLDチップ12,サブマウント13,ワイヤ14,電極15,絶縁層16,光散乱部材17,ガラスエポキシ樹脂基板18,電極パターン20,電極パターン21およびエポキシ樹脂モールドレンズ22と同じであり、その詳細な説明は省略する。
以下、上記第1実施の形態とは異なる部分についてのみ説明する。すなわち、上記第1,第2実施の形態においては、光散乱部材17,37を、光散乱粒子が混練りされたゲル状あるいはゴム状の物質を金属あるいはプラスチックの型に注入して形成する。そして、こうして形成された光散乱部材17,37を、ガラスエポキシ樹脂基板18,38上に実装している。
これに対し、本実施の形態においては、先ず、エポキシ樹脂を金属あるいはプラスチックの型に薄く塗り、熱硬化させてエポキシ樹脂薄膜63を形成する。次に、硬化したエポキシ樹脂薄膜63が周囲に付いている状態の上記型内に、上記光散乱粒子が混練りされたゲル状あるいはゴム状の物質を流し込み、LDチップ52がマウントされたサブマウント53を主体とする部品と共に熱硬化させることによって、光散乱部材57を形成するのである。こうして、形成されたエポキシ樹脂薄膜63で覆われた光散乱部材57は、離型剤を用いて上記型から外し易くなるという利点がある。
また、上記光散乱部材57を構成する上記ゲル状あるいはゴム状の物質は、エポキシ樹脂に比べて柔らかい。したがって、第1,第2実施の形態の場合ように、光散乱部材17,37が剥き出しの場合は、ピンセットや生産装置等によって剥き出し状態の光散乱部材17,37に触れることは、光散乱部材17,37の変形や破損の恐れがあるために難しい。これに対し、本実施の形態のように、光散乱部材57をこの光散乱部材57の硬度よりも高い硬度を有するエポキシ樹脂薄膜63で覆ってなる光送信デバイス51は、ピンセットや生産装置等によって触れることができる箇所に基本的には制限が無く、扱い易いという利点も得られるのである。
尚、本実施の形態においては、上記第1実施の形態における光送信デバイス11をエポキシ樹脂薄膜63で覆った構成を例に説明しているが、この発明は、これに限定されるものではない。例えば、第2実施の形態における光送信デバイス31をエポキシ樹脂薄膜で覆った構成であっても差し支えない。
・第4実施の形態
図5は、本実施の形態の光送信デバイスを搭載した光源装置における断面図である。この光源装置は、上記第1実施の形態における光源装置に反射体を付加した構造を有している。それ以外は、上記第1実施の形態と同様である。
図5において、光送信デバイス71,LDチップ72,サブマウント73,ワイヤ74,電極75,絶縁層76,光散乱部材77,ガラスエポキシ樹脂基板78,電極パターン80,電極パターン81およびエポキシ樹脂モールドレンズ82は、図1に示す上記第1実施の形態の光源装置における光送信デバイス11,LDチップ12,サブマウント13,ワイヤ14,電極15,絶縁層16,光散乱部材17,ガラスエポキシ樹脂基板18,電極パターン20,電極パターン21およびエポキシ樹脂モールドレンズ22と同じであり、その詳細な説明は省略する。
以下、上記第1実施の形態とは異なる部分についてのみ説明する。すなわち、本実施の形態においては、エポキシ樹脂モールドレンズ82とガラスエポキシ樹脂基板78との間であって、光送信デバイス71の周囲に、金属あるいは金属で覆われた樹脂で形成された反射体83が配置されている。
この反射体83は、上記エポキシ樹脂モールドレンズ82の直径と略等しい直径の円柱を裁頭円錐の形状にくり抜いた形状を有しており、その中心軸を通る断面は、図5に示すように、2つの直角三角形が互いの斜辺を向き合わせて配置されたような形状を有している。尚、反射体83は、全体が金属で形成されるか、樹脂で整形した後に少なくとも反射面(傾斜面)をめっき等によって金属で覆われて形成されている。
本実施の形態のごとく反射体83を設けることは、上記第1実施の形態において述べたように、光軸79の方向以外の箇所での散乱回数が多くなるため、散乱損失が生ずる可能性がある。そこで、本実施の形態においては、反射体83は、エポキシ樹脂モールドレンズ82の方向以外の方向へ拡散したレーザ光を通信に必要な本来の方向に向ける補助的な役割を担うようにしている。また、反射体83をサブマウント73と導通している電極パターン80と接続させることによって、光送信デバイス71の放熱性を改善でき、延いては光の取り出し効率向上に貢献することができる。
