JP2012145697A - 画像形成装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱による遮蔽部材の劣化を防止することを可能とし、画像不良等の発生を防止することを可能とした画像形成装置及び制御方法を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、感光ドラム309、帯電器310、ドラムヒータ333、遮蔽部材335、マイクロスイッチ343、CPU340等を備える。CPU340は、遮蔽部材335が感光ドラム309と帯電器310との間から退避した退避位置にあることをマイクロスイッチ343により検知した場合は、ドラムヒータ333に対する通電を行う。また、遮蔽部材335が感光ドラム309と帯電器310との間の遮蔽位置にあることをマイクロスイッチ343により検知した場合は、ドラムヒータ333に対する通電を遮断する。
【選択図】図5

Description

本発明は、感光体に形成した静電潜像を現像して画像を形成する複写機やプリンタに適用される画像形成装置及び制御方法に関する。
従来、画像形成装置において記録紙に転写する画像を現像する前の静電潜像が形成される感光体の帯電方式の一つとして、コロナ帯電方式がある。コロナ帯電方式は、感光体に対向配置されたコロナ帯電器の内部に設置された直径50〜100um程度の金属ワイヤに5〜10kV程度の高電圧を印加し、コロナ放電により感光体及びコロナ帯電器間の空気層を電離し、感光体を帯電させる方式である。
放電動作の繰り返しに伴い、金属ワイヤ自体に汚れが付着し放電性能が劣化するため、金属ワイヤの定期的な清掃及び交換が必要である。また、コロナ放電により発生したオゾンによりコロナ生成物が発生し、コロナ生成物により感光体の表面は次第に水分を吸収しやすくなる性質がある。
また、コロナ放電により発生したオゾンと空気中の水分との反応によりオゾン生成物が発生し、水分を吸収しやすくなった感光体へ付着する。このオゾン生成物により感光体の表面の抵抗が低下し、感光体に静電潜像を形成する際に感光体に十分な帯電が得られず、画像流れ(画像のぼやけや歪み等)が発生する。
この画像流れを防止する方法としては次の技術が提案されている。即ち、感光体をヒータにより常時加熱することで感光体表面の水分を除去する技術と、遮蔽部材を感光体と帯電器の間の遮蔽位置に配置することで、金属ワイヤ近傍から発生するオゾン生成物を感光体付近へ付着させないようにする技術を併用する技術である。尚、遮蔽部材としては布等を用いる。
また、画像流れを防止する方法としては次の技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、画像形成装置の消費電力を抑える省エネルギーモード中は、感光体をヒータにより加熱する技術の代わりに、遮蔽部材を感光体と帯電器の間の遮蔽位置に配置する。これにより、ヒータに常時通電する場合と比較し画像形成装置の消費電力を抑えながら、画像流れを防止している。
特開2007−072212号公報
しかしながら、上記従来技術では、例えば遮蔽部材を感光体と帯電器の間の遮蔽位置に配置した省エネルギーモード中に、ユーザが感光体のヒータを作動させるスイッチをオンした場合、遮蔽部材が遮蔽位置に配置された状態で感光体が加熱されることになる。この場合、遮蔽部材は感光体のヒータから発生する熱に煽られて温度が上昇するため、遮蔽部材の劣化を招くことになる。
その結果、遮蔽部材の正常な動作ができなくなり、画像不良等の現象を引き起こすという問題がある。例えば遮蔽部材が熱により硬化し、遮蔽位置から退避位置へ正常に移動できなくなった場合、遮蔽部材が画像形成領域内に残り感光体の正常な帯電動作が妨げられるため、画像の一部が欠ける等の現象を引き起こすという問題がある。
本発明の目的は、熱による遮蔽部材の劣化を防止することを可能とし、画像不良等の発生を防止することを可能とした画像形成装置及び制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、感光体と、前記感光体に対向して配置されると共に前記感光体を帯電する帯電器と、通電により前記感光体を加熱するヒータとを備えた画像形成装置であって、前記感光体と前記帯電器との間を遮蔽する遮蔽部材と、前記遮蔽部材を、前記感光体と前記帯電器との間の遮蔽位置もしくは前記遮蔽位置から退避した退避位置に移動する移動手段と、前記移動手段により移動された前記遮蔽部材の位置を検知する検知手段と、前記検知手段により前記遮蔽部材が前記退避位置にあると検知された場合は前記ヒータに対する通電を行い、前記検知手段により前記遮蔽部材が前記遮蔽位置にあると検知された場合は前記ヒータに対する通電を遮断する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、遮蔽部材が退避位置にある場合はヒータに対する通電を行い、遮蔽部材が遮蔽位置にある場合はヒータに対する通電を遮断する。