JP2012155992A - 非水電解質ヨウ素電池の使用方法 - Google Patents

非水電解質ヨウ素電池の使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオンとヨウ素とを含む電解質を用いたものにおいて、サイクル特性をより高めることができる非水電解質ヨウ素電池の使用方法を提供する。
【解決手段】
非水電解質ヨウ素電池10は、リチウム金属箔からなる負極14と正極16とをイオン伝導媒体18を介して対向して配置したものである。このうち、正極16は、導電材16bやバインダ16cを混合したあと白金メッシュなどの集電体16aにプレス成形して作製されている。また、イオン伝導媒体18は、リチウムヘキサフルオロホスフェート等のリチウム塩のほかにヨウ素を含む非水系電解液である。この非水電解質ヨウ素電池10を用いて、ヨウ素とリチウムイオンとの電気化学的な2電子反応の範囲で充放電を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質ヨウ素電池の使用方法に関する。
近年、携帯電話や電子メール端末などの携帯型情報機器の市場が急速に拡大しつつある。また、環境問題やエネルギー危機の観点からハイブリッド車や電気自動車への期待が高まっている。こうした背景を踏まえ、高エネルギーの蓄電デバイスが求められている。
リチウムの標準還元電位は−3.04Vで、電気化学列で最も卑な金属である。即ち、これを負極とする蓄電デバイスの動作電圧は高く、高エネルギーとなる。一方、リチウムの原子量は金属中で最も小さいため、その理論容量は3862mAh/gと非常に大きい。したがって、リチウムを負極に用いるとエネルギー密度の高い蓄電デバイスが可能となる。
一方、負極活物質に金属、正極活物質に大気中の酸素を利用した金属空気電池が知られている。金属空気電池は外部から酸素が供給されるため、高容量の蓄電デバイスとなる。リチウムを組み合わせた空気電池は、リチウム空気電池と呼ばれ、高エネルギー蓄電デバイスとして最近とみに関心が集まっている(例えば、特許文献1,2)。例えば、特許文献1に記載のリチウム空気電池では、0.5mA/cm2の電流密度で放電したとき、10〜15mAh程度の放電容量が得られることが報告されている。また、金属ハロゲン電池として、負極に亜鉛、正極に臭素を用いた亜鉛臭素電池(例えば、特許文献3)が知られている。
ところで、リチウム空気電池では高容量のエネルギーが期待されるものの、高出力を得ることが難しかった。また、亜鉛臭素電池は水系であり、水の電気分解電圧以上の電位を取ることが通常できないため、高容量にすることは困難であった。
そこで、大容量且つ高出力の非水電解質電池として、リチウムイオンとヨウ素とを含む電解質を用いたものが提案されている(例えば、特許文献4,5)。
特開2005−166685 特開2006−286414 特開平7−14617 特開2009−064584号公報 特開2009−020960号公報
しかしながら、上述した特許文献4,5のものでは、大容量かつ高出力の非水電解質電池が得られるものの、充放電を繰り返すと容量が低下してしまうことがあった。このため、リチウムイオンとヨウ素とを含む電解質を用いたものにおいて、サイクル特性をより高めることが望まれていた。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、リチウムイオンとヨウ素とを含む電解質を用いたものにおいて、サイクル特性をより高めることができる使用方法を提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明者らは、リチウムイオンとヨウ素とを含む電解質を用いた非水電解質ヨウ素電池を用い、所定の電位範囲で充放電を行うとサイクル特性をより高めることができることを見いだし、本発明を完成するに至った
即ち、本発明の非水電解質ヨウ素電池の使用方法は、
リチウムイオンを放出する材料を負極活物質とする負極と、
ヨウ素を正極活物質とする正極と、
前記正極と前記負極との間に介在し、リチウムイオンとヨウ素とを含みリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体とを備えた非水電解質ヨウ素電池の使用方法であって、
ヨウ素とリチウムイオンとの電気化学的な2電子反応の範囲で充放電を行う、
ものである。
