JP2012130114A - モータおよび回路基板の固定構造 - Google Patents

モータおよび回路基板の固定構造 Download PDF

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靖幸 月岡
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Abstract

【課題】筒状のケース内に基板面を軸線方向に向けた回路基板を接着剤により固定した場合でも、十分な耐久性を実現することができるモータ、および回路基板の固定構造を提供すること。
【解決手段】ステッピングモータのエンコーダ8において、金属製のエンコーダケース80の内部において、回路基板85は、モータ軸線L方向に基板面85a、85bを向けた状態で、モータ軸線L方向の出力側L1で第1段部806により位置決めされ、かつ、モータ軸線方向の反出力側L2に設けられた接着剤60によって固定されている。エンコーダケース80の内周面802には、出力側L1で回路基板85側に向く第2段部807が形成されており、接着剤60は、エンコーダケース80の内周面802に沿って、少なくとも回路基板85と接する位置から第2段部807に到達する位置まで設けられている。
【選択図】図6

Description

本発明は、ケース内に回路基板が固定されたモータ、およびケース内への回路基板の固定構造に関するものである。
モータ等の機器では、筒状のケース内に基板面を軸線方向に向けた回路基板を固定した構造が採用されることがある。例えば、モータに磁気式のエンコーダを搭載する際、感磁素子が実装された回路基板をモータ軸の軸端に対向させる場合、かかる回路基板の固定構造が採用される(特許文献1参照)。
特開平11−273236号公報
特許文献1に記載の姿勢で回路基板をケースの内周面に固定する際、ケースの内周面に沿って塗布した接着剤で固定できれば、特別な固定構造を必要としないという利点があるが、かかる構造の場合、耐久性が低いという問題点がある。例えば、高温高湿試験を行うと、ケースの内周面と接着剤との間で剥離が発生し、回路基板に変位や脱落が発生してしまう。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、筒状のケース内に基板面を軸線方向に向けた回路基板を接着剤により固定した場合でも、十分な耐久性を実現することができるモータ、および回路基板の固定構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、少なくとも一方端が開放端になっている筒状のケースと、当該ケースの軸線方向に基板面を向けた状態で前記ケースの内部に接着剤により固定された回路基板と、を有するモータであって、前記ケースの内周面には、前記回路基板より前記軸線方向の他方端側で当該回路基板に当接する第1段部と、前記回路基板より前記一方端側で前記回路基板側に向く第2段部と、が形成され、前記接着剤は、前記ケースの内周面に沿って、少なくとも前記回路基板と接する位置から前記第2段部に到達する位置まで設けられていることを特徴とする。
本発明では、ケースの内部において、回路基板は、軸線方向に基板面を向けた状態で、軸線方向の他方端側で第1段部により位置決めされ、かつ、軸線方向の一方端側に設けられた接着剤によって固定されている。ここで、ケースの内周面には、一方端側で回路基板側に向く第2段部が形成されており、接着剤は、ケースの内周面に沿って、少なくとも回路基板と接する位置から第2段部に到達する位置まで設けられている。このため、高温高湿試験等の耐久試験を行った際、ケースの内周面と接着剤との間で剥離が発生したとしても、接着剤は、第2段部で引っ掛かっているので、軸線方向にずれない。それ故、回路基板は、軸線方向への変位や軸線に対して傾くような変位が発生しない等、十分な耐久性を有することになる。
本発明において、前記第2段部は、前記ケースの内周面で径方向外側に凹む凹部において前記一方端側に位置する端部により構成されていることが好ましい。かかる構成によれば、ケースに対する簡単な加工によって第2段部を構成することができる。
本発明において、前記回路基板の厚さ寸法は、前記第1段部から前記凹部の前記他方端側の端部までの前記軸線方向における寸法より大であり、前記凹部の内部において前記回路基板の外周側に位置する部分は前記接着剤で埋められていることが好ましい。かかる構成によれば、回路基板の厚さ寸法や、第1段部から凹部の他方端側の端部までの軸線方向における寸法が、仕様変更や製造上の寸法ばらつき等の理由で変動しても、回路基板の外周側に隙間がある。従って、凹部の内部において回路基板の外周側に位置する部分を接着剤で埋めることができるので、回路基板を確実に固定することができる。
本発明において、前記凹部は、前記ケースを部分的に薄板化してなる部分である構成を採用することができる。かかる構成によれば、ケースに対する簡単な加工で凹部を形成することができる。
本発明において、前記ケースの内部には、前記回路基板に対して前記軸線方向の他方側に、回転軸を回転可能に支持する軸受が固定されている構成を採用することができる。
本発明において、前記回路基板には、前記回転軸の回転を磁気的に検出する感磁素子が実装されている構成を採用することができる。かかる構成の場合、回路基板が変位すると検出精度が低下するが、本発明によれば、回路基板の変位に起因する検出精度の低下を防止することができる。
本発明において、前記ケースは金属製である構成を採用することができる。かかる構成の場合、ケースと接着剤との熱膨張係数に大きな差があるため、ケースの内周面と接着剤との間で剥離が発生しやすいが、本発明によれば、かかる剥離が発生したとしても、回路基板の変位を防止することができる。
