JP2012129575A - オーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オーディオ機器を支持する荷重支持部10と基礎の間に設けられたアクチュエータ24と、前記オーディオ機器の変位及び又は振動状態を検出するセンサ31から構成され、前記オーディオ機器自身が有する振動加振源によって発生する前記オーディオ機器自身の振動を抑制するように、前記センサからの情報に基づいて前記振動をアクティブ制振制御する制御装置から構成したものである。
【選択図】図2
Description
このタイプのインシュレータは、振動の遮断(シャットアウト)を目的としたもので、剛性の小さい緩衝体が用いられる。緩衝体として、ゴム材を用いたもの、スプリングコイルを用いるもの、空気を封じ込めたエアーフローティング・ボード、磁力の反発力を利用したものなどがある。
(2)硬質材料によるインシュレータ
インシュレータのもうひとつのタイプは硬質材を用いるものである。近年、前述した緩衝体に代わり、オーディオ機器が発生する振動を効果的に吸収し、外部へ逃すことを目的とした硬質材、たとえば、木材、樹脂、金属、水晶、セラミック等を用いたもの、及びこれらの素材を多層構造にした複合タイプが考案され商品化されている。この複合タイプについては、特開平10-246284号(特許文献4)に開示されている。硬質インシュレータの場合は、良質な音響素材のキャラクターを利用した再生音のチューニング手段として用いられる。たとえば、
(1)金属系材料
真鍮:キラリとした明るいブリリアントな響き
銅:重厚感があってパワフル
銀:芯のとおりが良く、音の立ち上がり・立ち下がりが素早い
金:ふくよかさで艶やか
(2)木材系材料
アフリカ黒檀:固いが刺激的ではない音(楽器に使用される)
縞黒檀:アフリカ黒檀より柔らかい
桜:柔らかく芳純
(1)フローティング方式インシュレータの課題
上述したゴム製インシュレータの場合は、ゴムの粘弾性による過剰な制振作用により、音に生気を与える高周波数成分まで減衰してしまうため、音の輪郭が曖昧となり、音質に混濁感が生じるという欠点があった。
スプリング方式の場合、ばね剛性と搭載物の質量できまる固有振動、及び、複数の高調波振動が広い周波数領域に渡って発生するため、この振動が音に与える影響をどう回避するかが大きな課題となる。
硬質材料インシュレータの場合は、良質な音響素材の選択により、オーディオ機器が発生した高周波振動を効果的に吸収し、外部へ逃すことができる。しかし、低周波数(たとえば、数十Hz以下)の振動を減衰させることはできない。円錐形状のスパイクの場合、及びこのスパイクを直列に多段に組み合わせた場合も同様である。特許文献1(図53)には、スパイクの円筒面とこの円筒を収納するスパイク受けの間の狭い隙間654に、粘性流体であるシリコンオイル653を封入する方法が開示されている。しかし、この粘性流体による振動減衰作用は周波数に比例するため、低い周波数では振動減衰効果を得るのは困難である。
(i)吸振体による防振装置
(ii)アクティブ除振装置
(1)アクティブ除振装置の場合、前述した吸振体と同様に、数Hzから500Hz程度の範囲の機械振動伝達を制御するだけで実用上十分である場合が多く、数千〜1万Hz以上の音響振動を扱うオーディオ機器とは、取り扱う周波数領域が異なるという認識が前提にある。
(2)除振台に加わる様々な方向からの外乱を考慮する必要がある。そのため、 制御軸数(たとえば6軸制御)と同数のアクチュエータ、センサ、及び制御装置を必要とするため、構成が複雑となりコストが高い。
(3)制御システムの調整作業が複雑で、一般家庭で使用される民生商品のユーザには手に負えない。
などにより、民生商品であるオーディオ機器とは、元来、融合することの無い別分野の技術であるという認識があったと思われる。
オーディオ用インシュレータとして上述した2つの従来方式が抱える課題を解決するインシュレータ(図5参照)を既に提案し出願中である。すなわち、下記(1)(2)の両インシュレータの長所を「同時に併せ持つ」ことができることを特徴とするものである。
(1)フローティング方式インシュレータの長所
可聴域における低周波振動のほぼ完全な遮断作用が得られるため、オーディオ機器と設置面との間の相互干渉による振動の影響を回避でき、音の奥域感、分解能、透明感の向上などの効果が得られる。
(2)硬質材料によるインシュレータの長所
高周波域での響きの親和性を考慮した音響素材を採用することにより、素材が持つキャラクターを利用した再生音のチューニングが図れる。
(1)オーディオ機器搭載部→インシュレータ設置面に至る振動伝播経路ΦZにおいて、柔らかいばね剛性と「音響管」として役割を兼ねた弾性部材(線径の太いスプリングコイル)を介在させる。
(2)上記振動伝播経路ΦZから分岐した振動伝播経路ΦRを有し、かつこの振動伝播経路ΦRは概略筒型形状部材で構成する。
(1)固有値f0を小さくしていくと、奥域感、分解能、透明感がベストとなる固有値f0= f0Aが存在する。
(2)しかし、固有値f0を上記f0Aまで小さくし過ぎると低音域が不自然(ブーミー)になる。すなわち、ブーミー現象が回避できる固有値の下限値f0= f0Bとしたとき、f0B> f0Aである。
(3)逆に固有値f0を大きくし過ぎると、奥域感、分解能、透明感の各評価項目で本インシュレータが持つ長所が低下していく。
(1)系のさらなる低固有値化による奥域感、分解能、透明感などの向上
(2)スピーカー本体部の剛体振動がもたらす音響特性上の不具合(ブーミー現象、あるいはステレオ音像の定位感の低下)の解消
従来のパッシブタイプのインシュレータでは限界があった上記(1)(2)の相矛盾する課題を同時に解決することができる。
すなわち、本発明においては、機械ばねの代わりに空気ばねをパッシブ・インシュレータとして用いることで、低い周波数まで振動遮断効果が得られる。
すなわち、本発明においては、空気圧ばねを小径で長いシリンダ形状とすることにより、オーディオ機器を搭載したとき一層の低固有値が図れる。
すなわち、本発明においては、前記アクチュエータに応答性の優れたピエゾ式、超磁歪式などの電磁歪型を用いてアクティブ・インシュレータを構成することにより、全可聴域をカバーする広い周波数範囲で振動制御ができる。