上記特許文献2に開示された「赤外線データ通信モジュール」においては、基板上に配置されたカップに形成された裁頭円錐形状のざぐり内にLEDが配置されており、上記カップは反射体83と類似している。しかしながら、上記LEDは光が横方向に出射するように配置されているため、一方の接続端子は当該LEDの上面に配置されることになる。また、上記カップには当該LEDの他方の接続端子が接続されている。そのために、当該LEDの上面に配置された上記一方の接続端子は、ワイヤによって上記カップの上部を迂回して上記カップの外に配置された回路基板に接続する必要がある。したがって、本実施の形態の反射体83のように、上記カップの直径を、半球レンズ部の直径と略等しい直径にして高さを高くすることが困難なのである。
ある程度高くできたとしても、それに連れて上記ワイヤの長さが長くなる。そのため、上記ワイヤが長くなったことによる寄生インダクタンスが生じて、伝送速度の増大に対応することができなくなる。さらに、上記ワイヤが切れ易くなる等の信頼性の問題を生じる可能性もある。
一方、上記カップの高さが、上記特許文献2に開示されているように低い場合には、上記LEDからの光の一部が上記半球レンズ部から漏れて通信に必要な方向以外の方向にも進み、隣接する受光素子にも入射して受信信号の誤り率が増大し、光取り出し効率の低下を招く等の問題が発生する。
これに対して、本実施の形態における反射体83は、エポキシ樹脂モールドレンズ82の直径と略等しい直径の円柱を裁頭円錐の形状にくり抜いた形状を有している。したがって、反射体83の頂部はエポキシ樹脂モールドレンズ82の最外縁に達しており、LDチップ72からのレーザ光は総てエポキシ樹脂モールドレンズ82に導かれることになり、受信信号の誤り率増大や光取り出し効率の低下を防止することができる。
さらに、上記LDチップ72における2つの接続端子は、光送信デバイス71に設けられたサブマウント73と電極75とに光送信デバイス71の内部で接続されている。そして、光送信デバイス71のサブマウント73と電極75とは、反射体83内において、ガラスエポキシ樹脂基板78上の電極パターン80,81に直接接続されている。したがって、LDチップ72の一方接続端子と光送信デバイス71の電極75とを接続するワイヤ74の長さを必要最小限にして、ワイヤ74の長さに起因する寄生インダクタンスの増大を抑制して伝送速度の増大に対応することができる。さらに、ワイヤ74を光散乱部材77で封止することによって、ワイヤ74の切断による信頼性の低下を無くすことができるのである。
・第5実施の形態
図6は、本実施の形態の光送信デバイスを搭載した光源装置における断面図である。この光源装置は、上記第3実施の形態における光送信デバイス51がガラスエポキシ樹脂基板58に対して垂直方向に光を出射させるのに対して、光送信デバイス91はガラスエポキシ樹脂基板98に対して平行な方向に光を出射させるようにしている。すなわち、ガラスエポキシ樹脂基板98に対して平行方向に光を取り出す必要がある用途に適している。
図6において、LDチップ92,サブマウント93,ワイヤ94及び光散乱部材97は、図1に示す上記第1実施の形態の光源装置におけるLDチップ12,サブマウント13,ワイヤ14および光散乱部材17と同じであり、エポキシ樹脂薄膜103は、図4に示す上記第3実施の形態におけるエポキシ樹脂薄膜63と同じであり、その詳細な説明は省略する。
本実施の形態における光送信デバイス91は、上記第3実施の形態における光送信デバイス51を横に倒した状態になっている。そして、電極95は、サブマウント93における反LDチップ92側の端面に設けられた絶縁層96上に形成されている。サブマウント93および電極95は、ガラスエポキシ樹脂基板98上の電極パターン100および電極パターン101に接続されている。
上述したように、本実施の形態における光源装置に実装されている光送信デバイス91は、上記第3実施の形態における光送信デバイス51と同様に、エポキシ樹脂薄膜103で覆われている。但し、ガラスエポキシ樹脂基板98との間で電気的接触を行うために、光送信デバイス91における図6中下側の面はエポキシ樹脂薄膜103で覆わないようにしている。
さらに、本実施の形態においては、上記ガラスエポキシ樹脂基板98に対して平行方向にレーザ光を出射させるために、ガラスエポキシ樹脂基板98およびエポキシ樹脂モールドレンズ102を次のように構成している。すなわち、ガラスエポキシ樹脂基板98は、光送信デバイス91における光出射側の端面と同じ位置で切断されている。さらに、ガラスエポキシ樹脂基板98の表面および光送信デバイス91を、エポキシ樹脂によって平らに覆っている。そして、上記エポキシ樹脂およびガラスエポキシ樹脂基板98の端面に、LDチップ92から出射されるレーザ光の光軸99と一致する光軸を有する半球状のエポキシ樹脂モールドレンズ102が形成されている。
本実施の形態における光散乱部材97には、上記第1実施の形態の場合と同じ母剤(シリコーンゲル)および光散乱粒子(スチレン)を用いている。したがって、アイセーフティの指標となる上記PARの標準偏差σの値は、上記第1実施の形態の場合と同じ値が得られた。
