JP2012169001A - 光ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 波長が異なる3つのレーザー光によって異なる規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うことが出来る光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】 波長が異なる第1、第2及び第3レーザー光によって規格の異なる第1、第2及び第3光ディスクに設けられている信号記録層に集光させることによって各信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うように構成された光ピックアップ装置において、1/4波長板8と対物レンズとの間に設けられているとともにレーザー光の透過角度を調整変更するべく光軸方向への変位を可能に設けられているコリメートレンズ9を設け、2波長レーザーダイオード3から放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を使用するとき、前記コリメートレンズ9を対物レンズ方向へ移動させることによって対物レンズに収束光を入射させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 波長が異なる第1、第2及び第3レーザー光によって規格の異なる第1、第2及び第3光ディスクに設けられている信号記録層に集光させることによって各信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うように構成された光ピックアップ装置において、1/4波長板8と対物レンズとの間に設けられているとともにレーザー光の透過角度を調整変更するべく光軸方向への変位を可能に設けられているコリメートレンズ9を設け、2波長レーザーダイオード3から放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を使用するとき、前記コリメートレンズ9を対物レンズ方向へ移動させることによって対物レンズに収束光を入射させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光ディスクに記録されている信号の読み出し動作や光ディスクに信号の記録動作をレーザー光によって行う光ピックアップ装置に関する。
光ピックアップ装置から照射されるレーザー光を光ディスクの信号記録層に照射することによって信号の読み出し動作や信号の記録動作を行うことが出来る光ディスク装置が普及している。
光ディスク装置としては、CDやDVDと呼ばれる光ディスクを使用するものが一般に普及しているが、最近では記録密度を向上させた光ディスク、即ちBlu−ray規格の光ディスクを使用するものが開発されている。
CD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うレーザー光としては、波長が785nmである赤外光が使用され、DVD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作行うレーザー光としては、波長が655nmの赤色光が使用されている。
また、CD規格の光ディスクにおける信号記録層と光ディスクの表面との間に設けられている透明な保護層の厚さは1.2mmであり、この信号記録層から信号の読み出し動作を行うために使用される対物レンズの開口数は、0.47と設定されている。そして、DVD規格の光ディスクにおける信号記録層と光ディスクの表面との間に設けられている透明な保護層の厚さは0.6mmであり、この信号記録層から信号の読み出し動作を行うために使用される対物レンズの開口数は、0.6と設定されている。
斯かるCD規格及びDVD規格の光ディスクに対して、Blu−ray規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うレーザー光としては、波長が短いレーザー光、例えば波長が405nmの青紫色光が使用されている。
Blu−ray規格の光ディスクにおける信号記録層の上面に設けられている保護層の厚さは、0.1mmであり、この信号記録層から信号の読み出し動作を行うために使用される対物レンズの開口数は、0.85と設定されている。
Blu−ray規格の光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の読み出し動作や該信号記録層に信号を記録するためにレーザー光を集光させることによって生成されるレーザースポットの径を小さくする必要がある。所望のレーザースポット形状を得るために使用される対物レンズは、開口数が大きくなるだけでなく焦点距離が短くなるので、対物レンズの曲率半径が小さくなるという特徴がある。