本発明では、前記回路基板において前記第1段部が接する箇所には、フレームグランドが形成されていることが好ましい。かかる構成によれば、静電気を大地へ逃がす事ができるので、静電気対策(ESD対策)として回路基板を保護することができる。
本発明はモータ以外の機器において、回路基板の固定構造として採用することもできる。すなわち、本発明に係る回路基板の固定構造では、少なくとも一方端が開放端になっている筒状のケースの内部に、当該ケースの軸線方向に基板面を向けた状態で回路基板を接着剤により固定するにあたって、前記ケースの内周面には、前記回路基板より前記軸線方向の他方端側で当該回路基板に当接する第1段部と、前記回路基板より前記一方端側で前記回路基板側に向く第2段部と、が形成され、前記接着剤は、前記ケースの内周面に沿って、少なくとも前記回路基板と接する位置から前記第2段部に到達する位置まで設けられていることを特徴とする。かかる構成によれば、ケースの内周面において、回路基板は、軸線方向に基板面を向けた状態で、軸線方向の他方端側で第1段部により位置決めされ、かつ、軸線方向の一方端側に設けられた接着剤によって固定されている。ここで、ケースの内周面には、一方端側で回路基板側に向く第2段部が形成されており、接着剤は、ケースの内周面に沿って、少なくとも回路基板と接する位置から第2段部に到達する位置まで設けられている。このため、高温高湿試験等の耐久試験を行った際、ケースの内周面と接着剤との間で剥離が発生したとしても、接着剤は、第2段部で引っ掛かっているので、軸線方向にずれない。それ故、回路基板は、軸線方向への変位や軸線に対して傾くような変位が発生しない等、十分な耐久性を有することになる。
本発明では、ケースの内周面において、回路基板は、軸線方向に基板面を向けた状態で、軸線方向の他方端側で第1段部により位置決めされ、かつ、軸線方向の一方端側に設けられた接着剤によって固定されている。ここで、ケースの内周面には、一方端側で回路基板側に向く第2段部が形成されており、接着剤は、ケースの内周面に沿って、少なくとも回路基板と接する位置から第2段部に到達する位置まで設けられている。このため、高温高湿試験等の耐久試験を行った際、ケースの内周面と接着剤との間で剥離が発生したとしても、接着剤は、第2段部で引っ掛かっているので、軸線方向にずれない。それ故、回路基板は、軸線方向への変位や軸線に対して傾くような変位が発生しない等、十分な耐久性を有することになる。
本発明の実施の形態1に係るステッピングモータの外観を示す説明図である。 図1に示すステッピングモータに用いたステータ等の説明図である。 図1に示すステッピングモータからカバーを取り外して内部構成を示す説明図である。 図3に示すステータに用いたステータ組の説明図である。 図1に示すステッピングモータに用いたロータの説明図である。 図1に示すステッピングモータに構成したエンコーダの詳細構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係るステッピングモータに構成したエンコーダの内部を部分的に拡大して示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係るステッピングモータに構成したエンコーダの内部を部分的に拡大して示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係るステッピングモータに構成したエンコーダの内部を部分的に拡大して示す断面図である。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明では、モータおよびケースのモータ軸線方向のうち、反出力側L2を「一方端側」とし、出力側L1を「他方端側」として説明する。また、以下の説明では、ケースとしてのエンコーダケース内に回路基板としてのセンサ基板を固定するにあたって、本発明を適用した例を説明する。
[実施の形態1]
(ステッピングモータの全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係るステッピングモータの外観を示す説明図であり、図1(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、ステッピングモータの斜視図、平面図、側面図、出力側からみた正面図、反出力側からみた背面図である。図2は、図1に示すステッピングモータに用いたステータ等の説明図であり、図2(a)、(b)は、図1に示すステッピングモータの縦断面図、およびステータの一部を拡大して示す断面図である。図3は、図1に示すステッピングモータからカバーを取り外して内部構成を示す説明図であり、図3(a)、(b)は、内部構成の上側部分の斜視図、および下側部分の斜視図である。
図1および図2に示すように、本形態のステッピングモータ100では、モータ軸線L方向に長手方向を向ける下カバー91と上カバー92とによってカバー9が構成されている。カバー9において、出力側L1の端部にはフランジ95が固着され、かかるフランジ95からはロータ3の回転軸31が突出している。回転軸31の先端部にはピニオン39が固着される。カバー9において、反出力側L2の端面からはモータ基板7の端部が突出し、かかるモータ基板7の端部は、コネクタ70が実装されている。また、モータ基板7の端部に対してさらに反出力側L2で隣接する位置にコネクタ77が設けられている。
図2および図3に示すように、ステッピングモータ100は、カバー9の内側に、外周面においてN極とS極が周方向に交互に形成されたロータマグネット32、および回転軸31を備えたロータ3と、ロータマグネット32の外周面に対向する筒状のステータ2とを有している。
回転軸31は、出力側L1の端部と反出力側L2の端部が軸受で回転可能に支持されている。本形態では、回転軸31のいずれの端部もボールベアリングからなる軸受97、99によって支持されており、回転軸31において、出力側L1の端部には軸受97の内輪が固着され、軸受97の外輪は、軸受ホルダ96を介してフランジ95に固定されている。また、回転軸31において、反出力側L2の端部には軸受99の内輪が固着され、軸受99の外輪は、軸受ホルダ98を介して固定されている。
