JP2012122334A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

密閉型圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP2012122334A
JP2012122334A JP2010271042A JP2010271042A JP2012122334A JP 2012122334 A JP2012122334 A JP 2012122334A JP 2010271042 A JP2010271042 A JP 2010271042A JP 2010271042 A JP2010271042 A JP 2010271042A JP 2012122334 A JP2012122334 A JP 2012122334A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wave washer
support member
hermetic compressor
shaft portion
race
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010271042A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenta Miyamoto
健太 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2010271042A priority Critical patent/JP2012122334A/ja
Publication of JP2012122334A publication Critical patent/JP2012122334A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compressor (AREA)

Abstract

【課題】波ワッシャーとブロックスラスト面の間に支持部材を備えることで、波ワッシャーの摩耗を防ぎ、低騒音と信頼性を維持した圧縮機を提供する。
【解決手段】支持部材273を備え、その表面の面粗度を波ワッシャー272よりも滑らかにし、波ワッシャー272の下側突出部272bと点接触ではなく面で接触できる窪み273aを備えることで、波ワッシャー272との接触面積を大きくし、波ワッシャー272にかかる圧力を分散させる。その結果、波ワッシャー272の摩耗を防止することができ、低騒音と信頼性を維持することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、冷蔵庫等に使用される密閉型圧縮機に関するものである。
従来、スラストボールベアリングを用いた圧縮機としては、主軸受の上部管状延長部の周囲に転がり軸受を配置したものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。
図9は、特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の縦断面図、図10は、図9におけるC部の拡大図、図11(a)は、従来の密閉型圧縮機に用いる波ワッシャーの正面図、図11(b)は、同(a)のZ―Z線による波ワッシャーの断面図を示したものである。
図9おいて、密閉容器2の底部には潤滑油4を貯留しており、圧縮機本体6は、サスペンションスプリング8によって密閉容器2へ弾性的に支持されている。
圧縮機本体6は、電動要素10と、電動要素10の上方に配設される圧縮要素12から構成されている。電動要素10は、固定子14および回転子16とから構成されている。
圧縮要素12のシャフト18は、主軸部20と偏心軸部22を備えており、主軸部20は、シリンダブロック24の主軸受26に回転自在に軸支されるとともに、回転子16が固定されている。そして、荷重が作用する偏心軸部22に対して、偏心軸部22の下側のみに配置された主軸部20と主軸受26で支持する片持ち軸受の構成となっている。
また、シャフト18は、主軸部20の表面に設けた螺旋状の溝等からなる給油機構28を備えている。
ピストン30は、シリンダブロック24に形成された略円筒形の内面を有するシリンダ34に往復自在に挿入されている。また、連結手段36は、両端に設けた穴部がそれぞれピストン30に取付けられたピストンピン38と偏心軸部22に嵌挿されることで、偏心軸部22とピストン30とを連結している。
シリンダ34およびピストン30は、シリンダ34の開口端面に取り付けられるバルブプレート46とともに圧縮室48を形成する。さらに、バルブプレート46を覆って蓋をするようにシリンダヘッド50が固定されている。
吸入マフラ52は、PBT等の樹脂で成型され、内部に消音空間を形成し、シリンダヘッド50に取り付けられている。
次に、スラストボールベアリングについて説明する。
図10において、主軸受26は、軸心と直角な平面部であるスラスト面60と、スラスト面60よりさらに上方に延長され、主軸部20に対向する内面を有する管状延長部62とを有している。