前述したCD規格、DVD規格及びBlu−ray規格の全ての光ディスクに記録されている信号の読み出し動作や記録動作を行うことが出来る光ディスク装置が製品化されているが、斯かる光ディスク装置に組み込まれる光ピックアップ装置として、Blu−ray規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第1レーザー光を放射するレーザーダイオード、該レーザーダイオードから放射される第1レーザー光を信号記録層に集光させる第1対物レンズ、DVD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第2レーザー光及びCD規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第3レーザー光を放射する2波長レーザーダイオード、そして第2レーザー光及び第3レーザー光を各光ディスクの信号記録層に集光させる第2対物レンズが組み込まれた光ピックアップ装置が一般に採用されている(特許文献1参照。)。
また、一つの対物レンズによって入射される異なる波長のレーザー光を異なる規格の光ディスクに設けられている信号記録層に集光させるように構成された光ピックアップ装置では、対物レンズの入射面に回折輪帯を形成する技術が多く採用されている(特許文献2参照。)。
1つの波長のレーザー光を放射するレーザーダイオード、2つの波長のレーザー光を放射する2波長レーザーダイオード、そして2つの対物レンズによって規格の異なる3つの光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うように構成された光ピックアップ装置において、レーザー光毎に光路を設けた場合には多くの光学部品を必要とするため高価になるだけでなく、小型化することが出来ないという問題がある。
斯かる問題を解決する方法として第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光の光路を共通化すること、即ち光路合成が行われている。斯かる光路合成を行うように構成された従来の光ピックアップ装置について図2及び図3を参照して説明する。
図3において、1は例えば波長が405nmの青紫色光である第1レーザー光を生成放射するレーザーダイオード、2は前記レーザーダイオード1から放射される第1レーザー光が入射される第1回折格子であり、レーザー光を0次光であるメインビーム、+1次光及び−1次光である2つのサブビームに分離する回折格子部2aと入射されるレーザー光をS方向の直線偏光光に変換する1/2波長板2bとより構成されている。
3は例えば波長が655nmの赤色光である第2レーザー光を生成放射する第1レーザー素子及び785nmの赤外色光である第3レーザー光を生成放射する第2レーザー素子が同一のケース内に収納されている2波長レーザーダイオードである。
4は前記2波長レーザーダイオード3に組み込まれている第1レーザー素子から放射される第2レーザー光及び第2レーザー素子から放射される第3レーザー光が入射される第2回折格子であり、レーザー光を0次光であるメインビーム、+1次光及び−1次光である2つのサブビームに分離する回折格子部4aと入射されるレーザー光をS方向の直線偏光光に変換する1/2波長板4bとより構成されている。
5は前記第1回折格子2を通して入射される第1レーザー光を反射させるとともに後述する光ディスクから反射されて来る戻り光と呼ばれるレーザー光を透過させるハーフミラー、6は前記ハーフミラー5にて反射された第1レーザー光を透過させるとともに光ディスクから反射されて来るレーザー光を透過させるダイバージェンスレンズであり、入射されるレーザー光の発散角度を調整する作用を成すものである。
7は前記ダイバージェンスレンズ6を通して入射される第1レーザー光を反射させるとともに前記第2回折格子4を通して入射される前記2波長レーザーダイオード3から放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を透過させる偏光ビームスプリッタであり、光ディスクから反射されて来る第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光の戻り光をダイバージェンスレンズ6の方向、即ちハーフミラー5の方向へ反射させる作用を成すものである。
8は前記偏光ビームスプリッタ7にて反射された第1レーザー光、該偏光ビームスプリッタ7を透過した第2レーザー光及び第3レーザー光が入射される位置に設けられているとともに3つの異なる波長のレーザー光に対応して入射されるレーザー光を直線偏光光から円偏光光に、また反対に円偏光光から直線偏光光に変換する作用を成す3波長対応型の1/4波長板である。
9は前記1/4波長板8を透過したレーザー光が入射されるとともに入射されるレーザー光を平行光に変換するコリメートレンズであり、収差補正用モーター10の回転駆動動作によって光軸方向へ変位されるように構成されている。斯かる収差補正用モーター10の回転駆動動作によってコリメートレンズ9は、光軸方向へ変位せしめられるが、斯かる変位動作によって光ディスクの保護層の厚さに起因して生じる球面収差を補正するように構成されている。
