JP2012157103A - インバータ装置、ファン駆動装置、圧縮機駆動装置および空気調和機 - Google Patents

インバータ装置、ファン駆動装置、圧縮機駆動装置および空気調和機 Download PDF

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Abstract

【課題】電流検出が不可能となる区間の発生を防止するインバータ装置を得ること。
【解決手段】本発明にかかるインバータ装置において、インバータ主回路3は、上アーム側に配置された電力スイッチング素子と下アーム側に配置された電力スイッチング素子とが直列接続されてなるスイッチング素子対を三相電動機4の各相にそれぞれ対応するように備え、電流検出手段7は、各相の下アーム側に配置されたスイッチング素子の負側にそれぞれ設けた電流検出用抵抗素子5u,5v,5wの電圧降下に基づいて三相電動機4に流れる電流を検出し、インバータ制御部9は、電流検出値および速度指令に基づき算出される出力電圧ベクトルの位相と各相に個別に設けたON時間調整対象区間との関係、に基づいて、各スイッチング素子を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、三相電動機を駆動するための三相交流電力を発生させるインバータ装置に関する。
従来のインバータ装置として、例えば、PWM制御される三相インバータの各相の下アーム側にて下アーム素子と直列接続される電流検出抵抗素子の電圧降下に基づいて各相の電流値を検出し、検出した電流値に基づいて三相電動機を駆動するインバータ装置が知られている。このインバータ装置では、各相の電流値を検出する際、所定相の電流値として、この所定相の電流検出抵抗素子の電圧降下の値からなる第一電流値と、残る二相の電流検出抵抗素子の電圧降下の和の符号を反転した値である第二電流値とを所定の条件で切り替えて電流値を検出している。具体的には、下アーム素子のデューティ比が30%未満の小値以上である相の電流値として前記第一電流値を採用し、下アーム素子のデューティ比が30%未満の小値未満である相の電流値として前記第二電流値を採用するようにしている(例えば、特許文献1参照)。このように制御することで、低コストで電流検出を可能とするとともに、上アーム素子のデューティ比が70%以上といった大値となったときの下アーム素子に印加されるゲート電圧波形の鈍りなどにより下アーム素子が十分にターンオンできなくなる場合における電流検出精度を改善している。
特許第3674578号公報
上述した従来のインバータ装置は、下アーム素子のデューティ比が30%未満の小値以上である相の電流値として上記第一電流値を採用し、下アーム素子のデューティ比が30%未満の小値未満である相の電流値として上記第二電流値を採用するようにしているが、下アーム素子のデューティ比が30%未満の小値未満である相が二相以上ある場合は上記第二電流値を算出できないという問題があった。一方、全相下アームのデューティ比を一律に電流検出できるように制限すると電圧利用率が低下するという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、第1の目的は、電流検出が不可能となる区間の発生を防止するとともに、電圧利用率の低下を最小限に抑えるインバータ装置を得ることを目的とする。
また、第2の目的は、誘起電圧定数の高い高効率な永久磁石型同期電動機をインバータ装置の負荷として使用する場合でも、安価な構成で安定した電流検出ができるとともに広範囲の運転制御が可能な空気調和機などのファン駆動装置、圧縮機駆動装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、直流電力を三相交流電力に変換して三相電動機へ印加するインバータ主回路と、前記三相電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記直流電力の電圧を検出する電圧検出手段と、外部から与えられる速度指令、前記電流検出手段による電流検出値および前記電圧検出手段による電圧検出値に基づいて前記インバータ主回路を制御するインバータ制御部と、を備えるインバータ装置において、前記インバータ主回路は、前記直流電力の電圧の正側である上アーム側に配置されたスイッチング素子と負側である下アーム側に配置されたスイッチング素子とが直列接続されてなるスイッチング素子対を前記三相電動機の各相にそれぞれ対応するように備え、前記電流検出手段は、前記各相の下アーム側に配置されたスイッチング素子の負側にそれぞれ設けた電流検出用抵抗素子の電圧降下に基づいて前記三相電動機に流れる電流を検出し、前記インバータ制御部は、前記電流検出値および前記速度指令に基づき算出される出力電圧ベクトルの位相と前記各相に個別に設けたON時間調整対象区間との関係、に基づいて、前記各スイッチング素子を制御するためのPWM駆動信号を生成するPWM駆動信号生成部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、三相交流電力の各相に設けた制限区間(ON時間調整対象区間)に応じて、各相の下アームスイッチング素子のON時間を調整するようにしたので、各相の電流検出用の抵抗素子の電圧降下により直接電流検出できる相電流が常に二相以上となるように制御し、電流検出が不可能となる区間の発生を防止できるとともに、電圧利用率の低下を最小限に抑えることができるという効果を奏する。
また、本発明にかかるインバータ装置は、誘起電圧定数の高い高効率な永久磁石型同期電動機をインバータ装置の負荷として使用する場合でも、安価な電流検出手段で安定した電流検出が実現できるとともに広範囲の運転制御ができるので、空気調和機などのファン駆動装置や圧縮機駆動装置に適用できるという効果を奏する。
