JP2012140296A - 耐腐食性を有する無鉛低融点ガラス組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
色素増感太陽電池等に代表される電子材料基板用の絶縁性被膜材料及び封着材料として用いられる無鉛低融点ガラス組成物に於いて、耐腐食性を有するもの望まれている。
【解決手段】質量%で、SiOを10〜35、Bを1〜20、ZnOを0〜20、RO(LiO、NaO、KOから選ばれる一種以上の合計)を2〜20、Biを40〜80含み、実質的に鉛成分を含まないことを特徴とする耐腐食性を有する無鉛低融点ガラス。
【選択図】 なし

Description

本発明は、色素増感太陽電池等に代表される電子材料基板用の絶縁性被膜材料及び封着材料として用いられる耐腐食性を有する無鉛低融点ガラス組成物に関する。
太陽光などの光エネルギーを有効に利用する手段の1つとして、光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する太陽電池が広く用いられている。この太陽電池は、シリコンの多結晶、または単結晶を用いたシリコン型太陽電池が良く知られており、すでに住宅用の電力供給用から電卓等の微弱電力用電源として利用されている。しかしながら、こうしたシリコン型太陽電池の製造にあたって必須となるシリコンの単結晶や多結晶、あるいはアモルファスシリコンを製造するためには、シリコン高純度化でのプロセスや高温での溶融プロセスを必要とするために多大なエネルギーを消費する。
このため、シリコン型太陽電池を製造するために費やしたエネルギー量の総和が、この太陽電池の発電可能期間に発電できる総発電エネルギー量よりも大きいという危惧が出ている。このようなシリコン型太陽電池の課題を解決する太陽電池として、近年、色素増感型太陽電池が注目されている。色素増感型太陽電池は、スイスのミカエル・グレツェルらがその基礎となる構造を開発したもので、光電変換効率が高く、かつ、シリコン型太陽電池のように単結晶シリコンなどの製造に多大なエネルギーを消費する材料が必要ではないため、太陽電池を作製するためのエネルギーも桁違いに少なく、且つ低コストで量産が可能なものであり、その普及が期待される。
色素増感太陽電池は、電極基板上に酸化物半導体微粒子からなる光増感色素が担持された酸化物半導体多孔膜を有する作用極と、この作用極に対向して設けられた対極と、作用極と対極との間に電解液が充填されることにより形成された電解質層とを備えている。この種の色素増感太陽電池は、太陽光等の入射光を吸収した光増感色素により酸化物半導体微粒子が増感され、光エネルギーを電力に変換する光電変換素子として機能する。
上記のような色素増感太陽電池で用いられる透明電極基板としては、スズ添加酸化インジウム(ITO)やフッ素添加酸化スズ(FTO)などの透明導電膜を基板の表面に成膜したものが一般的である。しかしながら、ITOやFTOの比抵抗は10−4[Ω・cm]オーダー程度と、銀や金などの金属の比抵抗に比べて、約100倍もの値を示すことから、特に大面積のセルとした場合に、光電変換効率の低下を招く一因となる。
透明電極基板の抵抗を下げる手法として、透明導電膜(ITO、FTOなど)の形成厚さを厚くする方法が考えられるが、抵抗値が十分に下がるほどの厚さで膜形成すると、透明導電層による光吸収が大きくなってしまう。そのため、入射光の透過率が著しく低下するので、やはり光電変換効率の低下が生じ易い。
この問題に対する解決策として、透明電極基板の表面に、開口率を著しく損なわない程度にAg、Cu,Niなどの金属配線を設けることにより、電極基板の抵抗の低下を図る検討がなされている。
この場合、電解液に用いられる腐食性の強いヨウ素電解液による金属配線の腐食を防止するため、少なくとも金属配線の表面部分が何らかの保護層により保護されている必要がある。この保護層は、回路基板を密に被覆でき、電解質層を構成するヨウ素電解液に対する耐腐食性に優れることが要求される。このような要求を満たす材料としては、絶縁樹脂やガラスなどが挙げられるが、酸化物半導体多孔膜を形成する際などに、基板が熱履歴を経る場合があるため、絶縁樹脂よりも耐熱性に優れ且つガラス基板よりも融点の低い低融点ガラスペーストを用いることが望ましい。
