JP2012156385A - 樹脂組成物、半導体装置、多層回路基板および電子部品 - Google Patents

樹脂組成物、半導体装置、多層回路基板および電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱によってフラックス機能が損なわれず、半導体チップ等と回路基板とを良好に電気的に接続可能な樹脂組成物、および、このような樹脂組成物を用いた半導体装置、多層回路基板および電子部品を提供する。
【解決手段】樹脂組成物は、第1の部材の半田接合面に用いられるフラックス機能を有する樹脂組成物層を構成する樹脂組成物であって、架橋反応可能な樹脂と、加熱により酸を発生する熱酸発生剤と、を含むことを特徴とする。熱酸発生剤は、オニウム塩化合物、トリアジン誘導体、有機スルホン酸縮合誘導体、および、有機カルボン酸縮合誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であるのが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、半導体装置、多層回路基板および電子部品に関する。
近年の電子機器の高機能化および軽薄短小化の要求に伴い、これらの電子機器に使用される半導体パッケージも、従来にも増して、小型化かつ多ピン化が進んできている。これら電子部品の電気的な接続を得るためには、半田接合が用いられている。この半田接合としては、例えば半導体チップ同士の導通接合部、フリップチップで搭載したパッケージのような半導体チップと回路基板間との導通接合部、回路基板同士の導通接合部等が挙げられる。この半田接合部には、電気的な接続強度および機械的な接続強度を確保するために、一般的にアンダーフィル材と呼ばれる封止樹脂が注入されている(アンダーフィル封止)。
この半田接合部によって生じた空隙(ギャップ)を液状封止樹脂(アンダーフィル材)で補強する場合、半田接合後に液状封止樹脂(アンダーフィル材)を供給し、これを硬化することによって半田接合部を補強している。しかしながら、電子部品の薄化、小型化に伴い、半田接合部は狭ピッチ化/狭ギャップ化しているため、半田接合後に液状封止樹脂(アンダーフィル材)を供給してもギャップ間に液状封止樹脂(アンダーフィル材)が行き渡らなく、完全に充填することが困難になるという問題が生じている。
このような問題に対して、フラックス機能を有する樹脂組成物を介して、半田接合と接着とを一括で行う方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の樹脂組成物では、半導体チップ等と回路基板とを接合する際の加熱処理によって、フラックス機能(フラックス活性)が失活してしまい、半導体チップ等と回路基板との接着不良が生じるといった問題があった。
特開2007−107006号公報
本発明の目的は、加熱によってフラックス機能が損なわれず、半導体チップ等と回路基板とを良好に電気的に接続可能な樹脂組成物を提供すること、および、このような樹脂組成物を用いた半導体装置、多層回路基板および電子部品を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(14)に記載の本発明により達成される。
(1) 第1の部材の半田接合面に用いられるフラックス機能を有する樹脂組成物層を構成する樹脂組成物であって、
架橋反応可能な樹脂と、加熱により酸を発生する熱酸発生剤と、を含むことを特徴とする樹脂組成物。
(2) 前記熱酸発生剤は、オニウム塩化合物、トリアジン誘導体、有機スルホン酸縮合誘導体、および、有機カルボン酸縮合誘導体からなる群から選択される少なくとも1種である上記(1)に記載の樹脂組成物。
(3) 前記架橋反応可能な樹脂は、熱硬化性樹脂である上記(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(4) 前記熱酸発生剤の配合量は、0.01〜40重量%である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5) 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂を含むものである上記(3)または(4)に記載の樹脂組成物。
(6) 前記エポキシ樹脂は、25℃で液状のエポキシ樹脂を含むものである上記(5)に記載の樹脂組成物。
(7) 前記樹脂組成物層を平均厚さ30μmで設けたとき、波長600nmの光における前記樹脂組成物層の透過率が5%以上になるよう構成されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(8) 25℃〜250℃における最低溶融粘度が0.01〜100,000Pa・sである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(9) 平均粒径0.5μm以下のフィラーを含む上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(10) 25℃において、前記樹脂組成物層がフィルム状である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(11) さらに、シランカップリング剤を含むものである上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(12) 上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物を有することを特徴とする半導体装置。
(13) 上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物を有することを特徴とする多層回路基板。
