JP2012168920A - メンテナンス作業員の管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】迅速性やコスト面を考慮しつつ、高品質のメンテナンスサービスを提供できるように作業員を選定可能なメンテナンス作業員の管理システムを提供する。
【解決手段】本発明は製品にトラブルが発生した際に、予め登録された複数の作業員から派遣員を選定するメンテナンス作業員の管理システムに関する。管理サーバ(11)は、メンテナンス履歴データベース(12)に格納された各種情報に基づいて、製品に発生したトラブルの種類に応じた要求評価値を満たす評価値を有し、且つ、製品が設置された現場から所定距離内に存在する作業員を派遣員として選定することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、製品にトラブルが発生した際に、前記製品に発生したトラブルの種類及び前記製品が設置された現場位置に応じて、メンテナンス作業を実施する要員として予め登録された複数の作業員から、現場に派遣される派遣員を選定するメンテナンス作業員の管理システムの技術分野に関する。
近年、情報機器の進歩に伴い、複数の企業又は個人間でネットワークを介した商取引が広く行われている。このような商取引に参加する企業又は個人は非常に多数に及ぶため、特定の需要が発生した際に、その需要に適した商取引相手を選定することが重要である。例えば特許文献1には一般的な商取引において多数の業者から一定規則に従って商取引相手を選定可能な情報システムが開示されている。
特開2005−267107号公報
一般的に流通する製品の中には、お客様への販売後も、製造メーカ側がメンテナンスを行うことによって、販売製品の品質管理やトラブル発生の未然防止などの措置を必要とするものがある。この種のメンテナンス業務はメーカ側の社内作業員に加え、社内作業員で対応が困難な場合にその業務内容に応じて、対応能力のある外注業者などの社外作業員に業務を委託して実施することとなる。このように、製品のメンテナンス作業に関してメーカ側の管理部門と、メーカ社内のメンテナンス業務の担当部署、或いは、社外メンテナンス業者との間に商取引が発生する。
ここで、この種のメンテナンスには、トラブルが発生しない段階で予防的に実施される定期メンテナンスと、実際に突発的にトラブルが発生した際に実施されるトラブル対応メンテナンスとがある。特に、突発的に実施されるトラブル対応メンテナンスでは、トラブルの発生時点ではその発生要因などが明確ではない場合が多く、トラブルの原因究明やその対応策の検討など、対応に当たる作業員には高度な能力が要求される。社内作業者又は社外作業者には過去の実績に応じて、このような対応能力にはバラツキがある。そのため、理想的には製品の開発設計を行ったメーカ側の設計担当者や研究所員などの対応能力の高い者が派遣員として現地に赴き、トラブル対応にあたることが最も望ましい。しかしながら、製品の設置場所が遠隔地などの場合には、迅速性やコスト面の事情から、製品の設置場所の周辺にある製品の販社や関連会社に所属する社内作業員、或いは、社外メンテナンス業者に所属する社外作業員に委託して行わざるを得ない場合もある。
このように社内作業員や社外作業員を含む多数の作業員の中から、製品の設置場所や各作業員の過去の作業実績に基づいて、トラブルに適切に対応可能な者を選定する際には、迅速性やコスト面を鑑みながら、いかに高品質のメンテナンスサービスを提供できるように作業員を選定することが重要である。特許文献1には一般的な商取引における商取引相手の選定が可能なシステムが開示されているが、メンテナンスを必要とする製品に対するトラブル対応に関する商取引のように、商取引相手の所在位置や過去の実績を考慮する必要のある、高度な商取引に対応することは困難である。
特に、社外メンテナンス業者に業務を委託した場合には作業の実施結果を報告書などの形式で管理情報として管理するが、このような管理情報は専ら紙ベースなどで行われているのが現状である。そのため、商取引相手の所在位置や過去の実績を考慮する際に、これらの情報をシステム上に反映することが困難であり、商取引相手の所在位置や過去の実績を考慮した適切な商取引相手の選定ができないという問題点がある。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、迅速性やコスト面を考慮しつつ、高品質のメンテナンスサービスを提供できるように作業員を選定可能なメンテナンス作業員の管理システムを提供することを目的とする。
本発明のメンテナンス作業員の管理システムは上記課題を解決するために、製品にトラブルが発生した際に、前記製品に発生したトラブルの種類及び前記製品が設置された現場位置に応じて、メンテナンス作業を実施する要員として予め登録された複数の作業員から、現場に派遣される派遣員を選定するメンテナンス作業員の管理システムにおいて、前記作業員毎に過去に実施したメンテナンス作業の実施履歴、該実施履歴に基づいて付与された評価値及び所在地を規定する作業員情報、並びに、前記製品に発生し得るトラブルの種類毎に前記作業者に要求する評価値である要求評価値を規定する要求品質情報を格納するメンテナンス履歴データベースと、該メンテナンス履歴データベースにアクセス可能な管理サーバとからなるメインシステムと、前記作業員の各々が所有しており、位置情報を取得する位置情報取得手段と、該取得した位置情報を通信網を介して前記管理サーバに電子メールに含めて送信する通信手段とを有する現場携帯端末とを備え、前記管理サーバは、前記製品に発生したトラブルの種類に応じた要求評価値を満たす評価値を有し、且つ、前記現場携帯端末から前記製品にトラブルが発生した旨を通知するトラブル通知メールを受信した際に、該トラブル通知メールに含まれる位置情報に基づいて、前記製品が設置された現場から所定距離内に存在する作業員を派遣員として選定することを特徴とする。
本発明によれば、予め登録された複数の作業員から、位置情報に基づいて製品が設置された現場に所在地が近くアクセスが容易な作業員を派遣員として選定することができる。また、各作業者の過去のメンテナンス作業の実施履歴に基づいて付与された評価値を、製品に発生したトラブルに要求される要求評価値と比較することで、十分な対応能力を有する作業員を派遣員として選定することができる。これにより、迅速性やコスト面を考慮しつつ、高品質のメンテナンスサービスを提供できるように作業員を選定することが可能となる。
本発明の一態様では、前記管理サーバは、前記トラブル通知メールに含まれる位置情報に基づいて前記製品が設置された現場の位置を特定する。製品に発生するトラブルは現場携帯端末を所有する作業員が、製品の設置されている現場で確認することによって、その後のメンテナンス対応が開始するのが一般的である。この態様では、作業員がトラブルを現地で確認した際にトラブル通知メールを管理サーバに対して送信することによって、管理サーバは位置情報を取得し、メンテナンス対象の製品を特定することができる。
この場合、前記管理サーバは、前記現場携帯端末から前記製品に発生したトラブルの内容を含むトラブル情報メールを更に受信し、前記トラブル通知メールに含まれる前記位置情報及び前記トラブル通知メールの受信時刻から前記発生したトラブルを識別するためのIDを作成し、前記トラブル情報メールに含まれるトラブル内容を前記作成したIDと紐付けて前記メンテナンス履歴データベースに登録することが好ましい。これによれば、トラブル通知メールを受信することによって取得した位置情報及び時刻情報に基づいてIDを作成することにより、通知されたトラブルをメンテナンス履歴データベース上で識別して管理することが可能となる。
また本発明の他の態様では、前記管理サーバは、前記選定された作業員がメンテナンス作業を完了した際に、前記現場携帯端末から実施したメンテナンス作業内容を含む作業完了メールを受信し、該メンテナンス作業内容に基づいて当該作業員の評価値を更新するとよい。この態様によれば、メンテナンス作業の完了時に、当該メンテナンス作業の実施内容に基づいて作業員の評価値を更新することにより、作業員の対応能力を最新の状態にアップデートすることができる。
