JP2012126925A - ラインパイプ用鋼材 - Google Patents

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Abstract

【課題】X60〜70グレードを満足する鋼材でありながら、優れた変形性能を有するラインパイプ用鋼材の提供
【解決手段】質量%で、C:0.04〜0.10%、Si:0.05〜0.60%、Mn:1.3〜1.9%、Cr:0.01〜0.60%、V:0.01〜0.09%、Nb:0.001〜0.09%、Ti:0.005〜0.040%およびsol.Al:0.005〜0.060%を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、不純物としてのP:0.02%以下、S:0.005%以下、N:0.010%以下およびO:0.005%以下である化学組成を有し、面積率で、平均結晶粒径が10μm以下のフェライト:40〜80%、ベイナイト:20〜60%、島状マルテンサイト:1.0〜5.0%で構成されるミクロ組織を有するラインパイプ用鋼材。
【選択図】 なし

Description

本発明は、API 5L X60〜70グレード(引張強度が520MPa以上760MPa以下、降伏強度が415MPa以上635MPa以下)に相当するラインパイプ用鋼材に関し、特に歪時効後においても優れた変形性能を備えたラインパイプ用鋼材に関する。
天然ガス、原油等を長距離輸送するときには、大径のラインパイプが用いられる。ラインパイプ用鋼材には、高い強度および靭性が求められるとともに、地震時、凍土融解/凍結時などの地盤移動によるパイプラインの破壊防止のため、歪に基づいた設計(Strain−Based Design)がされたもの、すなわち、高い変形性能を有するものであることが求められている。
特に、母材に対しては局部座屈を防止するために変形性能および耐歪時効特性の向上が要望されている。変形性能は、降伏比(以下「YR」という。)が低く、かつ高い一様伸び(以下「U.El」という。)を有する場合などに向上する。変形性能は、製管加工による歪とコーティング時の加熱を受けて、鋼管が歪時効硬化し劣化する。また、一般に、高強度になるほど、歪時効後に高い変形性能を確保することが困難であると言われている。
こうした要求に対して、従来、化学組成および組織を制御して鋼材の耐歪時効特性を高める技術が開示されている。例えば、特許文献1および2には、フェライト、ベイナイトおよび島状マルテンサイトの3相組織からなる鋼が開示されている。
特開2008−248328号公報 特開2008−248330号公報
一般に低降伏比で、かつ高一様伸びを有する鋼を得るには軟質相と硬質相を含んだ組織にするのが有効であることが知られている。特許文献1および2では、フェライトと3%以上の島状マルテンサイトを含むことで低い降伏比が得られるとされているが、その実施例では、降伏比80%以下を基準としており、実際、特許文献1および2の発明例における降伏比は75%以上である。
ここで、歪時効を受けた後の高変形性能を実現するためには歪時効前のYRを低くする必要がある。歪時効によるYRの上昇はミクロ組織に大きく依存し、低YR化は特に耐座屈性能の向上に効果を発揮する。歪時効後のYRは歪時効前のYRが低いほど低くなるため、歪時効前の低YR化を実現することが必要である。具体的には、歪時効前、すなわちラインパイプ製管前の鋼板の状態でYRを0.75未満とすることが重要である。歪時効前のYRを0.75未満とすることによって安定的に歪時効後の高い変形性能を確保できる。一方、歪時効前のYRが0.75以上の場合、成分・製造条件・ミクロ組織によっては、歪時効後の高い変形性能を達成することができなくなる。
さらに、特許文献1および2で開示された技術では、最大で87%のフェライトを含むことができるとされている。しかし、フェライトの増加は、強度確保に不利であり、必ずしもAPI 5L X60〜70グレードに相当する強度を満足できるとは限らない。
よって、本発明は、ラインパイプの素材としてX60〜70グレードを満足する鋼材、すなわち、降伏強度が415〜635MPaで、引張強度が520〜760MPaである鋼材において優れた変形性能(具体的には、降伏比が0.75未満)を備えたラインパイプ用鋼材を提供することを課題とする。
