JP2012144537A - 化合物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一般式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩又は誘導体。
(式中、R1は、水素、アルキル、シクロアルキル又はC(O)R7であり、R2及びR3は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、ハロ又はOC(O)R7であり、但し、R2及びR3がともに水素であることはなく、R4、R5及びR6は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アシル又はOC(O)R7であり、そしてR7は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル又はアミノである)。
【選択図】なし
Description
R2及びR3は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、ハロ又はOC(O)R7であり、但し、R2及びR3がともに水素であることはなく、
R4、R5及びR6は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アシル又はOC(O)R7であり、及び
R7は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル又はアミノである。
R2及びR3は、独立して、水素、アルコキシ又はOSi(RA)3であり、但し、R2及びR3がともに水素であることはなく、そして
RAは、独立してアルキル又はアリールである。)
(ここで、W−は所望により置換されたアリールラジカルであり、
そしてM+は1つ又は複数の対イオン、好ましくは[MgBr]+である。)
次の式(III)の中間体第三級アルコール又はその保護化誘導体あるいはその塩を形成し、
本発明の化合物は、驚くべきことに既知の癌治療より極めて良好な又は少なくともそれに匹敵する抗癌活性を示す。
R2及びR3は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロ又はOC(O)R7であり、但し、R2及びR3がともに水素であることはなく、
R4、R5及びR6は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アシル又はOC(O)R7であり、そして
R7は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、又はアリールアルキルである。
R1は、水素、C1〜C4アルキル又はC(O)R7であり、
R2及びR3は、独立して、水素、ヒドロキシ、C1〜C4アルコキシ、ハロ又はOC(O)R7であり、但し、R2及びR3がともに水素であることはなく、
R4、R5及びR6は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アシル又はOC(O)R7であり、そして
R7は、C1〜C4アルキル、フェニル又はベンジルであり、
又はその薬学的に許容可能な塩あるいは誘導体である。
R1は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル又はアセチルであり、
R2及びR3は、独立して、水素、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブロモ、クロロ、フルオロ又はアセチルオキシであり、但し、R2及びR3がともに水素であることはなく、
R4は、水素、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ又はアセチルオキシであり、そして
R5及びR6は、独立して、水素、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、アセチル又はアセチルオキシであり、
又はその薬学的に許容可能な塩あるいは誘導体である。
R1は、水素、メチル又はアセチルであり、
R2及びR3は、独立して、水素、ヒドロキシ、メトキシ、ブロモ又はアセチルオキシであり、但し、R2及びR3がともに水素であることはなく、
R4及びR6は、独立して、水素、ヒドロキシ、メトキシ又はアセチルオキシであり、そして
R5は、水素であり、
又はその薬学的に許容可能な塩あるいは誘導体である。
R2は、水素、ヒドロキシ又はC1〜C6アルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシを表し、さらに好ましくはヒドロキシ又はメトキシ、特にヒドロキシを表し、
R3は、水素、ヒドロキシ、C1〜C6アルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシを表し、さらに好ましくは水素又はメトキシ、特に水素を表し、但し、R2及びR3がともに水素を表すことはなく、