また本発明の他の態様では、前記メンテナンス履歴データベースには過去に実施されたメンテナンス作業の種類毎に、メンテナンス作業の実施の際に使用された補修部品が登録されており、前記管理サーバは、前記製品に発生したトラブルの種類に応じて前記メンテナンス履歴データベースに登録された補修部品を、部品サプライヤが所有する部品サプライヤサーバに対して発注するようにしてもよい。この態様によれば、製品に発生したトラブルの種類に応じて、メンテナンス作業の実施に必要な補修部品を自動的に発注することができるので、現場に派遣される作業員の負担を軽減すると共に、作業の正確性を向上させ、より高品質なメンテナンスサービスを提供することができる。
また本発明の他の態様では、前記現場携帯端末は、製品の画像を撮像するための撮像手段と、該撮像手段によって撮像した撮像画像を表示する端末用表示手段とを有しており、前記メンテナンス履歴データベースから取得した各種情報を、前記撮像された撮像画像と併せて前記端末用表示手段に表示するようにしてもよい。この態様によれば、メンテナンス履歴データベースに格納された各種情報を、現地へ派遣される作業員が所有する現場携帯端末に表示することによって、作業員が製品に発生したトラブルに関連する各種情報を取得することができる。そのため、作業員は取得した各種情報を参照することによって、より高品質なメンテナンスサービスを提供することができる。
また本発明の他の態様では、前記メインシステムは前記製品の過去の運転履歴を蓄積する運転履歴データベースを更に備え、前記管理サーバは、前記蓄積された運転履歴を前記現場携帯端末に送信するようにしてもよい。この態様によれば、運転履歴データベースに蓄積された運転履歴を現場携帯端末で確認できるため、当該運転履歴に基づいたトラブルの原因分析や対応策検討が可能となるため、より高品質なメンテナンスサービスを提供することができる。
また本発明の他の態様では、前記現場携帯端末は、前記撮像手段によって撮像された前記撮像画像を電子メールに含めて送信し、前記管理サーバは、前記撮像画像を含む前記電子メールを受信して前記メンテナンス履歴データベース及び前記運転履歴データベースの少なくとも一方に蓄積するようにしてもよい。この態様によれば、製品の撮像画像を確認できるため、トラブルの原因分析や対応策検討が可能となる。
また本発明の他の態様では、前記製品の前記運転履歴を取得して前記管理サーバに送信するメンテナンスサーバを更に備え、前記管理サーバは、前記メンテナンスサーバから送信された前記運転履歴を受信して前記運転履歴データベースに蓄積するようにしてもよい。この態様によれば、運転履歴を取得することができるため、製品の運転状態を監視することが容易となる。
また本発明の他の態様では、前記管理サーバは、前記運転履歴に基づいて前記製品の運転状態が正常か否かを判定し、当該判定の結果を前記現場携帯端末に送信するようにしてもよい。この態様によれば、製品の運転状態が正常か否かの判定結果を現場携帯端末で確認できるため、経験の少ない作業員でも製品の状態を正確に把握することができる。
また本発明の他の態様では、前記製品は、定置型エンジンであり、前記定置型エンジンは、回転数を計測するピックアップセンサと、シリンダ内の圧力を計測する圧力センサと、クランク軸のクランク角を検出するクランク角センサとを備え、前記ピックアップセンサ、前記圧力センサ及び前記クランク角センサによる計測値は前記運転履歴として前記運転履歴データベースに蓄積され、前記管理サーバは、前記定置型エンジンが正常でないと判定した際に、前記運転履歴データべースにアクセスして、前記定置型エンジンを正常でないと判定した時点から所定時間前までの前記ピックアップセンサ、前記圧力センサ及び前記クランク角センサによる計測データを取得し、前記現場携帯端末に送信するようにしてもよい。この態様によれば、定置型エンジンの回転数、シリンダ内圧力及びクランク角の計測データを取得することができる。そして、これらの計測データを検討することでエンジンの燃焼状態、例えば、ノッキング、失火、筒内最高圧力の過昇、消炎等を検知することができる。したがって、簡単な構成かつ低コストのセンサでエンジンの状態を把握することができる。これにより、エンジンの燃焼性能の低下を迅速かつ高精度で検知することができる。
また本発明の他の態様では、前記現場携帯端末は、前記管理サーバから送信された前記ピックアップセンサ、前記圧力センサ及び前記クランク角センサによる前記計測データを蓄積する計測値データベースと、前記計測値データベースに蓄積された前記ピックアップセンサによる前記計測データに基づいて前記定置型エンジンの回転数に関する図表を作成するための第1プログラムと、前記計測値データベースに蓄積された前記圧力センサによる前記計測データ及び前記クランク角センサによる前記計測データに基づいて前記定置型エンジンのシリンダ内圧力とクランク角との関係を示す図表を作成するための第2プログラムと、前記入力手段に入力された指示に応じて前記第1プログラム及び前記第2プログラムの少なくとも一方を実行する制御手段とを更に有しており、前記制御手段は、前記制御手段は、前記第1プログラムを実行して作成された前記図表及び前記第2プログラムを実行して作成された前記図表の少なくとも一方を前記端末用表示手段に表示するようにしてもよい。この態様によれば、定置型エンジンの回転数の時系列図やシリンダ内圧力とクランク角との関係図を現場携帯端末で視認することができるので、トラブルの原因分析が可能となる。
また本発明の他の態様では、前記現場携帯端末は、前記端末用表示手段に表示された前記図表を、前記入力手段に入力された指示に応じて拡大、縮小する処理プログラムを更に有してもよい。この態様によれば、定置型エンジンの回転数の時系列図やシリンダ内圧力とクランク角との関係図を拡大したり、縮小したりすることで、過去の定置型エンジンの動作状況を詳細に検討することができる。これにより、トラブルの原因分析や対応策検討をより詳細に行うことができる。
また本発明の他の態様では、前記管理サーバは、前記運転履歴に基づいて前記製品のトラブル対応のための支援情報を作成し、前記現場携帯端末に送信するようにしてもよい。この態様によれば、管理サーバ側で運転履歴に基づいた支援情報を作成することにより、派遣された作業員の対応能力が十分でない場合であっても、支援情報によってトラブル対応を補助し、高品質なメンテナンスサービスを提供することができる。
また本発明の他の態様では、前記第1プログラム及び前記第2プログラムは、前記計測値データベースに蓄積された前記ピックアップセンサ、前記圧力センサ及び前記クランク角センサによる前記計測データに基づいてノッキング回数、消炎回数、失火回数及び圧縮圧力異常回数をそれぞれカウントし、当該カウントの結果を示す図表を作成する機能を更に有してもよい。この態様によれば、ノッキング回数、消炎回数、失火回数及び圧縮圧力異常回数を視認することができるので、エンジンの状態を短時間で把握することができる。
また本発明の他の態様では、前記メインシステムは、管理サーバが受信した前記撮像画像及び前記運転履歴を表示する管理用表示手段を更に備えてもよい。この態様によれば、管理用表示手段に表示された撮像画像及び運転履歴に基づいて、設計担当者やベテランの作業員によって製品のトラブルの原因を特定することができる。これにより、現場に派遣された作業員がトラブルの原因を特定できなくても、設計担当者やベテランの作業員が適切な指示を与えることにより、トラブルを解消することができる。また、現場でのトラブル解消過程を撮像した撮像画像を経験の少ない作業員が見ることで作業員のスキルを向上させることができる。
本発明によれば、予め登録された複数の作業員から、位置情報に基づいて製品が設置された現場に所在地が近くアクセスが容易な作業員を派遣員として選定することができる。また、各作業者の過去のメンテナンス作業の実施履歴に基づいて付与された評価値を、製品に発生したトラブルに要求される要求評価値と比較することで、十分な対応能力を有する作業員を派遣員として選定することができる。これにより、迅速性やコスト面を考慮しつつ、高品質のメンテナンスサービスを提供できるように作業員を選定することが可能となる。
