JP2012160519A - 太陽電池装置およびその製造方法、ならびに、当該太陽電池装置を備えた電子機器 - Google Patents

太陽電池装置およびその製造方法、ならびに、当該太陽電池装置を備えた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】電極膜特性の変化、発電効率の低下、および、電力取り出し効率の低下を招かない外部電極端子を備え、なおかつ、太陽電池装置の発電領域外の縮小化が可能であり、複雑な製造工程および高価な製造装置を必要としない太陽電池装置およびその製造方法、ならびに、当該太陽電池装置を備えた電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明に係る太陽電池装置120は、基材81と、基材81上に短冊状に形成された複数の表面電極22と、各表面電極22上に形成された光電変換層11と、光電変換層11を介して表面電極22と対に短冊状に形成された複数の裏面電極21と、第1外部電極端子31と、第2外部電極側端子32とからなる。ここで、太陽電池装置120においては、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32がそれぞれ裏面電極21に導電性樹脂35を介して接合されていることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池装置およびその製造方法、ならびに、当該太陽電池装置を備えた電子機器に関するものであり、より具体的には、光起電力を発生させる層を基材上に形成してなる太陽電池セルを具備する太陽電池装置およびその製造方法、ならびに、当該太陽電池装置を備えた電子機器に関するものである。
太陽電池は、クリーンなエネルギー源としての重要性が認められ、その需要が高まりつつある。太陽電池の利用分野は、大型機器類のパワーエネルギー源から、精密な電子機器類の小型電源まで多岐に渡っており、太陽電池を備えた様々な太陽電池装置は広く普及しつつある。
従来の太陽電池装置を図8および図9に示す。図8は、従来の太陽電池装置100の概略断面を示す図である。また、図9は、太陽電池装置100の概略を示す斜視図である。これらの図に示す太陽電池装置100は、微結晶型もしくはアモルファス型からなる薄膜型またはハイブリッド型または多接合型等に代表される薄型の太陽電池装置である。太陽電池装置100は、基材81と、基材81上に形成されている表面電極22と、表面電極22上に形成されている光電変換層11と、光電変換層11を介して表面電極22と対に形成されている裏面電極21と、第1外部電極端子31と、第2外部電極側端子32とからなる。
一般的に、基材81にはガラスまたは透明樹脂フィルム等が用いられている。また、光電変換層11には、シリコンまたは複数の金属元素等が用いられている。一方、表面電極22には金属からなる透明電極が一般的に用いられており、裏面電極21には銀またはアルミニウムまたは銀とアルミニウムとからなる薄膜電極が一般的に用いられている。また、太陽電池装置によっては、金属からなる反射層(図示せず)を備えているものもある。第1外部電極端子31および第2外部電極端子32には、ニッケルまたは錫または銀または銅から一般的に用いられている。
従来の他の形態の太陽電池装置を図10に示す。図10は、従来の太陽電池装置110の概略断面を示す図である。本図に示す太陽電池装置110も、微結晶型もしくはアモルファス型からなる薄膜型またはハイブリッド型または多接合型等に代表される薄型の太陽電池装置であるが、図8および図9に示した太陽電池装置100とは、第2外部電極端子32直下の裏面電極21を他の裏面電極21と同等な形状としている点が異なっている。太陽電池装置100では、第2外部電極端子32直下の裏面電極21には、専用の構造を持つ裏面電極21を用いているのに対して、太陽電池装置110では、他の裏面電極21と同等な形状とすることによって太陽電池装置110の製造を簡略化し、電気的に等価な第2外部電極端子32を安価に得ることができている。
特開2000−233278号公報(2000年8月11日公開)
従来は、裏面電極21から電力を取り出す場合、または、電極間を接続する場合には、銅条等の周囲にハンダめっきを施した「インターコネクタ(インコネ)」、「バスバー」と呼ばれる配線を、パルスヒートあるいは超音波ハンダゴテを用いて接合する方法があった。しかし、裏面電極21として用いられる銀あるいはアルミニウムの薄膜電極にハンダ付けを行った場合、ハンダ付けの熱またはハンダの拡散により、電極膜特性の変化による発電効率の低下、および、電極間のショートの発生等の問題を伴った。これを防ぐため、特許文献1には、図8〜10に示したような太陽電池装置が開示されており、発電領域外の裏面電極21上に真空蒸着法、真空スパッタ法、または、焼成法等により形成された第1外部電極端子31および第2外部電極端子32に対してハンダ付けを行うことによって、電気的接続による発電効率の低下を防ぐ方法が開示されている。これは、発電領域外に形成されている第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれに対してハンダ接合をしたとしても、発電領域の光電変換層11にはその熱が及ばないためである。
しかし、近年ますます携帯型情報機器端末の小型化が進んでおり、このような携帯型情報機器端末に太陽電池装置を搭載する場合、上記の方法では発電に不要な発電領域外の部分の外形寸法を大きくする結果となってしまう。そこで、複雑な製造工程、および、高価な製造装置とを必要とせず、なおかつ、電極膜特性の変化、発電効率の低下、および、電力取り出し効率の低下を招かない電気的接続方法が必要とされている。
また、裏面電極21上に形成された第1外部電極端子31および第2外部電極端子32に対して、インターコネクタあるいはバスバー等の配線をパルスヒートまたは超音波ハンダゴテを用いて接合する従来の接合方法では、その接合強度は非常に弱い。例えば、真空蒸着法または真空スパッタ法により形成された第1外部電極端子31および第2外部電極端子32に対し、2mm×20mmの面積で配線をハンダ接合した場合、剪断強度は3kgf以上の接合力を示したが、90度ピール強度は10gf未満であった。したがって、従来の太陽電池装置は慎重な取り扱いが必要であり、実用上問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電極膜特性の変化、発電効率の低下、および、電力取り出し効率の低下を招かない外部電極端子を備え、なおかつ、太陽電池装置の発電領域外の縮小化が可能であり、複雑な製造工程および高価な製造装置を必要としない太陽電池装置およびその製造方法、ならびに、当該太陽電池装置を備えた電子機器を提供することにある。