なお、ラインパイプ材の強度を規定したAPI 5L/ISO 3183 によれば、X60とは降伏強度:415〜565MPa、引張強度:520〜760MPaのもの、X70とは降伏強度:485〜635MPa、引張強度:570〜760MPaのものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、種々の検討を行った結果、次の(a)〜(e)に示す知見を得た。
(a)歪時効後に高い変形性能を得る、すなわち、低YRおよび高U.Elを両立するためには、それぞれの特性に有利なミクロ組織を有する複合組織とする必要がある。実質的にフェライト、ベイナイトおよび島状マルテンサイト(以下、「MA」という。)からなる複合組織とする。
(b)軟質相と硬質相の強度差が大きいほど、低YRおよび高U.Elの両立に有効であり、そのためには、MA量を増加させる必要がある。
(c)フェライト占有面積率の増加は、変形性能の向上に有利であるが、強度の向上には不利である。よって、フェライト占有面積率は、これらの性能のバランスから設定する必要がある。また、フェライトの結晶粒径は、微細であるほど強度確保に有利であるため、一定値以下とする必要がある。
したがって、高い強度および変形性能を両立するためには、フェライト組織の占有面積率および平均結晶粒径の調整が必要不可欠となる。
(d)ベイナイト占有面積率の増加は、強度確保には有利であるが、変形性能の低下を招く。よって、フェライト占有面積率についても、強度および変形性能のバランスから設定する必要がある。
(e)MA占有面積率の増加は、変形性能の向上、強度の上昇に有利であるが、MA占有面積率の過剰な増加は、変形特性が飽和する一方、母材靭性の低下を引き起こす。さらに、目標とする強度を超える場合がある。したがって、MA占有面積率は、変形性能と、強度および靭性とのバランスから設定する必要がある。
本発明者らは、上記の知見に基づき、鋭意研究を重ね、本発明を完成した。本発明は、下記の(1)〜(3)に示すラインパイプ用鋼材を要旨とする。
(1)520〜760MPaの引張強度と、415〜635MPaの降伏強度と、0.75未満の降伏比を有するラインパイプ用鋼材であって、質量%で、C:0.04〜0.10%、Si:0.05〜0.60%、Mn:1.3〜1.9%、Cr:0.01〜0.60%、V:0.01〜0.09%、Nb:0.001〜0.09%、Ti:0.005〜0.040%およびsol.Al:0.005〜0.060%を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、不純物としてのP、S、NおよびOがそれぞれP:0.02%以下、S:0.005%以下、N:0.010%以下およびO:0.005%以下である化学組成を有し、かつ面積率で、平均結晶粒径が10μm以下のフェライト:40〜80%、ベイナイト:20〜60%、島状マルテンサイト:1.0〜5.0%からなるミクロ組織を有するラインパイプ用鋼材。
(2)Feの一部に代えて、さらに質量%で、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Mo:0.5%以下およびB:0.01%以下から選択される1種以上を含有する上記(1)のラインパイプ用鋼材。
(3)Feの一部に代えて、さらに質量%で、Ca:0.01%以下、REM:0.02%以下およびMg:0.008%以下から選択される1種以上を含有する上記(1)または(2)のラインパイプ用鋼材。
本発明によれば、X60〜70グレードを満足する鋼材でありながら、優れた変形性能を有するラインパイプ用鋼材を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。以下の説明において、各元素の含有量についての「%」は「質量%」を意味し、ミクロ組織についての「%」は「面積率(面積%)」を意味する。
(A)化学組成について
C:0.04〜0.10%
Cは、鋼材の強度を高めるために必要な元素である。520〜760MPaの引張強度を安定して得るために、Cは0.04%以上の含有量とする必要がある。またCはSiとの相互作用によりMA生成を促進させる効果がある。一方、Cの含有量が大きくなり過ぎると、母材の靭性および溶接性、さらにはその溶接熱影響部(以下、「HAZ」という。)の靭性が低下するだけでなく、耐歪時効特性の劣化が生ずる。したがって、Cの含有量を0.04〜0.10%とした。Cは0.05%を超えて含有させるのが好ましく、0.06%を超えて含有させるのがより好ましい。また、C含有量の好ましい上限は0.08%である。
