JP2001305813A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

Info

Publication number
JP2001305813A
JP2001305813A JP2001088817A JP2001088817A JP2001305813A JP 2001305813 A JP2001305813 A JP 2001305813A JP 2001088817 A JP2001088817 A JP 2001088817A JP 2001088817 A JP2001088817 A JP 2001088817A JP 2001305813 A JP2001305813 A JP 2001305813A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image forming
density
control
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001088817A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Kato
真治 加藤
Hisao Murayama
久夫 村山
Tetsuya Morita
哲也 森田
Mitsuhisa Kaneya
光久 金矢
Koichi Noguchi
浩一 野口
Toshihiko Kuroi
敏彦 黒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2001088817A priority Critical patent/JP2001305813A/ja
Publication of JP2001305813A publication Critical patent/JP2001305813A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 経時環境変動や、原稿種類に対応する応答性
が良く、安定した画像濃度が得られるようにすること。 【解決手段】 画像形成信号の出力に応じてトナー補給
を行う画像形成方法において、検出用パターンの光学的
センサによる反射濃度比と、その履歴情報を入力して、
所望の画像濃度を維持するためのトナー補給量を推論
し、この推論結果に基づいて、トナー補給制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真装置等の記
録濃度の制御における画像形成方法に関し、より詳細に
は、常に適正な画像形成を行える画像形成方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を用いた画像形成装置にお
いては、所定の方法により担体上に形成された静電潜像
が、現像装置からトナーと呼ばれる着色微粒子を供給さ
れて現像される。トナーは、通常、静電潜像とは逆極性
に帯電されており、静電潜像に静電的に吸着されること
により現像が行われる。
【0003】トナーを静電潜像とは逆極性に帯電される
方法として、現像剤をトナーとキャリアで構成(一般
に、このような現像剤を二成分系現像剤という)、両者
を混合攪拌することにより互いに摩擦帯電させる方法が
知られている。
【0004】ところが、二成分系現像剤を使用する現像
方法では、トナーを十分に帯電させることができる反
面、現像に際してはトナーのみが消費されるため、現像
剤におけるトナー濃度(画像濃度)を常に一定に保つた
めの制御が必要である。このために、記録濃度を制御す
るための画像形成方法として、現像剤のトナー濃度を測
定し、トナー濃度に基づいて、トナー補給量を制御する
方法が用いられている。
【0005】このような画像形成方法では、現像剤のト
ナー濃度を測定する方法として、たとえば、感光体上に
基準となる静電潜像パターン(画像濃度関連値を検出す
るための検出用パターン)を作成し、これを現像した
後、光学的センサを用いて現像画像の濃度を光電的に測
定する間接的な現像剤トナー濃度測定方法や、現像剤の
重量を測定したり、透磁率を測定したりするトナー濃度
センサを用いて直接的な現像剤トナー濃度測定方法が用
いられている。
【0006】ここで、光学的センサとしてPセンサ(フ
ォトセンサ)を用いた場合を例として、従来の画像形成
方法について具体的に説明する。
【0007】図52は、従来の画像形成方法を適用した
複写装置を示し、コンタクトガラス板701上の原稿
(図示せず)の画像は、第1ミラー702、第2ミラー
703、インミラーレンズ704、および、第3ミラー
705を介して感光体ドラム706の表面に投影され
る。感光体ドラム706の回転(図中では反時計方向)
に同期して、第1ミラー702および第2ミラー703
が所定の速度比で左方に走査駆動される。感光体ドラム
706の静電潜像は、現像装置707の現像ローラ70
7aの現像剤(トナーとキャリアからなる二成分系現像
剤)で現像される。このようにして感光体ドラム706
の表面に形成されたトナー像は、転写チャージャー70
8で記録紙に転写される。記録紙は分離ベルト709で
定着部(図示せず)に送られる。
【0008】一方、第1ミラー702のホームポジショ
ンにおける画像投影視野には、図示の如く、検出用パタ
ーンとなる白パターンP0 と黒パターンP1 が付されて
おり、第1ミラー702が露光走査のために左方に駆動
されると、感光体ドラム706上に白パターンP0 と黒
パターンP1 の静電潜像が連続して形成される。
【0009】現像装置707と転写チャージャー708
の間には、感光体ドラム706表面のトナー濃度を検出
するためのPセンサ(フォトセンサ)710が配置され
ており、Pセンサ710の検出信号は増幅器711で増
幅および波形整形されてA/Dコンバータ712でA/
D変換(アナログ・デジタル変換)されてMPU(マイ
クロプロセッサ)713に出力される。
【0010】MPU713は、白パターンP0 と黒パタ
ーンP1 の対応トナー像の濃度比(VSP/VSG)を演算
し、濃度比に基づいて、トナー供給量を定め、トナー供
給量に対応する時間の間、ソレノイドドライバ714に
ソレノイド付勢指示を与える。ドライバ714は、ソレ
ノイド付勢指示を入力するとクラッチソレノイド715
に通電する。クラッチソレノイド715が通電される
と、トナー切出しローラ716が回転し、トナーがトナ
ー貯留槽より現像装置707へ供給される。
【0011】なお、717は感光体ドラム706を一様
に帯電する帯電チャージャーを示し、718は帯電チャ
ージャー717で帯電した感光体ドラム706表面の所
定部分(白パターンP0 と黒パターンP1 が投影される
部分)を除電するイレースランプを示す。
【0012】ここで、イレースランプ717の付勢を制
御することにより、白パターンP0と黒パターンP1
静電潜像が10枚コピーする毎に1回感光体ドラム70
6上に作成され、そのときのトナー濃度がPセンサ71
0によって検出される。
【0013】以上の構成において、記録濃度の制御動作
を図53〜図55を参照して詳細に説明する。Pセンサ
710を用いたトナー濃度検知は、感光体ドラム706
上に現像されたパターン像の濃度変化を現像剤中のトナ
ー濃度の変化として捕らえて、現像剤中のトナー濃度を
制御するものである。
【0014】トナー濃度の検知時期は、図53に示すよ
うに、電源投入後にスタートキーが押下された時の1枚
目とその後の10枚毎に行われ、トナー濃度が薄いと検
知された場合は、つぎのトナー濃度検知時期まで10枚
の間1枚毎にクラッチソレノイド715がON→OFF
して、トナー切出しローラ716を介してトナーの補給
を続ける。一方、イレースランプ717は、トナー濃度
検知時期に同期してOFFし、感光体ドラム706上に
白パターンP0 と黒パターンP1 の静電潜像が形成され
る。
【0015】白パターンP0 と黒パターンP1 のパター
ン像(現像後の像)がPセンサ710の位置に来ると、
Pセンサ710は、発光ダイオードをONしてパターン
像に光を照射し、反射光をフォトトランジスタで受光
し、パターン像の濃度を検知する。
【0016】図54に示すように、Pセンサ710の出
力は、トナー濃度が低い場合(白パターンP0 の場合)
には反射光が強くなるので大きな値となり、トナー濃度
が高い場合(黒パターンP1 の場合) には反射光が弱く
なるので小さな値となる。MPU713は、Pセンサ7
10からの入力データが4回連続して 2.5Vより下がっ
た時点より前の9〜16までの平均をとりVSGとし、Pセ
ンサ710からの入力データが4回連続して 2.5Vより
下った後、その後の9〜16までの平均をとりV SPとす
る。
【0017】現像剤中のトナー濃度が適正の時、図55
(a)に示すように、VSGが4Vの場合、VSPは約0.44
Vであるとすると、現像剤中のトナー濃度が低くなった
場合、感光体ドラム706上に現像されるパターン像も
薄くなるので、図55(b)に示すように、VSPは0.44
Vより高くなる。一方、トナー濃度が高い場合には、図
55(c)に示すように、パターン濃度が濃くなるの
で、VSPは0.44Vより低くなる。従って、VSPの値から
トナー補給をするか否か判定することができる。実際に
は、VSGが必ずしも4Vではないので、VSPとVSGの比
率を用いて、VSP/VSG= 1/9(≒0.44/4)を基準とし
て、VSP/VSGの大小によりトナー補給を制御するもの
である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
画像形成方法によれば、トナー濃度が低くなった後にト
ナー補給を開始するため、トナーを多量に消費する原稿
が続いた場合には、トナー濃度の変化が急激となり、安
定したトナー濃度を得ることが困難となるという問題点
があった。
【0019】また、従来の画像形成方法では、トナーを
補給してからトナー濃度が濃くなるまでの間の時間遅れ
を考慮していないため、トナー濃度のバラツキの幅が大
きくなる、換言すれば、制御精度が十分でないという問
題点もあった。
【0020】また、無条件でコピー枚数10枚に1回の
割合で検出用パターンを作成するため、たとえば、トナ
ー消費量の少ない原稿から複数枚のコピーを取る場合、
必要でない検出用パターンの作成を行ってコピーに消費
するトナー量以上にトナーを消費するという問題点もあ
った。
【0021】また、常に、コピー枚数10枚に1回の割
合でトナー濃度の検出を行うため、たとえば、トナーを
多量に消費する原稿が続いた場合には、トナー量の変化
に対応できないという問題点もあった。
【0022】また、従来の画像形成方法によれば、検出
用パターンと検出用パターンの間に消費されるトナー消
費量は、原稿の画素密度、および、経時環境等により大
きく変化するため、常に、トナー消費量に見合った適切
なトナー補給を行うことができないという問題点もあっ
た。ここでは、検出用パターン間の原稿の画素密度の変
化(換言すれば、トナー消費量の変化)が、光学的セン
サ出力のフィードバック系において外乱要因となってい
おり、これを補ってトナー濃度に対する精度を向上させ
るには、検出用パターンの作成頻度を増やして、フィー
ドバック量を増加させる方法が考えられるが、検出用パ
ターンを頻繁に作成すると無駄なトナー消費の増加や、
クリーニングにかかる負担の増加等の不具合が生じる。
【0023】一方、特開昭63−33704号公報に示
されるように、画像形成信号を計数し、消費トナー量を
検出する第1の検出手段と、現像ローラの稼働時間を求
め、飛散して消費されるトナー量を検出する第2の検出
手段とに基づいて、トナー補給を行ってトナー濃度を一
定に保つものが開示されているが、画像形成信号と消費
トナー量の関係は、経時環境による現像剤の劣化による
キャリアの帯電能力(CA)変動の影響を受けて、一定
ではないため、現像装置の現像能力が変動してしまい、
状態(経時環境)に対応して、理想の画像品質(トナー
濃度)を維持することは困難であるという問題点があっ
た。
【0024】また、一般に電子写真方式に用いられる二
成分現像剤は、経時において現像剤劣化によるCA(キ
ャリアの帯電能力)の低下があり、また、現像剤周辺の
環境条件においても、低温低湿では電荷蓄積度が増して
Q/Mが上昇し、高温高湿では電荷漏洩度が増してQ/
Mが減少するという現像がある。このようにQ/Mに対
して相互的に影響を与える因子が数多いにもかかわら
ず、換言すれば、制御目標に影響を与える多元的な多く
の情報を考慮して最適な制御値を決定する必要があるに
もかかわらず、1〜2の因子が単独に与える影響のみを
考慮して制御値を決めていたため、状態の変化(経時環
境)に対応することができず、高画像品質を維持できな
いという問題点もあった。
【0025】また、従来の画像形成方法では、ユーザが
手操作によって画像濃度を調整する場合、濃い、薄いと
いう曖昧な情報を、定量化された階段状の数値として入
力して処理するため、必ずしもユーザ所望の画像濃度に
調整することができないという問題点もあった。
【0026】また、トナーホッパー内のトナー残量が変
化すると、トナー補給部材の輸送効率が変わるため、同
一の条件でトナーを補給してもトナー補給量を一定に保
つことができないという問題点があった。
【0027】また、黒ベタ連続作像時のように、連続し
て多量のトナーを消費し、かつ、多量のトナー補給を必
