JP2012119619A - 発光素子搭載用基板およびその製造方法 - Google Patents

発光素子搭載用基板およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012119619A
JP2012119619A JP2010270385A JP2010270385A JP2012119619A JP 2012119619 A JP2012119619 A JP 2012119619A JP 2010270385 A JP2010270385 A JP 2010270385A JP 2010270385 A JP2010270385 A JP 2010270385A JP 2012119619 A JP2012119619 A JP 2012119619A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal layer
glass
emitting element
layer
insulating substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010270385A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5773630B2 (ja
Inventor
Ryokichi Ogata
良吉 緒方
Masanori Anura
雅徳 案浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2010270385A priority Critical patent/JP5773630B2/ja
Publication of JP2012119619A publication Critical patent/JP2012119619A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5773630B2 publication Critical patent/JP5773630B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/73Means for bonding being of different types provided for in two or more of groups H01L2224/10, H01L2224/18, H01L2224/26, H01L2224/34, H01L2224/42, H01L2224/50, H01L2224/63, H01L2224/71
    • H01L2224/732Location after the connecting process
    • H01L2224/73251Location after the connecting process on different surfaces
    • H01L2224/73265Layer and wire connectors

Landscapes

  • Led Device Packages (AREA)

Abstract

【課題】 セラミック基板に銀系の金属層が強固に接合されているとともに、金属層の変色を抑制することが可能な発光素子搭載用基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 セラミック焼結体からなる絶縁基板1の主面に発光素子搭載部1aを有し、発光素子搭載部1aに銀系の金属層3を備え、金属層3の少なくとも一部がガラス層4で被覆されており、絶縁基板1と金属層3との間に、ガラス成分と無機物フィラーとを主成分としてなる、焼結温度が金属層3の焼結温度と近似した接着層2が介在している発光素子搭載用基板9である。接着層2を介して金属層3が絶縁基板1に強固に被着され、ガラス層4によって金属層3の化学変化による変色を抑制できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、発光ダイオードや半導体レーザ等の発光素子を搭載するための発光素子搭載用基板およびその製造方法に関する。
近年、LED(発光ダイオード)やLD(半導体レーザ)等の発光素子の高輝度化や白色化に伴い、照明や携帯電話や大型液晶テレビのバックライト等の多様な分野で発光素子が光源として多く用いられてきている。
このような発光素子を用いた光源には、高信頼,長寿命,高発光効率,低発熱量,高速応答性,耐衝撃性,小型化,軽量化および耐環境性等の特性が求められる。特に、長期にわたって高い発光効率を維持できることが要求される。
これらの要求を満たすために、また、外部からの機械的な衝撃や化学的な作用に対する保護や、プリント回路基板等の外部基板への実装性(電気的な接続の信頼性等)の向上等を目的に、発光素子は一般に、セラミック焼結体や有機樹脂を絶縁基板として用いて作製された発光素子搭載用基板に搭載され、蛍光体の成分を含有する透明な樹脂で封止された発光装置として用いられている。
発光素子搭載用基板において、光の反射率を高くするために、光の反射率が高い物質である(可視光において光の反射率が金属材料中最大である)銀を、絶縁基板のうち発光素子が搭載される主面に光の反射や放熱のための金属層として被着させる場合もある。
このような銀を絶縁基板上に金属層(発光素子に電力を供給するための配線導体や光を反射させるための反射層)として被着させる方法として、銀の融点以下で同時焼成することが可能なガラスセラミック焼結体を絶縁基板に適用することが考えられる。
しかしながら、ガラスセラミック焼結体は酸化アルミニウム質焼結体や、窒化アルミニウム質焼結体,窒化珪素質焼結体等のセラミック焼結体と比較して、熱伝導率が低いため、絶縁基板の放熱性が比較的低い。そのため、ガラスセラミック焼結体を用いて絶縁基板を作製した発光装置は、ある電流値以上になると、駆動電流−光出力特性(I−L特性)が飽和する傾向があった。つまり、高い電流を流して発光素子が発する熱が増えると、その熱を放散することが難しくなり、この熱に起因して、発光装置の光出力量が、電流の増加に見合う程度に十分に増加しない。そのため、ガラスセラミック焼結体を高光出力が求められる電球や蛍光灯等の照明用途等の絶縁基板の材料に用いることは困難であった。
そこで、このような問題を解決する方法として、熱伝導率の高いセラミック焼結体を絶縁基板として用い、この絶縁基板の主面に銀等の反射率の高い金属層をポストファイヤ(後焼成)法にて形成するという手段が考えられる。
特開平11−214582号公報 特開9−221375号公報 特開2009−164309号公報
