JP2012149945A - 熱電対固定方法及び固定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱電対の固定方法及び固定装置を提供する。
【解決手段】熱電対の正極素線及び負極素線のそれぞれについて、素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の異なる部分あるいは非導電性試料に設けられた異なる導電性部分に接触させて間接的に熱電対を構成する熱電対の固定方法及び熱電対の正極素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の部分あるいは非導電性試料に設けられた導電性部分に接触させる熱電対正極素線保持治具と、熱電対の負極素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の部分あるいは非導電性試料に設けられた導電性部分に接触させる熱電対負極素線保持治具と、正極素線保持治具及び負極素線保持治具を試料に押しつける手段とを含む熱電対の固定装置。
【選択図】図1
【解決手段】熱電対の正極素線及び負極素線のそれぞれについて、素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の異なる部分あるいは非導電性試料に設けられた異なる導電性部分に接触させて間接的に熱電対を構成する熱電対の固定方法及び熱電対の正極素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の部分あるいは非導電性試料に設けられた導電性部分に接触させる熱電対正極素線保持治具と、熱電対の負極素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の部分あるいは非導電性試料に設けられた導電性部分に接触させる熱電対負極素線保持治具と、正極素線保持治具及び負極素線保持治具を試料に押しつける手段とを含む熱電対の固定装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、熱電対固定方法及び固定装置に関する。
熱電対により固体物質の温度を測定する際、測温対象とその周囲の温度差が必要とする測温精度より大きい場合や真空中での加熱のように測温対象とその周囲の温度差が非常に大きい場合、熱電対を測定対象に直接接続する必要がある。
熱電対を測定対象に固定する方法としては、スポット溶接、ネジ止め、ピン止め、耐熱テープ、ハンダや高温接着剤による固定が提案されている。
熱電対を測定対象に固定する方法としては、スポット溶接、ネジ止め、ピン止め、耐熱テープ、ハンダや高温接着剤による固定が提案されている。
測温対象に熱電対を接続する方法では、測定対象が導電性の物質であれば通常の熱電対のように正極と負極の素線が接点を形成しなくても電気的な接続が確保できる利点がある。
R型熱電対やB型熱電対のように白金ロジウム合金を用いた熱電対やC型熱電対のようにタングステン・レニウム合金を用いた熱電対は、素線の融点が高いため熱電対接点を作製するためには特殊な工具や経験を必要とする。そのため、熱電対使用者の多くは、上記のような熱電対の接点が外れた場合には専門の業者に修理を依頼するか新しい熱電対を購入する場合が多く、測温コスト及び手間の増加が問題となっている。それゆえ、熱電対の正極と負極の素線を別々に試料に接続する方法は、測温精度向上を目的とする以外に測温コスト及び手間の縮小を目的として行われている。
R型熱電対やB型熱電対のように白金ロジウム合金を用いた熱電対やC型熱電対のようにタングステン・レニウム合金を用いた熱電対は、素線の融点が高いため熱電対接点を作製するためには特殊な工具や経験を必要とする。そのため、熱電対使用者の多くは、上記のような熱電対の接点が外れた場合には専門の業者に修理を依頼するか新しい熱電対を購入する場合が多く、測温コスト及び手間の増加が問題となっている。それゆえ、熱電対の正極と負極の素線を別々に試料に接続する方法は、測温精度向上を目的とする以外に測温コスト及び手間の縮小を目的として行われている。