R4は、水素、ヒドロキシ、C1〜C6アルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、C1〜C6アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピルを表し、特に水素、ヒドロキシ、メトキシ又はメチル、とりわけメトキシ又はヒドロキシを表し、
R5は、水素、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルを表し、特に水素、メトキシ、ヒドロキシ、とりわけ水素を表し、
又はその薬学的に許容可能な塩あるいは誘導体である。
R2は、水素又はC1〜C6アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二級ブチル、第三級ブチルであり、そして
R3は、水素又はC1〜C6アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第二級ブチル、第三級ブチルである。
式(I−c)の化合物でさらに好ましくは、R2は水素又はメチルであり、特に水素である。
式(I−c)の化合物でさらに好ましくは、R3は水素又はメチルであり、特にメチルである。
3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)クロマン−7−オール(HMC)(化合物1)、
3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−フェニルクロマン−7−オール(化合物2)、
3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(3−メトキシフェニル)クロマン−7−オール(化合物3)、
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)クロマン−7−オール(化合物4)、
3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メチルフェニル)クロマン−7−オール(化合物5)、
3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(2,6−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル)クロマン−7−オール(化合物7)、
3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(2−ヒドロキシフェニル)クロマン−7−オール(化合物8)、
3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(3−アシル−2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)クロマン−7−オール(化合物9)、
3−(3−ヒドロキシフェニル)−4−(3−メトキシフェニル)クロマン−7−オール(化合物10)、
3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ヒドロキシフェニル)クロマン−7−オール(化合物11)、
3−(4−ブロモフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)クロマン−7−オール(化合物12)、
RAは、独立して、アルキル又はアリールであり、そして
Xは、ハロ、好ましくはブロモである。
実施例1:4’,7−ジアセトキシダイゼイン
次に混合物を酢酸エチルで抽出し、併合有機層を水(3×2L)、ブライン(1×500ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥して、濾過し、溶媒を真空除去して、赤/褐色油を得た。この油をメタノール(〜100ml)中に溶解し、冷凍庫中に一晩置いた。
2.1.組織培養
ヒト膵臓癌細胞株HPAC(CRL-2119)を、HEPES(15mM)、インスリン(0.002mg/ml)、トランスフェリン(0.005mg/ml)、ヒドロコルチゾン(40ng/ml)、表皮成長因子(10ng/ml)を含有した、1:1混合物DMEM(Sigma)+ハムF12(Sigma)培地で常套的に培養した。卵巣癌細胞株;CP70を、ジル・モア(Gil Mor)博士(エール大学)から贈与され、1:1混合物DMEM+ハムF12培地中で培養し、そしてSKOV-3はATCCから購入し、マッコイ5a培地中で培養した。
各細胞株に関して、IC50値を測定した。増殖速度分析から確定されるような適切な細胞密度で96ウエルプレート中に細胞を植え付けて、試験化合物の非存在下及び存在下で5日間培養した。メーカーの取扱説明書に従って、臭化3-4,5ジメチルチアゾール-2,5-ジフェニルテトラゾリウム(MTT、PBS中に2.5mg/ml、Sigma)20μlを付加後、37℃で3〜4時間、細胞増殖を査定した。x軸上の対数用量に対するy軸上の対照増殖%の片対数プロットから、IC50値を算定した。