第1実施例に係る管理システムの全体構成を示すブロック図である。 社内作業員及び社外作業員が所有する現場携帯端末の構成を示すブロック図である。 現場携帯端末の端末用表示手段の表示画面の一例である。 図3に示す表示画面において「1.カメラ撮像」を選択した際に表示される詳細画面の一例である。 図3に示す表示画面において「1.カメラ撮像」を選択した際に表示される詳細画面の他の例である。 図3に示す表示画面において「2.遠隔監視同時表示」を選択した際に表示される詳細画面の一例である。 図3に示す表示画面において「4.画像メモ帳」を選択した際に表示される詳細画面の一例である。 第1実施例に係る管理システムの制御内容を示すフローチャート図である。 メンテナンス履歴データベースの登録内容の一例である。 各作業者の評価値を算出する際に用いられる基準の一例である。 部品手配処理の処理内容を示すフローチャートである。 第1実施例に係る管理システムにおける品質登録処理の処理内容を示すフローチャートである。 第2実施例に係る管理システムの全体構成を示すブロック図である。 運転履歴データベースに格納された運転履歴データの一例である。 筒内圧力とクランク角との関係を示す図である。 現場携帯端末の端末用表示手段に表示される支援情報の例である。 第2実施例に係る管理システムの制御内容を示すフローチャート図である。 第3実施例に係る管理システムの全体構成を示すブロック図である。 現場携帯端末の構成を示すブロック図である。 運転履歴データベースに格納された運転履歴データの一例である。 現場携帯端末の端末用表示手段の表示画面の一例である。 図21に示す表示画面において「筒内圧力−クランク角関係図」を選択した際に表示される詳細画面の一例である。 第3実施例に係る管理システムの制御内容を示すフローチャート図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。尚、以下の実施例においては、製品として、軽油又は重油等の自己着火可能な液体燃料を用いて予燃焼を行い、この予燃焼による予燃焼火炎を、天然ガス等の燃料ガスによるガス混合気内に噴出させて燃焼を行うパイロット着火方式の定置型ガスエンジン(以下、単にエンジンという)を用いた場合について説明するが、このエンジンに限定されるものではない。
(第1実施例)
まず、図1を参照して第1実施例に係る管理システム100の全体構成について説明する。図1は、第1実施例に係る管理システム100の全体構成を示すブロック図である。
エンジンの製造を行うメーカ社内における管理部門には、本発明に係る管理システム100のメインシステム10が配置されている。メインシステム10は、管理システム100の制御を統括する管理サーバ11と、管理システム100が取り扱うメンテナンス作業に関する各種情報が格納されたメンテナンス履歴データベース12とを含んでなる。
メインシステム10はインターネット通信網14に接続されており、これを介して現場携帯端末13と、社外メンテナンス業者サーバ15と、現場携帯端末16と、部品サプライヤサーバ17とにそれぞれ通信可能に構成されている。現場携帯端末13は、例えばメーカ内のメンテナンス作業の担当部署或いは関連会社に所属する社員が所有する端末であり、例えばノートPCや携帯電話などのモバイル機器であってもよいし、エンジンの現場に据え付けられたデスクトップPCのような情報機器であってもよい。社外メンテナンス業者サーバ15は、社内作業員がメンテナンスの実施が困難な場合に、メーカ側からの発注に基づいて、社内作業員に代わってメンテナンスを担当するメーカ外部の業者である社外メンテナンス業者が所有するサーバである。
現場携帯端末16は社外メンテナンス業者に所属する社外作業員が所有する端末であり、前記現場携帯端末13と同様に、例えばノートPCや携帯電話などのモバイル機器であってもよいし、エンジンの現場に据え付けられたデスクトップPCのような情報機器であってもよい。部品サプライヤサーバ17は、社内作業員又は社外作業員がメンテナンスを実施する際に必要な部品を供給する部品サプライヤが所有するサーバであり、社内側の管理サーバ11からの通信によって必要な部品を発注可能なように構成されている。
これらメインシステム10、現場携帯端末13、社外メンテナンス業者サーバ15、現場携帯端末16、部品サプライヤサーバ17は、互いにインターネット通信網14を介して通信可能に構成されている。本実施例では特にインターネット通信網14を介して通信可能としているが、他の通信形態として社内LAN通信網、携帯電話通信網など各種の通信形態を採用可能である。また、現場携帯端末16は社外メンテナンス業者サーバ15を経由することなく、メインシステム10と直接的に通信可能にしてもよい。
以下の説明では、エンジンの製造を行うメーカ側に所属するメインシステム10及び社内作業員が所有する現場携帯端末13を社内側1と称し、メーカ以外に所属している社外メンテナンス業者サーバ15、社外作業員が所有する現場携帯端末16及び部品サプライヤサーバ17を社外側2と称することとする。
続いて図2を参照して社内作業員及び社外作業員が所有する現場携帯端末13、16の構成について説明する。図2は、社内作業員及び社外作業員が所有する現場携帯端末13、16の構成を示すブロック図である。
現場携帯端末13、16は、所定内容のメールを作成して送信を行うためのメール送信手段18、メインシステム10などの外部と通信するために現場携帯端末13、16をインターネット通信網14に接続するためのルータなどである通信手段19、液晶ディスプレイなど各種情報を画面上に表示するための端末用表示手段20、画像(静止画であってもよいし、音声付画像(いわゆる動画)であってもよい)を撮像するための撮像手段21、例えばGPS信号やWi−Fi信号などの位置情報を受信するための位置情報取得手段22を備えてなる。ここで述べた各種手段の詳細な機能や作用については後述するが、端末用表示手段20の表示画面上の表示態様について具体的に説明する。
図3は、現場携帯端末13、16の端末用表示手段20の表示画面30の一例である。表示画面30には撮像手段21によって撮像されたエンジンの画像31、位置情報取得手段22によって取得された位置情報24、当該エンジンの機種名(型式)とお客様名25、表示時の日付及び時刻26が表示されている。符号27で示す領域には、「1.カメラ撮像」「2.遠隔監視同時表示」「3.計測データ同時表示」「4.画像メモ帳」といった項目が列挙されており、現場携帯端末13、16のオペレータ(社内作業員又は社外作業員)が各項目を選択することにより、項目の内容に対応する詳細情報が表示された画面に切り替えることができるように構成されている。
図4は、図3に示す表示画面30において「1.カメラ撮像」を選択した際に表示される詳細画面の一例である。この例では、撮像手段21によって撮像されたエンジンの画像31に加えて、当該エンジンについて過去のメンテナンス履歴として符号28で示す領域に「インジェクタ交換」が行われた旨と、その実施時期が表示されている。また、符号29で示す領域には、当該エンジンについて将来的な「交換予定」とその具体的に実施時期が表示されている。これらの情報はインターネット通信網14を介してメインシステム10のメンテナンス履歴データベース12にアクセスすることによって取得される。
図5は、図3に示す表示画面30において「1.カメラ撮像」を選択した際に表示される詳細画面の他の例である。この例では図4と同様に、当該エンジンについての部品交換履歴又は交換予定が表示されるが、当該情報が撮像手段21によって撮像されたエンジンの画像31の対応箇所に関連付けて表示されている。
図6は、図3に示す表示画面30において「2.遠隔監視同時表示」を選択した際に表示される詳細画面の一例である。メンテナンスの対象エンジンの動作が遠隔監視されている場合には、監視の際に取得しメンテナンス履歴データベース12に蓄積された各種センサの計測データ32を現場携帯端末13、16によって取り出し、作業員が所有する現場携帯端末13、16の表示画面上に表示することによって、作業員が迅速に対象エンジンの現状を把握できるように構成してもよい。尚、エンジンは、4サイクルレシプロエンジンであり、吸気、圧縮、燃焼、排気の各工程を繰り返して、燃焼動作を行う。
