JP2012137443A - 2次元コリメータモジュール、x線検出器、x線ct装置、2次元コリメータモジュールの組立て方法、および2次元コリメータ装置の製造方法 - Google Patents

2次元コリメータモジュール、x線検出器、x線ct装置、2次元コリメータモジュールの組立て方法、および2次元コリメータ装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】チャネル方向およびスライス方向の散乱線除去が可能であり、組立てが簡単で位置合せが容易である2次元コリメータモジュールを提供する。
【解決手段】チャネル(x)方向に並ぶ複数の第1コリメータ板11を、一対の第1ブロック12によりスライス(z)方向で挟んで支持する第1モジュール10Aと、z方向に対向して配置される一対の第2ブロック32の間に複数の第2コリメータ板31をz方向に並べ、X線透過性の支持部材33,35によりこれら第2ブロック32および第2コリメータ板31をX線入射側およびX線出射側で支持する第2モジュール30Aとを備え、第1ブロック12が、X線入射側またはX線出射側の所定の側に延びる柱部12Tを有しており、第2モジュール30Aが、第1モジュール10Aの上記所定の側に配置され、第2ブロック32の一方が、上記柱部12Tとz方向で当接して固定される構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、2次元コリメータモジュール(collimator module)、X線検出器、X線CT(Computed Tomography)装置、2次元コリメータモジュールの組立て方法、および2次元コリメータ装置の製造方法に関する。
近年、X線CT装置においては、X線検出器の多列化が進み、スライス(slice)方向すなわちX線のコーン(cone)角方向の散乱線の影響が深刻になってきている。これに伴い、X線検出器のX線入射面側に配置される散乱線除去用のコリメータ(collimator)として、コリメータ板がチャネル(channel)方向すなわちX線のファン(fan)角方向だけでなく、スライス方向にも複数配列されている2次元のコリメータが種々提案されている。
例えば、複数のコリメータ板がスライス方向に配列されたスライス方向コリメータブロック(collimator block)を作成し、複数のコリメータ板がチャネル方向に配列されたチャネル方向コリメータの上に、個々のスライス方向コリメータブロックをそれぞれに対応する取付プレート(plate)に取付ネジで取り付けて、位置合せをして組み立てられる2次元のコリメータが提案されている(例えば、特許文献1,図1〜図4等参照)。
特開2002−207082号公報
しかしながら、これまでに提案されている2次元のコリメータは、上記の例からも分かるように、組立てが複雑であり、位置合せが容易でない。
このような事情により、チャネル方向およびスライス方向の散乱線除去が可能であり、組立てが簡単で位置合せが容易である2次元コリメータモジュール、その2次元コリメータモジュールを有しているX線検出器、そのX線検出器を備えているX線CT装置、その2元コリメータモジュールの組立て方法、およびその2次元コリメータ装置の製造方法が望まれている。
第1の観点の発明は、チャネル方向に配列された複数の第1コリメータ板と、該複数の第1コリメータ板をスライス方向に挟んで支持する一対の第1ブロックとを有する第1コリメータモジュールと、スライス方向に間を置いて配置される一対の第2ブロックと、該一対の第2ブロックの間にスライス方向に配列された複数の第2コリメータ板と、前記一対の第2ブロックおよび前記複数の第2コリメータ板をX線入射側およびX線出射側で支持する、X線透過性の第2コリメータ板支持部材とを有する第2コリメータモジュールとを備えており、前記一対の第1ブロックの少なくとも一方が、X線入射側またはX線出射側の所定の側に延びる柱部を有しており、前記第2コリメータモジュールが、前記第1コリメータモジュールの前記所定の側に配置されており、前記一対の第2ブロックの一方が、前記柱部とスライス方向で当接して固定されている2次元コリメータモジュールを提供する。
第2の観点の発明は、前記一対の第1ブロックが、スライス方向に互いに対向して配置されており、対向するそれぞれの面に、チャネル方向に並び且つX線照射方向に沿って延びる複数の第1の溝が鏡対称に形成されており、前記複数の第1コリメータ板が、対向する一対の前記第1の溝ごとに該溝に挿入されて支持されており、前記第1コリメータモジュールが、チャネル方向に並び且つ前記第1コリメータ板のX線照射方向の端辺が挿入される複数の第2の溝が形成されており、前記第1の溝および該溝に挿入されている前記第1コリメータ板の端部を、前記X線照射方向の端辺が前記第2の溝に挿入されるようにX線入射側およびX線出射側から覆うことにより、前記複数の第1コリメータ板を支持する、X線透過性の第1コリメータ板支持部材をさらに有している上記第1の観点の2次元コリメータモジュールを提供する。
第3の観点の発明は、前記第1コリメータ板支持部材が、前記一対の第1ブロックにおける複数の第1の溝に隣接する前記複数の第1コリメータ板のX線照射方向における端辺の一部をX線入射側およびX線出射側から覆う第1のX線入射側固定板および第1のX線出射側固定板と、前記第1コリメータ板のX線照射方向における端辺が挿入される複数の第2の溝を有しており、前記第1のX線入射側固定板および第1のX線出射側固定板と間隔をあけて、前記第1コリメータ板のX線照射方向における端辺が前記第2の溝に挿入されるようX線入射側およびX線出射側から覆う第2のX線入射側固定板および第2のX線出射側固定板とを有している上記第2の観点の2次元コリメータモジュールを提供する。
第4の観点の発明は、前記第1コリメータ板支持部材が、前記第2のX線入射側固定板および第2のX線出射側固定板を、それぞれ互いに間隔をあけて複数有している上記第3の観点の2次元コリメータモジュールを提供する。
第5の観点の発明は、前記第1コリメータ板支持部材が、前記第1コリメータ板のX線照射方向における端辺が挿入される第3の溝が形成されており、前記第1のX線入射側固定板および第1のX線出射側固定板と、前記第2のX線入射側固定板および第2のX線出射側固定板とのそれぞれの間隔、および/または、前記第2のX線入射側固定板および第2のX線出射側固定板同士の間隔を埋めるように配置されており、前記第1コリメータ板のX線照射方向における端辺が前記第2の溝に挿入されるようX線入射側およびX線出射側から覆う第3のX線入射側固定板および第3のX線出射側固定板をさらに有している上記第3の観点または第4の観点の2次元コリメータモジュールを提供する。
第6の観点の発明は、前記第1コリメータ板支持部材が、前記一対の第1ブロックの間にわたって伸びており、前記第1のX線入射側固定板および第1のX線出射側固定板にそれぞれ重ねられている一対の支持板を有している上記第3の観点から第5の観点のいずれか一つの観点の2次元コリメータモジュールを提供する。
第7の観点の発明は、前記第2コリメータ板支持部材が、スライス方向に並び且つ前記第2コリメータ板のX線入射側の端辺が挿入される複数の第4の溝が形成されており、前記第2コリメータ板のX線入射側の端辺が前記複数の第4の溝に挿入されるようにX線入射側から覆う第4のX線入射側固定板と、スライス方向に並び且つ前記第2コリメータ板のX線出射側の端辺が挿入される複数の第5の溝が形成されており、前記第2コリメータ板のX線出射側の端辺が前記複数の第5の溝に挿入されるようにX線出射側から覆う第4のX線出射側固定板とを有している上記第1の観点から第6の観点のいずれか一つの観点の2次元コリメータモジュールを提供する。
第8の観点の発明は、前記第2コリメータ板支持部材が、前記第2コリメータ板のX線入射側の端辺に接する板面を有しており、前記第2コリメータ板のX線入射側の端辺が該板面に接着されている第5のX線入射側固定板と、前記第2コリメータ板のX線出射側の端辺に接する板面を有しており、前記第2コリメータ板のX線出射側の端辺が該板面に接着されている第5のX線出射側固定板とを有している上記第1の観点から第6の観点のいずれか一つの観点の2次元コリメータモジュールを提供する。
第9の観点の発明は、前記第2コリメータ板支持部材が、炭素繊維強化プラスチック(plastic)で形成されている上記第1の観点から第8の観点のいずれか一つの観点の2次元コリメータモジュールを提供する。
第10の観点の発明は、上記第1の観点から第9の観点のいずれか一つの観点の2次元コリメータモジュールがX線入射面側に複数配置されたX線検出器を提供する。
第11の観点の発明は、上記第10の観点のX線検出器を備えているX線CT装置を提供する。
第12の観点の発明は、上記第1の観点から第9の観点のいずれか一つの観点の2次元コリメータモジュールの組立て方法であって、第1治具を用いて、前記一対の第1ブロックおよび前記複数の第1コリメータ板を、それぞれに対応する基準面に当接するよう押圧して位置合せを行い、該位置合せされた前記一対の第1ブロックおよび前記複数の第1コリメータ板を一体的に固定して、前記第1コリメータモジュールを組み立てる工程と、第2治具を用いて、前記一対の第2ブロックおよび前記複数の第2コリメータ板を、それぞれに対応する基準面に当接するよう押圧して位置合せを行い、該位置合せされた前記一対の第2ブロックおよび前記複数の第2コリメータ板を、前記第2コリメータ板支持部材を介して一体的に固定して、前記第2コリメータモジュールを組み立てる工程と、前記第1コリメータモジュールのX線入射側またはX線出射側に、前記第2コリメータモジュールを配置し、前記第2ブロックを前記第1ブロックの柱部に当接して固定する工程とを有する、2次元コリメータモジュールの組立て方法を提供する。
第13の観点の発明は、上記第12の観点の組立て方法により複数の2次元コリメータモジュールを組み立てる工程と、前記2次元コリメータモジュールをチャネル方向に複数配設する工程とを有する、2次元コリメータ装置の製造方法を提供する。
上記観点の発明によれば、第1コリメータモジュールと第2コリメータモジュールとが独立しているので、それぞれのモジュールにおけるコリメータ板の位置合せを事前に行うことができる。また、第1コリメータモジュールの第1ブロックの柱部に、第2コリメータモジュールの第2ブロックを当接するだけで、第1コリメータモジュールと第2コリメータモジュールとの位置合せを行うことができる。その結果、チャネル方向およびスライス方向の散乱線除去が可能であり、組立てが簡単で位置合せが容易である2次元コリメータモジュールを提供することができる。