(14) 上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物を有することを特徴とする電子部品。
本発明によれば、加熱によってフラックス機能が損なわれず、半導体チップ等と回路基板とを良好に電気的に接続可能な樹脂組成物を提供すること、および、このような樹脂組成物を用いた半導体装置、多層回路基板および電子部品を提供することができる。
本発明の樹脂組成物を接着フィルムに適用した例を示す縦断面図である。 半導体装置の製造方法の一例を示す断面図である。 多層回路基板の製造方法の一例を示す断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
《樹脂組成物》
まず、本発明の樹脂組成物について説明する。
以下の説明では、本発明の樹脂組成物をフィルム(接着フィルム)として用いた場合を例に説明する。
図1は、本発明の樹脂組成物を接着フィルムに適用した例を示す縦断面図である。
接着フィルム(樹脂組成物層)1は、本発明の樹脂組成物で構成された接着性を有するフィルムで、例えば、基板、半導体チップ、半導体パッケージ等の半田接合が考えられる部材(第1の部材)を回路基板等に実装する際に用いられ、半導体チップ、半導体パッケージ、回路基板等に貼着するものである。また、接着フィルム1は、フラックス機能を有している。なお、本明細書中において、回路基板とは、例えば、配線回路が形成された、半導体ウエハ、リジット基板、フレキシブル基板、リジットフレキシブル基板等のことをいう。
接着フィルム1は、未使用時には、図1に示すように、カバーフィルム2と、ベースフィルム3との間に設置されていてもよい。このカバーフィルム2およびベースフィルム3は、接着フィルム1を保護する機能を有しており、接着フィルム1の使用時には剥離されるフィルムである。
このような接着フィルム1を構成する樹脂組成物は、架橋反応可能な樹脂と、加熱により酸を発生する熱酸発生剤と、を含んでなるものである。
架橋反応可能な樹脂としては、熱硬化性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂を含むものを用いるのが好ましい。これにより、接着性をより高いものとすることができる。
なお、本実施形態では、樹脂組成物としては、例えば、以下に示すような成分で構成することができる。
本実施形態において、接着フィルム1を構成する樹脂組成物は、フラックス機能を有するものであり、架橋反応可能な樹脂としての(A)重量平均分子量が300〜1500であるフェノール系硬化剤(以下、化合物(A)とも記載する。)、(B)25℃で液状であるエポキシ樹脂と(以下、化合物(B)とも記載する。)および(D)重量平均分子量が1万〜100万である成膜性樹脂(以下、化合物(D)とも記載する。)と、(C)加熱により酸を発生する熱酸発生剤(以下、化合物(C)とも記載する。)と、を含んでいる。
ところで、従来のフラックス機能を有する樹脂組成物では、半導体チップ等と回路基板とを接合する際の加熱処理によって、フラックス機能(フラックス活性)が失活してしまい、半導体チップ等と回路基板との接着不良が生じるといった問題があった。
これに対して、本発明の樹脂組成物では、上述したように、加熱により酸を発生する熱酸発生剤を含むことにより、熱により酸が発生し、フラックス機能が発現する。このため、熱によってフラックス機能が失活せず、半導体チップ等と回路基板との電気的な接続を良好に行うことができる。熱酸発生剤については、後に詳述する。
本実施形態において、樹脂組成物(接着フィルム1)は、化合物(A)を3〜30重量%、化合物(B)を10〜80重量%、化合物(D)を10〜50重量%含むことが好ましく、化合物(A)を5〜25重量%、化合物(B)を15〜75重量%、化合物(D)を15〜40重量%含むことがより好ましい。これにより、樹脂組成物(接着フィルム1)を回路基板と貼り合わせた際に、回路基板上の複数の配線回路等によって生じる凹凸(ギャップ)をより良好に埋め込むことができる。その結果、半導体チップ等と回路基板との電気的接続をより良好なものとすることができる。
樹脂組成物が化合物(A)を含むことにより、樹脂組成物(接着フィルム1)の硬化物のガラス転移温度を高めること、および、アウトガスとなるフェノール系ノボラック樹脂の量を低減することができ、さらに、耐イオンマイグレーション性を向上させることが可能となる。また、樹脂組成物(接着フィルム1)に適度な柔軟性を付与することができるため、接着フィルム1の脆性を改善することが可能となる。さらに、樹脂組成物(接着フィルム1)に適度なタック性を付与することができるため、作業性に優れた接着フィルムを得ることができる。また、半導体チップ等と回路基板との電気的接続をより良好なものとすることができる。
前記化合物(A)としては、特に限定されず、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールA型ノボラック樹脂、ビスフェノールF型ノボラック樹脂、ビスフェノールAF型ノボラック樹脂等が挙げられる。中でも、上述したような関係をより容易に満足させることができるとともに、また、接着フィルム1の硬化物のガラス転移温度を効果的に高めることができ、アウトガスとなるフェノール系ノボラック樹脂の量を低減することができる、フェノールノボラッック樹脂、クレゾールノボラック樹脂を用いるのが好ましい。