しかしながら、ポストファイヤ法で銀等の金属層を形成した場合、つまり、既に高温で焼成済みのセラミック焼結体からなる絶縁基板上に銀を用いて作製した導体ペーストを塗布し、焼成して金属層を形成した場合には、絶縁基板と金属層との間の接合強度を強くすることが難しいという問題点があった。これは、既に焼結しているセラミック焼結体と導体ペーストとの間では、焼成時に、両者をアンカー効果等によって接合するガラス成分の拡散(絶縁基板から金属層への拡散)が不十分になりやすいことによる。
そのため、発光素子を搭載する際に生じる応力や、温度サイクルの付加される条件下において、各材料(絶縁基板および金属層等)の熱膨張率の差によって生じる熱応力等の応力に起因して、金属層が絶縁基板から剥離してしまう可能性があった。
特に、電球やヘッドライト等の照明用の発光装置は高い発光量が求められるため、発光素子から発生する熱がより大きくなる傾向があり、これに伴い、上記応力による金属層の絶縁基板からの剥離の可能性が大きくなる。
このような問題を解決する方法として、導電ペースト中にガラス成分を添加することで、絶縁基板と金属層間にガラスを介在させ、接合強度を高くする方法が考えられる。
しかし、このように導電ペースト中にガラス成分を添加すると、金属層の表面に反射率の低いガラス成分が存在することとなり、反射率が低下してしまう。
また、例えば特許文献1に示されているように、絶縁基板と金属層との間にガラス層を介在させることが考えられるが、特許文献1に開示されている技術は、セラミックス基板本体と導体パターンとガラス層とを同時焼成する技術であり、この技術を上記ポストファイヤ法による金属層の被着に適用すると、金属層を絶縁基板に、所定のパターンで強固に被着させることが難しい。
例えば、特許文献1においては、ガラスペースト(ガラス層)のガラス成分としてセラミックスグリーンシート(セラミックス基板本体)に用いるのと同様のものを用いることが示唆されているが、この場合には、次のような問題が生じる可能性がある。
すなわち、セラミックスグリーンシートに用いられるガラス成分の軟化点が、セラミックス基板の焼成温度に対応して高い。このような軟化点が高いガラスを用いて銀等と同時焼成すると、ガラス層が軟化しないため、銀等の金属層の絶縁基板に対する接合を効果的に補強することが難しい。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミック焼結体からなる絶縁基板上に銀系の金属層が強固に接合された、光の反射率の向上および放熱性の向上において有効な発光素子搭載用基板およびその製造方法を提供することにある。
本発明の発光素子搭載用基板は、セラミック焼結体からなる絶縁基板の主面に発光素子搭載部を有し、該発光素子搭載部に銀系の金属層を備える発光素子搭載用基板であって、前記金属層の少なくとも一部がガラス層で被覆されており、前記絶縁基板と前記金属層との間に、ガラス成分と無機物フィラーとを主成分としてなる、焼結温度が前記金属層の焼結温度と近似した接着層が介在していることを特徴とする。
また、本発明の発光素子搭載用基板は、上記構成において、前記ガラス層は、軟化点が
、前記接着層の前記ガラス成分の軟化点よりも高く、銀の融点よりも低いガラス成分を主成分としてなることを特徴とする。
また、本発明の発光素子搭載用基板は、上記構成において、前記金属層は、前記ガラス層側よりも前記接着層側においてガラスの含有率が高いことを特徴とする。
また、本発明の発光素子搭載用基板は、上記構成において、前記絶縁基板の前記主面に、平面視で前記接着層および前記金属層が収まる形状および寸法の凹部が形成されており、前記接着層および前記金属層は、厚み方向の少なくとも一部が前記凹部内に位置していることを特徴とする。
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法は、セラミック焼結体からなる絶縁基板の主面に発光素子搭載部を有し、該発光素子搭載部に銀系の金属層を備え、該金属層の少なくとも一部がガラス層で被覆されてなる発光素子搭載用基板の製造方法であって、
セラミックグリーンシートを焼結させてセラミック焼結体からなる絶縁基板を作製する工程と、
銀を主成分とする導体ペーストと、ガラス成分と無機物フィラーとを主成分とする、焼結温度が前記導体ペーストの焼結温度に近似した接着用ペーストと、軟化点が、前記接着用ペーストのガラス成分の軟化点より高く、銀の融点より低いガラス成分を主成分として含むガラスペーストとを準備する工程と、
前記接着用ペースト,前記導体ペーストおよび前記ガラスペーストを絶縁基板の前記主面に順次、前記導体ペーストと前記絶縁基板との間に前記接着用ペーストが介在し、前記ガラスペーストが前記導体ペーストの少なくとも一部を被覆するように層状に被着させる工程と、
前記接着用ペースト,前記導体ペーストおよび前記ガラスペーストを塗布した前記絶縁基板を焼成して、前記接着用ペーストが焼結してなる接着層を介して、前記導体ペーストが焼結してなる金属層を前記絶縁基板に接着させるとともに、前記ガラスペーストが溶融した後に固化してなるガラス層で前記金属層の少なくとも一部を被覆させる工程と
を備えることを特徴とする。
本発明の発光素子搭載用基板によれば、上記構成を備え、絶縁基板と金属層との間に、ガラス成分と無機物フィラーとを主成分としてなる、焼結温度が金属層の焼結温度に近似した接着層が介在していることから、絶縁基板と金属層との間の接合強度を向上させることができる。すなわち、ポストファイヤ法で金属層が焼結する時に、その金属層と絶縁基板の主面との間に介在している接着層も焼結し、これらの焼結に際して、接着層に含有されるガラス成分が金属層内に接着層側から拡散する。また、接着層のガラス成分は、軟化して絶縁基板内にも拡散する。そのため、絶縁基板と接着層との間、および接着層と金属層との間でいわゆるアンカー効果が発生し、金属層の絶縁基板に対する接合強度が向上する。
また、接着層のガラス成分が焼結する際に、無機物フィラーは接着層中に分散するように存在する。この無機物フィラー(焼成時には軟化、溶融していない)が、軟化したガラス成分の流れを妨げるため、接着層が広がらない。
また、金属層の少なくとも一部がガラス層で被覆されているので、金属層の表面が酸化や硫化等の化学反応を起こすことを抑制することができる。そのため、化学反応に伴う金属層の変色を抑制して、金属層の光の反射率を高く維持することができる。
したがって、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミック焼結体からなる絶縁基板上に銀
系の金属層が強固に接合されているとともに、金属層の変色を抑制することが可能で、光の反射率を高める上でも有効な発光素子搭載用基板を提供することができる。
なお、この発光素子搭載用基板においては、接着層中に無機物フィラーを含有しているので、発光素子にて発生した熱を、伝導率の高い無機物フィラーを介して絶縁基板に伝え、さらに絶縁基板から外部に放散させることもできる。
