JP2012137677A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】像保持体(Py〜Pk)の表面に潜像を形成して現像装置(Gy〜Gk)で現像を行って現像装置(Gy〜Gk)内の現像剤を排出させる排出画像(1)を形成する現像剤の排出制御手段(C9)であって、第1の期間における画像形成動作時の画像密度(AC1)と、第2の期間における画像形成動作時の現像剤の消費傾向と、に基づいて、現像剤の消費が多い傾向の場合に、排出される現像剤が少なくなるように排出画像(1)の作成条件の設定を行う現像剤の排出制御手段(C9)、を備えた画像形成装置(U)。
【選択図】図4
Description
像保持体と、
前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面の潜像を可視像に現像する現像装置と、
前記現像装置に現像剤を補給する補給装置と、
前記像保持体の表面に潜像を形成して前記現像装置で現像を行って前記現像装置内の現像剤を排出させる排出画像を形成する現像剤の排出制御手段であって、予め設定された第1の期間における画像形成動作時の画像密度と、前記第1の期間とは異なる期間であり且つ予め設定された第2の期間における画像形成動作時の現像剤の消費傾向と、に基づいて、現像剤の消費が多い傾向の場合に、排出される現像剤が少なくなるように前記排出画像の作成条件の設定を行う前記現像剤の排出制御手段と、
を備えたことを特徴とする。
画像形成回数、画像形成装置内の駆動部材の駆動時間、前記駆動部材の駆動距離、前記駆動部材の回転数の少なくとも1つにより構成された前記第1の期間、
を備えたことを特徴とする。
画像形成回数、画像形成装置内の駆動部材の駆動時間、前記駆動部材の駆動距離、前記駆動部材の回転数の少なくとも1つにより構成された前記第2の期間、
を備えたことを特徴とする。
前記排出画像の副走査方向の幅、濃度、頻度の少なくとも1つにより構成された前記排出画像の作成条件の設定を行う前記現像剤の排出制御手段、
を備えたことを特徴とする。
前記第2の期間における画像密度、画像形成回数、画像形成装置内の駆動部材の駆動時間、前記駆動部材の駆動距離、前記駆動部材の回転数の少なくとも1つに基づいて、前記消費傾向を判別する前記現像剤の排出制御手段、
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、画像形成回数、画像形成装置内の駆動部材の駆動時間、前記駆動部材の駆動距離、前記駆動部材の回転数の少なくとも1つに基づいて、前記第1の期間が経過したか否かを判別できる。
請求項3に記載の発明によれば、画像形成回数、画像形成装置内の駆動部材の駆動時間、前記駆動部材の駆動距離、前記駆動部材の回転数の少なくとも1つに基づいて、前記第2の期間が経過したか否かを判別できる。
請求項5に記載の発明によれば、第2の期間における画像密度、画像形成回数、画像形成装置内の駆動部材の駆動時間、前記駆動部材の駆動距離、前記駆動部材の回転数の少なくとも1つに基づいて、消費傾向を判別できる。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1において、画像形成装置Uは、操作部の一例としてのユーザインタフェースUI、画像読取部の一例としてのイメージ入力装置U1、給紙装置U2、画像形成装置の本体の一例であって被着脱体の一例としての画像記録装置U3、および用紙処理装置U4を有している。
前記イメージ入力装置U1は、画像読取装置の一例としてのイメージスキャナ等により構成されている。図1において、イメージ入力装置U1では、図示しない原稿を読取って画像情報に変換し、画像記録装置U3に入力する。
給紙装置U2は、複数の給紙部の一例としての給紙トレイTR1〜TR4と、前記各給紙トレイTR1〜TR4に収容された媒体の一例としての記録用紙Sが搬送される給紙路SH1等を有している。
また、画像記録装置U3は、制御部C、および、前記制御部Cにより制御される潜像書込装置の駆動回路の一例としてのレーザ駆動回路D、前記制御部Cにより制御される電源回路E等を有している。制御部Cにより作動を制御されるレーザ駆動回路Dは、前記イメージ入力装置U1から入力されたY:イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、K:黒の画像情報に応じたレーザ駆動信号を予め設定された時期に、各色の潜像形成装置ROSy,ROSm,ROSc,ROSkに出力する。
前記各色の潜像形成装置ROSy,ROSm,ROSc,ROSkの下方には、像形成ユニット用の引出部材U3bが左右一対の案内部材R1,R1により、画像記録装置U3の前方に引き出された引出位置と画像記録装置U3内部に装着された装着位置との間で移動可能に支持されている。
図1、図2において、黒の像保持体ユニットUKは、像保持体の一例としての感光体Pkと、放電器の一例としての帯電器CCkと、像保持体用の清掃器の一例としての感光体クリーナCLkと、を有している。なお、実施例1では、帯電器CCkは、画像記録装置U3に対して着脱可能な帯電ユニットにより構成されている。そして、他の色Y,M,Cの像保持体ユニットUY,UM,UCも、感光体Py,Pm,Pc、放電器の一例としての帯電器CCy,CCm,CCc、感光体クリーナCLy,CLm,CLcを有している。なお、実施例1では、使用頻度の高く表面の磨耗が多いK色の感光体Pkは、他の色の感光体Py,Pm,Pcに比べて大径に構成され、高速回転対応および長寿命化がされている。
前記各像保持体ユニットUY,UM,UC,UKと、現像ロールR0を有する現像装置Gy,Gm,Gc,Gkとによりトナー像形成部材UY+Gy,UM+Gm,UC+Gc,UK+Gkが構成されている。前記像形成ユニット用の引出部材U3bには、前記像保持体ユニットUY,UM,UC,UKおよび現像装置Gy,Gm,Gc,Gkが着脱可能に装着される。
現像装置Gy〜Gkで現像が行われて現像装置Gy〜Gk内の現像剤が消費されると、画像記録装置U3の上部に配置されたトナーディスペンサー装置U3aが作動して、現像剤の収容容器の一例としてのトナーカートリッジKy,Km,Kc,Kkからそれぞれ消費量に応じて現像剤が補給される。
なお、黒画像データのみの場合はK(黒)の感光体Pkおよび現像装置Gkのみが使用され、黒のトナー像のみが形成される。
1次転写後、感光体Py,Pm,Pc,Pk表面の残留トナーは感光体用のクリーナCLy,CLm,CLc,CLkによりクリーニングされる。