本発明に係る太陽電池装置は、上記課題を解決するために、基材と、前記基材上に配置されている少なくとも1対の表面電極と、前記表面電極各々に対向する裏面電極と、前記表面電極および前記裏面電極に挟持される光電変換層と、いずれかの前記裏面電極に導電性樹脂を介して接合されている第1外部電極端子と、前記第1外部電極端子が接合されている前記裏面電極とは異なる前記裏面電極に、他の導電性樹脂を介して接合されている第2外部電極端子とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、第1外部電極端子および第2外部電極端子は、それぞれ裏面電極と導電性樹脂を介して接合されているので、それぞれの端子に対するハンダ付けの際の熱は光電変換層には伝わらない。したがって、第1外部電極端子および第2外部電極端子をそれぞれ太陽電池装置の発電領域に形成したとしても、ハンダ付けの際の熱は光電変換層に伝わらないため、発電効率の低下を防ぐことができる。結果、発電に不要な発電領域外の部分の縮小化が可能となり、太陽電池装置の小型化が図れる。
また、第1外部電極端子および第2外部電極端子を備えているため、使用者自身が直接ハンダ付け等を行うことができ、更には接触による電気的接続を得ることも可能である。このことから、太陽電池装置の電極膜特性、発電効率、および、電力取り出し効率等の特性低下を招くことなく、薄型および小型の特徴を活かした配線引き回し、ならびに、周辺部設計に自由度の高い薄型および小型の太陽電池装置を提供することができるという効果が得られる。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ金属板からなることを特徴としている。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ鉄およびニッケル合金を主成分とすることを特徴としている。
鉄およびニッケル合金は、従来から電子部品の電極端子材料として使用実績があり、信頼性が確立されている点から、第1外部電極端子および第2外部電極端子の主成分を鉄およびニッケル合金にすることは好ましい。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ銅を主成分とすることを特徴としている。
銅は、従来から電子部品の電極端子材料として使用実績があり、なおかつ、他の金属と比較して電気特性に優れており、比較的に安価で入手できる点から、第1外部電極端子および第2外部電極端子の主成分を銅とすることは好ましい。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ前記裏面電極と接する面以外の面に、メッキが施されていることを特徴としている。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記メッキは、金メッキであることを特徴としている。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記メッキは、パラジウムメッキであることを特徴としている。
上記の構成によれば、ハンダ付けによる電気的接合、あるいは、接触による電気的接合等、第1外部電極端子および第2外部電極端子の周辺機器との接続が可能となる。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記裏面電極側の面に、絶縁加工がなされていることを特徴としている。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記絶縁加工は、前記裏面電極側の面に熱可塑性樹脂を熱圧着することによってなされていることを特徴としている。
上記の構成によれば、裏面電極側の表面に熱可塑性樹脂を熱圧着することによって、太陽電池装置の裏面を封止すると共に、絶縁加工することができる。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記絶縁加工は、前記裏面電極側の面に、防湿性を持つ樹脂膜で熱可塑性樹脂を挟持し、なおかつ、前記樹脂膜を熱圧着することによってなされていることを特徴としている。
上記の構成によれば、裏面電極側の表面に樹脂膜を熱圧着することによって、太陽電池装置の裏面を封止すると共に、絶縁加工することができる。また、裏面電極側に、接着力の弱い樹脂膜を予め貼り付けておくことによって、その後適当な寸法および形状に熱可塑性樹脂および樹脂膜を開口することができる。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記熱可塑性樹脂において、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子に対向する箇所が開口していることを特徴としている。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記熱可塑性樹脂および前記樹脂膜において、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子と対向する箇所が開口していることを特徴としている。
上記の構成によれば、熱可塑性樹脂、あるいは、熱可塑性樹脂および樹脂膜に形成した開口部を介して、電力取り出しのための電力線を接合することができる。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ周辺機器からの配線とハンダ付けによって電気的に接続されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、第1外部電極端子および第2外部電極端子それぞれに対してハンダ付けを行うことによって、周辺機器の配線と接合することができる。このように、第1外部電極端子および第2外部電極端子に対してハンダ接合をしているため、裏面電極上に直接ハンダ付け等を行う必要がなく、ハンダ付けの際の熱は直接光電変換層には伝わらない。
また、本発明に係る太陽電池装置は、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ周辺機器からの配線と接触によって電気的に接続されており、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ前記配線と分離可能であることを特徴としている。
上記の構成によれば、第1外部電極端子および第2外部電極端子をそれぞれ接触端子として、周辺機器の配線に対して接触することによって、両端子と配線とを接合することができる。また、接触による電気的接合であるため、太陽電池装置を必要に応じて、簡単に周辺機器から分離することも可能である。
