JP2012134666A - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路規模を増大させることなく、かつ、ダイナミックレンジを低下させることなく横筋状ノイズ補正を可能とする固体撮像装置を提供する。
【解決手段】所定の時間間隔で、複数のAD変換部により変換された単位画素のデジタル信号から光学的な黒レベルを示すクランプ値を演算するクランプ演算回路190と、前記クランプ値に基づき、列AD変換部120に、対応する列の単位画素のデジタル信号であってオフセット信号成分を除くデジタル信号に変換させる制御部とを備え、クランプ演算回路190は、前記クランプ値と、1つ前に演算した過去クランプ値との差が予め定められた下限値以下の場合には、所定の時間間隔を長くして前記クランプ値の次のクランプ値を演算し、前記クランプ値と過去クランプ値との差が予め定められた上限値以上の場合には、所定の時間間隔を短くして前記クランプ値の次のクランプ値を演算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像装置に関し、特に行列状に配列された複数の単位画素を備える固体撮像装置に関する。
近年、固体撮像装置として、画素アレイ部の列毎にAD(Analog to Digital)変換手段を配置してなる列並列ADC(Analog to Digital Conversion)搭載のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor; 相補型金属酸化膜半導体)型のイメージセンサが報告されている。この方式を採用したCMOSイメージセンサは高速フレームレートでの撮像が実現できるため、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ、監視カメラ、ネットワークカメラ用途に好適である。
ところで、CMOSイメージセンサは一行分の画素信号を同時にAD変換するため、アナログ回路で発生するランダムなノイズが横筋状ノイズとなる課題がある。そのため、従来のイメージセンサには光学的な黒レベルを出力する遮光画素を用いた横筋状ノイズを補正する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
図17は、従来の固体撮像装置の構成を示すブロック図である。図17に示す固体撮像装置90は、画素アレイ部900aと、AD変換回路903と、横筋補正論理回路904とを備える。
画素アレイ部900aは、光電変換素子を含む単位画素が行列状に2次元配列されてなる。画素アレイ部900aは、有効画素部900と、左水平OB画素部901と、右水平OB画素部9102とで構成される。有効画素部900と、左水平OB画素部901と、右水平OB画素部902とはそれぞれ単位画素が2次元配列されている。以下、左水平OB画素部901または右水平OB画素部902の単位画素は遮光画素と記載する。
AD変換回路903は、単位画素から読み出された画像信号をAD変換し、デジタル画像データDadをAD変換値として出力する。
横筋補正論理回路904は、AD変換回路903から出力されたデジタル画素値Dadを、横筋ノイズが抑制されるよう補正して横筋補正画像データDaoを補正出力値として出力する。横筋補正論理回路904は、上限制限回路905と、下限制限回路906と、平均回路907と、予測演算論理回路908と、有効画素補正回路909とで構成される。
上限制限回路905は、AD変換回路903から出力される遮光画素のデジタル画素値を、予測演算論理回路908から出力される予測OB値に基づいて決められた上限値と比較する。上限制限回路905は、比較の結果、その上限値より小さい遮光画素のデジタル画素値はそのまま出力し、その上限値より大きい遮光画素のデジタル画素値は、その上限値を遮光画素のデジタル画素値として出力する。
下限制限回路906は、上限制限回路905から出力される遮光画素のデジタル画素値を、予測演算論理回路908から出力される予測OB値に基づいて決められた下限値と比較する。下限制限回路906は、比較の結果、その下限値より大きい遮光画素のデジタル画素値はそのまま出力し、その下限値より小さい遮光画素のデジタル画素値は、その下限値を遮光画素のデジタル画素値として出力する。
平均回路907は、下限制限回路906から出力された遮光画素のデジタル画素値を1ライン分加算して平均値を算出する。
予測演算論理回路908は、平均回路907から出力される遮光画素のデジタル画素値の平均値の1/8の値と、前ラインの予測演算値Dprの7/8の値とを加算した値を予測OB値とする処理を行う。図18は、従来の固体撮像装置の予測演算論理回路の内部処理の様子を示す図である。図18は、左水平OB画素部901の単位画素が遮光画素であり、予測演算論理回路908が予測OB値を演算し、上限制限回路905と下限制限回路906とにその予測OB値を出力する場合の様子を示している。
有効画素補正回路909は、有効画素のAD変換値Dadから、平均回路907の出力である遮光画素のデジタル値の平均値を減算する処理を行う。
以上の構成から、固体撮像装置90は、遮光画素のデジタル画素値を一定範囲内にクリップし、クリップされた複数の遮光画素のデジタル画素値を平均した値に基づいて、有効画素のデジタル画素値を補正する。それにより、固体撮像装置90は、白点欠陥などのノイズを除去して横筋状ノイズの補正を行うことができる。
特開2008−288816号公報
しかしながら、上記従来の技術では、以下のような課題がある。
上記従来の技術では、予測OB値の演算処理は平滑化フィルタにより行われるため、ハイライト横筋のような行毎に遮光画素のデジタル画素値が急激に変化する場合には、予測OB値が急激な変化に追従することができず、予測OB値と、遮光画素のデジタル画素値とが大きな差を持ってしまう。その場合、予測OB値と、遮光画素のデジタル画素値との差は、複数ラインに渡り、複数回クランプ動作を行うことにより解消されることになる。つまり、複数ラインに渡り、複数回クランプ動作を行うことにより、予測OB値が遮光画素のデジタル画素値に近づいていくことでその差を解消する。この現象は、垂直方向にグラデーションする画像として観測され、画質が劣化することになる。
また、従来の技術では、デジタル演算処理にて横筋状ノイズの補正を行うため、横筋状ノイズの補正値分減算することになり、横筋状ノイズを補正した後のデジタル画素値のダイナミックレンジが低下してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、回路規模を増大させることなく、かつ、ダイナミックレンジを低下させることなく横筋状ノイズ補正を可能とする固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の一形態における固体撮像装置は、行列状に配列された複数の単位画素を備える固体撮像装置であって、前記複数の単位画素の列毎に設けられ、対応する列の単位画素のアナログ信号をデジタル信号に変換する複数のAD変換部と、所定の時間間隔で、前記複数のAD変換部により変換された単位画素のデジタル信号から光学的な黒レベルを示すクランプ値を演算するクランプ演算部と、前記クランプ値に基づき前記AD変換部を制御することで、前記AD変換部に、前記対応する列の単位画素のデジタル信号であってオフセット信号成分を除くデジタル信号に変換させる制御部とを備え、前記クランプ演算部は、前記クランプ値と前記クランプ値の1つ前に演算した過去クランプ値とに基づいて前記所定の時間間隔を制御する。
この構成により、回路規模を増大させることなく、かつ、ダイナミックレンジを低下させることなく横筋状ノイズ補正を可能とする固体撮像装置を実現することができる。
ここで、前記制御部は、前記クランプ演算部により演算された前記クランプ値に基づき、前記AD変換部に、前記光学的黒レベルが前記対応する列の単位画素のデジタル値の黒レベルになるようオフセット信号成分を除くデジタル信号に変換させるとしてもよい。
また、前記複数のAD変換部により変換された単位画素は、前記光学的な黒レベルを演算するための遮光画素であり、前記クランプ演算部は、前記遮光画素のデジタル信号の異常値を補正する異常値補正部と、前記遮光画素のデジタル信号に対し、前記異常値補正部で補正された補正後デジタル信号をn(n:正の整数)回加算して積算データを得る積算部と、前記積算部で得た積算データと前記過去クランプ値とに、前記所定の時間間隔を定める時定数が制御された平均化フィルタ処理を施すことにより、前記クランプ値を決定するデジタルフィルタ部と、前記積算部で得た積算データと、前記過去クランプ値とから、前記デジタルフィルタの前記時定数を決定する時定数制御部とを備え、前記時定数制御部は、前記クランプ値と、前記過去クランプ値との差が予め定められた下限値以下の場合には、前記時定数を遅くすることで前記所定の時間間隔を長くし、前記クランプ値と前記過去クランプ値との差が予め定められた上限値以上の場合には、前記時定数を速くすることで前記所定の時間間隔を短くする制御を行うとしてもよい。
また、前記複数の単位画素は、前記光学的な黒レベルを演算するための遮光画素を有し、前記遮光画素は、列状に複数配置されているとしてもよい。
また、前記異常値補正部は、前記遮光画素のデジタル信号に対し、n(n:正の奇数)画素のメディアンフィルタ処理を施すとしてもよい。
また、前記遮光画素は、(n−1)(n:正の奇数)列以上配置されており、前記クランプ演算部は、前記遮光画素のうち水平方向の中央部の遮光画素のデジタル信号から前記クランプ値を演算するとしてもよい。
また、前記異常値補正部は、前記遮光画素のデジタル信号値と前記過去クランプ値との差の絶対値が所定値以上の場合、前記過去クランプ値と所定値とを加算した値を上限値としてクリップすることで、前記遮光画素のデジタル信号値のクリップを行う上限クリップ部と、前記遮光画素のデジタル信号値と前記過去クランプ値との差の絶対値が所定値以下の場合、前記過去クランプ値と所定値とを減算した値を下限値としてクリップすることで、前記遮光画素のデジタル信号値のクリップを行う下限クリップ部とを備えるとしてもよい。
