JP2012159784A - 液晶画像表示装置 - Google Patents
液晶画像表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012159784A JP2012159784A JP2011020748A JP2011020748A JP2012159784A JP 2012159784 A JP2012159784 A JP 2012159784A JP 2011020748 A JP2011020748 A JP 2011020748A JP 2011020748 A JP2011020748 A JP 2011020748A JP 2012159784 A JP2012159784 A JP 2012159784A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wave plate
- light
- liquid crystal
- display device
- polarization
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Polarising Elements (AREA)
- Projection Apparatus (AREA)
Abstract
【課題】配置する位相差板の位相差のばらつきが大きい場合、位相補償効果が得られずコントラストが低下する。
【解決手段】入射する偏光のうち一方の偏光を反射し他方の偏光を透過する偏光分離素子と、入射する偏光の一部を変調して反射する光変調素子と、前記偏光分離素子と光変調素子との間に配置される波長板とを有する液晶表示装置内の光学系において、前記波長板は光の波長以下の1次元周期構造を有し、前記光変調素子面に対して前記周期方向を傾けて配置する。光学軸の傾き方向と角度を調整することで波長板の製造バラつきによる位相ズレに起因するコントラストの低下を抑制する。
【選択図】図6
【解決手段】入射する偏光のうち一方の偏光を反射し他方の偏光を透過する偏光分離素子と、入射する偏光の一部を変調して反射する光変調素子と、前記偏光分離素子と光変調素子との間に配置される波長板とを有する液晶表示装置内の光学系において、前記波長板は光の波長以下の1次元周期構造を有し、前記光変調素子面に対して前記周期方向を傾けて配置する。光学軸の傾き方向と角度を調整することで波長板の製造バラつきによる位相ズレに起因するコントラストの低下を抑制する。
【選択図】図6
Description
本発明は投射型画像表示装置に関し、特に波長板を用いた投射型画像表示装置に関するものである。
従来より光源部と、光源からの照明光束を偏光に応じて分離、合成する光学系と、照射された光束を画像光束へ変換する反射型液晶表示素子と、変換された画像光束を結像させる投射光学系とを有する投射型液晶画像表示装置が知られている。
以下、代表的な構成を示す。光源から照射された白色光は偏光変換素子によりある所定の偏光方向に揃えられ、ダイクロイックミラーで緑色帯域と、青、赤色帯域の光に分離される。各色の照明光は偏光分離素子を介して所定の色に対応した液晶表示素子を照明する。液晶表示素子は画像信号に応じて照明光を画像光に変換して反射する。画像光は偏光分離素子、合成プリズム等により合成され、投射光学系によりスクリーンに投影される。
このような偏光分離素子を用いる光学系においては、通常位相差板として1/4波長板が偏光分離素子と液晶表示素子との間に板面が平行となるように配置される。1/4波長板は特に偏光分離素子に角度を持って入射する光に所定の位相差を与え、偏光分離素子で生じる意図しない光漏れを抑制する。
上記目的で用いられる1/4波長板としては、高分子フィルムを延伸したものや、誘電体結晶材料を所定の方向、所定の厚みで切り出したもの等が一般的に知られている。それ以外には使用波長以下の微細な周期構造を有する波長板が知られており、このような波長板を液晶表示装置に用いる例が特許文献1に記載されている。
特許文献1では、使用波長以下の周期構造を有する位相差板を偏光分離素子と液晶表示素子の間に配置することにより位相差の角度特性を改善し、明るさとコントラストを両立した液晶画像表示装置が実現できるとしている。
しかしながら、微細周期構造を有する波長板は、一般的に従来の位相差板に比べて複屈折量が大きく、製造バラつきが位相差特性へ与える影響が非常に高いという課題がある。微細周期構造の構造幅や、構造高さのわずかなバラつきによって素子に生じる位相差が大きく変化してしまう。そのため、所望の特性を持つ波長板の製造コストは非常に高いものとなる。しかし、特性のばらついた波長板をそのまま装置に組み込んだ場合には充分な位相補償効果が得られず、コントラストが低下する。
