JP2012161961A - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構成で記録媒体の厚みに応じてヘッドギャップを調整する。
【解決手段】複数のノズルが配列されたノズル面を有するラインヘッドと、ラインヘッドを保持するヘッドホルダと、を有するヘッドユニットと、ノズル面に対向し、指定された厚みを有する記録媒体を搬送する搬送部材と、ヘッドユニットを前記配列の方向となる主走査方向に揺動可能に支持する2つの平行なヘッド支持部材と、を具備し、記録媒体の指定された厚みに応じてヘッドユニットを揺動させて、搬送部材上の記録媒体とラインヘッドのノズル面とのヘッドギャップを変更させるヘッドギャップ調整機構を有するインクジェットプリンタである。
【選択図】図7
【解決手段】複数のノズルが配列されたノズル面を有するラインヘッドと、ラインヘッドを保持するヘッドホルダと、を有するヘッドユニットと、ノズル面に対向し、指定された厚みを有する記録媒体を搬送する搬送部材と、ヘッドユニットを前記配列の方向となる主走査方向に揺動可能に支持する2つの平行なヘッド支持部材と、を具備し、記録媒体の指定された厚みに応じてヘッドユニットを揺動させて、搬送部材上の記録媒体とラインヘッドのノズル面とのヘッドギャップを変更させるヘッドギャップ調整機構を有するインクジェットプリンタである。
【選択図】図7
Description
本発明は、記録媒体にインクを吐出して画像を記録するインクジェットプリンタに関する。
一般的に、複数のノズルが列状に並んだノズル列を有するインクヘッドを搭載し、ピエゾ方式等によりこれらノズルからインクを吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェットプリンタが知られている。このようなインクジェットプリンタの一例として、画像記録の高速化を図るために、記録媒体の搬送方向と直交する主走査方向(ノズル列方向)に配列された1つ、又は複数のインクヘッドにより構成されたラインヘッドによって搬送される記録媒体に画像を記録するフルライン型インクジェットプリンタ(以下、ラインプリンタと称する)がある。
このようなラインプリンタでは、ラインヘッドを構成している各インクヘッドに形成されたノズルの間隔(ノズルピッチ)が、そのまま、主走査方向の記録ドット密度となる。また、インクヘッドのノズルの詰まりに起因するインクの不吐出やインクの飛行曲がり(着弾ずれ)などが、そのまま、記録欠陥として記録媒体上に現れる。
そこで、例えば、特許文献1には、ラインヘッドを主走査方向に微小移動させ、同一の記録媒体に複数回画像を記録するインクジェットプリンタが開示されている。このインクジェットプリンタは、インクヘッド(ラインヘッド)と、インクヘッドが取り付けられたキャリッジと、キャリッジの長手方向(主走査方向)両端を懸架している可撓性の平行支持部材と、キャリッジの長手方向一端側に設けられた偏心カムと、を有している。この偏心カムは、キャリッジと接触した状態で、モータにより回転し、ラインヘッドを主走査方向に微小移動させる。このような微小移動により、このインクジェットプリンタでは、ノズルピッチ以上の高密度な画像記録や記録欠陥を補間する画像記録を行うことができる。
一般的に、インクジェットプリンタは、記録媒体からインクヘッドのノズルが形成されたノズル面までの距離(以下、ヘッドギャップと称する)を、例えば、1.5mm程度確保することで、記録媒体の浮きによるノズル面への記録媒体の接触、インク吐出時のインクミストによる記録媒体やプリンタ本体内の汚れ、ノズル面に付着したインクと記録媒体との擦れによる記録欠陥などを防止している。
また、インクジェットプリンタは、一般的に、厚みの異なるさまざまな記録媒体に画像を記録する。上述の特許文献1に記載のインクジェットプリンタのような、いわゆるマルチファンクションプリンタの対応記録媒体の坪量は、一般的に、64〜256g/m2であり、また、記録媒体の厚み(媒体厚)は、約0.1〜0.3mmである。
このようなインクジェットプリンタでは、厚みの異なる記録媒体が搬送されても、所定のヘッドギャップを維持することにより、上述のような問題を防止することが好ましい。従って、記録媒体を保持搬送する搬送面からインクヘッドのノズル面までの間隔を、媒体厚に応じて変更する必要がある。
しかし、特許文献1には、媒体厚に応じて前記間隔、つまりヘッドギャップを調節する機構が開示されていない。このため、記録媒体の浮きにより記録媒体がノズル面に接触したり、インク吐出時のインクミストにより記録媒体やプリンタ本体内に汚れが発生したりするなどの虞がある。
そこで、本発明は、簡素な構成で、記録媒体の厚みに応じてヘッドギャップを調整するインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態は、複数のノズルが配列されたノズル面を有し、該ノズルから記録媒体にインクを吐出して画像を記録するラインヘッドと、前記ラインヘッドを保持するヘッドホルダと、を有するヘッドユニットと、前記ノズル面に対向し、指定された厚みを有する記録媒体を搬送する搬送部材と、前記ヘッドユニットを、前記配列の方向となる主走査方向に揺動可能に支持する2つの平行なヘッド支持部材と、を具備し、前記記録媒体の前記指定された厚みに応じて前記ヘッド支持部材を揺動させて、前記搬送部材上の前記記録媒体と前記ラインヘッドの前記ノズル面とのヘッドギャップを変更させるヘッドギャップ調整機構を有するインクジェットプリンタである。
本発明によれば、簡素な構成で、記録媒体の厚みに応じてヘッドギャップを調整するインクジェットプリンタを提供することができる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について、図1乃至図13を参照して説明する。
図1は、インクジェットプリンタ1の構成を概略的に示す正面図である。
インクジェットプリンタ1は、大別すると、媒体供給部10と、搬送部20と、ヘッド移動機構40(図1には示されない、図2乃至図4参照)と、画像記録部30と、昇降機構50と、クリーニング部60と、媒体排出部70と、を有している。これら構成部は、媒体排出部70の後述する排出トレイ72を除いて、プリンタ本体フレーム2内に収容されている。また、これら構成部は、パーソナルコンピュータやCPU等の演算処理部を備えた制御部4により制御される。
本発明の第1の実施形態について、図1乃至図13を参照して説明する。
図1は、インクジェットプリンタ1の構成を概略的に示す正面図である。
インクジェットプリンタ1は、大別すると、媒体供給部10と、搬送部20と、ヘッド移動機構40(図1には示されない、図2乃至図4参照)と、画像記録部30と、昇降機構50と、クリーニング部60と、媒体排出部70と、を有している。これら構成部は、媒体排出部70の後述する排出トレイ72を除いて、プリンタ本体フレーム2内に収容されている。また、これら構成部は、パーソナルコンピュータやCPU等の演算処理部を備えた制御部4により制御される。
まず、媒体供給部10について説明する。
媒体供給部10は、本実施形態ではインクジェットプリンタ1の最下部に配置されている。この媒体供給部10は、所定の大きさにカットされた記録紙やフィルム等の記録媒体(カット媒体)3を収納する供給トレイ11と、供給トレイ11内に収納された記録媒体3を1枚ずつ取り出すピックアップローラ12と、ピックアップローラ12によって取り出された記録媒体3を搬送部20へ案内するための供給ガイド13と、を有している。