この発明の光源装置は、本実施の形態のように、光送信デバイスの一部を変更するだけで所望の放射方向へ光を取り出すことが可能になる。したがって、非常に汎用性の高い光源装置であると言える。
・第6実施の形態
図7は、本実施の形態の光送信デバイスを搭載した光源装置における断面図である。この光源装置は、搭載されたサブマウントの位置ずれを防止するものである。
図7において、LDチップ112,ワイヤ114,電極115,絶縁層116,ガラスエポキシ樹脂基板118,電極パターン120,電極パターン121およびエポキシ樹脂モールドレンズ122は、図1に示す上記第1実施の形態の光源装置におけるLDチップ12,ワイヤ14,電極15,絶縁層16,ガラスエポキシ樹脂基板18,電極パターン20,電極パターン21およびエポキシ樹脂モールドレンズ22と同じであり、その詳細な説明は省略する。
本実施の形態におけるサブマウント113は、次のようにして形成される。すなわち、ガラスエポキシ樹脂基板118上に、樹脂系接着剤によって、厚さ1.0mmの銅板を張り合わせ、この銅板を角柱状にエッチングすることによって、高さ1.0mm,幅0.5mmおよび奥行0.5mmの角柱状のサブマウント113を形成するのである。次に、樹脂系接着剤によって、サブマウント113における図7中下側の表面上に、高さ0.4mm,幅0.2mmおよび奥行0.5mmの絶縁層116を張り付け、さらに、樹脂系接着剤によって、絶縁層116上に、高さ0.4mm,幅0.3mmおよび奥行0.5mmの電極115を張り合わせる。
そうした後、上記サブマウント113上にLDチップ112をマウントし、ワイヤ114を用いたワイヤボンディングによってLDチップ112と電極115とを接続する。次に、金属あるいはプラスチックによる直方体の型内に、上記第1実施の形態の場合と同様に、シリコーンゲルに対して高濃度に且つ均一に有機系スチレン粒子を混練したものを注入し、上記混練り材の中に、上述のごとくガラスエポキシ樹脂基板118に張り付けられたサブマウント113が、LDチップ112,ワイヤ114,電極115および絶縁層116と共に挿入される。そして、熱硬化させることによって、光散乱部材117が整形されて光送信デバイス111が形成される。その後、トランスファーモールドによって、エポキシ樹脂モールドレンズ122が形成されるのである。
尚、上記サブマウント113はガラスエポキシ樹脂基板118上の電極パターン120に接続される一方、電極115はガラスエポキシ樹脂基板118上の電極パターン121に接続されている。
以上のごとく、本実施の形態におけるサブマウント113は、光散乱部材117で覆われるに先立って、予めガラスエポキシ樹脂基板118上の所望の位置に樹脂系接着剤によって張り付けられている。したがって、本実施の形態におけるサブマウント113のガラスエポキシ樹脂基板118に対する位置ずれを、上記第1実施の形態〜第5実施の形態の場合に比して無くすことができる。すなわち、本実施の形態によれば、LDチップ112から出射されるレーザ光の光軸119とエポキシ樹脂モールドレンズ122の光軸とのずれをより少なくできるのである。
・第7実施の形態
本実施の形態は、上記第2実施の形態における光源装置を用いた光通信システムに関する。図8は、本実施の形態の光送信システムにおける断面図である。この光通信システムにおける光源装置は、上記第2実施の形態における光源装置と同じであるため、図3に示す光源装置と同じ部材には同じ番号を付している。
本光通信システムは、同じガラスエポキシ樹脂基板38上に並列して形成された光源装置とSi等を材料とする受光素子133と受光素子133上のエポキシ樹脂モールドレンズ134とを含む2組の発光・受光装置131,132で構成されている。その際に、一方の組の発光・受光装置131の光源装置における光送信デバイス31は、他方の組の発光・受光装置132における受光素子133と対向しており、上記一方の組の発光・受光装置131における受光素子133は、上記他方の組の発光・受光装置132の光源装置における光送信デバイス31と対向している。
図8において、上記一方の組の発光・受光装置131における光送信デバイス31から出射された信号光は、対向する上記他方の組の発光・受光装置132における受光素子133で受光される。一方、上記他方の組の発光・受光装置132における光送信デバイス31から出射された信号光は、対向する上記一方の組の発光・受光装置131における受光素子133で受光される。こうして、双方向に通信が行われる。
上記各実施の形態において示した光源装置を、本実施の形態における光通信システムに適用することによって、光通信システムの高効率化,低価格化,小型化を図ることが可能になる。また、特に、図21に示す従来の光源装置に比して、光の取り出し効率に優れているため、伝送距離をより長くした光通信システムを構築することができる。
