JP2012168382A - 撮像装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】コントラスト量を適切に検出できない場合、合焦精度が著しく低下してしまう場合がある。
【解決手段】撮像装置は、コントラスト検出方式および位相差検出方式の少なくとも一方で焦点状態を検出して撮像レンズを焦点調節する焦点調節部と、予め定められた1以上の条件のうち少なくともいずれかの条件が満たされたか否かを検出する検出部とを備え、焦点調節部は、コントラスト検出方式および位相差検出方式で焦点状態を検出して焦点調節している場合に、少なくともいずれかの条件が満たされたときは、コントラスト検出方式による検出を停止し位相差検出方式により焦点状態の検出を継続する。
【選択図】図1
【解決手段】撮像装置は、コントラスト検出方式および位相差検出方式の少なくとも一方で焦点状態を検出して撮像レンズを焦点調節する焦点調節部と、予め定められた1以上の条件のうち少なくともいずれかの条件が満たされたか否かを検出する検出部とを備え、焦点調節部は、コントラスト検出方式および位相差検出方式で焦点状態を検出して焦点調節している場合に、少なくともいずれかの条件が満たされたときは、コントラスト検出方式による検出を停止し位相差検出方式により焦点状態の検出を継続する。
【選択図】図1
Description
本発明は、撮像装置およびプログラムに関する。
位相差AF及びコントラストAFを行って合焦制御を行う撮像装置が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2009−244429号公報
[特許文献2]特開2010−139942号公報
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2009−244429号公報
[特許文献2]特開2010−139942号公報
コントラストAF方式で焦点調節するときに、暗い環境下で撮像する場合や、ぶれが生じる場合等、コントラスト量を適切に検出できない場合がある。コントラスト量を適切に検出できないと、コントラストAF方式での合焦精度が著しく低下してしまう場合がある。
本発明の第1の態様においては、撮像装置であって、コントラスト検出方式および位相差検出方式の少なくとも一方で焦点状態を検出して撮像レンズを焦点調節する焦点調節部と、予め定められた1以上の条件のうち少なくともいずれかの条件が満たされたか否かを検出する検出部とを備え、焦点調節部は、コントラスト検出方式および位相差検出方式で焦点状態を検出して焦点調節している場合に、少なくともいずれかの条件が満たされたときは、コントラスト検出方式による検出を停止し位相差検出方式により焦点状態の検出を継続する。
本発明の第2の態様においては、撮像装置であって、コントラスト検出方式および位相差検出方式の少なくとも一方で焦点状態を検出して撮像レンズを焦点調節する焦点調節部と、コントラスト検出方式による焦点調節の精度に関する予め定められた1以上の条件のうち、少なくともいずれかの条件が満たされたか否かを検出する検出部とを備え、焦点調節部は、少なくともコントラスト検出方式で焦点状態を検出して焦点調節している場合に、少なくともいずれかの条件が満たされたときは、コントラスト検出方式による検出を停止して位相差検出方式による焦点状態の検出に切り替える。
本発明の第3の態様においては、コントラスト検出方式および位相差検出方式の少なくとも一方で焦点状態を検出して撮像レンズを焦点調節する焦点調節ステップと、予め定められた1以上の条件のうち少なくともいずれかの条件が満たされたか否かを検出する検出ステップと、コントラスト検出方式および位相差検出方式で焦点状態を検出して焦点調節している場合に、少なくともいずれかの条件が満たされたときは、コントラスト検出方式による検出を停止し位相差検出方式により焦点状態の検出を継続するステップとをコンピュータに実行させる。
本発明の第4の態様においては、コントラスト検出方式および位相差検出方式の少なくとも一方で焦点状態を検出して撮像レンズを焦点調節する焦点調節ステップと、コントラスト検出方式による焦点調節の精度に関する予め定められた1以上の条件のうち、少なくともいずれかの条件が満たされたか否かを検出する検出ステップと、少なくともコントラスト検出方式で焦点状態を検出して焦点調節している場合に、少なくともいずれかの条件が満たされたときは、コントラスト検出方式による検出を停止して位相差検出方式による焦点状態の検出に切り替えるステップとをコンピュータに実行させる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る一眼レフカメラ10の要部断面図である。一眼レフカメラ10は、レンズユニット20がカメラユニット30に装着されて、撮像装置として機能する。カメラユニット30には、焦点距離、開放F値等の異なる複数のレンズユニット20が、交換レンズとして交換可能に装着される。
レンズユニット20は、光軸11に沿って配列され鏡筒26に支持されたレンズ群21を備える。撮像レンズの一例としてのレンズ群21は、入射される被写体光束をカメラユニット30へ導く。図においては、レンズ群を構成するレンズとして前玉22および後玉23の他に、フォーカスレンズ24、ズームレンズ25等が含まれる。フォーカスレンズ24、ズームレンズ25は、それぞれ焦点調整、画角調整の指示に応じて光軸方向に移動できるように構成されている。
鏡筒26は、レンズ回路基板27を支持しており、レンズ回路基板27は、レンズユニット20を制御する各種回路、電子素子等を搭載している。レンズユニット20は、カメラユニット30との接続部にレンズマウント29を備え、カメラユニット30が備えるカメラマウント31と係合して、カメラユニット30と一体化する。レンズマウント29とカメラマウント31はそれぞれ通信端子を備えており、マウント同士が係合したときに互いの通信端子が接続される。これにより、レンズ回路基板27に搭載された各種回路、電子素子等は、カメラユニット30側と電気的に接続される。カメラユニット30は、カメラユニット30およびレンズユニット20の通信端子を介して、レンズユニット20の固有情報のデータを、レンズユニット20から取得する。
カメラユニット30は、レンズユニット20から入射される被写体光束を反射するメインミラー32と、メインミラー32で反射された被写体光束が結像するピント板33を備える。メインミラー32は、ミラーボックス35の内部でメインミラー回転軸34周りに揺動して、光軸11を中心とする被写体光束中に斜設される反射状態と、被写体光束から退避する退避状態を取り得る。サブミラー40は、メインミラー32が被写体光束から退避する場合は、メインミラー32に連動して被写体光束から退避する。メインミラー回転軸34は、ミラーボックス35の側壁に支持される。