また、本発明に係る太陽電池装置は、複数対の前記表面電極を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、太陽電池装置に複数対の表面電極を搭載することもできる。
本発明に係る太陽電池装置の製造方法は、上記課題を解決するために、基材上に少なくとも1対の表面電極を形成する工程と、前記表面電極各々の上に光電変換層を形成する工程と、前記表面電極と共に前記光電変換層を挟持する裏面電極を形成する工程と、いずれかの前記裏面電極に導電性樹脂を介して第1外部電極端子を接合させる工程と、前記第1外部電極端子が接合されている前記裏面電極とは異なる前記裏面電極に、他の導電性樹脂を介して第2外部電極端子を接合させる工程とを備えていることを特徴としている。
上記の方法によれば、太陽電池装置の発電領域外の縮小化が可能であり、複雑な製造工程および高価な製造装置を必要とせず、なおかつ、電極膜特性の変化、発電効率の低下、および、電力取り出し効率の低下を防ぐことができる。
また、本発明に係る太陽電池装置の製造方法は、前記裏面電極側の面に熱可塑性樹脂を熱圧着することによって絶縁加工をする工程と、前記熱可塑性樹脂を熱圧着した後、前記熱可塑性樹脂を切り取ることによって、前記熱可塑性樹脂において、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子に対向する箇所を開口する工程とを更に備えていることを特徴としている。
また、本発明に係る太陽電池装置の製造方法は、前記裏面電極側の面に、防湿性を持つ樹脂膜で熱可塑性樹脂を挟持し、なおかつ、前記樹脂膜を熱圧着することによって絶縁加工をする工程と、前記樹脂膜を熱圧着した後、前記熱可塑性樹脂および前記樹脂膜を切り取ることによって、前記熱可塑性樹脂および前記樹脂膜において、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子に対向する箇所を開口する工程とを更に備えていることを特徴としている。
上記の方法によれば、裏面電極側の表面を絶縁加工することができると共に、形成した開口部を介して、電力取り出しのための電力線や周辺機器との接続配線を接合することができる。
また、本発明に係る太陽電池装置の製造方法は、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子を、それぞれ周辺機器からの配線とハンダ付けによって電気的に接続する工程を更に備えていることを特徴としている。
上記の方法によれば、第1外部電極端子および第2外部電極端子それぞれに対してハンダ付けを行うことによって、周辺機器の配線と接合することができる。
また、本発明に係る太陽電池装置の製造方法は、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子を、それぞれ周辺機器からの配線と接触によって電気的に接続すると共に、前記配線と分離可能にする工程を更に備えていることを特徴としている。
上記の方法によれば、第1外部電極端子および第2外部電極端子をそれぞれ接触端子として、周辺機器の配線に対して接触することによって、両端子と配線とを接合することができる。また、接触による電気的接合であるため、太陽電池装置を必要に応じて、簡単に周辺機器から分離することも可能である。
本発明に係る電子機器は、上述したいずれかの太陽電池装置を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、小型および薄型の太陽電池装置を搭載した電子機器を提供することができる。
本発明に係る太陽電池装置においては、第1外部電極端子および第2外部電極端子は、それぞれ裏面電極と導電性樹脂を介して接合されているので、太陽電池装置の発電領域外の縮小化が可能であり、複雑な製造工程および高価な製造装置を必要とせず、なおかつ、電極膜特性の変化、発電効率の低下、および、電力取り出し効率の低下を防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係る太陽電池装置の概略断面を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池装置の概略を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る太陽電池装置の概略断面を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る太陽電池装置の概略を示す斜視図である。 本発明の更に他の実施形態に係る太陽電池装置の概略を示す斜視図である。 本発明の更に他の実施形態に係る太陽電池装置の概略を示す斜視図である。 本発明の更に他の実施形態に係る太陽電池装置の概略を示す斜視図である。 従来の太陽電池装置の概略断面を示す図である。 従来の太陽電池装置の概略を示す斜視図である。 従来の太陽電池装置の概略断面を示す図である。
本発明に係る太陽電池装置の実施の形態について、図面を用いて説明すると以下のとおりである。
〔第1の実施形態〕
(太陽電池装置の構成)
本実施形態に係る太陽電池装置の概略構成について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る太陽電池装置120の概略断面を示す図である。
図1に示す太陽電池装置120は、微結晶型もしくはアモルファス型からなる薄膜型またはハイブリッド型または多接合型等に代表される薄型の太陽電池装置である。太陽電池装置120は、基材81と、基材81上に形成された複数の表面電極22と、各表面電極22上に形成された光電変換層11と、光電変換層11を介して表面電極22と対に形成された複数の裏面電極21と、第1外部電極端子31と、第2外部電極側端子32とからなる。ここで、本実施形態に係る太陽電池装置120においては、第1外部電極端子31はいずれかの裏面電極21に導電性樹脂35を介して接合されており、なおかつ、第2外部電極端子32は第1外部電極端子が接合されている裏面電極21とは異なる裏面電極21に、他の導電性樹脂35を介して接合されていることを特徴としている。