(ステータ組20の構成)
図4は、図3に示すステータに用いたステータ組の説明図であり、図4(a)、(b)は、ステータ組1つ分の斜視図、および分解斜視図である。
本形態のステッピングモータ100において、ステータ2は、図4に示すステータ組20が複数、モータ軸線L方向に配列されてなる。図4に示すように、ステータ組20は、A相の外ステータコア21、コイルボビン23に巻回されたA相のコイル24、A相の内ステータコア22、B相の内ステータコア27、コイルボビン28に巻回されたB相のコイル29、B相の外ステータコア26をモータ軸線L方向で重ねた2相構造になっている。
A相の外ステータコア21は、底板部211の外周縁から反出力側L2に向けて円筒部212が延びた有底筒形形状を備えており、底板部211の中心穴の縁では、反出力側L2に向けて複数の極歯215が起立している。A相の内ステータコア22は、円環状のフランジ部221を備えており、このフランジ部221の中心穴の縁では、出力側L1に向けて複数の極歯225が起立している。従って、A相のコイル24が巻回されたコイルボビン23をモータ軸線L方向の両側から挟むように、A相の外ステータコア21、コイルボビン23、およびA相の内ステータコア22を重ねると、コイルボビン23の内周面では、A相の外ステータコア21に形成された極歯215と、A相の内ステータコア22に形成された極歯225とが交互に環状に並び、かかる極歯215、225の外周側でA相のコイル24が周回する構造となる。
B相の外ステータコア26は、円環状のフランジ部261を備えており、このフランジ部261の中心穴の縁では、出力側L1に向けて複数の極歯265が起立している。B相の内ステータコア27は、円環状のフランジ部271を備えており、このフランジ部271の中心穴の縁では、反出力側L2に向けて複数の極歯275が起立している。従って、B相のコイル29が巻回されたコイルボビン28をモータ軸線L方向の両側から挟むように、B相の外ステータコア26、コイルボビン28、およびB相の内ステータコア27を重ねると、コイルボビン28の内周面では、B相の外ステータコア26に形成された極歯265と、B相の内ステータコア27に形成された極歯275とが交互に環状に並び、かかる極歯265、275の外周側でB相のコイル29が周回する構造となる。
ここで、A相の外ステータコア21、コイルボビン23に巻回されたA相のコイル24、A相の内ステータコア22、B相の内ステータコア27、コイルボビン28に巻回されたB相のコイル29、B相の外ステータコア26をモータ軸線L方向で重ねた際、A相の外ステータコア21の円筒部212は、A相のコイル24、A相の内ステータコア22、B相の内ステータコア27、B相のコイル29を外周側で覆った状態となり、かかる円筒部212の先端部に対して、B相の外ステータコア26のフランジ部261が嵌った状態となる。
この状態で、ステータ組20では、モータ軸線L方向の反出力側L2の端部の外周縁は、A相の外ステータコア21の円筒部212の先端部であり、直角形状(直角部分)あるいは略直角形状(略直角部分)になっている。これに対して、ステータ組20では、モータ軸線L方向の出力側L1の端部の外周縁は、A相の外ステータコア21において、底板部211から円筒部212が起立した部分であり、R形状(R部分)になっている。そこで、本形態では、隣接するステータ組20を連結するにあたって、外周縁がR形状になっているA相の外ステータコア21の底板部211に対して、磁性板からなるスペーサ5がスポット溶接されている。また、A相の外ステータコア21の円筒部212の先端部に対しては、隣接するステータ組20のA相の外ステータコア21にスポット溶接されたスペーサ5がレーザ溶接されている。
このように構成したステータ組20において、A相のコイル24が巻回されたコイルボビン23の周方向の1箇所には端子台231が形成されており、かかる端子台231には2本の端子246が固着されている。また、2本の端子246にはA相のコイル24の端部が各々絡げられ、端子246とコイル24の端部とはハンダにより電気的に接続されている。また、B相のコイル29が巻回されたコイルボビン28においても、周方向の1箇所に端子台281が形成され、かかる端子台281には2本の端子296が固着されている。また、2本の端子296にはB相のコイル29の端部が各々絡げられ、端子296とコイル29の端部とはハンダにより電気的に接続されている。
ここで、A相に対応する2本の端子246は、モータ軸に直交する方向で並び、B相に対応する2本の端子296も、モータ軸に直交する方向で並んでいる。しかも、A相に対応する2本の端子246と、B相に対応する2本の端子296とは、モータ軸線L周りの角度位置が同一に設定されているため、A相に対応する2本の端子246と、B相に対応する2本の端子296は、各々がモータ軸で重なっている。
かかる端子246、296および端子台231、281は、A相の外ステータコア21の切り欠き218から半径方向外側に突出している。端子台231、281の内面は、円筒部212の外周面に当接している。また、端子台231、281において周方向の両端部は、切り欠き218において周方向の両側で対向する内縁に当接し、周方向の位置が規定されている。従って、A相の外ステータコア21の切り欠き218を基準に端子台231、281の角度位置が規定される結果、端子246、296の角度位置も規定される。また、A相の内ステータコア22の外周縁に形成された小突起228、B相の外ステータコア26の外周縁に形成された小突起268、およびB相の内ステータコア27の外周縁に形成された小突起278は、切り欠き218において周方向の両側で対向する内縁に当接し、周方向の位置が規定されている。このため、切り欠き218を基準に、A相の内ステータコア22、B相の外ステータコア26、およびB相の内ステータコア27の角度位置が規定されている。