そして、管状延長部62の外径側に、上レース64、ホルダー部68に保持されたボー
ル66、下レース70、および波ワッシャー72からなるスラストボールベアリング76が配置されている。
上レース64および下レース70は、環状で金属製の平板であり、上下の面が平行である。また、ホルダー部68は環状の形状をなし、周方向に設けた複数の穴部にボール66を転動自在に収納している。
波ワッシャー72は、図11に示すとおり、環状の金属板を基調とし、平坦面72aを基準に下側へ湾曲した下側突出部72bと、上側へ湾曲した上側突出部72cを設けたものである。これらの突出部72b、72cは同じ半径の曲面で形成され、下側突出部72bの頂点を結ぶ線xと、上側突出部72cの頂点を結ぶ線yとが直角になるように配置されている。
そして、スラスト面60の上に、波ワッシャー72、下レース70、ボール66、上レース64の順に互いに接した状態で積層され、上レース64の上面にシャフト18のフランジ部74が着座している。この状態において、波ワッシャー72は、下側突出部72bが線接触の状態でスラスト面60と接し、上側突出部72cが線接触の状態で下レース70と接している。
以上のように構成された圧縮機について、以下にその動作を説明する。
電動要素10に通電されると、固定子14に発生する回転磁界により、回転子16は主軸部20とともに回転する。主軸部20の回転により、偏心軸部22が偏心運動し、偏心軸部22の偏心運動が連結手段36を介してピストン30に伝えられ、ピストン30はシリンダ34内で往復動する。
この圧縮要素12の動作に伴い、密閉容器2外の冷凍サイクル(図示せず)より戻った冷媒は、吸入マフラ52を経由して圧縮室48内へ導入され、圧縮室48内でピストン30により圧縮され、圧縮された冷媒は、密閉容器2から冷凍サイクル(図示せず)へ送出される。
また、シャフト18の下端は、潤滑油4に浸漬しており、シャフト18が回転することにより、潤滑油4は、給油機構28によって圧縮要素12の各部に供給され、摺動部の潤滑を行う。
次に、スラストボールベアリング76の動作について説明する。
スラストボールベアリング76は、ボール66が上レース64と下レース70に点接触の状態で転がる転がり軸受であり、波ワッシャー72がシャフト18や回転子16の自重等の垂直方向の荷重を支持することにより、回転が可能である。
転がり軸受は、一般的に用いられている滑り軸受の形式のスラストベアリングより摩擦が少なく、近年高効率化を目的に採用されることが増えてきている。一方で、軸受けの摩擦低減のため、レース等の平板を敷き、荷重を受けることも知られている。
特許第4268519号公報
しかしながら、上記従来の構成では、シリンダブロック24のスラスト面60と波ワッシャー72が直接接触し、スラスト面60の硬度が高く面粗度が粗いため、密閉型圧縮機の運転や落下、振動時に発生する荷重により、波ワッシャー72の接触面が摩耗し、この摩耗が原因で、効率や騒音、信頼性に悪影響を及ぼすという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、波ワッシャーの摩耗を防ぎ、高効率で低騒音、かつ信頼性の高い圧縮機を実現することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、波ワッシャーとスラスト面の間に支持部材を設置し、支持部材の硬度及び面粗度を、ブロックのスラスト面との接触と比較して摩耗しにくいよう調節することで、波ワッシャーの摩耗を防止するものである。
本発明の密閉型圧縮機は、運転時に波ワッシャーに荷重が発生した際に、波ワッシャーの摩耗が抑制され、波ワッシャーの状態を良好な状態に維持することができるので、高効率で、低騒音かつ信頼性の高い圧縮機を実現することができる。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態1における密閉型圧縮機の運転時における図1のA部の拡大図 (a)は同実施の形態1における密閉型圧縮機の波ワッシャーの正面図、(b)は同(a)のX−X線による波ワッシャーの断面図 同実施の形態1における密閉型圧縮機の支持部材の斜視図 本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態2における密閉型圧縮機の運転時における図5のB部の拡大図 (a)は同実施の形態2における密閉型圧縮機の波ワッシャーの正面図、(b)は同(a)のY−Y線による波ワッシャーの断面図 同実施の形態2における密閉型圧縮機の支持部材の斜視図 従来の密閉型圧縮機の縦断面図 同密閉型圧縮機の図9のC部の拡大図 (a)は同密閉型圧縮機の支持部材の正面図、(b)は同(a)のZ―Z線による支持部材の断面図