ライブビューボタンが押し下げられた場合、または、レリーズボタンが最下部まで押し下げられた場合、破線で示した退避状態を取る。例えば、メインミラー32は、被写体光束中に斜設された状態で、ライブビューボタンが押し下げられた場合またはレリーズボタンが最下部まで押し下げられた場合、破線で示した退避位置に移動する。ライブビューボタンが押し下げられた場合、メインミラー32は、再度ライブビューボタンが押し下げられるまで退避位置に留まる。一方、レリーズボタンが押し下げられた場合は、所定の撮像動作を終えると、メインミラー32はダウンされ元の斜設状態の位置に戻される。
フォーカルプレーンシャッタ43、撮像素子36は、基板44上に形成され、光軸11に沿って配列されている。したがって被写体光束は、レンズ群21を透過してカメラユニットへ入射し、メインミラー32およびサブミラー40が退避状態となったミラーボックス35の内部と開放状態のフォーカルプレーンシャッタ43を通過して、撮像素子36の受光面で結像する。すなわち、この被写体光束の光路が撮影光路となる。
撮像素子36は、例えばCMOSセンサなどの光電変換素子を有する。撮像素子36は、受光面で結像した被写体像を電気信号として出力する複数の光電変換素子と、被写体光束の他の一部に基づく位相差検出信号を電気信号として出力する複数の光電変換素子列とを有する。すなわち、撮像素子36は、撮像画像の画像信号を出力する素子である撮像用素子と、位相差検出方式に用いる位相差検出信号を出力する素子である位相差検出用素子とを有する。位相差検出信号を出力する複数の光電変換素子列は、被写体像の特定の領域に対応して予め定められた複数の焦点調整領域のそれぞれにおいて、合焦状態、前ピン状態、後ピン状態を検出でき、前ピン状態、後ピン状態の場合には、合焦状態からのずれ量も検出することができるように構成されている。レンズユニット20を通過した被写体光束の一部が被写体像の電気信号に寄与し、被写体光束の他の一部が位相差検出信号に寄与する。
撮像素子36は、メイン基板50と電気的に接続されている。メイン基板50には、撮像素子36で光電変換された電気信号を処理するDSPである画像処理部51、カメラユニット30の全体を制御するMPUであるカメラシステム制御部52等の電気素子が搭載されている。
画像処理部51は、被写体像の電気信号から画像データを生成する。画像処理部51は、画像データから、1以上の画像領域、例えば予め定められた複数の焦点調整領域毎にコントラスト量を算出する。フォーカスレンズ24の位置は、カメラシステム制御部52等の制御によって、コントラスト量に基づき決定された目標位置に向けて制御される。このように、レンズユニット20に対して、コントラスト検出方式で焦点状態が検出されて焦点調節が行われる。また、画像処理部51は、位相差検出信号から、像の位置差を含む位相差データを生成する。フォーカスレンズ24の合焦状態は、カメラシステム制御部52等の制御によって、位相差データを相関演算することで特定される。フォーカスレンズ24の位置は、合焦状態に基づき目標位置が決定され、決定された目標位置に向けて制御される。このように、レンズユニット20に対して、位相差検出方式で焦点状態が検出されて焦点調節が行われる。
したがって、カメラシステム制御部52および画像処理部51は、コントラスト検出方式および位相差検出方式の少なくとも一方で焦点状態を検出して撮像レンズを焦点調節する焦点調節部として機能する。例えば、撮像用素子の出力に基づいてコントラスト検出方式で焦点状態を検出し、位相差検出用素子の出力に基づいて位相差検出方式で焦点状態を検出する。コントラスト検出方式で焦点状態を検出して焦点調節することを、コントラストAFと呼び、位相差検出方式で焦点状態を検出して焦点調節することを、位相差AFと呼ぶ。
カメラユニット30の背面には液晶モニタ等による表示ユニット53が配設されている。表示ユニット53は、撮像素子36に含まれる撮像用素子が出力した画像信号に基づく画像を表示する表示部の一例である。表示ユニット53は、画像処理部51が被写体像の電気信号から生成した表示用画像データを用いて、被写体像を表示する。表示ユニット53は、撮像後の静止画像に限らず、各種メニュー情報、撮像情報、告知情報等を表示する。ライブビュー時には、上述の焦点調節をしながら、撮像素子36の受光面に結像した被写体像の電気信号から表示用画像データが生成され、生成した表示用画像データに基づき、表示ユニット53が被写体像を表示する。
ピント板33は、撮像素子36の受光面と共役の位置に配置されている。ピント板33で結像した被写体像は、ペンタプリズム37で正立像に変換され、接眼光学系38を介してユーザに観察される。また、ペンタプリズム37の射出面上方には測光センサ39が配置されており、被写体像の輝度分布を検出する。
斜設状態におけるメインミラー32の光軸11の近傍領域は、ハーフミラーとして形成されており、入射される被写体光束の一部が透過する。透過した被写体光束は、メインミラー32と連動して揺動するサブミラー40で反射されて、合焦光学系41へ導かれる。合焦光学系41を通過した被写体光束は、合焦センサ42へ入射される。合焦センサ42は、受光した被写体光束から位相差信号を出力する複数の光電変換素子列を有する。合焦センサ42は、被写体像の特定の領域に対応して設けられる複数の焦点調整領域のそれぞれにおいて、合焦状態、前ピン状態、後ピン状態を検出でき、前ピン状態、後ピン状態の場合には、合焦状態からのずれ量も検出することができるように構成されている。すなわち、メインミラー32がダウンし斜設状態にある場合、合焦センサ42からの出力を用いて、位相差検出方式で焦点状態を検出して焦点調節することができる。
また、カメラユニット30には着脱可能な二次電池54が収容される。二次電池54は、カメラユニット30に限らず、レンズユニット20にも電力を供給する。
図2は、本実施系地に係る一眼レフカメラのシステム構成を概略的に示すブロック図である。一眼レフカメラ10のシステムは、レンズユニット20とカメラユニット30のそれぞれに対応して、レンズシステム制御部71を中心とするレンズ制御系と、カメラシステム制御部52を中心とするカメラ制御系により構成される。そして、レンズ制御系とカメラ制御系は、レンズマウント29とカメラマウント31によって接続される通信端子を介して、相互に各種データ、制御信号の授受を行う。
