JP2012140954A - 蒸気タービン用の取り外し可能な蒸気入口アセンブリ - Google Patents

Abstract

【課題】蒸気タービンの上部排気フードの吊り上げを容易にするために、蒸気タービン用の取り外し可能な蒸気入口アセンブリ及び吊り上げ取付具を提供する。
【解決手段】取り外し可能な蒸気入口アセンブリ本体１３１は、吊り上げ時にタービン内部ケーシング１２５の蒸気入口１２８から取り外され、吊り上げ取付具１６０を用いて上部排気フード１１５に取り付けられる。蒸気入口アセンブリ１３１の取り外しによって吊り上げ用のクリアランス高さ１９５を実質的に低くし、タービン建屋の高さを低くすることと大幅な経費節減が可能になる。
【選択図】図５

Description

本発明は、概して、蒸気タービンに関し、より詳細には、蒸気タービンの排気フード内の構成要素へのアクセスを必要とする保守作業に関する。

蒸気タービン低圧セクションの外側シェルは、一般に排気フードと呼ばれる。排気フードの主な機能は、蒸気を最少圧力損失で内側シェルの最終段バケットから復水器に転送することである。通常、排気フードの下半分は、蒸気タービンの内部ケーシングを支持すると共に、ロータのための支持構造体としても作用する。上部排気フードは、通常、フードの下半分に蒸気を案内するためのカバーである。大型の複流低圧蒸気タービン用のフードは、大きな寸法及び重量のものであり、通常は現場においてのみ組み立てられる。多くの蒸気タービンでは、蒸気タービンの内部ケース、例えば複流／下向き排気ユニットは、垂直方向に分割され、タービンの対向する側面及び端部に沿って延在する包括的排気フードを有する。この大型のボックス状構造体は、タービンの低圧セクション全体を収容する。タービンからの排出蒸気出口はほぼ円錐形状であり、蒸気排気は、ほぼ軸方向に延在する流れ方向からその軸方向流れ方向に対して９０度の流れ方向に再配向される。この９０度の流れ方向は、あらゆる平面において下方向、上方向又は横方向とすることができる。従って、蒸気タービン用の排気フードは、円錐断面の出口端部において蒸気流れを直角に方向転換及び拡散させる大型の直線状構造体を構成する。

上半分から水平方向に分割された排気フードの下半分は、蒸気の排気流を通常は排気フードのほぼ真下に設置される復水器に案内する。下部排気フードは、一般に、タービンの内部ケーシング及びダイヤフラムなどのような関連する蒸気経路部品を支持する。下部排気フードには、更に、その外側にかかる大気圧とその内部におけるほぼ真空状態との間での外部圧力勾配によって荷重が加わる。下部排気フードシェルは、一般に、炭素鋼板を用いた組立構成のものである。下部排気フードの典型的な側壁は、平坦であり、垂直方向に配向される。真空荷重下での側壁の内向き撓みに対する抵抗力を与えるために、下部排気フードには、昔から、内部横方向及び縦方向プレート及びストラットが設けられてきた。これらの内部横方向及び縦方向プレート及びストラットは、タービンケーシングのほぼ真下で側壁まで延在するウェブを形成する。

