JP2012140796A - 鋼管矢板の被覆防食方法 - Google Patents

鋼管矢板の被覆防食方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼管矢板の従来の被覆防食の欠点を改良し、より良い防食効果をより安価なコストで実現できる鋼管矢板の被覆防食方法を提供すること。
【解決手段】防食層を内側に有する保護カバーで鋼管矢板の鋼管部を被覆防食する鋼管矢板の被覆防食方法において、前記保護カバーを2分割し、その保護カバー同士をリベットにより固定、連結する。好ましくは、さらに、鋼管矢板の鋼管部を連結する連結部に、鋼管矢板法線に対して垂直にスタッドボルトを固定し、該スタッドボルトに、前記連結部の形状に合わせて成形され且つ防食層と一体化した連結板を嵌め込み、さらに前記保護カバーの一端に予め形成されたフランジ部を嵌め込み、ナットで固定することにより、連続した保護層と防食層を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、鋼管矢板の被覆防食方法に関し、詳しくは、海岸若しくは河川の護岸壁として広く用いられている鋼管矢板の水線部付近の防食に関するもので、特に既設の構造物に適用される方法に関する。
鋼管矢板の水線部付近は一般に最も激しい腐食を生じやすく、波浪、漂流物の衝突、紫外線などにより防食層が厳しい劣化・損傷を受ける。護岸を形成する鋼管矢板は、腐食により肉厚が減少すると、護岸を維持することができなくなり、極めて危険なことになる。また、鋼管矢板が設置されている環境は、補修や補強がし難い所であることが多いため、長寿命の防食措置の必要性は極めて大きい。
従来、鋼管矢板には防食層を保護するための保護カバーが取り付けられている。この保護カバーの取り付け方法として、鋼管矢板の鋼管部と同じ径で半割り形状の湾曲板に、その湾曲方向の両側端を90〜110度の角度で曲げて増厚したフランジ部を設け、保護カバーとし、一方、鋼管部を連結するための連結部にはスタッドボルトを溶接にて取り付け、該スタッドボルトに保護カバーのフランジ部をナットにて固定することにより、保護カバーを鋼管矢板に取り付ける方法がある。
この方法による保護カバーの取り付けは、鋼管矢板がすべて同じ間隔で設置されている場合は問題ないが、一般に矢板打設時に被る力により一定の間隔で設置されることは殆どなく、その結果、フランジ近傍に隙間を生じ、その部分は防食できないことになる。
このような鋼管連結部の変化に追従させる方法として、鋼管連結部においてはスタッドボルトに保護カバーのフランジ部をナットで固定し、鋼管部においても保護カバーにフランジ部を設けて、フランジ同士をボルトナットで固定する方法が取られている。この方法は、フランジの穴径及びフランジ間隔の許容により鋼管連結部のずれによる変位を吸収し、フィット性に優れる被覆として実施されてきた。
即ち、従来の一般的な保護カバーの取り付け方法としては、図5及び図6に示すように、鋼管矢板Aの鋼管部1と同じ径で四つ割り形状の湾曲板2枚に、その湾曲方向の両側端を曲げて増厚したフランジ部2a,2aをそれぞれ設け、保護カバー2とし、一方、鋼管部1を連結するための連結部3にはスタットボルト3aを溶接にて取り付け、該スタッドボルト3aに保護カバー2のフランジ部2aの一方をナットにて固定すると共に、保護カバー2の他方のフランジ部2a同士をボルトナット2bにて固定することにより、保護カバー2を鋼管矢板Aに取り付ける方法であった。
しかし、この方法では、ボルトナットによる締め付け時に鋼管部のフランジの付け根部を起点とした曲がりの変形が発生し、フランジ近傍に隙間ができてしまう。これを防止するために変形が生じ始める前に締め付け作業を止めれば良いのだが、実際は保護カバー上部からその様子を観察することは殆ど不可能であり、仮にそのような調整が可能となっても締め付け力不足となり、展圧不足により防食上問題となる場合がある。フランジ近傍に隙間ができると、通常、防食層は保護カバーと一体化した状態で取り付けるため、その部分の鋼材は無防食となり、大きな腐食を発生する。