HMC及びDHEを、1%CMC中の均質懸濁液(m:v、水)として調製した。両処方物を、50mg/kgの投与量で、雌BALB/cマウスに強制栄養法により経口的に送達した。3匹の動物を、各時点に割り当てた(15分、30分、1時間、4時間及び24時間)。それぞれの時点で、頚椎脱臼により動物を安楽死させて、血液を採取した。
遊離HMCを質量分光法により分析した。
HMCを、20%ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン中の溶液(m:v、水)として調製した。処方物を、50mg/kgの投与量で、雌BALB/cマウスに胃管栄養法により経口的に、又はi.p.注射により送達した。3匹の動物を、各時点に割り当てた(15分、30分、1時間、4時間及び24時間)。それぞれの時点で、頚椎脱臼により動物を安楽死させて、血液を採取した。尿も採取し、HMCに関して分析した。遊離HMCを質量分光法により分析した。
HPAC細胞の亜集密的(80%)フラスコをトリプシン処理し、ハンクス平衡塩溶液(Sigma)中で洗浄し、ダルベッコの最小必須培地(Sigma)及び等容積のマトリゲル(登録商標)(Becton Dickson)中に3.7×107細胞/mlの密度で再懸濁した。胸腺欠損nu/nu BALB/cマウスに、背面に沿った中間部分に両側に3.7×106HPAC細胞をs.c.(皮下)接種した。HMC群(n=3/投薬量レジメン)及び対照群(n=2)に関して、接種後5日目に処置を開始して、腫瘍を形成させた。HMCを20%HPBCDに処方して、15日間毎日、i.p.送達した。対照群には、20%HPBCDの等価(重量:重量)のi.p.用量を投与した。腫瘍測定を接種後5日目に開始し(10×10mm2)、カリパスを用いて2つの寸法、即ち長さ(a)及び幅(b)で測定した。腫瘍重量(W)を、式W=ab2/2(式中、aは2つの測定値の長い方である)により、算定した(O’Dwyer et al., 1994)。最大腫瘍抑制(処置/対照、T/C)に関して、腫瘍増殖曲線を分析した。屠殺時に、肝臓、腎臓、大腿骨、胃及び結腸組織を緩衝化ホルマリン中で固定し、パラフィンに包埋して、切片にして、H&Eで染色した。次に染色切片を組織病理学的分析のためにロスウェル診断に付した。対照、ビヒクル対照及びHMC処置群から採取した血液に関して、血清生化学検査を実行した。獣医学的臨床病理検査(U. Syd)により、血清分析を実行した。
3.1.正常細胞毒性
デヒドロエクオール(DHE)は、NFF及びウサギ腎臓細胞の両方に対して低毒性であり、IC50値は、HMC(それぞれ86μM及び61μM)と比較した場合、150μMより高かった(表1及び図1)。標線化学療法薬であるシスプラチンと比較した場合、HMCが示す毒性の程度は軽度である(9.9μM対86μM)。
表2に新生児包皮繊維芽細胞(NFF)及びウサギ腎細胞に対するDHE、HMC及びシスプラチンの相対毒性を示す。
DHE IC50値と比較して、HMCは、多薬剤耐性、p53mt卵巣癌細胞株(SKOV-3)、AR陰性、p53Mt前立腺癌細胞株(PC3)、ER陽性(p53wt)及び陰性(p53mt)両方の乳癌細胞株(それぞれ、MCF−7及びMDA−MB−468)、p53Mt神経膠腫(HTB−138)、p53Mt膵臓癌(HPAC)及びp53Mt大細胞肺癌に対して顕著に優れた活性(〜5から10倍より大きい)を実証した(表3)。HMCは、試験した全ての他の細胞株に対するDHEの抗癌活性に匹敵する活性を示した(表1)。黒色腫細胞に対して、HMCの特別な効能が注目された(表2及び図2)。これは、従来技術を上回る実質的利点を表す。
HT−29とHCT−15は、それぞれCOX−2陽性及び欠乏性である、ということが注目される。顕微鏡的に検査し、ビヒクルのみで処置された細胞と比較した場合、HMC処置SKOV−3細胞は、アポトーシスを受けている細胞と一致する形態学的変化を示した(細胞拡大、サイトゾルの粒状外観及びプラズマ細胞膜の泡状突起)。これに対比して、100μMのデヒドロエクオールに曝露されたSKOV−3細胞は18時間後、ビヒクルのみで処置された細胞の場合に匹敵する相対的に正常な形態を保持した。
表2に種々の悪性腫瘍を代表する細胞株に対するデヒドロエクオールとHMCの細胞毒性の比較を示す
経口投与DHEの薬物動態プロフィールと比較した場合、同じ経路と投薬量(50mg/kg)で投与したHMCは、DHEの511μM(15分後に達成)と比較して、141μM(1時間後に達成)というCmaxを示した(表3及び図3)。DHEと同様に、HMCも、低血漿濃度の、観察された遊離形態の分子と結合しやすい(30分後に1.3μM)(表3及び図3)。これは、同一投薬量レジメンを用いて達成される遊離デヒドロエクオールの最大濃度(15分後に3.3μM)の半分未満である(図3)。遊離:全体の比は、DHE(それぞれ0.92対0.64)と比較して、HMCの場合の方が大きい。