これによれば、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32に対してハンダ接合を行うことによって、裏面電極21から電力を取り出すための配線、あるいは、電極間を接続するための配線等を接合することができる。そのため、裏面電極21上に直接ハンダ付け等を行う必要がなく、ハンダ付けの際の熱は直接光電変換層11には伝わらない。特に、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32は、それぞれ裏面電極21に導電性樹脂35を介して接合されているので、それぞれの端子に対するハンダ付けの際の熱は光電変換層11には伝わらない。したがって、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32をそれぞれ太陽電池装置120の発電領域に形成したとしても、ハンダ付けの際の熱は光電変換層11に伝わらないため、発電効率の低下を防ぐことができる。結果、発電に不要な発電領域外の部分の縮小化が可能となり、太陽電池装置120の小型化が図れる。
また、従来では、裏面電極21上に形成された第1外部電極端子31および第2外部電極端子32に対してインターコネクタまたはバスバー等の配線を、パルスヒートまたは超音波ハンダゴテを用いて接合する方法があったが、その接合強度は非常に弱い。例えば、真空蒸着法または真空スパッタ法により形成された第1外部電極端子31および第2外部電極端子32に対し、2mm×20mmの面積で配線をハンダ接合した場合、剪断強度は3kgf以上の接合力を示したが、90度ピール強度は10gf未満であった。これに対し、本実施形態に係る太陽電池装置120においては、6.0mm×6.0mmの第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれに対してハンダ接合したリード線の剪断強度は1.9kgfであり、90度ピール強度は1.2kgfであり、実用上十分な強度を得ることができる。
また、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32を備えているため、使用者自身が直接ハンダ付け等を行うことができ、更には接触による電気的接続を得ることも可能である。このことから、太陽電池装置120の電極膜特性、発電効率、および、電力取り出し効率等の特性低下を招くことなく、薄型および小型の特徴を活かした配線引き回し、ならびに、周辺部設計に自由度の高い薄型および小型の太陽電池装置120を提供することができるという効果が得られる。
一般的に、基材81には透光性、耐熱性、および、機械的強度が必要とされ、ガラスまたは透明樹脂フィルム等が用いられる。また、光電変換層11は、1層または複数層からなり、当該光電変換層11には、シリコンまたは複数の金属元素等が用いられる。一方、表面電極22には、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、または、酸化インジウムスズ(ITO)等の透明電極が一般的に用いられる。また、裏面電極21には、低抵抗であり、かつ、光の有効活用を図れるような高反射率を有する銀またはアルミニウムまたは銀とアルミニウムとからなる薄膜電極が一般的に用いられている。第1外部電極端子31および第2外部電極端子32には、ニッケルまたは錫または銀または銅等の金属板が一般的に用いられる。例えば、鉄およびニッケル合金は、従来から電子部品の電極端子材料として使用実績があり、信頼性が確立されている点から、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32の主成分を鉄およびニッケル合金にすることは好ましい。また、銅は、従来から電子部品の電極端子材料として使用実績があり、なおかつ、他の金属と比較して電気特性に優れており、比較的に安価で入手できる点から、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32の主成分を銅とすることも好ましい。導電性樹脂35は、例えば、有機溶剤にエポキシ樹脂またはフェノール樹脂等の樹脂成分を単独または複数種の樹脂成分を混合して溶解させ、樹脂溶剤に導電性の粉末を分散させたものである。導電性の粉末には、電気抵抗を著しく増加させない銀、金、または、パラジウム等が用いることが好ましいが、これに限定されるものではない。
(太陽電池装置120の製造方法)
以下には、太陽電池装置120の製造方法について一具体例を挙げて、図2を参照して説明する。図2は、太陽電池装置120の概略を示す斜視図である。
まず、短冊状の複数の裏面電極21を基材81上に配置する。そして、電気的に両末端の裏面電極21上(図中では両端の裏面電極21上)に、導電性樹脂35を吐出する。吐出した導電性樹脂35上に、42アロイからなる第1外部電極端子31および第2外部電極端子32を配置する。導電性樹脂35としては、例えば、住友ベークライト社製の銀ペーストCRM−1076DH、あるいは、大研化学製のCA−6178等が好適に用いられるが、他の導電性樹脂であってもよい。
続いて、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32を配置した基材81を150℃の高温オーブンにて30分間熱硬化させる。大研化学製のCA−6178を用いた場合は、130℃で30分の熱硬化させることが好ましいが、前記以外の条件であってもよい。
第1外部電極端子31および第2外部電極端子32を十分に冷却した後、コテ先を300℃に加熱したハンダゴテを用いて、それぞれの端子にハンダを溶融させる。そして、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32上にハンダ36を付着させることによって、図2に示す太陽電池装置120を得た。ハンダ36は、例えば、錫または銀等からなるものであるが、これに限定されるものではない。例えば、ハンダ36として、千住金属工業製のフラックス入り無鉛糸ハンダM705+ESC、あるいは、日本スペリア社製の無鉛糸ハンダSN97C等が好適に用いられるが、他の無鉛ハンダまたは有鉛ハンダであってもよく、ハンダ形状は糸ハンダに限られるものではない。
〔第2の実施形態〕
第2の実施形態に係る太陽電池装置について、図3を参照して説明する。図3は、本実施形態に係る太陽電池装置121の概略断面を示す図である。
図3に示すように、太陽電池装置121においては、裏面電極21上に裏面封止材41を設けている点が第1の実施形態に係る太陽電池装置120と異なる。このような裏面封止材41を設けることによって、太陽電池装置121の裏面を絶縁することができる。
裏面封止材41は、熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂に硬化剤を添加したもの、もしくは、熱硬化性樹脂からなる樹脂シートを積層してなる。例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂に硬化剤を添加したもの、オレフィン系樹脂、または、オレフィン系樹脂に硬化剤を添加したもの等が挙げられる。
