JP2012162391A - 用紙処理装置、用紙処理システム、および用紙処理の作業時間予測プログラム - Google Patents

用紙処理装置、用紙処理システム、および用紙処理の作業時間予測プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】用紙束または冊子を作成するために用紙を搬送してその用紙に所定処理を実行する用紙処理装置において、一つのジョブが開始されてから終了するまでの作業時間を適切に予測する。
【解決手段】丁合装置において、稼働時間管理部は、一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間を計測し、そのジョブの処理条件と対応付けて稼働実績データとして記憶装置に記憶する。作業時間予測部は、実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合、取得した処理条件と稼働実績データとを用いて、実行すべき当該ジョブの作業時間を予測する。表示制御部は、予測した作業時間をディスプレイに表示する。
【選択図】図4

Description

本発明は用紙処理装置、用紙処理システム、および用紙処理の作業時間予測プログラムに関し、特に、用紙束または冊子を作成するための用紙処理装置、用紙処理システム、および用紙処理の作業時間予測プログラムに関する。
複数のトレイを有し、各トレイから用紙を順次送り出して重ね合わせ、用紙束を作成する丁合装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。配達用の新聞広告束の作成や製本のための用紙束作成のために用いられる丁合装置では、用紙の送り出し速度を高めることにより丁合作業を短縮化できるよう設けられているものも存在する。
特開2010−163246号公報
配達用の新聞広告束の作成や製本のための用紙束作成のために用いられる丁合装置では、例えば丁合作業の開始から終了までの時間は、丁合装置の処理速度や、処理部数、作成すべき用紙束に含ませる丁合枚数などの処理内容などから本来予測できるはずである。しかしながら、実際の丁合作業では、ジャムや重送、空送りなどのエラーや用紙無しなど要因で、多くの場合は丁合動作の途中で何度も装置が停止する。この対応には時間を要するため、上述の処理内容だけでは作業時間を予測することは困難である。
一方、上述のように配達用の新聞広告の作成や製本などはその納期が厳格なことが多い。このためその納期に間に合わせるために、作業者は作業時間を予測して作業を進める必要がある。実際の作業現場では、作業者の経験によってこの作業時間の予測が行われている。しかしながら、その予測は必ずしも正確でなく、また予測する作業者の経験の差によってその精度も変動するおそれがある。このため、予測する作業時間よりも時間的な余裕を多くもって作業を進めていく必要があり、生産性の面で改善の余地がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、用紙束または冊子を作成するために用紙を搬送してその用紙に所定処理を実行する用紙処理装置において、一つのジョブが開始されてから終了するまでの作業時間を適切に予測することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の用紙処理装置は、用紙束または冊子を作成するために用紙を搬送してその用紙に所定処理を実行する用紙処理機構と、作成すべき用紙束または冊子の部数を含む所定処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する処理条件取得部と、ジョブの実行開始要求を取得した場合、当該ジョブの処理条件にしたがって所定処理を実行するよう用紙処理機構を制御する用紙処理制御部と、一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間を計測し、そのジョブの処理条件と対応付けて稼働実績データとして記憶装置に記憶する稼働時間管理部と、実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合、取得した処理条件と稼働実績データとを用いて、実行すべき当該ジョブの作業時間を予測する作業時間予測部と、予測した作業時間を報知する報知制御部と、を備える。
この態様によれば、例えば過去に実行された丁合処理や製本処理中におけるジョブの作業時間を利用して、これから実行すべきジョブの作業時間を予測することができる。このため、作業者が経験によって予測する場合に比べ、作業者の経験によって予測される作業時間が異なるなどの事態を回避することができる。このため、ジョブの作業時間をジョブの完了前に適切に把握することができる。
稼働時間管理部は、作業時間のうち用紙処理機構の稼働時間と非稼働時間とを計測し、そのジョブの処理条件と対応付けて稼働実績データとして記憶装置に記憶し、作業時間予測部は、実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合、稼働実績データに含まれる稼働時間と非稼働時間とを互いに異なる基準を適用して用いることにより、実行すべき当該ジョブの作業時間を予測してもよい。
例えば、用紙処理機構の処理速度を変化させると、稼働時間は変化するがジャム処理などのための非稼働時間は稼働時間ほどは変化しないと考えられる。逆に、例えば作業人数を変化させると、非稼働時間は変化するが稼働時間は非稼働時間ほどは変化しないと考えられる。このように稼働時間と非稼働時間とを互いに異なる基準を適用して用いることにより、作業時間をより正確に予測することが可能となる。
作業時間予測部は、実行すべきジョブの処理条件と所定の類似条件を満たして類似する処理条件を含む稼働実績データを特定し、特定された稼働実績データを用いて、実行すべき当該ジョブの作業時間を予測してもよい。
例えば、これから実行すべきジョブの作成部数に対し所定範囲内の作成部数で過去に実行されたジョブの稼働実績データを特定し、その稼働実績データを用いて作業時間を予測することも可能となる。このためこの態様によれば、作業時間をより正確に予測することが可能となる。
用紙処理機構は、互いに異なる複数のサブ処理を所定処理としてそれぞれが実行する複数のサブ処理機構を含んでもよい。処理条件取得部は、実行すべきサブ処理を処理条件として取得し、作業時間予測部は、実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合、取得した処理条件と同じサブ処理を含む稼働実績データを類似条件を満たすとして特定し、特定された稼働実績データを用いて、実行すべき当該ジョブの作業時間を予測してもよい。
例えば製本処理では、中綴じ折り処理、小口断裁処理、天地断裁処理、角形成形処理など、様々なサブ処理が実行される。このサブ処理では、小口断裁処理、天地断裁処理、角形成形処理など実行される場合とされない場合とがあり、実行されるサブ処理によって作業時間が変化する可能性がある。この態様によれば、同じサブ処理が実行されたジョブの稼働実績データを用いて作業時間を予測することができる。このため、作業時間をより正確に予測することができる。
作業時間予測部は、実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合、取得された処理条件と稼働実績データとを用いて、実行すべき当該ジョブが開始されてから完了するまでに経過する暫定作業時間を予測し、用紙処理機構を非稼働とすべき休憩時間帯と、実行すべきジョブの処理開始時刻と、を取得し、処理開始時刻から暫定作業時間が経過するまでの間に休憩時間帯にさしかかる場合、暫定作業時間に休憩時間帯の長さを加えて作業時間を算出してもよい。
例えば昼休みなどの休憩時間は、開始時刻と終了時刻が通常決まっている。このためこの態様によれば、例えばユーザが入力することにより休憩時間帯を取得することで、この休憩時間帯を考慮した作業時間を算出することができ、作業時間をより正確に予測することができる。
処理条件取得部は、実行すべきジョブに対し、当該ジョブ実行時の作業者の人数を処理条件として取得し、稼働時間管理部は、一つのジョブの作業時間と当該ジョブの作業者の人数とを対応付けて当該ジョブの稼働実績データとして記憶装置に記憶し、作業時間予測部は、実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合、実行すべき当該ジョブの処理条件の作業者の人数と所定の類似条件を満たす作業者の人数を含む稼働実績データを特定し、特定された稼働実績データを用いて作業時間を予測してもよい。
同一の処理内容であっても、作業者の人数が異なる場合は、ジャム処理や給紙処理などに要する時間も変化するため、作業時間に変化を与える可能性がある。この態様によれば、作業者の人数も考慮して作業時間を予測することができ、作業時間をより正確に予測することができる。
作業時間予測部は、実行中のジョブについて予測された作業時間から当該ジョブの実行開始からの経過時間を減算した残り作業時間を算出し、報知制御部は、当該ジョブの実行中に残り作業時間を報知してもよい。この態様によれば、ジョブの実行中においても残りの作業時間を確認することができる。
作業時間予測部は、ジョブの実行中に所定の条件を満たした場合、そのときの当該ジョブの残りの処理内容を特定し、当該残りの処理内容と稼働実績データとを用いて当該ジョブの残りの作業時間を再び予測し、報知制御部は、当該ジョブの実行中に残り作業時間を報知してもよい。
例えば通常よりもエラーが少ないなど、予測されたよりも早くまたは遅く処理が進んでいく場合がある。この態様によれば、このような場合においても、残りの処理内容から残り作業時間を再度予測することができる。このため、残り作業時間をより正確に算出することができる。
本発明の別の態様は、用紙処理システムである。この用紙処理システムは、用紙束または冊子を作成するために用紙を搬送してその用紙に所定処理を実行する用紙処理機構と、作成すべき用紙束または冊子の部数を含む所定処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する処理条件取得部と、ジョブの実行開始要求を取得した場合、当該ジョブの処理条件にしたがって所定処理を実行するよう用紙処理機構を制御する用紙処理制御部と、一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間を計測する稼働時間管理部と、を各々が有する複数の用紙処理装置と、複数の用紙処理装置にネットワークを通じて接続され、用紙処理機構の稼働時間を管理するサーバと、を備える。稼働時間管理部は、一つのジョブが開始されてから完了するまでに計測された作業時間と当該ジョブの処理条件とを対応付けて当該ジョブの稼働実績データとしてサーバに送信し、サーバは、受信した稼働実績データを記憶装置に格納し、複数の用紙処理装置の各々は、実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合に、当該ジョブの処理条件とサーバの記憶装置に格納された稼働実績データとを用いて当該ジョブの実行開始から実行終了までの作業時間を予測する作業時間予測部と、予測した作業時間を報知する報知制御部と、を有する。
この態様によれば、他の用紙処理装置において作成された稼働実績データを利用して、その用紙処理装置での作業時間を予測することができる。このため、単一の用紙処理装置で稼働実績データを作成してそれを利用する場合に比べ、より多くの稼働実績データを予測に用いる、または予測に使用する候補として用いることができる。このため、作業時間をより正確に予測することができる。
本発明の別の態様は、用紙処理システムである。この用紙処理システムは、用紙束または冊子を作成するために用紙を搬送してその用紙に所定処理を実行する用紙処理機構と、作成すべき用紙束または冊子の部数を含む所定処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する処理条件取得部と、ジョブの実行開始要求を取得した場合、当該ジョブの処理条件にしたがって所定処理を実行するよう用紙処理機構を制御する用紙処理制御部と、一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間を計測する稼働時間管理部と、を各々が有する複数の用紙処理装置と、複数の用紙処理装置にネットワークを通じて接続され、用紙処理機構の稼働時間を管理するコンピュータと、を備える。稼働時間管理部は、一つのジョブが開始されてから完了するまでに計測された作業時間と当該ジョブの処理条件とを対応付けて当該ジョブの稼働実績データとしてコンピュータに送信する。コンピュータは、作成すべきと想定される用紙束または冊子の部数を含む所定処理の想定処理条件を一つの想定ジョブに対し取得する想定処理条件取得部と、想定処理条件が取得された場合に、当該想定ジョブの処理条件とコンピュータの記憶装置に格納された稼働実績データとを用いて当該想定ジョブの実行開始から実行終了までの作業時間を予測する作業時間予測部と、予測した作業時間を報知する報知制御部と、を有する。
この態様によれば、用紙処理装置において作成された稼働実績データを利用して、例えばその用紙処理装置が電源オフにされているときにおいても、作業時間を予測することができる。このため、例えば予測した作業時間を利用して作業シフトを作成することなどが可能となる。
本発明の別の態様は、用紙処理の作業時間予測プログラムである。このプログラムは、用紙束または冊子を作成するために用紙を搬送してその用紙に所定処理を実行する用紙処理機構と、作成すべき用紙束または冊子の部数を含む所定処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する処理条件取得部と、ジョブの実行開始要求を取得した場合、当該ジョブの処理条件にしたがって所定処理を実行するよう用紙処理機構を制御する用紙処理制御部と、一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間を計測し、一つのジョブが開始されてから完了するまでに計測された作業時間と当該ジョブの処理条件とを対応付けられた当該ジョブの稼働実績データを生成する稼働時間管理部と、を有する用紙処理装置において生成された稼働実績データが格納された記憶装置を有するコンピュータを、作成すべき用紙束または冊子の部数を含む所定処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する処理条件取得部と、処理条件が取得された場合に、当該ジョブの処理条件と記憶装置に格納された稼働実績データとを用いて当該ジョブの実行開始から実行終了までの作業時間を予測する作業時間予測部と、予測した作業時間を報知する報知制御部と、として機能させる。この態様によれば、用紙処理装置において作成された稼働実績データを利用して作業時間を予測することができる。
本発明によれば、用紙束または冊子を作成するために用紙を搬送してその用紙に所定処理を実行する用紙処理装置において、一つのジョブが開始されてから終了するまでの作業時間を適切に予測することができる。
第1の実施形態に係る丁合装置の正面図である。 給紙棚、給紙機構、サブ搬送機構、およびメイン搬送機構の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る丁合装置の機能ブロック図である。 処理内容設定時にディスプレイに表示されるメイン画面を示す図である。 処理内容設定時にディスプレイに表示される地区設定画面を示す図である。 処理内容設定時にディスプレイに表示される棚設定画面を示す図である。 処理内容設定時にディスプレイに表示される終了予測画面を示す図である。 丁合動作中にディスプレイに表示されるメイン画面を示す図である。 第1の実施形態に係る丁合装置による丁合処理の作業工程の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る丁合装置による丁合処理の作業工程の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る丁合装置による丁合処理の作業工程の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る稼働実績画面を示す図である。 第2の実施形態に係る製本システムの構成を示す図である。 第2の実施形態に係る製本システムの機能ブロック図である。 第2の実施形態に係る製本システムによる製本処理の作業工程の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る用紙処理システムの構成を模式的に示すブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、実施形態という)について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る丁合装置10の正面図である。図1では、丁合装置10の内部構造を示している。丁合機構13は、用紙束を作成するために用紙を搬送してその用紙に丁合処理を実行する。このため丁合機構13は、用紙処理機構として機能する。具体的には、丁合装置10は、積載された用紙から順次送り出された複数の用紙を重ね合わせる丁合処理を施す。丁合装置10は、筐体12、丁合機構13、ディスプレイ21、および電子制御部22を有する。丁合機構13は、給紙棚14、給紙機構16、サブ搬送機構18、およびメイン搬送機構20を含む。