表3に、HMC又はDHEのいずれも50mg/kgで投薬されたマウスで得られた遊離及び全血漿濃度の比較を示す。
HPBCD中に処方され、i.v.送達される場合、投与の15分後に、非常に高レベルのHMCが、1mMの薬剤に均等化した血中に観察された(図4)。i.v.送達HMCの排除動態は、二相性であり、HMCは投与後最初の1時間で〜1000μM/hrの速度で血液から迅速に排出された。線状排出と仮定すると、この速度は投与後1〜4時間で0.97μM/hrまで遅くなった。同一処方物をi.p.投与した場合、投与後1時間までに、約1対数少ないHMCが血漿中に観察された(i.p.投与による131μM対i.v.投与による1069μM)(図4)。しかしながらi.p.投与による排除動態は、この期間中は非常に遅く(112μM/hr)、したがって投与後1時間に約4.5倍高い血清濃度になった(i.p.による18.7対i.v.による3.98)。逆に、投与後1〜4時間で、排除動態は、i.v.と比較して、i.p.投与後により速かった(i.p.による4.6μM/hr対i.v.による0.97μM/hr)。これらのデータは、HMCが、i.v.又はi.p.の経路により投与された場合、その遊離状態で非常に生物利用可能性であることを確証する。経口PKデータと連係して、これらのデータは、HMCがGI解毒酵素による迅速除去を受け易い、ということも示唆する。高濃度の遊離HMCが、採取される場合、0.5、1及び4時間に亘って尿中に観察された(3.3mM、3.9mM及び0.0093mM)。
表4は、20%ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンに処方されたHMCを50mg/kgの投薬量でi.v 及び i.p投与後の血清中の薬物動態プロフィールの比較である。差し込み図は、血清中のHMC濃度を示す。
HMCは、100mg/kgでi.p.で毎日投与した場合、ビヒクル対照と比較して、治療期間中、HPAC腫瘍の増殖を有意に遅延した(図5)。平均末端腫瘍塊を査定した場合、最終腫瘍荷重の有意の低減(%T/C=62)も認められた(図6)。重要なことであるが、体重損失により確定した場合、15日間毎日100mg/kgでHMCを投与された動物において毒性の徴候が認められなかった。実際、HMCで処置した動物は、対照と比較して、盛んに成長するようにみられた(図7)。器官(肝臓、腎臓、脾臓、大腿骨、胃及び結腸)を採取し、ロスウェルコンサルティングによる組織病理学的査定を行なった。限定血清生化学分析も実行した。これらのデータは、HMCがin vivoでHPAC腫瘍に対する抗腫瘍原性活性を実証することを確証する。
2つのシリーズの実験マウスからのホルマリン固定組織から切り出したヘマトキシリン及びエオシン染色切片の組織病理学的検査を行なった。肝臓、腎臓、胃及び結腸は、毒性損傷の痕跡に関して、脾臓及び骨髄は、骨髄抑制の痕跡に関して、そして腫瘍は、壊死の程度に関して検査した。各腫瘍検体に存在する壊死の程度に関して0〜5のスコアを割り当て、スコア0は壊死なしを表し、スコア5は全体的壊死を表す。切片を2回の別個のタイミングで「ブラインド」評価し、結果に示された最終スコアはこれら2つのスコアの平均である。表5にHMC毒性を示す。
薬剤処置マウスの組織から切り出した切片において、毒性又は骨髄抑制の痕跡は検出されなかった。しかしながら、全ての薬剤処置マウスにおいて、検査した組織のいくつかで、漿膜及び付着腸間膜に影響を及ぼす斑状の軽症/中程度の重症度の慢性炎症性変化、ならびに中皮細胞の反応性変化が認められた。これらの変化は、中等度の刺激性物質の腹腔内注射と一致する。
アルカリ性ホスファターゼ(ALP)、アラニントランスフェラーゼ(ALT)及びクレアチン(Cre)を、HMC処置動物対対照動物において査定した。ALP及びCreレベルは、対照と同様であり、正常範囲内(ラットに関して)であったが、しかしながらビヒクル対照及びHMC処置群におけるALTレベルは、非処置対照レベルよりはるかに低かった。
3.6.1.黒色腫
HMCは、24及び48時間の曝露中に、2μMに至るまでの濃度で、TRAIL感受性及びTRAIL耐性黒色腫細胞全てにおいてアポトーシスを誘導した(〜7から10%アポトーシス)(表7及び図8A)。4μMという臨床的に有意の薬剤濃度では、HMCに24時間曝露後のアポトーシス細胞の出現率は、TRAIL感受性(MEL-RM)及びTRAIL陰性(IGR3)細胞株においてそれぞれ25%及び39%に上昇した(表7及び図8A)。他の細胞株における24時間曝露後の4μMでHMC誘導アポトーシスの出現率は、〜9%であった。比較した場合、24時間曝露後の4μMの濃度でのDHE処置細胞におけるアポトーシス出現率は、0〜1%であった。同一濃度のHMC(4μM)での48時間の間に、アポトーシスの出現率は、検査した全ての細胞株において21〜42%に上昇した(表7及び図8B)。DHEは、4μMの濃度で48時間曝露後に中等度レベルのアポトーシスを誘導する唯一の他の作用物質であったが、しかしME4405(14%)及びMel-AT(15%)細胞株においてだけであった(表7及び図8B)。
