JP2012137373A - マイナーアクチノイド捕捉剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、マイナーアクチノイド補足剤に関する。更に詳しくは、高レベル放射性廃液からマイナーアクチノイドを選択的に分離回収するマイナーアクチノイド補足剤に関する。
マイナーアクチノイドとは、使用済核燃料中に主成分として含まれるウラン、プルトニウムと比較して量は少ないが、強い放射性を持つアクチノイド元素の総称で、例えばネプツニウム、アメリシウム及びキュリウムが挙げられる。
原子力施設から発生する放射性廃棄物とは、原子力発電所からの使用済み燃料を再処理して有用なウランや、プルトニウムを回収する際に発生する核分裂生成物と超ウラン元素(原子番号92以降の放射性元素)を主とする放射性廃棄物をいう。再処理からは主として液体状で発生する。現在工業的に行われているPULEX法と呼ばれる使用済み燃料の再処理プロセスでは、使用済み燃料を硝酸で溶解した後、リン酸トリブチル(以下、TBPと略記)を抽出剤として用いる溶媒抽出法によりウランやプルトニウムを抽出分離して回収している(例えば非特許文献1参照)。燃料溶解液中に含まれる種々の核分裂生成物や超ウラン元素は抽出残液に残るため、この抽出残液は高レベル放射性廃液として処理されることとなり、硝酸回収工程や蒸発濃縮工程を経て、最終的にガラス固化体の形態に加工してから地層深部に貯蔵する処分計画が現在進行中である。
高レベル放射性廃液には、上述の再処理プロセスで完全に回収されなかった少量のウラン、プルトニウムのほかに、セシウム等のアルカリ金属元素、ストロンチウムやバリウム等のアルカリ土類金属元素、ネオジム、セリウム、プロメチウム及びイットリウム等の希土類元素、ネプツニウム、アメリシウム及びキュリウム等のマイナーアクチノイド元素、パラジウム、ロジウム及びルテニウム等の白金族元素、ジルコニウム、モリブデン、ニオブ並びにテクネチウム等の約40元素の様々な核種が共存している。高レベル放射性廃液中に含まれる種々の元素をその放射能レベルや寿命、発熱性等の性質によっていくつかの元素グループに分離し(群分離)、それぞれ合理的な処理処分を講ずることは、廃棄物処分の経済性及び効率性の向上、環境負荷の低減、資源の有効利用などの観点から極めて重要である。
特に、高レベル放射性廃液中から半減期が一万年以上に及ぶ長寿命核種を持つネプツニウム、アメリシウム及びキュリウム等のマイナーアクチノイドの分離回収技術の確立は、長期にわたる環境への放射性負荷の低減、廃棄物地層処分の経済性及び効率性の向上に貢献して有益であることから、急務である。
近年、世界各国では、高レベル放射性廃液中からマイナーアクチノイドを分離回収し、原子炉や加速器で安定核種又は短寿命核種に変換する所謂「分離変換」の技術開発が精力的に進められている。 しかし、現状においては、高レベル放射性廃液からマイナーアクチノイドを分離回収する有効な方法は未だ確立されていない。特に、高レベル放射性廃液中におけるアメリシウム及びキュリウムと希土類元素とは互いに類似の原子構造及び化学的性質を示すため、相互分離が極めて困難である。
溶媒抽出法の代表的なものとして、オクチル(フェニル)−N,N−ジイソブチルカルバモイルメチルホスフィンオキシド(以下、CMPOと略記)とTBP混合溶媒を溶解して有機溶媒とし、高レベル放射性廃液にこの有機溶媒を接触させてマイナーアクチノイドを抽出分離する方法が開示されている(例えば特許文献1参照)。しかしこの方法では、マイナーアクチノイドと共に希土類元素も抽出されて、相互分離は不可能であった。これまでに高レベル放射性廃液からアメリシウム及びキュリウムを分離する目的で、種々の分離方法に関する研究開発が精力的に行われてきたが、十分に効率性と経済性を有する分離回収法はまだ開発されていない。
Reactor Handbook, Sec. Edition, Ed. S.M.Stoller, R.B.Richards, v.2, Fuel reprocessing, p.101 (1961)
本発明は、高レベル放射性廃液からマイナーアクチノイドを選択的に分離回収可能なマイナーアクチノイド補足剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。即ち、本発明は、化学式(1)で表される構成単位(a)、化学式(2)で表される構成単位(b)及び化学式(3)で表される構成単位(c)からなり、前記構成単位(a)、(b)及び(c)の数がそれぞれ独立に0〜8であり、前記構成単位(a)、(b)及び(c)の合計単位数が3〜24である環状化合物(A)を含有するマイナーアクチノイド補足剤並びに該マイナーアクチノイド補足剤を用いることを特徴とする高レベル放射性廃液からマイナーアクチノイドを分離する方法である。