図1は、本発明にかかるインバータ装置の実施の形態1の構成例を示すブロック図である。 図2は、電流検出回路のU相部分の回路構成例を示す図である。 図3は、U相電流Iu>0におけるPWM駆動信号,電流検出用抵抗素子間の電圧,Iuのタイミングチャート図である。 図4は、U相電流Iu<0におけるPWM駆動信号,電流検出用抵抗素子間の電圧,Iuのタイミングチャート図である。 図5は、U相電流Iu>0におけるU相電流検出にかかる回路の動作図である。 図6は、U相電流Iu<0におけるU相電流検出にかかる回路の動作図である。 図7は、相電流再現部および座標変換部の動作例を示すフローチャートである。 図8は、出力電圧ベクトルVsのベクトル図である。 図9は、各相の下アームスイッチング素子のON時間制限処理の一例を示すフローチャートである。 図10は、変調率Vkが小さいときの各相下アームスイッチング素子のON時間の一例を示す図である。 図11は、変調率Vkが大きいときの各相下アームスイッチング素子のON時間の一例(本発明にかかる制御を行わない場合)を示す図である。 図12は、変調率Vkが大きいときの各相下アームスイッチング素子のON時間の一例(本発明にかかる制御を行う場合)を示す図である。 図13は、変調率Vkが大きいときの各相下アームスイッチング素子のON時間の一例(本発明にかかる制御を行う場合)を示す図である。
以下に、本発明にかかるインバータ装置、ファン駆動装置、圧縮機駆動装置および空気調和機の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかるインバータ装置の実施の形態1の構成例を示すブロック図である。図示したように、本実施の形態のインバータ装置は、交流電源1と、交流電源1の交流電力を直流電力に変換するコンバータ回路2と、コンバータ回路2が出力する直流電力を三相交流電力に変換するインバータ主回路3と、インバータ主回路3が出力する三相交流電力により駆動される三相電動機4と、三相電動機4に流れる電流を検出する電流検出手段7と、コンバータ回路2の出力側である直流母線正側Pと負側Nとの間の直流電圧を検出する電圧検出手段8と、電流検出手段7の検出結果、電圧検出手段8の検出結果および外部から与えられる指令値(速度指令および磁束指令)に基づきインバータ主回路3を制御するためのPWM駆動信号を生成するインバータ制御部9と、を備えて構成されている。
コンバータ回路2は、例えば公知の技術である全波整流回路,倍電圧整流回路で構成される。ここで、コンバータ回路2は、特許第2763479号公報に記載されているような、インバータ主回路3に供給する直流電圧を昇圧することが可能な回路構成でもよい。また、インバータ主回路3に供給する直流電圧を昇降圧できるような回路構成を用いてもよい。
インバータ主回路3は、絶縁ゲート入力を持つ電力スイッチング素子SW1〜SW6と、これらの電力スイッチング素子SW1〜SW6にそれぞれ逆並列接続されたダイオードD1〜D6と、各スイッチング素子を駆動する駆動回路3a〜3fとにより構成される。例えば、インバータ主回路3は、IPM(Intelligent Power Module)により構成される。これ以降の説明においては、コンバータ回路2の出力側、すなわち直流母線正側Pに配置されたスイッチング素子SW1〜SW3を上アームスイッチング素子,直流母線負側Nに配置されたスイッチング素子SW4〜SW6を下アームスイッチング素子と呼ぶことにする。また、後述する三相電動機4の各相(U相,V相,W相)との接続に応じて、SW1をU相上アームスイッチング素子,SW2をV相上アームスイッチング素子,SW3をW相上アームスイッチング素子,SW4をU相下アームスイッチング素子,SW5をV相下アームスイッチング素子,SW6をW相下アームスイッチング素子と呼ぶことにする。
三相電動機4は、U相、V相およびW相からなる三相Y形結線の固定子(図示せず)と、永久磁石回転子(図示せず)から構成される。ここで、U相に流れる電流をU相電流Iu,V相に流れる電流をV相電流Iv,W相に流れる電流をW相電流Iwと呼び、これらの各相電流はインバータ主回路3から三相電動機4に流れる電流の方向を正、三相電動機4からインバータ主回路3に流れる電流の方向を負とする。
電流検出手段7は、U相下アームスイッチング素子SW4と直流母線負側Nとの間に接続されたU相電流検出用抵抗素子5uと、V相下アームスイッチング素子SW5と直流母線負側Nとの間に接続されたV相電流検出用抵抗素子5vと、W相下アームスイッチング素子SW6と直流母線負側Nとの間に接続されたW相電流検出用抵抗素子5wと、これら各相電流検出用抵抗素子に発生する電圧降下をインバータ制御部9に入力するための電圧に変換する電流検出回路6とを備えて構成されている。ここで、図1に示した構成例では、各相の電流を電流検出用抵抗に発生する電圧降下に基づいて検出するようにしているが、電流検出手段7としては直流電流も検出可能なDCCTを用いてもよい。
図2は、電流検出手段7を構成している電流検出回路6のU相部分の回路構成例を示す図であり、U相部分の回路は、オフセット加算回路61および増幅回路62により構成されている。オフセット加算回路61は、後述するように、U相電流Iu>0のときにU相電流検出用抵抗素子5uに発生する電圧降下が直流母線負側Nに対してマイナスの値が発生するため、そのような場合にオフセットを加算して直流母線負側Nに対してマイナスの値が発生しないようにする。増幅回路62は、オフセット加算回路61の出力をオペアンプなどの増幅回路を用いて増幅してインバータ制御部9のA/D変換器(図示せず)に出力する。このようにすることで、直流母線負側Nを基準としてディジタル値に変換するA/D変換器(図示せず)を用いて、U相電流検出用抵抗素子5uに発生する電圧降下をインバータ制御部9内で制御できる値に変換することができる。他の相の電流検出回路の構成もU相と同様である。
電圧検出手段8は、コンバータ回路2の出力電圧Vdcを分圧してインバータ制御部9のA/D変換器(図示せず)に出力している。なお、このA/D変換器の出力は直流電圧再現部15へ入力される。
