JP2012135405A - 紙おむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】男性が紙おむつを装着したまま排尿することができ、装着しやすく脚周りにフィットしやすい紙おむつを実現する。
【解決手段】紙おむつ10の腰周り開口部Wから両脚を入れて、その紙おむつ10を装着者の腰周りに引き上げた後、股間部Mを両脚の間を通して身体の前方へ引き出し、その股間部Mを腹側部Fに係着することで、紙おむつ10を容易に装着することを可能にした。また、その紙おむつ10の股間部Mを開いて陰部を露出することができるので、紙おむつ10を身体の腰周りに装着したまま、男性が容易に排尿することが可能になる。特に、紙おむつ10は、左右一対の脚周り開口部L,Lの周縁に沿って配設される係着帯部22を備えているので、紙おむつ10を身体の脚周りにフィットさせ、体液漏れを低減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、紙おむつに関する。
従来、装着者の腰周りを覆う腰周り部と、装着者の脚周りを覆う脚周り部とを備えるパンツタイプの紙おむつが知られている。
そして、パンツタイプの紙おむつを着用する男性であって、軽度の失禁対策としての使用者や、尿瓶を利用する使用者などの場合、排尿時に紙おむつを大腿部にまで下げて陰部を露出しなければならず、排尿に手間がかかることがある。
そこで、パンツタイプの紙おむつを装着した状態のまま、男性が排尿しやすいように、紙おむつの股間部分を開閉可能にしたものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
特開平9−95804号公報 特開2001−252304号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、紙おむつを装着する際、使用者がズボンやタイツ等の衣類を着用している場合にはその衣類を脱いでから両脚をそれぞれ左右の脚周り部に通さなければならないため、紙おむつの装着が煩わしくなることがあった。
また、上記特許文献2の場合、紙おむつを装着する際、ズボンなどの衣類を下腿に下ろした状態で紙おむつを腰回りに引き上げた後、前身頃と後身頃の下端を係合させることで紙おむつを比較的容易に装着することができるが、前身頃と後身頃を係合させて形成した脚周り部と身体の間に隙間が生じやすく、体液漏れの原因となってしまうことがあった。
本発明の目的は、男性が紙おむつを装着したまま排尿することができ、装着しやすく脚周りにフィットしやすい紙おむつを提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、紙おむつであって、
着用時に人体の腹側に位置する腹側部及び背側に位置する背側部と、前記背側部から延在して設けられ着用時に人体の股間に位置する股間部と、を有する外装体と、
前記外装体における前記背側部及び前記股間部の内面に設けられた吸収体と、
を備え、
前記外装体の前記腹側部と前記背側部とがその両側端の接合端部において接合されたことにより腰周り開口部が形成されるとともに、前記股間部を前記腹側部の外面に着脱可能に係着させることにより左右一対の脚周り開口部が形成される紙おむつにおいて、
前記腹側部に係着される前記股間部には、前記外装体と一体に形成されて前記左右一対の脚周り開口部の周縁に沿い前記接合端部に向けて配設される係着帯部が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の紙おむつにおいて、
前記係着帯部には、少なくとも前記腹側部の外面に設けられた被係着部材と係着する係着部材が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の紙おむつにおいて、
前記係着帯部には弾性部材が設けられており、前記係着帯部は前記左右一対の脚周り開口部の周縁に沿って伸縮することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の紙おむつにおいて、
前記係着帯部は、前記腹側部から前記接合端部を越えて前記背側部に達して配されることを特徴とする。
本発明によれば、紙おむつの腰周り開口部から両脚を入れて、その紙おむつを装着者の腰周りに引き上げた後、股間部を両脚の間を通して身体の前方へ引き出し、その股間部を腹側部に係着することで、紙おむつを身体に容易に装着することができる。