この丁合機構13には、給紙棚14は20個設けられている。給紙棚14の各々は、用紙を収容する用紙収容部として機能する。具体的には、10個の給紙棚14が、上下方向に並ぶよう筐体12の右側面に取り付けられている。また、別の10個の給紙棚14が、上下方向に並ぶよう筐体12の左側面に取り付けられている。給紙機構16も20個設けられており、各々が給紙棚14に対応して配置されている。複数の給紙機構16の各々は、給紙棚14から用紙を一枚ずつサブ搬送機構18の搬送路に送り出す。
サブ搬送機構18は、給紙機構16の各々に対応して設けられており、対応する給紙機構16から送り出された用紙をメイン搬送機構20に送り込む。メイン搬送機構20は、上下方向に延在するよう筐体12の内部に配置される。メイン搬送機構20は、サブ搬送機構18の各々から送り込まれた用紙を、単独で、または重ね合わせながら下方へ搬送する。メイン搬送機構20は、複数のサブ搬送機構18の各々から送り出される用紙を、単独で、または重ね合わせながら下方へ搬送する。したがってメイン搬送機構20は、用紙重ね機構として機能する。
給紙棚14および給紙機構16は、筐体12に取り外し可能に装着されている。具体的には、給紙棚14は、ユーザによって少し持ち上げられると、筐体12との係合が解除され、筐体12から取り外すことができるよう構成されている。このような係合方法は公知であるため説明は省略する。
筐体12には、給紙機構16が装着される第1被装着部12aが、給紙機構16を装着すべき個所の各々に設けられている。このように第1被装着部12aを給紙機構16の各々に対応して設けることにより、例えば給紙機構16に何かしらの不具合が生じた場合においても、給紙機構16を迅速に交換することができ、良好な保守性を実現できる。なお、後述するように別の丁合装置と連結するための中継搬送機構を装着すべき個所のみ、第1被装着部12aが設けられていてもよい。
丁合機構13は、折り用給紙棚30、用紙搬送プレート32、用紙載置プレート34、ストッパ36、折りナイフ38、および一対のローラ40をさらに有する。折り用給紙棚30には、メイン搬送機構20から送られてくる用紙束を包むように折りたたまれるべき用紙が積載される。折り用給紙棚30に対応して給紙機構16が設けられており、給紙機構16は、折り用給紙棚30に積載された用紙を用紙搬送プレート32に送り出す。
用紙搬送プレート32は、用紙搬送方向下流側(以下、単に「下流側」という)端部がメイン搬送機構20の下端よりわずかに左に位置するよう配置される。用紙載置プレート34は、2枚のプレートが間隔を開けて重ね合わさるように設けられている。用紙載置プレート34は、用紙搬送方向上流側(以下、単に「上流側」という)端部が、メイン搬送機構20の下端よりわずかに右に位置するよう配置される。ストッパ36は、用紙載置プレート34の間隔内に搬送された用紙の先端が当接するよう、用紙載置プレート34の間隔内に配置される。ストッパ36は、モータなどのアクチュエータを作動させることにより、用紙載置プレート34に沿って上流側および下流側に移動可能に構成されている。
電子制御部22は、各種の演算を実行するCPU、各種の制御プログラムを格納するROM、およびデータ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMを有し、丁合装置10の内部に設けられたアクチュエータの作動などを制御する。ディスプレイ21は、入力装置としても機能するタッチパネル式ディスプレイが採用されている。ユーザは、ディスプレイ21にて各種の設定入力を行うことが可能となっている。電子制御部22は、こうしてユーザに入力された情報を取得し、取得した情報に応じて丁合装置10の作動を制御する。例えば電子制御部22は、ユーザに入力された、折り用給紙棚30に積載された用紙のサイズを利用して、用紙の中央が折りナイフ38によって押し込まれるよう、ストッパ36を移動させる。
丁合装置10は、さらにベルト搬送機構42、排出ローラ44、およびスタッカ46を有する。折り用給紙棚30に積載された用紙によって用紙束を包んで折りたたまない場合、用紙載置プレート34には用紙は搬送されず、メイン搬送機構20によって下方に搬送されながら形成された用紙束は、そのまま一対のローラ40によって挟持されてベルト搬送機構42に搬送される。ベルト搬送機構42は、さらに下流に用紙束を搬送し、排出ローラ44は、搬送された用紙束をスタッカ46に排出する。スタッカ46は、筐体12に設けられたスタッカ装着部12cに着脱可能に取り付けられている。スタッカ46には、作成された用紙束が積載され蓄積される。
折り用給紙棚30に積載された用紙によって用紙束を包んで折りたたむ場合、用紙載置プレート34に用紙がまず搬送される。メイン搬送機構20によって下方に搬送されながら形成された用紙束は、用紙載置プレート34に搬送された用紙に先端が突き当たる。折りナイフ38は、モータ(図示せず)によって回転可能とされている。電子制御部22は、このタイミングで折りナイフ38を回転させて、折りナイフ38の先端を用紙載置プレート34に載置された用紙に突き当てて、一対のローラ40に向けて押し付ける。こうして用紙束は、用紙載置プレート34に配置されていた用紙とともにローラ40によって挟持され、用紙載置プレート34に配置されていた用紙が用紙束を包むように折りたたまれ、ベルト搬送機構42に搬送される。
図2は、給紙棚14、給紙機構16、サブ搬送機構18、およびメイン搬送機構20の構成を示す図である。給紙機構16は、給紙ローラ61、分離ローラ62、ベースプレート64、ブラケット66、分離ローラ軸68、給紙ローラ軸70、ガイドブロック90、およびガイドブロック92を有する。
分離ローラ62は、分離ローラ軸68によってブラケット66に回転可能に支持されている。分離ローラ62は、分離パッド72に押し付けられており、用紙を送り出すときに分離パッド72と共に送り出すべき用紙を他の用紙から分離させる。給紙ローラ61は、給紙ローラ軸70によってブラケット66に回転可能に支持されている。分離ローラ軸68の両端部は、ガイドブロック90およびガイドブロック92にそれぞれ回転可能に支持されている。分離ローラ軸68と給紙ローラ軸70とは共に回転するよう構成されている。分離ローラ軸68は、モータ(図示せず)により駆動され、これによって給紙ローラ61および分離ローラ62の双方が回転して給紙棚14に積載された用紙のうち最上位の用紙を一枚ずつ送り出す。
サブ搬送機構18は、一対のサブ搬送ローラ80、および一対の合流ガイドプレート82を有する。一対の合流ガイドプレート82は、一対のサブ搬送ローラ80によって搬送される用紙を下方に湾曲させるよう用紙を案内すべく、傾斜して配置されている。このサブ搬送ローラ80および合流ガイドプレート82によって用紙が搬送される経路が、サブ搬送路96となる。給紙機構16によって送り出された用紙は、サブ搬送機構18によってサブ搬送路96上を搬送され、メイン搬送機構20に送り込まれる。
メイン搬送機構20は、複数対のメイン搬送ローラ84、および複数対のメインガイドプレート86を有する。一対のメイン搬送ローラ84および一対のメインガイドプレート86は、左右2つの給紙棚14に対応して配置される。一対のメイン搬送ローラ84は、サブ搬送路96を通じて送り込まれた用紙を下方に搬送する。このとき、別のサブ搬送路96から送り出され下方へと搬送される用紙とサブ搬送路96から送られる用紙とを重ね合わせながら搬送する。一対のメインガイドプレート86は、鉛直下方に搬送されるよう用紙を案内する。したがってメイン搬送機構20は、用紙重ね機構として機能する。このメイン搬送ローラ84およびメインガイドプレート86によって用紙が搬送される経路が、メイン搬送路98となる。
図3は、第1の実施形態に係る丁合装置10の機能ブロック図である。なお、図3において電子制御部22は、CPU、ROM、RAMなどのハードウェア、およびソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックが描かれている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェアおよびソフトウェアの組合せによって様々な形で実現することができる。
電子制御部22は、処理条件取得部100、用紙処理制御部104、稼働時間管理部106、作業時間予測部108、および表示制御部110を有する。処理条件取得部100は、丁合処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する。丁合処理の処理条件には、作成すべき用紙束の部数や、用紙束に含ませるべき用紙の枚数である丁合枚数、どの給紙棚14から用紙を給紙して用紙束を作成するか、などを含む。ユーザは、これらの処理条件をディスプレイ21に入力することが可能となっている。処理条件取得部100は、こうしてユーザに入力された、1つのジョブにおいて実行すべき処理条件を取得する。
第1の実施形態では、これらの項目を「地区」ごとにディスプレイ21に入力することができ、さらに用紙束を作成すべき地区もディスプレイ21に入力することが可能となっている。処理条件には、1つのジョブにおいて用紙束を作成すべき地区と、地区毎の作成部数、丁合枚数、給紙する棚を含む。なお、丁合処理の処理条件がこれに限られないことは勿論であり、処理条件に他の条件が含められてもよい。用紙処理制御部104は、ジョブの実行開始要求を取得した場合、当該ジョブの処理条件にしたがって丁合処理を実行するよう丁合機構13を制御する。
ここで、作業者の経験によってジョブの開始から終了までの作業時間を予測すると、作業時間の経験の度合いによって予測される作業時間も異なる可能性があり、予測精度の点で改善の余地がある。このため稼働時間管理部106は、一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間を計測する。このとき稼働時間管理部106は、作業時間のうち丁合機構13の稼働時間と非稼働時間とを計測する。作業時間予測部108は、計測した稼働時間と非稼働時間をそのジョブの処理条件と対応付けて稼働実績データとして記憶部112に記憶する。
作業時間予測部108は、実行すべきジョブの処理条件が取得された場合、取得した当該ジョブの処理条件と稼働実績データとを用いて作業時間を予測する。処理条件取得部100は、予測した作業時間をディスプレイ21に表示する。このため表示制御部110は、予測した作業時間を報知する報知制御部として機能する。
図4は、処理条件設定時にディスプレイ21に表示されるメイン画面150を示す図である。表示制御部110は、丁合装置10の電源がオンされた場合、このメイン画面150をディスプレイ21に表示する。
メイン画面150は、メイン画面タブ152をタッチすることによっても表示させることができる。メイン画面150には、装置模式図154、処理条件設定欄156、テンキー158、処理速度設定欄160、終了予測時刻表示欄162、残り時間表示バー164、および現在時刻表示領域166が表示される。装置模式図154には、20個設けられた給紙棚14のうちどの給紙棚14から給紙されるかが表示される。装置模式図154において「単」と記載されているのが、その給紙棚14から単独で給紙されことを意味する。ここで、第1の実施形態に係る丁合装置10では、複数の給紙棚14を一つの連段用の給紙棚14として設定することができる。装置模式図154において「連」と記載されているのは、この「連段」を意味する。連段が設定された複数の給紙棚14では、その中の一つの給紙棚14から給紙し、給紙している給紙棚14の用紙が無くなったときに、同じ連段として設定されている他の給紙棚14からの給紙を開始する。これにより、給紙棚14の用紙無しによって丁合装置10が非稼働となる時間を抑制することができる。
処理条件設定欄156には、地区表示欄170、地区選択ボタン172、部数表示欄174、地区カウンタ176、トータルカウンタ178、および丁合枚数表示欄180が表示される。地区表示欄170には、設定対象となる地区が表示される。ユーザは、地区選択ボタン172をタッチすることにより設定対象となる地区を変更することができる。部数表示欄174には、地区表示欄170に表示された地区において作成すべき用紙束の部数が表示される。ユーザは、部数表示欄174をタッチして選択した後、テンキー158をタッチして、地区表示欄170に表示された地区にて作成すべき用紙束の部数を入力することができる。地区カウンタ176には、ジョブ実行中において、その地区への用紙束の作成部数が表示される。トータルカウンタ178には、他の地区も含む用紙束のトータルの作成部数が表示される。丁合枚数表示欄180には、地区表示欄170に表示された地区での丁合枚数が表示される。
処理速度設定欄160には、処理速度表示欄190および処理速度選択ボタン192が表示される。処理速度表示欄190には、丁合処理の処理速度が1〜10のいずれかの数字によって表示される。丁合機構13は、処理速度表示欄190に表示された数字が「10」のときに最高速で丁合処理を実行し、「1」のときに最低速で丁合処理を実行する。処理速度が高いほど、単位時間あたりの用紙束の作成部数は増加する。ユーザは、処理速度選択ボタン192をタッチすることにより、丁合処理の処理速度を変更することができる。
用紙処理制御部104は、処理速度表示欄190に表示された数字に対応する処理速度で丁合処理を実行するよう、丁合機構13を制御する。この丁合処理速度も処理条件として利用される。このため、処理条件取得部100は、処理速度選択ボタン192によって設定された丁合処理の処理速度を処理条件として取得する。
稼働時間管理部106は、一つのジョブが開始されてから完了するまでに計測された丁合機構13の稼働時間および非稼働時間と、そのジョブの処理条件とを対応付けて当該ジョブの稼働実績データとして記憶部112に記憶する。この場合、稼働時間管理部106は、1つのジョブの実行中に計測された丁合機構13の稼働時間および非稼働時間と、そのジョブの処理速度とを対応付けて記憶部112に格納する。このとき稼働時間管理部106は、作業時間における丁合処理の平均処理速度を算出し、これを処理条件と対応付けて格納する。平均処理速度については後述する。作業時間予測部108は、実行すべきジョブの処理条件が取得された場合、取得された処理条件と所定の類似条件を満たす処理条件を含む稼働実績データを特定し、特定された稼働実績データを用いて作業時間を予測する。作業時間の詳細な予測方法については後述する。
表示制御部110は、作業時間予測部108によって予測された作業時間を終了予測時刻表示欄162に表示する。表示制御部110は、さらに残り時間表示バー164に、予測した作業時間を、「稼働時間」、「準備時間」、「エラー処理時間」、「休憩時間」に分類してそれぞれの長さが水平方向の長さに相当するよう表示する。
このときも、作業時間予測部108は、類似するとして特定した実施済みのジョブの「稼働時間」、「準備時間」、「エラー処理時間」の各々に、上述の作成部数比を掛けて、これら各々の時間を予測する。