媒体供給部10は、本実施形態ではインクジェットプリンタ1の最下部に配置されている。この媒体供給部10は、所定の大きさにカットされた記録紙やフィルム等の記録媒体(カット媒体)3を収納する供給トレイ11と、供給トレイ11内に収納された記録媒体3を1枚ずつ取り出すピックアップローラ12と、ピックアップローラ12によって取り出された記録媒体3を搬送部20へ案内するための供給ガイド13と、を有している。
供給トレイ11には、一定の圧力でピックアップローラ12に記録媒体3を当接させるための不図示のばねが設けられている。また、ピックアップローラ12には、記録媒体3が搬送部20の後述するドラム22に吸着された後において従動ローラとして機能するように、不図示のワンウェイクラッチが内蔵されている。
次に、搬送部20について説明する。
搬送部20は、帯電ローラ21と、ドラム22と、媒体端検知部23と、除電器24と、剥離爪25と、を有している。搬送部20は、媒体供給部10の供給ガイド13から案内された記録媒体3を、搬送部材としてのドラム22に巻き付けて搬送する搬送経路を構成している。
搬送部20は、帯電ローラ21と、ドラム22と、媒体端検知部23と、除電器24と、剥離爪25と、を有している。搬送部20は、媒体供給部10の供給ガイド13から案内された記録媒体3を、搬送部材としてのドラム22に巻き付けて搬送する搬送経路を構成している。
帯電ローラ21は、搬送経路最上流側に、ドラム22に対向して設けられている。この帯電ローラ21は、供給ガイド13により案内された記録媒体3をドラム22の外周面に案内するとともに、正放電することで記録媒体3をドラム22の外周面に電気的に吸着させる働きをする。本実施形態では、オゾンが発生しにくいように、+帯電としている。
ドラム22は、ドラムの回転軸22aによって、プリンタ本体フレーム2に回転可能に軸支されている。このドラム22は、画像記録時に記録媒体3を巻き付けて搬送するために用いられ、回転軸22aに連結された不図示のモータを駆動させることによって、図1に矢印で示した方向(時計回り)に一定速度で回転する。また、ドラム22の回転軸22aには、相対的回転角を検出する図示しないエンコーダが連結されている。なお、ドラム22は、中空アルミ円筒と両側面のフランジとからなり、円筒表面は絶縁プラスチックコートされている。ドラム22自体は、スラスト方向のガタが発生しないように構成されている。
媒体端検知部23は、帯電ローラ21の下流側の搬送経路に、ドラム22に対向して設けられている。この媒体端検知部23は、発光素子と受光素子とを有している。媒体端検知部23は、発光素子からの光がドラム22の外周面又は記録媒体3の表面で反射されて受光素子に受信されたとき、ドラム22の外周面と記録媒体3の表面との反射率の違いによって、ドラム22上に吸着された記録媒体3の境界(記録媒体端)を検知し、記録媒体3の絶対的回転位置を検出する。
除電器24は、詳細は後述する画像記録部30の下流側の搬送経路に、ドラム22に対向して設けられている。この除電器24は、交流放電をすることでドラム22に電気的に吸着された状態にある記録媒体3の吸着力をなくす(除電する)働きをする。
剥離爪25は、その先端部がドラム22の外周面に接するように配置され、吸着力がなくなった記録媒体3をドラム22から剥離するとともに、媒体排出部70へ案内する。なお、剥離爪25の先端部は、剥離動作を行う以外の時間は、図示しないアクチュエータによってドラム22の外周面から離間した位置に退避される。
剥離爪25は、その先端部がドラム22の外周面に接するように配置され、吸着力がなくなった記録媒体3をドラム22から剥離するとともに、媒体排出部70へ案内する。なお、剥離爪25の先端部は、剥離動作を行う以外の時間は、図示しないアクチュエータによってドラム22の外周面から離間した位置に退避される。
次に、画像記録部30について説明する。
画像記録部30は、図1に示すように、媒体端検知部23と除電器24との間の搬送経路中に、ドラム22の外周面に沿って設けられている。この画像記録部30は、図3並びに図4に示すように、ラインヘッド31及びラインヘッド31を保持するヘッドホルダ32により構成されているヘッドユニット33と、一端側がヘッドホルダ32に、他端側が記録部固定フレーム5にそれぞれ取り付けられ、ヘッドホルダ32を記録部固定フレーム5に対して鉛直方向に吊り下げ式に保持する2枚1組の平行板ばね34と、を有している。
画像記録部30は、図1に示すように、媒体端検知部23と除電器24との間の搬送経路中に、ドラム22の外周面に沿って設けられている。この画像記録部30は、図3並びに図4に示すように、ラインヘッド31及びラインヘッド31を保持するヘッドホルダ32により構成されているヘッドユニット33と、一端側がヘッドホルダ32に、他端側が記録部固定フレーム5にそれぞれ取り付けられ、ヘッドホルダ32を記録部固定フレーム5に対して鉛直方向に吊り下げ式に保持する2枚1組の平行板ばね34と、を有している。
本実施形態では、ラインヘッド31として、搬送経路の上流側から順に、シアン(C)、ブラック(K)、マゼンタ(M)、イエ口一(Y)の4色のラインヘッドがヘッドホルダ32に一体的に組み合わされて、ヘッドユニット33を構成している。なお、本実施形態のラインヘッド31は、記録媒体3の搬送方向に直交する主走査方向に、記録媒体の幅を超えるように配列された1つのインクヘッド、あるいは複数のインクヘッドによって構成されている。
ラインヘッド31のノズル面31a、すなわちドラム22に対向している側には、主走査方向に、記録媒体3の記録領域よりも広い幅に、複数のノズル31bがノズルピッチdで列をなして形成(配列)されている(図5参照)。ドラム22に電気的に吸着された記録媒体3がラインヘッド31の下方を通過したとき、ラインヘッド31は、制御部4から受信した画像記録データに応じてこれらノズル31bからインクを吐出して、記録媒体3に画像を記録する。
ヘッド支持部材としての、互いに平行な2枚1組の平行板ばね34は、弾性材料でできており、ヘッドホルダ32は、これら平行板ばね34の材料の弾性域内で、外力に応じて主走査方向に撓むように、ノズル列方向に揺動可能に支持されている。後述するヘッド移動機構40によってヘッドホルダ32をラインヘッド31の長手方向(主走査方向)に移動した場合でも、これら平行板ばね34が互いに平行な状態を保ち、即ち、ラインヘッド31のノズル面31aとドラム22の外周面とが平行関係を維持する。また、ヘッドホルダ32を平行板ばね34で保持することにより、これらの間に摺動抵抗がなく、ヘッドホルダ32が滑らかに移動する。
次に、ヘッド移動機構40について説明する。
ヘッド移動機構40は、図2乃至図4に示すように、ラインヘッド31の長手方向(主走査方向)一端側に設けられ、ヘッドホルダ32に当接するカム41と、モータ軸42aによってカム41に取り付けられ、カム41を駆動(回転)させるステッピングモータ42と、を有する駆動部と、ラインヘッド31の長手方向(主走査方向)他端側に設けられ、ヘッドホルダ32をカム41に向けて付勢する付勢ばね43と、を有している。
ヘッド移動機構40は、図2乃至図4に示すように、ラインヘッド31の長手方向(主走査方向)一端側に設けられ、ヘッドホルダ32に当接するカム41と、モータ軸42aによってカム41に取り付けられ、カム41を駆動(回転)させるステッピングモータ42と、を有する駆動部と、ラインヘッド31の長手方向(主走査方向)他端側に設けられ、ヘッドホルダ32をカム41に向けて付勢する付勢ばね43と、を有している。