要とする場合には、トナー量の変動が激しくなるため、
狙いとする画像濃度を維持することが困難であるという
問題点もあった。
【0028】また、従来の画像形成方法では、現像剤の
劣化が検出された場合、現像剤の劣化要因の特定を行わ
ずに、画像濃度の制御を行っているため、必ずしも最適
な制御を行うことができないという問題点もあった。
【0029】従来の画像形成装置では、現像剤のおかれ
ている温湿度環境を測定するための温湿度センサを現像
装置の内部に配置しているため、温湿度センサがトナー
で汚れて検知能力が低下するという問題点がった。
【0030】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て、経時環境変動や、原稿種類に対応する応答性が良
く、安定した画像濃度が得られるようにすることを目的
とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1にかかる画像形成方法は、画像形成信号
の出力に応じてトナー補給を行う画像形成方法におい
て、検出用パターンの光学的センサによる反射濃度比
と、その履歴情報を入力して、所望の画像濃度を維持す
るためのトナー補給量を推論し、この推論結果に基づい
て、トナー補給制御を行うことを特徴とする。
【0032】また、請求項2にかかる画像形成方法は、
画像形成信号の出力に応じてトナー補給を行う画像形成
方法において、トナー濃度と、トナー濃度と狙いのトナ
ー濃度との差分と、その履歴情報とを入力して、所望の
画像濃度を維持するためのトナー補給量を推論し、この
推論結果に基づいて、トナー補給制御を行うことを特徴
とする。
【0033】また、請求項3にかかる画像形成方法は、
前記狙いのトナー濃度を、検出用パターンの光学的セン
サによる反射濃度比、および、その履歴情報に基づいて
総合的に推論して、設定あるいは変更することを特徴と
する。
【0034】また、請求項4にかかる画像形成方法は、
前記狙いのトナー濃度を、現像周辺の温湿度、現像装置
の駆動時間、および、これら履歴情報に基づいて総合的
に推論して、設定あるいは変更することを特徴とする。
【0035】また、請求項5にかかる画像形成方法は、
前記狙いのトナー濃度を、ユーザ入力による情報、およ
び、その履歴情報に基づいて総合的に推論して、設定あ
るいは変更することを特徴とする。
【0036】また、請求項6にかかる画像形成方法は、
画像形成信号の出力に応じてトナー補給を行う画像形成
方法において、トナー濃度と、トナー濃度と狙いのトナ
ー濃度との差分と、その履歴情報とを入力して、所望の
画像濃度を維持するためのトナー補給量を推論し、この
推論結果に基づいて、トナー補給制御を行い、さらに、
所望のトナー濃度を検出用パターンの光学的センサによ
る反射濃度比、および、この単位画像形成信号当たりの
履歴情報から推定することを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる画像形成方
法の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0038】〔実施の形態1〕図1は、本発明の画像形
成方法を適用した画像形成装置の一実施の形態の構成を
示し、感光体ドラム(図示せず)上に形成された画像濃
度関連値を検出するための検出用パターンを読み込むた
めのPセンサ(フォトセンサ)101と、Pセンサ10
1で検出した画像関連値をA/D変換(アナログ・デジ
タル変換)するA/Dコンバータ102と、デジタル変
換された画像関連値を入力してVSP/V SG(=R)を求
めるMPU103と、MPU103の出力をラッチする
ラッチ104と、ラッチ104の内容(前回のRの値)
とMPU103から出力されたR(今回のRの値)との
差dRを求める減算器105と、MPU103および減
算器105からRおよびdRを入力して、トナー補給量
の制御、および、エラー処理出力を行うファジィコント
ローラ106と、ファジィコントローラ106からトナ
ー供給信号を入力し、対応する時間の間クラッチソレノ
イド108に通電を行うソレノイドドライバ107と、
ファジィコントローラ106からエラー処理出力を入力
してエラーの数をカウントするエラーカウンタ109と
から構成される。
【0039】以上の構成において、本実施の形態におけ
る画像形成方法を説明する。ここでは、従来同様に10
枚に1回検出用パターンを感光体ドラム上に作成して現
像するものとする。
【0040】先ず、現像された検出用パターンをPセン
サ101で読み取り、それをA/Dコンバータ102で
A/D変換し、VSP/VSGをMPU103で計算する。
この出力をファジィコントローラ106に入力すると同
時に、そのVSP/VSG=Rの値と前記のRの値(ラッチ
104の内容)との差dRを求めてファジィコントロー
ラ106に入力する。ファジィコントローラ106は、
表1のルールに従って、トナー補給量およびエラー処理
出力を行う。
【0041】
【表1】
【0042】なお、ファジィコントローラ106では、
R入力に対して図2(a)に示すメンバーシップ関数を
設定しており、dR入力に対して図2(b)に示すメン
バーシップ関数を設定しており、トナー補給出力に対し
て図2(c)に示すようなメンバーシップ関数を設定し
ている。
【0043】ここで、たとえば、R=0.475 、dR=0.
025 の入力があった場合、ファジィコントローラ106
は表1のルール、および、図2(a)、(b)、(c)
の各メンバーシップ関数に従って、図3に示すよに、ト
ナー補給量を設定する。先ず、R=0.475 と図2(a)
の各ルールのメンバーシップ関数の交点の値を計算する
(交点がなければ0)。つぎに、dR=0.025 と図2
(b)の各ルールのメンバーシップ関数の交点の値を計
算する。続いて、各ルールの交点の計算値の最小値を計
算する。
【0044】ここまでの計算によって、図示の如く、ル
ール1から0、ルール2から0.5 、ルール3から0.5 、
ルール4〜14から0の値が得られる。つぎに、この値
に対応するトナー補給出力のメンバーシップ関数の値
(図2(c)のメンバーシップ関数の値)を求める。こ
の例では、図3に斜線で示すルール2、3からトナー補
給出力(中)と(大)の 0.5以下の面積が得られる(他
は0である)。これらのルール1〜14の出力の合成を
計算し、図中の右端部分に示す台形を得る。最後に脱フ
ァジィ化処理を行いトナー供給量を決定する。脱ファジ
ィ化処理は、一般的に合成出力の重心を計算することで
行われ、ここでは5(g)が出力される。この値を用い
て従来同様にコピー1枚毎にソレノイドドライバ107
をONすることによりクラッチソレノイド108をON
し、決められたトナー量を補給する。
【0045】さらに、ルール13および14の場合(R
が極小、あるいは、極大の場合)、エラーカウンタ10
9のカウントを+1し、連続して3回カウントされる
と、エラー処理としてトナー補給停止、および、エラー
表示等を行うものである。
【0046】前述したように、本実施の形態の画像形成
方法では、dRを使用することにより、Rのみの場合と
比較して、濃度制御の精度が向上する。特に、濃度が急
激に変化した場合の制御精度が顕著に向上する。
【0047】また、メンバーシップ関数を用いたファジ
ィ推論を行うことにより、原稿の画像面積率が一定でな
かったり、供給したトナーがトナー濃度に反映されるま
で時間遅れがある等の制御関数で定義しにくい要因を、
近似的に処理することが可能となり、記録濃度制御が頑
健になる。
【0048】本実施の形態では、MPU103TOファ
ジィコントローラ106、ラッチ104、および、減算
器105をそれぞれ分けているが、全てソフト処理とし
てMPUで行う構成としても良いのは勿論である。
【0049】なお、電源投入時は、ランチ104に値が
ラッチされておらず、dRが大きな値になる可能性があ
るので、電源投入時はRのみで制御するか、あるいは、
電源OFF前に前の値をバッテリーバックアップして、
その値を電源投入時にラッチする等の処理が必要であ
る。
【0050】〔実施の形態2〕図4は、本発明の実施の
形態2の構成を示す。本実施の形態は、〔実施の形態
1〕の構成に、加減算器110、リミッタ111、およ
び、ラッチ112から成るイレース制御の出力部を加え
たものであり、その他の構成は共通に付き説明を省略す
る。
【0051】以上の構成において、本実施の形態の画像
形成方法の制御動作を詳細に説明する。本実施の形態で
は、イレース制御の出力部によって検出用パターンの発
生枚数を制御するものであり、この検出用パターンの発
生枚数出力用メンバーシップ関数を図5(a)に示す。
また、そのルールを表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】ここで、R=0.475 、dR=0.025 の入力
があった場合、〔実施の形態1〕と同様にトナー補給量
としては5gが出力される。一方、ルール1〜17のう
ちルール2、3がマッチングするので、検出パターン間
隔は、ルール2および3がP、その他が0となり、図5
(b)に示す合成出力が得られ、脱ファジィ出力+5が
得られる。
【0054】この結果より、前回の検出パターン間隔
(ラッチ112の内容)に+5したものが加減算器11
0より出力される。たとえば、前回が10枚ならば、検
出パターン間隔は15枚、前回が13枚ならば18枚と
なる。但し、加減算器110の出力はリミッタ111に
よって最大値を20枚、最小値を5枚に制限されるた
め、加減算器110から20枚より大きい値、あるい
は、5枚より小さい値が出力されても、ラッチ112に
はそれぞれ20枚あるいは5枚として記憶される。
【0055】このように変化の少ない所では、検出パタ
ーン発生間隔を長くしてトナー消費を少なくし、変化の
激しい所では検出パターン発生間隔を短くすることによ
り、トナー補給制御の制御精度の向上を図ることができ
る。なお、電源投入時に、検出用パターン発生間隔を、
たとえば、10枚に設定してラッチしておく必要があ
る。
【0056】〔実施の形態3〕図6は、本発明の実施の
形態3の構成を示す。本実施の形態は、実施の形態2の
構成に、ラッチ113〜116と、平均化回路117
と、減算器118とを加えたものであり、その他の構成
は共通に付き説明を省略する。
【0057】以上の構成において、本実施の形態の画像
形成方法の制御動作を詳細に説明する。実施の形態2と
比較した場合、ファジィコントローラ106の出力は同
じで、入力部にiRを加えたものである。このiR入力
は、今回のR入力に対しそれまでの4回のR入力をそれ
ぞれラッチし、計5回のRの値を平均化し、その値と今
回の値との差(今回−平均値)を用いるものである。
【0058】iR入力用のメンバーシップ関数を図7に
示す。また、そのルールを表3に示す。表3のルールを
参照してiRの考え方を説明する。たとえば、ルール
8、9に適合するRの値が中で、dRがNLの場合(た
とえば、今回のRが0.45、前回のRが0.6 のような場
合)、実施の形態2においてはトナー補給を停止してい
たが、本実施の形態では、今までの平均値が今回の値よ
り以上、すなわち、平均値が中以下の場合、前記の0.6
を異常値とみなし、トナー補給出力のルール8を小と
し、平均値の差がN、すなわち、平均値の中よりも大き
い場合、トナー消費が急激である(急激に減少したも
の)として、実施の形態2と同様にルール9によりトナ
ー補給を停止するものである。これによってさらに制御
精度を向上させることができる。
【表3】
【0059】また、ここではiRに差分値を用いてルー
ルを簡略化したが、平均値そのものを入力することも可
能である。その場合には、 となり同様の制御を行うことができる。
【0060】〔実施の形態4〕図8は、実施の形態4の
画像形成方法を利用した画像形成装置の構成を示す説明
図であり、図において、400は画像読取部であり、4
10は画像読取部にて読み取った画像情報を記録紙に転
写する作像部である。
【0061】画像読取部400は、原稿を載置するコン
タクトガラス401と、コンタクトガラス401に載置
された原稿に対して、移動しながら光を照射する光源4
02と、光源402と共に移動し、原稿からの反射光を
偏向するミラー403と、同様にミラー103からの反
射光を所定方向へ偏向するミラー404、405と、ミ
ラー405からの反射光を集束させるレンズ406と、
レンズ406からの光を読み取るCCD407とから構
成されている。
【0062】作像部410は、高速で回転してレーザビ
ームを等角度で走査するポリゴンミラー411と、ポリ
ゴンミラー411により等角度で走査されたレーザビー
ムを感光体ドラム414面上において等間隔になるよう
に補正するfθレンズ412と、fθレンズ412から
のレーザビームを感光体ドラム414に導くミラー41
3と、静電潜像を形成する感光体ドラム414と、感光
体ドラム414の表面を均一に帯電する帯電チャージャ
415と、帯電チャージャ415による帯電処理後、ミ
ラー413により導かれたレーザビームによる露光によ
り形成された静電潜像を顕像化する現像装置416とを
有する。
【0063】また、所定サイズの記録紙を収納し、装置
本体に対し着脱自在に構成されている給紙カセット41
7、418と、給紙カセット417、418から1枚毎
に記録紙を転写部方向へ搬送する給紙ローラ417a、