カメラ制御系に含まれる画像処理部51は、カメラシステム制御部52からの指令に従って、撮像素子36から出力された被写体像の電気信号を処理して画像データを生成する。生成された画像データは、表示制御部55へ送られて、例えば撮像後の一定時間の間、表示ユニット53に表示される。これに並行して、処理された画像データは、予め定められた画像フォーマットに加工され、外部接続IF56を介して記録媒体に記録される。画像処理部51は、カメラシステム制御部52からの指令に従って、撮像素子36から出力された位相差検出信号または合焦センサ42からの位相差検出信号を処理して位相差データを生成する。また、画像処理部51は、カメラシステム制御部52からの指令に従って、撮像素子36から出力された被写体像の電気信号を処理して、コントラスト量を示すコントラスト評価値を生成する。カメラシステム制御部52は、コントラスト評価値および位相差データの少なくとも一方に基づき焦点調節用の制御信号を生成して、レンズシステム制御部71に供給する。
システムメモリ57は、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性メモリであり、一眼レフカメラ10を制御するプログラム、各種パラメータなどを記憶する役割を担う。ワークメモリ58は、例えばRAMなどの高速アクセスできるメモリであり、処理中の画像データを一時的に保管する役割などを担う。
駆動制御部59は、カメラシステム制御部52からの指令に従ってメインミラー32、サブミラー40、フォーカルプレーンシャッタ43等を駆動する。操作入力部60は、レリーズボタン、ライブビューボタン等の操作入力部60がユーザに操作されたことを検出して、カメラシステム制御部52へ出力する。
レンズシステム制御部71は、カメラシステム制御部52からの制御信号を受けて各種動作を制御する。レンズメモリ72は、レンズ固有情報およびレンズシステム制御部71が実行するプログラム等を記憶している。レンズ固有情報としては、後述する画角変化情報を含む。レンズ駆動部73は、レンズシステム制御部71がカメラシステム制御部52から受け取った制御信号に従って、フォーカスレンズ24、ズームレンズ25、絞り28等を駆動する。
図3は、コントラストAFの合焦精度が画角に影響される様子を、模式的に説明する図である。画像301、画像302、画像303は、フォーカス位置を異ならせて得た、焦点検出用の3つの画像とする。バリフォーカルレンズのように像倍率に連動してフォーカス位置が変わるレンズである場合、像の大きさが異なる画像からそれぞれコントラスト評価値を算出して、コントラストAFの焦点調節が行われる。
例えば、画像処理部51が、画像領域内に設定された固定の焦点検出領域300内の画像データから、高周波成分を抽出するコントラスト評価関数を用いて、コントラスト量を示すコントラスト評価値を算出する。本図では、合焦した被写体をより細い線で模式的に図示した。すなわち、画像301よりも画像302の方が、被写体に対し合焦した状態で得た画像である。また、画像302よりも画像303の方が、被写体に対して合焦した状態で得た画像である。しかし、焦点検出領域300内に写り込んでいる被写体は各画像で異なるので、焦点検出領域300からそれぞれ算出したコントラスト評価値は、本来の合焦状態に対応しない場合がある。
図4は、焦点検出領域300から検出したコントラスト評価値とフォーカスレンズ24の位置との関係を模式的に示す。画像303内の焦点検出領域300は、高い空間周波数成分を持たない画像領域に位置する。一方、画像302内の焦点検出領域300は、比較的に高い空間周波数成分を持つ画像領域を一部に含む。このため、画像303内の焦点検出領域300から算出されたコントラスト評価値313は、画像302内の焦点検出領域300から算出されたコントラスト評価値312よりも低い。すなわち、コントラスト評価値313は、本来の合焦状態を反映していない。このため、画像301内の焦点検出領域300から抽出されたコントラスト評価値311と、コントラスト評価値312と、コントラスト評価値313とを用いていわゆる山登り検出をして焦点調節すると、コントラストの山となるコントラスト評価値314に対応する位置Z0に向けて、フォーカスレンズ24の位置が制御される場合がある。
したがって、焦点検出領域300から検出したコントラスト評価値に基づいてコントラストAFを行うと、正確に合焦制御できなかったり、合焦制御に時間を要する場合が生じる可能性がある。一方、位相差AFでは、1の画像に対応する画像データから、像の相関演算によって焦点状態を検出することができるので、コントラストAFよりも像倍率の影響を受けにくい。
図5は、コントラストAFの合焦精度が画像の明るさに影響される様子を、模式的に説明する図である。画像401、画像402、画像403は、フォーカス位置を異ならせて得た、焦点検出用の3つの画像とする。本図の斜線は、暗い画像であることを模式的に示す。暗い画像では、明るい画像よりもSN比が低くなる。このため、極端に暗い画像から算出されたコントラスト評価値は、ノイズの影響を大きく含むので、コントラスト評価値から焦点状態を正確に検出することができない場合がある。
そこで、露光時間を長くすることで、焦点検出用の画像として明るい画像411、画像412、画像413を得ることができる。しかし、被写体が人物などの動く被写体である場合、露光時間が長くなるほど動きの影響によって像がボケてしまう。つまり、被写体像は、デフォーカスにより生じるボケだけでなく、被写体の動きによって大きくボケてしまう場合がある。コントラスト評価値は被写体像のボケの指標でもあるので、暗い被写体に対してコントラストAFを行うと、正確に合焦制御できなかったり、合焦制御に時間を要する場合が生じる可能性がある。一方、位相差AFでは、像の相関演算によって焦点状態を検出するので、被写体の動きにより像がボケたとしても、比較的に正確に相関をとることができる。したがって、位相差AFでは、コントラストAFよりも、被写体像のボケの影響を受けにくい。
本図では、画像が暗い場合に露光時間を長くすると被写体像がボケるとして説明した。しかし、十分に短い露光時間で明るい画像が得られる場合であっても、被写体の動きが大きければ被写体像がボケてしまう。このため、被写体の動きの大きさによって、コントラストAFの合焦精度が低下する場合がある。また、一眼レフカメラ10自体のブレによっても、被写体像にブレが生じてしまう。このため、一眼レフカメラ10自体のブレによって、コントラストAFの合焦精度が低下する場合がある。一眼レフカメラ10自体のブレとしては、手ブレ等のブレを例示することができる。