そこで本出願にかかる液晶画像表示装置は、光源と、光源から照射される照明光のうち一方の偏光を透過し他方の偏光を透過する偏光分離素子と、照明光を画像光に変換して反射させる少なくとも1つの液晶表示素子と、前記偏光分離素子と前記液晶表示素子との間に配置され、面内に異方性を有する波長板と、画像光を投影する投影光学系と、を有する液晶画像表示装置であって、前記波長板は可視光波長以下の1次元周期構造を有し、かつ面内の異なる2つの方向の屈折率差Δnが0.05以上であり、前記波長板の周期方向を前記液晶表示素子の面に対して傾けて配置することを特徴としている。
本発明によれば、位相差特性にばらつきのある波長板を装置に組み込む場合にも充分なコントラストが得られ、高品位な画像を提供できる。ひいては微細周期構造を持つ波長板の製造敏感度を低減し、低コストで高品位な液晶画像表示装置を提供することを可能にする。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の液晶画像表示装置の特徴を以下に示す。
図1は実施例1の反射型液晶画像表示装置の概略構成を示す図である。図中1は光源、2は光源からの入射光で2g,2b,2rはそれぞれ緑色、青色、赤色光を示す。3は偏光変換素子、4g,4b,4rは偏光変換された緑色、青色、赤色光を示す。5はダイクロイックミラー、6は偏光板、7は波長選択性位相差板、9a,9bは緑色用、及び青、赤色用偏光分離素子である。11は液晶表示素子、12は1/4波長板、18は合成プリズム、20は投射レンズ光学系である。
光源1から照射される光束は、リフレクタによって反射され略平行光束2となって偏光変換素子3に入射する。この図においては、この白色光2を緑・青・赤色の3原色の光に分解して図示しており、それぞれを緑色光2g、青色光2b、赤色光2rとして図示している。勿論、この緑、青、赤色光それぞれは、図上では便宜上空間的に分離して記載しているが、この3つの光はこの段階では空間的に分離されている訳ではない。以下、緑色光はG,青色光はB、赤色光はRと省略する。
光源から発せられる各色の光は様々な偏光を含んでおり、偏光変換素子3を透過することにより、一様な偏光方向へ揃えられてG偏光4g、B偏光4b、R偏光4rとなり、ダイクロイックミラー5へ入射する。ダイクロイックミラー5はG帯域のみ反射する特性を有しており、G偏光は反射され、R、B偏光は透過することでG偏光が色分離される。G偏光はそのまま偏光分離素子9aに入射し、1/4波長板12gを透過してG用液晶表示素子11gに照射される。
色分離されたRとBの偏光は偏光板6を透過することにより偏光度が向上した後に色選択性位相板7に入射する。色選択性位相板7はB偏光のみ偏光方向を90°変換させる特性を有しており、これによりR偏光の偏光状態は維持したまま、B偏光は90°偏光方向が回転した状態で偏光分離素子9bに入射する。偏光分離素子9a、9bはP偏光を透過し、S偏光を反射する素子である。
このような作用を有する素子は例えば屈折率の異なる薄膜を積層したものなどがある。偏光分離素子9bの偏光分離面9b1によりB偏光は反射、R偏光は透過して色分離され、1/4波長板12b、12rを透過して各色に対応する液晶表示素子11b、11rに照射される。液晶表示素子11b、11r、11gに照明された光は画像信号に応じて画素ごとに照明光の偏光方向を90°変換され、反射されることにより画像光となる。BとRの画像光は再び1/4波長板12b、12rを透過した後に偏光分離素子9bに再入射する。
ここでB偏光の画像光は透過され青色光15bとなり、R偏光の画像光は偏光分離面9b1に反射され赤色光15rとなって偏光分離素子9bを出射することで15b、15rが合成される。G偏光の画像光も1/4波長板12gを透過した後に偏光分離素子39aの偏光分離面9a1により反射され、合成プリズム18に入射する。合成プリズム内のダイクロイック膜9により、Gの画像光は反射され、RとBの光5b、5rは透過することでGとRとBの光が合成されて投射レンズ光学系20へと出射される。色合成された画像光は投射レンズ光学系20によりスクリーンに投影、結像される。
ここで本発明の液晶画像表示装置において、1/4波長板12g,12b,12rは可視光波長以下の周期を有する1次元周期構造を有することを特徴としている。以下、1次元周期構造を有する波長板について説明する。
図2は1次元周期構造を有する1/4波長板の構造概略図である。図2の構成において、1次元格子50の格子形状部分53および54の格子周期が光の波長以下であれば、その微細な周期構造により構造複屈折が生じる。ここでいう光とは主として波長400nm〜700nmの可視光領域を指している。
このような形状を有する素子に対し、例えば偏光方向が1次元格子周期方向と平行でない直線偏光が入射する場合を考える。直線偏光が格子を透過する際に、格子周期に平行な方向と直交する方向とでは各偏光成分に対する実効的な屈折率が異なるので、その格子高さに応じた位相差が生じる。また、透過光に生じる位相差は有効屈折率法により、その大きさを見積もることができる。
