JP2012144774A - 2次精錬設備のインターロック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2次精錬設備における溶鋼の成分調整に際し、オペレータのヒューマンエラーを防止して成分調整不良の発生を防止することができる2次精錬設備のインターロック装置を提供する。
【解決手段】2次精錬設備10での合成投入による成分調整に際し、作業者はHMI装置30を操作して投入する合金の種類及び合金投入量を指示する。このとき、制御装置(インターロック装置)40は、今回の2次精錬処理対象の溶鋼1の種類と、2次精錬設備10への投入が許容された合金情報(合金種類および合金投入量)を、溶鋼の種類毎に対応付けしたインターロックテーブルとに基づいて、作業者が指示した合金種類および合金投入量が成分調整不良を生じない正常な情報であるか否かを判定する。そして、エラーであると判断した場合には、作業者が指示した合金投入を禁止する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、2次精錬設備における成分調整不良を防止することができる2次精錬設備のインターロック装置に関する。
転炉や電気炉などで1次精練された溶鋼は炉から取鍋に出鋼され、2次精錬処理が行われる。2次精錬は、取鍋内の溶鋼に合金鉄や脱酸剤を添加することで、酸素などの不純物の除去および目的とする鋼の組成を得るための成分調整を行うものである。
2次精錬処理方法としては、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、処理前の溶鋼条件と処理後に要求される溶鋼条件とに基づき、精錬反応モデルを用いて処理制御量を演算することで、2次精錬処理を最適条件で行うものである。
また、2次精錬処理における成分調整方法としては、例えば特許文献2に記載の技術がある。この技術は、溶鋼の目標成分に基づいて使用する合金種類と合金投入量とを決定し、推定した現在のスラグ成分を用いて、決定した複数の合金がその投入量だけ投入された後の溶鋼成分を予測する。そして、その結果、目標成分値に到達している場合に、その合金投入量に基づき成分調整を行うものである。
特開平8−120319号公報 特開平7−316628号公報
ところで、2次精錬設備の状態(地金付きの量等)は、その時々で変化し、当該状態の変化により添加歩留等の変化があるために、鋼種毎の操業標準を逐次制御装置内に折込み、合金投入量を自動設定するのは現実的に難しい。そのため、合金投入量は、現場の状況を確認しているオペレータに依拠せざるを得ない。
オペレータが合金投入量を指定する場合、HMI(Human Machine Interface)装置等から手入力により合金の銘柄及び投入量を入力することになる。ところが、2次精錬設備は多数の成分調整用の合金銘柄を有しており、また、多品種の溶鋼を溶製しなければならないため、投入銘柄や合金投入量の入力間違い等、オペレータのヒューマンエラーが散発的に発生しやすい。
そこで、本発明は、2次精錬設備における溶鋼の成分調整に際し、オペレータのヒューマンエラーを防止して成分調整不良の発生を防止することができる2次精錬設備のインターロック装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る2次精錬設備のインターロック装置は、転炉から出鋼された溶鋼に対して、作業者の指示に応じた合金添加を行って2次精錬処理を行う2次精錬設備のインターロック装置であって、作業者が前記2次精錬設備に対して投入を指示した合金情報を入力情報として取得する入力情報取得手段と、2次精錬処理対象の溶鋼の種類を取得する鋼種取得手段と、前記2次精錬設備への投入が許容された合金情報を、溶鋼の種類毎に対応付けしたインターロックテーブルを記憶する記憶手段と、前記鋼種取得手段で取得した溶鋼の種類と前記記憶手段に記憶したインターロックテーブルとに基づいて、前記入力情報取得手段で取得した入力情報の異常を検出する入力情報異常検出手段と、前記入力情報異常検出手段で前記入力情報の異常を検出したとき、作業者が投入を指示した合金の前記2次精錬設備への投入を禁止する投入禁止手段と、を備えることを特徴としている。