これらに用いられるガラスは、その用途に応じて化学耐久性、機械的強度、流動性、電気絶縁性等種々の特性が要求されるが、特に、封着材料として用いる場合、低温での流動性が重要なファクターとして挙げられる。流動性が不十分な場合、シール部分からのリークの恐れがあり、表示パネルで求められる特性が得られない。それゆえ何れの用途においてもガラスの融点を下げる効果が極めて大きいPbOを多量に含有した低融点ガラスが広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながらPbOは、人体や環境に与える弊害が大きく、近年その採用を避ける趨勢にある。そのため、無鉛低融点ガラスペーストを用いて保護層を形成させた色素増感太陽電池が提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
特開2001−52621号公報 特開2008−177022号公報 特開2008−192427号公報
従来、低融点ガラス、例えば電子部品の接着や封着材料として、或いは電子部品に形成された電極や抵抗体の保護や絶縁のための被服材料としてのガラスには鉛系のガラスが採用されてきた。鉛成分はガラスを低融点とするうえで重要な成分ではあるものの、人体や環境に与える弊害が大きく、近年その採用を避ける趨勢にあり、電子材料では無鉛ガラスが求められている。さらに、金属配線を被覆するガラスとして、ガラス中に発生するピンホールや、電解液がガラスを侵食するなどで、電解液による金属配線の腐食を効率よく長期間防ぐことは困難であった。
すなわち、上記特開2001−52621号公報に記載のものは、低融点ガラスとしての効果は認められるが、鉛を含んでいるという基本的な問題がある。
さらに、上記特開2008−192427号公報に記載のものは、鉛を含まず、緻密性に優れたガラス保護層を形成できているが、ピンホールや電解液によるガラスの腐食によって、長期にわたって金属配線を保護できない。また、上記特開2008−177022号公報に記載のものは長期安定した保護層を形成しているものの、ガラスの被覆性が不十分なため、保護層を100μm以上と厚くしなければならず、結果的に光電効率を下げるといった問題がある。
本発明は、質量%でSiOを10〜35、Bを1〜20、ZnOを0〜20、RO(LiO+NaO+KO)を2〜20、Biを40〜80含み、実質的に鉛成分を含まないことを特徴とする耐腐食性を有する無鉛低融点ガラスである。
また、上記のガラス材料の粉末が70〜99wt%でセラミックス粉末のフィラーが1〜30wt%であることを特徴とする無鉛低融点ガラス組成物である。
また、30℃〜300℃における熱膨張係数が(70〜130)×10−7/℃、軟化点が450℃以上550℃以下であることを特徴とする上記の耐腐食性を有する無鉛低融点ガラス組成物である。
さらに、上記の無鉛低融点ガラス組成物を使っている色素増感太陽電池セルである。
さらにまた、上記の無鉛低融点ガラス組成物を使っている電子材料用基板である。
本発明により、色素増感太陽電池等に代表される電子材料基板用の絶縁性被覆材料、電極保護被覆材料及び封着材料として用いられる耐腐食性を有する無鉛低融点ガラス組成物を得ることができる。さらに、実質的に鉛成分を含まないため人体や環境に与える弊害がない。
本発明は、色素増感太陽電池等に代表される電子材料基板用の絶縁性被膜材料、電極保護被覆材料及び封着材料において、該ガラス材料の組成が、質量%でSiOを10〜35、Bを1〜20、ZnOを0〜20、RO(LiO+NaO+KO)を2〜20、Biを40〜80含み、実質的に鉛成分を含まないことを特徴とする耐腐食性を有する無鉛低融点ガラスである。
SiOはガラス形成成分であり、高い耐腐食性を得るために必須の成分である。また、別のガラス形成成分であるBと共存させることにより、安定したガラスを形成することができるもので、10〜35%(質量%、以下においても同様である)の範囲で含有させる。35%を越えると、ガラスの軟化点が上昇し、成形性、作業性が困難となる。他方10%未満では耐腐食性が低くなる。より好ましくは、15〜30%の範囲である。
はガラス形成成分であり、ガラス溶融を容易とし、ガラスの熱膨張係数において過度の上昇を抑え、かつ、焼付け時にガラスに適度の流動性を与え、ガラスの誘電率を低下させるものである。ガラス中に1〜20%の範囲で含有させるのが好ましい。1%未満ではガラスの流動性が不充分となり、焼結性が損なわれる。他方20%を越えると耐腐食性が不十分となり、またガラスの安定性が低下する。より好ましくは1〜16%の範囲である。
