JP2012156058A - セルスタックおよび燃料電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】集電部材と燃料電池セルとの接合強度を向上できるセルスタックおよび燃料電池モジュールを提供する。
【解決手段】複数の燃料電池セル3が、該燃料電池セル3間に金属板からなる集電部材4を介して一列に配列され、集電部材4は、燃料電池セル3が接合される面を有する複数の集電片4a、4bを有しており、該集電片4a、4bの面と燃料電池セル3とを多孔質の導電性接着層15で接合してなるセルスタック2であって、集電片4a、4bの燃料電池セル3側の面に、集電片4a、4bの対向する両端面4a1、4b1間にわたって形成された凹溝16を有している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、セルスタックおよび燃料電池モジュールに関し、特に、燃料電池セルを集電部材を介して複数配列してなるセルスタックおよび燃料電池モジュールに関する。
近年、次世代エネルギーとして、燃料ガス(水素含有ガス)と酸素含有ガス(空気等)とを用いて600℃〜1000℃の高温下で発電する燃料電池セルの複数個を、集電部材を介して電気的に直列に接続してなるセルスタックをガスタンクに固定してなるセルスタック装置や、それを収納してなる燃料電池モジュール、さらには燃料電池モジュールを収納してなる燃料電池装置が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなセルスタックにおいては、燃料電池セルの上端部側で発電に使用されなかった燃料ガスを燃焼させ、燃料電池セルの温度を上昇させることにより、燃料電池セルの発電を効率よく行なうことができる。
セルスタックは、燃料電池セルと金属板からなる集電部材とを交互に積層するとともに、集電部材と燃料電池セルの空気極層、もしくは集電部材とインターコネクタ層とを導電性接着剤で接合して構成されている(特許文献2参照)。
特開2007−59377号公報 特開2005−339904号公報
しかしながら、平板状の金属板からなる集電部材を、燃料電池セルの平坦な空気極層またはインターコネクタ層に導電性接着剤で接合していたので、集電部材と、この集電部材が接合される空気極層、インターコネクタ層とはほぼ平行となり、その間に空隙が介在しやすくなり、集電部材と燃料電池セルとの間の導電性接着層中に空隙が存在すると、集電部材と燃料電池セルとの接合強度が低下するという問題があった。特に、固体酸化物形燃料電池セルでは、例えば800℃以上の高温となるため、集電部材と燃料電池セルとの接続信頼性が要求されていた。
本発明は、集電部材と燃料電池セルとの接合強度を向上できるセルスタックおよび燃料電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明のセルスタックは、複数の燃料電池セルが、該燃料電池セル間に金属からなる集電部材を介して配列され、前記集電部材は、前記燃料電池セルが接合される面を有する複数の集電片を有しており、該集電片の前記面と前記燃料電池セルとを多孔質の導電性接着層で接合してなるセルスタックであって、前記集電片の前記面に、前記集電片の対向する両端面間にわたって形成された凹溝を有していることを特徴とする。
本発明の燃料電池モジュールは、上記セルスタックを収納容器に収納してなることを特徴とする。
本発明のセルスタックでは、集電片の燃料電池セル側の面に、集電片の対向する両端面間にわたって形成された凹溝を有しているので、燃料電池セルに集電片を導電性接着層を介して接合する場合には、例えば、燃料電池セルの空気極層に導電性ペーストを塗布し、この導電性ペーストの塗布膜が乾燥する前に集電部材の集電片を配置し、燃料電池セル側に押圧するが、集電片と導電性ペーストの塗布膜との間に存在する空気は凹溝に入り込み、この凹溝を介して集電片の対向する端面から外部に導出され、導電性接着層中に空気(空隙)が存在することを抑制することができ、集電部材と燃料電池セルとの接合強度を向上できる。このようなセルスタックを収納容器内に収納してなる燃料電池モジュールでは、セルスタックにおいて集電部材と燃料電池セルとの接合強度を向上できるため、長期にわたって信頼性を向上できる。
