JP2012128057A - プロジェクター、及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のプロジェクターに共通暗証番号を設定する場合、1台でも暗証番号(共通暗証番号)がわかってしまうとすべてのプロジェクターが盗難にあってしまう虞がある。
【解決手段】プロジェクターの設定変更操作検出がされ(S201)、暗証番号保護設定がされているとき(S202、Y)、認証モードが各プロジェクター共通のサブ暗証番号で認証したサブモードか、固有のメイン暗証番号で認証したメインモードかを判定する(S203)。認証モードがメインモードであるとき(S203、N)は、設定変更処理を行い(S207)、認証モードがサブモードのとき(S203、Y)は、警告を報知して(S204)、サブ暗証番号での認証を無効とし(S205)、電源をオフ処理(S206)する。
【選択図】図6

Description

本発明は、プロジェクター、及びその制御方法に関する。
近年、可搬型のプロジェクターにおいて、盗難防止(セキュリティー)を目的として、プロジェクターを使用する際に、ユーザーに暗証番号(パスワード)を入力させて、ユーザーの認証を行うものが増えてきている(非特許文献1参照)。
また、電源オン時に、所定のキー操作によって認証を行うものが、特許文献1、特許文献2等に開示されている。このようなプロジェクターを使用するためには、装置本体に備わる操作部(操作パネル)や、装置本体を遠隔操作するためのリモートコントローラー(リモコン)に対して所定のシーケンスの操作(例えば、暗証番号の入力操作)を行う必要がある。
特開2005−338604号公報 特開2010−19956号公報
セイコーエプソン(株)製、EB−1952W/EB−1920W/EB−1915/EB−1920プロジェクター取扱説明書、45ページ〜48ページ
しかしながら、学校や企業など、複数の場所に複数のプロジェクターを設置する場合では、それぞれのプロジェクターにそれぞれ異なった個別暗証番号を設定することが一般的であり、ユーザーが全部の暗証番号を覚えきれないという課題がある。他方で、複数のプロジェクターに共通暗証番号を設定する場合では、1台でも暗証番号(共通暗証番号)がわかってしまうとすべてのプロジェクターが盗難にあってしまう虞があるという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかるプロジェクターは、プロジェクターを認証する個別暗証番号または共通暗証番号の入力を受け付ける入力手段と、前記プロジェクターの設定情報を設定する設定手段と、個別暗証番号と共通暗証番号とを記憶する第1の記憶手段と、前記入力手段が受け付けた、前記個別暗証番号または前記共通暗証番号で認証する認証手段と、前記認証手段によって認証された場合、画像を投写する投写手段と、前記個別暗証番号または前記共通暗証番号のいずれでも前記プロジェクターを認証できる第1の状態と、前記個別暗証番号で前記プロジェクターを認証できる第2の状態と、を取りうるよう、前記プロジェクターを制御する制御手段と、を備えたプロジェクターであって、前記設定手段によって前記設定情報が所定の変更がなされたとき、前記制御手段は、前記プロジェクターが前記第1の状態の場合、前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させることを特徴とする。
また、本適用例にかかるプロジェクターの制御方法は、プロジェクターを認証する個別暗証番号または共通暗証番号の入力を受け付ける入力工程と、前記プロジェクターの設定情報を設定する設定工程と、前記入力工程によって受け付けた前記個別暗証番号または前記共通暗証番号で認証する認証工程と、前記認証工程によって認証された場合、画像を投写する投写工程と、有するプロジェクターの制御方法であって、前記個別暗証番号または前記共通暗証番号のいずれでも認証可能な第1の状態と、前記個別暗証番号のみで認証可能な第2の状態とを選択する工程と、前記設定工程によって、前記設定情報が所定の変更がなされたかどうか判断する第1の判断工程と、前記第1の判断工程によって、前記設定情報の所定の変更がなされたと判断したとき、前記プロジェクターが前記第1の状態の場合は、前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させる工程と、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、個別暗証番号または共通暗証番号のいずれでもプロジェクターを認証する第1の状態と、個別暗証番号でプロジェクターを認証する第2の状態とのいずれかでプロジェクターが認証される。そのため、例えば、一般ユーザーには複数のプロジェクターに共通の共通暗証番号を公開するという第1の状態におくことにより、複数のプロジェクターを、同様に使用することができる。一方、正規でないユーザー(非正規ユーザー)がプロジェクターを持ち出して、プロジェクターの設定変更を行った場合には、共通暗証番号での認証が無効の状態(第2の状態)に遷移するため、プロジェクター個々に設定されていて非公開の個別暗証番号でのみ認証できるため、非正規ユーザーでの使用を防止することができる。