また、前記制御部は、動作開始時点から時間的に単調増加する参照電圧を出力する参照電圧生成部を有し、前記AD変換部は、前記参照電圧生成部から出力された前記参照電圧と、対応する前記単位画素のアナログ信号が示す画素信号電圧とを比較し、参照電圧値が前記画素信号電圧値を超えた場合に出力を反転する比較部と、前記参照電圧の動作開始時点から前記比較部が出力を反転させるまでの時間をカウントし、前記比較部が出力を反転された時のカウント値を前記対応する列の単位画素のデジタル信号値とすることにより、対応する列の単位画素のアナログ信号をデジタル信号に変換するADカウント部とを備えるとしてもよい。
また、前記ADカウント部は、ダウンカウントモードとアップカウントモードとが切り替え可能なアップダウンカウンタであるとしてもよい。
また、前記制御部は、さらに、前記参照電圧生成部と前記ADカウント部とを制御するためのクロック信号を生成するタイミング生成部とを有し、前記参照電圧生成部は、前記タイミング生成部が生成するクロック信号の数に基づき単調に増加する参照電圧を生成するとしてもよい。
また、前記参照電圧生成部は、前記クランプ演算部が演算した前記クランプ値をアナログ値に変換するDA変換器を備え、前記DA変換器によりアナログ値に変換されたクランプ値に対応する電圧を、前記動作開始時点の参照電圧とするとしてもよい。
ここで、前記参照電圧生成部は、前記DA変換器により前記アナログ値に変換したクランプ値に対応する電圧を、前記ADカウント部のアップカウントモードのとき、前記動作開始時点の参照電圧とするとすることが好ましい。
また、前記タイミング生成部は、第1クロック信号及び第2クロック信号を生成して、前記ADカウント部に前記第1クロック信号を供給し、前記参照電圧生成部に前記第2クロック信号を供給し、前記タイミング生成部は、前記クランプ演算部で演算した前記クランプ値に応じて、前記第1クロック信号とは異なるタイミングで前記第2クロック信号の供給を開始するとしてもよい。
なお、本発明は、装置として実現するだけでなく、このような装置が備える処理手段を備える集積回路として実現したり、その装置を構成する処理手段をステップとする方法として実現したりしてもよい。
本発明によれば、回路規模を増大させることなく、かつ、ダイナミックレンジを低下させることなく横筋状ノイズ補正を可能とする固体撮像装置を実現できる。例えば、垂直方向に単位画素のデジタル画素値が急激に変化しても、横筋状ノイズの補正値を行うための画素のデジタル画素値への追従性を速くし、デジタル画素値のダイナミックレンジを低下させないで適切な横筋状ノイズの補正を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の構造を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の単位画素の構成例を示す図である。 図2に示す単位画素を備える一般的な固体撮像装置の全体構成を示す図である。 図3Aに示す固体撮像装置の画素信号読み出し時における動作タイミングを示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係るクランプ演算回路の詳細構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るクランプ演算回路が行う処理を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係るタイミング生成回路の詳細構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態1に係るタイミング生成回路の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1に係るランプ信号生成回路の詳細構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態1に係るランプ信号生成回路の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1に係るランプ信号生成回路の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係わるタイミング生成回路の詳細構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態2に係るタイミング生成回路の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2に係るランプ信号生成回路の詳細構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態2に係るランプ信号生成回路の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2に係るランプ信号生成回路の動作を示すタイミングチャートである。 従来の固体撮像装置の構成を示すブロック図である。 従来の固体撮像装置の予測演算論理回路の内部処理の様子を示す図である。
以下、本発明の固体撮像装置及びその駆動方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における固体撮像装置の構成を示すブロック図である。
図1に示す固体撮像装置10は、行列状に配列された複数の単位画素を備える固体撮像装置であって、例えば列並列ADC搭載のCMOS型のイメージセンサとして構成される。固体撮像装置10は、光電変換素子を含む単位画素101が行列状に2次元配列されてなる画素アレイ部100と、垂直信号線102と、行選択信号線103と、画素アレイ部100と、垂直走査回路110と、垂直画素ドライバ111と、列AD変換部120と、ランプ信号生成回路130と、水平走査回路140と、センスアンプ回路150と、出力回路160と、クロック生成回路170と、タイミング生成回路180と、クランプ演算回路190とを備える。
画素アレイ部100は、光電変換素子を含む単位画素101と、垂直信号線102と、行選択信号線103とを有する。画素アレイ部100では、単位画素101が行列状(2次元マトリックス状)に2次元配列されている。単位画素101では、1行分の単位画素101群がそれぞれの行選択信号線103を介して垂直画素ドライバ111に接続されている。また、単位画素101では、1列分の単位画素101群がそれぞれ垂直信号線102を介して列AD変換部120における列単位の比較器121の一方の入力端子に接続されている。ここで、画素アレイ部100には光学的黒レベルを出力する遮光画素が列状に複数配置されていることが好ましいがそれに限らない。つまり、遮光画素は、一般的には有効画素領域の外にあるが、場所は特に限定されるものでないとする。
列AD変換部120は、複数の単位画素101の列毎に設けられ、対応する列の単位画素101のアナログ信号をデジタル信号に変換する。具体的には、複数の列単位のAD変換器のアレイと列単位のラインメモリ123とで構成されている。列単位のAD変換器は、比較器121と、非同期UP−DOWNカウンタ122とから構成されている。
比較器121は、ランプ信号生成回路130から出力された参照電圧と、対応する単位画素のアナログ信号が示す画素信号電圧とを比較し、参照電圧値が画素信号電圧値を超えた場合に出力を反転する。具体的には、比較器121では、上述したように、その一方の入力端子に1列分の単位画素101群が垂直信号線102を介して接続されており、その一方の入力端子に垂直信号線102を介して各単位画素101から出力される画素信号電圧が入力される。また、比較器121の他方の入力端子には、ランプ信号生成回路130の出力端子が接続されており、ランプ信号生成回路130からランプ波形の参照電圧が供給される。また、比較器121の出力端子は非同期UP−DOWNカウンタ122の入力端子に接続されている。比較器121は、ランプ信号生成回路130からのランプ波形の参照電圧を、各単位画素101から垂直信号線102を介して出力される画素信号電圧と比較し、一致したときに比較結果を反転する。それにより、非同期UP−DOWNカウンタ122が、インクリメント(アップカウント)またはデクリメント(ダウンカウント)するカウンタであって比較器121が反転したときのカウンタのカウント値が画素信号電圧に対応する値であることがわかり、その値がラインメモリ123に出力される。このようにして、比較器121と非同期UP−DOWNカウンタ122との協働によりAD変換が行われる。
列単位の非同期UP−DOWNカウンタ122は、本発明のADカウント部に相当し、参照電圧の動作開始時点から比較器121が出力を反転させるまでの時間をカウントし、比較器121が出力を反転された時のカウント値を対応する列の単位画素のデジタル信号値とすることにより、対応する列の単位画素のアナログ信号をデジタル信号に変換する。具体的には、非同期UP−DOWNカウンタ122は、その出力端子が対応する列単位のラインメモリ123と接続され、AD変換が完了して得られたデジタル画素値をラインメモリ123に書き込む。また、非同期UP−DOWNカウンタ122は、得られたカウント値を一時的に保持し、次に得られるカウント値との加算を行う機能を有している。また、非同期UP−DOWNカウンタ122は、ダウンカウントモードとアップカウントモードとが切り替え可能なアップダウンカウンタである。
ラインメモリ123は、メモリセルからなり、対応する列単位のAD変換器によるAD変換結果を一時的に格納する。
ランプ信号生成回路130は、本発明の参照電圧生成部に相当し、ランプ波形(傾斜状波形)の参照電圧を生成する。また、ランプ信号生成回路130の出力端子は、比較器121の他方の入力端子と接続されており、生成したランプ波形の参照電圧を比較器121に供給する。具体的には、ランプ信号生成回路130は、タイミング生成回路180が生成するクロック信号の数に基づき単調に増加する参照電圧を生成する。より詳細には、ランプ信号生成回路130は、動作開始時点から時間的に単調増加する参照電圧を生成して、比較器121に出力する。例えば、ランプ信号生成回路130は、クランプ演算回路190が演算したOBクランプ値をアナログ値に変換するDA変換器を備え、DA変換器によりアナログ値に変換されたOBクランプ値に対応する電圧を、動作開始時点の参照電圧とする。より詳細には、ランプ信号生成回路130は、DA変換器によりアナログ値に変換したクランプ値に対応する電圧を、非同期UP−DOWNカウンタ122がアップカウントモードのとき、前記動作開始時点の参照電圧とする。
