JP2012141356A - 表示装置の製造方法及び表示装置の製造装置 - Google Patents

表示装置の製造方法及び表示装置の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】表示装置の製造方法及び表示装置の製造装置に関し、生産性及び品質をともに向上させる。
【解決手段】導電層及び端子を有する第一基板と第二基板との間に表示素子を挟装してなる表示装置の製造方法である。
第一工程(ステップA20)では、第一基板の前記端子との対向部の輪郭をなす溝を前記第二基板に形成する。また、第二工程(ステップA10)では、前記第一基板及び前記第二基板を互いに貼着する。さらに、第三工程では、前記第二基板の前記対向部と前記第一基板の前記端子との隙間に爪部材を挿入し(ステップA30)、前記溝の延在方向に対する垂直方向の成分を含む方向に前記爪部材を移動させる(ステップA40)。
【選択図】図10

Description

本件は、基板間に表示素子を挟装した表示装置を製造する技術に関する。
従来、二枚の基板間に表示素子を挟装した表示装置が知られている。このような表示装置では、それぞれの基板上に導電膜パターン(回路パターン)が形成され、二つの導電膜パターンの間に挟まれた表示素子に信号電圧を与えることで表示機能が実現される。
典型的な表示装置の導電膜パターンは、縦方向及び横方向に配置された複数の配線ラインを格子状に重ね合わせたマトリクス形状である。例えば、一方の基板上の導電膜パターンを互いに平行な複数の配線ラインで形成し、他方の基板上の導電膜パターンをそれに垂直な方向に並置された複数の配線ラインで形成したものである。配線ラインが直交するように基板を重ね合わせることにより、これらに挟まれた表示素子の任意の位置に信号電圧を与えることが可能となる。
ところで、導電膜パターンの端部には、表示装置を制御する外部基板や駆動回路から信号電圧の入力を受けるための電極端子が設けられ、この電極端子にフレキシブルケーブルのコネクタ等が接続される。一方、電極端子は重ね合わされた二枚の基板の内側に位置するため、表示装置の製造過程におけるコネクタの接続工程よりも前に電極端子に対向する部位の基板を除去する必要がある。ただし、基板の剛性,強度を確保することや電極端子の保護性を考慮すると、予め電極端子を露出させた状態にしておくよりも、コネクタの接続工程の直前に電極端子を露出させることが好ましい。
そこで、基板の不要な部位の輪郭をなすハーフカットラインを形成し、二枚の基板を貼り合わせた後でハーフカットラインに沿って基板を切断することで電極端子を露出させる手法が提案されている。ここでいうハーフカットラインとは、基板の厚みが他の部位よりも小さい溝状の部位を意味する。ハーフカットラインの切断方法としては、例えばエアノズルから圧搾空気を噴射して形成された隙間にブレード(刃物)を挿入し、ハーフカットラインに沿って基板とブレードとを接触させて切断することが考えられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−321561号公報
しかしながら、ハーフカットラインの近傍には電極端子が位置するため、切断時のブレードの走行位置を正確に制御しない限り、電極端子とブレードとが誤って接触する可能性がある。特に、圧搾空気を用いてブレードの挿入動作を補助するような手法を用いた場合には、空気圧によってブレードの位置が変化しやすく、位置の制御精度を高めにくい。なお、切断抵抗の変化はブレード位置の制御精度に多大な影響を与える。一方、切断抵抗はブレードの先端形状やブレードと基板との接触面の滑らかさによって変化するため、切断抵抗を一定に維持することは難しい。このことも、ブレード位置の制御精度の向上を難しくする要因の一つといえる。
また、ハーフカットラインが曲線である場合には、上記のような切断方法を適用すること自体が難しい。すなわち、ブレードをハーフカットラインに沿って曲線的に移動させなければならないため、駆動機構や制御構成が複雑になるだけでなく、ブレードの駆動に係る時間を施工工程内に見込んでおく必要があり、生産性を向上させにくい。
さらに、上記のような切断方法では、基板とブレードとの接触時に生じる剪断力を利用してハーフカットラインを切断しているため、接触位置を正確にハーフカットラインに一致させる必要がある。このことは、ブレードの位置制御に高い精度が要求されることだけでなく、ハーフカットラインの位置設定にも高い精度が要求されることを意味する。一方、仮にハーフカットラインの位置が加工公差によってずれた場合には、剪断力がハーフカットライン以外の部位に作用することになる。これにより、ハーフカットライン以外の位置で基板が切断され、基板の不要な部位が残留してしまう可能性がある。この場合、例えば手作業で残りの不要部位を切除する必要が生じ、施工時間や作業量がさらに増大する。また、意図しない位置に作用した剪断力は、基板や導電膜パターンの変形を招きかねない。
このように、従来の表示装置の製造手法では、製品の信頼性を高めつつ歩留まりを向上させることが困難であるという課題がある。