有効屈折率法とは回折限界以下の微細な周期構造体について、構造の持つ見かけの屈折率(=有効屈折率)を求める手法である。実際の設計においては厳密結合波解析などの手法を用いる必要もあるが、有効屈折率法を用いることで微細構造全体により生じる位相差を簡易に算出することができる。例として図2の格子層53において、格子周期に直交する偏光成分をTE偏光、TE偏光と入射面に垂直な偏光成分をTM偏光とすると、それぞれの偏光成分に対する有効屈折率は以下の式(1)(2)で与えられる。
ここでnmは格子層53の格子材質の屈折率である。naは格子層に充填される媒質の屈折率であり、通常ではna=1.0(空気)である。また、フィリングファクタffは構造周期P,格子幅Wmに対して式(3)
ff=Wm/P ・・・(3)
で定義される量である。
ff=Wm/P ・・・(3)
で定義される量である。
図3に有効屈折率n(TE),n(TM)とffの関係を示す。図3から1次元格子の有効屈折率は常にn(TE)>n(TM)となっていることがわかる。また図2のz方向と平行な方向に振動する偏光成分に対する有効屈折率は、周期構造の対称性から前記TE方向に同等と近似できるとすると、1次元格子構造は周期方向(y方向)に光学軸を持つ負の屈折率異方性に近似できることがわかる。これらは格子層54についても同様に適用できる。
構造複屈折は材料の屈折率異方性には依存しないので材料の自由度が高い。例えば格子材質として透明無機誘電体を用いれば、高分子延伸フィルムの波長板に比べて耐熱性の高い波長板を得ることができる。また形状によって位相差特性を制御でき、広い帯域で位相分散の小さい波長板を設計することも可能である。
例として表1に広帯域位相差波長特性を有する1次元格子構造1/4波長板の設計値を示す。
表1に示す1/4波長板の概略構造は図2と対応しており、表1に記載の1層目は図2中54、2層目は図2中53、3層目は図2中52、基板は図2中51と対応している。表1に示した1次元格子波長板設計値の分光位相差特性を厳密結合波解析の手法を用いて計算すると図4のようになる。表1の形状により図4の様に波長に対して一様な位相差特性を有する1/4波長板が得られる。なお、表1では1次元周期波長板を構成する材料としてTiO2とAl2O3を選んだ。
しかし材質はこれに限定されるものではなく、自由に選択することができる。特には耐熱性の観点から無機誘電体材料を選択することが好ましく、他の材料としてTiO2,Ta2O3,Nb2O3,ZrO2,Al2O3,SiO2,MgF等またはこれらの混合物を用いても良い。
しかしながら、上記のような微細な形状を設計値に厳密に製造することは容易ではなく、格子幅や格子高さにばらつきが生じる。形状ばらつきが数nmから数十nm程度の非常に微細な形状ばらつきであっても、1次元格子構造1/4波長板としての位相差に非常に大きな影響を与える。
形状変化によって位相差特性が敏感に変化することは上記のような設計形状に限定されるものではなく、構造複屈折を応用した波長板においては一般的に生じうるものである。構造複屈折により生じる複屈折量は結晶等の一般的な複屈折材質に比べて大きく、かつその微細形状に強く依存する。そのため微小な形状変化であっても複屈折量に与える変化量は非常に大きなものとなる。
図5は1次元格子のフィリングファクタffと格子高さhがそれぞれ独立に±5%変動した場合の1次元格子1/4波長板の位相差の変動を示す図である。5%の変動量とは表1の設計値に対して格子幅wに換算して±7nm程度、格子高さhで±20nm程度である。このような微小な変動量であっても、素子の実効位相差Δは設計中心の位相差Δc=90degから大きくずれている。
特に格子幅に関係するffに対する敏感度は高く、このため製造誤差等を考慮すると素子の位相差は±10%程度変動してしまう。位相差が変動した素子をそのまま組み込んだ場合、位相補償効果が低減し、充分なコントラストを得ることができない。
そこで本発明の液晶画像表示装置においては、前記のように位相差がばらついた1/4波長板を図6のように液晶表示素子面に対して傾けて配置することを特徴としている。
図6は図1に示す本発明の液晶画像表示装置の光学系のうちG光路部を抜き出したものである。以下G光路を例にとって詳細な説明を行うが、本発明はG光路に限定されるものではなく、R,B光路についても同様に扱う事が可能である。
ここで図6の座標系xyzを以下のように定義する。まず液晶表示素子法線方向をz方向とし、偏光分離面法線n(光源側向き)と前記z方向の両方に垂直な方向をx方向とする(x=n×z、×は外積)。y方向は前記x方向とz方向の両方に垂直な方向(y=z×x、×は外積)とする。本発明の液晶画像表示装置においては、図6の1/4波長板12gの位相差が90degから外れた位相差を有する場合に、1/4波長板12gの1次元周期方向が液晶表示素子面に対して傾く様に配置する。