[式中、Rは水素原子又は炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。]
本発明のマイナーアクチノイド補足剤を使用することにより、高レベル放射性廃液から、マイナーアクチノイドのみを選択的に分離回収することができる。
本発明のマイナーアクチノイド捕捉剤は、 化学式(1)で表される構成単位(a)、化学式(2)で表される構成単位(b)及び化学式(3)で表される構成単位(c)からなり、前記構成単位(a)の数が0〜8であり、前記構成単位(b)及び(c)の数がそれぞれ独立に0〜8であり、前記構成単位(a)、(b)及び(c)の合計単位数が3〜24である環状化合物(A)を含有する
化学式(3)におけるRは、水素原子又は炭素数1〜20の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。
炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、sec−、iso−又はtert−ブチル基、n−又はiso−ペンチル基、シクロペンチル基、n−又はiso−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−又はiso−ヘプチル基、n−又はiso−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−又はiso−ノニル基、n−又はiso−デシル基、n−又はiso−ウンデシル基、n−又はiso−ドデシル基、n−又はiso−トリデシル基、n−又はiso−テトラデシル基、n−又はiso−ペンタデシル基、n−又はiso−ヘキサデシル基、n−又はiso−ステアリル基、n−ノナデシル基及びn−エイコシル基等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−又はiso−プロピル基、n−、sec−、iso−又はtert−ブチル基、n−又はiso−ペンチル基、シクロペンチル基、n−又はiso−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−又はiso−ヘプチル基、n−又はiso−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−又はiso−ノニル基、n−又はiso−デシル基、n−又はiso−ウンデシル基、n−又はiso−ドデシル基、n−又はiso−トリデシル基、n−又はiso−テトラデシル基、n−又はiso−ペンタデシル基、n−又はiso−ヘキサデシル基、n−又はiso−ステアリル基、n−ノナデシル基及びn−エイコシル基等が挙げられる。
これらの内、後述の希釈剤(B)への溶解性向上の観点から好ましいのは、炭素数10〜15のアルキル基であり、更に好ましいのは炭素数11〜13の直鎖のアルキル基、特に好ましいのはn−ドデシル基である。
構成単位(a)〜(c)からなる環状化合物(A)がホストとなり、マイナーアクチノイド元素をゲスト化合物として取り込み、高レベル放射性廃液からマイナーアクチノイドのみを選択的に分離することができる。
環状化合物(A)の具体例としては、9−クラウン−3−エーテル、12−クラウン−4−エーテル、15−クラウン−5−エーテル、18−クラウン−6−エーテル、21−クラウン−7−エーテル、24−クラウン−8−エーテル、アザ−9−クラウン−3−エーテル(4−アザ−9−クラウン−3−エーテル及び4,7−ジアザ−9−クラウン−3−エーテル等)、アザ−12−クラウン−4−エーテル(4−アザ−12−クラウン−4−エーテル及び4,10−ジアザ−12−クラウン−4−エーテル等)、アザ−15−クラウン−5−エーテル(4−アザ−15−クラウン−5−エーテル、4,10−ジアザ−15−クラウン−5−エーテル、4,14−ジアザ−15−クラウン−5及び4,10,16−トリアザ−15−クラウン−5−エーテル等)、アザ−18−クラウン−6−エーテル(4−アザ−18−クラウン6−エーテル、4,10−ジアザ−18−クラウン−6−エーテル及び4,10,16−トリアザ−18−クラウン−6−エーテル等)、アザ−21−クラウン−7−エーテル(4−アザ−21−クラウン−7−エーテル、4,10−ジアザ−21−クラウン−7−エーテル及び4,10,16−トリアザ−21−クラウン−7−エーテル等)及びアザ−24−クラウン−8−エーテル(4−アザ−24−クラウン−8−エーテル、4,10−ジアザ−24−クラウン−8−エーテル及び4,10,16−トリアザ−24−クラウン−8−エーテル等)、1−チア−15−クラウン−5−エーテル、1−チア−18−クラウン−6−エーテル及び1,4,8,11−テトラチアシクロテトラデカン等が挙げられる。