X線CT装置の外観図である。 X線管およびX線検出装置を示す図である。 第一実施形態による2次元コリメータモジュールの斜視図である。 第一実施形態による2次元コリメータモジュールの平面図および側面図である。 第一実施形態によるチャネル方向コリメータモジュールの平面図および側面図である。 第一実施形態によるチャネル方向コリメータモジュールの部分平面拡大図である。 第1入射側固定シート(sheet)および第1出射側固定シートの構成を説明するための図である。 第一実施形態によるチャネル方向コリメータモジュールの部分側面拡大図である。 第一実施形態によるスライス方向コリメータモジュールの平面図および側面図である。 第一実施形態によるスライス方向コリメータモジュールの部分拡大図である。 第4入射側固定シートおよび第4出射側固定シートの斜視図である。 第二実施形態によるチャネル方向コリメータモジュールの平面図および側面図である。 第三実施形態によるチャネル方向コリメータモジュールの平面図および側面図である。 第四実施形態によるチャネル方向コリメータモジュールの平面図および側面図である。 第五実施形態によるチャネル方向コリメータモジュールの平面図および側面図である。 第六実施形態によるスライス方向コリメータモジュールの部分側面拡大図である。 チャネル方向コリメータモジュールの組立てに用いられる第1治具の平面図である。 第1治具の断面図である。 第1治具における押圧部材の構造を示した図である。 第1治具における支持ブロックを示す図である。 チャネル方向コリメータモジュールの組立て工程を示したフローチャート(flowchart)である。 第1下段治具の上に第1上段治具が取り付けられた第1治具の断面図である。 第1治具における押圧部材の二つの状態を説明するための図である。 スライス方向コリメータモジュールの組立てに用いられる第2治具の平面図および側面図である。 第2治具の部分拡大図である。 スライス方向コリメータモジュールの組立て工程を示したフローチャートである。
以下、発明の実施形態について説明する。
(第一実施形態)
図1は、X線CT装置100の外観図である。図1に示すように、X線CT装置100は、被検体Sをスキャン(scan)して投影データ(data)を収集する走査ガントリ(gantry)101と、被検体Sを載置して撮影空間である走査ガントリ101のボア(bore)に出入りするクレードル(cradle)102とを有している。さらに、X線CT装置100は、X線CT装置100の操作を行ったり、収集された投影データを基に画像を再構成したりする操作コンソール(console)103を具備している。
図1においては、クレードル102の水平移動方向すなわち被検体Sの体軸方向をz方向、地面に垂直な方向をy方向、y方向およびz方向に直交する水平方向をx方向とする。また、後述するコリメータモジュールにおけるチャネル方向およびスライス方向は、それぞれx方向およびz方向として表すことにする。
クレードル102は、その内部にモータを内蔵し、クレードル102を昇降および水平直線移動する。そして、クレードル102は、被検体Sを載せて走査ガントリ101のボアに出入りする。
操作コンソール103は、操作者からの入力を受け付ける入力装置と、画像を表示するモニタとを具備している。また、操作コンソール103は、その内部に被検体Sの投影データを収集するための各部の制御や3次元画像再構成処理等を行う中央処理装置と、走査ガントリ101で取得したデータを収集するデータ収集バッファ(buffer)と、プログラム(program)やデータ等を記憶する記憶装置とを備えている。
走査ガントリ101は、被検体SをスキャンするためのX線管20およびX線検出装置40を有している。
図2は、X線管20およびX線検出装置40を示す図である。X線検出装置40は、X線を検出する複数のX線検出器モジュール50と、X線管20からのX線ビーム(beam)をコリメートする複数の2次元コリメータモジュール200と、複数のX線検出器モジュール50および複数の2次元コリメータモジュール200を基準位置に固定するベース(base)部60とを有している。
複数の2次元コリメータモジュール200は、チャネル方向に沿って配設されて2次元コリメータ装置を形成している。複数のX線検出器モジュール50は、複数の2次元コリメータモジュール200に対してチャネル方向に沿って配列されている。1つのX線検出器モジュール50は、1つの2次元コリメータモジュール200に対して取り付けられ、2次元コリメータモジュール200のX線出射側に設けられている。X線検出器モジュール50は、クレードル102に載置されてボアに搬送された被検体Sを透過したX線ビームを検出する。
X線検出器モジュール50は、X線を受けて可視光を発する不図示のシンチレータブロック(scintillator block)と、光電変換を行うフォトダイオード(photo diode)がチャネル方向およびスライス方向に沿って2次元的に配列された不図示のフォトダイオードチップ(chip)とを有している。また、X線検出器モジュール50は、基板に設けられたフォトダイオードチップからの出力を積算したり、スライス厚を変えるための出力切換えを行ったりする機能を有している不図示の半導体チップを備えている。
ベース部60は、矩形の枠形状であり、一対の円弧状の基底材61およびこれら基底材61の端部を連結した一対の直線状の基底材62を備えている。また、基底材61には、複数の2次元コリメータモジュール200の位置決めをするためのベース側位置決めピンまたは位置決め孔が設けられている。
ベース部60において、z方向の長さL1は、例えば350〔mm〕〜400〔mm〕であり、厚みHは、例えば35〔mm〕〜40〔mm〕であり、基底材61および基底材62により構成された内部空間の長さL2は、例えば約300〔mm〕〜350〔mm〕である。また、各2次元コリメータモジュール200のチャネル方向の幅Dは、例えば50〔mm〕である。2次元コリメータモジュール200の詳細については後述する。
ベース部60の材料としては、例えば、アルミ(aluminum)合金、カーボン(carbon)繊維と熱硬化樹脂との複合材料である炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等が用いられる。アルミ合金またはCFRPは、軽くて強く、高い耐久性を持っているため、ベース部60がX線CT装置100の走査ガントリ101中で高速回転する際に、余計な離心力を生じることなく、回転することができる。また、ベース部60は歪みにくくなり、それに固定された2次元コリメータモジュール200も歪みにくい。
図2では、2次元コリメータモジュール200を簡略化して描いているが、実際には、1つのベース部60に数十個の2次元コリメータモジュール200が固定されている。
これより、2次元コリメータモジュールの構造について詳しく説明する。
図3および図4は、第一実施形態による2次元コリメータモジュール200Aを示す図である。図3は、2次元コリメータモジュール200Aの斜視図である。また、図4(a)は、2次元コリメータモジュール200Aの平面図、図4(b)は、その側面図である。
図3および図4に示すように、2次元コリメータモジュール200Aは、チャネル方向コリメータモジュール10A(第1コリメータモジュール)と、スライス方向コリメータモジュール30A(第2コリメータモジュール)とを重ねて結合させた構造を有している。
まず、チャネル方向コリメータモジュール10Aについて説明する。
図5は、チャネル方向コリメータモジュール10Aの構成を示す図である。図5(a)は、チャネル方向コリメータモジュール10Aの平面図、図5(b)は、その側面図である。
図5に示すように、チャネル方向コリメータモジュール10Aは、複数の矩形形状の第1コリメータ板11と、これらの第1コリメータ板11をz方向で挟むように設けられた一対のボトムエンドブロック(bottom end block)(第1ブロック)12と、第1コリメータ板11とボトムエンドブロック12との接合部をy方向で挟むように設けられた二組の第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15とにより構成されている。
第1コリメータ板11は、ボトムエンドブロック12に接着剤により接合されており、第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15は、第1コリメータ板11およびボトムエンドブロック12に接着剤により接合されている。接合方法の詳細については、後ほど、チャネル方向コリメータモジュールの組立て方法と併せて説明する。
チャネル方向コリメータモジュール10Aは、図2に示されたベース部60に配置される寸法となっている。
第1コリメータ板11は、一対の長辺11LSと一対の短辺11SSとからなる矩形形状である。第1コリメータ板11の板厚t1は、約0.2〔mm〕である。
第1コリメータ板11は、X線を吸収しやすい重金属、例えばモリブデン(molybdenum)、タングステン(tungsten)、鉛などにより構成されている。2次元コリメータモジュール200Aがベース部60に取り付けられた際には、第1コリメータ板11の短辺方向は、それぞれX線管20に向いており、その長辺方向は、z方向すなわちスライス方向に向いている。
ボトムエンドブロック12は、アルミニウムなどの軽量な金属またはプラスチックにより構成されている。ボトムエンドブロック12は、y方向に延びる柱部12Tと、z方向に張り出したフランジ(flange)部12Fとを有しており、これらは一体的に形成されている。したがって、ボトムエンドブロック12は、x方向に見ると、概ね「L」字形状を有している。ボトムエンドブロック12は、その「L」字の底面に出射側面12Eを有している。また、ボトムエンドブロック12は、柱部12Tのフランジ部12Fが張り出している側とは反対の側に、上部が切り欠かれた段差のある面を有している。この段差のある面は、xy面に対して平行である第1壁面12Aと、xz面に対して平行である入射側面12Iと、xy面に対して平行である第2壁面12Bとが繋がって形成されている。