418aと、給紙ローラ417a、418aにより給紙
された記録紙を所定のタイミングをとって転写部に送り
出すレジストローラ419と、レジストローラ419に
より送り出された記録紙に対し感光体ドラム414上の
像を転写する転写チャージャ421aと、転写処理後、
記録紙を感光体ドラム414から分離する分離チャージ
ャ421bと、分離チャージャ421bにより感光体ド
ラム414から分離された記録紙を定着ユニット422
方向へ搬送する搬送ベルト420と、転写処理後におけ
る記録紙上の像を定着させる定着ユニット422と、転
写処理後における感光体ドラム414表面の残留トナー
を除去するクリーニングユニット423と、感光体ドラ
ム414表面の残留電荷を除去する除電ランプ424と
から構成されている。
【0064】なお、425は給紙カセット417、41
8周辺に配置され、湿度を検知する湿度センサ、記録紙
の給紙間隔を検知するタイマおよび記録紙の厚みを検知
する紙厚センサを示し、426は転写前露光を実行する
PTL、427は記録紙の電気抵抗値を検知する抵抗値
検知部、428は転写チャージャ421a、分離チャー
ジャ421bの使用時間を積算するタイマである。
【0065】また、本実施の形態では、感光体ドラム4
14として一帯電有機感光体を使用し、現像剤としてマ
イナス帯電トナーを含有する2成分現像剤を使用する反
転現像システムを利用している。さらに、レーザビーム
の点灯時間は、画像形成信号として、トナー補給量を決
定するために後述する積算カウンタ504によって順次
積算カウントされる。
【0066】以上の構成において、その動作を説明す
る。第1に画像読取部400において、コンタクトガラ
ス401上に載置された原稿は、光源402により照明
され、その反射光がミラー403、404、405、お
よび、レンズ406を介してCCD407に読み取られ
る。CCD407に読み取られた画像情報は所定の画像
処理を経て、半導体レーザ(図示せず)からレーザビー
ムとして出射される。
【0067】レーザビームはポリゴンミラー411、f
θレンズ412、ミラー413を介して感光体ドラム4
14へ導かれる。一方、感光体ドラム414は事前に帯
電チャージャ415によりその表面を均一に帯電されて
おり、上記レーザビームにより露光されて静電潜像を形
成する。このときの感光体ドラム414の表面電位は通
常地肌部電位(暗部電位)VD が約−800V、画像部
電位(明部電位)VLが約−100Vに設定されてお
り、現像バイアス電位VB の約−600Vとの電位差で
現像される。感光体ドラム414上に形成された静電潜
像は現像装置416により顕像化され、該顕像は給紙カ
セット417、418から給紙ローラ417a、418
a、および、レジストローラ419によって搬送された
記録紙に対し、転写チャージャ421aにより転写され
る。
【0068】像が転写された記録紙は、分離チャージャ
421bにより感光体ドラム414より分離され、転写
ベルト420により搬送されて定着ユニット422に入
り定着処理を経た後、装置外部へ排出される。また、転
写処理を終了した感光体ドラム414はクリーニングユ
ニット423により残留トナーが除去され、除電ランプ
424により残留電荷が除去された後、次回の画像形成
処理に備えて待機状態となる。
【0069】また、図8に示したPTL426は転写チ
ャージャ421aにより転写処理前に感光体ドラム41
4に光照射することにより、感光体ドラム414上の余
分な電荷を消滅させる。
【0070】ここで、画像形成領域外の感光体ドラム4
14上には、コピー枚数10枚に一度、画像濃度制御用
の検出用パターンが形成され、感光体ドラム414に近
接して対向配置された反射型の光学的センサで基準画像
(顕像化した検出用パターン)の反射率に対応した検知
信号電圧VSPおよび基準画像内感光体ドラム414の面
の検知信号電圧VSGが出力され、狙いの画像濃度に対応
するVSP/VSGと比較することによって、画像濃度の高
低を判定している。
【0071】図9を参照して、実施の形態4における制
御のフローを説明する。ファジィコントローラ502
に、VSP/VSG値、および、ラッチ501を介して前回
のVSP/VSGとの差分が入力されると、ファジィコント
ローラ502は、単位画像形成信号に対するトナー補給
量の変更度合を推論し、単位補給量当たりのトナー補給
量(ここでは、変更度合)を決定する。単位画像形成信
号当たりトナー補給量記憶・読み出し部503は、ファ
ジィコントローラ502で決定した変更度合に応じた単
位画像形成信号当たりトナー補給量を記憶する。画像形
成信号(レーザビームの点灯時間)は積算カウンタ50
4に随時入力され、先に決定された単位補給量当たりの
トナー補給量単位補給量に基づいて、画像形成信号に見
合ったトナーが補給されるようにトナー補給クラッチ5
05をオン、オフするタイミングが制御される。
【0072】つぎに、ファジィコントローラ502にお
ける推論過程を以下に示す。ファジィコントローラ50
2は、言語的に表現された制御ルールを定量化し、実際
の数値に置き換え可能にしたものである。すなわち、ル
ールの作り方によって、推論結果、ひいては制御能力が
大きく変わってしまうため、この制御ルールの表現方法
は非常に重要であり、ここで使用するパラメータを的確
に選択する必要がある。
【0073】実施の形態4では、目標とする画像濃度を
表すものとして、光学的センサのV SP/VSGを用い、そ
の履歴を情報として取り込むことによって未来の画像濃
度を推定することができるので、常時画像濃度が所望の
濃度になるように単位画像形成信号当たりのトナー補給
量を前もって切り替えるようになっている。なお、ここ
で制御対象および制御量として、単純なトナー補給量で
はなく、単位画像形成信号当たりのトナー補給量とする
ことで、顕像パターン(検出用パターン)間に作成され
る画像の情報量(換言すれば、トナー消費量)によって
制御精度が変動するのを防いでおり、単純なトナー補給
量にした場合と比較して、制御精度を大きく向上させる
ことができる一つの要因となっている。
【0074】また、実施の形態4では、総合的な推論
に、ファジィ推論を用いており、画像濃度が薄いという
あいまいな概念は、光学的センサのVSP/VSGが低いと
いう表現に置き換えることで論理的に推論が可能であ
り、これらは言語的ルールによって表4に示すように表
現される。
【0075】実施の形態4によるルールは前件部(もし
〜なら)と後件部(〜とする)からなっている。
【表4】
【0076】これらの7個のルールは、図10(a)、
(b)、(c)に示すようなメンバーシップ関数によ
り、定量的にファジィ変数として表され、演算可能とな
る。実施の形態4においては上記7個のルールを用いて
推論しているが、特にこれに限定するものではなく、さ
らにルールの数を増やしてきめ細かい制御を行うことも
可能である。前件部における推論演算は、通常の方法に
より、先ず、入力に対して前件部の適合度を入力値と前
件部変数のMAXを取ることによって求め、後件部変数
と前件部適合度のMINをとってそのルールの結論とす
る。与えられた全てのルールについてそれぞれの結論を
求めた後、全結論のMAXを取ることにより最終的な推
論結果として、設定したQ/Mに対して目標とすべき単
位画像形成信号当たりのトナー補給量が得られる。
【0077】ここで、具体的に、もしVSP/VSGが少し
低く、かつ、変化率が少し+ならの場合に関して計算例
を示すと、先ず、これらの入力によって先のルール1〜
8を用いて狙いの補給量を演算する。図11に示すよう
に、たとえば、VSP/VSG=0.05、その前回との差
分=−0.075という条件に対して、ルール7ではV
SP/VSG=0.05はVSP/VSGが中ぐらい低いという
集合に0.30のグレード(属する度合)であるという
ように各ルールに属する各メンバーシップ関数との交点
を計算する。この交点のうち、最小の値(ルール7では
0)の計算を行い、結論を求める。全てのルールに関し
て同様に結論を求めた後、合成出力によって全ての結論
のMAXをとり(図中の斜線で示す部)その重心を求め
ることで推論結果(ここでは、単位画像形成信号当たり
のトナー補給量の変化度合:×1.2)が得られる。
【0078】単位画像形成信号当たりのトナー補給量は
記憶・読み出し部503に記憶されており、かかる変更
度合に基づいて書換えられ、決定される。たとえば、
0.275g/1秒分のレーザビームの発光時間×1.
2によって0.33g/1秒分のレーザビームの発光時
間が決まる。実施の形態4においては、積算カウンタ5
04内の積算定数として、トナー補給ローラの回転時間
とトナー補給量の関係が比として0.3g/secに設
定されており、トナー補給クラッチ505のオン、オフ
時間は、この0.3g/secと単位画像形成信号当た
りのトナー補給量に基づいて、画像形成信号を積算カウ
ントした量で順次制御される。
【0079】従って、今、0.2秒分のレーザビームの
点灯時間が積算されていれば、トータルで0.33g/
1sec×0.2sec÷0.3g/1sec=0.2
2sec間、トナー補給クラッチをオンすることで、必
要なトナー0.066gを補給することになる。ここで
レーザビームの点灯時間が何秒分になったら、トナーを
補給するかは、システムによって任意であるが、実施の
形態4では0.2secとしている。
【0080】このような方法で制御することにより、消
費量に応じて随時トナー補給を行い、コピー枚数10ご
とに画像濃度が一定になるように、単位画像形成信号当
たりのトナー補給量をファジィ推論を用いて細かく補正
しているため、従来のPセンサやトナー濃度センサによ
る画像濃度(もしくはトナー濃度)の制御に比較して、
経時環境変動、原稿の種類に対する応答性が良く、常に
画像濃度を所望の濃度に制御することが可能である。
【0081】また、ファジィルール(推論ルール)の変
さらによって、異機種の画像形成装置のプロセス制御に
も適応可能である。さらに、二次的な効果として開発期
間、開発コストの低減等を図ることができる。
【0082】〔実施の形態5〕実施の形態5で使用する
画像形成装置は、トナー濃度(T.C)が随時検出でき
るように現像装置内部にトナー濃度センサが組み込まれ
ていること以外は、実施の形態4と同様であるので図示
および説明を省略する。ここで、トナー濃度センサ(図
示せず)は0.5secおきに平均的なデータが取り込
めるようになっている。
【0083】トナー濃度センサとしては、トナー濃度
(以下、T.Cと記載する)の変化による透磁率の変化
を電圧の変化として出力するタイプのものであり、狙い
のT.Cに対する出力電圧との比較によってT.Cの高
低を判定している。
【0084】図12を参照して、実施の形態5における
制御のフローを説明する。ファジィコントローラ514
に、狙いのT.C記憶読み出し部511、ラッチ51
2、および、差分計算513を介して、T.Cの狙いの
値との差分、T.Cの前回との差分が入力されると、フ
ァジィコントローラ514は、その値に応じて単位画像
に対するトナー補給量(ここでは、変更度)を推論し、
単位画像形成信号当たりトナー補給量記憶・読み出し部
517は、ファジィコントローラ514で決定した変更
度に応じた単位画像形成信号当たりトナー補給量を記憶
する。
【0085】画像形成信号(レーザビームの点灯時間)
は積算カウンタ518に随時入力され、先に決定された
単位補給量当たりのトナー補給量に基づいて、画像形成
信号に見合ったトナーが補給されるようにトナー補給ク
ラッチ519をオン、オフするタイミングが制御され
る。また、ラッチ515および差分計算516を介し
て、VSP/VSGの狙い値との差分、および、VSP/VSG
の前回との差分が入力されると、その値に応じてT.C
の狙いの値を変更する。
【0086】実施の形態5では、目標とする画像濃度を
表すものとして、光学的センサのV SP/VSGを用い、そ
の履歴を情報として取り込むことによって、画像が安定
した状態であるかどうかによって、狙いのT.Cを変え
るべきかどうか判断している。これは、画像濃度が不安
定な状態にあるのに狙いのT.Cを変えてしまうと、ト
ナー補給に時間遅れがあるために最終目標とする画像濃
度が狙いに集束せず発散する恐れがあるためである。ま
た、狙いのT.Cに対して実際のT.Cとの差分、およ
び、T.Cの履歴を情報として取り込むことによって、
未来のT.Cを推定することができ、常時T.Cが狙い
にあるように単位画像形成信号当たりのトナー補給量を
前もって切り替えるようになっている。なお、ここで制
御対象および制御量として、単純なトナー補給量ではな
く、単位画像形成信号当たりのトナー補給量としている
のは実施の形態4と同様な理由による。
【0087】また、実施の形態5では、総合的な推論
に、ファジィ推論を用いており、画像濃度が薄いという
あいまいな概念は、光学的センサのVSP/VSGが低いと
いう表現に置き換えることで論理的に推論が可能であ
り、これらは言語的ルールによって表5に示すように表
現される。
【0088】実施の形態5によるルールは前件部(もし
〜なら)と後件部(〜とする)からなっている。
【表5】
【0089】これら10個のルールは、図13に示すよ
うなメンバーシップ関数により、定量的にファジィ変数
として表され、演算可能となる。ここで具体的に、も
し、T.Cが狙いの2%に対して1.5%で、前回T.