より具体的には1/4波長板12gの1次元周期方向Lが略y軸方向を向いた状態から、図6の座標系におけるx軸を回転中心として傾けるように配置する。1/4波長板12gの傾き角度を調整する事により、1/4波長板12gの位相差ズレによる漏れ光が補正される。
以下、1/4波長板12gを傾ける事による補償効果について詳細に説明する。本発明の効果を説明するために、図6の光学系に8つの方位から斜入射する光線の偏光状態を考える。図7の偏光分離面9a1に向かう矢印は光源側の各方位から偏光分離素子に斜入射する光線を模式的に示している。入射方位は番号丸1〜丸8により示され、それぞれ図7中y軸方向から入射する方位を方位:丸1として、z軸周りに45degステップで入射する8つの方位に対応している。
図8は方位:丸1〜丸8から偏光分離素子9aに入射角度15degで入射した光線の透過偏光状態を示している。8つの図はそれぞれ図7の方位:丸1〜丸8から入射した場合における透過偏光状態に対応し、各図の縦軸、横軸はx、y方向の電場振幅Ex、Eyを示している。ただし説明のために縦軸振幅を横軸振幅より拡大して表示している。偏光分離素子9aを透過した光は、斜入射の影響により方位:丸1、丸5以外では偏光軸が特定の方向に傾いているものの、直線偏光として出射される。
次に図9は図8の偏光状態から位相差Δ=λ/4(λ=550nm)を有する1/4波長板を透過した後の各方位の偏光状態を示している。1/4波長板を出射した偏光は方位:丸1、丸5を除き、y軸方向に略平行な方向に楕円長軸を有する楕円偏光状態となっている。このような状態であれば、良好に偏光分離が行われて充分なコントラストが得られる。
それに対して図10は位相差Δ=λ/3.63>λ/4(位相差ズレ量+10%)を有する1/4波長板を透過した後の各偏光状態を示している。図9とは異なり、方位:丸1、丸5以外の楕円偏光の長軸方向がy軸に対して傾いている。このような偏光状態では、液晶表示素子反射後に偏光分離素子で検光される際に所望の偏光状態にならず、漏れ光が生じて画像のコントラストが低下する。
ただし、大層でたらめな偏光状態ではなく、図10の各方位の偏光状態は対称性を有している。それぞれの偏光状態を比較すると、方位:丸4、丸6、方位:丸2、丸8はそれぞれy軸方向に対して反対称となっている。しかし方位:丸2、丸4、または方位:丸6、丸8の間には対称性は無い。
そこで上記の対称性に沿った位相差補正手段として、1/4波長板12gを図6座標系のx軸を回転中心として回転させる。このように傾けると、各方位から入射する偏光の受ける位相差は、前記の方位対称性に沿って変化する。このとき1/4波長板の1次元周期方向が回転軸であるx軸と略垂直に配置される場合には、有効屈折率の近似から1/4波長板の光学軸がx軸周りに傾く。
つまり1/4波長板の屈折率異方性が上記の方位対称性に合わせて変化する。その結果、入射方位:丸4、丸6、方位:丸3、丸7、方位:丸2、丸8から入射する偏光に対して反対称な位相差が生じる。
ここで図10の方位:丸3に着目して、1/4波長板12gの1次元周期方向をx軸と略垂直な状態に配置し、反時計周り回転を正としてx軸周りに±6deg回転させた場合の偏光状態の変化を図11に示す。図11aが+回転方向、図11bが−回転方向の場合の方位:丸3の偏光状態を示している。図中点線は傾き補正前、実線は傾き補正後の偏光状態を示している。また図11a,11b右側には、それぞれの回転方向に対応する素子構成の概略図(図11c、図11d)も並べて表示している。
図11aに着目すると、1/4波長板をx軸周り+6deg回転させることにより、楕円偏光の長軸がy軸と平行な方向に補正されている。同様に方位:丸7からの入射において、1/4波長板を±6deg回転させた場合の偏光状態の変化を図12に示す。素子配置および各図(図12a〜図12d)の対応関係は図11と同じである。方位:丸7から入射する場合にも、x軸周りに+6deg回転させることで位相ズレによる偏光状態の歪みが補正される。
図13は図10の1/4波長板(位相差Δ=λ/3.63を有する)をx軸周りに+6deg回転させた場合の各方位の透過偏光状態をまとめたものである。方位:丸1、丸5を除くどの方位からの入射偏光に対しても、傾き補正によって偏光状態はy軸対称に近い状態へと補正されていることが見て取れる。このように1/4波長板12gを傾けることにより、位相差Δが設計位相差Δcから外れた1/4波長板であっても偏光状態を良好に保ち、コントラストの低下を抑制する事ができる。
この場合のG光路のコントラストを計算した結果、傾き調整前の状態では900:1程度であったのに対し、調整を加えることにより1100:1程度にまで補正された。
また、ここまでの説明は1/4波長板12gの実効的な位相差Δ>λ/4の場合であるが、反対に1/4波長板の位相差がλ/4以下に減少した場合でも、本発明による補正効果が得られる。図14は1/4波長板の位相差Δ=λ/4.44(<λ/4)の場合に、x軸周りに−8deg傾き補正する前後の偏光状態を重ねて各方位並べたものである。点線は傾き補正前、実線は傾き補正後の偏光状態を表す。1/4波長板位相差が減少する方向に変化した場合にも、位相差Δ>λ/4の場合とは反対の回転方向に波長板の軸を傾けることで楕円偏光の歪みが補正される。