インバータ制御部9は、電流検出手段7の検出結果と、電圧検出手段8の検出結果と、外部から与えられる速度指令および磁束指令とにより、インバータ主回路3のスイッチング素子SW1〜SW6をオン・オフ制御するためのPWM駆動信号(UP,UN,VP,VN,WP,WN)を出力する。ここで、UP,VP,WPは、インバータ主回路3の上アーム側のPWM駆動信号であり、それぞれSW1,SW2,SW3の駆動信号となる。また、UN,VN,WNは、インバータ主回路3の下アーム側のPWM駆動信号であり、それぞれSW4,SW5,SW6の駆動信号となる。インバータ制御部9は、例えばマイクロプロセッサにより実現することができる。
続いてインバータ制御部9の構成について詳細に説明する。インバータ制御部9は、電流検出手段7の検出結果を後述するPWM駆動信号生成部17が出力するPWM駆動信号状態pwm_statusに基づいて各相の相電流値に再現する相電流再現部10と、再現した各相電流値(Iu_r,Iv_r,Iw_r)を後述する積分器13が出力する位相θに基づいて静止座標系から回転座標系(d−q軸)上のd軸電流Idおよびq軸電流Iqに変換する座標変換部11と、外部から与えられる速度指令、d軸電流Idおよびq軸電流Iqに基づき、三相電動機4を安定に駆動するための補償を行った速度制御値f1を出力する速度制御器12と、速度制御値f1を積分して座標変換するための位相θを出力する積分器(1/s)13と、外部から与えられる磁束指令、d軸電流Id、q軸電流Iq、速度制御値f1および位相θに基づき、出力電圧ベクトルVsの大きさ|Vs|(以後、|Vs|のことを出力電圧Vsとも記載)および位相θsを出力するベクトル演算部14と、電圧検出手段8の検出結果をコンバータ回路2の出力電圧値に再現する直流電圧再現部15と、ベクトル演算部14が出力する出力電圧Vsおよび直流電圧再現部15の出力(Vdc_r)に基づき、変調率Vkを出力する変調率演算部16と、変調率Vkおよび位相θsに基づき、インバータ主回路3のスイッチング素子SW1〜SW6をオン・オフ制御するためのPWM駆動信号(UP,UN,VP,VN,WP,WN)を出力するPWM駆動信号生成部17と、により構成されている。
ここで、上記のIu_rはU相電流Iuを再現した値(U相電流再現値)であり、Iv_rはV相電流Ivを再現した値(V相電流再現値)であり、Iw_rはW相電流Iwを再現した値(W相電流再現値)である。また、Vdc_rはコンバータ回路2の出力電圧であるVdcを再現した値(直流電圧再現値)である。
次に電流検出手段7のU相部分の動作について図3〜図6を用いて説明する。図3,図5は、それぞれU相電流Iuが正(Iu>0)のときのタイミングチャート図と回路動作図であり、図4,図6はそれぞれU相電流Iuが負(Iu<0)のときのタイミングチャート図と回路動作図である。図3,図4において、(a)はU相上アームPWM駆動信号UP、(b)はU相下アームPWM駆動信号UN、(c)はU相電流検出用抵抗素子5u間に発生する電圧Vru、(d)はU相電流Iuである。また、図上の一点鎖線間の時間はPWM駆動信号のスイッチング間隔であるPWM周期である。ここで、U相上アームPWM駆動信号UPとU相下アームPWM駆動信号UNとは相補の関係にあり、UPがHi出力(SW1がON)の場合、UNはLo出力(SW4がOFF)となり、UPがLo出力(SW1がOFF)の場合、UNはHi出力(SW4がON)となる。実際には、SW1とSW4が上下短絡しないようにスイッチング状態が変化するときに上下短絡防止時間Tdを数μs設け、UPとUNがLoとなる時間を設定する必要があるが、ここでは説明を簡略化するため省略している。
まず、U相電流Iu>0のときの動作について図3および図5を用いて説明する。図3に示した<1>の区間(SW1:ON,SW4:OFF)では、直流母線正側PからSW1を通って、三相電動機4のU相巻線に電流が流れる(図5に示した<1>参照)。そのため、抵抗5u(U相電流検出用抵抗素子)間電圧Vruは直流母線負側Nと同電位となり0Vとなる。一方、<2>の区間(SW1:OFF,SW4:ON)では、直流母線負側NからダイオードD4を通って、三相電動機4のU相巻線に電流が流れる(図5に示した<2>参照)。そのため、抵抗5u間電圧Vruには直流母線負側Nを基準とすると、(5uの抵抗値)×(−Iu)の電圧が発生する。したがって、Iu>0の場合には、<2>の区間で抵抗5u間電圧Vruを検出することでU相電流を求めることができる。
次に、U相電流Iu<0のときの動作について図4および図6を用いて説明する。図4に示した<3>の区間(SW1:ON,SW4:OFF)では、三相電動機4のU相巻線からダイオードD1を通って、直流母線正側Pに電流が流れる(図6に示した<3>参照)。そのため、抵抗5u間電圧Vruは直流母線負側Nと同電位となり0Vとなる。一方、<4>の区間(SW1:OFF,SW4:ON)では、三相電動機4のU相巻線からSW4を通って、直流母線負側Nに電流が流れる(図6に示した<4>参照)。そのため、抵抗5u間電圧Vruには直流母線負側Nを基準とすると、(5uの抵抗値)×(−Iu)の電圧が発生する。したがって、Iu<0の場合には、<4>の区間で抵抗5u間電圧Vruを検出することでU相電流を求めることができる。
以上のように、抵抗5u間電圧VruにはU相下アームスイッチング素子SW4がONの時間(ton_un)のときにしかU相電流Iuによる電圧降下が発生しない。つまり、U相下アームスイッチング素子SW4がONの時間(ton_un)のときにしかU相電流Iuを検出することができない。また、U相電流Iuを検出可能なON時間としては、上下短絡時間Td,U相下アームPWM駆動信号UNをHiにしてからSW4がONするまでの遅延時間,電流検出回路6の遅延時間,インバータ制御部9のA/D変換器(図示せず)のサンプル&ホールド時間を加味した時間が必要であり、このことを考慮して後述する電流検出可能最小時間ton_xn_minを設定する必要がある。他の相の電流検出手段の動作についてもU相の場合と同様である。
次にインバータ制御部9の各ブロックの動作について説明する。まず、相電流再現部10および座標変換部11について図7のフローチャートを用いて説明する。図7は、相電流再現部10および座標変換部11の動作例を示すフローチャートである。