図6Aは、コントラストAFを行うために満たされるべき条件の一例を示す。本条件は、明るさ値が予め定められた基準明るさ値以上であること(明るさ条件)、ブレ量が予め定められた基準ブレ量以下であること(ブレ条件)、被写体の動き量が予め定められた基準動き量以下であること(動き条件)、フォーカシング時の画角変化量が予め定められた許容量以下であること(画角変化条件)、および、コントラスト量からの焦点検出精度が予め定められた基準精度以上であること(検出精度条件)を含む。本実施形態において、コントラストAFは、明るさ条件、ブレ条件、動き条件、画角変化条件および検出精度条件のいずれもが満たされたことを条件として行われる。
図6Bは、コントラストAFを含むAF動作から位相差AFに切り替えるために満たされるべき条件の一例を示す。本条件は、明るさ値が予め定められた基準明るさ値を下回ること(明るさ条件)、ブレ量が予め定められた基準ブレ量を超えること(ブレ条件)、被写体の動き量が予め定められた基準動き量を超えること(動き条件)、フォーカシング時の画角変化量が予め定められた許容量を超えること(画角変化条件)、および、コントラスト量からの焦点検出精度が予め定められた基準精度を下回ること(検出精度条件)を含む。本実施形態において、コントラストAFの焦点調節が少なくともなされている状態で、本図の明るさ条件、ブレ条件、動き条件、画角変化条件および検出精度条件のいずれかが満たされた場合、コントラストAFの焦点調節から位相差AFの焦点調節に切り替えられる。
本図に例示したように、位相差AFに切り替えるために満たされるべき条件には、明るさが予め定められた基準値より小さいとの明るさ条件、コントラスト検出方式による焦点状態の検出精度が予め定められた基準値より小さいとの条件、手ブレ量が予め定められた基準値より大きいとの条件、被写体の動き量が予め定められた基準値より大きいとの条件、ピント位置に応じてレンズユニット20の焦点距離が変わるとの条件が含まれる。これらの条件のうち少なくとも何れかの条件が満たされた場合に、位相差AFに切り替えられる。
図7は、レンズユニット20が装着された場合のカメラユニット30の動作フローを示す。本動作フローの処理は、特に断らない限り、カメラシステム制御部52が主体となって行う。
ステップS702において、レンズユニット20の固有情報を取得する。具体的には、フォーカス位置の変化に対する画角の変化量を示す画角変化情報を取得する。例えば、ズーム範囲毎の画角変化情報を取得する。
ステップS704において、レンズユニット20を用いて撮像した場合に、少なくとも一部のズーム範囲において、コントラスト量を正しく評価できるか否かを判断する。具体的には、ステップS702で取得した画角変化情報を用いて、本判断を行う。より具体的には、画角の変化量が予め定められた許容量以下となるズーム範囲が存在するか否かを、ステップS702で取得した画角変化情報を用いて判断する。
少なくとも一部のズーム範囲においてコントラスト量を正しく評価できる場合、コントラストAFが可能なズーム範囲を設定する(ステップS706)。設定したズーム範囲は、例えばワークメモリ58に記憶される。
いずれのズーム範囲においてもコントラスト量を正しく評価できない場合、コントラストAFを禁止に設定する(ステップS708)。コントラストAFを禁止する旨の情報は、例えばワークメモリ58内にコントラストAF禁止フラグの値として記憶される。ステップS706またはステップS708の処理が完了すると、本動作フローは終了する。なお、カメラユニットの電源がオンになった場合など、カメラユニットが起動する場合にも、本動作が行われてよい。
図8は、カメラユニット30の撮像動作に関するフローを示す。本フローは、メインミラー32が被写体光束の光路から待避された状態での一連の動作を示す。例えば、カメラユニット30が、撮像素子36によって撮像された被写体像を表示ユニット53に表示するライブビュー撮影をしている場合の、焦点調節に関する一連の動作を示す。本動作フローの処理は、特に断らない限り、主としてカメラシステム制御部52が主体となって行う。
ステップS800において、AF方式の設定と、AF方式の切り替えの設定とを行う。AF方式の設定では、ハイブリッドAFおよび位相差AFのいずれの方式で焦点調節をするかを設定する。AF方式の切り替えの設定では、位相差AFからハイブリッドAFへの切り替えが許容されているか否かを設定する。ハイブリッドAFとは、位相差検出方式およびコントラスト検出方式により焦点状態を検出して焦点調節する方式とする。
図9は、ステップS802の動作の具体例を示す。ステップS902においてコントラストAFが禁止されているか否かを判断する。コントラストAFが禁止されているか否かは、ワークメモリ58に記憶されたコントラストAF禁止フラグの値に基づき判断する。コントラストAFが禁止されている場合、ハイブリッドAFへの切り替えを不許可に設定し(ステップS910)、位相差AFを設定する(ステップS912)。
コントラストAFが禁止されていない場合、ハイブリッドAFへの切り替えを許可に設定し(ステップS906)、ハイブリッドAFを設定する(ステップS908)。ハイブリッドAFへの切り替えを許可するか不許可するかは、ワークメモリ58に切り替え許可フラグの値として記憶されてよい。また、現在ハイブリッドAFが設定されているか位相差AFが設定されているかを示すAF設定情報は、ワークメモリ58内に記憶されてよい。
図8のS802において、設定されているAF方式を判断する。例えば、ワークメモリ58に記憶されたAF設定情報に基づいて、AF方式を判断してよい。
AF方式がハイブリッドAFに設定されている場合、ハイブリッドAFで焦点調節を行う(ステップS804)。そして、ステップS806において、位相差AFへの切り替え条件を満たすか否かを判断する。具体的には、図6Bに示す条件を満たすか否かを判断する。位相差AFへの切り替え条件を満たす場合、位相差AFに設定を切り替え(ステップS808)、ステップS810に処理を進める。位相差AFへの切り替え条件を満たさない場合、AF方式の設定を切り替えずにステップS810に処理を進める。