すなわち、本発明においては、良質な硬質音響素材の高周波域でのキャラクターをアクティブ制御により、一層効果的に活かすことができる。
すなわち、本発明においては、Z軸方向の有害な低周波数振動はアクティブ制御により遮断し、有益な高周波振動は、たとえば、ゲインと周波数帯域を可変できるバンドパスフィルタにより、リスナーの好みの音響特性が選択できるように活用したものである。
すなわち、本発明においては、本インシュレータに搭載されたスピーカー(あるいは、その他のオーディオ機器)に水平方向の衝撃荷重が加わった場合、上式が成り立つように、前記筒型スリーブの有効長さL、前記筒型スリーブと固定部の半径方向の間隙δを設定することで、スピーカーの転倒防止が図れる。
[1]本発明をスピーカーに適用した場合の実施例
[2]本発明を適用したオーディオ・システムの試聴実験
[3]スピーカー本体部の振動解析
[4]アクティブ制振制御の解析
まず上記[1]について、[第1実施形態]を基に説明する。
[1]本発明をスピーカーに適用した場合の実施例
以下、本発明をスピーカーに適用した場合の実施例について説明する。本実施例は、スピーカーのボイスコイルの反力を加振源として、スピーカー本体部が振動することに起因する音響特性上の不具合、主にブーミー現象を解決する方策として、工業用除振器などで用いられているアクティブ制振制御技術に注目したものである。さらに、このアクティブ制振制御の概念を民生商品であるスピーカーに導入する際に、音響特性に与える3種類の振動、すなわち、「有害」「有益」「無害」の振動があることに注目した。この点を考慮して制御すべき振動を特定し、アクチュータの自由度、配置方法などを選択し、かつパッシブ・インシュレータを併用するなどの方策により、インシュレータの大幅な簡素化を図ったものである。
(1)パッシブ・インシュレータはスピーカー本体部の静的荷重を支持する。
(2)アクティブ・インシュレータは、スピーカーのボイスコイルの反力(動的変動荷重)によるスピーカー本体部の剛体振動を電子制御により抑制する。
図2はアクティブタイプのインシュレータ(8bの場合)の具体的構成を示し、図2aは上面図、図2bは正面断面図である。基本的構成は、スプリングコイル(アクチュエータ用ばね)が左右対称に配置され、その中央部にボイスコイルモータが配置される。10は上部ベース台(荷重支持部)、11は下部ベース台(固定部)である。以下、装置の左側に設けられたスプリングコイル、及びサージング防止部材に注目して説明する。12は下部ベース台11の左側に固定された円柱部、13は円柱部を下部ベース台11に固定するボルト、14は円柱部12の外周部に装着されたサージング防止部材(振動発生防止手段)である。サージング防止部材14は、円筒状の筒部14aと、半径方向へ延びて突設された複数の粘弾性片14bで構成した。上部ベース台10と下部ベース台11に挟み込まれるように、スプリングコイル15(弾性部材)が設けられている。粘弾性片14bは、スプリングコイル15の内周面に、変形して常に接触した状態を保っている。サージング防止部材14の高さは、スプリングコイル15がスピーカーなどの搭載物によって圧縮された時の最小寸法よりも小さく形成されている。スプリングコイル15の下端外周部は下部ベース台11に形成された位置決め部16に、スプリングコイル15の上端外周部は上部ベース台10底面に形成された位置決め部17に嵌まり込むようになっている。また、装置の右側に設けられたスプリングコイル、及びサージング防止部材なども左右対称に構成した。すなわち、円柱部18、円柱部を固定するボルト19、サージング防止部材20、このサージング防止部材20を構成する筒部20a、粘弾性片20b、スプリングコイル21、このスプリングコイル21の下端と上端を固定する位置決め部22,23から構成される。24はローレンツ力アクチュエータの一種であるボイスコイルモータであり、固定側25と可動側26から構成される。27は固定側に設けられた永久磁石、28は固定側25を下部ベース台11に締結するボルト、29は可動側26を上部ベース台10に締結するボルト、30は可動側26に設けられた電磁コイル部である。31は加速度センサであり、スペーサ32を介して、ボルト33により上部ベース台10に締結される。
図5は本発明に適用したパッシブ・インシュレータの具体的構成(たとえば、6bの場合)を示し、図5aは上面断面図(図5bのA-A断面図)、図5bは正面断面図である。このパッシブ・インシュレータは、本発明者らが既に提案し、出願中のものである。34は上部スリーブ(荷重支持部)、35は下部スリーブ(固定部)、36は下部スリーブ35の中央部に突設して形成された筒部、37は筒部36の外周部に装着されたサージング防止部材(振動発生防止手段)である。本実施例では、上部スリーブ34と下部スリーブ35は音響素材として良好な特性を有する真鍮(銅、亜鉛、錫の合金)を用いた。サージング防止部材37は、円筒状の筒部37aと、半径方向へ延びて突設された複数の粘弾性片37bで構成される。上部スリーブ34と下部スリーブ35の内部にスプリングコイル38(弾性部材)が設けられている。粘弾性片37bは、スプリングコイル38の内周面に、変形して常に接触した状態を保っている。サージング防止部材37の高さは、スプリングコイル38がスピーカーなどの搭載物によって圧縮された時の最小寸法よりも小さく形成されている。スプリングコイル38の下端外周部は前記下部スリーブ35底面に形成された位置決め部39に、スプリングコイル38の上端外周部は前記上部支持部底面に形成された位置決め部40に嵌まり込むようになっている。そのため、本インシュレータはスプリングコイル38を装着した状態で、両部材34,35の軸芯が一致した状態を保つことができる。
[2-1]パッシブ・インシュレータの場合