つまり、装着者がズボンやタイツ等の衣類を着用している場合でも、その衣類を脱ぐことなく下腿に下ろした状態で紙おむつを装着することができるので、紙おむつの装着にかかる手間を省くことができる。
特に、紙おむつは、左右一対の脚周り開口部の周縁に沿って配設される係着帯部を備えているので、紙おむつを身体の脚周りにフィットさせ、体液漏れを低減することができる。
そして、この紙おむつは、股間部を開いて陰部を露出することができるので、紙おむつを身体の腰周りに装着したまま、男性が容易に排尿することが可能になる。
本実施形態における紙おむつを示す斜視図である。 本実施形態における紙おむつの股間部を腹側部から引き剥がした状態を示す斜視図である。 図2のIII−III線における断面図である。 紙おむつの変形例を示す斜視図である。 紙おむつの変形例を示す斜視図である。
以下、図を参照して、本発明に係るパンツ型の使い捨て紙おむつの具体的な態様を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本実施形態における紙おむつを示す斜視図である。図2は、同紙おむつの股間部を腹側部から引き剥がした状態を示す斜視図である。図3は、図2のIII−III線における断面図である。
図1から図3に示すように、紙おむつ10は、着用時に人体の腹側に位置する腹側部F及び背側に位置する背側部Bと、その背側部Bから延在して設けられ着用時に人体の股間に位置する股間部Mと、を有する外装体2と、外装体2の内面に設けられた吸収性本体3とを備えている。
この紙おむつ10は、外装体2の腹側部Fと背側部Bとがその両側端の接合端部21において接合されたことにより形成される腰周り開口部Wと、外装体2の股間部Mを腹側部Fの外面に着脱可能に係着させたことにより形成される左右一対の脚周り開口部L,Lとを有している。
また、股間部Mには、外装体2と一体に形成された係着帯部22が設けられている。具体的には、外装体2における股間部Mの自由端側の幅方向の両側に、左右一対の脚周り開口部L,Lの周縁に沿って配設される係着帯部22が設けられている。
外装体2は、不織布からなる外面シート2Aと内面シート2Bとにより構成されており、吸収性本体3の裏面側(装着時における外部側)を覆う形状に形成されている。
外面シート2A、内面シート2B、後述するトップシート1やギャザーシート7等に用いる不織布の素材としてとしては、天然繊維、合成繊維のいずれを用いてもよい。天然繊維の例としては、綿、セルロース(木材パルプ)、羊毛、絹等が挙げられる。また合成繊維としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、ポリエステル(PET)、アクリル等が挙げられ、またPE/PP混合不織布、PE/PET混合不織布、また、上記素材を適宜組み合わせたバイコンポーネント繊維(混合繊維)も用いることができる。
また、これらの繊維素材から不織布を製造する方法としては、公知の方法を適宜用いることができ、例えば、ケミカルボンド、サーマルボンド、スパンレース等のいずれの方法を用いてもよい。また合成繊維素材等では、スパンボンド法、メルトブロー法、またこれらと上記の接着方法を組み合わせるなど、いずれの方法を用いて製造してもよい。
そして、外装体2の腹側部Fの幅方向両端と背側部Bの幅方向両端とを固着して人体の脇側に位置する接合端部21を形成し、外装体2の股間部Mを腹側部Fの外面に係着させることによって、紙おむつ10がパンツ型の形状に成形されるようになっている。
この外装体2における外面シート2Aと内面シート2Bとの間には、弾性部材としての複数本の糸ゴム4…が挟み込まれ固着されて備えられている。糸ゴム4…は、外装体2における腰周り開口部Wと左右一対の脚周り開口部L,Lに相当する部分に設けられており、紙おむつ10の使用時に、この糸ゴム4…によって装着者の腰周りおよび脚周りで紙おむつ10が伸縮するように構成されている。
特に、係着帯部22における脚周り開口部Lの周縁に沿う部分にも糸ゴム4…が設けられており、係着帯部22が伸縮して人体の脚周りにフィットし易くなっている。
また、股間部Mの自由端には、股間部Mの幅方向に沿って左右の係着帯部22に亘る範囲に糸ゴム4…が設けられており、係着帯部22が伸縮して股間部Mが腹側部Fとともに人体の腰周りにフィットし易くなっている。
これら糸ゴム4…は、紙おむつ10の使用時に装着者の下腹部、特に股下やそけい部に外装体2をフィットさせることができるように配設されている。