図１は、排気フード１０を備えた低圧複流蒸気タービン５の典型的構成を示す。排気フード１０は、水平継手２２において嵌合する上部排気フード１５及び下部排気フード２０を含む。タービン内部ケーシング２５は、複数の支持パッド（図示せず）で下部排気フード２０上に支持される。これらのパッドから低圧タービン用の外部基礎（図示せず）に荷重を分散させるために、様々な支持構造体が横方向プレート４０の形態で存在する。このような横方向プレート４０は、側壁４５及び端壁５０の吸引作用を防止し、内部ケーシング２５上に作用する荷重によってフード上に加わる荷重を分散させる。下部排気フード２０は、更に、タービンロータ７０のための軸シール（図示せず）及び端部軸受７５の支持部位を提供する。下部排気フード２０は、外部基礎（図示せず）上に載置する骨組を含むことができる。側壁４５及び端壁５０は、溶接又はその他の既知の接合方法によって継ぎ目で接合された平坦な金属プレートで構成できる。蒸気入口３０は、上部排気フード１５の頂部を貫通し、上部排気フードを用いたシール５５を含む。蒸気入口３０は、蒸気をタービン内部ケーシング２５の蒸気室３５に入れる。蒸気入口３０は、タービン内部ケーシング２５の一体部品として製造してもよく、別々に製造してタービン内部ケーシングに溶接してもよい。蒸気入口からの蒸気は、一連の固定静翼６０によって動翼６５まで案内されて、タービンロータ７０を駆動する。タービンロータ７０のための軸受ハウジング７５は、排気フード１０の軸方向端部に設けられる。

排気フード１０の内部又はタービン内部ケーシング２５の内部へのアクセスが必要な場合、上部排気フード１５は取り外すことができる。そのようなアクセスは、予防保守、修理保守又は改良のために必要になることがある。上部排気フードの大きな寸法及び重量のため、吊り上げを行なうためには大型天井クレーンが必要とされる。上部排気フードは、内部ケーシング２５に取り付けられたままの最も高い障害物である蒸気入口３０の頂部３１を超えるのに十分な高さまで吊り上げなければならない。ガスタービン発電所の建設費を分析するために行なわれた研究は、頂部の高さを超えるためにそのような施設に対してコンクリートブロック壁を設けるのに、施設の高さの１メートル当たり約３００，０００＄〜３５０，０００＄、又は施設の高さの１インチ当たり最高約１０，０００＄が必要であることを示唆した。

米国特許７３３１７５４号明細書

従って、発電所の高さ、ひいては施設費用を制限するためのタービン設備及び方法を提供することが望ましいことになる。

簡潔に言えば、本発明の一態様によると、タービン内部ケーシングを備えた蒸気タービンの排気フードの上部排気フードを吊り上げるのに必要なクリアランス高さを制限するための方法が提供されており、その場合、上部排気フードは、上部排気フード内に制限高さ干渉構成要素を含む。この方法は、蒸気タービンから取り外し可能な上部排気フード内に制限高さ干渉構成要素を製作するステップと、次に、制限高さ干渉構成要素を上部排気フードに取り付けるステップとを含む。制限高さ干渉構成要素は、その後、上部排気フードに取り付けられたまま吊り上げられる。

本発明の別の態様によると、蒸気タービン用の上部排気フードセクションを取り外すための構成が提供される。この構成は、蒸気タービンと、上部排気フード及び下部排気フードを含む蒸気タービン用の排気フードと、排気フード内に配置されたタービン内部ケーシングとを含む。外部蒸気配管は、蒸気タービンに蒸気を供給する。取り外し可能な蒸気入口アセンブリは、外部蒸気配管とタービン内部ケーシングとの間に配置され、上部排気フードの密封貫通部を通って延在する。取り外し可能な蒸気入口アセンブリは、そのように配置される場合、上部排気フードの取り外し用の制限高さ干渉構成要素を含む。

この構成はまた、取り外し可能な蒸気入口アセンブリと、それを通って取り外し可能な蒸気入口アセンブリが延在する上部排気フードのセクションとに取り付け可能な吊り上げ取付具を含む。天井クレーン等の吊り上げ装置は、上部排気フードの吊り上げが可能な位置に配置される。