Cとの差分が−0.5%である場合の単位画像形成信号
当たりのトナー補給量の変化度合を演算してみると、×
1.2となる。VSP/VSGに関しても同様に演算するこ
とによって、狙いのT.Cを補正することができる。こ
れ以降のトナー補給ローラの回転制御方法は実施の形態
4と同様である。
【0090】このような方法で制御することにより、実
施の形態4で示した画像濃度(VSP/VSG)と単位画像
形成信号当たりのトナー補給量の関係の間に、さらに、
トナー濃度、画像形成信号という常時検知可能なパラメ
ータを導入し、かつ、ファジィ推論を用いて、これらの
関係を細かく補正し、制御しているため、実施の形態4
の効果に加えて、Pセンサパターンの作成回数を減少さ
せることができる。
【0091】なお、実施の形態5において、VSP/VSG
の代わりに、図14に示すような入力手段を用いて、ユ
ーザが所望の濃度をあいまいに入力することも可能であ
る。この場合のルール8〜10は表6のようになる。こ
こでの入力はコピー毎に行われる。
【0092】
【表6】
【0093】これらのメンバーシップ関数については、
SP/VSGの場合と同様である。このようにメンバーシ
ップ関数にユーザ入力の濃いあるいは薄いというあいま
いな情報を取り入れることによって、あいまい性を数値
化し、適切に制御することが可能となる。
【0094】〔実施の形態6〕実施の形態6では、実施
の形態5における光学的センサの代わりに、温湿度セン
サ、感光体の動作時間カウンタが設けられた装置を使用
する。図15を参照して、制御フローを説明する。実施
の形態6では、総合推論にファジィ推論を用いている。
ファジィコントローラ520は、温湿度センサからの温
湿度、および、現像装置の動作カウンタの入力がある
と、その値に応じてファジィ推論を行い、狙いのT.C
を出力する。差分計算522は、狙いのT.C、現状の
T.C、および、ラッチ521を介して前回のT.Cを
入力し、狙いのT.Cとの差分、および、この差分の変
化率を出力する。ファジィコントローラ523は、実施
の形態5と同様にT.Cに対する推論を行い、単位時間
当たりのトナー補給量の記憶・読み出し部524、積算
カウンタ525を介してトナー補給クラッチ526を制
御する。
【0095】一般的に、電子写真方式で用いられる2成
分現像剤は、経時において現像剤劣化のため、CA(キ
ャリアの帯電能力)が低下する。また、現像剤周辺の環
境条件においても、低温低湿では電荷蓄積度が増すた
め、Q/Mが上昇し、高温高湿では電荷漏洩度が増すた
め、Q/Mが減少するという現象がある。そこで、本実
施の形態では、これらの関係をルール化することによっ
て、光学的センサ無しでも現像装置の現像能力を予測
し、制御するものである。すなわち、経時における現像
剤劣化を現像装置の動作カウンタから予測し、現像剤周
辺の環境条件におけるQ/Mの変動を温湿度センサによ
って予測し、現像装置の現像能力を制御可能としてい
る。なお、トナー濃度に関しては実施の形態5と同様の
考え方である。
【0096】つぎに、実施の形態6における推論のルー
ルを表7および表8に示す。実施の形態6によるルール
は前件部(もし〜なら)と後件部(〜とする)からな
り、ルール1〜ルール9はファジィコントローラ520
のもの、ルール10〜ルール16はファジィコントロー
ラ523のものである。
【0097】
【表7】
【0098】
【表8】
【0099】これら16個のルールは、図16に示すよ
うなメンバーシップ関数により、定量的にファジィ変数
として表され、演算可能となる(なお、ルール10〜1
6については図13と同様である)。ここで具体的に、
もし現像装置の動作時間が80hで、かつ、温湿度が2
0℃50%であった場合の狙いのT.Cを演算してみる
と3%となる。単位画像形成信号当たりのトナー補給量
に関しては実施の形態5と同様である。また、以降のト
ナー補給ローラ回転制御は実施の形態4と同様であるの
で説明を省略する。
【0100】このような方法で制御することにより、実
施の形態5における光学的センサを省略することができ
る。このため、検出用パターンを作成することによる無
駄なトナー消費、および、クリーニング装置にかける負
担、コピースピードの低下等を防止することができる。
なお、実施の形態6においても実施の形態5と同様に光
学的センサを組み合わせて使用することも勿論可能であ
り、この場合の効果としては、感光体の表面電位が使用
枚数等によって変動するような場合においても、従来と
比較して光学的センサの作成回数を減少させても画像濃
度を所望の濃度に保つことができる。
【0101】〔実施の形態7〕実施の形態7における画
像形成装置の構成は図8で示した構成(実施の形態4と
同様)で、詳細は省略するが現像装置内のトナーホッパ
ー内のアジテータにかかるトルクが測定できるようにな
っているものとする。このアジタータトルクは、ホッパ
ー内のトナー容量によって変わるものである。また、ト
ナー補給ローラの回転数は、本体メイン制御板から自由
に変更できる構成とする。なお、図8の構成から明らか
なようにトナー補給ローラの回転数は、アジテータトル
クに直接的に影響を与えるものではない、また、総合推
論にはファジィ推論を用いた。
【0102】トナー補給ローラの回転によってトナー補
給を行うタイプの画像形成装置においては、図17に示
すように、同じ回転数ではホッパー内のトナー残量によ
って実際のトナー供給量が変わる。そこで、実施の形態
7においては、アジテータトルクに基づいて、トナー補
給ローラの回転数をファジィ制御することによって、ト
ナー補給ローラの回転時間とトナー補給量の関係が、常
に0.3g/secを維持するように設定することで、
この問題を解決するものである。
【0103】図18を参照して、実施の形態7における
制御フローを示す。実施の形態7において、アジテータ
トルク(すなわち、ホッパー内トナー残量)が5秒おき
に前回値との差分とともにファジィコントローラ530
に入力され、ファジィ推論され、トナー補給ローラの回
転制御量が決定される。
【0104】ここで、トナー補給ローラの回転数を変え
ているのは、単位画像形成信号当たりのトナー補給量を
一定にするためであり、このためアジテータトルクによ
って、間接的にトナー残量を測り、実際のトナー補給量
が一定になるようにトナー補給ローラの回転数を制御し
ている。これらの制御ルールは表9のように表現するこ
とができる。
【0105】
【表9】
【0106】これらの5個のルール全てに関して、図1
9に示すようなメンバーシップ関数を作成し、推定を行
い補正量を決定する。たとえば、アジテータトルクが5
0kg/cm2 、前回との差分が−5kg/cm2
時、トナー補給ローラの回転数は205RPMと推論さ
れる。
【0107】このような方法を用いることにより、トナ
ーホッパー内のトナー残量が少ないときでも、トナー補
給量を所望の量に保つことができる。なお、実施の形態
7においては、トナー補給ローラの回転数を変えている
が、トナー補給時間を長くするようにしても良いのは勿
論である。
【0108】〔実施の形態8〕実施の形態8における画
像形成装置は、実施の形態4と同様であるが、トナー補
給条件の他に、潜像形成条件、現像バイアス条件の変更
が既知の方法で可能な構成である。これによって現像装
置とは独立に、現像ポテンシャル(VL −VB)を変え
ることにより、実際の現像量を変えることができる。実
施の形態8では、現像装置の狙いの現像ポテンシャルに
対する現像能力が落ちても、その低下分を現像ポテンシ
ャル(VL −VB )を変えることによって補い、狙いの
現像量(画像濃度)を維持するものである。
【0109】前述した実施の形態4〜実施の形態6に示
したように画像形成信号に基づいてトナー補給を行う装
置においては、狙いのT.C(トナー濃度)に達してい
ない場合、その差分は未だトナー補給されていないトナ
ー補給信号の残分で予測することができる。実施の形態
8は、これを利用したものであり、図20のその制御フ
ローを示す。総合推論にはファジィ推論を用いており、
トナー補給信号積算カウンタ540からトナー補給信号
の残分(トータルカウント)がファジィコントローラ5
42に入力されると、ファジィコントローラ542は、
その量に従ってファジィ推論を行い、制御先と制御量の
決定を行う。
【0110】ここで、制御先として現像バイアス54
3、帯電露光544の二つ(二つ以上でも良い)を持っ
ているのは、基本的には現像バイアス543を変える方
が対応速度が速いので望ましいが、変えられる範囲が限
られているため、必要な現像ポテンシャルに応じて制御
先を変える必要がある。トナー補給信号は随時積算され
て、カウントされ、適当なトナー補給信号が出力されて
トナー補給クラッチ541がオン、オフされる。実施の
形態8では、さらにこのカウント値に基づいて、補給時
間信号に応じて、ファジィ推論を行い、制御先を決定
し、制御を行う。
【0111】制御フローとしては、1フレームの画像信
号が出力された後(露光後)、トータルカウントの残り
と前回値との差分によって、トナー補給以外の制御先を
表10に示すルールによって推論し、現像バイアス、グ
リッド、露光条件を選択して制御を行う。なお、この補
正は毎回リセットされ、初期状態(VD =−800V、
L =−50V、VB =−600V)に戻り、再び推論
結果により制御されるようになっている。
【0112】
【表10】
【0113】これらの6つのルール全てに関して図21
に示すようなメンバーシップ関数を作成し、推定を行
い、制御先と制御量を決定する。たとえば、積算された
トータルカウント値(すなわち、補給されていないトナ
ーの補給時間)が20secで、前回との差分が−1s
ecであった場合、現像バイアスを設定値から−100
Vプラス−50Vの計−150V上げ、露光量を+10
0V分上げるようにして、狙いのT.Cに対して補給で
きないトナーの分だけ画像濃度の低下するのを防いでい
る。
【0114】ここで、帯電電位と現像バイアスの間には
ある一定以上の電位差を保って、キャリア付着の防止を
図っていることは言うまでもない。これによって画像面
積の多い画像が取られた場合、あるいは、トナーニアエ
ンドの場合等のようにトナー補給が追従できずに画像濃
度が低下するような条件でも、一時的に画像濃度を所望
の濃度に保つことができる。なお、実施の形態4〜実施
の形態8は独立して使用できるのは勿論であるが、これ
らを組み合わせて用いることもできる。組み合わせたと
きの効果を、従来の光学的センサによる検知のみの制御
と比較して図22に示す。
【0115】〔実施の形態9〕実施の形態9における画
像形成装置は、実施の形態4と同様であるので説明およ
び図示を省略する。図23は実施の形態9の制御フロー
を示し、図示の如く、ラッチ550、積算カウンタ55
2、および、A/B演算部551を介して、ファジィコ
ントローラ554にVSP/VSG、(VSP/VSG−VSP
SGの前回値)/前回の検出用パターンとの間の画像形
成信号の積算値の値が入力されると、ファジィコントロ
ーラ554はその値に応じて、単位画像形成信号当たり
のトナー補給量の変更度合を推論し、単位画像形成信号
当たりのトナー補給量記憶・読み出し部555に入って
いる単位画像形成信号当たりのトナー補給量を決定す
る。画像形成信号は、積算カウンタ552、553に随
時入力され積算される。ここで、積算カウンタ552の
カウント値は、検出用パターン作成時に読み出され、同
時にリセットされる。
【0116】また、積算カウンタ553のカウント値
は、ある一定値に達した時、制御信号発生部556にそ
の値を出力する。制御信号発生部556は、先に決定さ
れた単位画像形成信号当たりのトナー補給量に基づい
て、画像形成信号(レーザビームの点灯時間)積算値に
見合ったトナーが補給されるように、トナー補給クラッ
チ557をオン、オフするタイミングを制御することに
より、トナー補給を行う。
【0117】なお、ここで制御対象および制御量とし
て、単純なトナー補給量ではなく、単位画像形成信号当
たりのトナー補給量を用い、履歴情報も単純なVSP/V
SG−前回VSP/VSGではなく、(VSP/VSG−VSP/V
SGの前回値)/前回の検出用パターンとの間の画像形成
信号の積算値とすることで、検出用パターン間に取られ
る画像によって制御精度が変動するのを防いでおり、単
純なトナー補給量、あるいは、単純なVSP/VSG−前回
SP/VSGを用いた場合と比較して、制御精度を大きく
向上させることができる。また、この履歴情報も前回だ
けではなく、2回以上前の値を使っても可能なことは言
うまでもない。
【0118】これらの制御ルールは表11のように表現
することができる。
【表11】
【0119】これらの7個のルールは図24(a)、