[適用例2]上記適用例にかかるプロジェクターにおいて、前記所定の変更は、前記プロジェクターの設置情報が、天吊設置から正置設置への変更であることを特徴とする。
本適用例によれば、天吊設置されているプロジェクターを非正規ユーザーが持ち出した場合には、天吊設置のための特殊作業が不要な正置きに設置状態を変更するのが通常である。従って、設置情報が変更するので、第1の状態が、第2の状態に遷移される。非正規ユーザーは、それぞれのプロジェクターに設定されている個別暗証番号を知りえないため、投写することができず、不正防止を行うことができる。設定手段により、各種の設定・変更することはできるが、天吊設置状態から正置設置状態への変更は、メニューや画面が上下反転して表示されることと、冷却モードが変更されるので、この変更をなさずにユーザーがプロジェクターを使用することが大変困難であり、盗難・不正防止の抑止力が大きいという効果を奏する。
[適用例3]上記適用例にかかるプロジェクターにおいて、前記第1の状態において、前記共通暗証番号によって認証された場合であって、前記設定手段により、前記プロジェクターの設定情報の前記所定の変更がなされたとき、前記制御手段は、警告を報知し、前記第2の状態に前記プロジェクターを遷移させてプロジェクター電源をオフすることを特徴とする。
また、上記適用例にかかるプロジェクターの制御方法において、さらに、前記個別暗証番号によって認証されたか、共通暗証番号によって認証されたかどうか判断する第2の判断工程を備え、前記第2の判断工程で、前記共通暗証番号によって認証されたと判断され、かつ、前記第1の判断工程で、前記プロジェクターの設定情報の前記所定の変更がなされたと判断したとき、警告を報知する工程と、前記第2の状態に前記プロジェクターを遷移させる工程と、プロジェクター電源をオフする工程と、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、共通暗証番号で認証された場合であって、プロジェクターの設定情報に所定の変更がなされたとき、例えばプロジェクターの投写画面に警告メッセージを表示したり、プロジェクター内蔵のスピーカーから警告音を鳴らしたり、プロジェクターの筐体に着いているLED(発光ダイオード)などを点滅させるなどしてユーザーに警告を報知し、さらに、個別暗証番号のみで認証可能な状態(第2の状態)になって電源オフされる。
その後、第2の状態で電源オンするときは、個別暗証番号でないとプロジェクターの認証ができないが、非正規ユーザーは個別暗証番号を知りえないため、盗難防止の目的を果たすことができる。
[適用例4]上記適用例にかかるプロジェクターにおいて、前記個別暗証番号によって認証されたとき、前記制御手段は、前記共通暗証番号の有効または無効の設定、及び前記共通暗証番号設定を行うことが可能であることを特徴とする。
本適用例によれば、個別暗証番号で認証された場合は、共通暗証番号の有効、無効の設定、共通暗証番号の設定も行うことができる。
また、個別暗証番号を個別に設定して、特定の管理者のみが管理することで、通常の使用による利便性と、盗難などの不正使用の防止を両立することができる。
[適用例5]本適用例にかかるプロジェクターの制御方法は、プロジェクターを認証する個別暗証番号または共通暗証番号の入力を受け付ける入力工程と、前記プロジェクターの設定情報を設定する設定工程と、前記入力工程によって受け付けた前記個別暗証番号または前記共通暗証番号で認証する認証工程と、を有するプロジェクターの制御方法であって、前記設定工程によって、前記設定情報が所定の変更がなされたかどうか判断する第1の判断工程と、前記認証工程によって前記いずれかの暗証番号が認証されたとき、前記個別暗証番号で認証された第1の認証モードか、前記共通暗証番号で認証された第2の認証モードかを判断する第2の判断工程と、前記第2の判断工程によって、前記認証モードが前記第2の認証モードであると判断されたとき、警告を報知し、前記共通暗証番号での認証を無効に設定する工程と、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、設定情報の所定の変更がなされた場合、共通暗証番号で認証された第2の認証モードであるときは、その後共通暗証番号での認証を無効にするため、非正規ユーザーにより使用されたとしても、設定情報の変更が検出されると、共通暗証番号での認証が不可となり、非正規ユーザーによる不正な使用を防止することができる。
