JP2012123384A - 光拡散フィルム、偏光板および画像表示装置 - Google Patents

光拡散フィルム、偏光板および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基材フィルム上に透光性微粒子が分散された光拡散層を備える光拡散フィルムであって、高い正面コントラストと広視野角特性とが両立されており、さらに白ちゃけを有効に防止することができる光拡散フィルム、ならびにこれを適用した偏光板および画像表示装置を提供する。
【解決手段】基材フィルム101と、基材フィルム101上に積層される、第1の透光性樹脂103中に透光性微粒子104が分散された光拡散層102と、光拡散層102上に積層される、第2の透光性樹脂からなるオーバーコート層105とを備え、オーバーコート層105側から、入射角30°で波長543.5nmのレーザー光を入射したときの反射角30°における反射率R(30)が2%以上5%以下であり、反射角40°における反射率R(40)が0.0001%以下である光拡散フィルム、ならびにこれを適用した偏光板および画像表示装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、基材フィルム上に光拡散層を備える光拡散フィルムに関する。また本発明は、当該光拡散フィルムを用いた偏光板および画像表示装置に関する。
近年、液晶表示装置は、携帯電話、パソコン用モニター、テレビ、液晶プロジェクタなどへの用途展開が急速に進んでいる。一般に、液晶表示装置は、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)モード、IPS(In−Plane Switching)モードなどの表示モードで液晶を動作させて、該液晶を通過する光を電気的に制御して明暗の違いを画面上に表し、文字や画像を表示する。
従来、液晶表示装置においては、表示画面を斜め方向から見た場合に、高いコントラストが得られない、さらには画像の明暗が逆転する階調反転現象等により良好な表示特性が得られないなどといった問題、すなわち、視野角が狭いという問題が指摘されてきた。
上記問題点を解決するための方法として、液晶表示装置の視認側表面に光拡散フィルムを設ける技術が従来知られている。たとえば、特許文献1および2には、微粒子を含有する塗布液を基材上に塗布することにより形成される高ヘイズの光拡散層を有する光拡散フィルム(光拡散シート)が開示されている。このような光拡散フィルムを液晶表示装置の視認側表面に配置することにより、液晶表示装置の表示画面を斜めから観察した場合における、画像のコントラスト低下や階調反転現象の改善により、視野角を広げることが可能である。しかしながら、特許文献1および2に記載されるような微粒子を含有する光拡散フィルムは、微粒子による表面凹凸に起因する乱反射により表示面全体が白っぽくなり、表示が濁った色になる、いわゆる白ちゃけが発生しやすいという問題があった。
一方、特許文献3には、光透過性基材上に設けられた表面に凹凸を有する防眩層上に、コロイダルシリカなどの流動性調整剤を含有し、防眩層表面の凹凸形状への追随性が良好な表面調整層を形成することにより表面凹凸構造を制御し、艶黒感と防眩性とを両立させることが記載されている。特許文献3でいうところの「艶黒感」は、上述の白ちゃけと関連しており、艶黒感の向上により白ちゃけの低減を図り得るが、白ちゃけの低減に関しては改善の余地があった。
特開2007−94369号公報 特開2002−107512号公報 特開2008−32845号公報
本発明の目的は、基材フィルム上に透光性微粒子が分散された光拡散層を備える光拡散フィルムであって、高い正面コントラストが得られるとともに、さらに白ちゃけを有効に防止することができる光拡散フィルムを提供することにある。また、本発明の他の目的は、当該光拡散フィルムを適用した偏光板および画像表示装置を提供することにある。
本発明は、基材フィルムと、該基材フィルム上に積層される、第1の透光性樹脂中に透光性微粒子が分散された光拡散層と、該光拡散層上に積層される、第2の透光性樹脂からなるオーバーコート層とを備え、オーバーコート層側から、入射角30°で波長543.5nmのレーザー光を入射したときの反射角30°における反射率R(30)が2%以上5%以下であり、反射角40°における反射率R(40)が0.0001%以下である光拡散フィルムを提供する。
本発明の光拡散フィルムは、その基材フィルム側から、光拡散フィルムの法線方向に入射する波長543.5nmのレーザー光の強度に対する、オーバーコート層側の法線方向から40°傾いた方向に透過するレーザー光の強度の比である相対散乱光強度T(40)が0.00008%以上0.001%以下であることが好ましい。
本発明の光拡散フィルムは、0.5mm、1.0mmおよび2.0mmの光学くしを通して得られる反射鮮明度の和が200%以上であることが好ましい。また、0.125mm、0.5mm、1.0mmおよび2.0mmの光学くしを通して得られる透過鮮明度の和が70%以上230%以下であることが好ましい。
本発明の光拡散フィルムにおいて、そのオーバーコート層の表面の中心線平均粗さRaは0.1μm以下であることが好ましい。また、本発明の光拡散フィルムは、全ヘイズが40%以上70%以下、内部ヘイズが40%以上70%以下であり、かつ、オーバーコート層の表面形状に起因する表面ヘイズが1%未満であることが好ましい。
光拡散層を構成する第1の透光性樹脂の屈折率とオーバーコート層を構成する第2の透光性樹脂の屈折率との差の絶対値は、好ましくは0.02以下である。また、オーバーコート層の厚みは、好ましくは1μm以上10μm以下である。
本発明はまた、上記本発明の光拡散フィルムと、該光拡散フィルムのオーバーコート層上に積層された反射防止層とを備える反射防止性光拡散フィルムを提供する。
また本発明は、偏光フィルムと、基材フィルム側が該偏光フィルムに対向するように該偏光フィルム上に積層される上記本発明の光拡散フィルムまたは反射防止性光拡散フィルムとを備える偏光板を提供する。
さらに本発明は、上記本発明の偏光板と画像表示素子とを備える画像表示装置を提供する。当該画像表示装置において、偏光板は、そのオーバーコート層側を外側にして画像表示素子上に配置される。
本発明によれば、高い正面コントラストが得られるとともに、白ちゃけを有効に防止できる光拡散フィルムおよび光拡散性の偏光板を提供することができる。このような優れた光学特性を備える光拡散フィルムまたは偏光板を適用した液晶表示装置は、高い正面コントラストおよび広視野角特性を示すとともに、表面乱反射による白ちゃけが有効に防止されており、視認性に優れる。
本発明の光拡散フィルムの好ましい一例を示す概略断面図である。 反射率R(30)および反射率R(40)を説明するための図であり、オーバーコート層側からのレーザー光の入射方向と反射方向とを模式的に示す斜視図である。 基材フィルム側の法線方向からレーザー光を入射し、オーバーコート層側法線方向から40°傾いた方向に透過するレーザー光の透過散乱光強度を測定するときの、レーザー光の入射方向と透過散乱光強度測定方向とを模式的に示す斜視図である。 本発明の偏光板の一例を示す概略断面図である。 本発明の画像表示装置の一例を示す概略断面図である。
<光拡散フィルム>
図1は、本発明の光拡散フィルムの好ましい例を示す概略断面図である。本発明に係る図1に示される光拡散フィルム100は、基材フィルム101と、基材フィルム101上に積層された光拡散層102と、光拡散層102上に積層されたオーバーコート層105とを備える。光拡散層102は、第1の透光性樹脂103を基材とする層であって、第1の透光性樹脂103中に透光性微粒子104が分散されてなる。光拡散層102は、典型的には、表面に凹凸形状を有する層である。オーバーコート層105は、光拡散層102の表面凹凸の凹部を埋めるように積層される、第2の透光性樹脂からなる層である。オーバーコート層105の表面は、好ましくは平滑面(中心線平均粗さRaが0.1μm以下)とされる。以下、本発明の光拡散フィルムについて、さらに詳細に説明する。
〔基材フィルム〕
基材フィルム101は透光性のものであればよく、たとえばガラスやプラスチックフィルムなどを用いることができる。プラスチックフィルムとしては適度の透明性、機械強度を有していればよい。具体的には、たとえば、TAC(トリアセチルセルロース)等のセルロースアセテート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。基材フィルム101の厚みは、たとえば10〜500μmであり、好ましくは20〜300μmである。
〔光拡散層〕
本発明の光拡散フィルムは、基材フィルム101上に積層される光拡散層102を備える。光拡散層102は、第1の透光性樹脂103を基材とする層であって、第1の透光性樹脂103中に透光性微粒子104が分散されてなる。なお、基材フィルム101と光拡散層102との間に他の層(接着剤層を含む)を有していてもよい。
(1)第1の透光性樹脂