一方、保護カバーをリベットで固定する方法が鋼管杭を主体として知られているが(特許文献1参照)、この方法の場合は、保護カバーのラップ部に樹脂充填などによる保護被覆が施されている。また、鋼管杭の被覆防食の場合は、鋼管の全周をカバーすることから、従来から装着が一般化している保護カバー内部の緩衝層により、リベット固定に必要な隙間が確保し易いが、鋼管矢板のように半周部を2枚の保護カバーで固定する際には、ベルトによる締め込み固定時に保護カバーが内側に曲がり込み、リベットで固定する間隔を確保できなくなる。
上記のような被覆防食の代わりに、水中硬化形の塗料を用いた塗装やライニングもある。この方法は、構造物の形状に関係なく防食できる利点があるが、塗膜の耐久性は施工時の素地調整に大きく左右され、良好なブラスト処理が必須となる。しかし、既設構造物では良好なブラスト処理を行うことは難しく、仮に実施できてもすぐに発錆が起きることから、ブラスト後直ちに塗装する必要が生じる。一方、上記被覆防食では、ブラスト処理は不要で、ISO St2程度の素地調整で長期防食が果たせる。
また、塗装の塗膜自体には殆ど強度が無いため、漂流物の衝突などで比較的容易に破損してしまう。
そのほかに、モルタルもしくはコンクリートをライニングする方法もある。これはFRPや鋼製の型枠をある一定の間隔を保持して鋼管矢板に取り付け、その間にモルタルもしくはコンクリートを注入し防食をする方法である。この方法は、型枠の取り付けやコンクリート注入に大型の機械設備が必要となる。また、コンクリートの保護として型枠をそのままにしておく方法もあるが、コンクリートの強度を保つためには中に鉄筋やアンカーを内蔵する場合もあり、構造物に対する重量負荷やコスト高という課題もある(非特許文献1参照)。
また、従来、海洋環境のような腐食が厳しい場所に設置される鋼管矢板では新設時に塗装が施されていたが、既設の鋼管矢板では充分な素地調整が出来難いことからコンクリート被覆やペトロラタム被覆が適用され、その際に用いられる保護カバーはフランジを設け、そこでボルトナットにより連結固定されていた。特に近年は、防食体が軽量であること、防食効果及び耐久性に優れることなどから、ペトロラタム被覆の適用が多くなっている。
しかし、ペトロラタム被覆では、防食層と保護層が一体化した状態で取り付けるため、フランジを締め込んでいく際に、フランジの両サイドで浮き上がりが生じ、防食上問題となる場合がある。また、連結部で固定した部分が引っ張られ、大きな隙間を形成してしまうこともある。
特許第3749854号公報
「港湾鋼構造物防食・補修マニュアル」、p.107-163、平成21年11月、(財)沿岸技術研究センター発行
防食対象物の多くが水中にある鋼構造物を防食する場合、防食層を単独で鋼材面に塗布もしくは貼り付けることは難しく、一部のエポキシ系塗装に限られる。ただし、この場合もブラストによる素地調整が必要であり、また鋼管矢板のような大面積の壁状構造物に対しては、漂流物の衝突の頻度も多くなることから、防食層の保護カバーが必要となり、その結果、エポキシ系塗装以外の方法が広く適用されている。この場合、防食層は水中部での直接被覆が難しいことから、保護カバーと一体化したものが使用される。
しかしながら、保護カバーの固定方法として前述した鋼管杭などで採用されているようなフランジ方式で行うと、フランジをボルトナットで締め付ける際に発生する大きな力により、フランジ近傍や反対側の固定部で保護カバーの変形や移動が生じ、隙間となって防食上欠陥箇所となってしまう。