AF方式が位相差AFに設定されている場合、位相差AFで焦点調節を行う(ステップS832)。そして、ステップS834において、ハイブリッドAFへの切り替えが許可されているか否かを判断する。ハイブリッドAFへの切り替えが許可されているか否かは、上述したワークメモリ58内に記憶された切り替え許可フラグに基づいて決定する。ハイブリッドAFへの切り替えが許可されている場合、ステップS836において、ハイブリッドAFへの切り替え条件を満たすか否かを判断する。具体的には、図6Aに示す条件を満たすか否かを判断する。ハイブリッドAFへの切り替え条件を満たす場合、ハイブリッドAFに設定を切り替え(ステップS838)、ステップS810に処理を進める。ステップS834の判断において、ハイブリッドAFへの切り替えが許可されていない場合、または、ハイブリッドAFへの切り替えが許可されていない場合、AF方式の設定を切り替えずにステップS810に処理を進める。
ステップS810において、明るさ値が基準明るさ値を下回るか否かを判断する。例えば、測光センサ39の出力に基づいて決定した明るさ値が、基準明るさ値であるか否かを判断する。明るさ値が基準明るさ値を下回らない場合、露光時間を規定値に設定する。また、撮像のフレームレートを、予め定められたフレームレートに設定する。露光時間の規定値は、予め定められたフレームレートに対応して予め定められた露光時間であってよい。予め定められたフレームレートは、例えば30fpsであってよい。
ステップS810の判断において明るさ値が基準明るさ値を下回る場合、露光時間を規定値よりも長く設定する(ステップS812)。例えば、システムメモリ57内に、明るさ値に対応づけて露光時間の値およびフレームレートの値が記録されている。そして、撮像の露光時間を、明るさ値に対応づけてシステムメモリ57内に記録されている値に設定してよい。また、撮像のフレームレートを、明るさ値に対応づけてシステムメモリ57内に記録されているフレームレートの値に設定する。システムメモリ57内には、上記規定値よりも長い露光時間と、予め定められたフレームレートよりも低いフレームレートとが、基準明るさ値を下回る1以上の明るさ値に対応づけて記録されていてよい。システムメモリ57内には、より小さい明るさ値に対応づけて、より長い露光時間とより低いフレームレートとが記録されていてよい。このように、カメラシステム制御部52は、明るさ条件が満たされた場合に、撮像素子36による露光時間を、明るさ条件が満たされていない場合の露光時間よりも長くする露光制御部として機能する。
ステップS810またはステップS814の処理が完了すると、ズーム値を変更するか否かを判断する(ステップS816)。例えば、ズーム値を変更する旨の操作を操作入力部60が受け付けたか否かを判断する。ズーム値を変更する場合、ステップS802に処理を進めて、再度のAF方式および切り替えの設定から処理を始める。したがって、撮像条件が切り替えられた場合に、図6A、図6Bに関連して説明した各条件が満たされているか否かを判断して、コントラスト検出方式で焦点状態を検出して焦点調節するか否かが判断される。
ズーム値を変更しない場合、撮像指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS818)。例えば、撮像する旨のユーザ操作を操作入力部60が受け付けたか否かを判断する。具体的には、操作入力部60の一部としてのレリーズボタンが全押しされたか否かを判断する。撮像指示を受け付けていない場合、ステップS802に処理を移行させる。撮像指示を受け付けた場合、撮像動作を行う(ステップS820)。具体的には、撮像素子36で露光して、得られた被写体像を画像データとして記録媒体に記録する。
ステップS822において、撮像を終了するか否かを判断する。例えば、操作入力部60の一部としての電源ボタンがOFFされた場合に、撮像を終了する旨を判断する。撮像を終了しない場合、ステップS802に処理を進めて、再度のAF方式および切り替えの設定から処理を始める。したがって、新たに画像を撮像する場合に、図6A、図6Bに関連して説明した各条件が満たされているか否かを判断して、コントラスト検出方式で焦点状態を検出して焦点調節するか否かが判断される。撮像を終了する場合、メインミラー32をダウンさせて被写体光束の光路内に位置させ(ステップS824)、処理を終了する。
本動作フローにおいて特に説明しなかったが、ステップS804での焦点調節時またはステップS832での焦点調節時に撮像素子36で露光して得られた画像を、順次に表示ユニット53に表示してよい。
以上に説明したように、カメラシステム制御部52および画像処理部51は、図6A、図6Bに関連して説明した予め定められた複数の条件のうち少なくともいずれかの条件が満たされたか否かを検出する検出部として機能する。そして、カメラユニット30は、コントラスト検出方式および位相差検出方式で焦点状態を検出して焦点調節している場合に、少なくともいずれかの条件が満たされたときは、コントラスト検出方式による検出を停止し位相差検出方式により焦点状態の検出を継続することができる。
図10は、ハイブリッドAFで焦点調節する場合の動作フローの一例を示す。すなわち、本動作フローは、図8に関連して説明したステップS804の詳細な動作フローの一例である。ステップS1002において、撮像素子36の位相差検出用素子の出力を読み出す。続いて、位相差データに基づき像の相関演算をして、フォーカスレンズ24の目標位置を算出する(ステップS1004)。具体的には、相関演算で得られた像位置の差からデフォーカス量を算出して、デフォーカス量の大きさが小さくなる方向に、フォーカスレンズ24の目標位置を算出する。
続いて、ステップS1004で算出した目標位置近傍に複数点を設定して、各点でコントラスト評価値を算出する(ステップS1006)。具体的には、フォーカスレンズ24の位置を各点に制御した状態で撮像素子36で露光して、得られた画像データのうちの焦点検出領域に対応するデータ部分を用いて、画像処理部51がコントラスト評価値を算出する。
続いて、コントラスト評価値に基づく焦点検出の精度が、基準精度よりも高いか否かを判断する(ステップS1008)。例えば、各点のコントラスト評価値が予め定められた値よりも小さい場合に、焦点検出コントラスト評価の精度が基準精度以下となる旨を判断する。コントラストが極めて小さい被写体、すなわち像としての高周波成分を持たない被写体を撮像している場合、当該被写体に合焦している状態であっても極めて小さなコントラスト評価値しか得られない場合がある。小さなコントラスト評価値しか得られない場合、いずれのフォーカス位置でコントラストが高くなるかを正確に判断できず、高い精度で焦点を検出することができない。このため、各点のコントラスト評価値が予め定められた値よりも小さい場合に、焦点検出コントラスト評価の精度が基準精度以下となる旨を判断する。