11は第1レーザー光を第1光ディスクD1(図2参照)に設けられている信号記録層L1に集光する第1対物レンズ、12は第2レーザー光を第2光ディスクD2に設けられている信号記録層L2に集光させるとともに第3レーザー光を第3光ディスクD3に設けられている信号記録層L3に集光させる2波長対応の第2対物レンズである。斯かる構成において、第1対物レンズ11と第2対物レンズ12とは、例えば4本の支持ワイヤーによって光ディスクの面に対して直角方向であるフォーカシング方向への変位動作及び光ディスクの径方向であるトラッキング方向への変位動作を行うことが出来るように支持されているレンズホルダーと呼ばれる部材に搭載されている。
前記コリメートレンズ9を透過した第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光は、図2に示す光学系によって第1対物レンズ11及び第2対物レンズ12に導かれるように構成されている。図2において、13は波長選択性素子であり、第1レーザー光を透過させるとともに第2レーザー光及び第3レーザー光を第2対物レンズ12方向へ反射させるように構成されている。14は前記波長選択性素子13を透過した第1レーザー光を第1対物レンズ11方向へ反射させる立ち上げミラーである。斯かる構成は特許文献1に記載されている技術と同一であるので、その説明は省略する。
斯かる構成において、コリメートレンズ9を透過した第1レーザー光は、前記波長選択性素子13を透過するとともに立ち上げミラー14にて反射されて第1対物レンズ11に入射されることになる。このようにして第1対物レンズ11に入射された第1レーザー光は、該第1対物レンズ11の集光動作によって第1光ディスクD1に設けられている信号記録層L1に集光されることになる。
また、前記コリメートレンズ9を透過した第2レーザー光は、前記波長選択性素子13にて反射されて第2対物レンズ12に入射されることになる。このようにして第2対物レンズ12に入射された第2レーザー光は、該第2対物レンズ12の集光動作によって第2光ディスクD2に設けられている信号記録層L2に集光されることになる。そして、コリメートレンズ9を透過した第3レーザー光は、前記波長選択性素子13にて反射されて第2対物レンズ12に入射されることになる。このようにして第2対物レンズ12に入射された第3レーザー光は、該第2対物レンズ12の集光動作によって第3光ディスクD3に設けられている信号記録層L3に集光されることになる。
斯かる構成において、レーザーダイオード1から放射された第1レーザー光は、第1回折格子2、ハーフミラー5、ダイバージェンスレンズ6、偏光ビームスプリッタ7、1/4波長板8、コリメートレンズ9、波長選択性素子13及び立ち上げミラー14を介して第1対物レンズ11に入射された後、該第1対物レンズ11の集光動作によって第1光ディスクD1に設けられている信号記録層L1に集光スポットとして照射されるが、前記信号記録層L1に照射された第1レーザー光は該信号記録層L1にて戻り光として反射されることになる。
また、2波長レーザーダイオード3に組み込まれている第1レーザー素子から放射された第2レーザー光は、第2回折格子4、偏光ビームスプリッタ7、1/4波長板8、コリメートレンズ9及び波長選択性素子13を介して第2対物レンズ12に入射された後、該第2対物レンズ12の集光動作によって第2光ディスクD2に設けられている信号記録層L2に集光スポットとして照射されるが、前記信号記録層L2に照射された第2レーザー光は該信号記録層L2にて戻り光として反射されることになる。
そして、2波長レーザーダイオード3に組み込まれている第2レーザー素子から放射された第3レーザー光は、第2回折格子4、偏光ビームスプリッタ7、1/4波長板8、コリメートレンズ9及び波長選択性素子13を介して第2対物レンズ12に入射された後、該第2対物レンズ12の集光動作によって第3光ディスクD3に設けられている信号記録層L3に集光スポットとして照射されるが、前記信号記録層L3に照射された第3レーザー光は該信号記録層L3にて戻り光として反射されることになる。
第1光ディスクD1の信号記録層L1から反射された第1レーザー光の戻り光は、第1対物レンズ11、立ち上げミラー14、波長選択性素子13、コリメートレンズ9、1/4波長板8、偏光ビームスプリッタ7及びダイバージェンスレンズ6を通してハーフミラー5に入射される。このようにしてハーフミラー5に入射される戻り光は、前記1/4波長板8による位相変更動作によってP方向の直線偏光光に変更されている。従って、斯かる第1レーザー光の戻り光は前記ハーフミラー5にて反射されることはなく、制御用レーザー光として該ハーフミラー5を透過することになる。