このように、2次精錬処理に際し、作業者による入力情報のエラーの有無を判定する。そして、作業者が投入を指示した合金情報がエラーである場合には合金添加を禁止する。そのため、作業者のヒューマンエラーによる成分調整不良の発生を防止することができる。
また、上記において、前記合金情報は、合金の種類であって、前記入力情報異常検出手段は、作業者が前記2次精錬設備に対して投入を指示した合金が、前記2次精錬設備への投入が禁止された合金であるとき、前記入力情報の異常であると判断することを特徴としている。
このように、鋼種毎に合金の切り出し可/不可を設定したインターロックテーブルを参照して、オペレータが投入を指示した合金が溶鋼への添加が許容された合金であるか否かを判定することができる。そのため、例えばタッチパネル機能のある入力画面を操作して合金種類を選択する場合に、銘柄の押し間違いをしてしまった場合には、この指定を受け付けず、2次精錬設備への合金投入を禁止することができる。
さらに、上記において、前記合金情報は、合金の投入量であって、 前記入力情報異常検出手段は、作業者が前記2次精錬設備に対して投入を指示した合金の投入量が、前記2次精錬設備への投入許容範囲外であるとき、前記入力情報の異常であると判断することを特徴としている。
このように、鋼種毎に合金の切り出し可能な上下限値を設定したインターロックテーブルを参照して、オペレータが投入を指示した合金の量が溶鋼への添加が許容された量であるか否かを判定することができる。そのため、例えばテンキーにより合金投入量を入力する場合に、10倍もしくは1/10倍等の桁間違いをしてしまった場合には、この指定を受け付けず、2次精錬設備への合金投入を禁止することができる。
また、上記において、前記入力情報異常検出手段で前記入力情報の異常を検出したとき、作業者にこれを報知する報知手段を備えることを特徴としている。
これにより、作業者は入力情報エラーを容易に認識することができ、入力情報の修正を迅速に行うことができる。
本発明によれば、2次精錬設備での合金投入量をオペレータが手入力により設定する際に、入力情報にエラーがある場合には合金投入を禁止することができる。そのため、2次精錬処理におけるオペレータのヒューマンエラーによる成分調整不良の発生を防止することができる。
製鋼プロセスのフローを示す図である。 2次精錬設備(真空脱ガス設備)の構成図である。 下部槽の構成を示す断面図である。 2次精錬処理を行うシステムの構成を示すブロック図である。 インターロックテーブルの一例を示す図である。 入力情報異常検出処理手順を示すフローチャートである。 HMI装置の入力画面の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(構成)
図1は、製鋼プロセスのフローを示す図である。
製鋼プロセスは、製銑工程で製造された銑鉄を、溶銑予備処理、1次精錬、2次精錬および鋳造の4工程を通して強靭な鋼に変えるプロセスである。図1(a)の溶銑予備処理工程では、銑鉄中に含まれるリン、硫黄などの不純物を除去する。また、(b)の1次精錬(転炉)工程では、スクラップと予備処理後の溶銑とを炉内に装入し、酸素を吹き込むことで炭素分を除去する。また、合金を加えて成分調整を行う。(c)の2次精錬(真空脱ガス)工程では、高級鋼の製造のために、転炉から出鋼された溶鋼に対して合金添加を行って、最終脱炭および最終成分調整を行う。そして、(d)の鋳造工程では、連続鋳造機によって、成分調整後の溶鋼を連続的に厚みのある鋼片に固める。