これにより、ヒータからの煽り熱による遮蔽部材の劣化を防止することが可能となり、その結果、画像形成装置の画像不良等の発生を防止することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す構成図である。 画像形成装置の感光ドラムと帯電器及び遮蔽部材の位置関係を示す構成図である。 画像形成装置のドラムヒータの温度調整機能制御系の構成を示すブロック図である。 メインスイッチ及びドラムヒータスイッチのオン/オフ状態とドラムヒータによる温度調整機能のオン/オフ状態の対応関係を示す図である。 画像形成装置の遮蔽部材の配置と制御系の構成を示す図であり、(a)は、遮蔽部材が遮蔽位置に配置されていない退避状態を示す図、(b)は、遮蔽部材が遮蔽位置に配置された遮蔽状態を示す図である。 画像形成装置のスリープ状態への遷移処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の遮蔽部材の配置と制御系の構成を示す図であり、(a)は、遮蔽部材が遮蔽位置に配置されていない退避状態を示す図、(b)は、遮蔽部材が遮蔽位置に配置された遮蔽状態を示す図である。 画像形成装置の遮蔽部材の位置検知処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す構成図である。
図1において、画像形成装置は、原稿自動送り部201、画像読取部202、画像形成部(画像再生部)301から構成されている。原稿自動送り部201は、原稿載置部203、給紙ローラ204等を備えている。画像読取部202は、照明系209、光学系、光電変換部213等を備えている。画像形成部301は、感光ドラム309(感光体)、帯電器310、現像器314等を備えている。
画像形成装置の構成及び動作について以下説明するが、本発明の主旨に直接関係しない箇所は説明を省略または簡略化する。原稿自動送り部201の原稿載置部203に載置された原稿は、給紙ローラ204により分離されると共に給紙され、搬送ガイド206を経由して画像読取部202の読取位置に搬送される。更に、原稿は、搬送ベルト208により一定速度で搬送され、排紙ローラ205により機外に排出される。
この間、原稿は、画像読取部202の読取位置で照明系209により照明される。原稿の反射光は、光学系(反射ミラー210、211、212)により光電変換部213に導光され、画像信号に変換される。光電変換部213は、レンズ、光電変換素子(CCD)、CCD駆動回路等から構成される。尚、原稿読取モードには、原稿を一定速度で搬送して読み取る流し読みモードと、原稿を原稿ガラス台214上に載置して読み取る固定モードがある。
画像信号は、画像処理部で処理された後、画像形成部301において半導体レーザ(不図示)等によりレーザ光に変調される。変調されたレーザ光は、ポリゴンミラーによる光走査部311、ミラー312、313を経由して、帯電器310により表面を一様に帯電された感光ドラム309上に露光され、静電潜像を形成する。感光ドラム309上の静電潜像は現像器314のトナーで現像され、転写分離器315により転写位置でトナー像が記録紙に転写される。
紙カセット302の記録紙は、給紙ローラ303、搬送ローラ306により給紙、搬送され、レジストローラ308で画像とのタイミングが調整され、転写位置に搬送される。同様に、紙カセット304の記録紙は、給紙ローラ305、搬送ローラ307、306により給紙、搬送され、レジストローラ308で画像とのタイミングが調整され、転写位置に搬送される。トナー像が転写された記録紙は、搬送ベルト317で定着器318に搬送されトナーが定着される。
記録紙片面に画像形成する片面モード設定時は、定着後の記録紙は定着排紙ローラ319、排紙ローラ324により機外に排紙される。記録紙両面に画像形成する両面モード設定時は、記録紙は定着排紙ローラ319、搬送ローラ320、反転ローラ321経由で反転パス325へ搬送された後、両面パス326へ搬送される。更に、記録紙は搬送ローラ322、323、306、レジストローラ308経由で転写位置で転写された後、定着され機外に排出される。