第1の透光性樹脂103としては、透光性を有するものであれば特に限定はなく、たとえば、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂などの活性エネルギー線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂の硬化物、熱可塑性樹脂、金属アルコキシドの硬化物などを用いることができる。この中でも、高い硬度を有し、画像表示装置表面に設ける光拡散フィルムとして高い耐擦傷性を付与できることから、活性エネルギー線硬化型樹脂が好適である。活性エネルギー線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂または金属アルコキシドを用いる場合は、活性エネルギー線の照射または加熱により当該樹脂を硬化させることにより第1の透光性樹脂103が形成される。
活性エネルギー線硬化型樹脂としては、多官能(メタ)アクリレート化合物を含有するものであることができる。多官能(メタ)アクリレート化合物とは、分子中に少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物である。
多官能(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、たとえば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物、ウレタン(メタ)アクリレート化合物、ポリエステル(メタ)アクリレート化合物、エポキシ(メタ)アクリレート化合物等の(メタ)アクリロイル基を2個以上含む多官能重合性化合物等が挙げられる。
多価アルコールとしては、たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2’−チオジエタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールのような2価のアルコール;トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、ジグリセロール、ジペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパンのような3価以上のアルコールが挙げられる。
多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化物として、具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、1分子中に複数個のイソシアネート基を有するイソシアネートと、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体のウレタン化反応物を挙げることができる。1分子中に複数個のイソシアネート基を有する有機イソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の1分子中に2個のイソシアネート基を有する有機イソシアネート、それら有機イソシアネートをイソシアヌレート変性、アダクト変性、ビウレット変性した1分子中に3個のイソシアネート基を有する有機イソシアネート等が挙げられる。水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートが挙げられる。
ポリエステル(メタ)アクリレート化合物として好ましいものは、水酸基含有ポリエステルと(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリレートである。好ましく用いられる水酸基含有ポリエステルは、多価アルコールとカルボン酸や複数のカルボキシル基を有する化合物および/またはその無水物のエステル化反応によって得られる水酸基含有ポリエステルである。多価アルコールとしては前述した化合物と同様のものが例示できる。また、多価アルコール以外にも、フェノール類としてビスフェノールA等が挙げられる。カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、ブチルカルボン酸、安息香酸等が挙げられる。複数のカルボキシル基を有する化合物および/またはその無水物としては、マレイン酸、フタル酸、フマル酸、イタコン酸、アジピン酸、テレフタル酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、トリメリット酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物等が挙げられる。
以上のような多官能(メタ)アクリレート化合物の中でも、硬化物(被膜)の強度向上や入手の容易性の点から、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のエステル化合物;ヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの付加体;イソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの付加体;トリレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの付加体;アダクト変性イソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの付加体;およびビウレット変性イソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの付加体が好ましい。さらに、活性エネルギー線硬化型樹脂は、厚膜化したときに良好な可撓性(柔軟性を示す性質)を示すことから、ウレタン(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましい。これらの多官能(メタ)アクリレート化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。
活性エネルギー線硬化型樹脂は、上記の多官能(メタ)アクリレート化合物のほかに、単官能(メタ)アクリレート化合物を含有していてもよい。単官能(メタ)アクリレート化合物としては、たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アセチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類を挙げることができる。これらの化合物はそれぞれ単独でまたは2種類以上を併用して用いることができる。
活性エネルギー線硬化型樹脂は重合性オリゴマーを含有していてもよい。重合性オリゴマーを含有させることにより、光拡散層102の硬度を調整することができる。重合性オリゴマーは、たとえば、前記多官能(メタ)アクリレート化合物、すなわち、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物、ウレタン(メタ)アクリレート化合物、ポリエステル(メタ)アクリレート化合物またはエポキシ(メタ)アクリレート等の2量体、3量体などのようなオリゴマーであることができる。
また、その他の重合性オリゴマーとして、分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシアネートと、少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多価アルコールとの反応により得られるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを挙げることができる。ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートの重合物等が挙げられ、少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多価アルコールとしては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル化反応によって得られる水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルであって、多価アルコールとして、たとえば、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等であるものが挙げられる。この少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多価アルコールは、多価アルコールのアルコール性水酸基の一部が(メタ)アクリル酸とエステル化反応しているとともに、アルコール性水酸基が分子中に残存するものである。
さらに、その他の重合性オリゴマーの例として、複数のカルボキシル基を有する化合物および/またはその無水物と、少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多価アルコールとの反応により得られるポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーを挙げることができる。複数のカルボキシル基を有する化合物および/またはその無水物としては、前記多官能(メタ)アクリレート化合物のポリエステル(メタ)アクリレートで記載したものと同様のものが例示できる。また、少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多価アルコールとしては、上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーで記載したものと同様のものが例示できる。