吸収性本体3は、例えば、紙おむつ10の使用時に体液としての尿等の水様成分を吸収するものであり、綿やパルプ等の吸収性素材や、繊維或いはフィルム等のシート状基材と高吸水性樹脂(SAP;Super Absorbent Polymer)とが組み合わされて形成された吸収体30と、この吸収体30を包み込む透液性のクレープ紙31と、吸収体30の裏面側を覆う防水フィルム32と、吸収体30の表面側(人体側)を覆うトップシート1等により構成されている。
なお、吸収性本体3の防水フィルム32側を、外装体2の内面に接着するなどして、外装体2に吸収性本体3を固定している。
トップシート1は、例えば、透液性を有する不織布からなる。
クレープ紙31は透液性のシートであって、吸収体30を全体的に包装しており、トップシート1を透過した体液を吸収体30に効率的に吸収させる機能を有する。
防水フィルム32は、遮水性を有し、吸収体30側から外装体2側に水様分が漏れることを防止する機能を有する。
この吸収性本体3は、外装体2の股間部Mの自由端側から背側部B側に亘る長さに形成されており、外装体2における股間部M及び背側部Bの内面に設けられている。
また、吸収性本体3の幅方向両側端には、吸収性本体3の長手方向に延在し、紙おむつ10におけるトップシート1側に立設するギャザーシート7、7が備えられている。
ギャザーシート7、7は、不透液性の不織布のシートを二つ折りにし、折り合わされた面を、例えば、ホットメルトや、ヒートシール、超音波シール等により固着させることにより形成されている。
ここで、図3に示すように、この不織布シートを二つ折りにした折り返し部分側の端部を自由端部71、立体的な立ち上がりの起点を立ち上がり部72、外装体2側に固定される端部を固定端部73とする。その固定端部73が、トップシート1と外面シート2Bとの間に挟まれるように固着されることにより、ギャザーシート7、7が吸収性本体3に固定されている。そして、その不織布シートが折り合わされた面間に、複数本の糸ゴム4が挟み込まれ固着されて備えられている。
このギャザーシート7、7が紙おむつ10に固着されて備えられた状態において、その自由端部71が起立することにより立体ギャザーとなる。そして、この糸ゴム4によりギャザーシート7は、装着者の体型に合わせて伸縮自在に変形し、装着者にフィットしやすい構造となっている。
また、図2に示すように、外装体2における腹側部Fの外面には、例えば、FTT(フロンタル・ターゲット・テープ)などの被係着部材5が貼付されて設けられている。
また、外装体2における股間部Mの内面には、例えば、メカニカルテープ、ファスニングテープなどの係着部材6a、6bが貼付されて設けられている。
係着部材6aは、股間部Mの自由端から吸収性本体3の両側端に亘り、略コ字形状を呈するように設けられている。係着部材6bは、股間部Mにおける係着帯部22の側端に設けられている。
この係着部材6a、6bは、面ファスナのオス材の係止要素を有し、被係着部材5は、面ファスナのメス材の係止要素を有しており、係着部材6a、6bは被係着部材5に繰り返し着脱できるようになっている。
そして、被係着部材5が設けられた腹側部Fに対して、係着部材6a、6bが設けられた股間部Mを着脱可能にしている。
次に、この紙おむつ10の装着手順、使用手順等について説明する。
まず、被係着部材5と係着部材6a、6bを引き剥がすようにして、腹側部Fから股間部Mを剥がす。そして、腹側部Fから股間部Mを分離した状態の紙おむつ10(図2参照)の腰周り開口部Wから両脚を入れて、その紙おむつ10を装着者の腰周りに引き上げる。
次いで、紙おむつ10の股間部Mを両脚の間を通して身体の前方へ引き出すとともに、吸収性本体3を身体に密着させるようにして、その股間部Mを腹側部Fの外面に宛がう。そして、股間部Mの係着部材6aを腹側部Fの被係着部材5に係止させて、股間部Mを腹側部Fに係着する。
更に、股間部Mの係着帯部22を脚周り開口部Lの周縁に沿うように接合端部21に向けて引き付けつつ、その係着帯部22の係着部材6bを腹側部Fの被係着部材5に係着させて、係着帯部22を脚周り開口部Lの周縁に配設する。
こうして係着帯部22を脚周り開口部Lの周縁にフィットさせて、紙おむつ10を装着することができる。
また、排尿時には、腹側部Fから股間部Mを引き剥がすことで、陰部を露出することができるので、紙おむつ10を身体の腰周りに装着したまま、男性が容易に排尿することが可能になる。