ボトムエンドブロック12について、図6を参照しながら説明する。
図6は、図5(a)で破線C1に囲まれた部分の拡大図である。なお、図6では、図を見やすくするために、第1コリメータ板11が少な目に描かれているが、実際には、チャネル方向コリメータモジュール10Aは、数十枚の第1コリメータ板11を有している。また、図6では、ボトムエンドブロック12の構造が分かるように、第1入射側固定シート13は破線で表し、透過して示している。
図6に示すように、ボトムエンドブロック12の第2の壁面12Bには数十枚の第1コリメータ板11に対応する数十箇所の第1の溝125が形成されている。ここで、第1の溝125のx方向における溝幅t2は、第1コリメータ板11の板厚t1より大きい。この板厚t1は、例えば約0.20〔mm〕であり、溝幅t2は、例えば0.24〔mm〕である。このため、第1コリメータ板11の短辺11SSが第1の溝125に容易に挿入される。また、第1の溝125のz方向における深さW0は、例えば1〔mm〕である。第1の溝125の+x方向(または−x方向)側の壁面125Kは、基準面であり、位置決めピン122に対して所定の正確な位置関係を持つように形成されている。このため、第1コリメータ板11が壁面125Kにしっかり当接すれば、複数の第1コリメータ板11が位置決めされる。
第1の溝125は、入射側面12Iから出射側面12Eに延びており、z方向から見ると、それぞれの第1の溝125は、入射面側12Iから出射面側12Eへとy方向と平行にまたは扇状に広がっている。すなわち、すべての第1コリメータ板11の短辺方向は、チャネル方向コリメータモジュール10Aがベース部60に取り付けられた際には、ほぼX線管20に向いている。
さらに、ボトムエンドブロック12のフランジ部12Fの中央には、位置決め用の孔が形成されており、この孔に位置決めピン122が挿入され、配置されている。この位置決めピン122をあるべき位置に固定すると、チャネル方向コリメータモジュール10Aは、ベース部60の基準位置に位置決めされる。
位置決めピン122の周囲には4つの位置決め孔123が形成されている。これら4つの位置決め孔123は、図3で示されたX線検出モジュール50が正確に取り付けられるよう形成されている。
第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15について、図7および図8を参照しながら説明する。
図7は、第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15の構成を説明するための図である。図7(a)は、第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15の斜視図である。図7(b)は、図5(a)のA−A’断面図であり、第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15が第1コリメータ板11に接着剤(不図示)で接合されている状態を示している。
図7(a)に示すように、第1入射側固定シート13は、その片面に互いに平行な複数の第2の溝135が形成されている。第1出射側固定シート15も同様に、その片面に互いに平行な複数の第2の溝155が形成されている。第2の溝135および第2の溝155のピッチ(pitch)は、図6で説明されたボトムエンドブロック12における第1の溝125のピッチと同じになるように形成されている。
第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15のシート厚h3は、約0.2〜0.5〔mm〕であり、第2の溝135および第2の溝155の溝深さh4は、約0.1〜0.3〔mm〕である。また、第1入射側固定シート13における第2の溝135および第1出射側固定シート15における第2の溝155は、第1コリメータ板11の数量に合わせて数十箇所に形成される。さらに、第1入射側固定シート13がX線の入射側に、第1出射側固定シート15がX線の出射側に設けられる。第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15は、X線に対して高い透過性を有する炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が用いられている。
また、複数の第1コリメータ板11の入射側の長辺11LSは、第1入射側固定シート13の第2の溝135に挿入されて接着剤で接合される。また、複数の第1コリメータ板11の出射側の長辺11LSは、第1出射側固定シート15の第2の溝155に挿入されて接着剤で接合される。図7(b)に示すように、第2の溝135,155のx方向における溝幅t3は、第1コリメータ板11の板厚t1より大きいため、複数の第1コリメータ板11の長辺11LSは、第2の溝135,155に挿入しやすい。
図8は、図5(b)で破線C1’に囲まれた部分の拡大図である。図8に示すように、第1コリメータ板11の短辺11SSがボトムエンドブロック12の第1の溝125に挿入され、さらに、第1コリメータ板11の長辺11LSの一部が第1入射側固定シート13における第2の溝135と第1出射側固定シート15の第2の溝155に挿入されている。そして、第1コリメータ板11の短辺11SSと第1の溝125とは接着剤で固定され、第1コリメータ板11の長辺11LSの一部と第2の溝135,155とは接着剤で固定されている。
また、第1コリメータ板11の短辺方向の幅HHは、ボトムエンドブロック12の入射側面12Iと出射側面12Eとの間の長さよりも、第2の溝135および第2の溝155の溝深さ(h4×2)だけ長い。このため、第1入射側固定シート13における第2の溝135以外の箇所は、ボトムエンドブロック12の入射側面12Iに接着剤で固定され、第1出射側固定シート15における第2の溝155以外の箇所は、ボトムエンドブロック12の入射側面12Iに接着剤で固定されている。
これにより、第1コリメータ板11の短辺11SSがボトムエンドブロック12の第1の溝125に確実に固定される。また、この短辺11SSに隣接する長辺11LSの一部が第1入射側固定シート13および第1出射面側固定シート15を介してボトムエンドブロック12に固定される。さらに図6に示すように、第1コリメータ板11は第1の溝125のチャネル方向側の一方の壁面125Kに正確に位置決めされている。
なお、第1実施形態のチャネル方向コリメータモジュール10Aにおいては、第1コリメータ板の長辺11LSの一部のみを第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15により覆ったが、第1コリメータ板の長辺11LSの全面を覆うようにしてもよい。
次に、スライス方向コリメータモジュール30Aについて説明する。
図9は、スライス方向コリメータモジュール30Aの構成を示す図である。図9(a)は、スライス方向コリメータモジュール30Aの平面図、図9(b)は、その側面図である。
図9に示すように、スライス方向コリメータモジュール30Aは、複数の矩形形状の第2コリメータ板31と、これら複数の第2コリメータ板31を間に置いてz方向で挟むような位置に設けられた一対のz方向エッジブロック(edge block)(第2ブロック)32と、複数の第2コリメータ板31および一対のz方向エッジブロック32をy方向で挟むように設けられた複数組の第4入射側固定シート33および第4出射側固定シート35とにより構成されている。第2コリメータ板31は、第4入射側固定シート33および第4出射側固定シート35に接着剤により接合されており、一対のz方向エッジブロック32も同様に、第4入射側固定シート33および第4出射側固定シート35に接着剤により接合されている。
スライス方向コリメータモジュール30Aのz方向の全長は、チャネル方向コリメータモジュール10Aの一対のボトムエンドブロック12における互いに向かい合う第1壁面12A同士の間の長さと略同じで、約300〔mm〕である。スライス方向コリメータモジュール30Aのy方向の厚みは、ボトムエンドブロック12における第1壁面12Aのy方向の長さと略同じで、約15〔mm〕である。また、スライス方向コリメータモジュール30Aのx方向の幅は、チャネル方向コリメータモジュール10Aのx方向の幅と略同じで、約50〔mm〕である。
第2コリメータ板31は、一対の長辺31LSと一対の短辺31SSとからなる矩形形状である。第2コリメータ板31の板厚t2は、約0.2〔mm〕である。
第2コリメータ板31は、第1コリメータ板11と同様に、X線を吸収しやすい重金属、例えばモリブデン、タングステン、鉛などにより構成されている。2次元コリメータモジュール100がベース部60に取り付けられた際には、複数の第2コリメータ板31はz方向に間隔を置いて並べられ、複数の第2コリメータ板31の短辺方向は、それぞれX線管20に向いており、第2コリメータ板31の長辺方向はx方向に向いている。
図10(a)は、図9(a)で破線C2に囲まれた部分の拡大図である。また、図10(b)は、図9(b)で破線C3に囲まれた部分の拡大図である。
z方向エッジブロック32は、X線を吸収しやすい重金属、例えばモリブデン、タングステン、鉛などにより構成されている。z方向エッジブロック32は、直方体の一面だけを傾けて成る六面体形状を有している。z方向エッジブロック32は、xz面に対して平行である入射側面32Iおよび出射側面32Eと、yz面に対して平行である第1yz平行面32Aおよび第2yz平行面32Bと、xy平面に対して平行である第1xy平行面32Cと、xy面に対して平行な面を、x方向を軸に角度θだけ回転させた傾斜面32Dとを有している。したがって、z方向エッジブロック32は、x方向に見ると、上辺が底辺より長い台形形状を有している。
入射側面32Iは、第4入射側固定シート33に接し、出射側面32Eは、第2出射側固定シート34に接する。また、第1xy平行面32Cは、チャネル方向コリメータモジュール10Aを構成するボトムエンドブロック12の第1壁面12Aに接する。
一対のz方向エッジブロック32は、傾斜面32D同士が複数の第2コリメータ板31を間に置いて向かい合うように配置されている。傾斜面32Dは、近接する第2コリメータ板32の板面と略平行であり、X線管20に向かう方向に沿うように傾いている。