図2は、画像形成装置の感光ドラムと帯電器及び遮蔽部材の位置関係を示す構成図である。
図2において、感光ドラム309の外周面から規定の間隔が離れた位置には、放電により感光ドラム表面を一様に帯電させるための帯電器310が対向して配置されている。帯電器310は、金属ワイヤ327、グリッド328、ケーシング329を備えている。
金属ワイヤ327には、規定電流を流すための一次ワイヤ高圧電源330が接続されている。グリッド328には、金属ワイヤ327からの電流を安定させ且つ感光ドラム方向へ流入する電流量を確保するための規定電位を印加するグリッド高圧電源331が接続されている。ケーシング329は、金属ワイヤ327から感光ドラム309を臨む開口部以外の部分をシールドしている。
金属ワイヤ327には数百μアンペア程度の電流を流すことでコロナ放電を行い、グリッド328への電流流入分が引かれた感光ドラム方向への電流流入量により感光ドラム309の帯電電位が決定される。このとき、帯電電位は400〜700V程度になる。
尚、本実施の形態では、金属ワイヤ327と感光ドラム309の間にグリッド328を配置した帯電器310を用いる構成としているが、これに限定されるものではない。グリッド328の無い帯電器を用いても構わない。
帯電器310と感光ドラム309の間には、遮蔽部材335が図示の遮蔽位置と退避位置(不図示)との間を移動可能に設けられている。遮蔽部材335を帯電器310のグリッド328と感光ドラム309の間の遮蔽位置に配置する。これにより、金属ワイヤ327とグリッド328の近傍で発生するオゾン生成物が感光ドラム309へ流れ込んで感光ドラム309に付着する現象を防止することが可能となる。
感光ドラム309の内部には、ドラムヒータ制御基板332と、感光ドラム309の加熱と温度調整を行うためのドラムヒータ333とが設けられている。ドラムヒータ制御基板332は、ドラムヒータ333に電気的に接続されており、ドラムヒータ333の温度を検出するサーモスイッチを備えている。サーモスイッチにより検出した温度を基にドラムヒータ333に対する通電/遮断を切り替える。
感光ドラム内部が規定の温度を超えるとサーモスイッチが遮断状態となり、ドラムヒータ333への通電が遮断される。他方、感光ドラム内部が規定の温度以下になるとサーモスイッチが再び通電状態となり、ドラムヒータ333へ通電される。ドラムヒータ333に対する通電/通電遮断を繰り返すことにより、感光ドラム309を加熱保持することが可能となる。
尚、本実施の形態では、サーモスイッチで検出した感光ドラム内部の温度を基にドラムヒータ333に対する通電/通電遮断を切り替える温度調整機能を例に挙げているが、これに限定されるものではない。例えばサーミスタ等の温度検出素子で検出した感光ドラム内部の温度を基にドラムヒータ333に対する通電/通電遮断を切り替える構成としても構わない。
次に、ドラムヒータ333による温度調整機能について図3を用いて説明する。
図3は、画像形成装置のドラムヒータの温度調整機能制御系の構成を示すブロック図である。
図3において、画像形成装置には、画像形成装置を起動するためのメインスイッチ344が設けられている。メインスイッチ344をオンすると、AC電源350からAC/DC電源345に交流電圧が供給される。AC/DC電源345は、供給された交流電圧(AC入力)を24Vや12V等の直流電圧(DC出力)に変換し、画像形成装置内のさまざまなDC負荷346に供給する。例えばCPU等を含む制御基板にDC出力を供給することにより、画像形成装置は動作可能な状態となる。
また、画像形成装置には、ドラムヒータ駆動回路342とドラムヒータスイッチ347が設けられている。ドラムヒータ駆動回路342には、トライアック342aとノーマルクローズのリレー342bが設けられている。ドラムヒータスイッチ347をオンすると、メインスイッチ344がオフの状態でも、ドラムヒータ333による温度調整機能がオンとなる。
メインスイッチ344のオンにより画像形成装置が起動した状態で、ドラムヒータスイッチ347がオンの状態では、CPU等のDC負荷346から出力されるドラムヒータ制御信号により、ドラムヒータ333による温度調整機能のオン/オフを切り替える。
また、DC負荷346から出力されるリレー制御信号により、ドラムヒータ駆動回路342のリレー342bをオープンにすれば、ドラムヒータ制御信号によりドラムヒータ制御基板332へのAC電源の供給をオン/オフできる。これにより、ドラムヒータ333による温度調整機能のオン/オフを切り替えることができる。