水平走査回路140は、ラインメモリ123に対して列走査を行う。具体的には、水平走査回路140は、垂直走査回路110および垂直画素ドライバ111による選択行の全画素についてのデジタル画素値がラインメモリ123に書き込まれると、列走査を行う。そして、水平走査回路140がラインメモリ123の列走査を行うことで、ラインメモリ123から出力されたデジタル画素値群が、センスアンプ回路150および出力回路160を介して、順次に外部に出力される。
センスアンプ回路150は、ラインメモリ123から読み出された差動信号を差動増幅する。具体的には、センスアンプ回路150は、その入力端子が、ラインメモリ123群と接続されており、水平走査回路140により選択されることでラインメモリ123群のデジタル画素値が入力される。また、センスアンプ回路150は、その出力端子が、出力回路160の入力端子とクランプ演算回路190の入力端子に接続されており、入力された差動信号(デジタルをデジタル画素値群)を増幅して出力回路160とクランプ演算回路190に出力する。
出力回路160は、複数のラインメモリ123から読み出したAD変換結果を外部へ出力する。具体的には、出力回路160は、センスアンプ回路150により入力された増幅されたAD変換結果を出力する形式に変換した上で外部へ画像データとして順次出力する。
クロック生成回路170は、外部入力クロックから内部クロックを生成する。
タイミング生成回路180は、各ブロックのタイミング信号(クロック信号)を生成する。また、タイミング生成回路180は、非同期UP−DOWNカウンタ122群に対してダウンカウントモードまたはアップカウントモードを指示する。
なお、タイミング生成回路180およびランプ信号生成回路130は、本発明の制御部に相当し、OBクランプ値に基づき列AD変換部120を制御することで、列AD変換部120に、対応する列の単位画素101のデジタル信号であってオフセット信号成分を除くデジタル信号に変換させる。例えば、この制御部は、クランプ演算回路190により演算されたOBクランプ値に基づき、列AD変換部120に、光学的黒レベルが対応する列の単位画素101のデジタル値の黒レベルになるようオフセット信号成分を除くデジタル信号に変換させる。詳細構成等は後述するので、ここでは説明を省略する。
クランプ演算回路190は、所定の時間間隔で、複数の列AD変換部120により変換された単位画素のデジタル信号から光学的な黒レベルを示すクランプ値を演算する。具体的には、AD変換結果すなわちAD変換されたデジタル画素値群から光学的な黒レベルを演算する。また、クランプ演算回路190は、OBクランプ値と、OBクランプ値の1つ前に演算した過去OBクランプ値との差が予め定められた下限値以下の場合には、所定の時間間隔を長くしてOBクランプ値の次のOBクランプ値を演算する。クランプ演算回路190は、OBクランプ値と過去OBクランプ値との差が予め定められた上限値以上の場合には、所定の時間間隔を短くしてOBクランプ値の次のOBクランプ値を演算する。詳細構成等は、後述するのでここでは省略する。
以上のように固体撮像装置10は構成される。この固体撮像装置10は、垂直走査回路110と垂直画素ドライバ111とにより選択された画素アレイ部100の選択行1行分に対する画素信号処理を行う。そして、垂直走査回路110と垂直画素ドライバ111とにより順次選択行を更新してゆくことにより、すべての選択行に対して画素信号処理を実行することで1フィールド分のデジタル画像データを得る。
続いて、固体撮像装置10の単位画素101の詳細構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の単位画素の構成例を示す図である。なお、図2では簡略化のために、単位画素101が2行×2列で配列されているが、これに限定されない。
図2に示すように、単位画素101には、それぞれ光電変換素子(画素)としてのフォトダイオード1011、転送トランジスタ1012、FD(フローティングディフュージョン)部1016、リセットトランジスタ1013、読み出しトランジスタ1014、および選択トランジスタ1015が構成されている。ここで、行選択信号線103は、例えば、転送パルス線TX、リセットパルス線RS、選択パルス線SELで構成されている。転送パルス線TXは、所定の行の転送トランジスタ1012を共通に制御するパルス信号(転送パルスφTX)を伝達するための信号線である。リセットパルス線RSは、所定の行のリセットトランジスタ1013を制御するパルス信号(リセットパルスφRS)を伝達するための信号線である。選択パルス線SELは、所定の行の選択トランジスタ1015を共通に制御するパルス信号(選択パルスφSEL)を伝達するための信号線である。
次に、図2に示す単位画素101の動作について説明する。ここでは、図2に示す単位画素101を備える一般的な固体撮像装置を例に挙げて、説明する。
図3Aは、図2に示す単位画素101を備える一般的な固体撮像装置の全体構成を示す図である。なお、図1および図2と同様の要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
単位画素101は、それぞれ光電変換素子(画素)としてのフォトダイオード1011、転送トランジスタ1012、FD(フローティングディフュージョン)部1016、リセットトランジスタ1013、読み出しトランジスタ1014、および選択トランジスタ1015を備える。
また、図3Aに示す単位画素101には、垂直信号線102、読み出しトランジスタ1014の負荷となる第1の電流源125、CDS(Correlated Double Sampling)回路213、水平選択トランジスタ214、水平信号線221、水平選択回路223および増幅回路224が接続されている。
垂直信号線102は、例えば第2の電流源212を介してグランドに接続される。垂直信号線102は、単位画素101の選択時(信号読み出し時)には、読み出しトランジスタ1014および第2の電流源212と共にソースフォロア回路を構成する。読み出しトランジスタ1014の出力は、CDS回路213に出力される。
図3Aに示す固体撮像装置に入射した光は、フォトダイオード1011で信号電荷に変換される。フォトダイオード1011で発生した信号電荷は、転送パルスφTXに応じて転送トランジスタ1012により転送され、FD部1016に一時的に蓄積される。選択パルスφSELに応じて選択トランジスタ1015で選択された単位画素101の信号電荷は電圧に変換され、垂直信号線102を経てCDS回路213に出力される。さらに、水平選択回路223によって水平選択トランジスタ214を選択的に導通して、水平信号線221に信号電圧を出力させる垂直信号線102が選択され、信号電圧は増幅回路224を経て外部に出力される。
FD部1016に蓄積された電荷の除去(リセット)は、リセットパルスφRSに応じてリセットトランジスタ1013で行われ、FD部1016は画素電源線である第1の電流源125を介して接続された電圧源226が供給するリセット電位にリセットされる。また、垂直選択回路222は、転送トランジスタ1012、選択トランジスタ1015、およびリセットトランジスタ1013に対応する駆動パルスを供給して駆動を行う。
次に、図3Bを用いて、図3Aに示す固体撮像装置の画素信号読み出し動作について説明する。図3Bは、図3Aに示す固体撮像装置の画素信号読み出し時における動作タイミングを示すタイミングチャートである。
図3Bにおいて、横軸は時間、縦軸は各信号の電位を表す。リセットパルスφRSは、所定の行のリセットトランジスタ1013を共通に制御するパルス信号を表している。転送パルスφTXは、所定の行の転送トランジスタ1012を共通に制御するパルス信号を表している。選択パルスφSELは、所定の行の選択トランジスタ1015を共通に制御するパルス信号を表している。電位Vfdは所定の単位画素101のFD部1016の電位を表し、電位Vは所定の単位画素101と接続された垂直信号線102の電位を表している。以下、所定の単位画素101を例にして動作タイミングを説明するが、他の単位画素101についても同様に動作させることができる。
時刻tでは、選択パルスφSELの電位は“L”レベルに設定され、リセットパルス
φRSの電位は“H”レベルに設定される。このとき、転送パルスφTXは“L”レベルであり、フォトダイオード1011とFD部1016とは電気的に遮断されている。この状態では、選択トランジスタ1015はオフ状態であり、読み出しトランジスタ1014の出力は、垂直信号線102には読み出されない。また、リセットトランジスタ1013はオン状態であり、FD部1016の電位は、リセットレベルに設定される。
時刻tでは、選択パルスφSELの電位が“H”レベルに変化し、リセットパルスφRSの電位が“L”レベルに変化する。この状態では、リセットトランジスタ1013はオフ状態となり、選択トランジスタ1015はオン状態となる。その結果、読み出しトランジスタ1014は、リセットレベルを垂直信号線102に出力する動作を開始する。
時刻tでは、転送パルスφTXの電位が“H”レベルに変化し、転送トランジスタ1012がオン状態となる。その結果、フォトダイオード1011の信号電荷(電子)がFD部1016に転送される。読み出しトランジスタ1014のゲートの電位は、単位画素101に入射する光の量に比例して低下し、これに伴って垂直信号線102の電位が低下する。
時刻tでは、転送パルスφTXの電位が“L”レベルに変化し、転送トランジスタ1012がオフ状態となり、フォトダイオード1011の信号電荷(電子)の転送を終了する。