また、ユーザは、別の設定画面(図示せず)において、たとえば12時から13時など、丁合機構13を非稼働とすべき休憩時間帯を入力することができる。作業時間予測部108は、こうしてユーザに入力された休憩時間帯を取得する。なお、作業時間予測部108は、予め設定され記憶部112に記憶された休憩時間帯を取得してもよい。作業時間予測部108は、上述のように、実行すべきジョブの処理条件が取得された場合、取得された当該ジョブの処理条件と稼働実績データとを用いて当該ジョブが開始されてから完了するまでの暫定作業時間を予測する。
丁合装置10の電源を投入すると、表示制御部110は、ディスプレイ21に「作業開始ボタン」を表示する。ディスプレイ21の「作業開始ボタン」がタッチされると、表示制御部110は、作業人数入力画面をディスプレイ21に表示する。ユーザは、この作業人数入力画面にて作業人数を入力すると、表示制御部110は、メイン画面150をディスプレイ21に表示させる。なお、作業人数は、全丁合作業終了後に入力可能とされていてもよい。また、人数に変化があった場合は、変化した時刻を後から入力できるようされていてもよい。
ここで、電子制御部22は、現在時刻を電子情報で取得可能な電子時計を内部に有する。現在時刻表示領域166には、この電子時計から取得した現在時刻が表示される。作業時間予測部108は、丁合装置10の電源投入後、メイン画面150が表示されたときの時刻を、処理開始時刻として取得する。
なお、作業時間予測部108は、電源投入して丁合装置10が起動したときの時刻を処理開始時刻として取得してもよい。また、給紙棚14の各々には用紙センサが設けられている。作業時間予測部108は、用紙センサによって最初に給紙棚14に用紙が積載された時刻を処理開始時刻として取得してもよい。さらに、スタートボタン(図示せず)がユーザによって押され、ジョブの処理開始要求を取得した時刻を処理開始時刻として取得してもよい。また、表示制御部110は、処理開始時刻の入力欄をディスプレイ21に表示してもよい。作業時間予測部108は、ユーザによって処理開始時刻の入力欄に入力された時刻を、処理開始時刻として取得してもよい。
作業時間予測部108は、処理開始時刻から暫定作業時間が経過するまでの間に休憩時間帯にさしかかる場合、暫定作業時間に休憩時間帯の長さを加えて作業時間を算出する。表示制御部110は、この休憩時間の長さの分残り時間表示バー164において水平方向に長く休憩時間を図示する。これにより、ユーザは、作業時間にどれほど休憩時間が含まれるか容易に把握できる。
図5は、処理条件設定時にディスプレイ21に表示される地区設定画面200を示す図である。表示制御部110は、ユーザによって地区設定画面タブ202がタッチされた場合、地区設定画面200をディスプレイ21に表示する。地区設定画面200には、処理条件表示欄204、地区追加ボタン206、テンキー208、終了予測時刻表示欄162、残り時間表示バー164、および地区追加ボタン206が表示される。
処理条件表示欄204は、地区表示欄210、部数表示欄212、順番表示欄214、棚設定ボタン216を含み、それぞれ、地区、部数、作成順番、および棚設定ボタン216がそれぞれ水平方向に並んで対応付けて表示される。ユーザは、地区追加ボタン206を押すことにより、地区を追加することができる。ユーザは、地区表示欄210のうち、いずれかの地区に対応する部分をタッチすることにより、その地区の作成部数を入力可能とすることができる。このときユーザは、テンキー208を用いてその地区の作成部数を入力することができる。また、ユーザは、順番表示欄214をタッチすることで、その地区の作成順番を入力可能とすることができる。このときユーザは、テンキー208を用いてその地区の作成順番を入力することができる。ユーザは、棚設定ボタン216を押すことによって、その棚設定ボタン216に対応する地区への用紙束を作成するために給紙させるべき給紙棚14を設定することができる。
図6は、処理条件設定時にディスプレイ21に表示される棚設定画面250を示す図である。表示制御部110は、ユーザによって棚設定ボタン216または棚設定画面タブ252がタッチされた場合に、棚設定画面250をディスプレイ21に表示する。棚設定画面250には、装置模式図154、ランダム給紙棚設定欄254、テンキー158、終了予測時刻表示欄162、残り時間表示バー164、および現在時刻表示領域166が表示される。
ここで、新聞広告では、例えば1つの地区に500部の用紙束を作成する場合でも、その中のある広告は400部しか用意されず、のこりの100部にはその広告が含まれない、「ランダム給紙」が頻繁に行われている。ランダム給紙棚設定欄254は、このランダム給紙を設定するための欄である。ランダム給紙棚設定欄254には、棚入力欄256、総部数表示欄258、指定部数入力欄260、総部数取得ボタン262、および設定ボタン264が表示される。ユーザは、棚入力欄256をタッチすることにより、設定対象となる給紙棚14を指定可能とすることができる。ユーザは、棚入力欄256を設定可能とした状態でテンキー158を使って設定態様となる給紙棚14を指定することができる。ユーザは、総部数取得ボタン262をタッチすることにより、総部数表示欄258に、その地区で設定されている用紙束の作成部数を呼び出すことができる。ユーザは、指定部数入力欄260をタッチすることにより入力可能状態とすることができ、さらにテンキー158を使って、ランダム給紙すべき用紙束の部数を指定部数入力欄260に入力することができる。入力後、設定ボタン264をタッチすることにより、ランダム給紙すべき用紙束の部数が設定される。
図7は、処理条件設定時にディスプレイ21に表示される終了予測画面300を示す図である。表示制御部110は、終了予測画面タブ302がユーザによりタッチされた場合に、この終了予測画面300をディスプレイ21に表示する。終了予測画面300には、開始時刻表示欄304、予想終了時刻表示欄306、稼働時間表示欄308、準備時間表示欄310、エラー処理時間表示欄312、休憩時間表示欄314、処理速度表示欄316、および作業人数表示欄320が表示される。
開始時刻表示欄304には、丁合処理が開始された時刻が表示される。表示制御部110は、作業時間予測部108によって予測された丁合処理の終了時刻を、予想終了時刻表示欄306に表示する。このとき表示制御部110は、「休憩時間を60分含みます」など、休憩時間が含まれている旨、およびその時間を表示する。
表示制御部110は、稼働時間管理部106によって計測された丁合機構13の稼働時間を稼働時間表示欄308に表示する。また、表示制御部110は、稼働時間管理部106によって計測された準備時間を、通常非稼働時間として準備時間表示欄310に表示する。さらに表示制御部110は、稼働時間管理部106によって計測されたエラー非稼働時間をエラー処理時間表示欄312に表示する。また、表示制御部110は、丁合処理の開始時刻から、予測した暫定作業時間が経過したときに休憩時間帯にさしかかっている場合、休憩時間表示欄314にその休憩時間を表示する。
処理速度表示欄316には、設定されている処理速度が表示される。終了予測画面300には、処理速度変更バー318も表示されている。ユーザは、処理速度変更バー318を水平方向にドラッグすることで、処理速度を変更することができる。処理条件取得部100は、処理速度変更バー318を用いてユーザによって丁合処理の処理速度が変更された場合、変更後の処理速度を処理条件として取得する。
作業人数表示欄320には、設定された作業人数が表示される。終了予測画面300には、作業人数変更ボタン322も表示されており、ユーザは、この作業人数変更ボタン322をタッチすることで、作業人数を変更することができる。処理条件取得部100は、作業人数変更ボタン322がタッチされて作業人数が変更された場合、変更後の作業人数を作業時間として取得する。
処理条件取得部100は、上述のように丁合処理の処理速度だけでなく、ユーザに入力された作業人数も処理条件として取得する。稼働時間管理部106は、一つのジョブが開始されてから完了するまでに計測された丁合機構13の稼働時間および非稼働時間と、そのジョブの作成部数、丁合枚数、用紙サイズ、ナイフ38およびローラ40による折り込み処理があるか否か、丁合処理の処理速度、および作業人数などの処理条件と、を対応付けて当該ジョブの稼働実績データとして記憶部112に記憶する。
作業時間予測部108は、実行すべきジョブの処理条件が取得された場合、取得された処理条件と所定の類似条件を満たす処理条件を含む稼働実績データを特定し、特定された稼働実績データを用いて作業時間を予測する。なお、作業時間予測部108は、処理条件にかかわらず、実行すべきジョブの処理条件と所定の類似条件を満たす処理条件を含む稼働実績データを特定し、特定された稼働実績データを用いて作業時間を予測してもよい。
第1の実施形態では、以下の方法により、参照すべき稼働実績データを特定する。まず作業時間予測部108は、記憶部112に記憶されている複数の稼働実績データの中から、作業時間への影響が大きい処理条件または処理条件の順に、類似する稼働実績データを絞り込んでいき、最終的には、処理条件が類似する1つの稼働実績データを特定する。
具体的には、作業時間予測部108は、記憶部112に記憶された実施済みのジョブの稼働実績データの中から、実行すべきジョブとトータルの作成部数が同一または所定部数以内で異なる実施済みのジョブを特定する。さらに作業時間予測部108は、特定された実施済みのジョブのうち、実行すべきジョブと処理速度が同一または所定範囲で異なるジョブをさらに特定する。なお、作業時間予測部108は、特定された実施済みのジョブのうち、折り込み処理の存否がこれから実行すべきジョブと共通するジョブをさらに特定してもよい。作業時間予測部108は、これらの絞り込み工程により、実行すべきジョブに類似する実施済みのジョブの稼働実績データを4〜6程度に絞り込む。
次に作業時間予測部108は、実行すべきジョブと丁合枚数が同一または所定範囲で異なるジョブを特定する。さらに作業時間予測部108は、実行すべきジョブと用紙サイズが同一または所定の類似範囲とされる用紙サイズのジョブを特定する。作業時間予測部108は、これらの絞り込みにより、実行すべきジョブに類似する実施済みのジョブの稼働実績データをさらに1〜3程度に絞り込む。
この時点で実施済みのジョブの稼働実績データを1つに絞ることができていない場合、作業時間予測部108は、実行すべきジョブの作業人数と同一または所定範囲内で異なる平均作業人数を含む実施済みのジョブの稼働実績データを特定する。このとき作業時間予測部108は、実行すべきジョブの作業人数と最も近い平均作業人数を含む稼働実績データを特定してもよい。平均作業人数については後述する。こうして作業時間予測部108は、実行すべきジョブの処理条件と所定の類似条件を満たす1つの実施済みのジョブの稼働実績データを特定する。作業時間予測部108は、特定した稼働実績データを、稼働時間の予測のために参照すべき稼働実績データとする。以下、特定した稼働実績データの元となった実行済みのジョブを「類似ジョブ」という。なお、稼働実績データの特定方法が上記に限られないことは勿論である。また、作業時間予測部108は、作業時間の予測のために複数の稼働実績データを特定してもよい。
作業時間予測部108は、こうして特定した類似ジョブの稼働実績データに含まれる稼働時間と非稼働時間との合計時間をその類似ジョブの作業時間とする。作業時間予測部108は、算出した実施済みジョブの作業時間に、作成部数比(作成部数比=実行すべきジョブの作成部数/類似ジョブの作成部数)を掛けることで、実行すべきジョブの作業時間を予測する。なお、作成部数比による補正を行うことなく、参照すべき稼働実績データにおける作業時間を、実行すべきジョブの作業時間の予測時間としてそのまま使用してもよい。
このとき、作業時間予測部108は、稼働時間や非稼働時間が作業時間のどの程度の割合を占めているかにかかわらず、類似ジョブの作業時間全体に作成部数比を掛けて、実行すべきジョブの作業時間を予測する。作成部数比が異なれば、稼働時間は勿論変化するが、エラー非稼働時間や通常非稼働時間もまた変化すると考えられるからである。
作業時間予測部108は、作成部数比によって補正した作業時間を最終的な作業時間の予測値とはせず、まず暫定予測時間とする。作業時間予測部108は、丁合処理の開始時間から作業時間の暫定予測時間が経過するときに休憩時間帯にさしかかる場合、暫定予測時間に休憩時間を足した値を、最終的な作業時間の予測時間とする。また、作業時間予測部108は、丁合処理の開始時間からこの最終的な作業時間が経過するときを、実行すべきジョブの予想終了時刻とする。表示制御部110は、こうして算出された予想終了時刻を、予想終了時刻表示欄306に表示する。このとき表示制御部110は、この「休憩時間60分」など、予想終了時刻の算出のために休憩時間を含んでいることがわかるように表示する。このとき表示制御部110は、「休憩時間は12時から13時」など、休憩時間の開始時刻と終了時刻とを表示してもよい。
なお、実行すべきジョブの処理速度と、参照用として特定した実施済みのジョブの処理速度とに所定値以上の差がある場合、作業時間予測部108は、休憩時間以外の作業時間の予測時間をさらに補正してもよい。具体的には、実行すべきジョブの稼働時間の予測時間=類似ジョブの稼働時間×処理速度比(処理速度比=実行すべきジョブの処理速度/実行済みのジョブの処理速度)により、作成部数比により補正する前の稼働時間を処理速度比によって補正する。
このように作業時間予測部108は、稼働実績データに含まれる稼働時間と非稼働時間とを、処理速度に関しては互いに異なる基準を適用して用いることにより作業時間を予測する。このように稼働時間を処理速度によって補正するが非稼働時間は処理速度によって補正しないのは、処理速度を変更すると当然稼働時間は変化するが、ジャム処理や用紙補充にかかる時間は変化しないことから、エラー非稼働時間や通常非稼働時間は変化しにくいと考えられるからである。なお、非稼働時間も処理速度比によって補正してもよい。このとき、稼働時間よりも処理速度比による変化率が少なくなるよう非稼働時間を処理速度比によって補正してもよい。
また、実行すべきジョブの作業人数と、参照用として特定した実施済みのジョブの作業人数とに所定値以上の差がある場合、作業時間予測部108は、休憩時間以外の作業時間の予測時間をさらに補正してもよい。具体的には、実行すべきジョブの非稼働時間の予測時間=類似ジョブの非稼働時間×作業人数補正係数により、作成部数比により補正する前の非稼働時間を補正する。この作業人数補正係数は、実行すべき作業人数が類似ジョブの作業人数よりもX人多い場合は、作業人数補正係数=(1−aX)により算出する。また、実行すべき作業人数が類似ジョブの作業人数よりもX人少ない場合は、作業人数補正係数=(1+aX)により算出する。この「a」は定数であり、第1の実施形態では0.02に設定されている。したがって、実行すべきジョブの作業人数が、類似ジョブの作業人数よりも2.6人多い場合、作業人数補正係数=(1−2.6×0.02)となる。なお、定数aの値がこれに限られないことは勿論である。定数aは、予め実験的に取得され設定される。
この場合も作業時間予測部108は、稼働実績データに含まれる稼働時間と非稼働時間とを、作業人数に関しては互いに異なる基準を適用して用いることにより作業時間を予測する。非稼働時間を作業人数によって補正するが非稼働時間は作業人数によって補正しないのは、作業人数を変更すると当然ジャム処理や用紙補充などに要する時間が変化するため非稼働時間は変化するが、稼働時間は変化しにくいと考えられるからである。なお、稼働時間も作業人数比によって補正してもよい。このとき、非稼働時間よりも作業人数比による変化率が少なくなるよう非稼働時間を作業人数比によって補正してもよい。
終了予測画面300においてユーザによって処理速度変更バー318または作業人数変更ボタン322が操作され、処理速度または作業人数が変更された場合、処理条件取得部100は変更後の処理速度または作業人数を取得する。作業時間予測部108は、処理速度または作業人数が取得された場合、実行すべきジョブの予想終了時刻を即座に算出する。表示制御部110は、こうして算出された予想終了時刻を即座に地区追加ボタン206に表示する。これにより、ユーザは、処理速度変更バー318や作業人数変更ボタン322を操作しながら、予想終了時刻を確認することができ、適切な処理速度や作業人数を迅速に設定することができる。