請求項1に記載の発明は、密閉容器内に潤滑油を貯溜するとともに、冷媒を圧縮する圧縮要素と前記圧縮要素を駆動する電動要素とからなる電動圧縮要素を収納し、前記圧縮要素を、主軸部と偏心軸部とを有するシャフトと、圧縮室を備えたシリンダブロックと、前記圧縮室内で往復運動するピストンと、前記シリンダブロックに設けられ前記主軸部を軸支する主軸受とを備えた構成とし、前記主軸受のスラスト面に、ホルダー部に保持された複数のボールと、前記ボールを上下より挟む上レースと下レースを備えたスラストボールベアリングを設け、前記下レースを、前記シリンダブロックのスラスト面との間に位置し、かつバネ性を備えた波ワッシャーに支えられる構成とし、前記波ワッシャーと前記シリンダブロックのスラスト面の間に前記波ワッシャーの面粗度よりも滑らかな面粗度に形成された支持部材を設けたものである。
かかる構成とすることにより、密閉型圧縮機の運転時において、前記波ワッシャーに荷重が発生した場合に、前記波ワッシャーが摩耗することを防止して、前記波ワッシャーの
状態を良好に維持することができる。したがって、密閉型圧縮機の効率向上と騒音低減、信頼性向上を達成することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記支持部材の硬度を、前記波ワッシャーの硬度よりも低くしたものである。
かかる構成とすることにより、前記波ワッシャーの摩耗を抑制し、波ワッシャーの状態をより良好に維持することができ、さらなる効率向上と騒音低減、信頼性向上を達成することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記支持部材に、前記波ワッシャーと接触する窪みを設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記波ワッシャーとの接触の圧力が分散され、波ワッシャーの摩耗を抑制し、波ワッシャーの状態を長期に亘ってより良好に維持することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記支持部材を、平板状のレースとしたものである。
かかる構成とすることにより、前記波ワッシャーの形状を簡素にして摩耗を抑制することができ、前記波ワッシャーを安価に作成することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記支持部材を、紙を成分に含むガスケットとしたものである。
かかることにより、前記波ワッシャーの摩耗を抑制することができ、安価な構成で前記波ワッシャーの状態を良好に維持することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、前記支持部材を、プラスチック、あるいはゴム等の樹脂で形成したものである。
かかることにより、樹脂の持つ弾性により、前記波ワッシャーの状態をより良好に維持することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図である。図2は、同実施の形態1における密閉型圧縮機の運転時における図1のA部の拡大図である。図3(a)は、同実施の形態1における密閉型圧縮機の波ワッシャーの正面図、(b)は、同(a)のX−X線による波ワッシャーの断面図である。図4は、同密閉型圧縮機の支持部材の斜視図である。
図1および図2において、密閉型圧縮機は、密閉容器102の内底部に潤滑油104を貯留するとともに、圧縮機本体106がサスペンションスプリング108により密閉容器102内で内部懸架され、また、密閉容器102に、温暖化係数の低い冷媒であるR600a(イソブタン)を充填した構成を基本構成としている。
圧縮機本体106は、電動要素110と、これによって駆動される圧縮要素112とからなり、密閉容器102には、電動要素110に電源を供給するための電源端子113が取り付けられている。
次に、電動要素110について説明する。
電動要素110は、薄板を積層した鉄心に銅製の巻線が巻かれて形成される固定子114と、固定子114の内径側に配置される回転子116とを備え、固定子114の巻線が電源端子113を経由して圧縮機外の電源(図示せず)と導線により接続されている。
次に、圧縮要素112について説明する。
圧縮要素112は、電動要素110の上方に配設され、シャフト118、シリンダブロック124を主要構成としている。
圧縮要素112を構成するシャフト118は、主軸部120と、主軸部120と平行な偏心軸部122を備えている。また、主軸部120には、回転子116が固定されている。
シリンダブロック124は、円筒形の内面を有する主軸受126を備え、主軸受126に主軸部120が回転自在な状態で挿入され、支持されている。そして、圧縮要素112のシャフト118は、偏心軸部122に作用した荷重を、偏心軸部122の下側に配置された主軸部120と主軸受126で支持する片持ち軸受の構成になっている。
また、シャフト118は、主軸部120表面に設けた螺旋状の溝等からなる給油機構128を備えている。
さらに、シリンダブロック124は、円筒状の穴部であるシリンダ134を備えており、ピストン130がシリンダ134内に往復自在に挿入されている。