本発明の更なる態様によれば、蒸気タービンが提供される。この蒸気タービンは、水平フランジで接合された上部排気フード及び下部排気フードを含む排気フードに排出する。この蒸気タービンは、排気フード内に配置されたタービン内部ケーシングを含む。外部蒸気配管は、蒸気タービンに蒸気を供給する。取り外し可能な蒸気入口アセンブリは、外部蒸気配管とタービン内部ケーシングとの間に配置される。蒸気入口アセンブリは、上部排気フードの密封貫通部を通って延在する。吊り上げ取付具は、取り外し可能な蒸気入口アセンブリと、それを通って取り外し可能な蒸気入口アセンブリが延在する上部排気フードのセクションとに取り付け可能であり、上部排気フードの吊り上げ中に上部排気フードが取り外し可能な蒸気入口アセンブリを支持できる。

本発明のこれら及びその他の特徴、態様、及び利点は、図面を通して同様の符号が同様の部品を表す添付図面を参照して以下の詳細な説明を読むことによってより良く理解できるであろう。

一体型タービン内部ケーシング及び固定蒸気入口アセンブリを備えた典型的な従来技術の蒸気タービンを示す。 蒸気タービンの上部排気フード内の取り外し可能な蒸気入口アセンブリの構成に関する一実施形態の断面図を示す。 上部排気フードの吊り上げ中に上部排気フードによって取り外し可能な蒸気入口アセンブリを支持するための吊り上げ取付具の拡大等角図を示す。 排気フードの吊り上げ中に取り外し可能な蒸気入口アセンブリを蒸気タービンの上部排気フードに取り付けるために吊り上げ取付具を利用した構成の一実施形態に関する断面図を示す。 吊り上げ取付具を用いた、取り外し可能な蒸気入口アセンブリを備えた蒸気タービンの上部排気フードの吊り上げの断面図を示しており、上部排気フードは制限クリアランス高さを超えている。 上部排気フード内に制限高さ干渉構成要素を含む蒸気タービンの上部排気フードの取り付けに必要なクリアランス高さを制限するための本発明の方法に関するフローチャートを示す。 上部排気フード内に制限高さ干渉構成要素を含む蒸気タービンの上部排気フードの取り外しに必要なクリアランス高さを制限するための本発明の方法に関するフローチャートを示す。

下部排気フード及びタービン内部ケーシングから自由に離して吊り上げるためには、上部排気フードは、内部ケーシングに固定された、又は排気フード空間内に残っている最も高い構成要素を垂直に越えなければならない。本発明の以下の実施形態は、タービン内部ケーシングから容易に取り外すことができ、上部排気フードと一緒に吊り上げることができるタービン蒸気入口アセンブリを提供することによって、施設高さを制限し、それによって発電所施設の大幅な経費削減を可能にすることなどの多くの利点を有する。そのような経費節減は、発電所高さの１インチ当たり約１０，０００＄に達し得る。吊り上げ構成は、固定蒸気入口アセンブリに関する従来技術の構成に比べて、大きな高差にある最も高い構成要素を超えることで、壁高さを低くすることを可能にすることによって発電所作業員と大きな施設費用を抑えられることになるかもしれない。

再び図１の従来技術を参照すると、蒸気入口３０は、溶接又はタービン内部ケーシングの初期組み立てによってタービン内部ケーシングにしっかり固定されており、蒸気入口は、タービン内部ケーシング２５から容易に取り外すことができない。更に、蒸気入口３０の頂部３１は、上部排気フードが下部排気フード及びタービン内部ケーシングから自由に離して吊り上げるために越えなければならない最高点を形成する。蒸気入口３０の高さは、約５フィートである。従って、上部排気フードを取り外すためには、そのような吊り上げにとって最高のクリアランス高さである蒸気入口３０の頂部３１より上に吊り上げなければならない。