カム41は、ヘッドホルダ32と当接する外周面について、領域Aと領域Bとを有している。領域Aは、第1の当接位置A1を含む第1の径部と、第2の当接位置A2を含む第2の径部と、を有している。また、領域Bは、第3の当接位置B1を含む第3の径部と、第4の当接位置B2を含む第4の径部と、を有している。ここでは、領域Aの第1の当接位置A1と第2の当接位置A2とのカム41の径差、及び、領域Bの第3の当接位置B1と第4の当接位置B2とのカム41の径差は、ノズルピッチdの半分のd/2相当の距離に設定している。
カム41は、カムの外周端面(カム曲面)の1点でヘッドホルダ32に接し、ステッピングモータ42を駆動させることにより連続的に変更されるカム41の接点部における半径に応じて、ヘッドユニット33が図3(a)に矢印で示した方向に微小移動可能となっている。
付勢ばね43は、例えば、圧縮コイルばねであり、一端側がヘッドホルダ32に、他端側が記録部固定フレーム5にそれぞれ取り付けられている。この付勢ばね43は、ヘッドホルダ32をカム曲面に押し当てる方向に、付勢力Fbを与える。この付勢力が、微小移動時の最大加速度αmaxによってラインヘッド31に発生する最大荷重Fmax=M×αmax(Mはヘッドユニット33の質量)よりも大きくなるようなばねが選定され(Fb>Fmax)ため、ヘッドホルダ32とカム曲面とは、十分な付勢力により常に互いに当接した状態を保つ。すなわち、この付勢力により、ヘッドホルダ32とカム41とは、ヘッドユニット33の移動時にも離間することなく、ステッピングモータ42の回転角度に応じた接点部のカム半径に忠実に、ラインヘッド31の水平方向の正確な微小移動が可能となっている。なお、付勢ばね43は、カム41側に設けてもよい。要は、付勢ばね43は、ヘッドホルダ32とカム41とを常に当接させればよい。
次に、昇降機構50について説明する。
昇降機構50は、ヘッドホルダ32に螺合され、鉛直方向に延びたリードスクリュ51と、リードスクリュ51の上端部に取り付けられた第1のギヤ52と、昇降モータ53の軸53aに取り付けられ、第1のギヤ52と嵌合している第2のギヤ54と、を有している。昇降機構50は、昇降モータ53の駆動によるリードスクリュ51の回転により、リードスクリュ51と共にヘッドホルダ32を昇降させる。かくして、昇降機構50は、画像記録部30を、クリーニング時や画像記録待機時においてドラム22から退避した退避位置と、画像記録時においてドラム22に近接している画像記録位置とに移動させる。
昇降機構50は、ヘッドホルダ32に螺合され、鉛直方向に延びたリードスクリュ51と、リードスクリュ51の上端部に取り付けられた第1のギヤ52と、昇降モータ53の軸53aに取り付けられ、第1のギヤ52と嵌合している第2のギヤ54と、を有している。昇降機構50は、昇降モータ53の駆動によるリードスクリュ51の回転により、リードスクリュ51と共にヘッドホルダ32を昇降させる。かくして、昇降機構50は、画像記録部30を、クリーニング時や画像記録待機時においてドラム22から退避した退避位置と、画像記録時においてドラム22に近接している画像記録位置とに移動させる。
次に、クリーニング部60について説明する。
クリーニング部60は、ドラム22の外周面に沿うように対向して設けられている。クリーニング部60は、画像記録部30のラインヘッド31をクリーニングするために、不図示のワイプブレードや吸引機構等の既知のクリーニング機構を有している。
クリーニング部60は、ドラム22の外周面に沿うように対向して設けられている。クリーニング部60は、画像記録部30のラインヘッド31をクリーニングするために、不図示のワイプブレードや吸引機構等の既知のクリーニング機構を有している。
クリーニング部60は、待機時や画像記録時には、図1に示すように、ラインヘッド31の近傍の退避位置にある。クリーニングを行う際は、まず、昇降機構50によって画像記録部30をドラム22から上方に離間させて、画像記録部30とドラム22との間に空間を形成する。そして、クリーニング部60を不図示のクリーニング部移動機構によって前記空間に向かって移動させて、画像記録部30と対向したクリーニング位置に配置させる。そして、クリーニング部60による画像記録部30(ラインヘッド31)のクリーニングがなされる。クリーニングが終わると、画像記録部30及びクリーニング部60は、退避位置に戻される。
次に、媒体排出部70について説明する。
媒体排出部70は、ベルトユニット71と、排出トレイ72と、を有している。ベルトユニット71は、不図示の吸引ユニットと、複数のローラと、これらローラに架け渡され、複数の孔が形成された無端ベルトと、により構成されている。このべルトユニット71は、画像記録後に剥離爪25によりドラム22から剥離された記録媒体3を無端ベルト上に吸着して、排出トレイ72へと搬送する。排出トレイ72は、画像記録された記録媒体3を整列収納する。
媒体排出部70は、ベルトユニット71と、排出トレイ72と、を有している。ベルトユニット71は、不図示の吸引ユニットと、複数のローラと、これらローラに架け渡され、複数の孔が形成された無端ベルトと、により構成されている。このべルトユニット71は、画像記録後に剥離爪25によりドラム22から剥離された記録媒体3を無端ベルト上に吸着して、排出トレイ72へと搬送する。排出トレイ72は、画像記録された記録媒体3を整列収納する。
以上のように構成されたインクジェットプリンタ1による、1枚の記録媒体3への一連の画像記録動作について、簡単に説明する。
以下では、解像度を2倍にするために、つまりノズルピッチdの2倍の密度で画像を記録するために、1回目の画像記録の後、ヘッドユニット33をノズルピッチdの半分のd/2だけ移動させて2回目の画像記録を行う場合について説明する。
以下では、解像度を2倍にするために、つまりノズルピッチdの2倍の密度で画像を記録するために、1回目の画像記録の後、ヘッドユニット33をノズルピッチdの半分のd/2だけ移動させて2回目の画像記録を行う場合について説明する。
画像記録動作が開始されると、ドラム22が図1の矢印方向(時計回り)に回転し始める。そして、予め設定されたタイミングで、記録媒体3が供給トレイ11からピックアップローラ12により1枚送り込まれる。送り込まれた記録媒体3は、供給ガイド13により案内されて、ドラム22の外周面へと搬送される。同時に、帯電ローラ21は、正(+)放電を開始し、記録媒体3をドラム22の外周面に電気的に吸着させる。
ドラム22の外周面に吸着された記録媒体3は、ドラム22の回転に従って搬送され、媒体端検知部23の下方を通過する。このとき、媒体端検知部23が、ドラム22の外周面上での記録媒体3の搬送方向の先端を検出する。先端が検出されると、この検出した情報、及びエンコーダの情報が制御部4に送信され、この情報に基づいて続く画像記録部30による記録媒体3への画像記録開始及び終了のタイミングが決定される。そして、C、K、M、Yの各ラインヘッド31のノズル31bから、記録すべき所望のデータに基づいて各色のタイミングでインクが吐出されて、図5に示すように、記録媒体3に1回目の画像記録がなされる。
そして、1回目の画像記録の後、除電器24を作動させず、故に記録媒体3がドラム22から剥離されることなくもう1回転させて、記録媒体3が再びラインヘッド位置に達する。その間に、ヘッドユニット33をノズルピッチdの半分となるd/2に相当する距離だけノズル列方向に移動させるために、ヘッド移動機構40のステッピングモータ42を駆動させる。かくして、図6に示すように、ラインヘッド31をノズルピッチdの半分となるd/2の距離だけノズル列方向に移動させて、2回目の画像記録がなされる。このようにして補間記録を行うことにより、ノズルピッチ以上の高密度な画像を記録することが可能である。