前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルトBと、中間転写体支持部材の一例としてのベルト支持ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2aと、前記1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kとを有する。ベルト支持ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2aは、駆動部材の一例としてのベルト駆動ロールRd、張力付与部材の一例としてのテンションロールRt、蛇行防止部材の一例としてのウォーキングロールRw、従動部材の一例としての複数のアイドラロールRfおよび二次転写領域Q4の対向部材の一例としてのバックアップロールT2aを有する。そして、前記中間転写ベルトBは、前記ベルト支持ロールRd,Rt,Rw,Rf,T2aにより矢印Ya方向に回転移動可能に支持されている。
前記コンタクトロールT2cには制御部Cにより制御される電源回路から予め設定された時期に、トナーの帯電極性と同極性の2次転写電圧が印加される。
前記中間転写ベルトB上のトナー像は、前記2次転写領域Q4を通過する際に前記2次転写器T2により前記記録用紙Sに転写される。なお、フルカラー画像の場合は中間転写ベルトB表面に重ねて1次転写されたトナー像が一括して記録用紙Sに2次転写される。
前記1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1k、中間転写ベルトB、二次転写器T2、ベルトクリーナCLB等により、感光体Py〜Pk表面の画像を記録用紙Sに転写する転写装置T1+B+T2+CLBが構成されている。
前記記録用紙S上のトナー像は定着領域Q5を通過する際に定着装置Fにより加熱定着される。
前記トナー像形成部材UY+Gy,UM+Gm,UC+Gc,UK+Gkや転写装置T1+B+T2+CLB、定着装置等により、記録用紙Sに画像を記録する実施例1の画像記録部が構成されている。
前記画像記録装置U3の用紙反転路SH4の下流端には、用紙循環路SH6および用紙反転路SH7が接続されており、その接続部にもマイラーゲートGT3が配置されている。前記第1ゲートGT1を通って用紙搬送路SH4に搬送された用紙は、前記マイラーゲートGT3を通過して前記用紙処理装置U4の用紙反転路SH7側に搬送される。両面印刷を行う場合には、用紙反転路SH4を搬送されてきた記録用紙Sは、前記マイラーゲートGT3を通過して、用紙反転路SH7に搬送された後、逆方向に搬送、いわゆる、スイッチバックさせられると、マイラーゲートGT3により搬送方向が規制され、スイッチバックした記録用紙Sが用紙循環路SH6側に搬送される。前記用紙循環路SH6に搬送された記録用紙Sは前記給紙路SH1を通って2次転写領域Q4に再送される。
前記符号SH1〜SH7で示された要素により用紙搬送路SHが構成されている。また、前記符号SH,Ra,Rr,Rh,SGr,SG1,SG2,BH、GT1〜GT3で示された要素により用紙搬送装置SUが構成されている。
図3は本発明の実施例1のプリンタの制御部の機能図、いわゆるブロック線図である。
図3において、前記制御部Cは、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェースI/O、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM:リードオンリーメモリ、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM:ランダムアクセスメモリ、前記ROMに記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU:中央演算処理装置、ならびに発振器等を有する小型情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
前記制御部Cは、ユーザインタフェースUIや画像濃度センサSN1等の信号出力要素からの出力信号が入力されている。
前記ユーザインタフェースUIは、表示部UI1、電源ボタンUI2、入力釦の一例としてのコピースタートキーUI3やテンキーUI4等を備えている。
画像濃度センサSN1は、中間転写ベルトBの表面の画像の濃度を検出する。
また、制御部Cは、主駆動源駆動回路D1、電源回路E、その他の図示しない制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
主駆動源駆動回路D1は、主駆動源M1を介して感光体Py〜Pkや中間転写ベルトB等を回転駆動する。
前記電源回路Eは現像用電源回路Ea、帯電用電源回路Eb、転写用電源回路Ec、定着用電源回路Ed等を有している。
帯電用電源回路Ebは、帯電器CCy〜CCkそれぞれに感光体Py〜Pk表面を帯電させるための帯電電圧を印加する。
転写用電源回路Ecは、1次転写ロールT1y〜T1kや2次転写ロールT2bに転写電圧を印加する。
定着用電源回路Edは、定着装置Fの加熱ロールFhにヒータ加熱用の電源を供給する。
前記制御部Cは、前記信号出力要素からの入力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能を有している。すなわち、制御部Cは次の機能を有している。
C1:画像形成動作制御手段
画像形成動作制御手段C1は、イメージ入力装置U1から入力された画像情報に応じて、画像形成装置Uの各部材の駆動や各電圧の印加時期等を制御して、画像形成動作の一例としてのジョブを実行する。
C2:主駆動源制御手段
主駆動源制御手段C2は、主駆動源駆動回路D1を介して主駆動源M1の駆動を制御し、感光体Py〜Pk等の駆動を制御する。
電源回路制御手段C3は、現像用電源回路制御手段C3Aと、帯電用電源回路制御手段C3Bと、転写用電源回路制御手段C3Cと、定着用電源回路制御手段C3Dとを有し、電源回路Eの作動を制御して、各部材への電圧印加や電源供給を制御する。
C3A:現像用電源回路制御手段
現像用電源回路制御手段C3Aは、現像用電源回路Eaを制御して現像装置Gy〜Gkの現像ロールに印加する現像電圧を制御する。
C3B:帯電用電源回路制御手段
帯電用電源回路制御手段C3Bは、帯電用電源回路Ebを制御して、帯電器CCy〜CCkに印加する帯電電圧を制御する。
転写用電源回路制御手段C3Cは、転写用電源回路Ecを制御して、1次転写器T1y〜T1kに印加する1次転写電圧や、2次転写ロールT2bに印加する2次転写電圧を制御する。
C3D:定着用電源回路制御手段
定着用電源回路制御手段C3Dは、定着用電源回路Edを制御して、定着装置Fの加熱ロールFhのヒータの温度制御、すなわち、定着温度の制御を行う。
潜像形成制御手段C4は、潜像形成装置ROSy〜ROSkをそれぞれ制御して、Y,M,C,Kの各色の潜像を各色の感光体Py〜Pkの表面に形成する。
C5:補給制御手段
