JP2012126005A - 筆記具用クリップへのボールチェーンの取付構造 - Google Patents

Abstract

【課題】筆記具の軸筒に装着する筆記具用クリップに、簡単な構造でかつ容易にクリップから取外せないように、ボールチェーンを単線状またはリング状に取付けできるような取付構造を得ることにある。
【解決手段】筆記具用クリップ１の対向した両方の側壁片４に、筆記具用クリップ１を軸筒（キャップ２）の取付孔６に装着した際に、軸筒（キャップ２）の外表面より外方に露出する部分まで取付部７側からクリップ片３側に延び、取付部７側を開口したスリット１１を設ける。該スリット１１に、ボールチェーン１２のボール１３を連結するワイヤー部分１４を挿入し、側壁片４をボール１３で挟持するようにしてボールチェーン１２を筆記具用クリップ１に取付けた後に、筆記具用クリップ１を軸筒（キャップ２）に装着する。
【選択図】図３

Description

本発明は、筆記具の軸筒に装着する筆記具用クリップへのボールチェーンの取付構造に関する。

従来、マスコットやキャラクター等を紐やチェーン等に取付けた筆記具が提案されており、販売もされている。

紐やチェーン等を筆記具に取付ける構造としては、軸筒に孔をあけたり、軸筒に取付け用の突起部を設けて該突起部に孔を設ける等して、該孔に紐やチェーン等を通して取付ける構造のものもあるが、前者では、軸筒に孔を設けるので美観的な問題や、また軸筒内に紐やチェーン等を通すために軸筒の内部構造に影響を及さない位置に設ける必要があり、軸筒内に筆記体の先端部を繰出すための繰出機構を有した構造のものには不向きである。後者では、突起部が目立ち、美観的に好まれないという問題がある。

前記した問題を解消するものとして、また簡単に紐やチェーン等を取付けられるということで、軸筒に装着したクリップに取付ける構造が提案されている。実開平６−４５７８０号公報には、クリップの下面またはそれに対向するキャップの側面に突起を設けて、基部との間に適宜隙間による開口部を有した孔部に紐を通してなる取付構造が開示されている。特開２００５−１３１９２１号公報には、クリップの取付け基部（脚部）に透孔を形成し、該透孔に紐状体を通す取付構造が開示されている。

ところで、マスコットを取付ける際に、簡単に切断する恐れがなく美観的にも良好ということで、紐等に代わってボールチェーンを利用することがある。前記した両者の取付構造は、ボールチェーンをリング状とした場合の取付構造である。一般的に、ボールチェーンをリング状としたものは、単線状のボールチェーンの両端を留め具に着脱自在に係止した構造で、留め具からボールチェーンの一方端を外してしまうと、簡単に単線状となり、クリップから取り外すことができてしまう。前者の取付構造にいたっては、クリップのクリップ片をキャップの側面から離間するように持ち上げることにより、突起とクリップ片の間または突起とキャップの側面との間に隙間が生じ、隙間を介してボールチェーンごと、いとも簡単にクリップから取り外すことができてしまうという問題がある。

実開平６−４５７８０号公報 特開２００５−１３１９２１号公報

本発明は前記事実に鑑みてなされたもので、筆記具の軸筒に装着する筆記具用クリップに、簡単な構造でかつ容易にクリップから取外せないように、ボールチェーンを単線状またはリング状に取付けできるような取付構造を得ることにある。

本発明は、
「１．筆記具の軸筒に装着するクリップの脚部と軸筒内に挿入して軸筒に固定するための取付部を、クリップ片より略直角に折曲げ中を空間部とする側壁片で構成し、該側壁片に、取付部よりクリップを筆記具の軸筒に装着した際に軸筒の表面より外方に露出する脚部の部分までクリップ片に向かって延び、取付部側の一端を開口したスリットを設け、該スリットにボールチェーンのボールを連結するワイヤー部分を挿入して側壁片をボールで挟持するようにしてボールチェーンをクリップに取付けたことを特徴とする、筆記具用クリップへのボールチェーンの取付構造。
２．前記スリットを、側壁片に２つ設け、ボールチェーンの両端部をそれぞれのスリットに取付け、ボールチェーンをリング状とした、前記１項に記載の筆記具用クリップへのボールチェーンの取付構造。」
である。

本発明において、クリップを装着する筆記具の軸筒とは、筆記具用クリップを装着する筆記具用キャップや内部に繰出機構を有した、例えばノック式筆記具等における軸筒のことである。

ボールチェーンを構成するボールの大きさは、前記クリップの側壁片で構成された空間部内に収容される大きさであることが重要である。また、ボールチェーンのボールが脚部内に収納可能とするために、スリットを設ける側壁片に前記ボールの進入を弊害するような部材や突起部が脚部や取付部に存在しないようにすることが重要である。

請求項２の発明に係る側壁片に設ける２つのスリットは、対向した側壁片の両方に１つずつ設けても良いし、１つの側壁片に２つのスリットを設けたものでも良い。

本発明は前記したような構造なので、ボールチェーンをクリップの脚部に、簡単な構造でかつ容易にクリップから取外せないようにして筆記具の軸筒に取付けることができる。また、請求項２の発明とすることで、ボールチェーンをリング状に取付けることができる。

本発明の実施例を示す、ボールチェーンをクリップの脚部に取付けた筆記具用キャップの正面図である。 図１におけるクリップの要部の拡大側面図である。 図１における、Ａ−Ａ線部分の内部構造を省略した拡大端面図である。

本発明の筆記具用クリップへのボールチェーンの取付構造は、クリップの脚部と軸筒内に挿入して軸筒に固定するための取付部を構成する側壁片にスリットを設け、該スリットにボールチェーンのワイヤー部分を挿入して側壁片をボールで挟持するようにしてボールチェーンを筆記具用クリップに取付け、そのクリップを軸筒に装着する。

本発明の筆記具用クリップへのボールチェーンの取付構造に係る実施例を、図１〜図４を用いて説明する。本実施例においては、筆記具の軸筒として筆記具用キャップの場合について説明するが、本実施例に限定されるものではない。

本発明の実施例の筆記具用クリップへのボールチェーンの取付構造は、筆記具用クリップ１は、筆記具用のキャップ２に装着するもので、クリップ片３と該クリップ片３の長手方向と直交する幅方向の対向した端片をクリップ片３より略直角に折曲げて形成した側壁片４で構成した脚部５と（図３を参照）、前記キャップ２に形成した取付孔６より挿入してキャップ２内に位置して、筆記具用クリップ１が取付孔６に対して前後・左右方向にがたつくことなく固定するための取付部７とからなる。

前記脚部５および取付部７内は空間部８としてある。前記取付部７には、図２に示すようにクリップ片３の先端側（図２において右側方向）に突出した突片９を設けてあり、図示していないが、前記突片９をキャップ２の内壁面２ａに当接し、筆記具用クリップ１の頭端部１０をキャップ２の外壁面２ｂに当接することで、筆記具用クリップ１をキャップ２に装着可能としてある。

前記筆記具用クリップ１の対向した両方の側壁片４には、筆記具用クリップ１をキャップ２の取付孔６に装着した際に、キャップ２の外表面より外方に露出する部分まで取付部７側からクリップ片３側に延び、取付部７側を開口したスリット１１を設けてある。

前記スリット１１に、図３に示すように、ボールチェーン１２のボール１３を連結するワイヤー部分１４を挿入し、両方の端のボール１３ａ、１３ｃを脚部５の空間部８内に位置させ、前記ボール１３ａ、１３ｃの隣のボール１３ｂ、１３ｄを脚部５の外方に位置させ、側壁片４をボール１３ａとボール１３ｂで、またボール１３ｃとボール１３ｄで挟持するようにしてボールチェーン１２を筆記具用クリップ１にリング状に取付け、その状態の筆記具用クリップ１を、前記したように、筆記具用クリップ１の突片９をキャップ２の内壁面２ａに当接し、筆記具用クリップ１の頭端部１０をキャップ２の外壁面２ｂに当接して、筆記具用クリップ１をキャップ２に装着し、筆記具用クリップ１にボールチェーン１２を取付けた。

本発明は、マスコットやキャラクター等を取付ける紐やチェーン等を、筆記具に簡単に取付けられ、かつ容易に取れないようにしたい場合に適用できる。

１ 筆記具用クリップ
２ キャップ
３ クリップ片
５ 脚部
７ 取付部
８ 空間部
１２ ボールチェーン
１３ ボール
１４ ワイヤー部分

Claims (2)

1. 筆記具の軸筒に装着するクリップの脚部と軸筒内に挿入して軸筒に固定するための取付部を、クリップ片より略直角に折曲げ中を空間部とする側壁片で構成し、該側壁片に、取付部よりクリップを筆記具の軸筒に装着した際に軸筒の表面より外方に露出する脚部の部分までクリップ片に向かって延び、取付部側の一端を開口したスリットを設け、該スリットにボールチェーンのボールを連結するワイヤー部分を挿入して側壁片をボールで挟持するようにしてボールチェーンをクリップに取付けたことを特徴とする、筆記具用クリップへのボールチェーンの取付構造。
2. 前記スリットを、側壁片に２つ設け、ボールチェーンの両端部をそれぞれのスリットに取付け、ボールチェーンをリング状とした、前記１項に記載の筆記具用クリップへのボールチェーンの取付構造。

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