本発明の一実施形態によれば、蒸気タービン１００用の取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０の構成９０が図２に示されている。取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０の本体１３１は、タービン内部ケーシング１２５への蒸気入口１２８に対して外側半径方向端部から内側半径方向端部までの領域に適合する漏斗状に形成できる。取り外し可能な蒸気入口アセンブリの中央蒸気開口部１３６を備えた底部フランジ１３２は、タービン内部ケーシング１２５から上方に延在する蒸気入口フランジ１２６に取り付けるように構成される。蒸気入口フランジ１２６は、タービン内部ケーシング１２５内の蒸気入口室１２７の上に蒸気開口部１２８を含む。取り外し可能な蒸気入口アセンブリの底部フランジ１３２は、タービン内部ケーシング１２５の上面１２４の上の蒸気入口フランジ１２６にボルト締めしてもよい。ボルト締めされたフランジ１２６，１３２へのアクセスは、上部排気フード１１５上の様々な位置に配置されたマンウェイカバー１４０を通って行なうことができ、蒸気タービン１００が停止した場合は要員のアクセスを可能にしてタービン内部ケーシング１２５から蒸気入口アセンブリ１３０の底部フランジ１３２のボルト締め又はボルト外しを行なうことができる。

蒸気入口アセンブリ１３０の本体１３１は、上部排気フード１１５を通って外方に、且つタービン内部ケーシング１２５の蒸気入口室１２７の上に延在する。蒸気入口アセンブリ本体１３１の外側半径方向端部は、中央蒸気開口部１３７を備えた頂部フランジ１３３を含む。複数のボルト穴１３５を、取り外し可能な蒸気入口アセンブリの頂部フランジ１３３の外周１３４の周囲に配設してもよい。複数のボルト穴１３５は、高圧タービン、中圧タービン又はその他の熱源（図示せず）等の蒸気源からの蒸気入口配管１７０に対するボルト締め取付を提供できる。

取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０の頂部フランジ１３３は、上部排気フード１１５の最高高さ１７５とほぼ等しい高さに配置される。上部排気フード１１５の頂面の貫通部１４１は、蒸気入口アセンブリ１３０の頂部フランジ１３３を収容して蒸気入口配管１７０の蒸気配管入口フランジ１７１と接続するために提供される。上部排気フード１１５の頂面１４７の貫通部１４１は、周縁フランジ１４５を含んでもよい。上部排気フード１１５の頂部部分１４２の貫通部１４１の内面１４２と蒸気入口アセンブリ１３０の頂部フランジ１３３の外面１３４との間には、ベローズ要素１８０を配置してもよい。ベローズ要素１８０は、上部排気フード１１５の貫通部周縁フランジ１４５の凹部１８３と水平方向に係合する外側シール面１８１を含んで、上部排気フード１１５において蒸気入口アセンブリ１３０に対する外側シールを形成できる。ベローズ要素１８０は、蒸気入口アセンブリ１３０の頂部フランジ１３３の凹部１８４と水平方向に係合する内側シール面１８２を更に含んで、蒸気配管入口フランジ１７１と共にベローズ要素と頂部フランジ１３３との間を密封できる。貫通部周縁フランジ１４５は、外側半径方向面１８５上にボルト／ボルト穴１８６を更に含んでもよく、これは周縁フランジ１４５の凹部１８３の外側シール１８１を密接させ、更により詳細に後述するように蒸気入口アセンブリ１３０の吊り上げを容易にすることになる。外側シール面１８１及び内側シール面１８２は、蒸気入口アセンブリ１３０の周囲の排気フード１１０の完全性を維持する。ベローズ要素１８０は、上部排気フード１１５の内部及び外部の温度及び圧力変動による上部排気フード１１５の屈曲に適応する。

水平継手フランジ１１７は、上部排気フード１１５を下部排気フード１２０の水平継手フランジ１２１に接合する。

図３は、本発明の吊り上げ取付具１６０の一実施形態の等角図を示す。吊り上げ取付具１６０は、主プレート１６８の頂面１６７が見えている。内側ボルト穴配列１６５は、蒸気入口アセンブリ１３０の頂部フランジ１３３（図４）に締結するために使用される。外側ボルト穴配列１６６は、上部排気フードの周縁フランジ１４５（図４）に締結するために使用される。

