JP2012142306A - 車両用前照灯 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型化や消費電力の増加を招くことなく、放熱性を向上させた車両用前照灯を得る。
【解決手段】ハウジング1と、ハウジング1の前方開口部2に配置されたレンズカバー4とにより形成される灯室6内に、投影レンズ8、シェード10、光源12を前方から順に光軸に沿って配置する。光源12からの熱を灯室6内に放熱する放熱部材16を備え、放熱部材16は上下方向に沿って設けられた複数の板状の放熱フィン24を有する。放熱フィン24の上側の厚さを下側の厚さより厚くしたことにより放熱フィン24の上側と下側とで伝わる熱量を変えて、上側の温度が高く、かつ上側と下側とで温度差を大きくした。複数の放熱フィン24を垂直板部20に左右方向に並べて取り付け、かつ、スリット26は放熱フィン24の下側から垂直板部20に沿って垂直に延び、更に斜め上方に延ばした。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源からの熱を放熱する放熱部材を備えた車両用前照灯に関する。
従来より、光源に発光ダイオードを用いた車両用前照灯として、特許文献1にあるように、投影レンズ、シェード、光源を前方からこの順に沿って配置すると共に、光源の光を前方へ反射するリフレクタを光源に対向させて配置し、光源からの熱を放熱する放熱部材に光源を取り付けたものが知られている。
この装置では、更に、光源が、光軸に対して上方向に略垂直配置される第1発光部を有する第1光源と、光軸よりも下方位置で下方向に略垂直配置される第2発光部を有する第2光源とで構成され、2つのビームパターンで照射できるように構成されている。
発光ダイオードは発熱密度が高く、しかも、高温となると、発光効率が低下したり、寿命が短くなるという性質がある。発光ダイオードを近接して配置したり、装置全体の小型化のために放熱部材を小型化すると、発熱密度が高くなると共に放熱性能が低下する。
そこで、特許文献2にあるように、灯室内の上方に電動ファンを配置し、灯室の後部で暖められた空気を電動ファンで灯室の前部に送り込み、灯室内を循環する対流を強制的に生じさせて冷却するようにしたり、特許文献3にあるように、発光素子を取り付けた実装基板内に冷媒を流して発光素子を冷却し、配管を介して放熱板にポンプにより冷媒を送り、放熱板から放熱させて、放熱性を向上させたものも提案されている。
特許第4289268号公報 特開2005−190825号公報(段落0050〜0054等) 特開2009−147175号公報
しかしながら、こうした従来のものでは、強制的に冷却しようとすると、灯室内に電動ファンを設け、あるいは、冷媒を循環させるポンプ等を設けなければならず、装置が大型化すると共に、電動ファンやポンプを駆動するための発光以外の電力を必要とするため装置全体の消費電力が増加するという問題があった。
本発明の課題は、大型化や消費電力の増加を招くことなく、放熱性を向上させた車両用前照灯を提供することにある。
かかる課題を達成すべく、本発明は課題を解決するため次の手段を取った。即ち、
ハウジングと、前記ハウジングの前方開口部に配置されたレンズカバーとにより形成される灯室内に、投影レンズ、シェード、光源を前方から順に光軸に沿って配置した車両用前照灯において、前記光源からの熱を前記灯室内に放熱する放熱部材を備え、前記放熱部材は上下方向に沿って設けられた複数の板状の放熱フィンを有し、前記放熱フィンの上側の厚さを下側の厚さより厚くしたことにより前記放熱フィンの上側と下側とで伝わる熱量を変えて、上側の温度が高く、かつ上側と下側とで温度差を大きくしたことを特徴とする車両用前照灯がそれである。