従って、ドラムヒータスイッチ347とメインスイッチ344によるドラムヒータ333の温度調整機能は図4に示すようになる。
図4は、メインスイッチ及びドラムヒータスイッチのオン/オフ状態とドラムヒータによる温度調整機能のオン/オフ状態の対応関係を示す図である。
図4において、ドラムヒータスイッチ347がオフの場合は、画像形成装置の状態を問わずドラムヒータ333による温度調整機能は常にオフとなる。ドラムヒータスイッチ347がオン且つメインスイッチ344がオフの場合は、ドラムヒータ333による温度調整機能はオンとなる。ドラムヒータスイッチ347がオン且つメインスイッチ344がオンの場合は、ドラムヒータ333による温度調整機能のオン/オフは画像形成装置のCPUの制御に従って切り替えられる。
次に、画像形成装置の帯電器310と遮蔽部材335の長手方向の構成と、その周辺に配設された部品の構成を図5を用いて説明する。
一般的にコロナ放電により帯電を行う帯電器は、金属ワイヤの汚れや劣化を防ぐために、金属ワイヤを清掃するための清掃部材が金属ワイヤを挟み込むように設置される。ある規定の間隔で清掃部材が金属ワイヤに対して往復動作することで、金属ワイヤの汚れの除去及び金属ワイヤの研磨を行う。画像形成装置で例えば一定枚数のプリントごとに行う画像調整時に、この清掃作業を合わせて行うのが一般的である。
図5は、画像形成装置の遮蔽部材の配置と制御系の構成を示す図であり、(a)は、遮蔽部材が遮蔽位置に配置されていない退避状態を示す図、(b)は、遮蔽部材が遮蔽位置に配置された遮蔽状態を示す図である。
図5において、駆動軸336は、帯電器310のグリッド328と平行に配置されている。清掃部材337は、帯電器310の金属ワイヤ327(図2)を清掃する部材であり、駆動軸336に対して移動可能に取り付けられている。駆動モータ338は、駆動軸336を回転駆動することで、清掃部材337を駆動軸336に沿って往復動作させる。CPU340は、駆動モータ338の制御を行う。駆動回路339は、駆動モータ338に通電することで駆動する。
清掃部材337の進行方向は、駆動軸336の回転方向により切り替えることができる。これにより、清掃部材337の往復動作が可能となる。ドラムヒータ駆動回路342には、マイクロスイッチ343が接続されている。清掃部材337には、マイクロスイッチ343に対応する箇所にフラグが設けられている。清掃部材337の位置により、マイクロスイッチ343をショート状態もしくはオープン状態に切り替える。
図5(b)に示すように、遮蔽部材335は、一端部が清掃部材337に固定され、他端部が帯電器310におけるマイクロスイッチ側の内側に固定されている。遮蔽部材335は、駆動モータ338(移動手段)により駆動軸336に沿って往復動作される清掃部材337に従動して移動可能に構成されている。
マイクロスイッチ343には、ドラムヒータ制御基板332(図3)に供給されるAC電源が通電されている。図5(a)では、マイクロスイッチ343はショート状態であるため、ドラムヒータ制御基板332にAC電源が通電可能な状態となっている。
ドラムヒータ駆動回路342には、AC電源が供給される。CPU340によるドラムヒータ制御信号に従って、ドラムヒータ制御基板332に対するAC電源の供給/遮断を切り替える構成となっている。ただし、上述したように、ドラムヒータスイッチ347(図3)がオフの場合は、CPU340によるドラムヒータ制御信号によりドラムヒータ333をオンしようとしても、AC電源はドラムヒータ駆動回路342に供給されない。
図5(a)に示すように、帯電器310と感光ドラム309との間に遮蔽部材335が配置されていない退避状態では、マイクロスイッチ343はショート状態のため、ドラムヒータ333による温度調整機能が有効な状態となっている。
次に、図5(b)に示す、帯電器310と感光ドラム309との間に遮蔽部材335が配置された遮蔽状態について説明する。
図5(a)で帯電器310の左端側に位置していた清掃部材337が、図5(b)に示すように帯電器310の右端側に移動することにより、遮蔽部材335が帯電器310と感光ドラム309との間を遮蔽する遮蔽状態となる。図5(b)に示す位置を遮蔽部材335の遮蔽位置とする。図5(b)ではマイクロスイッチ343はオープン状態のため、ドラムヒータスイッチ347のオン/オフやCPU340の制御信号に関わらず、ドラムヒータ333による温度調整機能が無効な状態となる。
次に、本実施の形態の2種類の画像流れ防止機能(ドラムヒータ333による温度調整機能を用いた画像流れ防止機能、遮蔽部材335による帯電器310及び感光ドラム309間の遮蔽機構を用いた画像流れ防止機能)の使用方法について説明する。