(b)、(c)に示すようなメンバーシップ関数によ
り、定量的にファジィ変数として表される。ここで、具
体的に、もしVSP/VSGが少し低く、かつ、前回との差
分/画像形成信号積算値変化率が少し+なら、の場合に
関して計算例を示すと、先ず、これらの入力によって、
先のルール1〜7から狙いの補給量を演算する。図25
に示すように、たとえば、VSP/VSG=0.05、その
前回との差分/画像形成信号積算値=−0.075とい
う条件に対して、ルール7では、VSP/VSG=0.05
はVSP/VSGが中ぐらい低いという集合に0.30のグ
レードであるというように、各ルールに属する各メンバ
ーシップ関数との交点を計算する。この交点のうち最小
の値(ルール7では0)の計算を行い、結論を求める。
【0120】全てのルールに関して同様に結論を求めた
後、全てのMAXをとり(斜線部分)、その重心を求め
ることで推論結果(ここでは、単位画像形成信号当たり
のトナー補給量の変更度合:×1.2)が得られる。単
位画像形成信号当たりのトナー補給量は記憶・読み出し
部555に記憶されており、かかる変更度合に基づいて
書き換えられ、決定される。実施の形態9では、積算カ
ウンタ内の積算定数として、トナー補給ローラの回転時
間とトナー補給量との関係が比として、0.3g/se
cに設定されおり、トナー補給クラッチ557のオン、
オフ時間は、この値と、単位画像形成信号当たりのトナ
ー補給量を基にして画像形成信号(レーザビームの点灯
時間)を積算カウントした量で順次制御される。
【0121】従って、今、0.2秒分のレーザビームの
点灯時間が積算されていれば、トータルで0.3g/s
ec×0.2sec÷0.3g/sec=0.22se
c間トナー補給クラッチ557をオンすることで、必要
なトナー0.066gを補給することになる。ここで、
レーザビームの点灯時間が何秒分になったら、積算カウ
ンタ553のデータを制御信号発生部556に出力して
トナー補給するかは、システムによって任意であるが、
実施の形態9では0.2secとしている。
【0122】このような方法で制御を行うことにより、
消費量に応じて随時トナー補給を行い、コピー数10枚
ごとに画像濃度が一定になるように、単位画像形成信号
当たりのトナー補給量をファジィ推論を用いて細かく補
正しているため、従来のPセンサやトナー濃度センサに
よる画像濃度(もしくは、トナー濃度)の制御に比較し
て、経時環境変動、原稿種類に対する応答性および追従
性が良く、常に画像濃度が狙いの濃度になるように制御
することが可能となる。
【0123】〔実施の形態10〕実施の形態10で使用
する画像形成装置は、トナー濃度(T.C)が随時検出
できるように現像装置内部にトナー濃度センサが組み込
まれていること以外は、実施の形態4と同様であるので
図示および説明を省略する。ここでは、コピー1枚おき
にコピー動作開始時のデータを除く平均的なデータが取
り込まれるようになっている。
【0124】トナー濃度センサとしては、トナー濃度
(以下、T.Cと記載する)の変化による透磁率の変化
を電圧の変化として出力するタイプのものであり、狙い
のT.Cに対する出力電圧との比較によってT.Cの高
低を判定している。
【0125】図26を参照して、実施の形態10におけ
る制御のフローを説明する。狙いのT.C記憶読み出し
部560、ラッチ561、積算カウンタ563、およ
び、A/B演算部562を介して、狙いのT.C値との
差分、および、T.Cの前回との差分がファジィコント
ローラ569に入力されると、ファジィコントローラ5
69はその値に応じて、単位画像形成信号当たりのトナ
ー補給量を推論し、単位画像形成信号当たりのトナー補
給量記憶・読み出し部570、制御信号発生部571、
および、トナー補給クラッチ572を介して、トナー補
給ローラの回転制御を行う。
【0126】このとき、制御信号発生部571は、積算
カウンタ564から出力される積算カウントを入力する
と、所定の単位画像形成信号当たりのトナー補給量に相
当する信号をトナー補給クラッチ572へ出力する。ま
た、ラッチ566、積算カウンタ565、および、D/
E演算VSP/VSG567を介して、VSP/VSGの狙い値
との差分、および、VSP/VSGの前回との差分がファジ
ィコントローラ568に入力されると、ファジィコント
ローラ568はその値に応じて狙いのT.Cを変更す
る。
【0127】つぎに、実施の形態9における推論のルー
ルを表12および表13に示す。実施の形態9によるル
ールは前件部(もし〜なら)と後件部(〜とする)から
なり、ルール1〜ルール7はファジィコントローラ56
9のもの、ルール8〜ルール10はファジィコントロー
ラ568のものである。
【0128】
【表12】
【0129】
【表13】
【0130】これら10個のルールは図27に示すよう
なメンバーシップ関数により、定量的にファジィ変数と
して表され、演算可能となる。ここで具体的に、もし
T.Cが狙い2%に対して1.5%で、前回T.Cとの
差分が−0.5%であり、その間の画像形成信号(ここ
では、レーザビームの発光時間)の積算値が1秒である
場合の単位画像形成信号当たりのトナー補給量を演算し
てみると、×1.2となる。VSP/VSGに関しても同様
に演算することによって、狙いのT.Cを補正すること
ができる。これ以降のトナー補給ローラの制御方法は実
施の形態9と同様につき説明を省略する。
【0131】このような方法で制御することにより、実
施の形態9の画像濃度(VSP/VSG)と画像形成方法と
の関係の間に、さらに、トナー濃度、画像形成信号とい
う常時検知可能なパラメータを導入し、かつ、ファジィ
推論を用いてこれらの関係を細かく補正し、制御してい
るので、実施の形態9の効果に加えてさらに、検出用セ
ンサパターンの作成回数を減少させることができる。
【0132】〔実施の形態11〕実施の形態11では、
実施の形態10における光学的センサの代わりに、温湿
度センサ、感光体の動作時間カウンタが設けられた装置
を使用する。図28を参照して、制御フローを説明す
る。実施の形態11では、総合推論にファジィ推論を用
いている。ファジィコントローラ580は、温湿度セン
サからの温湿度、および、現像装置の動作カウンタの入
力があると、その値に応じてファジィ推論を行い、狙い
のT.Cを出力する。狙いのT.C記憶読み出し部58
1は、狙いのT.Cとの差分を出力する。
【0133】一方、ファジィコントローラ582は、狙
いのT.Cとの差分、T.C、および、変化率(T.C
と前回のT.Cとの差分)を画像形成信号積算値で割っ
た値を入力し、T.Cに対する推論を行い、単位画像形
成信号当たりのトナー補給量の記憶・読み出し部58
7、制御信号発生部588を介してトナー補給クラッチ
589を制御する。A/B演算部586は、ラッチ58
3および積算カウンタ584から変化率(T.Cと前回
のT.Cとの差分)および画像形成信号積算値を入力
し、単位画像形成信号当たりの変化率を求める。また、
制御信号発生部588は、積算カウンタ585から出力
される積算カウントを入力すると、所定の単位画像形成
信号当たりのトナー補給量に相当する信号をトナー補給
クラッチ589へ出力する。
【0134】一般的に、電子写真方式で用いられる2成
分現像剤は、経時において現像剤劣化のため、CA(キ
ャリアの帯電能力)が低下する。また、現像剤周辺の環
境条件においても、低温低湿では電荷蓄積度が増すた
め、Q/Mが上昇し、高温高湿では電荷漏洩度が増すた
め、Q/Mが減少するという現象がある。そこで、本実
施の形態では、これらの関係をルール化することによっ
て、光学的センサ無しでも現像装置の現像能力を予測
し、制御するものである。すなわち、経時における現像
剤劣化を現像装置の動作カウンタから予測し、現像剤周
辺の環境条件におけるQ/Mの変動を温湿度センサによ
って予測し、現像装置の現像能力を制御可能としてい
る。なお、トナー濃度に関しては実施の形態10と同様
の考え方である。
【0135】つぎに、実施の形態11における推論のル
ールを表14および表15に示す。ルール1〜ルール9
はファジィコントローラ580のもの、ルール10〜ル
ール16はファジィコントローラ582のものである。
【0136】
【表14】
【0137】
【表15】
【0138】これら16個のルールは図29に示すよう
なメンバーシップ関数により、定量的にファジィ変数と
して表され、演算可能となる(但し、ルール10〜16
は、図27と同様のため図示せず)。ここで具体的に、
もし現像装置の動作時間が80hで、かつ、温湿度が2
0℃50%であった場合の狙いのT.Cを演算してみる
と、3%となる。単位画像形成信号当たりのトナー補給
量に関しては実施の形態10と同様である。
【0139】このような方法で制御することにより、実
施の形態10における光学的センサを省略することがで
きる。このため、検出用パターンを作成することによる
無駄なトナー消費、および、クリーニング装置にかける
負担、コピースピードの低下等を防止することができ
る。なお、実施の形態11においても実施の形態10と
同様に光学的センサを組み合わせて使用することも勿論
可能であり、この場合の効果としては、感光体の表面電
位が使用枚数等によって変動するような場合において
も、従来と比較して光学的センサの作成回数を減少させ
ても画像濃度を所望の濃度に保つことができる。
【0140】〔実施の形態12〕実施の形態12で使用
する画像形成装置は、基本的に実施の形態4で使用した
画像形成装置と同様であるので図示および説明を省略
し、異なる部分に関して説明を追加する。実施の形態1
2では、トナー濃度(T.C)が随時検出できるように
現像装置内部にトナー濃度センサが組み込まれており、
0.5secおきに平均的なデータが取り込めるように
なっている。トナー濃度センサとしては、T.Cの変化
による透磁率の変化を電圧の変化として出力するタイプ
のものを用い、狙いのT.Cに対する出力電圧との比較
によってT.Cの高低を判定している。
【0141】また、現像装置を駆動しているモータは回
転に応じてパルスを発生し、カウンタによって総回転数
が検出できる構成であり、これによって現像剤がどれく
らい攪拌されたか判るようになっている。
【0142】さらに、図30(a)の位置にある現像装
置の排圧ダクト部には、図30の(b)に示すように、
相対湿度センサ(温湿度センサ)が組み込まれており、
現像装置の相対湿度が判るようになっている。現像剤雰
囲気の環境状態を検知するには現像装置内部の環境を直
接図ることが望ましいが、内部にセンサを配置した場
合、トナーによってセンス部が汚れ、正確な測定が出来
なくなるため、現像装置の排圧ダクト部のフィルタ通過
後の空気を測定することによって、トナーで汚されるこ
となく、精度良く現像装置の内部環境を測定するもので
ある。
【0143】図31は、実施の形態12のプロセス制御
装置の構成を示す。実施の形態12では、現像能力を変
動させる要因別に、現像剤に与えるストレス検知部59
0と、環境状態検知部591と、トナー濃度推移検知部
592との三つの検知部からそれぞれメンバーシップ関
数を合成したものを入力情報とし、これに基づいて、現
像能力推定部593で、現在の現像能力、あるいは、近
い将来の現像能力を推定する。制御先および制御量決定
部594は、この推定結果に基づいて、制御先と制御量
を決定する。さらに、この決定された制御量に基づい
て、制御を行う帯電制御部595、露光制御部596、
現像バイアス制御部597、トナー補給クラッチ制御部
598がある。
【0144】図32(a)、(b)、(c)は、各検知
部ごとの現像能力に与える影響を求めるためのメンバー
シップ関数を表している。図中のVS、MS、MM、M
L、VLはそれぞれ、Very Small、Medium Smasll 、Me
dium、Medium Large、Very Largeを示している。
【0145】図32(a)は現像剤に与えるストレス検
知部590のメンバーシップ関数を示し、その推論ルー
ルは表16に示すルール1〜5のようになる。
【表16】
【0146】図32(b)は現像検知部591のメンバ
ーシップ関数を示し、その推論ルールは表17に示すル
ール6〜10のようになる。
【表17】
【0147】図32(c)はトナー濃度推移検知部59
2のメンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表1
8に示すルール11〜35のようになる。
【表18】
【0148】ここで、例として、現像剤に与えるストレ
ス検知部590の推論過程を説明する。たとえば、現像
剤が寿命に達するのに要する現像装置の総回転時間を1
00%とした場合に、総回転時間が55%であったとす