ZnOはガラスの軟化点を下げ、熱膨張係数を適宜範囲に調整するもので、ガラス中に0〜20の範囲で含有させるのが好ましい。20%を越えると耐腐食性が不十分となる。また、ガラスが不安定となり失透を生じ易い。より好ましくは0〜16%の範囲である。
O(LiO、NaO、KOから選択される一種以上の合計)はガラス熔融時において溶解性を向上させ、また軟化点を下げるもので、ガラス中に2〜20%の範囲で含有させるのが好ましい。20%を超えると耐腐食性が不十分となり、また熱膨張係数を過度に上昇させる。より好ましくは、3〜15%の範囲である。
Biはガラスの軟化点を下げ、適度に流動性を与え、熱膨張係数を適宜範囲に調整するもので、40〜80%の範囲で含有させることが望ましい。40%未満では上記作用を発揮しえず、80%を超えると耐腐食性が不十分になると共に熱膨張係数が高くなり過ぎる。より好ましくは40〜78%の範囲である。
この他にも、耐腐食性を向上させる目的でRO(MgO、CaO、SrO、BaO)、ZrO、Al、Nb、TiO、Laなどを加えてもよい。
また、その他に一般的な酸化物で表すCuO、MnO、In、CeO、SnO、TeOなどを加えてもよい。
実質的にPbOを含まないことにより、人体や環境に与える影響を皆無とすることができる。ここで、実質的にPbOを含まないとは、PbOがガラス原料中に不純物として混入する程度の量を意味する。例えば、低融点ガラス中における0.3wt%以下の範囲であれば、先述した弊害、すなわち人体、環境に対する影響、絶縁特性等に与える影響は殆どなく、実質的にPbOの影響を受けないことになる。
30℃〜300℃における熱膨張係数が(70〜130)×10−7/℃、軟化点が450℃以上550℃以下である前記の無鉛低融点ガラスである。熱膨張係数が(70〜130)×10−7/℃を外れるとフィラーの添加量が過剰になり、厚膜形成時及び接着、封着時に剥離、基板の反り等の問題が発生する。好ましくは、(75〜120)×10−7/℃の範囲である。また、軟化点が550℃を越えると基板の軟化変形などの問題が発生する。好ましくは、450℃以上540℃以下である。
また、前記のガラスの粉末とセラミックス粉末のフィラーからなることを特徴とする無鉛低融点ガラス組成物である。セラミックス粉末をフィラーとして導入することによってさらに耐腐食性を向上させ、熱膨張係数を調節させた無鉛低融点ガラス組成物とすることができる。
なお、ここでのフィラーとは、ガラス中に混合される微結晶及び多結晶の粒子の粉末であり、最終的な被膜の中に、その状態で溶融せずに残るものである。
ガラス粉末とセラミックス粉末のフィラーの混合比は広く取ることができるが、セラミック粉末フィラーが1wt%未満ではフィラーの効果は見られない。また、30wt%を超えると焼結性が損なわれ基板との剥離が起こる恐れがある。このため、好ましくは1〜25wt%の範囲であるが、さらに好ましくは、5〜20wt%の範囲である。セラミックス粉末としては、β-ユークリプタイト、SiO、Al、ZrO、ZnO、TiOなどに代表される無機フィラーが用いられる。
本発明の無鉛低融点ガラス組成物は、粉末化して使用されることが多い。この粉末を有機ビヒクル(例えばαテルピネオールにエチルセルロースを溶解したものなど)と混練してペースト化されるのが一般的である。
ガラス基板としては透明なガラス基板、特にソーダ石灰シリカ系ガラス、または、それに類似するガラス(高歪点ガラス)、あるいは、アルカリ分の少ない(又は殆ど無い)アルミノ石灰ホウ珪酸系ガラスが多用されている。
また、本発明の耐腐食性を有する無鉛低融点ガラス組成物は、緻密性、被覆性が高いことを特徴とするもので、種々の電子材料用基板にも好適に用いられる。
以下、実施例に基づき、説明する。
(サンプルの作製)
SiO源として微粉珪砂を、B源としてほう酸を、ZnO源として亜鉛華を、Bi源として酸化ビスマスを、Al源として酸化アルミニウムを、LiO源として炭酸リチウムを、NaO源として炭酸ナトリウムを、LiO源として炭酸リチウムを、ZrO源として酸化ジルコニウムを、BaO源として炭酸バリウムを、CaO源として炭酸カルシウムを使用した。これらを所望の低融点ガラス組成となるべく調合したうえで、白金ルツボに投入し、電気加熱炉内で1000〜1300℃、1〜2時間で加熱溶融して表1の実施例1〜5、表2の比較例1〜7に示す組成のガラスを得た。