本発明の目的は、鋼管矢板の従来の被覆防食の欠点を改良し、より良い防食効果をより安価なコストで実現できる鋼管矢板の被覆防食方法を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成するために種々検討を重ねる中で、鋼管連結部と鋼管とのコーナーに防食層と一体化した保護カバーの一端を隙間無く取り付け固定し、該保護カバーの他端をラッシングベルトで締め付け、鋼管部における保護カバーを両サイドから寄せながら上方から押し付けてリベット固定することにより、防食上必要な防食層と鋼材表面の気密性が確保され、保護カバー固定による変形や移動も発生しないため、鋼管矢板全面に対し良好な被覆防食が達成できることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、防食層を内側に有する保護カバーで鋼管矢板の鋼管部を被覆防食する鋼管矢板の被覆防食方法において、前記保護カバーを2分割し、その保護カバー同士をリベットにより固定、連結することを特徴とする鋼管矢板の被覆防食方法を提供するものである。
本発明の鋼管矢板の被覆防食方法においては、保護カバーの一端にフランジ部を予め形成しておき、鋼管矢板の鋼管部を連結する連結部に、鋼管矢板法線に対して垂直にスタッドボルトを固定し、該スタッドボルトに、前記連結部の形状に合わせて成形され且つ防食層と一体化した連結板を嵌め込み、さらに前記保護カバーの一端に予め形成されたフランジ部を嵌め込み、ナットで固定することにより、連続した保護層と防食層を形成することが好ましい。
本発明の鋼管矢板の被覆防食方法によれば、従来の被覆防食の欠点を改良し、より良い防食効果をより安価なコストで実現できる。具体的には、例えば下記の効果を奏する。
鋼管部における保護カバーのフランジ部を無くし、その部分の固定は、保護カバーを重ねた状態でリベットを用いて固定しているため、連結部に設置したスタッドボルトを利用し、アイナットを取り付け、そこに掛けたラッシングベルトで締め込むことにより、鋼管矢板を隙間無く被覆することができる。
鋼管部における保護カバーのフランジ部が無くなったことにより、フランジ部を締め付けた際に発生する隙間がなくなり防食性能の向上が図れる。
連結部における保護カバーのフランジ部においても鋼管側から強く引っ張られることが無くなったため、フランジ近傍の隙間が殆どなくなり、この部分も防食性能の向上が図れる。
フランジ部の形状を維持するための増厚加工が不要となり、製造期間が短縮され、保護カバーの製作コストも低減できる。
フランジ部の増厚加工が不要となることから、保護カバーの大量生産が可能な機械成形が適用できるようになり、また弾力性が生じ、その弾力性により多少孔径の異なる鋼管への適用も可能となる。このことは従来のカバーが防食対象の鋼管の径にあったものだけしか使用できなかったことと比較すると、極めて生産性が良くなったことになる。
鋼管部における保護カバーのフランジ部が無くなったことにより、被覆防食後の鋼管矢板の景観が向上した。
また、従来からこの種の被覆防食では防食層にペトロラタム系防食材が用いられるが、フランジ部で保護カバーを固定する場合は、フランジ部直下に強力な圧力が付加されることから、防食材中の油分が搾り出され、外部に漏れ出すことがある。しかし、本発明の方法では、局所的に大きな展圧が加わることはないため、防食材中の油分が滲出することはない。
図1は、本発明の鋼管矢板の被覆防食方法の一実施形態を示す断面図である。 図2は、連結形状がL−Tタイプの鋼管連結部における保護カバーの取り付け方法の一例を示す拡大断面図である。 図3は、図1における保護カバーのリベット固定部の拡大図である。 図4は、連結形状がP−Pタイプの鋼管連結部における保護カバーの取り付け方法の一例を示す拡大断面図である。 図5は、従来の鋼管矢板の被覆防食方法を示す断面図である。 図6は、図5における保護カバーのフランジ固定部の拡大図である。
以下、本発明の鋼管矢板の被覆防食方法を、図面に示す好ましい実施形態について詳細に説明する。
まず、図1乃至図3に示す好ましい実施形態について説明する。
本実施形態は、鋼管連結部3の連結形状がL−Tタイプの既設の鋼管矢板Aに対して、ペトロラタム系防食材からなる防食層4を内側に有するガラス繊維強化プラスチック(FRP)製保護カバー2を使用して被覆防食する場合の一例である。