以上のような重合性オリゴマーに加えて、さらにウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの例として、水酸基含有ポリエステル、水酸基含有ポリエーテルまたは水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの水酸基にイソシアネート類を反応させて得られる化合物が挙げられる。好ましく用いられる水酸基含有ポリエステルは、多価アルコールとカルボン酸や複数のカルボキシル基を有する化合物および/またはその無水物のエステル化反応によって得られる水酸基含有ポリエステルである。多価アルコールや、複数のカルボキシル基を有する化合物および/またはその無水物としては、それぞれ、多官能(メタ)アクリレート化合物のポリエステル(メタ)アクリレート化合物で記載したものと同様のものが例示できる。好ましく用いられる水酸基含有ポリエーテルは、多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドおよび/またはε−カプロラクトンを付加することによって得られる水酸基含有ポリエーテルである。多価アルコールは、前記水酸基含有ポリエステルに使用できるものと同じものであってよい。好ましく用いられる水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、重合性オリゴマーのウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーで記載したものと同様のものが例示できる。イソシアネート類としては、分子中に1個以上のイソシアネート基を持つ化合物が好ましく、トリレンジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの2価のイソシアネート化合物が特に好ましい。
これらの重合性オリゴマー化合物はそれぞれ単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。
熱硬化型樹脂としては、アクリルポリオールとイソシアネートプレポリマーとからなる熱硬化型ウレタン樹脂のほか、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、アセチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体;酢酸ビニルおよびその共重合体、塩化ビニルおよびその共重合体、塩化ビニリデンおよびその共重合体等のビニル系樹脂;ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等のアセタール系樹脂;アクリル樹脂およびその共重合体、メタクリル樹脂およびその共重合体等のアクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。
金属アルコキシドとしては、珪素アルコキシド系の材料を原料とする酸化珪素系マトリックス等を使用することができる。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等であり、加水分解や脱水縮合により無機系または有機無機複合系マトリックス(第1の透光性樹脂)とすることができる。
(2)透光性微粒子
透光性微粒子104としては、透光性を有する限り特に限定されるものではなく従来公知のものが使用できる。たとえば、アクリル系樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、有機シリコーン樹脂、アクリル−スチレン共重合体等からなる有機微粒子や、炭酸カルシウム、シリカ、酸化アルミニウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化チタン、ガラス等からなる無機微粒子などを挙げることができる。また、有機重合体のバルーンやガラス中空ビーズを使用することもできる。これらの微粒子は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。透光性微粒子104の形状は、球状、扁平状、板状、針状、不定形状等のいずれであってもよいが、球状または略球状が好ましい。
透光性微粒子104の重量平均粒径は特に制限されないが、好ましくは0.5μm以上20μm以下であり、より好ましくは1μm以上15μm以下である。重量平均粒径が0.5μm未満であると、十分に内部ヘイズを発現させることができず、光拡散性が不十分となり、その結果、広視野角が得られない場合がある。一方、重量平均粒径rが20μmを超えると、光拡散性が過度に大きくなり、正面コントラストを低下させる場合がある。なお、透光性微粒子104の重量平均粒径は、コールター原理(細孔電気抵抗法)を用いたコールターマルチサイザー(ベックマンコールター社製)を用いて測定される。
光拡散層102における透光性微粒子104の含有量は、第1の透光性樹脂103の100重量部に対して3重量部以上60重量部以下であることが好ましく、5重量部以上50重量部以下であることがより好ましい。透光性微粒子104の含有量が透光性樹脂100重量部に対して3重量部未満であると、光拡散フィルムの光拡散性が不十分となり、広視野角が得られない場合がある。また、透光性微粒子104の含有量が第1の透光性樹脂100重量部に対して60重量部を超えると、光拡散性が過度に大きくなり、正面コントラストを低下させる場合がある。また、光拡散フィルムの透明性が損なわれる場合がある。
透光性微粒子104の屈折率と第1の透光性樹脂103の屈折率との差の絶対値は、0.04以上0.15以下であることが好ましい。これにより、適度な内部ヘイズ(したがって、適度な光拡散性)を得ることができる。
本明細書において、「光拡散層の厚み」とは、光拡散層102における基材フィルム101側の面から反対側の面までの最大厚みのことを指す。したがって、本発明の光拡散フィルム100において光拡散層102が凹凸を有する場合、図1に示すAに相当する最も厚い部分が光拡散層102の厚みとなる。光拡散層102の厚みAは、好ましくは1μm以上30μm以下である。光拡散層102の厚みAが1μm未満の場合、液晶表示装置の視認側表面に配置される光拡散フィルム100に要求される十分な耐擦傷性が付与されない場合がある。また、厚みAが30μmを超える場合、作製した光拡散フィルム100に発生するカールの量が大きくなり、他のフィルムや基板への貼合等における取り扱い性が悪くなる傾向にある。光拡散層102における基材フィルム101側の面から反対側の面までの厚みが最大でない部分(たとえば、凹凸を有する光拡散層102の凹部分)においては、光拡散層102の厚みは1μm以上でなくてもよい。
光拡散層102表面(基材フィルム101とは反対側の表面)のJIS B 0601に従う中心線平均粗さRaは特に制限されないが、オーバーコート層の厚みが過度に大きくならないようにするため、好ましくは0.5μm以下であり、より好ましくは0.2μm以下である。JIS B 0601に従う中心線平均粗さRaとは、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さl(エル)だけを抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にx軸を、縦倍率の方向にy軸をとり、粗さ曲線をY=f(x)で表したときに、下記式(1):
Figure 2012123384
によって求められる値をマイクロメートル(μm)単位で表したものをいう。中心線平均粗さRaは、JIS B 0601に準拠した共焦点干渉顕微鏡(たとえば、株式会社オプティカルソリューション社製の「PLμ2300」)を用いて上記計算式(1)に基づいてRaを計算できるプログラムソフトにより算出することができる。
〔オーバーコート層〕
本発明の光拡散フィルムは、光拡散層102の表面凹凸の凹部を埋めるように光拡散層102上に積層される、後述する所定の表面反射特性を備えたオーバーコート層105を有する。光拡散フィルムに所定の表面反射特性を付与するオーバーコート層105の積層により、白ちゃけを効果的に防止することができる。
オーバーコート層105は第2の透光性樹脂からなる層であり、光拡散層102に付与した光拡散特性が設計した範囲から逸脱することを回避するために、内部ヘイズを実質的に有しないことが好ましい。すなわち、オーバーコート層105には光拡散性を付与することなく、光拡散層102にのみ光拡散性を付与し、一方、オーバーコート層105には表面反射特性のみを付与して、光拡散特性と表面反射特性とをそれぞれ独立に制御することが好ましい。これにより、高い正面コントラストと広視野角特性とが両立されているとともに、白ちゃけを有効に防止できる光拡散フィルムを容易に設計、製造することが可能になる。