各種センサとして、図1に示すように、エンジンの回転数を計測するピックアップセンサ61と、シリンダ内の圧力、即ち筒内圧力を計測する圧力センサ62と、クランク軸のクランク角を検出するクランク角センサ64とがエンジンに取り付けられている。ピックアップセンサ61、圧力センサ62及びクランク角センサ64による計測データは社外メンテナンス業者サーバ15に出力される。社外メンテナンス業者サーバ15は、これらの計測データを含む運転履歴データを取得し、管理サーバ11に送信する。そして、管理サーバ11は、これらの運転履歴データを受信し、メンテナンス履歴データベース12に計測データ32として蓄積する。
ピックアップセンサ61は、フライホイルの外周縁部に形成されている歯の近傍に設けられている。このピックアップセンサ61は、回転するフライホイルの歯の数を検出することによりエンジンの回転数を計測する。予め回転数の上限閾値及び下限閾値が設定されていて、回転数が上限閾値以下で且つ下限閾値以上の場合にエンジンは正常であると判定し、回転数が上限閾値を超えた場合や下限閾値を下回った場合にエンジンは異常であると判定する。
また、圧力センサ62は、燃焼室内の圧力、即ち筒内圧力を計測できるように各シリンダに取り付けられている。
表示画面30に表示されている計測データ32に対応する各センサ61、62、64の位置情報が、エンジンの画像31の対応箇所に関連付けて表示される。尚、図6においては、回転数を計測するピックアップセンサ61の位置情報が、エンジンの画像31の対応箇所に関連付けて表示されている。これにより、各センサ61、62、64の計測データ32によりエンジンが異常であると判定した場合に、各センサ61、62、64が取り付けられている箇所を表示画面30で確認することができるため、派遣された作業員は、速やかにトラブルが生じている箇所を特定することができる。
図7は、図3に示す表示画面30において「4.画像メモ帳」を選択した際に表示される詳細画面の一例である。この例では、符号33で示す領域にメンテナンスの対象エンジンの現状についてのコメントがテキスト形式で表示される。これのように画像メモ帳にテキスト形式でエンジンの現状について詳細な説明が表示させることによって、メンテナンスを実施する作業員に対してより正確に情報を伝達することができるように構成してもよい。
続いて図8を参照して、第1実施例に係る管理システム100の制御内容について具体的に説明する。図8は、第1実施例に係る管理システム100の制御内容を示すフローチャート図である。
管理サーバ11は現場携帯端末13、16から送信されたトラブル通知メール及びトラブル情報メールを受信する(ステップS101)。ここでトラブル通知メールは、社内作業員又は社外作業員が、メンテナンスが必要なトラブル事例が発生したことをメインシステム10に通知するために現場携帯端末13、16から送信されるメールである。またトラブル情報メールは、トラブル通知メールに対応するトラブル事例の詳細な内容、例えばトラブルが発生したエンジン型式や故障内容に関するコメントや画像などからなる故障情報を含んでなり、メインシステム10に通知するために現場携帯端末13、16から送信されるメールである。
尚、トラブル通知メールとトラブル情報メールは共に現場携帯端末13、16が備えるキーボードやマウスなどの入力手段23で入力されることにより作成され、撮像手段21によって撮像された画像データなどを適宜添付されて送信される。
続いて管理サーバ11は受信したトラブル通知メールに基づいて、通知されたトラブル事例に対応するIDを作成する(ステップS102)。当該IDはトラブル通知メールを受信した時刻と、受信当時に現場携帯端末13、16が取得したGPS信号などの位置情報によって、通知されたトラブル事例を識別可能なIDとして作成される。
そして管理サーバ11はステップS101において受信したトラブル情報メールに含まれるトラブル内容を、ステップS102において作成したIDと紐付けて、故障情報としてメンテナンス履歴データベース12に登録する(ステップS103)。
ここで図9に、メンテナンス履歴データベース12の登録内容の一例を示す。故障情報には、位置情報とトラブル事例が発生した日時が登録されたID(符号40)と、トラブル情報メールに含まれるトラブル内容である故障情報(修理前後におけるエンジン・現地各種画像)及び修理情報(修理内容、作業員情報、現地修理結果、作業品質評価点、作業依頼・発注情報、補修部品情報)とが含まれている(符号42)。
また図9に示すように、メンテナンス履歴データベース12には作業員情報41が格納されている。作業員情報41は社内作業員及び社外作業員の毎に、修理経験(トラブル原因分析経験、トラブル対応策検討経験、トラブル原因分析可否、トラブル対応策検討可否)や作業結果良否(故障種類や故障重要度など)が過去の実績に基づいて規定されている。
再び図8に戻って、管理サーバ11は当該トラブル事例の内容に基づいて、メンテナンス履歴データベース12に格納された作業員情報41(図9を参照)から同一内容のトラブル事例の対応実績がある作業員(社内作業員又は社外作業員)が存在するか否かを検索する(ステップS104)。同一内容のトラブル事例の対応実績がある作業員が存在する場合(ステップS104:YES)、管理サーバ11は当該対応実績がある作業員を派遣員として選定し、決定する(ステップS105)。
一方、同一内容のトラブル事例の対応実績がある作業員が存在しない場合(ステップS104:NO)、管理サーバ11はメンテナンス履歴データベース12から予め登録された各作業員の所在地及び評価値を取得し(ステップS106)、これに基づいて最適な作業者を派遣員として選定する(ステップS107)。
メンテナンス履歴データベース12には前述したように各作業員に対して所在地と評価値が作業員情報41として規定されている。一方、メンテナンス履歴データベース12には、当該エンジンに発生し得るトラブルの種類毎に作業者に要求する評価値である要求評価値を規定する要求品質情報が予め格納されている。管理サーバ11は、当該要求評価値と各作業員が有する評価値とを比較し、各作業員が当該トラブルに対応するだけの能力があるか否かを判定する。また、各作業者の所在地と、トラブルが発生したエンジンの設置場所(トラブル通知メールに含まれる位置情報)とを比較することにより、現場にアクセス可能か否かを判定する。ステップS106及びS107では、これらを総合的に評価することにより、発生したトラブル対応に最適な作業者を現地への派遣員として選定を行う。
尚、各作業者の評価値は例えば図10に示す基準に基づいて点数化されているとよい。より具体的に説明すると、各作業員が過去に対応を行ったトラブル事例毎に、その都度、出来具合を当該基準に基づいて評価し、その合計値から品質評価値を算出してメンテナンス履歴データベース12に蓄積しておくとよい。
このようにトラブル対応のために現地に派遣する作業員を選定された後、管理サーバ11はその選定された作業員に対して業務の依頼又は発注を行い(ステップS108)、処理を完了する。
このようにして現場携帯端末13、16から送信されたトラブル通知メール及びトラブル情報メールに基づいて、発生したトラブル事例の対応に適した作業員を、社内作業者や社外作業者の中から適切に選定することができる。そのため、突発的に発生するトラブル事例に対しても、過去の実績に基づいて品質のよい対応ができる作業者を派遣できるので、より品質の高いメンテナンスサービスを提供することができる。
管理サーバ11は上記制御に加えて、図11に示す部品手配処理を実行するとよい。図11は、部品手配処理の処理内容を示すフローチャートである。
管理サーバ11はメンテナンス履歴データベース12にアクセスすることにより、ステップS103において登録された故障情報を取得する(ステップS201)。そして、当該取得した故障情報に基づいて、対応するトラブル事例と同一又は類似のメンテナンス履歴から、当該トラブル事例の対応に必要となる補修部品を検索する(ステップS202)。ここで、補修部品は予めメンテナンス履歴データベース12においてデータベース化されており、過去に実施されたメンテナンス事例において実際にどの部品が使用されたかを履歴として記録しておくとよい。