また、第2光ディスクD2の信号記録層L2から反射された第2レーザー光の戻り光は、第2対物レンズ12、波長選択性素子13、コリメートレンズ9、1/4波長板8、偏光ビームスプリッタ7及びダイバージェンスレンズ6を通してハーフミラー5に入射される。このようにしてハーフミラー5に入射される戻り光は、前記1/4波長板8による位相変更動作によってP方向の直線偏光光に変更されている。従って、斯かる第2レーザー光の戻り光は前記ハーフミラー5にて反射されることはなく、制御用レーザー光として該ハーフミラー5を透過することになる。
そして、第3光ディスクD3の信号記録層L3から反射された第3レーザー光の戻り光は、第2対物レンズ12、波長選択性素子13、コリメートレンズ9、1/4波長板8、偏光ビームスプリッタ7及びダイバージェンスレンズ6を通してハーフミラー5に入射される。このようにしてハーフミラー5に入射される戻り光は、前記1/4波長板8による位相変更動作によってP方向の直線偏光光に変更されている。従って、斯かる第3レーザー光の戻り光は前記ハーフミラー5にて反射されることはなく、制御用レーザー光として該ハーフミラー5を透過することになる。
15は前記ハーフミラー5を透過した第1光ディスクD1、第2光ディスクD2及び第3光ディスクD3から反射される戻り光である制御用レーザー光が照射される光検出器であり、周知の4分割センサー等が設けられており、メインビームの照射動作によって光ディスクの信号記録層に記録されている信号の読み出し動作に伴う信号生成動作及び非点収差法によるフォーカシング制御動作を行うためのフォーカスエラー信号生成動作、そして2つのサブビームの照射動作によってトラッキング制御動作を行うためのトラッキングエラー信号生成動作を行うように構成されている。斯かる各種の信号生成のための制御動作は、周知であるので、その説明は省略する。
図3に示す従来の光ピックアップ装置は構成されているが、斯かる構成においてコリメートレンズ9は収差補正用モーター10の回転駆動動作によって光軸方向へ変位されるが、斯かる変位動作は光ディスクの保護層の厚さの相違や変化に応じて発生する球面収差を補正するために行われるものであり、その変位量は極僅かである。即ち、コリメートレンズ9の変位動作は、第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光による各光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う場合に発生する球面収差を補正するためにその収差量に応じて行われることになる。斯かる動作は、一般に周知であるので、その説明は省略する。
前述したように図3に示す従来の光ピックアップ装置において、レーザーダイオード1から放射される第1レーザー光の第1光ディスクD1の信号記録層L1までの往路、2波長レーザーダイオード3から放射される第2レーザー光の第2光ディスクD2の信号記録層L2までの往路及び2波長レーザーダイオード3から放射される第3レーザー光の第3光ディスクD3の信号記録層L3までの往路について比較すると、偏光ビームスプリッタ7から波長選択性素子13までの光路を兼用していることがわかる。
そして、第1光ディスクD1の信号記録層L1から反射される第1レーザー光の戻り光の光検出器15までの復路、第2光ディスクD2の信号記録層L2から反射される第2レーザー光の戻り光の光検出器15までの復路及び第3光ディスクD3の信号記録層L3から反射される第3レーザー光の戻り光の光検出器15までの復路について比較すると、波長選択性素子13から光検出器15までの光路を兼用していることがわかる。
図3に示した従来の光ピックアップ装置は、レーザー光を光ディスクの信号記録層に導く往路及び光ディスクの信号記録層から反射される戻り光を光検出器15に導く復路を全てのレーザー光で兼用しているので、光学部品の数を減らすことが出来、その結果、製造価格を下げることが出来るだけでなく光ピックアップ装置を小型化することが出来るという利点を有している。
レーザーダイオード1から放射される波長が短い第1レーザー光、2波長レーザーダイオード3から放射される第1レーザー光より波長が長い第2レーザー光及び第2レーザー光より波長が長い第3レーザー光の光路合成を行う場合、第1レーザー光を使用する光路の光学倍率と第2レーザー光及び第3レーザー光を使用する光路の光学倍率の差が大きいため、コリメートレンズ9の他にダイバージェンスレンズ6のような光路調整用のレンズが必要であった。
また、異なる波長の3つのレーザー光を使用して異なる規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うことが出来るように構成された光ピックアップ装置では、一般に波長が最も短い第1レーザー光を使用する光ディスクの光学系を優先するように構成されている。そのため、前記コリメートレンズ9等の仕様は、第1レーザー光の光学系を優先して設計されている。その結果、第2レーザー光及び第3レーザー光の光学系の光学倍率が高くなり、記録動作を行うためのレーザー光の出力が不足するという問題が発生している。
本発明は、斯かる問題を解決することが出来る光ピックアップ装置を提供しようとするものである。