ステップS1008の判断において、コントラスト評価値に基づく焦点検出の精度が基準精度よりも高い場合、コントラスト評価値に基づきフォーカスレンズ24の位置を決定して(ステップS1010)、処理を終了する。ステップS1008の判断において、コントラスト評価値に基づく焦点検出の精度が基準精度以下である場合、ステップS1004で算出した目標位置にフォーカスレンズ24を移動させ(ステップS1012)、処理を終了する。この場合、コントラストAFによらずに位相差AFの焦点調節が行われたこととなる。
ハイブリッドAFの焦点調節によれば、位相差AFで算出した目標位置の近くでコントラストAFを行うことができるので、焦点調節を速やかに完了することができる場合がある。なお、位相差AFの焦点調節は、ステップS1002、ステップS1004およびステップS1012のステップによって行われる。したがって、ステップS832の処理については説明を省略する。
図11は、ミラーダウンした状態から撮像するまでの動作フローを示す。すなわち、メインミラー32をダウンさせて被写体光束の光路内に位置させた状態からのカメラユニット30の動作フローを示す。本動作フローの処理は、特に断らない限り、カメラシステム制御部52が主体となって行う。
ステップS1102において、位相差AFで焦点調節を行う。本ステップの位相差AFの焦点調節は、撮像素子36の位相差検出用素子ではなく合焦センサ42を用いる点を除いて、図8のステップS832の処理と同様であるので、説明を省略する。
続いて、撮像指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS1104)。例えば、撮像する旨のユーザ操作を操作入力部60が受け付けたか否かを判断する。例えば、操作入力部60の一部としてのレリーズボタンが全押しされた場合に、撮像指示を受け付けた旨を判断する。撮像指示を受け付けていない場合、ステップS1102に処理を移行させる。撮像指示を受け付けた場合、メインミラー32をアップさせて被写体光束から退避させる(ステップS1106)。
続いて、コントラストAFが禁止されているか否かを判断する(ステップS1108)。コントラストAFが禁止されているか否かは、ワークメモリ58に記憶されたコントラストAF禁止フラグの値に基づき判断する。コントラストAFが禁止されていない場合、コントラストAFする条件を満たしているか否かを判断する(ステップS1110)。具体的には、図6Aに示す条件を満たすか否かを判断する。コントラストAFをする条件を満たす場合、コントラストAFの焦点調整を行い(ステップS1112)、撮像動作を行う(ステップS1114)。具体的には、撮像素子36で露光して、得られた被写体像を画像データに変換して記録媒体に記録する。そして、メインミラー32をダウンさせて被写体光束の光路内に位置させ(ステップS1116)、処理を終了する。
ステップS1108の判断において、コントラストAFが禁止されていない場合、またはステップS1110の判断でコントラストAFをする条件を満たしていない場合、コントラストAFを行わずにステップS1114に処理を進める。したがって、合焦センサ42を用いて位相差AFの焦点調節が行われた状態で撮像する。
以上に説明した一眼レフカメラ10によれば、コントラストAFでは合焦精度が確保できない状況であると判断された場合、位相差AFの焦点調節することができる。コントラストAFで合焦精度が確保できる状況であると判断された場合、ハイブリッドAFの焦点調節を行うことができる。上記の説明において、ハイブリッドAFは、少なくともコントラスト検出方式で焦点状態を検出して焦点調節する方式の一例である。したがって、上記のハイブリッドAFとして、コントラスト検出方式を含む2以上の方式の焦点調節を適用することができる。また、上記のハイブリッドAFの焦点調節に替えて、コントラストAFのみの焦点調節を適用してもよい。すなわち、カメラシステム制御部52は、図6Bに関連して説明した条件のようなコントラスト検出方式による焦点調節の精度に関する予め定められた1以上の条件のうち、少なくともいずれかの条件が満たされたか否かを検出し、少なくともコントラスト検出方式で焦点状態を検出して焦点調節している場合に、当該少なくともいずれかの条件が満たされたときは、コントラスト検出方式による検出を停止して位相差検出方式による焦点状態の検出に切り替える。
図12は、他の実施形態に係る一眼レフカメラ10の要部断面図である。本実施携帯の一眼レフカメラ10の機能および動作について、図1〜図11にかけて説明した一眼レフカメラ10との相違点について説明する。
一眼レフカメラ10は、撮像素子36に位相差検出用の光電変換素子列を有さず、撮像素子36を用いた位相差AFは行わない。一方、一眼レフカメラ10は、ペンタプリズム37の射出面上方に配置された第2撮像素子1239を有し、第2撮像素子1239の出力を用いてコントラストAFを行う。その他の点は、図1〜図11にかけて説明した一眼レフカメラ10と略同一の機能および動作をするので、説明を省略する。
図13は、レンズユニット20が装着された場合のカメラユニット30の動作フローを示す。本動作フローの処理は、特に断らない限り、カメラシステム制御部52が主体となって行う。
ステップS1302において、レンズユニット20の固有情報を取得する。具体的には、フォーカス位置の変化に対する画角の変化量を示す画角変化情報を取得する。例えば、ズーム範囲毎の画角変化情報を取得する。
ステップS1304において、レンズユニット20を用いて撮像した場合に、少なくとも一部のズーム範囲において、コントラスト量を正しく評価できるか否かを判断する。具体的には、ステップS1302で取得した画角変化情報を用いて、本判断を行う。より具体的には、画角の変化量が予め定められた許容量以下となるズーム範囲が存在するか否かを、ステップS1302で取得した画角変化情報を用いて判断する。
少なくとも一部のズーム範囲においてコントラスト量を正しく評価できる場合、コントラストAFが可能なズーム範囲を設定する(ステップS1306)。設定したズーム範囲は、例えばワークメモリ58に記憶される。そして、一部のズーム範囲においてコントラスト量を正しく評価できない場合、その旨をユーザに通知する(ステップS1308)。具体的には、ライブビュー時に一部のズーム範囲でAF精度が低くなる旨のメッセージを、表示ユニット53に表示し、ステップS1310に処理を進める。