尚、本実施の形態における光通信システムでは、上記第2実施の形態における光源装置を用いた場合を例に説明した。しかしながら、この発明は、これに限定されるものではなく、上記第1実施の形態,第3実施の形態〜第6実施の形態における光源装置を用いて構成しても一向に構わない。
・第8実施の形態
本の実施の形態は、上記第1実施の形態〜上記第6実施の形態における光送信デバイス11,31,51,71,91,111と同様の光送信デバイスを実現するための方法に関する。
図13および図14は、本実施の形態における第1例の光送信デバイスを示す。また、図9〜図12は、上記光送信デバイスの製造工程における基板あるいは光送信デバイスを示す。以下、図9〜図14にしたがって、上記光送信デバイスの製造方法について説明する。
図9および図10は、製造途中におけるガラスエポキシ樹脂基板135と、その上に実装された半導体レーザチップ136を示す。尚、図9は半導体レーザチップ136の実装面であり、図10は上記実装面の裏面である。
上記ガラスエポキシ樹脂基板135には、予め、各デバイス毎に、貫通溝137と、この貫通溝137の位置に配置された半球状の凹部138とが、形成されている。図9に示すように、半導体レーザチップ136は、その基板側電極(以下、第1電極と言う)を下側にして、ガラスエポキシ樹脂基板135の表面に形成された第1電極パターン139上に実装される。そして、半導体レーザチップ136の上面に設けられた第2電極が、ワイヤ141を用いたワイヤボンディングによって第2電極パターン140に電気的に接続される。さらに、図10に示すように、上記第1電極パターン139および第2電極パターン140は、ガラスエポキシ樹脂基板135に設けられた複数の貫通穴142,143を介して、基板裏面に電気的に接続される。尚、ガラスエポキシ樹脂基板135の裏面には、各電極パターン139,140毎にざぐり穴144が形成されている。ここで、図10におけるガラスエポキシ樹脂基板135の裏面図は、図9におけるガラスエポキシ樹脂基板135の実装面図と、図上での位置を一致させて描いてあり、必ずしも実際の裏面の状態を表現されてはいない。
次に、図11に示すように、上記ガラスエポキシ樹脂基板135を斜めに傾斜させた状態で、半球状の凹部138内にゲル状あるいはゴム状の低硬度のシリコン樹脂145をポッティングする。その際に、シリコン樹脂145の量を適宜調整することによって、図11に示すように、半導体レーザチップ136の出射端面がシリコン樹脂145で覆われるようにする。そうした後に、ガラスエポキシ樹脂基板135の傾斜角度を維持したまま、シリコン樹脂145を熱硬化させる。尚、シリコン樹脂145には、光散乱材を混練しても差し支えない。
次に、図12に示すように、上記半導体レーザチップ136およびシリコン樹脂145を覆うように、シリコン樹脂145よりも硬度が高いエポキシ系樹脂146をトランスファーモールドによって形成する。このエポキシ系樹脂146は、レーザ光に対して無散乱のエポキシ系樹脂である。但し、光散乱材が混錬されたエポキシ系樹脂を用いても差し支えない。
最後に、上記貫通溝137の中心を通るA‐A'断面と、ざぐり穴144を横断するB‐B'断面とで、各デバイスをダイシングによって切り出すことによって、図13および図14に示すような光送信デバイス147を得るのである。尚、図13は、レーザ光の出射側斜めから見たものである。図14は、レーザ光出射側とは反対側を斜めから見たものである。レーザ光の光軸を矢印148で示している。
以上のように、予めガラスエポキシ樹脂基板135上に、貫通溝137を形成しておくことによってエポキシ系樹脂146が半導体レーザチップ136の出射端面を完全に覆った構造の光送信デバイスを得ることが可能となる。また、ガラスエポキシ樹脂基板135の裏面におけるレーザ出射側とは反対側の電極パターン139,140の位置には、予めざぐり穴144が形成されている。したがって、このざぐり穴144に接続された電極パターン139,140を介して半導体レーザチップ136に通電を行うことができるのである。
上記構成を有する光送信デバイス147は、空間に露出している部分が、エポキシ系樹脂146およびガラスエポキシ樹脂基板135のみであり、上記第1実施の形態〜上記第7実施の形態の場合のようにシリコン系樹脂が露出していない。シリコン系樹脂が露出している光送信デバイスでは、シリコン系樹脂が変形し易く、シリコン系樹脂に外力が加わることによってマウントが移動してしまい、光送信デバイスにおける半導体レーザチップの位置が変化してしまう場合が生ずる。これに対して、本実施の形態においてはシリコン系樹脂が露出していないため、上述の様なことは生じないのである。また、半導体レーザチップ136の出射端面は、半球状の凹部138に形成された低硬度のシリコン樹脂145で覆われている。そのため、半導体レーザチップ136に不要な応力が掛かることが無く、長期の信頼性が確保し易い。さらに、半球状の凹部138が存在することによって、一定量のシリコン樹脂145を半導体レーザチップ136の端面に付着させることが可能になる。