Si:0.05〜0.60%
Siは、セメンタイトの析出を抑制し、MAの生成を促進させる効果があり、歪時効前後で良好な変形性能、すなわち低YRおよび高U.Elを得るのに効果がある。これらの効果を得るために、Siを0.05%以上含有させる。しかしながら、Siの含有量が大きくなりすぎると、母材およびHAZの靱性の悪化が著しくなる。したがって、Siの含有量を0.05〜0.60%とした。Siは0.20%を超えて含有させるのが好ましい。また、Si含有量の好ましい上限は0.50%である。
Mn:1.3〜1.9%
Mnは、鋼材の強度を高める作用を有する。この効果を充分に得るためにMnを1.3%以上含有させる。一方、その含有量が過大となると溶接割れが起こりやすくなる。また、Mn含有量が過剰な場合には、良好な変形特性、すなわち、低YRおよび高U.Elを得ることが難しくなる。したがって、Mnの含有量を1.3〜1.9%とした。Mn含有量の好ましい下限は1.4%であり、より好ましい下限は1.5%である。また、Mn含有量の好ましい上限は1.8%であり、より好ましい上限1.7%である。
Cr:0.01〜0.60%
Crは、鋼材の強度を向上させるのに有効な元素であるので含有させる。この効果を得るにはCrを0.01%以上含有する必要である。一方、Cr含有量が過剰な場合、溶接割れが起こりやすくなる。したがって、Cr含有量は0.01〜0.60%とする。Cr含有量の好ましい下限は0.04%であり、より好ましい下限は0.08%である。一方、Crの含有量の好ましい上限は0.50%である。
V:0.01〜0.09%
Vは、鋼材の強度を向上させるのに有効な元素である。この効果を得るにはVを0.01%以上含有させる必要がある。一方、V含有量が過剰な場合、延性および靱性が悪化する。したがって、V含有量は0.01〜0.09%とした。Vの含有量の好ましい下限は0.02%であり、より好ましい下限は0.03%である。一方、Vの含有量の好ましい上限は0.08%である。
Nb:0.001〜0.09%
Nbは、鋼材の強度を向上させる効果を有するとともに、適切な圧延条件と組合せることにより、母材靱性を高める作用もある。このため、Nbは、0.001%以上含有させる必要がある。しかしながら、その含有量が多すぎると、母材とHAZの靱性が悪化する。したがって、Nbの含有量を0.001〜0.09%とした。好ましい下限は0.01%であり、より好ましい下限はである。また、好ましい上限は0.08%であり、より好ましい上限は0.07%である。
Ti:0.005〜0.040%
Tiは、耐歪時効特性に有害な元素のNと共に析出物(TiN)を形成し、N原子を安定化させ、耐歪時効特性を大幅に向上させるだけでなく、母材およびHAZの組織を微細化させて高強度鋼の母材とHAZの低温靭性を向上させる効果がある。しかし、その含有量が0.005%未満では前記の効果が得られず、逆に0.040%を超えて含有させると母材およびHAZの靭性が悪化する。よって、Ti含有量は0.005〜0.040%とした。好ましい下限は0.010%であり、好ましい上限は0.030%である。さらにTiとNの含有量の比(Ti/N)を4.0以上とすることが好ましい。
sol.Al:0.005〜0.060%
Alは、脱酸作用を有する元素であり、またU.Elの改善にも効果があるので、sol.Al(酸可溶Al)として0.005%以上含有させる。しかしながら、sol.Alの含有量が大きくなり過ぎると、HAZの靱性が悪化する。したがって、sol.Alの含有量を0.005〜0.060%とした。なお、sol.Alの含有量は下限を0.010%とするのが好ましく、上限を0.050%とすることが好ましい。
本発明に係るラインパイプ用鋼材の化学組成は、上記の各元素を含有し、残部はFeおよび不純物からなるものである。不純物とは、鋼材を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料その他の要因により混入する成分を意味する。不純物としてのP、S、NおよびOは、それぞれ下記の範囲まで許容できる。
P:0.02%以下
Pは、靱性悪化の原因となる元素で、その含有量が多くなり、特に、0.02%を超えると、靱性の悪化が著しくなり易い。したがって、Pの含有量を0.02%以下とした。なお、Pの含有量は少ないほうがよく、0.01%以下とすることが好ましい。