本発明は、レーザーダイオードから放射される第1レーザー光を対物レンズ方向へ導くとともに第1光ディスクの信号記録層、第2光ディスクの信号記録層及び第3光ディスクの信号記録層から反射される第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光を光検出器方向へ導くハーフミラーと、該ハーフミラーと対物レンズとの間に設けられているとともに2波長レーザーダイオードから放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を対物レンズ方向へ導き、且つ前記第1光ディスクの信号記録層、第2光ディスクの信号記録層及び第3光ディスクの信号記録層から反射される第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光を前記ハーフミラー方向へ導く偏光ビームスプリッタと、該偏光ビームスプリッタと対物レンズとの間に設けられているとともに第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光の偏光方向を直線偏光光から円偏光光へ、また円偏光光から直線偏光光へ変換する3波長対応型の1/4波長板と、該1/4波長板と対物レンズとの間に設けられているとともにレーザー光の透過角度を調整変更するべく光軸方向への変位を可能に設けられているコリメートレンズとより成り、前記2波長レーザーダイオードから放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を使用するとき、前記コリメートレンズを対物レンズ方向へ移動させることによって対物レンズに収束光を入射させるようにしたことを特徴とするものである。
また、本発明は、第2レーザー光及び第3レーザー光が入射される対物レンズにて各レーザー光の球面収差を補正するようにしたことを特徴とするものである。
そして、本発明は、対物レンズに収差補正手段を設けたことを特徴とするものである。
また、本発明は、収差補正手段として回折輪帯を設けたことを特徴とするものである。
本発明は、波長が異なる第1、第2及び第3レーザー光を規格の異なる第1、第2及び第3光ディスクに設けられている信号記録層に集光させることによって各信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うように構成された光ピックアップ装置において、2波長レーザーダイオードから放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を使用するとき、コリメートレンズを対物レンズ方向へ移動させることによって対物レンズに収束光を入射させるようにしたので、対物レンズの物体側の開口数を大きくすることが出来、その結果、光学倍率を小さくすることが出来る。
従って、本発明によれば、第1レーザー光に対する光学設計を優先して行っても第2レーザー光及び第3レーザー光の出力を大きくすることが出来るだけでなく、第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光間の光学倍率の差を小さくすることが出来るので、ダイバージェンスレンズのような光路調整用のレンズを使用することなく光路合成を行うことが出来る。
単一のレーザー光を生成するレーザーダイオード及び異なる波長の2つのレーザー光を生成する2波長レーザーダイオードから放射されるレーザー光を利用して異なる規格の光ディスクに設けられている信号記録層に記録されている信号の読み出し動作を行うように構成された光ピックアップ装置に関するものである。
図1は本発明の光ピックアップ装置の一実施例であり、図3に示した光ピックアップ装置と同一の作用を成す部品には同一の符号を付している。
本発明は、コリメートレンズ9を第2レーザー光及び第3レーザー光を使用する場合に破線9Aで示すように第2対物レンズ12側へ大きく移動させるとともに第2対物レンズ12に形成される回折輪帯によって球面収差を補正するようにしたことを特徴とするものである。
即ち、本発明は、2波長レーザーダイオード3から放射されるレーザー光、即ちレーザーダイオード1から放射される第1レーザー光の波長より短い波長の第2レーザー光及び第3レーザー光を使用するとき、収差補正用モーター10によってコリメートレンズ9を第2対物レンズ12側へ大きく変位させることによって第2対物レンズ12に入射される第2レーザー光及び第3レーザー光を平行光ではなく収束光として入射させるようにしたことを特徴とするものである。
第2対物レンズ12に入射されるレーザー光を収束光にすると該第2対物レンズ12の物体側の開口数を大きくすることが出来、その結果、2波長レーザーダイオード3と第2対物レンズ12間の距離を短くすることが出来るので、第2レーザー光及び第3レーザー光の光学倍率を小さくすることが出来る。従って、2波長レーザーダイオード3から放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を使用する場合においても十分なレーザー出力を得ることが出来る。