補給制御手段C5は、現像装置Gy〜Gkの現像剤の消費量に応じた時間、トナーディスペンサー装置U3aを作動させて、現像剤の補給を制御する。
C6:連続印刷枚数計数手段
連続印刷枚数計数手段C6は、画像形成動作の一例としてのジョブが実行される際に、連続的に印刷される枚数である連続印刷枚数N1を計数する。なお、実施例1の連続印刷枚数計数手段C6は、記録用紙Sの印刷枚数を、A4の大きさに換算して印刷枚数N1を計数する。
画素数計数手段C7は、ジョブ中に潜像形成装置ROSy〜ROSkにより書き込まれた画像の画素数M1を、Y,M,C,Kの各色毎に計数する。
C8:累積印刷枚数計数手段
累積印刷枚数計数手段C8は、ジョブにより印刷された枚数の累積である累積印刷枚数N2を計数する。なお、実施例1の累積印刷枚数計数手段C8は、前回の現像装置Gy〜Gkからの現像剤の排出動作が行われてからの累積印刷枚数N2を計数する。
現像剤の排出制御手段C9は、第1の期間判別手段C9Aと、排出設定手段C9Bと、排出画像形成手段の一例としてのバンド形成手段C9Cと、を有し、感光体Py〜Pkの表面に潜像を形成させて現像装置Gy〜Gkで現像を行って現像装置Gy〜Gk内の現像剤を排出させる排出画像の一例としてのトナーバンドを形成する。実施例1の現像剤の排出制御手段C9は、予め設定された第1の期間におけるジョブ時の画像密度AC1と、第1の期間とは異なる期間であり且つ予め設定された第2の期間におけるジョブ時の現像剤の消費傾向と、に基づいて、現像剤の消費が多い傾向の場合に、排出される現像剤が少なくなるようにトナーバンドの作成条件の設定を行う。
第1の期間判別手段C9Aは、バンド作成の判別値の記憶手段C9A1と、排出時期判別手段C9A2と、を有し、前記第1の期間が経過したか否かを判別する。実施例1の第1の期間判別手段C9Aは、画像形成回数の一例としての連続印刷枚数N1または累積印刷枚数N2に基づいて、第1の期間の一例として、画像形成装置Uの直近に係るトナーバンドの作成間隔の期間が経過したか否かを判別する。
バンド作成の判別値の記憶手段C9A1は、トナーバンドを作成する時期になったか否か、すなわち、第1の期間が経過したか否かを判別するための判別値Na,Nbを記憶する。実施例1のバンド作成の判別値の記憶手段C9A1は、連続印刷枚数N1用の判別値である第1のバンド作成判別値Naと、累積印刷枚数N2用の判別値である第2のバンド作成判別値Nbと、を記憶する。また、実施例1では、第1のバンド作成判別値Naは、一例として、Na=20[枚]に設定され、第2のバンド作成判別値Nbは、一例として、Nb=50[枚]に設定されている。なお、各数値は、例示した数値に限定されず、設計や仕様等に応じて任意に変更可能であり、各判別値Na,Nbは、同一の数値とすることも可能である。
排出時期判別手段C9A2は、トナーバンドを作成して現像装置Gy〜Gkから現像剤を排出させる排出動作を行う時期になったか否かを判別する。実施例1の排出時期判別手段C9A2は、連続印刷枚数N1が第1のバンド作成判別値Na以上になった場合、または、累積印刷枚数N2が第2のバンド作成判別値Nb以上になった場合に、排出動作を実行する時期になった、すなわち、第1の期間が経過したと判別する。
C9B:排出設定手段
排出設定手段C9Bは、前回の平均画像密度の記憶手段C9B1と、平均画像密度の算出手段C9B2と、今回の平均画像密度の記憶手段C9B3と、今回の低密度判別値の記憶手段C9B4と、第1期間の劣化判別手段C9B5と、前回の高密度判別値の記憶手段C9B6と、前回の低密度判別値の記憶手段C9B7と、第2期間の劣化判別手段C9B8と、バンド幅設定手段C9B9と、を有し、現像装置Gy〜Gkから排出される現像剤の量を、Y,M,C,Kの各色毎に設定する。図4において、実施例1の排出設定手段C9Bは、排出される現像剤の量に応じて形成されるトナーバンド1の副走査方向の幅Lを、Y,M,C,Kの各色毎に設定する。
前回の平均画像密度の記憶手段C9B1は、前回の排出動作が実行された際に算出された平均の画像密度を、第2の期間の消費傾向の一例としての前回の平均画像密度AC0として記憶する。
C9B2:平均画像密度の算出手段
平均画像密度の算出手段C9B2は、計数された画素数M1と、画素数M1が計数された期間とに基づいて、平均の画像密度AC1を算出する。実施例1の平均画像密度の算出手段C9B2は、排出時期判別手段C9A2で判別された印刷枚数N1,N2のいずれかとA4の大きさとから対応する全画像領域の総画素数を算出し、総画素数に対する書き込まれた画素数M1の割合である平均画像密度AC1を算出する。
今回の平均画像密度の記憶手段C9B3は、平均画像密度の算出手段C9B2で算出された平均画像密度を、第1の期間の平均画像密度の一例としての今回の平均画像密度AC1として記憶する。
C9B4:今回の低密度判別値の記憶手段
今回の低密度判別値の記憶手段C9B4は、今回の平均画像密度AC1が低密度か否かを判別するための今回の低密度判別値ACaを記憶する。実施例1では、今回の低密度判別値ACaは、一例として、ACa=3[%]に設定されている。
第1期間の劣化判別手段C9B5は、第1の期間の一例としての前回の排出動作から今回の排出動作までの期間において現像装置Gy〜Gk内の現像剤が劣化しているか否かの判別を行う。実施例1の第1期間の劣化判別手段C9B5は、第1の期間において、平均画像密度AC1が低密度判別値ACa以下の場合、すなわち、現像装置Gy〜Gk内の現像剤の消費量が少ない場合に、ほとんどの現像剤が使用されないまま撹拌部材G2,G3で撹拌されて劣化している可能性が高いと判別する。一方、平均画像密度AC1が低密度判別値ACaよりも大きい場合、すなわち、現像剤の消費量が多い場合には、新たな現像剤がトナーカートリッジKy〜Kkから補給されて、全体として劣化した現像剤が含まれている可能性が低いと判別する。
C9B6:前回の高密度判別値の記憶手段
前回の高密度判別値の記憶手段C9B6は、前回の平均画像密度AC0が高密度であるか否かを判別するための前回の高密度判別値ACbを記憶する。実施例1では、前回の高密度判別値ACbは、一例として、ACb=10[%]に設定されている。
前回の低密度判別値の記憶手段C9B7は、前回の平均画像密度AC0が低密度であるか否かを判別するための前回の低密度判別値ACcを記憶する。実施例1では、前回の低密度判別値ACcは、一例として、ACc=3[%]に設定されている。
C9B8:第2期間の劣化判別手段
第2期間の劣化判別手段C9B8は、第2の期間の一例としての前々回の排出動作から前回の排出動作までの期間において現像装置Gy〜Gk内の現像剤が劣化しているか否かの判別を行う。実施例1の第2期間の劣化判別手段C9B8は、第2の期間において、現像装置Gy〜Gk内の現像剤の消費量が少ない場合に、ほとんどの現像剤が使用されないまま撹拌部材G2,G3で撹拌されて劣化している可能性が高いと判別し、現像剤の消費量が多い場合には、新たな現像剤がトナーカートリッジKy〜Kkから補給されて、全体として劣化した現像剤が含まれている可能性が低いと判別する。
