JP2012148939A - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】安価なエステル化グリセロールを可塑剤として用いるにもかかわらず、ブリードアウトを起こすことがなく、透明性が高く、耐貫通性に優れ、高温高湿下であっても発泡を起こすことがない合わせガラス用中間膜を提供する。
【解決手段】ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含有する合わせガラス用中間膜であって、前記ポリビニルアセタール樹脂は、水酸基の含有率が28モル%以上であり、かつ、前記可塑剤は、下記式(1)で表されるグリセロールの水酸基を2−エチルヘキサン酸により50〜70%エステル化することにより得られる部分エステル化グリセロールである合わせガラス用中間膜。
[化1]
Figure 2012148939

【選択図】 なし

Description

本発明は、安価なエステル化グリセロールを可塑剤として用いるにもかかわらず、ブリードアウトを起こすことがなく、透明性が高く、耐貫通性に優れ、高温高湿下であっても発泡を起こすことがない合わせガラス用中間膜に関する。
合わせガラスは、外部衝撃を受けて破損してもガラスの破片が飛散することが少なく安全である。そのため、合わせガラスは、自動車等や鉄道の車両、航空機、建築物等の窓ガラス等として広く使用されている。
合わせガラスとしては、一対のガラス間にポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含有する合わせガラス用中間膜を介在させ、一体化させた合わせガラスが一般的である(例えば、特許文献1)。
上記合わせガラス用中間膜において可塑剤は、ポリビニルブチラール樹脂を可塑化し、耐貫通性を向上させたり、振動を抑制して遮音性を発揮させたりする等の役割を有する。
上記可塑剤は、例えば、一塩基性有機酸エステル、多塩基性有機酸エステル等の有機エステル可塑剤、有機リン酸可塑剤、有機亜リン酸可塑剤等のリン酸可塑剤等が常用されている。しかし、これらの可塑剤は一般に高価であり、合わせガラス用中間膜製造のコストアップ要因の一つとなっていた。とりわけ遮音性を高めた合わせガラス用中間膜では、大量の可塑剤を配合することから、安価な可塑剤が求められていた。
比較的安価な可塑剤としては、グリセロールの有する水酸基に脂肪酸を反応させてエステル化したエステル化グリセロールが知られている。しかしながら、エステル化グリセロールを可塑剤としてポリビニルアセタール樹脂に配合した場合、可塑剤がブリードアウトしやすいという問題があった。この問題により、これまでエステル化グリセロールを合わせガラス用中間膜の可塑剤として用いることはほとんど検討されていないのが現状であった。
特開平05−186250号公報
本発明は、安価なエステル化グリセロールを可塑剤として用いるにもかかわらず、ブリードアウトを起こすことがなく、透明性が高く、耐貫通性に優れ、高温高湿下であっても発泡を起こすことがない合わせガラス用中間膜を提供することを目的とする。
本発明は、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含有する合わせガラス用中間膜であって、前記ポリビニルアセタール樹脂は、水酸基の含有率が28モル%以上であり、かつ、前記可塑剤は、下記式(1)で表されるグリセロールの水酸基を2−エチルヘキサン酸により50〜70%エステル化することにより得られる部分エステル化グリセロールである合わせガラス用中間膜である。
以下に本発明を詳述する。
Figure 2012148939
本発明の合わせガラス用中間膜は、ポリビニルアセタール樹脂を含有する。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、水酸基の含有率が28モル%以上である。上記ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の含有率が28モル%未満であると、上記可塑剤がブリードアウトしてしまう。上記ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の含有率の好ましい下限は29モル%、より好ましい下限は30モル%、好ましい上限は38モル%、より好ましい上限は35モル%である。
なお、ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の含有率は、水酸基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除して求めたモル分率である。水酸基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K 6726「ポリビニルアルコール試験方法」を用いて原料となるポリビニルアルコールの水酸基が結合しているエチレン基量を測定することにより求めることができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度は特に限定されないが、好ましい下限は0.1モル%、好ましい上限は20モル%である。上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度が0.1モル%未満であると、得られる合わせガラス用中間膜の耐水性が低下することがある。上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度が20モル%を超えると、合わせガラスの耐貫通性が低下することがある。上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度のより好ましい下限は0.3モル%である。