また、連結手段136は、両端に設けた穴部がそれぞれピストン130に取付けられたピストンピン138と偏心軸部122に嵌挿されることで、偏心軸部122とピストン130と連結している。
シリンダ134端面には、バルブプレート146が取り付けられ、シリンダ134およびピストン130とともに圧縮室148を形成している。さらに、バルブプレート146を覆って蓋をするようにシリンダヘッド150が固定されている。吸入マフラ152は、PBT等の樹脂で成型され、内部に消音空間を形成し、シリンダヘッド150に取り付けられている。
次に、スラストボールベアリング機構(以下、スラストボールベアリングと称す)176の構成について説明する。
主軸受126は、軸心と直角な平面部であるスラスト面160と、スラスト面160よりさらに上方に延長され、主軸部120に対向する内面を有する管状延長部162とを有している。
そして、管状延長部162の上側に上レース164が配置され、管状延長部162の外径側で、かつ上レース164の下側に、ホルダー部168に保持されたボール166、下レース170、波ワッシャー172、支持部材173が配置され、スラストボールベアリ
ング176が構成されている。
上レース164および下レース170は、環状に形成された金属製の平板であり、望ましくは熱処理を行ったバネ鋼等で形成され、上下の面が平行で、かつ表面は平滑に仕上げられている。ホルダー部168は、ポリアミド等の樹脂材料で形成され、環状の形状をなし、ボール166が転動自在に収納される複数の穴部を有している。
図3に示すように、波ワッシャー172は、バネ用鋼の薄い環状の平板を成型したもので、平坦面172aを基準に下側へ湾曲した下側突出部172bと、上側へ湾曲した上側突出部172cを設けたものである。これらの突出部172b、172cは、同じ半径の曲面で形成され、下側突出部172bの頂点を結ぶ線xと、上側突出部172cの頂点を結ぶ線yとが直角になるように配置されている。
図4に示すように、支持部材173は、環状に形成された金属製の平板であり、上下の面が平行で、かつ表面は平滑に仕上げられている。また、支持部材173の面粗度は、波ワッシャー172よりも滑らかであることを条件とする。
そして、スラスト面160の上に、支持部材173、波ワッシャー172、下レース170、ボール166、上レース164の順に互いに接した積層構造を配置し、上レース164の上面に、シャフト118のフランジ部174が着座している。
したがって、支持部材173は、波ワッシャー172の下側突出部172b(2箇所)で接している。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
電源端子113より電動要素110に通電されると、固定子114に発生する磁界により、回転子116はシャフト118とともに回転する。主軸部120の回転に伴う偏心軸部122の偏心回転は、連結手段136によって往復運動に変換され、ピストン130をシリンダ134内で往復運動させる。そして、圧縮室148が容積変化することで、密閉容器102内の冷媒を圧縮室148内に吸入し、圧縮する圧縮動作を行う。
この圧縮動作に伴う吸入行程において、密閉容器102内の冷媒は、吸入マフラ152を介して圧縮室148内に間欠的に吸入され、圧縮室148内で圧縮された後、高温高圧の冷媒となり、吐出配管等を経由して密閉容器102から冷凍サイクル(図示せず)へ送られる。
また、シャフト118の下端は、潤滑油104に浸漬しており、シャフト118の回転に伴い、潤滑油104は、給油機構128によって圧縮要素112の各部に供給され、摺動部の潤滑を行う。
次に、スラストボールベアリング176の動作、作用について説明する。
スラストボールベアリング176は、同じ大きさのボール166を、平らな上レース164と下レース170の間に複数配置して、それぞれを点接触の状態で転がるようにすることで、摩擦を非常に小さくするものである。したがって、摺動損失の低減により圧縮機の効率が向上できる。
スラストボールベアリング176に荷重がかかると、波ワッシャー172が荷重を受け、支持部材173と2箇所の下側突出部172bとで擦れが生じる。この擦れにより、波
ワッシャー172に摩耗が生じると、騒音が増大するという問題が生じる。
波ワッシャー172に摩耗が生じる状況として、スラスト面160のように波ワッシャー172と比較して、硬く面粗度が粗い面と擦れる場合が特に下側突出部172bに摩耗が発生する。
しかしながら、本構成では支持部材173が、スラスト面160と波ワッシャー172の間にあり、しかも、支持部材173の上下の面が平行で、かつ表面が平滑に仕上げられており、さらに面粗度を、スラスト面160よりも滑らかとしているため、波ワッシャー172の摩耗を防止することができる。その結果、波ワッシャー172を良好な状態に保つことができ、これに起因した騒音の増大を防止し、低騒音作用を維持することができる。しかも、また、スラスト面160を加工し面粗度を向上させるよりも、ずっと安価に低騒音が維持できる。