樹脂層が内部ヘイズを発現する態様としては、たとえば光拡散剤(微粒子)を含有する場合や、樹脂層に相分離が生じている場合(たとえば、結晶性領域と非結晶性領域とが混在する場合)などがあるが、オーバーコート層105は、これらの内部ヘイズ発現要因を含まないことが好ましい。
オーバーコート層105を構成する第2の透光性樹脂としては、第1の透光性樹脂103について上述したものを同様に用いることができる。ただし、第1の透光性樹脂103の屈折率と第2の透光性樹脂の屈折率との差の絶対値は、0.02以下であることが好ましく、0.01以下であることがより好ましい。当該屈折率差が大きいと、光拡散層102とオーバーコート層105との界面における光拡散が無視できなくなり、光拡散特性と表面反射特性とを独立に制御することが困難になり、所望の光拡散特性が得られない場合がある。
本明細書において、「オーバーコート層の厚み」とは、オーバーコート層105の表面(光拡散層102とは反対側の表面)から光拡散層102側の面までの最小厚みのことを指す。したがって、本発明の光拡散フィルム100において光拡散層102が凹凸を有する場合、図1に示すBに相当する最も薄い部分がオーバーコート層105の厚みとなる。オーバーコート層105の厚みBは光拡散層102の表面凹凸の凹部を埋めることができる限り特に制限されないが、好ましくは1μm以上10μm以下であり、より好ましくは2μm以上9μm以下である。オーバーコート層105の厚みBが1μm未満であると、光拡散層102の表面凹凸による表面乱反射の影響が完全には排除できず、白ちゃけが発生する可能性がある。また、厚みBが10μmを超える場合、作製した光拡散フィルム100に発生するカールの量が大きくなり、また、製造コストも高くなる。オーバーコート層105の表面(光拡散層102とは反対側の表面)から光拡散層102側の面までの厚みが最小でない部分(たとえば、光拡散層102の凹部分に積層される部分)においては、オーバーコート層105の厚みは10μm以下でなくてもよい。
オーバーコート層105表面(光拡散層102とは反対側の表面)のJIS B 0601に従う中心線平均粗さRaは、後述する所定の表面反射特性(反射率R(30)およびR(40))を得るために、好ましくは0.1μm以下とされる。また、中心線平均粗さRaをこの範囲に調整することにより、オーバーコート層105上に反射防止層を設ける場合において、より効果的に外光の反射を防止することができる。
〔光拡散フィルムの光学特性〕
(1)オーバーコート層表面の反射率
本発明の光拡散フィルムは、オーバーコート層105側から、入射角30°で波長543.5nmのレーザー光を入射したときの反射角30°における反射率R(30)が2%以上5%以下、好ましくは3%以上5%以下であり、反射角40°における反射率R(40)が0.0001%以下、好ましくは0.00008%以下である。反射率R(30)および反射率R(40)を上記範囲内とすることにより、表面反射による映り込みなどを十分に抑制しつつ、白ちゃけを効果的に防止することができる。反射率R(30)が5%を超えると、表面反射による映り込みを十分に抑制することができず、視認性が低下する。一方、反射率R(30)が2%未満では、正面コントラストが低下する。また、反射率R(40)が0.0001%を超えると、白ちゃけが発生し、視認性が低下する。
反射率R(30)および反射率R(40)を調整するには、光拡散層の厚みと透光性微粒子の粒子径との比や、オーバーコート層の厚みなどを調整すればよい。
オーバーコート層105側から入射角30°でレーザー光を入射したときの反射率について説明する。図2は、反射率R(30)および反射率R(40)を説明するための図であり、オーバーコート層105側からのレーザー光の入射方向と反射方向とを模式的に示した斜視図である。図2を参照して、光拡散フィルム200のオーバーコート層105側における光拡散フィルムの法線202方向に対して30°傾いた方向からレーザー光205(He−Neレーザーの平行光、波長543.5nm)を入射し、入射光205方向と法線202とを含む平面209内で、法線202方向からみて、入射光205とは逆側にφ°傾いた方向に反射する反射光206の強度を測定する。φ=30°の反射光(正反射方向への反射光)の強度を光源の光強度で除した値が反射率R(30)であり、φ=40°の反射光の強度を光源の光強度で除した値が反射率R(40)である。
反射率の測定には、オプティカルパワーメーター(たとえば、横河電機株式会社製の「3292 03 オプティカルパワーセンサー」および同社製の「3292 オプティカルパワーメーター」を用いる。また、反射率の測定には、光拡散フィルム裏面からの反射が測定値に影響を及ぼす可能性を排除し、また光拡散フィルムの反りを防止するために、光学的に透明な粘着剤を用いて、光拡散フィルムを、その基材フィルム側で黒色板に貼合したものを測定用サンプルとして用いる。これにより、測定精度および測定再現性を高めることができる。
なお、光拡散層102上にオーバーコート層105が積層されていない状態での反射率R(30)およびR(40)(すなわち、光拡散層102表面の反射率R(30)およびR(40))は、それぞれ0.05%以上2%以下、0.0001%以上0.1%以下であることが好ましい。
(2)相対散乱光強度
本発明の光拡散フィルムは、基材フィルム101側から、光拡散フィルムの法線方向に入射する波長543.5nmのレーザー光の強度に対する、オーバーコート層105側の法線方向から40°傾いた方向に透過するレーザー光の強度の比である相対散乱光強度T(40)が0.00008%以上0.001%以下であることが好ましく、0.0001%以上0.0006%以下であることがより好ましい。相対散乱光強度T(40)が0.00008%未満の場合、光散乱性が不十分であり、視野角が狭くなる傾向にある。また、0.001%を超える場合は、光散乱が強すぎるため、正面コントラストが低下する傾向にある。
相対散乱光強度T(40)を調整するには、透光性微粒子の粒子径、光拡散層の厚みと透光性微粒子の粒子径との比、第1の透光性樹脂と透光性微粒子との屈折率差、第1の透光性樹脂と第2の透光性樹脂との屈折率差、オーバーコート層の厚みなどを調整すればよい。
図3は、基材フィルム側の法線方向からレーザー光を入射し、オーバーコート層側法線方向から40°傾いた方向に透過するレーザー光の透過散乱光強度を測定するときの、レーザー光の入射方向と透過散乱光強度測定方向とを模式的に示す斜視図である。図3を参照して、光拡散フィルム300の基材フィルム101側から、光拡散フィルムの法線301方向からレーザー光(He−Neレーザーの平行光、波長543.5nm)を入射し、入射光方向とオーバーコート層105側の法線302とを含む平面内で、オーバーコート層105側の法線302方向から40°傾いた方向303に透過する透過散乱光の強度を測定する。透過散乱光の強度を光源の光強度で除した値が相対散乱光強度T(40)である。
相対散乱光強度T(40)の測定には、オプティカルパワーメーター(たとえば、横河電機株式会社製の「3292 03 オプティカルパワーセンサー」および同社製の「3292 オプティカルパワーメーター」を用いる。また、相対散乱光強度T(40)の測定には、光拡散フィルムの反りを防止するために、光学的に透明な粘着剤を用いて、光拡散フィルムを、その基材フィルム側でガラス基板に貼合したものを測定用サンプルとして用いる。これにより、測定精度および測定再現性を高めることができる。
なお、光拡散層102上にオーバーコート層105が積層されていない状態での相対散乱光強度T(40)は、オーバーコート層105が積層されている場合と同じく、0.00008%以上0.001%以下であることが好ましい。
(3)反射鮮明度
本発明の光拡散フィルムは、0.5mm、1.0mmおよび2.0mmの光学くしを通して得られる反射鮮明度の和(以下、単に「反射鮮明度」という)が200%以上であることが好ましく、また300%以下であることが好ましい。「0.5mm、1.0mmおよび2.0mmの光学くしを通して得られる反射鮮明度の和」とは、JIS K 7105に準拠し、暗部と明部との幅の比が1:1で、その幅が0.5mm、1.0mmおよび2.0mmである3種類の光学くしを用いて測定される反射鮮明度(像鮮明度)の和である。したがって、ここでいう「反射鮮明度」の最大値は300%となる。
光拡散フィルムの反射鮮明度が200%未満の場合、オーバーコート層105表面への入射光の散乱が強すぎるため、この光拡散フィルムを液晶表示装置に適用したときに、たとえば黒表示において、白ちゃけが発生する傾向にある。光拡散フィルムの反射鮮明度は、より好ましくは240%以上300%以下である。
反射鮮明度を調整するには、光拡散層の厚みと透光性微粒子の粒子径との比や、オーバーコート層の厚みなどを調整すればよい。
反射鮮明度の測定は、反射率の測定と同様、光学的に透明な粘着剤を用いて、光拡散フィルムを、その基材フィルム101側で黒色板に貼合した測定用サンプルについて行なう。これにより、測定精度および測定再現性を高めることができる。測定装置としては、JIS K 7105に準拠した写像性測定器(たとえば、スガ試験機株式会社製の「ICM−1DP」)を用いることができる。