非特許文献1では、導電性物質の熱物性測定を行う際、試料の温度を測定するために熱電対素線の正負極素線を別々に試料の異なる場所にスポット溶接している。スポット溶接は測定対象と熱電対以外に余計な介在物を必要としない上、試料と熱電対との熱的・電気的接触が強固に構築されるため、熱電対を試料に固定する理想的な方法と考えられる。
しかしスポット溶接の場合、測定対象が金属に限られる。また、熱電対を介した伝導熱損失は温度測定の誤差を増やすため、接続する熱電対の径は可能な限り細いことが理想であるが、熱電対の線径が細くなるとスポット溶接が困難になる問題がある。また、測定対象金属と熱電対の組み合わせによってはスポット溶接による接続が困難になる。
しかしスポット溶接の場合、測定対象が金属に限られる。また、熱電対を介した伝導熱損失は温度測定の誤差を増やすため、接続する熱電対の径は可能な限り細いことが理想であるが、熱電対の線径が細くなるとスポット溶接が困難になる問題がある。また、測定対象金属と熱電対の組み合わせによってはスポット溶接による接続が困難になる。
特許文献1では、溶接機におけるヒーターツールの温度を測定する方法として、熱電対素線の正負極素線を別々に試料の異なる場所にネジ止め又はピン止めする技術を紹介している。このように、ネジ止め、ピン止め、耐熱テープ、ハンダや高温接着剤等による固定方法は、金属に限らずに様々な固体物質に適用できると共に熱電対素線の径や種類によらず適用できる利点がある。
しかし、固定治具や固着したハンダ・接着剤の存在により試料の実質的な熱容量が増加して測温対象物体内に温度分布が生じてしまい、測温結果に誤差が生じる恐れがあると共に、試料に穴や接着痕を残すという問題がある。そして、頻繁に測温対象を交換する必要がある場合、その度に熱電対を固定するための加工を試料に加えることは作業コストの増加になる。
しかし、固定治具や固着したハンダ・接着剤の存在により試料の実質的な熱容量が増加して測温対象物体内に温度分布が生じてしまい、測温結果に誤差が生じる恐れがあると共に、試料に穴や接着痕を残すという問題がある。そして、頻繁に測温対象を交換する必要がある場合、その度に熱電対を固定するための加工を試料に加えることは作業コストの増加になる。
High Temp.-High Pressures,21,411(1989).
本発明は、上記の問題点に鑑み、測定試料が導電性の試料に限定されず、固着したハンダ・接着剤の存在により測温結果に誤差が生じる恐れがなく、試料に穴や接着痕を残すことのない熱電対の固定方法及び固定装置を提供することを課題とする。
上記の課題は、以下の熱電対の固定方法及び固定装置によって解決される。
(1)熱電対の正極素線及び負極素線のそれぞれについて、素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の異なる部分あるいは非導電性試料に設けられた異なる導電性部分に接触させて間接的に熱電対を構成することを特徴とする熱電対の固定方法。
(2)上記正極素線及び負極素線の一部は、試料に対して斜交するように保持されていることを特徴とする(1)に記載の熱電対の固定方法。
(3)上記非導電性試料に設けられた異なる導電性部分は、非導電性試料に導電性の塗料を塗布した部分又は薄い金属箔等を非導電性試料に巻き付けた部分であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の熱電対の固定方法。
(4)熱電対の正極素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の部分あるいは非導電性試料に設けられた導電性部分に接触させる熱電対正極素線保持治具と、該熱電対正極素線保持治具と対向して配置され熱電対の負極素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の部分あるいは非導電性試料に設けられた導電性部分に接触させる熱電対負極素線保持治具と、正極素線保持治具及び負極素線保持治具を試料に押しつける手段とを含む熱電対の固定装置。
(5)上記正極素線保持治具及び負極素線保持治具は、可動式のリニアスライド上に設置されていることを特徴とする(4)に記載の熱電対の固定装置。
(6)上記試料に押しつける手段は、圧縮スプリングであることを特徴とする(4)又は(5)に記載の熱電対の固定装置。
(7)上記正極素線及び負極素線は、タングステン・レニウム合金を用いた素線であることを特徴とする(4)ないし(6)のいずれかに記載の熱電対の固定装置。
