JP2012129232A - 基板処理装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

基板処理装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Akinori Ishii
昭紀 石井
Fumihide Ikeda
文秀 池田
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Abstract

【課題】 間隙部内を排気する排気装置が停止した場合であっても、反応容器と蓋体と間の気密性を維持する。
【解決手段】 少なくとも一端に開口部を有し、反応容器の開口部を蓋する蓋体と、反応容器と蓋体との間に設けられる密閉部材と、反応容器と蓋体と密閉部材とで取り囲まれ、内部を減圧状態に維持可能に構成される間隙部と、間隙部に接続される第1排気管と、第1排気管に接続され、内部を減圧状態に維持可能に構成されるタンクと、タンクに接続される第2排気管と、第2排気管に設けられる第1バルブと、第2排気管に第1バルブを介して接続される排気装置と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、基板処理装置及び半導体装置の製造方法に関する。
DRAM等の半導体装置の製造工程の一工程として実施される基板処理工程では、反応容器内に基板を搬入し、蓋体により反応容器の開口部を蓋する工程と、反応容器内に処理ガスを供給して基板を処理する工程と、が実施される。反応容器と蓋体との間にOリング等の密閉部材を設けることで、反応容器と蓋体との間の気密性を高めることができる。
特開2001−15440号公報
反応容器と蓋体との間の気密性は、開口部を蓋する際に、反応容器と蓋体と密閉部材とで取り囲まれる間隙部を形成し、係る間隙部内を排気装置により排気して減圧することで高めることができる。減圧された間隙部の吸引力により、反応容器と蓋体とが強い力で互いに引き付け合うようになるためである。なお、間隙部内と外部との圧力差を大きくするほど、反応容器と蓋体とが引き付け合う力が大きくなり、気密性を高めることができる。
しかしながら、間隙部内を排気する排気装置が故障や停電等により停止した場合には、間隙部内が排気されなくなり圧力が上昇してしまう。そうすると、反応容器と蓋体との間の気密性が低下し、反応容器外へ処理ガスがリークしたり、反応容器内へ大気がリークしたりする可能性が高くなる。
本発明は、間隙部内を排気する排気装置が停止した場合であっても、反応容器と蓋体と間の気密性を維持することが可能な基板処理装置及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、少なくとも一端に開口部を有し、内部で基板を処理する反応容器と、前記反応容器の前記開口部を蓋する蓋体と、前記反応容器と前記蓋体との間に設けられる密閉部材と、前記蓋体が前記開口部を蓋した状態で、前記反応容器と前記蓋体と前記密閉部材とで取り囲まれ、内部を減圧状態に維持可能に構成される間隙部と、前記間隙部に接続される第1排気管と、前記第1排気管に接続され、内部を減圧状態に維持可能に構成されるタンクと、前記タンクに接続される第2排気管と、前記第2排気管に設けられる第1バルブと、前記第2排気管に前記第1バルブを介して接続される排気装置と、を備える基板処理装置である。
本発明の他の態様は、反応容器内に基板を搬入し、蓋体により前記反応容器の開口部を蓋し、前記反応容器と、前記蓋体と、前記反応容器と前記蓋体との間に設けられた密閉部材と、で取り囲まれた間隙部を形成する工程と、前記間隙部に接続された第1排気管と、前記第1排気管に接続されたタンクと、前記タンクに接続された第2排気管と、前記第2排気管に設けられた第1バルブと、を介して前記第2排気管に接続された排気装置により前記タンク内及び前記間隙部内を排気し、前記タンク内及び前記間隙部内をそれぞれ減圧状態に維持することで、前記反応容器と前記蓋体との間を密閉させる工程と、密閉された
前記反応容器内にガスを供給して前記基板を処理する工程と、を有する半導体装置の製造方法である。
本発明によれば、間隙部内を排気する排気装置が停止した場合であっても、反応容器と蓋体と間の気密性を維持することができる。
本発明の第1の実施形態に係る基板処理装置の概略構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る処理炉の概略構成を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るシール部及び排気ラインの概略構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る基板処理工程のフロー図である。 本発明の第2の実施形態に係るシール部及び排気ラインの概略構成図である。 本発明の第3の実施形態に係るシール部及び排気ラインの概略構成図である。 本発明の第4の実施形態に係るシール部及び排気ラインの概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係るシール部の概略構成図である。
<本発明の第1の実施形態>
(1)基板処理装置の構成
まず、本実施形態に係る基板処理装置101の構成例について、図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る基板処理装置101の概略構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る基板処理装置101は筐体111を備えている。シリコン(Si)等からなる基板としてのウエハ200を筐体111内外へ搬送するには、複数のウエハ200を収納するウエハキャリア(基板収納容器)としてのカセット110が使用される。筐体111内側の前方(図中の右側)には、カセットステージ(基板収納容器受渡し台)114が設けられている。カセット110は、図示しない工程内搬送装置によってカセットステージ114上に載置され、また、カセットステージ114上から筐体111外へ搬出されるように構成されている。
カセット110は、工程内搬送装置によって、カセット110内のウエハ200が垂直姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように、カセットステージ114上に載置される。カセットステージ114は、カセット110を筐体111の後方に向けて縦方向に90°回転させ、カセット110内のウエハ200を水平姿勢とさせ、カセット110のウエハ出し入れ口を筐体111内の後方に向かせることが可能なように構成されている。
筐体111内の前後方向の略中央部には、カセット棚(基板収納容器載置棚)105が設置されている。カセット棚105には、複数段、複数列にて複数個のカセット110が保管されるように構成されている。カセット棚105には、後述するウエハ移載機構125の搬送対象となるカセット110が収納される移載棚123が設けられている。また、カセットステージ114の上方には、予備カセット棚107が設けられ、予備的にカセット110を保管するように構成されている。
カセットステージ114とカセット棚105との間には、カセット搬送装置(基板収納容器搬送装置)118が設けられている。カセット搬送装置118は、カセット110を保持したまま昇降可能なカセットエレベータ(基板収納容器昇降機構)118aと、カセット110を保持したまま水平移動可能な搬送機構としてのカセット搬送機構(基板収納容器搬送機構)118bと、を備えている。これらカセットエレベータ118aとカセット搬送機構118bとの連携動作により、カセットステージ114、カセット棚105、予備カセット棚107、移載棚123の間で、カセット110を搬送するように構成されている。
カセット棚105の後方には、ウエハ移載機構(基板移載機構)125が設けられている。ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置(基板移載装置)125aと、ウエハ移載装置125aを昇降させるウエハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bと、を備えている。なお、ウエハ移載装置125aは、ウエハ200を水平姿勢で保持するツイーザ(基板移載用治具)125cを備えている。これらウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連携動作により、ウエハ200を移載棚123上のカセット110内からピックアップして後述するボート(基板支持具)217へ装填(ウエハチャージ)したり、ウエハ200をボート217から脱装(ウエハディスチャージ)して移載棚123上のカセット110内へ収納したりするように構成されている。