また、本発明の発光素子搭載用基板によれば、ガラス層は、軟化点が、接着層のガラス成分の軟化点よりも高く、銀の融点より低いガラス成分を主成分としてなる場合には、ガラス層を軟化させて金属層を被覆させる時の温度で銀が溶融しないため、ガラス層と銀系の金属層を同時に焼成し、形成することが可能となる。
また、この場合には、焼成が終わった時点において金属層の少なくとも一部がガラス層で被覆されているため、焼成後、室温に下がるまでの高い温度にある金属層の活性が高い状態において、金属層が外気に接することを抑制して、金属層の酸化や硫化等の抑制をする上でも有効である。
また、本発明の発光素子搭載用基板によれば、金属層は、ガラス層側よりも接着層側においてガラスの含有率が高い場合には、金属層と接着層との間の接合強度をより大きくし、さらに、金属層の表面における光の反射率を高くすることができる。
すなわち、この場合には、金属層におけるガラスの含有率が接着層側で大きいので、このガラスによるアンカー効果がより大きくなり、接合強度を向上させることができる。また、ガラス層側、つまり露出表面側において光の反射率が銀よりも低いガラスの含有率が低く抑えられているので、金属層の表面における光の反射率を高くする上で有効である。
また、本発明の発光素子搭載用基板は、絶縁基板の主面に、平面視で接着層および金属層が収まる形状および寸法の凹部が形成されており、接着層および金属層は、厚み方向の少なくとも一部が凹部内に位置している場合には、絶縁基板と接着層および金属層が接する面が大きくなることから、金属層の絶縁基板に対する接合強度をさらに向上させることができる。
すなわち、この場合には、凹部内に位置する接着層および金属層は凹部の底面に加えて凹部の側面にも接合するため、接合面積が大きくなり、接着層および金属層の絶縁基板に対する接合強度が大きくなる。
本発明の発光素子搭載用基板の製造方法によれば、上記各工程を備え、絶縁基板の主面の少なくとも一部に、ガラス成分と無機物フィラーとを主成分として作製した、焼結温度が導体ペーストに近似した接着用ペーストと、銀を主成分とする導体ペーストと、軟化点が、接着用ペーストのガラス成分の軟化点より高く、銀の融点より低いガラス成分を主成分として含むガラスペーストとを順に、導体ペーストと絶縁基板との間に接着用ペーストが介在し、ガラスペーストが導体ペーストの少なくとも一部を被覆するように層状に被着させた後に焼成するようにしたことから、上記のような、絶縁基板に対する金属層の接合強度の高い発光素子搭載用基板を製作することができる。
つまり、焼成後に、絶縁基板の主面に金属層を、これらの絶縁基板および金属層のいずれに対してもガラス成分のアンカー効果によって強固に接合させた接着層を介して接合させた構造とした発光素子搭載用基板を製作することができる。したがって、絶縁基板に対する金属層の接合強度が高い発光素子搭載用基板を製作することが可能な製造方法を提供することができる。
本発明の発光素子搭載用基板の実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の発光素子搭載用基板の実施の形態の他の例を示す断面図である。 (a)〜(e)はそれぞれ本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の一例を工程順に示す断面図である。 (a)〜(e)はそれぞれ本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の他の例を工程順に示す断面図である。
本発明の発光素子搭載用基板およびその製造方法について、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、光(可視光)の反射率を単に反射率という場合がある。
(発光素子搭載用基板)
図1は、本発明の発光素子搭載用基板の実施の形態の一例を示す断面図である。図1において1は絶縁基板,2は接着層,3は金属層,4はガラス層である。主面に発光素子搭載部1aを有する絶縁基板1と、絶縁基板1の発光素子搭載部1aに被着された金属層3と、金属層3を被覆するガラス層3とによって、発光素子7を搭載するための発光素子搭載用基板9が基本的に構成されている。
絶縁基板1は、発光素子7を主面(この実施の形態の例では上面)に搭載するための基体であり、主面(上面。以下、単に上面という場合がある。)に発光素子搭載部1aを有している。絶縁基板1は、上面に、発光素子搭載部1aを取り囲む枠体が積層されていてもよい。
絶縁基板1は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体,窒化珪素質焼結体等のセラミック焼結体からなる。絶縁基板1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、酸化アルミニウムを主成分とし、酸化珪素や酸化カルシウム,酸化マグネシウム等を添加して作製した原料粉末を有機溶剤およびバインダとともにシート状に成形して複数のセラミックグリーンシートを作製し、これらのセラミックグリーンシートを積層し、焼成することによって作製されている。
絶縁基板1の発光素子搭載部1aには、接着層2を介して金属層3が被着されている。接着層2は金属層3を絶縁基板1に強固に接合させるためのものである。また、金属層3は、絶縁基板1に搭載される発光素子7と電気的に接続されて発光素子7に必要な電力を供給するための配線導体(符号なし)や、発光素子7が発する光を外側(上方向)に反射するための反射層(符号なし)等である。金属層3は、発光素子搭載部1aよりも外側に形成されていてもよい。
金属層3は、配線導体として用いられる場合であっても、発光装置としての発光の効率を高くするために、発光素子7が発する光を効果的に反射するものである必要がある。そのため、金属層3を形成する導体材料としては、金属中で光の反射率が最大である銀が主成分として用いられる。つまり、金属層3は、銀または銀を主成分とする合金材料によって形成された、銀系の金属層3である。
金属層3は、金属層3の表面における光の反射率を高くする上で、銀の含有率を95〜100質量%程度とすることが好ましい。
接着層2は、絶縁基板1および金属層3の両方に対して接着強度の高い材料によって形
成されている。このような接着層2として、ガラス成分と無機物フィラーとを主成分としてなる、焼結温度が金属層3の焼結温度と近似した焼結体が用いられている。
接着層2は、金属層3の絶縁基板1に対する接合の強度を高くするためのものであるため、金属層3の全域において金属層3と絶縁基板1との間に介在していることが好ましい。
なお、接着層2による金属層3と絶縁基板1との間の接合強度を高める効果を得る上では、金属層3の面積に対して90%程度以上の範囲で、金属層3と絶縁基板1との間に接着層2が介在していることが好ましい。この場合、平面視(透視)して、接着層2が金属層3の一部に偏っているよりも、金属層3の全域に偏りなく分布している方が好ましい。