本件の目的の一つは、生産性及び品質をともに向上させる表示装置の製造方法及び製造装置を提供することである。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
開示の表示装置の製造方法は、導電層及び端子を有する第一膜体と第二膜体との間に表示素子を挟装してなる表示装置の製造方法である。この製造方法は、前記第一膜体の前記端子との対向部の輪郭をなす溝を前記第二膜体に形成する第一工程と、前記第一膜体及び前記第二膜体を互いに貼着する第二工程とを備える。また、前記第二膜体の前記対向部と前記第一膜体の前記端子との隙間に爪部材を挿入するとともに、前記溝の延在方向に対する垂直方向の成分を含む方向に前記爪部材を移動させる第三工程と、前記隙間に向かって第一気体を噴射する第四工程とを備える。
また、開示の表示装置の製造装置は、導電層及び端子を有する第一膜体と第二膜体との間に表示素子を挟装してなる表示装置の製造装置である。この製造装置は、前記第一膜体の前記端子との対向部の輪郭をなす溝を前記第二膜体に形成する加工手段と、前記第一膜体に貼着された前記第二膜体の前記対向部と前記第一膜体の前記端子との隙間に挿入されるとともに、前記溝の延在方向に対する垂直方向の成分を含む方向に駆動される爪部材と、前記隙間に向かって第一気体を噴射する噴射手段とを備える。
開示の技術によれば、表示装置の信頼性及び歩留まりを高めることができる。
一実施形態に係る表示装置の製造装置及び製造方法によって製造される表示装置の構成を分解して示す分解斜視図である。 図1の表示装置の要部を拡大して示す斜視図である。 図1の表示装置の断面形状を例示する断面図であり、(a)は図2のA−A断面図、(b)はその変形例である。 一実施形態に係る表示装置の製造装置を例示する斜視図である。 図4の製造装置の作動時における断面図(図4のB−B断面図)である。 図3の製造装置の動作を説明するための側面図である。 図3の製造装置の動作を説明するためのグラフである。 変形例に係る表示装置の製造装置を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその側面図〔図8(a)のC方向矢視図〕である。 変形例に係る表示装置の製造装置を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその上面図〔図9(a)のD方向矢視図〕である。 (a),(b)はともに、一実施形態に係る表示装置の製造方法を例示するフローチャートである。 (a),(b)はともに、図1の表示装置の変形例を示す斜視図である。
以下、図面を参照して表示装置の製造方法及び製造装置に係る実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも例示に過ぎず、以下に示す実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施形態及び各変形例を組み合わせる等)して実施することができる。
[1.表示装置の概要]
一実施形態に係る表示装置の製造装置は、表示装置を製造するものである。ここでいう表示装置には、液晶表示装置や発光表示装置〔LED(発光ダイオード)発光装置,有機発光表示装置等〕,電子ペーパー(コレステリック液晶ディスプレイ,電気泳動式ディスプレイ等),DMD(デジタルマイクロミラーデバイス),PDP(プラズマディスプレイパネル),FED(フィールドエミッションディスプレイ)等が含まれる。
図1に例示する表示装置10は、二枚のフィルム1,2の間に電子ペーパーとして機能する液晶層3(表示素子)を挟装したものの分解斜視図である。ここでいう電子ペーパーとは、表示内容の書き換え時にのみ電力を消費し、表示内容を維持するための電力が不要な表示素子を意味する。
フィルム1,2は、透明度の高いプラスティックフィルムであり、例えばPC(ポリカーボネート)製やPET(ポリエチレンテレフタレート)製である。フィルム1,2のそれぞれの厚みは、例えば、0.1〜1.0[mm]程度である。また、フィルム1,2の表面には透明電極層(導電層)が形成される。図1中では、フィルム1(第一基板)の透明電極層が下面に位置し、フィルム2(第二基板)の透明電極層が上面に位置する。
フィルム1の透明電極層には、互いに平行な複数の配線ライン1aからなる導電膜パターンが形成される。それぞれの配線ライン1aの延在方向は、表示装置10の長手方向(例えば、縦方向)である。配線ライン1aの配置数は、表示装置10の長手方向の解像度に応じて設定される。また、各々の配線ライン1aの端部には、表示装置を制御する外部基板や駆動回路から信号電圧の入力を受けるための電極端子1bが設けられる。以下、フィルム1の端辺に沿って電極端子1bが形成された部位のことを端子部1cと呼び、端子部1cが形成される端辺に直交する端辺のことを長端辺1fと呼ぶ。端子部1cの電極端子1bには、例えばフレキシブルケーブルのコネクタ等が接続される。