本実施形態に係る太陽電池装置121は、裏面封止材41を備えている点以外は太陽電池装置120と同等であるため、ここでは太陽電池装置121の詳しい構成については言及しない。同様に、太陽電池装置121の各種部材に適用可能な材料も、太陽電池装置120と同様であるため、ここではその説明を省略する。
以下には、太陽電池装置121の製造方法について一具体例を挙げて、図4を参照して説明する。図4は、太陽電池装置121の概略を示す斜視図である。
まず、第1の実施形態に係る太陽電池装置120の第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれの上に、自身とほぼ同じか、自身よりも小さい外形寸法に成形された四フッ化エチレン製の粘着テープを貼付する。四フッ化エチレン製の粘着テープとしては、日東電工製のフッ素樹脂粘着テープニトフロンNo.9030ULが好適に用いられるが、これに限定されるものではなく、例えば、住友スリーエム製のPTFEテープ5180であってもよいし、その他のテープであってもよい。
続いて、裏面電極21上に、太陽電池装置120よりも一回り大きく切った裏面封止材41の1つとなる熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂に硬化剤を添加したもの、もしくは、熱硬化性樹脂からなる樹脂シートを載置する。そして、更にその上に、裏面封止材41の1つとなる、防湿性を持つ樹脂シート(樹脂膜)を載置する。続いて、150℃に加熱した真空ラミネータのステージ上に、基材81側を下にして太陽電池装置120を配置し、上型(上チャンバ)を閉めて上型およびステージ側共に真空脱気状態を240秒間保つ。更に上型を大気解放し、大気圧で300秒間熱圧着する。太陽電池装置120を冷却した後、太陽電池装置120の外形に沿って不要な裏面封止材41を切り取る。このようにして、太陽電池装置120の裏面電極21側に裏面封止材41を設けることによって絶縁加工を行う。ここで、裏面封止材41は、上述のように、裏面電極21側の面に防湿性を持つ樹脂シートで熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂に硬化剤を添加したもの、もしくは、熱硬化性樹脂からなる樹脂シートを挟持したものであってもよいし、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂に硬化剤を添加したもの、および、熱硬化性樹脂からなる樹脂シートのいずれかのみで構成されていてもよい。
裏面封止材41としては、大日本印刷社製のZ68が好適に用いられるが、これに限定されるものではなく、例えば、三井化学ファブロ製のソーラーエバ等であってもよいし、これに限定されるものではない。また、大日本印刷社製のZ68には東レ社製のPETシートS−10を積層するのが好ましいが、これに限定されるものではなく、例えば、帝人化成製のA−PETシート等であってもよいし、これに限定されるものではない。
続いて、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32上の裏面封止材41を適当な寸法に切り取り、四フッ化エチレン製の粘着テープを剥離して第1外部電極端子31および第2外部電極端子32を露出させる。そして、コテ先を300℃に加熱したハンダゴテを用いて、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれにハンダを溶融させ、それぞれの端子上にハンダ36を付着させることによって、図4に示す太陽電池装置121を得た。
更に、コテ先を300℃に加熱したハンダゴテを用いて、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれに対して図示しないリード線をハンダ接合した。第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれに対して垂直方向に図示しないリード線を引き上げ、接合強度(いわゆる90度ピール強度)を測定したところ、1.2kgfの力でハンダ36からリード線が外れた。また、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれに対して平行方向に図示しないリード線を引いて、接合強度(いわゆる剪断強度)を測定したところ、6.0mm×6.0mmの第1外部電極端子31および第2外部電極端子32と導電性樹脂35との間で1.9kgfの力で界面剥離した。
このことから、本実施形態に係る太陽電池装置121においても、実用上十分な強度を得ることができることが分かった。また、太陽電池装置121も、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32に対してハンダ接合を行うことによって、裏面電極21から電力を取り出すための配線、あるいは、電極間を接続するための配線等を接合することができる。そのため、裏面電極21上に直接ハンダ付け等を行うことがなく、ハンダ付けの際の熱は直接光電変換層11には伝わらない。特に、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32は、それぞれ裏面電極21に導電性樹脂35を介して接合されているので、それぞれの端子に対するハンダ付けの際の熱は光電変換層11には伝わらない。したがって、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32をそれぞれ太陽電池装置121の発電領域に形成したとしても、ハンダ付けの際の熱は光電変換層11に伝わらないため、発電効率の低下を防ぐことができる。結果、発電に不要な発電領域外の部分の縮小化が可能となり、太陽電池装置121の小型化が図れる。
〔第3の実施形態〕
第3の実施形態に係る太陽電池装置について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る太陽電池装置131の概略を示す斜視図である。
図5に示す太陽電池装置131は、第2の実施形態に係る太陽電池装置121の第1外部電極端子31および第2外部電極端子32の寸法および形状を変更した太陽電池装置に相当する。このように、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32を任意の寸法および形状とすることも可能である。
本実施形態に係る太陽電池装置131は、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32の寸法および形状が異なる点以外は太陽電池装置121と同等であるため、ここでは太陽電池装置131の詳しい構成については言及しない。同様に、太陽電池装置131の各種部材に適用可能な材料は、太陽電池装置120と同様であるため、ここではその説明を省略する。