まず、基本的に画像形成装置のメインスイッチ344(図3)をオフにせず、画像形成装置の未使用時はスリープ状態で待機させる場合について説明する。
一般的に企業のオフィス等に設置される複合機能型の画像形成装置(複合機)は、FAX機能やLAN等による外部接続機能を有し、外部からの情報を常に受信できるようにしている。そのため、画像形成装置のコピー機能やプリント機能を使用するときは画像形成装置をスタンバイ状態とし、それ以外は外部通信ポート等を除く不要な部分の電源を切断するスリープ状態で待機させるのが一般的である。
画像形成装置のスタンバイ状態では、ドラムヒータ333による温度調整機能により、画像形成装置の使用環境が変化しても常に良好な画像が得られるようにしている。画像形成装置のスリープ状態では、遮蔽部材335による帯電器310及び感光ドラム309間の遮蔽機構を使用する。
次に、画像形成装置のCPU340による画像形成装置をスリープ状態に遷移させる場合の制御例について図6を用いて説明する。
図6は、画像形成装置のスリープ状態への遷移処理を示すフローチャートである。
図6において、画像形成装置のCPU340(制御手段)は、画像形成装置が現在スタンバイ状態であるか否かを判断する(ステップS101)。画像形成装置が現在スタンバイ状態である場合は、CPU340は、画像形成装置がスタンバイ状態になってから設定時間が経過したか否かを判断する(ステップS102)。ここで、設定時間は、ユーザ或いはサービスマンが画像形成装置の操作部などからユーザの使用頻度に合わせて設定することが可能となっている。
画像形成装置がスタンバイ状態になってから設定時間が経過していない場合は、CPU340は、設定時間が経過するまで待機する。画像形成装置がスタンバイ状態になってから設定時間が経過した場合は、CPU340は、ドラムヒータ333に対する通電を遮断することでドラムヒータ333をオフする(ステップS103)。
次に、CPU340は、遮蔽部材335を退避位置から遮蔽位置(図5(b))に移動させる(ステップS104)。この後、CPU340は、画像形成装置の必要最小限の部分(LAN等による外部接続機能)を残して電源を切断し、スリープ状態に遷移させる。
例えばこの状態で、ユーザが通常は画像形成装置をスリープ状態で放置するところを、画像形成装置のメインスイッチ344をオフし、画像流れ防止のためにドラムヒータスイッチ347をオンしたとする。その場合、遮蔽部材335により帯電器310と感光ドラム309との間が遮蔽状態で且つドラムヒータ333による温度調整機能が有効な状態となる。
しかし、図5(b)に示すように遮蔽部材335により帯電器310と感光ドラム309との間が遮蔽状態にある場合は、マイクロスイッチ343によりドラムヒータ333への通電が遮断されている。従って、遮蔽部材335に対する感光ドラム309からの煽り熱により遮蔽部材335が劣化することを防止することができる。
次に、基本的に画像形成装置の使用時しかメインスイッチ344をオンせず、画像形成装置の未使用時はメインスイッチ344をオフする場合について説明する。
画像形成装置の未使用時にはすぐにメインスイッチ344をオフにするユーザの場合、画像形成装置に対する電源供給が遮断されてしまう。そのため、画像形成装置において遮蔽部材335により帯電器310及び感光ドラム309間を遮蔽する遮蔽機構を使用することはできない。
そこで、画像流れを防止する方法として、ドラムヒータ333による温度保持機能を使用する。例えば急にメインスイッチ344がオフにされても、ドラムヒータスイッチ347さえオンされていれば、ドラムヒータ333による温度保持機能が働き、画像流れを防止することができる。
例えばこの状態で、サービスマンが画像形成装置から帯電器310を取り外してメンテナンスを行った後、誤って、退避位置にある遮蔽部材335を遮蔽位置にして帯電器310を画像形成装置内に戻してしまったとする。
しかし、図5(b)に示すように遮蔽部材335により帯電器310と感光ドラム309との間が遮蔽状態にある場合は、マイクロスイッチ343によりドラムヒータ333への通電が遮断されている。従って、遮蔽部材335に対する感光ドラム309からの煽り熱により遮蔽部材335が劣化することを防止することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、画像形成装置において遮蔽部材335の位置(退避位置/遮蔽位置)に応じて状態が変化するマイクロスイッチ343を介して、ドラムヒータ333に対する通電/通電遮断を制御する。これにより、遮蔽部材335が退避位置にある場合のみ、ドラムヒータ333に対する通電を可能にする。
従って、画像形成装置がスリープ状態または電源オフ状態となった後に、ユーザ或いはサービスマンにより、遮蔽部材335の退避位置/遮蔽位置、ドラムヒータスイッチ347のオン/オフの関係が変化したとしても次の効果がある。ドラムヒータ333からの煽り熱による遮蔽部材335の劣化を防止することが可能となり、その結果、画像形成装置の画像不良等の発生を防止することが可能となる。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態に対して、図7及び図8で説明する点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上記第1の実施の形態(図1乃至図3)の対応するものと同一なので説明を省略する。
図7は、本実施の形態に係る画像形成装置の遮蔽部材の配置と制御系の構成を示す図であり、(a)は、遮蔽部材が遮蔽位置に配置されていない退避状態を示す図、(b)は、遮蔽部材が遮蔽位置に配置された遮蔽状態を示す図である。
図7において、本実施の形態では、上記第1の実施の形態の図5で設けていたマイクロスイッチ343の代わりにフォトインタラプタ341を設ける構成としている。図7のフォトインタラプタ341以外の構成は図5と共通であるため、共通の構成には同じ符号を付し説明を省略する。
CPU340には、フォトインタラプタ341が接続されている。清掃部材337には、フォトインタラプタ341に対応する箇所にフラグが設けられている。清掃部材337の位置により、フォトインタラプタ341を投光状態もしくは遮光状態にする。CPU340は、フォトインタラプタ341の検知信号により清掃部材337が遮蔽位置にあるか退避位置にあるかを検知する。
尚、本実施の形態では、遮蔽部材335の位置を検知する検知手段(光学センサ)としてフォトインタラプタ341を用いたが、これに限定されるものではない。遮蔽部材335の位置を検知信号によりCPU340に通知できればよいため、他の光学センサ(反射型光学センサ)或いは上記第1の実施の形態のマイクロスイッチ343を検知手段として用いても構わない。
ドラムヒータ駆動回路342には、AC電源が供給される。CPU340からの制御信号に従って、ドラムヒータ制御基板332に対するAC電源の供給/遮断を切り替える構成となっている。ただし、上述したようにドラムヒータスイッチ347がオフとなっていた場合は、CPU340が制御信号によりドラムヒータ333をオンしようとしても、ドラムヒータ駆動回路342にAC電源は供給されない。
また、CPU340とフォトインタラプタ341は、画像形成装置のメインスイッチ344がオフされた状態でも、遮蔽部材335の位置を検知し、ドラムヒータ制御基板332に対する電源を通電/遮断と切り替えられるように次の構成となっている。即ち、CPU340とフォトインタラプタ341は、ドラムヒータスイッチ347をオンすることにより、供給される電源により動作できる構成となっている。
次に、基本的に画像形成装置のメインスイッチ344をオフにせず、画像形成装置の未使用時はスリープ状態で待機させる場合について説明する。
例えばこのスリープ状態で、ユーザが通常は画像形成装置をスリープ状態で放置するところを、画像形成装置のメインスイッチ344をオフし、画像流れ防止のためにドラムヒータスイッチ347をオンしたとする。その場合、遮蔽部材335により帯電器310と感光ドラム309との間が遮蔽状態で且つドラムヒータ333による温度調整機能が有効な状態となる。
ここで、画像形成装置のCPU340による遮蔽部材の位置検知処理について説明する。
図8は、画像形成装置の遮蔽部材の位置検知処理を示すフローチャートである。
図8において、画像形成装置のCPU340は、フォトインタラプタ341からの検知信号により、遮蔽部材335が退避位置であるか否かを常に監視している(ステップS201)。遮蔽部材335が遮蔽位置に配置された遮蔽状態(図7(b))では、フォトインタラプタ341からの検知信号により遮蔽部材335が退避位置で無いことを検知できる。
従って、CPU340は、遮蔽部材335が退避位置で無いと判定し(ステップS201でNO)、ドラムヒータ333に対する通電をオフする(ステップS202)。これにより、感光ドラム309からの煽り熱による遮蔽部材335の劣化を防止することができる。