S:0.005%以下
Sは、含有量が多くなると延性または靱性に有害な介在物を多く生成する。特に、0.005%を超えると、介在物が多くなって延性の低下や靱性の悪化が著しくなる。したがって、Sの含有量を0.005%以下とした。なお、Sの含有量は少ないほうがよく、0.003%以下とすることが好ましい。
N:0.010%以下
Nは、耐歪時効特性に極めて有害な不純物元素であり、その含有量が0.010%を超えると、母材およびその溶接部の靭性低下が著しくなるだけでなく、他の耐歪時効特性向上対策を講じても良好な耐歪時効特性が得られなくなる。よって、N含有量は0.010%以下とした。なお、N含有量は少ないほうがよく、好ましい上限は0.005%である。
O:0.005%以下
Oは、含有量が微量であればフェライト生成核となる酸化物の生成に有効である場合があるものの、上記のNと同様に、耐歪時効特性に極めて有害な不純物元素であり、その含有量が多くなると母材およびその溶接部の靭性低下が著しくなるだけでなく、他の耐歪時効特性向上対策を講じても良好な耐歪時効特性が得られなくなる。したがって、Oの含有量を0.005%以下とした。なお、O含有量は少ないほうがよく、好ましい上限は0.0020%、より好ましい上限は0.0015%である。
本発明に係るラインパイプ用鋼材には、Feの一部に代えて、下記の元素を含有させてもよい。
Cu:1.0%以下
Cuは、鋼材の強度を向上させる効果を有するので、必要に応じて含有させてもよいが、その含有量が大きいと、鋼材の表面性状や靱性が顕著に悪化する。したがって、Cuを含有させる場合の含有量を1.0%以下とした。上記の効果は0.05%以上含有させた場合に顕著となる。Cu含有量の好ましい下限は0.1%であり、より好ましい下限は0.2%である。また、好ましい上限は0.6%であり、より好ましい上限は0.5%である。
Ni:1.0%以下
Niは、鋼材の強度を向上させる作用があり、また、靱性を改善する作用もあるので、必要に応じて含有させてもよいが、Niの含有量が1.0%を超えると、コストアップに見合う効果が得られない。よって、Niを含有させる場合の含有量を1.5%以下とした。上記の効果は0.05%以上含有させた場合に顕著となる。Ni含有量の好ましい下限は0.1%であり、より好ましい下限は0.2%である。また、好ましい上限は0.8%であり、より好ましい上限は0.6%である。
Mo:0.5%以下
Moは、鋼材の強度を向上させる効果を有し、さらにMA生成を促進する効果があるので、必要に応じて含有させてもよいが、その含有量が過大であると、歪時効による降伏強度の増加が大きくなり、変形特性が損なわれる。また、HAZの靱性悪化および溶接割れが発生し易くなる。そのため、Moを含有させる場合の含有量を0.50%以下とした。この効果が顕著となるのは0.04%以上含有させた場合である。Mo含有量の好ましい下限は0.05%であり、より好ましい下限は0.07%である。また、好ましい上限は0.4%であり、より好ましい上限は0.3%である。
B:0.01%以下
Bは、鋼材の強度を向上させるのに有効な元素であるので、必要に応じて含有させてもよいが、その含有量が過剰な場合、延性および靱性が悪化するおそれがある。したがって、Bを含有させる場合には、その含有量を0.01%以下とする。上記の効果が顕著となるのは0.0004%以上含有させた場合である。B含有量の好ましい下限は0.0008%である。また、好ましい上限は0.002%である。
Ca:0.01%以下、
REM:0.02%以下
CaおよびREMは、硫化物(特にMnS)の形態を制御し、低温靱性を向上させるのに有効な元素であるので、必要に応じて含有させてもよいが、Caが0.01%を超える場合、または、REMが0.02%を超える場合には、CaおよびREMを含む介在物が粗大化し、クラスター化することがあり、鋼材の清浄度を害し、溶接性にも悪影響を及ぼすことがある。このため、CaおよびREMを含有させる場合の含有量をそれぞれ0.01%以下および0.02%以下とする。。上記の効果が顕著となるのは、Caは0.0005%以上、REMは0.001%以上含有させた場合である。特に溶接性の観点よりCaの含有量の上限は0.006%にすることが好ましい。なお、REMとは、Sc、Yおよびランタノイドの合計17元素の総称であり、これらの元素から選択される1種以上を含有させることができる。REMの含有量は上記元素の合計量を意味する。