この場合のG光路のコントラストは補正前800:1程度に対して、補正後1000:1程度まで補正された。このように1/4波長板の位相差のばらつきが正負どちらに変動しても、傾ける方向を調整することにより補正効果を得る事ができる。
もし図6に示す光学系において、1/4波長板12gをy軸周りに回転させた場合には、偏光状態(図8)の対称性と波長板面との対称性が崩れてしまう。そのため1/4波長板12gの傾き方向は図6の光学系においてx軸周りに傾けることが好ましい。
また、1/4波長板12gの1次元周期方向(図6中L)がx軸と略平行な場合には、x軸周りに傾けた際に偏光状態(図8)と屈折率異方性の対称性が得られない。そのため、1/4波長板12gの1次元周期方向はx軸と略垂直方向を向くように配置することが好ましい。なお、略垂直(略平行)とは厳密な垂直(平行)方向のみに限定せず、垂直(平行)から数degずれている場合も含むことを意味する。
また本発明は1/4波長板が設計位相差から外れた位相差を有する場合に効果を発揮するものであり、前記1/4波長板の位相差Δは、設計位相差Δcに対して以下の式(4)を満たすことが好ましい。
0.01<|(Δ/Δc)−1|<0.15 ・・・(4)
式(4)中|(Δ/Δc)−1|は波長板の位相差のズレ量を示すものであり、そのズレ量は1%から15%の範囲であることが好ましく、2%から10%の範囲であることがより好ましい。式(4)の下限値0.01以下にばらつきが収まっている場合には、波長板位相差ズレよるコントラスト低下は小さく、本発明による補正の効果は得られにくい。
式(4)中|(Δ/Δc)−1|は波長板の位相差のズレ量を示すものであり、そのズレ量は1%から15%の範囲であることが好ましく、2%から10%の範囲であることがより好ましい。式(4)の下限値0.01以下にばらつきが収まっている場合には、波長板位相差ズレよるコントラスト低下は小さく、本発明による補正の効果は得られにくい。
反対に式(4)の上限値0.15以上に位相差がばらついてしまうような場合には、補正により漏れ光を抑制できるものの、位相差Δ=Δcの場合(ズレ量が0の場合)に比べて充分なコントラストを得ることが難しくなる。そのため本発明の液晶画像表示装置に用いる波長板の位相差Δは、式(4)を満たすことが好ましい。またΔcは設計波長λに対してλ/4であることが好ましい。設計波長は各光路での使用波長帯域により異なる。
特に本発明の液晶画像表示装置に用いる1次元周期構造の波長板では、構造複屈折を利用するために波長板面内の異なる2つの方向の屈折率差Δnが従来に比べて大きい。Δnが0.05以上である場合には、微細形状に対する敏感度が高まり、上記のような位相差ずれが生じやすい。このような場合には本発明により高い補正効果が得られる。
図15は1/4波長板の位相差ズレを傾けて補正する場合に必要な波長板の軸回転角度を示したものである。横軸位相差ズレ量に対して縦軸を調整角度でプロットしている。図15から位相差ズレ量±10%に対して±15degの範囲で傾けることで最適な補償効果が得られる。x軸以外の軸を中心に回転させる機構を組み合わせることを考慮に入れても1/4波長板の周期方向がy軸に対して20deg以内に収めることが好ましい。上記範囲を超えて傾ける場合には本発明の補正効果は得られにくい。
これまでの説明からわかるように、本発明の効果は特に方位:丸1、丸5を除く方位から斜めに入射する成分に対して、高い補正効果を得るものである。このとき光線の入射角度が大きい程1/4波長板の位相差ばらつきに対する漏れ光量も大きくなり、本発明の軸傾き補正によって得られる効果も大きくなる。よって本発明をより効果的に用いるためには液晶表示素子に入射する光線のうち最大の入射角度が8deg以上であることが好ましい。
次に本発明の第2の実施例の液晶画像表示装置について説明する。図16は実施例2の液晶画像表示装置の構成概略図である。図16の液晶画像表示装置200を構成する各要素のうち、位相板13g,13b,13r以外の要素は図1の液晶画像表示装置100の構成要素と同じであるため詳細な説明は省略する。
実施例2の投射型画像表示装置200では、各色帯域に対応した位相板13g,13b,13rが液晶表示素子11g,11b,11rと1/4波長板12g,12b,12rとの間に配置されている。位相板13g,13b,13rは面法線に平行な方向に光学軸を持ち、通常液晶表示素子11g,11b,11r面法線に対して斜入射する偏光に生じる所望しない位相差を補正する為に用いられる。そのため位相板には液晶表示素子と反対の屈折率異方性を有するものが用いられる。
このような異方性を持つものとしては、誘電体結晶や液晶材料、または高屈折率と低屈折率の薄膜を積層した構造を有するものなどが挙げられる。