なお、光拡散層102上にオーバーコート層105が積層されていない状態での反射鮮明度は、10%以上150%以下であることが好ましい。
(4)透過鮮明度
本発明の光拡散フィルムは、0.125mm、0.5mm、1.0mmおよび2.0mmの光学くしを通して得られる透過鮮明度の和(以下、単に「透過鮮明度」という)が70%以上230%以下であることが好ましい。「0.125mm、0.5mm、1.0mmおよび2.0mmの光学くしを通して得られる透過鮮明度の和」とは、JIS K 7105に準拠し、暗部と明部との幅の比が1:1で、その幅が0.125mm、0.5mm、1.0mmおよび2.0mmである4種類の光学くしを用いて測定される透過鮮明度(像鮮明度)の和である。したがって、ここでいう「透過鮮明度」の最大値は400%となる。
光拡散フィルムの透過鮮明度が70%未満の場合、光散乱が強すぎるため、この光拡散フィルムを液晶表示装置に適用したときに、たとえば白表示において、液晶表示装置の正面方向の光が光拡散層により散乱され過ぎてしまう等の原因により正面コントラストが低下し、表示品位が悪くなる傾向にある。また、透過鮮明度が230%を超える場合は、液晶表示装置のバックライト側のプリズムフィルムの表面凹凸構造と液晶セルのカラーフィルターが有する規則的なマトリックス構造との干渉による透過光のモアレが発生する傾向にある。光拡散フィルムの透過鮮明度は、より好ましくは70%以上200%以下であり、さらに好ましくは90%以上200%以下である。
透過鮮明度を調整するには、透光性微粒子の粒子径、光拡散層の厚みと透光性微粒子の粒子径との比、第1の透光性樹脂と透光性微粒子との屈折率差、第1の透光性樹脂と第2の透光性樹脂との屈折率差、オーバーコート層の厚みなどを調整すればよい。
透過鮮明度の測定は、相対散乱光強度の測定と同様、光学的に透明な粘着剤を用いて、光拡散フィルムを、その基材フィルム101側でガラス基板に貼合した測定用サンプルについて行なう。これにより、測定時におけるフィルムの反りを防止し、測定再現性を高めることができる。測定装置としては、JIS K 7105に準拠した写像性測定器(たとえば、スガ試験機株式会社製の「ICM−1DP」)を用いることができる。
なお、光拡散層102上にオーバーコート層105が積層されていない状態での透過鮮明度は、50%以上200%以下であることが好ましい。
(5)ヘイズ
本発明の光拡散フィルムは、全ヘイズが40%以上70%以下であり、かつ内部ヘイズが40%以上70%以下であることが好ましい。また、オーバーコート層105の表面形状に起因する表面ヘイズは1%未満であることが好ましい。ここで、「全ヘイズ」とは、光拡散フィルムに光を照射して透過した光線の全量を表す全光線透過率(Tt)と、光拡散フィルムにより拡散されて透過した拡散光線透過率(Td)との比から下記式(2):
全ヘイズ(%)=(Td/Tt)×100 (2)
により求められる。
全光線透過率(Tt)は、入射光と同軸のまま透過した平行光線透過率(Tp)と拡散光線透過率(Td)の和である。全光線透過率(Tt)および拡散光線透過率(Td)は、JIS K 7361に準拠して測定される値である。
また、光拡散フィルムの「内部ヘイズ」とは、全ヘイズのうち、オーバーコート層105の表面形状に起因するヘイズ(表面ヘイズ)以外のヘイズである。
全ヘイズおよび/または内部ヘイズが40%未満の場合、光拡散性が不十分であり、視野角が狭くなる傾向にある。また、全ヘイズおよび/または内部ヘイズが70%を超える場合は、光拡散が強すぎるため、正面コントラストが低下する傾向にある。また、全ヘイズおよび/または内部ヘイズが70%を超える場合は、光拡散フィルムの透明性が損なわれる傾向にある。全ヘイズおよび内部ヘイズはそれぞれ、45%以上65%以下であることが好ましい。
全ヘイズおよび内部ヘイズを調整するには、透光性微粒子の粒子径、光拡散層の厚みと透光性微粒子の粒子径との比、第1の透光性樹脂と透光性微粒子との屈折率差、第1の透光性樹脂と第2の透光性樹脂との屈折率差、オーバーコート層の厚みなどを調整すればよい。
また、オーバーコート層105の表面形状に起因する表面ヘイズが1%を超える場合、表面乱反射により白ちゃけが発生する傾向にある。白ちゃけをより効果的に防止するためには、表面ヘイズは、0.9%以下であることが好ましい。
表面ヘイズを調整するには、光拡散層の厚みと透光性微粒子の粒子径との比、オーバーコート層の厚みなどを調整すればよい。
光拡散フィルムの全ヘイズ、内部ヘイズおよび表面ヘイズは、具体的には次のようにして測定される。すなわち、まず、フィルムの反りを防止するため、光学的に透明な粘着剤を用いて光拡散フィルムを、オーバーコート層105が表面となるように、基材フィルム101側をガラス基板に貼合して測定用サンプルを作製し、当該測定用サンプルについて全ヘイズ値を測定する。全ヘイズ値は、JIS K 7136に準拠したヘイズ透過率計(たとえば、株式会社村上色彩技術研究所製のヘイズメーター「HM−150」)を用いて、全光線透過率(Tt)および拡散光線透過率(Td)を測定し、上記式(2)によって算出される。
ついで、オーバーコート層105の表面に、ヘイズがほぼ0%であるトリアセチルセルロースフィルムを、グリセリンを用いて貼合し、上述の全ヘイズの測定と同様にしてヘイズを測定する。当該ヘイズは、オーバーコート層105の表面形状に起因する表面ヘイズが貼合されたトリアセチルセルロースフィルムによってほぼ打ち消されていることから、光拡散フィルムの「内部ヘイズ」とみなすことができる。したがって、光拡散フィルムの「表面ヘイズ」は、下記式(3):
表面ヘイズ(%)=全ヘイズ(%)−内部ヘイズ(%) (3)
より求められる。
なお、光拡散層102上にオーバーコート層105が積層されていない状態での全ヘイズおよび内部ヘイズはともに、オーバーコート層105が積層されている場合と同じく、40%以上70%以下であることが好ましい。
〔光拡散フィルムの製造方法〕
次に、本発明の光拡散フィルムを製造する方法について説明する。本発明の光拡散フィルムは、次の工程(A)および(B)を含む方法によって好適に製造することができる。後述するように工程(A)および(B)は同時に行なうこともできる。
(A)基材フィルム101上に光拡散層102を形成する工程、
(B)光拡散層102上にオーバーコート層105を形成する工程。
上記工程(A)では、まず、透光性微粒子104、第1の透光性樹脂103またはこれを形成する樹脂(たとえば、活性エネルギー線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂または金属アルコキシド)を含み、さらに必要に応じて有機溶剤等の溶剤、レベリング剤、分散剤、帯電防止剤、防汚剤等のその他の成分を含む樹脂液を用意し、これを基材フィルム101上に塗工する。第1の透光性樹脂103を形成する樹脂として紫外線硬化型樹脂を用いる場合、上記樹脂液は、さらに光重合開始剤(ラジカル重合開始剤)を含む。
光重合開始剤としては、たとえば、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、トリアジン系光重合開始剤、オキサジアゾール系光重合開始剤などが用いられる。また、光重合開始剤として、たとえば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアントラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、フェニルグリオキシル酸メチル、チタノセン化合物等も用いることができる。光重合開始剤の使用量は、通常、樹脂液に含有される樹脂100重量部に対して0.5〜20重量部であり、好ましくは、1〜5重量部である。
有機溶剤としては、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、シクロヘキサノールなどのアルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル化グリコールエーテル類;2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール等のセルソルブ類;2−(2−メトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール等のカルビトール類などから、粘度等を考慮して選択して用いることができる。これらの溶剤は、単独で用いてもよいし、必要に応じて数種類を混合して用いてもよい。塗工後は、上記有機溶剤を蒸発させる必要がある。そのため、有機溶剤の沸点は60℃〜160℃の範囲であることが望ましい。また、有機溶剤の20℃における飽和蒸気圧は0.1kPa〜20kPaの範囲であることが好ましい。
なお、光拡散フィルムの光学特性および表面形状を均質なものとするために、樹脂液中の透光性微粒子104の分散は等方分散であることが好ましい。
上記樹脂液の基材フィルム101上への塗工は、たとえば、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、ロッドコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、キスコート法、ダイコート法などによって行なうことができる。