現像剤の排出量の設定手段の一例としてのバンド幅設定手段C9B9は、現像剤の劣化の程度に応じて、現像剤の排出量を設定する。実施例1のバンド幅設定手段C9B9は、排出画像であるトナーバンド1の副走査方向の幅Lを設定することで、現像剤の排出量の設定を行う。実施例1のバンド幅設定手段C9B9は、第1の期間である前回の排出動作から今回の平均画像密度AC1が高画像密度の場合、すなわちAC1≧ACaの場合は、現像剤の消費量が多く劣化が少ないと判断して、トナーバンドの幅LをL=0に設定、すなわち、トナーバンド1を形成しない。また、今回の平均画像密度AC1が低密度且つ第2の期間である前々回から前回の平均画像密度AC0が高密度である場合、すなわち、AC1<ACa且つAC0≧ACbの場合には、前々回から前回までの間に十分に現像剤が消費され、全体の消費傾向が多く、全体として劣化も少ないと判断して、トナーバンド1の幅L=0に設定する。
排出画像の形成手段の一例としてのバンド形成手段C9Cは、潜像形成制御手段C4を介して、排出設定手段C9Bで設定された幅Lに応じたトナーバンド1を感光体Py〜Pkに形成させる。
C10:濃度調整手段
濃度調整手段C10は、濃度検出用の画像の一例としてのパターン画像2を作成する手段の一例としての濃度パターン作成手段C10Aと、画像濃度センサSN1の検出結果に基づいてパターン画像2の濃度を検出する手段の一例としてのパターン濃度検出手段C10Bとを有し、形成されるトナー像の濃度の調整を行う。実施例1の濃度調整手段C10は、予め設定された濃度のパターン画像、いわゆるパッチ画像2を形成、現像、一次転写して、画像濃度センサSN1で実際の濃度を読み取り、予め設定された濃度と実際の濃度との差分に基づいて、濃度を調整する。なお、濃度調整手段C10による濃度の調整、いわゆるプロセスコントロールは、周知慣用な技術であり、従来公知の種々の構成を採用可能であるため、詳細な説明は省略する。
次に、実施例1のプリンタUにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
(現像剤の排出制御処理のフローチャートの説明)
図5は実施例1の現像剤の排出制御処理のフローチャートの説明図である。
図5のフローチャートの各ステップSTの処理は、前記プリンタUの制御部Cに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理はプリンタUの他の各種処理と並行して実行される。
図5に示すフローチャートはプリンタUの電源投入により開始される。
ST2において、連続印刷枚数N1を初期化する。すなわちN1=0に設定する。そして、ST3に進む。
ST3において、次の処理(1)、(2)を実行して、ST4に進む。
(1)画像形成動作、すなわち、ジョブを実行する。
(2)画素数M1を計数する。
ST4において、連続印刷枚数N1に1を加算する。すなわち、N1=N1+1を実行する。そして、ST5に進む。
ST6において、図6においてサブルーチンで後述する現像装置Gy〜Gkから現像剤を排出する量を設定する排出設定処理を実行して、ST7に進む。
ST7において、次の処理(1)〜(3)を実行して、ST8に進む。
(1)排出設定処理に応じたトナーバンド1を形成する。
(2)トナーバンド1の形成により消費された現像剤の量に応じて、トナーディスペンサー装置U3aが作動して、現像剤の補給が行われる。
(3)連続印刷枚数N1および累積印刷枚数N2を初期化する。すなわち、N1=N2=0とする。
ST9において、ジョブが終了したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST10に進み、ノー(N)の場合はST3に戻る。
ST10において、累積印刷枚数N2に連続印刷枚数N1を加算する。すなわち、N2=N2+N1とする。そして、ST11に進む。
ST11において、累積印刷枚数N2が第2バンド作成判別値Nb以上であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST12に進み、ノー(N)の場合はST1に戻る。
ST13において、次の処理(1)〜(3)を実行して、ST14に進む。
(1)排出設定処理に応じたトナーバンド1を形成する。
(2)トナーバンド1の形成により消費された現像剤の量に応じて、トナーディスペンサー装置U3aが作動して、現像剤の補給が行われる。
(3)累積印刷枚数N2を初期化する。すなわち、N2=0とする。
ST14において、画像濃度を検出するためのパターン画像2を形成し、画像濃度センサSN1による濃度の検出と、濃度調整を行う。そして、ST1に戻る。
図6は実施例1の現像剤の排出設定処理のフローチャートの説明図である。
図6のST21において、記憶されている今回の平均画像密度AC1を前回の平均画像密度AC0として記憶する。そして、ST22に進む。
ST22において、画素数M1から今回の平均画像密度AC1を算出する。そして、ST23に進む。
ST23において、今回の平均画像密度AC1が今回の低密度判別値ACa以上であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST24に進み、ノー(N)の場合はST25に進む。
ST24において、トナーバンド1の幅LをL=0に設定する。そして、図6の排出設定処理を終了する。
ST26において、前回の平均画像密度AC0が前回の低密度判別値ACc以上であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST27に進み、ノー(N)の場合はST28に進む。
ST27において、トナーバンド1の幅LをL=L1に設定する。そして、図6の排出設定処理を終了する。
ST28において、トナーバンド1の幅LをL=L2に設定する。そして、図6の排出設定処理を終了する。
前記構成を備えた本発明の実施例1の画像形成装置Uでは、画像形成動作であるジョブが開始されると、画像形成動作に伴って現像剤が消費される。そして、連続印刷枚数N1または累積印刷枚数N2が判別値Na,Nb以上になると、現像装置Gy〜Gkの劣化した現像剤を排出する処理が行われる。そして、実施例1では、前回の排出動作から今回の排出動作までの直近の画像形成装置Uの使用状況に応じた平均画像密度AC1と、前々回から前回までの平均画像密度AC0を含む比較的長期に渡る画像形成装置Uの使用状況に応じて、現像剤の排出量の設定が行われる。