検索された必要な補修部品は、部品サプライヤサーバ17に自動的に通知されることによって、迅速に手配される(ステップS203)。これにより、作業員がメンテナンスを実施する際に、必要な補修部品を手配する負担を大幅に軽減することができる。
このように補修部品が自動的に手配された後、手配された補修部品を用いてトラブル事例に対して実際にメンテナンスが実施される。その際、メンテナンスの実施結果に基づいて作業品質評価の選択決定を行う(ステップS204)。ここではメンテナンスが派遣された作業員によって実施された際に自動的に手配された補修部品が使用されるが、実際にその手配した補修部品によってメンテナンス作業が適切に行えたかどうかを評価する。そして、この評価内容はオペレータによってステップS204にて入力され、当該トラブル事例に対応するIDと紐付けてメンテナンス履歴データベース12に登録される(ステップS205)。このように、部品サプライヤサーバ17に手配した補修部品の履歴を記録することにより、次回以降システムを利用した際にその履歴を参照することによって、より適切な補修部品の手配を行えるようにすることができる。
上述のように派遣員が選定された後、手配された補修部品を用いてトラブル事例のメンテナンスが実施される。メンテナンスの実施結果は、本発明の管理システム100においては、以下に説明する品質登録処理によって管理される。図12は第1実施例に係る管理システム100における品質登録処理の処理内容を示すフローチャートである。
管理サーバ11は、メンテナンス作業を完了させた現場の作業員から送信された作業完了メールを受信する(ステップS301)。作業完了メールは、現場の作業員がメンテナンス作業を完了した旨を管理サーバ11に通知するためのメールであり、現場携帯端末13、16から送信される。特に、作業完了メールには修理情報(例えば、修理内容や修理前後における画像など)が含まれており、これにより管理サーバ11はメンテナンス作業がどのように実施されたのかを取得することができる。
続いて管理サーバ11は、受信した作業完了メールの内容を、メンテナンス履歴データベース12の対応する項目に登録する(ステップS302)。具体的には図9に示すように、修理情報の各項目(修理内容、派遣員情報、現地修理結果、作業品質評価点、作業依頼・は中情報、補修部品情報)に受信内容が登録される。
続いて、修理情報のうち作業品質評価点には、前述の図10に示す基準に基づいて、例えば管理サーバ11のオペレータが作業完了メールの内容に基づいて実施されたメンテナンス結果の評価を行い(ステップS303)、過去の作業品質評価点に加算することにより更新することで登録するとよい(ステップS304)。これにより、今回実施されたメンテナンス結果が作業員の作業品質評価点に反映され、次回以降に発生したトラブルに際して適切な派遣員を選定する際に利用することができる。
(第2実施例)
続いて、第2実施例に係る管理システム200について説明する。尚、以下の実施例では第1実施例と共通する箇所に関しては共通の符号を用いることとし、詳細な説明は省略することとする。
図13は、第2実施例に係る管理システム200の全体構成を示すブロック図である。第2実施例では、管理サーバ11がアクセス可能なデータベースとして、メンテナンス履歴データベース12に加えて、運転履歴データベース50を備えたことを特徴とする。運転履歴データベース50には、メンテナンスの対象エンジンの運転状態に関する運転履歴データが格納されている。
図14は、運転履歴データベース50に格納された運転履歴データの一例である。運転履歴データは、例えば、エンジンの設置箇所に設けられた監視カメラにより撮像された静止画像や運転状態を監視するためにエンジンに取り付けられたピックアップセンサ61、圧力センサ62及びクランク角センサ64による計測データ、エンジンのコントローラに設けられた表示画面や警告灯などの表示履歴データなど、エンジンの構成に応じて運転状態を適切にモニタ可能な各種情報である。
各センサ61、62、64による計測データ、監視カメラや携帯端末13、16により撮像された画像等の運転履歴データは、社外メンテナンス業者サーバ15に出力される。社外メンテナンス業者サーバ15は、これらの運転履歴データを取得し、管理サーバ11に送信する。そして、管理サーバ11は、この運転履歴データを受信し、運転履歴データベース50に蓄積する。
このような運転履歴データは定期的又は不定期的なタイミングで取得するようにし、運転状態の監視を行い、その監視結果を運転履歴データベース50に蓄積する。
尚、取得した運転履歴データの運転履歴データベース50への蓄積方法は、インターネット通信網14を介してオンライン送信して管理サーバ11を介して蓄積してもよいし、現場に派遣された作業員がメーカ社内に帰社後、管理サーバ11より直接入力することによって行ってもよい。
管理サーバ11は、各センサ61、62、64による計測データ等の運転履歴に基づいて、エンジンの運転状態が正常か否かを判定する。エンジンの運転状態が異常であると判定した場合、管理サーバ11は、判定結果を現場携帯端末13、16に送信する。例えば、回転数が上限閾値を超えた場合や下限閾値を下回った場合にエンジンの運転状態は異常であると判定する。また、筒内圧力とクランク角との関係に基づいてエンジンの運転状態は異常であると判定することもできる。以下に、筒内圧力とクランク角との関係に基づいてエンジンの状態を判定する方法について図15を用いて説明する。
図15は、筒内圧力とクランク角との関係を示す図である。図15中の線Aが正常な燃焼が行われている時の筒内圧力を示している。
先ず、図15中の線Eで示すように、エンジンの圧縮行程における任意点の圧縮圧力検出値Pと予め設定された圧縮圧力の許容される最小値、即ち許容圧縮圧力Pc0(図示しない)とを比較し、許容圧縮圧力Pc0以下のとき即ちP≦Pc0のときには、ガス漏れ等の機械的トラブルによって圧縮圧力Pが正常値から異常に低下していると判定する。
また、筒内最高圧力検出値Pと圧縮行程における任意点の圧縮圧力検出値Pとの最高圧力比P/Pを算出し、最高圧力比P/Pの算出値と予め設定された最高圧力比の許容される最大値、即ち許容最高圧力比Pp0(図示しない)とを比較する。そして、最高圧力比P/Pの算出値が許容最高圧力比Pp0を超えたとき即ちP/P≧Pp0のとき、もしくは、最高圧力比P/Pが予め設定された圧力比、即ち最高圧力比の許容値Ph1(図示しない)を超えた状態、即ちP/P≧Ph1での回数数Nが許容回数Nh0を超えたとき即ちN≧Nh0のときには、筒内最高圧力Pが設計値(正常値)から異常に上昇していると判定する。続いて、図15中の線Bで示すように、異常であると判定した時点から過去の複数サイクル中において最高圧力比P/Pが、ノッキング発生限界として予め設定されたノッキング許容圧力比Ph2(図示しない)を超える即ちP/P≧Ph2となるサイクルの発生数S(図示しない)が許容発生数Sn0を超えたとき即ちS≧Sn0となったときには、燃焼室内においてノッキングが発生していると判定する。
また、図15中の線Cで示すように、最高圧力比P/Pが予め設定された最高圧力比P/Pの最小値(失火発生条件となる圧力比)、即ち許容最小圧力比P(図示しない)よりも小さくなり(P/P≦P)、且つ図15に示す燃焼行程における任意点の圧力検出値Pと圧縮行程における任意点の圧力検出値Pとの燃焼圧力比P/Pを算出して燃焼圧力比P/Pが予め設定された失火発生限界の圧力比、即ち許容圧力比P(図示しない)よりも小さく(即ちP/P≦P)となるとき、燃焼室内において失火が発生していると判定する。この場合、燃焼行程における任意点の圧力Pは、上死点前における基準圧力(圧縮行程における任意点の圧縮圧力)Pのクランク角と、上死点後における同一クランク角(θ1)における圧力とする。
また、図15中の線Dに示すように、最高圧力比P/Pが許容最小圧力比Pよりも小さくなり(P/P≦P)、且つ燃焼圧力比P/Pが予め設定された失火発生限界の圧力比、即ち失火許容圧力比Pよりも小さく(即ちP/P≦P)となる状態で、以って、燃焼行程における任意点の圧力検出値Pよりも低圧側の圧力検出値Pと圧縮行程における任意点の圧力検出値Pとの比である低圧側の燃焼圧力比P/Pを算出し、低圧側の燃焼圧力比P/Pが消炎発生限界の圧力比、即ち消炎許容圧力比Pm1(図示しない)よりも大きいとき(P/P≧Pm1)、燃焼室内において消炎が発生していると判定する。
