JP2012126791A - インスレーション又はブレーカークッション用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リン含有量が200ppm以下の改質天然ゴムを含有するインスレーション又はブレーカークッション用ゴム組成物に関する。
【選択図】なし
Description
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
上限を超えると、ブルーミングを起こしてしまうおそれがある。
天然ゴムラテックス:タイテックス社から入手したフィールドラテックス
界面活性剤:花王(株)製のEmal−E(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム)
NaOH:和光純薬工業(株)製のNaOH
製造例1
天然ゴムラテックスの固形分濃度(DRC)を30%(w/v)に調整した後、天然ゴムラテックス1000gに対し、Emal−E10gとNaOH20gを加え、室温で48時間ケン化反応を行い、ケン化天然ゴムラテックスを得た。このラテックスに水を添加してDRC15%(w/v)となるまで希釈した後、ゆっくり攪拌しながらギ酸を添加しpHを4.0〜4.5に調整し、凝集させた。凝集したゴムを粉砕し、それを1%炭酸ナトリウム水溶液に室温で5時間浸漬した後に引き上げ、水1000mlで洗浄を繰り返し、その後110℃で2時間乾燥して固形ゴム(ケン化処理天然ゴムA)を得た。
NaOH水溶液の添加量を15gに変更した以外は製造例1と同様に、固形ゴム(ケン化処理天然ゴムB)を得た。
窒素含有量は、CHN CORDER MT−5(ヤナコ分析工業社製)を用いて測定した。測定には、まずアンチピリンを標準物質として、窒素含有量を求めるための検量線を作製した。次いで、各製造例で得られた固形ゴム又はTSR約10mgを秤量し、3回の測定結果から平均値を求めて、試料の窒素含有量とした。
ICP発光分析装置(ICPS−8100、島津製作所(株)製)を使用してリン含有量を求めた。
1mm×1mmに切断した生ゴムのサンプル70.00mgを計り取り、これに35mLのトルエンを加え1週間冷暗所に静置した。次いで、遠心分離に付してトルエンに不溶のゲル分を沈殿させ上澄みの可溶分を除去し、ゲル分のみをメタノールで固めた後、乾燥し質量を測定した。次の式によりゲル含有率(%)を求めた。
ゲル含有率(質量%)=[乾燥後の質量mg/最初のサンプル質量mg]×100
TSR:天然ゴムTSR
ケン化処理天然ゴムA:製造例1
ケン化処理天然ゴムB:製造例2
シリカ:デグッサ社製のウルトラジル(Ultrasil)VN3(N2SA:175m2/g)
カーボンブラック(1):キャボットジャパン(株)製のショウブラックN660(N2SA:35m2/g)
カーボンブラック(2):キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(N2SA:111m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
プロセスオイル:(株)ジャパンエナジー製のJOMOプロセスX140
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤(2):大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニル・グアニジン)
表2〜5に示す配合処方にしたがい、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を排出温度160℃の条件下で4分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、100℃の条件下で2分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を150℃で30分間加硫することにより、加硫ゴム組成物を得た。
なお、比較例では、TSR100質量部に対してしゃっ解剤を0.2質量部添加し、素練りした後、冷却したものを使用した。
JIS K6300「未加硫ゴムの試験方法」に準じて、(株)島津製作所製のムーニー粘度試験機を用い、1分間の予熱によって熱せられた130℃の温度条件にて、小ローターを回転させ、4分間経過した時点での未加硫ゴム組成物のムーニー粘度を測定した。以下の計算式により、各配合のムーニー粘度を指数表示した。なお、ムーニー粘度指数の値が大きいほど加工しやすく、加工性が優れていることを示す。
(ムーニー粘度指数)=(比較例1、2、3、5のムーニー粘度)/(各配合のムーニー粘度)×100
キャピラリーレオメーターを用いて、押し出し速度132mm/minの条件下で温度110℃における粘度を測定した。以下の計算式により、各配合の粘度を指数表示した。なお、押し出し加工性指数の値が大きいほど押し出し加工性が優れていることを示す。
(押し出し加工性指数)=(比較例3、5の粘度)/(各配合の粘度)×100
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターVESを用いて、初期歪み10%、動歪み2%および振動周波数10Hzの条件下で70℃におけるtanδおよびE*を測定した。以下の計算式により、各配合のtanδおよびE*をそれぞれ指数表示した。なお、転がり抵抗指数が大きいほど低燃費性に優れることを示し、ゴム強度指数が大きいほどゴム強度に優れることを示す。
(転がり抵抗指数)=(比較例1、2、3、5のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(ゴム強度指数)=(各配合のE*)/(比較例1、2、3、5のE*)×100
試験用タイヤを2000ccクラスの前輪駆動車(FF車)に装着させ、操縦時における操縦安定性をテストドライバーが評価した。評価は、比較例1、2を6.0点とし、0.5点きざみで評価した。なお、評点が高いほど操縦安定性が優れることを示す。
Claims (13)
- リン含有量が200ppm以下の改質天然ゴムを含有するインスレーション用ゴム組成物。
- 改質天然ゴムの窒素含有量が0.3質量%以下である請求項1記載のインスレーション用ゴム組成物。
- 改質天然ゴムは、天然ゴムラテックスをケン化処理し、ケン化天然ゴムラテックスを調製する工程(A)、前記ケン化天然ゴムラテックスを凝集させて得られた凝集ゴムをアルカリ処理する工程(B)、及びゴム中に含まれるリン含有量が200ppm以下になるまで洗浄する工程(C)を行って得られるものである請求項1又は2に記載のインスレーション用ゴム組成物。
- ゴム成分100質量%中の改質天然ゴムの含有量が2質量%以上である請求項1〜3のいずれかに記載のインスレーション用ゴム組成物。
- ゴム成分100質量%中の改質天然ゴムの含有量が2〜60質量%、天然ゴムの含有量が40〜98質量%である請求項1〜3のいずれかに記載のインスレーション用ゴム組成物。
- ゴム成分100質量部に対して、充填剤を30〜90質量部、オイルを5〜20質量部、ワックスを1〜4質量部含有する請求項1〜5のいずれかに記載のインスレーション用ゴム組成物。
- 充填剤がチッ素吸着比表面積25〜40m2/gのカーボンブラックを含む請求項6に記載のインスレーション用ゴム組成物。
- リン含有量が200ppm以下の改質天然ゴムを含有するブレーカークッション用ゴム組成物。
- 改質天然ゴムの窒素含有量が0.3質量%以下である請求項8記載のブレーカークッション用ゴム組成物。
- 改質天然ゴムは、天然ゴムラテックスをケン化処理し、ケン化天然ゴムラテックスを調製する工程(A)、前記ケン化天然ゴムラテックスを凝集させて得られた凝集ゴムをアルカリ処理する工程(B)、及びゴム中に含まれるリン含有量が200ppm以下になるまで洗浄する工程(C)を行って得られるものである請求項8又は9に記載のブレーカークッション用ゴム組成物。
- ゴム成分100質量%中の改質天然ゴムの含有量が10質量%以上である請求項8〜10のいずれかに記載のブレーカークッション用ゴム組成物。
- ゴム成分100質量部に対して、充填剤を40〜80質量部、オイルを2〜10質量部、ワックスを1〜10質量部含有する請求項8〜11のいずれかに記載のブレーカークッション用ゴム組成物。
- 請求項1〜12のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したインスレーション及び/又はブレーカークッションを有する空気入りタイヤ。
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