図17は積層位相板300の構成略図である。屈折率の異なる2つの薄膜301、302を図17のように繰り返し積層する。この積層薄膜300の面法線に対して角度を持って入射した偏光は、薄膜間の干渉の影響によって透過光に位相差を生じる。この位相差は入射角度が大きい程大きく、面法線と平行に入射した光線に対しては、位相差は付与されない。特性は積層数、膜厚によって制御でき、所望の位相差を有する位相板を構造制御により得ることができる。体的な位相板の設計値を表2に示す。
屈折率膜(主成分:TiO2)と低屈折率膜(SiO2)を22層積層した表2の素子の位相差の入射角度特性は、入射角度20°までの範囲において図18のようになり、負の屈折率異方性を有する位相板と同等の位相補償効果を得ることが出来る。また積層薄膜であるので、1/4波長板の液晶表示素子側、または液晶表示素子面上に反射防止層とともに形成することで、部品点数を減らして低コストで高い位相補償効果を得られる。
なお、上記の位相板を構成する材料としてはこれに限定されるものではなく、自由に選択できる。特には耐熱性の観点から無機誘電体材料を選択することが好ましく、他の材料としてTiO2,Ta2O3,Nb2O3,ZrO2,Al2O3,SiO2,MgF等またはこれらの混合物を用いても良い。
実施例2では1/4波長板以外にも位相補償板が光学系に挿入される。このような場合にも、本発明は実施例1と同様に適用できる。図19は実施例2の液晶画像表示装置200のG光路を抜き出したものである。図19aは1/4波長板12gの位相差Δ>λ/4の場合に傾ける方向を図示している。図19bは1/4波長板12gの位相差Δ<λ/4の場合に傾ける方向を図示している。どちらも実施例1の場合と同様の方向に傾けることで偏光状態を補正することができる。
実施例2の液晶画像表示装置では、位相板13g,13b,13rの位相補償効果により液晶画像表示装置のコントラストが増加する。装置のコントラストが増加すると、微小な漏れ光量の変化でもコントラスト大きな影響を与える。つまり1/4波長板の位相ズレがコントラストに与える影響は、装置のコントラストが高い程大きくなり、実施例2の場合にはさらに本発明の効果が大きくなる。
図20は入射最大角度15degのFno光束を入射させた場合に、1/4波長板の位相差の変動量とコントラストの変動量を、軸傾き補正を行う場合と行わない場合とでプロットしたものである。実線は補正あり、点線は補正無しの場合のコントラスト変動量を示している。
補正が行われない場合には、3%程度1/4波長板の位相差が変動するとコントラストはピーク値の4000:1に対して70%以下に低下する。しかし傾き補正を加えることにより、−8%から+10%以上まで1/4波長板の位相差が変化してもコントラストは70%以上を維持することができる。具体的には、1/4波長板の位相差Δがλ/4+10%の場合には、軸傾き補正なしではコントラストは1300:1まで低下するのに対し、軸傾き補正を行うことにより、倍以上の3300:1のコントラストが得られる。
上記の位相板以外の位相補償板が偏光分離素子と液晶表示素子との間に挿入される場合にも、本発明の効果は何ら制限されない。
1・・光源
2・・光源からの入射光
2g、2b、2r・・緑色光、青色光、赤色光
3・・偏光変換素子
4g、4b、4r・・偏光変換された緑色光、青色光、赤色光
5・・ダイクロイックミラー
6・・偏光板
7・・波長選択性位相差板
8b、8r・・青色光、赤色光
9a、9b・・緑色光用、及び青色光、赤色光用偏光分離素子
9a1、9b1・・緑色光用、及び青色光、赤色光用偏光分離素子面
11g、11b、11r・・緑色光、青色光、赤色光用反射型液晶素子
12g、12b、12r・・緑色光、青色光、赤色光用1/4波長板
13g、13b、13r・・緑色光、青色光、赤色光用位相板
15b、15r・・青色画像光、赤色画像光
18・・合成プリズム
19・・ダイクロイック膜
20・・投射レンズ光学系
50・・1次元周期構造波長板
51・・基板
52・・中間層
53・・格子2層目
54・・格子1層目
100・・反射型画像表示装置
110・・実施例1の液晶画像表示装置G光路光学系
120・・実施例1の液晶画像表示装置G光路光学系
200・・反射型画像表示装置
210・・実施例2の液晶画像表示装置G光路光学系
220・・実施例2の液晶画像表示装置G光路光学系
300・・積層薄膜位相板
301・・高屈折率膜
302・・低屈折率膜
2・・光源からの入射光
2g、2b、2r・・緑色光、青色光、赤色光
3・・偏光変換素子
4g、4b、4r・・偏光変換された緑色光、青色光、赤色光
5・・ダイクロイックミラー
6・・偏光板
7・・波長選択性位相差板
8b、8r・・青色光、赤色光
9a、9b・・緑色光用、及び青色光、赤色光用偏光分離素子
9a1、9b1・・緑色光用、及び青色光、赤色光用偏光分離素子面