また、低圧側の燃焼圧力比P/Pが消炎発生限界の圧力比、即ち消炎許容圧力比Pm1よりも小さいときには、燃焼室内に失火発生の状態にあるものと判定する。従って、燃焼行程における圧力検出値を、高圧側Pと低圧側Pとの2点を用いて燃焼圧力比P/P及びP/Pを算出し、失火許容圧力比P及び消炎許容圧力比Pm1と比較することにより、失火と消炎とを分類することができる。
上述したように、筒内圧力の計測値とクランク角の計測値とが線B〜線Eに示すような関係を示す場合には、ノッキング、失火、筒内最高圧力の過昇、あるいは消炎の発生等が考えられるため、エンジンの状態は異常であると判定される。筒内圧力とクランク角との関係に基づいてエンジンの燃焼状態を把握することにより、ノッキング、失火、筒内最高圧力の過昇、消炎の発生を検知することができ、簡単な構成かつ低コストの装置でエンジンの状態を把握することができる。これにより、エンジンの燃焼性能の低下を迅速かつ高精度で検知することが可能となる。
また、各センサ61、62、64による計測結果に基づいて判定した判定結果を、管理サーバ11は、現場携帯端末13、16に送信する。これにより、エンジンの状態を現場携帯端末13、16で確認できるため、経験が少ない作業員であっても、適切な対応をとることができる。
また、管理サーバ11は、運転履歴データベース50に蓄積された運転履歴を現場携帯端末13、16に送信するようにしてもよい。これにより、運転履歴データベース50に蓄積された過去の運転履歴を現場携帯端末13、16で確認できるため、当該運転履歴に基づいたトラブルの対応策検討が可能となるため、より高品質なメンテナンスサービスを提供することができる。
更に管理サーバ11は、上述した判定結果に基づいてエンジンのトラブル対応のための支援情報を作成し、現場携帯端末13、16に送信するようにしてもよい。支援情報は、現場携帯端末13、16の端末用表示手段20に表示される。
図16は、現場携帯端末13、16の端末用表示手段20に表示される支援情報63の例である。支援情報63は、点検や修理が必要な部品名及びその位置情報等がエンジンの画像31の対応箇所に関連付けて表示される。この例では、圧力センサ62の時系列変化の特徴よりインジェクタにパイロット油を供給するラインに接続されている燃料逃し弁(リリーフ弁)に異物が混入して当該燃料逃し弁が開いている可能性があると判断して、エンジンの画像31に支援情報63として、燃料逃し弁の分解、洗浄、再組立の指示内容が表示されている。また、圧力センサ62のケーブルが断線した可能性もあると判断して、配線周りを確認する指示内容が表示されている。加えて、圧力センサ62本体の不具合やケーブルとの接続箇所の不具合の可能性もあると判断して、圧力センサ62の交換、圧力センサ62とケーブルの接続点の確認、ケーブル本体を確認する指示内容が表示されている。さらに、ピックアップセンサ61の時系列変化の特徴からセンサ本体の不具合やセンサ本体のずれの可能性もあると判断して、センサ本体の交換や取付け架台の破損を確認する指示内容が表示されている。
続いて、図17を参照して、第2実施例に係る管理システム200の制御内容について具体的に説明する。図17は、第2実施例に係る管理システム200の制御内容を示すフローチャート図である。
管理サーバ11は、社外メンテナンス業者サーバ15から送信された運転履歴データを受信する(ステップS401)。運転履歴データには、監視カメラにより撮像された画像、携帯端末13、16により撮像された画像、ピックアップセンサ61により計測されたエンジンの回転数、圧力センサ62により計測された筒内圧力、クランク角センサ64により計測されたクランク角、エンジンのコントローラに設けられた表示画面や警告灯などの表示履歴データ等が含まれている。
続いて、管理サーバ11は、受信した運転履歴データを運転履歴データベース50に蓄積するとともに、この運転履歴データに基づいてエンジンの運転状態が正常か否かを判定する(ステップS402)。エンジンの運転状態が異常であると判定した場合(ステップS402:異常)、管理サーバ11は、判定結果を現場携帯端末13、16に送信する(ステップS403)。続いて、管理サーバ11は、運転履歴データに基づいてトラブル対応のための支援情報を作成し、現場携帯端末13、16に送信する(ステップS404)。これによれば、管理サーバ11側で運転履歴に基づいた支援情報を作成することにより、派遣された作業員の対応能力が十分でない場合であっても、支援情報によってトラブル対応を補助し、高品質なメンテナンスサービスを提供することができる。
一方、エンジンの運転状態が正常であると判定した場合(ステップS402:正常)、管理サーバ11は、再び社外メンテナンス業者サーバ15から送信された運転履歴データを受信する(ステップS401)。
このように第2実施例に係る管理システム200では、運転履歴データベース50に格納された各種運転履歴データに基づいて、実際にメンテナンス作業を実施する現場の作業員に支援情報を送信して指示を行うことにより、作業品質向上のための支援を行うことができる。そのため、経験が少ない作業員の場合であっても、エンジンの運転履歴データから判断した適切な指示を与えることにより、作業品質を向上させることができ、サービスの品質向上を図ることができる。
(第3実施例)
続いて、第3実施例に係る管理システム300について説明する。図18は、第3実施例に係る管理システム300の全体構成を示すブロック図である。また、図19は、現場携帯端末13、16の構成を示すブロック図である。そして、図20は、運転履歴データベース50に格納された運転履歴データの一例である。
図18〜図20に示すように、第3実施例のメインシステム10は、現場携帯端末13、16で撮像した音声付画像を表示する管理用表示手段60を備えている。音声付画像は、現場携帯端末13、16から送信されるメールに故障情報として含まれて、メールとともに管理サーバ11に送信される。管理サーバ11で受信された音声付画像は、運転履歴データベース50に蓄積されるとともに、管理用表示手段60に表示される。管理用表示手段60は、社内側1に配置されているため、メーカの設計担当者やベテランのエンジニアが音声付画像を見ることができる。これにより、トラブルが生じているエンジンの状況を派遣された作業員とメーカ社内の設計担当者等とで共有することができる。設計担当者等は、音声付画像を見てエンジンのトラブルの原因を特定し、その後、対応のための支援情報を作成して現場携帯端末13、16に送信するようにしてもよい。
具体的には、エンジンにトラブルが生じたときに、管理サーバ11やメーカの設計担当者等が運転履歴データだけでは原因を特定できず、且つ現場に派遣された作業員も原因を特定できない場合に、派遣された作業員が運転中のエンジンを音声付画像にて撮像し、当該音声付画像を管理サーバ11に送信する。管理サーバ11は、受信した音声付画像を管理用表示手段60に表示する。そして、メーカの設計担当者等が音声付画像の映像や音声に基づいて振動や異音の有無等を確認することで、トラブルの原因を特定する。特定した原因に対する対応方法等の支援情報を作成して、現場携帯端末13、16に送信して指示を与えることにより、経験が少ない作業員の場合であっても、速やかにエンジンを復旧させることができる。
例えば、エンジンが停止したときに、管理サーバ11やメーカの設計担当者等がその原因を特定できなかった場合でも、エンジンが熱くなっていることを派遣された作業員が確認したら、エンジンの複数個所の温度を非接触型温度計で計測し、温度の高い個所を検出する。そして、温度の高い個所付近の配線ケーブルを確認すると、被覆が溶けて内部の導体がエンジン本体に接触していることがある。この状態を現場携帯端末13、16の撮像手段21で撮像して管理サーバ11に送信し、設計担当者等に確認を依頼する。設計担当者等が撮像された音声付画像を確認することで、配線ケーブルの配置が設計図面と異なっていることが原因であると特定できる場合がある。原因を特定できたら設計担当者等は、ケーブルの交換及び設計図面通りの配線を派遣された作業員に指示すればよい。