ステップS1304の判断で、いずれのズーム範囲においてもコントラスト量を正しく評価できない場合、コントラストAFを禁止に設定する(ステップS1312)。コントラストAFを禁止する旨の情報は、例えばワークメモリ58内にコントラストAF禁止フラグの値として記憶される。そして、ライブビュー時にAF精度が低くなる旨のメッセージを、表示ユニット53に表示し(ステップS1314)、ステップS1310に処理を進める。
ステップS1310では、ライブビュー時のAF動作の有無を設定する。例えば、ライブビュー時にAF精度が低くなる状態でも、コントラストAFを行うか否かをユーザに選択させる。ライブビュー時のコントラストAFの有無を示す情報は、ワークメモリ58内にコントラストAF動作フラグの値として記憶される。ステップS1310の処理が完了すると、本動作フローは終了する。なお、本動作は、カメラユニットの電源がオンになった場合など、カメラユニットが起動する場合に行われてよい。
図14は、ミラーダウンした状態から撮像するまでの動作フローを示す。すなわち、メインミラー32をダウンさせて被写体光束の光路内に位置させた状態からのカメラユニット30の動作フローを示す。本動作フローの処理は、特に断らない限り、カメラシステム制御部52が主体となって行う。
ステップS1402において、ハイブリッドAFおよび位相差AFのいずれかを選択して焦点調節を行う。位相差AFでは、合焦センサ42を用いて位相差AFを行う。ハイブリッドAFでは、第2撮像素子1239の出力を用いてコントラストAFを行い、合焦センサ42を用いて位相差AFを行う点を除いて、図10に関連して説明した動作と同様の動作を適用することができる。これらの相違点を除き、ステップS1402の動作としては図8のステップS800からステップS816までのフローを適用することができるので、本ステップの内部処理の説明は省略する。
続いて、撮像指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS1404)。例えば、撮像する旨のユーザ操作を操作入力部60が受け付けたか否かを判断する。例えば、操作入力部60の一部としてのレリーズボタンが全押しされた場合に、撮像指示を受け付けた旨を判断する。撮像指示を受け付けていない場合、ステップS1402に処理を移行させる。撮像指示を受け付けた場合、メインミラー32をアップさせて被写体光束から退避させる(ステップS1406)。
続いて、コントラストAFが禁止されているか否かを判断する(ステップS1408)。コントラストAFが禁止されているか否かは、ワークメモリ58に記憶されたコントラストAF禁止フラグの値に基づき判断する。コントラストAFが禁止されていない場合、コントラストAFする条件を満たしているか否かを判断する(ステップS1410)。具体的には、図6Aに示す条件を満たすか否かを判断する。コントラストAFする条件を満たす場合、コントラストAFの焦点調整を行い(ステップS1412)、撮像動作を行う(ステップS1414)。具体的には、撮像素子36で露光して、得られた被写体像を画像データとして記録媒体に記録する。そして、メインミラー32をダウンさせて被写体光束の光路内に位置させ(ステップS1416)、処理を終了する。
ステップS1408の判断において、コントラストAFが禁止されていない場合、またはステップS1410の判断でコントラストAFをする条件を満たしていない場合、コントラストAFを行わずにステップS1414に処理を進める。したがって、合焦センサ42および第2撮像素子1239を用いたハイブリッドAF、または、合焦センサ42を用いた位相差AFの焦点調節が行われた状態で、撮像動作を行う。
図15は、撮像素子36で撮像している場合のカメラユニット30の動作フローを示す。例えば、一眼レフカメラ10がライブビュー撮影をしている場合の、焦点調節に関する一連の動作を示す。
ステップS1502において、コントラストAFが禁止されているか否かを判断する。コントラストAFが禁止されているか否かは、ワークメモリ58に記憶されたコントラストAF禁止フラグの値に基づき判断する。コントラストAFが禁止されていない場合、コントラストAFする条件を満たしているか否かを判断する(ステップS1504)。具体的には、図6Aに示す条件を満たすか否かを判断する。コントラストAFをする条件を満たす場合、コントラストAFの焦点調整を行い(ステップS1506)、ステップS1508に処理を進める。
ステップS1504の判断において、コントラストAFをする条件を満たさない場合、コントラストAFの焦点調節をするか否かを決定する(ステップS1522)。コントラストAFの焦点調節をするか否かは、ワークメモリ内に記憶されたAF動作フラグの値に基づき決定される。コントラストAFの焦点調節をする場合、ステップS1506に処理を進める。コントラストAFの焦点調節をしない場合、自動で焦点調節していない旨を表示ユニット53に表示し(ステップS1524)、ステップS1508に処理を進める。
続いて、撮像指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS1508)。例えば、撮像する旨のユーザ操作を操作入力部60が受け付けたか否かを判断する。例えば、操作入力部60の一部としてのレリーズボタンが全押しされた場合に、撮像指示を受け付けた旨を判断する。撮像指示を受け付けていない場合、ステップS1502に処理を移行させる。撮像指示を受け付けた場合、撮像動作を行う(ステップS1510)。具体的には、撮像素子36で露光して、画像処理部51が被写体像を変換して得られた画像データを記録媒体に記録する。そして、メインミラー32をダウンさせて被写体光束の光路内に位置させ(ステップS1514)、処理を終了する。
本フローによれば、例えばライブビュー時に暗い環境下で撮像している場合でも、ユーザが予めコントラストAFをする旨を設定していることを条件として、コントラストAFを禁止せずに焦点調節をすることができる。コントラストAF精度が低い状況でAF動作をしてほしくない場合には、レンズユニット20の装着時または一眼レフカメラ10の起動時に、ユーザがコントラストAFをしない設定を選択すればよい。このため、どのようにAFするかをユーザが柔軟に設定することができる。