11g、11b、11r・・緑色光、青色光、赤色光用反射型液晶素子
12g、12b、12r・・緑色光、青色光、赤色光用1/4波長板
13g、13b、13r・・緑色光、青色光、赤色光用位相板
15b、15r・・青色画像光、赤色画像光
18・・合成プリズム
19・・ダイクロイック膜
20・・投射レンズ光学系
50・・1次元周期構造波長板
51・・基板
52・・中間層
53・・格子2層目
54・・格子1層目
100・・反射型画像表示装置
110・・実施例1の液晶画像表示装置G光路光学系
120・・実施例1の液晶画像表示装置G光路光学系
200・・反射型画像表示装置
210・・実施例2の液晶画像表示装置G光路光学系
220・・実施例2の液晶画像表示装置G光路光学系
300・・積層薄膜位相板
301・・高屈折率膜
302・・低屈折率膜
Claims (7)
- 光源と、光源から照射される照明光のうち一方の偏光を反射し他方の偏光を透過する偏光分離素子と、照明光を画像光に変換して反射させる少なくとも1つの液晶表示素子と、前記偏光分離素子と前記液晶表示素子との間に配置され、面内に異方性を有する波長板と、画像光を投影する投影光学系と、を有する液晶画像表示装置であって、
前記波長板は可視光波長以下の1次元周期構造を有し、かつ面内の異なる2つの方向の屈折率差Δnが0.05以上であり、前記波長板の周期方向を前記液晶表示素子の面に対して傾けて配置することを特徴とした投射型画像表示装置。 - 前記波長板の実効的な位相差Δは、設計位相差Δcに対して以下の式を満たすことを特徴とした請求項1に記載の投射型画像表示装置。
0.01<|(Δ/Δc)−1|<0.05 - 前記波長板の設計位相差Δcは、設計波長λに対してλ/4であることを特徴とした請求項2に記載の投射型画像表示装置。
- 請求項1に記載の投射型画像表示装置において、
前記液晶表示素子の面の法線方向をz方向、
前記偏光分離素子の偏光分離面の法線方向とz方向に垂直な方向をx方向、
z方向とx方向に垂直な方向をy方向、
としたときに、前記波長板の1次元周期方向とy軸との成す角度が±20[deg]以内であることを特徴とした投射型画像表示装置。 - 前記液晶表示素子に入射する光線のうち、最大の入射角度が8[deg]以上であることを特徴とした請求項1に記載の投射型画像表示装置。
- 請求項1に記載の投射型画像表示装置において、前記波長板と前記液晶表示素子との間に位相板が配置され、前記位相板は面内方向には屈折率異方性を有さず、面法線方向に異なる屈折率を有し、かつ位相板面が液晶表示素子面と平行に配置されることを特徴とする投射型画像表示装置。
- 前記波長板および前記位相板のうち少なくとも一方は無機材料で構成されることを特徴とする請求項6に記載の投射型画像表示装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011020748A JP2012159784A (ja) | 2011-02-02 | 2011-02-02 | 液晶画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011020748A JP2012159784A (ja) | 2011-02-02 | 2011-02-02 | 液晶画像表示装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2012159784A true JP2012159784A (ja) | 2012-08-23 |
Family
ID=46840335
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2011020748A Withdrawn JP2012159784A (ja) | 2011-02-02 | 2011-02-02 | 液晶画像表示装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2012159784A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018021805A (ja) * | 2016-08-03 | 2018-02-08 | キヤノン株式会社 | 照明装置 |
| WO2018186123A1 (ja) * | 2017-04-03 | 2018-10-11 | オリンパス株式会社 | 内視鏡システム及び内視鏡システムの調整方法 |
| CN112630156A (zh) * | 2020-02-18 | 2021-04-09 | 合肥工业大学 | 一种高精度分振幅同时偏振成像系统的制备方法 |
-
2011
- 2011-02-02 JP JP2011020748A patent/JP2012159784A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2018021805A (ja) * | 2016-08-03 | 2018-02-08 | キヤノン株式会社 | 照明装置 |