本実施形態では、記録媒体3の厚みに応じて、ヘッドホルダ32とカム41の外周面との当接点を、カム41の外周面の領域Aと領域Bとで切り替える。この詳細は、後述する。
少なくとも画像記録動作中は、ラインヘッド31のノズル面31a又はその近傍に、記録媒体3に印加した静電電位と同じ電位(本実施形態では、+電位)で数百ボルト〜数キ口ボルトのバイアス電位を印加している。このため、ドラム22に静電気で密着した記録媒体3やゴミ等は、同じ電位のノズル面31aとは反発し合い、ノズル面31aやノズル31bに付着しにくくなっている。画像記録の終了した記録媒体3が除電器24の下方を通過するのとほぼ同時に、除電器24はAC放電を開始し、ドラム22に電気的に密着された記録媒体3のドラム22の外周面への吸着力をなくす(除電する)。
その直後、剥離爪25が、不図示のアクチュエータにより、除電器24による除電のタイミングと同期して駆動され、記録媒体3をドラム22の外周面から剥離して、記録媒体3の搬送方向の先端をベルトユニット71に受け渡す。ベルトユニット71は、少なくとも画像記録時は矢印方向に、ドラム22の周速よりも速い速度で移動している。よって、ベルトユニット71上に移動した記録媒体3は、不図示の吸引箱の負圧で無端ベルトの穴を介して、無端ベルト上に密着搬送される。そして、記録媒体3は、排出トレイ72上に排出される。
かくして、1枚の記録媒体3への一連の画像記録動作が終了する。
かくして、1枚の記録媒体3への一連の画像記録動作が終了する。
なお、本実施形態では、ドラム22への記録媒体3の吸着手段として帯電ローラ21で発生される静電気を利用しているが、例えば、絶縁されたドラム22の外周面に網目上の電位のかかる配線を施し、この網目に電位をかけて電荷により記録媒体3を電気的に吸着するようにしてもよい。あるいは、ドラム22の外周面に複数の貫通穴を設け、ドラム22内を負圧にして、記録媒体3をドラム22の外周面に吸着させたり、ドラムの内部に設けたチャック機構により記録媒体3の端部をチャッキングして、記録媒体3をドラム22の外周面に吸着させたりしてもよい。
次に、記録媒体3の厚みに応じて、ラインヘッド31のノズル面31aから記録媒体3までの距離(以下、ヘッドギャップと称する)を調整する動作について、図3乃至図10を参照して説明する。
本実施形態のインクジェットプリンタ1で画像記録可能な記録媒体3の坪量は、例えば、64〜256g/m2の範囲とする。図10は、記録媒体の坪量と媒体厚との関係を示している。ここでは、記録媒体3としての記録用紙の密度を0.859/cm3として、坪量から用紙厚を計算している。すなわち、坪量64g/m2の記録用紙の用紙厚は、0.08mmとなり、坪量256g/m2の記録用紙の用紙厚は、0.3mmとなる。この坪量64〜256g/m2の記録媒体の用紙厚0.08〜0.3mmの範囲、つまり0.3−0.08=0.22mmを、図10に示すように、2等分にして、坪量64〜160g/m2の記録用紙(以下では、薄紙と称する)対応の領域Cと、坪量160〜256g/m2の記録用紙(以下では、厚紙と称する)対応の領域Dとに分割する。領域Cの用紙厚の平均値と領域Dの用紙厚の平均値の差は、0.11mmとなり、この値を後述するヘッドギャップ調整量をΔhとする。
図9は、カム41の回転角と、ヘッドユニット33の主走査方向の移動量との関係を示している。上述のように、領域Aの第1の当接位置A1と第2の当接位置A2とのカム41の径差、及び、領域Bの第3の当接位置B1と第4の当接位置B2とのカム41の径差がノズルピッチdの半分のd/2相当に設定されているため、領域Aの第1の当接位置A1と第2の当接位置A2との間の主走査方向の移動距離(以下、主走査方向移動距離A1A2と称する)、及び、領域Bの第3の当接位置B1と第4の当接位置B2との間の主走査方向の移動距離(以下、主走査方向移動距離B1B2と称する)は、ノズルピッチdの半分のd/2相当である。
また、領域Aの第1の当接位置A1と領域Bの第4の当接位置B2との間の主走査方向の移動距離(以下、主走査方向移動距離A1B2と称する)と、領域Aの第2の当接位置A2と領域Bの第3の当接位置B1との間の主走査方向の移動距離(以下、主走査方向移動距離A2B1と称する)とは、図9に示すように、等しい距離Eに設定している。
本実施形態のインクジェットプリンタ1において、例えば、ラインヘッド31の解像度を300dpiとすると、ノズルピッチdは84.6μmとなり、主走査方向移動距離A1A2及び主走査方向移動距離B1B2は、d/2=42.3μmとなる。
次に、ヘッドユニット33の主走査方向の移動量とヘッドギャップ調整量との関係について説明する。
ヘッドユニット33の主走査方向の移動量とヘッドギャップ調整量との関係は、平行板ばね34の長さをL、ヘッドユニット33の主走査方向の移動量をx、ヘッドギャップの変化量をyとすると、以下の式で表される。
y=L−Lcos{sin−1(x/L)}
この関係式に基づいて、平行板ばね34の長さをL=30mmとした計算結果が図11に示される。
ヘッドユニット33の主走査方向の移動量とヘッドギャップ調整量との関係は、平行板ばね34の長さをL、ヘッドユニット33の主走査方向の移動量をx、ヘッドギャップの変化量をyとすると、以下の式で表される。
y=L−Lcos{sin−1(x/L)}
この関係式に基づいて、平行板ばね34の長さをL=30mmとした計算結果が図11に示される。
上述したようにヘッドギャップ調整量Δhを0.11mmとするには、図11から、ヘッドユニット33の主走査方向の移動量を2.5mmに設定する必要がある。この2.5mmを、上述の主走査方向移動距離A1B2及び主走査方向移動距離A2B1の値Eとする。つまり、ヘッドユニット33を主走査方向に移動量Eだけ移動することで、ヘッドギャップをヘッドギャップ調整量Δhだけ調整する。
なお、主走査方向移動距離A1A2及び主走査方向移動距離B1B2がd/2=42.3μmのとき、ヘッドギャップの変化量は0.03μmから3.5μmの範囲である。これは、ヘッドギャップの絶対値に対して十分小さく、無視できる値である。
なお、主走査方向移動距離A1A2及び主走査方向移動距離B1B2がd/2=42.3μmのとき、ヘッドギャップの変化量は0.03μmから3.5μmの範囲である。これは、ヘッドギャップの絶対値に対して十分小さく、無視できる値である。
次に、図9に基づいて、ヘッド移動機構40のカム41によりヘッドユニット33を主走査方向に移動させて、ヘッドギャップを調整する動作について説明する。
記録媒体3の媒体厚が、図10に示すように、薄紙対応の領域Cにある場合、ヘッド移動機構40のカム41は、図3(b)に示すように、領域Aの第1の当接位置A1でヘッドホルダ32と当接している。この状態で1回目の画像記録がなされる。そして、カム41は、図4(b)に示すように、領域Aの第2の当接位置A2でヘッドホルダ32と当接するように、ステッピングモータ42により回転駆動され、ヘッドユニット33がノズルピッチdの半分となるd/2に相当する距離だけ主走査方向に移動する。かくして、カム41が第2の当接位置A2でヘッドホルダ32と当接した状態で、2回目の画像記録がなされる。