図8は、丁合動作中にディスプレイ21に表示されるメイン画面150を示す図である。スタートボタンが押されてから、設定された処理条件が完了するまでの間、丁合機構13が稼働しているか非稼働かにかかわらず、表示制御部110は、このメイン画面150をディスプレイ21に表示する。このメイン画面150には、処理条件設定欄156およびテンキー158に代えて処理状況表示欄350が表示される以外は、図4のメイン画面150と同様である。
処理状況表示欄350には、地区表示欄352、地区部数表示欄354、地区カウンタ356、およびトータルカウンタ358が表示される。地区表示欄352には、そのときに丁合処理中の地区が表示される。地区部数表示欄354には、地区表示欄352に表示された地区への配布のために作成すべき作成部数が表示される。地区カウンタ356には、地区部数表示欄354に表示された作成部数のうち、作成が完了した作成部数が表示される。トータルカウンタ358には、他の地区への配布用も含めた総作成部数が表示される。表示制御部110は、用紙束の作成が1つ完了するたびに、地区カウンタおよびトータルをインクリメントすることにより、地区カウンタ356およびトータルカウンタ358に用紙束の作成部数を表示する。
丁合処理の実行中は、作業時間予測部108は、実行中のジョブについて予測された作業時間から当該ジョブの実行開始からの経過時間を減算した残り作業時間を算出する。表示制御部110は、当該ジョブの実行中に残り作業時間を終了予測時刻表示欄162に表示する。
また、表示制御部110は、残り作業時間を、水平方向に延在する残り時間表示バー164として表示する。このとき表示制御部110は、残り時間表示バー164の水平方向の長さを残り作業時間に応じた長さとする。こうして、ユーザは、残り時間表示バー164の長さを確認することで残り作業時間を容易に把握することができる。
終了予測時刻表示欄162および残り時間表示バー164に表示する残り作業時間を算出する場合、作業時間予測部108は、残り作業時間を、稼働時間成分、準備時間成分、エラー非稼働時間成分、休憩時間成分に分け、それぞれ該当する成分から減算する。休憩時間成分は休憩時間の間に経過した時間を減算する。
ここで、残りの作成部数が多いにもかかわらず、予測された作業時間から経過した時間を減算したときに、残り作業時間が少なくなった場合は、残り作業時間の各成分の減算速度を落とす。具体的には、作業時間予測部108は、減算速度を落とすか否かは、(完了した用紙束の作成部数)/(作成すべき用紙束の全体の作成部数)の比率で稼働時間、準備時間、エラー非稼働時間の各々の時間が均等に減っていった場合を適正と仮定し、各々の時間において適性値に対して一定以上の差が出たか否かで決定する。
例えば、参照した稼働実績データが、総部数が6000部、稼働時間が100分、準備時間が120分、エラー非稼働時間が45分、休憩時間が50分である場合、丁合処理が開始された後は、予測した稼働時間から丁合機構13が稼働中に経過した時間を減算していく。また、予測した準備時間から、例えば用紙無しによる丁合処理の停止時間など準備時間と判定された時間を減算していく。また、予測したエラー非稼働時間から、例えばジャム処理などによる丁合処理の停止時間などエラー非稼働時間と判定された時間を減算していく。
例えば、参照した稼働実績データのエラー非稼働時間から予測した、そのジョブにおけるエラー非稼働時間が45分の場合において、作成すべき用紙束が6000部であり、作成すべき残りの用紙束が2000部のとき、エラー非稼働時間が10分となっていた場合について検討する。このとき、予測されたエラー非稼働時間が45分のため、2000部の用紙束が作成された時点で、3分の1の15分がエラー非稼働時間となっているはずである。これに対し、実際は10分となっているため、予測と実際とで5分の差が生じている。
作業時間予測部108は、残り作業時間の各成分について、予測との差が5分以上ついていたときに、その成分の減算速度を変更することを決定する。減算速度の変更が決定された後は、作業時間予測部108は、丁合機構13に異常が生じて丁合処理が停止した場合、その停止時間に係数を乗じた時間をエラー非稼働時間として、予測したエラー非稼働時間から減算する。この係数は、それまでに生じたエラー非稼働時間から、残りの用紙束の作成部数で生じると考えられる予測エラー非稼働時間を算出し、その時点で残っているエラー非稼働時間を算出した予測エラー非稼働時間で割ることによって算出する。
例えば上述の例では、3分の2の用紙束を作成するまでに、35分のエラー非稼働時間が生じている。このため、残りの3分の1の用紙束作成過程において、この半分の17.5分を予測エラー非稼働時間として算出する。また、このときのエラー非稼働時間の残り時間は10分となっている。このため、作業時間予測部108は、減算するときの係数を、10分/17.5分とする。このため、作業時間予測部108は、その後、ジャムなど丁合機構13の異常により丁合処理が停止した場合、その停止時間に10/17.5を乗じた時間をエラー非稼働時間として、エラー非稼働時間から減算していく。
休憩時間は休憩時間中に経過した時間を減算する。一方、休憩時間中に丁合機構13が稼働した場合は、稼働時間と休憩時間の両方から、休憩時間中における経過時間を減算する。表示制御部110は、こうして算出した残り作業時間、残り稼働時間、残り準備時間、残りエラー非稼働時間を残り時間表示バー164に表示する。
これとは逆に、残りの作成部数が多いにもかかわらず、予測された作業時間から経過した時間を減算したときに残り作業時間が多くなった場合は、残り作業時間の各成分の減算速度を早めるとともに、例えば稼働時間であっても非稼働時間から減算するなど、他の時間成分も減算する。この場合も作業時間予測部108は、減算速度を早めるか否かは、(完了した用紙束の作成部数)/(作成すべき用紙束の全体の作成部数)の比率で稼働時間、準備時間、エラー非稼働時間の各々の時間が均等に減っていった場合を適正と仮定し、各々の時間において適性値に対して一定以上の差が出たか否かで決定する。
残り部数が一定以下になったにもかかわらず各成分の残りが多い場合は、減算のペースを速めるとともに、稼働中であっても準備時間性分、エラー非稼働時間成分の減算も行う。例えば、参照ログでは、作成すべき用紙束の総部数が6000部であり、稼働実績データから予測した稼働時間が100分、準備時間が120分、エラー非稼働時間が45分、および休憩時間50分である場合、残り200部の時点での残り作業時間の予測値は、200/6000×(100+120+45)=6.6分となる。これに対して、予測した各々の時間から減算していったときのその時の残り稼働時間が2分、残り準備時間が5分、残りエラー非稼働時間が5分であった場合は、残り作業時間の予測値の6.6分に対して合計12分残っている。この場合は、残り200部の用紙束を作成しながら、残りの稼働時間の2分からだけでなく、残りの準備時間の5分、残りのエラー非稼働時間の5分からも減算する。表示制御部110は、こうして算出した残り作業時間、残り稼働時間、残り準備時間、残りエラー非稼働時間を残り時間表示バー164に表示する。
稼働時間の場合は、実際に作成される用紙束の作成速度を計測し、その作成速度で補正をかけてもよい。例えば、総作成部数で6000部で、稼働実績データから予測した稼働時間が100分の場合、計算上は1分に60部の用紙束が作成されることになるが、実際には62部の用紙束が作成されたた場合、100分×6000/6200=96.7分に補正してもよい。
このように作業時間予測部108は、ジョブの実行中に所定の条件を満たした場合、当該監視タイミングにおける当該ジョブの残りの処理内容を特定し、当該残りの処理内容と稼働実績データとを用いて実行中のジョブの残りの作業時間を予測する。
なお、作業時間予測部108は、所定の監視タイミングに達したときにした場合、当該監視タイミングにおける当該ジョブの残りの処理内容を特定し、当該残りの処理内容と稼働実績データとを用いて実行中のジョブの残りの作業時間を予測してもよい。この所定タイミングとは、スタートボタンが押されてから例えば1分毎など所定時間毎でもよく、スタートボタンが押されてからトータルカウンタが50部増加する毎など、所定部数の用紙束が作成される毎でもよい。
このとき作業時間予測部108は、特定した類似ジョブは変更せず、その類似ジョブの稼働実績データを用いて上記の予測作業を実行する。なお、丁合処理が進むにしたがって残り作成部数も変化することから、類似ジョブの特定を監視タイミングにおいて新たに実行してもよい。表示制御部110は、当該ジョブの実行中に残り作業時間を終了予測時刻表示欄162および残り時間表示バー164に表示する。
図9〜図11は、第1の実施形態に係る丁合装置10による丁合処理の作業工程の一例を示す図である。この作業工程では、作業者の作業および丁合装置10の動作を段階番号1〜46に分けている。図9は、第1段階〜第16段階における、作業者の作業および丁合装置10の動作を示している。
ここで、作成すべき用紙束に含ませるべき用紙枚数が給紙棚14の数を超える場合がある。この場合、その用紙枚数のうち、給紙棚14の数以下の用紙枚数を最初に丁合して用紙束をまず作成する。次に、丁合して作成した用紙束をいずれかの給紙棚14に再度積載し、残りの用紙枚数の用紙とその用紙束を丁合してさらに多くの枚数の用紙束とする。これにより、給紙棚14の数を超える用紙枚数を含む用紙束を作成できる。なお、この場合、厚みのある用紙束を給紙する必要があることから、用紙束を給紙できる給紙棚14は予め定められている。第1の実施形態では、第19番目および第20番目の給紙棚14が、用紙束の給紙が可能とされている。なお、用紙束の給紙可能な給紙棚14が他に設けられていてもよいことは勿論である。
20段の給紙棚14と1段の折り用給紙棚30とがあるため、合計21段の給紙棚が存在する。このため例えば作成すべき用紙束に含ませるべき用紙枚数が35枚のとき、給紙棚14の数の21を超え、一度の丁合処理ではこの用紙束の作成は困難である。このため、例えば最初に20枚の用紙束を1回目の丁合処理で作成し、次にこの20枚の用紙束を所定の給紙棚14に積載し、残りの15枚の用紙と2回目の丁合処理を実行して、合計35枚の用紙束を作成する。
例えば、複数の地区に共通する広告の用紙束は、こうして1回目の丁合処理でその複数の地区の合計作成部数だけ作成し、2回目の丁合処理で、この共通の用紙束と、地区毎の広告との丁合処理を実行すると、目的とする用紙束を効率よく作成することができる。このような1回目の丁合処理を、以下「第1ラウンド」といい、2回目の丁合処理を「第2ラウンド」という。以下に示す例では、A地区、B地区、およびC地区に共通の広告による用紙束を第1ラウンドで作成し、A地区、B地区、およびC地区で共通しない広告と第1ラウンドで作成した用紙束とを丁合することによる最終的な用紙束の作成を第2ラウンドで行う。
稼働時間管理部106は、各段階に至ったときの時刻を、その段階に対応付けて記憶部112に記憶する。第1段階において丁合装置10の電源がオンにされ、第2段階において上述のようにメイン画面150が表示された。稼働時間管理部106は、そのときに丁合処理の実行が開始されたものとして、経過時間の計数を開始する。上述のように、各画面において、ジョブの処理条件が設定された後、第3段階においてユーザによってスタートボタンが押されると、用紙処理制御部104は、ジョブの処理条件にしたがって丁合処理の実行を開始する。さらに、経過時間の計数開始からスタートボタンが押されるまでの時間を、丁合準備に要した時間として準備時間に加算する。この準備時間は、丁合装置10に異常が生じて丁合装置10が非稼働となった時間ではないため、丁合装置10が正常時における通常非稼働時間として利用される。以下、丁合処理が継続している間は、稼働時間管理部106は、稼働時間を継続して加算するものとする。
第4段階において広告が用紙搬送経路において詰まり、丁合処理が停止した。表示制御部110は、ジャムエラーとなった旨をディスプレイ21に表示させる。ジャム処理を行って第5段階において再度スタートボタンを押して丁合処理が再開された。このとき稼働時間管理部106は、ジャムエラーとなって丁合処理が停止してから再び丁合処理が開始されるまでの時間をエラー非稼働時間に加算する。
第6段階において、1つの給紙棚14で用紙無しとなった。このとき丁合装置10の異常以外の非エラー要因が生じたとして、用紙処理制御部104は、丁合処理を停止させ、表示制御部110は、用紙無しである旨をディスプレイ21に表示させる。ユーザによってその給紙棚14に広告が補給された後、第7段階において再びスタートボタンが押され、丁合処理が再開された。このとき稼働時間管理部106は、用紙無しによって丁合処理が停止してから、丁合処理が再開されるまでの時間を、準備時間に加算する。なお、稼働時間管理部106は、用紙無しによって丁合処理が停止した場合、エラー要因によって丁合処理が停止したと判断してこのときの丁合処理の停止時間をエラー非稼働時間に加算してもよい。これは、用紙無しとなった広告の積載であり丁合装置10の異常でないため、非エラー要因と捉えるか、給紙棚14への広告の追い積みが間に合わないというユーザによる作業エラーとしてエラー要因として捉えるかによる。
第8段階において、異なる給紙棚14でジャムと用紙無しが同時に発生し、丁合処理が停止した。ジャム除去および広告の補充が行われ、第9段階において再びスタートボタンが押されて丁合処理が再開された。ここで、エラー要因であるジャムと非エラー要因である用紙無しが同時に起こっているため、このときの丁合処理の停止時間のうち、ジャム除去によって実際どれほど時間がかかり、用紙の補充に実際どれほど時間がかかったかを判断することは困難である。このため、稼働時間管理部106は、起こり得る複数の丁合処理停止要因の各々に係数を予め設定している。稼働時間管理部106は、複数の丁合処理停止要因が同時に生じた場合、各々の係数をそれらの係数の合計で割った割合だけ、その丁合処理停止時間において、その丁合処理停止要因の解消のために費やされたと判定する。
例えば、第1の実施形態では、用紙無しの係数が3、ジャムの係数が4、重送の係数が1に予め設定されている。今回は用紙無しが1つの給紙棚14で起こり、ジャムが1つの給紙棚14で同時に起こったため、停止時間×(3/(3+4))だけ用紙無しの解消のために費やされ、停止時間×(4/(3+4))だけジャム解消のために費やされたと判定する。稼働時間管理部106は、こうして算出した用紙無し解消のための時間を準備時間に加算し、ジャム解消のための時間をエラー非稼働時間に加算する。
丁合処理停止要因が均等に生じなかった場合、稼働時間管理部106は、ある処理停止要因の解消のための時間Tを、T=停止時間×(その処理停止要因の係数×その処理停止要因の発生数)/Σ(処理停止要因の係数×その処理停止要因の発生数)により算出する。例えば、用紙無しが2つの給紙棚14で発生し、ジャムが1つの給紙棚14で発生した場合、用紙無し解消のための時間Tは、T=停止時間×(用紙無しの係数3×その発生数2)/{(用紙無しの係数3×その発生数2)+(ジャムの係数4×その発生数1)}=停止時間×0.6として算出する。したがって、ジャム解消のための時間Tは、停止時間の残り時間となるから、停止時間×0.4として算出する。
次に、用紙が無くなりそうな給紙棚14が発見されたため、第10段階において、作業者によってストップボタンが押され、丁合処理が停止された。ユーザによってその給紙棚14に用紙が補充され、第11段階において再びスタートボタンが押されて丁合処理が再開された。このとき稼働時間管理部106は、ユーザが自らストップボタンを押したことから、丁合装置10に異常が発生していない非エラー要因によって丁合処理が停止したと判断し、このときの丁合処理の停止時間を準備時間に加算する。
次に、第12段階において1つの給紙棚14で用紙無しとなり丁合処理が停止され、用紙無しエラーの表示がなされた。このとき新たに用紙を補充することなく、第13段階においてユーザによってスタートボタンが押されて丁合処理が再開された。このときは、やはり丁合装置10の異常ではないため、稼働時間管理部106は、このときの停止時間を準備時間に加算する。さらに、処理条件取得部100は、その地区の丁合処理に使用される給紙棚14の段数を、そのときの作成部数以降、1減じる。