これに対して、実施例1では、直近の平均画像密度AC1が低密度であっても、前々回から前回も含めた長期に渡る消費傾向から、消費量が少ない場合には、劣化が進んでいると判断して、最大の幅L2のトナーバンド1が形成され、消費量が中程度の場合には、劣化の進み方も中程度と判断して、短い幅L1のトナーバンド1が形成され、消費量が多い場合には、劣化が進んで以内と判断して、トナーバンド1を形成しない。したがって、従来の構成に比べて、無駄な現像剤の排出が低減され、回収容器の交換頻度が過大になることも抑制される。
さらに、実施例1では、現像剤の排出動作の後に、濃度調整、いわゆるプロセスコントロールが実行されており、劣化した現像剤が含まれる可能性のある排出動作の前にプロセスコントロールを実行する場合に比べて、濃度調整の精度が向上する。
図7は実施例1の図3に対応する図であり、本発明の実施例2のプリンタの制御部のブロック線図である。
図7において、実施例2のプリンタUの制御部Cでは、実施例1のプリンタUの制御部Cにおける排出設定手段C9Bに替えて、排出設定手段C9B′を有し、時刻取得手段C11、印刷モード取得手段C12、印刷枚数記憶手段C13が追加されている。
C11:時刻取得手段
時刻取得手段C11は、時計TM1が計時する現在時刻を取得する。
C12:印刷モード取得手段
印刷モード取得手段C12は、画像記録装置U3で記録される画像の印刷動作の一例としての印刷モードを取得する。実施例2の印刷モード取得手段C12は、画像が白黒画像であるか多色画像であるか、すなわち、モノクロモードで印刷が実行されるのか、フルカラーモードで印刷が実行されるかを取得する。
C13:印刷枚数記憶手段
印刷枚数記憶手段C13は、ジョブ毎に、ジョブが実行された時刻および印刷モードとと、連続印刷枚数N1とを関連づけて記憶する。
排出設定手段C9B′は、平均画像密度の算出手段C9B2と、積算枚数の算出手段C14と、高頻度判別枚数の記憶手段C15と、低頻度判別枚数の記憶手段C16と、第2期間の劣化判別手段C17と、今回の低密度判別値の記憶手段C9B4′と、第1期間の劣化の判別手段C9B5′と、バンド幅設定手段C9B9′と、を有し、現像装置Gy〜Gkから排出される現像剤の量を、Y,M,C,Kの各色毎に設定する。
C14:積算枚数の算出手段
積算枚数の算出手段C14は、印刷枚数記憶手段C13に記憶された情報に基づいて、第2の期間の一例として現在時刻から24時間以内の期間に実行されたジョブの印刷枚数を積算した積算枚数N4を、色毎に算出する。したがって、Y,M,Cの場合は、フルカラーモード時の印刷枚数を積算した積算枚数N4を算出し、Kの場合は、フルカラーモード時の印刷枚数にモノクロモード時の印刷枚数を積算した積算枚数N4を積算する。なお、実施例1では、ジョブの実行された時刻を記憶しておき、24時間以内の期間に実行されたジョブの積算枚数N4を算出する構成を例示したが、これに限定されず、期間は、24時間よりも長い期間や短い期間とすることも可能である。また、時刻を関連づけて記憶するのではなく、例えば、0時〜6時(時間帯「1」)、6時〜12時(時間帯「2」)、12時〜18時(時間帯「3」)、18時〜24時(時間帯「4」)というように時間帯を区切って、各時間帯毎に行われたジョブを記憶しておくことも可能である。時間帯に分けて記憶する場合、時刻そのものを記憶する場合に比べて、記憶容量を少なくすることが可能である。
高頻度判別枚数の記憶手段C15は、第2の期間における印刷頻度が高頻度であるか否かを判別するための高頻度判別枚数Ndを記憶する。すなわち、高頻度判別枚数Ndは、いわば、現像剤の入れ替えが頻繁に行われているかほとんど行われていないかの両極端な場合であるか否かを判別するための閾値である。実施例2では、高劣化判別枚数Ndとして、Nd=2000[枚]を記憶している。
C16:低頻度判別枚数の記憶手段
低頻度判別枚数の記憶手段C16は、第2の期間における印刷頻度が低頻度であるか否かを判別するための低頻度判別枚数Neを記憶する。実施例2では、低頻度判別枚数Neとして、Nd=100[枚]を記憶している。
第2期間の劣化判別手段C17は、積算枚数N4と、各頻度判別枚数Nd,Neとに基づいて、第2の期間における現像装置Gy〜Gkの使用頻度を判別することで、現像装置Gy〜Gkにおける現像剤の消費傾向、すなわち、劣化の傾向を判別する。実施例2では、N4≧Ndの場合に、消費傾向が極端に多いと判別し、Ne≦N4<Ndの場合に、消費傾向が中程度と判別し、N4<Neの場合に、消費傾向が少ないかほとんど消費されていないと判別する。
C9B4′:今回の低密度判別値の記憶手段
今回の低密度判別値の記憶手段C9B4′は、今回の平均画像密度AC1が低密度か否かを判別するための今回の低密度判別値ACa,ACa′を記憶する。実施例2では、高頻度または中頻度用の今回の低密度判別値ACaは、実施例1と同様に、ACa=3[%]に設定されており、低頻度用の今回の低密度判別値ACa′は、ACa′=2[%]に設定されている。
第1期間の劣化判別手段C9B5′は、第1の期間の一例としての前回の排出動作から今回の排出動作までの期間において現像装置Gy〜Gk内の現像剤が劣化しているか否かの判別を行う。実施例2の第1期間の劣化判別手段C9B5′は、第1の期間において、平均画像密度現像装置Gy〜Gk内の現像剤の消費量が少ない場合に、ほとんどの現像剤が使用されないまま撹拌部材G2,G3で撹拌されて劣化している可能性が高いと判別し、現像剤の消費量が多い場合には、新たな現像剤がトナーカートリッジKy〜Kkから補給されて、全体として劣化した現像剤が含まれている可能性が低いと判別する。
現像剤の排出量の設定手段の一例としてのバンド幅設定手段C9B9′は、現像剤の劣化の程度に応じて、現像剤の排出量を設定する。実施例2のバンド幅設定手段C9B9′は、排出画像であるトナーバンド1の副走査方向の幅Lを設定することで、現像剤の排出量の設定を行う。実施例2のバンド幅設定手段C9B9′は、積算枚数N4が高頻度判別枚数Nd以上且つ今回の平均画像密度AC1が高画像密度の場合、すなわち、N4≧Nd且つAC1≧ACaの場合は、画像形成が高頻度で現像剤の劣化度が高いが、現像剤の入れ替わりも多いと判断し、全体として、現像剤の劣化が少ないと判断して、トナーバンドの幅LをL=0に設定する。
また、積算枚数N4が高頻度判別枚数Nd以上且つ今回の平均画像密度AC1が低画像密度の場合、すなわち、N4≧Nd且つAC1<ACaの場合は、画像形成が高頻度で現像剤の劣化度が高い上に、現像剤の入れ替わりも少ないと判断し、全体として、現像剤の劣化が極めて進んでいる可能性が高いと判断して、トナーバンドの幅Lを、第3のバンド幅L3に設定する。なお、実施例2では、第3のバンド幅は100[mm]に設定されている。