図４は、吊り上げ取付具１６０を備えた取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０に関する実施形態９０を示す。吊り上げ取付具１６０は、上部排気フードが吊り上げられた時に取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０を上部排気フード１１５に対して保持する。吊り上げ取付具は、上部排気フード１１５上の取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０の貫通部１４１（図２）の上に配置された主プレート１６８を含む。主プレート１６８は、内側絶縁体１６２及び外側絶縁体１６３を含む。内側絶縁体は、吊り上げ取付具１６０を取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０の頂部フランジ１３３まで延在する。外側絶縁体１６３は、吊り上げ取付具１６０を周縁フランジ１４５まで延在する。吊り上げ取付具１６０上の内側ボルトパターン１６１は、内側絶縁体１６２内を頂部フランジ１３３上の相補的ねじ穴１３５へと延びる。これらのボルト穴１３５（図２）は、外部蒸気入口配管１７０を蒸気入口アセンブリ１３０の頂部フランジ１３３に取り付ける通常作業時にも使用される。外側ボルトパターン１６４は、外側絶縁体１６３内を延び、上部排気フード１１５上の頂部貫通部１４１の周囲の周縁フランジ１４５のボルト／ボルト穴１８６（図２）と相補的である。

蒸気配管入口フランジ１７１（図２）を備えた蒸気入口配管１７０が取り外された後、吊り上げ取付具１６０を上部排気フード１１５と蒸気入口アセンブリ１３０の頂部フランジ１３３との両方にボルト締めすることによって、蒸気入口アセンブリを上部排気フードに取り付けることができる。

図５は、吊り上げ取付具を利用した、上部排気フードと取り外し可能な蒸気入口アセンブリとの一体吊り上げを示している。吊り上げは、吊り上げ線１９１によって上部排気フード１１５上の様々な位置に配置された吊り金具１９２に取り付けられた天井クレーン（図示せず）等の何らかの適切な手段を利用できる。タービン内部ケーシング１２５の蒸気入口フランジ１２６から蒸気入口アセンブリ１３０のボルト外しを行なうと、蒸気入口アセンブリは、上部排気フード１１５の吊り上げ中、吊り上げ取付具１６０を介して上部排気フード１１５に支持される。蒸気入口アセンブリ１３０は、上部排気フード１１５が吊り上げられると吊り上がることになる。以前、蒸気入口がタービン内部ケーシング１２５に取り外せないように固定されていた場合に必要だったように、蒸気入口３０（図１）の頂部の上の上部排気フード１１５を超える必要はなくなる。本発明の構成では、吊り上げ１９５には、タービン内部ケーシング１２５に対する蒸気入口フランジ１２６である、制限高さ干渉構成要素１９６より上に上部排気フードの水平フランジを上げる必要があるだけである。そして、上部排気フード１１５は、蒸気タービン１００の下部排気フード１２０から離して適切な着地点に移動させることができる。

従って、取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０を用いた吊り上げでは、上部排気フード１１５の必要な吊り上げは、取り外し可能な蒸気入口アセンブリの高さだけ減る。例示的なケースでは、取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０の高さは約５９インチである。排気フードの吊り上げに必要な高さが５９インチ減ることによって、建屋の高さを同じく５９インチだけ減少させることができる。建屋の高さを５９インチ低くすることによる建築構造上の節減は、式１によって求めることができる。
経費節減＝５９インチ（高さの減少）×＄１０，０００（壁の高さの１インチ当たり）＝＄５９０，０００ 式１
取り外し可能な蒸気入口アセンブリを備えた蒸気タービンに対する上部排気フードの取り付け及び取り外しに関する方法もまた提供される。下部排気フード１２０に対する上部排気フード１１５の初期の取り付け及び二次的な取り付けでは、取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０が、蒸気入口アセンブリ吊り上げ取付具１６０にボルト締めされる。次いで、蒸気入口アセンブリ吊り上げ取付具１６０は、上部排気フード周縁フランジ１４５にボルト締めされる。