本形態のセルスタック装置の一例を示し、(a)はセルスタック装置を概略的に示す側面図、(b)は(a)のセルスタック装置の点線枠で囲った部分の一部を拡大した断面図である。 図1に示す集電部材の斜視図である。 (a)は集電部材の断面図、(b)は集電部材の平面図、(c)は集電片の平面図である。 燃料電池セルと集電部材との接続を概略的に示すもので、(a)は集電片のセル側の面に断面が半円状の凹溝が形成されている状態を示す断面図、(b)は集電片のセル側の面に断面が三角形状の凹溝が形成されている状態を示す断面図である。 (a)は燃料電池セルと集電部材との接合状態を示す断面図であり、(b)は深さが空気の流れる方向に向けて浅くなっている場合の断面図、(c)は深さが幅方向中央から両側に向けて深くなっている場合の断面図である。 燃料電池モジュールの一例を示す外観斜視図である。 燃料電池装置の一例を示す一部の記載を省略した斜視図である。
図1は、本形態のセルスタック装置の一例を示し、(a)はセルスタック装置を概略的に示す側面図、(b)は(a)のセルスタック装置1を示す断面図であり、(a)で示した点線枠で囲った部分を抜粋して示している。図2は、図1に示す集電部材4の斜視図である。なお、以降の図において同一の部材については同一の番号を付するものとする。
セルスタック装置1は、内部に所定の間隔を空けて燃料ガス通路9を複数有しており、一対の対向する平坦面をもつ全体的に見て楕円柱状の導電性支持体10の一方の平坦面上に燃料極層11と、固体電解質層12と、空気極層13とをこの順に積層してなるとともに、他方の平坦面のうち空気極層13および固体電解質層12が形成されていない部位にインターコネクタ14を積層してなる柱状(中空平板状)の燃料電池セル3を、集電部材4を介して立設させた状態で配置することで、燃料電池セル3同士を電気的に直列に接続してなるセルスタック2を備えている。
言い換えると、燃料電池セル3は、導電性支持体10の一方の平坦面上に燃料極層11と、固体電解質層12と、空気極層13とをこの順に積層してなるとともに、他方の平坦面のうち空気極層13および固体電解質層12が形成されていない部位にインターコネクタ14を積層して構成されており、これらの燃料電池セル3を、金属板(合金を含む)からなる集電部材4を介して複数積層して一列に配列して、セルスタック2が構成されている。
集電部材4は、詳細を後述するが、例えば、図2に示すように、一枚の板部材に所定の
間隔で幅方向にスリットが複数設けられ、スリットを挟んで上下方向に隣接する部位が集電片4a、4bとなる。集電部材4の長手方向に形成されたそれぞれの集電片4a、4bは、隣接する一方側の燃料電池セル3および隣接する他方側の燃料電池セル3と多孔質の導電性接着層15で接合されるように、接続部4cから交互に突出するように形成されている。それにより隣接する一方の燃料電池セル3側の集電片4aと隣接する他方の燃料電池セル3側の集電片4bとの間が、空気が流れるガス流路8となる。
集電部材4は、図1(b)に示すように、燃料電池セル3が接合される面、すなわち、燃料電池セル3の接合される面と対向するほぼ平行な面を有する複数の集電片4a、4bを有しており、集電片4a、4bの燃料電池セル3側の面と燃料電池セル3とを多孔質の導電性接着層15で接合している。導電性接着層15は、空気極層13のほぼ全面に形成されており、空気は、ガス流路8、多孔質の導電性接着層15を介して空気極層13に供給される。
そして、集電片4a、4bには、図3、図4に示すように、集電片4a、4bの燃料電池セル3側の面に、集電片4a、4bの対向する両端面4a1、4b1間にわたって形成された複数の凹溝16を有している。これらの凹溝16は直線状に形成されている。
なお、図4では、集電部材4の接続部4cを省略し、他の部材も簡略化して記載している。