相電流再現部10は、動作を開始すると、後述するPWM駆動信号生成部17が出力するPWM駆動信号状態pwm_status(pwm_status=0〜3)に基づいて、下記4つの相電流再現処理に分岐する(ステップS100)。
すなわち、PWM駆動信号状態pwm_status=「0」(3相共下アームON時間確保)のときは、各相電流検出用抵抗素子(5u,5v,5w)に発生する電圧降下に基づき直接それぞれの相電流を再現することができるので、U相電流検出用抵抗素子5uに発生する電圧降下に基づきU相電流再現値Iu_rを算出し、V相電流検出用抵抗素子5vに発生する電圧降下に基づきV相電流再現値Iv_rを算出し、W相電流検出用抵抗素子5wに発生する電圧降下に基づきW相電流再現値Iw_rを算出する(ステップS101)。そして、各相電流再現値(Iu_r,Iv_r,Iw_r)および積算器13の出力である位相θに基づき、次式(1)により回転座標系回転座標系上のd軸電流Idおよびq軸電流Iqを算出する(ステップS102)。
Figure 2012157103
また、PWM駆動信号状態pwm_status=「1」(U相下アームON時間未確保)のときは、U相以外はそれぞれの相電流検出用抵抗素子(5v,5w)に発生する電圧降下に基づき直接それぞれの相電流を再現することができるので、V相電流検出用抵抗素子5vに発生する電圧降下に基づきV相電流再現値Iv_rを算出し、W相電流検出用抵抗素子5wに発生する電圧降下に基づきW相電流再現値Iw_rを算出する(ステップS109)。そして、再現したV相電流再現値Iv_r、W相電流再現値Iw_rおよび積分器13の出力である位相θに基づき、次式(2)により回転座標系回転座標系上のd軸電流Idおよびq軸電流Iqを算出する(ステップS110)。
Figure 2012157103
また、PWM駆動信号状態pwm_status=「2」(V相下アームON時間未確保)のときは、V相以外はそれぞれの相電流検出用抵抗素子(5u,5w)に発生する電圧降下に基づき直接それぞれの相電流を再現することができるので、U相電流検出用抵抗素子5uに発生する電圧降下に基づきU相電流再現値Iu_rを算出し、W相電流検出用抵抗素子5wに発生する電圧降下に基づきW相電流再現値Iw_rを算出する(ステップS111)。そして、再現したU相電流再現値Iu_r、W相電流再現値Iw_rおよび積分器13の出力である位相θに基づき、次式(3)により回転座標系回転座標系上のd軸電流Idおよびq軸電流Iqを算出する(ステップS112)。
Figure 2012157103
また、PWM駆動信号状態pwm_status=「3」(W相下アームON時間未確保)のときは、W相以外はそれぞれの相電流検出用抵抗素子(5u,5v)に発生する電圧降下に基づき直接それぞれの相電流を再現することができるので、U相電流検出用抵抗素子5uに発生する電圧降下に基づきU相電流再現値Iu_rを算出し、V相電流検出用抵抗素子5vに発生する電圧降下に基づきV相電流再現値Iv_rを算出する(ステップS113)。そして、再現したU相電流再現値Iu_r、V相電流再現値Iv_rおよび積分器13の出力である位相θに基づき、次式(4)により回転座標系回転座標系上のd軸電流Idおよびq軸電流Iqを算出する(ステップS114)。
Figure 2012157103
PWM駆動信号状態pwm_status=「0」(3相共下アームON時間確保)のときは、上記ステップS101、S102を実行後、さらに、電流検出異常判定処理を行う(ステップS103〜S108)。具体的には、ステップS103では、U相電流再現値Iu_r,V相電流再現値Iv_r,W相電流再現値Iw_rの和を合成電流I_sumとして算出し、次のステップS104では、合成電流I_sumと電流検出異常判定値I_jud(例えば、ファン駆動装置の場合は0.2[A],圧縮機駆動装置の場合は1[A]など、予め設定しておいた判定値)とを比較する。そして、合成電流I_sumが電流検出異常判定値I_jud以上の場合は(ステップS104:Yes)、電流検出異常カウンタnの値を「+1」加算し(ステップS105)、さらに、電流検出異常カウンタnと電流検出異常判定回数n_jud(例えば、10回)とを比較する(ステップS106)。
電流検出異常カウンタnが電流検出異常判定回数n_jud以上の場合、すなわち、上述した合成電流I_sumがn_jud回にわたって異常状態にある場合には(ステップS106:Yes)、電流検出異常と判断して全相PWM駆動信号を強制OFFし、動作を停止する(ステップS107)。一方、電流検出異常カウンタnが電流検出異常判定回数n_jud未満の場合は(ステップS106:No)、電流検出異常判定処理を終了する。また、上記の合成電流I_sumが電流検出異常判定値I_jud未満の場合は(ステップS104:No)、電流検出異常カウンタnの値をクリアし(ステップS108)、電流検出異常判定処理を終了する。
前述では、ステップS102でd軸電流Id,q軸電流Iqを上記の式(1)により求めるようにしているが、上記の式(2)〜式(4)のどれかを用いることで、演算負荷の重いsin演算およびcos演算の合計実施回数を6回から4回へ低減することができる。
速度制御器12は、外部から与えられる速度指令と、座標変換部11から出力されたd軸電流Idおよびq軸電流Iqとに基づいて、三相電動機4を安定駆動させるための補償を行った速度制御値f1を生成して出力する。例えば、出力トルク成分であるq軸電流の振幅とは逆位相の補償を行ったものを速度制御値f1として出力する。積分器13は、速度制御値f1を積分して座標変換するための位相θを出力する。
ベクトル演算部14は、外部から与えられる磁束指令と、座標変換部11から出力されたd軸電流Idおよびq軸電流Iqと、速度制御器12から出力された速度制御値f1と、積分器13から出力された位相θとに基づいて、出力電圧ベクトルの大きさ|Vs|および位相θsを算出する。例えば、磁束指令,d軸電流Id,q軸電流Iq,速度制御値f1からd軸電圧指令値Vdおよびq軸電圧指令値Vqを出力する技術としては特開2007−6664号公報がある。出力電圧ベクトルの大きさ|Vs|および位相θsは、d軸電圧指令値Vdおよびq軸電圧指令値Vqに基づき、次式(5)を用いて求めることができる。