このように構成したステータ組20を用いてステータ2を構成するにあたって、本形態では、同一構成の複数のステータ組20がモータ軸に同軸状に配列されている。すなわち、いずれのステータ組20でも、A相の外ステータコア21同士、コイルボビン23に巻回されたA相のコイル24同士、A相の内ステータコア22同士、B相の内ステータコア27同士、コイルボビン28に巻回されたB相のコイル29同士、およびB相の外ステータコア26同士は、同一の構成を有している。本形態では、5つのステータ組20がモータ軸に同軸状に配列されている。
また、いずれのステータ組20においても、極歯の角度位置が同一である。すなわち、図2(b)に示すように、いずれのステータ組20においても、周方向の所定の箇所を基準にした際、A相の外ステータコア21に形成された極歯215同士は同一の角度位置にあり、A相の内ステータコア22に形成された極歯225同士は同一の角度位置にあり、B相の外ステータコア26に形成された極歯265同士は同一の角度位置にあり、B相の内ステータコア27に形成された極歯275同士は同一の角度位置にある。このため、各ステータ組20とロータ3との間に発生するピークトルク位置が一致するため、大きなトルクを得ることができる。特に、本形態では、別の冶具を端子246、296あるいは端子台231、281に当接させて、複数のステータ組20の角度調整を行なうので、各ステータ組20の間での極歯の角度位置のずれを防止してあるため、大きなトルクを確実に得ることができる。
本形態においては、いずれのステータ組20においても、端子台231、281および端子246、296の角度位置が同一である。このため、5つのステータ組20を配列したステータ2には計20本の端子があるが、これらの端子は10本ずつ、モータ軸線Lに平行に2列に直線的に並んでいる。
そこで、本形態では、計20個の端子穴が10個ずつ、2列に直線的に並んだモータ基板7を用い、これらの端子穴に端子246、296を貫通させてハンダ付けしてある。ここで、モータ基板7は、PCB基板やガラス−エポキシ基板等といった剛性基板である。かかるモータ基板7を用いてコイル24同士およびコイル29同士は直列に電気的接続されている。
(ロータの構成等)
図5は、図1に示すステッピングモータ100に用いたロータ3の説明図である。図2(a)および図5に示すように、本形態のステッピングモータ100において、ロータ3では、回転軸31の周りに円筒状の永久磁石からなるロータマグネット32が固着され、かかるロータマグネット32の外周面には、N極とS極が周方向に交互に形成されている。また、ロータマグネット32では、同一の磁極がモータ軸の全体にわたって連続して形成されている。このため、ロータ3では、モータ軸線L方向においてステータ2が位置する全範囲にロータマグネット32が位置する。
かかるロータマグネット32を構成するにあたって、本形態では、回転軸31の周りに複数の円筒状のマグネット片320をモータ軸線L方向に配列されており、本形態では、複数のマグネット片320は、隣接するマグネット片320同士が当接するように配置されている。
ここで、複数のマグネット片320には、モータ軸線L方向における長さ寸法が相違するマグネット片320が含まれている。また、本形態では、ステータ組20は5組であるが、マグネット片320は7つであり、マグネット片320の数と、ステータ組20の組数とが相違している。このように、本形態では、ステータ2の長さ寸法に一致するような長いロータマグネット32を用いるのではなく、長さ寸法が異なる円筒状の磁石材料を準備しておき、ステータ2の長さが定まった時点で、所定数の磁石材料を配置し、着磁を行なう。その際、同一寸法の磁石材料を配列しただけでは、ステータ2の長さ寸法にあったロータマグネット32を構成できない場合、一部の磁石材料を長さの異なるものに交換して、ロータマグネット32の長さ寸法を合わせる。従って、長さ寸法が同一のマグネット片320によってロータマグネット32が構成される場合もあるが、本形態のように、長さ寸法が異なるマグネット片320によってロータマグネット32が構成される場合もある。また、ステータ組20と同数のマグネット片320によってロータマグネット32が構成される場合もあるが、本形態のように、ステータ組20と異なる数のマグネット片320によってロータマグネット32が構成される場合もある。
このように構成すると、準備しておくロータマグネット32用の部品の種類を減らすことができるので、ステッピングモータ100のコストを低減することができる。また、極端に長いロータマグネット32を用いた場合、成形の際、内径に通す金型が細く長くなるため、成形が難しく、長さ方向において内径寸法がバラツキやすいが、本形態のように、複数のマグネット片320によってロータマグネット32を構成すれば、長さ方向の全体にわたって内径寸法が安定する。それ故、ステータ2とロータマグネット32との隙間寸法を狭くすることができるので、大きなトルクを得るのに有利である。
このように、本形態のステッピングモータ100では、ステータ組20を複数、モータ軸線L方向に配列し、複数のステータ組20の間において極歯215、225、265、275の角度位置を同一にしてあるため、ステッピングモータ100の特長である高い送り精度を確保したまま、大きなトルクを得ることができる。また、複数のステータ組20をモータ軸線L方向に配列した構成であるため、ステッピングモータ100の外径寸法は小さいままである。また、本形態では、ステータ組20は、ステータコアおよびコイルとして、A相のステータコア(外ステータコア21および内ステータコア22)およびコイル24と、B相のステータコア(外ステータコア26および内ステータコア27)およびコイル29を備え、複数のステータ組20の間においてA相の極歯215、225同士の角度位置が同一で、B相の極歯265、275同士の角度位置が同一である。かかる2相構造を採用すれば、単相構造と違って、送り動作の際の振動等を低く抑えることができる。