図15は、上記構成を有する光送信デバイス147における実際の実装状態を示す。ガラスエポキシ樹脂基板151に設けられたざぐり穴152内には、正負2つの電極パターン153,154が形成されている。この電極パターン153,154と光送信デバイス147の第1電極パターン139および第2電極パターン140とが電気的接続されるように、半田あるいは導電性ペーストによって光送信デバイス147を固定する。その際に、光送信デバイス147のざぐり穴144の存在によって接着強度を増すことができる。
次に、上記ガラスエポキシ樹脂基板151に形成されたざぐり穴152内に、光散乱材を混練した光散乱樹脂155をポッティングによって流し込む。その際に、光散乱樹脂155の硬度は幾らでも差し支えない。最後に、エポキシ系樹脂を用いたトランスファーモールドによって、エポキシ樹脂モールドレンズ156が形成される。こうして、上記第1実施の形態〜上記第6実施の形態と同様の光源装置を得ることができるのである。
上記構成の光源装置においては、上記光散乱は光散乱樹脂155でなされるが、レーザ光の光軸は、半導体レーザチップ136からエポキシ樹脂モールドレンズ156の外部空間との境界に至るまで一直線状であり、途中に光反射部材は存在しない。そのために、高効率な光取出しを行うことができるのである。
以上のごとく、本実施の形態における第1例の光送信デバイス147では光は散乱されず、光送信デバイス147自体はアイセーフティを満たしてはいない。以下に示す第2例の光送信デバイスでは、この光送信デバイス自体がアイセーフティを満たすものである。
図16は、本実施の形態における第2例の光送信デバイスの構成を示す。図16に示すように、半導体レーザチップ161は、その出射端面が、ガラスエポキシ樹脂基板162上に一列に配置されると共に、開口部を有する1/4球状の凹部163を臨むように実装されている。また、電極パターン164,165は、夫々ガラスエポキシ樹脂基板162の裏面に回り込むように形成されている。このような半導体レーザチップ161が一列に配置されたガラスエポキシ樹脂基板162は、上記第1例において図9に示すガラスエポキシ樹脂基板135を切断して得ることができる。あるいは、モールド形成して得ることもできる。尚、166は、半導体レーザチップ161の上面に設けられた電極と電極パターン165とを電気的に接続するワイヤである。
上記半導体レーザチップ161は、上記第1例の場合と同様にして実装されるのであるが、本第2例では、ガラスエポキシ樹脂基板162上に形成された1/4球状の凹部163の箇所に開口部を有する1/4球状の凹部167が形成された導光部材168を接着して、1/4球状の凹部163を1/4球状の凹部167で塞ぐことによって、半導体レーザチップ161の出射端面近傍に、図17に示すようなホーン状の空間169を形成する。こうして、半導体レーザチップ161からの出射光が通る空間をホーン状空間169で囲うのである。
そうした後、上記ガラスエポキシ樹脂基板162を垂直に立てた状態で、光散乱材が混練されたゲル状あるいはゴム状のシリコン系樹脂をホーン状空間169に流し込む。尚、導光部材168における半導体レーザチップ161の出射端面に対向する箇所には穴168aが設けてある。したがって、上記シリコン系樹脂は、半導体レーザチップ161の出射端面を塗らすものの、その粘性のために大部分はホーン状空間169内に止まることになる。その後、上記シリコン系樹脂を硬化させて、図17に示すようにエポキシ系樹脂170をモールドによって形成し、各デバイスをダイシングによって切り出す。
こうして、光散乱領域を充分に含んだアイセーフ光送信デバイスを得ることができる。この光送信デバイスは、先の第1例の場合と同様に、空間にシリコン系樹脂が露出しておらず、外力が加わった場合でも光送信デバイスにおける半導体レーザチップ161の位置が変化することは無い。
ところで、上記第1例および上記第2例には、その製造方法上極めて重要な点がある。それは、光送信デバイスにおける光が出射する面は、ダイシングによって形成されてはいないことである。上記第1例で言えば、光送信デバイス147における出射端面はトランスファーモールドされており、ダイシングされるA‐A'断面の位置とは異なっている。このように、加工精度が極めて悪く、光が出射する面に適していないダイシング面を、光出射面として用いないのである。