樹脂組成物(接着フィルム1)中における前記化合物(A)の含有量は、特に限定されるわけではないが、3〜30重量%であるのが好ましく、5〜25重量%であるのがより好ましい。化合物(A)の含有量を上記範囲とすることで、樹脂組成物(接着フィルム1)を回路基板と貼り合わせた際に、回路基板上の複数の配線回路等によって生じる凹凸(ギャップ)をより効果的に埋め込むことができる。また、樹脂組成物(接着フィルム1)の硬化物のガラス転移温度を効果的に高めること、さらに、アウトガスとなるフェノール系ノボラック樹脂の量を効果的に低減することを両立することができる。
前記化合物(A)中の1核体から3核体の合計の含有量が30%より小さい(4核体以上の合計の含有量が70%以上)場合、後述する(B)25℃で液状であるエポキシ樹脂との反応性が低下し、樹脂組成物(接着フィルム1)の硬化物中に未反応のフェノール系ノボラック樹脂が残留するため、耐マイグレーション性が低下してしまう場合がある。また、樹脂組成物(接着フィルム1)が脆くなってしまい、作業性が低下してしまう場合がある。また、前記化合物(A)中の1核体から3核体の合計の含有量が70%より大きい(4核体以上の合計の含有量が30%以下)場合、樹脂組成物(接着フィルム1)を硬化させる際のアウトガス量が増大し、半導体チップ、基板等の支持体または被着体の表面を汚染してしまったり、耐マイグレーション性が低下してしまったり、さらに、樹脂組成物(接着フィルム1)のタック性が大きくなり、樹脂組成物(接着フィルム1)の作業性が低下してしまうといった問題が生じる場合がある。
前記化合物(A)中の2核体と3核体の合計の含有量は、特に限定されないが、30〜70%であるのが好ましい。これにより、樹脂組成物(接着フィルム1)を硬化させる際のアウトガス量が増大し、半導体チップ、回路基板等の支持体または被着体の表面を汚染してしまうことをより効果的に防止することができる。また、これにより、樹脂組成物(接着フィルム1)の柔軟性と屈曲性をより効果的に確保することができる。
前記化合物(A)中の1核体の含有量は、特に限定されないが、1%以下であることが好ましく、0.8%以下であることが特に好ましい。前記1核体の含有量を、上記範囲とすることで、樹脂組成物(接着フィルム1)を硬化する際のアウトガス量を低減することができ、半導体チップ、回路基板等の支持体または被着体の汚染を抑制することができ、さらに、耐マイグレーション性を向上することができる。
前記化合物(A)の重量平均分子量は、特に限定されないが、300〜1,500であることが好ましく、400〜1400であることが特に好ましい。これにより、樹脂組成物(接着フィルム1)を硬化させる際のアウトガス量が増大し、半導体チップ、回路基板等の支持体または被着体の表面を汚染してしまうことをより効果的に防止することができる。また、これにより、樹脂組成物(接着フィルム1)の柔軟性と屈曲性をより効果的に確保することができる。ここで、重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラム)により測定することができる。
また、樹脂組成物(接着フィルム1)が(B)25℃で液状であるエポキシ樹脂(以下、化合物(B)とも記載する。)を含むことにより、接着フィルムを回路基板と貼り合わせた際に、回路基板上の複数の配線回路等によって生じる凹凸(ギャップ)をより効果的に埋め込むことができる。また、これにより、樹脂組成物(接着フィルム1)に柔軟性および屈曲性を付与することができるため、ハンドリング性に優れた樹脂組成物(接着フィルム1)を得ることができる。また、半導体チップ等と回路基板との電気的接続をより良好なものとすることができる。
前記化合物(B)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、上述したような関係を満足する樹脂組成物(接着フィルム1)をより容易に得ることができるとともに、樹脂組成物(接着フィルム1)の、半導体チップ、基板等の支持体または被着体に対する密着性、さらに、樹脂組成物(接着フィルム1)の硬化後の機械特性に優れる、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましい。
また、前記化合物(B)25℃で液状であるエポキシ樹脂としては、より好ましくは、25℃における粘度が、500〜50,000mPa・sであるもの、さらに好ましくは、800〜40,000mPa・sであるものが挙げられる。25℃における粘度を上記下限値以上とすることで、樹脂組成物(接着フィルム1)のタック性が強くなり、ハンドリング性が低下することを防止することができる。また、25℃における粘度を上記上限値以下とすることで、樹脂組成物(接着フィルム1)の柔軟性と屈曲性を確保することができる。また、このような粘度のエポキシ樹脂を用いることにより、上述したような関係を満足する樹脂組成物(接着フィルム1)をより容易に得ることができる。
また、前記化合物(B)25℃で液状であるエポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、10〜80重量%であるのが好ましく、15〜75重量%であるのがより好ましい。これにより、樹脂組成物(接着フィルム1)の柔軟性と屈曲性をより効果的に発現させることができる。また、これにより、接着フィルのタック性が強くなり、ハンドリング性が低下することをより効果的に防止することができる。
また、樹脂組成物(接着フィルム1)が(C)フラックス活性を有する化合物(以下、化合物(C)とも記載する。)を含むことにより、支持体(半導体チップ、基板等)の第一の端子および被着体(半導体チップ、基板等)の第二の端子の少なくとも一方の半田表面の酸化膜を除去すること、また、場合によっては、支持体の第一の端子または被着体の第二の端子表面の酸化膜を除去することができ、前記第一の端子と前記第二の端子を確実に半田接合することができるため、接続信頼性の高い多層回路基板、電子部品、半導体装置等を得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、(C)加熱により酸を発生する熱酸発生剤を含むものである。これにより、加熱によるフラックス機能の低下を防止することができ、半導体チップ等と回路基板との電気的な接続を良好に行うことができる。