複数の集電片4a、4bは帯状であり、図5に示すように、集電片4a、4bの幅方向B、すなわち一端面から他端面に至る方向が、集電片4a、4bの幅方向Bが燃料電池セル3の長さ方向Lとなるように、所定間隔をおいて燃料電池セル3に接合されており、凹溝16が集電片4a、4bの幅方向Bに直線状に形成されている。これらの凹溝16内には、導電性接着剤が充填されている。なお、図5では、凹溝16の記載を省略した。図5において、破線矢印は、空気の流れを示している。
凹溝16は、集電片4a、4bの燃料電池セル3側の面に形成されていれば良い。また、凹溝16の断面形状は、図4(a)に示すように半円形状、図4(b)に示すように三角形状を記載したが、これに限定されるものではない。
本形態のセルスタックでは、集電片4a、4bの燃料電池セル3側の面に、集電片4a、4bの対向する両端面4a1、4b1間に延びる凹溝15が形成されているので、燃料電池セル3に集電片4a、4bを導電性接着層15を介して接合する場合には、例えば、燃料電池セル3の空気極層13に導電性接着剤を塗布し、この導電性接着剤の塗布膜が乾燥する前に集電部材4の集電片4aを配置し、燃料電池セル3側に押圧する。この際、集電片4aと導電性ペーストの塗布膜との間に空気を噛みこみやすいが、その集電片4aと導電性ペーストの塗布膜との間の空気は凹溝16に入り込み、この凹溝16を介して集電片4aの対向する端面4a1から外部に排出され、集電片4a、4bと導電性接着層15との間に空隙が形成されることを抑制でき、集電部材4と燃料電池セル3との接合強度を向上できる。また、集電片4a、4bと燃料電池セル3との間に空隙が存在しないため、集電片4a、4bと燃料電池セル3との間の導電性を向上できる。
さらに、集電片4a、4bの燃料電池セル3側の面に、集電片4a、4bの対向する端面4a1、4b1間に延びる凹溝16が形成され、この凹溝15が形成された面が燃料電池セル3に多孔質の導電性接着層15で接合されているため、導電性接着層15の断面積を増加するため空気が導電性接着層15中に入りやすくなり、燃料電池セルの空気極層13への空気供給量を増加できる。
なお、上記例では、凹溝16を集電片4a、4bの幅方向Bに直線状に形成したが、図3(c)に示すように、燃料電池セル3の長さ方向L(空気の流れる方向)に対して、所定角度をもって形成しても良い。この場合、凹溝16内を通過する空気抵抗が大きくなるため、燃料電池セル3の空気極層13への空気供給量を増加できる。
さらに、上記例では、凹溝16の深さを一定深さとしたが、図5(b)に示すように、空気の流れ(集電片4a、4bの幅方向B)に対して、深さが浅くなる凹溝16を形成することができる。この場合には、導電性接着剤で集電部材4を接合する際に噛み込んだ空気を、凹溝16の底部傾斜に沿って外部に排出することができ、空隙の発生をさらに防止できる。さらに、この場合には、発電する際に、導電性接着層15中に入ってきた空気が凹溝16の底部傾斜に沿って流れるため、より燃料電池セル3の空気極層13に空気を供給し易くできる。
また、図5(c)に示すように、集電片4a、4bにおける幅方向B中央から、幅方向Bに向けて両側に深さが深くなる凹溝16を形成することができる。言い換えれば、集電片4a、4bにおける幅方向B中央部の凹溝16の深さが最も浅くなるように形成されている。この場合には、導電性接着剤で集電部材4を接合する際に噛み込んだ空気を、凹溝16の幅方向両側に向けて排出でき、空気を外部に排出する経路を短くすることができ、空隙の発生をさらに防止できる。さらに、この場合にも、発電する際に、導電性接着層15中に入ってきた空気が凹溝16の底部傾斜に沿って流れるため、より燃料電池セル3の空気極層13に空気を供給し易くできる。
凹溝16の幅についても、空気の流れる方向に向けて小さくすることができる。この場合にも、発電する際に、空気が凹溝16内の導電性接着剤中を流れる際に、より燃料電池セル3の空気極層13に空気を供給し易くできる。