また、接着層2は、金属層3の外周よりも外側に延長されて、絶縁基板1の上面に被着していてもよい。つまり、接着層2を金属層3よりも広めに被着させて、接着層2を金属層3と絶縁基板1との間に介在させる際の作業性を高め、発光素子搭載用基板9の生産性の向上等の効果を得るようにしてもよい。また、接着層2を絶縁基板1の主面の略全面に形成しても良い。この場合、金属層3と絶縁基板1との間に確実に接着層2を介在させることがより容易にできる。
接着層2および金属層3は、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミック焼結体からなる絶縁基板1の主面に、接着層2となるガラス成分と無機物フィラーとを主成分とする接着用ペーストと、金属層3となる導体ペーストとを順次塗布し、これらを焼成(いわゆるポストファイヤ)することによって形成されている。
ポストファイヤ法で金属層3が焼結する時に、その金属層3と絶縁基板1の上面との間に介在している接着層2も焼結し、これらの焼結に際して、接着層2に含有されるガラス成分が金属層3内に接着層2側から拡散する。また、接着層2のガラス成分は、軟化して絶縁基板1内にも拡散する。また、焼成時に接着層2の無機物フィラーは絶縁基板1に焼結して接合する。そのため、絶縁基板1と接着層2との間、および接着層2と金属層3との間でいわゆるアンカー効果が発生し、金属層3の絶縁基板1に対する接合強度が向上する。
つまり、接着層2を上記構成としたことによって、無機物フィラーと絶縁基板1(既に焼結したセラミック焼結体からなるもの)との結合によってガラス成分の流れ出しを抑制することができる。また、接着層2の焼結温度が金属層3の焼結温度と近似していることから、金属層3が焼結する際に接着層2のガラス等の成分が金属層3中に入り込み、接着層2と金属層3との間でアンカー効果を有効に得ることができる。そのため、絶縁基板1上に金属層3が強固に接合された発光素子搭載用基板9を提供することができる。
なお、接着層2および金属層3は、例えば絶縁基板1を形成するセラミック焼結体が酸化アルミニウム質焼結体であるときに、それぞれの焼成温度の差が絶対値で約15℃程度以内(−15〜+15℃程度)であれば、上記の効果を十分に得ることができる。
金属層3となる導体ペーストは、例えば、銀の粉末、または銀の粉末に炭酸セシウムや炭酸ルビジウム、炭酸ストロンチウム等のアルカリ金属元素またはアルカリ土類金属元素の炭酸塩の粉末を添加した原料に有機溶剤およびバインダを添加し、混練することによって作製される。
接着層2(接着層2となる接着用ペースト)のガラス成分および無機物フィラーは、接着層2の焼結温度が金属層3の焼結温度と近似するようなものを用いる必要がある。この
ようなガラス成分としては、ホウケイ酸系ガラスやリチウムケイ酸系ガラス等が挙げられる。また、無機物フィラーとしては、銀系の金属層3との同時焼成(ポストファイヤ)時に溶融しないものである必要があり、具体的には酸化アルミニウムや、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、銀、銅等が挙げられる。
上記のガラス成分は、軟化点が銀の融点よりも低いため、金属層3と同時焼成する際に軟化して、焼結途中の金属層3の内部に拡散することができる。また、軟化したガラス成分は絶縁基板1の内部(絶縁基板1を構成するセラミック焼結体の空隙等の内部)に拡散する。このガラス成分によってアンカー効果が生じる。
また、酸化アルミニウムや、窒化アルミニウム、窒化ケイ素,銀,銅等からなる無機物フィラーは、その融点が金属層3の主成分である銀の融点以上であるため、金属層3と同時に焼成する際に溶融することはない。また、これらの無機物フィラーは、焼成時に接着層2の熱膨張を抑制することで、金属層3が所望の位置からずれてしまうことを防ぐ。
そのため、接着層2は、焼成時にガラス成分が軟化してアンカー効果を生じることができるとともに、この軟化したガラス成分が接着層2の所定パターンから外側に流れ出ることも抑制されたものとすることができる。
このようなアンカー効果を得るためには、例えば、接着層2の厚みが10〜30μm程度の場合であれば、接着層2におけるガラス成分の含有率が80質量%程度以上であることが望ましい。また、接着層2を所定パターンに形成することも考慮すれば、接着層2におけるガラス成分の含有率が80質量%以上、かつ95質量%以下(無機物フィラーが5質量%以上かつ20質量%以下)であることが、より望ましい。
なお、この発光素子搭載用基板9においては、接着層2中に酸化アルミニウムや窒化アルミニウム,窒化ケイ素,銀,銅等からなる無機物フィラーが含有されているので、発光素子にて発生した熱を、伝導率の高い無機物フィラーを介して絶縁基板1に伝え、さらに絶縁基板1から外部に放散させることもできる。
無機物フィラーの形状は、球状や楕円球状,不定形状等であり、接着ペーストの印刷性や接着層2の厚さ,上記の熱伝導性,経済性等の条件を考慮して適宜選択すればよい。
金属層3は、少なくとも一部がガラス層4で被覆されている。ガラス層4は、銀系の金属層3の酸化や硫化を抑制するためのものである。金属層3の銀は、空気中において酸化や硫化といった化学変化を起こす可能性がある。そのため、金属層3をガラス層4で被覆することによって、この化学変化を抑制し、化学変化に起因する金属層3の反射率の低下を抑制している。
ガラス層4は、金属層3の反射率の低下を抑制する上では、金属層3をより広い範囲で被覆することが好ましく、金属層3の全面を被覆することが最も好ましい。ただし、金属層3を上記配線導体として用いるときには、金属層3の全面をガラス層4で被覆する場合であっても、発光素子5と金属層3との電気的な接続のために、ガラス層4の一部に開口部(符号なし)を設けておく必要がある。この場合、開口部において露出する金属層3の露出面に対して、ニッケルや金等のめっき層5を被着させて、この露出面における酸化や硫化を抑制するとともに、ボンディングワイヤ等の導電性接続材の接続性(ボンディング性等)を向上させるようにしてもよい。
ガラス層4は、例えば、SiOおよびBを含み、かつ、CaO,SrO,Al,MgOおよびBaOの1種以上を含むホウケイ酸系のガラス等のガラス成分を主
成分として形成されている。
なお、ガラス材料の軟化点の調整は、例えばCaOやSrO,Al,MgOおよびBaOのうち選択した材料のSiOおよびBに対する組成比を変えることによって行うことができる。
このようなガラス成分の粉末を有機溶剤およびバインダと混練して作製したガラスペーストを金属層3となる導体ペーストの少なくとも一部を被覆するように塗布し、焼成することによってガラス層4を形成することができる。