また、紙おむつ10の股間部Mを開いて、男性巻き(男巻き、男当て、ペニス巻き)と称される吸収性パッドの交換も容易に行うことができる。
以上のように、紙おむつ10は、腰周り開口部Wから両脚を入れて、装着者の腰周りに引き上げた後、紙おむつ10の股間部Mを両脚の間を通して身体の前方へ引き出し、その股間部Mを腹側部Fに係着することで、容易に装着することができる。
そして、使用者がズボンやタイツ等の衣類を着用している場合でも、その衣類を脱ぐことなく下腿に下ろした状態で紙おむつ10を装着することができるので、紙おむつ10の装着にかかる手間を省くことができる。
また、紙おむつ10は、左右一対の脚周り開口部L,Lの周縁に沿って配設される係着帯部22を備えているので、紙おむつ10を身体の脚周りにフィットさせ、体液漏れを低減することができる。
特に、紙おむつ10は、股間部Mを開いて陰部を露出することができるので、紙おむつ10を身体の腰周りに装着したまま、男性が容易に排尿することが可能になる。
また、紙おむつ10の股間部Mを開いて、男性巻きと称される吸収性パッドの交換も容易に行うことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図4に示すように、左右一対の脚周り開口部L,Lの周縁に沿って配設される係着帯部22aと、腰周り開口部Wに沿う係着帯部22bを備える紙おむつ11であってもよい。
このような紙おむつ11であれば、脚周りのフィット性に加えて、腰周りのフィット性も向上するので、装着者の体型に応じて適切な装着が可能になる。
また、図5に示すように、腹側部Fから接合端部21を越えて背側部Bに達して配される係着帯部22cと、背側部Bの外面に貼付されて設けられた被係着部材5を備える紙おむつ12であってもよい。
このような紙おむつ12であれば、脚周り開口部Lの伸縮が強くなるので、脚周りへのフィット性が一層向上し、脚周りに隙間がより一層生じ難くすることができる。
なお、以上の実施の形態においては、外装体2における腹側部Fや背側部Bの外面に被係着部材5を設け、また、外装体2における股間部Mの内面に係着部材6a、6bを設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、被係着部材5や係着部材6a、6bを設ける範囲やその形状、その数は任意であり、適宜変更することができる。
てもよい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
2 外装体
21 接合端部
22 係着帯部
22a、22b、22c 係着帯部
3 吸収性本体
30 吸収体
4 糸ゴム(弾性部材)
5 被係着部材
6a、6b 係着部材
7 ギャザーシート
10、11、12 紙おむつ
F 腹側部
B 背側部
M 股間部
W 腰周り開口部
L 脚周り開口部

Claims (4)

  1. 着用時に人体の腹側に位置する腹側部及び背側に位置する背側部と、前記背側部から延在して設けられ着用時に人体の股間に位置する股間部と、を有する外装体と、
    前記外装体における前記背側部及び前記股間部の内面に設けられた吸収体と、
    を備え、
    前記外装体の前記腹側部と前記背側部とがその両側端の接合端部において接合されたことにより腰周り開口部が形成されるとともに、前記股間部を前記腹側部の外面に着脱可能に係着させることにより左右一対の脚周り開口部が形成される紙おむつにおいて、
    前記腹側部に係着される前記股間部には、前記外装体と一体に形成されて前記左右一対の脚周り開口部の周縁に沿い前記接合端部に向けて配設される係着帯部が設けられていることを特徴とする紙おむつ。
  2. 前記係着帯部には、少なくとも前記腹側部の外面に設けられた被係着部材と係着する係着部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の紙おむつ。
  3. 前記係着帯部には弾性部材が設けられており、前記係着帯部は前記左右一対の脚周り開口部の周縁に沿って伸縮することを特徴とする請求項1又は2に記載の紙おむつ。
  4. 前記係着帯部は、前記腹側部から前記接合端部を越えて前記背側部に達して配されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の紙おむつ。
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