本発明の車両用前照灯は、放熱フィンの上側の厚さを下側の厚さより厚くしたことにより放熱フィンを上側と下側とで伝わる熱量を変えて、上側と下側とで温度差を大きくしたので、流速が増加し、大型化や消費電力の増加を招くことなく、放熱性を向上させることができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態としての車両用前照灯の概略縦断面図である。 図1のAA断面図である。 図1のB矢視図である。 第1実施形態の放熱部材の説明図である。 第1実施形態の放熱フィンの他の説明図である。 第1実施形態の他の放熱部材の説明図である。 第2実施形態の放熱部材の説明図である。 図7のC矢視図である。 第2実施形態の他の放熱部材の説明図である。 図9のDD断面図である。 第3実施形態としての車両用前照灯の概略縦断面図である。 第3実施形態のマウント部材の拡大斜視図である。 第3実施形態のマウント部材に放熱部材を取り付けた状態の平面図である。 第3実施形態の他のマウント部材に放熱部材を取り付けた状態の平面図である。 第3実施形態の別のマウント部材の拡大斜視図である。 従来の放熱フィンからの放熱の説明図である。
以下本発明を実施するための形態を図面に基づいて詳細に説明する。
まず第1実施形態について、図1〜図6によって説明する。図1に示すように、ハウジング1には前方開口部2が形成され、開口部2を除いて周囲が壁で塞がれている。開口部2には、レンズカバー4が配置されて、ハウジング1内がほぼ閉塞され、ハウジング1とレンズカバー4とにより灯室6が形成されている。
灯室6内には、前方から後方に向かって順に投影レンズ8、シェード10、光源12が光軸Zに沿って配置されている。光源12からの光を反射させるリフレクタ14が光源12に対向して配置されている。
投影レンズ8には本実施形態では平凸レンズが用いられており、投影レンズ8の焦点と、内側反射面が回転放物面等の曲面状に形成されたリフレクタ14の焦点とがほぼ同じ位置になるように配置されている。リフレクタ14で反射された光の一部がシェード10により遮られ、シェード10により遮られなかった光が投影レンズ8によって前方に照射される。本実施形態では、図2に示すように、シェード10は投影レンズ8の支持部材を兼ねている。
光源12には、発光ダイオードが用いられており、光源12は放熱部材16の水平板部18に取り付けられている。水平板部18は水平方向に平坦な板状に形成されており、水平板部18の後端には垂直板部20が一体的に設けられている。
垂直板部20は光軸Zにほぼ垂直で、上下方向に立設して配置され、垂直板部20の上下方向のほぼ中央に水平板部18が設けられている。水平板部18の前端側がハウジング1の底壁1aに立設された支持部材22に取り付けられ、支持部材22にはシェード10の後端側が取り付けられている。
垂直板部20の下端とハウジング1の底壁1aとの間には、空気が流通できる十分な間隔が確保されると共に、垂直板部20の上端とハウジング1の天井壁1cとの間にも、空気が流通できる十分な間隔が確保されている。水平板部18と垂直板部20とは、熱伝導性のよい材料、例えば、アルミニウム等で形成されている。
垂直板部20の背面20aには、図3に示すように、複数の放熱フィン24が配置されている。放熱フィン24は板状に形成されており、垂直板部20の背面20aにほぼ垂直に後方に向かって延出されると共に、上下方向に沿って設けられている。複数の放熱フィン24は、間を空気が流通できるように所定の間隔を空けて配置されている。
放熱フィン24は、上下方向に垂直板部20と同じ長さに形成されると共に、ハウジング1の後壁1bとの間には所定の間隔が空けられるように配置されている。放熱フィン24の上側とハウジング1の天井壁1cとの間も、空気が流通できるように所定の間隔を空けて配置されている。
各放熱フィン24には、放熱フィン24の下側から上方に向かってスリット26が形成されている。スリット26は放熱フィン24の下側端から垂直板部20に沿って垂直に延ばされた垂直スリット部26aと、垂直スリット部26aの上端から斜め上方に延ばされた斜めスリット部26bとを備えている。