また、上記ガラス層4の開口部は、ガラス層4となるガラスペーストを塗布する際に、塗布用のマスクパターン(印刷法による塗布用の版面)に、開口部に相当する非印刷部分を設けておくようにすればよい。
ガラス層4は、例えば金属層3の一部を被覆する場合に、金属層3の外周部から、この外周部に隣接する絶縁基板1の上面にかけて被覆するようにすれば、金属層3の外周部における絶縁基板1からの剥がれを抑制する効果も期待できる。この場合、接着層2を金属層3よりも外側に延ばして被着させておいて、この接着層2の金属層3よりも外側に出ている部分にガラス層4を接合させるようにしてもよい。このようにすれば、接着層2とガラス層4とで金属層3を包んだような形態になり、また、ガラス層4の外周部分も接着層2を介して絶縁基板1により強固に接合される。そのため、金属層3の絶縁基板1に対する接合をより強固にすることができるとともに、金属層3の酸化や硫化をより効果的に抑制することもできる。
ガラス層4について、軟化点が、接着層2のガラス成分の軟化点よりも高く、銀の融点よりも低いガラス成分を主成分としてなるものである場合には、次のような効果を得ることができる。
すなわち、ガラス層4を軟化させて金属層3を被覆させる時の温度で銀が溶融しないため、ガラス層4と銀系の金属層3を同時に焼成し、形成することが可能となる。つまり、焼成が終わった時点において金属層3の少なくとも一部がガラス層4で被覆されているため、焼成後、室温に下がるまでの高い温度にある活性が高い状態において、金属層3の酸化や硫化等の抑制をすることが可能となる。
また、この発光素子搭載用基板9において、金属層3は、ガラス層4側よりも接着層2側においてガラスの含有率が高い場合には、金属層3と接着層2との間の接合強度をより大きくし、さらに、金属層3の表面における光の反射率を高くすることができる。
すなわち、この場合には、金属層3におけるガラスの含有率が接着層2側で大きいので、このガラスによるアンカー効果がより大きくなり、接合強度が大きくなる。また、接着層2側、つまり露出表面側において光の反射率が銀よりも低いガラスの含有率が低く抑えられるので、金属層3の表面における光の反射率を高くする上で有効である。
金属層3におけるガラスの含有率は、接着層2から金属層3へのガラス成分の拡散量に応じて変化する。このガラス成分について、金属層3内部における拡散、つまり金属層3の接着層2側からガラス層4側への拡散を抑制することによって、金属層3のガラス含有率をガラス層4側よりも接着層2側において高くすることができる。
金属層3内部におけるガラス成分の拡散を抑制するためには、ガラス成分として、軟化点が比較的高いもの(例えば、上記SiOおよびBを含み、かつ、CaO,Sr
O,Al,MgOおよびBaOの1種以上を含むホウケイ酸系のガラス等)を用いるようにすればよい。
なお、金属層3の表面における反射率を、例えば約90%以上に高くするためには、金属層3の表面部分が銀で構成されガラスが含まれないようにすればよい。
また、発光素子搭載用基板9は、図2に示すように、絶縁基板1の主面に、平面視で接着層2および金属層3が収まる形状および寸法の凹部1bが形成されており、接着層2および金属層3は、厚み方向の少なくとも一部が凹部1b内に位置している場合には、絶縁基板1と接着層2および金属層3が接する面が大きくなることから、金属層3の絶縁基板1に対する接合強度をさらに向上させることができる。図2は、本発明の発光素子搭載用基板9の実施の形態の他の例を示す断面図である。図2において図1と同様の部位には同様の符号を付している。
凹部1bの深さは、例えば接着層2の厚み程度(約10〜30μm程度)に設定すればよい。この場合には、接着層2および金属層3のうち、接着層2の厚み方向のほぼ全部が凹部1b内に位置し、凹部1bの底面および側面において接着層2と絶縁基板1とが接合されている。そのため、接着層2の絶縁基板1に対する接合の強度を効果的に高めることができる。
なお、図2に示す例においては、凹部1bの深さは接着層2の厚みと金属層3の厚みとを合わせた深さになっている。また、併せた接着層2が金属層3の外周よりも外側に延長されて絶縁基板1の主面に被着され、この延長された部分が金属層3の側面まで被覆しているとともに、凹部1bの側面の下端から上端にかけて被着してる。これによって、接着層2の絶縁基板1に対する接合面積をより大きくして、接着層2を介した金属層3の絶縁基板1に対する接合強度をより効果的に高めるようにしている。凹部1bを有する絶縁基板1の作製方法については後述する。
(発光素子搭載用基板の製造方法)
次に、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法を説明する。図3は、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法を工程順に示す断面図である。図3において図1と同様の部位には同様の符号を付している。
本発明の発光素子搭載用基板で製作する発光素子搭載用基板は、例えば図1に示すような、セラミック焼結体からなる絶縁基板1の主面に発光素子搭載部1aを有し、この発光素子搭載部1aに銀系の金属層3を備え、この金属層3の少なくとも一部がガラス層4で被覆されている発光素子搭載用基板9である。銀系の金属層3は、銀または銀を主成分とする合金からなる。絶縁基板1を形成する酸化アルミニウム質焼結体等のセラミック焼結体の焼結温度(例えば酸化アルミニウム質焼結体の場合には約1500〜1600℃)に対して銀の融点(約960℃)が低いため、まず絶縁基板1を作製し、その後、絶縁基板1の主面に
銀系の金属層を焼結させて被着させる(つまりポストファイヤ法で被着させる)必要がある。
まず、図3(a)に示すように、セラミックグリーンシートを焼結させてセラミック焼結体からなる絶縁基板1を作製する。セラミックグリーンシートは、前述した本発明の発光素子搭載用基板9についての説明の場合と同様の材料を用い、同様の方法で作製することができる。すなわち、例えば、酸化アルミニウムに酸化珪素等を添加して作製した原料粉末を有機溶剤およびバインダとともにシート状に成形して複数のセラミックグリーンシートを作製し、これらのセラミックグリーンシートを必要に応じて積層し、約1300〜1600℃の温度で焼成することによって作製することができる。
次に、銀を主成分とする導体ペーストと、ガラス成分と無機物フィラーとを主成分とする、焼結温度が前記導体ペーストの焼結温度に近似した接着用ペーストと、軟化点が、前記接着用ペーストのガラス成分の軟化点より高く、銀の融点より低いガラス成分を主成分として含むガラスペーストとを準備する。これらのペーストを、以下の工程で説明するように、順次絶縁基板1の主面(上面)に層状に被着させる。なお、接着用ペーストおよび導体ペーストは、後述する接着用ペースト(接着層2)を介した導体ペースト(金属層3)の絶縁基板1に対する接合強度高める効果を得る上では、それぞれの焼成温度の差が絶対値で15℃程度以内(−15〜+15℃程度)になるように準備することが好ましい。各ペーストの詳細については、以下に説明する。