Figure 2012157103
図8は、出力電圧ベクトルVsのベクトル図である。図8において、V0〜V7は基本電圧ベクトルであり、インバータ主回路3のスイッチング素子SW1〜SW6の8つのスイッチング状態と対応する。基本電圧ベクトルの内、大きさのない基本電圧ベクトルV0,V7はゼロベクトルと呼ばれる。上アーム側のスイッチがON状態のときを「1」、OFF状態のときを「0」とすると、基本電圧ベクトルの状態を(SW1,SW2,SW3)で表すことができる。例えば、基本電圧ベクトルV1は(1,0,0),基本電圧ベクトルV2は(1,1,0)と表すことができる。
変調率演算部16は、ベクトル演算部14から出力された出力電圧Vsと直流電圧再現部15から出力された直流電圧再現値Vdc_rとに基づき、次式(6)を用いて変調率Vkを求める。
Figure 2012157103
PWM駆動信号生成部17は、変調率演算部16から出力された変調率Vkとベクトル演算部14から出力された位相θs(出力電圧ベクトルVsの位相)によりPWM駆動信号を生成する。出力電圧ベクトルからPWM駆動信号の生成は、たとえば、公知の技術である空間ベクトルの概念(オーム社「パワーエレクトロニクス回路」電気学会半導体電力変換システム調査専門委員編,2000年11月発行,p171〜p174)を用いて実現できる。そして、生成されたPWM駆動信号(UP,UN,VP,VN,WP,WN)によりインバータ主回路3のスイッチング素子SW1〜SW6をオン・オフ制御することで、三相電動機4を駆動する。
続いて、PWM駆動信号生成部17の処理、すなわち、各相の下アームスイッチング素子のON時間制限処理について、この処理手順の一例を示した図9のフローチャートを用いて説明する。図9に示した処理においては、まず、各相下アームON時間(ton_un,ton_vn,ton_wn)を算出する(ステップS200)。各相下アームON時間は、上述した空間ベクトルの概念を用いて算出することができる。ここで、ton_unはU相下アームスイッチング素子SW4のPWM周期当りのON時間(U相下アームON時間)であり、ton_vnはV相下アームスイッチング素子SW5のPWM周期当りのON時間(V相下アームON時間)であり、ton_wnはW相下アームスイッチング素子SW6のPWM周期当りのON時間(W相下アームON時間)である。
次に、初期値としてPWM駆動信号状態pwm_statusを「0」(3相共下アームON時間確保)とし(ステップS201)、位相θsが60°≦θs<180°であるかの判定を行う(ステップS202)。「60°≦θs<180°」が成立する場合(ステップS202:Yes)、ステップS204〜S209の処理を行う。一方、「60°≦θs<180°」が成立しない場合には(ステップS202:No)、位相θsが180°≦θs<300°であるかの判定を行い(ステップS203)、「180°≦θs<300°」が成立する場合は(ステップS203:Yes)は、ステップS210〜S215の処理を行い、「180°≦θs<300°」が成立しない、すなわち「θs<60°または300°≦θs」の場合には(ステップS203:No)、ステップS216〜S221の処理を行う。
ステップS202で「60°≦θs<180°」と判断した場合の動作では、まず、U相下アームON時間ton_unが電流検出可能最小時間ton_xn_min未満かどうか(ton_un<ton_xn_minかどうか)を確認する(ステップS204)。「ton_un<ton_xn_min」の場合は(ステップS204:Yes)、U相下アームON時間ton_unを電流検出可能最小時間ton_xn_minに制限する(ton_un=ton_xn_minとする)処理を行い(ステップS205)、次に、W相下アームON時間ton_wnが電流検出可能最小時間ton_xn_min未満かどうか(ton_wn<ton_xn_minかどうか)を確認する(ステップS206)。なお、「ton_un<ton_xn_min」ではない場合(ステップS204:No)、ステップS205は実行せずにステップS206を実行する。「ton_wn<ton_xn_min」の場合は(ステップS206:Yes)、W相下アームON時間ton_wnを電流検出可能最小時間ton_xn_minに制限する(ton_wn=ton_xn_minとする)処理を行い(ステップS207)、次に、V相下アームON時間ton_vnが電流検出可能最小時間ton_xn_min未満かどうか(ton_vn<ton_xn_minかどうか)を確認する(ステップS208)。なお、「ton_wn<ton_xn_min」ではない場合(ステップS206:No)、ステップS207は実行せずにステップS208を実行する。「ton_vn<ton_xn_min」の場合は(ステップS208:Yes)、PWM駆動信号状態pwm_statusを「2」(V相下アームON時間未確保)とする(ステップS209)。これに対して、「ton_vn<ton_xn_min」ではない場合には(ステップS208:No)、PWM駆動信号状態pwm_statusは「0」(3相共下アームON時間確保)となる(上記ステップS201で設定した初期値となる)。