本形態のセルスタックの他の部材について説明する。インターコネクタ14の外面にはP型半導体層15を設けることもできる。集電部材4を、P型半導体層15を介してインターコネクタ14に接続させることより、両者の接触がオーム接触となって電位降下を少なくし、集電性能の低下を有効に抑制することができる。このP型半導体層15は、外側電極層13の外面に設けることもできる。
そして、セルスタック2を構成する各燃料電池セル3の下端部が、ガス通路9を介して燃料電池セル3に燃料ガスを供給するためのガスタンク7にガラスシール材(図示せず)等の接合材により固定されている。
なお、図1に示すセルスタック装置1においては、燃料電池セル3として、ガス通路9内に燃料ガスを流すとともに、燃料極層11、空気極層13を設けてなる固体酸化物形の燃料電池セル3を示している。ガスタンク7より燃料ガスを供給し、隣り合う燃料電池セル3間に空気を供給することで、燃料電池セル3の発電が行なわれる。
また、セルスタック装置1は、燃料電池セル3の配列方向(以下、セル配列方向と略す場合がある)の両端から端部集電部材(図示せず)を介してセルスタック2を挟持するように、ガスタンク7に下端部が固定された弾性変形可能な導電部材5を具備している。ここで、図1に示す導電部材5においては、セル配列方向に沿って外側に向けて延びた形状で、セルスタック2(燃料電池セル3)の発電により生じる電流を引き出すための電流引出部6が設けられている。なお、端部集電部材としては、集電部材4と同様の構成のものを用いてもよいし、異なる構成のものを用いてもよい。
このようなセルスタック装置1においては、燃料電池セル3の上端部側にて、燃料ガス
通路9より排出され、燃料電池セル3の発電に使用されなかった燃料ガスと、燃料電池セル3の発電に使用されなかった酸素含有ガスとを燃焼させる構成とすることにより、燃料電池セル3の温度を上昇させることまたは高温に維持することができ、燃料電池セル3(セルスタック装置1)の発電を効率よく行なうことができる。
以下に、図1において示す燃料電池セル3を構成する各部材について説明する。
燃料極層(内側電極層)11は、一般的に公知のものを使用することができ、多孔質の導電性セラミックス、例えばYやYb等の希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニアと称する)とNiおよび/またはNiOとから形成することができる。
燃料極層11において、NiおよびNiOのうち少なくとも一方と、希土類元素が固溶しているZrOの含有量は、焼成−還元後における体積比率が、NiO:希土類元素が固溶しているZrO(例えば、NiO:YSZ)が35:65〜65:35の範囲にあるのが好ましい。さらに、この燃料極層11の気孔率は15%以上、特に20〜40%の範囲にあるのが好ましく、その厚みは1〜30μmであるのが好ましい。
固体電解質層12は、電極間の電子の橋渡しをする電解質としての機能を有していると同時に、燃料ガスと酸素含有ガスとのリークを防止するためにガス遮断性を有することが必要とされ、3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrOから形成される。なお、上記特性を有する限りにおいては、他の材料等を用いて形成してもよい。
さらに、固体電解質層12は、ガス透過を防止するという点から、相対密度(アルキメデス法による)が93%以上、特に95%以上の緻密質であることが望ましく、かつその厚みが5〜50μmであることが好ましい。
空気極層(外側電極層)13は、導電性セラミックス(例えば、ABO型のペロブスカイト型酸化物)から形成することができ、ガス透過性を有する必要があることから、気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが好ましい。さらに、空気極層13の厚みは、集電性という点から30〜100μmであることが好ましい。