Mg:0.008%以下
Mgは、微細に分散した酸化物を形成し、HAZの粒径の粗大化を抑制して低温靭性を向上させる効果を発揮するので、必要に応じて含有させてもよいが、その含有量が過大であると、粗大な酸化物を生成し靭性を劣化させることがある。このため、Mgを含有させる場合には、その含有量を0.008%以下とする。上記の効果が顕著となるのはMgを0.0005%以上含有させた場合である。
(B)ミクロ組織について
本発明に係るラインパイプ用鋼材は、ミクロ組織をフェライト、ベイナイトおよびMA(島状マルテンサイト)で構成される複合組織とし、しかも組織の構成比を最適化することで、高強度で高い変形性能、すなわち低YRで、かつ高U.Elを有するものである。本発明のラインパイプ用鋼材(鋼板)を使用し、鋼管を製造した場合には、予めの鋼板が高い変形性能を有することから、製管の製造の際、時効処理を行ったとしても、YRおよびU.Elが悪化することが少ない。
平均結晶粒径が10μm以下のフェライト:40〜80%
フェライトは、低YRおよび高U.Elを実現するために有効であるが、フェライト組織の増加は鋼材の強度を低下させる。よって、上記複合組織におけるフェライト占有面積率を40〜80%とした。フェライト占有面積率の好ましい上限は70%である。また、フェライト占有面積率の好ましい下限は50%である。
上記のように、フェライト組織を増加させると鋼材の強度が低下するが、フェライト組織を微細化すると強度低下を抑制できる。よって、フェライト組織の平均結晶粒径を10μm以下とした。フェライト平均結晶粒径は、小さいほど強度向上に有効であるため、特に下限は定めない。ただし、後述の製造方法によれば、フェライトの平均結晶粒径は小さくても5.0μmとなる。
ベイナイト:20〜60%
上記のように、フェライト組織を増加させると鋼材の強度が低下するし、API 5L X60〜70グレードの鋼材が得られにくくなるが、ベイナイトはこの強度低下を補償する作用を有する。この効果を得るためには、ベイナイト占有面積率を20%以上とする必要がある。しかし、ベイナイト占有面積率が60%を超えると、X70グレードを超えるほど強度が過剰に上昇する場合がある。よって、上記複合組織におけるベイナイト占有面積率を20〜60%とした。ベイナイト占有面積率は50%未満とするのが好ましい。
MA:1.0〜5.0%
MA占有面積率の増加は、引張強度を増加させるとともに、低YRおよび高U.Elを得るのに有効である。この効果は、MA占有面積率が1.0%以上の場合に発揮される。一方、MA占有面積率が5.0%を超えると変形性能の向上効果はやや飽和し、母材靱性を劣化させる。また、引張強度が増加して、X70グレードを超えるほど強度が過剰に上昇する場合がある。よって、MA占有面積率は、1.0〜5.0%とした。MA占有面積率の好ましい下限は1.5%である。MA占有面積率は3.0%未満とするのが好ましい。
本発明に係るラインパイプ用鋼材は、上記のフェライト、ベイナイトおよびMAで構成されるミクロ組織を有するものであるが、一部に、パーライトおよび/またはセメンタイトなどの異なるミクロ組織が存在していてもよい。ただし、フェライト、ベイナイトおよびMA以外の組織が存在する場合は、強度と変形性能の両立が困難になるため、フェライト、ベイナイトおよびMA以外の組織の占有面積率は、少ないほど好ましく、それらの占有面積率の上限は、3%とするのが好ましい。
(C)製造条件について
本発明に係るラインパイプ用鋼材の製造方法には制約はないが、例えば下記の方法を採用できる。
圧延前の加熱温度は、1100℃以上とするのが好ましい。スラブの化学組成にNbが含まれているので、スラブの加熱によってマトリックス中で固溶Nbとして存在させておけば、Nbの効果を確実に得ることができるためである。また、このような温度にスラブを加熱することによって鋼材の熱間圧延が容易となる。なお、スラブの加熱温度が高すぎるとオーステナイト結晶粒が粗大化して低温靱性が劣化することがあるので、加熱温度は1200℃以下であることが望ましい。
圧延は、900℃以下の温度域における合計圧下率が50%以上となる条件で行うことが好ましい。また、圧延仕上温度は、800〜650℃とすることが望ましい。