記録媒体3の媒体厚が、図10に示すように、薄紙対応の領域Cにある場合、ヘッド移動機構40のカム41は、図3(b)に示すように、領域Aの第1の当接位置A1でヘッドホルダ32と当接している。この状態で1回目の画像記録がなされる。そして、カム41は、図4(b)に示すように、領域Aの第2の当接位置A2でヘッドホルダ32と当接するように、ステッピングモータ42により回転駆動され、ヘッドユニット33がノズルピッチdの半分となるd/2に相当する距離だけ主走査方向に移動する。かくして、カム41が第2の当接位置A2でヘッドホルダ32と当接した状態で、2回目の画像記録がなされる。
また、記録媒体3の媒体厚が、図10に示すように、厚紙対応の領域Dにある場合、ヘッド移動機構40のカム41は、図7(b)に示すように、領域Bの第1の当接位置B1でヘッドホルダ32と当接している。この状態で1回目の画像記録がなされる。そして、カム41は、図8(b)に示すように、領域Bの第4の当接位置B2でヘッドホルダ32と当接するように回転駆動され、ヘッドユニット33がノズルピッチdの半分となるd/2に相当する距離だけ主走査方向に移動する。かくして、カム41が第4の当接位置B2でヘッドホルダ32と当接した状態で、2回目の画像記録がなされる。
このような動作により、上述したように、記録媒体3の厚みに応じてラインヘッド31をノズルピッチdの半分となるd/2の距離だけノズル列方向に移動させて補間記録を行い、ノズルピッチ以上の高密度な画像を記録することが可能である。
本実施形態では、ヘッドギャップ調整機構を兼ねたヘッド移動機構40により、ヘッドユニット33が主走査方向に移動されて、平行板ばね34と主走査方向とのなす角(以下、平行板ばね34と主走査方向とのなす角とは、平行板ばね34と主走査方向とのなす鋭角をいう)が、薄紙記録対応時の図4(a)に示す角θ1から、厚紙記録対応時の図7(a)に示す角θ2に変更される。つまり、記録媒体3の指定された厚みに応じてヘッドユニット33を揺動させる。ここで、角θ2は、角θ1よりも小さい。このとき、ヘッドギャップがヘッドギャップ調整量Δhだけ、鉛直方向上方に拡がるように、ヘッドユニット33が主走査方向に移動量Eだけ移動する。これにより、本実施形態では、厚紙記録対応時には、ヘッドギャップが薄紙記録対応時よりも0.11mm拡がる。
本実施形態では、例えば、ラインヘッド31のノズル面31aから記録媒体3を保持するドラム22の外周面までの距離を1.6mm、ヘッドギャップ調整量Δhを0.11mmとすると、図10に示す領域Cの坪量64〜160g/m2の記録媒体(用紙厚0.08〜0.19mm)に対するヘッドギャップは、1.41〜1.52mmとなる。そして、上述のようなヘッドギャップの調整を行うことにより、ヘッドギャップをΔhだけ調整すると、図10に示す領域Dの坪量160〜256g/m2の記録媒体(用紙厚0.19〜0.3mm) に対するヘッドギャップは、1.4〜1.51mmとなる。このように、本実施形態では、いかなる記録媒体の坪量に対しても適正なヘッドギャップである約1.5mmを確保することができる。
なお、本実施形態では、厚紙である記録媒体に画像を記録する場合、ヘッドギャップをヘッドギャップ調整量Δhだけ調整するために、ヘッドユニット33を主走査方向に移動量Eだけ移動させるが、このとき、画像記録位置も記録媒体3に対して主走査方向に移動量Eだけシフトすることになる。このため、記録媒体3に対して、ヘッドホルダ32のノズル31bは主走査方向にずれるため、ヘッドギャップを調整した後にそのまま画像記録すると、記録媒体3の主走査方向の左右の余白が不均一となる。
この画像記録位置のシフトに対処するために、本実施形態では、厚紙である記録媒体であっても薄紙である記録媒体と同じ画像記録位置となるように、媒体供給部10により搬送部20に供給される記録媒体3の位置を予め移動量Eだけ主走査方向にシフトさせる。これにより、記録媒体3の厚みによらず、常に記録媒体3の所望の位置に画像を記録することができる。
あるいは、記録媒体3の主走査方向の画像記録幅よりも広いノズル幅を有するラインヘッド31を用いて、インクを吐出するノズルを変更することにより、画像記録位置のシフトに対処する。このノズルの変更について、図12並びに図13を参照して説明する。
薄紙である記録媒体3に画像を記録する際、図12に示すように、ラインヘッド31のインクを吐出するノズルの幅を、第1のノズル幅31cとする。これに対して、厚紙である記録媒体3に画像を記録する際、ヘッドホルダ32のヘッドギャップをヘッドギャップ調整量Δhだけ拡げるために、ヘッドユニット33を移動量Eだけ主走査方向に移動させて、さらに、画像記録を行う前に、図13に示すように、ラインヘッド31のインクを吐出するノズルの幅を、第1のノズル幅31cに対して主走査方向に移動量Eだけシフトさせた第2のノズル幅31dに変更する。
このようにして、ヘッドギャップの調整後に、記録媒体の画像記録幅よりも十分に広いラインヘッドのノズル幅を補正することで、常に一定の記録媒体の画像記録幅と画像記録位置が確保することが可能である。
なお、本実施形態では、ヘッドギャップ調整量Δhを1つの値に設定したが、記録媒体の坪量(又は用紙厚)の範囲を細分化し、複数のヘッドギャップ調整量を設定してもよい。このとき、複数のヘッドギャップ調整量の設定に応じて、ヘッドギャップを変更可能であるように、ヘッド移動機構40のカム41の外周端面(カム曲面)に、当接位置のカムの半径を変えた複数の領域を設けることができる。
また、本実施形態での微小移動量、カム41の径差の割り付け、及びカム41の回転量は上述した構成に限定されない。
また、本実施形態での微小移動量、カム41の径差の割り付け、及びカム41の回転量は上述した構成に限定されない。
なお、記録媒体3の厚みは、ユーザがインクジェットプリンタ1の入力部に入力することにより指定されてもよいし、インクジェットプリンタ1の不図示の判断部等により、坪量に基づいて判断されることにより指定されてもよい。
また、本実施形態では、解像度を2倍にするためにラインヘッド31をノズルピッチdの半分のd/2だけ移動させているが、ラインヘッド31の移動量は、これに限定されない。つまり、ノズルピッチをd、1枚当たりの記録回数をn回とし、ラインヘッド31の1回当たりの移動量Mがd/n(nは2以上の任意の整数)となるようにカム41の形状を変更することによって、ノズルピッチdのn倍の解像度の補間記録を行うことも可能である(この場合、M<d)。また、1回当たりの移動量Mを(n+1)d/nとすることで、ノズルピッチdのn倍の解像度の補間記録を行うことも可能である(この場合、M>d)。
以上説明したように、本実施形態によれば、カムを有するヘッド移動機構に、ラインヘッドのノズル面から記録媒体までのヘッドギャップを変更可能な複数の領域を設け、記録媒体の坪量(又は用紙厚)に応じて、ヘッドギャップを調整可能とすることで、常に適正なヘッドギャップを確保することができる。かくして、記録媒体の浮きによるノズル面への記録媒体の接触、インク吐出時のインクミストによる記録媒体やプリンタ本体内の汚れ、ノズル面に付着したインクと記録媒体との擦れによる記録欠陥などを防ぐことが可能となる。
また、比較的低密度のノズルピッチのラインヘッドを用いてノズルピッチ以上の高密度な画像記録を行うために用いられる、カムを有するヘッド移動機構と、ラインヘッドを保持しているヘッドホルダを平行リンク機構で保持するヘッド支持機構とを併用することによって、記録媒体の坪量(媒体厚)に応じて、ヘッドギャップを容易に調整可能とし、簡素な構成で、小型で安価な装置を提供することが可能となる。
(第1の実施形態:変形例)
第1の実施形態の変形例について、図14を参照して説明する。以下、第1の実施形態と同等の構成部材には同じ参照符号を付して、その説明は省略する。