[適用例6]本適用例にかかるプロジェクターの制御方法は、プロジェクターを認証する個別暗証番号または共通暗証番号の入力を受け付ける入力工程と、前記プロジェクターの設定情報を設定する設定工程と、前記入力工程によって受け付けた前記個別暗証番号または前記共通暗証番号で認証する認証工程と、を有するプロジェクターの制御方法であって、前記設定工程によって、前記設定情報が所定の変更がなされたかどうか判断する第1の判断工程と、前記認証工程によって前記いずれかの暗証番号が認証されたとき、前記個別暗証番号で認証された第1の認証モードか、前記共通暗証番号で認証された第2の認証モードかを判断する第2の判断工程と、前記第2の判断工程によって、前記認証モードが前記第1の認証モードであると判断されたとき、前記設定工程による前記所定の変更を行う変更工程と、を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、正規ユーザーによる正当な使用を保証することができる。
本実施形態のプロジェクターを示す斜視図である。 プロジェクターの概略構成を示すブロック図である。 操作パネルを示す平面図である。 リモコンを示す平面図である。 プロジェクターの起動時の動作、即ちオン操作がなされた際のプロジェクターの動作を説明するためのフローチャートである。 プロジェクターの動作中(例えば画像をスクリーンに投写している状態)における、設定状態が変更されたときのフローチャートである。
以下、外部から入力される画像信号に基づく画像(以降、「入力画像」という。)を投写して、スクリーンや壁面等の投写面にこの入力画像を表示するプロジェクターについて説明する。本実施形態のプロジェクターは、暗証番号を用いてユーザー認証を行うユーザー認証機能を備えており、この認証結果に基づいて、プロジェクターの使用(入力画像の表示)を許可したり、禁止したりすることができる。
図1は、本実施形態のプロジェクターを示す斜視図である。図1に示すように、プロジェクター1は、可搬型であって、装置本体が筐体2に収納された構成を有している。筐体2の前面2fには、投写面S(図2参照)に画像を投写する投写レンズ13が露出しており、筐体2の上面2tには、プロジェクター1に対して各種指示を行うための操作パネル22が備えられている。また、プロジェクター1は、リモコン23による遠隔操作も可能になっており、筐体2の前面2fには、リモコン23から送信される赤外線の操作信号を受信するための操作信号受信部24が設けられている。なお、筐体2の背面(図示せず)には、複数の入力端子25a(図2参照)が備えられており、パーソナルコンピューターや各種映像再生装置等、外部の画像供給装置(入力ソース)から画像信号を入力可能になっている。
図2は、プロジェクター1の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、プロジェクター1は、画像投写部10、制御部20、記憶部21、操作パネル22、リモコン23、操作信号受信部24、画像信号入力部25、入力選択部26、画像信号検知部27、画像処理部28、OSD(On Screen Display)処理部30、電源回路31、光源制御部32等で構成されている。
画像投写部10は、光源11、光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12B、投写光学系としての投写レンズ13、ライトバルブ駆動部14等を含んでいる。画像投写部10は、表示部に相当するものであり、光源11から射出された光を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bで変調して画像を形成し、この画像を投写レンズ13から投写して投写面Sに表示する。