また、フィルム1の透明電極層と同様に、フィルム2の透明電極層にも互いに平行な複数の配線ライン2aからなる導電膜パターンが形成される。フィルム2の配線ライン2aの延在方向は、フィルム1の配線ライン1aの延在方向に対して垂直な方向であり、表示装置10の短手方向(例えば、横方向)である。配線ライン2aの配置数は、表示装置10の短手方向の解像度に応じて設定される。この配線ライン2aの端部にも、配線ライン1aと同様の電極端子2bが設けられる。以下、フィルム2の端辺に沿って電極端子2bが形成された部位のことを端子部2cと呼び、端子部2cが形成される端辺に直交する端辺のことを短端辺2fと呼ぶ。フィルム1の端子部1cとフィルム2の端子部2cとは互いに重合しない位置に設定されている。
フィルム1の透明電極層とフィルム2との間には、液晶層3が挟装される。この液晶層3は、特定波長の入射光についての反射,透過状態を変化させる特性を持つコレステリック液晶が封入された層である。コレステリック液晶は、印加される電圧に応じて入射光を反射又は透過させるように機能する。液晶層3の厚み(フィルム1,2間の間隔寸法)はおよそ0.01[mm]である。
二枚のフィルム1,2を貼り合わせた状態では、フィルム1,2の表面に垂直な方向から見て、各配線ライン1a,2aがマトリクス形状(格子状)をなすように配置される。これにより、各配線ライン1a,2aに挟まれた液晶層3の任意の位置に対して信号電圧を与えることが可能である。
また図1に示すように、フィルム1の表面には配線ライン1aが形成されていない対向部1dが設けられる。この対向部1dは、フィルム2の端子部2cに対向する部位である。同様に、フィルム2の表面には、フィルム1の端子部1cに対向する対向部2dが設けられる。フィルム1の対向部1dは長端辺1fに沿って表示装置10の長手方向に延在し、フィルム2の対向部2dは短端辺2fに沿って表示装置10の短手方向に延在する。
フィルム1の表面のうち、透明電極層が形成された内面の裏側である外表面1eには、溝状のハーフカットライン4(溝)が形成される。このハーフカットライン4は、対向部1dの輪郭をなすようにフィルム1の長端辺1fとほぼ平行に設けられる。例えば、二枚のフィルム1,2を貼り合わせると、フィルム1,2の表面に垂直な方向から見て、フィルム2の電極端子2bがフィルム1の外形ラインとハーフカットライン4とによって囲まれた状態となる。同様に、フィルム2の外表面にも溝状のハーフカットライン4が形成される。このハーフカットライン4は、短端辺2fとほぼ平行に対向部2dの輪郭をなすようにフィルム2の短手方向の一辺に沿って設けられる。
図2は、二枚のフィルム1,2を貼り合わせた状態で、フィルム1を部分的に取り除いた状態を模式的に示す図である。ここでは、フィルム1の配線ライン1aとフィルム2の配線ライン2aとの間に挟装された液晶層3を破線で示している。フィルム1のハーフカットライン4は、対向部1dを取り除いたときにフィルム2の電極端子2bを露出させるように、電極端子2bの配列方向(フィルム1の長端辺1f)に沿って延在する。同様に、フィルム2のハーフカットライン4は、対向部2dを取り除いたときにフィルム1の電極端子1bを露出させるように、電極端子1bの配列方向(フィルム2の短端辺2f)に沿って延在する。
ハーフカットライン4の断面形状は、例えば図3(a)に示すように、外表面1eからフィルム1の内側へ向かって凹設された形状である。ハーフカットライン4は、例えば刃物やレーザー照射装置等を用いて形成される。レーザー照射装置の場合、フィルム1に所定の厚みが残るようにレーザーの出力や焦点位置が制御され、外表面1eが切削される。
ハーフカットライン4の底面4aから対向部1dの表面までの薄肉部分の厚みが小さいほどその薄肉部分で破断が生じやすくなり、対向部1dをフィルム1の他の部分から取り除きやすくなる。なお、図3(b)に示すように、ハーフカットライン4をフィルム1,2の内表面側に形成してもよいし、外表面及び内表面の両方に形成してもよく、あるいは、フィルム1の内部に溝状の空隙を設けてもよい。
[2.製造装置の構成]
図4は、一実施形態に係る表示装置10の製造装置20の構成を例示する斜視図である。この製造装置20は、押さえ定規7,レーザー照射装置14,ブレード5及びエアノズル6を有する。製造装置20は、二枚のフィルム1,2を貼り合わせた後、それぞれのフィルム1,2の電極端子1b,2bを露出させる工程で用いられる。
押さえ定規7は、作業台13に対して表示装置10を固定する部材である。作業台13は、例えば机上に水平に設けられ、二枚のフィルム1,2を貼り合わせてなる表示装置10がその作業台13の上に載置される。押さえ定規7は、表示装置10を作業台13に押し付けてその位置を固定するように機能する。押さえ定規7による押圧箇所は、少なくともフィルム1の対向部1d以外の位置とする。
[2−1.レーザー照射装置]
レーザー照射装置14(加工手段)は、作業台13上に固定された表示装置のフィルム1にハーフカットライン4を形成するための切削装置である。例えば、フィルム1の外表面1eに対してレーザー光を照射して樹脂を溶融,蒸発させ、空隙を形成する。続いて、レーザー光の照射位置を押さえ定規7に沿って移動させることにより、溝状のハーフカットライン4が得られる。