この非水電解質ヨウ素電池の使用方法では、リチウムイオンとヨウ素とを含む電解質を用いたものにおいて、サイクル特性をより高めることができる。このような効果が得られる理由は定かではないが、以下のように考えられる。例えば、金属リチウムを負極活物質とし、ヨウ素を正極活物質とした場合には非水電解質ヨウ素電池の充放電反応は次のように進行すると考えられる。放電時には、まず、式(1)に示すように、ヨウ素分子に対して2電子が関与してLiIを生成する反応が生じる。さらに放電を続けると、式(2)に示すように、ヨウ素分子に対して1電子が関与してリチウムイオンとヨウ素分子ラジカルとからなるLi+[I2 -・]を生成する反応が生じる。一方、充電時には、まず、式(3)に示すように、ヨウ素分子に対して2電子が関与してLiIを分解する反応が生じる。さらに充電を続けると、式(4)に示すように、ヨウ素分子に対して1電子が関与してLiIを分解する反応が生じる。ここで、ヨウ素分子に対して2電子が関与する電気化学反応(以下、2電子反応とも称する)である式(1)と式(3)の反応は可逆反応の関係にある。一方、ヨウ素分子に対して1電子が関与する電気化学反応(以下、1電子反応とも称する)である式(2)と式(4)の反応は、可逆反応の関係にない。このため、1電子反応が生じると充放電に際して不可逆容量が増加することがある。本発明の非水電解質ヨウ素電池の使用方法では、このような不可逆容量の増加を抑制することができるため、サイクル特性をより高めることができるものと推察される。
Figure 2012155992
本発明の非水電解質ヨウ素電池10の一例を模式的に示す説明図である。 金属リチウムとヨウ素との電気化学反応の一例を示す説明図である。 ビーカーセル20の構成の概略を示す説明図である。 実験例1〜3の充放電曲線である。 実験例3の3サイクル目までの充放電曲線である。 実験例2の3サイクル目までの充放電曲線である。 実験例2,3の8サイクルまでの充電容量を示すグラフである。 実験例4の充放電曲線である。 実験例3の5サイクル目までの放電容量および充電容量を示すグラフである。 実験例5の3サイクル目までの充放電曲線である。
本発明の非水電解質ヨウ素電池の使用方法は、ヨウ素とリチウムイオンとの電気化学的な2電子反応の範囲で充放電を行うものである。この非水電解質ヨウ素電池は、リチウムイオンを放出する材料を負極活物質とする負極と、ヨウ素を正極活物質とする正極と、正極と負極との間に介在し、リチウムイオンとヨウ素とを含みリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体とを備えたものである。
本発明の非水電解質ヨウ素電池の負極は、例えば負極活物質と導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の負極材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。負極活物質は、例えば金属リチウムやリチウム合金のほか、リチウムイオンを吸蔵放出する炭素質物質などが挙げられる。リチウム合金としては、例えば、アルミニウムやシリコン、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウムなどとリチウムとの合金が挙げられる。リチウムイオンを放出する炭素質物質としては、例えば黒鉛、コークス、メソフェーズピッチ系炭素繊維、球状炭素、樹脂焼成炭素などが挙げられる。導電材は、電池の性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば特に限定されず、例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などの黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウィスカ、ニードルコークス、炭素繊維、金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金など)などの1種又は2種以上を混合したものを用いることができる。これらの中で、導電材としては、電子伝導性及び塗工性の観点より、カーボンブラック及びアセチレンブラックが好ましい。結着材は、活物質粒子及び導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものであり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンマー(EPDM)、スルホン化EPDM、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダーであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。