(1)熱電対の正極素線及び負極素線のそれぞれについて、素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の異なる部分あるいは非導電性試料に設けられた異なる導電性部分に接触させて間接的に熱電対を構成することを特徴とする熱電対の固定方法。
(2)上記正極素線及び負極素線の一部は、試料に対して斜交するように保持されていることを特徴とする(1)に記載の熱電対の固定方法。
(3)上記非導電性試料に設けられた異なる導電性部分は、非導電性試料に導電性の塗料を塗布した部分又は薄い金属箔等を非導電性試料に巻き付けた部分であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の熱電対の固定方法。
(4)熱電対の正極素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の部分あるいは非導電性試料に設けられた導電性部分に接触させる熱電対正極素線保持治具と、該熱電対正極素線保持治具と対向して配置され熱電対の負極素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の部分あるいは非導電性試料に設けられた導電性部分に接触させる熱電対負極素線保持治具と、正極素線保持治具及び負極素線保持治具を試料に押しつける手段とを含む熱電対の固定装置。
(5)上記正極素線保持治具及び負極素線保持治具は、可動式のリニアスライド上に設置されていることを特徴とする(4)に記載の熱電対の固定装置。
(6)上記試料に押しつける手段は、圧縮スプリングであることを特徴とする(4)又は(5)に記載の熱電対の固定装置。
(7)上記正極素線及び負極素線は、タングステン・レニウム合金を用いた素線であることを特徴とする(4)ないし(6)のいずれかに記載の熱電対の固定装置。
本発明によれば、測定試料が導電性の試料に限定されず、固着したハンダ・接着剤の存在により試料の実質的な熱容量が増加して測温対象物体内に温度分布が生じてしまい、測温結果に誤差が生じる恐れがなく、試料に穴や接着痕を残すことのない熱電対の固定方法及び固定装置が得られる。
図1に、本発明を実施するための固定装置の1例を示す。この固定装置では、熱電対素線の一部を一直線に保持するため、1対のセラミック製の熱電対素線保持治具に熱電対素線をボルトとナットを利用してそれぞれ固定する。熱電対素線保持治具は直線可動させるためのリニアスライドに固定し、圧縮スプリングを利用して熱電対素線を板状試料の対向する側面の中心に正極と負極の熱電対素線をそれぞれ押しつけて接触させる仕組みとなっている。図1の固定装置では、熱電対の正極素線及び負極素線の一部は、試料に対して斜交するように保持されている。
図1に示した固定装置により測温した結果と熱電対を試料にスポット溶接で固定した場合の測温結果を比較するため、図2に示す装置を用いて以下に述べる実験を行った。
バナジウムの薄板試料(寸法:40×4×0.5mm3)の40×0.5の面の中心に線径50μmのR型熱電対の測温接点をスポット溶接により固定した。その試料を電池と電流制御素子から構成される通電加熱回路に接続して、真空中で試料を通電加熱しながら接着した熱電対により測定される温度と熱電対接続面の裏面の輝度温度を放射温度計により測定した。
バナジウムの薄板試料(寸法:40×4×0.5mm3)の40×0.5の面の中心に線径50μmのR型熱電対の測温接点をスポット溶接により固定した。その試料を電池と電流制御素子から構成される通電加熱回路に接続して、真空中で試料を通電加熱しながら接着した熱電対により測定される温度と熱電対接続面の裏面の輝度温度を放射温度計により測定した。
通電中は、熱電対接点にも電流が流れて熱電対起電力に誤差が生じるため、熱電対による温度測定は放射温度計が表示する輝度温度が十分一定に保持した後に電流を切断し、その直後の熱起電力の値から温度を導出した。この操作を一定に保持する輝度温度の値を変えて複数温度で行い、600Kから1700Kの温度範囲における輝度温度と熱電対指示温度の関係を得た。