また、複数のステータ組20の間において、ステータコア(外ステータコア21、26および内ステータコア22、27)およびコイル24、29は同一構成である。従って、部品の共通化を図ることができるので、ステッピングモータ100の低コスト化を図ることができる。また、複数のステータ組20を用いた場合、コイル24同士およびコイル29同士を並列に接続すると、コイル24、29に流れる電流にアンバランスが発生するおそれがあるが、本形態では、コイル24同士およびコイル29同士を直列に接続しているため、各ステータ組20においてコイル24、29に流れる電流を同等とすることができる。また、本形態では、複数のステータ組20の間において、端子246、296の位置が同一の角度位置にあるため、端子246、296への電気的な接続が容易である。また、ステータ組20を同一の角度位置に配置する際、端子246、296あるいは端子台231、281を基準にステータ組20の角度位置を合わせることができる。しかも、端子246、296の位置が同一の角度位置にあるため、全ての端子246、296を共通のモータ基板7に接続することができるので、端子246、296への電気的な接続が容易である。また、モータ基板7として剛性基板を用いたため、フレキシブル基板を用いた場合と違って、端子246、296とモータ基板7との固定により、ステータ組20の位置ずれを防止することができるという利点がある。
また、ロータマグネット32はモータ軸線L方向に配列された複数のマグネット片320からなるため、マグネット片320の数等を変更することによりロータマグネット32の全長を調整することができる。従って、準備しておくロータマグネット32用の部品の種類を減らすことができるので、ステッピングモータ100のコストを低減することができる。しかも、複数のマグネット片320は、隣接するマグネット片320同士が当接するように配置されているため、ステータ2と対向する部分の全てが着磁されている構成を容易に実現することができる。また、ロータマグネット32では、同一の磁極がモータ軸線L方向の全体にわたって連続して形成されているため、ロータマグネット32においてステータ2と対向する領域全体が着磁されていることになる。このため、磁気効率が高いので、大きなトルクを得るのに有利である。
(エンコーダ8の構成)
図2(a)に示すように、本形態のステッピングモータ100において、回転軸31の反出力側L2の端部に対してはエンコーダ8が構成されている。本形態において、エンコーダ8は、回転軸31の反出力側L2の端部に取り付けられた円筒状のエンコーダ用マグネット81と、エンコーダ用マグネット81に対向するMRセンサ82(磁気センサ/磁気抵抗効果センサ/感磁素子)とを備えた磁気式のエンコーダである。
かかるエンコーダ8を構成するにあたって、エンコーダ用マグネット81は、回転軸31においてステータ2の反出力側L2の端部からモータ軸線L方向で突出した部分であってロータマグネット32の反出力側L2の端部にモータ軸線L方向で離間する部分に保持されている。従って、エンコーダ用マグネット81は、回転軸31において軸受99や軸受ホルダ98よりもさらに反出力側L2の軸端側に保持されている。より具体的には、エンコーダ用マグネット81は、軸受99または軸受ホルダ98とはモータ軸線L方向で離間された状態で回転軸31に固定されている。かかるエンコーダ用マグネット81は、図5に示すように、ロータマグネット32を構成するマグネット片320と同一の外径寸法および内径寸法を有する円筒状のマグネットであり、外周面にはマグネット片320と同一の位相でS極とN極が交互に形成されている。従って、エンコーダ用マグネット81については、ロータマグネット32のマグネット片320として使用されるものをそのまま用いてもよい。
MRセンサ82は、ステータ2からモータ軸線L方向で離間した位置でエンコーダ用マグネット81に対向している。より具体的には、MRセンサ82は、回転軸31の反出力側L2の端部に対向するように配置された回路基板85(センサ基板)の出力側L1の基板面85aに実装されている。このため、MRセンサ82は、エンコーダ用マグネット81に対してモータ軸線L方向においてステータ2が位置する側とは反対側(反出力側L2)でエンコーダ用マグネット81に対向している。このように、MRセンサ82をステータ2から十分離間させることができるので、ステータ2に給電した際にステータ2が発熱しても、かかる熱はMRセンサ82に伝わりにくくなっている。さらに、ロータマグネット32によって発生する磁束の影響も受けにくくなっている。なお、回路基板85において、反出力側L2の基板面85bには駆動用IC79や他の電子部品78が実装されており、駆動用IC79は、エンコーダ8による検出結果に基づいて、コイル24、29への通電をフィードバック制御する。
このように、本形態では、回転軸31に対してエンコーダ8が構成されているため、回転軸31の角度位置をエンコーダ8で検出し、その結果をフィードバックすることができる。従って、ステッピングモータ100での脱調の発生を防止することができる。