次に、図3(b)に示すように、絶縁基板1の主面に上記接着用ペースト22を層状に被着させる。
接着用ペースト22は、ガラス成分と無機物フィラーとを主成分として作製するものであり、焼結温度が後述する導体ペーストの焼結温度に近似したものとする必要がある。このような接着用ペースト22は、例えば前述した本発明の発光素子搭載用基板9についての説明の場合と同様の材料を用い、同様の方法で作製することができる。
すなわち、ガラス成分として、SiOおよびBを含み、かつ、CaO,SrO,Al,MgOおよびBaOの1種以上を含むホウケイ酸系のガラス等等を用い、無機物フィラーとして酸化アルミニウムや銀等の粉末を用い、これらのガラス成分の粉末と銀等の粉末とを有機溶剤およびバインダとともに混練し、ペースト状とすることによって、接着用ペースト22を作製することができる。また、接着用ペースト22の絶縁基板1に対する被着は、例えばスクリーン印刷法等の印刷法によって行なうことができる。
次に、図3(c)に示すように、銀系の導体材料を用いて作製した導体ペースト33を、この導体ペースト33と絶縁基板1(主面)との間に、前の工程で被着させた接着用ペースト22が層状に介在するように被着させる。
導体ペースト33も、例えば前述した本発明の発光素子搭載用基板9についての説明の場合と同様の材料を用い、同様の方法で作製することができる。
すなわち、例えば、銀の粉末、または銀の粉末に炭酸セシウムや炭酸ルビジウム、炭酸ストロンチウム等のアルカリ金属元素またはアルカリ土類金属元素の炭酸塩の粉末を添加した原料に有機溶剤およびバインダを添加し、混練することによって作製することができる。銀等の粉末と有機溶剤およびバインダとの混練は、例えば三本ロールミル等を用いて行なう。また、導体ペースト33の絶縁基板1に対する被着も、例えばスクリーン印刷法等の印刷法によって行なうことができる。
次に、図3(d)に示すように、軟化点が、接着用ペースト22のガラス成分の軟化点より高く、銀の融点より低いガラス成分を主成分として含むガラスペースト44を、前の工程で被着させた導体ペースト33と絶縁基板1との間に接着用ペースト22が介在し、このガラスペースト44が導体ペースト33の少なくとも一部を被覆するように層状に被着させる。
このガラスペースト44も、例えば前述した本発明の発光素子搭載用基板9についての説明の場合と同様の材料を用い、同様の方法で作製することができる。
そして、接着用ペースト22,導体ペースト33およびガラスペースト44を塗布した絶縁基板1を焼成して、接着用ペースト22が焼結してなる接着層2を介して、導体ペースト33が
焼結してなる金属層3を絶縁基板1に接着させるとともに、ガラスペースト44が溶融した後に固化してなるガラス層4で金属層3の少なくとも一部を被覆させることによって、図3(e)に示すような発光素子搭載用基板9を製作することができる。
この焼成は、接着用ペースト22,導体ペースト33およびガラスペースト44の同時焼成であり、絶縁基板1に対してはポストファイヤになる。焼成の際に、まず軟化点が低い接着用ペースト22のガラス成分が軟化する。次に、この軟化したガラス成分が導体ペースト33の中に拡散すると同時に、導体ペースト33における銀等の粉末の焼結が始まる。この際に、軟化したガラス成分は絶縁基板1の内部にも拡散する。次に、接着用ペースト22のガラス成分に比べて軟化点が高いガラスペースト44のガラス成分が軟化して導体ペースト33を被覆する層状になり、その後、冷却に伴って、透明なガラス層4になる。焼成時のピーク温度は、銀の融点を超えない程度の温度(例えば約900℃)に設定する。
なお、図3(e)に示す例においては、ガラス層4に開口部(符号なし)を設け、この開口部において露出する金属層3をめっき層5で被覆している。めっき層5は、前述したようなニッケルや金等のめっき層であり、電解めっき法や無電解めっき法によって、開口部において露出した金属層3の表面に被着させることができる。
本発明の製造方法で製作する発光素子搭載用基板9は、例えば図2に示したような、絶縁基板1の主面に凹部1bを有し、この凹部1bに接着層2および金属層3の厚み方向の少なくとも一部を位置させたものであってもよい。凹部1bを有する発光素子搭載用基板の製造方法を、図4を参照して説明する。なお、図4(a)〜(e)は、それぞれ、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法の他の例を工程順に示す断面図である。図4において図3と同様の部位には同様の符号を付している。なお、以下の説明において、前述した製造方法についての説明と同様の部分については省略する。
まず、図4(a)に示すように、主面(上面)に凹部1bを有する絶縁基板1を作製する。凹部1bを有する絶縁基板1は、複数のセラミックグリーンシートを積層して絶縁基板1となるセラミックグリーンシートの積層体を作製し、この積層体のうち主面側、つまり最上層または最上層から下側に複数の層のセラミックグリーンシートについて、凹部1bに対応した開口部を設けておくことによって作製することができる。
次に、図4(b)および図4(c)に示すように、凹部1bの底面から順次、接着用ペースト22および導体ペースト33を層状に被着させる。接着用ペースト22および導体ペースト33は、前述した場合と同様の材料を用いて同様の方法で作製し、同様の方法で被着させることができる。
次に、図4(d)に示すように、ガラスペースト44を、導体ペースト33の少なくとも一部を被覆するように層状に被着させる。このガラスペースト44も、前述した場合と同様の材料を用い、同様の方法で被着させることができる。
その後、絶縁基板1の凹部1bの底面から順次、接着ペースト22と導体ペースト33とを被着させ、導体ペースト33の少なくとも一部を被覆するように被着させた絶縁基板1を前述した場合と同様に焼成すれば、図4(e)に示す発光素子搭載用基板9を製作することができる。
この例においても、ガラス層4に開口部(符号なし)を設け、この開口部において露出した金属層3の表面をめっき層5で被覆している。製作した発光素子搭載用基板9は、凹部1b内に接着層2および金属層3が形成されているため、接着層2および金属層3の絶縁基板1に対する接合をより強くすることができる。
1・・・絶縁基板
1a・・発光素子搭載部
1b・・凹部
2・・・接着層
3・・・金属層
4・・・ガラス層
5・・・めっき層
7・・・発光素子
9・・・発光素子搭載用基板
22・・・接着用ペースト
33・・・導体ペースト
44・・・ガラスペースト

