JP2012149589A - エキゾーストバルブ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エキゾーストバルブ31は、軸部41と、軸部41の一方端に形成されるとともに、内燃機関のシリンダに設けられたバルブシートに着座するバルブフェース42aが形成された傘部42とにより構成され、軸部41が一定の直径からなる軸部直径D1を有し、傘部42が軸部直径D1より大きい傘部直径D2を有し、軸部41と傘部42とを連結する連結位置31aと、バルブフェース42aと反対側の傘表42bから軸部方向に傘部直径D2と略同じ大きさの距離L1だけ離隔した位置との間の区間内で、傘部直径D2よりも小さく、かつ、軸部直径D1よりも大きい直径の太軸部43を形成したことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
また、このエキゾーストバルブにおいては、滑らかな曲面は、バルブガイド下端のコーナ部と協働してスラッジを掻き落とす機能に加え、バルブステムが曲面を有し、その断面が緩やかに変化しているので、バルブステムに応力集中が発生せず、十分な強度が補償されることになる。
まず、バルブステムの断面積を拡大することが考えられる。すなわち、バルブステム全体の径を太くして耐熱強度を向上させることが考えられる。しかしながら、バルブステムの断面積を拡大すると、バルブステムの質量が増加し、バルブリフト機構の運動性能が低下するため、バルブリフト機構の使用回転数を下げざるをえず、商品性が低下してしまうことになる。また、断面積の拡大によりバルブステム周囲の排気流路の断面積が減少してしまい、排気圧力が上昇するため、排気の妨げになり内燃機関の性能低下や燃費の悪化につながってしまうことになる。
したがって、耐熱強度を向上するいずれの対策をとっても、不十分となってしまうという問題があった。
すなわち、本発明に係るエキゾーストバルブエキゾーストバルブは、耐熱強度を必要とする太軸部のみ、所定の区間内で軸径を大きくしているので、従来のエキゾーストバルブのように、バルブステム全体の径を太くして耐熱強度を向上させて質量を増加させてしまうという問題が解消される。
また、従来の汎用性のある安価な材料を使っているので、従来のエキゾーストバルブのように、耐熱強度の高いレアメタルを使用する必要はなく、材料のコストが高い金属によるオーバークオリティになることはないので、製造コストの増大を防ぐことができる。
また、熱処理の追加および変更をして耐熱強度を向上させる必要がないので、従来のエキゾーストバルブのように、熱処理工程の追加や変更の必要がなく、設備自体や設備の変更のコストの増大を防ぐことができる。
このように、耐熱強度を向上させることができるので、今後、燃費向上や排気ガス規制などの要請により、燃焼室から流出する排気ガスの温度が高まっても、重量の増大や製造コストの増大を伴うことなく機械的強度の高いエキゾーストバルブが得られる。
また、エキゾーストバルブの運動性への影響も小さくすることができ、良好な運動特性が得られる。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るエキゾーストバルブ31は、内燃機関の動弁機構10を構成しており、動弁機構10の説明を通じてエキゾーストバルブ31を説明する。
このラッシュアジャスタ14は、ロッカーアーム13のバルブリフト機構15と反対側の支点に配置されており、シリンダヘッド1から供給されるオイルを作動油として動作するようになっている。このアジャスタボディ21内のプランジャ22がプランジャスプリング24の反発力や油圧の力で上下にスライドすることによりカム12とロッカーアーム13のローラ部13dとの間の隙間からなるクリアランスをなくすよう調整するようになっている。
軸部41と傘部42とは、連結位置31aで滑らかなカーブで連結されている。
また、傘部42と反対側の端部には、溝41aが形成されており、バルブコッタ35が嵌り込んで、スプリングリテーナ36に取り付けられるようになっている。
バルブフェース42aは、バルブシート2に着座した際に、図示しないシリンダの燃焼室を密閉するよう滑らかな表面を有している。
傘表42bは、その傘部直径がD2で形成されており、バルブフェース42aがバルブシート2に着座した際に、シリンダの燃焼室を画成するようになっている。
傘裏42cは、傘表42bの反対側で円錐形に形成され、その直径が傘表42bから傘裏42cに向かって徐々に小さくなるようにして軸部41と連結位置31aで連結されている。
この太軸部43は、傘表42bから傘部直径D2と略同じ大きさの距離L2だけ離隔した位置と連結位置31aとの間の区間内で形成されることが好ましい。距離L2が傘部直径D2よりも大きすぎると、バルブガイド32と干渉してしまい、エキゾーストバルブ31の軸線方向の摺動が妨げられるおそれがあり、距離L2が小さすぎると、耐熱強度上の適切な位置から外れてしまうおそれがある。