また、エンコーダ8を構成するにあたって、回転軸31においてステータ2の端部からモータ軸線L方向で突出した部分であってロータマグネット32の端部にモータ軸線L方向で離間する部分にエンコーダ用マグネット81を配置し、かかるエンコーダ用マグネット81に対してはステータ2から離間した位置にMRセンサ82を設けてある。しかも、エンコーダ用マグネット81は、回転軸31において軸受99や軸受ホルダ98よりもさらに反出力側L2の軸端側に保持され、MRセンサ82は、エンコーダ用マグネット81に対してモータ軸線L方向においてステータ2が位置する側とは反対側でエンコーダ用マグネット81に対向している。このため、MRセンサ82をステータ2から十分離間させることができるので、ステータ2に給電した際にステータ2が発熱しても、かかる熱はMRセンサ82に伝わりにくい。特に、本形態のステッピングモータ100では、ステータ組20が複数、設けられているため、ステータ2での発熱が大きいが、ステータ2が発熱しても、かかる熱はMRセンサ82に伝わりにくい。それ故、MRセンサ82が高温になることを抑制することができるので、MRセンサ82の温度に起因する誤検出を防止することができるとともに、MRセンサ82の長寿命化を図ることができる。
(エンコーダケースに対する回路基板の固定構造)
図6は、図1に示すステッピングモータ100に構成したエンコーダの詳細構成を示す説明図であり、図6(a)、(b)、(c)、(d)は、ステッピングモータ100の反出力側L2の端部に設けたエンコーダ8を反出力側L2からみた斜視図、エンコーダ8から端板を外した状態を反出力側L2からみた背面図、エンコーダ8の断面図、およびエンコーダ8の内部を部分的に拡大して示す断面図である。
図1および図2(a)に示すように、本形態のステッピングモータ100において、カバー9の反出力側L2の端部には、MRセンサ82や回路基板85を外周側で囲む金属製のエンコーダケース80が取り付けられており、エンコーダケース80の出力側L1の端部には、軸受99および軸受ホルダ98が固定されている。
図6に示すように、エンコーダケース80は、円筒状であり、モータ軸線L方向における出力側L1側の端部および反出力側L2側の端部のいずれもが開放端になっている。かかるエンコーダケース80の内部には、モータ軸線L方向に基板面85a、85bを向けた状態で回路基板85が熱硬化性あるいは光硬化性の接着剤60により固定されている。本形態においては、接着剤60として、熱硬化性のエポキシ系接着剤が用いられている。なお、エンコーダケース80の反出力側L2の端部にはコネクタ77を取り付けるための切欠き801が形成されている。また、エンコーダケース80の反出力側L2の端部には端板89が装着されている。
かかる構成のエンコーダケース80に回路基板85を接着剤60によって固定するにあたって、まず、回路基板85として、エンコーダケース80の内周形状に対応する円形のPCB基板やガラス−エポキシ基板等といった剛性基板が用いられている。かかる回路基板85の出力側L1の基板面85aにはMRセンサ82が実装され、反出力側L2の基板面85bには、駆動用IC79や他の電子部品78が実装されている。
また、エンコーダケース80の内周面802には、回路基板85より反出力側L2において回路基板85の基板面85aに当接する第1段部806が形成されており、回路基板85は、第1段部806によってモータ軸線L方向の位置決めが行われている。本形態において、第1段部806は、周方向の全体にわたって円環状に形成されており、回路基板85は、第1段部806によって全周で位置決めされている。
さらに、エンコーダケース80の内周面802には、回路基板85より反出力側L2で回路基板85側に向く第2段部807が形成されている。本形態においては、第2段部807を構成するにあたって、エンコーダケース80の内周面802には、内周面802から径方向外側に凹む凹部804が形成されており、かかる凹部804において反出力側L2に位置する端部804aによって第2段部807が形成されている。ここで、凹部804は、エンコーダケース80の内周面802において全周にわたって形成された周溝であり、第2段部807は円環状に形成されている。なお、凹部804は、反出力側L2に位置する端部804a、および出力側L1に位置する端部804bがテーパ面になっている。
かかる凹部804は、エンコーダケース80を部分的に薄板化してなる部分である。また、第1段部806も、エンコーダケース80を部分的に薄板化することによって形成された部分である。具体的には、エンコーダケース80のうち、反出力側L2に位置する部分を薄板化することによって第1段部806が形成され、かかる薄板化した部分をさらに薄板化することによって凹部804が形成されている。
このため、エンコーダケース80の肉厚および内径寸法は、以下の関係
肉厚
出力側L1の端部802a
>反出力側L2の端部802b
=第1段部806と凹部804の出力側L1の端部804bとの間の部分802c
>凹部804の形成部分
内径寸法
出力側L1の端部802a
<反出力側L2の端部802b
=第1段部806と凹部804の出力側L1の端部804bとの間の部分802c
<凹部804の形成部分
になっている。
また、本形態において、回路基板85の厚さ寸法d1は、モータ軸線L方向における第1段部806と凹部804の出力側L1の端部804bとの寸法d2(第1段部806と凹部804の出力側L1の端部804bとの間の部分802cのモータ軸線L方向における寸法)より大である。従って、第1段部806を基準に回路基板85を位置決めした際、回路基板85は、凹部804の端部804bより反出力側L2に張り出した状態となる。
このような構成のエンコーダケース80に回路基板85を固定するには、まず、回路基板85を反出力側L2からエンコーダケース80に内部に装着する。その結果、回路基板85は、第1段部806が基板面85aに当接する位置で位置決めされる。この状態で、回路基板85の外周端部851は、エンコーダケース80の内周面のうち、第1段部806と凹部804の出力側L1の端部804bとの間の部分802cに当接し、径方向で位置決めされる。また、回路基板85は、凹部804の端部804bより反出力側L2に張り出した状態となる。