本実施例のハイブリッド・インシュレータの効果を評価する試聴実験を、既提案のパッシブ・インシュレータだけ用いた場合と対比して行った。最初に、パッシブ・インシュレータだけ用いた場合の試聴実験結果について説明する。図6に底面4隅に配置したパッシブ・インシュレータ50a〜50d、及び51a〜51dで、2組のスピーカー52、53を支持した場合の試聴実験のオーディオシステムのモデル図を示す。このパッシブ・インシュレータの構成は、図5で既に説明したものである。表1はその試聴実験の結果であり、試聴実験に参加した5人のリスナーの合意を得て整理したものである。表1に示すように、スピーカーの質量とインシュレータのばね剛性で決まる固有値f0によって、音響効果(奥域感、分解能、透明感など)が微妙に異なる。スプリングコイル以外のインシュレータ部品はすべて共通であり、剛性の異なるスプリングコイルだけを取り換えて、固有値f0を設定した。図7に周波数に対する振動減衰効果(スピーカー本体部と床面間の除振特性)の解析結果を参考に示す。結果を要約すれば、
(1)固有値f0(第1次共振周波数)が低い程、奥域感(音響空間の広がりと奥行き)、透明感(S/N比:各楽器音が混濁しない低歪感)は向上していく。
(2)しかし、固有値f0が低過ぎると、低域が不自然(ブーミー)になる。すなわち、低域が引き締まり、切れ味の良い低音になる固有値の下限値( f0>3.07Hz)が存在する。
(3)逆に固有値f0が高過ぎると、奥域感、分解能、透明感の各評価項目で本インシュレータが持つ長所が相対的に低下していく。
表2に、本発明によるハイブリッド・インシュレータの試聴実験の評価結果を示す。実験方法は、図1の説明で前述したように、各々のスピーカーはボード3、4の上に搭載された2個のアクティブ・インシュレータ(7a、7b、及び、8a、8b)と4個のパッシブ・インシュレータ(5a〜5d、及び、6a〜6d)によって支持した。このパッシブ・インシュレータに適用したスプリングコイルのばね剛性は、パッシブ・インシュレータだけのシステムではブーミーとなったKz=14.1N/mm(1.44Kgf/mm)(表1)を用いた。表2に示すように、低音域のブーミー現象は解消され、音響効果はすべての項目でベストの評価が得られた。補足すれば、表1における、各評価項目の詳細は次のようである。
スピーカーの背景に壮大なオーケストラの空間が、スピーカーから離脱して奥深く展開される。
(2)分解能(フォーカス感)
各楽器が視覚で見えるようにその存在感が分かり、音像(sound stage)の焦点が明確に定まる。
(3)透明感(S/N比)
複層する楽器音が混濁せず分離する。高域が繊細で歪み感が小さい。
(4)低域の力感(ダンピング特性)
低域が引き締まり、オーケストラの弦の低域音、ジャズのベース音が明確に定位して聴こえる。
以下、ブーミー現象をもたらした試聴実験と同一条件で、パッシブ・インシュレータに搭載されたスピーカー本体部の振動解析を行った。その狙いは
(1)ブーミー現象とスピーカー本体部の剛体モードによる振動の相関を理論的に把握する。
(2)このブーミー現象を解消する方策として、工業用アクティブ除振台で用いられているアクティブ制振制御技術の適用可能性を見出す。
(1)スピーカー本体部の剛体振動をもたらす駆動源は、スピーカーのボイスコイルの反力であり、低音域程この反力は大きい。すなわち、振動制御を低周波域に限定すれば、アクチュエータ、センサ、コントローラなどの選択が容易となる。
(2)低音域を再生するウーハーは通常スピーカー本体部の中心線上に配置されており、反力がスピーカー本体部に加わる方向はY軸方向が主となる。
除振特性解析は、インシュレータのばね剛性を変えたときに、スピーカー本体部と床面間のインシュレータの振動遮断効果を評価するものである。パッシブ・インシュレータ(図5)を4隅に配置してスピーカー本体部を搭載した場合の、周波数に対する振動遮断効果の解析結果(ばね剛性は3種類)を図7に示す。縦方向ばね剛性KZ=14.1N/mmの場合、人の可聴域
f >20Hzとすれば、f=20Hzで-25dB(図7のa点)の振動遮断効果が得られる。KZ=50.6N/mmの場合、f=20Hzで-12dBの振動遮断効果が得られる。しかしKZ=219N/mmの場合、f=30Hz近傍まで振動遮断効果は得られない。可聴域以上(f >20Hz)の周波数でも、ばね剛性が異なる場合の振動遮断効果の差は変らない。この解析結果と試聴実験の結果を対比すれば、奥域感・分解能・透明感などが良好な状態を保つためには、振動遮断効果が大きい程、すなわち、インシュレータのばね剛性は低い程好ましいいことが分かる。
パッシブ・インシュレータでスピ−カーを支持した場合について、上記試聴実験と同一条件で固有値解析と周波数応答解析をおこなった。図8にパッシブ・インシュレータ4個50a〜50dを含むスピーカー本体部の数値解析モデルを示す。同図に6つの座標軸X軸、Y軸、Z軸、Xθ軸、Yθ軸、Zθ軸を定義する。スピーカー本体部の外形寸法は幅LX=549mm、奥行きLY=375mm、高さLZ=921mm、質量m=63.4Kgである。数値解析を行うために、パッシブ・インシュレータのスプリングコイル(図5の38)に相当するばね剛性を、縦寸法50mm、横寸法50mm、高さ25mm、縦弾性係数E=0.122N/mm(1.24×10-2kgf/mm)の角柱の弾性構造体に置き換えた。この場合の、インシュレータ1個分の縦方向ばね剛性KZ=14.1N/mm、水平方向ばね剛性はKX= KY=6.92N/mmである。インシュレータの縦方向ばね剛性KZと、スピーカー本体部質量mで決まる縦方向固有振動数はf0=4.75Hzである。
図9〜図14に固有値解析の結果を示す。
(1)図9は最も低い周波数f0=1.24Hzで励起される振動モードを示すもので、図9-2のYZ座標表示からわかるように、スピーカー本体部の上面がY軸方向に大きく変位する振り子運動であるが、スピーカー本体部全体がY軸方向に並行移動する成分(ΔY)も含んでいる。すなわち、Xθ軸とY軸方向の合成された振動である。この振動モードでは、フロント側インシュレータ50bとリアー側インシュレータ50cがZ方向に交互に伸縮する。
(2)図10は周波数f0=1.67Hzで励起される振動モードを示すもので、スピーカー本体部の上面がX方向に大きく変位する振り子運動(Yθ軸の振動)である。この振動モードでは、左右のインシュレータがZ方向に交互に伸縮する。