このような化合物(C)は、熱によって酸が発生し、その酸によって、半田表面の酸化膜を除去する機能(フラックス機能)を有するものである。
化合物(C)としては、熱により酸が発生するものであれば特に限定されないが、オニウム塩化合物、トリアジン誘導体、有機スルホン酸縮合誘導体、および、有機カルボン酸縮合誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であるのが好ましい。これにより、本発明の樹脂組成物は、より良好なフラックス機能を発揮することができ、半導体チップ等と回路基板との電気的な接続をより良好に行うことができる。
オニウム塩化合物としては、例えば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩、オキソニウム塩、アンモニウム塩、ベンゾチアゾリウム塩等が挙げられる。
また、トリアジン誘導体としては、例えば、TAZ−107、TAZ−100、TAZ−101、TAZ−102、TAZ−103、TAZ−104、TAZ−108、TAZ−109、TAZ−110、TAZ−113、TAZ−114、TAZ−118、TAZ−122、TAZ−123、TAZ−203、TAZ−204(以上、みどり化学社の商品名)等が挙げられる。
また、有機スルホン酸縮合誘導体としては、例えば、PYR−101、MDI−101、NDI−105、NDI−106、NAI−1004、NAI−101、NAI−109、NB−101(以上、みどり化学社の商品名)、CGI725(チバジャパン社の商品名)等が挙げられる。
有機カルボン酸縮合誘導体としては、ブロックカルボン酸等が挙げられる。ブロックカルボン酸は、カルボン酸のカルボキシル基が保護基によって保護されており、加熱によってその保護基が外れ、カルボン酸となる化合物である。
ブロックカルボン酸としては、例えば、カルボン酸にアルキルビニルエーテルが付加したヘミアセタールエステル等が挙げられ、具体的には、例えば、サンタシッドG、ノフキュアーTN−2(以上、日油社の商品名)等が挙げられる。
前記化合物(C)(熱酸発生剤)の配合量は、0.01〜40重量%であるのが好ましく、0.5〜5重量%であるのがより好ましい。化合物(C)の配合量が、上記範囲であることにより、フラックス活性をより効率よく向上させることができる。また、樹脂組成物(接着フィルム1)を硬化した際に、未反応の化合物(A)、化合物(B)および化合物(C)が残存するのを防止することができ、耐マイグレーション性を向上することができる。
また、樹脂組成物が接着フィルム1の成膜性を向上する(D)成膜性樹脂を含むことにより、フィルム状態にするのが容易となる。また、接着フィルム1の機械的特性にも優れる。
前記(D)成膜性樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、シロキサン変性ポリイミド樹脂、ポリブタジエン、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体、ポリアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ酢酸ビニル、ナイロン等を挙げることができる。これらは、1種で用いても、2種以上を併用してもよい。中でも、(D)成膜性樹脂としては、(メタ)アクリル系樹脂、フェノキシ樹脂およびポリイミド樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を用いるのが好ましい。
前記(D)成膜性樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、1万以上が好ましく、より好ましくは2万〜100万、更に好ましくは3万〜90万である。重量平均分子量が前記範囲であると、接着フィルム1の成膜性をより向上させることができる。
前記(D)成膜性樹脂の含有量は、特に限定されないが、接着フィルム1中の10〜50重量%であるのが好ましく、15〜40重量%であるのがより好ましく、20〜35重量%がさらに好ましい。含有量が前記範囲内であると、樹脂組成物(接着フィルム1)の流動性を抑制することができ、接着フィルム1の取り扱いが容易になる。
また、樹脂組成物(接着フィルム1)は、硬化促進剤をさらに含んでもよい。硬化促進剤は硬化性樹脂の種類等に応じて適宜選択することができる。硬化促進剤としては、例えば融点が150℃以上のイミダゾール化合物を使用することができる。使用される硬化促進剤の融点が150℃以上であると、接着フィルム1の硬化が完了する前に、半田バンプを構成する半田成分が半導体チップに設けられた内部電極表面に移動することができ、内部電極間の電気的接続を良好なものとすることができる。融点が150℃以上のイミダゾール化合物としては、2-フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4−メチルヒドロキシイミダゾール等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
樹脂組成物(接着フィルム1)中の前記硬化促進剤の含有量は、特に限定されないが、0.005〜10重量%であるのが好ましく、0.01〜5重量%であるのがより好ましい。これにより、硬化促進剤としての機能を更に効果的に発揮させて、樹脂組成物(接着フィルム1)の硬化性を向上させることができるとともに、半田バンプを構成する半田成分の溶融温度における樹脂の溶融粘度が高くなりすぎず、良好な半田接合構造が得られる。また、樹脂組成物(接着フィルム1)の保存性を更に向上させることができる。