次に、反出力側L2からエンコーダケース80の内部にディスペンサ等を進入させ、回路基板85の外周端部851に沿って接着剤60を塗布する。その際、接着剤60は、凹部804が完全に埋まるように塗布される。また、接着剤60は、エンコーダケース80の内周面802に沿って、少なくとも回路基板85と接する位置から第2段部807に到達し、さらに第2段部807から所定の寸法、反出力側L2に位置する部分まで塗布される。その結果、凹部804の内部において回路基板85の外周側に位置する部分804dは接着剤60で埋められる。
このように接着剤60を塗布した後、接着剤60を硬化させる。その結果、回路基板85は、モータ軸線L方向に基板面85a、85bを向けた状態でエンコーダケース80の内部に固定される。しかる後には、エンコーダケース80の反出力側L2の端部に端板89を装着する。なお、回路基板85において、MRセンサ82、駆動用IC79、電子部品78が実装されている領域や配線が形成されている領域を避けた位置には、カバー9の内側においてMRセンサ82およびエンコーダ用マグネット81が収容されている空間を外部と連通させる貫通穴85eが形成されている。かかる貫通穴85eは、エンコーダケース80の内部においてMRセンサ82およびエンコーダ用マグネット81が収容されている空間と外部との間で空気を流出入させる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、エンコーダケース80の内部において、回路基板85は、モータ軸線L方向に基板面85a、85bを向けた状態で、モータ軸線L方向の出力側L1で第1段部806により位置決めされ、かつ、モータ軸線L方向の反出力側L2に設けられた接着剤60によって固定されている。ここで、エンコーダケース80の内周面802には、出力側L1で回路基板85側に向く第2段部807が形成されており、接着剤60は、エンコーダケース80の内周面802に沿って、少なくとも回路基板85と接する位置から第2段部807に到達する位置まで設けられている。このため、高温高湿試験等の耐久試験を行った際、エンコーダケース80の内周面802と接着剤60との間で剥離が発生したとしても、接着剤60は、第2段部807で引っ掛かっているので、モータ軸線L方向にずれない。それ故、回路基板85は、モータ軸線L方向への変位やモータ軸線に対して傾くような変位が発生しない等、十分な耐久性を有することになる。また、本形態において、エンコーダケース80は金属製であり、接着剤60とは熱膨張係数に大きな差があるため、エンコーダケース80の内周面802と接着剤60との間で剥離が発生しやすいが、本形態によれば、かかる剥離が発生したとしても、回路基板85の変位を防止することができる。特に本形態において、回路基板85は、MRセンサ82(感磁素子)が実装されたセンサ基板である。かかる構成の場合、回路基板85が変位すると、検出精度が低下するが、本形態によれば、回路基板85の変位に起因する検出精度の低下を防止することができる。
また、第2段部807は、エンコーダケース80の内周面802で径方向外側に凹む凹部804において反出力側L2に位置する端部804aにより構成されている。このため、エンコーダケース80に対する簡単な加工によって第2段部807を構成することができる。
また、回路基板85の厚さ寸法d1は、モータ軸線L方向における第1段部806と凹部804の出力側L1の端部804bとの寸法d2(第1段部806と凹部804の出力側L1の端部804bとの間の部分802cのモータ軸線L方向における寸法)より大である。従って、回路基板85の厚さ寸法d1や、第1段部806から凹部804の反出力側L2の端部804aまでのモータ軸線L方向における寸法d2が、仕様変更や製造上の寸法ばらつき等の理由で変動しても、凹部804の内部において回路基板85の外周側に位置する部分804dは接着剤60で埋められる。従って、回路基板85を確実に固定することができる。
[実施の形態2]
図7は、本発明の実施の形態2に係るステッピングモータ100に構成したエンコーダの内部を部分的に拡大して示す断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図7に示すように、本形態でも、実施の形態1と同様、エンコーダケース80のうち、反出力側L2に位置する部分を薄板化することによって第1段部806が形成されている。また、エンコーダケース80を部分的に薄板化しすることによって凹部804および第2段部807が形成されている。かかる構成において、実施の形態1では、エンコーダケース80の肉厚は、反出力側L2の端部802bと、第1段部806と凹部804の出力側L1の端部804bとの間の部分802cとが等しかったが、本形態では、反出力側L2の端部802bの肉厚が、第1段部806と凹部804の出力側L1の端部804bとの間の部分802cの肉厚より薄い。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
このように構成した場合、実施の形態1に比して、第2段部807の段差が低いが、かかる構成でも、エンコーダケース80の内周面802と接着剤60との間で剥離が発生したとしても、接着剤60は、第2段部807で引っ掛かっているので、モータ軸線L方向にずれない。それ故、回路基板85は、モータ軸線L方向への変位やモータ軸線に対して傾くような変位が発生しない等、十分な耐久性を有することになる等、実施の形態1と同様な効果を奏する。
[実施の形態3]
図8は、本発明の実施の形態3に係るステッピングモータ100に構成したエンコーダの内部を部分的に拡大して示す断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図8に示すように、本形態でも、実施の形態1と同様、エンコーダケース80のうち、反出力側L2に位置する部分を薄板化することによって第1段部806が形成されている。また、エンコーダケース80には、凹部804および第2段部807が形成されているが、本形態において、凹部804は、周方向で離間する複数個所でエンコーダケース80を貫通する貫通穴からなる。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