以下には、太陽電池装置131の製造方法について一具体例を挙げて、図6を参照して説明する。図6は、裏面封止材41を設ける前の太陽電池装置130の概略断面を示す図である。
まず、短冊状の複数の裏面電極21を基材81上に配置する。そして、電気的に両末端の裏面電極21上(図中では両端の裏面電極21上)に、導電性樹脂35を吐出する。吐出した導電性樹脂35上に、42アロイからなる第1外部電極端子31および第2外部電極端子32を配置する。
続いて、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32を配置した基材81を150℃の高温オーブンにて30分間熱硬化させ、それぞれの端子を十分に冷却させることによって、図6に示す太陽電池装置130を得た。
続いて、裏面電極21上に、太陽電池装置130よりも一回り大きく切った裏面封止材41の1つとなる熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂に硬化剤を添加したもの、もしくは、熱硬化性樹脂からなる樹脂シートを載置する。そして、更にその上に、裏面封止材41の1つとなる、防湿性を持つ樹脂シートを載置する。続いて150℃に加熱し真空ラミネータのステージ上に、基材81側を下にして太陽電池装置130を配置し、上型(上チャンバ)を閉め、上型およびステージ側共に真空脱気状態を240秒間保つ。更に上型を大気解放し、大気圧で300秒間熱圧着する。太陽電池装置130を冷却した後、太陽電池装置130の外形に沿って不要な裏面封止材41を切り取る。なお、本実施形態においても、裏面封止材41は、裏面電極21側の面に防湿性を持つ樹脂シートで熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂に硬化剤を添加したもの、もしくは、熱硬化性樹脂からなる樹脂シートを挟持したものであってもよいし、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂に硬化剤を添加したもの、および、熱硬化性樹脂からなる樹脂シートのいずれかのみで構成されていてもよい。
続いて、裏面封止材41において、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32に対向する箇所を適当な寸法に切り取り、四フッ化エチレン製の粘着テープを剥離して第1外部電極端子31および第2外部電極端子32を露出させる。そして、コテ先を300℃に加熱したハンダゴテを用いて、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれにハンダを溶融させ、それぞれの端子上にハンダ36を付着させることによって、図5に示す太陽電池装置131を得た。
更に、コテ先を300℃に加熱したハンダゴテを用いて、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれに対して図示しないリード線をハンダ接合した。第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれに対して垂直方向に図示しないリード線を引き上げ、接合強度(いわゆる90度ピール強度)を測定したところ、1.2kgfの力でハンダ36からリード線が外れた。また、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれに対して平行方向に図示しないリード線を引いて、接合強度(いわゆる剪断強度)を測定したところ、6.0mm×6.0mmの第1外部電極端子31および第2外部電極端子32と導電性樹脂35との間で1.9kgfの力で界面剥離した。
また、電気的に連続している2つの裏面電極21上に、2つの6.0mm×6.0mmの導電性樹脂35を互いに最短距離が10.0mmとなるように形成し、6.0mm×6.0mmの第1外部電極端子31および第2外部電極端子32も同様に互いの距離が10.0mmとなるように、それぞれ導電性樹脂35上に配置した。この2つの外部電極端子間に、低電流源により1mAの電流を通電し、4端子法にて電圧を測定した。裏面電極21はこれらの端子に対し十分に面積が広いので、その抵抗は限りなく小さいものと考え、求められた抵抗の半分を第1外部電極端子31および第2外部電極端子それぞれの接合部分の抵抗として求めたところ、5.7mΩであった。
このことから、本実施形態に係る太陽電池装置131においても、実用上十分な強度を得ることができることが分かった。また、太陽電池装置131も、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32に対してハンダ接合を行うことによって、裏面電極21から電力を取り出すための配線、あるいは、電極間を接続するための配線等を接合することができる。そのため、裏面電極21上に直接ハンダ付け等を行うことがなく、ハンダ付けの際の熱は直接光電変換層11には伝わらない。特に、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32は、それぞれ裏面電極21に導電性樹脂35を介して接合されているので、それぞれの端子に対するハンダ付けの際の熱は光電変換層11には伝わらない。したがって、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32をそれぞれ太陽電池装置131の発電領域に形成したとしても、ハンダ付けの際の熱は光電変換層11に伝わらないため、発電効率の低下を防ぐことができる。結果、発電に不要な発電領域外の部分の縮小化が可能となり、太陽電池装置131の小型化が図れる。
また、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32をそれぞれ任意の寸法とすることによって、第1外部電極端子31下および第2外部電極端子32下への熱伝導量を制御することが可能である。更に、裏面電極21とハンダとの拡散に伴う電極膜特性の変化による発電効率の低下を防ぐと共に、ハンダ付けによる電極間のショートの発生等の問題を防ぐことができる。
また、裏面電極21側に、接着力の弱い樹脂シートを予め貼り付けておくことによって、その後適当な寸法および形状に裏面封止材41を開口することができる。更に、この開口部から第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれに電力取り出しのための電力線であったり、周辺機器との接続配線であったりをハンダ付けすることが可能である。
〔第4の実施形態〕