本実施形態では、まず、既設の鋼管矢板Aに付着した海生物を除去し、鋼材表面をISO St2.5以上のグレードの素地調整を行った後、鋼管連結部3の中央に、予め帯鋼に垂直にボルト5aを溶接したプレート5を溶接にて固定する。ボルト5aは、帯鋼の所定箇所に所定間隔を空けて複数個取着する。
FRP製保護カバー2は、工場にて成形加工した厚さ2〜3mmで、鋼管矢板Aの鋼管部1と同じ径で四つ割り形状のFRP製湾曲板に、JIS Z1902に規定された防食テープ(防食層4)を貼り付けて一体化したもので、その一端には幅50〜70mmのフランジ部2aが形成されている。該フランジ部2aには、防食テープの貼り付けをせず、ボルト5aに掛かる部分は切り欠き加工がなされている。
鋼管部1の鋼材表面もしくは保護カバー2の防食テープ表面には、JIS Z1903に規定された防食ペーストを塗布する。
鋼管連結部3を構成するL鋼31と鋼管の隙間に防食テープもしくはペトロラタム系マスチック材9を充填し、L鋼31の脇に窪みが生じないようにする。
而して、保護カバー2のフランジ部2aの切り欠き部分をボルト5aに嵌め込み、フランジ部2aの曲がり部が鋼管と連結部のコーナーにフィットするように、保護カバー2のフランジ部2aを鋼管連結部3に取り付け、同様にして隣接する鋼管部を被覆防食する保護カバーのフランジ部を鋼管連結部3に取り付け、幅80mm、厚さ5mmで保護カバー2と同じ長さを持つFRP製あて板6を保護カバー2の上からボルト5aに嵌め込み、ナット5bで固定する。
鋼管部1の被覆防食対象部分の残り半分に、上記と同様にして、保護カバー2を取り付ける。
保護カバー2を取り付けたボルト5aのうち、保護カバー2の上下端のボルト5a及びその間の適当なボルト5a(例えば、保護カバー2の長さが1m以上の場合はおよそ50cmピッチのボルト)にアイナットを取り付け、鋼管の両サイドのアイナットにラッシングベルトを固定し、保護カバー2を締め込む。
保護カバー2は予め50mm以上重なるように作製しておき、保護カバー2の重なり部をリベット7で固定する。なお、重なり部の上側になる保護カバー2の防食層は除去しておいてもよく、除去しなくてもよい。
保護カバー2のリベット固定部において、保護カバー2と防食層4との間に、リベット本体の長さに対し50〜90%の間隔、特に60〜75%の間隔が確保されることが好ましい。この間隔が狭すぎると、リベットによる固定が困難となり、この間隔が広すぎると、防食上好ましくない。
上記間隔は、保護カバー2と防食層4との間に、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタンなどのシート状発泡材などを貼付して緩衝層を設けることにより確保することが好ましい。
保護カバー2の重なり部をリベット7で固定した後、ラッシングベルト及びアイナットをボルト5aから外し、保護カバー2の上下端部に水中硬化形エポキシ樹脂を充填する。また、ボルト5aに、防食材が充填されたキャップ5cを被せる。
以上のようにして、鋼管連結部3の連結形状がL−Tタイプの既設の鋼管矢板Aに対して、本発明の被覆防食方法を実施することができる。
次に、鋼管連結部3の連結形状がP−Pタイプの既設の鋼管矢板Aに対して、本発明の被覆防食方法を実施する場合の一例について、図4を参照しながら説明する。
図4は、鋼管連結部3における保護カバー2の取り付け状況を拡大して示す断面図であり、鋼管部1における保護カバー2同士のリベット固定状況については、図示していないが、図1に示す実施形態と同じである。
本実施形態では、まず、図1に示す実施形態と同様にして素地調整を行った後、鋼管連結部3に、鋼管矢板法線に対して垂直にスタッドボルト3aを固定する。スタッドボルト3aは、鋼管連結部3の所定箇所に所定間隔を空けて複数個取着する。
本実施形態で使用するFRP製保護カバー2は、図1に示す実施形態で使用したものと同じものである。また、図1に示す実施形態と同様に、鋼管部1の鋼材表面もしくは保護カバー2の防食テープ表面には、JIS Z1903に規定された防食ペーストを塗布する。