筐体111の後部上方には、処理炉202が設けられている。処理炉202の下端には開口(炉口)が設けられ、かかる開口は炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。なお、処理炉202の構成については後述する。
処理炉202の下方には、ボート217を昇降させて処理炉202内外へ搬送する昇降機構としてのボートエレベータ(基板支持具昇降機構)115が設けられている。ボートエレベータ115の昇降台には、連結具としてのアーム128が設けられている。アーム128上には、アーム128を上昇させたときに処理炉202の下端に設けられた開口(炉口)を気密に蓋する(閉塞する)蓋体としての円盤状のシールキャップ219が、水平姿勢で設けられている。
シールキャップ219上には、基板支持具としてのボート217が設けられている。ボート217は、複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、50枚〜150枚程度)のウエハ200を、水平姿勢で、かつその中心を揃えた状態で垂直方向に整列させて多段に保持するように構成されている。ボート217の詳細な構成については後述する。
カセット棚105の上方には、供給ファンと防塵フィルタとを備えたクリーンユニット134aが設けられている。クリーンユニット134aは、清浄化した雰囲気であるクリーンエアを筐体111の内部に流通させるように構成されている。
また、ウエハ移載装置エレベータ125bおよびボートエレベータ115側と反対側である筐体111の左側端部には、クリーンエアを供給するよう供給ファンと防塵フィルタとを備えたクリーンユニット(図示せず)が設置されている。図示しない前記クリーンユニットから吹き出されたクリーンエアは、ウエハ移載装置125a及びボート217の周囲を流通した後に、図示しない排気装置に吸い込まれて、筐体111の外部に排気されるように構成されている。
(2)基板処理装置の動作
次に、本実施形態に係る基板処理装置101の動作について説明する。
まず、カセット110が、図示しない工程内搬送装置によって、ウエハ200が垂直姿勢となりカセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように、カセットステージ114上に載置される。その後、カセット110は、カセットステージ114によって、筐体111の後方に向けて縦方向に90°回転させられる。その結果、カセット110内のウエハ200は水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口は筐体111内の後方を向く。
カセット110は、カセット搬送装置118によって、カセット棚105ないし予備カセット棚107の指定された棚位置へ自動的に搬送されて受け渡されて一時的に保管された後、カセット棚105又は予備カセット棚107から移載棚123に移載されるか、もしくは直接移載棚123に搬送される。
カセット110が移載棚123に移載されると、ウエハ200は、ウエハ移載装置125aのツイーザ125cによって、ウエハ出し入れ口を通じてカセット110からピックアップされ、ウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連携動作によって移載棚123の後方にあるボート217に装填(ウエハチャージ)される。ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載機構125は、カセット110に戻り、次のウエハ200をボート217に装填する。
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理炉202の下端が開放される。続いて、シールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されることにより、ウエハ200群を保持したボート217が処理炉202内へ搬入(ボートロード)される。ボートロード後は、処理炉202にてウエハ200に任意の処理が実施される。かかる処理については後述する。処理後は、ウエハ200およびカセット110は、上述の手順とは逆の手順で筐体111の外部へ払出される。
(3)処理炉の構成
続いて、本実施形態に係る処理炉202の構成について図2を用いて説明する。図2は、本実施形態に係る処理炉202の概略構成を示す縦断面図である。本実施形態に係る処理炉202は、複数枚のウエハ200に対して例えば成膜、拡散、アニール等の各種処理を実施する縦型処理炉として構成されている。
本実施形態に係る処理炉202は、複数枚のウエハ200を水平姿勢に積層した状態で収容する処理室201を内部に有する反応管203と、反応管203を支持する支持体としてのマニホールド209とを備えている。主に、反応管203及びマニホールド209により、内部でウエハ200を処理する反応容器が構成される。
反応管203は、例えば石英(SiO)や炭化シリコン(SiC)等の耐熱性を有する非金属材料から構成されている。反応管203は、上端が閉塞され下端が開口された構成となっている。マニホールド209は、例えばSUS等の金属材料で構成され、上端及び下端が開口された円筒形状となっている。反応管203及びマニホールド209は、互いに同心円状に配置されている。マニホールド209は、上端で反応管203の下端を支持するように構成されている。マニホールド209の下端側の開口部209aは、上述したボートエレベータ115が上昇した際に、上述した蓋体としてのシールキャップ219により蓋されるように構成されている。すなわち、シールキャップ219がマニホールド209の開口部209aと当接し、処理室201を閉塞するように構成されている。
なお、マニホールド209と反応管203との間には、これらの間を密閉する第1シール部が構成されている。また、マニホールド209とシールキャップ219との間には、
反応容器の開口部209aがシールキャップ219により蓋されることで、これらの間を密閉する第2シール部が構成される。なお、第1シール部及び第2シール部には、これらの気密性を向上させる排気ラインが設けられている。第1シール部、第2シール部及び排気ラインの構成については後述する。
反応管203内(処理室201内)には、基板支持具としてのボート217が下方から挿入されるように構成されている。反応管203及びマニホールド209の内径は、ウエハ200を装填したボート217の最大外径よりも大きく構成されている。
基板支持具としてのボート217は、例えば石英や炭化シリコン等の耐熱性材料からなり、複数枚のウエハ200を水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて多段に支持するように構成されている。ボート217の下部には、例えば石英や炭化シリコン等の耐熱性材料からなる断熱部材218が複数枚設けられており、後述するヒータ207からの熱がシールキャップ219側に伝わりにくくなるよう構成されている。ボート217は、回転軸255により下方から支持されている。回転軸255は、処理室201内の気密を保持しつつ、シールキャップ219の中心部を貫通するように設けられている。シールキャップ219の下方には、回転軸255を回転させる回転機構267が設けられている。回転機構267により回転軸255を回転させることにより、処理室201内の気密を保持したまま、複数枚のウエハ200を搭載したボート217を回転させることが出来るように構成されている。
反応管203の外周には、反応管203と同心円状に加熱ユニットとしてのヒータ207が設けられている。ヒータ207は円筒形状であり、保持板としてのヒータベース(図示せず)に支持されることにより垂直に据え付けられている。処理室201内には、温度検出器としての温度センサ(図示せず)が設置されている。図示しない温度センサにより検出された温度情報に基づいてヒータ207への通電具合を調整することで、処理室201内を所望の温度分布とすることが可能なように構成されている。
マニホールド209の側壁には、処理ガス供給ノズル233が設けられている。処理ガス供給ノズル233は、垂直部と水平部とを有するL字形状に構成されている。処理ガス供給ノズル233の垂直部は、下流端がボート217の上端付近まで到達するよう処理室201の上部まで延びた構成となっている。処理ガス供給ノズル233の垂直部の下流端(上端)付近には、ガス噴出口が設けられている。処理ガス供給ノズル233の水平部は、マニホールド209の側壁を貫通するように設けられている。
処理ガス供給ノズル233の上流端には、処理ガス供給管(図示しない)の下流端が接続されている。処理ガス供給管には、上流側から順に、例えば成膜ガス、酸化ガス、窒化ガス、エッチングガス、不活性ガス等の処理ガスを供給する処理ガス供給源、流量制御装置、バルブ(いずれも図示しない)が設けられている。処理ガス供給管に設けられたバルブを開けることで、処理ガス供給源から供給された処理ガスを、処理ガス供給ノズル233を介して処理室201内に供給することが可能なように構成されている。