このように、まず、期間T(時刻t〜時刻t)においてFD部1016をリセットするリセット動作を行い、次に、期間T(時刻t〜時刻t)になるとそのリセットレベル電圧を出力する動作を行う。そして、期間T(時刻t〜時刻t)になると信号電荷を転送する動作を行い、期間T(時刻t〜時刻t)になると信号電荷の転送を停止する。
時刻tでは、選択パルスφSELの電位が“L”レベルに変化し、リセットパルスφRSの電位が“H”レベルに変化して、選択トランジスタ1015はオフ状態となり、FD部1016の電位が再びリセットレベルに設定される。つまり時刻tで再びリセット動作を開始する。
CDS回路213からは、FD部1016を画素電源線である第1の電流源125の電位にリセットした時の垂直信号線102の電位と、光照射量に応じた電子がフォトダイオード1011からFD部1016に転送された時の垂直信号線102の電位との差分に応じた電位が出力される。
各列のCDS回路213からの出力は、水平選択回路223によって制御されている水平選択トランジスタ214を介して列毎に順次水平信号線221に読み出され、増幅回路224で増幅されて出力される。
以上の動作を、単位画素101の行ごとに順次行うことで、XY方向にアレイ状に配列された各画素の信号が出力され、2次元の画像データが生成される。
図4は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。図4では、上記のように構成された固体撮像装置がアップカウントモードでデジタルサンプリングを行う場合の動作とダウンカウントモードでデジタルサンプリングを行う場合の動作とを示している。
(1)ダウンカウントモードで1回目のデジタルサンプリングを行う動作(ダウンカウント動作)について説明する。1回目のデジタルサンプリングはリセット電圧Vrstを判定対象とする。ここで、リセット電圧Vrstは、上述したように、単位画素101(例えばFD)に蓄積された電荷の除去するために単位画素101に印加される電圧である。以下、1回目のデジタルサンプリング動作を行う期間を第1期間とも記載する。
まず、タイミング生成回路180は、非同期UP−DOWNカウンタ122群に対してダウンカウントモードを指示する。具体的には、タイミング生成回路180は、“L”を示すアップカウント期間を示す信号(図4の(c))を非同期UP−DOWNカウンタ122群に出力する。それにより、非同期UP−DOWNカウンタ122群は、ダウンカウントモードで動作を行う。
次に、垂直走査回路110と垂直画素ドライバ111とによる選択行の単位画素101群について列毎の各画素において発生するリセット電圧Vrst(図4の(a))が比較器121に入力される。すると、比較器121は、ランプ信号生成回路130からのランプ波形の参照電圧(図4の(d))とリセット電圧Vrst(図4の(a))とを比較する。なお、この間、非同期UP−DOWNカウンタ122では基準クロック(図4の(g))に従ってダウンカウントが継続されている(図4の(f))。
そして、比較器121は、第1期間において、図4の(d)に示されるランプ波形の参照電圧がリセット電圧Vrstを超えると、比較結果が反転して“L”レベルになり(図4の(e))、非同期UP−DOWNカウンタ122のカウント動作が停止される。
これにより、非同期UP−DOWNカウンタ122は、ダウンカウントモードでのカウント値としてリセット成分Drstを得る。このリセット成分Drstはアナログ値であるリセット電圧Vrstに対応したデジタル値であり、非同期UP−DOWNカウンタ122に一時的に保持される。また、このリセット成分Drstを用いると、具体的にはこのリセット成分Drstを加味することにより、無信号時のオフセット電圧の画素間ばらつきを解消することができる。なお、タイミング生成回路180は、比較器121がリセット成分Drst取得後所定時間経過すると、ランプ信号生成回路130へクロックの出力を停止するので、ランプ信号生成回路130は、ランプ波形の参照電圧の生成を停止する。その後、比較器121は、その比較結果を“H”レベルに戻す。
(2)続いて、アップカウントモードで2回目のデジタルサンプリングを行う動作(ダウンカウント動作)について説明する。
1回目のデジタルサンプリングでリセット電圧Vrstを判定後所定時間が経過すると、2回目のデジタルサンプリングを行う動作に移る。2回目のデジタルサンプリングはオフセット電圧が加味された画素信号電圧(Vrd+Vofs)を判定対象とする。以下、2回目のデジタルサンプリング動作を行うためにランプ信号生成回路130にクロックが出力されている期間を第2期間とも記載する。
まず、タイミング生成回路180は、非同期UP−DOWNカウンタ122群に対してアップカウントモードを指示する。具体的には、タイミング生成回路180は、“H”を示すアップカウント期間を示す信号(図4の(c))を非同期UP−DOWNカウンタ122群に出力する。それにより、非同期UP−DOWNカウンタ122群は、アップカウントモードで動作を行う。
次に、垂直走査回路110と垂直画素ドライバ111とによる選択行の単位画素101群について列毎の各画素において発生するオフセット電圧が加味された画素信号電圧(Vrd+Vofs)が比較器121に入力される。すると、比較器121は、ランプ信号生成回路130からオフセット成分ΔVofsが加味されたランプ波形の参照電圧(図4の(d))と、オフセット電圧が加味された画素信号電圧(Vrd+Vofs)(図4の(a))とを比較する。なお、この間、非同期UP−DOWNカウンタ122では基準クロック(図4の(g))に従ってアップカウントが継続されている(図4の(f))。ここで、非同期UP−DOWNカウンタ122によるカウント値は、ダウンカウント時に得られたリセット成分Drstを初期値としている。
そして、比較器121は、第2期間において、図4の(d)に示されるように、オフセット成分ΔVofsの加味されたランプ波形の参照電圧が、オフセット電圧の加味された画素信号電圧(Vrd+Vofs)を超えると、比較結果が反転して“L”レベルになり(図4の(e))、非同期UP−DOWNカウンタ122のカウント動作が停止される。
これにより、非同期UP−DOWNカウンタ122はアップカウントモードでのカウント値を得る。このカウント値は、ダウンカウントによるリセット成分Drstが加味されたものとなっている。
従って、オフセット電圧が加味された画素信号電圧(Vrd+Vofs)に対応した正規の信号成分のデジタル画素値は、ΔDsigである。このデジタル画素値ΔDsigでは、リセット成分およびオフセット成分が除去され、画素ごとのばらつきが解消されている。また、このデジタル画素値ΔDsigは非同期UP−DOWNカウンタ122内に一時的に保持される。これで、1画素分のAD変換が完了し、得られたデジタル画素値ΔDsigはラインメモリ123群における列単位のラインメモリ123に転送される。この場合のデジタル画素値ΔDsigは、非同期UP−DOWNカウンタ122によるカウント開始からカウント停止までのカウント期間に対応したものとなる。
上記の列単位での信号処理が画素アレイ部100における選択行でのすべての単位画素101に対して一斉に行われる。すなわち、列単位の比較器121、非同期UP−DOWNカウンタ122、ラインメモリ123が上記と同様に動作し、選択行におけるすべての単位画素101からのアナログ信号に対応したデジタル画素値ΔDsigがラインメモリ123に保持されていることになる。次いで、水平走査回路140はラインメモリ123のメモリセルを列走査して、選択行1行分の画素データを順次にセンスアンプ回路150に出力する。
そして、クランプ演算回路190は、AD変換されたデジタル画素値群ΔDsigから光学的な黒レベルを演算して光学的な黒レベルを一定にするようクランプ動作を行う。具体的には、クランプ演算回路190は、その演算結果を、ランプ信号生成回路130に出力することにより、ランプ信号生成回路130は、それまで出力していたランプ波形の参照電圧(にオフセット成分ΔVofsが加味されたランプ波形の参照電圧)にさらにクランプ演算回路190の演算結果によるオフセット成分ΔV’ofsが加算される。
つまり、このオフセット成分ΔVofsとオフセット成分ΔV’ofsとが、画素出力電圧のオフセット電圧に相当するので光学的な黒レベルを一定にすることができる。さらに、ダウンカウント時に得られたリセット成分Drstを用いることで、正規の信号成分のデジタル画素値ΔDsigを得ることができるという効果を奏する。
図5は、本発明の実施の形態1に係るクランプ演算回路の詳細構成を示すブロック図である。
クランプ演算回路190は、図5に示すように、キズ補正回路1901と、積算回路1902と、デジタルフィルタ1903と、OBクランプ値保持回路1904と、遅延回路1905と、時定数制御回路1906とを備える。
キズ補正回路1901は、本発明の異常値補正部に相当し、列AD変換部120により変換された単位画素は、光学的な黒レベルを演算するための遮光画素であって、その遮光画素のデジタル信号の異常値を補正する。具体的には、キズ補正回路1901は、入力されたデジタル画素値群の中から異常なデータを除外する回路である。ここで、異常なデータとは、例えばデジタル画素中の白キズ、黒キズ、RTSノイズなどである。
キズ補正回路1901は、例えば複数のデジタル画素値から中央値を求めるメディアンフィルタで構成される。そして、キズ補正回路1901は、例えば遮光画素のデジタル信号に対し、n(n:正の奇数)画素のメディアンフィルタ処理を施すとしてもよい。
なお、キズ補正回路1901は、以下の構成を備えるとしてもよい。すなわち、キズ補正回路1901は、遮光画素のデジタル信号値と過去OBクランプ値との差の絶対値が所定値以上の場合、過去OBクランプ値と所定値とを加算した値を上限値としてクリップすることで、遮光画素のデジタル信号値のクリップを行う上限クリップ部と、遮光画素のデジタル信号値と過去OBクランプ値との差の絶対値が所定値以下の場合、過去OBクランプ値と所定値とを減算した値を下限値としてクリップすることで、遮光画素のデジタル信号値のクリップを行う下限クリップ部とを備えるとしてもよい。