次に第14段階において、2つの給紙棚14において用紙無しが発生し、1つの給紙棚14においてジャムが同時に発生した。用紙無しの2つの給紙棚14のうち一つだけに用紙を補充し、1つの給紙棚14でジャム除去をした後、第15段階においてユーザによってスタートボタンが押されて丁合処理が再開された。この場合、稼働時間管理部106は、給紙棚14の用紙センサによる検知結果に基づいて、用紙無しとなった給紙棚14のうち、用紙が補充された給紙棚14の数を取得する。稼働時間管理部106は、実際に用紙が補充された給紙棚14にだけ、用紙無し解消のための時間が費やされたと判断する。このため、用紙無し解消のための時間Tは、T=停止時間×(用紙無しの係数3×その解消数1)/{(用紙無しの係数3×その解消数1)+(ジャムの係数4×その発生数1)}=停止時間×(3/7)として算出する。また、処理条件取得部100は、上述と同様に、その地区の丁合処理に使用される給紙棚14の段数を1減じる。
第16段階において、その地区の作成部数に作成部数カウンタが達したため、用紙処理制御部104は丁合処理を停止した。これにより、第1ラウンドが終了した。
図10は、第17段階〜第32段階における、作業者の作業および丁合装置10の動作を示している。第1ラウンドを完了して、給紙棚14の上に残留している広告をすべて取除き、できあがった広告束を再丁合用の2つの給紙棚14に積載する。さらに、この2つの給紙棚14を連段とする設定を行う。さらに9つの給紙棚14にA地区用の広告を積載する。こうして第17段階においてスタートボタンを押して、第2ラウンドのA地区の丁合を開始した。
第18段階において、ジャムにより丁合処理が停止し、ジャムエラーが発生した旨がディスプレイ21に表示された。このため作業者は、ジャム処理を行い、第19段階においてスタートボタンを再度押して丁合処理を再開した。このとき稼働時間管理部106は、丁合処理の停止時間をエラー非稼働時間に加算する。
第20段階において、用紙が無くなりそうな給紙棚14があったため、作業者によりストップボタンが押され、丁合処理が停止された。このときストップボタンがユーザに押されて丁合処理が停止した場合、稼働時間管理部106は、その停止時間を用紙の積載等の準備に要した時間とみなし、準備時間に加算する。作業者は、給紙棚14に用紙を補充した後、第21段階においてスタートボタンを押して丁合処理を再開させた。
ここで、第1の実施形態に係る丁合装置10では、給紙棚14からの重送検知をするときに、用紙の透過光量に基づいて重送か否かを判定する重送判定技術を採用していない。丁合装置10は広告を丁合することを目的として作られており、このため広範な種類の紙質の用紙や、様々な画像が印刷された用紙が給紙棚14から給紙されるためである。丁合装置10では、用紙の透過光量に代えて、連続する用紙の長さに基づいて重送か否かを判定している。具体的には、重送が生じる場合は、通常は複数の用紙がずれた状態で重なりながら給紙棚14から給紙される。このため、給紙棚14に積載された用紙よりも長い用紙の長さが検出されたときに、重送と判定する。広告の丁合では、重送を「連鎖」と呼ぶことがあるが、第1の実施形態では、「重送」として以下説明する。
第22段階において、ある給紙棚14で重送が発生したと判定され、用紙処理制御部104は、丁合処理を停止した。表示制御部110は、重送エラーが発生した旨をディスプレイ21に表示させた。作業者は、第23段階においてスタートボタンを押して丁合処理を再開するとともに、重送を含む用紙束から、余計に含んでいる用紙を取除いた。なお、用紙束から余計な用紙を取り除く前にスタートボタンを押して丁合処理を再開できるのは、重送の場合はスタッカ46に積載されている用紙束のうち重送が発生した用紙束から余計な用紙を取り除けばよいため、丁合処理開始後でも可能だからである。
第24段階において、1つの給紙棚14で用紙無しとなり、用紙無しエラーが発生した旨が表示された。作業者は、用紙無しとなった給紙棚14に用紙を補充し、第25段階においてスタートボタンを押して丁合処理を再開した。このとき稼働時間管理部106は、丁合処理の停止時間を準備時間に加算する。
第26段階において、A地区へ配布すべき用紙束の作成部数に地区カウンタが達した。このため用紙処理制御部104は、丁合処理を一旦終了させた。作業者は、給紙棚14の各々に残留している用紙のうち、B地区に必要の無い用紙は給紙棚14から除去し、B地区に必要な用紙は補充するか、空いている給紙棚14に新たに積載する。さらに、第1ラウンドで作成された用紙束を再丁合用の2つの給紙棚14に積載し、この2つの給紙棚14を連段に設定とする。
その後、第27段階において、作業者はスタートボタンを押してB地区の丁合を開始した。第28段階において、1つの給紙棚14で重送が発生したため丁合処理が停止され、重送エラーが発生した旨が表示された。作業者は、第29段階においてスタートボタンを押して丁合処理を再開した。また作業者は、スタッカ46に積載された用紙束のうち、重送を含む用紙束から余計な用紙を取除いた。
第30段階において、1つの給紙棚14で用紙無しが発生し、これと同時に他の1つの給紙棚14で重送が発生し、丁合処理が停止された。このとき、用紙無しと重送が発生した旨が表示された。作業者は、用紙無しとなった給紙棚14に用紙を積載し、第31段階においてスタートボタンを押すとともに、スタッカ46に積載された用紙束のうち、重送を含む用紙束から余計な用紙を取除いた。このとき稼働時間管理部106は、このときの丁合処理の停止時間を、上述のように丁合処理停止要因の各々に予め設定されている係数を用いて、用紙無しの解消に費やされた時間と、重送解消に費やされた時間とを算出する。具体的には、用紙無しには3、ジャムには4、空送りには2、重送には1の係数が割り当てられている。今回は用紙無しと重送のため、その係数は3と1であることから、停止時間の4分の3は用紙無しの解消に費やされ、4分の1は重送解消に費やされたと判定する。稼働時間管理部106は、用紙無しの解消に費やされた時間を通常非稼働時間に加算し、重送解消に費やされた時間をエラー非稼働時間に加算する。
第32段階において、1つの給紙棚14においてジャムが発生して丁合処理が停止され、ジャムエラーが発生した旨が表示された。ここで、この例では、12:00から13:00まで休憩時間に予め設定されている。稼働時間管理部106は、休憩時間おける丁合機構13の非稼働時間は、稼働時間にも、準備時間にも、エラー非稼働時間にも算入しない。ただし、休憩時間内に丁合機構13が稼働した場合は、稼働時間管理部106は、その時間を稼働時間に加算する。この例では、12:00:00の休憩時間開始から、12:02:15にジャムエラーで丁合処理が停止するまでの時間がこれにあたる。
図11は、第33段階〜第46段階における、作業者の作業および丁合装置10の動作を示している。第33段階において、時刻が13:00:00となり、休憩時間が終了した。作業者は、休憩時間開始時に発生したジャム処理を行ったあと、第34段階においてスタートボタンを押して丁合処理を再開した。このとき作業時間予測部108は、ジャム処理は休憩時間終了後に行われたと判定し、休憩時間の終了時刻である13:00:00からスタートボタンが押されるまでの時間をエラー非稼働時間に加算する。
ここで、休憩時間終了後、作業人数が1人減少した。残りの作業者は、ディスプレイ21にて作業人数を2人に変更する。処理条件取得部100は、変更後の作業人数を取得するとともに、作業人数が変更された時刻を、変更後の作業人数と対応して保持する。
第35段階において、1つの給紙棚14において用紙無しが発生したため丁合処理が停止され、用紙無しが発生した旨が表示された。作業者は、用紙無しの給紙棚14に用紙を補充することなく、第36段階においてスタートボタンを押して丁合処理を再開した。作業時間予測部108は、このときの丁合処理の停止時間を準備時間に加算するとともに、丁合処理に使用する給紙棚14の数を1減じる。
第37段階において、B地区へ配布すべき用紙束の作成部数に地区カウンタが達した。このため用紙処理制御部104は、丁合処理を一旦終了させた。作業者は、給紙棚14の各々に残留している用紙のうち、C地区に必要の無い用紙は給紙棚14から除去し、C地区に必要な用紙は補充するか、空いている給紙棚14に新たに積載する。さらに、第1ラウンドで作成された用紙束を再丁合用の2つの給紙棚14に積載し、この2つの給紙棚14を連段に設定とする。
その後、第38段階において、作業者はスタートボタンを押してC地区の丁合を開始した。C地区へは、第1ラウンドで作成された用紙束を含め、16種類の用紙を給紙棚14の各々に積載する。この16種類のうち1種類について、給紙部数設定を行う。この給紙部数設定は、作成すべき用紙束の合計の作成部数としてその地区に設定されている作成部数よりも少ない部数が設定可能となっている。用紙処理制御部104は、給紙部数設定が設定された給紙棚14の用紙を、作成すべき用紙束の合計の作成部数のうち、給紙部数設定により設定された部数の用紙束にのみ含ませるよう丁合処理を実行する。
この例では、給紙棚14の各々に積載された16種類の用紙のうち1種類について、C地区の合計の作成部数である800部よりも少ない600部に、給紙部数設定によって設定されている。この場合、用紙処理制御部104は、800部のうち600部の用紙束に、この1種類の用紙を含ませるよう丁合処理を実行する。このとき用紙処理制御部104は、600部連続給紙して自動停止し、残り200部は給紙しないように丁合処理を実行してもよく、また、4部丁合する間に3回だけその用紙を給紙させる間引き給紙により丁合処理を実行してもよい。したがって、C地区の合計の用紙束の作成部数である800部のうち、600部の用紙束に含まれる用紙枚数が16枚、200部の用紙束に含まれる用紙枚数が15枚となる。この機能は、所定の配達戸数に満たない部数の広告を、特定の地区に混入させるために使用する機能である。このため、特定の用紙を含む広告束と含まない広告束を均等に分散させて配布するためには、間引き給紙の方が望ましい。
次に、作業者は、第38段階においてスタートボタンを押し、C地区の丁合を開始する。第39段階では、1つの給紙棚14でジャムが発生して丁合処理が停止され、ジャムエラーが発生した旨が表示された。作業者は、その給紙棚14のジャム処理後、第40段階においてスタートボタンを押して丁合処理を再開した。このとき稼働時間管理部106は、丁合処理の停止時間をエラー非稼働時間に加算する。
第41段階では、1つの給紙棚14で重送が発生して丁合処理が停止され、重送が発生した旨が表示された。作業者は、第42段階においてスタートボタンを押して丁合処理を再開した。また作業者は、スタッカ46に積載された用紙束のうち、重送を含む用紙束から余計な用紙を取除いた。このとき稼働時間管理部106は、丁合処理の停止時間をエラー非稼働時間に加算する。
第43段階では、1つの給紙棚14で空送りが発声して丁合処理が停止され、空送りが発生した旨が表示された。作業者は、スタッカ46に積載された用紙束のうち、空送りが生じて特定の用紙が不足している用紙束にその用紙を補充した。作業者は、第44段階においてスタートボタンを押して丁合処理を再開した。このとき稼働時間管理部106は、丁合処理の停止時間をエラー非稼働時間に加算する。
第45段階において、B地区へ配布すべき用紙束の作成部数に地区カウンタが達した。このため用紙処理制御部104は、丁合処理を終了させた。さらに作業者は、第46段階において、ディスプレイ21に表示された「ログ記憶ボタン(図示せず)」にタッチした。ログ記憶ボタンがタッチされると、稼働時間管理部106は、そのジョブの開始から終了までに計測した稼働時間および非稼働時間を、そのジョブの処理条件とともに対応付けて稼働実績データとして記憶部112に格納する。
具体的には、稼働時間管理部106は、稼働時間における丁合処理の平均処理速度を算出する。このとき稼働時間管理部106は、各処理速度をその処理速度での稼働時間に掛け、それらを足し合わせた値を、合計の稼働時間で割ることにより、稼働時間における丁合処理の平均処理速度を算出する。
また、稼働時間管理部106は、作業時間における平均作業人数を算出する。このとき稼働時間管理部106は、作業時間から休憩時間を引いた実質作業時間において、各作業人数にその作業人数で経過した時間を掛け、それらを足し合わせた値を、実質作業時間によって割ることにより、平均作業人数を算出する。
また、稼働時間管理部106は、そのジョブにおいて作成した用紙束に含まれる用紙枚数の平均である平均丁合枚数を算出する。このとき稼働時間管理部106は、そのジョブにおいて複数種類の丁合枚数で用紙束が作成された場合、丁合枚数毎にその丁合枚数で作成された用紙束の部数を掛けてそれらを足し合わせ、足し合わせた値をそのジョブにおける用紙束の総作成部数で割ることにより、平均丁合枚数を算出する。
稼働時間管理部106は、計測された稼働時間、準備時間、エラー非稼働時間と、用紙束の作成部数、平均丁合枚数、用紙サイズなどの処理条件と、平均処理速度、平均作業人数などの処理条件とを対応付けた稼働実績データを生成し、これを保持する。
なお、ログ記憶ボタンがタッチされると、作業人数入力欄が表示されてもよい。この作業人数入力欄では、作業人数と、作業人数が増減した時刻とが入力可能に設けられていてもよい。稼働時間管理部106は、こうして入力された作業人数を、処理条件として稼働実績データに含める。
なお、稼働時間管理部106は、ログ記憶ボタンがタッチされるまでもなく、そのジョブのすべての作成部数の用紙束の作成が完了したときに、この稼働実績データを記憶部112に記憶してもよい。また、丁合処理実行中に表示される図8に表示されるメイン画面150に、作業中の作業人数と、作業人数変更ボタンとが表示されていてもよい。処理条件取得部100は、作業人数変更ボタンが作業者に押されて作業人数が変更されたとき、変更後の作業人数を処理条件として取得するとともに、作業人数の変更時刻をその作業人数に対応付けて保持してもよい。
図12は、第1の実施形態に係る稼働実績画面370を示す図である。表示制御部110は、ジョブにおいて作成すべきすべての用紙束の作成が完了したとき、稼働実績画面370をディスプレイ21に表示させる。なお、メイン画面150などに、稼働実績表示ボタンが設けられていてもよく、表示制御部110は、このボタンがユーザにタッチされたときに稼働実績画面370をディスプレイ21に表示してもよい。
稼働実績画面370には、稼働実績表示バー372、ラウンド地区表示欄374、稼働時間表示欄376、準備時間表示欄378、エラー処理時間表示欄380、休憩時間表示欄382、平均処理速度表示欄384、および平均作業人数表示欄386が表示される。上述のように、稼働時間管理部106は、一つのジョブが開始されてから完了するまでの丁合機構13の稼働時間と非稼働時間とを計測する。稼働実績表示バー372は、1つのジョブの実行中に計測された稼働時間、準備時間、エラー非稼働時間を経時的に示すよう、水平方向に延在する矩形の図形として表示される。具体的には、稼働実績表示バー372の水平方向は、左端が丁合処理の開始時で、右端が丁合処理の終了時とされた時間軸とされている。表示制御部110は、各時刻で丁合機構13が稼働していたのか、準備時間で非稼働だったのか、エラーにより非稼働だったのかを、それぞれが識別可能となるよう異なるパターンまたは色で、稼働時間、準備時間、およびエラー非稼働時間を表示する。表示制御部110は、計測された稼働時間および非稼働時間をこうしてディスプレイ21に表示する。
ラウンド地区表示欄374は、稼働実績表示バー372の下方において稼働実績表示バー372と同様に水平方向に延在する矩形の図形として表示される。ラウンド地区表示欄374の水平方向もまた、左端が丁合処理の開始時で、右端が丁合処理の終了時とされた時間軸とされている。ラウンド地区表示欄374には、どの時刻からどの時刻までが、どの地区のどのラウンドかが表示される。
稼働時間表示欄376には、計測された稼働時間が表示される。準備時間表示欄378には、計測された準備時間が表示される。エラー処理時間表示欄380には、計測されたエラー非稼働時間が表示される。休憩時間表示欄382には、計測された休憩時間が表示される。なお、予め設定された休憩時間帯において丁合機構13が稼働していたときは、休憩時間帯の長さから稼働時間が引かれた時間が休憩時間とされる。平均処理速度表示欄384には、稼働時間における丁合処理の平均処理速度が表示される。また、平均作業人数表示欄386には、平均作業人数が表示される。
(第2の実施形態)
図13は、第2の実施形態に係る製本システム400の構成を示す図である。製本システム400は、丁合装置410、中綴じ折り装置414、断裁成形装置416、ベルトスタッカ418、ディスプレイ420、および電子制御部422を有する。