主に、処理ガス供給ノズル233、図示しない処理ガス供給管、処理ガス供給源、流量制御装置及びバルブにより、処理ガス供給ユニットが構成される。
マニホールド209の側壁には、処理ガス排気管231の上流端が接続されている。処理ガス排気管231には、上流側から順に、圧力を検出する圧力検出器(圧力検出部)としての圧力センサ245、圧力調整器としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ251、真空排気装置としての真空ポンプ246が設けられている。APCバルブ251は、弁を開閉することで真空排気・排気停止ができ、さらに
弁を開度調節することが可能な開閉弁である。真空ポンプ246を作動させつつ、圧力センサ245からの圧力情報に基づいてAPCバルブ251の開閉弁の開度を調整することにより、処理室201内を所望の圧力とすることが可能なように構成されている。
主に、処理ガス排気管231、圧力センサ245、APCバルブ251、真空ポンプ246により、処理室201内の雰囲気を排気する処理ガス排気ユニットが構成される。
上述の温度センサ、ヒータ207、処理ガス供給管に設けられた流量制御装置及びバルブ、圧力センサ245、APCバルブ251、真空ポンプ246、回転機構267、ボートエレベータ115等は、制御部としてのコントローラ280に接続されている。コントローラ280により、ヒータ207の温度調整動作、処理ガスの供給開始・停止や流量調整、APCバルブ251の開度調整動作、真空ポンプ246の起動・停止、回転機構267の回転速度調節、ボートエレベータ115の昇降動作の制御等が行なわれる。
(4)シール部及び排気ラインの構成
続いて、上述の第1シール部、第2シール部及び排気ラインの構成について、図3を用いて説明する。図3は、本実施形態に係るシール部及び排気ラインの概略構成図である。
(第1シール部)
第1シール部は、反応管203とマニホールド209との間を、第1密閉部材としてのOリング311a,311bにより密閉するように構成されている。Oリング311a,311bは、反応管203とマニホールド209との間に、Oリング311aが内周側に、Oリング311bが外周側になるよう、同心円状に配置されている。Oリング311aとOリング311bとは、互いに接触することなく所定の間隔を保って配置されている。従って、反応管203とマニホールド209との間には、反応管203の下端と、マニホールド209の上端と、Oリング311a,311bと、により取り囲まれる第1間隙部311cが形成されている。
第1間隙部311cは、後述の排気ラインにより内部が排気され、また、減圧状態を維持可能に構成されている。第1間隙部311c内を減圧状態とすることで、第1間隙部311cの吸引力により、反応管203とマニホールド209とが互いに引き付け合う。これにより、Oリング311a,311bの変形量が大きくなり、反応管203とマニホールド209との間の気密性を高めることができる。このように、第1シール部は、反応管203とマニホールド209との間の気密性を向上させるように構成されている。なお、第1間隙部311c内と外部との圧力差を大きくするほど、反応管203とマニホールド209とが引き付け合う力を大きくでき、気密性を高めることができる。
主に、反応管203の下端、マニホールド209の上端、Oリング311a,311b、及び第1間隙部311cにより、反応管203とマニホールド209との間を密閉する第1シール部が構成される。
(第2シール部)
第2シール部は、マニホールド209とシールキャップ219との間を、第2密閉部材としてのOリング312a,312bにより密閉するように構成されている。Oリング312a,312bは、マニホールド209とシールキャップ219との間に、Oリング312aが内周側に、Oリング312bが外周側になるよう、同心円状に配置されている。Oリング312aとOリング312bとは、互いに接触することなく所定の間隔を保って配置されている。従って、マニホールド209の下端側の開口部209aがシールキャップ219により蓋されると、マニホールド209とシールキャップ219との間に、マニホールド209の下端と、シールキャップ219の上端と、Oリング312a,312b
と、により取り囲まれる第2間隙部312cが形成される。
第2間隙部312cは、後述の排気ラインにより内部が排気され、また、減圧状態が維持可能に構成されている。第2間隙部312c内を減圧状態とすることで、第2間隙部312cの吸引力により、マニホールド209とシールキャップ219とが互いに引き付け合う。これにより、Oリング312a,312bの変形量が大きくなり、マニホールド209とシールキャップ219との間の気密性を高めることができる。このように、第2シール部は、マニホールド209とシールキャップ219との間の気密性を向上させるように構成されている。なお、第2間隙部312c内と外部との圧力差を大きくするほど、マニホールド209とシールキャップ219とが引き付け合う力を大きくでき、気密性を高めることができる。
主に、マニホールド209の下端、シールキャップ219の上端、Oリング312a,312b、第2間隙部312cにより、マニホールド209とシールキャップ219との間を密閉する第2シール部が構成される。
(排気ライン)
排気ラインは、例えばSUS等からなる第1排気管321を備えている。第1排気管321の上流端は、分岐して第1間隙部311c及び第2間隙部312cにそれぞれ接続される。第1排気管321の下流端には、例えばSUS等からなるタンク330が接続されている。タンク330の内径は、第1排気管321の内径よりも大きく構成されている。または、タンク330内の単位長さあたりの容積は、第1排気管321内の単位長さあたりの容積よりも大きく構成されている。タンク330には、例えばSUS等からなる第2排気管322の上流端が接続されている。第2排気管322には、第1バルブとしてのバルブ341が設けられている。第2排気管322の下流端には排気装置350が接続されている。また、第1排気管321には、大気導入管360の下流端が接続されている。大気導入管360には第4バルブとしてのバルブ370が設けられている。
第1シール部及び第2シール部を密閉状態とするには、排気装置350による排気を開始し、バルブ370を閉じ、バルブ341を開くことにより、第1排気管321、タンク330、第2排気管322、バルブ341を介して第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内を排気する。これにより、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内がそれぞれ減圧状態となり、第1シール部及び第2シール部は密閉状態となる。なお、第1間隙部311c及び第2間隙部312cを減圧状態とする際、タンク330内も併せて排気されて減圧状態となる。
また、第1シール部及び第2シール部の密閉状態を解除するには、バルブ341を閉じ、バルブ370を開くことにより、大気導入管360、第1排気管321を介して第1間隙部311c内、第2間隙部312c内へ大気を導入する。これにより、第1間隙部311c内、第2間隙部312c内の圧力が例えば常圧に復帰し、第1シール部及び第2シール部の密閉状態がそれぞれ解除可能となる。なお、大気導入管360からは、大気に限らず不活性ガスを導入するようにしてもよい。
なお、第1シール部及び第2シール部を密閉状態とした後、故障や停電等により排気装置350が不意に停止した場合には、バルブ341を速やかに閉じることで、排気装置350から第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内への大気の逆流を防ぎ、第1シール部及び第2シール部の密閉状態を維持することができる。なお、本実施形態では、バルブ341,370として、電力供給が停止されると自動的に全閉となり、かつ、閉じた状態を維持可能なように構成されたバルブ(ノーマルクローズバルブ)をそれぞれ採用している。これにより、排気装置350が不意に停止した場合であっても、第1間隙部31
1c内及び第2間隙部312c内への大気の逆流を確実に防ぎ、第1シール部及び第2シール部の密閉状態を確実に維持するようにしている。
但し、排気装置350が停止した場合には、バルブ341を閉じたとしても、第1シール部及び第2シール部の気密性が時間の経過と共に徐々に低下してしまう恐れがある。すなわち、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の排気が行われない状態では、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内への処理ガスや大気のリーク等により、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の圧力が少しずつ上昇し、第1シール部及び第2シール部の気密性が徐々に低下してしまう恐れがある。その結果、反応容器外へ処理ガスがリークしたり、反応容器内へ大気がリークしたりする恐れがある。