インターコネクタ14は、導電性セラミックスから形成することができるが、燃料ガス(水素含有ガス)および酸素含有ガス(空気等)と接触するため、耐還元性及び耐酸化性を有することが必要であり、それゆえランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)が好適に使用される。インターコネクタ14は導電性支持体10に形成された複数のガス通路9を流通する燃料ガス、および導電性支持体10の外側を流通する酸素含有ガスのリークを防止するために緻密質でなければならず、93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが好ましい。
また、インターコネクタ14の厚みは、ガスのリーク防止と電気抵抗の増大を抑制するという理由から、10〜50μmであることが好ましい。この範囲よりも厚みが薄いと、ガスのリークを生じやすく、またこの範囲よりも厚みが大きいと、電気抵抗が大きく、電位降下により集電機能が低下してしまうおそれがある。
導電性支持体10としては、燃料ガスを燃料極層11まで透過するためにガス透過性であること、さらには、インターコネクタ14を介して集電するために導電性であることが要求される。したがって、導電性支持体10としては、かかる要求を満足するものを材質として採用する必要があり、例えば導電性セラミックスやサーメット等を用いることができる。
なお、燃料電池セル3を作製するにあたり、燃料極層11または固体電解質層12との同時焼成により導電性支持体10を作製する場合においては、鉄属金属成分と特定希土類酸化物とから導電性支持体10を形成することが好ましい。また、導電性支持体10は、所要ガス透過性を備えるために開気孔率が30%以上、特に35〜50%の範囲にあるのが好適であり、そしてまたその導電率は50S/cm以上、より好ましくは300S/cm以上、特に440S/cm以上であるのが好ましい。
また、導電性支持体10の平坦面nの長さ(導電性支持体10の幅方向の高さ)は、通常、15〜35mm、弧状面mの長さ(弧の長さ)は、2〜8mmであり、導電性支持体10の厚み(平坦面n間の厚み)は1.5〜5mmであることが好ましい。
P型半導体層15としては、遷移金属ペロブスカイト型酸化物からなる層を例示することができる。具体的には、インターコネクタ14を構成するランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)よりも電子伝導性が大きいもの、例えば、BサイトにMn、Fe、Coなどが存在するLaMnO系酸化物、LaFeO系酸化物、LaCoO系酸化物などの少なくとも一種からなるP型半導体セラミックスを使用することができる。このようなP型半導体層15の厚みは、一般に、30〜100μmの範囲にあることが好ましい。
なお、図示はしていないが、固体電解質層12と空気極層13との間に、固体電解質層12と空気極層13との接合を強固なものとするとともに、固体電解質層12の成分と空気極層13の成分とが反応して電気抵抗の高い反応層が形成されることを抑制する目的で、Ce(セリウム)と他の希土類元素(SmやGd等)とを含有する組成にて形成される中間層を備えることもできる。
さらに、図示していないが、インターコネクタ14と導電性支持体10との間に、インターコネクタ14と導電性支持体10との間の熱膨張係数差を軽減する等のために、燃料極層11と類似した組成の密着層を設けることもできる。
導電性接着層15は、空気極層(外側電極層)13とほぼ同様の材料で形成することができる。例えば、導電性セラミックス(例えば、ABO型のペロブスカイト型酸化物)から形成することができ、例えば、ランタンストロンチウムコバルト系酸化物が好適に使用できる。これに他の添加物を添加したものも使用できる。導電性接着層15は、導電性接着剤を塗布し、乾燥して、熱処理することにより作製できる。
ここで、本形態のセルスタック装置を構成する集電部材4について説明する。
本形態のセルスタック装置1を構成する集電部材4は、燃料電池セル3の幅方向(以下、セル幅方向と略す場合がある)に延びる一対の帯状の集電片4a、4bと、一対の集電片4a、4bの両端部を接続する接続部4cとを1組として、集電部材4の長手方向に連続して複数組が設けられている。