正極活物質、導電材、結着材を分散させる溶剤としては、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどの有機溶剤を用いることができる。また、水に分散剤、増粘剤等を加え、SBRなどのラテックスで活物質をスラリー化してもよい。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどの多糖類を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。塗布方法としては、例えば、アプリケータロールなどのローラコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレイド方式、スピンコーティング、バーコータなどが挙げられ、これらのいずれかを用いて任意の厚さ・形状とすることができる。負極の集電体には、銅、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラスなどのほか、接着性、導電性及び耐還元性向上の目的で、例えば銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものも用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体の形状については、箔状、フィルム状、シート上、ネット上、パンチ又はエキスパンドされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体などが挙げられる。集電体の厚さは、例えば1〜500μmのものが用いられる。
本発明の非水電解質ヨウ素電池の正極は、例えば導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の正極材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。本発明の非水電解質ヨウ素電池において、正極は、ヨウ素を正極活物質とする。この正極活物質は、イオン伝導媒体に溶解したヨウ素により供給される。また、正極に用いられる導電材、結着材、溶剤などは、それぞれ負極で例示したものを用いることができる。集電体は、負極と同様のものを用いることができる。この正極は、ヨウ素の酸化還元触媒を含んでいることが好ましい。酸化還元触媒により、正極活物質であるヨウ素の還元反応が促進され、正極活物質としての機能が向上すると考えられるためである。この酸化還元触媒としては、例えばニッケルや二酸化マンガンなどを用いることができる。
本発明の非水電解質ヨウ素電池のイオン伝導媒体としては、支持塩を含む非水系電解液や非水系ゲル電解液などを用いることができる。支持塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、LiPF6,LiClO4,LiBF4,Li(CF3SO22Nなどの公知の支持塩を用いることができる。電解液の溶媒には、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、3−メトキシプロピオニトリルなど従来の二次電池やキャパシタに使われる有機溶媒、又はそれらの混合溶媒を用いることができる。また、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムビス(トリフルオロスルホニル)イミド、1−エチル−3−ブチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートなどのイオン液体を用いることもできる。支持塩の濃度としては、0.1〜2.0Mであることが好ましく、0.8〜1.2Mであることがより好ましい。また、非水系ゲル電解液としては、例えば、アクリロニトリル、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、メチルメタクリレート、ビニルアセテート、ビニルピロリドン、ポリフッ化ビニリデンなどのポリマーと支持塩とで構成されるポリマーゲルを用いることができる。更に、イオン伝導性ポリマーと非水系電解液とを組み合わせて用いることもできる。
また、イオン伝導媒体には、リチウムイオンと共にヨウ素が含まれている。イオン伝導媒体に含まれるヨウ素の濃度は、特に限定されないが、0.02mol/L以上が好ましく、0.03mol/L以上がより好ましく、0.05mol/L以上がさらに好ましい。ヨウ素の濃度が0.02mol/L以上では、正極活物質としての機能を十分に発揮することができ、十分な充放電容量を得られると考えられるからである。また、イオン伝導媒体に含まれるヨウ素の濃度は、飽和濃度以下であることがより好ましい。飽和濃度以下であれば、ヨウ素がイオン伝導媒体に溶存しているため、リチウムイオンの伝導を阻害しにくいと考えられるからである。