そこで、本実施形態では、排気ラインに上述のタンク330を設けることで、第1シール部、第2シール部の気密性をより長時間維持するようにしている。すなわち、排気ラインにタンク330を設け、第1間隙部311c及び第2間隙部312cに連通するバルブ341よりも上流側の排気管内の容量を増大させることで、排気が停止された第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内に処理ガスや大気がリークしたとしても、これらの圧力上昇を緩やかにさせ、減圧状態をより長時間に亘って維持するようにしている。別の言い方をすれば、本実施形態では、バルブ341を閉じた後、減圧状態にあるタンク330の吸引力を利用することで、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の減圧状態をより長時間に亘って維持するようにしている。
また、本実施形態では、排気ラインに上述のタンク330を設けることで、反応容器外への処理ガスのリーク、及び反応容器内への大気のリークをそれぞれ抑制するようにしている。すなわち、処理室201内から第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内に処理ガスがリークしたとしても、係る処理ガスは減圧状態にあるタンク330内に吸引されて閉じ込められるため、反応容器外への処理ガスのリークは回避される。また、同様に、反応容器外から第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内に大気がリークしたとしても、係る大気は減圧状態にあるタンク330内に吸引されて閉じ込められるため、反応容器内への大気のリークは回避される。
主に、第1排気管321、タンク330、第2排気管322、バルブ341、排気装置350、大気導入管360、バルブ370により、本実施形態に係る排気ラインが構成される。なお、排気ラインを構成する各部の動作、例えば排気装置350の排気開始・停止やバルブ341,370の開閉動作は、上述のコントローラ280によって制御される。
(4)基板処理工程
次に、例えばDRAM等の半導体装置の製造工程の一工程として実施される基板処理工程について、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態に係る基板処理工程のフロー図である。なお、本実施形態では、基板処理工程として、例えばウエハ200上に形成された膜等をアニール処理する場合を例に挙げて説明する。なお、以下の説明において、基板処理装置101を構成する各部の動作はコントローラ280により制御される。
(基板搬入工程S10)
まず、複数枚のウエハ200をボート217に装填(ウエハチャージ)する。そして、複数枚のウエハ200を保持したボート217を、ボートエレベータ115によって持ち上げて処理室201内に収容(ボートロード)する。そして、シールキャップ219によりマニホールド209の下端側の開口部209aを蓋する。
開口部209aがシールキャップ219により蓋されると、マニホールド209とシールキャップ219との間に、マニホールド209の下端と、シールキャップ219の上端
と、Oリング312a,312bと、により取り囲まれた上述の第2間隙部312cが形成される。なお、反応管203とマニホールド209との間には、反応管203と、マニホールド209と、Oリング312a,312bと、により取り囲まれた上述の第1間隙部311cが予め形成されている。
(シール部密閉工程S20)
続いて、排気装置350による排気を開始し、バルブ370を閉じ、第1バルブとしてのバルブ341を開くことにより、第1排気管321、タンク330、第2排気管322、バルブ341を介して第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内をそれぞれ排気する。これにより、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内がそれぞれ減圧状態となる。
その結果、減圧された第1間隙部311cの吸引力により、反応管203とマニホールド209とが互いに引き付け合う。これにより、Oリング311a,311bの変形量が大きくなり、反応管203とマニホールド209との間の気密性が高まり、第1シール部は密閉状態となる。また、減圧された第2間隙部312cの吸引力により、マニホールド209とシールキャップ219とが互いに引き付け合う。これにより、Oリング312a,312bの変形量が大きくなり、マニホールド209とシールキャップ219との間の気密性が高まり、第2シール部は密閉状態となる。
なお、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の排気は、少なくとも後述する基板搬出工程S60の開始直前まで継続する。これにより、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内に処理ガスや大気がリークしたとしても、リークしたガスは上述の排気ラインにより速やかに排気されるため、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の圧力上昇が抑えられ、第1シール部及び第2シール部の気密状態はそれぞれ維持される。
(温度・圧力調整工程S30)
続いて、処理室201内の圧力調整、処理室201内の温度調整を実施する。すなわち、所望の処理圧力(真空度)となるように、処理室201内を真空ポンプ246により排気する。この際、圧力センサ245で測定した圧力情報に基づき、APCバルブ251の開度をフィードバック制御する。また、ウエハ200の表面が所望の処理温度となるように、温度センサが検出した温度情報に基づき、ヒータ207への通電具合をフィードバック制御する。そして、回転機構267により、ボート217及びウエハ200の回転を開始させる。なお、温度調整、圧力調整、ウエハ200の回転は、後述するアニール工程S40の完了時まで継続する。
(アニール工程S40)
続いて、図示しない処理ガス供給管に設けられたバルブを開けることで、処理ガス供給源から供給された処理ガス(例えばHガス等)の処理ガス供給ノズル233を介した処理室201内への供給を開始する。所定時間が経過したら、バルブを閉じ、処理室201内への処理ガスの供給を停止する。上述の処理温度にてこのような処理を所定時間継続させることにより、ウエハ200に対してアニール処理が実施される。
(大気圧復帰工程S50)
アニール処理の完了後、ヒータ207への通電具合を調整し、処理室201内の温度を所定温度にまで降温する。また、APCバルブ251の弁の開度を調節しながら処理室201内にNガス等の不活性ガスを供給し、処理室201内をパージする。これにより、処理ガス等を処理室201内から排出する。そして、処理室201内への不活性ガスの供給を引き続き行い、処理室201内を大気圧に復帰させる。
(基板搬出工程S60)
続いて、バルブ341を閉じ、バルブ370を開くことにより、大気導入管360、第1排気管321を介して第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内へ大気をそれぞれ導入する。これにより、第1間隙部311c内、第2間隙部312c内の圧力が例えば常圧に復帰し、第1シール部及び第2シール部の密閉状態がそれぞれ解除可能となる。
第1シール部及び第2シール部の密閉状態がそれぞれ解除可能となったら、基板搬入工程S10と逆の手順で、ボートエレベータ115によってシールキャップ219を降下させて処理室201内からボート217を搬出し(ボートアンロード)、アニール処理済のウエハ200をボート217から脱装する(ウエハディスチャージ)。これらの工程を経て、基板処理工程が完了する。
(緊急時の動作)
次に、緊急時の動作について説明する。ここで言う緊急時とは、故障や停電等で排気装置350が不意に停止し、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の排気が行われなくなった場合のことをいう。
第1シール部及び第2シール部を密閉した状態で、故障や停電等により排気装置350が不意に停止した場合には、バルブ341を速やかに閉じる。これにより、排気装置350から第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内への大気の逆流を防ぎ、第1シール部及び第2シール部の密閉状態を維持することができる。なお、本実施形態では、バルブ341,370としてノーマルクローズバルブを採用していることから、バルブ341,370及び排気装置350への電力供給が不意に停止した場合であっても、バルブ341,370が自動的に閉じられ、この状態が維持されるため、第1シール部及び第2シール部の密閉状態が維持される。また、排気装置350が故障等により停止した場合(バルブ341,370への電力供給が停止していない場合)には、コントローラ280が係るエラーを検知して、バルブ341,370を速やかに閉じることで、第1シール部及び第2シール部の密閉状態を維持することができる。