z方向エッジブロック32のx方向の幅は、第2コリメータ板31の長辺31LSの幅と同じである。z方向エッジブロック32のy方向の幅は、第2コリメータ板31の短辺31SSの幅と略同じである。
第4入射側固定シート33および第2出射側固定シート34について、図11を参照しながら説明する。
図11は、第4入射側固定シート33および第4出射側固定シート35の斜視図である。図11に示すように、第4入射側固定シート33は、その片面に互いに平行な複数の第3の溝36が形成されている。第4出射側固定シート35も同様に、その片面に互いに平行な複数の第4の溝37が形成されている。第3の溝36の数と第4の溝37の数とは同じであるが、第3の溝36のピッチは、第4の溝37のピッチより少しだけ狭くなっている。
第4入射側固定シート33および第4出射側固定シート35のシート厚は、約0.2〜0.5〔mm〕であり、第3の溝36および第4の溝37の溝深さは、約0.1〜0.3〔mm〕である。また、第4入射側固定シート33における第3の溝36および第4出射側固定シート35における第3の溝355は、第2コリメータ板31の数量に合わせて数百箇所に形成される。さらに、第4入射側固定シート33がX線の入射側に、第4出射側固定シート35がX線の出射側に設けられる。第4入射側固定シート33および第4出射側固定シート35は、第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15と同様、X線に対して高い透過性を有する炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が用いられている。
図11に示すように、複数の第2コリメータ板31の入射側の長辺31LSは、第4入射側固定シート33の第3の溝36に挿入されて接着剤で接合される。また、複数の第2コリメータ板31の出射側の長辺31LSは、第4出射側固定シート35の第4の溝37に挿入されて接着剤で接合される。第3の溝36および第4の溝37のz方向における溝幅は、第2コリメータ板31の板厚より大きい。そのため、複数の第2コリメータ板31の長辺31LSは、第3の溝36および第4の溝37に挿入しやすい。
図11に示すように、第2コリメータ板31の入射側の長辺31LSが第4入射側固定シート33における第3の溝36に挿入され、第2コリメータ板31の出射側の長辺31LSが第4出射側固定シート35における第4の溝37に挿入されている。そして、第2コリメータ板31の入射側の長辺31LSと第3の溝36とは接着剤で固定され、第2コリメータ板31の出射側の長辺31LSと第4の溝37とは接着剤で固定されている。
また、第2コリメータ板31の短辺方向の幅は、z方向エッジブロック32のy方向の幅よりも、第3の溝36および第4の溝37の溝深さ分だけ長い。第4入射側固定シート33における第3の溝36以外の箇所は、z方向エッジブロック32の入射側面32Iに接着剤で固定され、第4出射側固定シート35における第4の溝37以外の箇所は、z方向エッジブロック32の出射側面32Eに接着剤で固定されている。互いに対応する第3の溝36と第4の溝37とに、第2コリメータ板31の長辺31LSが挿入されると、第2コリメータ板31の短辺方向は、X線管20を向くようになっている。
これにより、複数の第2コリメータ板31は、第4入射側固定シート33および第2出射面側固定シート35を介してz方向エッジブロック32に固定される。
スライス方向コリメータモジュール30Aは、チャネル方向コリメータモジュール10Aの上に重なるように配置される。
チャネル方向コリメータモジュール10Aにおけるボトムエンドブロック12の第1壁面12Aは、位置決めピン122に対して所定の正確な位置関係を持つように形成されている。また、第2コリメータ板31は、一対のz方向エッジブロック32の所定の一方(例えば−z方向側)の第1xy平行面32Cに対して、所定の正確な位置関係を持つように配設されている。このため、上記所定の一方のz方向エッジブロック32の第1xy平行面32Cが、ボトムエンドブロック12の第1壁面12Aにしっかり当接すれば、複数の第2コリメータ板31が位置決めされる。
第1xy平行面32Cは第1壁面12Aに接着剤またはネジ(不図示)により接合される。また、スライス方向コリメータモジュール30Aにおける第4出射側固定シート35は、チャネル方向コリメータモジュール10Aにおける第1入射側固定シート13に接着剤により接合される。
このように、第一実施形態によれば、位置決めピン122をベース部60の孔に通して取り付けるだけで、ボトムエンドブロック12とこれに接合されているz方向エッジブロック32とが共に位置決めされ、チャネル方向コリメータモジュールとスライス方向コリメータモジュールの両方が位置決めされる。すなわち、チャネル方向コリメータモジュールの位置決めと、スライス方向コリメータモジュールの位置決めとを別々に行う必要がなく、また、これら位置決めのための煩雑な調整作業も不要とすることができ、2次元コリメータモジュールの位置決めを容易に行うことができる。
また、高価な材質部分、精密な加工や多工数の加工を必要とする部分が少ないので、材料費や加工費を抑えることができる。そして、チャネル方向コリメータモジュールと、スライス方向コリメータモジュールとを別々に組み立てて検査することができるので、歩留まりがよい。その結果、安価である。
また、ボトムエンドブロック12の第1の溝125およびそれに隣接する第1コリメータ板の長辺11LSの一部を、短辺11SSが第1の溝125に挿入され長辺11LSが第2の溝135に挿入された状態で、それぞれ第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15により、4箇所において覆われている。そのため、第1コリメータモジュール10Aを用いたX線検出装置40が高速に回転する際に、長辺方向に300〔mm〕以上ある数十枚の第1コリメータ板11であっても、第1コリメータ板11は撓んだり反ったりすることが少ない。そして、第1コリメータ板11は、X線管20からのX線ビームを正確にコリメートすることができる。つまり、遠心力耐性が強い。
(第二実施形態)
図12は、第二実施形態によるチャネル方向コリメータモジュール10Bの構成を示す図である。図12(a)は、チャネル方向コリメータモジュール10Bの平面図、図12(b)は、その側面図である。
図12に示すように、チャネル方向コリメータモジュール10Bは、第一実施形態によるチャネル方向コリメータモジュール10Aに加えて、4枚の第2入射側固定シート14および4枚の第2出射側固定シート16がさらに固定されている。
第2入射側固定シート14および第2出射側固定シート16は、第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15と同様に、それらの片面に所定のピッチで数十個の第2の溝を有している。また、第2入射側固定シート14および第2出射側固定シート16の材料も、X線に対して透過性を有している炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が用いられている。
第1コリメータ板11のX線ビームの入射側(+y方向)に、第1コリメータ板11の長辺11LSのみに接合する第2入射側固定シート14が配置されている。また、第1コリメータ板11のX線ビームの出射側(−y方向)に、第1コリメータ板11の長辺11LSのみに接合する第2出射側固定シート16が接合されている。
第1入射側固定シート13と第2入射側固定シート14とは、距離L3の間隔があけられている。また、第2入射側固定シート14同士は、距離L3の間隔があけられている。図12(b)に示すように、第1出射側固定シート15と第2出射側固定シート16とは、距離L3があけられている。また、第2出射側固定シート16同士も、距離L3の間隔があけられている。これらの距離L3は、後述する押圧部材75(図17、図18を参照)が、複数の第1コリメータ板11を整列させるためのスペースに対応する。
このように、第二実施形態のチャネル方向コリメータモジュール10Bによれば、第1コリメータ板11の一対の長辺11LSに第2入射側固定シート14および第2出射側固定シート16がさらに覆われ、接合されているため、遠心力耐性がさらに強くなる。
また、第二実施形態のチャネル方向コリメータモジュール10Bによれば、第1入射側固定シート13と第2入射側固定シート14、第2入射側固定シート14同士、第1出射側固定シート15と第2出射側固定シート16、並びに第2出射側固定シート16同士に間隔があけられることから、その製造過程において、複数の第1コリメータ板11を整列させるための治具(例えば、図17および図18に示す押圧部材75)を挿入して、第1コリメータ板11を高精度に整列させることができる。そして、さらには、その間隔から、第1コリメータ板11が正しく整列しているかを、撮像カメラ等を用いて観察または検査することが可能である。
(第三実施形態)
図13は、第三実施形態によるチャネル方向コリメータモジュール10Cを説明するための図である。図13(a)は、チャネル方向コリメータモジュール10Cの平面図であり、図13(b)は、その側面図である。
図13に示すように、チャネル方向コリメータモジュール10Cは、第二実施形態のチャネル方向コリメータモジュール10Bに加えて、5枚の第3入射側固定シート17および5枚の第3出射側固定シート19がさらに固定されている。
第3入射側固定シート17および第3出射側固定シート19は、第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15と同様に、それらの片面に所定のピッチで数十個の第3の溝を有している。また、第3入射側固定シート17および第3出射側固定シート19の材料も、X線に対して透過性を有しているCFRPが用いられている。
第二実施形態で説明した通り、第1入射側固定シート13と第2入射側固定シート14とには距離L3の間隔が、第2入射側固定シート14同士にも距離L3の間隔があけられている。出射側も同様である。したがって、それらの間隔を埋めるように、第3入射側固定シート17および第3出射側固定シート19が固定される。
第三実施形態のチャネル方向コリメータモジュール10Cによれば、第二実施形態のチャネル方向コリメータモジュール10Bの第1コリメータ板11の長辺11LSに、10枚の第3入射側固定シート17および第3出射側固定シート19が接合することで、複数の第1コリメータ板11をより確実に固定することができる。