なお、本実施の形態1では、支持部材173として平板のレースを用いたが、紙やゴムを成分に含むガスケット状の支持部材でも同様の効果が得られる。
また、支持部材173が弾性を備えた樹脂であっても、波ワッシャー172の摩耗を防止することができる。
さらに、本実施の形態1では、圧縮要素112を、電動要素110の上側に配置した構成について説明したが、圧縮要素112を電動要素110の下側に配置した構成についても、同様に実施が可能である。この場合、スラストボールベアリング176は、回転子と主軸受上端の間に配置される。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図である。図6は、同実施の形態2における密閉型圧縮機の運転時運転時における図5のB部の拡大図である。図7(a)は、同実施の形態2における密閉型圧縮機の波ワッシャーの正面図、(b)は、同(a)のY−Y線による波ワッシャーの断面図である。図8は、同実施の形態2における密閉型圧縮機の支持部材の斜視図である。
図5および図6において、密閉型圧縮機は、密閉容器202の内底部に潤滑油204を貯留するとともに、圧縮機本体206がサスペンションスプリング208により密閉容器202内で内部懸架され、また、密閉容器202に、温暖化係数の低い冷媒であるR600a(イソブタン)を充填した構成を基本としている。
圧縮機本体206は、電動要素210と、これによって駆動される圧縮要素212とからなり、密閉容器202には電動要素210に電源を供給するための電源端子213が取り付けられている。
次に、電動要素210について説明する。
電動要素210は、薄板を積層した鉄心に銅製の巻線が巻かれて形成される固定子214と、固定子214の内径側に配置される回転子216とを備え、固定子214の巻線が電源端子213を経由して圧縮機外の電源(図示せず)と導線により接続されている。
次に、圧縮要素212について説明する。
圧縮要素212は、電動要素210の上方に配設され、シャフト218、シリンダブロ
ック224を主要構成としている。
圧縮要素212を構成するシャフト218は、主軸部220と、主軸部220と平行な偏心軸部222を備えている。また、主軸部220には、回転子216が固定されている。
シリンダブロック224は、円筒形の内面を有する主軸受226を備え、主軸受226に主軸部220が回転自在な状態で挿入され、支持されている。そして、圧縮要素212のシャフト218は、偏心軸部222に作用した荷重を、偏心軸部222の下側に配置された主軸部220と主軸受226で支持する片持ち軸受の構成になっている。
また、シャフト218は、主軸部220表面に設けた螺旋状の溝等からなる給油機構228を備えている。
さらに、シリンダブロック224は、円筒状の穴部であるシリンダ234を備えており、ピストン230がシリンダ234内に往復自在に挿入されている。
また、連結手段236は、両端に設けた穴部がそれぞれピストン230に取付けられたピストンピン238と偏心軸部222に嵌挿されることで、偏心軸部222とピストン230と連結している。
シリンダ234端面には、バルブプレート246が取り付けられ、シリンダ234およびピストン230とともに圧縮室248を形成している。さらに、バルブプレート246を覆って蓋をするようにシリンダヘッド250が固定されている。吸入マフラ252は、PBT等の樹脂で成型され、内部に消音空間を形成し、シリンダヘッド250に取り付けられている。
次に、スラストボールベアリング機構(以下、スラストボールベアリングと称す)276の構成について説明する。
主軸受226は、軸心と直角な平面部であるスラスト面260と、スラスト面260よりさらに上方に延長され、主軸部220に対向する内面を有する管状延長部262とを有している。
そして、管状延長部262の上側に上レース264が配置され、管状延長部262の外径側で、かつ上レース264の下側に、ホルダー部268に保持されたボール266、下レース270、波ワッシャー272、支持部材273が配置され、スラストボールベアリング276が構成されている。
上レース264および下レース270は、環状に形成された金属製の平板であり、望ましくは熱処理を行ったバネ鋼などで形成され、上下の面が平行で、かつ表面は平滑に仕上げられている。ホルダー部268は、ポリアミド等の樹脂材料で形成され、環状の形状をなし、ボール266が転動自在に収納される複数の穴部を有している。
図7に示すように、波ワッシャー272は、バネ用鋼の薄い環状の平板を成型したもので、平坦面272aを基準に下側へ湾曲した下側突出部272bと、上側へ湾曲した上側突出部272cを設けたものである。これらの突出部272b、272cは、同じ半径の曲面で形成され、下側突出部272bの頂点を結ぶ線xと、上側突出部272cの頂点を結ぶ線yとが直角になるように配置されている。
図8に示すように、支持部材273は、環状に形成され、さらに、波ワッシャー272の下側突出部272bとの接触面積が広くなるように窪み273aを備えた金属板であり、表面は、平滑に仕上げられ、面粗度は、波ワッシャー272よりも滑らかであることを条件とする。
