JP2012144856A - 移動壁収納構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レール1に沿って走行する前後一対の吊車3,3に吊り下げられる移動間仕切り壁2を備え、レール1が、本線レール11と、平面視にて本線レール11に直交状として収納室13に誘導案内するための互いに平行な一対の収納レール12,12と、を有する移動壁収納構造に於て、レール1は、本線レール11と収納レール12,12とが交差する略T字状交差部4,4に、90°回転可能な短寸の乗り移りレール14,14を備えている。
【選択図】図1
Description
本願発明者は、特許文献1記載のように、レール(本線レール)に沿って走行する前後一対の吊車に吊り下げられる移動壁を備え、平面視にて本線レールから直交方向に連続状に延びる一対の収納レールを、移動壁を収納室内に誘導案内するように互いに平行に配設した移動壁収納構造を提案している。
また、移動壁(パネル)の重量が非常に大きい場合には、移動壁を厚み方向へ搬送する際に、移動壁の下部を(人力で)押しても、上部に付設された吊車には力が伝わりにくく、しかも、移動壁が横方向に大きく揺動するため危険であった。
また、上記吊車は、レール上を転動する車輪を備える基台部と、該基台部の下部に垂設されると共に上記移動間仕切り壁の上端部に付設される吊下軸を有し、さらに、U字状差込溝を有する係止部材によって上記吊下軸を把持して上記吊車を走行駆動する自動搬送手段を備えたものである。
図1に示すように、レール1は、展示場、会議室、ホテル、式場、店舗、美術館、各種イベント会場等の天井に配設されており、レール1には、吊車3…が走行可能に取付けられている。そして、レール1に沿って走行する吊車3…のうち、所定の間隔をもって配置された一対の吊車3,3によって、移動間仕切り壁2が吊り下げられている。レール1は、本線レール11と、平面視にて本線レール11に直交状として収納室13に誘導案内するための互いに平行な一対の収納レール12,12と、を有している。レール1には、複数枚の移動間仕切り壁2…が取付けられている。
図6及び図7に示すように、レール1は、横向きH字型鋼材(I字型鋼材)から成る。具体的には、レール1は、上リブ部15と下リブ部16とを有し、その上リブ部15と下リブ部16とを中間連結部18にて連結している。
図2及び図3に示す移動間仕切り壁2の縦送り搬送状態に於て、乗り移りレール14,14は、本線レール11に対して、平面視にて直線状に沿うように直列配置されている。本線レール11及び乗り移りレール14,14は、一対の吊車3,3を直列的に直線走行させ、移動間仕切り壁2の幅方向(本線レール11の長手方向)を進行方向として搬送が可能となっている。
収納レール12は、乗り移りレール14(の収納室13側)に、始端部12Aを近接して本線レール11及び乗り移りレール14に直交するように配設されている。一対の収納レール12,12は、一対の吊車3,3間の距離に対応して、互いに所定間隔離されており、交差部4,4を2つ形成している。
また、収納レール12,12は、収納室13の最奥壁面と直交するように配置され、最奥壁面側の終端部12B,12Bには、吊車3,3が滑落しないように図示省略のストッパーが取着されている。収納レール12,12は、収納室13の最奥壁面側から順次、移動間仕切り壁2…が重ねられて並列状に収納されるように構成されている。
図8に示すように、乗り移りレール14は、本線レール11上に架設されたブリッジ19に支持されており、ブリッジ19に枢着される支持杆8によって回転軸心L廻りに(360°にわたって)回転自在に吊り下げられている。
図2に示すように、乗り移りレール14は、回転軸心Lを中心とする180°回転対称位置に円弧状端縁部7,7を有しており、全体が平面視小判形に形成されている。本線レール11及び収納レール12,12の凹状弯曲端縁部17…は、乗り移りレール14が回転することで円弧状端縁部7が描く回転軸心Lを中心とする円弧状の軌跡に対応して形成されている。つまり、図2及び図3の縦送り搬送状態では、各交差部4に於て、乗り移りレール14の両端の円弧状端縁部7,7が、本線レール11の凹状弯曲端縁部17,17に、微小な隙間gをもって非接触状に近接している。一方、図4及び図5の横送り搬送状態では、各交差部4に於て、乗り移りレール14の一端側の円弧状端縁部7が、収納レール12の始端部12Aに設けられた凹状弯曲端縁部17に、微小な隙間gをもって非接触状に近接している。