また、積算枚数N4が高頻度判別枚数Nd未満且つ低頻度判別枚数Ne以上で、今回の平均画像密度AC1が低画像密度の場合、すなわち、Ne≦N4<Nd且つAC1<ACaの場合は、画像形成が中頻度で現像剤の劣化度が中程度であり、現像剤の入れ替わりは少ないと判断し、全体として、現像剤の劣化が進んでいる可能性が高いと判断して、トナーバンドの幅Lを、第2のバンド幅L2に設定する。なお、実施例2の第2のバンド幅L2は、実施例1の第2のバンド幅L2と同一の値に設定されている。
また、積算枚数N4が低頻度判別枚数Ne未満で、今回の平均画像密度AC1が低画像密度の場合、すなわち、N4<Ne且つAC1<ACaの場合は、画像形成が低頻度で現像剤の劣化度が少ないが、現像剤の入れ替わりも少ないと判断し、全体として、現像剤の劣化が少し進んでいると判断して、トナーバンドの幅Lを、第1のバンド幅L1に設定する。なお、実施例2の第1のバンド幅L1は、実施例1の第1のバンド幅L1と同一の値に設定されている。
次に、実施例2のプリンタUにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
(現像剤の排出制御処理のフローチャートの説明)
図8は実施例2の現像剤の排出制御処理のフローチャートの説明図であり、実施例1の図5に対応する図である。
図8において、実施例2の現像剤の排出制御処理では、実施例1の現像剤の排出制御処理に対して、ST1とST2との間に、ST31を実行し、ST7に替えてST7′を実行し、ST10に替えてST32を実行すると共に、ST6、ST12の排出設定処理のサブルーチンの内容が異なるだけで、その他の処理は同一であるため、同一の処理には同一のST番号を付し、詳細な説明は省略する。
(1)現在時刻を取得する
(2)印刷モードを取得する。
次に、ST2〜ST6が実行され、ST7′に進む。
ST7′において、次の処理(1)〜(4)を実行し、ST8に進む。
(1)排出設定処理に応じたトナーバンド1を形成する。
(2)トナーバンド1の形成により消費された現像剤の量に応じて、トナーディスペンサー装置U3aが作動して、現像剤の補給が行われる。
(3)連続印刷枚数N1を現在時刻および印刷モードと共に記憶する。
(4)連続印刷枚数N1および累積印刷枚数N2を初期化する。すなわち、N1=N2=0とする。
次に、ST8〜ST9の処理が実行され、ST9でイエス(Y)の場合はST32に進む。
ST32において、次の処理(1)、(2)を実行し、ST11に進む。
(1)累積印刷枚数N2に連続印刷枚数N1を加算する。すなわち、N2=N2+N1とする。
(2)連続印刷枚数N1を現在時刻および印刷モードと共に記憶する。
次に、ST11〜ST14の処理が実行される。
図9は実施例2の現像剤の排出設定処理のフローチャートの説明図である。
ST41において、画素数M1から今回の平均画像密度AC1を算出する。そして、ST42に進む。
ST42において、現在の時刻から過去24時間の印刷枚数の積算枚数N4を算出する。そして、ST43に進む。
ST43において、積算枚数N4が高頻度判別枚数Nd以上であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST44に進み、ノー(N)の場合はST47に進む。
ST44において、今回の平均画像密度AC1が、高頻度用の低密度判別値ACa以上であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST45に進み、ノー(N)の場合はST46に進む。
ST45において、トナーバンド1の幅LをL=0に設定する。そして、図9の排出設定処理を終了する。
ST46において、トナーバンド1の幅LをL=L3に設定する。そして、図9の排出設定処理を終了する。
ST48において、今回の平均画像密度AC1が、中頻度用の低密度判別値ACa以上であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST49に進み、ノー(N)の場合はST50に進む。
ST49において、トナーバンド1の幅LをL=0に設定する。そして、図9の排出設定処理を終了する。
ST50において、トナーバンド1の幅LをL=L2に設定する。そして、図9の排出設定処理を終了する。
ST52において、トナーバンド1の幅LをL=0に設定する。そして、図9の排出設定処理を終了する。
ST53において、トナーバンド1の幅LをL=L1に設定する。そして、図9の排出設定処理を終了する。
前記構成を備えた本発明の実施例2の画像形成装置Uでは、実施例1の前々回から前回までの平均画像濃度AC0を利用して長期間にわたる画像記録装置U3の使用状況を判別する構成に変えて、過去24時間の積算枚数から第2の期間の一例としての比較的長期間に渡る使用状況を判別している。そして、積算枚数N4に基づく長期的な現像剤の劣化の程度と、直近の平均画像密度AC1とに基づいて、現像剤の入れ替えが多い場合には、劣化が少ないと判断して、トナーバンド1が形成されず、入れ替えが少ない場合には、長期的な使用状況に基づいて、劣化の進み方に応じた長さのトナーバンド1が形成される。
したがって、実施例2の画像形成装置Uも、実施例1と同様に、従来の構成に比べて、無駄な現像剤の排出が低減され、回収容器の交換頻度が過大になることも抑制される。
図10は実施例1の図3に対応する図であり、本発明の実施例3のプリンタの制御部のブロック線図である。
図10において、実施例3のプリンタUの制御部Cでは、実施例1のプリンタUの制御部Cにおけるバンド幅設定手段C9B9に替えて、バンド濃度設定手段C21を有する。
現像剤の排出量の設定手段の一例としてのバンド濃度設定手段C21は、現像剤の劣化の程度に応じて、排出画像であるトナーバンド1の濃度BCを設定することで、現像剤の排出量を設定する。実施例3のバンド濃度設定手段C21は、第1の期間である前回の排出動作から今回の平均画像密度AC1が高画像密度の場合、すなわちAC1≧ACaの場合は、現像剤の消費量が多く劣化が少ないと判断して、トナーバンド1の濃度BCをBC=0に設定、すなわち、トナーバンド1を形成しない。また、今回の平均画像密度AC1が低密度且つ第2の期間である前々回から前回の平均画像密度AC0が高密度である場合、すなわち、AC1<ACa且つAC0≧ACbの場合には、前々回から前回までの間に十分に現像剤が消費され、全体の消費傾向が多く、全体として劣化も少ないと判断して、トナーバンド1の濃度BC=0に設定する。
また、今回の平均画像密度AC1が低密度且つ前回の平均画像密度AC0も低密度である場合、すなわち、AC1<ACa且つAC0<ACcの場合には、全体の消費傾向が少なく、劣化が進んでいる可能性が高いと判断して、トナーバンド1の濃度BCを、第2のバンド濃度BC2に設定する。なお、実施例3では、第2のバンド濃度BC2は、一例として、第1のバンド濃度BC1よりも大きな値であるBC2=100[%]に設定されている。
なお、実施例3では、トナーバンド1の主走査方向及び副走査方向の長さは、予め設定された長さに固定されている。