天井クレーン等の適切な吊り上げ手段１９４は、取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０を備えた上部排気フード１１５を吊り上げる。クレーンは、上部排気フード１１５を下部排気フード１２０に載せると同時に、取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０の下端フランジ１３２をタービン内部ケーシング１２５の蒸気入口１２７の頂部フランジ１２６に置く。上部排気フード１１５は、水平フランジ１１７，１２１に沿って下部排気フード１２０に取り付けることができる。上部排気フード１１５の内部空間へのアクセスは、マンウェイカバー１４０によって提供される。取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０上の底部フランジ１３２が、タービン蒸気入口１２７の頂部フランジ１２６にボルト締めされる。そして、吊り上げ取付具１６０を、取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０の頂部フランジ１３３及び上部排気フード１１５の周縁フランジ１４５から取り外すことができる。その後、蒸気入口配管１７０を、取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０の頂部フランジ１３３に取り付けることができる。

上半分の排気フード１１５の取り外しが必要な場合の二次的な停止中、蒸気入口配管１７０は、取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０からのボルト外しが行なわれる。吊り上げ取付具１６０は、取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０の頂部フランジ１３３と上部排気フード１１５のボルト締めリング１４５との両方にボルト締めされる。このようにして、上部排気フード１１５は、取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０を支持する。マンウェイカバー１４０を介して、上部排気フード１１５の内部空間へのアクセスが提供される。取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０上の下部フランジ１３２は、タービン内部ケーシング１２５の蒸気入口１２７の頂部フランジ１２６からのボルト外しが行なわれる。天井クレーンは、吊り上げ線１９１を用いて上部排気フード１１５上の吊り金具１９２に取り付けることができる。上部排気フード１１５及び取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０の両方が同時に吊り上げられて、上部排気フードが下部排気フード１２０から離れるように移動するまで干渉がなくなる。例示的な実施形態では、取り外しできないように固定された蒸気入口の高さが以前は約５９インチであったが、取り外し可能な蒸気入口アセンブリ１３０を用いた吊り上げはほぼその高さ分減ることになる。

図７及び８は、相補的な上部及び下部排気フードを備え、上部排気フード内に制限高さ干渉構成要素を含む蒸気タービンの上部排気フードケーシングの取り付け及び取り外しに必要なクリアランス高さを制限するための本発明の方法に関するフローチャートを示す。この方法は、蒸気タービンから取り外し可能なタービン排気フード内に制限高さ干渉構成要素を製作するステップと、次に、制限高さ干渉構成要素を上部排気フードと共に吊り上げるステップとを含む。

図７は、取り外し可能な蒸気入口アセンブリを備えた蒸気タービン用の上部排気フードの下部排気フードに対する取付けに関する方法のフローチャートを示す。ステップ３１０は、取り外し可能な蒸気入口アセンブリと、取り外し可能な蒸気入口アセンブリ用の貫通部を備えた上部排気フードと、取り外し可能な蒸気入口アセンブリを蒸気タービンの排気フードに取り付けるように構成された吊り上げ取付具とを提供する。ステップ３２０は、吊り上げ取付具を用いて取り外し可能な蒸気入口アセンブリを上部排気フードに取り付ける。ステップ３３０は、下部排気フード上に取り付けるために上部排気フードをクリアランス高さより上に吊り上げる。ステップ３４０は、上部排気フードを下部排気フード上に取り付けるのと同時に、取り外し可能な蒸気入口アセンブリの下端部をタービン内部ケーシングへの蒸気入口の上に置く。ステップ３５０は、取り外し可能な蒸気入口アセンブリの下端部をタービン内部ケーシングへの蒸気入口の上端部に取り付ける。ステップ３６０は、吊り上げ取付具を取り外し可能な蒸気入口アセンブリ及び上部排気フードから取り外す。