ると、図32(a)に示すように前件部がMM、MSに
属する二つのルール3、4にかかる。このルール3、4
に従って、現像能力変化量に相当する後件部の斜線部が
推論される。同様に、相対湿度85(RH%)、トナー
濃度1.75(%)、トナー濃度の前回値との差分0で
あった時の現像能力変化量も推論されるが、トナー濃度
推移検知部592のように一つの変動要因別に分けたブ
ロックの中に二つ以上のパラメータがある場合には、ブ
ロック内でファジィ推論方法としては公知のMIN−M
AX合成を行っている。
【0149】つぎに、図33に示すように、各検知部で
求めた推論結果をMAX合成することによって総合的な
現像能力の変化量を一つのメンバーシップ関数で表し、
この斜線部分を非ファジィ化(重心を求める)すること
によって具体的な変化量が推論される。重心を求めるこ
とによって、現像能力変化量=−12%が得られる。実
施の形態12ではこの値が−35%以下に連続して10
回推論された場合、『トナーエンド』を表示して、装置
を停止し、トナー補給待機状態となるようにしている。
【0150】求められた現像能力変化量は、現像能力の
初期設定値(設計時の狙い値)を与えることで容易に現
像能力(mg/cm2 )に変換される。ここで、初期設
定値は0.7(mg/cm2 )であり、前述した推論結
果(現像能力変化量=−12%)から現像能力は0.6
2(mg/cm2 )と演算される。
【0151】つぎに、制御先および制御量決定部594
における推論について説明する。ここまで得られた現像
能力は、初期の狙いの現像ポテンシャルに対して黒ベタ
を現像したときの感光体上付着量を示している。従っ
て、この現像能力と、画像濃度とは、図34に示すよう
に密接な関係があり、求められた現像能力に基づいて、
トナー補給条件の他に、潜像形成条件、現像バイアス条
件を変更することによって常に狙いの画像濃度を維持す
ることができる。
【0152】ここで、トナー補給量だけでなく、潜像形
成条件、現像バイアス条件を変えることによって現像ポ
テンシャルを変えているのは、トナー補給のみの制御で
は、応答時間にかなりの遅れがあるためと、作像面積が
高い原稿を連続してコピーしたり、トナーが少なくなっ
たりして狙いの補給量が得られなくなることがあり、こ
のような場合にも安定して画像濃度の制御が行えるよう
にするためである。
【0153】なお、これらの制御は、トナー補給量制御
を除いて、原稿の画像先端をスキャナが検知した時点で
のみ決定された制御量をもとに行われ、作像中に制御量
が変更されることはない。これによって、作像中におけ
る画像濃度の急変を防いでいる。また、トナー補給は応
答時間にかなり遅れがあるためできるだけ早く制御をか
けることが望ましいのは勿論である。
【0154】図35は、制御先および制御決定部594
のメンバーシップ関数を示しており、矢印を境に上側
(現像能力推論結果)が前件部、下側が後件部であり、
つぎの表19に示すルールに従って推論される。なお、
決定された制御量は毎回リセットされ、初期状態(実施
の形態12では、VD =−800V、VL.=−50V、
B =−600V)に戻り、次回再び推論結果によって
制御されるようになっている。
【0155】
【表19】
【0156】たとえば、現像能力が0.7(mg/cm
2 )と推論された場合、図35から明らかなように、前
件部がMS、MMに属する8つのルール(ルール45〜
52)にかかる。このルールに従って、各制御先に相当
する後件部の斜線部(図35参照)が推論される。これ
らは、それぞれ重心が求められて制御量が決定される。
ここでは、グリッド制御量:+65V、露光制御量:+
65V、現像バイアス制御量:+65V、トナー補給制
御量:+20%を得る。このようにして求められた制御
量は、各制御部で初期設定されている初期制御値を元
に、推論結果に相当するような実際の制御値に変換され
て、制御が行われる。
【0157】〔実施の形態13〕実施の形態13におけ
る画像形成装置においては、実施の形態12の装置に加
えて、画像形成領域外の感光体上には、コピー枚数50
枚に一度、メンバーシップ関数補正用の検出用パターン
が形成され、感光体に近接して対向配置された反射型の
光学的センサで検出用パターンの反射率に応じた検知信
号電圧VSP、および、検出用パターンのない(すなわ
ち、画像のない)感光体面の検知信号電圧V SGが出力さ
れ、現像能力の高低を判定している。
【0158】図36は、VSP/VSGと現像能力の関係を
示す。図示の如く、VSP/VSGと現像能力の間には密接
な関係がある。そこで実施の形態13では、実施の形態
12の方法に加えて、VSP/VSGの値に応じて現像能力
推論結果の補正を行っている。
【0159】図37は、実施の形態13のプロセス制御
装置の構成を示す。実施の形態13では、現像能力を変
動させる要因別に、現像剤に与えるストレス検知部60
0と、環境状態検知部601と、トナー濃度推移検知部
602との三つの検知部からそれぞれメンバーシップ関
数を合成したものを入力情報とし、これに基づいて、現
像能力推定部604で、現在の現像能力、あるいは、近
い将来の現像能力を推論し、さらに、光学的反射濃度セ
ンサによる現像濃度検知部603からのVSP/VSG値を
入力して推論結果を補正する。制御先および制御量決定
部605は、この補正後の推論結果に基づいて、制御先
と制御量を決定する。さらに、この決定された制御量に
基づいて、制御を行う帯電制御部606、露光制御部6
07、現像バイアス制御部608、トナー補給クラッチ
制御部609がある。
【0160】VSP/VSGから現像能力を推論するメンバ
ーシップ関数を図38に示し、そのルールを表20に示
す。
【0161】
【表20】
【0162】たとえば、VSP/VSGが0.1の場合、図
38から判るように現像能力は−15%と推論される。
つぎに、パターン作成時の現像能力の推論結果が、VSP
/V SGによって求めた値(−15%)になるように、ス
ケールをスライドさせ(補正し)、次回の推論からその
スケールを元に結果を出力する。このような方法で制御
することにより、現像能力の推論結果を実際の付着量に
よって補正することができ、感光体劣化等による電位変
動をも吸収して現像能力の制御を行うことができる。図
39に画像濃度の安定性に関して、従来法と本実施の形
態との比較をしたものを示す。
【0163】〔実施の形態14〕実施の形態14で使用
する画像形成装置は、実施の形態4と同様であるので図
示および説明を省略する。但し、実施の形態14では、
トナー濃度(T.C)が随時検出できるように現像装置
内部にトナー濃度センサが組み込まれており、1.0s
ecおきに平均的なデータが取り込むものとする。
【0164】図40は、実施の形態14のプロセス制御
装置の構成を示す。実施の形態14では、現像能力を変
動させる要因を影響を与える速度別に、長期的要因検知
部610と、中期的要因検知部611と、短期的要因検
知部612との三つの検知部からそれぞれメンバーシッ
プ関数を合成したものを入力情報とし、これに基づい
て、現像能力推定部613で、現在の現像能力、あるい
は、近い将来の現像能力を推定する。制御先および制御
量決定部614は、この推定結果に基づいて、制御先と
制御量を決定する。さらに、この決定された制御量に基
づいて、制御を行う帯電制御部615、露光制御部61
6、現像バイアス制御部617、トナー補給クラッチ制
御部618がある。
【0165】つぎに、本実施の形態14における推論の
内容について詳細に説明する。実施の形態14において
検知部は、現像能力に与える影響が変わる時間的レンジ
で、長期(数日単位)、中期(数時間単位)、短期(数
分単位)の三つが存在し、長期的要因検知部610は、
検知対象として現像装置の総回転数のカウンタがあり、
現像剤の劣化による現像能力変化を検知している。中期
的要因検知部611は、検知対象として相対湿度センサ
があり、相対湿度変化による現像能力変化を検知してい
る。また、短期的要因検知部612は、検知対象として
トナー濃度センサがあり、トナー濃度変化による現像能
力変化を検知している。但し、これらの検知対象は特に
これに限定するものではなく、現像能力に影響を与える
時間的レンジが長期、中期、短期で分類されるものであ
れば良い。
【0166】図41(a)、(b)、(c)は、各検知
部ごとの現像能力に与える影響を求めるためのメンバー
シップ関数を表している。図41(a)は長期的要因検
知部610のメンバーシップ関数を示し、その推論ルー
ルは表21に示すルール1〜5のようになる。
【表21】
【0167】図41(b)は中期的要因検知部611の
メンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表22に
示すルール6〜10のようになる。
【表22】
【0168】図41(c)は短期的要因検知部612の
メンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表23に
示すルール11〜35のようになる。
【表23】
【0169】ここで、例として、長期的要因検知部61
0の推論過程を説明する。たとえば、現像剤が寿命に達
するのに要する現像装置の総回転時間を100%とした
場合に、総回転時間が55%であったとすると、図41
(a)に示すように前件部がMM、MSに属する二つの
ルール3、4にかかる。このルール3、4に従って、現
像能力変化量に相当する後件部の斜線部が推論される。
同様に、相対湿度85(RH%)、トナー濃度1.75
(%)、トナー濃度の前回値との差分0であった時の現
像能力変化量も推論されるが、短期的要因検知部612
のように一つの変動要因別に分けたブロックの中に二つ
以上のパラメータがある場合には、ブロック内でファジ
ィ推論方法としては公知のMIN−MAX合成を行って
いる。
【0170】つぎに、図42に示すように、各検知部で
求めた推論結果をMAX合成することによって総合的な
現像能力の変化量を一つのメンバーシップ関数で表し、
この斜線部分を非ファジィ化(重心を求める)すること
によって具体的な変化量が推論される。重心を求めるこ
とによって、現像能力変化量=−12%が得られる。実
施の形態14ではこの値が−35%以下に連続して10
回推論された場合、『トナーエンド』を表示して、装置
を停止し、トナー補給待機状態となるようにしている。
【0171】求められた現像能力変化量は、現像能力の
初期設定値(設計時の狙い値)を与えることで容易に現
像能力(mg/cm2 )に変換される。ここで、初期設
定値は0.7(mg/cm2 )であり、前述した推論結
果(現像能力変化量=−12%)から現像能力は0.6
2(mg/cm2 )と演算される。
【0172】つぎに、制御先および制御量決定部614
のおける推論について説明する。ここまで得られた現像
能力は、初期の狙いの現像ポテンシャルに対して黒ベタ
を現像したときの感光体上付着量を示している。従っ
て、この現像能力と、画像濃度とは、図43に示すよう
に密接な関係があり、求められた現像能力に基づいて、
トナー補給条件の他に、潜像形成条件、現像バイアス条
件を変更することによって常に狙いの画像濃度に維持す
ることができる。
【0173】ここで、トナー補給量だけでなく、潜像形
成条件、現像バイアス条件を変えることによって現像ポ
テンシャルを変えているのは、トナー補給のみの制御で
は、応答時間にかなりの遅れがあるためと、作像面積が
高い原稿を連続してコピーしたり、トナーが少なくなっ
たりして狙いの補給量が得られなくなることがあり、こ
のような場合にも安定して画像濃度の制御が行えるよう
にするためである。
【0174】なお、これらの制御は、トナー補給量制御
を除いて、原稿の画像先端をスキャナが検知した時点で
のみ決定された制御量をもとに行われ、作像中に制御量
が変更されることはない。これによって、作像中におけ
る画像濃度の急変を防いでいる。また、トナー補給は応
答時間にかなり遅れがあるため、できるだけ早く制御を
かけることが望ましいのは勿論である。
【0175】図44は、制御先および制御決定部614
のメンバーシップ関数を示しており、矢印を境に上側
(現像能力推論結果)が前件部、下側が後件部であり、
つぎの表24に示すルールに従って推論される。なお、
決定された制御量は毎回リセットされ、初期状態(実施
の形態14では、VD =−800V、VL.=−50V、
B =−600V)に戻り、次回再び推論結果によって
制御されるようになっている。
【0176】
【表24】
【0177】たとえば、現像能力が0.7(mg/cm
2 )と推論された場合、図44から明らかなように、前
件部がMS、MMに属する8つのルール(ルール45〜
52)にかかる。このルールに従って、各制御先に相当