これらの硬化促進剤は、1種で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、本発明の樹脂組成物は、シランカップリング剤を更に含んでもよい。シランカップリング剤を含むことにより、半導体チップ、基板等の支持体または被着体に対する接着フィルム1の密着性を高めることができる。シランカップリング剤としては、例えば、エポキシシランカップリング剤、芳香族含有アミノシランカップリング剤等が使用できる。これらは1種で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。シランカップリング剤の配合量は、適宜選択すればよいが、前記樹脂組成物全体に対して、好ましくは0.01〜10重量%であり、より好ましくは0.05〜5重量%であり、更に好ましくは0.1〜2重量%である。
本発明の樹脂組成物(接着フィルム1)は、無機充填材を更に含んでもよい。これにより、接着フィルム1の線膨張係数を低下することができ、それによって信頼性を向上することができる。
前記無機充填材としては、例えば、銀、酸化チタン、シリカ、マイカ等を挙げることができるが、これらの中でもシリカが好ましい。また、シリカフィラーの形状としては、破砕シリカと球状シリカがあるが、球状シリカが好ましい。
前記無機充填材の平均粒径は、特に限定されないが、0.01μm以上、20μm以下であるのが好ましく、0.1μm以上、5μm以下であるのがより好ましい。上記範囲とすることで、接着フィルム1内でフィラーの凝集を抑制し、外観を向上させることができる。
前記無機充填材の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体に対して0.1〜80重量%であるのが好ましく、20〜70重量%であるのがより好ましい。上記範囲とすることで、硬化後の接着フィルム1と被接体との間の線膨張係数差が小さくなり、熱衝撃の際に発生する応力を低減させることができるため、被接体の剥離をさらに確実に抑制することができる。さらに、硬化後の接着フィルム1の弾性率が高くなりすぎるのを抑制することができるため、半導体装置の信頼性が上昇する。
接着フィルム1は、上述したような各樹脂成分を、溶媒中に混合して得られたワニスをポリエステルシート等の剥離処理を施した基材(ベースフィルム3)上に塗布し、所定の温度で、実質的に溶媒を含まない程度にまで乾燥させることにより得ることができる。ここで用いられる溶媒は、使用される成分に対し不活性なものであれば特に限定されないが、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、DIBK (ジイソブチルケトン)、シクロヘキサノン、DAA(ジアセトンアルコール)等のケトン類、ベンゼン、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素類、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、THF(テトラヒドロフラン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、DBE(ニ塩基酸エステル)、EEP(3−エトキシプロピオン酸エチル)、DMC(ジメチルカーボネート)等が好適に用いられる。溶媒の使用量は、溶媒に混合した成分の固形分が10〜60重量%となる範囲であることが好ましい。
接着フィルム1の厚さは、特に限定されないが、1〜300μmであることが好ましく、5〜200μmであることがより好ましい。厚さが前記範囲内であると、接合部の間隙に樹脂成分を十分に充填することができ、樹脂成分の硬化後の機械的接着強度を確保することができる。
接着フィルム(樹脂組成物層)1を平均厚さ30μmで設けたとき、波長600nmの光における接着フィルム1の透過率が5%以上になるよう構成されているのが好ましい。これにより、樹脂成分の硬化を十分に行うことができ、機械的接着強度をより高いものとすることができる。
また、接着フィルム(樹脂組成物層)1は、25℃〜250℃における最低溶融粘度が0.01〜100,000Pa・sであるのが好ましい。これにより、凹凸への埋め込み性をより優れたものとすることができる。さらに、25℃〜250℃における最低溶融粘度が0.05〜70,000Pa・sであるのがより好ましく、特に0.1〜30,000Pa・sであることがさらに好ましい。これにより、バンプ部における接着フィルムの排除性と浸み出しの抑制性能に優れたものとすることができる。
上記説明では、樹脂組成物がフィルム状ものに適用した場合について説明したが、液状であってもよい。また、樹脂組成物層がフィルム状である場合、25℃においてフィルム状であるのが好ましい。これにより、フィルムの取り扱い性が向上する。
《半導体装置の製造方法および半導体装置》
次に、本発明の樹脂組成物を用いた半導体装置の製造方法および半導体装置について説明する。以下、樹脂組成物を接着フィルムに適用した場合を代表的に説明する。
図2は、半導体装置の製造方法の一例を示す断面図である。
図2に示すように、基材41、配線回路42、絶縁部43、パッド部44を有する回路基板4を用意する(図2(a))。
回路基板4の配線回路42の平均厚さは、1〜30μmであるのが好ましく、5〜20μmであるのがより好ましい。これにより、接着フィルム1によって、回路基板4上の複数の配線回路42によって生じる凹凸(ギャップ)をより確実に埋め込むことができる。