(3)図11は周波数f0=3.90Hzで励起される振動モードを示すもので、Z軸を中心にスピーカー本体部が揺動運動するZθ軸の振動である。
(4)図12は周波数f0=4.75Hzで励起される振動モードを示すもので、スピーカー本体部のZ軸方向縦振動である。固有振動数f0は4個のインシュレータの縦方向ばね剛性(1個分はKZ)とスピーカー本体部の質量mで決まるものである。
(5)図13は周波数f0=5.09Hzで励起される振動モードを示すもので、スピーカー本体部の底面がY方向に大きく変位する振り子運動である。すなわち、上記(1)同様にXθ軸とY軸方向の合成された振動であるが、振り子運動の回転軸はZ軸の高い位置にある。
(6)図14は周波数f0=5.41Hzで励起される振動モードを示すもので、スピーカー本体部の底面がX方向に大きく変位する振り子運動であり、Yθ軸とX軸方向の合成された振動である。
固有値解析で得られた上記6つの振動モードの中で、実際にスピーカーが使用されるとき、どの振動モードが支配的なのかを求めるために、周波数応答解析を行った。その解析結果を図15に示す。図8の解析モデル図に示すように、4個のパッシブ・インシュレータで支持されたスピーカー本体部にはボイスコイルの反力に相当する振幅FY=1.0Nの外力が、1〜50Hzの周波数帯域で、高さ2/3 LZの位置、スピーカー本体部の幅中央部でY軸方向に励振されると仮定した。同図において、スピーカー本体部上面中央部A点(図8参照)のグラフ、及びスピーカー本体部下面中央部B点(図8参照)のグラフは、周波数に対するY方向の変位を示すものである。また、スピーカー本体部上面端部C点のグラフは、周波数に対するX方向の変位を示す。この結果から
(1)スピーカー本体部下面B点のY方向変位に対して、スピーカー本体部上面
A点のY方向変位は10倍程大きい。
(2)スピーカー本体部上面端部C点のX方向変位は、上記A点、B点のY方向変位と比べて1000分の1以下である。
過渡応答解析の結果を図17に示す。図8の解析モデル図に示すように、スピーカー本体部には、ボイスコイルモータの反力に相当する図16に示すインパルス荷重(最大FY=9.8Nの衝撃音)が、高さ2/3 LZの位置で中央部に加振されると仮定した。縦方向固有振動数f0=4.74Hz(インシュレータのKZ=14.1N/mm)の場合、最大振幅は0.23mm、振動の整定時間Tsは3秒以上となる。f0=8.99Hz(KZ=50.6N/mm)の場合は、最大振幅は0.11mm、Tsは1.5秒程度である。f0=18.7Hz(KZ=219N/mm)の場合は、最大振幅は0.03mm、Tsは0.6秒程度で整定する。
上記[3-1]〜[3-5]の解析結果を基に、スピーカー本体部の各6軸(X軸、Y軸、Z軸、Xθ軸、Yθ軸、Zθ軸)の振動について、どの軸を制御軸としてアクティブ制御の対象にすべきかについて考察する。よく知られているように、ステレオ音像の定位感は、リスナーの左右の耳に入る二つの音波の波形の振幅の違いと時間あるいは位相差が重要な役割を担うと考えられる。この点とブーミー現象の両面から、「有害(Harmful)」「無害(Harmless)」「有益(Useful)」の3つの観点により、各軸の振動を評価する。
(1)スピーカー本体部の上面が大きく変位する振り子運動(図9の振動モードでXθ軸の回転振動)は、ステレオの二つの音波の波形の位相差(音源とリスナー間の距離の差)に影響を与えるという点で、明らかに「有害(Harmful)な振動」である。したがって、この振動をアクティブ制振制御により抑制する。
(2)スピーカー本体部のY軸方向の振動は、上記同一の理由で元来有害な振動である。しかし、実施例の条件では、Xθ軸の回転振動と比べて、無視できる程小さい。したがって、実施例の条件に限定すれば、「無害(Harmless)な振動」と見なしてよい。
(3)X軸、Yθ軸、Zθ軸方向の振動は、標準的なスピーカーを対象にした場合、加振源位置のスピーカー本体部に対する対称性を考慮すれば、励起される振動のレベルは十分に小さい。またステレオの二つの音波の位相差に与える影響も小さく、「無害な振動」と見なしてよい。
(4)Z軸方向の振動は、有害と有益の両方を持つ振動である。オーディオ機器が発生した低周波振動が床面に伝達されると、床面を含む部屋全体の持つ複雑な固有振動モード(20〜100Hz)を励起させる。この低周波の床面振動とオーディオ機器の振動の相互干渉がもたらす音質の劣化は、硬質材料インシュレータでは基本的に回避できない。そのため、Z軸方向の低周波振動は元来「有害な振動」である。しかし、高周波振動に関しては、良質な音響素材のキャラクターを利用した再生音のチューニング手段として、おおいに活用すべき「有益(Useful)な振動」である。
以下、ハイブリッド・インシュレータである本発明の実施形態1(図1)を対象にして、アクティブ制振制御の効果を評価する特性解析を行った。再度、スピーカー本体部の支持条件を要約すれば、
(1)スピーカー本体部底面4隅には、スプリングコイルによるパッシブ・インシュレータを配置してスピーカー本体部の静的荷重を支持する。
(2)スピーカー本体部底面中央部のフロント側とリアー側に、各一個、1軸制御のアクティブ・インシュレータを配置することで、Xθ軸、Z軸の2軸制御ができる。
(i)グラフ1・・・アクティブ制御を施さない場合を示し、パッシブ・インシュレータ(図1の5a〜5d、6a〜6d)だけでスピーカー本体部を支持した場合に相当する。
(ii)グラフ2・・・フロント側とリアー側の各軸に絶対加速度フィードバックを施した場合を示す。この場合は、GR1=GR2=0である。
(iii)グラフ3・・・フロント側とリアー側のアクチュエータに2軸間の相対加速度フィードバック、すなわちスピーカー本体部の傾斜角θが抑制されるようにアクティブ制御を施した場合を示す。この場合は、GA1=GA2=0である。
(iv)グラフ4・・・2軸間の相対加速度フィードバックに加えて各軸の絶対加速度フィードバックを施した場合(2+3)である。
(1)各軸に絶対加速度フィードバックを施す(上記2)。
(2)2軸間に相対加速度フィードバックを施す(上記3)。