ガラスの一部は型に流し込み、ブロック状にしてガラス転移点以上に保持した電気炉内に移入して徐冷し、熱膨張係数、耐腐食性評価用サンプルとした。
残余のガラスは急冷双ロール成形機にてフレーク状とし、粉砕装置で平均粒径1〜3μm、最大粒径15μm未満の粉末状に整粒した。粉末の一部を軟化点測定用サンプルとした。
次いで、厚み1〜3mm、サイズ20mm角のソーダライムガラス基板に、焼付け後の膜厚が約10μm、幅0.5mm、縦10mm×5本となるべく勘案して、スクリーン印刷法を用いてAgペーストを塗布し、塗布層を形成した。次いで、乾燥後、550℃で30分間焼成することにより、銀電極を形成させた。さらに上記ガラスフリットにαテルピネオールとブチルカルビトールアセテートからなるペーストオイルにバインダーとしてのエチルセルロースと前記ガラス粉を混合し、粘度、300±50ポイズ程度のガラスペーストを調製した。また、一部は、前記ガラスペースト中にフィラーを含有させたペーストを調整した。上記ガラスペーストを焼付け後の被覆膜厚が約10〜30μmとなるべく勘案して、スクリーン印刷法を用いて銀電極を完全に被覆できるように塗布し、塗布層を形成した。乾燥後、各焼成温度で30分間焼成することにより、保護層を形成させ耐電解液性評価用サンプルとした。
(評価)
熱膨張係数は、熱機械分析装置TMA8310(理学電機(株)製)を用いて30〜300℃における平均線膨張係数を測定した。
軟化点は、熱分析装置TG―DTA(リガク(株)製)を用いて測定した。
耐腐食性は、20mm×50mm×2mmのガラスサンプルを電解液としてI、LiIを溶解させたアセトニトリル溶液に浸漬させ、85℃の高温環境下に500時間保持したときの単位面積当たりの質量減少量(mg/cm2)=(浸漬前の質量―浸漬後の質量)/表面積を求め、0.02mg/cm2未満は耐腐食性が良好(表中では○)とし、0.02mg/cm2以上、0.05mg/cm2未満のものは耐腐食性が不十分(表中では△)とし、0.05mg/cm2は超えるものは耐腐食性が低い(表中では×)と評価した。
耐電解液性は、上記保護層を形成させた耐電解液性評価サンプルを電解液としてI、LiIを溶解させたアセトニトリル溶液に浸漬させ85℃の高温環境下に100時間保持した。この時、銀電極の腐食を目視にて確認し、腐食の無いものを○、腐食のあるものを×とした。
(結果)
耐腐食性を有する無鉛低融点ガラス組成物及び、各種試験結果を表に示す。
Figure 2012140296
Figure 2012140296
表1における実施例1〜5に示すように、本発明のガラス組成物の範囲内においては、電解液に対する耐腐食性が高く、銀電極の電解液による腐食も認められず、且つ、軟化点が450℃〜550℃であり、好適な熱膨張係数(70〜130)×10−7/℃を有しており、色素増感太陽電池電極保護被覆材料、電子材料基板用の絶縁性被覆材料及び封着材料用のガラス組成物として好適である。
他方、本発明の組成範囲を外れる表2における比較例1〜7は、電解液対する耐腐食性が乏しく、さらに銀電極の腐食が認められる、又は好ましい物性値を示さず、耐腐食性を有する絶縁性被覆材料及び封着材料用のガラス組成物としては適用し得ない。

Claims (5)

  1. 質量%で、
    SiOを10〜35、
    を1〜20、
    ZnOを0〜20、
    O(LiO、NaO、KOから選ばれる一種以上の合計)を2〜20、
    Biを40〜80含み、
    実質的に鉛成分を含まないことを特徴とする耐腐食性を有する無鉛低融点ガラス。
  2. ガラス材料の粉末が70〜99wt%でセラミックス粉末のフィラーが1〜30wt%であることを特徴とする、請求項1に記載の無鉛低融点ガラス組成物。
  3. 30℃〜300℃における熱膨張係数が(70〜130)×10−7/℃、軟化点が450℃以上550℃以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の耐腐食性を有する無鉛低融点ガラス組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれかの無鉛低融点ガラス組成物を使用していることを特徴とする色素増感太陽電池セル。
  5. 請求項1乃至3のいずれかの無鉛低融点ガラス組成物を使用していることを特徴とする電子材料用基板。

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