なお、ハーフカットライン4の形成工程は、二枚のフィルム1,2を貼り合わせる前に実施してもよい。この場合、貼り合わせる前のフィルム1,2をそれぞれ作業台13に固定し、レーザー照射装置14でレーザー光を照射してハーフカットライン4を形成すればよい。予めハーフカットライン4が形成された二枚のフィルム1,2を貼り合わせれば、その後の電極端子1b,2bを露出させる工程を実施できる。
[2−2.ブレード]
ブレード5(爪部材)は、ハーフカットライン4の底面4aと対向部1dの表面との間の薄肉部分に亀裂を生じさせるための面状の部材である。ブレード5の先端の厚みは、貼り合わされたフィルム1,2間の隙間よりも小さく形成される。また、ブレード5の基端部側には、ブレード5の全体を回転駆動するブレード駆動機構15が設けられる。なお、本実施形態のブレード5は、刃物である必要はない。例えば、セラミックや樹脂製としてもよいし、金属製であってもよい。
ブレード駆動機構15は、ブレード5の二種類の動作を実現するための機構である。第一の動作は、フィルム1の対向部1dとフィルム2の端子部2cとの間の隙間にブレード5を挿入する水平動作である。図5に示すように、ブレード5の挿入方向は水平方向であり、かつ、ハーフカットライン4の延在方向に対して垂直な方向(図5中での左方向)である。ブレード駆動機構15は、ブレード5とフィルム2の電極端子2bとの間に少なくとも間隔dを保持しながら、ブレード5を対向部1dの下方へと挿入する。例えば、ブレード5の先端をハーフカットライン4に対して平行な状態を保持したまま、互いの水平距離を徐々に縮めるようにブレード5を移動させる。
第二の動作は、ブレード5を対向部1d側に向かって持ち上げる回転動作である。ブレード5の回転中心は、例えば図5に示すように、ハーフカットライン4の下方のフィルム1,2間でハーフカットライン4と平行な軸Pとすることが考えられる。この場合、ブレード5が破線で示す位置まで回転移動する過程で、ハーフカットライン4の底面4aと対向部1dの表面との間の薄肉部分に引張力が発生し、亀裂が生じる。図5に示す例では、回転角度が約100度である。
軸Pを中心としたブレード5の回転角度,移動量は、フィルム1の引張強度や延性に応じて、底面4aと対向部1dの表面との間の薄肉部分に亀裂が生じる程度の大きさに設定される。例えば、フィルム1が硬く脆いほど、あるいはハーフカットライン4が深いほど(薄肉部分の厚み寸法が小さいほど)、回転角度,移動量を小さくすることができる。
ブレード5の移動方向は、少なくとも対向部1dが持ち上げられる方向であればよく、例えば、ハーフカットライン4の延在方向に対する垂直方向、かつ、ブレード5の挿入方向に平行でない方向であればよい。また、ブレード5の二種類の動作は、人力による手動操作で実現してもよいし、ブレード駆動機構15の自律的な制御による自動操作としてもよい。
[2−3.エアノズル]
エアノズル6(噴射手段)は、フィルム1の対向部1dとフィルム2の端子部2cとの間の隙間に向かって圧搾空気(以下、単にエアと呼ぶ)を噴射するものである。エアの噴射圧及び噴射流量は、図示しない制御装置により可変制御される。エアノズル6から噴射されるエアの主要な機能は二種類である。第一の機能は、ブレード5をフィルム1の対向部1dとフィルム2の端子部2cとの間の隙間に挿入しやすくする機能である。すなわち、隙間に吹き付けられたエアで、隙間寸法を拡大させるものである。この場合、エアノズル6は、ブレード駆動機構15がブレード5を水平方向に駆動する前、又は駆動中に、エアを噴射する。以下、隙間寸法を拡大するために噴射されるエアのことを、第二エア(第二気体)と呼ぶ。
第二の機能は、ブレード5の回転によって生じた亀裂を拡大し、その亀裂をハーフカットライン4に沿って進行させる機能である。すなわち、隙間に吹き付けられたエアで、ハーフカットライン4を切断する。この場合、エアノズル6は、ブレード駆動機構15がブレードを回転駆動した後で、エアを噴射する。以下、ハーフカットライン4を切断するために噴射されるエアのことを、第一エア(第一気体)と呼ぶ。第一エア及び第二エアは、同一圧力の圧搾空気としてもよいし、後者の噴射圧力を前者の噴射圧力よりも大きく設定してもよい。また、噴射される気体の成分を相違させてもよい。
エアノズル6から噴射されるエアの照準位置はハーフカットライン4上の切断位置の近傍とすることが好ましい。例えば、切断位置よりもやや手前側の位置(実際の切断位置よりも、すでに切断されている側の位置)とすることが考えられる。すなわち、側面視において二枚のフィルム1,2間であって、上面視においてハーフカットライン4上の実際の切断箇所よりもすでに切断されている側の位置を照準位置としてもよい。実際の切断位置よりもやや対向部1d寄りの位置(めくれ上がっている対向部1dを強く上方に靡かせるのに好適な位置)としてもよい。
また、エアノズル6の噴射口の位置は、フィルム1の対向部1dの直上部を通って対向部1dの延在方向に延びる直線上の任意の位置とすることが考えられる。例えば、図2中に太破線で示すように、対向部1dの延在方向に垂直な方向(幅方向)の中央線Mを外表面1e上に設定すると、中央線Mを含む鉛直面内にエアノズル6の噴射口の中心を位置させる。この場合、エアの噴射方向は、上面視においてハーフカットライン4の延在方向、すなわち、フィルム1の対向部1dの延在方向に沿った方向となる。