樹脂液の塗工性の改良または光拡散層102との接着性の改良を目的として、基材フィルム101の表面(光拡散層側表面)には、各種表面処理を施してもよい。表面処理としては、コロナ放電処理、グロー放電処理、酸表面処理、アルカリ表面処理、紫外線照射処理などが挙げられる。また、基材フィルム101上に、たとえばプライマー層等の他の層を形成し、この他の層の上に、樹脂液を塗工するようにしてもよい。
また、本発明の光拡散フィルムを、後述する偏光フィルムの保護フィルムとして使用する場合には、基材フィルム101と偏光フィルムとの接着性を向上させるために、基材フィルム101の表面(光拡散層とは反対側の表面)を各種表面処理によって親水化しておくことも好ましい。
ついで、塗工層を基材フィルム101上に固着させて光拡散層102を形成する。具体的には、第1の透光性樹脂103を形成する樹脂として活性エネルギー線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂または金属アルコキシドを用いる場合は、必要に応じて乾燥(溶媒の除去)を行なった後、塗工層に対し活性エネルギー線の照射を行なうか(活性エネルギー線硬化型樹脂を用いる場合)または加熱する(熱硬化型樹脂または金属アルコキシドを用いる場合)ことにより、塗工層を硬化させる。活性エネルギー線としては、樹脂液に含まれる樹脂の種類に応じて紫外線、電子線、近紫外線、可視光、近赤外線、赤外線、X線などから適宜選択することができるが、これらの中で紫外線、電子線が好ましく、特に取り扱いが簡便で高エネルギーが得られることから紫外線が好ましい。
紫外線の光源としては、たとえば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。また、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、エキシマランプまたはシンクロトロン放射光等も用いることができる。これらの中でも、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、キセノンアーク、メタルハライドランプが好ましく用いられる。
また、電子線としては、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される50〜1000keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーを有する電子線を挙げることができる。
一方、第1の透光性樹脂103として熱可塑性樹脂を用いる場合には、必要に応じて乾燥(溶媒の除去)を行なうか、または必要に応じて乾燥を行なった後、塗工層を軟化または溶融させ、その後塗工層を冷却することにより、光拡散層102を形成することができる。
たとえば紫外線硬化型樹脂を用いる場合を例に挙げれば、ロール状に巻き付けられた基材フィルム101を連続的に送り出す工程、透光性微粒子104および紫外線硬化型樹脂を含有する樹脂液を塗工し、必要に応じて乾燥させる工程、塗工層を硬化させて光拡散層102を形成する工程、および、光拡散層102が形成された基材フィルムを巻き取る工程を含む方法により、光拡散層の形成を連続的に行なうことができる。なお、オーバーコート層105を光拡散層102の形成に続けて、または同時に行なう場合には、巻き取る工程は不要である。
具体的な実施形態を示せば次のとおりである。まず、巻き出し装置により基材フィルム101が連続的に巻き出される。ついで、巻き出された基材フィルム101上に、塗工装置およびこれに対向するバックアップロールを使用して、透光性微粒子104および紫外線硬化型樹脂を含有する樹脂液が塗工される。次に、樹脂液に溶媒が含まれる場合には、乾燥機を通過させることにより乾燥される。次に、塗工層が設けられた基材フィルム101に、基材フィルム101側をバックアップロールに接触させた状態で、紫外線照射装置から紫外線を照射することにより塗工層を硬化させる。紫外線照射により照射面が高温になることから、バックアップロールは、その表面温度を室温〜80℃程度に調整するための冷却装置をその内部に備えることが好ましい。また、紫外線照射装置は、1機もしくは複数機を使用することができる。以上のようにして得られた光拡散層102が形成された基材フィルムは、巻き取り装置へ巻き取られる。この際、光拡散層102を保護する目的で、再剥離性を有した粘着剤層を介して、光拡散層102表面にポリエチレンテレフタレートやポリエチレン等からなる保護フィルムを貼着しながら巻き取ってもよい。
次に、工程(B)について説明すると、光拡散層102上にオーバーコート層105を形成する方法としては、たとえば、第2の透光性樹脂またはこれを形成する樹脂(たとえば、活性エネルギー線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂または金属アルコキシド)を含む樹脂液を光拡散層102上に塗工し、必要に応じて乾燥した後、塗工層を光拡散層102上に固着させる方法が挙げられる。当該樹脂液は、光拡散層形成用樹脂液と同様、必要に応じて有機溶剤等の溶剤、レベリング剤、分散剤、帯電防止剤、防汚剤、光重合開始剤(ラジカル重合開始剤)等のその他の成分を含むことができる。
樹脂液の塗工方法、塗工層の光拡散層102への固着方法(たとえば、紫外線硬化型樹脂を用いる場合における硬化方法)などは、上述した光拡散層を形成する場合と同様であってよい。また、より表面平滑性の高いオーバーコート層を得るために、塗工層表面に金型の鏡面を押し付けた状態で塗工層を光拡散層に固着させてもよい。
また、基材フィルム101上に、光拡散層102とオーバーコート層105とを同時に積層することもできる。同時に積層するための方法としては、1つのパスラインに2つのコーターを備えた塗工装置を使用する方法や、1つのコーターに2つのスリットを設けた、2層同時塗工が可能なコーターを使用する方法を挙げることができる。このようなコーターの例としては、多層スロットダイコーター、多層スライドコーター、多層カーテンコーター等が挙げられる。上記のような装置を用いて2層塗工を行なった後、上記と同様にして、必要に応じて乾燥を行ない、ついで2つの層の固着(硬化など)を行なうことにより、光拡散フィルムを得ることができる。
<反射防止性光拡散フィルム>
本発明の光拡散フィルムのオーバーコート層105上(光拡散層102とは反対側の面)に反射防止層をさらに積層することにより、反射防止性光拡散フィルムとすることができる。反射防止性光拡散フィルムは、本発明の光拡散フィルムと、該光拡散フィルムのオーバーコート層上に積層された反射防止層とを備える。反射防止層はオーバーコート層105上に直接形成してもよく、透明フィルム上に反射防止層を形成した反射防止フィルムを別途用意し、これを粘着剤または接着剤を用いてオーバーコート層105に積層してもよい。反射防止層は、反射率を限りなく低くするために設けられるものであり、反射防止層の形成により、表示画面への映り込みをより効果的に防止することができる。反射防止層としては、オーバーコート層105の屈折率よりも低い材料から構成された低屈折率層;高屈折率層と、この高屈折率層の屈折率より低い材料から構成された低屈折率層との積層構造などを挙げることができる。反射防止フィルムを粘着剤または接着剤を用いてオーバーコート層105に積層する場合、市販の反射防止フィルムを使用できる。
反射防止層を設ける場合、反射防止層を有する光拡散フィルムの反射率R(30)、すなわち、反射防止層表面の反射率R(30)は、2%以下であることが好ましい。
<偏光板>
続いて、図4を参照して、本発明の偏光板400を説明する。本発明の偏光板400は、偏光フィルム41と、基材フィルム101側が偏光フィルム41に対向するように偏光フィルム41上に積層される前述の光拡散フィルム100とを備えるものである。偏光フィルム41は、入射光から直線偏光を取り出す機能を有するものであって、その種類は特に限定されない。好適な偏光フィルムの例として、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向している偏光フィルムを挙げることができる。ポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸ビニルのケン化物であるポリビニルアルコールのほか、部分ホルマール化ポリビニルアルコール、エチレン/酢酸ビニル共重合体のケン化物などが挙げられる。二色性色素としては、ヨウ素または二色性の有機染料が用いられる。また、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物のポリエン配向フィルムも、偏光フィルム41となり得る。偏光フィルム41の厚さは、通常5〜80μm程度である。
本発明の偏光板は、上記偏光フィルム41の片面または両面(通常は片面である)に本発明の光拡散フィルム100を積層したものであってもよく、上記偏光フィルム41の一方の面に透明保護層42を積層し、他方の面に本発明の光拡散フィルム100を積層したものであってもよい。この際、光拡散フィルム100は、偏光フィルム41の透明保護層としての機能も有する。光拡散フィルム100の光拡散層102に表面凹凸形状が付与されている場合、この光拡散層は防眩層としての機能も有する。透明保護層42は、透明樹脂フィルムを、接着剤等を用いて貼合する方法や透明樹脂含有塗工液を塗布する方法などによって偏光フィルム41上に形成することができる。同様に、本発明の光拡散フィルム100は、接着剤等を用いて偏光フィルム41に貼合することができる。