上記(1)(2)のいずれかを選択すればよい。図21は、f=20Hz、振幅1.0Nの正弦波の外力FYを与えたときの2軸間相対変位Z1−Z2の過渡応答特性を求めたものである。2軸間相対加速度フィードバックを施すことにより、スピーカー本体部の振り子運動が大幅に抑制されることがわかる。
[5-1]一体型ハイブリッド・インシュレータ
図22は本発明の実施形態2に係るアクティブとパッシブの一体型インシュレータを示し、図22aは上面図、図22bは正面断面図である。図23は、本発明の実施形態2に係るオーディオ・システムの矢視図である。本実施例では、スピーカーの静的荷重を支持するパッシブ・インシュレータと変動荷重による振動を制振制御するアクティブ・インシュレータを一体化することにより、インシュレータの総数を減らし、システムの簡素化を図ったものである。上記2つのタイプのインシュレータを一体化したものを、本実施例ではアクティブとパッシブの一体型ハイブリッド・インシュレータ(略称:一体型ハイブリッド・インシュレータ)と呼ぶことにする。図23において、101、102は左右に配置された2チャンネルのステレオ用スピーカーであり、各々のスピーカーはボード103、104の上に搭載された3個の一体型ハイブリッド・インシュレータよって支持されている。各インシュレータの配置方法をわかり易くするために、右側スピーカー102を浮上した状態で図示している。105a〜105c、及び、106a〜106cは左右のスピーカー101、102の底面3隅に配置された一体型ハイブリッド・インシュレータ、107は前記一体型ハイブリッド・インシュレータを制御するコントローラである。以下、一体型ハイブリッド・インシュレータの具体的な構成について説明する。図22に示す一体型ハイブリッド・インシュレータ(8bの場合)の具体的構成は、スプリングコイルの線径の太さ以外は、実施形態1で説明したアクティブ・インシュレータとほぼ同様である。110は上部ベース台(荷重支持部)、111は下部ベース台(固定部)である。静的荷重を支持するスプリングコイルが左右対称に配置され、その中央部にボイスコイルモータが配置される。以下、装置の左側に設けられたスプリングコイル、及びサージング防止部材に注目して説明する。112は下部ベース台111の左側に固定された円柱部、113は円柱部を下部ベース台111に固定するボルト、114は円柱部112の外周部に装着されたサージング防止部材(振動発生防止手段)である。サージング防止部材114は、円筒状の筒部114aと、半径方向へ延びて突設された複数の粘弾性片114bで構成した。上部ベース台110と下部ベース台111の挟み込まれるように、スプリングコイル115(弾性部材)が設けられている。粘弾性片114bは、スプリングコイル115の内周面に、変形して常に接触した状態を保っている。サージング防止部材114の高さは、スプリングコイル115がスピーカーなどの搭載物によって圧縮された時の最小寸法よりも小さく形成されている。スプリングコイル115の下端外周部は下部ベース台111に形成された位置決め部116に、スプリングコイル115の上端外周部は上部ベース台110底面に形成された位置決め部117に嵌まり込むようになっている。また、装置の右側に設けられたスプリングコイル、及びサージング防止部材なども左右対称に構成した。すなわち、円柱部118、円柱部を固定するボルト119、サージング防止部材120、このサージング防止部材120を構成する筒部120a、粘弾性片120b、スプリングコイル121、このスプリングコイル121の下端と上端を固定する位置決め部122,123から構成される。124はボイスコイルモータであり、固定側125と可動側126から構成される。127は固定側に設けられた永久磁石、128は固定側125を下部ベース台111に締結するボルト、129は可動側26を上部ベース台110に締結するボルト、130は可動側126に設けられた電磁コイル部である。131は加速度センサであり、スペーサ132を介して、ボルト133により上部ベース台110に締結される。本実施例では、2つのスプリングコイル115,121を左右対称に配置して、かつその端部を位置決めすることで、前記ボイスコイルモータの固定側125と可動側126に設けられた電磁コイル部130の軸芯を同一に保つことができる。また、上部ベース台110に外乱荷重が加わった場合でも、電磁コイル部130にはその軸芯が固定側125に対してセンタリングする復元力が働く。ちなみに、スプリングコイル一個だけでは、電磁コイル部の固定側に対するセンタリング作用は得られない。本実施例では、パッシブ・インシュレータとアクティブ・インシュレータを個別に設けた実施形態1の場合と比べて、スプリングコイルのばね剛性が大きいため、電磁コイル部130の軸芯が固定側125に対してセンタリングする復元力をより大きくできる。
図27は、本発明の実施形態4に係るアクティブ・インシュレータの正面断面図である。本実施例では、スピーカー1台当たりのアクチュエータ数を2個から1個に削減して、制御軸数を減らすことにより、アクティブ・インシュレータのさらなる簡素化を図ったものである。500は上部ケース、501は下部ベース台(固定部)である。502はボイスコイルモータであり、固定側503と可動側504から構成される。505は可動側504に設けられた永久磁石、506は固定側503を下部ベース台501に締結するボルト、507は可動側504を上部ケース500に締結するボルト、508は固定側503に設けられた電磁コイル部である。509は加速度センサであり、ボルト510により上部ケース500に締結される。上部ケース500と下部ベース台501に挟み込まれるように、スプリングコイル511が設けられている。スプリングコイル511の下端外周部は下部ベース台501に形成された位置決め部512に、スプリングコイル511の上端外周部は上部ケース500底面に形成された位置決め部513に嵌まり込むようになっている。このスプリングコイル511により、ボイスコイルモータ502の固定側503と可動側504の同芯が維持される。514は加速度センサ509からの信号を基に、ボイスコイルモータ502を制御・駆動するための制御装置であり、インシュレ−タ内部に組み込まれる。