前述したように本発明の光ピックアップ装置では、第2対物レンズ12にコリメートレンズ9の9Aで示す位置への移動動作によって収束光が入射されるので、入射される第2レーザー光及び第3レーザー光の集光動作に作用する位置に各レーザー光の球面収差を補正するための回折輪帯が形成されている。
斯かる構成によれば、レーザーダイオード1から生成放射される第1レーザー光は、第1回折格子2、ハーフミラー5、偏光ビームスプリッタ7、1/4波長板8、コリメートレンズ9、波長選択性素子13及び立ち上げミラー14を介して第1対物レンズ11に導かれ、該第1対物レンズ11の集光動作によって第1光ディスクD1の信号記録層L1に集光される。
レーザーダイオード1から放射される第1レーザー光は、前述した光路を通して第1光ディスクD1の信号記録層L1に集光されるが、前記第1光ディスクD1の信号記録層L1から反射される第1レーザー光の戻り光は、第1対物レンズ11、立ち上げミラー14、波長選択性素子13、コリメートレンズ9、1/4波長板8、偏光ビームスプリッタ7及びハーフミラー5を介して光検出器15に照射される。
このようにして第1レーザー光の戻り光を光検出器15に照射させることによって光ピックアップ装置のフォーカス制御動作及びトラッキング制御動作を行うためのフォーカス制御信号及びトラッキング制御信号を得ることが出来る。
次に、2波長レーザーダイオード3から生成放射される第2レーザー光は、第2回折格子4、偏光ビームスプリッタ7、1/4波長板8、コリメートレンズ9及び波長選択性素子13を介して第2対物レンズ12に導かれ、該第2対物レンズ12の集光動作によって第2光ディスクD2の信号記録層L2に集光される。
2波長レーザーダイオード3から放射される第2レーザー光は、前述した光路を通して第2光ディスクD2の信号記録層L2に集光されるが、前記第2光ディスクD2の信号記録層L2から反射される第2レーザー光の戻り光は、第2対物レンズ12、波長選択性素子13、コリメートレンズ9、1/4波長板8、偏光ビームスプリッタ7及びハーフミラー5を介して光検出器15に照射される。
前述したように2波長レーザーダイオード3から放射される第2レーザー光の第2光ディスクD2の信号記録層L2への集光動作及び光検出器15への戻り光の照射動作が行われるので、第2光ディスクD2に記録されている信号の読み出し制御動作を行うことが出来る。
そして、2波長レーザーダイオード3から生成放射される第3レーザー光は、第2レーザー光と同様に第2回折格子4、偏光ビームスプリッタ7、1/4波長板8、コリメートレンズ9及び波長選択性素子13を介して第2対物レンズ12に導かれ、該第2対物レンズ12の集光動作によって第3光ディスクD3の信号記録層L3に集光される。
2波長レーザーダイオード3から放射される第3レーザー光は、前述した光路を通して第3光ディスクD3の信号記録層L3に集光されるが、前記第3光ディスクD3の信号記録層L3から反射される第3レーザー光の戻り光は、第2対物レンズ12、波長選択性素子13、コリメートレンズ9、1/4波長板8、偏光ビームスプリッタ7及びハーフミラー5を介して光検出器15に照射される。
前述したように2波長レーザーダイオード3から放射される第3レーザー光の第3光ディスクD3の信号記録層L3への集光動作及び光検出器15への戻り光の照射動作が行われるので、第3光ディスクD3に記録されている信号の読み出し制御動作を行うことが出来る。
また、本実施例において、コリメートレンズ9を光軸方向へ変位させることによって各光ディスクに設けられている透明な保護層の厚さの変化に伴って発生する球面収差を補正することが出来る。
尚、本実施例では、レーザーダイオード1から放射される第1レーザー光を第1光ディスクD1の信号記録層L1に集光させる第1対物レンズ11と2波長レーザーダイオード3から放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を第2光ディスクD2の信号記録層L2及び第3光ディスクD3の信号記録層L3に集光させる第2対物レンズ12の2つの対物レンズを使用する光ピックアップ装置について説明したが、1つの対物レンズにて第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光を第1光ディスクD1、第2光ディスクD2及び第3光ディスクD3に設けられている信号記録層L1、L2及びL3に集光させるように構成された光ピックアップ装置に実施することは勿論可能である。
また、波長が短い第1レーザー光を第1光ディスクの信号記録層に集光させる第1対物レンズ11は第2対物レンズ12に対して光ディスクの内周側に配置されるが、反対に外周側に配置することも出来る。
CD規格、DVD規格及びBlu−ray規格の光ディスク記録されている信号の読み出し動作を行う光ピックアップ装置に実施した場合について説明したが、その他の異なる規格の光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行うことが出来る光ピックアップ装置に実施することも出来る。