ここで、図6に示すように、エアノズル6の噴射方向を水平面からの俯角θで表現し、ハーフカットライン4の切断位置をその切断開始箇所からの水平距離Lで表現する。水平距離Lと俯角θとの関係は、例えば図7に示すように、水平距離Lが増大するほど俯角θが小さくなる関係となる。
エアノズル6の二種類の機能は、人力による手動操作で実現してもよいし、エアノズル駆動機構16による自動制御で実現してもよい。自動制御の場合、水平距離Lを検出するための検出装置を設けるとともに、水平距離Lに応じてエアノズル駆動機構16が俯角θを制御する構成とすればよい。
[2−4.検出装置]
検出装置の構成例を図8及び図9に例示する。図8(a)は、ハーフカットライン4の切断中にめくれ上がったフィルム1の対向部1dの位置をその側面視方向Cからの撮影画像に基づいて検出する検出装置である。カメラ9は、例えばフィルム1の対向部1dが延在する一端側に配置され、その長端辺1fを撮影する。カメラ9で撮影された画像は、図示しない画像処理装置に伝達され、画像処理が施された画像から対向部1dのめくれた部分とまだめくれていない部分とが識別される。カメラ9による撮影画像の例を、図8(b)に示す。
カメラ9の画角が対向部1dの全体をカバーする程十分に広ければ、撮影画像内での位置に基づいて対向部1dのめくれた部分とめくれていない部分との境界位置が特定される。また、カメラ9の画角が狭い場合には、カメラ9を対向部1dの延在方向に沿って水平移動自在に設け、ハーフカットライン4の切断位置に追従するように移動させればよい。この場合、切断位置を特定するための目盛り,数字,記号パターン等の標識を作業台13に固定しておき、撮影画像内の標識に基づいて対向部1dのめくれた部分とめくれていない部分との境界位置を判定してもよい。
さらに、表示装置10を挟んでカメラ9とは反対側に光源8(例えば、面発光タイプのLEDライト)を設けて作業台13に固定してもよい。これにより、対向部1dのめくれた部分が撮影画像中に影として映り込むことになり、画像処理の精度が向上する。
図9(a)は、対向部1dのめくれた位置をその上面視方向Dからの撮影画像に基づいて検出するものである。カメラ9′は、例えば対向部1dの鉛直上方に配置され、鉛直下方の画像を撮影して画像処理装置に伝達する。カメラ9′による撮影画像の例を、図9(b)に示す。なお、画角に応じてカメラ9′を対向部1dの延在方向に沿って水平移動自在に設けてもよいし、あるいは作業台13に対する位置を固定してもよい。
また、フィルム2の鉛直下方に光源8′を配置すれば、対向部1dのめくれた部分とめくれていない部分との光量差(光の透過量の差)に基づいて、それらの境界位置を正確に判定することが可能となる。カメラ9′による撮影画像例を図9(b)に示す。
[3.フローチャート]
[3−1.エアノズル手動制御]
図10(a)は、表示装置10の製造工程において、ハーフカットライン4を切断して対向部1dを取り除く工程の内容を例示するものである。
ステップA10(第二工程)では、フィルム1とフィルム2とが液晶層3を介して貼り合わされ、表示装置10が形成される。表示装置10は、フィルム1の外表面1eを上にして作業台13に載置され、対向部1d以外の位置を押さえ定規7に押圧された状態で作業台13の上面に固定される。
ステップA20(第一工程)では、レーザー照射装置14でフィルム1の外表面1eにレーザー光が照射され、ハーフカットライン4が形成される。ハーフカットライン4は、フィルム2の端子部2cに対向するフィルム1の対向部1dの外周に沿って切削される。このステップA20は、ステップA10よりも先に実施することもできる。つまり、予めハーフカットライン4が形成されたフィルム1,2同士を貼り合わせることで表示装置10を形成してもよい。この場合、フローチャート上ではステップA10とステップA20との順序が逆になる。
ステップA30(第五工程)では、エアノズル6から対向部1dの延在方向に沿って第二エアが噴射される。第二エアは、フィルム1の対向部1dとフィルム2の端子部2cとの間の隙間を拡大するように作用し、ブレード5がその隙間に進入しやすくなる。
ステップA40(第三工程)では、対向部1d及び端子部2cの隙間に対してブレード5が挿入される。ブレード5の挿入方向は、図5に示すように、ハーフカットライン4の延在方向に対して垂直な方向である。このとき、フィルム2の端子部2cと接触しないようにブレード5が水平に維持され、端子部2cとの間隔dが保たれる。
ステップA50(第三工程)では、隙間に挿入されたブレード5が回転方向に駆動される。ブレード5は、図5に示すように、軸Pを中心として回転移動し、フィルム1の対向部1dを上方に持ち上げながら、破線の位置まで移動する。また、ブレード5が移動する過程で、ハーフカットライン4の底面4aと対向部1dの表面との間の薄肉部分に引張力が発生し、ハーフカットライン4の端部に亀裂が生じる。この亀裂は、次のステップでハーフカットライン4の破断を進行させるためのきっかけとなる。なお、ハーフカットライン4の端部に亀裂が生じた後、ブレード5を図5中に実線で示す位置まで移動させてもよいし、破線の位置で保持してもよい。