なお、アセチル化度とは、主鎖の全エチレン基量から、アセタール基が結合しているエチレン基量と、水酸基が結合しているエチレン基量とを差し引いた値を、主鎖の全エチレン基量で除して求めたモル分率を百分率で表した値である。
上記ポリビニルアセタール樹脂は特に限定されないが、ガラスに対する接着力が優れるため、ポリビニルブチラール樹脂であることが好ましい。
上記ポリビニルブチラール樹脂のブチラール化度は特に限定されないが、好ましい下限は63モル%、好ましい上限は73モル%である。上記ポリビニルブチラール樹脂のブチラール化度が63モル%未満であると、得られる合わせガラス用中間膜の耐水性が低下することがある。上記ポリビニルブチラール樹脂のブチラール化度が73モル%を超えると、合わせガラスの耐貫通性が低下することがある。上記ポリビニルブチラール樹脂のブチラール化度のより好ましい下限は67モル%、より好ましい上限は70モル%である。
なお、ブチラール化度とは、ブチラール基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除して求めたモル分率を百分率で表した値である。ブチラール基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K 6728「ポリビニルブチラール試験方法」を用いて測定できる。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、通常、ポリビニルアルコールをアセタール化することにより製造できる。
上記ポリビニルアルコールは、通常、ポリ酢酸ビニルをけん化することにより製造できる。
上記ポリビニルアセタール樹脂の原料となるポリビニルアルコールの平均重合度は特に限定されないが、好ましい下限は1000、好ましい上限は4000である。上記ポリビニルアルコールの平均重合度が1000未満であると、得られる合わせガラスの耐貫通性が低下することがある。上記ポリビニルアルコールの平均重合度が4000を超えると、得られるポリビニルアセタール樹脂の剛性が大きくなり過ぎるため、合わせガラス用中間膜の成形が困難になることがある。上記ポリビニルアルコールの平均重合度のより好ましい下限は1300、より好ましい上限は3700である。特に、上記ポリビニルアルコールの平均重合度が1500〜2000である場合、耐貫通性と成形性に優れた合わせガラス用中間膜を得ることができる。
本発明の合わせガラス用中間膜は、可塑剤として上記式(1)で表されるグリセロールの水酸基を脂肪酸により部分的にエステル化した部分エステル化グリセロールを含有する。
本発明者は、鋭意検討の結果、特定の脂肪酸を用い特定の範囲で部分エステル化した部分エステル化グリセロールを上記ポリビニルアセタール樹脂と組み合わせて用いることにより、可塑剤のブリードアウトのない合わせガラス用中間膜が得られることを見出した。
上記部分エステル化反応に用いる脂肪酸は、2−エチルヘキサン酸である。上記部分エステル化反応にて2−エチルヘキサン酸を用いて得られる部分エステル化グリセロールと、水酸基の含有率が28モル%以上であるポリビニルアセタール樹脂とを組み合わせることにより、可塑剤のブリードアウトのない合わせガラス用中間膜を得ることができる。
上記部分エステル化グリセロールのエステル化度の下限は50%、上限は70%である。エステル化度が50%未満であると、ブリードアウトを充分に抑制できないことがあり、また、得られる合わせガラスの耐貫通性が低下する。エステル化度が70%を超えると、得られる合わせガラス用中間膜の透明性が低下する。上記部分エステル化グリセロールのエステル化度の好ましい下限は52%、好ましい上限は68%である。
なお、上記部分エステル化グリセロールのエステル化度とは、部分エステル化された水酸基と部分エステル化されていない水酸基との合計に占める、部分エステル化された水酸基の割合を百分率で表した値である。
上記部分エステル化グリセロールは、部分エステル化されたグリセロールと部分エステル化されていないグリセロールとの混合物であってもよい。
本発明の合わせガラス用中間膜における上記部分エステル化グリセロールの含有量は、ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対して好ましい下限が5重量部、好ましい上限が70重量部である。部分エステル化グリセロールの含有量が5重量部未満であると、得られる合わせガラス用中間膜が硬くなり過ぎて取り扱い性が低下することがあり、70重量部を超えると、得られる合わせガラスの耐貫通性が劣ることがある。上記部分エステル化グリセロールの含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は60重量部である。
本発明の合わせガラス用中間膜は、本発明の課題の解決を阻害しない範囲で、上記部分エステル化グリセロール以外の他の可塑剤を含有してもよい。
上記部分エステル化グリセロール以外の他の可塑剤は、例えば、ジエステル化合物が挙げられる。