図18は、本実施の形態における第3例の光送信デバイスの構成を示す。本第3例においては、より低価格な光送信デバイスを実現するために、リードフレームを用いた構造にしている。図18において、2本のリードフレーム172,173のうち半導体レーザチップ171が実装されるリードフレーム172には、半導体レーザチップ171の実装部に1/4球状の凹部174が形成されている。このような1/4球状の凹部174の形成は通常のプレス加工によって行うことができる。1/4球状の凹部174の近傍には、1/4球状の凹部174を臨むように半導体レーザチップ171が実装され、半導体レーザチップ171の上面に設けられた電極と他方のリードフレーム173とがワイヤ175を用いたワイヤボンディングによって電気的に接続される。
次に、上記半導体レーザチップ171が実装されたリードフレーム172,173を、エポキシ樹脂で形成されると共に、光散乱材が混練されたゲル状あるいはゴム状のシリコン系樹脂177が入れられたカバーケース176内に、一定距離だけ浸入させて、半導体レーザチップ171の少なくとも出射端面がシリコン系樹脂177に浸かるようにする。そして、この状態でシリコン系樹脂177を硬化させ、最後にカバーケース176と同一の材料からなるエポキシ樹脂178をカバーケース176内に流し込んで熱硬化させる。
すなわち、本第3例においては、上記第1の高硬度樹脂部をカバーケース176で構成し、上記第2の高硬度樹脂部をエポキシ樹脂178で構成するのである。
こうして得られたリードフレーム型光送信デバイスは、リードフレーム172,173をカバーケース176に近接した位置で切断することによって、表面実装型デバイスとなる。あるいは、リードフレーム172,173を一定の長さを残して切断することによって、ソケット差込可能なフレーム型デバイスとして用いることが可能になる。この様な光送信デバイスは、リードフレームに限らず、リードフレーム形状に加工したガラスエポキシ樹脂基板あるいはセラミック基板等を用いても製造可能であることは言うまでもない。
以下、本実施の形態における第4例として、上記リードフレーム型光送信デバイスの他の例について説明する。本第4例は、予めリードフレームに上記第2例におけるホーン状空間を加工したものに関する。例えば、合わせ金型を用いてプレスすることによって、図19に示すように、2本のリードフレーム181,182のうちの半導体レーザチップが実装されるリードフレーム181の先端部に、ホーン状空間183を形成することができる。
そして、上記第2例の場合のように、上記ホーン状空間183内に光散乱材が混練されたシリコン系樹脂を流し込んで光散乱領域を形成すれば、上記第3例における光散乱材が混練されたシリコン系樹脂177を形成する必要が無くなり、全体をエポキシ樹脂で覆うことが可能になる。上記第3例においては、カバーケース176内の底面付近のみに光散乱材が混練されたシリコン系樹脂177を流し込むのであるが、時として、カバーケース176の内面壁上部を塗らす場合がある。この様な場合には、カバーケース176とエポキシ樹脂178との接着性が極端に低下して、強度不良が起こる。しかしながら、本第4例によれば、この様な不都合は一切起こらないのである。
また、図20に示すように、2本のリードフレーム185,186のうち半導体レーザチップが実装されるリードフレーム185には、上記半導体レーザチップの実装部に1/4球状の凹部187が形成されている。そして、上記半導体レーザチップが実装されるべき場所には、1/4球状の凹部187に連なる矩形状の凹部188が形成されている。このようにすれば、矩形状の凹部188内に上記半導体レーザチップを実装することによって、上記半導体レーザチップの出射端面を、1/4球状の凹部187および矩形状の凹部188内にポッティングされた低硬度樹脂によって確実に覆うことが可能になる。その場合、1/4球状の凹部187および矩形状の凹部188が形成されたリードフレーム185も、プレス加工により簡単に作製することができるのである。
本発明の光送信デバイスは、LDチップを用いており、人が居る場所への設置が可能である。従って、これまで用いることができなかった光無線通信機器等に搭載することができ、LEDでは実現できなかった高速化,低消費電力化,高効率化,低価格化および小型化が可能になり、且つ、長距離での光通信に利用することができる。