第1の実施形態の変形例について、図14を参照して説明する。以下、第1の実施形態と同等の構成部材には同じ参照符号を付して、その説明は省略する。
本変形例では、第1の実施形態のヘッド移動機構40に代わって、ヘッド移動機構80が設けられている。このヘッド移動機構80は、スクリューシャフト81と、スクリューシャフト81に取り付けられたステッピングモータ82と、ヘッドホルダ32から水平方向に延びたホルダ延長部83と、このホルダ延長部83の下面に設けられた凸部83aと、を有している。
スクリューシャフト81は、スラスト方向のがたが発生しないように、回転自在に設けられている。このスクリューシャフト81は、複数の谷部を含む領域Gと、複数の谷部を含む領域Fと、を有しており、ホルダ延長部83の下面の凸部83aが、スクリューシャフト81の1つの谷部に係合している。このような構成により、ステッピングモータ82の回転角度に応じてスクリューシャフト81の谷部と凸部83aとの係合箇所が変更されて、ヘッドユニット33が主走査方向に微小移動可能となっている。なお、ホルダ延長部83は、不図示の付勢ばねによって凸部83aとスクリューシャフト81の谷部とが常に係合するように付勢されている。つまり、ヘッドユニット33が主走査方向に微小移動している時、凸部83aとスクリューシャフト81の谷部とは、常に係合しており、がたは発生しない。
次に、ヘッド移動機構80によりヘッドユニット33を主走査方向に移動させて、ラインヘッド31のノズル面31aから記録媒体3までのヘッドギャップを調整する動作について説明する。
記録媒体3の媒体厚が、第1の実施形態で説明した図10に示す薄紙対応の領域Cにある場合、凸部83aは、スクリューシャフト81の領域Gの谷部と係合している。この状態で1回目の画像記録がなされる。1回目の画像記録が終わると、ステッピングモータ82により、スクリューシャフト81を回転させて、凸部83aと係合した状態で、スクリューシャフト81の谷部をノズルピッチdの半分であるd/ 2だけ主走査方向に移動させる。かくして、ヘッドユニット33は、主走査方向にd/2だけ移動した状態となり、この状態で2回目の画像記録がなされる。
記録媒体3の媒体厚が、図10に示す厚紙対応の領域Dにある場合、ホルダ延長部83の凸部83aがスクリューシャフト81における領域Gの谷部からスクリューシャフト81における領域Fの谷部に移動する。このとき、第1の実施形態と同様に、平行板ばね34と主走査方向のなす角が変化し、ヘッドギャップがヘッドギャップ調整量Δhだけ拡がるように、ヘッドユニット33が移動量Eだけ主走査方向に移動する。これにより、本変形例においても、ヘッドギャップが0.11mm拡がった状態となる。この状態で1回目の画像記録がなされる。
そして、ステッピングモータ82の駆動によりスクリューシャフト81を回転させて、凸部と係合した状態でスクリューシャフト81の谷部をノズルピッチdの半分であるd/2だけ主走査方向に移動させる。この状態で2回目の画像記録がなされる。
このようにして、本変形例でも、第1の実施形態と同様に、ラインヘッド31のノズル面31aから記録媒体3を保持するドラム22の外周面までの距離を1.6mm、ヘッドギャップ調整量Δhを0.11mmとすると、適正なヘッドギャップ約1.5mmをいかなる記録媒体の坪量に対しても確保することができる。
本変形例のように、ヘッド移動機構は、カムに限らず、スクリューシャフトを用いた機構であってもよい。
また、本変形例によれば、スクリューシャフトを用いたヘッド移動機構に、ラインヘッドのノズル面から記録媒体までのヘッドギャップを変更可能な複数の領域を設け、記録媒体の坪量(又は媒体厚)に応じて、ヘッドギャップを調整可能とすることで、常に適正なヘッドギャップを確保することができる。
また、本変形例によれば、スクリューシャフトを用いたヘッド移動機構に、ラインヘッドのノズル面から記録媒体までのヘッドギャップを変更可能な複数の領域を設け、記録媒体の坪量(又は媒体厚)に応じて、ヘッドギャップを調整可能とすることで、常に適正なヘッドギャップを確保することができる。
また、比較的低密度のノズルピッチのラインヘッドを用いてノズルピッチ以上の高密度な画像記録を行うために用いられる、スクリューシャフトを有するヘッド移動機構と、ラインヘッドを保持しているヘッドホルダを平行リンク機構で保持するヘッド支持機構とを併用することによって、記録媒体の坪量(又は媒体厚)に応じて、ヘッドギャップを容易に調整可能とし、簡素な構成で、小型で安価な装置を提供することが可能となる。
以下、第2乃至第5の実施形態について説明する。以下では、インクジェットプリンタ1の基本構成及び動作は第1の実施の形態と同様であるため、その説明は省略し、第1の実施形態と同等の構成部材には同じ参照符号を付している。以下では、主に、第1の実施形態と異なる構成及び動作について説明する。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について、図15並びに図16を参照して説明する。
本実施形態では、ヘッド移動機構90と、ヘッド移動機構90から独立したヘッドギャップ調整機構94と、が設けられている。
第2の実施形態について、図15並びに図16を参照して説明する。
本実施形態では、ヘッド移動機構90と、ヘッド移動機構90から独立したヘッドギャップ調整機構94と、が設けられている。
ヘッド移動機構90は、ラインヘッド31の長手方向(主走査方向)一端側に設けられ、ヘッドホルダ32に当接するカム91と、モータ軸92aによってカム91に取り付けられ、カム91を駆動(回転)させるステッピングモータ92と、からなる駆動部と、一端側がラインヘッド31の長手方向他端側のヘッドホルダ32に、他端側が記録部固定フレーム5にそれぞれ取り付けられ、ヘッドホルダ32をカム91に向かって付勢する付勢ばね93と、を有している。カム91は、図15(a)に示すように、ヘッドホルダ32と当接する第1の当接位置91Aを含む第1の径部と、第2の当接位置91Bを含む第2の径部と、を有している。ここでは、両位置のカム91の径差は、ノズルピッチdの半分のd/2相当の距離に設定している。つまり、ヘッドホルダ32とカム91との当接位置が第1の当接位置91Aから第2の当接位置91Bに変わると、ヘッドホルダ32が主走査方向にノズルピッチdの半分のd/2だけ移動する。
ヘッドギャップ調整機構94は、図15(b)に示すように、ステッピングモータ92自体を主走査方向に移動させるソレノイド95と、ステッピングモータ92をソレノイド95に向けて主走査方向に付勢する付勢ばね96と、プリンタ本体フレーム2に設けられ、ステッピングモータ92の左右にステッピングモータ92を突き当てる当接部97a、97bと、を有している。なお、図15(b)は、図15(a)の矢印J方向から見たヘッドホルダ、ヘッド移動機構及びヘッドギャップ調整機構の矢視図である。
次に、ヘッドギャップ調整機構94によりヘッドユニット33を主走査方向に移動させて、ラインヘッド31のノズル面31aから記録媒体までのヘッドギャップを調整する動作について説明する。
記録媒体3の媒体厚が、第1の実施形態で説明した図10に示す薄紙対応の領域Cにある場合、ステッピングモータ92は、図15(b) に示すように、付勢ばね96により2箇所の当接部97aに突き当たっている。