このように、2次精錬工程は、連続鋳造機に持っていく前の溶鋼の成分調整が可能な工程としては最終の工程である。溶製すべき溶鋼は、オーダーに紐付いた鋼種毎に、各成分を上下限範囲内に調整しなければならない。仮にこの範囲内から外れると、成分不適合として、格落ちやスクラップになる。若しくは、転炉に戻して、再度吹錬し直しになるなど、ロスが発生してしまう。したがって、2次精錬工程での成分調整不良の発生を防止することは非常に重要である。
図2は、2次精錬処理を行う2次精錬設備の構成図である。
図中符号10は、2次精錬設備である。この2次精錬設備10は、溶鋼1が収容された取鍋2が設置される台車11を備える。台車11には、取鍋2を昇降させる鍋昇降装置12が搭載されている。
さらに、2次精錬設備10は、上部槽13及び下部槽14からなる真空槽15を備える。下部槽14の下部には、図3にその断面図を示すように、上昇側浸漬管16及び下降側浸漬管17が形成されている。
また、上部槽13には、排気装置(不図示)と接続するダクト18と、成分調整用の合金を投入するための原料投入口19と、真空槽15の内部を上下方向に移動可能な上吹きランス20とが設けられている。
原料投入口19は、秤量器21aが設けられた複数の合金バンカ21と連結している。原料投入口19から投入される合金の添加量は、後述する制御装置から指示され、合金バンカ21内の合金が秤量器21aにより測定されて、原料投入口19から投入される。
上吹きランス20は、酸素ガスを真空槽5の内部の溶鋼1に向かって吹き付けることや、脱硫剤を非酸化性ガスや希ガスを搬送用ガスとして真空槽5の内部の溶鋼1に向かって吹き付けることができるように構成されている。当然ながら非酸化性ガスや希ガスのみを吹き込んだり、非酸化性ガス及び希ガスと、酸素ガスとの混合ガスを吹き込んだりすることもできる。
また、上昇側浸漬管16には環流用ガス吹き込み管22が設けられている。環流用ガス吹き込み管22からは環流用ガスとしてArガスが上昇側浸漬管16の内部に吹き込まれる。
このように構成される2次精錬設備10における操業は、以下の手順で行われる。
先ず、転炉や電気炉などで精錬した溶鋼1を収納する取鍋2を、真空槽15の直下に配置し、取鍋2を鍋昇降装置12によって上昇させ、上昇側浸漬管16及び下降側浸漬管17を取鍋2に収容された溶鋼1に浸漬させる。浸漬後、環流用ガス吹き込み管22から上昇側浸漬管16の内部にArガスを環流用ガスとして吹き込むと共に、真空槽15の内部をダクト18に連結される排気装置にて排気して真空槽15の内部を減圧する。真空槽15の内部が減圧されると、取鍋2に収容された溶鋼1は、環流用ガス吹き込み管22から吹き込まれるArガスとともにガスリフト効果によって上昇側浸漬管16を上昇して真空槽15の内部に流入し、その後、下降側浸漬管17を介して取鍋2に戻る流れ、所謂、環流を形成してRH脱ガス精錬が施される。
即ち、溶鋼1は、真空槽15の内部で減圧下に曝され、その結果、溶鋼1に含まれる不純物成分である窒素、水素は、取鍋内における大気圧下での平衡状態から減圧下での平衡状態へと強制的に移行させられ、溶鋼1に対してガス成分除去精錬が施される。また、溶鋼1は、上記環流により攪拌され、この攪拌によって脱酸生成物である酸化物系非金属介在物の凝集・合体が促進され、酸化物系非金属介在物の分離除去精錬が行われる。そして、溶鋼1を所定時間還流させた後、原料投入口19から溶鋼成分調整用の合金を投入して溶鋼1の成分調整を実施し、成分調整用の合金が溶鋼1に均一に溶解したら、真空槽15の内部を大気圧に戻してRH脱ガス精錬を終了する。
各合金バンカ21には、それぞれ合金バンカナンバーが付されており、オペレータは、後述するHMI装置を操作して合金バンカナンバーを指定することで原料投入口19から投入する合金の種類を指定可能となっている。また、このとき、併せて投入する合金の量も指定することができる。
図4は、2次精錬処理を行うシステムの構成を示すブロック図である。
このシステム100は、2次精錬設備10と、オペレータが操作するHMI装置30と、制御装置(インターロック装置)40と、上位装置50と、警報装置60とを備える。