この発明の光送信デバイスを搭載した光源装置における断面図である。 図1における光送信デバイスの斜視図である。 図1とは異なる光源装置における断面図である。 図1および図3とは異なる光源装置における断面図である。 図1,図3および図4とは異なる光源装置における断面図である。 図1,図3〜図5とは異なる光源装置における断面図である。 図1,図3〜図6とは異なる光源装置における断面図である。 図3に示す光源装置を用いた光送信システムにおける断面図である。 光送信デバイスの製造工程における基板の表面を示す図である。 図9に示す基板の裏面を示す図である。 図9に続く製造工程における光送信デバイスを示す図である。 図11に続く製造工程における光送信デバイスを示す図である。 完成した光送信デバイスをレーザ光出射側から見た図である。 図13における光送信デバイスをレーザ光出射側とは反対側から見た図である。 図13および図14に示す光送信デバイスにおける実際の実装状態を示す図である。 図13および図14とは異なる光送信デバイスの構成を示す図である。 図16に示す光送信デバイスをエポキシ系樹脂でモールドした状態を示す図である。 図13,図14および図16とは異なるリードフレーム型光送信デバイスの構成を示す図である。 リードフレーム型光送信デバイスに用いられるリードフレームの構成を示す図である。 図19とは異なるリードフレームの構成を示す図である。 従来の光源装置における断面図である。
符号の説明
11,31,51,71,91,111,147…光送信デバイス、
12,32,52,72,92,112…LDチップ、
13,33,53,73,93,113…サブマウント、
14,34,54,74,94,114,141,166,175…ワイヤ、
15,35,55,75,95,115…電極、
16,36,56,76,96,116…絶縁層、
17,37,57,77,97,117…光散乱部材、
18,38,58,78,98,118,135,151,162…ガラスエポキシ樹脂基板、
19,39,79,99,119,148…光軸、
20,21,40,41,60,61,80,81,100,101,120
,121,139,140,153,154,164,165…電極パターン、
22,42,62,82,102,122,134,156…エポキシ樹脂モールドレンズ、
63,103…エポキシ樹脂薄膜、
83…反射体、
131,132…発光・受光装置、
133…受光素子、
136,161,171…半導体レーザチップ、
137…貫通溝、
138…半球状の凹部、
142,143…貫通穴、
144,152…ざぐり穴、
145…低硬度のシリコン樹脂、
146,170…エポキシ系樹脂、
155…光散乱樹脂、
163,167,174,187…1/4球状の凹部、
168…導光部材、
169,183…ホーン状空間、
172,173,181,182,185,186…リードフレーム、
176…カバーケース、
177…シリコン系樹脂、
178…エポキシ樹脂、
188…矩形状の凹部。

Claims (14)

  1. 半導体レーザ素子と、
    上記半導体レーザ素子が実装されるマウントと、
    上記半導体レーザ素子からこの半導体レーザ素子から放射されたレーザ光が外部空間に放射される箇所までの領域に配置されると共に、透過するレーザ光を散乱させる光散乱粒子を含む光散乱部材と
    を備え、
    上記半導体レーザ素子から上記外部空間との境界までにおける上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光の光軸は一直線状になっている
    ことを特徴とする光送信デバイス。
  2. 請求項1に記載の光送信デバイスにおいて、
    上記半導体レーザ素子の接続端子と電気的に接続された電極を備えた
    ことを特徴とする光送信デバイス。
  3. 請求項1に記載の光送信デバイスにおいて、
    上記マウントには、上記半導体レーザ素子における隣接する2つの面の少なくとも一部を接触させて、上記半導体レーザ素子における上記マウントに対する位置を固定する段差が設けられている
    ことを特徴とする光送信デバイス。
  4. 請求項2に記載の光送信デバイスにおいて、
    上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成されており、
    上記光散乱部材における上記半導体レーザ素子の出射端面に対向する面は、上記半導体レーザ素子の点光源からの距離が所定距離である平面である
    ことを特徴とする光送信デバイス。
  5. 請求項2に記載の光送信デバイスにおいて、
    上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成されており、
    上記光散乱部材における上記半導体レーザ素子の出射端面に対向する面は、凸形の曲面である
    ことを特徴とする光送信デバイス。
    ことを特徴とする光送信デバイス。