記録媒体3の媒体厚が、図10に示す厚紙対応の領域Dにある場合、ステッピングモータ92は、図15(b) に示すように、2箇所の当接部97aに突き当たった状態から、図16(b)に示すように、ソレノイド95により2箇所の当接部97bに突き当たった状態に移動する。このとき、平行板ばね34と主走査方向のなす角が変化し、ヘッドギャップがヘッドギャップ調整量Δhだけ拡がるように、ヘッドユニット33が移動量Eだけ主走査方向に移動する。
このようなヘッドギャップ調整機構94でヘッドギャップの調整を行うことにより、記録媒体の坪量(又は媒体厚)に応じて、適正なヘッドギャップを確保することができる。
また、カムを有するヘッド移動機構とヘッドギャップの調整機構とを独立して設けることで、それぞれの機構の位置精度を向上させることが可能となる。これにより、高密度な画像記録を行う際に、ヘッドユニットを主走査方向により精度よく移動させることができ、また、記録媒体の坪量(又は媒体厚)に応じて、ヘッドギャップをより精度よく調整することができる。
(第2の実施形態:変形例)
第2の実施形態の変形例について、図17並びに図18を参照して説明する。
本変形例では、ヘッド移動機構100と、ヘッド移動機構100から独立したヘッドギャップ調整機構104と、が設けられている。
第2の実施形態の変形例について、図17並びに図18を参照して説明する。
本変形例では、ヘッド移動機構100と、ヘッド移動機構100から独立したヘッドギャップ調整機構104と、が設けられている。
ヘッド移動機構100は、ラインヘッド31の長手方向(主走査方向)一端側に設けられ、後述するヘッドギャップ調整用カム105に当接するカム101と、モータ軸102aによってカム101に取り付けられたステッピングモータ102と、からなる駆動部と、一端側がラインヘッド31の長手方向他端側のヘッドホルダ32に、他端側が記録部固定フレーム5にそれぞれ取り付けられ、ヘッドホルダ32をカム101に向かって付勢する付勢ばね103と、を有している。
ヘッドギャップ調整機構104は、ヘッドホルダ32に取り付けられたヘッドギャップ調整用カム105と、モータ軸106aによってヘッドギャップ調整用カム105に取り付けられたステッピングモータ106と、を有している。
カム101は、図17(b)に示すように、ヘッドホルダ32に設けられたヘッドギャップ調整用カム105の外周面と当接する第1の当接位置101Aを含む第1の径部と、第2の当接位置101Bを含む第2の径部と、を有している。ここでは、両位置のカム101の径差は、ノズルピッチdの半分のd/2相当の距離に設定している。つまり、カム91との当接位置が第1の当接位置101Aから第2の当接位置101Bに変わると、ヘッドホルダ32が主走査方向にノズルピッチdの半分のd/2だけ移動する。
カム101は、図17(b)に示すように、ヘッドホルダ32に設けられたヘッドギャップ調整用カム105の外周面と当接する第1の当接位置101Aを含む第1の径部と、第2の当接位置101Bを含む第2の径部と、を有している。ここでは、両位置のカム101の径差は、ノズルピッチdの半分のd/2相当の距離に設定している。つまり、カム91との当接位置が第1の当接位置101Aから第2の当接位置101Bに変わると、ヘッドホルダ32が主走査方向にノズルピッチdの半分のd/2だけ移動する。
次に、ヘッドギャップ調整機構104によりヘッドユニット33を主走査方向に移動させて、ラインヘッド31のノズル面31aから記録媒体3までのヘッドギャップを調整する動作について説明する。
記録媒体3の媒体厚が、第1の実施形態で説明した図10に示す薄紙対応の領域Cにある場合、ヘッドホルダ32に設けられたヘッドギャップ調整用カム105は、図17(b) に示すように、第1の当接位置105Aで、カム101の外周面に当接している。
記録媒体3の媒体厚が、図10に示す厚紙対応の領域Dにある場合、ヘッドホルダ32に設けられたヘッドギャップ調整用カム105は、図17(b)に示すように、第1の当接位置105Aから、図18(b)に示すように、第2の当接位置105Bに移動する。このとき、平行板ばね34と主走査方向のなす角が変化し、ヘッドギャップがヘッドギャップ調整量Δhだけ拡がるように、ヘッドユニット33が移動量Eだけ主走査方向に移動する。
このようなヘッドギャップ調整機構104でヘッドギャップの調整を行うことにより、記録媒体3の坪量(又は媒体厚)に応じて、適正なヘッドギャップを確保することができる。
また、ヘッド移動機構と独立して設けられたヘッドギャップ調整機構としてカムを用いることで、ヘッドギャップを第1の実施形態よりもさらに精度よく調整可能となる。
また、ヘッド移動機構と独立して設けられたヘッドギャップ調整機構としてカムを用いることで、ヘッドギャップを第1の実施形態よりもさらに精度よく調整可能となる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について、図19並びに図20を参照して説明する。
本実施形態では、ヘッド移動機構110と、ヘッド移動機構110から独立したヘッドギャップ調整機構114が設けられている。
第3の実施形態について、図19並びに図20を参照して説明する。
本実施形態では、ヘッド移動機構110と、ヘッド移動機構110から独立したヘッドギャップ調整機構114が設けられている。
ヘッド移動機構110は、ラインヘッド31の長手方向(主走査方向)一端側に設けられ、ヘッドホルダ32に当接するカム111と、モータ軸112aによってカム111に取り付けられ、カム111を駆動(回転)させるステッピングモータ112と、からなる駆動部と、一端側がラインヘッド31の長手方向他端側のヘッドホルダ32に、他端側が記録部固定フレーム5にそれぞれ取り付けられ、ヘッドホルダ32をカム111に向かって付勢する付勢ばね113と、を有している。カム111は、ヘッドホルダ32と当接する2箇所の当接位置(不図示)を含む径部を有している。ここでは、両位置のカム111の径差は、ノズルピッチdの半分のd/2相当の距離に設定している。
ヘッドギャップ調整機構114は、ヘッドホルダ32に一端を固定した平行板ばね34の他端であり、主走査方向に移動可能な平行板ばね固定端115と、主走査方向に沿って延在するガイド116と、を有している。
次に、ヘッドギャップ調整機構114により、ラインヘッド31のノズル面31aから記録媒体3までのヘッドギャップを調整する動作について説明する。
記録媒体3の媒体厚が、第1の実施形態で説明した図10に示す薄紙対応の領域Cにある場合、平行板ばね固定端115は、図19に示すように、平行板ばね34が主走査方向に対して鉛直方向に延在するように、位置する。記録媒体3の媒体厚が、図10に厚紙対応の領域Dにある場合、平行板ばね固定端115は、図19に示すように、平行板ばね34が主走査方向に対して鉛直方向に延在する位置から、図20に示すように、ヘッドホルダ32にカム111が当接している状態で、平行板ばね34が傾斜する位置に移動する。このとき、平行板ばね34と主走査方向のなす角が変化し、ヘッドギャップがヘッドギャップ調整量Δhだけ拡がるように、平行板ばね固定端115は、ガイド116に沿って、移動量Eだけ主走査方向に移動する。
記録媒体3の媒体厚が、第1の実施形態で説明した図10に示す薄紙対応の領域Cにある場合、平行板ばね固定端115は、図19に示すように、平行板ばね34が主走査方向に対して鉛直方向に延在するように、位置する。記録媒体3の媒体厚が、図10に厚紙対応の領域Dにある場合、平行板ばね固定端115は、図19に示すように、平行板ばね34が主走査方向に対して鉛直方向に延在する位置から、図20に示すように、ヘッドホルダ32にカム111が当接している状態で、平行板ばね34が傾斜する位置に移動する。このとき、平行板ばね34と主走査方向のなす角が変化し、ヘッドギャップがヘッドギャップ調整量Δhだけ拡がるように、平行板ばね固定端115は、ガイド116に沿って、移動量Eだけ主走査方向に移動する。