本発明の非水電解質ヨウ素電池は、負極と正極との間にセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、非水電解質ヨウ素電池の使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複合して用いてもよい。
本発明の非水電解質ヨウ素電池の形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。また、電気自動車等に用いる大型のものなどに適用してもよい。図1は、本発明の非水電解質ヨウ素電池の一例を模式的に示す説明図である。この非水電解質ヨウ素電池10は、リチウム金属箔からなる負極14と正極16とをイオン伝導媒体18を介して対向して配置したものである。このうち、正極16は、導電材16bやバインダ16cを混合したあと白金メッシュなどの集電体16aにプレス成形して作製されている。また、イオン伝導媒体18は、リチウムパークロレート等のリチウム塩のほかにヨウ素を含む非水系電解液である。
本発明の非水電解質ヨウ素電池の使用方法は、ヨウ素とリチウムイオンとの2電子反応の範囲で充放電を行うものである。こうすれば、リチウムイオンとヨウ素とを含む電解質を用いたものにおいてサイクル特性をより高めることができる。この理由は明らかではないが、以下のように推察される。例えば、金属リチウムを負極活物質とし、ヨウ素を正極活物質とした場合には非水電解質ヨウ素電池の充放電反応は図2のように進行する。図2は、金属リチウムとヨウ素との電気化学反応の一例を示す説明図である。放電時には、まず、式(1)に示すように、ヨウ素分子に対して2電子が関与してLiIを生成する反応が生じる。さらに放電を続けると、式(2)に示すように、ヨウ素分子に対して1電子が関与してリチウムイオンとヨウ素分子ラジカルとからなるLi+[I2 -・]を生成する反応が生じる。一方、充電時には、まず、式(3)に示すように、ヨウ素分子に対して2電子が関与してLiIを分解する反応が生じる。さらに充電を続けると、式(4)に示すように、ヨウ素分子に対して1電子が関与して、LiIを分解する反応が生じる。ここで、ヨウ素分子に対して2電子が関与する2電子反応である式(1)と式(3)の反応は可逆反応の関係にある。一方、ヨウ素分子に対して1電子が関与する1電子反応である式(2)と式(4)の反応は、可逆反応の関係にない。また、式(2)の反応で生じるLi+[I2 -・]や式(4)の反応で生じるヨウ素ラジカル[I2 -・]は反応性が高く、イオン伝導媒体の成分などと反応して、本発明の非水電解質ヨウ素電池の使用範囲では分解できない副生成物を生じやすい。このため、1電子反応が生じると充放電に際して不可逆容量が増加することがある。本発明の非水電解質ヨウ素電池の使用方法では、ヨウ素とリチウムイオンとの2電子反応の範囲で充放電を行うため、このような不可逆容量の増加を抑制可能であり、サイクル特性をより高めることができるものと推察される。なお、式(2)の反応で生じたLi+[I2 -・]は、基本的にはLi+と反応してLiIを生じると考えられる。ここで、ヨウ素とリチウムイオンとの2電子反応の範囲とは、上述の式(1)及び式(3)により充放電反応が生じるような範囲である。ヨウ素とリチウムイオンとの2電子反応の範囲は、主に2電子反応が生じるような範囲であればよいが、2電子反応のみが生じるような範囲としてもよい。このようなヨウ素とリチウムイオンとの2電子反応の範囲は、充電容量及び放電容量の範囲のような容量範囲としてもよい。例えば、2電子反応が生じるような容量の範囲を経験的に求め、その範囲で充放電を行うものとしてもよい。また、充電電位及び放電電位の範囲のような電位範囲としてもよい。例えば、2電子反応が生じるような電位の範囲を経験的に求め、その範囲で充放電を行うものとしてもよい。
本発明の非水電解質ヨウ素電池の使用方法は、ヨウ素とリチウムイオンとの2電子反応の範囲で充放電を行えばよいが、サイクルの初期から2電子反応の範囲で充放電を行うことが好ましく、初回の充放電から2電子反応の範囲で充放電行うことがより好ましい。こうすれば、サイクル特性をより高めることができるからである。なお、2電子反応の範囲で充放電をするものであれば、例えば、充放電の初期サイクルや途中のサイクルで2電子反応の範囲よりも広い範囲(あるいは2電子反応の範囲とは異なる範囲)で充放電を行ってもよい。