1 レーザーダイオード
3 2波長レーザーダイオード
8 1/4波長板
9 コリメートレンズ
10 収差補正用モーター
11 第1対物レンズ
12 第2対物レンズ
15 光検出器
3 2波長レーザーダイオード
8 1/4波長板
9 コリメートレンズ
10 収差補正用モーター
11 第1対物レンズ
12 第2対物レンズ
15 光検出器
Claims (4)
- 光ディスクの表面から信号記録層までの距離が短い第1光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第1波長の第1レーザー光を放射するレーザーダイオード、光ディスクの表面から信号記録層までの距離が前記第1光ディスクより長い第2光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第2波長の第2レーザー光及び光ディスクの表面から信号記録層までの距離が前記第2光ディスクより長い第3光ディスクに記録されている信号の読み出し動作を行う第3波長の第3レーザー光の2つのレーザー光を放射する2波長レーザーダイオードが組み込まれた光ピックアップ装置において、前記レーザーダイオードから放射される第1レーザー光を対物レンズ方向へ導くとともに前記第1光ディスクの信号記録層、第2光ディスクの信号記録層及び第3光ディスクの信号記録層から反射される第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光を光検出器方向へ導くハーフミラーと、該ハーフミラーと対物レンズとの間に設けられているとともに前記2波長レーザーダイオードから放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を対物レンズ方向へ導き、且つ前記第1光ディスクの信号記録層、第2光ディスクの信号記録層及び第3光ディスクの信号記録層から反射される第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光を前記ハーフミラー方向へ導く偏光ビームスプリッタと、該偏光ビームスプリッタと対物レンズとの間に設けられているとともに第1レーザー光、第2レーザー光及び第3レーザー光の偏光方向を直線偏光光から円偏光光へ、また円偏光光から直線偏光光へ変換する3波長対応型の1/4波長板と、該1/4波長板と対物レンズとの間に設けられているとともにレーザー光の透過角度を調整変更するべく光軸方向への変位を可能に設けられているコリメートレンズとより成り、前記2波長レーザーダイオードから放射される第2レーザー光及び第3レーザー光を使用するとき、前記コリメートレンズを対物レンズ方向へ移動させることによって対物レンズに収束光を入射させるようにしたことを特徴とする光ピックアップ装置。
- 第2レーザー光及び第3レーザー光が入射される対物レンズにて各レーザー光の球面収差を補正するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 対物レンズに収差補正手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ装置。
- 収差補正手段として回折輪帯を設けたことを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
Priority Applications (2)
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JP2011028038A JP2012169001A (ja) | 2011-02-14 | 2011-02-14 | 光ピックアップ装置 |
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2011028038A JP2012169001A (ja) | 2011-02-14 | 2011-02-14 | 光ピックアップ装置 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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2011
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2012
- 2012-02-14 CN CN2012100333405A patent/CN102682802A/zh active Pending
Also Published As
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CN102682802A (zh) | 2012-09-19 |
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