(第四実施形態)
図14は、第四実施形態によるチャネル方向コリメータモジュール10Dを説明するための図である。図14(a)は、チャネル方向コリメータモジュール10Dの平面図、図14(b)は、その側面図である。
図14に示すように、チャネル方向コリメータモジュール10Dは、第二実施形態によるチャネル方向コリメータモジュール10Bに加えて、入射側支持シート21および出射側支持シート22がさらに接合されている。
入射側支持シート21および出射側支持シート22の材料は、X線に対して透過性を有するCFRPが用いられる。入射側支持シート21および出射側支持シート22のz方向の長さL4は、310〔mm〕〜360〔mm〕程度である。1枚の入射側支持シート21が、第1入射側固定シート13および第2入射側固定シート14の外側面(第1コリメータ板とは反対側)に接合する。一枚の出射側支持シート22が、第1出射側固定シート15および第2出射側固定シート16の外側面(第1コリメータ板11とは反対側)に接合される。
入射側支持シート21または出射側支持シート22は、複数の第1コリメータ板11の長辺11LSに接しない。このため、入射側支持シート21または出射側支持シート22は、第2の溝135、155などを有していなくてもよいし、溝を有していてもよい。
第四実施形態のチャネル方向コリメータモジュール10Dによれば、第二実施形態のチャネル方向コリメータモジュール10Bの入射側および出射側に、さらに入射側支持シート21および出射側支持シート22を接着剤などで固定することで、複数の第1コリメータ板11をより確実に固定することができる。
なお、特に図示しないが、チャネル方向コリメータモジュール10Bに、入射側支持シート21は接合せず、出射側支持シート22のみを接合するようにしてもよい。
(第五実施形態)
図15は、第五実施形態によるチャネル方向コリメータモジュール10Eを説明するための図である。図15(a)は、チャネル方向コリメータモジュール10Eの平面図、図15(b)は、その側面図である。
図15に示すように、チャネル方向コリメータモジュール10Eは、第三実施形態によるチャネル方向コリメータモジュール10Cに加えて、入射側支持シート21および出射側支持シート22がさらに接合されている。
第五実施形態のチャネル方向コリメータモジュール10Eによれば、第三実施形態のチャネル方向コリメータモジュール10Cの入射側および出射側に、さらに入射側支持シート21および出射側支持シート22を接着剤などで固定することで、複数の第1コリメータ板11をより確実に固定することができる。
なお、特に図示しないが、チャネル方向コリメータモジュール10Cに、入射側支持シート21は接合せず、出射側支持シート22のみを接合するようにしてもよい。
(第六実施形態)
図16は、第六実施形態によるスライス方向コリメータモジュール30Bの一部を拡大した図である。第一実施形態では、表面に溝が形成されている第4入射側固定シート33および第4出射側固定シート35を用いているが、第六実施形態では、溝が形成されていない第5入射側固定シート38および第5出射側固定シート39を用いている。第1コリメータ板31およびz方向エッジブロック32については、第一実施形態によるスライス方向コリメータモジュール30Aと同様の構成である。
図16に示すように、第2コリメータ板31の入射側の長辺31LSは、第5入射側固定シート34に接着剤で固定され、第2コリメータ板31の出射側の長辺31LSは、第5出射側固定シート36に接着剤で固定されている。
このような第六実施形態のスライス方向コリメータモジュール30Bによれば、第2コリメータ板31を、溝の形成されていない第5入射側固定シート38および第5出射側固定シート39に固定するので、加工費を抑えることができる。
(第七実施形態)
なお、スライス方向コリメータモジュール30A,30Bは、チャネル方向コリメータモジュールの場合と同様に、第4入射側固定シート33同士の間隔および第4出射側固定シート35同士の間隔、あるいは、第5入射側固定シート38同士の間隔および第5出射側固定シート39同士の間隔を埋めるように、別の第6入射側固定シートおよび第6出射側シートを固定してもよい。また、これらの入射側固定シートおよび出射側固定シートの外側面に、入射側支持シートおよび出射側支持シートを重ねるように接合してもよい。
これより、2次元コリメータモジュールの組立て方法について説明する。
2次元コリメータモジュールの組立て方法は、チャネル方向コリメータモジュール10を組み立てる工程と、スライス方向コリメータモジュール30を組み立てる工程と、チャネル方向コリメータモジュール10とスライス方向コリメータモジュール30とを結合させる工程とを含んでいる。
そこで、ここでは、チャネル方向コリメータモジュール10の組立て方法と、スライス方向コリメータモジュール30の組立て方法とについて、それぞれ詳しく説明する。
まず、チャネル方向コリメータモジュール10の組立てに用いる治具と組立て工程について説明する。
図17は、チャネル方向コリメータモジュール10の組立てに用いられる第1治具70(第1下段治具70Aおよび第1上段治具70Bを含む)の平面図である。ただし、説明のため、第1上段治具70Bを除いて描いてある。図18は、図17で示された第1治具70のB−B’断面図である。
なお、ここでは、第2実施形態で説明したチャネル方向コリメータモジュール10Bの組立て工程を説明する。このため、チャネル方向コリメータモジュール10Bは、複数の第1コリメータ板11に第1入射側固定シート13および第2入射側固定シート14が固定されている。しかし、図17では、第1コリメータ板11を見やすくするために1枚の第2入射側固定シート14が取り外されて描かれている。
図18に示すように、第1治具70は第1下段治具70Aおよび第1上段治具70Bから構成される。第1下段治具70Aと第1上段治具70Bとは、ほとんど同じ構成であるが、第1下段治具70A側のみに、後述する柱型台座72、連結柱74およびコリメータモジュール固定ブロック79が取り付けられている。第1下段治具70Aを中心に説明する。なお、図17および図18の部材に関して、下段の部材には語尾に「A」を、上段の部材には語尾「B」を付けて区別している。
第1下段治具70Aは、中央部に貫通部78が形成されたフレーム71を有している。貫通部78には、図20に示すような支持ブロック90が挿入される。図18では、支持ブロック90が点線で示されている。フレーム71の表面で貫通部78のx方向に押圧部材用ブロック73Aが五対配置されている。一対の押圧部材用ブロック73Aは1つの押圧部材75を位置決めする。互いに隣り合う押圧部材75はz方向に距離L11、例えば50〔mm〕で配置されている。押圧部材75はz方向に沿って伸びている複数のコリメータ板を整列させる。押圧部材75は、基準板751、櫛部752およびバネ板部753で構成される。押圧部材75は、z方向に幅L4を有している。第1入射側固定シート13と第2入射側固定シート14との間隔L3または隣り合う第2入射側固定シート14同士の間隔L3よりも押圧部材75の幅L4は狭い。押圧部材75が複数のコリメータ板13および第2入射側固定シート14が固定されるからである。
また、フレーム71の表面には、z方向の両側に一対の柱型台座72が設けられている。一対の柱型台座72の間隔は、チャネル方向コリメータモジュール10Bのz方向の全長L1よりも長くなっている。一対の柱型台座72は、フレーム71に設けられた一対の台座用ブロック76(図18を参照)と位置決めピンなどにより位置決めされる。さらにその一対の柱型台座72には、内側に向かって一対のコリメータモジュール固定ブロック79が位置決めピンなどで位置決めされて設けられている。コリメータモジュール固定ブロック79には、チャネル方向コリメータモジュール10Bの一対のボトムエンドブロック12が固定される。一対のボトムエンドブロック12は、図12で示されている位置決めピン122でコリメータモジュール固定ブロック79に正確に位置決めされる。
また、第1治具70の第1下段治具70Aは、第1下段治具70Aと同じ構造の第1上段治具70Bを支える4つの連結柱74がフレーム71の四隅に設けられている。チャネル方向コリメータモジュール10Bの組立て途中に、一対の柱型台座72およびコリメータモジュール固定ブロック79が、一対のボトムエンドブロック12から順次取り外される(図21のフローチャートで説明)。このため、柱型台座72は、y方向に連結柱74より0.1〔mm〕〜3〔mm〕程度短く形成されている。
以下、押圧部材75について、図19を参照しながら説明する。
図19は、押圧部材75の構造を示した図である。図17および図18に示すように、押圧部材75は、基準板751、櫛部752およびバネ板部753により構成されている。図19(a)は、基準板751の正面図である。図19(b)は、櫛部752の正面図である。図19(c)は、バネ板部753の正面図である。
図19(a)に示すように、基準板751は、ほぼ台形形状であり、その上底88または上底89(点線)は、曲線状に形成されている。基準板751は、複数の第1コリメータ板11の長辺11LSと当接する。第1下段治具70Aに配置される押圧部材75の基準板751は、第1コリメータ板11のX線ビームの出射側の基準となる。このため、基準板751の上底88は凹の曲線状となっている。一方、第1上段治具70Bに配置される押圧部材75の基準板751は、第1コリメータ板11のX線ビームの入射側の基準となる。このため、基準板75の上底89は凸の曲線状となっている。基準板751は、複数の第1コリメータ板11の長辺11LSと当接するための剛性を有している。基準板751は、例えば鋼鉄、ステンレス鋼、アルミニウム合金等を主成分としており、その厚さは、0.5〔mm〕〜3.0〔mm〕である。
図19(c)に示すように、バネ板部753は、バネ部82、第1当て板85および第2当て板86により構成されている。ここで、バネ部82は、複数の第1コリメータ板11をx方向に押圧する部材である。このため、バネ部82にも櫛部752と同じピッチで切欠き部84が形成されており、その切欠き部84の幅t5は、切欠き部81の幅t4と同じである。また、バネ部82は、弾性変形しやすいように、切欠き部84の深さ(y方向)は櫛部752の切欠き部81よりかなり深く形成され、バネ部82の厚さは、0.1〔mm〕〜0.5〔mm〕である。バネ部82は、例えばバネ用鋼鉄、バネ用ステンレス鋼、プラスチック等で構成される。このように、バネ部82の厚さが薄いため、第1当て板85および第2当て板86は、バネ部82の基部を両側から補強している。