本実施形態では、鋼管連結部3の形状に合わせて形成され且つ防食層と一体化したFRP製連結板8を使用する。該FRP製連結板8の所定箇所には、スタッドボルト3aの径よりもやや大きめのボルト孔を開けておく。
而して、FRP製連結板8をスタッドボルト3aに嵌め込み、さらに、図1に示す実施形態と同様にして、保護カバー2のフランジ部2aをスタッドボルト3aに嵌め込んで取り付けた後、FRP製あて板6を保護カバー2の上からスタッドボルト3aに嵌め込み、ナット5bで固定する。この場合、FRP製あて板6は、フランジ部2aの切り欠き部分が隠れる程度の幅のものでよい。
鋼管部1の被覆防食対象部分の残り半分に、上記と同様にして、保護カバー2を取り付ける。
アイナット及びラッシングベルトを用いた保護カバー2の締め込み、及び、鋼管部1における保護カバー2同士のリベット固定は、図1に示す実施形態と同様に行われる。
以上のようにして、鋼管連結部3の連結形状がP−Pタイプの既設の鋼管矢板Aに対して、本発明の被覆防食方法を実施することができる。
なお、図4中の9は、鋼管連結部3と鋼管と連結板8の隙間に充填されたペトロラタム系マスチック材である。
本発明の鋼管矢板の被覆防食方法は、前記実施形態に限定されるものではない。例えば、保護カバーは、FRP製保護カバーに限定されるものではなく、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂などのブラスチックからなる保護カバーや、ステンレス、チタンなどの耐食性金属からなる保護カバーを使用することもできる。
保護カバー同士を固定するリベットとしては、自己閉塞型ブラインドタイプのリベットを用いるのが好ましく、またリベットの材質は、チタン、チタン合金、耐海水性ステンレスが好ましい。
防食層を形成する防食材としては、ペトロラタム系防食材、ウレタン系若しくはシリコン系のシーリング材、ブチルゴム系粘着材などが挙げられる。
A 鋼管矢板
1 鋼管部
2 保護カバー
2a フランジ部
2b ボルトナット
3 鋼管連結部
31 L鋼
3a スタッドボルト
4 防食層
5 プレート
5a ボルト
5b ナット
5c キャップ
6 あて板
7 リベット
8 連結板

Claims (8)

  1. 防食層を内側に有する保護カバーで鋼管矢板の鋼管部を被覆防食する鋼管矢板の被覆防食方法において、前記保護カバーを2分割し、その保護カバー同士をリベットにより固定、連結することを特徴とする鋼管矢板の被覆防食方法。
  2. 鋼管矢板の鋼管部を連結する連結部に、鋼管矢板法線に対して垂直にスタッドボルトを固定し、該スタッドボルトに、前記連結部の形状に合わせて成形され且つ防食層と一体化した連結板を嵌め込み、さらに前記保護カバーの一端に予め形成されたフランジ部を嵌め込み、ナットで固定することにより、連続した保護層と防食層を形成する、請求項1記載の鋼管矢板の被覆防食方法。
  3. 前記保護カバーのリベット固定部において、前記保護カバーと前記防食層との間に、リベット本体の長さに対し50〜90%の間隔が確保される、請求項1又は2記載の鋼管矢板の被覆防食方法。
  4. 前記リベットとして、自己閉塞型ブラインドタイプのリベットを用いる、請求項1〜3の何れか1項に記載の鋼管矢板の被覆防食方法。
  5. 前記保護カバーが、プラスチック、繊維強化プラスチック又は耐食性金属からなる、請求項1〜4の何れか1項に記載の鋼管矢板の被覆防食方法。
  6. 前記防食層が、ペトロラタム系防食材、ウレタン系若しくはシリコン系のシーリング材、又はブチルゴム系粘着材からなる、請求項1〜5の何れか1項に記載の鋼管矢板の被覆防食方法。
  7. 前記保護カバーと前記防食層との間に緩衝層を設ける、請求項1〜6の何れか1項に記載の鋼管矢板の被覆防食方法。
  8. 前記リベットが、チタン、チタン合金又は耐海水性ステンレスからなる、請求項1〜7の何れか1項に記載の鋼管矢板の被覆防食方法。
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