車輪5,5は、水平軸心H廻りに回転自在に軸着され、レール1の下リブ部16の上面にて転動しつつ移動間仕切り壁2の重量を支持している。基台部9の上部には、中間連結部18に当接し直線走行をガイドするための一対のガイドローラ25,25が取着されている。
吊下軸6は、金属製の鋼管から成り、基台部9の下部にボルト・ナットで固着されている。また、吊下軸6は、移動間仕切り壁2の上部にスラストベアリングBを介して枢着され、移動間仕切り壁2に対し鉛直軸心Vを中心に回転自在に取付けられている。
自動搬送手段20は、電気的に制御された搬送用ロボットであって、縦送り用ロボット20Aと、図示省略の横送り用ロボットから成る。縦送り用ロボット20Aは、本線レール11に沿って移動可能な本体部23と、本体部23から引出し自在のロボットアームの先端に取付けられた係止部材21と、を有している。縦送り用ロボット20Aの係止部材21は、U字状差込溝22の開口部を移動間仕切り壁2の厚み方向(収納レール12の長手方向)に向けて取着されている。また、図示省略とした横送り用ロボットは、収納レール12に沿って移動可能であって、U字状差込溝22の開口部を移動間仕切り壁2の幅方向(本線レール11の長手方向)に向けた係止部材21が、ロボットアームの先端に取着されている(図10参照)。
まず、移動間仕切り壁2を収納室13に収納する場合について説明する。
図2に示すように、移動間仕切り壁2を本線レール11に沿って縦方向に搬送する。次に、図3に示すように、移動間仕切り壁2を収納室13の前まで移動すると、吊車3,3が、本線レール11と収納レール12,12の交差部4,4近傍まで走行し、本線レール11から乗り移りレール14,14に乗り移る。本線レール11と乗り移りレール14,14とは、大きな間隔を空けずに微小な隙間gをもって近接しているため、吊車3の車輪5,5が継ぎ目に嵌まり込むことなくスムーズに走行が可能である。この際、自動搬送手段20は、図9に示すように、吊車3の吊下軸6に、移動間仕切り壁2の搬送方向(ここでは移動間仕切り壁2の幅方向)に直交する方向から係止部材21のU字状差込溝22を係着し、搬送力Fを付与する。
図5に示すように、吊車3,3は、乗り移りレール14,14から収納レール12,12にスムーズに乗り移り、移動間仕切り壁2を収納室13へ誘導案内する。
上記動作を複数回繰り返すことで、移動間仕切り壁2…が、収納室13の最奥壁面側から収納レール12,12に沿って順次並べられ、並列状に収納される。
2 移動間仕切り壁
3 吊車
4 交差部
5 車輪
6 吊下軸
7 円弧状端縁部
9 基台部
11 本線レール
12 収納レール
13 収納室
14 乗り移りレール
17 凹状弯曲端縁部
20 自動搬送手段
21 係止部材
22 U字状差込溝
L 回転軸心
g 隙間
Claims (3)
- レール(1)に沿って走行する一対の吊車(3)(3)に吊り下げられる移動間仕切り壁(2)を備え、上記レール(1)が、本線レール(11)と、平面視にて該本線レール(11)に直交状として収納室(13)に誘導案内するための互いに平行な一対の収納レール(12)(12)と、を有する移動壁収納構造に於て、
上記レール(1)は、上記本線レール(11)と上記収納レール(12)(12)とが交差する略T字状交差部(4)(4)に、90°回転可能な短寸の乗り移りレール(14)(14)を備えたことを特徴とする移動壁収納構造。 - 上記乗り移りレール(14)は、鉛直状の回転軸心(L)を中心とした円弧状端縁部(7)(7)を有し、かつ、上記本線レール(11)及び上記収納レール(12)(12)は、上記交差部(4)に於て、上記円弧状端縁部(7)に微小な隙間(g)をもって近接する凹状弯曲端縁部(17)を有する請求項1記載の移動壁収納構造。
- 上記吊車(3)は、レール(1)上を転動する車輪(5)(5)を備える基台部(9)と、該基台部(9)の下部に垂設されると共に上記移動間仕切り壁(2)の上端部に付設される吊下軸(6)を有し、
さらに、U字状差込溝(22)を有する係止部材(21)によって上記吊下軸(6)を把持して上記吊車(3)を走行駆動する自動搬送手段(20)を備えた請求項1又は2記載の移動壁収納構造。
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