また、隣接する配線回路42の中心間距離は、1〜500μmであるのが好ましく、5〜300μmであるのがより好ましい。これにより、接着フィルム1によって、回路基板4と半導体チップ5との間に生じる凹凸(ギャップ)を確実に埋め込むことができる。
この回路基板4全面を覆うように、本発明の樹脂組成物で構成された接着フィルム1をラミネート(貼着)する(図2(b))。この際、接着フィルム1は本発明の樹脂組成物で構成された接着フィルムであるので、回路基板4上の複数の配線回路42によって生じる凹凸(ギャップ)を確実に埋め込むことができる。
なお、接着フィルム1は、打ち抜き加工や切り抜き加工によって、回路基板4と同じ大きさにカットして用いる。
ラミネート条件は、上述したように、貼り付け温度Tが60〜150℃、接着フィルムに掛ける圧力Pが、0.2〜1.0MPaである。
また、ラミネートは、雰囲気圧100kPa以下の減圧下で行うのが好ましく、雰囲気圧80kPa以下の減圧下で行うのがより好ましい。これにより、接着フィルム1によって、回路基板4上の複数のパッド部44によって生じる凹凸(ギャップ)をより確実に埋め込むことができ、回路基板4と半導体チップ5との間に空隙が生じるのをより効果的に防止することができる。
この接着フィルム1を回路基板4にラミネートする方法としては、例えばロールラミネーター、平板プレス、ウェハラミネーター等が挙げられる。中でもウェハラミネーターを用いるのが好ましい。これにより、回路基板4上の複数の配線回路42によって生じる凹凸(ギャップ)を良好に埋め込むことができ、接着フィルム1と回路基板4との間に空隙が生じるのをより効果的に防止することができる。
また、ウェハラミネーターを用いた場合におけるラミネート温度は、60〜150℃であり、70〜140℃であるのがより好ましく、圧力は0.2〜1.0MPaであり、0.3〜0.8MPaがより好ましい。これにより、接着フィルム1によって、回路基板4上の複数の配線回路42によって生じる凹凸(ギャップ)をより確実に埋め込むことができる。
一方、半田バンプ51を備えた半導体チップ5を用意する。
次に、半導体チップ5の半田バンプ51と、回路基板4のパッド部44とを位置合わせしながら、半導体チップ5と回路基板4とを接着フィルム1を介して仮圧着し、回路基板4上に半導体チップ5を固定する(図2(c))。仮圧着する方法としては、特に限定されないが、圧着機、フリップチップボンダー等を用い行うことができる。仮圧着する条件は、特に限定されないが、温度は60〜200℃が好ましく、80〜180℃が特に好ましい。また、時間は0.1〜60秒が好ましく、1〜60秒が特に好ましい。さらに、圧力は0.1〜2.0MPaが好ましく、0.3〜1.5MPaが特に好ましい。これにより、半導体チップ5を回路基板4に確実に仮圧着することができる。
次に、半田バンプ51を溶融してパッド部44と半田接合する半田接続部511を形成する(図2(d))。
半田接続する条件は、使用する半田の種類にもよるが、例えばSn3.5Agの場合、温度は220〜260℃が好ましく、230〜250℃が特に好ましい。また、時間は5〜500秒が好ましく、10〜100秒が特に好ましい。さらに、圧力は0.1〜2.0MPaが好ましく、0.3〜1.5MPaが特に好ましい。半田接続する条件は、使用する半田により、適宜選択することができる。
この半田接合は、半田バンプ51が溶融した後に、接着フィルム1が硬化するような条件で行うことが好ましい。すなわち、半田接合は、半田バンプ51を溶融させるが、接着フィルム1の硬化反応があまり進行しないような条件で実施することが好ましい。これにより、半田接続する際の半田接続部の形状を接続信頼性に優れるような安定した形状とすることができる。
次に、接着フィルム1を加熱して硬化させる。硬化させる条件は、特に限定されないが、温度は130〜220℃が好ましく、150〜200℃が特に好ましい。また、時間は30〜500分が好ましく、60〜180分が特に好ましい。さらに、加圧雰囲気下で接着フィルム1を硬化させてもよい。加圧方法としては、特に限定されないが、オーブン中に窒素、アルゴン等の加圧流体を導入することにより行うことができる。前記加圧力は、0.1〜10MPaが好ましく、0.5〜5MPaが特に好ましい。これにより、接着フィルム1中のボイドを低減することができる。
次に、マザーボードに半導体装置を実装するためのバンプ45を形成する(図2(e))。バンプ45は導電性を有する金属材料であれば、特に制限されないが、導電性と応力緩和性に優れる半田が好ましい。また、バンプ45の形成方法は、特に制限されないが、フラックスを利用して半田ボールを接続することにより形成することができる。
このようにして、図2(e)に示すような、回路基板4と半導体チップ5とが接着フィルム1の硬化物1’で接着された半導体装置10を得ることができる。半導体装置10は、上述したような接着フィルム1の硬化物1’で接着されているので電気的接続信頼性に優れている。
《多層回路基板の製造方法および多層回路基板》
次に、本発明の樹脂組成物を用いた多層回路基板の製造方法および多層回路基板について説明する。
図3は、多層回路基板の製造方法の一例を示す断面図である。
まず、基材61、配線回路62、絶縁部63、パッド部64を有する回路基板6を用意する(図3(a))。
一方、基材71、配線回路72、絶縁部73、半田バンプ75、パッド部74を有する回路基板7を用意し、回路基板7全面を覆うように、接着フィルム1を上記と同様の条件でラミネート(貼着)した後(図3(b))、上記回路基板6のパッド部64と、回路基板7の半田バンプ75とを位置合わせしながら、回路基板6と回路基板7とを上記と同様の条件にて仮圧着する(図3(c))。
次に、上述した半田接合の条件と同様の条件で、半田バンプ75を溶融して各パッド部64と半田接合する半田接合部711を形成する(図3(d))。