このとき、上述したように、排気ラインにタンク330が設けられることで、第1間隙部311c及び第2間隙部312cに連通するバルブ341よりも上流側の排気管内の容量が増大しており、排気が停止された第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の圧力上昇が緩やかになり、減圧状態をより長時間に亘って維持することができる。すなわち、バルブ341を閉じた後も、減圧状態にあるタンク330の吸引力により第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の排気が継続されるため、減圧状態をより長時間に亘って維持することができる。
また、上述したように、排気ラインにタンク330が設けられることで、処理室201内から第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内にリークした処理ガスは、減圧状態にあるタンク330内に吸引されて閉じ込められる。そのため、反応容器外への処理ガスのリークが回避される。また同様に、反応容器外から第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内にリークした大気も、減圧状態にあるタンク330内に吸引されて閉じ込められる。そのため、反応容器内への大気のリークも回避される。
(5)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、第1シール部が有する第1間隙部311c内を排気ラインにより排気するようにしている。また、第2シール部が有する第2間隙部312c内を排気
ラインにより排気するようにしている。これにより、第1シール部及び第2シール部の気密性をそれぞれ向上させることができる。すなわち、減圧された第1間隙部311c及び第2間隙部312cの吸引力により、反応管203とマニホールド209とが互いに引き付け合う力、及びマニホールド209とシールキャップ219とが互いに引き付け合う力をそれぞれ大きくし、Oリング311a,311b及びOリング312a,312bの変形量を増大させることで、気密性を向上させることができる。
(b)本実施形態によれば、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の排気は、シール部密閉工程S20の後、少なくとも基板搬出工程S60の開始直前まで継続する。これにより、例えば第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内に処理ガスや大気等がリークしたとしても、リークしたガスは上述の排気ラインにより速やかに排気され、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の圧力上昇が抑えられ、第1シール部及び第2シール部の密閉状態をそれぞれ維持することができる。
(c)本実施形態によれば、第1シール部及び第2シール部を密閉状態とした状態で、故障や停電等により排気装置350が不意に停止した場合には、バルブ341を速やかに閉じる。これにより、排気装置350から第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内への大気の逆流を防ぎ、第1シール部及び第2シール部の密閉状態を維持することができる。
(d)本実施形態では、バルブ341,370として、電力供給が停止されると自動的に全閉となり、かつ、閉じた状態を維持可能なように構成されたバルブ(ノーマルクローズバルブ)を採用している。これにより、バルブ341,370及び排気装置350への電源供給が不意に停止した場合であっても、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内への大気の逆流を確実に防ぎ、第1シール部及び第2シール部の密閉状態をより確実に維持できる。また、本実施形態では、無停電電源設備を設けることなく停電対策を行えるため、基板処理装置のコスト増大を回避できる。
(e)本実施形態では、排気ラインに、第1排気管321よりも内径の大きい(もしくは単位長さあたりの容積が大きい)タンク330を設け、第1間隙部311c及び第2間隙部312cに連通するバルブ341よりも上流側の排気管内の容量を増大させている。これにより、排気が停止された第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内に処理ガスがリークしたとしても、これらの圧力上昇を緩やかにさせ、減圧状態をより長時間に亘って維持することができる。言い換えれば、本実施形態では、バルブ341を閉じた後、減圧状態にあるタンク330の吸引力を利用することで、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の減圧状態をより長時間に亘って維持することができる。
(f)本実施形態では、排気ラインにタンク330を設けることで、反応容器外への処理ガスのリーク、及び反応容器内への大気のリークをそれぞれ抑制することができる。すなわち、排気が停止された第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内に処理ガスがリークしたとしても、処理ガスは減圧状態にあるタンク330内に吸引されて閉じ込められるため、反応容器外への処理ガスのリークを回避することができる。特に、処理ガスとして、例えば、爆発性の高いガス、腐食性の高いガス、人体に悪影響を及ぼすガス等を用いる場合には、処理ガスのリークを抑えることで装置の安全性を大幅に向上させることができる。また、同様に、排気が停止された第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内に大気がリークしたとしても、大気は減圧状態にあるタンク330内に吸引されて閉じ込められるため、反応容器内への大気のリークを回避することができる。
<本発明の第2の実施形態>
第1の実施形態では、タンク330内の容量を大きくするほど、第1シール部及び第2
シール部の気密性を維持する上述の効果を高めることができる。しかしながら、タンク330内の容量を大きくすると、減圧状態を得るのに多大な時間を要することになり、シール部密閉工程S20の所要時間が増大し、基板処理の生産性が低下してしまう恐れがある。そこで、本実施形態では、第1排気管321に第2バルブを設け、タンク330内と第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内とを独立して排気できるようにしつつ、シール部密閉工程S20の開始前までにタンク330内を予め減圧するようにしている。
図5は、本実施形態に係るシール部及び排気ラインの概略構成図である。本実施形態では、第1排気管321に第2バルブとしてのバルブ342が設けられている点が、上述の実施形態と異なる。その他は、上述の実施形態と同様である。バルブ342としては、電力供給が停止されると自動的に全開となり、かつ、開いた状態を維持可能なように構成されたバルブ(ノーマルオープンバルブ)を採用している。
本実施形態において、第1シール部及び第2シール部を密閉状態とするには、まず、シール部密閉工程S20の開始前までに、排気装置350による排気を開始し、バルブ342を閉じ、バルブ341を開くことにより、タンク330内を排気して予め減圧しておく。そして、シール部密閉工程S20の開始後は、バルブ370を閉じた状態で、バルブ342を開くことにより、減圧状態とされたタンク330の吸引力を利用しつつ、排気装置350により第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内を排気する。これにより、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内がそれぞれ減圧状態となり、第1シール部及び第2シール部は密閉状態となる。
また、第1シール部及び第2シール部の密閉状態を解除するには、少なくともバルブ342を閉じ、バルブ370を開くことにより、大気導入管360、第1排気管321を介して第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内へ大気をそれぞれ導入する。これにより、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の圧力が例えば常圧に復帰し、第1シール部及び第2シール部の密閉状態がそれぞれ解除可能となる。なお、バルブ341,342を閉じておくことで、タンク330内の減圧状態は維持されている。