する後件部の斜線部(図44参照)が推論される。これ
らは、それぞれ重心が求められて制御量が決定される。
ここでは、グリッド制御量:+65V、露光制御量:+
65V、現像バイアス制御量:+65V、トナー補給制
御量:+20%を得る。このようにして求められた制御
量は、各制御部で初期設定されている初期制御値を元
に、推論結果に相当するような実際の制御値に変換され
て、制御が行われる。
【0178】〔実施の形態15〕実施の形態15におけ
る画像形成装置においては、実施の形態14の装置に加
えて、画像形成領域外の感光体上には、コピー枚数50
枚に一度、メンバーシップ関数補正用の検出用パターン
が形成され、感光体に近接して対向配置された反射型の
光学的センサで検出用パターンの反射率に応じた検知信
号電圧VSP、および、検出用パターンのない(すなわ
ち、画像のない)感光体面の検知信号電圧V SGが出力さ
れ、現像能力の高低を判定している。
【0179】図36で示したように、VSP/VSGと現像
能力の間には密接な関係がある。そこで実施の形態15
では、実施の形態14の方法に加えて、VSP/VSGの値
に応じて現像能力推論結果の補正を行っている。
【0180】図45は、実施の形態15のプロセス制御
装置の構成を示す。実施の形態15では、現像能力を変
動させる要因を、影響を与える速度別に、長期的要因検
知部620と、中期的要因検知621と、短期的要因検
知部622との三つの検知部からそれぞれメンバーシッ
プ関数を合成したものを入力情報とし、これに基づい
て、現像能力推定部621で、現在の現像能力、あるい
は、近い将来の現像能力を推論し、さらに、光学的反射
濃度センサによる現像濃度検知部623からのV SP/V
SG値を入力して推論結果を補正する。制御先および制御
量決定部625は、この補正後の推論結果に基づいて、
制御先と制御量を決定する。さらに、この決定された制
御量に基づいて、制御を行う帯電制御部626、露光制
御部627、現像バイアス制御部628、トナー補給ク
ラッチ制御部629がある。
【0181】VSP/VSGから現像能力を推論するメンバ
ーシップ関数を図46に示し、そのルールを表25に示
す。
【0182】
【表25】
【0183】たとえば、VSP/VSGが0.1の場合、図
46から判るように現像能力は−15%と推論される。
つぎに、パターン作成時の現像能力の推論結果が、VSP
/V SGによって求めた値(−15%)になるように、ス
ケールをスライドさせ(補正し)、次回の推論からその
スケールを元に結果を出力する。このような方法で制御
することにより、現像能力の推論結果を実際の付着量に
よって補正することができ、感光体劣化等による電位変
動をも吸収して現像能力の制御を行うことができる。
【0184】〔実施の形態16〕実施の形態16で使用
する画像形成装置は、基本的に実施の形態4で使用した
画像形成装置と同様であるので図示および説明を省略
し、異なる部分に関して説明を追加する。実施の形態1
6では、トナー濃度(T.C)が随時検出できるように
現像装置内部にトナー濃度センサが組み込まれており、
0.2secおきに平均的なデータが取り込めるように
なっている。トナー濃度センサとしては、T.Cの変化
による透磁率の変化を電圧の変化として出力するタイプ
のものを用い、狙いのT.Cに対する出力電圧との比較
によってT.Cの高低を判定している。
【0185】また、現像装置を駆動しているモータは回
転に応じてパルスを発生し、カウンタによって総回転数
が検出できる構成であり、これによって現像剤がどれく
らい攪拌されたか判るようになっている。
【0186】さらに、図30(a)の位置にある現像装
置の排圧ダクト部には、図30の(b)に示すように、
相対湿度センサ(温湿度センサ)が組み込まれており、
現像装置の相対湿度が判るようになっている。現像剤雰
囲気の環境状態を検知するには現像装置内部の環境を直
接図ることが望ましいが、内部にセンサを配置した場
合、トナーによってセンス部が汚れ、正確な測定が出来
なくなるため、現像装置の排圧ダクト部のフィルタ通過
後の空気を測定することによって、トナーで汚されるこ
となく、精度良く現像装置の内部環境を測定するもので
ある。
【0187】図47は、実施の形態16のプロセス制御
装置の構成を示す。実施の形態16では、現像能力を変
動させる要因別に、現像剤に与えるストレス検知部63
0と、環境状態検知部631と、トナー濃度推移検知部
632との三つの検知部からそれぞれメンバーシップ関
数を合成したものを入力情報とし、これに基づいて、現
像能力推定部633で、現在の現像能力、あるいは、近
い将来の現像能力を推定する。制御先および制御量決定
部634は、この推定結果に基づいて、制御先と制御量
を決定する。さらに、この決定された制御量に基づい
て、制御を行う帯電制御部635、露光制御部636、
現像バイアス制御部637、トナー補給クラッチ制御部
638がある。各制御部によって制御される各電源は全
てアナログ的に制御可能なものとなっている。
【0188】図48(a)、(b)、(c)は、各検知
部ごとの現像能力に与える影響を求めるためのメンバー
シップ関数を表している。
【0189】図48(a)は現像剤に与えるストレス検
知部630のメンバーシップ関数を示し、その推論ルー
ルは表26に示すルール1〜5のようになる。
【表26】
【0190】図48(b)は現像検知部631のメンバ
ーシップ関数を示し、その推論ルールは表27に示すル
ール6〜10のようになる。
【表27】
【0191】図48(c)はトナー濃度推移検知部63
2のメンバーシップ関数を示し、その推論ルールは表2
8に示すルール11〜35のようになる。
【表28】
【0192】ここで、例として、現像剤に与えるストレ
ス検知部630の推論過程を説明する。たとえば、現像
剤が寿命に達するのに要する現像装置の総回転時間を1
00%とした場合に、総回転時間が55%であったとす
ると、図48(a)に示すように前件部がMM、MSに
属する二つのルール3、4にかかる。このルール3、4
に従って、現像能力変化量に相当する後件部の斜線部が
推論される。同様に、相対湿度85(RH%)、トナー
濃度1.75(%)、トナー濃度の前回値との差分0で
あった時の現像能力変化量も推論される。
【0193】つぎに、図49に示すように、各検知部で
求めた推論結果をMAX合成することによって総合的な
現像能力の変化量を一つのメンバーシップ関数で表し、
この斜線部分を非ファジィ化(重心を求める)すること
によって具体的な変化量が推論される。重心を求めるこ
とによって、現像能力変化量=−12%が得られる。実
施の形態16ではこの値が−35%以下に連続して10
回推論された場合、『トナーエンド』を表示して、装置
を停止し、トナー補給待機状態となるようにしている。
【0194】求められた現像能力変化量は、現像能力の
初期設定値(設計時の狙い値)を与えることで容易に現
像能力(mg/cm2 )に変換される。ここで、初期設
定値は0.7(mg/cm2 )であり、前述した推論結
果(現像能力変化量=−12%)から現像能力は0.6
2(mg/cm2 )と演算される。
【0195】つぎに、制御先および制御量決定部634
における推論について説明する。ここまで得られた現像
能力は、初期の狙いの現像ポテンシャルに対して黒ベタ
を現像したときの感光体上付着量を示している。従っ
て、この現像能力と、画像濃度とは、図50に示すよう
に密接な関係があり、求められた現像能力に基づいて、
トナー補給条件の他に、潜像形成条件、現像バイアス条
件を変更することによって常に狙いの画像濃度を維持す
ることができる。
【0196】ここで、トナー補給量だけでなく、潜像形
成条件、現像バイアス条件を変えることによって現像ポ
テンシャルを変えているのは、トナー補給のみの制御で
は、応答時間にかなりの遅れがあるためと、作像面積が
高い原稿を連続してコピーしたり、トナーが少なくなっ
たりして狙いの補給量が得られなくなることがあり、こ
のような場合にも安定して画像濃度の制御が行えるよう
にするためである。
【0197】なお、この制御は、作像中にも常時行われ
るが、制御量が極めて細かく、各電源もそれに対応して
アナログ的にきめ細かく出力可能なタイプを使用してい
るため、作像中における画像濃度の急変も無く理想的な
制御が可能となる。
【0198】図51は、制御先および制御決定部634
のメンバーシップ関数を示しており、矢印を境に上側
(現像能力推論結果)が前件部、下側が後件部であり、
つぎの表29に示すルールに従って推論される。なお、
決定された制御量は毎回リセットされ、初期状態(実施
の形態16では、VD =−800V、VL.=−50V、
B =−600V)に戻り、次回再び推論結果によって
制御されるようになっている。
【0199】
【表29】
【0200】たとえば、現像能力が0.7(mg/cm
2 )と推論された場合、図51から明らかなように、前
件部がMS、MMに属する8つのルール(ルール45〜
52)にかかる。このルールに従って、各制御先に相当
する後件部の斜線部(図51参照)が推論される。これ
らは、それぞれ重心が求められて制御量が決定される。
ここでは、グリッド制御量:+65V、露光制御量:+
65V、現像バイアス制御量:+65V、トナー補給制
御量:+20%を得る。このようにして求められた制御
量は、各制御部で初期設定されている初期制御値を元
に、推論結果に相当するような実際の制御値に変換され
て、制御が行われる。
【0201】従来の制御方式においては、テーブル参照
型の制御が主体であり、制御値のステップ幅が大きいた
め、作像中に現像バイアス等を変更すると画像濃度が一
時的に急変してしまうので、作像中の画像濃度調整が困
難であったが、実施の形態16によれば、作像中でもき
め細かい制御により、常時理想的な制御を行うことが可
能となり、画像濃度の安定性が高まる。
【0202】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
方法にあっては、経時環境変動や、原稿種類に対応する
応答性が良く、安定した画像濃度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施の形態1の構成を示す説明
図である。
【図2】実施の形態1で使用するメンバーシップ関数を
示す説明図である。
【図3】実施の形態1にかかる画像形成方法の動作を示
す説明図である。
【図4】本発明にかかる実施の形態2の構成を示す説明
図である。
【図5】同図(a)は実施の形態2で使用するメンバー
シップ関数を示す説明図、同図(b)は合成出力を示す
説明図である。
【図6】本発明にかかる実施の形態3の構成を示す説明
図である。
【図7】実施の形態3で使用するメンバーシップ関数を
示す説明図である。
【図8】画像形成装置の構成を示す説明図である。
【図9】実施の形態4にかかる制御フローを示す説明図
である。
【図10】実施の形態4で使用するメンバーシップ関数
を示す説明図である。
【図11】実施の形態4にかかるファジィ推論の具体例
を示す説明図である。
【図12】実施の形態5にかかる制御フローを示す説明
図である。
【図13】実施の形態5で使用するメンバーシップ関数
を示す説明図である。
【図14】ユーザ入力手段の一例を示す説明図である。
【図15】実施の形態6にかかる制御フローを示す説明
図である。
【図16】実施の形態6で使用するメンバーシップ関数
を示す説明図である。
【図17】トナー補給量、トナー残量、および、アジテ
ータトルクの関係を示す説明図である。
【図18】実施の形態7にかかる制御フローを示す説明
図である。
【図19】実施の形態7で使用するメンバーシップ関数
を示す説明図である。
【図20】実施の形態8にかかる制御フローを示す説明
図である。
【図21】実施の形態8で使用するメンバーシップ関数
を示す説明図である。
【図22】実施の形態5〜実施の形態8を組み合わせた
場合の効果と、従来の光学的センサによる検知のみの制
御の効果とを比較した説明図である。
【図23】実施の形態9にかかる制御フローを示す説明
図である。
【図24】実施の形態9で使用するメンバーシップ関数
を示す説明図である。
【図25】実施の形態9にかかるファジィ推論の具体例
を示す説明図である。
【図26】実施の形態10にかかる制御フローを示す説
明図である。
【図27】実施の形態10で使用するメンバーシップ関
数を示す説明図である。
【図28】実施の形態11にかかる制御フローを示す説
明図である。
【図29】実施の形態11で使用するメンバーシップ関
数を示す説明図である。
【図30】実施の形態12にかかる画像形成装置の構成
を示す説明図である。
【図31】実施の形態12にかかるプロセス制御装置の