斜めスリット部26bの上端の高さが、水平板部18の下面と略同程度の高さか、あるいは、それよりも低い高さとなるように形成されている。また、斜めスリット部26bの上端は、放熱フィン24の前後方向の幅のほぼ中間近傍に達するまで延ばされている。
放熱フィン24は熱伝導性のよい材料、例えば、アルミニウム製の薄板で形成されており、本第1実施形態では、図4に示すように、長方形状の薄板28の中央に、2つのスリット26を2つの放熱フィン24の間隔を空けて左右対称位置に形成する。そして、間隔を空けてそれぞれ両側を一点鎖線25で直角に折り曲げることにより、2つの放熱フィン24が一体に形成される。2つの放熱フィン24を1組としたものを、更に、複数形成して、これらを垂直板部20の背面20aに同様の間隔を空けてろう付け等により取り付けている。これにより、スリット26を形成した放熱フィン24をプレス加工等により容易に形成できる。
また、図5(イ)に示すように、アルミニウム製の薄板29の角を三角に切り取ると共に、反対側の角をスリット26に応じて切り取り、これを一点鎖線27で180度折り曲げて、スリット26を設けた放熱フィン24を形成してもよい。この複数の放熱フィン24を垂直板部20の背面20aに間隔を空けてろう付け等により取り付けてもよい。
更に、図5(ロ)に示すように、アルミニウム製の薄板30を切断して、図5(イ)に示す形状を間隔を空けて左右対称に形成する。そして、両側を一点鎖線31で180度折り曲げ、更に、中央で間隔を空けてそれぞれ両側を一点鎖線33で直角に折り曲げて2つの放熱フィン24を形成して、同様に、垂直板部20の背面20aに間隔を空けてろう付け等により取り付けてもよい。また、スリット26は、直線状に形成する場合に限らず、図6に示すように、放熱フィン24の下側端から上方に向かって曲線状のスリット32を形成してもよい。
一方、図1に示すように、光源12に一端が接続されたリード線34はハウジング1の後壁1bから外部に導出され、コネクタ36を介して駆動回路38に接続されている。駆動回路38は、光源12への電力供給を制御する周知の回路である。
次に、前述した本第1実施形態の車両用前照灯の作動について説明する。
車両の運転に伴って光源12が点灯されると、光源12で発せられた光は、リフレクタ14で反射されて、リフレクタ14で反射された光の一部はシェード10により遮られ、シェード10により遮られなかった光は投影レンズ8によって前方に照射される。
光源12からの熱は、水平板部18から垂直板部20に伝わり、垂直板部20から複数の放熱フィン24に伝わる。放熱フィン24からの放熱により、放熱フィン24の周囲の空気が暖められて膨張し、空気の密度が低くなる。
膨張して軽くなった空気は複数の放熱フィン24の間をハウジング1の天井壁1cに向かって上昇する。複数の放熱フィン24からの放熱により、複数の放熱フィン24の間の空気が暖められて空気が連続的に上昇する。
上昇した空気は、図1に矢印で示すように、ハウジング1の天井壁1cに沿って前方のレンズカバー4に向かって流れる。この暖められた空気は、ハウジング1の後壁1b、天井壁1cや側壁、また、レンズカバー4を介して外部の空気との間で熱交換が行われて、灯室6内の空気は冷却される。
更に、空気は、レンズカバー4に沿って下降し、レンズカバー4の下側からハウジング1の底壁1aに沿って流れ、ハウジング1の底壁1aとシェード10の下側との間を通る。その間に、底壁1aを介して外気との間で熱交換が行われる。
よって、空気は各放熱フィン24の間を通って上昇し、その間に各放熱フィン24からの放熱により空気が再度暖められて、ハウジング1の天井壁1cに向かって上昇する。このように、複数の放熱フィン24の間を通って暖められた空気は、ハウジング1の天井壁1cからレンズカバー4の内側に沿って流れ、冷却されてハウジング1の底壁1aに沿って、再び複数の放熱フィン24の間に流れ込む対流の経路が生じる。