光源11は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等からなる放電型の光源ランプ11aと、光源ランプ11aが放射した光を液晶ライトバルブ12R,12G,12B側に反射するリフレクター11bとを含んで構成されている。光源11から射出された光は、図示しないインテグレーター光学系によって輝度分布が略均一な光に変換され、図示しない色分離光学系によって光の3原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光成分に分離された後、それぞれ液晶ライトバルブ12R,12G,12Bに入射する。
液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、一対の透明基板間に液晶が封入された液晶パネル等によって構成される。液晶ライトバルブ12R,12G,12Bには、マトリックス状に配列された複数の画素が形成されており、液晶に対して画素毎に駆動電圧を印加可能になっている。ライトバルブ駆動部14が、入力される画像信号に応じた駆動電圧を各画素に印加すると、各画素は、画像信号に応じた光透過率に設定される。このため、光源11から射出された光は、この液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを透過することによって変調され、画像信号に応じた画像が色光毎に形成される。形成された各色の画像は、図示しない色合成光学系によって画素毎に合成されてカラー画像となった後、投写レンズ13から拡大投写される。
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)や、各種データ等の一時記憶に用いられるRAM(Random Access Memory)等を備え、記憶部21に記憶されている制御プログラムに従って動作することによりプロジェクター1の動作を統括制御する。つまり、制御部20は、記憶部21とともにコンピューターとして機能する。
記憶部21は、マスクROM(Read Only Memory)や、フラッシュメモリー、FeRAM(Ferroelectric RAM:強誘電体メモリー)等の不揮発性のメモリーにより構成されている。記憶部21には、プロジェクター1の動作を制御するための制御プログラムや、プロジェクター1の動作条件等を規定する各種設定データ等が記憶されている。また、本実施形態の記憶部21は、第1の記憶部21A、第2の記憶部21B、第3の記憶部21Cに分かれている。
第1の記憶部21Aには、ユーザー認証を行う際に参照され、個々のプロジェクター1にそれぞれ設定されているメイン暗証番号(個別暗証番号)と、複数のプロジェクターに共通して設定されているサブ暗証番号(共通暗証番号)とが、暗証番号情報として記憶されている。なお、この暗証番号は、例えば4桁の数字からなり、ユーザーによって任意の値に設定することが可能になっている。
第2の記憶部21Bには、メイン暗証番号で認証したか、それとも、サブ暗証番号で認証したか、のいずれで認証したかの情報が記憶されている。
プロジェクター1の電源オン時に、サブ暗証番号によって認証したとき、プロジェクター1の認証モードがサブモードに設定される(図5、ステップS108)。
サブモードに設定されている状態で、プロジェクター1の設定情報の所定の変更がなされたとき(図6、ステップS201)、プロジェクター1は、たとえば投写画面に警告メッセージを表示したり、プロジェクター1の内蔵するスピーカー(図示せず)を鳴らすことや、プロジェクターの筐体2に取り付けられたLED(発光ダイオード、図示せず)によって、ユーザーに警告を報知したりする(図6、ステップS204)。
そして、プロジェクター1は、サブ暗証番号での認証が禁止され(図6、ステップS205)、メイン暗証番号でしか認証できない状態となる。
第3の記憶部21Cには、プロジェクター1が、メイン暗証番号でもサブ暗証番号のいずれでも認証できる状態(第1の状態)にあるか、それとも、メイン暗証番号のみでしか認証できない状態(第2の状態)にあるかが、記憶されている。
操作パネル22及びリモコン23は、ユーザーからの入力操作を受け付ける入力操作部に相当するものであり、ユーザーがプロジェクター1に対して各種指示を行うための複数の操作キーを備えている。
図3は、操作パネル22を示す平面図であり、図4は、リモコン23を示す平面図である。図3に示すように、操作パネル22が備える操作キーとしては、電源のオンとオフとを切り換えるための電源キー41、入力ソースを切り換えるための入力切換キー42、各種設定を行うためのメニュー画像を表示させるメニューキー43、メニュー画像における項目の選択等に用いられる4つの方向キー44、メニュー画像において選択された項目を決定するための決定キー45、動作の取消等を指示する取消キー46がある。