次に、基本的に画像形成装置の使用時しかメインスイッチ344をオンせず、画像形成装置の未使用時はメインスイッチ344をオフする場合について説明する。
例えばこの状態で、サービスマンが画像形成装置から帯電器310を取り外してメンテナンスを行った後、誤って、退避位置にある遮蔽部材335を遮蔽位置にして帯電器310を画像形成装置内に戻してしまったとする。
図8に示したように、画像形成装置のCPU340は、フォトインタラプタ341からの検知信号により、遮蔽部材335が退避位置であるか否かを常に監視している(ステップS201)。遮蔽部材335が遮蔽位置に配置された遮蔽状態(図7(b))では、フォトインタラプタ341からの検知信号により遮蔽部材335が退避位置で無いことを検知できる。
従って、CPU340は、遮蔽部材335が退避位置で無いと判定し(ステップS201でNO)、ドラムヒータ333に対する通電をオフする(ステップS202)。これにより、感光ドラム309からの煽り熱による遮蔽部材335の劣化を防止することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、画像形成装置においてフォトインタラプタ341の検知信号により遮蔽部材335の位置を常に監視し、遮蔽部材335の位置に応じてCPU340がドラムヒータ333に対する通電/通電遮断を制御する。これにより、遮蔽部材335が退避位置にある場合のみ、ドラムヒータ333に対する通電を可能にする。
従って、画像形成装置がスリープ状態または電源オフ状態となった後に、ユーザ或いはサービスマンにより、遮蔽部材335の退避位置/遮蔽位置、ドラムヒータスイッチ347のオン/オフの関係が変化したとしても次の効果がある。ドラムヒータ333からの煽り熱による遮蔽部材335の劣化を防止することが可能となり、その結果、画像形成装置の画像不良等の発生を防止することが可能となる。
309 感光ドラム
310 帯電器
333 ドラムヒータ
335 遮蔽部材
340 CPU
341 フォトインタラプタ
343 マイクロスイッチ

Claims (4)

  1. 感光体と、前記感光体に対向して配置されると共に前記感光体を帯電する帯電器と、通電により前記感光体を加熱するヒータとを備えた画像形成装置であって、
    前記感光体と前記帯電器との間を遮蔽する遮蔽部材と、
    前記遮蔽部材を、前記感光体と前記帯電器との間の遮蔽位置もしくは前記遮蔽位置から退避した退避位置に移動する移動手段と、
    前記移動手段により移動された前記遮蔽部材の位置を検知する検知手段と、
    前記検知手段により前記遮蔽部材が前記退避位置にあると検知された場合は前記ヒータに対する通電を行い、前記検知手段により前記遮蔽部材が前記遮蔽位置にあると検知された場合は前記ヒータに対する通電を遮断する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記遮蔽部材の一端部は、前記移動手段により前記帯電器に沿って移動される清掃部材に固定され、前記遮蔽部材の他端部は、前記帯電器に固定され、
    前記検知手段は、前記清掃部材の動作に従動する前記遮蔽部材の位置を検知するマイクロスイッチであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記遮蔽部材の一端部は、前記移動手段により前記帯電器に沿って移動される清掃部材に固定され、前記遮蔽部材の他端部は、前記帯電器に固定され、
    前記検知手段は、前記清掃部材の動作に従動する前記遮蔽部材の位置を検知する光学センサであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 感光体と、前記感光体に対向して配置されると共に前記感光体を帯電する帯電器と、通電により前記感光体を加熱するヒータとを備えた画像形成装置の制御方法であって、
    前記感光体と前記帯電器との間を遮蔽する遮蔽部材を、前記感光体と前記帯電器との間の遮蔽位置もしくは前記遮蔽位置から退避した退避位置に移動する移動工程と、
    前記移動工程で移動された前記遮蔽部材の位置を検知する検知工程と、
    前記検知工程で前記遮蔽部材が前記退避位置にあると検知された場合は前記ヒータに対する通電を行い、前記検知工程で前記遮蔽部材が前記遮蔽位置にあると検知された場合は前記ヒータに対する通電を遮断する制御工程と、
    を有することを特徴とする制御方法。
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