また、ステップS202で「60°≦θs<180°」ではないと判断し、かつステップS203で「180°≦θs<300°」と判断した場合の動作では、まず、U相下アームON時間ton_unが電流検出可能最小時間ton_xn_min未満かどうか(ton_un<ton_xn_minかどうか)を確認する(ステップS210)。「ton_un<ton_xn_min」の場合は(ステップS210:Yes)、U相下アームON時間ton_unを電流検出可能最小時間ton_xn_minに制限する(ton_un=ton_xn_minとする)処理を行い(ステップS211)、次に、V相下アームON時間ton_vnが電流検出可能最小時間ton_xn_min未満かどうか(ton_vn<ton_xn_minかどうか)を確認する(ステップS212)。なお、「ton_un<ton_xn_min」ではない場合(ステップS210:No)、ステップS211は実行せずにステップS212を実行する。「ton_vn<ton_xn_min」の場合は(ステップS212:Yes)、V相下アームON時間ton_vnを電流検出可能最小時間ton_xn_minに制限する(ton_vn=ton_xn_minとする)処理を行い(ステップS213)、次に、W相下アームON時間ton_wnが電流検出可能最小時間ton_xn_min未満かどうか(ton_wn<ton_xn_minかどうか)を確認する(ステップS214)。なお、「ton_vn<ton_xn_min」ではない場合(ステップS212:No)、ステップS213は実行せずにステップS214を実行する。「ton_wn<ton_xn_min」の場合は(ステップS214:Yes)、PWM駆動信号状態pwm_statusを「3」(W相下アームON時間未確保)とする(ステップS215)。これに対して、「ton_wn<ton_xn_min」ではない場合には(ステップS214:No)、PWM駆動信号状態pwm_statusは「0」(3相共下アームON時間確保)となる(上記ステップS201で設定した初期値となる)。
また、ステップS202で「60°≦θs<180°」ではないと判断し、かつステップS203で「180°≦θs<300°」ではないと判断した場合の動作では、まず、V相下アームON時間ton_vnが電流検出可能最小時間ton_xn_min未満かどうか(ton_vn<ton_xn_minかどうか)を確認する(ステップS216)。「ton_vn<ton_xn_min」の場合は(ステップS216:Yes)、V相下アームON時間ton_vnを電流検出可能最小時間ton_xn_minに制限する(ton_vn=ton_xn_minとする)処理を行い(ステップS217)、次に、W相下アームON時間ton_wnが電流検出可能最小時間ton_xn_min未満かどうか(ton_wn<ton_xn_minかどうか)を確認する(ステップS218)。なお、「ton_vn<ton_xn_min」ではない場合(ステップS216:No)、ステップS217は実行せずにステップS218を実行する。「ton_wn<ton_xn_min」の場合は(ステップS218:Yes)、W相下アームON時間ton_wnを電流検出可能最小時間ton_xn_minに制限する(ton_wn=ton_xn_minとする)処理を行い(ステップS219)、次に、U相下アームON時間ton_unが電流検出可能最小時間ton_xn_min未満かどうか(ton_un<ton_xn_minかどうか)を確認する(ステップS220)。なお、「ton_wn<ton_xn_min」ではない場合(ステップS218:No)、ステップS219は実行せずにステップS220を実行する。「ton_un<ton_xn_min」の場合は(ステップS220:Yes)、PWM駆動信号状態pwm_statusを「1」(U相下アームON時間未確保)とする(ステップS221)。これに対して、「ton_un<ton_xn_min」ではない場合には(ステップS220:No)、PWM駆動信号状態pwm_statusは「0」(3相共下アームON時間確保)となる(上記ステップS201で設定した初期値となる)。
続いて、PWM駆動信号生成部17の各相下アームスイッチング素子のON時間制限(3相のうち、少なくとも2相の下アームスイッチング素子のON時間が電流検出可能最小時間以上となるようにON時間を調整する動作)によるPWM駆動信号波形への影響について図10〜13を用いて説明する。
図10は変調率Vkが小さいときの位相θsに対する各相下アームスイッチング素子のON時間(ton_un,ton_vn,ton_wn)を示した図である。図10では、ゼロベクトルの比がV0:V7=1:1となる場合を示している。この場合、全区間各相下アームON時間を制限しなくても各相下アームON時間は電流検出可能最小時間ton_xn_min以上となっているので各相電流検出用抵抗素子(5u,5v,5w)に発生する電圧降下に基づき直接それぞれの相電流を再現することができる。よって、各相下アームスイッチング素子のON時間制限によるPWM駆動信号への影響はない。
図11は変調率Vkが大きいときの位相θsに対する各相下アームスイッチング素子のON時間を示した図(本発明にかかる制御を行わない場合)である。図11でも、ゼロベクトルの比がV0:V7=1:1となる場合を示している。この場合は、各相下アームスイッチング素子のON時間の制限(本発明にかかる制御)を行っていないので、図示した区間A(θs=60°,180°,300°周辺)において2相の下アームON時間が同時に電流検出可能最小時間ton_xn_minより小さくなる状態が発生する。例えば、θs=60°周辺では、U相下アームon時間ton_unとV相下アームn時間ton_vnが電流検出可能最小時間ton_xn_minより小さくなり、電流検出できないことになる。
図12は、図11と同じ条件で本発明の各相下アームスイッチング素子のON時間の制限(図9に示した手順で各下アームスイッチング素子のON時間を調整する制御)を行った場合の位相θsに対する各相下アームスイッチング素子のON時間を示した図である。この場合、60°≦θs<300°のときにU相下アームON時間ton_unが電流検出可能最小時間ton_xn_min以上となるように調整するton_un制限区間(ton_unがton_xn_min未満であれば、ton_unをton_xn_minに調整する区間:ton_unの調整対象区間)を設け、また、θs<60°かつ180°≦θsのとき(0°≦θs<60°または180°≦θs<360°のとき)にV相下アームON時間ton_vnが電流検出可能最小時間ton_xn_min以上となるように調整するton_vn制限区間を設け、さらに、θs<180°かつ300°≦θsのとき(0°≦θs<180°または300°≦θs<360°のとき)にW相下アームON時間ton_wnが電流検出可能最小時間ton_xn_min以上となるように調整するton_wn制限区間を設けているので、区間A(θs=60°,180°,300°周辺)においても2相の下アームON時間が常に電流検出可能最小時間ton_xn_min以上となる。