| WO2018186123A1 (ja) * | 2017-04-03 | 2018-10-11 | オリンパス株式会社 | 内視鏡システム及び内視鏡システムの調整方法 |
| JPWO2018186123A1 (ja) * | 2017-04-03 | 2019-04-11 | オリンパス株式会社 | 内視鏡システム及び内視鏡システムの調整方法 |
| US11607114B2 (en) | 2017-04-03 | 2023-03-21 | Olympus Corporation | Endoscope, method for adjustment of endoscope, and image pickup apparatus |
| CN112630156A (zh) * | 2020-02-18 | 2021-04-09 | 合肥工业大学 | 一种高精度分振幅同时偏振成像系统的制备方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6083997B2 (ja) | 投射型表示装置 | |
| US6805445B2 (en) | Projection display using a wire grid polarization beamsplitter with compensator | |
| JP5767433B2 (ja) | 投射型画像表示装置 | |
| JP6502021B2 (ja) | 位相差補償素子及び投射型画像投影装置 | |
| US20050128392A1 (en) | Exposure system for creating a patterned polarization compensator | |
| US20040179158A1 (en) | Display with a wire grid polarizing beamsplitter | |
| JP5793038B2 (ja) | 投射型画像表示装置 | |
| US20090002579A1 (en) | Near Halfwave Retarder For Contrast Compensation | |
| WO1999060439A1 (en) | Systems, methods and apparatus for improving the contrast ratio in reflective imaging systems utilizing color splitters | |
| JP4897707B2 (ja) | 位相差補償素子、液晶表示装置及び液晶プロジェクタ | |
| US10877197B2 (en) | Optical compensation device, liquid crystal display unit, and projection display apparatus | |
| US11054702B2 (en) | Optical compensation device, liquid crystal display unit, and projection display apparatus | |
| JP2012159784A (ja) | 液晶画像表示装置 | |
| JP5538731B2 (ja) | 積層薄膜、位相板、及び反射型液晶表示装置 | |
| JP5606121B2 (ja) | 画像投射装置 | |
| US11550091B2 (en) | Phase difference compensation element, liquid crystal display device, and projection image display device | |
| JP5528171B2 (ja) | 画像投射装置 | |
| JP4967253B2 (ja) | 光学装置及び投射装置 | |
| JP7472798B2 (ja) | 液晶表示装置 | |
| JP2013167779A (ja) | 画像投射装置 | |
| JP2006235312A (ja) | 反射型液晶表示装置 | |
| US20210165262A1 (en) | Phase difference compensation element, liquid crystal display device, and projection image display device | |
| JP5423768B2 (ja) | 光学装置及び投射装置 | |
| JP2018060089A (ja) | 光学系および画像投射装置 | |
| JP2015232673A (ja) | 投射型画像表示装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140513 |