次に、実施例3のプリンタUにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
(排出設定処理のフローチャートの説明)
図11は実施例3の現像剤の排出設定処理のフローチャートの説明図であり、実施例1の図6に対応する図である。
図11において、実施例3の現像剤の排出設定処理では、実施例3の現像剤の排出設定処理に対して、ST24、ST27、ST28に替えて、ST24′、ST27′、ST28′が実行される点が異なるだけで、その他の処理は同一であるため、同一の処理には同一のST番号を付し、詳細な説明は省略する。
図11のST24′において、トナーバンド1の濃度BCをBC=0に設定する。そして、図11の排出設定処理を終了する。
ST27′において、トナーバンド1の濃度BCをBC=BC1に設定する。そして、図11の排出設定処理を終了する。
ST28′において、トナーバンド1の濃度BCをBC=BC2に設定する。そして、図11の排出設定処理を終了する。
前記構成を備えた本発明の実施例3の画像形成装置Uでは、実施例1のトナーバンド1の副走査方向の幅Lを変更することで、現像剤の排出量を変更する構成に変えて、トナーバンド1の濃度BCを変更することで現像剤の排出量を変更している。したがって、実施例3の画像形成装置Uも、実施例1と同様に、直近の使用状況だけでなく、長期の使用状況に応じて、現像剤の排出量が制御されており、従来の構成に比べて、無駄な現像剤の排出が低減され、回収容器の交換頻度が過大になることも抑制される。
図12は実施例2の図7に対応する図であり、本発明の実施例4のプリンタの制御部のブロック線図である。
図12において、実施例4のプリンタUの制御部Cでは、実施例2のプリンタUの制御部Cにおける第1の期間判別手段C9A、排出設定手段C9B′に替えて、第1の期間判別手段C9A″、排出設定手段C9B″を有する。
第1の期間判別手段C9A″は、バンド作成間隔の記憶手段C31と、排出時期判別手段C9A2″と、を有し、前記第1の期間が経過したか否かを判別する。実施例4の第1の期間判別手段C9A″は、画像形成回数の一例としての連続印刷枚数N1または累積印刷枚数N2に基づいて、第1の期間の一例として、画像形成装置Uの直近に係るトナーバンドの作成間隔Nfが経過したか否かを判別する。
C31:バンド作成間隔の記憶手段
バンド作成間隔の記憶手段C31は、トナーバンドを作成する時期になったか否か、すなわち、第1の期間が経過したか否かを判別するための判別値であるバンド作成間隔Nfを記憶する。
排出時期判別手段C9A2″は、トナーバンド1を作成して現像装置Gy〜Gkから現像剤を排出させる排出動作を行う時期になったか否かを判別する。実施例4の排出時期判別手段C9A2″は、連続印刷枚数N1、または、累積印刷枚数N2がバンド作成間隔Nf以上になった場合に、排出動作を実行する時期になった、すなわち、第1の期間が経過したと判別する。
C9B″:排出設定手段
排出設定手段C9B″は、平均画像密度の算出手段C9B2と、積算枚数の算出手段C14と、高劣化判別枚数の記憶手段C15と、低劣化判別枚数の記憶手段C16と、第2期間の劣化判別手段C32と、今回の低密度判別値の記憶手段C9B4と、第1期間の劣化の判別手段C33と、バンド作成間隔の設定手段C34と、を有し、現像装置Gy〜Gkから排出される現像剤の量を、Y,M,C,Kの各色毎に設定する。
第2期間の劣化判別手段C32は、積算枚数N4と、各頻度判別枚数Nd,Neとに基づいて、第2の期間における現像装置Gy〜Gkの使用頻度を判別することで、現像装置Gy〜Gkにおける現像剤の消費傾向、すなわち、劣化の傾向を判別する。実施例4では、N4≧Ndの場合に、画像形成動作が高頻度であり劣化傾向が高いと判別し、Ne≦N4<Ndの場合に、中頻度で劣化傾向も中程度と判別し、N4<Neの場合に、低頻度で劣化傾向も低いと判別する。
第1期間の劣化判別手段C33は、第1の期間の一例としての前回の排出動作から今回の排出動作までの期間において現像装置Gy〜Gk内の現像剤が劣化しているか否かの判別を行う。実施例4の第1期間の劣化判別手段C33は、第1の期間において、平均画像密度現像装置Gy〜Gk内の現像剤の消費量が少ない場合に、ほとんどの現像剤が使用されないまま撹拌部材G2,G3で撹拌されて劣化している可能性が高いと判別し、現像剤の消費量が多い場合には、新たな現像剤がトナーカートリッジKy〜Kkから補給されて、全体として劣化した現像剤が含まれている可能性が低いと判別する。
現像剤の排出量の設定手段の一例としてのバンド作成間隔の設定手段C34は、現像剤の劣化の程度に応じて、現像剤の排出量を設定する。実施例4のバンド作成間隔の設定手段C34は、排出画像であるトナーバンド1の作成間隔Nf、すなわち、トナーバンド1を作成する頻度を設定することで、現像剤の排出量の設定を行う。
実施例4のバンド作成間隔の設定手段C34は、今回の平均画像密度AC1が高画像密度の場合、すなわち、AC1≧ACaの場合は、現像剤の入れ替わりが多いと判断し、全体の消費傾向から現像剤の劣化が少ないと判断して、トナーバンド1の作成間隔Nfを第1の作成間隔N1に設定する。実施例4では、第1の作成間隔N1は、N1=100[枚]に設定されている。
また、今回の平均画像密度AC1が低画像密度且つ積算枚数N4が低頻度判別枚数Ne未満の場合、すなわち、AC1<ACa且つN4<Neの場合は、現像剤の入れ替わりが少ないが、画像形成も低頻度で行われており、全体として、現像剤の劣化が少ないと判断して、トナーバンド1の作成間隔Nfを第1の作成間隔N1に設定する。
また、今回の平均画像密度AC1が低画像密度で、積算枚数N4が高頻度判別枚数Nd以上の場合、すなわち、AC1<ACa且つN4≧Ndの場合は、現像剤の入れ替わりが少ない上に、画像形成も高頻度で行われており、全体として、現像剤の劣化が最も進みやすいと判断して、トナーバンド1の作成間隔Nfを第3の作成間隔N3に設定する。実施例4では、第3の作成間隔N3は、第2の作成間隔N2よりも小さな値であるN3=30[枚]に設定されている。
次に、実施例4のプリンタUにおける制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
(現像剤の排出制御処理のフローチャートの説明)
図13は実施例4の現像剤の排出制御処理のフローチャートの説明図であり、実施例2の図8に対応する図である。
図13において、実施例4の現像剤の排出制御処理では、実施例2の現像剤の排出制御処理に対して、ST5、ST11に替えて、ST5″、ST11″を実行すると共に、ST6、ST12の排出設定処理のサブルーチンの内容が異なるだけで、その他の処理は同一であるため、同一の処理には同一のST番号を付し、詳細な説明は省略する。