積算回路1902は、本発明の積算部に相当し、遮光画素のデジタル信号に対し、または、遮光画素のデジタル信号に対し、キズ補正回路1901で補正された補正後デジタル信号をn(n:正の整数)回加算して積算データを得る。具体的には、積算回路1902は、デジタル画素値群を積算する回路である。積算回路1902は、デジタル画素値群の中で光学的な黒レベルを出力する特別な画素(遮光画素)である領域のデジタル画素値に対し、キズ補正回路1901でキズ補正処理された遮光画素のデジタル画素値を複数個の積算を行う。
デジタルフィルタ1903は、積算回路1902で得た積算データと過去OBクランプ値とに、所定の時間間隔を定める時定数が制御された平均化フィルタ処理を施すことにより、OBクランプ値を決定する。具体的には、デジタルフィルタ1903は、積算結果を平滑化する回路である。デジタルフィルタ1903は、積算回路1902が出力する遮光画素のデジタル画素値を複数個積算した結果と、遅延回路1905が保持している過去のOBクランプ値とを重み付け平均する。また、デジタルフィルタ1903は、時定数制御回路1906により、重み付け値(フィルタ係数)が変更可能な可変機能(言い換えれば、フィルタの時定数の可変機能)を有する。この重み付け値は、例えば時定数制御回路1906により変更される。
OBクランプ値保持回路1904は、OBクランプ値を保持する回路である。具体的には、OBクランプ値保持回路1904は、デジタルフィルタ1903の出力結果を、OBクランプ値として保持し、OBクランプ値として遅延回路1905と外部とに出力する。
遅延回路1905は、過去のOBクランプ値を保持する回路である。具体的には、遅延回路1905は、OBクランプ値保持回路1904より出力されたOBクランプ値を、過去のOBクランプ値として、保持する。
時定数制御回路1906は、本発明の時定数制御部に相当し、積算回路1902で得た積算データと、過去OBクランプ値とから、デジタルフィルタ1903の時定数を決定する。また、時定数制御回路1906は、OBクランプ値と、過去OBクランプ値と差が予め定められた下限値以下の場合には、時定数を遅くすることで所定の時間間隔を長くし、OBクランプ値と過去OBクランプ値と差が予め定められた上限値以上の場合には、時定数を速くすることで所定の時間間隔を短くする。具体的には、デジタルフィルタ1903のフィルタ係数を制御する回路で構成される。また、時定数制御回路1906は、遅延回路1905が保持している過去のOBクランプ値と、積算回路1902で処理した遮光画素のデジタル画素値を複数個積算した結果とから、デジタルフィルタ1903の時定数を決定する。
なお、クランプ演算回路190は、遮光画素が(n−1)(n:正の奇数)列以上配置されている場合、それら遮光画素のうち水平方向の中央部の遮光画素のデジタル信号からOBクランプ値を演算するとしてもよい。
図6は、本発明の実施の形態1に係るクランプ演算回路が行う処理を説明するための図である。図6には、クランプ演算回路190の処理結果の例を示している。ここで、横軸は、垂直方向の行数を示している。左縦軸は、遮光画素のデジタル画素値の出力レベルを示しており、右縦軸は、前ラインクランプ値(過去のOBクランプ値)との差分絶対値を示している。
図6に示す太線Aは、本実施の形態すなわちデジタルフィルタ1903の時定数が可変の場合におけるOBクランプ値を示している。線Bは、遮光画素のデジタル画素値を示している。一点鎖線Cは、前ラインクランプ値とOBクランプ値との差分絶対値を示している。点線Kは、参考として、デジタルフィルタ1903の時定数が固定(n=3)の場合におけるOBクランプ値を示している。
図6に示す例では、デジタルフィルタ1903は、過去のOBクランプ値と、遮光画素のデジタル画素値を複数個積算した結果とに対して(1/2)(ここでnは整数)を乗算した結果とを加算平均する処理を行っている。また、デジタルフィルタ1903の時定数は、時定数制御回路1906により制御される。ここでは、デジタルフィルタ1903の時定数を、上記nとしている。これは、nの整数値を大きく、つまり乗算する(1/2)を小さくすることで、遮光画素のデジタル画素値の影響を緩和した重み付け平均とできるからである。つまり、遮光画素のデジタル画素値を加算する割合を小さくするということが、デジタルフィルタ1903の応答の速さを示す時定数が遅くなることとみなせるからである。
時定数制御回路1906は、過去のOBクランプ値と、遮光画素のデジタル画素値を複数個積算した結果との差分絶対値が、5以上かつ12より小さいとき、例えば、n=5としてデジタルフィルタ1903の時定数を遅くする。反対に、時定数制御回路1906は、その差分絶対値が12以上のとき、例えばn=0とすることにより、デジタルフィルタ1903の時定数を速くする。
図6の例では、8、16、40行目の遮光画素でその差分絶対値が5以上かつ12より小さい値になっている。そのため、デジタルフィルタ1903の時定数が遅くなり、OBクランプ値の応答性が鈍化していることが示されている。一方、32行目の遮光画素では前記差分絶対値が12以上であるため、デジタルフィルタ1903の時定数が速くなり、OBクランプ値の応答性が向上していることが示されている。
以上のように、クランプ演算回路190は、時定数を制御することにより、OBクランプ値に対して応答性を制御することができる。つまり、固体撮像装置10は、クランプ演算回路190を備えることで、垂直方向に遮光画素のデジタル画素値が急激に変化する場合などに対する追従性を速くすることができる。それにより、固体撮像装置10は、垂直方向に遮光画素のデジタル画素値が急激に変化する場合でも、横筋状ノイズの補正値の、遮光画素のデジタル画素値への追従性を速くし、適切な横筋状ノイズの補正を行うことができる。
図7は、本発明の実施の形態1に係るタイミング生成回路の詳細構成を示す回路図である。
図7に示すタイミング生成回路180は、水平カウンタ180aと、非同期アップダウンカウンタクロック生成回路180bと、ランプクロック生成回路180cとを備え、非同期UP−DOWNカウンタ122、ランプ信号生成回路130を制御するクロックを生成する。
水平カウンタ180aは、加算器1801とカウンタ値リセット回路1802とカウント値保持回路1803とで構成され、カウンタ値を出力する。
非同期アップダウンカウンタクロック生成回路180bは、比較器1804と、クロックゲーティング回路1805とで構成される。比較器1804は、カウント値、クロックイネーブル信号1立ち上がり設定値、クロックイネーブル信号1立ち下がり設定値、クロックイネーブル信号2立ち上がり設定値、クロックイネーブル信号2立ち下がり設定値がそれぞれ図7に示す比較器1804のA〜Eに入力される。比較器1804は、A〜Eに入力された値を比較して、その比較結果を出力信号Yとしてクロックゲーティング回路1805に出力する。ここで、比較結果とは、例えば、1)B≦A≦Cのとき、Y=1、または、2)D≦A≦Eのとき、Y=1であり、1)および2)以外のときY=0である。クロックゲーティング回路1805は、水平カウンタクロックと、比較器1804の出力信号(比較結果)とが入力され、入力されたそれらに基づいてクロックゲーティングを行い、非同期UP・Downカウンタクロックを非同期UP−DOWNカウンタ122に出力する。
ランプクロック生成回路180cは、前記カウント値、クロックイネーブル信号3立ち上がり設定値、クロックイネーブル信号3立ち下がり設定値、クロックイネーブル信号4立ち上がり設定値、クロックイネーブル信号4立ち下がり設定値がそれぞれ図7に示す比較器1806のA〜Eに入力される。比較器1806は、A〜Eに入力された値を比較して、その比較結果を出力信号Yとしてクロックゲーティング回路1807に出力する。ここで、比較結果とは、例えば、1)B≦A≦Cのとき、Y=1、または、2)D≦A≦Eのとき、Y=1であり、1)および2)以外のときY=0である。
クロックゲーティング回路1807は、水平カウンタクロックと、比較器1806の出力信号(比較信号)とが入力され、入力されたそれらに基づいてクロックゲーティングを行い、ランプクロックをランプ信号生成回路130に出力する。
次に、以上のように構成されたタイミング生成回路180の動作を説明する。
図8は、本発明の実施の形態1に係るタイミング生成回路の動作を示すタイミングチャートである。具体的には、図8は、非同期UP−DOWNカウンタ122、ランプ信号生成回路130を制御するクロックを生成する動作を示している。
まず、水平カウンタ180aは、入力される水平カウンタ初期化信号が“H”レベルになるとカウント値を0に初期化する。水平カウンタ180aは、カウント値を初期化した後、入力される水平カウンタクロックが“L”レベルから“H”レベルに変化する度に+1ずつインクリメントしたカウント値を出力する。
続いて、非同期アップダウンカウンタクロック生成回路180bは、水平カウンタ180aにより出力されるカウント値がクロックイネーブル信号1立ち上がり設定値以上、かつ、クロックイネーブル信号1立ち下がり設定値以下である期間において、入力されるクロックイネーブル信号1が“H”レベルとなり、クロックイネーブル信号1が“H”レベルである期間(第1期間)に、非同期アップダウンカウンタクロック信号として、水平カウンタクロックを非同期UP−DOWNカウンタ122に出力する。
同様に、非同期アップダウンカウンタクロック生成回路180bは、水平カウンタ180aにより出力されるカウント値がクロックイネーブル信号2立ち上がり設定値以上、かつ、クロックイネーブル信号2立ち下がり設定値以下である期間において、入力されるクロックイネーブル信号1が“H”レベルとなり、クロックイネーブル信号1が“H”レベルである期間(第2期間)に、非同期アップダウンカウンタクロック信号として水平カウンタクロックを非同期UP−DOWNカウンタ122に出力する。
また、ランプクロック生成回路180cは、水平カウンタ180aにより出力されるカウント値がクロックイネーブル信号3立ち上がり設定値以上、かつ、クロックイネーブル信号3立ち下がり設定値以下である期間において、クロックイネーブル信号2が“H”レベルとなり、クロックイネーブル信号2が“H”レベルである期間(第1期間)に、ランプクロック信号として水平カウンタクロックをランプ信号生成回路130に出力する。