構成を示す説明図である。
【図32】各検知部で使用するメンバーシップ関数を示
す説明図である。
【図33】実施の形態12にかかるファジィ推論の具体
例を示す説明図である。
【図34】画像濃度と現像能力の関係を示す説明図であ
る。
【図35】制御先および制御量決定部で使用するメンバ
ーシップ関数を示す説明図である。
【図36】VSP/VSGと現像能力との関係を示す説明図
である。
【図37】実施の形態13にかかるプロセス制御装置の
構成を示す説明図である。
【図38】現像能力検知部のメンバーシップ関数を示す
説明図である。
【図39】従来法と実施の形態13との効果の比較図で
ある。
【図40】実施の形態14にかかるプロセス制御装置の
構成を示す説明図である。
【図41】各検知部で使用するメンバーシップ関数を示
す説明図である。
【図42】実施の形態14にかかるファジィ推論の具体
例を示す説明図である。
【図43】画像濃度と現像能力の関係を示す説明図であ
る。
【図44】制御先および制御量決定部で使用するメンバ
ーシップ関数を示す説明図である。
【図45】実施の形態15にかかるプロセス制御装置の
構成を示す説明図である。
【図46】現像能力検知部のメンバーシップ関数を示す
説明図である。
【図47】実施の形態16にかかるプロセス制御装置の
構成を示す説明図である。
【図48】各検知部で使用するメンバーシップ関数を示
す説明図である。
【図49】実施の形態16にかかるファジィ推論の具体
例を示す説明図である。
【図50】画像濃度と現像能力の関係を示す説明図であ
る。
【図51】制御先および制御量決定部で使用するメンバ
ーシップ関数を示す説明図である。
【図52】従来における画像形成方法を適用した複写装
置を示す説明図である。
【図53】従来における画像形成方法の制御動作を示す
説明図である。
【図54】従来における画像形成方法の制御動作を示す
説明図である。
【図55】従来における画像形成方法の制御動作を示す
説明図である。
【符号の説明】
101 Pセンサ(フォトセンサ) 102 A
/Dコンバータ 103 MPU 104 ラ
ッチ 105 減算器 106 フ
ァジィコントローラ 107 ソレノイドドライバ 108 ク
ラッチソレノイド 109 エラーカウンタ 110 加
減算器 111 リミッタ 112 ラ
ッチ 113〜116 ラッチ 117 平均化回路 118 減
算器 501 ラッチ 502 フ
ァジィコントローラ 503 単位画像形成信号当たりのトナー補給量記憶
・読み出し部 504 積算カウンタ 505 ト
ナー補給クラッチ 511 狙いのT.C記憶読み出し部 512 515 ラッチ 513 51
6 差分計算 514 ファジィコントローラ 517 単位画像形成信号当たりのトナー補給量記憶
・読み出し部 518 積算カウンタ 519 ト
ナー補給クラッチ 520 ファジィコントローラ 521 ラ
ッチ 522 差分計算 523 フ
ァジィコントローラ 524 単位時間当たりのトナー補給量記憶・読み出
し部 525 積算カウンタ 526 ト
ナー補給クラッチ 530 ファジィコントローラ 540 トータル補給信号積算カウンタ 541 トナー補給クラッチ 542 フ
ァジィコントローラ 550 ラッチ 551 A
/B演算部 552 553 積算カウンタ 554 フ
ァジィコントローラ 555 単位画像形成信号当たりのトナー補給量記憶
・読み出し部 556 制御信号発生部 557 ト
ナー補給クラッチ 560 狙いのT.C記憶読み出し部 561 ラッチ 562 A
/B演算部 563 積算カウンタ 564 積
算カウンタ 565 積算カウンタ 566 ラ
ッチ 567 D/E演算部 568 フ
ァジィコントローラ 569 ファジィコントローラ 570 単位画像形成信号当たりのトナー補給量記憶
・読み出し部 571 制御信号発生部 572 ト
ナー補給クラッチ 580 ファジィコントローラ 581 狙いのT.C記憶読み出し部 582 ファジィコントローラ 583 ラ
ッチ 584 585 積算カウンタ 586 A
/B演算部 587 単位画像形成信号当たりのトナー補給量記憶
・読み出し部 588 制御信号発生部 589 ト
ナー補給クラッチ 590 600 630 ストレス検知部 591 601 631 環境状態検知部 592 602 632 トナー濃度推移検知部 593 604 612 624 633 現像能力
推定部 594 605 614 625 634 制御先お
よび制御量決定部 595 606 615 626 635 帯電制御
部 596 607 616 627 636 露光制御
部 597 608 617 628 637 現像バイ
アス制御部 598 609 618 629 638 トナー補
給クラッチ制御部 603 623 現像能力検知部 610 620 長期的要因検知部 611 621 中期的要因検知部 612 622 短期的要因検知部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 哲也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 金矢 光久 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 野口 浩一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 黒井 敏彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成信号の出力に応じてトナー補給
    を行う画像形成方法において、 検出用パターンの光学的センサによる反射濃度比と、そ
    の履歴情報を入力して、所望の画像濃度を維持するため
    のトナー補給量を推論し、この推論結果に基づいて、ト
    ナー補給制御を行うことを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 画像形成信号の出力に応じてトナー補給
    を行う画像形成方法において、 トナー濃度と、トナー濃度と狙いのトナー濃度との差分
    と、その履歴情報とを入力して、所望の画像濃度を維持
    するためのトナー補給量を推論し、この推論結果に基づ
    いて、トナー補給制御を行うことを特徴とする画像形成
    方法。
  3. 【請求項3】 前記狙いのトナー濃度を、検出用パター
    ンの光学的センサによる反射濃度比、および、その履歴
    情報に基づいて総合的に推論して、設定あるいは変更す
    ることを特徴とする請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記狙いのトナー濃度を、現像周辺の温
    湿度、現像装置の駆動時間、および、これら履歴情報に
    基づいて総合的に推論して、設定あるいは変更すること
    を特徴とする請求項2に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記狙いのトナー濃度を、ユーザ入力に
    よる情報、および、その履歴情報に基づいて総合的に推
    論して、設定あるいは変更することを特徴とする請求項
    2に記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 画像形成信号の出力に応じてトナー補給
    を行う画像形成方法において、 トナー濃度と、トナー濃度と狙いのトナー濃度との差分
    と、その履歴情報とを入力して、所望の画像濃度を維持
    するためのトナー補給量を推論し、この推論結果に基づ
    いて、トナー補給制御を行い、さらに、所望のトナー濃
    度を検出用パターンの光学的センサによる反射濃度比、
    および、この単位画像形成信号当たりの履歴情報から推
    定することを特徴とする画像形成方法。
JP2001088817A 1990-11-13 2001-03-26 画像形成方法 Pending JP2001305813A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001088817A JP2001305813A (ja) 1990-11-13 2001-03-26 画像形成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-306711 1990-11-13
JP30671190 1990-11-13
JP2001088817A JP2001305813A (ja) 1990-11-13 2001-03-26 画像形成方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3122347A Division JPH04229881A (ja) 1990-11-13 1991-04-24 画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001305813A true JP2001305813A (ja) 2001-11-02

Family

ID=26564834

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001088817A Pending JP2001305813A (ja) 1990-11-13 2001-03-26 画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001305813A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012137677A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2018049210A (ja) * 2016-09-23 2018-03-29 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置、トナー供給方法およびトナー供給プログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012137677A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2018049210A (ja) * 2016-09-23 2018-03-29 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置、トナー供給方法およびトナー供給プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3220256B2 (ja) 画像形成方法および画像形成装置
US5475476A (en) Image density control method for an image recorder
US5708917A (en) Toner replenishment device for an image forming apparatus which employs pixel density and toner density information
JP4355636B2 (ja) 画像形成装置
US6987934B2 (en) Image forming apparatus
EP0357390A2 (en) An image forming apparatus
JP2008158240A (ja) 画像形成装置
JPH1039608A (ja) 画像形成装置
JP3265306B2 (ja) 画像形成方法
US5237370A (en) Image density control method for image recorder
JP2001255731A (ja) 画像形成方法および画像形成装置
JPH052334A (ja) トナー補給制御方法及びその方法を用いた画像形成装置
JP2001305813A (ja) 画像形成方法
JP3265307B2 (ja) 画像形成方法
JP3531888B2 (ja) 画像形成装置
JPH0527527A (ja) 画像形成装置
JPH04229881A (ja) 画像形成方法
JP3035382B2 (ja) 画像形成装置
JPH09106168A (ja) 画像形成装置
JP3359190B2 (ja) 画像形成装置
JP2001305808A (ja) 画像形成装置
JP3278553B2 (ja) 画像形成装置
JPH0611965A (ja) 画像形成装置
JPH09127757A (ja) 画像形成装置
JP2942017B2 (ja) 画像形成装置