ステレオの2チャンネルの場合、あるいはマルチチャンネルの場合、共有化した制御装置(電源も含む)をひとつのチャネル用のインシュレ−タ内部にだけに組み込めばよい。515は上部ケース500のスピーカー・フロント側に設けられた操作パネル(想像線で示す)である。下部ベース台501は上部ケース500に対して、狭い隙間516を保った状態で収納される構成になっているため、ボイスコイルモータ502の中心を軸芯とする部材500と501の相対的な回転を防止できる。517は床面側に設置された加速度センサ(2点鎖線で示す)であり、ボルト518により下部ベース台501に締結される。この加速度センサ517は、[補足説明]で後述するが、床面の振動を検出するために用いられる。本実施例では、アクティブ・インシュレータのスプリングコイル511に、サージング防止部材(たとえば、実施形態1で適用した粘弾性ゴム)は施してしない。その理由として、スプリングコイル511はボイスコイルモータ502の固定側503と可動側504の同芯を維持するだけの目的で装着されるため、コイルの線径とばね剛性は十分に小さくてよく、実測の結果、サージング共振現象は無視しても支障はなかったからである。但し、両部材503、504間の同芯を保つセンタリング効果をより強力にするために、スプリングコイル511のばね剛性を大きくする場合、あるいは、スプリングコイル511を静荷重を支持するパッシブ・インシュレータとて用いる場合は、スプリングコイル511の内周側、あるいは外周側にサージング防止部材を装着する構造にすればよい。
図33は、本発明の実施形態6に係るアクティブ・インシュレータの具体的構成を示す正面断面図である。実施形態1で示したアクティブ・インシュレータはZ軸方向のみに移動するアクチュエータ2セットでオーディオ機器を支持したため、Xθ軸とZ軸の2軸制御であった。本実施例は、駆動軸が傾斜したアクチュエータを有するアクティブ・インシュレータを2セット組み合わせたものである。そのため、本実施例をスピーカーに適用した場合、スピーカー本体部の前述したXθ軸の振り子運動だけではなく、Y軸方向振動も抑制できる。本実施例の構造は、適用するインシュレータの水平方向ばね剛性KYを大きくとれない場合、たとえば、空気圧浮上方式などに適用する場合に有効である。
さて、上述した本発明の実施形態に適用した既提案(特許出願中)のパッシブ・インシュレータについて、図5を用いてもう少し詳しく説明する。パッシブ・インシュレータは、長い筒形形状の上部スリーブ34が下部スリーブ(固定部)を、スプリングコイル38を介在して、収納する構造になっている。この構造により、次の役割を担うことができる。
(1)オーディオ機器の静荷重を支持する
(2)フローティング方式と硬質材料方式の2つのインシュレータの長所を「同時に併せ持つ」ことができる。
(3)オーディオ機器(スピーカー)に衝撃的外乱荷重が加わったとき、転倒防止が図れる。
図36は、本発明の実施形態7に係るハイブリッド・インシュレータを示し、図36aは側面断面図(図36bのA-A断面図)、図36bは図36aのB-B矢視図である。本実施例は、パッシブ・インシュレータの役割であるオーディオ機器の静的荷重支持手段に空気圧を用いたものである。401はリアー側空気室A、402はリアー側空気室B、403はフロント側空気室、404は上部ベース台(荷重支持部)、405は下部ベース台(固定部)である。406はリアー側空気室A401とフロント側空気室403を繋ぐ配管、407はリアー側空気室B402とフロント側空気室403を繋ぐ配管、408はフロント側空気室403と継ぎ手409を繋ぐ配管である。410、411、412はアクティブ・アクチュエータa、b、cである。413、414、415は加速度センサa、b、cである。図37は図36bのC-C断面図であり、アクティブ・アクチュエータcの詳細を示している。アクティブ・アクチュエータcはボイスコイルモータ412から構成され、416はボイスコイルモータ412の固定側、417は可動側、418は固定側に設けられた永久磁石、419は固定側416を下部ベース台405に締結するボルト、420は可動側417を上部ベース台404に締結するボルト、421は可動側417に設けられた電磁コイル部である。オーディオ機器を空気圧で支持するパッシブ・インシュレータ(エアーフローティング・ボード)は既に実用化されているが、従来エアーフローティング・ボードをスピーカーに適用した場合、スピーカーの種類などの条件次第ではスピーカー本体部の剛体振動により、低音域のブーミー現象が発生した。その理由として、従来エアーフローティング・ボードの場合、搭載物の質量を分布した圧力で支持するため、回転方向(Xθ方向)のばね剛性KXθが小さく、ブーミー現象が発生し易いからである。本実施例のハイブリッド・インシュレータを適用すれば、スピーカー本体部の剛体振動を抑制できる。
図40は、本発明の実施形態10に係るオーディオ・システムを示す矢視図である。前述した実施例(たとえば実施形態1)では、パッシブ・インシュレータのばね剛性を小さく設定しときに顕著になるブーミー現象を回避するために、アクティブ・インシュレータを導入する方法を示した。本実施例は、パッシブ・インシュレータのばね剛性を予め高く設定してブーミー現象の発生を回避した状態で、アクティブ制御を施すことで、除振性能が大幅に向上できることに重点を置いたものである。除振性能が向上することで、前述したように、奥域感、分解能、透明感などの音響特性が向上する。また、ばね剛性が高いインシュレータ程、たとえば、背と重心位置が高いスピーカー本体部をより安定に支持できる。図40において、761、762は左右に配置された2チャンネルのステレオ用スピーカー本体部であり、各々のスピーカー本体部はボード763、764の上に搭載された1個のアクティブ・インシュレータと4個のパッシブ・インシュレータによって支持されている。765a〜765d、及び、766a〜766dは左右のスピーカー本体部761、762の底面4隅に配置されたパッシブ・インシュレータである。767、及び、768は左右の各スピーカー本体部761、762の底面の概略重心位置に配置されたアクティブ・インシュレータ、769は前記アクティブ・インシュレータを遠隔操作するリモコンである。前記アクティブ・インシュレータは、たとえば、実施形態4(図27)の構造を適用すればよい。図41に各インシュレータの配置例を示す。除振特性は、前述したようにオーディオ機器本体部と床面間の振動減衰効果を示すものである。床面の変位をZ0、オーディオ機器(スピーカー)本体部の変位をZ、アクチュエータの駆動力をfとして、スピーカー本体部にZ軸方向以外の剛体振動は発生しないと仮定すれば、鉛直方向の力の釣り合いのみを考慮して