その後、上述した樹脂組成物(接着フィルム1)の硬化条件と同様の条件で、各接着フィルム1を硬化させ、図3(e)に示すような、回路基板6、回路基板7とが樹脂組成物(接着フィルム1)の硬化物1’で接着された多層回路基板100を得ることができる。多層回路基板100は、上述したような樹脂組成物(接着フィルム1)の硬化物1’で接着されているので電気的接続信頼性に優れている。
本実施形態では、回路基板を2層積層する実施形態について記載したが、積層する基板の数は3層以上でも構わない。
また、上記同様の方法により、半導体チップと半導体チップとを樹脂組成物(接着フィルム1)の硬化物1’で接着されている電子部品を得ることができる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、半導体装置、多層回路基板、電子部品の製造方法は、上記方法に限定されない。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[1]樹脂組成物の製造
各実施例および各比較例の接着フィルムを、それぞれ、以下のようにして製造した。
(実施例1)
<樹脂組成物を含む樹脂ワニスの調製>
化合物(A):フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト社製、PR55617)31.0重量部と、化合物(B):液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、EPICLON−840S)55.0重量部と、化合物(C):熱酸発生剤としてのスルホニウム塩(三新化学工業社製、商品名「サンエイドSI−180」)5.7重量部と、化合物(D):成膜性樹脂としてのビスフェノールA型フェノキシ樹脂(東都化成社製、YP−50)22.0量部と、シランカップリング剤としてのβ−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−403)1.0重量部と、レベリング剤としてのアクリル系共重合物(ビッグケミー社製、商品名「BYK361N」)0.12重量部とを、メチルエチルケトンに溶解し、樹脂濃度61.5%の樹脂ワニスを調製した。
<樹脂組成物の製造>
得られた樹脂ワニスを、基材ポリエステルフィルム(ベースフィルム、東レ株式会社製、商品名ルミラー)に厚さ50μmとなるように塗布して、100℃、5分間乾燥して、厚さ25μmのフラックス活性を有する樹脂組成物(接着フィルム)を得た。
(実施例2〜5)
化合物(C)の配合量を表1に示す量に変更した以外は、前記実施例1と同様にして樹脂組成物(接着フィルム)を得た。
(実施例6)
化合物(C)として、トリアジン誘導体(みどり化学社製、商品名「TAZ−107」)を用い、各成分の配合量を表1に示す量に変更した以外は、前記実施例1と同様にして樹脂組成物(接着フィルム)を得た。
(実施例7)
化合物(C)として、有機スルホン酸縮合誘導体(みどり化学社製、商品名「PYR−101」)を用い、各成分の配合量を表1に示す量に変更した以外は、前記実施例1と同様にして樹脂組成物(接着フィルム)を得た。
(実施例8)
化合物(C)として、ブロックカルボン酸(日油社製、商品名「サンタシッドG」)を用い、各成分の配合量を表1に示す量に変更した以外は、前記実施例1と同様にして樹脂組成物(接着フィルム)を得た。
(比較例)
化合物(A):フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト社製、PR55617)17.0重量部と、化合物(B):液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、EPICLON−840S)55.0重量部と、化合物(D):成膜性樹脂としてのビスフェノールA型フェノキシ樹脂(東都化成社製、YP−50)22.0量部と、シランカップリング剤としてのβ−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−403)1.0重量部と、レベリング剤としてのアクリル系共重合物(ビッグケミー社製、商品名「BYK361N」)0.12重量部と、フラックス活性を有する化合物であるフェノールフタリン(東京化成工業社製)14.0重量部と、硬化促進剤としての2−フェニル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業社製、2P4MZ)0.02重量部とを、メチルエチルケトンに溶解し、樹脂濃度60.3%の樹脂ワニスを調製した。
<樹脂組成物の製造>
得られた樹脂ワニスを、基材ポリエステルフィルム(ベースフィルム、東レ株式会社製、商品名ルミラー)に厚さ50μmとなるように塗布して、100℃、5分間乾燥して、厚さ25μmのフラックス活性を有する樹脂組成物(接着フィルム)を得た。
各実施例および比較例の樹脂組成物の組成を表1に示した。表1中、スルホニウム塩をC1、トリアジン誘導体をC2、有機スルホン酸縮合誘導体をC3、ブロックカルボン酸をC4、フェノールフタリンをC5と示した。
Figure 2012156385
[2]加熱前後のフラックス活性の評価
[2.1]加熱前のフラックス活性の評価
上記各実施例および比較例の接着フィルムを、Cu板小片(平井精密工業社製)におよそ50℃で貼り付けた。接着フィルムの上にφ500μmの半田ボール(Sn−3Ag−0.5Cu、千住金属工業社製)を5つ載せ、圧着装置(筑波メカニクス社製)を用い、50N、80℃で7秒圧着した。その後Cu板小片を230度のホットプレートの上に10秒のせた。顕微鏡を用い、半田ボールの高さXを計測した。半田濡れ広がり率=(0.5−X/0.5)×100として値を算出し、以下の判断基準に従い評価した。
◎ :半田濡れ広がり率が60%以上である。