また、管理サーバ11は、エンジンが異常であると判定した際に、運転履歴データべース50にアクセスして、エンジンが異常であると判定した時から所定時間前までの各センサ61、62、64による計測データを選択し、現場携帯端末13、16に送信する。エンジンが異常になった時点から所定時間前までの計測データのみを送信するため、データ量は少なくてすむ。これにより、現場携帯端末13、16でも容易に計測データを確認することができる。尚、所定時間は、設計担当者や派遣された作業員が適宜決定することができる。
現場携帯端末13、16は、管理サーバ11から送信された各センサ61、62、64による計測データを蓄積する計測値データベース37を備えている。
また、計測値データベース37に蓄積されたピックアップセンサ61の計測データに基づいて時系列変化図を作成するための第1プログラム38を備えている。さらに、計測値データベース37に蓄積された圧力センサ62の計測データとクランク角センサ64の計測データとに基づいて図15に示すような関係図を作成するための第2プログラム39を備えている。これらの図を視認することにより、エンジンの燃焼状態を把握することができるため、原因の推定や特定が容易となる。
そして、計測値データベース37、第1プログラム38及び第2プログラム39は、記憶手段36に格納されている。
また、現場携帯端末13、16は、入力手段23に入力された指示により各プログラム38、39を実行して、作成された図を端末用表示手段20に表示する制御手段34を備えている。
図21は、現場携帯端末13、16の端末用表示手段20における表示画面30の一例である。表示画面30には、「筒内圧力−クランク角関係図」65、「回転数時系列変化図」66、「支援情報」67、「エンジン画像集」68といった項目が列挙されており、作業員が各項目を入力手段23を介して選択することにより、項目の内容に対応する詳細情報が表示された画面に切り替えることができるように構成されている。
図22は、図21に示す表示画面30において「筒内圧力−クランク角関係図」65を選択した際に表示される詳細画面の一例である。この例で示す関係図69には、燃焼室内においてノッキングが発生している状態が表示されている(上述した図15の線B参照)。また、関係図70には、エンジンが異常であると判定した時刻(例えば、6月1日9時01分)から所定時間前(例えば、1分前)までの間に生じた異常動作の回数がシリンダ毎に表示されている。異常動作として、ノッキング回数、消炎回数、失火回数、圧縮圧力異常回数といった項目が列挙されている。そして、関係図70の左右に表示された矢印71aを選択することにより、エンジンが異常であると判定した時刻前後の状態(例えば、矢印71aを選択すると、6月1日8時59分から9時00分までの状態)が表示されるように構成されている。両関係図69、70は、入力手段23に入力された指示、即ち作業員が「筒内圧力−クランク角関係図」65を選択したことにより制御手段34が第2プログラム39を実行することで作成される。
また、現場携帯端末13、16は、表示画面30に表示された図を、入力手段23に入力された指示に応じて拡大、縮小する処理プログラム35を更に有している。これにより、各プログラム38、39により作成された図を拡大したり、縮小したりすることができる。拡大、縮小の操作は、入力手段23に入力された指示により制御手段34が処理プログラム35を実行することで可能となる。
尚、図示はしないが、入力手段23に入力された指示、即ち作業員が図21で示した表示画面30の「回転数時系列変化図」66を選択した場合は、制御手段34が第1プログラム38を実行することで回転数の時系列変化図が作成されるとともに、当該時系列変化図及び関係図70が表示画面30に表示される。
続いて、図23を参照して、第3実施例に係る管理システム300の制御内容について具体的に説明する。図23は、第3実施例に係る管理システム300の制御内容を示すフローチャート図である。
管理サーバ11は、第2実施例と同様に、社外メンテナンス業者サーバ15から送信された運転履歴データを受信し(ステップS401)、当該運転履歴データに基づいてエンジンの運転状態が正常か否かを判定する(ステップS402)。続いて、エンジンの運転状態が異常であると判定した場合(ステップS402:異常)、管理サーバ11は、判定結果を現場携帯端末13、16に送信する(ステップS403)。
また、管理サーバ11は、エンジンが異常であると判定した際に、運転履歴データべース50にアクセスして、異常であると判定した時から所定時間前までの各センサ61、62、64による計測データを現場携帯端末13、16へ送信する(ステップS501)。
現場に派遣された作業員は、現場携帯端末13、16で判定結果及び計測データを受信した後、現場携帯端末13、16の撮像手段21にてエンジンの運転状態を音声付画像で撮像し(ステップS504)、当該音声付画像を送信する(ステップS505)。
続いて、管理サーバ11は、現場携帯端末13、16から送信された音声付画像を受信して、当該音声付画像を管理用表示手段60に表示する。これにより、設計担当者等がトラブルの原因を特定することができる(ステップS506)。トラブルの原因が特定できた場合(ステップS506:YES)、管理サーバ11は、運転履歴データに基づいてエンジンのトラブル対応のための支援情報を作成し、現場携帯端末13、16に送信する(ステップS404)。
一方、トラブルの原因が特定できない場合(ステップS506:NO)、作業員は再びエンジンの運転状態を音声付画像で撮像する(ステップS504)。
このように第3実施例に係る管理システム300では、現場携帯端末13、16で撮像された音声付画像に基づいて、メーカ社内の設計担当者やベテランの作業員によってエンジンのトラブルの原因を特定することにより、作業品質向上のための支援を行うことができる。そのため、経験が少ない作業員の場合であっても、音声付画像から判断した適切な指示を与えることにより、作業品質を向上させることができ、サービスの品質向上を図ることができる。
尚、本実施例では、経験の少ない作業員が派遣された場合について説明したが、ベテランの作業員が派遣された場合は、現場携帯端末13、16でベテラン作業員の作業内容を音声付画像で撮像し、この音声付画像を管理用表示手段60で表示してもよい。管理用表示手段60に表示されるベテラン作業員の作業内容を経験の少ない作業員に見せることで、作業員全体のスキル向上を図ることができる。
本発明は、製品にトラブルが発生した際に、該トラブルの種類及び発生場所に応じて、メンテナンス作業を実施する要員として予め登録された複数の作業員から、前記製品が設置された現場に派遣される派遣員を選定するメンテナンス作業員の管理システムに利用可能である。
10 メインシステム
11 管理サーバ
12 メンテナンス履歴データベース
13 現場携帯端末(社内作業者用)
14 インターネット通信網
15 社外メンテナンス業者サーバ
16 現場携帯端末(社外作業者用)
17 部品サプライヤサーバ
18 メール送信手段
19 通信手段
20 端末用表示手段
21 撮像手段
22 位置情報取得手段
23 入力手段
24 位置情報
25 お客様名
26 時刻
30 表示画面
31 画像
32 計測データ
34 制御手段
35 処理プログラム
36 記憶手段
37 計測値データベース
38 第1プログラム
39 第2プログラム
41 作業員情報
50 運転履歴データベース
60 管理用表示手段
61 ピックアップセンサ
62 圧力センサ
63 支援情報
64 クランク角センサ
69、70 関係図
100 管理システム
200 管理システム
300 管理システム

Claims (16)

  1. 製品にトラブルが発生した際に、前記製品に発生したトラブルの種類及び前記製品が設置された現場位置に応じて、メンテナンス作業を実施する要員として予め登録された複数の作業員から、現場に派遣される派遣員を選定するメンテナンス作業員の管理システムにおいて、