以上の実施例は、弾性体であるスプリングコイル、あるいは空気圧をパッシブ・インシュレータとして、またローレンツ力アクチュエータをアクティブ・インシュレータとして両インシュレータを組み合わせたものであった。この構造の代わりに、ピエゾアクチュエータ、あるいは超磁歪アクチュエータなどの電磁歪アクチュエータを用いても、オーディオ用・インシュレータを構成することができる。
(1)アクティブ・インシュレータ
「振動遮断領域」であるf=1〜200Hzでは、オーディオ機器と床面間の振動伝達を制御により抑制する。Z軸方向のこの周波数領域の振動は、前述したように、元来、「有害(Harmful)な振動」である。また、f>200Hzの「振動伝達チューニング領域」における振動は、おおいに活用すべき「有益(Useful)な振動」である。この領域において、バンドパスフィルタのゲインを図中a〜cのごとく選択でき、周波数帯域(図示せず)も自在に選択できるようにする。
(2)パッシブ・インシュレータ
良質な音響素材の組み合わせにより、図中のグラフに示すように、高周波領域において多数の高調波成分を有する。
本発明をスピーカーに適用した実施例(たとえば、実施形態1)では、インシュレータの支持剛性が低い場合に顕著になるブーミー現象を回避するために、アクティブ制振制御を施した。前述したように、インシュレータの有無にかかわらず、スピーカー本体部を設置する床面の剛性が低い場合、再生音はブーミーになることが、経験的に知られている。そのために、床部を改築して補強する工事を施すのが一般的な対策であった。本発明を適用すれば、床部の補強工事を施すことなく、本発明インシュレータをスピーカー本体部の底面に装着するだけで、ブーミー現象を回避することができる。このとき、本発明の実施形態4(図27)で前述したように、床面側に配置した加速度センサ517(2点鎖線で示す)を用いて床面の振動を検出し、スピ−カー本体部の振動を相殺するように、フィード・フォワード制御を施せば、より効果的である。
では、これらの部材を総称して機械ばねと呼ぶ。オーディオ機器の静的荷重を支持するのに、パッシブ・インシュレータに機械ばねを用いた実施例を示したが、オーディオ機器の重心位置が図形中心にない場合は、支持する位置によって、前記機械ばねのばね剛性を変えても良い。あるいは、機械ばねを挟んで上下の部材で構成されるパッシシブ・インシュレータ(図5の場合、上部スリーブ34、下部スリーブ35)において、上下のいずれかの部材の高さを調節できる構造でもよい。たとえば、下部スリーブ35の筒部37にくり抜かれた中空部分を利用して、この中空部分の内部にめねじを形成し、スパイクの上端部分におねじを形成し、両者を装着して、スパイク側を回転させることにより、インシュレータの高さを調節してもよい。この構成にすれば、インシュレータにオーディオ機器が搭載された状態で、各箇所に配置されたインシュレータの高さを微調節できる。
9・・・制御装置
10・・・荷重支持部
24・・・アクチュエータ
31・・・センサ
Claims (26)
- オーディオ機器を基礎に対して支持する荷重支持部と、この荷重支持部と前記基礎の間に設けられたアクチュエータと、前記オーディオ機器の変位及び又は振動状態を検出するセンサから構成され、前記オーディオ機器自身が有する振動加振源によって発生する前記オーディオ機器自身の振動を抑制するように、前記センサからの情報に基づいて前記オーディオ機器の変位及び又は振動状態をアクティブ制御する制御装置から構成されることを特徴とするオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 請求項1におけるインシュレータの構成要素を組み合わせて、ユニット化した複数個のインシュレータを構成し、任意のオーディオ機器の外形寸法、及び、重心位置に合わせて、前記各々のインシュレータを配置する位置を選択して前記オーディオ機器を支持したことを特徴とする請求項1記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記アクチュエータと並列に配置され、前記オーディオ機器の静的荷重を支持するパッシブ・インシュレータから構成されることを特徴とする請求項1記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記オーディオ機器はスピーカーであることを特徴とする請求項1記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- リスナー側から見た前記スピーカー本体部の水平面方向をX軸、前記スピーカー本体部の奥行き方向をY軸、前記スピーカー本体部の高さ方向をZ軸、前記各軸の回転方向をそれぞれXθ軸、Yθ軸、Zθ軸と定義したとき、前記Xθ軸、及び又は、Y軸方向の振動が低減されるようにアクティブ制御したことを特徴とする請求項4記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記アクチュエータはローレンツ力アクチュエータであることを特徴とする請求項1記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記アクチュエータの固定部と、この固定部に対して軸方向に相対的に移動可能に配置された前記アクチュエータの可動部と、前記可動部と前記固定部の軸芯を保つように、前記アクチュエータに並列配置された少なくとも2セットのアクチュエータ用ばねから構成されることを特徴とする請求項5記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記アクチュエータ用ばねはスプリングコイルで構成し、かつ前記スプリングコイルの内部に前記オーディオ機器本体部の変位及び又は振動状態を検出するセンサが収納されていることを特徴とする請求項7記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記パッシブ・インシュレータの固定部と、前記パッシブ・インシュレータに設けられた荷重支持部と、前記固定部と前記荷重支持部の間に設けられた弾性支持部材から構成されることを特徴とする請求項3記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記弾性支持部材を機械ばねで構成し、かつこの機械ばねの高次の共振現象を抑制する振動発生防止手段から構成されることを特徴とする請求項9記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記弾性支持部材をスプリングコイルで構成し、前記アクチュエータを前記固定部と前記荷重支持部の間で、かつ前記スプリングコイルの内部に収納したことを特徴とする請求項9記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記スピーカー本体部の変位及び又は振動状態を検出するセンサを、前記スピーカー本体部に設けたことを特徴とする請求項4記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記スピーカー本体部のフロント側、又は、リアー側のいずれかに配置されたアクチュエータと、前記フロント側、及び、リアー側に配置されたセンサと、
複数の前記センサ出力を制御信号として1個の前記アクチュエータを駆動し、前記スピーカー本体部の変位及び又は振動を抑制するようにアクティブ制御したことを特徴とする請求項4記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。 - 前記弾性支持部材は空気圧ばねであることを特徴とする請求項3記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記空気圧ばねは、オーディオ機器を集中荷重として受ける構造であることを特徴とする請求項14記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記アクチュエータは電磁歪型であることを特徴とする請求項1記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記電磁歪型アクチュエータと直列もしくは並列に硬質材料インシュレータを配置したことを特徴とする請求項16記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記電磁歪型アクチュエータで構成されるアクティブ・インシュレータの振動伝達特性は、低周波数領域では振動遮断領域を有し、高周波数領域では振動伝達チューニング領域を有することを特徴とする請求項16記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記パッシブ・インシュレータは、前記荷重支持部から前記弾性部材内部に至る振動伝播経路ΦZから分岐した振動伝播経路ΦRを有し、かつこの振動伝播経路ΦRは概略筒型形状部材で構成されることを特徴とする請求項3記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- 前記筒型スリーブと前記弾性部材を介して対向して配置された部材の間は、狭い半径方向の間隙を設けた状態で嵌め込まれるように設置されることを特徴とする請求項19記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- Lを前記筒型スリーブの有効長さ、δを前記半径方向の間隙としたとき、δ/L≦0.03となるように前記X、前記Lを設定したことを特徴とする請求項20記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- δ≦1.5mmに設定したことを特徴とする請求項21記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- スピーカー本体部が有する振動加振源によって発生する前記スピーカー本体部の剛体振動を抑制するために、前記スピーカー本体部にパッシブ動吸振器、又は、アクティブ動吸振器を設けたことを特徴とする請求項1記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム及びオーディオ・システム。
- 前記オーディオ機器の概略重心位置近傍に配置された1自由度の前記アクチュエータから構成されることを特徴とする請求項3記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- スピーカー本体部の振動状態を検出するセンサと、リスナー側に設置されたセンサと、前記2つのセンサ情報をもとに、前記スピーカー本体部と前記リスナー側の相対的な振動が抑制されるように前記アクチュエータをアクティブ制御したことを特徴とする請求項1記載のオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システム。
- スピーカー本体部を基礎に対して支持する荷重支持部と、この荷重支持部と前記基礎の間に設けられたアクチュエータと、前記スピーカー本体部の変位及び又は振動状態を検出するセンサから構成され、前記スピーカー本体部自身が有する振動加振源によって発生する前記スピーカー本体部自身の振動を抑制するように、前記センサからの情報に基づいて前記オーディオ機器の変位及び又は振動状態をアクティブ制御する制御装置から構成され、かつ前記スピーカー本体部自身の振動がもたらす音響特性上の不具合を解消するように、前記制御装置の制御方法の選択と、ゲインなどの制御量を設定するオーディオ用インシュレータ及びオーディオ・システムの設計方法。
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