押圧部材75は、櫛部752の複数の切欠き部81と、バネ板部753の切欠き部84とが重なりあった状態でセットされる。切欠き部81と切欠き部84とが重なりあった状態で、その切欠きに複数の第1コリメータ板11の一方の長辺11LSが基準板751に当接する位置まで挿入される。図19では描かれていないが、カムや長穴によって、櫛部752に対してバネ板部753がx方向に移動することによって、バネ部82が複数の第1コリメータ板11を一度にx方向に整列させることができる。
図20は、第1コリメータ板11を支持する支持ブロック90を示す図である。支持ブロック90は、第1入射側固定シート13、第1出射側固定シート15、第2入射側固定シート14および第2出射側固定シート16を、第1コリメータ板11に接着剤で固定する際に、第1コリメータ板11を支持する。図18に示すように、支持ブロック90は、第1下段治具70Aのフレーム71に取り付けられる。また、図18では図示していないが、第1治具70を上下(y方向)反転させた際には、第1上段治具70Bの上段フレーム71Bにも支持ブロック90が取り付けられる。
図20に示すように、支持ブロック90は、第1シート載置部91、第2シート載置部92および基部99により構成されている。第1シート載置部91の上面93には、第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15が載置される。第2シート載置部92の上面93には、第2入射側固定シート14および第2出射側固定シート16が載置される。第1シート載置部91の幅W11は、第1入射側固定シート13または第1出射側固定シート15の幅と同じかそれより多少長く形成されている。第2シート載置部92の幅W12は、第2入射側固定シート14または第2出射側固定シート16の幅と同じかそれより多少長く形成されている。凹んでいる凹み部94の幅W15は、押圧部材75の幅L4よりも長い。支持ブロック90がフレーム(frame)71に取り付けられた際に、押圧部材75と第1シート載置部91または第2シート載置部92が接しないようにするためである。凹み部94の幅W15は、図18で説明された第1入射側固定シート13と第2入射側固定シート14との間隔L3または隣り合う第2入射側固定シート14同士の間隔L3とほぼ同じかそれより多少短くなっている。
以下、チャネル方向コリメータモジュール10の組立て工程について説明する。チャネル方向コリメータモジュール10の一例として、図12で説明したチャネル方向コリメータモジュール10Bの組立て工程について説明する。
図21は、チャネル方向コリメータモジュール10Bの組立て工程を示したフローチャートである。
まず、図18で示した第1治具70のうち、第1上段治具70Bが取り外されている。また、第1下段治具70Aに設置された押圧部材75の櫛部752の複数の切欠き部81とバネ板部753の切欠き部84(図19または図22を参照)とが重なりあっている。これにより、一対のボトムエンドブロック12および第1コリメータ板11を上側から挿入することができる。
ステップS111において、一対のボトムエンドブロック12が、第1下段治具70Aのコリメータモジュール固定ブロック79に固定される。一対のボトムエンドブロック12は、位置決めピン122などにより、所定の位置に位置決めされる。
ステップS112において、ボトムエンドブロック12の第1の溝125および押圧部材75に数十枚の第1コリメータ板11が挿入される。より具体的には、数十枚の第1コリメータ板11の長辺11LSは、基準板751の上底88に当接するとともに、櫛部752の複数の切欠き部81とバネ板部753の切欠き部84に挿入される。また、数十枚の第1コリメータ板11の短辺11SSは、ボトムエンドブロック12の第1の溝125に挿入される。
数十枚の第1コリメータ板11が切欠き部81および切欠き部84に挿入された後、第1入射側固定シート13と第2入射側固定シート14とが第1コリメータ板11の長辺11LSに載せられる。この状態では、第1コリメータ板11の長辺11LSに第2に溝135、155が入ったのみで、接着剤などで固定されていない。その後、第1上段治具70Bが連結柱74を介して第1下段治具70Aの上に取り付けられる。
図22は、第1下段治具70Aの上に第1上段治具70Bが取り付けられた際の図17のC−C’断面図である。図22は、複数の第1コリメータ板11が押圧部材75に挿入された状態を示す。図22に示すように、このとき押圧部材75は櫛部752の複数の切欠き部81とバネ板部753の切欠き部84(図19または図22を参照)とが重なりあっている。つまり、切欠きは全開された状態(図23を参照)である。
ステップS113において、押圧部材75を介して数十枚の第1コリメータ板11を整列する。下段の押圧部材75Aおよび上段の押圧部材75Bを使って、数十枚の第1コリメータ板11をx方向に整列させる。下段の押圧部材75Aおよび上段の押圧部材75Bのバネ板部753が櫛部752に対してx方向に移動することで、数十枚の第1コリメータ板11がボトムエンドブロック12の第1の溝125の−x方向の壁面125K(図6を参照)に押圧される。バネ板部753が櫛部752に対して移動する状態が、図23で説明される。
図23は、押圧部材75の二つの状態を説明するための図である。図23(a)は、押圧部材75が全開された状態を示した図である。図23(b)は、押圧部材75が押圧動作後の状態を示した図である。分かりやすくするために、基準板751とバネ板部753の第1当て板85および第2当て板86とを省略する。
図23(a)に示すように、押圧部材75の全開状態は、櫛部752の切欠き部81とバネ部82の切欠き部84とが完全に重なっている状態である。したがって、複数の第1コリメータ板11の長辺11LSは挿入されやすい。第1コリメータ板11の長辺11LSが切欠き部81および切欠き部84に挿入された状態で、図23(b)に示すように、下段の押圧部材75Aおよび上段の押圧部材75Bのバネ部82が−x方向に移動する。これにより、複数の第1コリメータ板11は、図6に示すように、ボトムエンドブロック12の第1の溝125の−x方向側の壁面125Kに押し当てることができる。
ステップS114において、第2入射側固定シート14が数十枚の第1コリメータ板11の長辺11LSに接着される。このとき、図20に示した支持ブロック90により第2入射側固定シート14を第1コリメータ板11に軽く支持する。ここで、第1治具70を上下反転させる。これにより、余計な接着材が重力により落下し、布で拭き除去することができる。接着剤が乾燥した後、第1出射側固定シート15と第2出射側固定シート16とが第1コリメータ板11の長辺11LSに載せられる。そして、第2出射側固定シート16が数十枚の第1コリメータ板11の長辺11LSに接着される。再び、第1治具70を上下反転させ、最初の第1治具70の状態にする。第2入射側固定シート16に塗布された余計な接着剤を布で拭き除去する。
ステップS115において、一対のボトムエンドブロック12中の一方のボトムエンドブロック12を第1コリメータ板11から取り外す。一方のボトムエンドブロック12を取り外す際に、ボトムエンドブロック12を図18で説明された柱型台座72およびコリメータモジュール固定ブロック79に固定したままで取り外す。これは、いままでボトムエンドブロック12の第1の溝125の−x方向側の壁面125Kは第1コリメータ板11を整列させる基準として役割を果たしており、第1コリメータ板11を取り外した後、再び挿入する際に柱型台座72により元の基準位置に取り付けるためである。
ステップS116において、一方のボトムエンドブロック12の第1の溝125に接着剤を塗布し、再びボトムエンドブロック12を第1コリメータ板11の短辺11SSに再び戻す。これにより、ボトムエンドブロック12の第1の溝125と第1コリメータ板11の短辺11SSとが接合する。
ステップS117において、一対のボトムエンドブロック12中の他方のボトムエンドブロック12を第1コリメータ板11から取り外す。
ステップS118において、他方のボトムエンドブロック12の第1の溝125に接着剤を塗布し、再びボトムエンドブロック12を第1コリメータ板11の短辺11SSに再び戻す。これによりボトムエンドブロック12の第1の溝125と第1コリメータ板11の短辺11SSとが接合する。
ステップS119において、第1入射側固定シート13および第1出射側固定シート15がボトムエンドブロック12の入射側面12Iおよび出射側面12Eに接着される。
ステップS120では、チャネル方向コリメータモジュール10Bが第1治具70から取り外される。そして、組み立てられたチャネル方向コリメータモジュール10Bが検査される。すなわち、数十枚の第1コリメータ板11が正確に整列した状態でボトムエンドブロック12に固定されているかを検査される。チャネル方向コリメータモジュール10Bは、第1入射側固定シート13と第2入射側固定シート14との間隔L3、または隣り合う第2入射側固定シート14同士の間隔L3から数十枚の第1コリメータ板11が観察できる。そこで、一般的な可視光を撮像するカメラなどで、数十枚の第1コリメータ板11を観察し、それらが正しく整列しているかが検査される。
なお、チャネル方向コリメータモジュール10C,10D,10Eは、上記組立て方法で完成したチャネル方向コリメータモジュール10Bに、第3入射側固定シート17、第3出射側固定シート18を接合したり、支持シート21,22を接合したりすればよい。
次に、スライス方向コリメータモジュール30の組立てに用いる治具および組立て工程について説明する。
図24および図25は、スライス方向コリメータモジュール30の組立てに用いられる第2治具300の構成を示す図である。図24(a)は、第2治具300の平面図、図24(b)は、第2治具300の側面図をそれぞれ示している。また、図25は、図24(a)で破線C4に囲まれた部分の拡大図である。なお、第2治具300は、後述するように、第2上段治具および第2下段治具により構成されているが、図24(a)では、第2下段治具が見やすいように、第2上段治具が外された状態を示している。