第2の実施形態では、丁合装置410は2つが並設される。丁合装置410は、丁合機構428およびベルト搬送機構438を有する。丁合機構428は、給紙機構430、垂直搬送機構432、および給紙トレイ434を有する。給紙トレイ434および給紙機構430は、一つの丁合装置410にそれぞれ10個ずつ設けられる。なお、丁合装置410に10個以外の複数の給紙トレイ434が設けられてもよい。
給紙機構430は、ベルト440、サクションダクト442、エア吹出ダクト444、および給紙搬送路450を有する。垂直搬送機構432は、垂直搬送ローラ448、垂直搬送路451、および用紙搬送ベルト452を有する。給紙トレイ434に積載された用紙は、エア吹出ダクト444により用紙間にエアが吹き付けられる。給紙トレイ434に積載された用紙のうち最上位の用紙は、サクションダクト442によりベルト440に吸着され、給紙搬送路450に搬送され、垂直搬送ローラ448により垂直搬送路451に搬送される。垂直搬送路451に搬送された用紙は、上下方向に延在する用紙搬送ベルト452によってさらに下方に搬送される。
用紙搬送ベルト452によって下方に搬送される用紙は、搬送中に他の給紙トレイ434から給紙された用紙と垂直搬送路451において重ね合わされながらさらに下方に搬送される。このように、丁合装置410では、垂直搬送路451において10枚の用紙を重ね合わせることが可能となっている。以下、上流側の丁合装置410を第1丁合装置410Aとし、下流側の丁合装置410を第2丁合装置410Bとする。丁合装置410において重ね合わされた用紙束は、中継搬送機構423によって第2丁合装置410Bに搬送される。第2丁合装置410Bでは、第1丁合装置410Aから送り込まれた用紙束をベルト搬送機構438で下流側へと搬送する。この用紙束は、第1丁合装置410Aによって重ね合わされ作成された用紙束とさらに重ね合わされる。このため、第1丁合装置410Aと第2丁合装置410Bとで、最大20枚の用紙束を作成することができる。第2丁合装置410Bによって作成された用紙束は、中継搬送機構424によって中綴じ折り装置414に送り込まれる。なお、中継搬送機構424の下方にはリジェクトトレイ425が設けられている。リジェクトトレイ425には、中継搬送機構424から分岐して排出される用紙束が積載される。
中綴じ折り装置414は、用紙に中綴じ折り処理を施す。中綴じ折り装置414は、綴じ機構457、折り機構459、折り無しスタッカ468を有する。綴じ機構457は、サイドジョバー454、ステッチャ456、綴じストッパ458、およびバックジョガー455を有する。サイドジョバー454は一対設けられ、各々が綴じ機構457において所定枚数の用紙が重なり合って形成された用紙束の側端部に当接し、用紙搬送方向と垂直な方向である用紙幅方向における用紙束の位置を位置決めする。綴じストッパ458およびバックジョガー455は、綴じ機構457において所定枚数の用紙が重なり合って形成された用紙束の先端部および後端部にそれぞれ当接し、用紙束の用紙搬送方向における位置を位置決めする。サイドジョバー454、綴じストッパ458、およびバックジョガー455の詳細については後述する。ステッチャ456は、綴じストッパ458、サイドジョバー454、およびバックジョガー455によって位置決めされた用紙束に対して綴じ処理を施す。
折り機構459は、綴じ機構457の下流側に設けられており、綴じ機構457によって綴じ処理が実施された用紙束に、綴じた箇所で用紙束を折りたたむ折り処理を実施する。折り機構459は、一対の折りローラ460、折りナイフ461、折りストッパ466を有する。
綴じ機構457にて綴じ処理が実施されると、綴じストッパ458が下方に退避し、綴じられた用紙束が折り機構459に送り込まれる。折り機構459に送り込まれた用紙束は、先端が折りストッパ466に当接したところで用紙搬送方向の位置決めがされる。メイン搬送路462の上方には一対の折りローラ460が、軸方向が用紙搬送方向と垂直な方向に向くよう、用紙搬送方向に並設されている。折りナイフ461は、モータ(図示せず)が作動することにより一対の折りローラ460の間とメイン搬送路462の下方とを上昇および下降することが可能となっている。折りストッパ466により用紙束が用紙搬送方向の位置決めがされた状態で折りナイフ461を上昇させることにより、用紙束が一対の折りローラ460の間に巻き込まれる。第1の実施形態において、折り位置とは、折りナイフ461の先端が上昇して用紙束に当接するときの折りナイフ461の先端位置をいうものとする。折りストッパ466の詳細については後述する。一対の折りローラ460は、強い力で用紙束を挟持しながら用紙束を上方に搬送するよう回転することにより、用紙束に折り目を付ける。一対の折りローラ460によって折り目が付けられた中綴じ折り冊子(以下、「冊子」という)は、一対の折りローラ460のニップ部から上方に向かう搬送路463を通ってベルト搬送機構464に送り込まれ、ベルト搬送機構464は、冊子を断裁機構469に送り出す。
なお、折りストッパ466は、ソレノイドをオン・オフすることによりメイン搬送路462に進退可能となっている。中綴じ折り装置414において綴じ処理および折り処理が施されない場合、綴じストッパ458および折りストッパ466はメイン搬送路462から退避した状態となり、折りストッパ466の下流に設けられた折り無しスタッカ468に積載される。
断裁成形装置416は、断裁機構469および成形機構476を有する。断裁機構469は、中綴じ折り装置414から送り込まれた冊子の小口を断裁して、最終的な冊子を作成する。断裁機構469は、小口裁断刃470、天地断裁刃(図示せず)、用紙押さえ部472、およびストッパ474を有する。
ストッパ474は、ソレノイド(図示せず)をオン・オフすることにより、用紙搬送路475に進退可能とされている。冊子の小口を断裁する場合、断裁機構469は、冊子が送り込まれるタイミングでストッパ474を用紙搬送路475に突出させておく。これにより、断裁機構469に送り込まれた冊子は先端がストッパ474に当接して用紙搬送方向の位置決めがなされる。
用紙押さえ部472はストッパ474より用紙搬送方向上流側(以下、単に「上流側」という)の用紙搬送路475上方に配置され、モータ(図示せず)が作動することにより下降して用紙搬送路475にある冊子を押さえつけて固定する。小口裁断刃470は用紙押さえ部472のさらに上流の用紙搬送路475上方に配置され、モータ(図示せず)が作動することにより下降する。天地裁断刃は用紙押さえ部472の側方において用紙搬送路475上方に配置され、モータ(図示せず)が作動することにより下降する。ストッパ474により用紙搬送方向の位置決めがされた状態で、用紙押さえ部472が冊子を押さえつけ、小口裁断刃470が下降したときはその冊子の小口が断裁され、天地断裁刃が下降したときはその冊子の天地が断裁される。したがって成形機構476は、小口断裁機構および天地断裁機構のどちらにも機能する。作成された冊子はベルトスタッカ418に送り出され、ベルトスタッカ418上に蓄えられる。
成形機構476は、冊子の背を平坦化して角形に成形する。成形機構476は、把持機構478および押圧機構480を有する。把持機構478は、断裁機構469から搬送された冊子の背周辺を把持する。押圧機構480は、把持された冊子の背を押圧して平坦化する。押圧機構480は、冊子の背から小口に向かう方向に進出することにより冊子の背を押圧するよう設けられていてもよく、また、冊子の背を押圧しながら転動するローラを有していてもよい。このような成形機構476の構成は公知であることから詳細な説明は省略する。
図14は、第2の実施形態に係る製本システム400の機能ブロック図である。図14において電子制御部422は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMなどのハードウェア、およびソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックが描かれている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェアおよびソフトウェアの組合せによって様々な形で実現することができる。
電子制御部422は、処理条件取得部500、用紙処理制御部504、稼働時間管理部506、作業時間予測部508、および表示制御部510を有する。処理条件取得部500は、丁合処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する。例えば処理条件取得部500は、作成すべき冊子の部数や、冊子に含ませるべき用紙の枚数である丁合枚数、給紙すべき給紙棚14などを製本処理の処理条件として取得する。
ディスプレイ420は、入力装置としても機能するタッチパネル式ディスプレイが採用されている。ユーザは、ディスプレイ420にて各種の設定入力を行うことが可能となっている。またユーザは、丁合処理、綴じ処理、折り処理、小口断裁処理、天地断裁処理、および成形処理のうち、どの処理を実行するかをディスプレイ420を用いて入力可能となっている。処理条件取得部500は、丁合処理、綴じ処理、折り処理、小口断裁処理、天地断裁処理、および成形処理のうち、実行すべきサブ処理を処理条件としてさらに取得する。なお、サブ処理がこれに限られないことは勿論である。
また、ユーザは作業人数をディスプレイ420に入力できるよう設定画面が設けられている。処理条件取得部500は、ユーザに入力された作業人数を処理条件として取得する。なお、製本システム400では製本の処理速度を変更することは困難であるため、処理速度は変更可能とされていない。なお、製本システム400においても製本の処理速度が変更可能に設けられていてもよく、この場合、処理条件取得部500は、ユーザに入力された処理速度を、作業時間として取得する。
稼働時間管理部106は、一つのジョブが開始されてから完了するまでに計測された丁合機構13の稼働時間および非稼働時間と、そのジョブの作成部数、丁合枚数、用紙サイズなどの処理条件と、丁合処理の処理速度および作業人数などの処理条件と、を対応付けて当該ジョブの稼働実績データとして記憶部112に記憶する。
用紙処理制御部504は、ジョブの実行開始要求を取得した場合、当該ジョブの処理条件にしたがって丁合処理を実行するよう丁合機構13を制御する。具体的には、製本システム400は、各々が異なるサブ処理を実行する複数のサブ処理機構を含む。第2の実施形態では、サブ処理機構として、丁合機構428、綴じ機構457、折り機構459、断裁機構469、および成形機構476を含む。用紙処理制御部504は、これらの機構の各々の作動を制御することにより、丁合処理、綴じ処理、折り処理、断裁処理、および成形処理を制御する。このため用紙処理制御部504は、丁合処理制御部、綴じ処理制御部、折り処理制御部、断裁処理制御部、および成形処理制御部として機能する。
上述のように、これらの処理を実行するか否かはユーザが設定できる。用紙処理制御部504は、ユーザが設定した処理条件に含まれるサブ処理を実行するよう、これらの機構を制御する。例えば、丁合処理、綴じ処理、および折り処理は実行するが、断裁処理と成形処理は実行しないようユーザに設定された場合、用紙処理制御部504は、設定された通り丁合処理、綴じ処理、および折り処理は実行するが、断裁処理と成形処理は実行しないよう、丁合機構428、綴じ機構457、折り機構459、断裁機構469、および成形機構476の各々を制御する。
第2の実施形態においても、稼働時間管理部506は、一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間のうち丁合機構13の稼働時間と非稼働時間とを計測する。作業時間予測部508は、そのジョブの処理条件と対応付けて稼働実績データとして記憶部512に記憶する。このとき稼働時間管理部506は、計測された稼働時間と非稼働時間とを、実行したサブ処理を含む処理条件と、作業人数を含む処理条件と、をそれぞれ対応付けて稼働実績データとして記憶部512に記憶する。
作業時間予測部508は、実行すべきジョブの処理条件が取得された場合、取得した当該ジョブと所定の類似条件を満たして類似する処理条件を含む稼働実績データを特定し、特定された稼働実績データを用いて作業時間を予測する。ここで第2の実施形態では、作業時間予測部508は、取得した当該ジョブの処理条件と同じサブ処理を処理条件として含む稼働実績データを類似条件を満たすとして特定する。例えば丁合処理、綴じ処理、および折り処理は実行するが、断裁処理と成形処理は実行しないようユーザに設定された場合、処理条件取得部500は、実行すべきサブ処理として丁合処理、綴じ処理、および折り処理を処理条件に含めて取得する。作業時間予測部508は、同じく丁合処理、綴じ処理、折り処理が実行されて処理条件に含められた稼働実績データを記憶部512に記憶された複数の稼働実績データの中から特定する。次に作業時間予測部508は、記憶部512に記憶された実施済みのジョブの稼働実績データの中から、実行すべきジョブとトータルの作成部数が同一または所定部数以内で異なる実施済みのジョブを特定する。作業時間予測部508は、これらの絞り込み工程により、実行すべきジョブに類似する実施済みのジョブの稼働実績データを4〜6程度に絞り込む。
次に作業時間予測部508は、実行すべきジョブと丁合枚数が同一または所定範囲で異なるジョブを特定する。さらに作業時間予測部508は、実行すべきジョブと用紙サイズが同一または所定の類似範囲とされる用紙サイズのジョブを特定する。作業時間予測部508は、これらの絞り込みにより、実行すべきジョブに類似する実施済みのジョブの稼働実績データをさらに1〜3程度に絞り込む。
この時点で実施済みのジョブの稼働実績データを1つに絞ることができていない場合、作業時間予測部508は、実行すべきジョブの作業人数と同一または所定範囲内で異なる作業人数の実施済みのジョブを特定する。このとき作業時間予測部508は、実行すべきジョブの作業人数と最も近い1つの実施済みのジョブを特定してもよい。こうして作業時間予測部508は、実行すべきジョブの処理条件と所定の類似条件を満たす1つの実施済みのジョブの稼働実績データを特定する。作業時間予測部508は、特定した稼働実績データを、稼働時間の予測のために参照すべき稼働実績データとする。以下、特定した稼働実績データの元となった実行済みのジョブを「類似ジョブ」という。なお、稼働実績データの特定方法が上記に限られないことは勿論である。
作業時間予測部508は、こうして特定された稼働実績データを用いて作業時間を予測する。処理条件取得部500は、予測した作業時間をディスプレイ420に表示する。このため表示制御部510は、予測した作業時間を報知する報知制御部として機能する。
なお、設定画面(図示せず)において、たとえば12時から13時など、製本システム400を非稼働とすべき休憩時間帯を入力することができる点は第1の実施形態と同様である。また、作業時間予測部108は、休憩時間を考慮しない暫定作業時間をまず予測し、処理開始時刻から暫定作業時間が経過するまでの間に休憩時間帯にさしかかる場合、暫定作業時間に休憩時間帯の長さを加えて作業時間を算出する点も第1の実施形態と同様である。
図15は、第2の実施形態に係る製本システム400による製本処理の作業工程の一例を示す図である。第1段階において製本システム400の電源を投入すると、表示制御部510は、ディスプレイ420に「作業開始ボタン」を表示する。第2段階において、作業者によってディスプレイ420の「作業開始ボタン」がタッチされると、表示制御部510は、作業人数入力画面をディスプレイ420に表示する。ユーザは、この作業人数入力画面にて作業人数を入力すると、表示制御部510は、メイン画面150をディスプレイ420に表示させる。なお、作業人数は、全丁合作業終了後に入力可能とされていてもよい。また、人数に変化があった場合は、変化した時刻を後から入力できるようされていてもよい。