同様に、ランプクロック生成回路180cは、水平カウンタ180aにより出力されるカウント値がクロックイネーブル信号4立ち上がり設定値以上、かつ、クロックイネーブル信号4立ち下がり設定値以下である期間において、クロックイネーブル信号2が“H”レベルとなり、クロックイネーブル信号2が“H”レベルである期間(第2期間)に、ランプクロック信号として水平カウンタクロックをランプ信号生成回路130に出力する。
以上のようにタイミング生成回路180は動作する。
図9は、本発明の実施の形態1に係るランプ信号生成回路の詳細構成を示す回路図である。
図9に示すように、ランプ信号生成回路130は、スイッチ選択信号生成部1301と、ラダー抵抗部1302と、バッファ部1303とを備える。
スイッチ選択信号生成部1301は、水平カウンタ部1301aと、加算器1306と、乗算器1307と、回路1308とを備え、スイッチ選択信号を生成する。水平カウンタ部1301aは、加算器1304とカウンタ保持回路1305とで構成され、カウント値を生成する。加算器1306は、水平カウンタ部1301aで生成されるカウント値とアップカウント期間(第2期間)の場合に回路805から出力されるOBクランプ値とを加算して乗算器1307に出力する。ここで、加算器1306は、ダウンカウント期間(第1期間)の場合には、回路805からはOBクランプ値が出力されないので、OBクランプ値は加算されず、水平カウンタ部1301aで生成されるカウント値のみを乗算器1307に出力する。乗算器1307は、加算器1306の出力と1/ゲインを乗算して、ラダー抵抗部1302にスイッチ選択信号として出力する。
ラダー抵抗部1302は、スイッチ選択信号生成部1301により出力されたスイッチ選択信号に従って所定の電圧を出力する。
バッファ部1303は、ラダー抵抗部1302から出力される電圧値をバッファして、ランプ信号(参照電圧)として、比較器121に出力する。
以上のように、構成されるランプ信号生成回路130は、スイッチ選択信号生成部1301を備えることにより、アップカウント期間(第2期間)の場合にOBクランプ値を加算したスイッチ選択信号を出力する。それにより、ランプ信号生成回路130は、アップカウント期間(第2期間)に、OBクランプ値に対応する電圧がオフセットVofsとして加算されたランプ信号を生成して比較器121に出力することができる。
次に、以上のように構成されたランプ信号生成回路130の動作を説明する。
図10Aおよび図10Bは、本発明の実施の形態1に係るランプ信号生成回路の動作を示すタイミングチャートである。図10Aは、ダウンカウント期間(第1期間)における動作を説明するための図であり、図10Bは、アップカウント期間(第2期間)における動作を説明するための図である。
まず、スイッチ選択信号生成部1301では、図10Aに示すように、入力されているカウンタ初期化信号が“L”レベルになると水平カウンタ部1301aが出力するカウント値(水平カウンタ)が0に初期化される。カウント値が初期化された後、水平カウンタ部1301aに入力されるランプクロックが“L”レベルから“H”レベルに変化する度に+1ずつインクリメントしたカウント値が水平カウンタ部1301aより加算器1306に出力される。
ここで、ランプクロックが入力されている期間において、アップカウント期間を示す信号が“L”を示しているので、このランプクロックが入力されている期間はダウンカウント期間(第1期間)である。この期間では、上述したように回路805はなにも出力しないので、加算器1306は、水平カウンタ部1301aより出力されたカウント値をそのまま乗算器1307に出力している。そのため、図10Aに示すOBクランプ値加算後のカウント値は変化していない。
続いて、スイッチ選択信号生成部1301は、水平カウンタ部1301aより出力されたカウント値が乗算器1307で1/ゲイン倍された値をスイッチ選択信号としてラダー抵抗部1302に出力する。
続いて、ラダー抵抗部1302は、入力されたスイッチ選択信号に従って所定の電圧を生成し、バッファ部1303に出力する。
続いて、バッファ部1303は、スイッチ選択信号により生成された所定の電圧値をバッファ後、ランプ信号(参照電圧)として比較器121に出力する。図10Aには、生成されたランプ信号(参照電圧)として、ゲインが1倍である場合を示している。なお、参考にゲインが0.5倍の例も点線で示している。また、OBクランプ値:××とは、OBクランプ値が加算されていないことを示している。
以上のようにして、ランプ信号生成回路130は、ダウンカウント期間(第1期間)における動作を行う。
次に、アップカウント期間(第2期間)における動作を説明する。
まず、スイッチ選択信号生成部1301では、図10Bに示すように、入力されているカウンタ初期化信号が“L”レベルになると水平カウンタ部1301aが出力するカウント値(水平カウンタ)は0に初期化される。カウント値が初期化された後、水平カウンタ部1301aに入力されるランプクロックが“L”レベルから“H”レベルに変化する度に+1ずつインクリメントしたカウント値が水平カウンタ部1301aより加算器1306に出力される。
ここで、ランプクロックが入力されている期間において、アップカウント期間(アップカウント期間を示す信号が“H” を示しているので、このランプクロックが入力されている期間はアップカウント期間(第2期間)である。この期間では、上述したように回路1308はOBクランプ値を加算器1306に出力する。加算器1306は、水平カウンタ部1301aより出力されたカウント値と回路1308より出力されたOBクランプ値を加算して、乗算器1307に出力している。そのため、図10Bに示すように、入力されるランプクロックが“L”レベルから“H”レベルに最初に変化する時点に対応するカウント値にOBクランプ値が加算されている。ここで、例えば、OBクランプ値は20として例示している。
続いて、スイッチ選択信号生成部1301は、加算器1306より出力されたOBクランプ値が加算されたカウント値が乗算器1307で1/ゲイン倍された値をスイッチ選択信号としてラダー抵抗部1302に出力する。
続いて、ラダー抵抗部1302は、入力されたスイッチ選択信号に従って所定の電圧を生成し、バッファ部1303に出力する。
続いて、バッファ部1303は、スイッチ選択信号により生成された所定の電圧値をバッファ後、ランプ信号(参照電圧)として比較器121に出力する。図10Bには、生成されたランプ信号(参照電圧)として、ゲインが1倍である場合を示している。なお、参考として、ゲインが0.5倍の例も点線で示している。また、それぞれの場合において、OBクランプ値20が加算されない場合(OBクランプ値0)に生成されるランプ信号を一点鎖線で併記している。
以上のようにして、ランプ信号生成回路130は、アップカウント期間(第2期間)における動作を行う。
以上、本実施の形態によれば、行毎に遮光画素のデジタル画素値が大きく変動しても、変動量からOBクランプ値の収束応答性を適応的に制御することにより、クランプ動作による横筋状ノイズを増加させず、しかも応答性の早い、横筋状ノイズ補正を実現させることができる。また、OBクランプ値をAD変換器にフィードバックすることにより、AD変換器の出力のダイナミックレンジを確保することができる。
(実施の形態2)
図11は、本発明の実施の形態2における固体撮像装置の構成を示すブロック図である。図1と同様の要素には同じ符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図11に示す固体撮像装置20は、実施の形態1に係る固体撮像装置10に対して、クランプ演算回路390、ランプ信号生成回路330およびタイミング生成回路380の構成が異なる。本実施の形態の特徴的な点は、クランプ演算回路390から出力されるOBクランプ値が、ランプ信号生成回路330に入力されず、タイミング生成回路380に入力される点である。
図12は、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。図12では、上記のように構成された固体撮像装置がアップカウントモードとダウンカウントモードとでデジタルサンプリングを行う場合の動作を示している。
なお、(1)ダウンカウントモードで1回目のデジタルサンプリングを行う動作(ダウンカウント動作)については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
(2)アップカウントモードで2回目のデジタルサンプリングを行う動作(ダウンカウント動作)について説明する。
1回目のデジタルサンプリングでリセット電圧Vrstを判定後所定時間が経過すると、2回目のデジタルサンプリングを行う動作に移る。2回目のデジタルサンプリングはオフセット電圧が加味された画素信号電圧(Vrd+Vofs)を対象とする。以下、2回目のデジタルサンプリング動作を行うためにランプ信号生成回路130にクロックが出力されている期間を第2期間と記載し、非同期UP−DOWNカウンタ122にクロックが出力されている期間を第3期間と記載する。
まず、タイミング生成回路180は、非同期UP−DOWNカウンタ122群に対してアップカウントモードを指示する。具体的には、タイミング生成回路180は、“H”を示すアップカウント期間を示す信号(図4の(c))を非同期UP−DOWNカウンタ122群に出力する。それにより、非同期UP−DOWNカウンタ122群は、アップカウントモードで動作を行う。
次に、垂直走査回路110と垂直画素ドライバ111とによる選択行の単位画素101群について列毎の各画素において発生するオフセット電圧が加味された画素信号電圧(Vrd+Vofs)が比較器121に入力される。すると、比較器121は、ランプ信号生成回路130からのランプ波形の参照電圧(図4の(d))とオフセット電圧が加味された画素信号電圧(Vrd+Vofs)を比較する。なお、この間、非同期UP−DOWNカウンタ122では基準クロックのアップカウントが継続されている(図4の(f))。ここで、非同期UP−DOWNカウンタ122のカウント開始位置は、ランプクロックによるランプ波形開始位置より、オフセット成分ΔDofs分遅く始まっている。また、非同期UP−DOWNカウンタ122によるカウント値は、実施の形態1と同様に、ダウンカウント時に得られたリセット成分Drstを初期値としている。