第2治具300は、チャネル方向コリメータモジュール10の組立てに用いられる第1治具70と同様、複数のコリメータ板を所定の基準面に当接するように押圧して位置決めするように構成されている。
第2治具300は、図24に示すように、第2上段治具310および第2下段治具330により構成されている。
第2下段治具330は、台座331と、一対のガイド部332と、一対の位置決め用ボトムエンドブロック334と、一対の櫛部340と、一対のバネ板部335と、一対のブロック固定用ネジ350とを有している。
台座331は、概ね矩形のフレーム形状を有しており、中央部分が貫通している。台座331には、一対のガイド部332と、一対の位置決め用ボトムエンドブロック334とがネジや接着剤等で固定されている。
一対のガイド部332は、複数の第2コリメータ板31および一組のz方向エッジブロック32を所定のあるべき位置へ案内するように構成されている。ガイド部332は、それぞれ、z方向に長い柱状の部材で構成されている。ガイド部332の側面には、スライス方向(z方向)に間隔を置いて並ぶ複数の切欠き溝333が設けられている。複数の切欠き溝333は、それぞれ、扇状に広がる複数の直線に沿うようにして形成されており、ガイド部332のz方向の中心位置でy方向に平行となる。切欠き溝333の溝幅は、第2コリメータ板31の厚さより少しだけ広い幅である。一対のガイド部332は、切欠き溝333の形成されている面が互いに向かい合うように平行に配置されている。一対のガイド部332の向かい合う面同士の間隔は、第2コリメータ板31の長辺31LSとほぼ同じ距離である。互いに向かい合う一対の切欠き溝333は、一枚の第2コリメータ板31と対応しており、第2コリメータ板31をこの切欠き溝333に沿って挿入すると、所定のあるべき位置に案内されるようになっている。
一対のガイド部332のz方向の両端部には、図24に示すように、ガイド部332同士の間に、位置決め用ボトムエンドブロック334がそれぞれ配置されている。また、一対のガイド部332のz方向の両端部には、z方向エッジブロック32より少しだけ大きい空間360が形成されている。この空間360にz方向エッジブロック32を挿入すると、位置決め用ボトムエンドブロック334の入射側面334I上における、所定のあるべき位置に案内されるようになっている。この位置決め用ボトムエンドブロック334の第1壁面334Aは、基準面となっている。つまり、空間360に挿入されたz方向エッジブロック32の第1xy平行面32Cを、この第1壁面334Aにしっかり当接させると、z方向エッジブロック32が位置決めされるようになっている。
一対の位置決め用ボトムエンドブロック334には、空間360に挿入されたz方向エッジブロック32を固定するためのブロック固定用ネジ350がそれぞれ取り付けられている。ブロック固定用ネジ350を締めると、方向エッジブロック32の第1xy平行面32Cが、位置決め用ボトムエンドブロック334の第1壁面334Aに当接させるに押圧され、固定されるようになっている。
一対のガイド部332の下側には、二組の櫛部340およびバネ板部335が設けられている。櫛部340およびバネ板部335は、z方向に長い板状の部材で構成されている。また、櫛部340およびバネ板部335は、互いに板面が重なるように近接して配置されており、一方のガイド部332寄りの位置と他方のガイド部332寄りの位置とにそれぞれ一組ずつ配置されている。櫛部340は、それぞれ台座331またはガイド部332に固定されており、バネ板部335は、櫛部340に対してz方向にスライド可能に設置されている。
櫛部340には、ガイド部332に形成されている複数の切欠き溝333と同じピッチで切欠き部341が形成されている。切欠き部341の−z方向の壁面は、それぞれ、基準面となっている。つまり、切欠き部341に挿入された第2コリメータ板31の板面をこの基準面にしっかり当接させると、第2コリメータ板31が位置決めされるようになっている。
バネ板部335は、バネ部338と当て板336とにより構成されている。バネ部338は、複数の第2コリメータ板31をz方向に押圧するためのものである。このため、バネ部338にも、ガイド部332に形成されている複数の切欠き溝333と同じピッチで切欠き部339が形成されている。この切欠き部339の幅は、第2コリメータ板31の板圧より大きく、切欠き溝333の幅とほぼ同じである。また、バネ部338は、弾性変形しやすいように、バネ用鉄鋼やバネ用ステンレス鋼等で構成されており、厚さが薄くなっている。そのため、バネ部338の基部は当て板336に固定されており、その基部を補強している。当て板336にも、バネ部338と同様に切欠き溝333と同じピッチで切欠き部337が形成されている。そして、バネ部338と当て板336とは、その切欠き部同士が概ね重なるように固定されている。ただし、バネ部338の切欠き部339の+z方向側の縁は、当て板336の切欠き部337の+z方向側の縁よりも、−z方向に少しだけずれている。これにより、バネ部338の弾性変形を可能にし、第2コリメータ板31の板厚の個々のばらつきを吸収して、すべての第2コリメータ板31を隙間なく保持することができる。
なお、本実施形態では、二組の櫛部340およびバネ板部335を配置しているが、3組以上配置してもよい。
第2上段治具310は、第2下段治具330の上側に着脱可能に構成されている。第2上段治具310は、図24に示すように、第2下段治具330を上から覆うような形状のフレーム部材311と、二組の櫛部320およびバネ板部315と、一対の上段治具固定用ネジ351を有している。
二組の櫛部320およびバネ板部315は、第2下段治具330における二組の櫛部340およびバネ板部335とほぼ同様の構成を有している。すなわち、櫛部320は、フレーム部材311に固定されており、バネ板部315は、櫛部320に対してz方向にスライド可能に設置されている。二組の櫛部320およびバネ板部315は、一対のガイド部332の切欠き溝333と同じピッチの切欠き部を有している。櫛部320における切欠き部の−z方向の壁面は、それぞれ、基準面となっており、第2コリメータ板31の板面をこの基準面にしっかり当接させると、第2コリメータ板31が位置決めされる。
第2上段治具310は、第2下段治具330における一対のガイド部332の切欠き溝333に挿入された複数の第2コリメータ板31を、第2下段治具330とy方向で挟むように対向して取り付けられる。この状態で、第2上段治具310のバネ板部315および第2下段治具330のバネ板部335を−z方向にスライドさせると、切欠き溝333に挿入された複数の第2コリメータ板31が押圧され、その板面が第2上段治具310の櫛部320および第2下段治具330の櫛部340における−z方向の壁面に当接するようになっている。
以下、スライス方向コリメータモジュール30の組立て工程について説明する。ここでは、第一実施形態によるスライス方向コリメータモジュール30Aの組立て工程を例に説明することにする。
図26は、スライス方向コリメータモジュール30Aの組立て工程を示したフローチャートである。
まず、第2治具300のうち、第2上段治具310は外されている。また、一対のガイド部332の切欠き溝333、第2下段治具330の櫛部340の切欠き部341、および第2治具330のバネ板部335の切欠き部がx方向にほぼ重なっている。これにより、一対のz方向エッジブロック32および複数の第2コリメータ板31を上側から挿入することができる。
ステップS211において、一対のz方向エッジブロック32を空間360に挿入する。そして、一対のz方向エッジブロック32を、位置決め用ボトムエンドブロック334の第1壁面334Aに当接し、ブロック固定用ネジ350により固定する。これにより、一対のz方向エッジブロック32は、位置決めされる。
ステップS212において、一対のガイド部332の切欠き溝333、第2下段治具330の櫛部340の切欠き部341、および第2治具330のバネ板部335の切欠き部に、複数の第2コリメータ板31を挿入する。
ステップS213において、第2上段治具310の櫛部320およびバネ板部315の切欠き部に、複数の第2コリメータ板31の上側の長辺31LSが挿入されるよう、第2上段治具310を複数の第2コリメータ板31の上側から被せ、上段治具固定用ネジ351で取り付ける。
ステップS214において、第2上段治具310のバネ板部315および第2下段治具330のバネ板部335を−z方向にスライドさせる。これにより、複数の第2コリメータ板31は、基準面である櫛部320および櫛部340の−z方向の壁面にしっかり当接され、位置決めされる。
ステップS215において、第4入射側固定シート33を、一対のz方向エッジブロック32および複数の第2コリメータ板31の上側に接着剤で貼り付ける。同様に、第4出射側固定シート35を、一対のz方向エッジブロック32および複数の第2コリメータ板31の下側に接着剤で貼り付ける。その後、接着剤が硬化するまで、この状態を保つ。これにより、スライス方向コリメータモジュール30Aが完成する。
以上の工程により、チャネル方向コリメータモジュール10およびスライス方向コリメータモジュール30が組み立てられる。
後は、チャネル方向コリメータモジュール10の上側(入射面側)にスライス方向コリメータモジュール30を載置し、−z方向側のz方向エッジブロック32の第1xy平行面32Cを、ボトムエンドブロック12の第1壁面12Aに当接させる。そして、ボトムエンドブロック12とz方向エッジブロック32とをネジ等で固定することにより、チャネル方向コリメータモジュール10とスライス方向コリメータモジュール30とを固定する。その後、チャネル方向コリメータモジュール10とスライス方向コリメータモジュール30とを、全体的に接着剤等で固定するようにしてもよい。これにより、2次元コリメータモジュールが組み立てられる。
このように、上記の2次元コリメータモジュールの組立て方法によれば、第1コリメータ板11および第2コリメータ板31を、その板面を位置決めの基準として形成された壁面に押し当てて整列させた後に固定しており、組立てによる誤差が発生し難いので、位置決め精度がよい。