表7は、DHE及びHMC処理した黒色腫細胞において、24時間及び48時間にわたるアポトーシス出現率をまとめたものである。
8μMのDHE又はHMCを用いて、24及び48時間にわたる間曝露し、正常繊維芽細胞(MRC-5)及びTRAIL感受性黒色腫細胞(ME4405及びMEL-RM)に関して調査を実行した(図9)。これらのデータは、HMCが、及びそれ程ではないにせよDHEが、24及び48時間の間、両方の黒色腫細胞株において顕著なレベルのアポトーシスを誘導した、ということを実証する。重要なことには、悪性細胞におけるプログラムされた細胞死を促進する一方で、正常繊維芽細胞は、8μMの薬剤での24及び48時間の曝露の間、HMC及びDHE誘導アポトーシスを示した。これらのデータは、HMCが癌細胞に対して選択的に細胞傷害性であることを確証する。
HMC誘導放射線感受性は、照射前にHMCに曝露されたPC3前立腺癌細胞において観察される。PC3細胞を、5μg/ml及び25μg/mlのHMC濃度で1時間及び24時間前処置した。細胞にγ線照射を施し、その後24時間、細胞生育能力cell viabilityを確定した。HMCは、5μg/mlの用量で24時間処置した細胞に対して強力な放射線増感作用を示した。
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Claims (10)
- 次の一般式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩あるいは誘導体:
式中、R1は、水素、アルキル、シクロアルキル又はC(O)R7であり、
R2及びR3は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、ハロ又はOC(O)R7であり、但し、R2及びR3がともに水素であることはなく、
R4、R5及びR6は、独立して、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル、アシル又はOC(O)R7であり、そして
R7は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル又はアミノである。 - 次の式(II)の化合物の4−ケト基を
(式中、R1は、アルキル又はSi(RA)3であり、
R2及びR3は、独立して、水素、アルコキシ、ハロ又はOSi(RA)3であるが、但し、R2及びR3がともに水素であることはなく、そして
RAは、独立してアルキル又はアリールである。)
アリール化剤W−M+と反応して、
(ここで、W−は所望により置換されたアリールラジカルであり、そして
M+は1つ又は複数の対イオン、好ましくは[MgBr]+である。)
次の中間体第三級アルコール(III)又はその塩を形成し、
そしてこれは脱水されて、次の式(IV)の化合物を形成し:
次いで、これは水素化され、所望により脱保護化されて、式(I)の化合物を生成する、
工程を含む請求項1に記載の式(I)の化合物の調製方法。 - 化学療法薬としての1つ又は複数の式(I)の化合物の使用。
- 1つ又は複数の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩あるいは誘導体を、所望により担体及び/又は賦形剤とともに、被験者に投与することを含む疾患の治療、予防又は改善方法。
- 疾患又は障害の治療のための薬剤の製造における1つ又は複数の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩あるいは誘導体の使用。
- 1つ又は複数の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩あるいは誘導体を含む疾患又は障害の治療、予防又は改善のための作用物質。
- 1つ又は複数の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩あるいは誘導体を、1つ又は複数の薬学的担体、賦形剤、助剤及び/又は希釈剤とともに含む薬学的組成物。
- 1つ又は複数の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩あるいは誘導体を含有する飲料又は食料品。
- 実施例及び/又は添付の図面を参照して本明細書中に記載されるような式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
- 本明細書中に記載されるような式(II)、(III)又は(IV)の化合物、その薬学的に許容可能な塩及び/又はその使用。
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