また、図4に示すように、リモコン23は、操作パネル22の操作キー(電源キー41〜取消キー46)とそれぞれ同一の用途に用いられる、電源キー51、入力切換キー52、メニューキー53、方向キー54、決定キー55、及び取消キー56を備えている。さらに、リモコン23には、0〜9の各数字に対応し、暗証番号等の入力を行うための10個の数字キー57等が備えられており、操作パネル22を用いた場合に比べて多くの指示を行うことが可能になっている。
操作パネル22または、リモコン23のキー入力の設定手段によって、プロジェクター1の設定状態を設定したり、変更させたりすることができる。たとえば、プロジェクター1の設置状態が、天吊設置状態から正置設置状態に変化した場合に、OSD処理部30によってメニューを表示し、プロジェクター1の設定状態を変更させることが必要となる。
変更された設定情報は、記憶部21に記憶される。設定情報の例としては、標高の低い場所に設置された低地モードか、標高の高い場所に設置された高地モードかの設定や、メッセージ・メニューの言語の設定、ダイレクトパワーオン・オフの設定などである。
図2に戻って、ユーザーが操作パネル22の各種操作キーを操作すると、操作パネル22は、操作された操作キーに応じた操作信号を制御部20に出力する。また、ユーザーがリモコン23の各種操作キーを操作すると、リモコン23は、操作された操作キーに応じた赤外線の操作信号を発し、操作信号受信部24がこれを受信して制御部20に伝達する。
画像信号入力部25は、入力ソースとの間でケーブルを介した接続がなされる複数の入力端子25aを備えている。画像信号入力部25が備える入力端子25aとしては、例えば、コンピューター等と接続されるVGA端子、映像再生装置等と接続されるビデオ端子(RCA端子)やS−ビデオ端子、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)端子等があり、これらには、アナログRGB信号やコンポジット信号、S−ビデオ信号等、動画を表す各種形式の画像信号が入力される。各入力端子25aに入力された画像信号は、入力選択部26に供給される。
入力選択部26は、複数の入力端子25aのうち、制御部20の指示に基づく1つの入力端子25aを選択し、この入力端子25aに入力される画像信号を画像処理部28に出力する。ユーザーが、操作パネル22やリモコン23に備わる入力切換キー42,52(図3、図4参照)を操作して所望の入力端子25aを指定すると、制御部20は、この入力端子25aに入力されている画像信号が画像処理部28に出力されるよう、入力選択部26に指示をする。
画像信号検知部27は、画像信号入力部25から入力選択部26に向けて出力される画像信号を検出することにより、各入力端子25aに画像信号が入力されているか否かを検知し、検知結果を表す検知信号を制御部20に出力する。
画像処理部28は、RAM等により構成されたフレームメモリー28aを備えている。そして、入力選択部26から入力される各種形式の画像信号を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bの各画素の階調を表す画像情報に変換し、フレーム(画面)単位でフレームメモリー28aに記憶する。ここで、変換された画像情報は、R、G、Bの色光別になっており、各液晶ライトバルブ12R,12G,12Bのすべての画素に対応する複数の画素値によって構成されている。
画素値とは、対応する画素の光透過率を定めるものであり、この画素値によって、各画素から射出する光の強弱(階調)が規定される。さらに、画像処理部28は、制御部20の指示に基づき、変換した画像情報に対して、明るさ、コントラスト、シャープネス、色合い等を調整するための画質調整処理等を行い、フレームメモリー28a内の画像情報を更新する。そして、すべての処理を終えた画像情報をフレーム単位でOSD処理部30に出力する。
さらに、画像処理部28は、制御部20の指示に基づいて、青色の無地画像(以降、「初期画像」と呼ぶ。)を表す画像情報(初期画像情報)をOSD処理部30に出力可能となっている。画像処理部28は、制御部20からこの指示を受けると、赤色光及び緑色光用の液晶ライトバルブ12R,12Gのすべての画素の光透過率を最小とし、青色光用の液晶ライトバルブ12Bのすべての画素の光透過率を最大とする画像情報を生成し、OSD処理部30に出力する。
OSD処理部30は、制御部20の指示に基づいて、投写すべき画像(入力画像)の、保存ができる。
光源制御部32は、制御部20の指示に基づいて、光源11に対する電力の供給と停止とを制御し、光源11の点灯及び消灯を切り換える。