また、ST11″において、累積印刷枚数N2がバンド作成間隔Nf以上になったか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST12に進み、ノー(N)の場合はST1に戻る。
図14は実施例4の現像剤の排出設定処理のフローチャートの説明図であり、実施例2の図9に対応する図である。
図14のST41において、画素数M1から今回の平均画像密度AC1を算出する。そして、ST42に進む。
ST42において、現在の時刻から過去24時間の印刷枚数の積算枚数N4を算出する。そして、ST61に進む。
STに61において、平均画像密度AC1が、低密度判別値ACa以上であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST62に進み、ノー(N)の場合はST63に進む。
ST62において、バンド作成間隔Nfを第1の作成間隔N1に設定する。そして、図14の排出設定処理を終了する。
ST64において、バンド作成間隔Nfを第3の作成間隔N3に設定する。そして、図14の排出設定処理を終了する。
ST65において、積算枚数N4が低頻度判別枚数Ne以上であるか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST66に進み、ノー(N)の場合はST62に進む。
ST66において、バンド作成間隔Nfを第2の作成間隔N2に設定する。そして、図14の排出設定処理を終了する。
前記構成を備えた本発明の実施例4の画像形成装置Uでは、実施例2と同様に、過去24時間の積算枚数から第2の期間の一例としての比較的長期間に渡る使用状況を判別している。そして、積算枚数N4に基づく長期的な現像剤の消費傾向と、直近の平均画像密度AC1とに基づいて、現像剤の入れ替えが多い場合には、劣化が少ないと判断して、トナーバンド1を形成する間隔が長くなり、全体として現像剤の排出量が少なくなる。また、現像剤の入れ替えが少ない場合、長期的な使用状況に基づいて、劣化が進みやすくなるに応じて、トナーバンド1の形成間隔Nfの長さが短くなり、全体として現像剤が頻繁に排出されるようになる。
したがって、実施例4の画像形成装置Uも、実施例1〜3と同様に、従来の構成に比べて、無駄な現像剤の排出が低減され、回収容器の交換頻度が過大になることも抑制される。
なお、実施例4では、連続印刷枚数N1と累積印刷枚数N2の判別に、同一の作成間隔Nfを使用したが、連続印刷枚数N1用の作成間隔Nf1と、累積印刷枚数N2用の作成間隔Nf2それぞれ別個に設定する構成とすることも可能である。例えば、Nf1=Nf、Nf2=2×Nfに設定することも可能である。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H06)を下記に例示する。
(H01)前記実施例において、画像形成装置の一例としての複写機に限定されず、プリンタ、FAX等の画像形成装置にも適用可能である。また、カラーの画像形成装置に限定されず、モノクロの画像形成装置にも適用可能である。さらに、タンデム型の画像形成装置に限定されず、ロータリ型の画像形成装置にも適用可能である。
(H03)前記実施例において、例示した具体的な数値等は設計や仕様等に応じて任意に変更可能である。
(H04)前記実施例において、印刷枚数N1や画素数M1に基づいて判別を行う構成を例示したが、これに限定されず、いわゆるパラメータは、現像剤の消費傾向を判別可能で、直近の画像記録装置U3の使用状況と、長期の画像記録装置U3の使用状況に連動する任意のパラメータを採用可能である。例えば、感光体Py〜Pkや現像ローラR0の回転時間や累積回転数、累積回転距離、トナーディスペンス装置U3aの補給回数や累積補給時間等、任意のパラメータを採用可能である。
(H06)前記実施例において、トナーバンドの作成を開始するか否かの判断は、実施例に例示した構成に限定されず、例えば、累積印刷枚数のみをパラメータとして判断を行う構成も可能である。他にも、例えば、ジョブ時に1枚ずつカウントアップしていき、前回のトナーバンド作成からの累積値が50枚を超えると、ジョブ中にトナーバンドの作成を実行し、ジョブ終了時の累積値が20枚を超えている場合に、ジョブ終了時にトナーバンドの作成を行うという構成とすることも可能である。
AC0,AC1…画像密度、
C9…現像剤の排出制御手段、
Gy,Gm,Gc,Gk…現像装置、
N1,N2…画像形成回数、
Py,Pm,Pc,Pk…像保持体、
ROSy,ROSm,ROSc,ROSk…潜像形成装置、
U…画像形成装置、
U3a…補給装置。
Claims (5)
- 像保持体と、
前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面の潜像を可視像に現像する現像装置と、
前記現像装置に現像剤を補給する補給装置と、
前記像保持体の表面に潜像を形成して前記現像装置で現像を行って前記現像装置内の現像剤を排出させる排出画像を形成する現像剤の排出制御手段であって、予め設定された第1の期間における画像形成動作時の画像密度と、前記第1の期間とは異なる期間であり且つ予め設定された第2の期間における画像形成動作時の現像剤の消費傾向と、に基づいて、現像剤の消費が多い傾向の場合に、排出される現像剤が少なくなるように前記排出画像の作成条件の設定を行う前記現像剤の排出制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 画像形成回数、画像形成装置内の駆動部材の駆動時間、前記駆動部材の駆動距離、前記駆動部材の回転数の少なくとも1つにより構成された前記第1の期間、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 画像形成回数、画像形成装置内の駆動部材の駆動時間、前記駆動部材の駆動距離、前記駆動部材の回転数の少なくとも1つにより構成された前記第2の期間、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記排出画像の副走査方向の幅、濃度、頻度の少なくとも1つにより構成された前記排出画像の作成条件の設定を行う前記現像剤の排出制御手段、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記第2の期間における画像密度、画像形成回数、画像形成装置内の駆動部材の駆動時間、前記駆動部材の駆動距離、前記駆動部材の回転数の少なくとも1つに基づいて、前記消費傾向を判別する前記現像剤の排出制御手段、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
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