そして、スラスト面260の上に、支持部材273、波ワッシャー272、下レース270、ボール266、上レース264の順に互いに接した積層構造を配置し、上レース264の上面に、シャフト218のフランジ部274が着座している。その着座は、波ワッシャー272の2箇所の下側突出部272bが支持部材273の窪み273aに突出部収まった状態である。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
電源端子213より電動要素210に通電されると、固定子214に発生する磁界により、回転子216はシャフト218とともに回転する。主軸部220の回転に伴う偏心軸部222の偏心回転は、連結手段236によって往復運動に変換され、ピストン230をシリンダ234内で往復運動させる。そして、圧縮室248が容積変化することで、密閉容器202内の冷媒を圧縮室248内に吸入し、圧縮する圧縮動作を行う。
この圧縮動作に伴う吸入行程において、密閉容器202内の冷媒は、吸入マフラ252を介して圧縮室248内に間欠的に吸入され、圧縮室248内で圧縮された後、高温高圧の冷媒となり、吐出配管等を経由して密閉容器202から冷凍サイクル(図示せず)へ送られる。
また、シャフト218の下端は、潤滑油204に浸漬しており、シャフト218の回転に伴い、潤滑油204は、給油機構228によって圧縮要素212の各部に供給され、摺動部の潤滑を行う。
次に、スラストボールベアリング276の動作、作用について説明する。
スラストボールベアリング276は、同じ大きさのボール266を、平らな上レース264と下レース270の間に複数配置して、それぞれを点接触の状態で転がるようにすることで、摩擦を非常に小さくするものである。したがって、摺動損失の低減により圧縮機の効率が向上できる。
スラストボールベアリング276に荷重がかかると、波ワッシャー272が荷重を受け、支持部材273と2箇所の下側突出部272bとで擦れが生じる。この擦れにより、波ワッシャー272に摩耗が生じると、騒音が増大するという問題が生じる。
波ワッシャー272に摩耗が生じる状況として、スラスト面260のように波ワッシャー272と比較して、硬く面粗度が粗い面と擦れる場合が特に下側突出部272bに摩耗が発生する。
しかしながら、本構成では支持部材273が、スラスト面260と波ワッシャー272の間にあり、しかも、支持部材273は、波ワッシャー272の2箇所の下側突出部272bが収まる窪み273aを設けているため、波ワッシャー272との接触面積を従来よりも大きく確保している。その結果、波ワッシャー272に作用する接触圧力が分散され、さらに、表面の面粗度を、波ワッシャー272よりも滑らかとしているため、運転時でも波ワッシャー272の摩耗を防止することができる。したがって、波ワッシャー272を長期に亘って良好な状態に保つことができ、騒音の増大を防止し、低騒音作用を維持す
ることができる。
また、スラスト面260を加工して面粗度を向上させるよりも、安価に低騒音作用が維持できる。
なお、本実施の形態2では、支持部材273として窪み273aを備えた金属板を用いたが、プラスチック樹脂、樹脂製ゴムより支持部材273を形成することができ、同様の作用効果が期待できる。
また、本実施の形態2では、圧縮要素212を、電動要素210の上側に配置した構成について説明したが、圧縮要素212を電動要素210の下側に配置した構成についても、同様に実施が可能である。この場合、スラストボールベアリング276は回転子と主軸受上端の間に配置される。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、スラストボールベアリングを用いて、性能と信頼性の維持を向上できるので、家庭用電気冷蔵庫に限らず、エアーコンディショナー、自動販売機やその他の冷凍装置等に広く適用できる。
102、202 密閉容器
104、204 潤滑油
110、210 電動要素
112、212 圧縮要素
114、214 固定子
116、216 回転子
118、218 シャフト
120、220 主軸部
122、222 偏心軸部
124、224 シリンダブロック
126、226 主軸受
130、230 ピストン
136、236 連結手段
148、248 圧縮室
160、260 スラスト面
164、264 上レース
166、266 ボール
168、268 ホルダー部
170、270 下レース
172、272 波ワッシャー
173、273 支持部材
172b、272b 下側突出部
172c、272c 上側突出部
176、276 スラストボールベアリング

Claims (6)