HMI装置30は、オペレータによる入力画面の操作に応じた入力情報を、ネットワークを介して制御装置40に送信する。ここで、上記入力情報は、溶鋼1に添加する合金の種類に対応する合金バンカナンバー及びその添加量である。
上位装置50は、予め決定された製造スケジュールに基づいて、その都度、2次精錬処理対象の溶鋼1の種類を、ネットワークを介して制御装置40に送信する。また、上位装置50は、各合金バンカ21に貯蔵する合金が決定した時点で、2次精錬設備10への投入が許容された合金情報(合金の種類、合金の投入量)を溶鋼1の種類毎に対応付けしたインターロックテーブルを作成し、ネットワークを介して制御装置40に送信する。
図5は、インターロックテーブルの一例を示す図である。
この図5に示すように、インターロックテーブルには、2次精錬処理対象の溶鋼1の種類(ここでは、低炭/中炭/極低炭)毎に、各合金バンカ21内の合金を切り出し可能(投入可能)な量が記憶されている。
例えば、鋼種が低炭の場合で、合金バンカナンバー1の合金が切り出し可能であり、その切り出し可能な量が10.0[kg]〜20.0[kg]である場合には、合金バンカナンバー1の切り出し量の下限値を10.0、上限値を20.0としてインターロックテーブルに記憶する。一方、鋼種が低炭の場合で、合金バンカナンバー2の合金が切り出し不可である場合には、合金バンカナンバー2の切り出し量の上限値と下限値とを等しい値(ここでは、9999)としてインターロックテーブルに記憶する。
モリブデン、ニオブ、セレン、ボロン等の溶銑成分には通常含まれない成分は、鋼種により添加可/添加不可が明確である。そのため、このような成分については、鋼種毎に切り出し可/不可を設定し、インターロックテーブルに記憶する。また、鋼種により添加可/添加不可を明確に切り分けできない成分については、過去の実績から投入を許容する上下限値(投入許容範囲)を設定し、これをインターロックテーブルに記憶する。
なお、図5に示すインターロックテーブルでは、鋼種を低炭/中炭/極低炭で分類しているが、さらに細分化すれば、より適切なインターロックが行えることは言うまでもない。
図4に戻って、制御装置40は、メモリ41と、CPU42と、入出力インタフェース部43とを備える。メモリ41は、入出力インタフェース部43を介して上位装置50から受信したインターロックテーブルを記憶する。CPU42は、入出力インタフェース部43を介して上位装置50から受信した今回の2次精錬処理対象の溶鋼1の種類と、メモリ41に記憶したインターロックテーブルとに基づいて、入力情報異常検出処理を実行し、入出力インタフェース部43を介してHMI装置30から受信した入力情報のエラーの有無を判定する。
そして、この入力情報異常検出処理により入力情報が正常であると判断した場合には、受診した入力情報に基づいて入出力インタフェース部43を介して2次精錬設備10に制御信号を出力することで、2次精錬処理対象の溶鋼1に対する合金添加を行う。一方、入力情報にエラーが発生していると判断した場合には、溶鋼1に対する合金添加は禁止し、入出力インタフェース部43を介して警報装置60に制御信号を出力することで、警報装置60を作動し、オペレータに入力情報エラーを報知する。
次に、CPU42で実行する入力情報異常検出処理について具体的に説明する。
図6は、入力情報異常検出処理手順を示すフローチャートである。
先ずステップS1で、CPU42は、上位装置50から入出力インタフェース部43を介して今回の2次精錬処理対象の溶鋼1の種類を取得し、ステップS2に移行する。
ステップS2では、CPU42は、HMI装置30から入出力インタフェース部43を介して、オペレータの入力情報として合金バンカナンバーと合金添加量とを取得し、ステップS3に移行する。