例えば、θs≦60°では、必ずV相下アームon時間ton_vnとW相下アームon時間ton_wnが電流検出可能最小時間ton_xn_min以上となり、必ずそれぞれの電流検出用抵抗素子に発生する電圧降下に基づいて、V相電流再現値Iv_rおよびW相電流再現値Iw_rの直接算出が可能となる。そのため、各相下アームスイッチング素子のON時間制限によるPWM駆動信号への影響は生じるが、図11との比較からわかるように、その影響は極めて小さい。つまり、本実施の形態の下アームスイッチング素子のON時間調整処理を用いることで、電流検出用抵抗素子の電圧降下により直接電流検出できる相電流を常に二相以上発生させるとともに、電圧利用率の低下を最小限に抑えることができる。また、変調率Vkが1を超える過変調領域においても下アームスイッチング素子のON時間制限処理は有効であり、その結果、広範囲の運転制御が可能となる。
変調率Vkが大きい場合において、各相下アームスイッチング素子のON時間制限によるPWM駆動信号への影響を最小限に抑えるには、図13のようにゼロベクトルとしてV0のみ出力するようにPWM駆動信号を生成すればよい。
なお、本実施の形態では、各相に設けた制限区間に応じて、各相下アームスイッチング素子のON時間が所定時間以上になるように制限するようにしているが、下アームスイッチング素子のON時間が所定時間未満になる相が同時に2相以上発生する場合は、所定時間未満になる相の中で最小時間となる相以外は所定時間になるように制限するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、各相下アームスイッチング素子のON時間が所定時間以上になるように直接制限するようにしているが、コンバータ回路2に昇圧機能を備え、出力電圧Vdcも制御するとなお良い。
このように、本実施の形態のインバータ装置では、直流電力を三相交流電力に変換して三相電動機へ印加するインバータ主回路と、三相電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、直流電力の電圧を検出する電圧検出手段と、電流検出手段の検出結果と電圧検出手段の検出結果および外部から与えられる速度指令よりインバータ主回路を制御するためのPWM駆動信号を出力するインバータ制御部とを備え、インバータ主回路は、直流電力の電圧の正側(上アーム側)に配置されたスイッチング素子と負側(下アーム側)に配置されたスイッチング素子が直列接続されてなるスイッチング素子対を三相電動機の各相に対応するように備え、電流検出手段は、各相下アームスイッチング素子と直流電力の電圧の負側との間に設けた電流検出用抵抗素子の電圧降下に基づいて前記電動機に流れる電流を検出する回路を備え、インバータ制御部は、各相に設けた制限区間に応じて、各相下アームスイッチング素子のON時間が少なくとも2つ以上、所定時間以上となるように制限する(制御する)こととした。具体的には、上述した出力電圧ベクトルの位相が、各相に個別に設けた制限区間のどこに対応しているかを確認し、対応している制限区間においては、対応する相のスイッチング素子(下アームスイッチング素子)のON時間が所定時間以上となるように制御することとした。例えば、U相の下アームスイッチング素子であれば、ton_un制限区間内においてON時間が所定時間(ton_xn_min)未満の場合に、ON時間がton_xn_minとなるように制御することとした(図12など参照)。これにより、電流検出用抵抗素子の電圧降下により直接電流検出できる相電流を常に二相以上発生させて電流検出を行うことが可能になるとともに、電圧利用率の低下を最小限に抑えることができる。
また、本実施の形態のインバータ装置では、上記制限区間において各相下アームスイッチング素子のON時間を制限する場合、電流検出用抵抗素子の電圧降下に基づいて直接電流検出可能な最小時間に制限(調整)することとしたので、下アームスイッチング素子のON時間を制限することによるPWM駆動信号への影響を最小限に抑えることができ、安定した電動機駆動が可能となる。
また、前記スイッチング素子としてワイドギャップ半導体素子を使用するようにした場合には、上述した上下短絡時間TdおよびPWM駆動信号のON指令から実際に対応するスイッチング素子がONするまでの遅延時間を短縮することができるので、電流検出可能な最小時間をより小さくでき、より安定した電動機駆動が可能となる。
また、各相下アームスイッチング素子のON時間が全て、電流検出用抵抗素子の電圧降下に基づいて直接電流検出可能な最小時間以上である場合は、各相電流検出用抵抗素子の電圧降下に基づいて直接検出した各相電流値の合計値を求め、この合計値が異常判定値以上であるときは電流検出異常と判定し、インバータ装置を停止するようにしているので、特別な装置を付加することなく容易に電流検出異常によるインバータ主回路3および三相電動機4の保護を行うことができる。
また、本実施の形態のインバータ装置は、誘起電圧定数の高い高効率な永久磁石型同期電動機をインバータ装置の負荷として使用する場合でも、安価な電流検出手段で安定に電流検出できるとともに広範囲の運転制御が可能になる。そのため、本実施の形態のインバータ装置は、空気調和機などのファン駆動装置,圧縮機駆動装置にも適用できる。
なお、本発明は上述した実施の形態に制限されるものではなく、本発明の範囲から逸脱せずに代替案及び細かな改良を加えることや、均等な手段を使用できることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかるインバータ装置は、直流電力を三相交流電力に変換して三相交流電動機を駆動させるインバータ装置として有用であり、特に、空気調和機などのファン駆動装置や圧縮機駆動装置に適用するインバータ装置に適している。
1 交流電源