  1. 密閉容器内に潤滑油を貯溜するとともに、冷媒を圧縮する圧縮要素と前記圧縮要素を駆動する電動要素とからなる電動圧縮要素を収納し、前記圧縮要素を、主軸部と偏心軸部とを有するシャフトと、圧縮室を備えたシリンダブロックと、前記圧縮室内で往復運動するピストンと、前記シリンダブロックに設けられ前記主軸部を軸支する主軸受とを備えた構成とし、前記主軸受のスラスト面に、ホルダー部に保持された複数のボールと、前記ボールを上下より挟む上レースと下レースを備えたスラストボールベアリングを設け、前記下レースを、前記シリンダブロックのスラスト面との間に位置し、かつバネ性を備えた波ワッシャーに支えられる構成とし、前記波ワッシャーと前記シリンダブロックのスラスト面の間に前記波ワッシャーの面粗度よりも滑らかな面粗度に形成された支持部材を設けた密閉型圧縮機。
  2. 前記支持部材の硬度を、前記波ワッシャーの硬度よりも低くした請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 前記支持部材に、前記波ワッシャーと接触する窪みを設けた請求項1または2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 前記支持部材を、平板状のレースとした請求項1または2に記載の密閉型圧縮機。
  5. 前記支持部材を、紙を成分に含むガスケットとした請求項1または2に記載の密閉型圧縮機。
  6. 延期支持部材を、プラスチック、あるいはゴム等の樹脂で形成した請求項1から4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
JP2010271042A 2010-12-06 2010-12-06 密閉型圧縮機 Pending JP2012122334A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010271042A JP2012122334A (ja) 2010-12-06 2010-12-06 密閉型圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010271042A JP2012122334A (ja) 2010-12-06 2010-12-06 密閉型圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012122334A true JP2012122334A (ja) 2012-06-28

Family

ID=46504050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010271042A Pending JP2012122334A (ja) 2010-12-06 2010-12-06 密閉型圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012122334A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5716161B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP6215823B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP5347721B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP4924596B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP5120200B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP2016205134A (ja) 密閉型圧縮機
JP5278176B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP2012122334A (ja) 密閉型圧縮機
JP2013104328A (ja) 密閉型圧縮機
JP5845401B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP2012145053A (ja) 密閉型圧縮機
JP2014025425A (ja) 密閉型圧縮機
JP2013119945A (ja) スラストベアリングと密閉型圧縮機
JP5828137B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP2012087711A (ja) 密閉型圧縮機
JP2013133720A (ja) 密閉型圧縮機
JP2013050075A (ja) 密閉型圧縮機
JP2013241848A (ja) 密閉型圧縮機および該密閉型圧縮機を備える冷蔵庫
JP2013011217A (ja) 密閉型圧縮機
JP2013044276A (ja) 密閉型圧縮機
JP2009062864A (ja) 密閉型圧縮機
JP2013133757A (ja) 密閉型圧縮機
JP2012082784A (ja) 密閉型圧縮機
JP2014080945A (ja) 密閉型圧縮機および冷蔵庫
JP2014034898A (ja) 密閉型圧縮機及びこれを備えた冷蔵庫またはエアコンディショナ