本発明の非水電解質ヨウ素電池の使用方法は、正極の電位がリチウム基準で3.25Vを下回らないように放電を行い、正極の電位がリチウム基準で3.75Vを上回らないように充電を行うものとしてもよい。こうすれば、より容易に2電子反応の範囲で充放電を行うことができるからである。このうち、正極の電位がリチウム基準で3.3Vを下回らないように放電を行い、正極の電位がリチウム基準で3.7Vを上回らないように充電を行うものとすることが好ましく、正極の電位がリチウム基準で3.35Vを下回らないように放電を行い、正極の電位がリチウム基準で3.65Vを上回らないように充電を行うものとすることがより好ましい。充電電位が低く、放電電位が高いほど、2電子反応が支配的となり、1電子反応による不可逆容量などをより抑制して、サイクル特性をより高めることができると考えられるからである。なお、充電電位を低く、放電電位を高くすると、容量が減少することがあるため、容量とサイクル特性との両面から電位範囲を設定することが好ましい。このような電位範囲で行う充放電に際しては、一定の電気量を放電し、その後一定の電気量を充電する定容量充放電や、一定の電圧まで定電流で放電し、一定の電圧まで定電流で充電する定電流充放電などを選択することができる。ここで、本発明の非水電解質ヨウ素電池において、負極に金属リチウムを用いた場合などには、作動電圧を3.25V以上3.75V以下の範囲とすれば、正極の電位がリチウム基準で3.25Vを下回らないように放電を行い、正極の電位がリチウム基準で3.75Vを上回らないように充電を行うことができる。このため、本発明の非水電解質ヨウ素電池の使用方法は、作動電圧を3.25V以上3.75V以下の範囲として充放電を行うものとしてもよい。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
以下には、本発明の非水電解質ヨウ素電池の使用方法について具体的に説明する。
(1)評価セルの作製
[実験例1]
正極は次のようにして作製した。まず、導電材としてのケッチェンブラック(三菱化学製ECP−6000)146mgと、結着材としてのテフロンバインダー(ダイキン工業製、テフロンは登録商標)12mgと、酸化還元触媒としての電解二酸化マンガン(三井鉱山製)10mgとを乾式で乳鉢を用いて練り合わせてシート状の正極部材を得た。この正極部材5mgをPtメッシュ(ニラコ製)に圧着して長さ20mm、幅10mmの正極とした。また、負極には直径10mm、厚さ0.4mmの金属リチウム(本城金属製)を用いた。イオン伝導媒体としての電解液は以下のように調製した。まず、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)を3:7の混合比(体積比)で混合したもの(EC/DEC)に1mol/Lのリチウムパークロレートを溶解した溶液(富山薬品工業製)12mLを用意した。これに、0.01mol/Lのヨウ素(アルドリッチ製)を溶解させた。このようにして得られた正極、負極、電解液を用いて、次のように評価セルを作製した。まず、図3に示すように、正極22及び負極24をアルゴン雰囲気下のグローブボックス内でビーカーセル20にセットし、電解液26を15ml注入した。次に、ビーカーセル20の開放部にプラスチック製の蓋28を取り付け、ビーカーセル20を密閉して評価セルとした。なお、ビーカーセル内の空間にはアルゴンが充填されている。また、ビーカーセル20の容量は約30mlである。このようにして得られた評価セルを実験例1とした。
[実験例2,3]
電解液の調製に際し、ヨウ素を0.02mol/L溶解させた以外は実験例1と同様の工程を経て実験例2の評価セルを作製した。また、電解液の調製に際し、ヨウ素を0.06mol/L溶解させた以外は実験例1と同様の工程を経て実験例3の評価セルを作製した。
[実験例4]
電解液の調製に際して、3−メトキシプロピオニトリルに1mol/Lのリチウムトリフルオロメタンスルホニルイミドを溶解した溶液12mLを用意した。これに、0.08mol/Lのヨウ素を溶解させた。この電解液の調製以外は実験例1と同様の工程を経て実験例4の評価セルを作製した。
[実験例5]
正極部材の原料として、導電材としての黒鉛(大阪ガス製、MCMB)90mgと、結着材としてのテフロンバインダー10mgとを用いた以外は、実験例2と同様の工程を経て実験例5の評価セルを作製した。
表1に、上述した実験例1〜5の電解液中のヨウ素濃度、電解液の種類及び正極の種類を示した。
Figure 2012155992
(2)充放電試験
組み立てた評価セルを北斗電工製の充放電装置(型名HJ1001SM8A)に接続し、測定温度を25℃とし、充放電試験を行った。
(2−1)充放電反応のヨウ素濃度依存性の検討