特に、車両の走行中には、レンズカバー4には外気が当たるので、レンズカバー4の外側の外気と、内側の空気との間での熱交換が促進され、対流の経路がレンズカバー4の内側に形成されることにより、空気の冷却が促進される。
放熱フィン24からの放熱の際に、図4に示すように、光源12からの熱が水平板部18を介して垂直板部20に伝わり、垂直板部20から放熱フィン24に伝わる。垂直板部20から放熱フィン24に伝わる際、スリット26により伝熱が規制され、熱は一旦、垂直板部20からスリット26よりも上側の放熱フィン24に伝わる。
そして、放熱フィン24内では、放熱フィン24に伝わった熱が、図4に細線の矢印で示すように、一部は放熱フィン24の上側に直線的な伝熱経路で伝わり、他の一部はスリット26を迂回する曲線的な伝熱経路で、スリット26よりも下側の放熱フィン24に伝わる。
空気が放熱フィン24の間を通って上昇する際に、放熱フィン24からの放熱により空気が暖められる。その際、放熱フィン24の下側にはスリット26を迂回する伝熱経路で伝わるので、伝熱経路が長くなる。
長い伝熱経路で熱が伝わる間にも、放熱フィン24の間を通る空気に放熱され、長い伝熱経路の先の放熱フィン24の下側に達する熱量が少なくなり、短い伝熱経路で熱が伝わる放熱フィン24の上側は、長い伝熱経路で熱が伝わる放熱フィン24の下側よりも温度が高くなる。これにより、放熱フィン24の上側と下側とで温度偏差が生じる。
放熱フィン24の下側では、放熱により暖められた空気の温度上昇は小さく、下側で暖められた空気が上昇して、放熱フィン24の上側での放熱により暖められる際、下側からの空気の温度と、放熱フィン24の上側の温度との温度差が得られる。よって、大きな温度差が得られるので、放熱フィン24の上側からの放熱により空気が暖められて、空気の温度が上昇し、更に空気の密度が低下する。
スリット26を設けることにより、放熱フィン24の上側と下側とで温度偏差が生じ、放熱フィン24の上側での空気の密度がより低くなり、放熱フィン24の間の空気の流速が大きくなる。
例えば、図16に示すように、スリット26を形成しない放熱フィン110の場合、放熱フィン110には水平板部18が設けられている箇所の垂直板部20から放射状の伝熱経路で熱が伝わる。従って、放熱フィン110にはその全体にわたってほぼ均等に熱が伝わり、放熱フィン110の全体にわたって伝わる熱量に差が少なく、放熱フィン110の全体にわたって温度偏差は少ない。
従って、放熱フィン110の下側から、放熱フィン110の間に入り、放熱フィン110の間を通って上昇する空気は、まず、放熱フィン110の下側からの放熱により暖められて温度が上がる。そして、更に放熱フィン110の上側に上昇するに従って、放熱フィン110からの放熱により空気の温度が上がるが、放熱フィン110の全体にわたって温度がほぼ均一であるので、放熱フィン110の下側で暖められた空気の温度と、放熱フィン110の上側の温度との温度差が小さい。よって、温度差が小さいので、空気の温度上昇も小さく、空気密度の低下も小さくなり、放熱フィン24の間の空気の流速も小さい。
これに対し、本第1実施形態では、スリット26を設けることにより、放熱フィン24の上側と下側とで温度偏差が生じ、放熱フィン24の間の空気の流速が大きくなる。これにより、より多くの空気が放熱フィン24の間を通り、放熱フィン24の放熱性が向上し、灯室6内の空気の温度上昇を抑制できるため光源12や放熱部材16の温度上昇が抑制できる。この結果、大型化や消費電力を増加することなく、放熱性を向上できる。
また、ハウジング1の天井壁1cからレンズカバー4の内側、そして、ハウジング1の底壁1aに沿った対流を形成することにより、車両が寒冷地を走行する場合に、レンズカバー4の外側に雪や氷が付着する場合があるが、レンズカバー4の内側が暖められることにより、レンズカバー4の外側の雪や氷が溶かされて、前方への光の照射が良好に行われる。前方への空気流が発生するので、この空気流により、水平板部18、シェード10、リフレクタ14、投影レンズ8等も冷却される。