集電片4a、4bは、隣接する一方の燃料電池セル3の空気極層13と接続される集電片4aと、隣接する他方の燃料電池セル3のインターコネクタ14と接続される集電片4bとからなり、集電部材4の長手方向に沿って複数設けられている。図2に示すように、集電片4a、4bの両端部は接続部4cに向けて屈曲しており、接続部4cにて複数の集電片4a、4bが接続されている。
集電部材4は、燃料電池セル3により発電した電流を流すために導電性が必要であり、セルスタック装置1は600〜900℃の高温下で作動することから、耐熱性も必要であ
る。それゆえ、合金100質量部に対して10〜30質量部のCrを含有する合金を用いることが好ましく、例えば、Fe−Cr系合金、Ni−Cr系合金等を用いることができる。
そして、Crを含有する合金からなる一枚の矩形状の板部材(矩形板)の中央部に、燃料電池セル3の長さ方向に所定の間隔を空けて複数のスリットを設け、スリット間の板部材を隣り合う燃料電池セル3と接続するように交互に突出させることで集電片4a、4bを形成し、矩形板の両側部(スリットが形成されていない部位)を接続部4cとする集電部材4を作製することができる。この場合、一枚の板部材を打ち抜きプレス加工により集電部材4を作製することができるため、容易に集電部材4を作製することができる。また、凹溝16も、プレス加工時に形成できる。
なお、一枚の矩形板により作製した例を示したが、それぞれの部材を別途作製し、溶接等により接合して集電部材4を作製してもよい。
ここで、セルスタック装置を長期間発電させると、Crを含有する合金からCrが燃料電池セル3の空気極層13や空気極層13と固体電解質層12との界面に拡散し、電気的な抵抗が増大し、燃料電池セルの発電性能が低下するおそれがある。そのため、集電部材4の表面の一部、好ましくは全体を希土類元素を含有するペロブスカイト形酸化物等を用いてCr拡散抑制層により覆うことが好ましい。それにより、集電部材4からCrが燃料電池セル3の空気極層13や空気極層13と固体電解質層12との界面に拡散することを抑制でき、発電効率の向上したセルスタック装置1とすることができる。
図5に示すように、燃料電池セル3の一方側主面にインターコネクタ14が燃料電池セルの長手方向の全域にわたって設けられており、他方側主面に空気極層13が燃料電池セル3の上端部および下端部を除き設けられている。燃料電池セル3は、燃料電池セル3の燃料極層11、固体電解質層12および空気極層13がこの順に積層されている部位が発電部となり発電を行なう。なお、図3においては、P型半導体層は図示していない。また、燃料ガスの流れを実線の矢印、空気の流れを破線の矢印で示している。
そのため、集電部材4の長手方向の長さは、空気極層の長手方向の長さと同等かもしくはそれ以上の長さになることが好ましく、それにより、効率よく集電することができる。
集電片4a、4bのセル幅方向に沿った長さは、空気極層13またはインターコネクタ14と接触する部位の長さが空気極層13またはインターコネクタ14の幅方向の長さと同等かもしくはそれ以上の長さとすることが好ましい。それにより、効率よく集電することができる。なお、集電部材については、図2に示すものに限定されるものではなく、燃料電池セルの接合される面と平行な面を有する複数の集電片を有しており、該集電片と燃料電池セルとが多孔質の導電性接着層で接合されるものであれば良い。
図6は、本形態のセルスタック装置1を収納容器内に収納してなる燃料電池モジュール25の一例を示す外観斜視図であり、直方体状の収納容器26の内部に、図1に示したセルスタック装置1を収納して構成されている。
なお、燃料電池セル3にて使用する燃料ガスを得るために、天然ガスや灯油等の原燃料を改質して燃料ガスを生成するための改質器27がセルスタック2の上方に配置されている。そして、改質器27で生成された燃料ガスは、ガス流通管28を介してガスタンク7に供給され、ガスタンク7を介して燃料電池セル3の内部に設けられたガス通路9に供給される。
なお、図6においては、収納容器26の一部(前後面)を取り外し、内部に収納されているセルスタック装置1および改質器27を後方に取り出した状態を示している。ここで、図6に示した燃料電池モジュール25においては、セルスタック装置1を、収納容器26内にスライドして収納することが可能である。なお、セルスタック装置1は、改質器27を含むものとしても良い。