ここで、電子制御部422は、現在時刻を電子情報で取得可能な電子時計を内部に有する。作業時間予測部508は、製本システム400の電源投入後、メイン画面(図示せず)が表示されたときの時刻を、処理開始時刻として取得する。なお、作業時間予測部508は、電源投入して製本システム400が起動したときの時刻を処理開始時刻として取得してもよい。また、給紙トレイ434の各々には用紙センサが設けられている。作業時間予測部508は、用紙センサによって最初に給紙トレイ434に用紙が積載された時刻を処理開始時刻として取得してもよい。さらに、スタートボタン(図示せず)がユーザによって押され、ジョブの処理開始要求を取得した時刻を処理開始時刻として取得してもよい。また、表示制御部510は、処理開始時刻の入力欄をディスプレイ420に表示してもよい。作業時間予測部508は、ユーザによって処理開始時刻の入力欄に入力された時刻を、処理開始時刻として取得してもよい。
製本システム400の電源がオンにされると、電子制御部422は、製本システム400のシステム構成を取得する。具体的には、製本システム400の電源がオンにされた場合、丁合装置410、中綴じ折り装置414、および断裁成形装置416は、それぞれ機種情報などの識別情報を電子制御部422に送信する。電子制御部422は、この識別情報を受信することにより、どの装置がいくつ取り付けられているかを示すシステム構成を取得する。こうして電子制御部422は、丁合装置410の連結台数、中綴じ折り装置414や断裁成形装置416の機種についての情報を取得する。
ここで、丁合装置410は、ブロックモードと呼ばれる給紙方法で用紙を丁合することが可能となっている。ブロックモードとは、丁合装置410に含まれる給紙トレイ434を複数のブロックに分け、ブロックごとに丁合処理を実行する機能をいう。例えば第1丁合装置410Aの給紙トレイ434を2ブロックに分け、第2丁合装置410Bの給紙トレイ434を2ブロックに分けると、合計4ブロックが形成される。これをA〜Dブロックとすると、Aブロックから丁合処理を開始して、Aブロックのいずれかの給紙トレイ434が用紙無しとなると、次にBブロックで丁合処理を開始する。これをA−B−C−Dの順に行い、Dブロックのいずれかの給紙トレイ434が用紙無しとなると、再びAブロックで丁合処理を開始する。以下、設定された作成部数の冊子が作成されるまで、これを繰り返す。これにより、丁合処理が実行されていないブロックの給紙トレイ434に用紙を補充することで、用紙無しにより丁合処理が中断することを回避できる。
このブロックモードが設定された場合、処理条件取得部500は、用紙が既に積載されている給紙トレイ434を把握し、その棚を、そのブロックにおいて給紙すべき給紙トレイ434として設定する。処理条件取得部500は、どの給紙トレイ434がどのブロックに属しているか、どの給紙トレイ434から給紙するか、を示す情報を処理条件として取得する。
作業者は、ディスプレイ420を用いて、冊子の作成部数、給紙に使用する給紙トレイ434、ブロックモードの設定、どのサブ処理を実行するか、について設定する。また、製本システム400には、給紙トレイ434における用紙の有無と重送検知の閾値を決定するためのプリセット給紙機能が設けられており、ディスプレイ420の設定画面には、このプリセット給紙を実行するためのプリセットボタンが設けられている。
プリセットボタンが作業者に押されると、用紙処理制御部504は、設定された給紙トレイ434から1枚ずつ給紙するよう丁合機構428を制御する。電子制御部422は、これにより、給紙対象として設定された給紙トレイ434に用紙が積載されているかを確認し、および給紙トレイ434に設けられた用紙センサの検出値に対する重送検知時の閾値を決定する。このとき、ブロックモードが設定されている場合であっても、これらを確認、決定するために、給紙対象となっているすべての給紙トレイ434から1枚ずつ給紙する。なお、この例では、上述のように4つのブロックが設定されている。
処理条件取得部100は、プリセット給紙によって給紙対象と判定した給紙トレイ434を処理条件に含める。例えばこの例では5つの給紙トレイ434を含むAブロックにおいて4つの給紙トレイ434に用紙が積載されていたことが検知された。このため処理条件取得部500は、この4つの給紙トレイ434を給紙対象の給紙トレイ434として設定し、処理条件に含める。稼働時間管理部506は、このプリセット給紙が実行されている時間を、稼働時間に加算せず、準備時間に加算する。なお、稼働時間に加算してもよい。
ディスプレイ420における作業者による設定作業が終了し、第3段階において作業者は、スタートボタンを押し、製本処理を開始した。このとき稼働時間管理部506は、製本処理の開始時刻から、スタートボタンが押されるまでの時間を準備時間として加算する。以下、製本処理が継続している間は、稼働時間管理部506は、稼働時間を継続して加算するものとする。
第4段階において、中綴じ折り装置414でジャムが発生して製本処理が停止し、ディスプレイ420にジャムエラーが発生した旨が表示された。作業者は、ジャム処理後、ディスプレイ420に表示された強制排紙ボタン(図示せず)をタッチして、製本システム400内に停留している用紙をベルトスタッカ418などに強制排紙させ、スタートボタンを押して再び製本処理を開始した。このとき稼働時間管理部506は、製本処理の停止時間をエラー非稼働時間に加算する。
第6段階において、ある給紙トレイ434の用紙が少なくなっていたため、作業者によってストップボタンが押され、製本処理が停止された。製本処理停止後、作業者によってその給紙トレイ434に用紙が補充された。稼働時間管理部106は、作業者が自らストップボタンを押した場合は、丁合装置10に異常が発生していない非エラー要因によって丁合処理が停止したと通常は判断し、これによる丁合処理の停止時間を準備時間に加算する。
ここで、この例では、12:00から13:00まで休憩時間に予め設定されている。稼働時間管理部506は、休憩時間おける製本システム400の非稼働時間は、稼働時間にも、準備時間にも、エラー非稼働時間にも算入しない。したがって、この場合はストップボタンが押されたが、これによる製本処理の停止時間を準備時間に加算しない。ただし、休憩時間内に製本システム400が稼働した場合は、稼働時間管理部506は、その時間を稼働時間に加算する。この例では、12:00:00の休憩時間開始から、12:02:05にストップボタンが押されて丁製本処理が停止するまでの時間がこれにあたる。
第7段階において、休憩時間が終了し、第8段階において、作業者によってスタートボタンが押され、製本処理が再開された。稼働時間管理部506は、休憩時間終了からスタートボタンが押されるまでの時間を準備時間として加算する。休憩時間の終了後、作業人数が1人増加した。このため作業者によって作業人数が2人に増えたことがディスプレイ420を使って入力された。処理条件取得部500は、入力された作業人数を処理条件として取得する。
第9段階において、1つの給紙トレイ434で用紙無しが検知され、製本処理が停止された。このとき稼働時間管理部506は、それまで製本システム400が稼働していた時間を稼働時間に加算する。作業者によって用紙無しの給紙トレイ434に用紙が補充され、第10段階においてスタートボタンが押され、製本処理が再開された。このとき稼働時間管理部506は、製本処理の停止時間を準備時間に加算する。
次に第11段階において、1つの給紙トレイ434で重送が発生した。しかし、製本処理は停止されず、重送した用紙を含む用紙束はそのままリジェクトトレイ425に搬送される。これは、新聞広告束の作成とは異なり、既に搬送された用紙を再び給紙トレイ434に戻すなどの作業が実施されることは稀だからである。重送が生じた冊子は作業者に除去されるが、製本処理は停止されないため、稼働時間管理部506は、そのまま稼働時間の加算を継続する。
第12段階では、第11段階と同じ給紙トレイ434で連続して重送が発生した。このように連続して重送が発生した場合、用紙処理制御部504は、丁合装置410に異常が発生したと判定し、重送した用紙を含む用紙束はそのままリジェクトトレイ425に搬送され、製本処理を停止する。製本処理の停止後、作業者によって、エア吹出ダクト444による吹出エア増加、サクションダクト442による吸引エア減少、重送防止部材の調整などの調整作業が実施され、その後、スタートボタンが押されて製本処理が再開された。稼働時間管理部506は、このときの製本処理の停止時間をエラー非稼働時間に加算する。
第13段階で、1つの給紙トレイ434でジャムが発生し、同時に他の1つの給紙トレイ434で用紙無しが発生し、製本処理が停止された。このため作業者によってジャム処理が行われ、さらに用紙無しの給紙トレイ434に用紙が補充された後、第15段階においてスタートボタンが押されて製本処理が再開された。
このとき稼働時間管理部506は、このときの製本処理の停止時間を、上述のように製本処理停止要因の各々に予め設定されている係数を用いて、用紙無しの解消に費やされた時間と、重送解消に費やされた時間とを算出する。具体的には、用紙無しには3、ジャムには4、空送りには2、重送には1の係数が割り当てられている。今回はジャムと用紙無しのため、その係数は4と3であることから、停止時間の7分の4はジャム処理に費やされ、停止時間の7分の3は用紙無しの解消に費やされたと判定する。稼働時間管理部506は、ジャム処理に費やされた時間をエラー非稼働時間に加算し、用紙無しの解消に費やされた時間を通常非稼働時間に加算する。スタートボタンを押した後、給紙トレイ434が上昇し、エア吹出ダクト444からのエアによる分離が安定するまでに10秒程度の時間を要するが、これも稼働時間に算入する。なお、この時間は準備時間に加算してもよい。
第16段階において、作成すべき冊子の作成部数にトータルカウンタが達したため、用紙処理制御部504は、製本処理を終了させた。こうして一つのジョブが完了した。
1つのジョブが完了すると、稼働時間管理部506は、そのジョブの開始から終了までに計測した稼働時間および非稼働時間を、そのジョブの処理条件とともに対応付けて稼働実績データとして記憶部112に格納する。具体的には、稼働時間管理部506は、作業時間における平均作業人数を算出する。このとき稼働時間管理部506は、作業時間から休憩時間を引いた実質作業時間において、各作業人数にその作業人数で経過した時間を掛け、それらを足し合わせた値を、実質作業時間によって割ることにより、平均作業人数を算出する。
また、稼働時間管理部506は、そのジョブにおいて作成した冊子に含まれる用紙枚数の平均である平均丁合枚数を算出する。平均丁合枚数の算出方法は第1の実施形態と同様である。なお、製本システム400では途中で異なる丁合枚数になることは少ないため、単一の丁合枚数がそのまま平均丁合枚数になることが多い。
稼働時間管理部506は、計測された稼働時間、準備時間、エラー非稼働時間と、冊子の作成部数、平均丁合枚数、用紙サイズ、実行したサブ処理などの処理条件と、平均作業人数などの処理条件とを対応付けた稼働実績データを生成し、これを保持する。なお、稼働時間管理部506は、稼働時間における製本処理の平均処理速度を算出してもよい。このとき稼働時間管理部506は、稼働時間を、作成された冊子の総部数で割ることにより、平均処理速度を算出する。稼働時間管理部506は、算出した平均処理速度を稼働実績データに含める。
(第3の実施形態)
図16は、第3の実施形態に係る用紙処理システム600の構成を模式的に示すブロック図である。用紙処理システム600は、丁合装置602、シートフィーダ604、または印刷装置606を有する。したがって、用紙処理システム600では、丁合装置602による丁合処理、シートフィーダ604による給紙処理、または印刷装置606による印刷処理が、サブ処理として実行可能に設けられる。丁合装置602には右排出スタッカ608が接続されていてもよい。また、印刷装置606に代えて、電子写真方式による画像形成装置や、インクジェットによる画像記録装置が設けられてもよい。
また、用紙処理システム600は、綴じ装置610、糊付け装置612、左排出スタッカ614、または中綴じ折り装置616を有する。さらに用紙処理システム600は、糊付け装置612または中綴じ折り装置616が設けられる場合、冊子が積載されるベルトスタッカ624が設けられる。したがって用紙処理システム600では、綴じ装置610による綴じ処理、糊付け装置612による糊付け処理、または中綴じ折り装置616による中綴じ折り処理が、サブ処理として実行可能に設けられる。
中綴じ折り装置616が設けられる場合、用紙処理システム600は、さらに小口断裁装置618、天地断裁装置620、または角形成形装置622が、中綴じ折り装置616の下流に設けられていてもよい。したがって用紙処理システム600では、小口断裁装置618による小口断裁処理、天地断裁装置620による天地断裁処理、または角形成形装置622による角形成形処理が実行可能に設けられる。
用紙処理システム600には、電子制御部(図示せず)が設けられている。電子制御部は、各種の演算を実行するCPU、各種の制御プログラムを格納するROM、およびデータ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMを有する。電子制御部は、図16に示す各装置に接続され、各装置における用紙への処理を制御する。用紙処理システム600の電源がオンにされると、電子制御部は、用紙処理システム600のシステム構成を取得する。具体的には、用紙処理システム600の電源がオンにされた場合、これら各装置の機種情報などの識別情報を電子制御部に送信する。電子制御部は、この識別情報を受信することにより、どの装置がいくつ取り付けられているかを示すシステム構成を取得する。
ユーザは、入力装置を用いて、用紙束または冊子の作成部数を入力可能とされている。電子制御部は、入力された作成部数を処理条件として取得する。またユーザは、図16に示す各装置によるサブ処理のうち、どのサブ処理を実行するかをディスプレイ420を用いて入力可能となっている。処理条件取得部500は、ユーザによって選択されたサブ処理を処理条件として取得する。なお、サブ処理がこれに限られないことは勿論である。電子制御部は、ジョブの実行開始要求を取得した場合、当該ジョブの処理条件にしたがって処理を実行するよう用紙処理システム600の各装置を制御する。電子制御部は、第1および第2の実施形態のように処理速度または作業人数を処理条件として取得してもよい。
電子制御部は、一つのジョブが開始されてから完了するまでに計測された作業時間と、そのジョブにおける用紙束または冊子の作成部数、丁合枚数、用紙サイズ、実行されるサブ処理、などの処理条件と、丁合処理の処理速度および作業人数などの処理条件と、を対応付けて当該ジョブの稼働実績データとして記憶部に記憶する。
第3の実施形態においても、電子制御部は、一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間のうち用紙処理システム600の稼働時間と非稼働時間とを計測する。電子制御部は、そのジョブの処理条件と対応付けて稼働実績データとして記憶部に記憶する。このとき電子制御部は、計測された稼働時間と非稼働時間とを、実行したサブ処理を含む処理条件と、作業人数を含む処理条件と、をそれぞれ対応付けて稼働実績データとして記憶部に記憶する。
電子制御部は、実行すべきジョブの処理条件が取得された場合、取得した当該ジョブと所定の類似条件を満たして類似する処理条件を含む稼働実績データを特定し、特定された稼働実績データを用いて作業時間を予測する。ここで第3の実施形態においても、電子制御部は、取得した当該ジョブの処理条件と同じサブ処理を処理条件として含む稼働実績データを特定し、特定された稼働実績データを用いて作業時間を予測する。これにより、上記のような様々な装置によってシステム構成が可能となっている場合においても、作業時間を適切に予測することが可能となる。
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
ある変形例では、用紙処理システムは、サーバと、サーバにそれぞれがネットワークを介して接続される用紙処理装置と、を含む。用紙処理装置は、第1の実施形態に係る丁合装置10であってもよく、第2の実施形態に係る製本システム400であってもよく、また、第3の実施形態に係る用紙処理システム600であってもよい。
複数の用紙処理装置の各々は、用紙処理機構および電子制御部を有する。電子制御部は、各種の演算を実行するCPU、各種の制御プログラムを格納するROM、およびデータ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMを有する。電子制御部は、複数の用紙処理機構の各々に接続され、各々における用紙への処理を制御するよう、用紙処理機構を制御する。