2 コンバータ回路
3 インバータ主回路
4 三相電動機
5u U相電流検出用抵抗素子
5v V相電流検出用抵抗素子
5w W相電流検出用抵抗素子
6 電流検出回路
7 電流検出手段
8 電圧検出手段
9 インバータ制御部
10 相電流再現部
11 座標変換部
12 速度制御器
13 積分器
14 ベクトル演算部
15 直流電圧再現部
16 変調率演算部
17 PWM駆動信号生成部
61 オフセット加算回路
62 増幅回路
3a,3b,3c,3d,3e,3f 駆動回路
D1,D2,D3,D4,D5,D6 ダイオード
SW1,SW2,SW3,SW4,SW5,SW6 電力スイッチング素子

Claims (12)

  1. 直流電力を三相交流電力に変換して三相電動機へ印加するインバータ主回路と、前記三相電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記直流電力の電圧を検出する電圧検出手段と、外部から与えられる速度指令、前記電流検出手段による電流検出値および前記電圧検出手段による電圧検出値に基づいて前記インバータ主回路を制御するインバータ制御部と、を備えるインバータ装置において、
    前記インバータ主回路は、前記直流電力の電圧の正側である上アーム側に配置されたスイッチング素子と負側である下アーム側に配置されたスイッチング素子とが直列接続されてなるスイッチング素子対を前記三相電動機の各相にそれぞれ対応するように備え、
    前記電流検出手段は、前記各相の下アーム側に配置されたスイッチング素子の負側にそれぞれ設けた電流検出用抵抗素子の電圧降下に基づいて前記三相電動機に流れる電流を検出し、
    前記インバータ制御部は、前記電流検出値および前記速度指令に基づき算出される出力電圧ベクトルの位相と前記各相に個別に設けたON時間調整対象区間との関係、に基づいて、前記各スイッチング素子を制御するためのPWM駆動信号を生成するPWM駆動信号生成部を備える
    ことを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記PWM駆動信号生成部は、前記各相の下アーム側に配置されたスイッチング素子である下アームスイッチング素子のそれぞれのON時間が、少なくとも2つ以上、規定時間以上となるように、前記出力電圧ベクトルの位相と前記各相に個別に設けたON時間調整対象区間との関係に基づき特定される下アームスイッチング素子のON時間を調整し、調整後のON時間に対応するPWM駆動信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 前記各相に個別に設けたON時間調整対象区間を、それぞれ、電気角で240度幅の区間とし、かつそれぞれの区間が電気角で120度ずつずれた関係を有する区間とする
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のインバータ装置。
  4. 前記PWM駆動信号生成部は、前記各相の下アーム側に配置されたスイッチング素子である下アームスイッチング素子のON時間が前記規定時間未満になる相が同時に2相以上発生する場合は、前記ON時間が前記規定時間未満になる相の中でON時間が最小となる相以外について、ON時間が前記規定時間となるように制御するPWM駆動信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  5. 前記インバータ制御部は、
    前記電流検出値に基づき各相の電流値を再現し、さらに、再現した電流値を静止座標系から回転座標系上の電流値に変換し、変換後の電流値および前記速度指令に基づいて前記出力電圧ベクトルを算出することとし、前記電流値の変換処理においては、前記電流検出用抵抗素子の電圧降下から直接検出可能な2相の電流値のみに基づき、前記回転座標系上の電流値を算出する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のインバータ装置。
  6. 前記規定時間を、前記電流検出用抵抗素子の電圧降下から直接電流を検出できる最小時間とする
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のインバータ装置。
  7. 前記インバータ制御部は、前記各相の下アーム側に配置されたスイッチング素子のそれぞれのON時間が全て前記規定時間以上である場合は、前記電流検出値に基づいて、各相の電流値の合計値を求め、求めた合計値が異常判定値以上であるときは電流検出異常と判定して前記インバータ主回路を停止させる
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のインバータ装置。
  8. 前記スイッチング素子をワイドギャップ半導体素子とする
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のインバータ装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載のインバータ装置、
    を備え、
    前記インバータ主回路から出力される三相交流電力によって駆動される三相電動機をファン駆動用の永久磁石電動機とする
    ことを特徴とするファン駆動装置。
  10. 請求項9に記載のファン駆動装置、
    を備え、
    前記ファン駆動装置により駆動されるファンにより冷媒を熱交換させる
    ことを特徴とする空気調和機。
  11. 請求項1〜8のいずれか1つに記載のインバータ装置、
    を備え、
    前記インバータ主回路から出力される三相交流電力によって駆動される三相電動機を圧縮機駆動用の永久磁石電動機とする
    ことを特徴とする圧縮機駆動装置。
  12. 請求項11に記載の圧縮機駆動装置、
    を備え、
    前記圧縮機駆動装置により駆動される圧縮機により冷媒を循環させることを特徴とする空気調和機。
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