    前記作業員毎に過去に実施したメンテナンス作業の実施履歴、該実施履歴に基づいて付与された評価値及び所在地を規定する作業員情報、並びに、前記製品に発生し得るトラブルの種類毎に前記作業者に要求する評価値である要求評価値を規定する要求品質情報を格納するメンテナンス履歴データベースと、該メンテナンス履歴データベースにアクセス可能な管理サーバとからなるメインシステムと、
    前記作業員の各々が所有しており、位置情報を取得する位置情報取得手段と、該取得した位置情報を通信網を介して前記管理サーバに電子メールに含めて送信する通信手段とを有する現場携帯端末と、
    を備え、
    前記管理サーバは、前記製品に発生したトラブルの種類に応じた要求評価値を満たす評価値を有し、且つ、前記現場携帯端末から前記製品にトラブルが発生した旨を通知するトラブル通知メールを受信した際に、該トラブル通知メールに含まれる位置情報に基づいて、前記製品が設置された現場から所定距離内に存在する作業員を派遣員として選定することを特徴とするメンテナンス作業員の管理システム。
  2. 前記管理サーバは、前記トラブル通知メールに含まれる位置情報に基づいて前記製品が設置された現場の位置を特定することを特徴とする請求項1に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  3. 前記管理サーバは、前記現場携帯端末から前記製品に発生したトラブルの内容を含むトラブル情報メールを更に受信し、前記トラブル通知メールに含まれる前記位置情報及び前記トラブル通知メールの受信時刻から前記発生したトラブルを識別するためのIDを作成し、前記トラブル情報メールに含まれるトラブル内容を前記作成したIDと紐付けて前記メンテナンス履歴データベースに登録することを特徴とする請求項2に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  4. 前記管理サーバは、前記選定された作業員がメンテナンス作業を完了した際に、前記現場携帯端末から実施したメンテナンス作業内容を含む作業完了メールを受信し、該メンテナンス作業内容に基づいて当該作業員の評価値を更新することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  5. 前記メンテナンス履歴データベースには過去に実施されたメンテナンス作業の種類毎に、メンテナンス作業の実施の際に使用された補修部品が登録されており、
    前記管理サーバは、前記製品に発生したトラブルの種類に応じて前記メンテナンス履歴データベースに登録された補修部品を、部品サプライヤが所有する部品サプライヤサーバに対して発注することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  6. 前記現場携帯端末は、製品の画像を撮像するための撮像手段と、該撮像手段によって撮像した撮像画像を表示する端末用表示手段と、トラブル情報を入力するための入力手段とを有しており、
    前記メンテナンス履歴データベースから取得した各種情報を、前記撮像された撮像画像と併せて前記端末用表示手段に表示することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  7. 前記メインシステムは前記製品の運転履歴を蓄積する運転履歴データベースを更に備え、
    前記管理サーバは、前記蓄積された運転履歴を前記現場携帯端末に送信することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  8. 前記現場携帯端末は、前記撮像手段によって撮像された前記撮像画像を電子メールに含めて送信し、
    前記管理サーバは、前記撮像画像を含む前記電子メールを受信して前記メンテナンス履歴データベース及び前記運転履歴データベースの少なくとも一方に蓄積することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  9. 前記製品の前記運転履歴を取得して前記管理サーバに送信するメンテナンスサーバを更に備え、
    前記管理サーバは、前記メンテナンスサーバから送信された前記運転履歴を受信して前記運転履歴データベースに蓄積することを特徴とする請求項7に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  10. 前記管理サーバは、前記運転履歴に基づいて前記製品の運転状態が正常か否かを判定し、当該判定の結果を前記現場携帯端末に送信することを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  11. 前記製品は、定置型エンジンであり、
    前記定置型エンジンは、回転数を計測するピックアップセンサと、シリンダ内の圧力を計測する圧力センサと、クランク軸のクランク角を検出するクランク角センサとを備え、
    前記ピックアップセンサ、前記圧力センサ及び前記クランク角センサによる計測値は前記運転履歴として前記運転履歴データベースに蓄積され、
    前記管理サーバは、前記定置型エンジンが正常でないと判定した際に、前記運転履歴データべースにアクセスして、前記定置型エンジンを正常でないと判定した時点から所定時間前までの前記ピックアップセンサ、前記圧力センサ及び前記クランク角センサによる前記計測データを取得し、前記現場携帯端末に送信することを特徴とする請求項10に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  12. 前記現場携帯端末は、
    前記管理サーバから送信された前記ピックアップセンサ、前記圧力センサ及び前記クランク角センサによる前記計測データを蓄積する計測値データベースと、
    前記計測値データベースに蓄積された前記ピックアップセンサによる前記計測データに基づいて前記定置型エンジンの回転数に関する図表を作成するための第1プログラムと、
    前記計測値データベースに蓄積された前記圧力センサによる前記計測データ及び前記クランク角センサによる前記計測データに基づいて前記定置型エンジンのシリンダ内圧力とクランク角との関係を示す図表を作成するための第2プログラムと、
    前記入力手段に入力された指示に応じて前記第1プログラム及び前記第2プログラムの少なくとも一方を実行する制御手段とを更に有しており、
    前記制御手段は、前記第1プログラムを実行して作成された前記図表及び前記第2プログラムを実行して作成された前記図表の少なくとも一方を前記端末用表示手段に表示することを特徴とする請求項11に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  13. 前記現場携帯端末は、
    前記端末用表示手段に表示された前記図表を、前記入力手段に入力された指示に応じて拡大、縮小する処理プログラムを更に有していることを特徴とする請求項12に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  14. 前記管理サーバは、前記運転履歴に基づいて前記定置型エンジンのトラブル対応のための支援情報を作成し、前記現場携帯端末に送信することを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  15. 前記第1プログラム及び前記第2プログラムは、
    前記計測値データベースに蓄積された前記ピックアップセンサ、前記圧力センサ及び前記クランク角センサによる前記計測データに基づいてノッキング回数、消炎回数、失火回数及び圧縮圧力異常回数をそれぞれカウントし、当該カウントした結果を示す図表を作成する機能を更に有することを特徴とする請求項12に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
  16. 前記メインシステムは、管理サーバが受信した前記撮像画像及び前記運転履歴を表示する管理用表示手段を更に備えることを特徴とする請求項7から15のいずれか一項に記載のメンテナンス作業員の管理システム。
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