複数の用紙処理装置は、用紙束または冊子を作成するために用紙を搬送してその用紙に所定処理を実行する。複数の用紙処理装置の各々は、丁合装置、シートフィーダ、印刷機、綴じ装置、折り装置、糊付け装置、中綴じ折り装置、小口断裁装置、天地断裁装置、角形成装置など、異なるサブ処理をそれぞれが実行する複数のサブ処理装置のうち2つ以上の組み合わせによって構成される。なお、用紙に所定処理を施す他の装置が含められてもよい。
電子制御部は、処理条件取得部、処理条件取得部、用紙処理制御部、稼働時間管理部、作業時間予測部、表示制御部、およびディスプレイを有する。処理条件取得部は、作成すべき用紙束または冊子の部数を含む所定処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する。用紙処理制御部は、ジョブの処理条件にしたがって所定処理を実行するよう用紙処理装置を制御する。稼働時間管理部は、ジョブの実行開始要求を取得した場合、一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間を計測する。このとき作業時間予測部は、一つのジョブが開始されてから完了するまでの用紙処理装置の稼働時間と非稼働時間とを計測する。サーバは、複数の用紙処理装置にネットワークを通じて接続され、用紙処理装置の各々の稼働時間を管理する。
稼働時間管理部は、一つのジョブ完了までに計測された作業時間、用紙処理装置の稼働時間および非稼働時間と、当該ジョブの処理条件と、を対応付けて当該ジョブの稼働実績データとしてサーバに送信する。サーバは、受信した稼働実績データを記憶装置に格納する。
ここで、作業時間予測部は、実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合に、当該ジョブの処理条件とサーバの記憶装置に格納された稼働実績データとを用いて当該ジョブの実行開始から実行終了までの作業時間を予測する。このとき作業時間予測部は、取得した当該ジョブの処理条件と同じサブ処理を処理条件として含む稼働実績データを特定し、特定された稼働実績データを用いて作業時間を予測する。予測方法は上述の実施形態と同様である。表示制御部は、予測した作業時間をディスプレイに表示する。このようにサーバに稼働実績データを送信することで、複数の用紙処理装置からネットワークを通じて稼働実績データを蓄積することができる。このため、実行すべきジョブと類似するジョブを発見しやすくすることができ、ジョブの作業時間をより正確に算出することができる。
ある変形例では、コンピュータには、作業時間予測プログラムがインストールされている。コンピュータは、複数の丁合装置10または製本システム400にネットワークを通じて接続され、それらの稼働時間を管理する。コンピュータは、ユーザの操作に応じて稼働実績データの送信要求を丁合装置10または製本システム400に送り、丁合装置10または製本システム400は、送信要求に応じて稼働実績データをコンピュータに送信する。コンピュータは、受信した稼働実績データをハードディスクなどの記憶装置に格納する。
コンピュータは、想定処理条件取得部、作業時間予測部、表示制御部を有する。マウスやキーボードなどの入力装置を用いてユーザが、丁合装置10や製本システム400で作成すべきと想定される用紙束または冊子の部数を含む想定処理条件を一つの想定ジョブに対し入力可能となっている。想定処理条件取得部は、ユーザによって入力された想定処理条件を一つの想定ジョブに対し取得する。作業時間予測部は、想定処理条件が取得された場合に、当該想定ジョブの処理条件とコンピュータの記憶装置に格納された稼働実績データとを用いて当該想定ジョブの実行開始から実行終了までの作業時間を予測する。
コンピュータにはディスプレイが設けられており、表示制御部は、ディスプレイに表示する表示内容を制御する。表示制御部は、予測した作業時間をディスプレイに表示させる。このため、表示制御部は、予測した作業時間を報知する報知制御部として機能する。なお、コンピュータに音声出力制御部とスピーカが設けられ、音声出力表示部は、予測した作業時間をスピーカから音声出力してもよい。
このように作業時間予測プログラムは、丁合装置10や製本システム400において生成された稼働実績データが格納された記憶装置を有するコンピュータを、作成すべき用紙束または冊子の部数を含む丁合処理や製本処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する処理条件取得部と、処理条件が取得された場合に、当該ジョブの処理条件と記憶装置に格納された稼働実績データとを用いて当該ジョブの実行開始から実行終了までの作業時間を予測する作業時間予測部と、予測した作業時間を報知する報知制御部と、として機能させる。
この変形例により、丁合装置10や製本システム400の電源オフ時においても、例えば丁合装置10や製本システム400の設置場所から離れた場所で作業時間を予測することが可能となる。このため、作業人数と処理内容とから作業時間を予測することができ、例えば作業シフトの作成などに活かすことができる。
さらに、上述のように、サーバが、複数の用紙処理装置にネットワークを通じて接続され、受信した稼働実績データを記憶装置に格納して用紙処理装置の各々の稼働時間を管理してもよい。この場合も、コンピュータがこのサーバにアクセスして、蓄積されている稼働実績データを検索、参照して上記のように作業時間を予測してもよい。この場合に予め入力した休憩時間を参照して加算してもよいことはもちろんである。このようにサーバを介しても、丁合装置10や製本システム400の電源オフ時に作業時間を予測することが可能となる。
10 丁合装置、 13 丁合機構、 14 給紙棚、 21 ディスプレイ、 100 処理条件取得部、 104 用紙処理制御部、 106 稼働時間管理部、 108 作業時間予測部、 110 表示制御部、 168 、 400 製本システムj、 410 丁合装置、 414 中綴じ折り装置、 416 断裁成形装置、 422 電子制御部、 428 丁合機構、 430 給紙機構、 457 綴じ機構、 459 折り機構、 500 処理条件取得部、 504 用紙処理制御部、 506 稼働時間管理部、 508 作業時間予測部、 600 用紙処理システム。

Claims (11)

  1. 用紙束または冊子を作成するために用紙を搬送してその用紙に所定処理を実行する用紙処理機構と、
    作成すべき用紙束または冊子の部数を含む前記所定処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する処理条件取得部と、
    ジョブの実行開始要求を取得した場合、当該ジョブの処理条件にしたがって前記所定処理を実行するよう前記用紙処理機構を制御する用紙処理制御部と、
    一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間を計測し、そのジョブの処理条件と対応付けて稼働実績データとして記憶装置に記憶する稼働時間管理部と、
    実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合、取得した処理条件と前記稼働実績データとを用いて、実行すべき当該ジョブの前記作業時間を予測する作業時間予測部と、
    予測した作業時間を報知する報知制御部と、
    を備えることを特徴とする用紙処理装置。
  2. 前記稼働時間管理部は、前記作業時間のうち前記用紙処理機構の稼働時間と非稼働時間とを計測し、そのジョブの処理条件と対応付けて前記稼働実績データとして前記記憶装置に記憶し、
    前記作業時間予測部は、実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合、前記稼働実績データに含まれる稼働時間と非稼働時間とを互いに異なる基準を適用して用いることにより、実行すべき当該ジョブの前記作業時間を予測することを特徴とする請求項1に記載の用紙処理装置。
  3. 前記作業時間予測部は、実行すべきジョブの処理条件と所定の類似条件を満たして類似する処理条件を含む前記稼働実績データを特定し、特定された前記稼働実績データを用いて、実行すべき当該ジョブの前記作業時間を予測することを特徴とする請求項1または2に記載の用紙処理装置。
  4. 前記用紙処理機構は、互いに異なる複数のサブ処理を前記所定処理としてそれぞれが実行する複数のサブ処理機構を含み、
    前記処理条件取得部は、実行すべきサブ処理を処理条件として取得し、
    前記作業時間予測部は、実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合、取得した処理条件と同じサブ処理を含む前記稼働実績データを前記類似条件を満たすとして特定し、特定された前記稼働実績データを用いて、実行すべき当該ジョブの前記作業時間を予測することを特徴とする請求項3に記載の用紙処理装置。
  5. 前記作業時間予測部は、
    実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合、取得された処理条件と前記稼働実績データとを用いて、実行すべき当該ジョブが開始されてから完了するまでに経過する暫定作業時間を予測し、
    前記用紙処理機構を非稼働とすべき休憩時間帯と、前記実行すべきジョブの処理開始時刻と、を取得し、前記処理開始時刻から前記暫定作業時間が経過するまでの間に前記休憩時間帯にさしかかる場合、前記暫定作業時間に前記休憩時間帯の長さを加えて前記作業時間を算出することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の用紙処理装置。
  6. 前記処理条件取得部は、実行すべきジョブに対し、当該ジョブ実行時の作業者の人数を前記処理条件として取得し、
    前記稼働時間管理部は、一つのジョブの前記作業時間と当該ジョブの作業者の人数とを対応付けて当該ジョブの稼働実績データとして記憶装置に記憶し、
    前記作業時間予測部は、実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合、実行すべき当該ジョブの処理条件の作業者の人数と所定の類似条件を満たす作業者の人数を含む前記稼働実績データを特定し、特定された前記稼働実績データを用いて前記作業時間を予測することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の用紙処理装置。
  7. 前記作業時間予測部は、実行中のジョブについて予測された前記作業時間から当該ジョブの実行開始からの経過時間を減算した残り作業時間を算出し、
    前記報知制御部は、当該ジョブの実行中に前記残り作業時間を報知することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の用紙処理装置。
  8. 前記作業時間予測部は、ジョブの実行中に所定の条件を満たした場合、そのときの当該ジョブの残りの処理内容を特定し、当該残りの処理内容と前記稼働実績データとを用いて当該ジョブの残りの作業時間を再び予測し、
    前記報知制御部は、当該ジョブの実行中に前記残り作業時間を報知することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の用紙処理装置。
  9. 用紙束または冊子を作成するために用紙を搬送してその用紙に所定処理を実行する用紙処理機構と、作成すべき用紙束または冊子の部数を含む前記所定処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する処理条件取得部と、ジョブの実行開始要求を取得した場合、当該ジョブの処理条件にしたがって前記所定処理を実行するよう前記用紙処理機構を制御する用紙処理制御部と、一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間を計測する稼働時間管理部と、を各々が有する複数の用紙処理装置と、
    前記複数の用紙処理装置にネットワークを通じて接続され、前記用紙処理機構の稼働時間を管理するサーバと、
    を備え、
    前記稼働時間管理部は、一つのジョブが開始されてから完了するまでに計測された前記作業時間と当該ジョブの処理条件とを対応付けて当該ジョブの稼働実績データとして前記サーバに送信し、
    前記サーバは、受信した前記稼働実績データを記憶装置に格納し、
    前記複数の用紙処理装置の各々は、
    実行すべきジョブの処理条件が新たに取得された場合に、当該ジョブの処理条件と前記サーバの記憶装置に格納された前記稼働実績データとを用いて当該ジョブの実行開始から実行終了までの作業時間を予測する作業時間予測部と、
    予測した作業時間を報知する報知制御部と、を有することを特徴とする用紙処理システム。
  10. 用紙束または冊子を作成するために用紙を搬送してその用紙に所定処理を実行する用紙処理機構と、作成すべき用紙束または冊子の部数を含む前記所定処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する処理条件取得部と、ジョブの実行開始要求を取得した場合、当該ジョブの処理条件にしたがって前記所定処理を実行するよう前記用紙処理機構を制御する用紙処理制御部と、一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間を計測する稼働時間管理部と、を有する用紙処理装置と、
    前記用紙処理装置にネットワークを通じて接続され、前記用紙処理機構の稼働時間を管理するコンピュータと、
    を備え、
    前記稼働時間管理部は、一つのジョブが開始されてから完了するまでに計測された前記作業時間と当該ジョブの処理条件とを対応付けて当該ジョブの稼働実績データとして前記コンピュータに送信し、
    前記コンピュータは、
    作成すべきと想定される用紙束または冊子の部数を含む前記所定処理の想定処理条件を一つの想定ジョブに対し取得する想定処理条件取得部と、
    前記想定処理条件が取得された場合に、当該想定ジョブの処理条件と前記コンピュータの記憶装置に格納された前記稼働実績データとを用いて当該想定ジョブの実行開始から実行終了までの作業時間を予測する作業時間予測部と、
    予測した作業時間を報知する報知制御部と、
    を有することを特徴とする用紙処理システム。
  11. 用紙束または冊子を作成するために用紙を搬送してその用紙に所定処理を実行する用紙処理機構と、作成すべき用紙束または冊子の部数を含む前記所定処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する処理条件取得部と、ジョブの実行開始要求を取得した場合、当該ジョブの処理条件にしたがって前記所定処理を実行するよう前記用紙処理機構を制御する用紙処理制御部と、一つのジョブが開始されてから完了するまでに経過した作業時間を計測し、一つのジョブが開始されてから完了するまでに計測された前記作業時間と当該ジョブの処理条件とを対応付けられた当該ジョブの稼働実績データを生成する稼働時間管理部と、を有する用紙処理装置において生成された稼働実績データが格納された記憶装置を有するコンピュータを、
    作成すべき用紙束または冊子の部数を含む前記所定処理の処理条件を一つのジョブに対し取得する処理条件取得部と、
    前記処理条件が取得された場合に、当該ジョブの処理条件と前記記憶装置に格納された前記稼働実績データとを用いて当該ジョブの実行開始から実行終了までの作業時間を予測する作業時間予測部と、
    予測した作業時間を報知する報知制御部と、
    として機能させることを特徴とする用紙処理の作業時間予測プログラム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015093775A (ja) * 2013-11-14 2015-05-18 株式会社デュプロ 丁合装置
JP2016204134A (ja) * 2015-04-24 2016-12-08 株式会社デュプロ 丁合装置
JP2017178518A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 株式会社デュプロ 丁合装置

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