実施の形態1との違いは、ランプ信号生成回路130からのランプ波形の参照電圧には、オフセット成分ΔVofsが加味されていない点と、非同期UP−DOWNカウンタ122のカウント開始位置が、ランプクロックによるランプ波形開始位置より、オフセット成分ΔDofs分遅く始まっている点である。このオフセット成分ΔDofsはOBクランプ値に相当する。つまり、実施の形態1では、OBクランプ値に相当するものとして、ランプ波形の参照電圧にオフセット成分ΔVofsを加味していたのに対して、本実施の形態では、OBクランプ値に相当するものとして、非同期UP−DOWNカウンタ122のカウント開始位置をオフセット成分ΔDofs分遅くしている点である。このように、タイミング生成回路380は、第1クロック信号(ランプクロック)及び第2クロック信号(非同期UP−Downカウンタクロック)を生成して、非同期UP−DOWNカウンタ122に第1クロック信号を供給し、ランプ信号生成回路330に第2クロック信号を供給する。タイミング生成回路380は、クランプ演算回路390で演算したOBクランプ値に応じて、第1クロック信号とは異なるタイミングで第2クロック信号の供給を開始する。
そして、比較器121は、第3期間において、ランプ波形の参照電圧(図12の(d))がオフセット電圧が加味された画素信号電圧(Vrd+Vofs)(図12の(f))を超えると、比較結果が反転して“L”レベルになり(図12の(e))、非同期UP−DOWNカウンタ122のカウント動作が停止される。
これにより、非同期UP−DOWNカウンタ122はアップカウントモードでのカウント値を得る。このカウント値は、ダウンカウントによるリセット成分Drstが加味されたものとなっている。
従って、オフセット電圧が加味された画素信号電圧(Vrd+Vofs)に対応した正規の信号成分のデジタル画素値は、ΔDsigとなる。このデジタル画素値ΔDsigでは、リセット成分およびオフセット成分が除去され、画素ごとのばらつきが解消されている。また、このデジタル画素値ΔDsigは非同期UP−DOWNカウンタ122内に一時的に保持される。これで、1画素分のAD変換が完了し、得られたデジタル画素値ΔDsigはラインメモリ123群における列単位のラインメモリ123に転送される。この場合のデジタル画素値ΔDsigは、非同期UP−DOWNカウンタ122によるカウント開始からカウント停止までのカウント期間に対応したものとなる。
図13は、本発明の実施の形態2に係るタイミング生成回路の詳細構成を示す回路図である。図7と同様の要素には同じ符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図13に示すタイミング生成回路380は、実施の形態1に係るタイミング生成回路180に対して、加算器3805と、加算器3807とが増えている点で構成が異なる。
本実施の形態の特徴的な点は、加算器3805と加算器3807とにより、アップカウント期間の開示時を、クロックイネーブル信号2立ち上がり設定値にクランプ演算回路390より出力されたOBクランプ値を加算された時とする点である。
具体的には、非同期アップダウンカウンタクロック生成回路180bは、カウント値、クロックイネーブル信号1立ち上がり設定値、クロックイネーブル信号1立ち下がり設定値、クロックイネーブル信号2立ち上がり設定値とOBクランプ値との加算値、クロックイネーブル信号2立ち下がり設定値とOBクランプ値の加算値とがそれぞれ図13に示す比較器1804のA〜Eに入力される。比較器1804は、A〜Eに入力された値を比較して、その比較結果を出力信号Yとしてクロックゲーティング回路1805に出力する。ここで、比較結果とは、例えば、1)B≦A≦Cのとき、Y=1、または、2)D≦A≦Eのとき、Y=1であり、1)および2)以外のときY=0である。クロックゲーティング回路1805は、水平カウンタクロックと、比較器1804の出力信号(比較結果)とが入力され、入力されたそれらに基づいてクロックゲーティングをOBクランプ値に対応するカウント値分遅らせた非同期UP・Downカウンタクロックを非同期UP−DOWNカウンタ122に出力する。つまり、実施の形態1で示した第2期間がアップカウント期間ではなく、第2期間に対してOBクランプ値に対応する期間を加算した第3期間をアップカウント期間とする。それにより、OBクランプ値に対応する期間がオフセットΔDofsとして加算された上で非同期UP−DOWNカウンタ122はアップカウントを行うことができる。
次に、以上のように構成されたタイミング生成回路380の動作を説明する。
図14は、本発明の実施の形態2に係るタイミング生成回路の動作を示すタイミングチャートである。具体的には、図14は、非同期UP−DOWNカウンタ122、ランプ信号生成回路330を制御するクロックを生成する回路の動作をしている。なお、第1期間における動作は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
まず、水平カウンタは、入力される水平カウンタ初期化信号が“H”レベルになると出力するカウント値を0に初期化する。水平カウンタ180aは、出力するカウント値が初期化された後、入力される水平カウンタクロックが“L”レベルから“H”レベルに変化する度に+1ずつインクリメントしたカウント値を出力する。
非同期アップダウンカウンタクロック生成回路180bは、水平カウンタ180aにより出力されるカウント値がクロックイネーブル信号2立ち上がり設定値とOBクランプ値の加算値以上、かつ、クロックイネーブル信号2立ち下がり設定値とOBクランプ値の加算値以下である期間において、入力されるクロックイネーブル信号1が“H”レベルとなり、クロックイネーブル信号1が“H”レベルである期間(第3期間)に、非同期アップダウンカウンタクロック信号として水平カウンタクロックを非同期UP−DOWNカウンタ122に出力する。このように、非同期アップダウンカウンタクロック生成回路180bは、OBクランプ値に対応する期間分だけ遅らせた第3期間において、非同期アップダウンカウンタクロック信号を非同期UP−DOWNカウンタ122に出力する。
一方、ランプクロック生成回路180cは、水平カウンタ180aにより出力されるカウント値がクロックイネーブル信号4立ち上がり設定値以上、かつ、クロックイネーブル信号4立ち下がり設定値以下である期間において、クロックイネーブル信号2が“H”レベルとなり、クロックイネーブル信号2が“H”レベルである期間(第2期間)に、ランプクロック信号として水平カウンタクロックをランプ信号生成回路130に出力する。
以上のようにタイミング生成回路380は動作する。
図15は、本発明の実施の形態2に係るランプ信号生成回路の詳細構成を示す回路図である。図9と同様の要素には同じ符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図15に示すランプ信号生成回路330は、実施の形態1に係るランプ信号生成回路130に対して、加算器1306と、回路1308とが存在しない点で構成が異なる。これは、ランプ信号生成回路330は、クランプ演算回路390よりOBクランプ値が入力されないため必要がないからである。その他の構成については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
次に、以上のように構成されたランプ信号生成回路330の動作を説明する。
図16Aおよび図16Bは、本発明の実施の形態2に係るランプ信号生成回路の動作を示すタイミングチャートである。図16Aは、ダウンカウント期間(第1期間)における動作を示す図であり、図16Bは、アップカウント期間(第3期間)を含む第2期間における動作を示す図である。図16Aは、図10Aと同じ図であるため説明を省略する。
図16Bに示すタイミングチャートと図10Aに示すタイミングチャートの違いは、ランプ信号生成回路330にOBクランプ値が入力されていないことによる。つまり、図16Bに示すタイミングチャートでは、入力されるランプクロックが“L”レベルから“H”レベルに最初に変化する時点に対応するカウント値にOBクランプ値は加算されていない。その他については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
以上により、実施の形態1と同様の効果が得られる。
以上、本実施の形態によれば、行毎に遮光画素のデジタル画素値が大きく変動しても、変動量からOBクランプ値の収束応答性を適応的に制御することにより、クランプ動作による横筋状ノイズを増加させず、しかも応答性の早い、横筋状ノイズ補正を実現させることができる。また、OBクランプ値をAD変換器にフィードバックすることにより、AD変換器の出力のダイナミックレンジを確保することができる。
以上、本発明の固体撮像装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明に係る固体撮像装置は、行毎に遮光画素のデジタル画素値が大きく変動しても、良好な横筋状ノイズ補正の特性、及び広ダイナミックレンジを保つことができる列並列ADC型CMOSイメージセンサとして、特に、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、監視カメラ、ネットワークカメラなどの種々の撮像機器のイメージセンサとして有用である。
100、900a 画素アレイ部
101 単位画素
102 垂直信号線
103 行選択信号線
110 垂直走査回路
111 垂直画素ドライバ
120 列AD変換部
121、1804、1806 比較器
122 非同期UP−DOWNカウンタ
123 ラインメモリ
125 第1の電流源
130、330 ランプ信号生成回路
140 水平走査回路
150 センスアンプ回路
160 出力回路