ステップS3では、CPU42は、前記ステップS1で取得した今回の2次精錬処理対象の溶鋼1の種類をもとに、メモリ41に記憶されているインターロックテーブルを参照して、前記ステップS2で取得した入力情報のエラー診断を行う。具体的には、オペレータが指定した合金添加量が投入許容範囲内であるか否かを判定し、合金添加量が許容範囲内である場合には入力情報が正常であると判断し、合金添加量が投入許容範囲外である場合には入力情報にエラーが発生していると判断する。
ステップS4では、CPU42は、前記ステップS3のエラー診断の結果を判定し、入力情報エラーである場合にはステップS5に移行し、前記ステップS2で取得した入力情報に応じた合金投入を禁止(2次精錬設備10への制御信号の送信を禁止)して、ステップS6に移行する。ステップS6では、CPU42は、警報装置60に対して、入出力インタフェース部43を介して制御信号(警報装置60を作動するための制御信号)を出力し、入力情報異常検出処理を終了する。
一方、前記ステップS4で入力情報エラーではないと判断した場合には、ステップS7に移行する。ステップS7では、CPU42は、2次精錬設備10に対して、入出力インタフェース部43を介して前記ステップS2で取得した入力情報に応じた制御信号(オペレータが指定した合金を指定された添加量だけ投入するための制御信号)を出力し、入力情報異常検出処理を終了する。
なお、図6において、ステップS1が鋼種取得手段に対応し、ステップS2が入力情報取得手段に対応し、ステップS3が入力情報異常検出手段に対応し、ステップS5が投入禁止手段に対応し、ステップS6が報知手段に対応している。また、メモリ41が記憶手段に対応している。
(動作)
次に、本実施形態の動作について説明する。
2次精錬処理に際し、オペレータは、予め決定された製造スケジュールに従って今回の2次精錬処理対象の溶鋼1の種類を把握する。そして、オペレータは、その溶鋼1の種類に応じて当該溶鋼1に添加する合金とその添加量とを計算等により決定し、HMI装置30を操作して決定した合金の種類及び合金添加量を指定する。HMI装置30は、例えばタッチパネルで構成される入力画面を備えており、オペレータは入力画面を操作することで投入する合金の種類及び量を指定する。
図7は、HMI装置30の入力画面の一例を示す図である。
入力画面31の上段部分32には、2次精錬設備10の各合金バンカ21に貯蔵されている合金の銘柄名が、合金バンカナンバーと共に一列に表示される。また、入力画面31には、複数の合金バンカ21から合金が供給される複数のホッパ33と、ホッパ33から投入される合金の量(合金投入量)34とが表示される。ここで、合金投入量34は、オペレータが入力画面31のテンキー等を操作することで直接入力可能となっている。
オペレータが溶鋼1に添加する合金の種類及び量を指定する際には、先ず、入力画面31の上段部分32に表示された複数の銘柄名から投入したい銘柄名を選択し、選択した銘柄名に触れる。次に、選択した合金の投入量を、入力画面31のテンキー等を操作して入力する。このように、オペレータが投入したい合金とその投入量とを指定すると、HMI装置30から指定した合金に対応する合金バンカナンバーと合金投入量とが入力情報として制御装置40へ送信される。
制御装置40は、HMI装置30から入力情報を受信すると、受信した入力情報のエラーの有無を判定する。このとき、今回の2次精錬処理対象が低炭の鋼種であり、合金バンカナンバー1の合金を15.0[kg]投入しようとして、オペレータがこの情報を正しく指定した場合には、制御装置40は、HMI装置30から入力情報として(合金バンカナンバー=1,合金投入量=15.0)を受信する。そして、制御装置40は、図5に示すインターロックテーブルを参照し、低炭の溶鋼1に対して合金バンカナンバー1の合金が切り出し可能であるか否かを判定すると共に、切り出し可能である場合には指定された合金投入量が許容範囲内であるか否かを判定する。