900℃以下の温度域における合計圧下率を50%以上とすることによって、オーステナイトに残留歪を確実に与えることができ、良好な靱性を確保することが容易になる。900℃以下の温度域における合計圧下率は75%以上であればより好ましい。ここで、「900℃以下の温度域における合計圧下率」とは、{(900℃に達した時点の厚さ)−(最終厚さ)}/(900℃に達した時点の厚さ)×100(%)を意味する。
さらに、圧延仕上温度を750〜650℃とすることによって、良好な強度および靱性がより確実に得られる。圧延仕上温度が650℃未満の場合には、鋼板の強度が不足することや加工フェライトが生成し著しく靭性が劣化する。
圧延後の加速冷却(単に「冷却」ともいう。)は、冷却開始温度を700〜630℃とすることが好ましい。圧延後の加速冷却は、所定の引張強度を得るために行うものである。冷却開始温度が630℃未満では、この効果が小さくなることがある。冷却開始温度の下限は650℃とするのがより好ましい。一方、冷却開始温度の上限は680℃とするのがより好ましい。圧延後の加速冷却は、冷却速度を10℃/s以上とすることが好ましい。冷却速度が10℃/s未満では、所定の引張強度を確保するのが難しい場合がある。所定の引張強度をより確実に得るためには、冷却速度を20℃/s以上とするのが好ましい。鋼板の良好な延性を確保するためには、冷却速度を70℃/s以下とするのが好ましい。
圧延後の加速冷却は、良好な変形性能を確保するため、冷却停止温度は500〜300℃とする必要がある。冷却停止温度を500℃以下とすることによって、低YRを得ることも容易になる。冷却停止温度を300℃以下とすると強度を適正に確保することが難しくなる。なお、水素割れの発生を抑止するためには、加速冷却を途中で止めることが有効であり、冷却停止温度は300℃以上とするのが好ましい。また、冷却停止後は、放冷または徐冷することが好ましい。
なお、上述の各温度は、被圧延材の表面部における平均温度を指し、「冷却速度」は、冷却の開始時と停止時における当該材の表面部の温度差を冷却時間で除した値を指す。ここで、冷却停止時における温度とは、復熱後の最大到達温度を意味する。
本発明で製造された鋼板を管状に成形し、突合せ部を接合し、必要に応じて、拡管および防食のためのコーティングを施すことによって、ラインパイプを製造することができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学組成を有する厚さが140mmの鋼片を用いて、表2に示す製造条件で加熱、圧延および加速冷却(水冷)を行い厚さ26mmの鋼板を得た。圧延は、いずれの供試片も、各パス出側の鋼板の厚さを、1パス目:130mm、2パス目:110mm、3パス目:92mm、4パス目:76mm、5パス目:64mm、6パス目:54mm、7パス目:45mm、8パス目:38mm、9パス目:32mm、10パス目:28mm、11パス目:26mmとした。なお、表2に示した各温度は、放射温度計を用いて測定した被圧延材の表面温度である。
得られた各鋼板については、組織観察をすると共に、引張特性の調査を行った。
組織観察において、フェライト(α)およびベイナイト(B)の占有面積率は、圧延方向に平行な板厚断面のミクロ組織をナイタールで現出し、光学顕微鏡を用いて500倍で板厚中央部を観察し、画像解析を行った。MA占有面積率は、圧延方向に平行な板厚断面をレペラ腐食によりMAを現出し、光学顕微鏡を用いて1000倍で板厚中央部を観察し、画像解析を行った。その結果を表2に併記した。
引張試験は、時効処理前後の鋼板の板厚中央部から、平行部の直径が8.5mm、標点距離42.5mmの丸棒引張試験片を採取し、室温で実施した。本引張試験では、圧延方向に対して垂直方向(C方向)から採取した引張試験片では、0.5%耐力、引張強度を求めた。圧延方向に対して平行方向(L方向)から採取した引張試験片では、鋼板ままと時効後の0.5%耐力、引張強度、一様伸びおよび全伸び、YR(0.5%耐力/引張強度)を求めた。その結果を表3に示す。
なお、時効条件は、0.3%のL方向引張予歪(公称歪)を与えた後、ソルトバスにて250℃で5分間の熱処理を行った。本条件は、通常の製管、コーティングにより生じる歪時効硬化現象よりも厳しい(すなわち、歪時効の程度が大きく、変形性能が損なわれやすい)条件である。