Claims (5)

  1. セラミック焼結体からなる絶縁基板の主面に発光素子搭載部を有し、該発光素子搭載部に銀系の金属層を備える発光素子搭載用基板であって、前記金属層の少なくとも一部がガラス層で被覆されており、前記絶縁基板と前記金属層との間に、ガラス成分と無機物フィラーとを主成分としてなる、焼結温度が前記金属層の焼結温度と近似した接着層が介在していることを特徴とする発光素子搭載用基板。
  2. 前記ガラス層は、軟化点が、前記接着層の前記ガラス成分の軟化点よりも高く、銀の融点よりも低いガラス成分を主成分としてなることを特徴とする請求項1に記載の発光素子搭載用基板。
  3. 前記金属層は、前記ガラス層側よりも前記接着層側においてガラスの含有率が高いことを特徴とする請求項1に記載の発光素子搭載用基板。
  4. 前記絶縁基板の前記主面に、平面視で前記接着層および前記金属層が収まる形状および寸法の凹部が形成されており、前記接着層および前記金属層は、厚み方向の少なくとも一部が前記凹部内に位置していることを特徴とする請求項1に記載の発光素子搭載用基板。
  5. セラミック焼結体からなる絶縁基板の主面に発光素子搭載部を有し、該発光素子搭載部に銀系の金属層を備え、該金属層の少なくとも一部がガラス層で被覆されてなる発光素子搭載用基板の製造方法であって、
    セラミックグリーンシートを焼結させてセラミック焼結体からなる絶縁基板を作製する工程と、
    銀を主成分とする導体ペーストと、ガラス成分と無機物フィラーとを主成分とする、焼結温度が前記導体ペーストの焼結温度に近似した接着用ペーストと、軟化点が、前記接着用ペーストのガラス成分の軟化点より高く、銀の融点より低いガラス成分を主成分として含むガラスペーストとを準備する工程と、
    前記接着用ペースト,前記導体ペーストおよび前記ガラスペーストを絶縁基板の前記主面に順次、前記導体ペーストと前記絶縁基板との間に前記接着用ペーストが介在し、前記ガラスペーストが前記導体ペーストの少なくとも一部を被覆するように層状に被着させる工程と、
    前記接着用ペースト,前記導体ペーストおよび前記ガラスペーストを塗布した前記絶縁基板を焼成して、前記接着用ペーストが焼結してなる接着層を介して、前記導体ペーストが焼結してなる金属層を前記絶縁基板に接着させるとともに、前記ガラスペーストが溶融した後に固化してなるガラス層で前記金属層の少なくとも一部を被覆させる工程と
    を備えることを特徴とする発光素子搭載用基板の製造方法。
JP2010270385A 2010-12-03 2010-12-03 発光素子搭載用基板およびその製造方法 Expired - Fee Related JP5773630B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010270385A JP5773630B2 (ja) 2010-12-03 2010-12-03 発光素子搭載用基板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010270385A JP5773630B2 (ja) 2010-12-03 2010-12-03 発光素子搭載用基板およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012119619A true JP2012119619A (ja) 2012-06-21
JP5773630B2 JP5773630B2 (ja) 2015-09-02