第4の実施形態に係る太陽電池装置について、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態に係る太陽電池装置132の概略を示す斜視図である。
図7に示す太陽電池装置132は、第3の実施形態に係る太陽電池装置131の第1外部電極端子31上および第2外部電極端子32に、ハンダ36を用いずに図示しないリード線を接合可能な太陽電池装置に相当する。このように、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれに対して、電力取り出しのための電力線や周辺機器との接続配線の電気的接続を図るために、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれを接触端子として接触による電気的接合を図ることによっても、太陽電池装置132からの電力を取り出したり、周辺機器と接続したりすることが可能である。
本実施形態に係る太陽電池装置132は、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32が露出している点以外は太陽電池装置131と同等であるため、ここでは太陽電池装置132の詳しい構成については言及しない。同様に、太陽電池装置132の各種部材に適用可能な材料は、太陽電池装置120と同様であるため、ここではその説明は省略する。
以下には、太陽電池装置132の製造方法について、一具体例を挙げて説明する。まず、第3の実施形態に係る太陽電池装置130の第1外部電極端子31および第2外部電極端子32上に自身とほぼ同じか、自身よりも小さい寸法に成形された四フッ化エチレン製粘着テープを貼付する.
続いて、裏面電極21上に、太陽電池装置130よりも一回り大きく切った裏面封止材41の1つとなる熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂に硬化剤を添加したもの、もしくは、熱硬化性樹脂からなる樹脂シートを載置する。そして、更にその上に、裏面封止材41の1つとなる、防湿性を持つ樹脂シートを載置する。続いて150℃に加熱し真空ラミネータのステージ上に、基材81側を下にして太陽電池装置130を配置し、上型(上チャンバ)を閉め、上型およびステージ側共に真空脱気状態を240秒間保つ。更に上型を大気解放し、大気圧で300秒間熱圧着する。太陽電池装置130を冷却した後、太陽電池装置130の外形に沿って不要な裏面封止材41を切り取る。なお、本実施形態においても、裏面封止材41は、裏面電極21側の面に防湿性を持つ樹脂シートで熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂に硬化剤を添加したもの、もしくは、熱硬化性樹脂からなる樹脂シートを挟持したものであってもよいし、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂に硬化剤を添加したもの、および、熱硬化性樹脂からなる樹脂シートのいずれかのみで構成されていてもよい。
続いて、裏面封止材41において、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32に対向する箇所を適当な寸法に切り取り、四フッ化エチレン製の粘着テープを剥離して第1外部電極端子31および第2外部電極端子32を露出させることによって、太陽電池装置132を得た。
太陽電池装置132の第1外部電極端子31および第2外部電極端子32、または、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32のいずれか一方の、裏面電極21と接する面以外の面に図示しない0.1μm以上の厚さの金メッキまたはパラジウムメッキを施すことにより、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32、または、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32のいずれか一方と図示しない周辺回路より至る接触端子(リード線)に対して、接触による電気的接続を得ることができた。
また、電気的に連続している2つの裏面電極21上に、2つの6.0mm×6.0mmの導電性樹脂35を互いに最短距離が10.0mmとなるように形成し、6.0mm×6.0mmの第1外部電極端子31および第2外部電極端子32も同様に互いの距離が10.0mmとなるように配置した。この2つの端子間に、低電流源により1mAの電流を通電し、4端子法にて電圧を測定した。裏面電極21はこれらの端子に対し十分に面積が広いので、その抵抗は限りなく小さいものと考え、求められた抵抗の半分を第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれの接合部分の抵抗として求めたところ、5.9mΩであった。
このことから、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれに対して、電力取り出しのための電力線や周辺機器との接続配線の電気的接続を図るために、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれを接触端子として接触による電気的接合を図ることによっても、電力取り出し効率の低下を招かない太陽電池装置132が得られることが分かった。また、このように、第1外部電極端子31および第2外部電極端子32それぞれを接触端子として接触による電気的接合を図ることによって、必要に応じて簡便に太陽電池装置32を分離することも可能である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上述した実施形態に記載した太陽電池装置を搭載した、携帯電話、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)受信機、卓上型電子辞書、デジタルスチルカメラ、またはビデオカメラ等の電子機器も本発明に含まれることは言うまでもない。
本発明に係る太陽電池装置は、例えば、携帯電話、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)受信機、卓上型電子辞書、デジタルスチルカメラ、またはビデオカメラ等の携帯電子機器に利用できる。また、テレビ等のリモートコントローラにも利用できる。
11 光電変換層
21 裏面電極
22 表面電極
31 第1外部電極端子
32 第2外部電極端子
35 導電性樹脂
36 ハンダ
41 裏面封止材
81 基材
100 従来の太陽電池装置
110 従来の太陽電池装置
120 太陽電池装置
121 太陽電池装置