次に、前述した第1実施形態と異なる第2実施形態(本願発明に対応する実施の形態)について、図7〜図10によって説明する。尚、前述した第1実施形態と同じ部材については同一番号を付して詳細な説明を省略する。以下同様。
本第2実施形態は、前述した第1実施形態のスリット26を形成した放熱フィン24と構成が異なり、第2実施形態の放熱フィン54は、スリット26を形成することなく、図7に示すように、アルミニウム製の長方形状の薄板56を図7に一点鎖線57で示す上側1/3を180度折り返して下側に重ね合わせて形成している。
これにより、放熱フィン54の下側半分の下部58は薄板56の1枚分の厚さで、上側半分の上部60は薄板56の2枚分の厚さで形成され、放熱フィン54の下側と上側とではその熱容量が異なる。
この放熱フィン54を複数、図8に示すように、垂直板部20に左右方向に並べて、ろう付け等により取り付ける。放熱フィン54の上下方向の中央、下部58と上部60との境界には、板厚分の段差62が形成される。
この放熱フィン54を用いた場合、放熱フィン54の間を通る空気は、まず、放熱フィン54の下部58からの放熱により暖められ、放熱フィン54の間を上昇して、放熱フィン54の上部60からの放熱により更に暖められて、天井壁1cに向かって上昇する。
その際、下部58の熱容量は小さく、上部60の熱容量は大きいので、放熱フィン54の下部58へ伝わる熱量は小さく、放熱フィン54の上部60へ伝わる熱量は大きい。よって、放熱フィン54の間を通る空気への放熱により、下部58の空気の温度は低く、上部60の空気の温度は下部58よりも高くなる。下部58と上部60とで温度偏差が生じる。
放熱フィン54の下部58では、放熱により暖められた空気の温度上昇は小さく、下側で暖められた空気が上昇して、放熱フィン54の上部60での放熱により暖められる際、下側からの空気の温度と、放熱フィン54の上部60の温度との温度差が得られる。よって、大きな温度差が得られるので、放熱フィン54の上部60からの放熱により空気が暖められて、空気の温度が上昇し、更に空気の密度が低下する。
放熱フィン54の下部58と上部60とで厚さを変えることにより、放熱フィン54の上側と下側とで温度偏差が生じ、放熱フィン54の上側での空気の密度がより低くなり、放熱フィン54の間の空気の流速が大きくなる。
よって、第1実施形態と同様に、より多くの空気が放熱フィン54の間を通り、放熱フィン54の放熱性が向上し、灯室6内の空気の温度上昇を抑制できるため光源12や放熱部材16の温度上昇が抑制できる。この結果、大型化や消費電力を増加することなく、放熱性を向上できる。
また、放熱フィン54の下部58と上部60とで厚さが異なることにより、放熱フィン54の間隔が、下側では広く上側では狭くなるので、空気が上昇するに従って通路が狭くなる。よって、煙突効果で、空気の流速が増加して、放熱性が向上する。
更に、第2実施形態では、放熱フィン54の間に、段差62が設けられるので、放熱フィン54の間を通って上昇する空気が、この段差62に突き当たって、流れが乱されて乱流が発生し、空気が撹拌される。
放熱フィン54の周囲では、放熱フィン54から空気への伝熱により、放熱フィン54の表面温度が最も高く、放熱フィン54の表面から離れるほど温度が低くなる温度境界層ができる。
そして、乱流の発生により、放熱フィン54の周囲の温度境界層が乱される。これにより、温度の低い空気が放熱フィン54の表面に接触し、空気と表面温度との差が大きいので、熱交換が促進されて、放熱性が向上する。
前述した放熱フィン54に限らず、放熱フィン64は、図9に示すように、アルミニウム製の長方形状の薄板66を図9に一点鎖線67で示す上側1/2の中程に、予め切欠68を斜めに形成する。そして、真ん中の一点鎖線67で180度折り返して下側に重ね合わせる。更に、折り返した上側1/2の中程の一点鎖線69で、かつ、切欠68よりも下側を、上側に180度折り返して上側に重ね合わせて、放熱フィン64を形成してもよい。