その後、スポット溶接した熱電対を除去した後、図1の固定装置を用いて試料の40×0.5mm2の対向する面の中心にそれぞれ、熱電対の正極と負極の熱電対素線をそれぞれ押しつけた。そして、スポット溶接で熱電対を固定した試料による実験と同様に試料を通電加熱して800Kから1800Kの温度範囲における熱電対指示温度と輝度温度の測定を行い、輝度温度と熱電対指示温度の関係を実験的に求めた。
図1の固定装置には、線径76μmのC型熱電対の素線を装着した。
その後、スポット溶接した熱電対を除去した後、図1の固定装置を用いて試料の40×0.5mm2の対向する面の中心にそれぞれ、熱電対の正極と負極の熱電対素線をそれぞれ押しつけた。そして、スポット溶接で熱電対を固定した試料による実験と同様に試料を通電加熱して800Kから1800Kの温度範囲における熱電対指示温度と輝度温度の測定を行い、輝度温度と熱電対指示温度の関係を実験的に求めた。
図1の固定装置には、線径76μmのC型熱電対の素線を装着した。
図3は、上述の実験によって得られた熱電対指示温度と輝度温度の測定結果を示している。図中の塗りつぶされた丸印と三角印が図1の固定装置による測定結果、中抜きの丸印と三角印はR型熱電対をスポット溶接で取り付けた場合の測定結果、実線が全測定結果に対して最小自乗法を施すことで得た熱電対指示温度に関する3次の輝度温度関数を示す。
図3の横軸は放射温度計で測定される輝度温度を示しており、縦軸が熱電対の起電力から計算される指示温度を表している。それぞれの測定値の差が明確に判るように、図3中の実線で示される全測定結果の近似曲線からの各測定点の差を図4に示す。これらの図から、測定を繰り返して平均を導出すれば、本発明とスポット溶接を用いた結果は、ほぼ同一であることが判る。
試料に溶接痕など残さないことや熱電対取り付けの手間が必要ないことを考慮すれば、本発明はスポット溶接を使用して熱電対を固定する従来の方法と比較して、測温の利便性が大きく向上することが判る。
図3の横軸は放射温度計で測定される輝度温度を示しており、縦軸が熱電対の起電力から計算される指示温度を表している。それぞれの測定値の差が明確に判るように、図3中の実線で示される全測定結果の近似曲線からの各測定点の差を図4に示す。これらの図から、測定を繰り返して平均を導出すれば、本発明とスポット溶接を用いた結果は、ほぼ同一であることが判る。
試料に溶接痕など残さないことや熱電対取り付けの手間が必要ないことを考慮すれば、本発明はスポット溶接を使用して熱電対を固定する従来の方法と比較して、測温の利便性が大きく向上することが判る。
図1に示した固定装置により測温した結果と熱電対を接着剤で固定した場合の測温結果を比較するため、図5に示す装置を用いて以下に述べる実験を行った。黒鉛製の薄板試料(寸法:40×4×0.5mm3)の40×4の面の中心に接着剤を用いて線径76μmのC型熱電対又は線径50μmのR型熱電対を接着した。その試料を電池と電流制御素子から構成される通電加熱回路に接続して、真空中で試料を通電加熱しながら接着した熱電対により測定される温度と熱電対接続面の裏面の輝度温度を放射温度計により測定した。通電中は、熱電対接点にも電流が流れて熱電対起電力に誤差が生じるため、熱電対による温度測定は放射温度計が表示する輝度温度が十分一定に保持した後に電流を切断し、その直後の熱起電力の値から温度を導出した。
この操作を一定に保持する輝度温度の値を変えて複数温度で行い、800Kから1800Kの温度範囲における輝度温度と熱電対指示温度の関係を得た。その後、接着した熱電対を接着剤と共に除去した後、図1の固定装置を用いて試料の40×0.5mm2の対向する面の中心にそれぞれ、熱電対の正極と負極の熱電対素線をそれぞれ押しつけた。そして、接着剤を使用した実験と同様に試料を通電加熱して800Kから1800Kの温度範囲における熱電対指示温度と輝度温度の測定を行い、輝度温度と熱電対指示温度の関係を実験的に求めた。図1の固定装置には、先に接着剤により試料に取り付けた線径76μmのC型熱電対と同一ロットの素線を装着した。
図6は、上述の実験によって得られた熱電対指示温度と輝度温度の測定結果を示している。図中の塗りつぶされた丸印と三角印が図1の固定装置による測定結果、中抜きの丸印と三角印はC型熱電対を接着剤で取り付けた場合の測定結果、×印がR型熱電対を接着剤で取り付けた場合の測定結果及びに実線が全測定結果に対して最小自乗法を施すことで得た熱電対指示温度に関する3次の輝度温度関数を示す。