このようなヘッドギャップ調整機構114でヘッドギャップの調整を行うことにより、記録媒体の坪量(又は媒体厚)に応じて、適正なヘッドギャップを確保することができる。また、本実施形態では、ヘッド移動機構のカムをヘッドホルダに当接した状態で、ヘッドホルダに一端を固定した平行板ばねの他端を、主走査方向に移動することで、ヘッドギャップを調整するので、ヘッドユニットの主走査方向のノズル位置は変化せず、記録媒体の主走査方向の画像記録位置も変わらないという利点を有する。
(第4の実施形態)
第4の実施形態について、図21並びに図22を参照して説明する。
本実施形態では、ヘッド支持機構となる2枚1組の平行板ばね34は、予め、主走査方向に対して傾斜した状態で、ヘッドホルダ32に固定されている。
第4の実施形態について、図21並びに図22を参照して説明する。
本実施形態では、ヘッド支持機構となる2枚1組の平行板ばね34は、予め、主走査方向に対して傾斜した状態で、ヘッドホルダ32に固定されている。
ヘッドギャップ調整時には、平行板ばね34と主走査方向のなす角θ3が、さらに、鋭角になるように、カム41によりヘッドホルダ32を主走査方向に移動する。ここで、ヘッドユニット33の主走査方向の移動量とヘッドギャップ調整量の関係について、平行板ばね34が予め傾斜した姿勢の場合、平行板ばね34の長さをL、平行板ばね34と主走査方向とのなす角(初期状態)をθ3、ヘッドユニット33の主走査方向の移動量をx、ヘッドギャップの調整量をyとすると、以下の式で表される。
y=Lcos(θ3)−Lcos[sin−1{(x+Lsin(θ3))/L}]
この関係式に基づいて、平行板ばね34の長さをL=30mm、平行板ばねが傾斜した姿勢の場合の平行板ばね34と主走査方向のなす角(初期状態)を2.5°とした計算結果が図22に示される。
y=Lcos(θ3)−Lcos[sin−1{(x+Lsin(θ3))/L}]
この関係式に基づいて、平行板ばね34の長さをL=30mm、平行板ばねが傾斜した姿勢の場合の平行板ばね34と主走査方向のなす角(初期状態)を2.5°とした計算結果が図22に示される。
上述したようにヘッドギャップ調整量Δhを0.11mmとするには、平行板ばね34の初期姿勢が鉛直方向の場合、図11から、ヘッドユニット33の主走査方向の移動量を2.5mmに設定する必要がある。しかし、平行板ばね34の初期姿勢が傾斜の場合、ヘッドユニット33の主走査方向の移動量は、図22から、1.5mmに設定すればよい。
このように、ヘッド支持機構となる平行板ばねの初期姿勢を傾斜させ、ヘッドギャップ調整時には、平行板ばねと主走査方向のなす角が鋭角になるように、ヘッド移動機構によりヘッドホルダを主走査方向に移動することで、ヘッドギャップを調整する際に、ヘッドユニットの主走査方向の移動量が少なくて済む。これにより、ヘッドギャップを調整する際、ヘッドユニットの主走査方向の画像記録位置の変化が低減させることができる。
なお、本実施形態では、ヘッド移動機構にカムを用いたが、第1の実施形態の変形例のようなリードスクリュを用いたヘッド移動機構によるヘッドユニットの移動、又は、ヘッドホルダに一端を固定した平行板ばねの他端を主走査方向に移動することでも、同一の効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまな改良及び変更が可能である。
1…インクジェットプリンタ、2…プリンタ本体フレーム、3…記録媒体、4…制御部、10…媒体供給部、11…供給トレイ、12…ピックアップローラ、13…供給ガイド、20…搬送部、21…帯電ローラ、22…ドラム、23…媒体端検知部、24…除電器、25…剥離爪、30…画像記録部、31…ラインヘッド、31a…ノズル面、31b…ノズル、32…ヘッドホルダ、33…ヘッドユニット、34…平行板ばね、40…ヘッド移動機構、41…カム、42…ステッピングモータ、43…付勢ばね、50…昇降機構、51…リードスクリュ、52…ギヤ、53…昇降モータ、54…ギヤ、60…クリーニング部、70…媒体排出部、71…ベルトユニット、72…排出トレイ、80…ヘッド移動機構、81…スクリューシャフト、82…ステッピングモータ、82…ヘッドホルダ、83…ホルダ延長部、83a…凸部、90…ヘッド移動機構、91…カム、92…ステッピングモータ、93…付勢ばね、94…ヘッドギャップ調整機構、95…ソレノイド、96…付勢ばね、100…ヘッド移動機構、101…カム、102…ステッピングモータ、103…付勢ばね、104…ヘッドギャップ調整機構、105…ヘッドギャップ調整用カム、106…ステッピングモータ、110…ヘッド移動機構、111…カム、112…ステッピングモータ、113…付勢ばね、114…ヘッドギャップ調整機構、115…平行板ばね固定端、116…ガイド。
Claims (6)
- 複数のノズルが配列されたノズル面を有し、該ノズルから記録媒体にインクを吐出して画像を記録するラインヘッドと、前記ラインヘッドを保持するヘッドホルダと、を有するヘッドユニットと、
前記ノズル面に対向し、指定された厚みを有する記録媒体を搬送する搬送部材と、
前記ヘッドユニットを、前記配列の方向となる主走査方向に揺動可能に支持する2つの平行なヘッド支持部材と、
を具備し、
前記記録媒体の前記指定された厚みに応じて前記ヘッドユニットを揺動させて、前記搬送部材上の前記記録媒体と前記ラインヘッドの前記ノズル面とのヘッドギャップを変更させるヘッドギャップ調整機構を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 前記ヘッド支持部材は、前記主走査方向に対して傾斜した状態で、前記ヘッドユニットに固定されていることを特徴とする請求項1のインクジェットプリンタ。
- 前記ヘッドギャップ調整機構は、前記ヘッドユニットを前記主走査方向に移動させるヘッド移動機構を兼ねていることを特徴とする請求項1又は2のインクジェットプリンタ。
- 前記ヘッドユニットを前記主走査方向に移動させるヘッド移動機構をさらに具備し、
前記ヘッド移動機構は、複数の当接位置を有し、該当接位置で前記ヘッドホルダに当接することにより前記ヘッドギャップを段階的に調整する当接部材を有することを特徴とする請求項1又は2のいずれか1のインクジェットプリンタ。 - 前記搬送部材により搬送される前記記録媒体は、前記ヘッドギャップ調整機構により変更される前記ヘッドギャップに対応して、前記主走査方向にシフトされる請求項1乃至4のいずれか1のインクジェットプリンタ。
- 前記ラインヘッドの最大記録幅は、前記記録媒体の最大記録幅よりも大きく、
前記ヘッドギャップ調整機構により変更される前記ヘッドギャップに対応して、前記ラインヘッドのインクを吐出するノズルの範囲をシフトすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1のインクジェットプリンタ。
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2011
- 2011-02-04 JP JP2011023055A patent/JP2012161961A/ja not_active Withdrawn
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