これにより、放熱フィン64の上部70は3枚重ねの厚さに形成され、中程のほほ三角形の中間部72は2枚重ねの厚さに形成され、放熱フィン64の下部74は一枚の厚さに形成され、放熱フィン64の上部70と中間部72と下部64とではその熱容量が異なる。
この放熱フィン64を複数、図10に示すように、垂直板部20に左右方向に並べて、ろう付け等により取り付ける。放熱フィン64の上下方向に、下部74と中間部72との境界には、板厚分の段差76が形成され、中間部72と上部70との境界には、板厚分の段差78が形成される。また、下部74と上部70との境界には、板厚2枚分の段差80が形成される。
この放熱フィン64を用いた場合、放熱フィン64の間を通る空気は、まず、放熱フィン64の下部74からの放熱により暖められ、放熱フィン64の間を上昇して、放熱フィン64の中間部72からの放熱により暖められる。そして、当該空気が、更に上昇すると、上部70からの放熱により更に暖められて、天井壁1cに向かって上昇する。
その際、下部74の熱容量は小さく、上部70の熱容量は大きいので、下部74の温度は低く、上部70の温度は下部74よりも高い。下部74と中間部72と上部70とでの
温度偏差が生じ、大きな温度差が得られるので、上部70では更に空気の密度が低下する。
放熱フィン64の下部74と中間部72と上部70とで厚さを変えることにより、放熱フィン64の上側と中間と下側とで温度偏差が生じ、放熱フィン64の上側での空気の密度がより低くなり、放熱フィン64の間の空気の流速が大きくなる。
よって、第1実施形態と同様に、より多くの空気が放熱フィン64の間を通り、放熱フィン64の放熱性が向上し、灯室6内の空気の温度上昇を抑制できるため光源12や放熱部材16の温度上昇が抑制できる。この結果、大型化や消費電力を増加することなく、放熱性を向上できる。
また、放熱フィン64の下部74と中間部72と上部70とで厚さが異なることにより、放熱フィン64の間隔が、下側では広く上側では狭くなるので、空気が上昇するに従って通路が狭くなる。よって、煙突効果で、空気の流速が増加して、放熱性が向上する。
更に、放熱フィン64の間に、段差76,78,80が設けられるので、放熱フィン64の間を通って上昇する空気が、この段差76,78,80に突き当たって、流れが乱されて乱流が発生し、撹拌される。
乱流の発生により、放熱フィン64の周囲の温度境界層が乱される。これにより、温度の低い空気が放熱フィン64の表面に接触し、空気と表面温度との差が大きいので、熱交換が促進されて、放熱性が向上する。
続いて、前述した実施形態と異なる第3実施形態について、図11〜図15によって説明する。
前述した第1、第2実施形態では、光源12を水平板部18に取り付け、水平板部18を垂直板部20に取り付けていたが、本第3実施形態では、図11に示すように、光源12を角柱状のマウント部材88に取り付け、マウント部材88に放熱部材16の垂直板部20を取り付けている。マウント部材88には光源12への電力供給を制御する駆動回路90が配置されている。
マウント部材88は、図12に示すように、四角柱状に形成されており、その上面に光源12がビス92により取り付けられると共に、内部に駆動回路90が挿入されている。駆動回路90と光源12とがリード線94により接続されると共に、駆動回路90と電源94とがリード線96、コネクタ36を介して接続されている。
図13(イ)に示すように、マウント部材88の背面には、上下方向に立設した垂直板部20が取り付けられると共に、垂直板部20には複数の放熱フィン24が左右方向に並べて取り付けられている。