上記ジエステル化合物は、例えば、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(4GO)、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(3GH)、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、テトラエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート、ペンタエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、オクタエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、ノナエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、デカエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコール−ジ−n−オクタノエート等が挙げられる。なかでも、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(4GO)が好適である。
本発明の合わせガラス用中間膜は、ガラスと合わせガラス用中間膜との接着力を低下させる目的で、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba等を含む金属塩や、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba等を含む有機酸エステルを含有していてもよい。上記金属塩や有機酸エステルが合わせガラス用中間膜に含有されていない場合には、合わせガラス用中間膜とガラスとの接着力が強くなりすぎるため、合わせガラスの耐貫通性が充分に得られないことがある。
本発明の合わせガラス用中間膜は、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、染料、着色剤、赤外線吸収剤等の添加剤を含有してもよい。
上記赤外線吸収剤は、赤外線を遮蔽する性能を有すれば特に限定されないが、錫ドープ酸化インジウム粒子、アンチモンドープ酸化錫粒子、亜鉛元素以外の元素がドープされた酸化亜鉛粒子、六ホウ化ランタン粒子、アンチモン酸亜鉛粒子、フタロシアニン構造を有する赤外線吸収剤等が挙げられる。
本発明の合わせガラス用中間膜の厚さは特に限定されないが、好ましい下限は0.3mm、好ましい上限は1.5mmである。本発明の合わせガラス用中間膜の厚さが0.3mm未満であると、合わせガラス用中間膜の耐貫通性が低下することがあり、1.5mmを超えると、合わせガラスに適した厚みを超えてしまうことがある。本発明の合わせガラス用中間膜の厚さのより好ましい下限は0.5mm、より好ましい上限は1.35mmである。
本発明の合わせガラス用中間膜は、単層の合わせガラス用中間膜であってもよいし、2層以上の樹脂膜が積層された多層構造からなる合わせガラス用中間膜であってもよい。
本発明の合わせガラス用中間膜を製造する方法は特に限定されず、例えば、上記部分エステル化グリセロールと、任意成分である添加剤と、ポリビニルアセタール樹脂とを混練した後、合わせガラス用中間膜を成形する方法等が挙げられる。
上記混練の方法は特に限定されず、例えば、押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、カレンダーロール等を用いる方法等が挙げられる。
上記成形の方法は特に限定されず、押し出し法、カレンダー法、プレス法等が挙げられる。
本発明の合わせガラス用中間膜が、2枚の透明板の間に挟み込まれている合わせガラスもまた、本発明の1つである。
本発明の合わせガラスの製造方法は特に限定されず、従来公知の製造方法を用いることができる。
上記透明板は特に限定されず、一般に使用されている透明板ガラスを使用することができる。具体的には例えば、フロート板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入り板ガラス、線入り板ガラス、着色された板ガラス、熱線吸収板ガラス、熱線反射板ガラス、グリーンガラス等の無機ガラス等が挙げられる。また、ポリカーボネートやポリアクリレート等の有機プラスチックス板を用いることもできる。
上記2枚の透明板は、同種の透明板であってもよいし、異種の透明板であってもよい。異種の透明板の組み合わせは、例えば、透明フロート板ガラスとグリーンガラスのような着色された板ガラスとの組み合わせや、無機ガラスと有機プラスチックス板との組み合わせ等が挙げられる。
本発明の合わせガラスは、自動車用ガラスとして使用する場合は、フロントガラス、サイドガラス、リアガラス、ルーフガラスとして用いることができる。
本発明によれば、安価なエステル化グリセロールを可塑剤として用いるにもかかわらず、ブリードアウトを起こすことがなく、透明性が高く、耐貫通性に優れ、高温高湿下であっても発泡を起こすことがない合わせガラス用中間膜を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)合わせガラス用中間膜の作製
可塑剤として、グリセロールの水酸基を、2−エチルヘキサン酸により50%エステル化して得られた部分エステル化グリセロールを準備した。
該部分エステル化グリセロール40重量部と、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)0.2重量部と、紫外線吸収剤(BASF社製、TINUVIN109)0.1重量部とを30℃で1時間攪拌して、可塑剤溶液を調製した。