  6. 請求項1に記載の光送信デバイスにおいて、
    上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成されており、
    上記光散乱部材を覆うと共に、上記光散乱部材の硬度よりも高い硬度を有する薄膜物質を備えた
    ことを特徴とする光送信デバイス。
  7. 請求項1に記載の光送信デバイスにおいて、
    上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成されており、
    上記光散乱部材を収納して空間に露出しないようにすると共に、上記光散乱部材の硬度よりも高い硬度を有する高硬度樹脂を備えた
    ことを特徴とする光送信デバイス。
  8. 請求項1に記載の光送信デバイスにおいて、
    上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成されると共に、基板上に搭載されており、
    上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が上記基板に対して垂直方向に放射されるように配置されている
    ことを特徴とする光送信デバイス。
  9. 請求項1に記載の光送信デバイスにおいて、
    上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子,マウントおよび電極を覆うように形成されると共に、基板上に搭載されており、
    上記光散乱部材は、上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が上記基板に対して平行な方向に放射されるように配置されている
    ことを特徴とする光送信デバイス。
  10. 請求項7あるいは請求項8に記載の光送信デバイスと、
    上記光散乱部材からこの光散乱部材から放射されたレーザ光が外部空間に放射される箇所までの領域に配置されると共に、レーザ光が透過するレンズ部と
    を備えたことを特徴とする光源装置。
  11. 半導体レーザ素子と、
    上記半導体レーザ素子が実装される実装部材と、
    上記半導体レーザ素子からこの半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が外部空間に放射される箇所までの領域に、上記半導体レーザ素子の出射端面に接するように配置されると共に、ゲル状あるいはゴム状の物質でなる低硬度樹脂と、
    少なくとも上記半導体レーザ素子及び上記低硬度樹脂を覆うように配置されると共に、上記低硬度樹脂よりも高い硬度を有する高硬度樹脂と
    を備え、
    上記実装部材は、上記半導体レーザ素子の出射端面の位置に隣接して第1の凹部を有しており、
    上記低硬度樹脂は、上記第1の凹部内に充填されており、
    上記半導体レーザ素子から上記外部空間との境界までにおける上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光の光軸は一直線状になっている
    ことを特徴とする光送信デバイス。
  12. 半導体レーザ素子と、
    上記半導体レーザ素子が実装される実装部材と、
    上記半導体レーザ素子からこの半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が外部空間に放射される箇所までの領域に、少なくとも上記半導体レーザ素子を覆うように形成されると共に、ゲル状あるいはゴム状の物質でなる低硬度樹脂と、
    上記半導体レーザ素子,上記実装部材および上記低硬度樹脂を収納すると共に、上記低硬度樹脂よりも高い硬度を有する第1の高硬度樹脂部と、
    上記低硬度樹脂が空間に露出しないように形成されると共に、少なくとも主成分が上記第1の高硬度樹脂部と同じである第2の高硬度樹脂部と
    を備え、
    上記半導体レーザ素子から上記外部空間との境界までにおける上記半導体レーザ素子から出射されたレーザ光の光軸は一直線状になっている
    ことを特徴とする光送信デバイス。
  13. 請求項11に記載の光送信デバイスにおいて、
    上記実装部材は、上記第1の凹部に連なって形成された第2の凹部を有しており、
    上記半導体レーザ素子は、上記第2の凹部内に実装されている
    ことを特徴とする光送信デバイス。
  14. 請求項11あるいは請求項12に記載の光送信デバイスにおいて、
    上記低硬度樹脂は、透過するレーザ光を散乱させる光散乱粒子を含んでいる
    ことを特徴とする光送信デバイス。
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