以上、発明の実施形態について説明したが、発明の実施形態は、上記の実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の追加・変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、スライス方向コリメータモジュールは、チャネル方向コリメータモジュールのX線入射側に配置されているが、X線出射側に配置してもよい。
また例えば、上記の実施形態では、第2コリメータ板は矩形状であるが、X線ビームのファン角方向に沿うような扇状であってもよい。
なお、発明の実施形態の例は、コリメータモジュールおよびその組立て方法だけでなく、このようコリメータモジュールが複数配置されているX線検出器、さらに、このようなX線検出器を備えたX線CT装置もまた発明の実施形態の例である。
100 X線CT装置
101 走査ガントリ
102 クレードル
103 操作コンソール
200,200A 2次元コリメータモジュール
10,10A〜10E チャネル方向コリメータモジュール
30,30A〜30B スライス方向コリメータモジュール
11 第1コリメータ板
12 ボトムエンドブロック
122 位置決めピン
123 位置決め孔
125 第1の溝
125K 壁面
12T 柱部
12F フランジ部
12E 出射側面
12A 第1壁面
12B 第2壁面
12I 入射側面
13 第1入射側固定シート
135 第2の溝
14 第2入射側固定シート
15 第1出射側固定シート
155 第2の溝
16 第2出射側固定シート
17 第3入射側固定シート
19 第3出射側固定シート
20 X線管
21 入射側支持シート
22 出射側支持シート
31 第2コリメータ板
32 z方向エッジブロック
32I 入射側面
32A 第1yz平行面
32B 第2yz平行面
32C 第1xy平行面
32D 傾斜面
32E 出射側面
33 第4入射側固定シート
34 第2出射側固定シート
35 第4出射側固定シート
36 第3の溝
37 第4の溝
38 第5入射側固定シート
39 第5出射側固定シート
40 X線検出装置
50 X線検出器モジュール
60 ベース部
61 基底材
62 基底材
70 第1治具
70A 第1下段治具
70B 第1上段治具
71 フレーム
72 柱型台座
73A 押圧部材用ブロック
74 連結柱
75 押圧部材
751 基準板
752 櫛部
753 バネ板部
76 台座用ブロック
78 貫通部
79 コリメータモジュール固定ブロック
81 切欠き部
82 バネ部
84 切欠き部
85 第1当て板
86 第2当て板
88 上底
89 上底
90 支持ブロック
91 第1シート載置部
92 第2シート載置部
93 上面
94 凹み部
300 第2治具
310 第2上段治具
311 フレーム部材
315 バネ板部
320 櫛部
330 第2下段治具
331 台座
332 ガイド部
333 切欠き溝
334 位置決め用ボトムエンドブロック
334A 第1壁面
334I 入射側面
335 バネ板部
336 当て板
338 バネ部
339 切欠き部
340 櫛部
341 切欠き部
350 ブロック固定用ネジ
351 上段治具固定用ネジ
360 空間

Claims (13)

  1. チャネル方向に複数配設することにより2次元コリメータ装置を形成する2次元コリメータモジュールであって、
    チャネル方向に配列された複数の第1コリメータ板と、該複数の第1コリメータ板をスライス方向に挟んで支持する一対の第1ブロックとを有する第1コリメータモジュールと、
    スライス方向に間を置いて配置される一対の第2ブロックと、該一対の第2ブロックの間にスライス方向に配列された複数の第2コリメータ板と、前記一対の第2ブロックおよび前記複数の第2コリメータ板をX線入射側およびX線出射側で支持する、X線透過性の第2コリメータ板支持部材とを有する第2コリメータモジュールとを備えており、
    前記一対の第1ブロックの少なくとも一方は、X線入射側またはX線出射側の所定の側に延びる柱部を有しており、
    前記第2コリメータモジュールは、前記第1コリメータモジュールの前記所定の側に配置されており、
    前記一対の第2ブロックの一方は、前記柱部とスライス方向で当接して固定されている2次元コリメータモジュール。
  2. 前記一対の第1ブロックは、スライス方向に互いに対向して配置されており、対向するそれぞれの面に、チャネル方向に並び且つX線照射方向に沿って延びる複数の第1の溝が鏡対称に形成されており、
    前記複数の第1コリメータ板は、対向する一対の前記第1の溝ごとに該溝に挿入されて支持されており、
    前記第1コリメータモジュールは、チャネル方向に並び且つ前記第1コリメータ板のX線照射方向の端辺が挿入される複数の第2の溝が形成されており、前記第1の溝および該溝に挿入されている前記第1コリメータ板の端部を、前記X線照射方向の端辺が前記第2の溝に挿入されるようにX線入射側およびX線出射側から覆うことにより、前記複数の第1コリメータ板を支持する、X線透過性の第1コリメータ板支持部材をさらに有している請求項1に記載の2次元コリメータモジュール。
  3. 前記第1コリメータ板支持部材は、
    前記一対の第1ブロックにおける複数の第1の溝に隣接する前記複数の第1コリメータ板のX線照射方向における端辺の一部をX線入射側およびX線出射側から覆う第1のX線入射側固定板および第1のX線出射側固定板と、
    前記第1コリメータ板のX線照射方向における端辺が挿入される複数の第2の溝を有しており、前記第1のX線入射側固定板および第1のX線出射側固定板と間隔をあけて、前記第1コリメータ板のX線照射方向における端辺が前記第2の溝に挿入されるようX線入射側およびX線出射側から覆う第2のX線入射側固定板および第2のX線出射側固定板とを有している請求項2に記載の2次元コリメータモジュール。
  4. 前記第1コリメータ板支持部材は、前記第2のX線入射側固定板および第2のX線出射側固定板を、それぞれ互いに間隔をあけて複数有している請求項3に記載の2次元コリメータモジュール。
  5. 前記第1コリメータ板支持部材は、
    前記第1コリメータ板のX線照射方向における端辺が挿入される第3の溝が形成されており、前記第1のX線入射側固定板および第1のX線出射側固定板と、前記第2のX線入射側固定板および第2のX線出射側固定板とのそれぞれの間隔、および/または、前記第2のX線入射側固定板および第2のX線出射側固定板同士の間隔を埋めるように配置されており、前記第1コリメータ板のX線照射方向における端辺が前記第2の溝に挿入されるようX線入射側およびX線出射側から覆う第3のX線入射側固定板および第3のX線出射側固定板をさらに有している請求項3または請求項4に記載の2次元コリメータモジュール。
  6. 前記第1コリメータ板支持部材は、前記一対の第1ブロックの間にわたって伸びており、前記第1のX線入射側固定板および第1のX線出射側固定板にそれぞれ重ねられている一対の支持板を有している請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の2次元コリメータモジュール。
  7. 前記第2コリメータ板支持部材は、
    スライス方向に並び且つ前記第2コリメータ板のX線入射側の端辺が挿入される複数の第4の溝が形成されており、前記第2コリメータ板のX線入射側の端辺が前記複数の第4の溝に挿入されるようにX線入射側から覆う第4のX線入射側固定板と、
    スライス方向に並び且つ前記第2コリメータ板のX線出射側の端辺が挿入される複数の第5の溝が形成されており、前記第2コリメータ板のX線出射側の端辺が前記複数の第5の溝に挿入されるようにX線出射側から覆う第4のX線出射側固定板とを有している請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の2次元コリメータモジュール。
  8. 前記第2コリメータ板支持部材は、
    前記第2コリメータ板のX線入射側の端辺に接する板面を有しており、前記第2コリメータ板のX線入射側の端辺が該板面に接着されている第5のX線入射側固定板と、
    前記第2コリメータ板のX線出射側の端辺に接する板面を有しており、前記第2コリメータ板のX線出射側の端辺が該板面に接着されている第5のX線出射側固定板とを有している請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の2次元コリメータモジュール。
  9. 前記第2コリメータ板支持部材は、炭素繊維強化プラスチックで形成されている請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の2次元コリメータモジュール。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の2次元コリメータモジュールがX線入射面側に複数配置されたX線検出器。
  11. 請求項10に記載のX線検出器を備えているX線CT装置。
  12. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の2次元コリメータモジュールの組立て方法であって、
    第1治具を用いて、前記一対の第1ブロックおよび前記複数の第1コリメータ板を、それぞれに対応する基準面に当接するよう押圧して位置合せを行い、該位置合せされた前記一対の第1ブロックおよび前記複数の第1コリメータ板を一体的に固定して、前記第1コリメータモジュールを組み立てる工程と、
    第2治具を用いて、前記一対の第2ブロックおよび前記複数の第2コリメータ板を、それぞれに対応する基準面に当接するよう押圧して位置合せを行い、該位置合せされた前記一対の第2ブロックおよび前記複数の第2コリメータ板を、前記第2コリメータ板支持部材を介して一体的に固定して、前記第2コリメータモジュールを組み立てる工程と、
    前記第1コリメータモジュールのX線入射側またはX線出射側に、前記第2コリメータモジュールを配置し、前記第2ブロックを前記第1ブロックの柱部に当接して固定する工程とを有する、2次元コリメータモジュールの組立て方法。
  13. 請求項12に記載の組立て方法により複数の2次元コリメータモジュールを組み立てる工程と、前記2次元コリメータモジュールをチャネル方向に複数配設する工程とを有する、2次元コリメータ装置の製造方法。
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