ステップA60(第四工程)では、エアノズル6から対向部1dの延在方向に沿って第一エアが噴射される。第一エアは、前ステップで生じたハーフカットライン4の端部の亀裂を拡大し、その亀裂をハーフカットライン4に沿って進行させるように作用する。これにより、図6に示すように、対向部1dがハーフカットライン4に沿って矢印E方向へと徐々に剥がれ、破断が進行する。
亀裂の進行に伴って切断位置が第一エアの照準位置からずれた場合には、例えば手動でエアノズル6の俯角を変更してもよい。例えば、照準位置をハーフカットライン4の延在方向に沿って移動させ、第一エアによって対向部1dに与えられる圧力が最も大きくなるように、第一エアの噴射方向を制御する。これにより、対向部1dが迅速にハーフカットライン4に沿って剥がされ、めくり上げられる。また、破断がハーフカットライン4の全長に渡って進行すると、対向部1dがフィルム1から完全に除去され、フィルム2の端子部2cが露出した状態となる。
なお、ここで噴射される第一エアとして、ステップA30で噴射される第二エアと同じものを用いる場合には、ステップA30での第二エアの噴射をそのままステップA60に至るまで継続させてもよい。この場合、ステップA50でハーフカットライン4に亀裂が生じた時点でステップA60が開始され、破断を進行させる工程が開始されるものとみなすことができる。
[3−2.エアノズル自動制御]
図10(b)は、図10(a)に示すフローのステップA60をステップB10及びステップB20に変更したものである。このフローチャートは、エアノズル駆動機構16によるエアノズル6の自動制御を想定したものである。なお、ステップA10〜A50は前述のフローチャートと同一であり、説明を省略する。
ステップB10では、少なくとも切断位置の近傍の対向部1dが、図8(a)に示すようなカメラ9で撮影される。ここで撮影された図8(b)に示すような画像は画像処理装置に伝達され、対向部1dのめくれた部分とめくれていない部分との境界位置が特定される。これに基づいてハーフカットライン4の切断位置が特定され、切断開始箇所から切断位置までの水平距離Lが算出される。
また、ステップB20では、前ステップで算出された水平距離Lに基づき、エアノズル駆動機構16によってエアノズル6の俯角θが制御される。俯角θは水平距離Lが増大するほど小さくなるように制御される。これにより、エアノズル6の照準位置がハーフカットライン4の切断位置に追従することになる。切断箇所には、対向部1dが上方へ持ち上げられる際に生じる剪断力だけでなく、切断されためくれ部分が第一エアの流れに靡いて発生する引張力や剪断力が作用し、迅速に破断が進行する。その後、対向部1dがフィルム1から完全に除去されると、フィルム2の端子部2cが露出した状態となる。
[4.効果]
上記の実施形態の一例により得られる効果の一例について説明する。
上記の実施形態では、二つのフィルム1,2の貼着後に対向部1dを除去する工程が実施される。例えば、対向部1dを除去するための工程(ステップA30〜A60)が、フィルム1,2同士を貼り合わせる工程(ステップA10)の後工程として実施される。これにより、フィルム1,2の貼着前の剛性の低下を回避することができるとともに、透明電極層の配線ライン1aや電極端子1bの保護性を向上させることができる。
また、上記の実施形態では、ハーフカットライン4の端部に亀裂を生じさせる際に、ブレード5をハーフカットライン4の延在方向に対して平行移動させるのではなく、ハーフカットライン4の延在方向に垂直な面内で移動させている。これにより、図5に示すように、ハーフカットライン4の端部に引張力が作用する。この引張力は、例えば従来の製造方法に係る剪断力とは異なり、部材の断面積の小さい部位に集中しようとする特性があるため、仮にハーフカットラインの位置が加工公差によってずれた場合であっても、最も肉厚の薄い溝下部分に引張力が作用することになる。これにより、正確かつ確実に、ハーフカットライン4の端部に亀裂を生じさせることができ、対向部1dを除去することができる。なお、この亀裂は、対向部1dが剥離を開始するきっかけとなる。
特に上記の実施形態では、図5に示すように、軸Pを中心としてブレード5を回転駆動しているため、ハーフカットライン4の底面4aと対向部1dの表面との間の薄肉部分に作用する引張力を増大することができ、迅速に亀裂を生じさせることができる利点がある。
さらに、上記の実施形態では、ブレード5によって最初の亀裂を発生させた上で、エアノズル6から対向部1d及び端子部2cの隙間に向かって第一エアを噴射している。例えば、ステップA60の時点では、その前ステップであるステップA50ですでに亀裂が生じているため、ステップA60では新たな亀裂を生じさせるのに必要な引張力,剪断力を与える必要がなく、亀裂をハーフカットライン4に沿って拡大,進行させるのに必要な引張力,剪断力を与えればよいことになる。一般に、すでに形成された亀裂を拡大するのに必要な力は、新たな亀裂の生成に係る力よりも小さいため、ステップA60では過剰に大きな力を与えなくても、スムーズに亀裂を進行させることが可能となる。このように、亀裂を迅速に拡大,進行させることができる。