図８は、取り外し可能な蒸気入口アセンブリを備えた蒸気タービン用の上部排気フードの下部排気フードからの取り外しに関するフローチャートを示す。ステップ４１０は、タービン内部ケーシングの蒸気入口に上部排気フードの蒸気入口貫通部を介して取り付けられた取り外し可能な蒸気入口アセンブリを備えた上部排気フードを提供し、取り外し可能な蒸気入口アセンブリを上部排気フードに取り付けるように構成された吊り上げ取付具を更に提供する。ステップ４２０は、吊り上げ取付具を用いて取り外し可能な蒸気入口アセンブリを上部排気フードに取り付ける。ステップ４３０は、取り外し可能な蒸気入口アセンブリの下端部をタービン内部ケーシングへの蒸気入口から取り外す。ステップ４４０は、下部排気フードの上から上部排気フードを取り外すために上部排気フードを制限クリアランス高さより上に吊り上げる。

本明細書では様々な実施形態を説明しているが、それらの様々な要素の組合せ、変更又は改良を行なうことができ、またそれらが本発明の技術的範囲内にあることは本明細書からわかるであろう。

Claims (20)

1. タービン内部ケーシングを備えた蒸気タービンの排気フードの上部排気フードを吊り上げるのに必要なクリアランス高さを制限するための方法において、前記上部排気フードが、前記上部排気フード内に制限高さ干渉構成要素を含む場合の方法であって、
   前記蒸気タービンから取り外し可能な前記上部排気フード内に制限高さ干渉構成要素を製作するステップと、
   前記制限高さ干渉構成要素を前記上部排気フードに取り付けるステップと、
   前記上部排気フードと共に前記極限高さ干渉構成要素を吊り上げるステップとを含む、方法。
2. 前記蒸気タービンから取り外し可能な前記上部排気フード内に制限高さ干渉構成要素を製作する前記ステップは、
   前記制限干渉構成要素と前記タービン内部ケーシングとの間にフランジ継手を設けるステップを更に含む、請求項１に記載の方法。
3. 前記制限高さ干渉構成要素は蒸気入口アセンブリである、請求項２に記載の方法。
4. 前記蒸気入口アセンブリと前記タービン内部ケーシングとの間の前記フランジ継手のボルト外しを行なうステップを更に含む、請求項３に記載の方法。
5. 前記上部排気フードと共に前記制限高さ干渉構成要素を吊り上げる前記ステップは、
   前記制限高さ干渉構成要素を前記上部排気フードに取り付けるための吊り上げ取付具を設けるステップと、
   前記吊り上げ取付具を用いて前記上部排気フードに前記制限高さ干渉構成要素を取り付けるステップとを含む、請求項１に記載の方法。
6. 前記制限高さ干渉構成要素は、上部フランジ継手を備えた取り外し可能な蒸気入口アセンブリからなり、前記取り付けステップは、前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリの前記上部フランジ継手と、前記上部排気フードの貫通部の周縁フランジとの間に前記吊り上げ取付具を取り付けるステップを含む、請求項５に記載の方法。
7. 前記取り付けステップは、前記吊り上げ取付具を前記蒸気入口アセンブリの前記上部フランジ継手と前記上部排気フードの前記貫通部の前記周縁フランジとにボルト締めするステップを更に含む、請求項６に記載の方法。
8. 吊り上げ手段に取り付けられた吊り上げ線を用いて前記上部排気フードを吊り上げるステップと、
   前記上部排気フードの吊り上げ中に前記吊り上げ取付具を用いて前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリを支持するステップと、
   前記上部排気フードが前記次の制限高さ干渉構成要素を超えたら前記上部排気フードを着地点に移動させるステップとを更に含む、請求項７に記載の方法。
9. 蒸気タービン用の上部排気フードセクションを取り外すための構成であって、
   蒸気タービンと、
   上部排気フード及び下部排気フードを含む前記蒸気タービン用の排気フードと、
   前記排気フード内に配置されたタービン内部ケーシングと、
   前記蒸気タービンに蒸気を供給する外部蒸気配管と、
   前記外部蒸気配管と前記タービン内部ケーシングとの間に配置され、前記上部排気フードの密封貫通部を通って延在する取り外し可能な蒸気入口アセンブリであって、そのように配置される場合、前記上部排気フードの取り外し用の制限高さ干渉構成要素を含む前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリと、
   前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリと、それを通って前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリが延在する前記上部排気フードのセクションとに取り付け可能な吊り上げ取付具と、