最高温度部位は、エキゾーストバルブ31が開状態のとき、バルブフェース42aの面角度が約45度であるため、バルブフェース42a面に沿って、バルブフェース42aとバルブシート2との間の通路から流出する高温の排気ガスが直接衝突する部分となっている。また、この排気ガスの流出経路は、排気ポートを囲むシリンダヘッド1の内壁面の形状の影響を受けてしまう。
最高温度部位は、傘表42bの傘部直径D2すなわち、バルブ径の1/2と、エキゾーストバルブ31のリフト量の1/2〜1/3とを加算した傘表42bからの距離の位置となる。
高温の排気ガスの流通により、エキゾーストバルブ31には、図3の下側のグラフで示すように、傘表42bからの距離が短い部分や長い部分では、発生する熱は比較的低いが、傘表42bからの距離が短い部分と長い部分との中間で、高温部となり、最高温度部位となる。
すなわち、実施形態に係るエキゾーストバルブ31は、軸部41と、軸部41の一方端に形成されるとともに、内燃機関のシリンダに設けられたバルブシート2に着座するバルブフェース42aが形成された傘部42とにより構成されている。そして、軸部41が一定の直径からなる軸部直径D1を有し、傘部42が軸部直径D1より大きい傘部直径D2を有し、軸部41と傘部42とを連結する連結位置31aと、傘表42bから軸部方向に傘部直径D2と略同じ大きさの距離L1だけ離隔した位置との間の区間内で、傘部直径D2よりも小さく、かつ、軸部直径D1よりも大きい直径の太軸部43を形成したことを特徴としている。
すなわち、耐熱強度を必要とする太軸部43のみ軸径を大きくしているので、従来のエキゾーストバルブのように、バルブステム全体の径を太くして耐熱強度を向上させて質量を増加させてしまうという問題が解消されるという効果が得られる。
また、実施形態に係るエキゾーストバルブ31は、従来の汎用性のある安価な材料を使っているので、従来のエキゾーストバルブのように、耐熱強度の高いレアメタルを使用する必要はなく、材料のコストが高い金属によるオーバークオリティになることはないので、製造コストの増大を防ぐことができる。
また、凹部44は、従来、強度に余裕のあった部分の駄肉を低減しているので軽量化が図れる一方で、機械的強度の低下はなく、安全率も維持されている。
また、エキゾーストバルブの運動性への影響も小さくすることができ、良好な運動特性が得られる。
15 バルブリフト機構
31 エキゾーストバルブ
31a 連結位置
41 軸部
42 傘部
42a バルブフェース
42b 傘表
42c 傘裏
43 太軸部
44 凹部
D1 軸部直径
D2 傘部直径
D3 太軸部の直径
L1、L2、L3 距離
バルブフェース42aは、バルブシート2に着座した際に、シリンダヘッド1の燃焼室を密閉するよう滑らかな表面を有している。
傘表42bは、その傘部直径がD2で形成されており、バルブフェース42aがバルブシート2に着座した際に、シリンダヘッド1の燃焼室を画成するようになっている。
傘裏42cは、傘表42bの反対側で円錐形に形成され、その直径が傘表42bから傘裏42cに向かって徐々に小さくなるようにして軸部41と連結位置31aで連結されている。
すなわち、実施形態に係るエキゾーストバルブ31は、軸部41と、軸部41の一方端に形成されるとともに、内燃機関のシリンダヘッド1に設けられたバルブシート2に着座するバルブフェース42aが形成された傘部42とにより構成されている。そして、軸部41が一定の直径からなる軸部直径D1を有し、傘部42が軸部直径D1より大きい傘部直径D2を有し、軸部41と傘部42とを連結する連結位置31aと、傘表42bから軸部方向に傘部直径D2と略同じ大きさの距離L1だけ離隔した位置との間の区間内で、傘部直径D2よりも小さく、かつ、軸部直径D1よりも大きい直径の太軸部43を形成したことを特徴としている。
Claims (1)
- 軸部と、前記軸部の一方端に形成されるとともに、内燃機関のシリンダに設けられたバルブシートに着座するバルブフェースが形成された傘部とにより構成されたエキゾーストバルブにおいて、
前記軸部が一定の直径からなる軸部直径を有し、
前記傘部が前記軸部直径より大きい傘部直径を有し、
前記軸部と前記傘部とを連結する連結位置と、前記バルブフェースと反対側の傘表から前記軸部方向に前記傘部直径と略同じ大きさの距離だけ離隔した位置との間の区間内で、前記傘部直径よりも小さく、かつ、前記軸部直径よりも大きい直径の太軸部を形成したことを特徴とするエキゾーストバルブ。
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