このように構成した場合でも、エンコーダケース80の内周面802と接着剤60との間で剥離が発生したとしても、接着剤60は、第2段部807で引っ掛かっているので、モータ軸線L方向にずれない。それ故、回路基板85は、モータ軸線L方向への変位やモータ軸線に対して傾くような変位が発生しない等、十分な耐久性を有することになる等、実施の形態1と同様な効果を奏する。
[実施の形態4]
図9は、本発明の実施の形態4に係るステッピングモータ100に構成したエンコーダの内部を部分的に拡大して示す断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図9に示すように、本形態でも、実施の形態1と同様、金属製のエンコーダケース80には、第1段部806および第2段部807が形成されている。ここで、回路基板85において第1段部806と接する部分にはフレームグランド855が形成されており、かかるフレームグランド855は、第1段部806においてエンコーダケース80と接している。このため、静電気を大地へ逃がすことができるので、静電気対策(ESD対策)として回路基板85を保護することができる。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
[その他の実施の形態]
上記実施の形態1〜3では、第1段部806を周方向の全体に形成したが、周方向で離間する複数個所に第1段部806を形成してもよい。また、実施の形態1、2では、第2段部807を周方向の全体に形成したが、周方向で離間する複数個所に第2段部807を形成してもよい。
また、カバー9の内側において、カバー9とステータ2との間、およびステータ2の内部に樹脂を充填し、コイル24、29で発生した熱をカバー9に効率よく伝達して放熱性を高めることにより、ステッピングモータ100の信頼性を向上させてもよい。
上記実施の形態では、ステータ組20が5個であったが、ステータ組20の数については、2〜4個、あるいは6個以上であってもよい。また、ステータ組20が1個のステッピングモータ100、あるいはその他のモータに本発明を適用してもよい。
また、上記実施の形態では、エンコーダケース80に対する回路基板85の固定構造に本発明を適用したが、モータケースにモータ基板を固定する際に本発明を適用してもよい。さらには、モータ以外の機器において、ケースに回路基板を固定する際に本発明を適用してもよい。
2 ステータ
3 ロータ
8 エンコーダ
20 ステータ組
31 回転軸
32 ロータマグネット
60 接着剤
80 エンコーダケース
81 エンコーダ用マグネット
82 MRセンサ(磁気センサ/感磁素子)
85 回路基板
85a、85b 基板面
100 ステッピングモータ(モータ)
802 エンコーダケースの内周面
804 凹部
806 第1段部
807 第2段部
L モータ軸線
L1 出力側(モータ軸線方向の他方端側)
L2 反出力側(モータ軸線方向の一方端側)

Claims (9)

  1. 少なくとも一方端が開放端になっている筒状のケースと、
    当該ケースの軸線方向に基板面を向けた状態で前記ケースの内部に接着剤により固定された回路基板と、
    を有するモータであって、
    前記ケースの内周面には、前記回路基板より前記軸線方向の他方端側で当該回路基板に当接する第1段部と、前記回路基板より前記一方端側で前記回路基板側に向く第2段部と、が形成され、
    前記接着剤は、前記ケースの内周面に沿って、少なくとも前記回路基板と接する位置から前記第2段部に到達する位置まで設けられていることを特徴とするモータ。
  2. 前記第2段部は、前記ケースの内周面で径方向外側に凹む凹部において前記一方端側に位置する端部により構成されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記回路基板の厚さ寸法は、前記第1段部から前記凹部の前記他方端側の端部までの前記軸線方向における寸法より大であり、
    前記凹部の内部において前記回路基板の外周側に位置する部分は前記接着剤で埋められていることを特徴とする請求項2に記載のモータ。
  4. 前記凹部は、前記ケースを部分的に薄板化してなる部分であることを特徴とする請求項2または3に記載のモータ。
  5. 前記ケースの内部には、前記回路基板に対して前記軸線方向の他方側に、回転軸を回転可能に支持する軸受が固定されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のモータ。
  6. 前記回路基板には、前記回転軸の回転を磁気的に検出する感磁素子が実装されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のモータ。
  7. 前記ケースは金属製であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のモータ。
  8. 前記回路基板において前記第1段部が接する箇所には、フレームグランドが形成されていることを特徴とする請求項7に記載のモータ。
  9. 少なくとも一方端が開放端になっている筒状のケースの内部に、当該ケースの軸線方向に基板面を向けた状態で回路基板を接着剤により固定するにあたって、
    前記ケースの内周面には、前記回路基板より前記軸線方向の他方端側で当該回路基板に当接する第1段部と、前記回路基板より前記一方端側で前記回路基板側に向く第2段部と、が形成され、
    前記接着剤は、前記ケースの内周面に沿って、少なくとも前記回路基板と接する位置から前記第2段部に到達する位置まで設けられていることを特徴とする回路基板の固定構造。
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