環状化合物(A)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
環状化合物(A)の内、マイナーアクチノイドのみの選択性及び合成の容易さ等の点から、構成単位(a)の数が2〜5、構成単位(b)の数が0、構成単位(c)の数が1〜3であり、構成単位(a)の数と構成単位(c)の数の比が、1:1〜5:1である環状化合物が好ましい。
このような環状化合物の例としては、アザ−12−クラウン−4−エーテル、アザ−15−クラウン−5−エーテル及びアザ−18−クラウン−6−エーテルであり、更に好ましくは4−アザ−12−クラウン−4−エーテル、4,10−ジアザ−12−クラウン−4−エーテル、4−アザ−15−クラウン−5−エーテル及び4,10−ジアザ−15−クラウン−5エーテル等が挙げられる。
一般式(3)におけるRが炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基である構成単位を有する環状化合物は、例えば、有機溶媒中で、無触媒又は触媒の存在下、無置換のアザクラウンエーテルと、炭素数1〜20の直鎖又は分岐のハロゲン化アルキルを反応させることにより製造することができる。有機溶媒としては、例えば、ニトリル系有機溶媒(アセトニトリル、プロピオノニトリル及びベンゾニトリル等)、ケトン系有機溶媒(アセトン及びメチルエチルケトン等)、アミド系有機溶媒(ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド及びジメチルアセトアミド等)、エーテル系有機溶媒(ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサン等)、エステル系有機溶媒(酢酸エチル及びマレイン酸ジエチル等)、硫黄含有有機溶剤(ジメチルスルホキシド及びスルホラン等)、ハロゲン化炭化水素(クロロホルム及びジクロロメタン等)、炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、トルエン及びキシレン等)及びこれらの溶媒の二種以上の混合物等が挙げられる。触媒としては、アルカリ金属水酸化物(例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウム等)及びアルカリ金属水素化物(水素化ナトリウム及び水素化カリウム等)等が挙げられる。反応温度は通常10〜150℃、反応時間は通常0.5〜24時間である。反応終了後は、必要により触媒を中和し、吸着剤で処理して触媒を除去・精製することができる。
環状化合物(A)は、単独でマイナーアクチノイド補足剤として使用することができるが、希釈剤(B)で希釈することにより低粘度化されて操作性が向上し、マイナーアクチノイドの捕捉の選択性も向上する。
希釈剤(B)としては、炭素数10〜15の直鎖又は分岐の炭化水素が挙げられる。
炭素数10〜15の炭化水素としては、直鎖又は分岐の脂肪族炭化水素(デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ウンデセン、ドデセン、テトラデン及びペンタデセン等)、脂環式炭化水素(シクロデカン及びシクロドデカン等)及び芳香族炭化水素(ジエチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、o−,m−又はp−シメン及びメチルナフタレン等)等が挙げられる。
これらの内、マイナーアクチノイド補足剤の操作性及び捕捉選択性の観点から好ましいのは、炭素数11〜13の直鎖又は分岐の炭化水素であり、更に好ましいのはn−ドデカンである。
希釈剤(B)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