次に、プロジェクター1の動作について説明する。
プロジェクター1に商用電源が供給されると、電源回路31は、制御部20、記憶部21、操作パネル22、操作信号受信部24に電力(スタンバイ電力)の供給を行い、制御部20は、この電力供給を受けて、制御プログラムに従った動作を開始する。
商用電源が供給された直後には、プロジェクター1は、スタンバイ状態(「電源オフの状態」ともいう。)であり、光源11を消灯させた状態を維持している。そして、ユーザーにより操作パネル22又はリモコン23の電源キー41,51(図3、図4参照)の操作(オン操作)がなされると、制御部20は、プロジェクター1を電源オンの状態に移行させる。
図5は、プロジェクター1の起動時の動作、即ちオン操作がなされた際のプロジェクター1の動作を説明するためのフローチャートである。ユーザーによりオン操作がなされると、プロジェクター1は、図5のフローに従って動作する。
図5に示すように、ステップS101では、制御部20は、電源回路31に指示をして各部への動作電力の供給を開始させて、プロジェクター1を電源オンの状態に移行させる。その後、制御部20は、光源制御部32に指示をして光源11を点灯させる(ステップS102)等の必要な初期動作を行い、画像投写部10からの画像の投写が可能な状態とする。
ステップS102では、制御部20は、上述したように光源11を点灯させた後、画像処理部28を初期画像表示状態とし、画像処理部28から初期画像情報を出力させる。これにより、画像投写部10から青色無地の初期画像が投写される(不図示)。
ステップS103では、記憶部21(図2参照)に暗証番号保護設定がなされた状態で記憶されているか否かを判断する。暗証番号保護設定がなされた状態とは、ユーザーに暗証番号の入力を求める設定であり、暗証番号保護設定がなされていない状態は、ユーザーに暗証番号の入力を求めない(つまりセキュリティチェックを行わない)状態である。
暗証番号保護設定がされていないときは(ステップS103、N)、プロジェクター1の投写が開始される(ステップS113)。一方、暗証番号保護設定がされている状態では(ステップS103、Y)、ステップS105に移行する。
ステップS105では、制御部20は、OSD処理部30に指示をして、暗証番号の入力を促すためのメッセージ画像(案内メッセージ)を初期画像上に重畳表示させる(不図示)。そして、ユーザーによる暗証番号の入力、即ちリモコン23に備わる数字キー57の入力操作を待機する。
ステップS107では、制御部20は、ユーザーによって入力される暗証番号に基づいて認証処理を行う。具体的には、制御部20は、操作信号受信部24から入力される操作信号に基づいて、操作された数字キー57、即ち入力された数字を順次認識する。そして、例えば、4つの数字が入力されると、これを4桁の暗証番号とみなし、記憶部21に記憶されている暗証番号と比較する。
ステップS107では、暗証番号がサブ暗証番号として有効か(第1の状態かどうか)、かつ、その場合サブ暗証番号と一致したかどうかも判断する。入力された暗証番号がサブ暗証番号として有効であり、かつ、サブ暗証番号と一致した場合(ステップS107、Y)には、ユーザー認証が成立するとともに、認証モードをサブモードとし(ステップS108)、画像の投写を開始する(ステップS113)。
また、サブ暗証番号と一致しない場合(ステップS107、N)には、ステップS111に移行する。さらに、第2の状態のサブ暗証番号が無効でも、ステップS111に移行する。
ステップS111において、暗証番号がメイン暗証番号と一致するかどうか判断する。メイン暗証番号と一致しない場合(ステップS111、N)、ステップS109に移行して、警告表示を行なう。具体的には、制御部20がOSD処理部30に指示をして、ユーザー認証が不成立であった旨を示すメッセージ画像(警告メッセージ)を初期画像上に所定時間(例えば、5秒程度)重畳表示させる(不図示)。
ここでステップS109の警告表示に代え、プロジェクター1内蔵(不図示)のスピーカーに警告音を発生させてもよいし、プロジェクター1の筐体2に取り付けられた不図示のLEDを点滅表示させ、ユーザーに警告を報知してもよい。
その後、ステップS110に移行し、制御部20は、光源制御部32に光源11を消灯させる等の必要な終了動作を行った後で、電源回路31に動作電力の供給を停止させてプロジェクター1をスタンバイ状態に移行(すなわち電源オフ処理)させ、フローを終了する。
一方、ステップS111における認証処理においてメイン暗証番号によるユーザー認証が成立した場合には、認証モードをメインモードとし(ステップS112)、制御部20は、投写を開始する(ステップS113)。