電解液中のヨウ素濃度の異なる実験例1〜3の評価セルを用いて、充放電試験を行った。具体的には、まず、正極と負極との間で0.025mA(正極材料あたり100mA/g)の電流で2mAhまで放電した。その後、0.025mAの電流で4.3V(又は2mAh)まで充電した。このときの充放電曲線を図4に示した。
図4は、実験例1〜3の充放電曲線である。ヨウ素濃度が0.01mol/Lの実験例1では、放電開始から約0.2mAhまではリチウム基準で3.3〜3.5Vの間に平坦部が確認され、この範囲で2電子反応が生じることが分かった。また、約0.3mAhから1.5mAhまでの放電ではリチウム基準で約3.0V付近に平坦部が確認され、この範囲で1電子反応が生じることが分かった。さらに、約1.5mAhから2mAhまでの放電では若干の電圧低下が確認された。また、続く充電では、充電開始から約0.5mAhまでの充電では、リチウム基準で約3.6V付近に平坦部が確認され、この範囲で2電子反応が生じることが分かった。その後は、電圧が上昇し続け、この範囲で1電子反応が生じることが分かった。また、4.3Vまでの充電で得られた容量は1.3mAh程度であり、放電容量に対して7割程度の充電容量しか得られないことが分かった。ヨウ素濃度が0.02mol/Lの実験例2では、放電開始から約0.4mAhまではリチウム基準で3.3〜3.5Vの間に平坦部が確認され、この範囲で2電子反応が生じることが分かった。また、約0.6mAhから2.0mAhまでの放電ではリチウム基準で約3.0V付近に平坦部が確認され、この範囲で1電子反応が生じることが分かった。また、続く充電では、充電開始から約1mAhまでの充電では、リチウム基準で約3.6V付近に平坦部が確認され、この範囲で2電子反応が生じることが分かった。その後は、電圧が上昇し続け、この範囲で1電子反応が生じることが分かった。また、4.3Vまでの充電で得られた容量は1.4mAh程度であり、放電容量に対して7割程度の充電容量しか得られないことが分かった。ヨウ素濃度が0.06mol/Lの実験例3では、放電開始から放電容量2mAhまでリチウム基準で3.3〜3.5Vの間に平坦部が確認され、放電終了まで2電子反応が生じることが分かった。また、続く充電では、充電開始から充電容量2mAhまでリチウム基準で約3.6V付近に平坦部が確認され、充電開始から2mAhまでの充電の間2電子反応が生じることが分かった。
以上より、2電子反応により得られる容量範囲はヨウ素濃度が0.01mol/Lのものより0.02mol/Lのものが広く、0.06mol/Lのものがより広いことが分かった。このことから、充放電特性は、ヨウ素濃度に対する依存性があり、ヨウ素濃度が高いほど2電子反応により得られる容量が大きいものと推察された。そして、充放電に際して2電子反応のみを利用すると、放電容量に対して十分な充電容量を得ることができることが分かった。また、低い充電電位で充電を行うことができ、高い放電電位を得ることができ、充電電位と放電電位の差が小さく、クーロン効率が高いことが分かった。
(2−2)充放電反応とサイクル特性の関係の検討
2電子反応のみを用いた場合と、それ以外の場合とのサイクル特性を比較するため、実験例2,3の評価セルを用いて、充放電試験を行った。具体的には、正極と負極との間で0.025mAの電流で2mAhまで放電し、0.025mAの電流で4.3V(又は2mAh)まで充電し、この放電と充電を1サイクルとして放電と充電を繰り返した。
図5は、実験例3の3サイクル目までの充放電曲線である。図5より、2電子反応の範囲で充放電を行ったものでは、放電と充電を繰り返しても、放電容量に対して十分な充電容量まで充電を行うことができることが分かった。
図6は、実験例2の3サイクル目までの充放電曲線である。図6より、2電子反応の範囲より広い範囲で充放電を行ったものでは、放電容量に対して7割程度の充電容量までしか充電を行うことができないことが分かった。なお、実験例2でも、2電子反応の範囲で充放電を行えば、サイクル特性を高めることができるものと推察された。また、1サイクル目では、放電初期及び充電初期で平坦部が確認され2電子反応が生じるが、サイクルを繰り返すと、平坦部が少なくなることが分かった。このことから、サイクルの初回から2電子反応の範囲で充放電を行えば、サイクル特性をより高めることができ好ましいと推察された。また、サイクルを繰り返すと放電電圧が低下し、充電電圧が上昇する傾向にあることが分かった。放電電圧が低下し充電電圧が上昇する理由は明らかではないが、2電子反応以外の反応による生成物が正極上に堆積するなどし、この生成物がヨウ素の酸化還元反応を阻害したためと推察された。なお、実験例2のものでは、2電子反応により得られる容量は少ないものの、2電子反応の範囲で充放電を行えば、サイクル特性を高めることができると推察された。