また、マウント部材88に垂直板部20と複数の放熱フィン24とを1組取り付ける場合に限らず、図13(ロ)に示すように、マウント部材88の両側面にそれぞれ垂直板部20と複数の放熱フィン24とをそれぞれ取り付けて、マウント部材88に2組取り付けるようにしてもよい。
更に、図14に示すように、マウント部材88を六角柱状に形成して、同様にマウント部材88に駆動回路90を内装してもよい。そして、マウント部材88の3側面にそれぞれ垂直板部20と複数の放熱フィン24とをそれぞれ取り付けて、マウント部材88に3組取り付けるようにしてもよい。
駆動回路90からも発熱するので、マウント部材88に駆動回路90を配置することにより、垂直板部20や放熱フィン24を駆動回路90の放熱板としても利用できる。その際、光源12と駆動回路90との位置が遠くなるように配置することにより、駆動回路90は光源12からの熱の影響を受けることがなく、光源12からの熱はマウント部材88を介して垂直板部20や放熱フィン24に伝えられ、放熱フィン24から放熱される。
また、マウント部材88は四角柱状や六角柱状に限らず、図15に示すように、光源12が取り付けられる上壁部96と、上壁部96から下方に垂直に延出された背壁部98と、背壁部98の下端から前方に水平に延出された底壁部100と、底壁部100から上壁部96に延出された前壁部102とを備えたマウント部材104でもよい。背壁部98に垂直板部20と複数の放熱フィン24とをそれぞれ取り付ける。
この上壁部96と背壁部98と底壁部100と前壁部102とにより囲まれた内部に駆動回路90を配置する。上壁部96と前壁部102との間には隙間106が確保され、隙間を介して駆動回路90からの熱を逃がすようにしてもよい。
以上本発明はこの様な実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。
1…ハウジング 2…開口部
4…レンズカバー 6…灯室
8…投影レンズ 10…シェード
12…光源 14…リフレクタ
16…放熱部材 18…水平板部
20…垂直板部 24,54,64,110…放熱フィン
26,32…スリット 26a…垂直スリット部
26b…斜めスリット部 28,29,30,56,66…薄板
38,90…駆動回路 62,76,78,80…段差
88,104…マウント部材

Claims (6)

  1. ハウジングと、前記ハウジングの前方開口部に配置されたレンズカバーとにより形成される灯室内に、投影レンズ、シェード、光源を前方から順に光軸に沿って配置した車両用前照灯において、
    前記光源からの熱を前記灯室内に放熱する放熱部材を備え、
    前記放熱部材は上下方向に沿って設けられた複数の板状の放熱フィンを有し、
    前記放熱フィンの上側の厚さを下側の厚さより厚くしたことにより前記放熱フィンの上側と下側とで伝わる熱量を変えて、上側の温度が高く、かつ上側と下側とで温度差を大きくしたことを特徴とする車両用前照灯。
  2. 前記放熱フィンを薄板で形成すると共に、前記薄板を折り曲げて重ね合わせ前記放熱フィンの上側の厚さを下側の厚さより厚くしたことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
  3. 前記放熱フィンに段差を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用前照灯。
  4. 前記光源をマウント部材を介して前記放熱部材に取り付け、前記マウント部材に前記光源の駆動回路を配置したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  5. 前記マウント部材に複数の前記放熱部材を取り付けたことを特徴とする請求項4に記載の車両用前照灯。
  6. 前記駆動回路は前記マウント部材の前記光源から離れた位置に取り付けたことを特徴とする請求項4又は5に記載の車両用前照灯。
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