図6は、プロジェクター1の動作中(例えば画像をスクリーンに投写している状態)における、設定状態が変更されたときのフローチャートである。
プロジェクター1の動作中、設定状態の所定の変更操作が検出され(ステップS201)、暗証番号保護設定が記憶部21に記憶されているとき(ステップS202、Y)、プロジェクター1の認証モードがサブモードか否かを判断する(ステップS203)。
なお、プロジェクター1の電源オン処理時に、サブ暗証番号によって認証した場合、認証モードがサブモードに設定されている(図5、ステップS108参照)。
ステップS203で、認証モードがサブモードに設定されていると判断したとき(ステップS203、Y)、ステップS109(図5)と同様の警告を所定時間、報知し(ステップS204)、サブ暗証番号を無効にする(ステップS205)とともに、ランプを消灯して、プロジェクター1の電源をオフ処理する(ステップS206)。
一方、ステップS203で、認証モードがサブモードに設定されていないと判断したとき、つまり、図5のステップS112において認証モードがメインモードに設定されているとき(ステップS203、N)、検出した設定変更の処理を、制御部20(図2参照)によって行い(ステップS207)、動作中に戻る(ステップS208)。
また、ステップS202で暗証番号保護が設定されていないとき(ステップS202、N)、つまり、セキュリティー設定がなされていないときも、同様に検出した設定変更の処理を制御部20によって行い、動作中に戻る。
(変形例)
上記実施形態では、光変調装置として3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを用いた3板式のプロジェクター1について説明したが、これに限定されない。例えば、各画素の中にそれぞれR光、G光、B光を透過可能なサブ画素を含んだ1つの液晶ライトバルブによって画像を形成する態様とすることも可能である。
上記実施形態では、光変調装置として、透過型の液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを用いているが、反射型の液晶ライトバルブ等、反射型の光変調装置を用いることも可能である。また、入射した光の射出方向を、画素としてのマイクロミラー毎に制御することにより、光源11から射出した光を変調する微小ミラーアレイデバイス等を用いることもできる。
上記実施形態では、光源11は、放電型の光源ランプ11aによって構成されているが、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)光源等の固体光源や、その他の光源を用いることもできる。
1…プロジェクター、2…筐体、10…画像投写部、11…光源、12R,12G,12B…液晶ライトバルブ、13…投写レンズ、14…ライトバルブ駆動部、20…制御部、21…記憶部、21A…第1の記憶部、21B…第2の記憶部、21C…第3の記憶部、22…操作パネル、23…リモートコントローラー、24…操作信号受信部、25…画像信号入力部、25a…入力端子、26…入力選択部、27…画像信号検知部、28…画像処理部、28a…フレームメモリー、30…OSD処理部、31…電源回路、32…光源制御部、S…投写面。

Claims (8)

  1. プロジェクターを認証する個別暗証番号または共通暗証番号の入力を受け付ける入力手段と、
    前記プロジェクターの設定情報を設定する設定手段と、
    個別暗証番号と共通暗証番号とを記憶する第1の記憶手段と、
    前記入力手段が受け付けた、前記個別暗証番号または前記共通暗証番号で認証する認証手段と、
    前記認証手段によって認証された場合、画像を投写する投写手段と、
    前記個別暗証番号または前記共通暗証番号のいずれでも前記プロジェクターを認証できる第1の状態と、前記個別暗証番号で前記プロジェクターを認証できる第2の状態と、を取りうるよう、前記プロジェクターを制御する制御手段と、を備えたプロジェクターであって、
    前記設定手段によって前記設定情報が所定の変更がなされたとき、前記制御手段は、前記プロジェクターが前記第1の状態の場合、前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させることを特徴とするプロジェクター。
  2. 前記所定の変更は、前記プロジェクターの設置情報が、天吊設置から正置設置への変更であることを特徴とする請求項1記載のプロジェクター。