なお、上記の実施形態では、圧搾空気の圧力で対向部1dをフィルム1から取り除いているため、ハーフカットライン4の形状が直線状でなくても綺麗に切断することができる。例えば、図11(a),(b)に示すように、電極端子1bの配置に応じて部分的に対向部1dの幅が狭くなっている場合や、対向部1dの延在方向の両端部でハーフカットライン4が屈曲しているような場合であっても、迅速かつ正確に対向部1dを取り除くことができる。つまり、フィルム1における長端辺1fとハーフカットライン4との距離や、フィルム2における短端辺2fとハーフカットライン4との距離は必ずしも一定である必要はない。
また、上記の実施形態では、第一エアをハーフカットライン4の延在方向に沿って噴射しているため、ハーフカットライン4の下部における引張力,剪断力の作用箇所をハーフカットライン4の延在方向に沿って移動させることができ、ハーフカットライン4に沿って亀裂を進行させやすくすることができる。これにより、例えば従来の製造方法のように刃物を使用しなくても亀裂を拡大,進行させることができ、第一エアの圧力を利用して対向部1dを剥離,除去することができる。なお、本製造工程で刃物を使用するのは、ハーフカットライン4の破断を進行させるためのきっかけとなる亀裂を生じさせるステップA50のみである。
また、上記の実施形態では、ステップA40でブレード5を対向部1d及び端子部2cの隙間に挿入する前にエアノズル6から第二エアを噴射して、ブレード5を隙間に入りやすくしている。このような施工手順により、隙間の寸法を拡大することができ、ブレード5とフィルム1,2との意図しない接触を防止することができ、ブレード5の位置の制御精度を向上させることができる。
なお、本実施形態のブレード5には切断機能が要求されておらず、すなわちその先端を鋭利に形成する必要もない。したがって、端子部2cとの接触時に電極端子2aを傷つけないような形状,素材のブレード5を用意することができ、これにより製品品質の低下を防止することができる。
エアノズルの操作手法に関して、第一エアの照準位置をハーフカットライン4に沿って移動させることで、対向部1dを容易にめくり上げることができる。この場合、照準位置の移動手法は、手動であっても自動であってもよい。これにより、容易かつ迅速にハーフカットライン4を切断することができ、対向部1dを素早く確実に剥離させることができる。
また、例えば図8,図9に示すように、カメラ9,9′による撮影画像を用いてハーフカットライン4の切断位置を特定する構成とした場合には、第一エアの噴射方向を正確に制御することができ、対向部1dを素早く確実に剥離させることができる。
このように、上記の実施形態によれば、表示装置10の製造工程における生産性及び品質をともに向上させることができる。
[5.変形例]
上述の実施形態では、軸Pを中心としてブレード5を回転させることでハーフカットライン4の端部に亀裂を生じさせるものを例示したが、このような最初の亀裂を生じさせるためのブレード5の移動方向はこれに限定されない。例えば、図5中に実線で示す位置からブレード5をフィルム2の板面に対して垂直上方に移動させた場合であっても、ハーフカットライン4の底面4aと対向部1dの表面との間の薄肉部分に引張力が発生し、亀裂が生じる。同様に、二枚のフィルム1,2間の隙間よりも厚みの大きい部位を持ったくさび状のブレード5を使用した場合、ブレード5の下端面とフィルム2の電極端子2bとの間に少なくとも間隔dを保持しながらブレード5を対向部1dの下方へと挿入し、ハーフカットライン4に近づけるように駆動すれば、対向部1dがブレード5の上面に接触して上方に押圧されることになり、薄肉部分に引張力が発生する。つまり、ブレード5の移動方向が少なくともハーフカットライン4の延在方向に平行な方向以外であれば、亀裂の発生を誘起することが可能である。したがって、ブレード5の移動方向はハーフカットライン4の延在方向に対する垂直方向の成分を含む方向であればよい。
なお、ここでいうブレード5の移動方向とは、作業台13に固定された表示装置10に対する相対的な方向である。したがって、ブレード5を移動させる代わりに、表示装置10を移動させて同様の作用効果を得ることも可能である。
また、上述の実施形態では、エアノズル6の噴射方向の俯角θを水平距離Lに応じて制御するものを例示したが、俯角θの代わりにエアノズル6自体をハーフカットライン4の延在方向に摺動させることも考えられる。この場合、エアノズル6の噴射口の位置を水平距離Lに応じて移動させれば、俯角θをほとんど変化させることなく切断位置の近傍に第一エアを吹き当てることが可能となる。また、対向部1dに作用する圧力を調整することが可能となり、対向部1dをより容易に剥離させることができる。
さらにこの場合、図8,図9に示すような検出装置を用いてエアノズル6の噴射口の位置を制御すれば、エアノズル6の噴射口から第一エアの照準位置までの距離が一定となるため、エアノズル6からの噴射圧が一定であれば、対向部1dに与えられる圧力も一定となる。これにより、対向部1dをより素早く確実に剥離させることができる。