Family

ID=46502103

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010270385A Expired - Fee Related JP5773630B2 (ja) 2010-12-03 2010-12-03 発光素子搭載用基板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5773630B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014119729A1 (ja) * 2013-01-31 2014-08-07 京セラ株式会社 電子素子搭載用基板、電子装置および撮像モジュール
KR101719145B1 (ko) * 2015-11-12 2017-03-23 백종호 플라즈마 광원 시스템용 무전극 플라즈마 광원 소켓 베이스 성형방법
JP2017531314A (ja) * 2014-08-28 2017-10-19 フラウンホーファー・ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デア・アンゲヴァンテン・フォルシュング・エー・ファウ 半導体構造物、その製造方法及び使用

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6013766U (ja) * 1983-07-06 1985-01-30 岡谷電機産業株式会社 基板構造
JP2002261437A (ja) * 2001-02-28 2002-09-13 Kyocera Corp 配線基板の製造方法
JP2008078453A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Murata Mfg Co Ltd セラミック電子部品およびその製造方法
WO2010021367A1 (ja) * 2008-08-21 2010-02-25 旭硝子株式会社 発光装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6013766U (ja) * 1983-07-06 1985-01-30 岡谷電機産業株式会社 基板構造
JP2002261437A (ja) * 2001-02-28 2002-09-13 Kyocera Corp 配線基板の製造方法
JP2008078453A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Murata Mfg Co Ltd セラミック電子部品およびその製造方法
WO2010021367A1 (ja) * 2008-08-21 2010-02-25 旭硝子株式会社 発光装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014119729A1 (ja) * 2013-01-31 2014-08-07 京セラ株式会社 電子素子搭載用基板、電子装置および撮像モジュール
JP5823043B2 (ja) * 2013-01-31 2015-11-25 京セラ株式会社 電子素子搭載用基板、電子装置および撮像モジュール
US9609743B2 (en) 2013-01-31 2017-03-28 Kyocera Corporation Electronic device mounting substrate, electronic apparatus, and imaging module
JP2017531314A (ja) * 2014-08-28 2017-10-19 フラウンホーファー・ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デア・アンゲヴァンテン・フォルシュング・エー・ファウ 半導体構造物、その製造方法及び使用
KR101719145B1 (ko) * 2015-11-12 2017-03-23 백종호 플라즈마 광원 시스템용 무전극 플라즈마 광원 소켓 베이스 성형방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP5773630B2 (ja) 2015-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5640632B2 (ja) 発光装置
US8314346B2 (en) Wiring board for light-emitting element
JP5490876B2 (ja) 光反射基板、発光素子搭載用基板、発光装置および発光素子搭載用基板の製造方法
JP5262054B2 (ja) 発光装置の製造方法
JP4789671B2 (ja) 発光素子用配線基板ならびに発光装置
JP6290380B2 (ja) 発光装置用基板、発光装置、及び、発光装置用基板の製造方法
JP5413137B2 (ja) 発光装置および発光装置の製造方法
US8710523B2 (en) Device chip carriers, modules, and methods of forming thereof
WO2010150830A1 (ja) 発光装置
JP2006066519A (ja) 発光素子用配線基板ならびに発光装置
JP2014187081A (ja) 発光装置
KR20090028709A (ko) 발광소자 실장용 기판과 그 제조방법, 발광소자 모듈과 그 제조방법, 표시장치, 조명장치 및 교통 신호기
JP2006041230A (ja) 発光素子用配線基板ならびに発光装置
JP5773630B2 (ja) 発光素子搭載用基板およびその製造方法
JP2007227738A (ja) 発光素子用配線基板ならびに発光装置
JP2007266222A (ja) 発光素子搭載用基板、発光素子収納用パッケージ、発光装置および照明装置
JP2004228549A (ja) 発光素子収納用パッケージおよび発光装置
JP2011159968A (ja) 化合物半導体素子収納用パッケージ及びその製造方法
JP2006156447A (ja) 発光素子用配線基板ならびに発光装置およびその製造方法
JP2010245258A (ja) 配線基板および発光装置
JP2012114405A (ja) 発光素子搭載用基板の製造方法
JP2011040499A (ja) 電子デバイス及びその製造方法
JP2006100364A (ja) 発光素子用配線基板および発光装置ならびに発光素子用配線基板の製造方法
JP2011071554A (ja) 発光素子用配線基板ならびに発光装置
JP5546390B2 (ja) 発光素子搭載用基板およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131015

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141007

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150630

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5773630

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees