JP2012144971A - タンパ装置およびそれを用いた道路舗装機械 - Google Patents

タンパ装置およびそれを用いた道路舗装機械 Download PDF

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Abstract

【課題】道路舗装機械に設けられるタンパバーを効率良く加熱する。
【解決手段】道路舗装機械のスクリード装置に設けられるタンパ装置において、上下に振動可能なタンパバーと、タンパバーの所定位置に接続され、タンパバーを直接加熱する電熱部とが備えられる。所定位置は、タンパバーの上下方向に関する中央よりも上側の表面における位置である。これによれば、タンパバーを直接加熱することによって効率良く加熱することができるとともに、上記所定位置をタンパバーの下面から離れた位置とすることによって、タンパバーの下面における耐摩耗性の低下を防止することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、タンパバーを加熱する手段を有するタンパ装置、および、それを備える道路舗装機械に関する。
従来、アスファルトフィニッシャ等の道路舗装機械においては、アスファルト合材を敷き固めるタンパ装置がスクリード装置内に設けられるものがある。ここで、スクリード装置においては、舗装の品質を向上する等の目的で、スクリードプレートやタンパバーを加熱することが行われている。
例えば、特許文献1には、ブロアーバーナを用いてスクリードとともに、タンパやタンパ前方に配置されるストライクオフを一緒に加熱するスクリード加熱装置が記載されている。また、特許文献2には、ストライクオフに電気ヒータを取り付けることによってストライクオフを均一に加熱するスクリード装置が記載されている。また、非特許文献1には、舗装品質を向上するべく、電気ヒータを内蔵するタンパバーが記載されている。
特開平7−300813号公報 特開2008−190143号公報
「アスファルトフィニッシャの変遷」,社団法人 日本建設機械化協会 機械部会 路盤・舗装機械技術委員会 舗装機械変遷分科会,平成22年9月,p.37−38
ここで、道路舗装機械のタンパ装置に関しては、舗装施行中にアスファルト合材のアスファルト成分がタンパバーに付着し、タンパバーとその周囲の部材(モールドボードやスクリードプレート)との間に侵入することへの対応が重要となる。すなわち、タンパバーに付着したアスファルト成分が舗装施行後に冷え固まると、このアスファルト成分がタンパバーと周囲の部材とを固着させ、タンパバーが動かなくなってしまうという問題がある。
上記の問題を解決するためには、舗装施行の開始前において、アスファルト成分の固着を解くためにタンパバーを加熱することが十分に考えられる。しかしながら、従来においては上記問題の解決を目的とした構成は考案されておらず、従来におけるスクリード装置では、上記問題を十分に解決することができなかった。
すなわち、上記特許文献1および特許文献2に記載の技術では、タンパバーを加熱することを主目的とはしておらず、タンパバーを直接加熱する構成ではないので、効率良く加熱することができない。そのため、アスファルト成分の固着を解くほど十分にタンパバーを加熱するためには、多大な加熱エネルギーが必要となり、二酸化炭素の排出量も増大してしまう。また、上記非特許文献1に記載の技術では、電気ヒータはタンパバーの内部に配置されるだけであり、タンパバーとの間の空気を介して(空気の対流や放射によって)熱が伝達されるので、タンパバーを効率良く加熱することができない。また、上記非特許文献1に記載の技術では、タンパバーの内部に電気ヒータを含める構成であるので、例えばタンパの振動を吸収する構造等のためにタンパバー自体の構造が複雑化してしまう。
それ故、本発明の目的は、タンパバーを効率良く加熱することができるタンパ装置およびそれを用いた道路舗装機械を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、下記(1)〜(5)の構成を採用した。
(1)
本発明は、道路舗装機械のスクリード装置に設けられるタンパ装置である。タンパ装置は、上下に振動可能なタンパバーと、タンパバーの上下方向に関する中央よりも上側の表面における所定位置に接続され、タンパバーを直接加熱する電熱部とを備える。
上記(1)の構成によれば、電熱部は、タンパバーに直接接続される(典型的には金属溶着される)ので、タンパバーを直接加熱することによって効率良く加熱することができる。また、タンパバーに対する電熱部の取付位置は、タンパバーの上下方向に関する中央よりも上側の表面における所定位置である。電熱部は、タンパバーの下面から離れた位置に接続されるので、タンパバーの下面の熱処理部における耐摩耗性の低下を防止することができる。したがって、上記(1)の構成によれば、タンパバーを効率良く加熱することができるとともに、タンパバーの下面の耐摩耗性品質を維持することができる。
(2)
電熱部は、所定位置においてタンパバーにロー付けされるシーズヒータを含んでいてもよい。
上記(2)の構成によれば、シーズヒータをタンパバーに直接接続するので、取付が容易であるとともに、熱伝導性が良く、タンパバーを効率良く加熱することができる。
(3)
電熱部は、所定位置においてタンパバーに溶接される接続部材と、接続部材にロー付けされるシーズヒータとを含んでいてもよい。
上記(3)の構成によれば、タンパバーに対して直接ロー付けを行うことがないので、ロー付けによってタンパバー下面の耐摩耗性が低下したり、タンパバー下面に対する硬化熱処理によってロー付けの品質が低下したりすることを防止することができる。
(4)
接続部材はスポット溶接又はすみ肉溶接によってタンパバーに接続されてもよい。
上記(4)の構成によれば、接続部材をタンパバーに溶接する際における熱の影響を最小限に留めることができ、タンパバー下面の耐摩耗性が低下することをより確実に防止することができる。すみ肉溶接を用いた場合でも、溶接熱による耐摩耗性低下をできる限り抑えることができる。すみ肉溶接を用いる場合、好ましくは、断続溶接することによって、溶接熱によるタンパバー下面の耐摩耗性低下をさらに防止することができる。
(5)
本発明は、上記(1)〜(4)のいずれかの構成を有するタンパ装置を備える道路舗装機械の形態で提供されてもよい。この道路舗装機械は、上記タンパ装置と、駆動部と、制御部とを備える。駆動部は、タンパバーを駆動する。制御部は、タンパバーを駆動する指示があった場合、電熱部による加熱動作を開始させた後、タンパバーの駆動を開始させる。
上記(5)の構成によれば、タンパ装置が駆動される前に、タンパバーに付着したアスファルト成分の固着を電熱部によって解くことができる。したがって、アスファルト成分によってタンパバーが動かないために交流モータが破壊される事態を防止することができる。
本発明によれば、タンパバーの上下方向に関する中央よりも上側の表面における所定位置に電熱部を接続することによって、タンパバーを効率良く加熱することができる。
第1の実施形態に係るアスファルトフィニッシャの外観構成図 スクリード装置を上方から見たときの基本構成を示す平面図 スクリード装置を側方から見たときの基本構成を示す正面図 タンパ装置を後方から見たときの構成を示す右側面図 タンパ装置を側方から見たときの構成を示す正面図 タンパバーおよびシーズヒータを示す正面図 アスファルトフィニッシャの電気的な構成を示すブロック図 図7に示すコントローラにおける処理の流れを示すフローチャート 第2の実施形態におけるタンパバーおよび電熱部を示す図 すみ肉溶接を用いたときのタンパバーおよび電熱部を示す右側面図
[第1実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態に係るアスファルトフィニッシャについて図面を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係るアスファルトフィニッシャの外観構成図である。本実施形態に係るアスファルトフィニッシャは、舗装面を敷き固めるためのタンパ装置がスクリード装置内に設けられる構成である。
(アスファルトフィニッシャの全体構成)
まず、アスファルトフィニッシャの全体構成について説明する。図1において、アスファルトフィニッシャ1は、車体2と、スクリード装置9とを備えている。車体2は、ホッパ3、前輪4、後輪5、コンベヤ6、ならびにスクリュー7を有している。前輪4および後輪5は、アスファルトフィニッシャ1の走行機構であり、前輪4が操向輪であり後輪5が駆動輪である。ホッパ3は、車体2の前部(図1では左側)に設けられ、供給側(ダンプカー等)からアスファルト合材を受け入れるためのものである。コンベヤ6は、ホッパ3の下側から車体2の後部まで設けられ、ホッパ3で受けたアスファルト合材を後方へ搬送する。スクリュー7は、コンベヤ6で搬送されてきたアスファルト合材を左右方向へ拡幅しつつ路面に拡散する。スクリード装置9は、路面に拡散されたアスファルト合材を敷き均す。なお、スクリード装置9はレベリングアーム8によって車体2と上下可動に連結され、スクリード装置9の高さは適宜調節される。
本実施形態においては、スクリード装置9は、主スクリード10(後述する右主スクリード10aおよび左主スクリード10b)と伸縮スクリード11(後述する右伸縮スクリード11aおよび左伸縮スクリード11b)とを有する構成である。また、詳細は後述するが、各スクリード(主スクリード10または伸縮スクリード11)は、路面を敷き固めるためのタンパ装置や、タンパ装置を加熱するタンパ加熱装置等を有している。
以上の構成により、アスファルトフィニッシャ1は、ホッパ3に供給されたアスファルト合材をコンベヤ6を介して後方のスクリュー7から路面に拡散し、拡散されたアスファルト合材をスクリード装置9によって均一平坦に転圧して舗装する。なお、図1に示す構成は、従来のアスファルトフィニッシャと同じであってもよい。また、図1に示す構成は一例であり、本発明は任意の道路舗装機械に適用可能である。例えば、アスファルトフィニッシャ1は、上記の構成以外に他のアクチュエータを備えていてもよい。
(スクリード装置9の構成)
次に、図2および図3を参照して、スクリード装置9の構成について説明する。図2は、スクリード装置9を上方から見たときの基本構成を示す平面図である。図2に示すように、スクリード装置9は、右主スクリード10a、左主スクリード10b、右伸縮スクリード11a、および、左伸縮スクリード11bを有する。各主スクリード10aおよび10bは、所定の幅でアスファルト合材を敷き均す。各伸縮スクリード11aおよび11bは、アスファルトフィニッシャ1の幅方向にスライドすることで舗装幅を可変にしてアスファルト合材を敷き均す。なお、図2では各伸縮スクリード11aおよび11bが外側に伸張した状態を示しているが、各伸縮スクリード11aおよび11bは幅方向(図2では上下方向)に移動可能である。このように本実施形態においては、スクリード装置9は4つのスクリードで構成される。
図3は、スクリード装置9を側方から見たときの基本構成を示す正面図である。図3に示すように、4つの各スクリードは、それぞれ、タンパ装置12、タンパ用モータ13、モールドボード14、および、スクリードプレート15を有する。モールドボード14はスクリードの下面前方に設けられ、タンパ装置12に供給されるアスファルト合材の量を調整するためのものである。タンパ装置12(具体的にはタンパバー27)は、モールドボード14の後方に設けられる。詳細は後述するが、タンパ装置12は上下に振動することによって路面を敷き固める。タンパ用モータ13は、タンパ装置12に接続され、タンパ装置12を駆動する。本実施形態においては、タンパ用モータ13は電動モータである。スクリードプレート15は、スクリードの下面においてタンパ装置12(具体的にはタンパバー27)の後方に設けられる。なお、スクリードは、図示しないが、スクリードプレート15を加熱するスクリード加熱装置や、スクリードを振動させるバイブレータを有している。
(タンパ装置12の構成)
次に図4および図5を参照して、タンパ装置12の構成について説明する。図4および図5は、タンパ装置12の構成を示す図である。図4は、タンパ装置12を後方から見たときの右側面図を示し、図5は、タンパ装置12を側方から見たときの正面図を示す。図4に示すように、タンパ装置12は、支持ブラケット21、支持側軸受22、支持軸23、偏心軸24、タンパ側軸受25、タンパブラケット26、およびタンパバー27を有する。
図4において、支持ブラケット21は、スクリード内において固定される。支持軸23は、支持側軸受22を介して支持ブラケット21によって回転可能に支持される。偏心軸24は、その回転中心が支持軸23の中心に対して偏心した状態で支持軸23に接続される。ここでは、2つの偏心軸24が支持軸23の両端に接続される。タンパブラケット26は、タンパ側軸受25を介して偏心軸24によって支持される。タンパバー27は、タンパブラケット26の下端に接続される。タンパバー27は、横長の棒状部材であり、スクリードの幅と同程度の長さを有する。また、図5に示すように、タンパバー27は、モールドボード14とスクリードプレート15との間の空隙に配置される。一方、タンパ用モータ13の出力軸28は、2つの偏心軸24の一方に接続される。なお、出力軸28の回転中心は、支持軸23と一致し、偏心軸24に対して偏心している。以上の構成によって、タンパ用モータ13が動作して出力軸28が回転すると、タンパブラケット26およびタンパバー27が上下に振動する。なお、タンパバー27を上下に振動させるための機構は、図4に示す機構の他、どのようなものであってもよい。
(タンパバーおよび電熱部の構成)
次に、タンパバー27と、タンパバー27を加熱するための電熱部(シーズヒータ)との構成について説明する。図6は、タンパバーおよびシーズヒータを示す図である。図6に示すように、タンパバー27には、タンパバー27を加熱するための電熱部であるシーズヒータ29が接続される。なお、線状のシーズヒータ29は、タンパバー27の幅よりもやや短い長さだけ左右方向に延びて配置され、左右方向に延びる部分でタンパバー27と接続される。つまり、シーズヒータ29とタンパバー27との接続部分は、左右方向に延びる線状となる。なお、本実施形態ではタンパバー27を加熱するための手段としてシーズヒータを用いるが、たとえば、セラミックヒータなど他の手段が用いられてもよい。
本実施形態では、シーズヒータ29はロー付けによってタンパバー27に接続される。また、タンパバー27には断面が半球面状の溝部が設けられ、当該溝部においてシーズヒータ29が接続される。これによって、シーズヒータ29とタンパバー27との接触面積を大きくすることができ、熱伝導効率を向上することができる。なお、他の実施形態において、シーズヒータ29が平面部分を有している場合には、当該平面部分でタンパバー27の平面部分と接続させることによって接触面積を大きくするようにしてもよい。
なお、タンパバー27の下面は、舗装施工時にアスファルト合材に接触し、敷き固める面であるので、タンパバー27の下面には硬度(耐摩耗性)を向上するべく硬化熱処理が施される。このように、タンパバー27は、下面に熱処理が施された部分(熱処理部27a)を有する。ここで、シーズヒータ29のタンパバー27への取付位置は、取付処理(ロー付けや後述する溶接等)と硬化熱処理とが相互に影響を及ぼさないような位置であることが好ましい。例えば、硬化熱処理済みのタンパバー27へシーズヒータ29を取り付ける場合に、ロー付けで生じる熱によって熱処理部27aの耐摩耗性が低下したり、シーズヒータ29をロー付けしたタンパバー27に対して硬化熱処理を行う場合に、ロー付けの品質が低下したりするおそれがあるからである。そのため、シーズヒータ29のタンパバー27への取付位置は、上記熱処理部27aから離れていることが好ましい。
上記熱処理部27aはタンパバー27の下面部に形成されるので、シーズヒータ29のタンパバー27への取付位置は、その反対側、すなわち、タンパバー27の上側部分(上下方向の中心よりも上側の部分)であることが好ましい。また、図6等に示すように、タンパバー27の下面のうちの前側部分は上方に向けて傾斜している。そのため、上記取付位置を熱処理部27aから離れた位置にするためには、取付位置はタンパバー27の後側側面であることが好ましい。また、本実施形態では、タンパバー27の上面にはタンパブラケット26が接続されているので、シーズヒータ29を上面に接続することはできない。ただし、他の実施形態においては、タンパブラケット26をタンパバー27の前側側面あるいは後側側面に接続したり、タンパバー27の上面にシーズヒータ29を取り付けるスペースを確保するようにタンパブラケット26を接続したりすることによって、シーズヒータ29をタンパバー27の上面に接続しても良い。
以上のように、本実施形態においては、タンパバー27を加熱する電熱部(シーズヒータ29)は、タンパバー27の上下方向に関する中央よりも上側の表面における所定位置に接続される。これによって、タンパバー27を直接加熱することができるので、タンパバー27を効率良く加熱することができる。また、電熱部の取付位置は、タンパバー27の下面から離れた位置であるので、タンパバー27の下面の熱処理部27aにおける耐摩耗性の低下を防止することができる。
(アスファルトフィニッシャ1の電気的な構成)
次に、アスファルトフィニッシャの電気的な構成について説明する。図7は、アスファルトフィニッシャの電気的な構成を示すブロック図である。図7において、アスファルトフィニッシャ1は、エンジン(図7に示す“E”)31、発電機(図7に示す“GS”)32、コントローラ33、各インバータ(図7では、インバータ(AC Drive)を“AC−D”と略記する。)34〜36、各モータ(図7に示す“M”)13,37,38、ヒータ制御器39、および、シーズヒータ29を備えている。なお、図7に示す構成の他、アスファルトフィニッシャ1は、後輪5を駆動して走行するための構成(走行用モータ等)や、スクリードプレート15を加熱するための構成(加熱手段やその制御手段等)を備えている。
動力源であるエンジン31は、発電機32に機械的に接続されており、発電機32を回転駆動する。エンジン31は典型的にはディーゼルエンジンであり、本実施形態では、図示しないエンジン制御装置によって制御される。発電機32は、エンジン31の駆動によって発電を行う。本実施形態では、発電機32は三相交流同期発電機である場合を例として説明するが、発電機32の種類はどのようなものであってもよい。なお、図示しないが、アスファルトフィニッシャ1は、発電機32が安定して一定電圧の電気を提供するための制御装置(自動電圧調整器等)を備えていてもよい。また、アスファルトフィニッシャ1は発電機を複数備えていてもよいが、発電機毎に上記制御装置が必要となるので、電力消費が大きくなる。そのため、本実施形態のように発電機を1つにし、1つの発電機から各インバータ34〜36へ電力を供給することが好ましい。
コントローラ33は、各インバータ34〜36を制御する制御部の一例であり、各インバータ34〜36に接続される。コントローラ33は、図示しない操作手段からの操作指示等に基づいて、各インバータ34〜36およびヒータ制御器39を制御する。コントローラ33は、典型的には、CPU等の情報処理手段とメモリ等の記憶手段とを含むシーケンサであり、プログラムによって動作を行うものである。ただし、コントローラ33はリレー回路等を用いた専用回路によって実現されてもよい。
各インバータ34〜36は、発電機32に接続され、発電機32から供給される三相交流の電力を入力し、所望の周波数に変換して出力することで、各モータ(本実施形態では3相交流モータ)13,37,38をそれぞれ動作させる。各インバータ34〜36から出力される交流電気の周波数(あるいは電力)は、コントローラ33の制御指示に従って調整される。つまり、各インバータ34〜36は、コントローラ33の制御指示に従って各モータ37,38および13をそれぞれ動作させる。
具体的には、右コンベヤ用インバータ34aは、右コンベヤ用モータ37aに接続され、右コンベヤ用モータ37aを動作させる。右コンベヤ用モータ37aは、コンベヤ6のうちの右コンベヤを駆動する。同様に、左コンベヤ用インバータ34bは、左コンベヤ用モータ37bに接続され、左コンベヤ用モータ37bを動作させる。左コンベヤ用モータ37bは、コンベヤ6のうちの左コンベヤを駆動する。
また、右スクリュー用インバータ35aは、右スクリュー用モータ38aに接続され、右スクリュー用モータ38aを動作させる。右スクリュー用モータ38aは、スクリュー7のうちの右スクリューを駆動する。同様に、左スクリュー用インバータ35bは、左スクリュー用モータ38bに接続され、左スクリュー用モータ38bを動作させる。左スクリュー用モータ38bは、スクリュー7のうちの左スクリューを駆動する。
また、タンパ用インバータ36は、4つのスクリードに設けられる4つのタンパ用モータ13に接続され、各タンパ用モータ13を動作させる。タンパ用モータ13は、上述したように、タンパ装置12のタンパバー27を駆動する。なお、タンパ用モータ13は交流モータ(ここでは3相交流モータであるが、単層交流モータでもよい)である。交流モータでは一般的に、入力される交流電気の周波数に対するスリップ率が5%以内に抑えることができるので、交流モータを用いることによって油圧モータに比べて精度良くタンパバー27を駆動することができる。
上記のように、本実施形態においては、4つのタンパ装置12は、1つのインバータ(タンパ用インバータ36)によって制御される。これによれば、主スクリード10および伸縮スクリード11に設置されている4つのタンパ用モータ13の回転速度を合わせることができるので、各スクリードにおけるタンパバー27の動作のばらつきを抑えることができる。これによって、作業者は、均質で転圧密度の高い舗装施工を容易に行うことができる。
ヒータ制御器39は、発電機32に接続されるとともに、4つのスクリードに設けられる4つのシーズヒータ29に接続される。ヒータ制御器39は、発電機32から供給される三相交流の電力を調整して出力することで、各シーズヒータ29の動作を制御する。ヒータ制御器39は、シーズヒータ29へ供給する電力を、最大出力の0%〜100%の間で連続的に変化させることが可能である。ヒータ制御器39から出力される交流電気の電力(周波数)は、コントローラ33の制御指示に従って調整される。つまり、ヒータ制御器39は、コントローラ33の制御指示に従ってシーズヒータ29の動作を制御する。ヒータ制御器39からの電力供給によってシーズヒータ29が発熱し、タンパ装置12(タンパバー27)が加熱される。
(アスファルトフィニッシャ1の動作)
次に、図8を参照して、本実施形態に係るアスファルトフィニッシャの動作について説明する。図8は、図7に示すコントローラ33における処理の流れを示すフローチャートである。本実施形態では、コントローラ33は所定のプログラムを実行することによって図8に示す動作を行うものとするが、他の実施形態においては、コントローラ33は図8に示す処理を実行する専用回路によって実現されてもよい。コントローラ33は、操作手段に対して所定の開始指示(施工あるいは施工準備を開始する指示)が行われたことに応じて、図8に示す一連の処理を開始する。
まずステップS1において、コントローラ33は、タンパ装置12に対する加熱を開始する。具体的には、ヒータ制御器39に対して、各シーズヒータ29に対する給電を開始する制御指示を行う。これによって、ヒータ制御器39はシーズヒータ29への電力の供給を開始し、シーズヒータ29によるタンパバー27の加熱が開始される。ステップS1の次にステップS2の処理が実行される。
上記ステップS1に示すように、本実施形態においては、タンパ装置12を駆動する前にタンパ装置12に対する加熱が開始される。ここで、アスファルトフィニッシャ1においては、舗装施工時においてタンパバー27に付着したアスファルト成分が施工後も付着したまま残ることがある。施工中においてはタンパバー27が100°C以上になるので、付着したアスファルト成分は溶融しているが、施工後においてはタンパバー27が常温になるので、施工後に付着したままのアスファルト成分は固まってしまう。そのため、次の施工を開始する際には、モールドボード14またはスクリードプレート15とタンパバー27との間に残ったアスファルト成分によってタンパバー27が固着されてしまい、動かなくなる場合がある。また、このような場合にタンパ用モータ13を無理に動作させると、タンパ用モータ13に過大な負荷がかかりタンパ用モータ13が破壊されるおそれもある。したがって、本実施形態においては、タンパ装置12を駆動する前に加熱を行うようにする。これによれば、前回の施行時にタンパバー27に付着したアスファルト成分の固着を解くことができ、タンパ用モータ13の破壊を防止することができる。
ステップS2において、コントローラ33は、タンパ装置12に対する加熱を開始してから所定時間が経過したか否かを判定する。ステップS2の判定処理は、タンパバー27が十分に加熱されているか否かを判定するための処理である。なお、上記所定時間は、タンパバー27に付着したアスファルト成分の固着を解くことができる温度までタンパバー27を加熱するのに必要な時間である。上記所定時間は、コントローラ33において予め設定されていてもよいし、作業者が手動で設定あるいは変更することが可能であってもよい。ステップS2の判定結果が肯定である場合、ステップS3の処理が実行される。一方、ステップS2の判定結果が否定である場合、当該ステップS2の処理が再度実行される。つまり、コントローラ33は、上記所定時間が経過するまで処理を待機し、所定時間が経過すればステップS3の処理を実行する。
上記ステップS2においては、コントローラ33は、加熱を開始してからの時間を計測することによって、タンパバー27が十分に加熱されたか否かを判定した。ここで、他の実施形態においては、アスファルトフィニッシャ1は、タンパバー27の温度を計測するセンサを備え、上記ステップS2において、コントローラ33は、当該センサによる計測温度が所定温度以上となったか否かを判定するようにしてもよい。これによっても、タンパバー27が十分に加熱されたか否かを判定することができる。
ステップS3において、コントローラ33は、タンパ装置12に所定の準備動作を行わせる。具体的には、コントローラ33は、タンパ用インバータ36に対して、各タンパ用モータ13を所定の第1回転速度で動作させる制御指示を行う。ここで、第1回転速度は、タンパ装置12を用いた通常施行時における回転速度(後述する第2回転速度)よりも低速である。ステップS3の次にステップS4の処理が実行される。
上記ステップS3の処理によれば、作業者は施工作業前にタンパ装置12の動作確認を行うことができる。また、万一、ステップS3の処理時点でタンパバー27がアスファルト成分によって固着されるために動かなかったとしても、ステップS3ではタンパ装置12は低速回転で動作しているので、タンパ用モータ13に対する負荷が小さく、タンパ用モータ13が破壊される可能性を低減することができる。
ステップS4において、コントローラ33は、タンパ装置12を用いた舗装施工を行うか否かを判定する。ここで、本実施形態においては、アスファルトフィニッシャ1は、タンパ装置12によって路面を敷き固める施工モードと、タンパ装置12による敷き固めを行わずにスクリードプレート15のみによって路面を敷き均す施工モードという、2通りの施工モードで施工を行うことが可能である。また、2通りの施工モードのうちいずれのモードで舗装施工を行うかは、作業者による指示によって決められる。なお、この指示は、上記所定の開始指示と同時に受け付けられてもよいし、上記所定の開始指示の後、各アクチュエータの準備が整った後で受け付けられてもよい。ステップS4においては、コントローラ33は、タンパ装置12を用いる施工モードで舗装施工を行う指示が行われたか、それとも、タンパ装置12を用いない施工モードで舗装施工を行う指示が行われたかを判定する。ステップS4の判定結果が肯定である場合、ステップS5の処理が実行される。一方、ステップS4の判定結果が否定である場合、ステップS6の処理が実行される。
ステップS5において、コントローラ33は、所定の第2回転速度でタンパ装置12の動作を開始する。すなわち、コントローラ33は、タンパ用インバータ36に対して、各タンパ用モータ13を第2回転速度で動作させる制御指示を行う。ここで、第2回転速度とは、タンパ装置12を用いた施工を行う場合の回転速度であり、換言すれば、タンパバー27の振動により路面の敷き固めを行うことができる程度の回転速度である。具体的には、第2回転速度は例えば400[min−1]以上に設定される。なお、この第2回転速度は、作業者の指示に従って変更することが可能であってもよい。ステップS5の次にステップS7の処理が実行される。
なお、上記ステップS5によるタンパ装置12の駆動は、アスファルトフィニッシャ1が備える各アクチュエータの総消費電力が発電機32の定格出力を超えないように、タンパ用モータ13以外の他のアクチュエータの起動とはタイミングをずらして行われることが好ましい。例えば、コントローラ33は、他のアクチュエータによる負荷が安定した後にステップS5の処理を実行するようにしてもよい。なお、上記他のアクチュエータには、コンベヤ用モータ37、スクリュー用モータ38、あるいは、後輪5を駆動して走行するための走行モータが含まれる。このように、タンパ装置12に関しては、まず低速回転で駆動し(上記ステップS3)、その後、他のアクチュエータが安定負荷となった後で舗装施工に必要な回転速度で駆動する(ステップS5)ことによって、タンパ装置12を無理なく駆動することができる。
一方、ステップS6において、コントローラ33は、所定の第3回転速度でタンパ装置12の動作を開始する。すなわち、コントローラ33は、タンパ用インバータ36に対して、各タンパ用モータ13を第3回転速度で動作させる制御指示を行う。ここで、第3回転速度は、タンパ装置12を用いない施工を行う場合の回転速度であり、タンパバー27の振動による路面の敷き固めが実質的には行われない程度の回転速度である。具体的には、第3回転速度は、上記第2回転速度よりも低い速度であり、例えば200[min−1]以下に設定される。ステップS6の次にステップS7の処理が実行される。
上記ステップS6のように、本実施形態においては、タンパ装置12を用いない施工を行う場合であってもコントローラ33はタンパバー27を低速で動作させる。これは、タンパバー27を停止させてしまうと、タンパバー27あるいはスクリードプレート15で路面を傷つけてしまうおそれがあるからである。すなわち、スクリードプレート15よりも下方の位置でタンパバー27を停止させたまま舗装施工を行うと、タンパバー27の角部分によって路面が傷つけられるおそれがある。また、スクリードプレート15よりも上方の位置でタンパバー27を停止させたまま舗装施工を行うと、スクリードプレート15の角部分によって路面が傷つけられるおそれがある。したがって、本実施形態のように、タンパ装置12を用いない施工を行う場合であっても、路面に対してタンパバー27の上下動による影響がほとんど無い程度にタンパバー27を動作させることが好ましい。これによれば、舗装施工時に路面が傷つけられることを防止することができ、高品質な舗装施工を行うことができる。なお、他の実施形態において、例えばタンパバー27の下面とスクリードプレート15の下面との位置が一致するようにタンパバー27の停止位置を制御することが可能な場合等においては、タンパバー27を停止するようにしてもよい。
ステップS7において、コントローラ33は、舗装施工を終了するか否かを判定する。ステップS7の判定は、操作手段に対して所定の施工終了指示(舗装施工を終了する指示)が行われたか否かによって行われる。ステップS7の判定結果が肯定である場合、ステップS8の処理が実行される。一方、ステップS7の判定結果が否定である場合、当該ステップS7の処理が再度実行される。つまり、コントローラ33は、上記施工終了指示が行われるまで処理を待機し(つまり、舗装施工作業が継続される)、施工終了指示が行われるとステップS8の処理を実行する。
ステップS8において、コントローラ33は、タンパバー27に付着したアスファルト成分を落とす動作(汚れ落とし動作)をタンパ装置12に行わせる。具体的には、コントローラ33は、タンパ用インバータ36に対して、各タンパ用モータ13を所定の第4回転速度で動作させる制御指示を行う。ここで、第4回転速度は、どのような速度であってもよいが、高速であると路面に影響を与えるおそれがある。そのため、第4回転速度は、例えば第2回転速度よりも低速であってもよく、また、上記第3回転速度と同程度の速度であってもよい。ステップS8の次にステップS9の処理が実行される。
以上より、本実施形態によれば、舗装施工を終了する指示があった場合、タンパ装置12は汚れ落とし動作を行い(上記ステップS8)、その後、動作を停止する(後述するステップS11)。これによって、舗装施行中にタンパバー27に付着したアスファルト成分を落とすことができ、次回の施行時に固まったアスファルト成分によってタンパバー27が動かなくなる可能性を低減することができる。なお、汚れ落とし動作は、アスファルト成分が固まる前に行われればいつ行われても良いが、本実施形態のように施工作業が終了した直後に行われることが好ましい。
ステップS9において、コントローラ33は、汚れ落とし動作を開始してから所定時間が経過したか否かを判定する。上記所定時間は、コントローラ33において予め設定されていてもよいし、作業者が手動で設定あるいは変更することが可能であってもよい。なお、本実施形態においては、舗装施工の開始前にタンパバー27を加熱する動作が行われる(ステップS1)ことによってもタンパバー27が動かなくなることを防止している。そのため、上記ステップS8による汚れ落とし動作では、タンパバー27に付着したアスファルト成分を完全に落とす必要はなく、アスファルト成分をある程度落とすことができればよい。ステップS9の判定結果が肯定である場合、ステップS10の処理が実行される。一方、ステップS9の判定結果が否定である場合、当該ステップS9の処理が再度実行される。つまり、コントローラ33は、上記所定時間が経過するまで処理を待機し(つまり、汚れ落とし動作が継続される)、所定時間が経過すればステップS10の処理を実行する。
ステップS10において、コントローラ33は、タンパ装置12に対する加熱を停止する。具体的には、ヒータ制御器39に対して、各シーズヒータ29に対する給電を停止する制御指示を行う。これによって、ヒータ制御器39はシーズヒータ29への電力の供給を停止し、シーズヒータ29によるタンパバー27の加熱が停止される。ステップS10の次にステップS11の処理が実行される。
なお、本実施形態においては、舗装施工を終了した後の動作において、汚れ落とし動作(ステップS7)を行った後でタンパバー27に対する加熱を停止する(ステップS10)ようにした。ここで、他の実施形態においては、余熱によってアスファルト成分がすぐには固まらないと想定される場合には、コントローラ33は、タンパバー27の加熱を停止した後で汚れ落とし動作を行うようにしてもよい。
ステップS11において、コントローラ33は、タンパ装置12の動作を停止する。すなわち、コントローラ33は、タンパ用インバータ36に対して、各タンパ用モータ13を停止させる制御指示を行う。これによって、各タンパ用モータ13が停止し、各タンパ装置12の動作が停止する。ステップS11の後、コントローラ33は処理を終了する。
以上のように、本実施形態においては、4つのスクリード(2つの主スクリード10および2つの伸縮スクリード11)が有する4つのタンパ装置12は、1つのインバータ(タンパ用インバータ36)によって制御される。これによれば、作業者による特別な操作がなくても、各スクリードにおけるタンパバー27の変動や動作のばらつきを抑えることができる。したがって、本実施形態によれば、作業者は高品質な舗装施工を容易に行うことができ、タンパ装置に対する制御操作を容易に行うことができる。
また、本実施形態によれば、コントローラ33は、タンパ装置12を駆動させる指示(上記所定の開始指示)があった場合、シーズヒータ29による加熱動作を開始させた(ステップS1)後、タンパ装置12の駆動を開始させる(ステップS3)。これによれば、タンパバー27に付着したアスファルト成分の固着を解いてからタンパ装置12を駆動することができる。したがって、アスファルト成分によってタンパバー27が動かないためにタンパ用モータ13が破壊される事態を防止することができる。
また、本実施形態によれば、コントローラ33は、舗装施工を開始する前におけるタンパ装置12の動作(ステップS1〜S3)、および、舗装施工を終了した後におけるタンパ装置12の動作(ステップS7〜S10)を自動的に実行する。これによれば、作業者が特別な操作を行わずとも適切な準備作業や終了作業が実行されるので、作業者の操作負担を軽減し操作をより容易にすることができる。なお、他の実施形態においては、コントローラ33は、舗装施工の開始前の動作、および舗装施工の終了後の動作のうち、いずれか一方のみを実行するようにしてもよいし、これらの動作を実行しなくてもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係るアスファルトフィニッシャについて図面を参照して説明する。第2の実施形態においては、タンパバー27を加熱するための電熱部の構成が第1の実施形態とは異なる。なお、第2の実施形態におけるその他の構成は第1の実施形態と同じであるので、以下では、電熱部の構成について主に説明し、第1の実施形態と同様の構成およびその動作については詳細な説明を省略する。
図9は、第2の実施形態におけるタンパバーおよび電熱部を示す図である。図9に示すように、第2の実施形態においては、電熱部は、シーズヒータ29と接続部材40とを有する。接続部材40は、例えば板状の鋼部材であり、シーズヒータ29とタンパバー27とを接続する。なお、接続部材40は、左右方向に関してシーズヒータ29と同程度の長さである。シーズヒータ29は、接続部材40にロー付けによって接続される。また、接続部材40は、溶接によってタンパバー27に接続される。
ここで、接続部材40とタンパバー27とを接続する溶接方法はどのような方法であってもよいが、溶接熱がタンパバー27の熱処理部27aに影響を与えない方法が好ましい。溶接熱の影響を熱処理部27aに及ぼさない溶接方法として、すみ肉溶接を断続溶接することを用いてもよい。その他、プラグ溶接やスロット溶接等を用いてもよい。図10は、すみ肉溶接を用いたときのタンパバーおよび電熱部を示す右側面図である。
また、タンパバー27および電熱部を製造する際には、ロー付けによる熱が熱処理部27aに影響を与えないように、接続部材40とシーズヒータ29とをロー付けにより接続した後、接続部材40とタンパバー27とを溶接により接続することが好ましい。
以上のように、第2の実施形態においては、タンパバー27に対して直接ロー付けが行われないようにすることができる。これによって、硬化熱処理済みのタンパバー27に対してロー付けを行うことによる硬度の低下、あるいは、ロー付け処理済みのタンパバー27に対して硬化熱処理を行うことによるロー付け品質の低下を防止することができる。なお、ロー付けに比べると熱処理部27aに及ぼす影響は小さいと考えられるものの、溶接によっても溶接熱が熱処理部27aに影響を及ぼすおそれがあるので、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様、タンパバー27に対する電熱部の取付位置は、タンパバー27の上側部分(上下方向の中心よりも上側の部分)であることが好ましい。
(その他の実施形態)
上記実施形態においては、施工作業開始前や施工作業終了後におけるタンパ装置12および電熱部の一連の動作は、コントローラ33によって自動的に(作業者がその都度指示を行う必要なく)行われた。ここで、他の実施形態においては、施工作業開始前や施工作業終了後におけるタンパ装置12および電熱部の動作は、作業者の指示に従って行われてもよい。例えば、施工作業開始前においては、作業者が加熱開始指示を行うことに応じて(コントローラ33が)電熱部に加熱動作を行わせた後、作業者がタンパ駆動指示を行うことに応じてタンパ装置12を駆動させることで、タンパバー27に付着したアスファルト成分の固着を解くようにしてもよい。
本発明は、タンパバーを効率良く加熱すること等を目的として、アスファルトフィニッシャ、リペーバ、およびリミキサ等の道路舗装機械に利用することが可能である。
1 アスファルトフィニッシャ
9 スクリード
10 主スクリード
11 伸縮スクリード
12 タンパ装置
13 タンパ用モータ
14 モールドボード
15 スクリードプレート
27 タンパバー
29 シーズヒータ
33 コントローラ
36 タンパ用インバータ
39 ヒータ制御器
40 接続部材

Claims (5)

  1. 道路舗装機械のスクリード装置に設けられるタンパ装置であって、
    上下に振動可能なタンパバーと、
    前記タンパバーの上下方向に関する中央よりも上側の表面における所定位置に接続され、タンパバーを直接加熱する電熱部とを備える、タンパ装置。
  2. 前記電熱部は、前記所定位置において前記タンパバーにロー付けされるシーズヒータを含む、請求項1に記載のタンパ装置。
  3. 前記電熱部は、
    前記所定位置において前記タンパバーに溶接される接続部材と、
    前記接続部材にロー付けされるシーズヒータとを含む、請求項1に記載のタンパ装置。
  4. 前記接続部材はスポット溶接又はすみ肉溶接によって前記タンパバーに接続される、請求項3に記載のタンパ装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のタンパ装置と、
    前記タンパバーを駆動する駆動部と、
    前記タンパバーを駆動する指示があった場合、前記電熱部による加熱動作を開始させた後、前記タンパバーの駆動を開始させる制御部とを備える、道路舗装機械。
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