170 クロック生成回路
180、380 タイミング生成回路
180a 水平カウンタ
180b 非同期アップダウンカウンタクロック生成回路
180c ランプクロック生成回路
190、390 クランプ演算回路
212 第2の電流源
213 CDS回路
214 水平選択トランジスタ
221 水平信号線
222 垂直選択回路
223 水平選択回路
224 増幅回路
226 電圧源
805、1308 回路
900 有効画素部
903 AD変換回路
904 横筋補正論理回路
905 上限制限回路
906 下限制限回路
907 平均回路
908 予測演算論理回路
909 有効画素補正回路
1011 フォトダイオード
1012 転送トランジスタ
1013 リセットトランジスタ
1014 読み出しトランジスタ
1015 選択トランジスタ
1016 FD部
1301 スイッチ選択信号生成部
1301a 水平カウンタ部
1302 ラダー抵抗部
1303 バッファ部
1304、1306、1801 加算器
1305 カウンタ保持回路
1307 乗算器
1802 カウンタ値リセット回路
1803 カウント値保持回路
1805、1807 クロックゲーティング回路
1901 キズ補正回路
1902 積算回路
1903 デジタルフィルタ
1904 OBクランプ値保持回路
1905 遅延回路
1904 クランプ値保持回路
1906 時定数制御回路
3805、3807 加算器

Claims (16)

  1. 行列状に配列された複数の単位画素を備える固体撮像装置であって、
    前記複数の単位画素の列毎に設けられ、対応する列の単位画素のアナログ信号をデジタル信号に変換する複数のAD変換部と、
    所定の時間間隔で、前記複数のAD変換部により変換された単位画素のデジタル信号から光学的な黒レベルを示すクランプ値を演算するクランプ演算部と、
    前記クランプ値に基づき前記AD変換部を制御することで、前記AD変換部に、前記対応する列の単位画素のデジタル信号であってオフセット信号成分を除くデジタル信号に変換させる制御部とを備え、
    前記クランプ演算部は、前記クランプ値と前記クランプ値の1つ前に演算した過去クランプ値とに基づいて前記所定の時間間隔を制御する
    固体撮像装置。
  2. 前記制御部は、前記クランプ演算部により演算された前記クランプ値に基づき、前記AD変換部に、前記光学的黒レベルが前記対応する列の単位画素のデジタル値の黒レベルになるようオフセット信号成分を除くデジタル信号に変換させる
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記複数のAD変換部により変換された単位画素は、前記光学的な黒レベルを演算するための遮光画素であり、
    前記クランプ演算部は、
    前記遮光画素のデジタル信号の異常値を補正する異常値補正部と、
    前記遮光画素のデジタル信号に対し、前記異常値補正部で補正された補正後デジタル信号をn(n:正の整数)回加算して積算データを得る積算部と、
    前記積算部で得た積算データと前記過去クランプ値とに、前記所定の時間間隔を定める時定数が制御された平均化フィルタ処理を施すことにより、前記クランプ値を決定するデジタルフィルタ部と、
    前記積算部で得た積算データと、前記過去クランプ値とから、前記デジタルフィルタの前記時定数を決定する時定数制御部とを備え、
    前記時定数制御部は、前記クランプ値と、前記過去クランプ値との差が予め定められた下限値以下の場合には、前記時定数を遅くすることで前記所定の時間間隔を長くし、前記クランプ値と前記過去クランプ値との差が予め定められた上限値以上の場合には、前記時定数を速くすることで前記所定の時間間隔を短くする制御を行う
    請求項1または2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記複数の単位画素は、前記光学的な黒レベルを演算するための遮光画素を有し、
    前記遮光画素は、列状に複数配置されている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  5. 前記異常値補正部は、
    前記遮光画素のデジタル信号に対し、n(n:正の奇数)画素のメディアンフィルタ処理を施す
    請求項4に記載の固体撮像装置。
  6. 前記遮光画素は、
    (n−1)(n:正の奇数)列以上配置されており、
    前記クランプ演算部は、前記遮光画素のうち水平方向の中央部の遮光画素のデジタル信号から前記クランプ値を演算する
    請求項4に記載の固体撮像装置。
  7. 前記異常値補正部は、
    前記遮光画素のデジタル信号値と前記過去クランプ値との差の絶対値が所定値以上の場合、前記過去クランプ値と所定値とを加算した値を上限値としてクリップすることで、前記遮光画素のデジタル信号値のクリップを行う上限クリップ部と、
    前記遮光画素のデジタル信号値と前記過去クランプ値との差の絶対値が所定値以下の場合、前記過去クランプ値と所定値とを減算した値を下限値としてクリップすることで、前記遮光画素のデジタル信号値のクリップを行う下限クリップ部とを備える
    請求項3に記載の固体撮像装置。
  8. 前記制御部は、動作開始時点から時間的に単調増加する参照電圧を出力する参照電圧生成部を有し、
    前記AD変換部は、
    前記参照電圧生成部から出力された前記参照電圧と、対応する前記単位画素のアナログ信号が示す画素信号電圧とを比較し、参照電圧値が前記画素信号電圧値を超えた場合に出力を反転する比較部と、
    前記参照電圧の動作開始時点から前記比較部が出力を反転させるまでの時間をカウントし、前記比較部が出力を反転された時のカウント値を前記対応する列の単位画素のデジタル信号値とすることにより、対応する列の単位画素のアナログ信号をデジタル信号に変換するADカウント部とを備える
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  9. 前記ADカウント部は、
    ダウンカウントモードとアップカウントモードとが切り替え可能なアップダウンカウンタである
    請求項8に記載の固体撮像装置。
  10. 前記制御部は、さらに、前記参照電圧生成部と前記ADカウント部とを制御するためのクロック信号を生成するタイミング生成部とを有し、
    前記参照電圧生成部は、
    前記タイミング生成部が生成するクロック信号の数に基づき単調に増加する参照電圧を生成する
    請求項8または請求項9に記載の固体撮像装置。
  11. 前記参照電圧生成部は、
    前記クランプ演算部が演算した前記クランプ値をアナログ値に変換するDA変換器を備え、
    前記DA変換器によりアナログ値に変換されたクランプ値に対応する電圧を、前記動作開始時点の参照電圧とする
    請求項8または請求項9に記載の固体撮像装置。
  12. 前記参照電圧生成部は、
    前記DA変換器により前記アナログ値に変換したクランプ値に対応する電圧を、前記ADカウント部のアップカウントモードのとき、前記動作開始時点の参照電圧とする
    請求項11に記載の固体撮像装置。
  13. 前記タイミング生成部は、
    前記参照電圧生成部のクロック信号を生成する回路と、
    前記ADカウント部のクロック信号を生成する回路とを備える
    請求項7に記載の固体撮像装置。
  14. 前記タイミング生成部は、第1クロック信号及び第2クロック信号を生成して、前記ADカウント部に前記第1クロック信号を供給し、前記参照電圧生成部に前記第2クロック信号を供給し、
    前記タイミング生成部は、前記クランプ演算部で演算した前記クランプ値に応じて、前記第1クロック信号とは異なるタイミングで前記第2クロック信号の供給を開始する
    請求項7に記載の固体撮像装置。
  15. 行列状に配列された複数の単位画素を有する固体撮像装置を構成する集積回路であって、
    前記複数の単位画素の列毎に設けられ、対応する列の単位画素のアナログ信号をデジタル信号に変換する複数のAD変換回路と、
    所定の時間間隔で、前記複数のAD変換回路により変換された単位画素のデジタル信号から光学的な黒レベルを示すクランプ値を演算するクランプ演算回路と、
    前記クランプ値に基づき前記AD変換回路を制御することで、前記AD変換回路に、前記対応する列の単位画素のデジタル信号であってオフセット信号成分を除くデジタル信号に変換させる制御回路とを備え、
    前記クランプ演算回路は、前記クランプ値と、前記クランプ値の1つ前に演算した過去クランプ値との差が予め定められた下限値以下の場合には、前記所定の時間間隔を長くして前記クランプ値の次のクランプ値を演算し、前記クランプ値と前記過去クランプ値との差が予め定められた上限値以上の場合には、所定の時間間隔を短くして前記クランプ値の次のクランプ値を演算する
    集積回路。
  16. 行列状に配列された複数の単位画素を備える固体撮像装置のAD変換方法であって、
    対応する列の単位画素のアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換ステップと、
    所定の時間間隔で、前記AD変換ステップにおいて変換された単位画素のデジタル信号から光学的な黒レベルを示すクランプ値を演算するクランプ演算ステップと、
    前記AD変換ステップでは、前記クランプ値に基づいて、前記対応する列の単位画素のデジタル信号であってオフセット信号成分を除くデジタル信号に変換し、
    前記クランプ演算ステップでは、前記クランプ値と、前記クランプ値の1つ前に演算した過去クランプ値との差が予め定められた下限値以下の場合には、前記所定の時間間隔を長くして前記クランプ値の次のクランプ値を演算し、前記クランプ値と前記過去クランプ値との差が予め定められた上限値以上の場合には、所定の時間間隔を短くして前記クランプ値の次のクランプ値を演算する
    AD変換方法。
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