また、第1シール部及び第2シール部を密閉状態とした後、故障や停電等により排気装置350が不意に停止した場合には、バルブ341を速やかに閉じることで、排気装置350から第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内への大気の逆流を防ぎ、第1シール部及び第2シール部の密閉状態を維持することができる。このとき、バルブ342を開いた状態を維持することで、減圧状態のタンク330の吸引力を利用した上述の効果(第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の圧力上昇抑制効果)を得ることができる。
本実施形態においても、上述の実施形態と同様の効果を奏する。
さらに、本実施形態によれば、シール部密閉工程S20の開始前までにタンク330内の減圧を予め完了させておくことで、タンク330内の容量を増大させた場合であっても、シール部密閉工程S20の所要時間を短縮でき、基板処理の生産性を向上できる。また、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の排気は、排気装置350によって行うだけでなく、減圧状態とされたタンク330の吸引力を利用するため、より高速に行うことができる。これにより、シール部密閉工程S20完了までの所要時間を低減でき、基板処理の生産性を向上できる。
また、本実施形態によれば、バルブ341,370として上述のノーマルクローズバルブを採用し、バルブ342としてノーマルオープンバルブを採用することで、バルブ341,342,370及び排気装置350への電力供給が不意に停止した場合であっても、
減圧状態のタンク330の吸引力を利用した上述の効果を自動的に得ることができる。
また、本実施形態によれば、第1シール部及び第2シール部の密閉状態を解除する際、少なくともバルブ342を閉じておくことで、タンク330内の減圧状態を維持している。これにより、次に第1シール部及び第2シール部を密閉状態とする際に、タンク330内の排気時間を短縮させることができ、基板処理の生産性を向上できる。
<本発明の第3の実施形態>
上述の実施形態では、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内を排気する経路として、タンク330を介した1系統のみが設けられた場合について説明した。しかしながら、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内を排気する経路は、1系統に限らず複数系統設けられていてもよい。以下、このような構成を備えた実施形態について説明する。
図6は、本実施形態に係るシール部及び排気ラインの概略構成図である。本実施形態に係る排気ラインには、バルブ342より上流側の第1排気管321と、バルブ341より下流側の第2排気管322と、を接続するバイパス管323が設けられている点が、第2の実施形態と異なる。その他は、第2の実施形態と同様である。バイパス管323には、第3バルブとしてのバルブ343が設けられている。バルブ343としては、バルブ341,370と同様にノーマルクローズバルブを採用している。
本実施形態において、第1シール部及び第2シール部を密閉状態とするには、まず、シール部密閉工程S20の開始前までに、排気装置350による排気を開始し、バルブ342,343を閉じ、バルブ341を開くことにより、タンク330内を予め排気して減圧しておく。そして、タンク330内が所定の圧力まで減圧されたら、バルブ341を閉じ、タンク330内の排気を停止する。そして、バルブ341,342,370を閉じたまま、バルブ343を開くことにより、タンク330を介さずに、バイパス管323を介して第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内を直接排気する。
また、第1シール部及び第2シール部の密閉状態を解除するには、例えばバルブ341,342,343を閉じ、バルブ370を開くことにより、大気導入管360、第1排気管321を介して第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内へ大気をそれぞれ導入する。これにより、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の圧力が例えば常圧に復帰し、第1シール部及び第2シール部の密閉状態がそれぞれ解除可能となる。なお、バルブ341,342を閉じておくことで、タンク330内の減圧状態は維持されている。
また、第1シール部及び第2シール部を密閉状態とした後、故障や停電等により排気装置350が不意に停止した場合には、バルブ341を閉じた状態で、さらにバルブ343を速やかに閉じることで、排気装置350から第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内への大気の逆流を防ぎ、第1シール部及び第2シール部の密閉状態を維持する。このとき、バルブ342を開くことで、減圧状態のタンク330の吸引力を利用した上述の効果(第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の圧力上昇抑制効果)を得ることができる。
本実施形態においても、上述の実施形態と同様の効果を奏する。すなわち、本実施形態によれば、シール部密閉工程S20の開始前までにタンク330内の減圧を予め完了させておくことで、タンク330内の容量を増大させた場合であっても、シール部密閉工程S20完了までの所要時間を低減でき、基板処理の生産性を向上できる。
また、本実施形態によれば、シール部密閉工程S20の開始後は、タンク330を介さずに、バイパス管323を介して第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内を直接排気することで、すなわち、タンク330内の排気を並行して行わないことで、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の排気速度を増大させることができ、基板処理の生産性を向上できる。
また、本実施形態によれば、バルブ341,343,370としてノーマルクローズバルブを採用し、バルブ342としてノーマルオープンバルブを採用することで、バルブ341,342,343,370及び排気装置350への電力供給が不意に停止した場合であっても、減圧状態のタンク330の吸引力を利用した上述の効果を自動的に得ることができる。
また、本実施形態によれば、第1シール部及び第2シール部の密閉状態を解除する際、バルブ342,343を閉じておくことで、タンク330内の減圧状態を維持している。これにより、次に第1シール部及び第2シール部を密閉状態とする際に、タンク330内の排気時間を短縮させることができ、基板処理の生産性を向上できる。
(変形例1)
なお、本実施形態は、タンク330内の減圧を完了させた後、バイパス管323のみを介して第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内を排気する場合に限らない。すなわち、タンク330内の減圧を完了させた後、バルブ370を閉じたまま、バルブ341,342,343を開くことにより、バイパス管323を介した排気と、減圧状態のタンク330の吸引力を利用した排気と、を並行して行うようにしてもよい。
(変形例2)
また、本実施形態は、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の排気を開始する前までにタンク330内の減圧を完了させておく場合に限らない。すなわち、タンク330内の予備排気は行わず、シール部密閉工程S20において、排気装置350による排気を開始し、バルブ370を閉じ、バルブ341,342,343を開くことにより、タンク330内の排気と、バイパス管323を介した第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内の排気と、を並行して行うようにしてもよい。
(変形例3)
本実施形態に係る排気ラインは複数の排気経路を有するが、利用する排気経路は、処理ガスの種類により適宜選択するようにしてもよい。すなわち、処理ガスとして、例えば燃焼性、支燃性、有毒性のガス等の取り扱いに注意を要するガスを用いる場合には、タンク330を利用しながら(タンク330内を予め排気するか、或いは並行して排気しながら)第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内を排気するとよい。上述したように、減圧状態のタンク330を利用することで、第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内にリークした処理ガスをタンク330内に吸引させて閉じ込めることができるからである。これに対し、処理ガスとして安全性に影響を及ぼさないガスを用いる場合には、タンク330を利用せず(タンク330内を排気することなく)、バイパス管323のみを利用して第1間隙部311c内及び第2間隙部312c内を排気してもよい。
<本発明の第4の実施形態>
本実施形態は、バイパス管の上流端を第1間隙部311c及び第2間隙部312cにそれぞれ直結させている点が、第3の実施形態とは異なる。図7は、本実施形態に係るシール部及び排気ラインの概略構成図である。図7に示すように、本実施形態に係るバイパス管323aの上流端は、第1排気管321には接続されておらず、分岐して第1間隙部311c及び第2間隙部312cにそれぞれ直結されている。他の構成は、第3の実施形態
と同様である。
本実施形態においても、第3の実施形態と同様の効果を奏する。なお、このような構成は、第1シール部及び第2シール部周辺にそれぞれ十分な設置スペースがある場合に有用である。
<本発明のその他の実施形態>
以上、本発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、シール部を構成する密閉部材は、2重のOリングとして構成される場合に限らず、その一部あるいは両方が金属シール等の他の弾性体により構成されていてもよい。図8は、本発明の他の実施形態に係るシール部の概略構成図である。図8に例示するように、密閉部材は、環状の金属シールが内周側に、Oリングが外周側になるよう同心円状に配置されて構成されている。環状の金属シールとOリングとが互いに接触することなく所定の間隔を保って配置されていれば、反応管203とマニホールド209との間には、反応管203の下端と、マニホールド209の上端と、金属シール411a及びOリング311bと、により取り囲まれた第1間隙部411cが形成される。排気ラインによって第1間隙部411c内を排気して減圧することで、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、例えば、上述の実施形態では、第1間隙部311c及び第2間隙部312cを共通の排気ラインにより並行して排気するようにしていたが、本発明は係る形態に限定されない。すなわち、第1排気管321の分岐した上流端にそれぞれバルブを設け、共通の排気ラインを用いつつ、第1間隙部311c及び第2間隙部312cの排気を切り替えながら個別に行うようにしもよい。また、第1間隙部311c及び第2間隙部312cにそれぞれ独立した排気ラインを設けてもよい。すなわち、必要とする部材が多くなってしまうが、排気管、バルブ、タンク、真空ポンプ等を備える排気ラインを、第1シール部と第2シール部とにそれぞれ独立に設けてもよい。このように構成すると、例えば第1シール部を密閉状態としたまま、第2シール部のみ密閉状態を解除することができる。また、上述の実施形態では、第1間隙部311c及び第2間隙部312cの両方を排気していたが、必要に応じていずれか一方のみを排気してもよいことは言うまでもない。更には、必要に応じて、第1間隙部311cにのみ排気ラインが設けられていてもよく、或いは第2間隙部312cにのみ排気ラインが設けられていてもよい。
また、例えば、反応管203、マニホールド209、シールキャップ219の少なくともいずれかに、固定溝をOリングに沿って設けてもよい。これにより、各Oリングを所定の位置に確実に固定することができる。また、各Oリングが溝の側壁も接することにより、反応管203、マニホールド209、シールキャップ219とOリングとの接触面積を大きくすることができ、気密性を向上させることができる。
また、上従の実施形態では、シール部密閉工程S20と温度・圧力調整工程S30とを順に行うようにしているが、これらを並行して行うようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、基板処理工程の1つとしてウエハ200にアニール処理を実施する例について説明したが、本発明はこのような実施形態には限られない。例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、ALD(Atomic Layer Deposition)法等を用いた成膜処理や、拡散処理、酸化処理、窒化処理、エッチング処理等、気密に閉塞されるべき処理室内に処理ガスを供給して基板を処理する基板処理工程全般に適用可能である。
<本発明の好ましい態様>
以下に本発明の望ましい態様について付記する。
[付記1]
本発明の第1の態様は、
少なくとも一端に開口部を有し、内部で基板を処理する反応容器と、
前記反応容器の前記開口部を蓋する蓋体と、
前記反応容器と前記蓋体との間に設けられる密閉部材と、
前記蓋体が前記開口部を蓋した状態で、前記反応容器と前記蓋体と前記密閉部材とで取り囲まれ、内部を減圧状態に維持可能に構成される間隙部と、
前記間隙部に接続される第1排気管と、
前記第1排気管に接続され、内部を減圧状態に維持可能に構成されるタンクと、
前記タンクに接続される第2排気管と、
前記第2排気管に設けられる第1バルブと、
前記第2排気管に前記第1バルブを介して接続される排気装置と、を備える基板処理装置である。
[付記2]
好ましくは、前記第2排気管の前記第1バルブは、電源供給が遮断されると閉じた状態を維持可能なように構成されている。
[付記3]
また、好ましくは、前記第1排気管と前記タンクとの間には第2バルブが設けられている。
[付記4]
また好ましくは、前記第1バルブは、電源供給が遮断されると閉じた状態を維持可能なように構成され、
前記第1排気管の前記第2バルブは、電源供給が遮断されると開いた状態を維持可能なように構成されている。
[付記5]
また好ましくは、前記第2バルブより上流側の前記第1排気管と、前記第1バルブより下流側の前記第2排気管と、を接続するバイパス管と、
前記バイパス管に設けられる第3バルブと、を備える。
[付記6]
また好ましくは、前記間隙部と、前記第1バルブより下流側の前記第2排気管と、を接続するバイパス管と、
前記バイパス管に設けられる第3バルブと、を備える。
[付記7]
また好ましくは、前記第2排気管の前記第1バルブ、及び前記バイパス管の前記第3バルブは、電源供給が遮断されると閉じた状態を維持可能なようにそれぞれ構成され、
前記第1排気管の前記第2バルブは、電源供給が遮断されると開いた状態を維持可能なように構成されている。
[付記8]
本発明の第2の態様は、
上端が閉塞し下端が開口し、基板を処理する処理室を内部に有する反応管と、
上端及び下端が開口し、上端で前記反応管の下端を支持する支持体と、
前記支持体の下端と当接し、前記処理室を閉塞する蓋体と、
前記反応管と前記支持体との間、若しくは前記支持体と前記蓋体との間を密閉部材により密閉するシール部と、
前記密閉部材を上下に挟む部材と前記密閉部材とで取り囲まれる間隙部内を排気することで、前記シール部の気密性を向上させる排気ラインと、を有し、
前記排気ラインは、
上流端が前記間隙部に接続される排気管と、
前記排気管の下流端に接続される排気装置と、
前記排気管内の容積を増大させるタンクと、を有する基板処理装置である。
[付記9]
本発明の第3の態様は、
上端が閉塞し下端が開口し、基板を処理する処理室を内部に有する反応管と、
上端及び下端が開口し、上端で前記反応管の下端を支持する支持体と、
前記支持体の下端と当接し、前記処理室を閉塞する蓋体と、
前記反応管と前記支持体との間、若しくは前記支持体と前記蓋体との間を密閉部材により密閉するシール部と、
前記密閉部材を上下に挟む部材と前記密閉部材とで取り囲まれる間隙部内を排気することで、前記シール部の気密性を向上させる排気ラインと、を有し、
前記排気ラインは、
上流端が前記間隙部に接続される排気管と、
前記排気管の下流端に接続される排気装置と、
前記排気管に設けられる第1バルブと、
前記第1バルブより上流側の前記排気管内の容積を増大させるタンクと、を有する基板処理装置である。
[付記10]
本発明の第4の態様は、
上端が閉塞し下端が開口し、基板を処理する処理室を内部に有する反応管と、
上端及び下端が開口し、上端で前記反応管の下端を支持する支持体と、
前記支持体の下端と当接し、前記処理室を閉塞する蓋体と、
前記反応管と前記支持体との間に設けられる第1密閉部材により、前記反応管と前記支持体との間を密閉する第1シール部と、
前記支持体と前記蓋体との間に設けられる第2密閉部材により、前記支持体と前記蓋体との間を密閉する第2シール部と、
前記反応管と前記支持体と前記第1密閉部材とで取り囲まれる第1間隙部内、及び前記支持体と前記蓋体と前記第2密閉部材とで取り囲まれる第2間隙部内をそれぞれ排気することで、前記第1シール部及び前記第2シール部の気密性をそれぞれ向上させる排気ラインと、を有し、
前記排気ラインは、
上流端が前記第1間隙部及び前記第2間隙部にそれぞれ接続される排気管と、
前記排気管の下流端に接続される排気装置と、
前記排気管に設けられる第1バルブと、
前記第1バルブより上流側の前記排気管内の容積を増大させるタンクと、を有する基板処理装置である。