図6の横軸は放射温度計で測定される輝度温度を示しており、縦軸が熱電対の起電力から計算される指示温度を表している。それぞれの測定値の差が明確に判るように、図6中の実線で示される全測定結果の近似曲線からの各測定点の差を図7に示す。
図6の横軸は放射温度計で測定される輝度温度を示しており、縦軸が熱電対の起電力から計算される指示温度を表している。それぞれの測定値の差が明確に判るように、図6中の実線で示される全測定結果の近似曲線からの各測定点の差を図7に示す。
図7から、温度1200K程度までは、熱電対の接続方法・種類によらずほぼ同一の結果が得られたことが判る。1200K以上の温度域では、熱電対を接着剤で取り付けた従来の方法で得られた熱電対指示温度に対して本発明により測定した熱電対指示温度の方が系統的に高い傾向が見られた。特に、C型熱電対を接着剤で取り付けた結果と図1の固定装置による結果との差(ほぼ10から20度)は熱電対の取り付け方法の違いが直接関係していると考えられる。同じ種類で線径が等しい熱電対を使っているので熱電対素線からの伝導熱損失量はどちらも大差無いことを考慮すると、接着剤で熱電対を取り付けた場合の指示温度値が低くなる傾向は、接着剤により見かけの試料の熱容量が増加してしまい、温度分布が生じて接着剤を付けた部分の方が放射温度計の測温部分より温度が低下していることが考えられる。したがって、本発明により、接着剤を使用して熱電対を接着する方法と比較して、測温の正確性が向上している。
Claims (7)
- 熱電対の正極素線及び負極素線のそれぞれについて、素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の異なる部分あるいは非導電性試料に設けられた異なる導電性部分に接触させて間接的に熱電対を構成することを特徴とする熱電対の固定方法。
- 上記正極素線及び負極素線の一部は、試料に対して斜交するように保持されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電対の固定方法。
- 上記非導電性試料に設けられた異なる導電性部分は、非導電性試料に導電性の塗料を塗布した部分又は薄い金属箔等を非導電性試料に巻き付けた部分であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱電対の固定方法。
- 熱電対の正極素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の部分あるいは非導電性試料に設けられた導電性部分に接触させる熱電対正極素線保持治具と、該熱電対正極素線保持治具と対向して配置され熱電対の負極素線の一部を弓矢の弦の様に張力を掛けて一直線に保持し、その直線部分を導電性の試料の部分あるいは非導電性試料に設けられた導電性部分に接触させる熱電対負極素線保持治具と、正極素線保持治具及び負極素線保持治具を試料に押しつける手段とを含む熱電対の固定装置。
- 上記正極素線保持治具及び負極素線保持治具は、可動式のリニアスライド上に設置されていることを特徴とする請求項4に記載の熱電対の固定装置。
- 上記試料に押しつける手段は、圧縮スプリングであることを特徴とする請求項4又は5に記載の熱電対の固定装置。
- 上記正極素線及び負極素線は、タングステン・レニウム合金を用いた素線であることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載の熱電対の固定装置。
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
CN103743492A (zh) * | 2014-01-24 | 2014-04-23 | 江苏中核华纬工程设计研究有限公司 | 一种在压力容器壳体上固定测温元件热电偶丝的方法 |
-
2011
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103743492A (zh) * | 2014-01-24 | 2014-04-23 | 江苏中核华纬工程设计研究有限公司 | 一种在压力容器壳体上固定测温元件热电偶丝的方法 |
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