図7は、実験例2,3の8サイクル目までの充電容量を示すグラフである。図7より、2電子反応の範囲で充放電を行った実験例3では、2mAhの放電容量に対して2mAhの充電容量を維持できるのに対し、2電子反応の範囲より広い範囲で充放電を行った実験例2では、2mAhの放電容量に対して1サイクル目から1.5mAhの充電容量までしか充電を行うことができず、サイクルを繰り返すと、充電可能な充電容量がより低下することが分かった。
(2−3)充放電反応と電解液の関係の検討
上述した実験例1〜3とは電解液の種類が異なる実験例4の評価セルを用いて、充放電試験を行った。具体的には、まず、正極と負極との間で0.025mAの電流で8mAhまで放電した。その後、0.025mAの電流で8mAhまで充電した。
図8は、実験例4の充放電曲線である。この実験例4では、ヨウ素濃度が0.08mol/Lであり、放電開始から放電容量8mAhまでリチウム基準で3.3〜3.6Vの電位範囲の平坦部が確認され、放電終了まで、2電子反応が生じることが分かった。また、続く充電では、充電開始から充電容量8mAhまでリチウム基準で約3.6Vの電位範囲の平坦部が確認され、充電終了まで2電子反応が生じることが分かった。
このように、電解液を変えても2電子反応の範囲で充放電を行うことが可能であり、2電子反応の範囲で充放電を行うと、放電容量に対して十分な充電容量を得ることができることが分かった。また、充電電位と放電電位の差が小さく、クーロン効率が高めることができることが分かった。
(2−4)充放電電圧の検討
実験例3の評価セルを用いて、正極と負極との間で0.025mAの電流で3.25Vまで放電し、0.025mAの電流で3.75Vまで充電し、この放電と充電を1サイクルとして放電と充電を繰り返した。
図9は、実験例3の5サイクル目までの放電容量および充電容量を示すグラフである。各サイクルで、放電容量より充電容量が若干低いものの、ほぼ同等の容量が得られることが分かった。このことから、例えば、3.25V以上3.75V以下の作動電圧範囲は、2電子反応の範囲と同等であることが分かった。
(2−5)酸化還元触媒の影響の検討
電解二酸化マンガン(酸化還元触媒)を含まない正極を用いた実験例5の評価セルを用いて、正極と負極との間で0.025mAの電流で2.4Vまで放電し、0.025mAの電流で4.3Vまで充電し、この放電と充電を1サイクルとして放電と充電を繰り返した。
図10は、実験例5の3サイクル目までの充放電曲線である。図10より、実験例5では、放電と充電を繰り返すと、充電容量だけでなく放電容量も低下することが分かった。これに対し、電解二酸化マンガンを含む正極を用いた実験例1〜4の評価セルを用いた充放電では、放電容量の低下は生じなかった。このことから、電解二酸化マンガンはヨウ素の酸化還元触媒として働き、放電容量および充電容量を高める効果があるものと推察された。
10 非水電解質ヨウ素電池、14 負極、16 正極、16a 集電体、16b 導電材、16c バインダ、18 イオン伝導媒体、20 ビーカーセル、22 正極、24 負極、26 電解液、28 蓋。

Claims (3)

  1. リチウムイオンを放出する材料を負極活物質とする負極と、
    ヨウ素を正極活物質とする正極と、
    前記正極と前記負極との間に介在し、リチウムイオンとヨウ素とを含みリチウムイオンを伝導するイオン伝導媒体とを備えた非水電解質ヨウ素電池の使用方法であって、
    ヨウ素とリチウムイオンとの電気化学的な2電子反応の範囲で充放電を行う、
    非水電解質ヨウ素電池の使用方法。
  2. 前記正極の電位がリチウム基準で3.25Vを下回らないように放電を行い、前記正極の電位がリチウム基準で3.75Vを上回らないように充電を行う、
    請求項1に記載の非水電解質ヨウ素電池の使用方法。
  3. 前記非水電解質ヨウ素電池において、前記イオン伝導媒体は、0.02mol/L以上飽和量以下のヨウ素を含む、
    請求項1又は2に記載の非水電解質ヨウ素電池の使用方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115863614A (zh) * 2021-09-24 2023-03-28 南京理工大学 负载单原子镍的多孔碳、制备方法及其在碘电池中的应用
CN116264316A (zh) * 2021-12-15 2023-06-16 香港城市大学 基于两电子转移机制的有机锂碘电池及其制作方法与应用

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