JP2012116871A - オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法 Download PDF

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正雄 田靡
Satoru Yamada
悟 山田
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Abstract

【課題】 粒子形状が良好で成型加工性に優れるオレフィン重合体を製造可能なオレフィン重合用触媒の開発。
【解決手段】成分(A)固体状アルミノキサン化合物、成分(B)有機金属化合物、成分(C)周期表第4族のメタロセン化合物、成分(D)成分(C)とは異なる周期表第4族のメタロセン化合物を構成成分とする重合用触媒を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明はオレフィン重合用触媒およびそれを用いたオレフィン重合体の製造方法に関するものである。
高圧ラジカル法で製造される低密度ポリエチレン(LDPE)は分岐型ポリオレフィンであり、樹状構造をとる。このような構造は溶融流動性、溶融張力などの成形加工性に優れ、ポリマーを溶融加工する際には利点となるが、一方では固体ポリマーの機械的強度および溶融ポリマーの延伸性を低下させるという欠点がある。
このため固体状態の機械的強度および溶融状態での延伸性を必要とする用途では、チーグラー触媒またはメタロセン触媒で得られる直鎖状高密度ポリエチレン(HDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が一般的に使用されている。しかし、LDPEの利点である良成形加工性をこれらのHDPEおよびLLDPEは有していない。
HDPEおよびLLDPE の成形加工性をその製造方法により改良する手法としては、例えば、ア) 従来のチーグラー触媒を用いた多段重合法により分子量分布を広げる方法(例えば、特許文献1〜3参照)、イ)伝統的なCr系触媒を用いて長鎖分岐を有するオレフィン重合体を製造する方法、ウ) 特定のメタロセン触媒を用いてエチレンを重合し長鎖分岐を有するオレフィン重合体を製造する方法( 例えば、特許文献4 参照) が提案されている。しかし、これらの方法で得られるポリエチレンの成型加工性は未だ十分ではなく、また、ア)およびイ)の方法で得られるポリエチレンに関しては、分子量分布が広がることにより、機械強度が低下するという問題があった。
そこで、ビニル末端を有するマクロモノマーを合成し、そのマクロモノマーとエチレンとを共重合させて、長鎖分岐を有するポリエチレンを製造する方法(例えば、特許文献5参照)が提案されている。しかしながら、均一系触媒を用いているため、得られるオレフィン重合体は不定形であり、重合内でファウリングが発生するなど安定生産性に課題があった。
粒子形状が良好で安定生産が可能な長鎖分岐を有するオレフィン重合体の製造方法としては、有機化合物で処理した粘土鉱物を助触媒とする固体触媒を用いる方法(特許文献6、7および8参照)、アルミノキサンを担持したシリカを助触媒とする固体触媒を用いる方法(特許文献9参照)等が開示されているが、成型加工性の更なる改善のため、溶融張力の向上が望まれている。
近年、担体としても使用可能な固体状アルミノキサンを用いた粒子形状が良好なエチレン重合体の製造方法(非特許文献1)が報告されている。しかしながら、得られるオレフィン重合体の末端ビニル選択性、マクロモノマーの製造およびエチレンとマクロモノマーとの共重合に関する報告例はない。
特開平2−53811号公報 特開平2−132109号公報 特開平10−182742号公報 米国特許第5,272,236号明細書 特表平8−502303号公報 特開2004−346404号公報 特開2005−248013号公報 特開2006−321991号公報 特開2006−233208号公報
次世代ポリオレフィン総合研究 Vol.3 p.83(日本ポリオレフィン総合研究会編)
本発明の目的は、上記のような従来技術の問題点を解決するため、粒子形状が良好で安定生産が可能であり、成型加工性の良好な長鎖分岐を有するオレフィン重合体を製造することが可能なオレフィン重合用触媒およびそれを用いたオレフィン重合体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成するため鋭意検討の結果、成分(A)固体状アルミノキサンを助触媒とするオレフィン重合用触媒が、末端ビニル選択性の高いマクロモノマーの製造が可能であり、粒子形状が良好で安定生産が可能であることを見出した。さらに固体状アルミノキサン(成分(A))と2種類の異なる周期表第4族のメタロセン(成分(C)、成分(D))とからなるオレフィン重合用触媒を用いることで、成型加工性に優れるオレフィン重合体を製造することが可能であることを見出した。以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、成分(A)固体状アルミノキサン化合物、成分(B)有機金属化合物、成分(C)周期表第4族のメタロセン化合物を構成成分とするオレフィン重合用触媒に関するものである。また、成分(D)として、成分(C)とは異なる周期表第4族のメタロセン化合物を構成成分としてもよい。
本発明の成分(A)は固体状のアルミノキサン化合物である。好ましくは溶液アルミノキサン化合物を加熱処理して得られる固体アルミノキサン化合物である。より好ましくはカルボニル化合物とアルキルアルミニウム化合物との反応物を加熱処理して得られる固体状アルミノキサン化合物である。固体状アルミノキサン化合物の製造
に用いるカルボニル化合物としては、下記一般式(a−1)
(COOR (a−1)
(一般式(a−1)中、Rは、炭素数1〜24の炭化水素基、又は炭素数6〜24の芳香族炭化水素基を示す。Rは水素原子、又は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。xは1〜4の整数を示す)化合物を挙げることができる。一般式(a−1)で表されるカルボニル化合物の具体例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸、エイコサン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のアルキルカルボン酸、安息香酸、フタル酸等の芳香族カルボン酸、ステアリン酸メチル等のカルボン酸エステル類などを挙げることができる。