[付記11]
本発明の第5の態様は、
反応容器内に基板を搬入し、蓋体により前記反応容器の開口部を蓋し、前記反応容器と、前記蓋体と、前記反応容器と前記蓋体との間に設けられた密閉部材と、で取り囲まれた間隙部を形成する工程と、
前記間隙部に接続された第1排気管と、前記第1排気管に接続されたタンクと、前記タンクに接続された第2排気管と、前記第2排気管に設けられた第1バルブと、を介して前記第2排気管に接続された排気装置により前記タンク内及び前記間隙部内を排気し、前記タンク内及び前記間隙部内をそれぞれ減圧状態に維持することで、前記反応容器と前記蓋体との間を密閉させる工程と、
密閉させた前記反応容器内にガスを供給して前記基板を処理する工程と、を有する半導体装置の製造方法である。
[付記12]
好ましくは、前記間隙部内を大気圧に復帰させてから前記蓋体を前記反応容器の開口部から外し、前記反応容器内から前記基板を搬出する工程を有する。
[付記13]
また好ましくは、電源供給が遮断されたときに、前記第2排気管の前記第1バルブを閉じ、減圧状態とされた前記タンクの吸引力を利用することで前記間隙部内の圧力上昇を抑制する工程を有する。
[付記14]
本発明の第6の態様は、
反応容器内に基板を搬入し、蓋体により前記反応容器の開口部を蓋し、前記反応容器と、前記蓋体と、前記反応容器と前記蓋体との間に設けられた密閉部材と、で取り囲まれた間隙部を形成する工程と、
前記間隙部に接続された第1排気管と、前記第1排気管に設けられた第2バルブと、前記第1排気管に接続されたタンクと、前記タンクに接続された第2排気管と、前記第2排気管に設けられた第1バルブと、前記第2排気管に前記第1バルブを介して接続された排気装置と、を用い、前記第1排気管の第2バルブを閉じた状態で、前記第2排気管の前記第1バルブを開いて前記タンク内を排気して減圧状態にした後、前記第1排気管の前記第2バルブを開き、減圧状態とされた前記タンクの吸引力を利用しつつ前記排気装置により前記間隙部内を排気し、前記タンク内及び前記間隙部内をそれぞれ減圧状態に維持することで、前記反応容器と前記蓋体との間を密閉させる工程と、
密閉された前記反応容器内にガスを供給して前記基板を処理する工程と、を有する半導体装置の製造方法である。
[付記15]
好ましくは、電源供給が遮断されたときに、前記第2排気管の前記第1バルブを閉じると共に、前記第1排気管の前記第2バルブを開き、減圧状態とされた前記タンクの吸引力を利用することで前記間隙部内の圧力上昇を抑制する工程を有する。
[付記16]
本実施形態の第7の態様は、
反応容器内に基板を搬入し、蓋体により前記反応容器の開口部を蓋し、前記反応容器と、前記蓋体と、前記反応容器と前記蓋体との間に設けられた密閉部材と、で取り囲まれた間隙部を形成する工程と、
前記間隙部に接続された第1排気管と、前記第1排気管に設けられた第2バルブと、前記第1排気管に接続されたタンクと、前記タンクに接続された第2排気管と、前記第2排気管に設けられた第1バルブと、前記第2バルブより上流側の前記第1排気管と、前記第1バルブより下流側の前記第2排気管と、を接続するバイパス管と、前記バイパス管に設
けられた第3バルブと、前記第2排気管に前記第1バルブを介して接続された排気装置とを用い、前記第1排気管の前記第2バルブ及び前記第2排気管の前記第1バルブを閉じた状態で、前記バイパス管の前記第3バルブを開き、前記バイパス管を介して前記間隙部内を排気し、前記間隙部内を減圧状態に維持することで、前記反応容器と前記蓋体との間を密閉させる工程と、
密閉された前記反応容器内にガスを供給して前記基板を処理する工程と、を有する半導体装置の製造方法である。
[付記17]
本実施形態の第8の態様は、
反応容器内に基板を搬入し、蓋体により前記反応容器の開口部を蓋し、前記反応容器と、前記蓋体と、前記反応容器と前記蓋体との間に設けられた密閉部材と、で取り囲まれた間隙部を形成する工程と、
前記間隙部に接続された第1排気管と、前記第1排気管に設けられた第2バルブと、前記第1排気管に接続されたタンクと、前記タンクに接続された第2排気管と、前記第2排気管に設けられた第1バルブと、前記第2バルブより上流側の前記第1排気管と、前記第1バルブより下流側の前記第2排気管と、を接続するバイパス管と、前記バイパス管に設けられた第3バルブと、前記第2排気管に接続された排気装置とを用い、前記第1排気管の前記第2バルブを閉じた状態で、前記第2排気管の前記第1バルブを開き、前記タンク内を排気し、前記タンク内を減圧状態にするとともに前記バイパス管の前記第3バルブを開き、前記バイパス管を介して前記間隙部内を排気し、前記間隙部内を減圧状態に維持することで、前記反応容器と前記蓋体との間を密閉させる工程と、
密閉された前記反応容器内にガスを供給して前記基板を処理する工程と、を有する半導体装置の製造方法である。
[付記18]
本実施形態の第9の態様は、
反応容器内に基板を搬入し、蓋体により前記反応容器の開口部を蓋し、前記反応容器と、前記蓋体と、前記反応容器と前記蓋体との間に設けられた密閉部材と、で取り囲まれた間隙部を形成する工程と、
前記間隙部に接続された第1排気管と、前記第1排気管に設けられた第2バルブと、前記第1排気管に接続されたタンクと、前記タンクに接続された第2排気管と、前記第2排気管に設けられた第1バルブと、前記第2バルブより上流側の前記第1排気管と、前記第1バルブより下流側の前記第2排気管と、を接続するバイパス管と、前記バイパス管に設けられた第3バルブと、前記第2排気管に前記第1バルブを介して接続された排気装置とを用い、前記第1排気管の前記第2バルブ及び前記第2排気管の前記第1バルブを開き、前記タンクを介して前記間隙部内を排気すると共に、前記バイパス管の前記第3バルブを開き、前記バイパス管を介して前記間隙部内を排気し、前記タンク内及び前記間隙部内をそれぞれ減圧状態に維持することで、前記反応容器と前記蓋体との間を密閉させる工程と、
密閉された前記反応容器内にガスを供給して前記基板を処理する工程と、を有する半導体装置の製造方法である。
[付記19]
好ましくは、
電源供給が遮断されたときに、前記第2排気管の前記第1バルブ及び前記バイパス管の前記第3バルブをそれぞれ閉じると共に、前記第1排気管の前記第2バルブを開き、減圧状態とされた前記タンクの吸引力を利用することで前記間隙部内の圧力上昇を抑制する工程を有する。
200 ウエハ(基板)
219 シールキャップ(蓋体)
321 第1排気管
322 第2排気管
330 タンク
341 バルブ(第1バルブ)
350 排気装置
311a,311b,312a,312b Oリング(密閉部材)
311c 第1間隙部(間隙部)
312c 第2間隙部(間隙部)

Claims (2)

  1. 少なくとも一端に開口部を有し、内部で基板を処理する反応容器と、
    前記反応容器の前記開口部を蓋する蓋体と、
    前記反応容器と前記蓋体との間に設けられる密閉部材と、
    前記蓋体が前記開口部を蓋した状態で、前記反応容器と前記蓋体と前記密閉部材とで取り囲まれ、内部を減圧状態に維持可能に構成される間隙部と、
    前記間隙部に接続される第1排気管と、
    前記第1排気管に接続され、内部を減圧状態に維持可能に構成されるタンクと、
    前記タンクに接続される第2排気管と、
    前記第2排気管に設けられる第1バルブと、
    前記第2排気管に前記第1バルブを介して接続される排気装置と、を備える
    ことを特徴とする基板処理装置。
  2. 反応容器内に基板を搬入し、蓋体により前記反応容器の開口部を蓋し、前記反応容器と、前記蓋体と、前記反応容器と前記蓋体との間に設けられた密閉部材と、で取り囲まれた間隙部を形成する工程と、
    前記間隙部に接続された第1排気管と、前記第1排気管に接続されたタンクと、前記タンクに接続された第2排気管と、前記第2排気管に設けられた第1バルブと、を介して前記第2排気管に接続された排気装置により前記タンク内及び前記間隙部内を排気し、前記タンク内及び前記間隙部内をそれぞれ減圧状態に維持することで、前記反応容器と前記蓋体との間を密閉させる工程と、
    密閉された前記反応容器内にガスを供給して前記基板を処理する工程と、を有する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013183494A1 (ja) 2012-06-06 2013-12-12 国立大学法人 岡山大学 好中球活性化に起因する疾患の治療薬、治療方法及び検査方法
KR20180089036A (ko) 2017-01-31 2018-08-08 김태진 레이저 가공을 이용한 현판 및 이를 제조하는 방법
WO2023223991A1 (ja) * 2022-05-19 2023-11-23 株式会社ニューフレアテクノロジー 半導体製造装置のメインテナンス方法

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