130 太陽電池装置
131 太陽電池装置
132 太陽電池装置

Claims (21)

  1. 基材と、
    前記基材上に配置されている少なくとも1対の表面電極と、
    前記表面電極各々に対向する裏面電極と、
    前記表面電極および前記裏面電極に挟持される光電変換層と、
    いずれかの前記裏面電極に導電性樹脂を介して接合されている第1外部電極端子と、
    前記第1外部電極端子が接合されている前記裏面電極とは異なる前記裏面電極に、他の導電性樹脂を介して接合されている第2外部電極端子とを備えていることを特徴とする太陽電池装置。
  2. 前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ金属板からなることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池装置。
  3. 前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ鉄およびニッケル合金を主成分とすることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池装置。
  4. 前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ銅を主成分とすることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池装置。
  5. 前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ前記裏面電極と接する面以外の面に、メッキが施されていることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池装置。
  6. 前記メッキは、金メッキであることを特徴とする請求項5に記載の太陽電池装置。
  7. 前記メッキは、パラジウムメッキであることを特徴とする請求項5に記載の太陽電池装置。
  8. 前記裏面電極側の面に、絶縁加工がなされていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の太陽電池装置。
  9. 前記絶縁加工は、前記裏面電極側の面に熱可塑性樹脂を熱圧着することによってなされていることを特徴とする請求項8に記載の太陽電池装置。
  10. 前記絶縁加工は、前記裏面電極側の面に、防湿性を持つ樹脂膜で熱可塑性樹脂を挟持し、なおかつ、前記樹脂膜を熱圧着することによってなされていることを特徴とする請求項8に記載の太陽電池装置。
  11. 前記熱可塑性樹脂において、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子に対向する箇所が開口していることを特徴とする請求項9に記載の太陽電池装置。
  12. 前記熱可塑性樹脂および前記樹脂膜において、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子と対向する箇所が開口していることを特徴とする請求項10に記載の太陽電池装置。
  13. 前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ周辺機器からの配線とハンダ付けによって電気的に接続されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の太陽電池装置。
  14. 前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ周辺機器からの配線と接触によって電気的に接続されており、
    前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子は、それぞれ前記配線と分離可能であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の太陽電池装置。
  15. 複数対の前記表面電極を備えていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の太陽電池装置。
  16. 基材上に少なくとも1対の表面電極を形成する工程と、
    前記表面電極各々の上に光電変換層を形成する工程と、
    前記表面電極と共に前記光電変換層を挟持する裏面電極を形成する工程と、
    いずれかの前記裏面電極に導電性樹脂を介して第1外部電極端子を接合させる工程と、
    前記第1外部電極端子が接合されている前記裏面電極とは異なる前記裏面電極に、他の導電性樹脂を介して第2外部電極端子を接合させる工程とを備えていることを特徴とする太陽電池装置の製造方法。
  17. 前記裏面電極側の面に熱可塑性樹脂を熱圧着することによって絶縁加工をする工程と、
    前記熱可塑性樹脂を熱圧着した後、前記熱可塑性樹脂を切り取ることによって、前記熱可塑性樹脂において、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子に対向する箇所を開口する工程とを更に備えていることを特徴とする請求項16に記載の太陽電池装置の製造方法。
  18. 前記裏面電極側の面に、防湿性を持つ樹脂膜で熱可塑性樹脂を挟持し、なおかつ、前記樹脂膜を熱圧着することによって絶縁加工をする工程と、
    前記樹脂膜を熱圧着した後、前記熱可塑性樹脂および前記樹脂膜を切り取ることによって、前記熱可塑性樹脂および前記樹脂膜において、前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子に対向する箇所を開口する工程とを更に備えていることを特徴とする請求項16に記載の太陽電池装置の製造方法。
  19. 前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子を、それぞれ周辺機器からの配線とハンダ付けによって電気的に接続する工程を更に備えていることを特徴とする請求項16〜18のいずれか1項に記載の太陽電池装置の製造方法。
  20. 前記第1外部電極端子および前記第2外部電極端子を、それぞれ周辺機器からの配線と接触によって電気的に接続すると共に、前記配線と分離可能にする工程を更に備えていることを特徴とする請求項16〜18のいずれか1項に記載の太陽電池装置の製造方法。
  21. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の太陽電池装置を備えていることを特徴とする電子機器。
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