   前記上部排気フードの吊り上げを可能にする位置に配置された吊り上げ手段とを含む、構成。
10. 前記タービン内部ケーシング上の蒸気入口フランジと、
    前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリ上で、蒸気タービン運転用に前記外部蒸気配管にボルト締めされた頂部蒸気フランジと、
    前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリ上で、蒸気タービン運転用に前記タービン内部ケーシング上の前記蒸気入口フランジにボルト締めされた底部蒸気フランジとを更に含む、請求項９に記載の方法。
11. 前記上部排気フードの吊り上げのために、前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリの前記底部蒸気フランジは前記タービン内部ケーシングの前記蒸気入口フランジから取り外され、前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリの前記頂部蒸気フランジは前記外部蒸気配管から取り外される、請求項１０に記載の構成。
12. 前記上部排気フードの吊り上げのために、前記吊り上げ取付具は、前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリと前記上部排気フードとの間に取り付けられる、請求項１１に記載の構成。
13. 前記上部排気フードは、前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリの前記貫通部の周囲の周縁フランジを含み、前記上部排気フードの吊り上げのために、前記吊り上げ取付具は、前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリの前記頂部フランジを前記上部排気フードの前記周縁フランジに取り付ける、請求項１２に記載の構成。
14. 前記吊り上げ手段は、前記上部排気フードの前記周縁フランジに取り付けられた前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリを用いた一体吊り上げで前記上部排気フードを吊り上げ、吊り上げに関する制限クリアランス高さが減少する、請求項１２に記載の構成。
15. 蒸気タービンであって、
    水平フランジで接合された上部排気フード及び下部排気フードを含む、前記蒸気タービン用の排気フードと、
    前記排気フード内に配置されたタービン内部ケーシングと、
    前記蒸気タービンに蒸気を供給する外部蒸気配管と、
    前記外部蒸気配管とタービン内部ケーシングとの間に配置され、前記上部排気フードの密封貫通部を通って延在する取り外し可能な蒸気入口アセンブリと、
    前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリと、それを通って前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリが延在する前記上部排気フードのセクションとに取り付け可能であり、前記上部排気フードの吊り上げ中に前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリを支持するように構成された吊り上げ取付具とを含む、蒸気タービン。
16. 前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリは、
    前記蒸気入口配管に取り付けるように構成された頂部フランジと、
    前記タービン内部ケーシングと接合するように構成された底部フランジと、
    前記頂部フランジと前記底部フランジとの間に蒸気を案内する漏斗本体とを含む、請求項１５に記載の蒸気タービン。
17. 前記吊り上げ取付具は、前記上部排気フードの上に取り付け、前記上部排気フードの吊り上げのために、前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリの前記頂部フランジを前記上部排気フードの周縁フランジに接合する、請求項１６に記載の蒸気タービン。
18. 前記吊り上げ取付具は、前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリの前記頂部フランジに取り付けられる内側絶縁体と、前記上部排気フードの前記周縁フランジに取り付けられる外側絶縁体とを含む、請求項１７に記載の蒸気タービン。
19. 前記上部排気フードの前記周縁フランジは、上部排気フードの吊り上げ中に前記吊り上げ取付具を介して前記取り外し可能な蒸気入口アセンブリを支持する、請求項１９に記載の蒸気タービン。
20. 密封建築物を更に含み、前記密封建築物の高さは、前記上部排気フードの必要な吊り上げ高さに従って定められる、請求項１９に記載の蒸気タービン。

Images