ポリビニルブチラール樹脂(平均重合度1700、ブチラール化度68.5モル%、アセチル化度0.9モル%、水酸基含有率30.6モル%)100重量部に対して上記可塑剤溶液の全量を加えて充分に混合し、押出機を用いて膜厚が0.9mmとなるように押し出し成形して合わせガラス用中間膜を作製した。この際、合わせガラス用中間膜の接着力調整を目的とし、酢酸マグネシウム水溶液を、合わせガラス用中間膜中におけるMg濃度が40ppmとなるように添加した。
得られた合わせガラス用中間膜を23℃、相対湿度25%の恒温恒湿の条件下で24時間保管した。
(2)合わせガラスの作製
得られた合わせガラス用中間膜を2枚の透明なフロートガラス(縦300mm×横300mm×厚さ2.5mm)で挟み込み積層体とした。得られた積層体を、230℃の加熱ロールを用いて仮圧着させた。仮圧着された合わせガラスを、オートクレーブを用いて135℃、圧力1.2MPaの条件で20分間圧着し、合わせガラスを作製した。
(実施例2〜5、比較例1、2)
部分エステル化グリセロールのエステル化度を表1に示したようにした以外は実施例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製した。
(評価)
実施例及び比較例にて製造した合わせガラスについて、以下の評価を行った。
結果を表1に示した。
(1)ブリードアウト評価
得られた合わせガラス用中間膜の表面に、赤色の油性マジックを用いて、縦方向及び横方向にそれぞれ2本ずつ線を引き、マーキングした。マーキングされた合わせガラス用中間膜を主面が鉛直方向と平行な平面内に位置するように置いて、該合わせガラス用中間膜を15℃の条件で1ヶ月間放置した。
1ヵ月後に、ブリードアウトした可塑剤によるマーキングの滲み及び垂れが生じているか否かを目視で確認することにより、合わせガラス用中間膜の表面に可塑剤のブリートアウトが生じているか否かを評価した。マーキングされた4本の線のいずれにも滲み及び垂れが見られず、可塑剤のブリードアウトが生じていない場合を「○」、マーキングされた4本の線のうちのいずれかに滲み又は垂れが見られ、可塑剤のブリードアウトが生じている場合を「×」と評価した。
(2)可視光透過率の測定
JIS R 3106に準拠して、得られた合わせガラスの可視光透過率(%)を、分光光度計(日立製作所社製「U−4000」)を用いて測定した。
(3)ヘーズ値の測定
JIS K 7105に準拠して、得られた合わせガラスのヘーズを、東京電色社製ヘーズメーター(TC−HIII)を用いて測定した。
(4)耐貫通性評価
得られた合わせガラス(縦300mm×横300mm)を、その表面温度が23℃となるように調整した。次いで、JIS R 3212に準拠して、4mの高さから、合わせガラスに対して、質量2260g、直径82mmの剛球を、合わせガラスの中心部分に落下させた。同様の評価を6枚の合わせガラスについて行い、6枚の合わせガラス全てについて、剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった場合を合格とした。剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった合わせガラスが3枚以下であった場合は不合格とした。剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった合わせガラスが4枚の場合には、新しく6枚の合わせガラスについて再度の耐貫通性評価を行った。剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった合わせガラスが5枚の場合には、新しく1枚の合わせガラスを追加試験し、剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった場合を合格とした。同様の方法で、5mの高さから、6枚の合わせガラスに対して、質量2260g、直径82mmの剛球を、合わせガラスの中心部分に落下させ、耐貫通性評価を行った。
(5)発泡評価
得られた合わせガラス(縦300mm×横300mm)を、80℃相対湿度95%の恒温槽に、鉛直の状態で1ヶ月間保持した。1ヶ月間保持後の合わせガラスに生じた発泡の数を、目視により観察した。発泡の個数は、発泡の長辺の長さが、5mm未満の発泡、5mm以上の発泡の2種に分類して数えた。
Figure 2012148939
本発明によれば、安価なエステル化グリセロールを可塑剤として用いるにもかかわらず、ブリードアウトを起こすことがなく、透明性が高く、耐貫通性に優れ、高温高湿下であっても発泡を起こすことがない合わせガラス用中間膜を提供することができる。

Claims (2)

  1. ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含有する合わせガラス用中間膜であって、
    前記ポリビニルアセタール樹脂は、水酸基の含有率が28モル%以上であり、かつ、前記可塑剤は、下記式(1)で表されるグリセロールの水酸基を2−エチルヘキサン酸により50〜70%エステル化することにより得られる部分エステル化グリセロールであることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
    Figure 2012148939
  2. 請求項1記載の合わせガラス用中間膜が、2枚の透明板の間に挟み込まれていることを特徴とする合わせガラス。
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