なお、エアノズル6をハーフカットライン4の延在方向に移動させる代わりに、エアノズル6を作業台13に固定し、表示装置10をエアノズル6に対してハーフカットライン4の延在方向に移動させる構成としてもよい。このような構成でも、第一エアの照準位置をハーフカットライン4に沿って移動させることができ、対向部1dをフィルム1から剥離させることができる。
また、上述の実施形態では、二枚のフィルム1,2を貼り合わせた表示装置10のうち、一方のフィルム1の対向部1dを剥離するための製造方法及び製造装置を例示したが、フィルム1の対向部1dとフィルム2の対向部2dとを同時に剥離,除去するものとしてもよい。この場合、二組のブレード5と二組のエアノズル6とを用意し、各々のエアノズル6からのエアの噴射方向が各フィルム1,2のハーフカットライン4の延在方向に沿うように配置する。また、各ブレード5は、各ハーフカットライン4に最初の亀裂を生じさせる位置に設ける。フィルム1の対向部1d及びフィルム2の対向部2dの双方に干渉しない位置に押さえ定規7の配置や作業台13の形状を設定することで、フィルム1の上面側で対向部1dを剥がしつつ、フィルム2の下面側で対向部2dを剥がすことができる。
なお、上述した各実施形態及び変形例に関わらず、これらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態及び変形例の各構成及び各処理は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。また、上述した開示により本実施形態を当業者によって実施・製造することが可能である。
1 フィルム(第一基板)
1a 配線ライン
1b 電極端子
1c 端子部
1d 対向部
1e 外表面
1f 長端辺
2 フィルム(第二基板)
2a 配線ライン
2b 電極端子
2c 端子部
2d 対向部
2f 短端辺
3 液晶層(表示素子)
4 ハーフカットライン(溝)
4a 底面
5 ブレード(爪部材)
6 エアノズル(噴射手段)
7 押さえ定規
8,8′ 光源
9,9′ カメラ
10 表示装置
13 作業台
14 レーザー照射装置
15 ブレード駆動機構
16 エアノズル駆動機構
20 製造装置

Claims (9)

  1. 導電層及び端子を有する第一基板と第二基板との間に表示素子を挟装してなる表示装置の製造方法であって、
    前記第一基板の前記端子との対向部の輪郭をなす溝を前記第二基板に形成する第一工程と、
    前記第一基板及び前記第二基板を互いに貼着する第二工程と、
    前記第二基板の前記対向部と前記第一基板の前記端子との隙間に爪部材を挿入するとともに、前記溝の延在方向に対する垂直方向の成分を含む方向に前記爪部材を移動させる第三工程と、
    前記隙間に向かって第一気体を噴射する第四工程と
    を備えたことを特徴とする、表示装置の製造方法。
  2. 前記第三工程において、前記隙間に挿入された前記爪部材を、前記溝の延在方向を中心軸として回転移動させる
    ことを特徴とする、請求項1記載の表示装置の製造方法。
  3. 前記第四工程において、前記溝の延在方向に沿って前記第一気体を噴射する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の表示装置の製造方法。
  4. 前記第一工程及び前記第二工程の後かつ前記第三工程の前に、前記隙間に向かって第二気体を噴射する第五工程を備える
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の表示装置の製造方法。
  5. 前記第四工程において、前記第一気体が噴射される照準位置を前記溝の延在方向に沿って移動させる
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の表示装置の製造方法。
  6. 前記第四工程において、前記対向部を撮影した画像に基づき、前記溝の切断位置に前記照準位置を追従させる
    ことを特徴とする、請求項5記載の表示装置の製造方法。
  7. 前記第四工程において、前記第一気体の噴射口の位置を前記溝の延在方向に沿って移動させる
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の表示装置の製造方法。
  8. 前記第四工程において、前記対向部を撮影した画像に基づき、前記溝の切断位置に前記噴射口の位置を追従させる
    ことを特徴とする、請求項7記載の表示装置の製造方法。
  9. 導電層及び端子を有する第一基板と第二基板との間に表示素子を挟装してなる表示装置の製造装置であって、
    前記第一基板の前記端子との対向部の輪郭をなす溝を前記第二基板に形成する加工手段と、
    前記第一基板に貼着された前記第二基板の前記対向部と前記第一基板の前記端子との隙間に挿入されるとともに、前記溝の延在方向に対する垂直方向の成分を含む方向に駆動される爪部材と、
    前記隙間に向かって第一気体を噴射する噴射手段と
    を備えたことを特徴とする、表示装置の製造装置。
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