合金バンカナンバー1の合金は、低炭の溶鋼1に対して切り出し可能であり、オペレータが指定した合金投入量(15.0)は許容範囲内であるため、制御装置40は、受信した入力情報が正常であると判断する。すると、制御装置40は、受信した入力情報に基づいて、オペレータが指定した合金を溶鋼1に添加するべく2次精錬設備10を制御する。具体的には、合金バンカナンバー1の合金バンカ21に貯蔵された合金を、秤量器21aによってオペレータが指定した合金投入量15.0[kg]だけ秤量し、これを原料投入口19から投入する。
ところで、溶鋼1に添加する合金の種類は、上述したように、オペレータがHMI装置30の入力画面31を操作して、手入力により指定する。図7に示すように、合金の銘柄名が入力画面31の上段部分32に一列に表示されている場合、合金バンカナンバー1の合金を指定しようとして、隣接表示されている合金バンカナンバー2の合金を指定してしまうなど、オペレータの意図しない銘柄名が選択されてしまう場合がある。
このように、今回の2次精錬処理対象が低炭の鋼種であり、合金バンカナンバー1の合金を15.0[kg]投入しようとして、オペレータが誤って合金バンカナンバー2の合金を15.0[kg]指定してしまった場合、制御装置40は、HMI装置30から入力情報として(合金バンカナンバー=2,合金投入量=15.0)を受信する。すると、制御装置40は、受信した入力情報をもとに、図5に示すインターロックテーブルを参照し、低炭の溶鋼1に対して合金バンカナンバー2の合金が切り出し可能であるか否かを判定する。
このとき、合金バンカナンバー2の合金は低炭の溶鋼1に対して切り出し不可であるため、制御装置40は、受信した入力情報にエラーが発生していると判断する。すると、制御装置40は、オペレータが指定した合金の投入を禁止し、警報装置60を作動して警告音等を発し、オペレータに入力情報にエラーがあることを報知する。
また、溶鋼1に添加する合金の量は、オペレータがHMI装置30の入力画面31のテンキー等を操作して、手入力により指定する。そのため、合金を15.0[kg]投入しようとして150[kg]指定してしまうなど、10倍もしくは1/10倍といった桁間違いが発生する場合がある。
このように、今回の2次精錬処理対象が低炭の鋼種であり、合金バンカナンバー1の合金を15.0[kg]投入しようとして、オペレータが誤って合金バンカナンバー1の合金を150[kg]指定してしまった場合、制御装置40は、HMI装置30から入力情報として(合金バンカナンバー=1,合金投入量=150)を受信する。すると、制御装置40は、受信した入力情報をもとに、図5に示すインターロックテーブルを参照し、低炭の溶鋼1に対して合金バンカナンバー1の合金が切り出し可能であるか否かを判定すると共に、切り出し可能である場合には指定された合金投入量が許容範囲内であるか否かを判定する。
このとき、合金バンカナンバー1の合金は低炭の溶鋼1に対して切り出し可能であるが、オペレータが指定した合金投入量(150)は許容範囲外であるため、制御装置40は、受信した入力情報にエラーが発生していると判断する。すると、制御装置40は、オペレータが指定した合金の投入を禁止し、警報装置60を作動して警告音等を発し、オペレータに入力情報にエラーがあることを報知する。
以上のように、本実施形態では、オペレータが誤った銘柄の切り出し指定を行っても、制御装置40でエラーの有無を判定し、この指定を受け付けないようにすることができる。そのため、2次精錬処理における溶鋼1の成分調整不良を防止することができる。
(効果)
このように、上記実施形態では、2次精錬処理に際し、オペレータによる入力情報のエラーの有無を判定し、入力情報エラーである場合には合金添加を禁止するので、溶鋼の成分調整不良を防止することができる。
このとき、鋼種毎に合金の切り出し可/不可を設定したインターロックテーブルを参照して、オペレータが投入を指示した合金が溶鋼への添加が許容された合金であるか否かを判定する。そのため、オペレータが誤って合金銘柄の切り出し指定を行った場合であっても、この指定を受け付けないようにすることができる。その結果、2次精錬設備における成分調整不良を防止することができる。