また収納容器26の内部に設けられた空気導入部材29は、図6においてはガスタンク7に並置されたセルスタック2の間に配置されるとともに、空気が燃料ガスの流れに合わせて、燃料電池セル3の側方を下端から上端に向けて流れるように、燃料電池セル3の下端に空気を供給する。そして、燃料電池セル3のガス通路9より排出される燃料ガスと空気とを燃料電池セル3の上端部側で燃焼させることにより、燃料電池セル3の温度を上昇させるまたは高温に維持することができる。また、燃料電池セル3の上端部側にて、燃料電池セル3のガス通路9から排出される燃料ガスと空気とを燃焼させることにより、燃料電池セル3(セルスタック2)の上方に配置された改質器27を効率よく温めることができる。それにより、改質器27で効率よく改質反応を行うことができる。
さらに、本形態の燃料電池モジュール25においても、長期信頼性が向上した燃料電池セル3を用いて構成されるセルスタック装置1を収納容器26内に収納してなることから、長期信頼性が向上した燃料電池モジュール25とすることができる。
図7は、外装ケース内に図6で示した燃料電池モジュール25と、セルスタック装置1を作動させるための補機とを収納してなる本形態の燃料電池装置30の一例を示す分解斜視図である。なお、図7においては一部構成を省略して示している。
図7に示す燃料電池装置30は、支柱31と外装板32とから構成される外装ケース内を仕切板33により上下に区画し、その上方側を上述した燃料電池モジュール25を収納するモジュール収納室34とし、下方側を燃料電池モジュール25を動作させるための補機類を収納する補機収納室35として構成されている。なお、補機収納室35に収納する補機類は省略している。
また、仕切板33には、補機収納室35の空気をモジュール収納室34側に流すための空気流通口36が設けられており、モジュール収納室34を構成する外装板32の一部に、モジュール収納室34内の空気を排気するための排気口37が設けられている。
このような燃料電池装置30においては、上述したように、長期信頼性の向上した燃料電池モジュール25をモジュール収納室34に収納して構成することにより、長期信頼性の向上した燃料電池装置30とすることができる。
以上、本形態について詳細に説明したが、本形態は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
1:セルスタック装置
2:セルスタック
3:燃料電池セル
4:集電部材
4a、4b:集電片
4c:接続部
4a1、4b1:集電片の端面
15: 導電性接着層
16:凹溝
25:燃料電池モジュール
30:燃料電池装置

Claims (4)

  1. 複数の燃料電池セルが、該燃料電池セル間に金属からなる集電部材を介して配列され、前記集電部材は、前記燃料電池セルが接合される面を有する複数の集電片を有しており、該集電片の前記面と前記燃料電池セルとを多孔質の導電性接着層で接合してなるセルスタックであって、前記集電片の前記面に、前記集電片の対向する両端面間にわたって形成された凹溝を有していることを特徴とするセルスタック。
  2. 前記凹溝は直線状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のセルスタック。
  3. 前記燃料電池セルが柱状であるとともに、前記複数の集電片が帯状であり、該集電片の一端面から他端面に至る方向が前記燃料電池セルの長さ方向となるように、前記集電片が、所定間隔をおいて前記燃料電池セルに接合されていることを特徴とする請求項1または2に記載のセルスタック。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれかに記載のセルスタックを収納容器に収納してなることを特徴とする燃料電池モジュール。
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