○ :半田濡れ広がり率が40%以上60%未満である。
△ :半田濡れ広がり率が20%以上40%未満である。
× :半田濡れ広がり率が20%よりも小さい。
[2.2]加熱後のフラックス活性の評価
上記各実施例および比較例の接着フィルムをオーブン(ESPEC DESK−TOP TYPE HI−TEMP CHAMBER ST−120)を用いて指定の温度、時間の熱処理を行った。その後、上記と同様にしてサンプルの作成を行い、半田濡れ広がり率を算出し、上記と同様にして評価した。
この結果を、表2に示した。
[3]半導体装置の製造
複数の配線回路とパッド部とを有する回路基板(サイズ20mm×20mm、配線回路の平均厚さ12μm、隣接する配線回路の間隔50μm)を用意した。
次に、配線回路を覆うように、回路基板に得られた樹脂組成物(接着フィルム)を真空式ウェハラミネーターで、80℃でラミネートして、接着フィルム付きの回路基板を得た。なお、ラミネート時の圧力Pは0.3MPa、雰囲気圧は400Paであった。
次に、半田バンプを有する半導体チップ(サイズ10mm×10mm、厚さ0.3mm)を用意し、上記回路基板のパッド部と、半田バンプとが当接するように位置あわせを行いながら回路基板に半導体チップを100℃、30秒間で仮圧着した。
次に、235℃、30秒間加熱して、半田バンプを溶融させて半田接続を行った。
そして、180℃、60分間加熱して、接着フィルムを硬化させて、半導体チップと、回路基板とが樹脂組成物(接着フィルム)の硬化物で接着された半導体装置を得た。
[4]接続信頼性
各実施例および比較例の樹脂組成物(接着フィルム)を用いて得られた半導体装置それぞれ20個ずつ(各貼り付け温度毎)について、−55℃の条件下に30分、125℃の条件下に30分ずつ交互に晒すことを1サイクルとする、温度サイクル試験を100サイクル行い、試験後の半導体装置について、半導体チップと回路基板の接続抵抗値をデジタルマルチメーターで測定し、接続信頼性を評価した。各符号は、以下の通りである。
○ :20個すべての半導体装置の接続抵抗値が10Ω以下であった。
× :1個以上の半導体装置の接続抵抗値が10Ω以上であった。
この結果を、表2に合わせて示した。
Figure 2012156385
表2から明らかなように、本発明に係る樹脂組成物は、加熱によってフラックス機能が損なわれず、良好なフラックス活性を示すものであった。また、本発明に係る樹脂組成物を用いて製造された半導体装置は接続信頼性が特に高いものであった。これに対して、比較例では、満足行く結果が得られなかった。
1 接着フィルム
1’ 硬化物
2 カバーフィルム
3 ベースフィルム
4 回路基板
41 基材
42 配線回路
43 絶縁部
44 パッド部
45 バンプ
5 半導体チップ
51 半田バンプ
511 半田接続部
6 回路基板
61 基材
62 配線回路
63 絶縁部
64 パッド部
7 基板
71 基材
72 配線回路
73 絶縁部
74 パッド部
75 半田バンプ
711 半田接合部
10 半導体装置
100 多層回路基板

Claims (14)

  1. 第1の部材の半田接合面に用いられるフラックス機能を有する樹脂組成物層を構成する樹脂組成物であって、
    架橋反応可能な樹脂と、加熱により酸を発生する熱酸発生剤と、を含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記熱酸発生剤は、オニウム塩化合物、トリアジン誘導体、有機スルホン酸縮合誘導体、および、有機カルボン酸縮合誘導体からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記架橋反応可能な樹脂は、熱硬化性樹脂である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記熱酸発生剤の配合量は、0.01〜40重量%である請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂を含むものである請求項3または4に記載の樹脂組成物。
  6. 前記エポキシ樹脂は、25℃で液状のエポキシ樹脂を含むものである請求項5に記載の樹脂組成物。
  7. 前記樹脂組成物層を平均厚さ30μmで設けたとき、波長600nmの光における前記樹脂組成物層の透過率が5%以上になるよう構成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 25℃〜250℃における最低溶融粘度が0.01〜100,000Pa・sである請求項1ないし7のいずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 平均粒径0.5μm以下のフィラーを含む請求項1ないし8のいずれかに記載の樹脂組成物。
  10. 25℃において、前記樹脂組成物層がフィルム状である請求項1ないし9のいずれかに記載の樹脂組成物。
  11. さらに、シランカップリング剤を含むものである請求項1ないし10のいずれかに記載の樹脂組成物。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物を有することを特徴とする半導体装置。
  13. 請求項1ないし11のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物を有することを特徴とする多層回路基板。
  14. 請求項1ないし11のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物を有することを特徴とする電子部品。
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