透明保護層42となる透明樹脂フィルムは、透明性や機械強度、熱安定性、水分遮蔽性などに優れることが好ましく、このようなものとしては、たとえば、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロースアセテートなどのセルロース系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル系樹脂;ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレンなどの鎖状ポリオレフィン系樹脂;環状ポリオレフィン系樹脂;スチレン系樹脂;ポリサルフォン;ポリエーテルサルフォン;ポリ塩化ビニル系樹脂などからなるフィルムが例示される。これらの透明樹脂フィルムは、光学的に等方性のものであってもよいし、画像表示装置に組み込んだ際の視野角の補償を目的として、光学的に異方性を有するものであってもよい。
<画像表示装置>
本発明の画像表示装置は、上記本発明の偏光板400と、種々の情報を画面に映し出す画像表示素子とを組み合わせたものである。図5に、本発明に係る画像表示装置500の一例を示す概略断面図を示す。図5の画像表示装置500は、バックライト装置52と、画像表示素子51と、本発明の偏光板400とをこの順で備える。本発明の画像表示装置500の種類は特に限定されず、液晶パネルを使用した液晶ディスプレイ(LCD)のほか、ブラウン管(陰極線管:CRT)ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP)、電解放出ディスプレイ(FED)、表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(SED)、有機ELディスプレイ、レーザーディスプレイ、プロジェクタテレビのスクリーン等が挙げられる。
たとえば、本発明の偏光板400を液晶セル上に配置して液晶パネルディスプレイを製造する場合、偏光板400は、そのオーバーコート層105を外側にして液晶セル上に配置される。他の画像表示装置についても同様である。偏光板400は、画像表示素子51の視認側に配してもよいし、バックライト装置52側に配してもよいし、あるいはその両方に配してもよい。偏光板400を視認側に配した場合、すなわち光拡散フィルム100を視認側に配した場合、光拡散フィルム100は、ギラツキや外光の映り込み、白ちゃけを有効に防止するとともに、光拡散機能により、十分な正面コントラストを維持しつつ視野角等を改善する。一方、偏光板400をバックライト装置52側に配した場合、すなわち光拡散フィルム100をバックライト装置52側に配した場合、光拡散フィルム100は、液晶セルに入射する光を拡散させ、モアレ等を防止する拡散板(または拡散シート)として機能する。なお、偏光板400とは別に、光拡散フィルム100を単独で視認側又はバックライト装置側に設けてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。各種物性の測定方法は次のとおりである。
(a)光拡散層およびオーバーコート層の厚み
オーバーコート層が積層されていない基材フィルムと光拡散層からなる積層体の厚みを接触式膜厚計〔NIKON社製 DIGIMICRO MH−15(本体)およびZC−101(カウンター)〕を用いて測定し、この値から、基材フィルムの厚み80μmを差し引くことにより光拡散層の厚みを測定した。また、光拡散フィルムの厚みを同装置を用いて測定し、この値から、上記の基材フィルムと光拡散層からなる積層体の厚みを差し引くことによりオーバーコート層の厚みを測定した。
(b)透光性微粒子の重量平均粒径および標準偏差
コールター原理(細孔電気抵抗法)に基づくコールターマルチサイザー(ベックマンコールター社製)を用いて測定した。
(c)オーバーコート層表面の反射率R(30)およびR(40)
光学的に透明な粘着剤を用いて、光拡散フィルムを、その基材フィルム側で黒色板に貼合した測定用サンプルを用いて測定を行なった。測定用サンプルのオーバーコート層側における光拡散フィルムの法線方向に対して30°傾いた方向から、He−Neレーザーの平行光(波長543.5nm)を入射し、入射光方向と法線とを含む平面内で、法線方向からみて、入射光とは逆側に30°および40°傾いた方向に反射する反射光の強度を測定し、それぞれの反射光強度を光源の光強度で除した値として反射率R(30)およびR(40)を算出した。測定には、横河電機株式会社製の「3292 03 オプティカルパワーセンサー」および同社製の「3292 オプティカルパワーメーター」を用いた。
この測定を行なうに当たり、He−Neレーザーを照射する光源は、上記黒色板から430mmの位置に配置した。受光器であるパワーメーターは、オーバーコート層上のレーザー光の出射点から280mmの位置に配置し、このパワーメーターを上記所定角度になるように動かして、反射レーザー光の強度を測定した。また、光拡散フィルムに照射されたレーザー光の強度、すなわち、光源から照射されたレーザー光の強度は、測定用サンプルを設置せずに、光源から直接パワーメーターに入射した光の強度を測定することで求めた。なお、当該強度の測定は、光源から710mm(=430mm+280mm)の位置にパワーメーターを配置して行なった。
(d)相対散乱光強度T(40)
光学的に透明な粘着剤を用いて、光拡散フィルムを、その基材フィルム側でガラス基板に貼合した測定用サンプルを用いて測定を行なった。測定用サンプルのガラス基板面側から、光拡散フィルムの法線方向にHe−Neレーザーの平行光(波長543.5nm)を入射し、入射光方向とオーバーコート層側の法線とを含む平面内で、オーバーコート層側の法線方向から40°傾いた方向に透過する透過散乱光の強度を測定し、透過散乱光の強度を光源の光強度で除した値として相対散乱光強度T(40)を算出した。測定には、横河電機株式会社製の「3292 03 オプティカルパワーセンサー」および同社製の「3292 オプティカルパワーメーター」を用いた。
この測定を行なうに当たり、He−Neレーザーを照射する光源は、上記ガラス基板から430mmの位置に配置した。受光器であるパワーメーターは、オーバーコート層上のレーザー光の出射点から280mmの位置に配置し、このパワーメーターを上記所定角度になるように動かして、透過散乱光の強度を測定した。また、光拡散フィルムに照射されたレーザー光の強度、すなわち、光源から照射されたレーザー光の強度は、測定用サンプルを設置せずに、光源から直接パワーメーターに入射した光の強度を測定することで求めた。なお、当該強度の測定は、光源から710mm(=430mm+280mm)の位置にパワーメーターを配置して行なった。
(e)反射鮮明度
JIS K 7105に準拠した写像性測定器(スガ試験機株式会社製)「ICM−1DP」を用いて、JIS K 7105に準拠し、暗部と明部との幅の比が1:1で、その幅が0.5mm、1.0mmおよび2.0mmの光学櫛を通して得られる反射鮮明度の和を算出した。測定は、光学的に透明な粘着剤を用いて、光拡散フィルムを、その基材フィルム側で黒色板に貼合した測定用サンプルを用いて行なった。
(f)透過鮮明度
JIS K 7105に準拠した写像性測定器(スガ試験機株式会社製)「ICM−1DP」を用いて、JIS K 7105に準拠し、暗部と明部との幅の比が1:1で、その幅が0.125mm、0.5mm、1.0mmおよび2.0mmの光学櫛を通して得られる透過鮮明度の和を算出した。測定は、光学的に透明な粘着剤を用いて、光拡散フィルムを、その基材フィルム側でガラス基板に貼合した測定用サンプルを用いて行なった。
(g)ヘイズ
光学的に透明な粘着剤を用いて、光拡散フィルムを、その基材フィルム側でガラス基板に貼合した測定用サンプルを用いて測定を行なった。全ヘイズ値および内部ヘイズの測定には、JIS K 7136に準拠したヘイズ透過率計(株式会社村上色彩技術研究所製のヘイズメーター「HM−150」)を用いた。その結果に基づき、上記式(3)より表面ヘイズを算出した。
(h)中心線平均粗さRa
JIS B 0601に準拠した共焦点干渉顕微鏡(株式会社オプティカルソリューション社製の「PLμ2300」)を用いて測定した。
〔光拡散フィルムの作製〕
<実施例1>
(1)光拡散層の形成
下記成分を混合して、紫外線硬化性の光拡散層形成用樹脂液を調製した。
〔i〕ペンタエリスリトールトリアクリレート60重量部と、多官能ウレタン化アクリレート(ヘキサメチレンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの反応生成物)40重量部との混合物
合計100重量部、
〔ii〕ポリスチレン系粒子(重量平均粒径:6.9μm、標準偏差:1.3μm)
40重量部、
〔iii〕光重合開始剤「ルシリン TPO」(BASF社製、化学名:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)