炭素数10〜15の炭化水素としては、直鎖又は分岐の脂肪族炭化水素(デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ウンデセン、ドデセン、テトラデン及びペンタデセン等)、脂環式炭化水素(シクロデカン及びシクロドデカン等)及び芳香族炭化水素(ジエチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、o−,m−又はp−シメン及びメチルナフタレン等)等が挙げられる。
これらの内、マイナーアクチノイド補足剤の操作性及び捕捉選択性の観点から好ましいのは、炭素数11〜13の直鎖又は分岐の炭化水素であり、更に好ましいのはn−ドデカンである。
希釈剤(B)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
希釈剤(B)の使用量は、(A)の重量を基準として、100〜2000重量%であることが好ましく、更に好ましくは500〜1500重量%、特に好ましくは800〜1200重量%である。
環状化合物(A)を希釈剤(B)で希釈した溶液を、高レベル放射性廃液からマイナーアクチノイド元素を取り込むのに十分な時間接触させることで、マイナーアクチノイドは有機相に移動し、希土類金属など、その他の元素は水相側に残る。接触後の有機相を回収することでマイナーアクチノイドを高レベル放射性廃液から選択的に分離できる。
この操作におけるマイナーアクチノイドの抽出効率は、以下の方法で算出される分離係数により判断できる。
例えば、アメリシウムとユーロピウムを含む模擬高レベル放射性廃液と、(A)とn−ドデカンの混合溶液の液量比を1とし、25℃で30分振とうして模擬高レベル放射性廃液から上記金属イオンを抽出する。それぞれの金属イオンの濃度をシーケンシャル型SPS−1200VR分析装置によるプラズマ発行分析法で測定し、それぞれの抽出分配比及び分離係数を計算する。
例えば、アメリシウムとユーロピウムを含む模擬高レベル放射性廃液と、(A)とn−ドデカンの混合溶液の液量比を1とし、25℃で30分振とうして模擬高レベル放射性廃液から上記金属イオンを抽出する。それぞれの金属イオンの濃度をシーケンシャル型SPS−1200VR分析装置によるプラズマ発行分析法で測定し、それぞれの抽出分配比及び分離係数を計算する。
抽出分配比(DM)は、抽出操作後の、(抽出溶液中の金属イオン濃度)/(模擬廃液中の金属イオン濃度)により求められ、アメリシウムの抽出分配比(DAm)とユーロピウムの抽出分配比(DEu)を用いて、分離係数(SFEu Am)を下式により求める。
(SFEu Am)=(DAm)/(DEu)
この分離係数が大きいほど、マイナーアクチノイドの選択的抽出効率がよい。
(SFEu Am)=(DAm)/(DEu)
この分離係数が大きいほど、マイナーアクチノイドの選択的抽出効率がよい。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
製造例1
N,N−ジドデシル−4,10−ジアザ−15−クラウン−5−エーテル(A−1)の合成;
攪拌機、温度計及び冷却管を取り付けたフラスコに、4,10−ジアザ−15−クラウン−5−エーテル[東京化成工業(株)製]0.61部、n−ブロモドデカン[東京化成工業(株)製]1部及びアセトニトリル10部を仕込み、攪拌しながら均一に溶解させた後、攪拌下室温で24時間反応させた。アセトニトリルを減圧下(10mmHg)に除去後、アセトンを溶剤としたアルミナカラム[150mesh、Brockman1,standard grade、アルドリッチ(株)製]によって反応物を精製し、(A−1)0.85部を得た(収率71%)。
N,N−ジドデシル−4,10−ジアザ−15−クラウン−5−エーテル(A−1)の合成;
攪拌機、温度計及び冷却管を取り付けたフラスコに、4,10−ジアザ−15−クラウン−5−エーテル[東京化成工業(株)製]0.61部、n−ブロモドデカン[東京化成工業(株)製]1部及びアセトニトリル10部を仕込み、攪拌しながら均一に溶解させた後、攪拌下室温で24時間反応させた。アセトニトリルを減圧下(10mmHg)に除去後、アセトンを溶剤としたアルミナカラム[150mesh、Brockman1,standard grade、アルドリッチ(株)製]によって反応物を精製し、(A−1)0.85部を得た(収率71%)。
製造例2
N−ドデシル−4−アザ−15−クラウン−5−エーテル(A−2)の合成;
4,10−ジアザ−15−クラウン−5−エーテル0.61部の代わりに4−アザ−15−クラウン−5−エーテル[東京化成工業(株)製]1.2部を使用したこと以外は製造例1と同様にして(A−2)1.4部を得た(収率79%)。