  3. 前記第1の状態において、前記共通暗証番号によって認証された場合であって、前記設定手段により、前記プロジェクターの設定情報の前記所定の変更がなされたとき、
    前記制御手段は、警告を報知し、前記第2の状態に前記プロジェクターを遷移させてプロジェクター電源をオフすることを特徴とする請求項1または2記載のプロジェクター。
  4. 前記個別暗証番号によって認証されたとき、前記制御手段は、前記共通暗証番号の有効または無効の設定、及び前記共通暗証番号設定を行うことが可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプロジェクター。
  5. プロジェクターを認証する個別暗証番号または共通暗証番号の入力を受け付ける入力工程と、
    前記プロジェクターの設定情報を設定する設定工程と、
    前記入力工程によって受け付けた前記個別暗証番号または前記共通暗証番号で認証する認証工程と、
    前記認証工程によって認証された場合、画像を投写する投写工程と、
    を有するプロジェクターの制御方法であって、
    前記個別暗証番号または前記共通暗証番号のいずれでも認証可能な第1の状態と、前記個別暗証番号で認証可能な第2の状態とを選択する工程と、
    前記設定工程によって、前記設定情報が所定の変更がなされたかどうか判断する第1の判断工程と、
    前記第1の判断工程によって、前記設定情報の所定の変更がなされたと判断したとき、前記プロジェクターが前記第1の状態の場合は、前記第1の状態から前記第2の状態に遷移させる工程と、
    を備えたことを特徴とするプロジェクターの制御方法。
  6. 請求項5記載のプロジェクターの制御方法において、さらに、
    前記個別暗証番号によって認証されたか、共通暗証番号によって認証されたかどうか判断する第2の判断工程を備え、
    前記第2の判断工程で、前記共通暗証番号によって認証されたと判断され、かつ、前記第1の判断工程で、前記プロジェクターの設定情報の前記所定の変更がなされたと判断したとき、
    警告を報知する工程と、
    前記第2の状態に前記プロジェクターを遷移させる工程と、
    プロジェクター電源をオフする工程と、
    を備えたことを特徴とするプロジェクターの制御方法。
  7. プロジェクターを認証する個別暗証番号または共通暗証番号の入力を受け付ける入力工程と、
    前記プロジェクターの設定情報を設定する設定工程と、
    前記入力工程によって受け付けた前記個別暗証番号または前記共通暗証番号で認証する認証工程と、を有するプロジェクターの制御方法であって、
    前記認証工程によって前記いずれかの暗証番号が認証されたとき、前記個別暗証番号で認証された第1の認証モードか、前記共通暗証番号で認証された第2の認証モードかを判断する第2の判断工程と、
    前記第2の判断工程によって、前記認証モードが前記第2の認証モードであると判断されたとき、前記共通暗証番号での認証を無効に設定する工程と、警告を報知する報知工程と、
    を備えたことを特徴とするプロジェクターの制御方法。
  8. プロジェクターを認証する個別暗証番号または共通暗証番号の入力を受け付ける入力工程と、
    前記プロジェクターの設定情報を設定する設定工程と、
    前記入力工程によって受け付けた前記個別暗証番号または前記共通暗証番号で認証する認証工程と、を有するプロジェクターの制御方法であって、
    前記設定工程によって、前記設定情報が所定の変更がなされたかどうか判断する第1の判断工程と、
    前記認証工程によって前記いずれかの暗証番号が認証されたとき、前記個別暗証番号で認証された第1の認証モードか、前記共通暗証番号で認証された第2の認証モードかを判断する第2の判断工程と、
    前記第2の判断工程によって、前記認証モードが前記第1の認証モードであると判断されたとき、前記設定工程による前記所定の変更を行う変更工程と、
    を備えたことを特徴とするプロジェクターの制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016012046A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
JP2020067771A (ja) * 2018-10-23 2020-04-30 ジャパン・イーエム・ソリューションズ株式会社 表示装置、方法及びプログラム

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