5重量部、
〔iv〕希釈溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテル)
80重量部。
上記光拡散層形成用樹脂液を、厚み80μmのトリアセチルセルロース(TAC)フィルム(基材フィルム)上に、硬化後の厚みが10μm程度となるようにダイコーターで塗工して塗工層を形成し、基材フィルムと塗工層との積層体を得た。得られた積層体を乾燥炉で乾燥させた後、UVAにおける光積算光量が400mJ/cm2となるように紫外線を照射し、塗工層を硬化させることにより、基材フィルムと光拡散層との積層体を得た。光拡散層の厚みは10μmであった。
(2)オーバーコート層の形成
下記成分を混合して、紫外線硬化性のオーバーコート層形成用樹脂液を調製した。
〔i〕ペンタエリスリトールトリアクリレート60重量部と、多官能ウレタン化アクリレート(ヘキサメチレンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの反応生成物)40重量部との混合物
合計100重量部、
〔ii〕光重合開始剤「ルシリン TPO」(BASF社製、化学名:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)
5重量部、
〔iii〕希釈溶剤(酢酸エチル)
100重量部。
上記オーバーコート層形成用樹脂液を、上記基材フィルムと光拡散層との積層体の光拡散層表面に、硬化後の厚みが約3〜4μmとなるようにダイコーターで塗工して塗工層を形成した。得られた積層体を乾燥炉で乾燥させた後、UVAにおける光積算光量が400mJ/cm2となるように紫外線を照射し、塗工層を硬化させることにより、基材フィルムと光拡散層とオーバーコート層との積層体である光拡散フィルムを得た。オーバーコート層の厚みは4.6μmであった。
<実施例2>
オーバーコート層形成用樹脂液を、硬化後の厚みが約7〜8μmとなるように塗工したこと以外は実施例1と同様にして光拡散フィルムを作製した。オーバーコート層の厚みは7.8μmであった。
<実施例3>
光拡散層形成用樹脂液におけるポリスチレン系粒子の配合量を20重量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして光拡散フィルムを作製した。オーバーコート層の厚みは2.5μmであった。
<実施例4>
光拡散層形成用樹脂液におけるポリスチレン系粒子の配合量を20重量部に変更したこと以外は実施例2と同様にして光拡散フィルムを作製した。オーバーコート層の厚みは8.6μmであった。
<比較例1>
オーバーコート層を設けなかったこと以外は実施例1と同様にして光拡散フィルムを作製した。
<比較例2>
オーバーコート層を設けなかったこと以外は実施例2と同様にして光拡散フィルムを作製した。
〔光拡散フィルムの評価〕
得られた光拡散フィルムについて、反射率R(30)、R(40)、相対散乱光強度T(40)、反射鮮明度、透過鮮明度、ヘイズ、中心線平均粗さRaを測定した。結果を表1に示す。また、下記の方法に従って、白ちゃけの程度および液晶表示装置に適用した際の正面コントラストを評価した。結果を表1に示す。
(1)白ちゃけ
光学的に透明な粘着剤を用いて、光拡散フィルムを、その基材フィルム側で黒色板に貼合し、蛍光灯のついた明るい室内で目視観察し、白ちゃけの程度を評価した。評価基準は次のとおりである。
○:光拡散フィルムが白っぽくみえず、白ちゃけが認められない。
×:光拡散フィルムが白っぽくみえ、白ちゃけが認められる。
(2)正面コントラスト
液晶表示装置を次の手順で作製した。まず、VAモードのSUMSUNG製32型液晶テレビ「UN32C6500」のバックライト装置上に、頂角が95°である複数の線状プリズムが平行に配列されたプリズムフィルムを2枚使用し、これらをバックライト装置の導光板とバックライト側偏光板との間に配置した。この際、一方のプリズムフィルム(バックライト装置寄りのプリズムフィルム)は、その線状プリズムの稜線の方向がバックライト側偏光板の透過軸に略平行となるように配置し、他方のプリズムフィルム(バックライト側偏光板寄りのプリズムフィルム)は、その線状プリズムの稜線の方向が後述する視認側偏光板の透過軸に略平行となるように配置した。また、視認側偏光板を剥がして、ヨウ素系偏光板(住友化学社製の「TRW842AP7」)を、バックライト側偏光板に対してクロスニコルとなるように貼合し、その上に、実施例1〜4または比較例1〜2で作製した光拡散フィルムを、粘着剤層を介して貼合して視認側偏光板とし、液晶表示装置を得た。
得られた液晶表示装置を暗室内で起動し、輝度計BM5A型((株)トプコン製)を用いて、黒表示状態および白表示状態における正面輝度を測定し、正面コントラストを算出した。正面コントラストは、黒表示状態における正面輝度に対する白表示状態における正面輝度の比である。
Figure 2012123384
表1に示されるとおり、本発明に係る光拡散フィルム(実施例1〜4)によれば、高い正面コントラストが得られるとともに、白ちゃけを有効に防止できることがわかる。一方、オーバーコート層を有しないことにより所定の表面反射特性を有しない比較例1および2の光拡散フィルムでは、白ちゃけを防止することができず、また、比較例1の光拡散フィルムでは正面コントラストが低下した。
100,200,300 光拡散フィルム、101 基材フィルム、102 光拡散層、103 第1の透光性樹脂、104 透光性微粒子、105 オーバーコート層、202 光拡散フィルムの法線、205 光拡散フィルムの法線方向に対して30°傾いた方向から入射したレーザー光、206 φ°傾いた方向に反射する反射光、209 入射光(レーザー光)と光拡散フィルムの法線とを含む平面、301 光拡散フィルムの基材フィルム側法線、302 光拡散フィルムのオーバーコート層側法線、303 光拡散フィルムのオーバーコート層側法線方向から40°傾いた方向、400 偏光板、41 偏光フィルム、42 透明保護層、500 画像表示装置、51 画像表示素子、52 バックライト装置。

Claims (11)

  1. 基材フィルムと、
    前記基材フィルム上に積層される、第1の透光性樹脂中に透光性微粒子が分散された光拡散層と、
    前記光拡散層上に積層される、第2の透光性樹脂からなるオーバーコート層と、
    を備え、
    前記オーバーコート層側から、入射角30°で波長543.5nmのレーザー光を入射したときの反射角30°における反射率R(30)が2%以上5%以下であり、反射角40°における反射率R(40)が0.0001%以下である、光拡散フィルム。
  2. 前記基材フィルム側から、光拡散フィルムの法線方向に入射する波長543.5nmのレーザー光の強度に対する、前記オーバーコート層側の前記法線方向から40°傾いた方向に透過するレーザー光の強度の比である相対散乱光強度T(40)が0.00008%以上0.001%以下である請求項1に記載の光拡散フィルム。
  3. 0.5mm、1.0mmおよび2.0mmの光学くしを通して得られる反射鮮明度の和が200%以上である請求項1または2に記載の光拡散フィルム。
  4. 0.125mm、0.5mm、1.0mmおよび2.0mmの光学くしを通して得られる透過鮮明度の和が70%以上230%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  5. 前記オーバーコート層の表面の中心線平均粗さRaが0.1μm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  6. 全ヘイズが40%以上70%以下、内部ヘイズが40%以上70%以下であり、かつ、前記オーバーコート層の表面形状に起因する表面ヘイズが1%未満である請求項1〜5のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  7. 前記第1の透光性樹脂の屈折率と前記第2の透光性樹脂の屈折率との差の絶対値が0.02以下である請求項1〜6のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  8. 前記オーバーコート層の厚みが1μm以上10μm以下である請求項1〜7のいずれかに記載の光拡散フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の光拡散フィルムと、前記光拡散フィルムのオーバーコート層上に積層された反射防止層とを備える反射防止性光拡散フィルム。
  10. 偏光フィルムと、
    前記基材フィルム側が前記偏光フィルムに対向するように、前記偏光フィルム上に積層される請求項1〜8のいずれかに記載の光拡散フィルムまたは請求項9に記載の反射防止性光拡散フィルムと、
    を備える偏光板。
  11. 請求項10に記載の偏光板と、画像表示素子とを備え、
    前記偏光板は、そのオーバーコート層側を外側にして前記画像表示素子上に配置される画像表示装置。
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