上記実施形態では、撮像装置の一例としてレンズ交換式の一眼レフカメラ10を取り上げて説明した。撮像装置としては、レンズ交換式一眼レフカメラ、コンパクトデジタルカメラ、ミラーレス一眼カメラおよびビデオカメラはもちろん、カメラ機能付きの携帯電話等として適用できる。また、上述した撮像装置の処理は、コンピュータ装置によって実現することができる。コンピュータ装置は、上述した処理の実行を制御するプログラムをロードして、読み込んだプログラムに従って動作することにより、当該処理を実行してよい。コンピュータ装置は、当該プログラムを記憶しているコンピュータ読取可能な記録媒体を読み込むことによって、当該プログラムをロードすることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 一眼レフカメラ、11 光軸、20 レンズユニット、21 レンズ群、22 前玉、23 後玉、24 フォーカスレンズ、25 ズームレンズ、26 鏡筒、27 レンズ回路基板、29 レンズマウント、30 カメラユニット、31 カメラマウント、32 メインミラー、33 ピント板、34 メインミラー回転軸、35 ミラーボックス、36 撮像素子、37 ペンタプリズム、38 接眼光学系、39 測光センサ、40 サブミラー、41 合焦光学系、42 合焦センサ、43 フォーカルプレーンシャッタ、50 メイン基板、51 画像処理部、52 カメラシステム制御部、53 表示ユニット、54 二次電池、55 表示制御部、56 外部接続IF、57 システムメモリ、58 ワークメモリ、59 駆動制御部、60 操作入力部、71 レンズシステム制御部、72 レンズメモリ、73 レンズ駆動部、300 焦点検出領域、301、302、303 画像、311、312、313、314 コントラスト評価値、401、402、403、411、412、413 画像、1239 第2撮像素子
Claims (15)
- コントラスト検出方式および位相差検出方式の少なくとも一方で焦点状態を検出して撮像レンズを焦点調節する焦点調節部と、
予め定められた1以上の条件のうち少なくともいずれかの条件が満たされたか否かを検出する検出部と
を備え、
前記焦点調節部は、コントラスト検出方式および位相差検出方式で焦点状態を検出して焦点調節している場合に、前記少なくともいずれかの条件が満たされたときは、コントラスト検出方式による検出を停止し位相差検出方式により焦点状態の検出を継続する
撮像装置。 - コントラスト検出方式および位相差検出方式の少なくとも一方で焦点状態を検出して撮像レンズを焦点調節する焦点調節部と、
コントラスト検出方式による焦点調節の精度に関する予め定められた1以上の条件のうち、少なくともいずれかの条件が満たされたか否かを検出する検出部と
を備え、
前記焦点調節部は、少なくともコントラスト検出方式で焦点状態を検出して焦点調節している場合に、前記少なくともいずれかの条件が満たされたときは、コントラスト検出方式による検出を停止して位相差検出方式による焦点状態の検出に切り替える
撮像装置。 - 前記1以上の条件は、明るさが予め定められた基準値より小さいとの明るさ条件を含む
請求項1または2に記載の撮像装置。 - 撮像画像の画像信号を出力する素子である撮像用素子と、位相差検出方式に用いる位相差検出信号を出力する素子である位相差検出用素子とを有する撮像素子
をさらに備え、
前記焦点調節部は、前記撮像用素子の出力に基づいてコントラスト検出方式で焦点状態を検出し、前記位相差検出用素子の出力に基づいて位相差検出方式で焦点状態を検出する
請求項3に記載の撮像装置。 - 前記明るさ条件が満たされた場合に、前記撮像素子による露光時間を、前記明るさ条件が満たされていない場合の露光時間よりも長くする露光制御部
をさらに備える請求項4に記載の撮像装置。 - 前記撮像用素子が出力した画像信号に基づく画像を表示する表示部
をさらに備える請求項5に記載の撮像装置。 - 前記1以上の条件は、コントラスト検出方式による焦点状態の検出精度が予め定められた基準値より小さいとの条件を含む
請求項1から6のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記1以上の条件は、手ブレ量が予め定められた基準値より大きいとの条件を含む
請求項1から7のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記1以上の条件は、被写体の動き量が予め定められた基準値より大きいとの条件を含む
請求項1から8のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記1以上の条件は、ピント位置に応じて前記撮像レンズの焦点距離が変わるとの条件を含む
請求項1から9のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記1以上の条件は、前記撮像レンズの焦点距離がピント位置に応じて変わるズーム範囲内で焦点調節するとの条件を含む
請求項10に記載の撮像装置。 - 前記焦点調節部は、撮像条件が切り替えられた場合に、前記少なくともいずれかの条件が満たされているか否かを判断して、コントラスト検出方式で焦点状態を検出して焦点調節するか否かを判断する
請求項1から11のいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記焦点調節部は、新たに画像を撮像する場合に、前記少なくともいずれかの条件が満たされているか否かを判断して、コントラスト検出方式で焦点状態を検出して焦点調節するか否かを判断する
請求項1から11のいずれか一項に記載の撮像装置。 - コントラスト検出方式および位相差検出方式の少なくとも一方で焦点状態を検出して撮像レンズを焦点調節する焦点調節ステップと、
予め定められた1以上の条件のうち少なくともいずれかの条件が満たされたか否かを検出する検出ステップと、
コントラスト検出方式および位相差検出方式で焦点状態を検出して焦点調節している場合に、前記少なくともいずれかの条件が満たされたときは、コントラスト検出方式による検出を停止し位相差検出方式により焦点状態の検出を継続するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。 - コントラスト検出方式および位相差検出方式の少なくとも一方で焦点状態を検出して撮像レンズを焦点調節する焦点調節ステップと、
コントラスト検出方式による焦点調節の精度に関する予め定められた1以上の条件のうち、少なくともいずれかの条件が満たされたか否かを検出する検出ステップと、
少なくともコントラスト検出方式で焦点状態を検出して焦点調節している場合に、前記少なくともいずれかの条件が満たされたときは、コントラスト検出方式による検出を停止して位相差検出方式による焦点状態の検出に切り替えるステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
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