N−ドデシル−4−アザ−15−クラウン−5−エーテル(A−2)の合成;
4,10−ジアザ−15−クラウン−5−エーテル0.61部の代わりに4−アザ−15−クラウン−5−エーテル[東京化成工業(株)製]1.2部を使用したこと以外は製造例1と同様にして(A−2)1.4部を得た(収率79%)。
実施例1
8.27×10-8Mのアメリシウムと1.75×10-9Mのユーロピウムを含む3Mの硝酸水溶液11部と、1部の(A−1)を10部のn−ドデカンで希釈した溶液を混合し、25℃で30分振とうして上記金属イオンを抽出した。
8.27×10-8Mのアメリシウムと1.75×10-9Mのユーロピウムを含む3Mの硝酸水溶液11部と、1部の(A−1)を10部のn−ドデカンで希釈した溶液を混合し、25℃で30分振とうして上記金属イオンを抽出した。
実施例2
実施例1において、「1.0部の(A−1)」を「0.70部の(A−2)」とした以外は、実施例1と同様な操作を行った。
実施例1において、「1.0部の(A−1)」を「0.70部の(A−2)」とした以外は、実施例1と同様な操作を行った。
実施例3
実施例1において、「1.0部の(A−1)」を、「0.50部の(A−1)と0.35部の(A−2)」とした以外は、実施例1と同様な操作を行った。
実施例1において、「1.0部の(A−1)」を、「0.50部の(A−1)と0.35部の(A−2)」とした以外は、実施例1と同様な操作を行った。
比較例1
実施例1において、「1.0部の(A−1)」を「0.72部のCMPO」とした以外は、実施例1と同様な操作を行った。
実施例1において、「1.0部の(A−1)」を「0.72部のCMPO」とした以外は、実施例1と同様な操作を行った。
実施例1〜3及び比較例1において、それぞれのアメリシウムの抽出分配比(DAm)、ユーロピウムの抽出分配比(DEu)、及び分離係数(SFEu Am)を求めた。その結果を表1に示す。
表1から、マイナーアクチノイド抽出剤として広く知られているCMPOを用いた比較例と比べ、本発明のマイナーアクチノイド捕捉剤を用いた場合、分離係数が大きく、アメリシウムが選択的に抽出されていることがわかる。
本発明のマイナーアクチノイド捕捉剤は、マイナーアクチノイドの選択的抽出性が優れているため、高レベル放射性廃液からのマイナーアクチノイドの分離回収に好適に使用することができる。
Claims (5)
- 前記(a)の数が2〜5、前記(b)の数が0、前記(c)の数が1〜3であり、前記(a)の数と前記(c)の数の比が、1:1〜5:1である請求項1記載のマイナーアクチノイド補足剤。
- 更に、希釈剤(B)を含有する請求項1又は2記載のマイナーアクチノイド補足剤。
- 前記希釈剤(B)が、炭素数10〜15の直鎖又は分岐の炭化水素である請求項1〜3のいずれか記載のマイナーアクチノイド補足剤。
- 請求項1〜4のいずれか記載のマイナーアクチノイド補足剤を用いることを特徴とする高レベル放射性廃液からマイナーアクチノイドを分離する方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010289643A JP2012137373A (ja) | 2010-12-27 | 2010-12-27 | マイナーアクチノイド捕捉剤 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018063198A (ja) * | 2016-10-14 | 2018-04-19 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | マイナーアクチノイドの分離方法及び分離装置 |
CN115246797A (zh) * | 2021-04-27 | 2022-10-28 | 中国科学院上海高等研究院 | 氮杂冠醚类化合物及其制备方法和应用 |
-
2010
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Cited By (3)
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CN115246797B (zh) * | 2021-04-27 | 2023-07-21 | 中国科学院上海高等研究院 | 氮杂冠醚类化合物及其制备方法和应用 |
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