得られた各鋼板の歪時効前後における変形性能は、YRおよびU.Elを基準として評価した。また、製管前(歪時効前)のC方向の強度がAPIグレードの判断基準となることから、X60〜X70グレードに相当するかの評価は鋼板ままの試験片の引張強度、降伏強度で評価した。
Figure 2012126925
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表3に示すように、本発明で規定される条件を満足するNo.3〜10は、L方向のYRが、模擬時効処理(以下、単に「時効」という。)前で0.75未満、時効後でも0.80以下という優れた変形性能を有していた。また、これらは、X60〜70グレードの引張強度、降伏強度を有している。さらに、U.Elも時効処理前後で11.0%以上と大きな値であり、高変形性能を備える。
本発明で規定される化学組成を満足しないNo.1では、X60〜70グレードの引張強度、降伏強度を有しているものの、島状マルテンサイトの生成量が少なく、時効前L方向YRが大きくなり、結果として時効後のYRも0.82と大きくなった。また、U.Elも比較的小さい値となったため、高い変形性能が得られていない。
本発明で規定される化学組成を満足しないNo.2では、成分だけでなく、冷却停止温度も低いため、島状マルテンサイトの生成量が多く、C方向時効前の引張強度が規定のグレード強度を超えている。
No.11は、本発明で規定される化学組成を満足するが、冷却開始温度が低く、フェライトおよびベイナイトの占有面積率が本発明で規定される範囲を外れており、またフェライト粒成長が進んでフェライト平均結晶粒径が10μmを超えた。このため、C方向時効前の降伏強度が規定のグレード強度を下回った。
No.12も本発明で規定される化学組成を満足するが、仕上温度、冷却開始温度が高いく、フェライトおよびベイナイトの占有面積率が本発明で規定される範囲を外れており、C方向時効前の引張強度が規定のグレード強度を超えた。MA生成量は、本発明で規定される範囲内であるため、YRは満足するが、強度の増加によりU.Elは低く、伸びバランスに優れた変形性能を有していない。
No.13も本発明で規定される化学組成を満足するが、冷却停止温度が高いため、島状マルテンサイトの生成量が少なかった。このため、低いYRを得ることができなかった。
本発明によれば、耐歪時効特性に優れれ、引張強度が520〜760MPa、降伏強度が415〜635MPa、降伏比が0.75未満のラインパイプ用鋼材を提供することが可能である。この鋼材は、天然ガスや原油を大量に輸送するパイプラインに使用される大径の高強度高靱性ラインパイプの素材として好適である。

Claims (3)

  1. 520〜760MPaの引張強度と、415〜635MPaの降伏強度と、0.75未満の降伏比を有するラインパイプ用鋼材であって、
    質量%で、C:0.04〜0.10%、Si:0.05〜0.60%、Mn:1.3〜1.9%、Cr:0.01〜0.60%、V:0.01〜0.09%、Nb:0.001〜0.09%、Ti:0.005〜0.040%およびsol.Al:0.005〜0.060%を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、不純物としてのP、S、NおよびOがそれぞれP:0.02%以下、S:0.005%以下、N:0.010%以下およびO:0.005%以下である化学組成を有し、かつ
    面積率で、平均結晶粒径が10μm以下のフェライト:40〜80%、ベイナイト:20〜60%、島状マルテンサイト:1.0〜5.0%で構成されるミクロ組織を有することを特徴とするラインパイプ用鋼材。
  2. Feの一部に代えて、さらに質量%で、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Mo:0.5%以下およびB:0.01%以下から選択される1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のラインパイプ用鋼材。
  3. Feの一部に代えて、さらに質量%で、Ca:0.01%以下、REM:0.02%以下およびMg:0.008%以下から選択される1種以上を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のラインパイプ用鋼材。
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