さらにこのとき、鋼種毎に合金の切り出し可能な上下限値を設定したインターロックテーブルを参照して、オペレータが投入を指示した合金の量が溶鋼への添加が許容された量であるか否かを判定する。そのため、オペレータが合金投入量の桁間違い等をした場合であっても、この指定を受け付けないようにすることができる。その結果、2次精錬設備における成分調整不良を抑制することができる。
また、2次精錬処理に際し、オペレータによる入力情報エラーが発生した場合には、オペレータにこれを報知することができる。そのため、オペレータは当該エラーを容易に認識することができ、入力情報の修正を行うことができる。
(応用例)
なお、上記実施形態においては、エラーの有無を判定するオペレータの入力情報を合金の種類および投入量とする場合について説明したが、合金の種類および投入量の何れか一方であっても、ある程度上述した効果を得ることができる。
また、上記実施形態においては、警報装置60を作動して警告音等を発することでオペレータに入力情報エラーを報知する場合について説明したが、オペレータが入力情報エラーを認識できる方法であればこれに限定されるものではない。すなわち、HMI装置30の入力画面31に入力情報にエラーが発生していることを表示したり、オペレータに再入力を促したりしてもよい。
1…溶鋼、2…取鍋、10…2次精錬設備、11…台車、12…鍋昇降装置、13…上部槽、14…下部槽、15…真空槽、16…上昇側浸漬管、17…下降側浸漬管、18…ダクト、19…原料投入口、20…上吹きランス、21…合金バンカ、21a…秤量器、22…環流用ガス吹き込み管、30…HMI装置、31…入力画面、40…制御装置(インターロック装置)、41…メモリ(記憶手段)、42…CPU、43…入出力インタフェース部、50…上位装置、60…警報装置

Claims (4)

  1. 転炉から出鋼された溶鋼に対して、作業者の指示に応じた合金添加を行って2次精錬処理を行う2次精錬設備のインターロック装置であって、
    作業者が前記2次精錬設備に対して投入を指示した合金情報を入力情報として取得する入力情報取得手段と、
    2次精錬処理対象の溶鋼の種類を取得する鋼種取得手段と、
    前記2次精錬設備への投入が許容された合金情報を、溶鋼の種類毎に対応付けしたインターロックテーブルを記憶する記憶手段と、
    前記鋼種取得手段で取得した溶鋼の種類と前記記憶手段に記憶したインターロックテーブルとに基づいて、前記入力情報取得手段で取得した入力情報の異常を検出する入力情報異常検出手段と、
    前記入力情報異常検出手段で前記入力情報の異常を検出したとき、作業者が投入を指示した合金の前記2次精錬設備への投入を禁止する投入禁止手段と、を備えることを特徴とする2次精錬設備のインターロック装置。
  2. 前記合金情報は、合金の種類であって、
    前記入力情報異常検出手段は、作業者が前記2次精錬設備に対して投入を指示した合金が、前記2次精錬設備への投入が禁止された合金であるとき、前記入力情報の異常であると判断することを特徴とする請求項1に記載の2次精錬設備のインターロック装置。
  3. 前記合金情報は、合金の投入量であって、
    前記入力情報異常検出手段は、作業者が前記2次精錬設備に対して投入を指示した合金の投入量が、前記2次精錬設備への投入許容範囲外であるとき、前記入力情報の異常であると判断することを特徴とする請求項1又は2に記載の2次精錬設備のインターロック装置。
  4. 前記入力情報異常検出手段で前記入力情報の異常を検出したとき、作業者にこれを報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の2次精錬設備のインターロック装置。
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