固体状アルミノキサン化合物の製造に用いるアルキルアルミニウム化合物としては、下記一般式(a−2)
Al(R(R3−y (a−2)
(一般式(a−2)中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を示す。Rは水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、又はハロゲン原子を示し、互いに同じでも異なっていても良い。yは1〜3の整数を示す。)で表される化合物を挙げることができる。一般式(c−2)で表されるアルキルアルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリノルマルプロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリノルマルブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム化合物、クロロジメチルアルミニウム、クロロジエチルアルミニウム等のクロロジアルキルアルミニウム化合物、ジクロロメチルアルミニウム、ジクロロエチルアルミニウム等のジクロロジアルキルアルミニウム化合物、ジエチルエトキシアルミニウム、エチルジエトキシアルミニウム等のアルコキシアルキルアルミニウムを挙げることができる。
成分(B)は、下記一般式(b−1)、(b−2)で表される有機金属化合物である。
Al(R (b−1)
(R (b−2)
一般式(b−1)、(b−2)中、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、又は炭素数6〜20のアリールオキシ基を示し、互いに同じであっても異なっていても良い。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げることができる。炭素数1〜20の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、ノルマルブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、ベンジル基、オクチル基、フェニルエチル基、ノニル基、フェニルプロピル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、アラキジル基等のアルキル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基等のアリール基、炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ノルマルプロポキシ基、イソプロポキシ基、ノルマルブトキシ基、イソブトキシ基、ターシャリーブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等を挙げることができる。炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、パラメチルフェノキシ基、パラメトキシフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、1−ナフトキシ基等を挙げることができる。Rは、互いに同じでも異なっていてもよく、互いに連結し環を形成していても良い。一般式(b−2)中、Mはマグネシウム原子、又は亜鉛原子を示す。
一般式(b−1)で表される有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムヒドリド、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムヒドリド、トリノルマルプロピルアルミニウム、ジノルマルプロピルアルミニウムヒドリド、トリイソプロピルアルミニウム、ジイソプロピルアルミニウムヒドリド、トリノルマルブチルアルミニウム、ジノルマルブチルアルミニウムヒドリド、トリイソブチルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、トリターシャリーブチルアルミニウム、ジターシャリーブチルアルミニウムヒドリド、トリノルマルヘキシルアルミニウム、ジノルマルヘキシルアルミニウムヒドリド、トリイソヘキシルアルミニウム、ジイソヘキシルアルミニウムヒドリド、トリノルマルオクチルアルミニウム、ジノルマルオクチルアルミニウムヒドリド、トリイソオクチルアルミニウム、ジイソオクチルアルミニウムヒドリドなどを挙げることができる。好ましくはトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムである。
一般式(b−2)で表される有機マグネシウム化合物に具体例としては、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ジビニルマグネシウム、ジアリルマグネシウム、塩化メチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウムなどを挙げることができる。
一般式(b−2)で表される有機亜鉛化合物の具体例としては、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジプロピル亜鉛、ジブチル亜鉛、ジビニル亜鉛、ジアリル亜鉛、塩化メチル亜鉛、塩化エチル亜鉛などを挙げることができる。
成分(C)は、周期表第4族のメタロセン化合物である。好ましくは、下記一般式(c)
Figure 2012116871
(一般式(c)中、Lは下記一般式(l−1)、(l−2)
Figure 2012116871
(一般式(l−1)、(l−2)中、R〜R15は水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、又は炭素数6〜20のアリール基を示し、互いに同じでも異なっていてもよい。)で表され、互いに同じでも異なっていてもよい。Yは、下記一般式(y−1)、(y−2)
Figure 2012116871
(一般式(y−1)、(y−2)中、R16は水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、又は炭素数6〜20のアリール基を示し、互いに同じでも異なっていてもよい。Eは、炭素原子、ケイ素原子、又はゲルマニウム原子を示し、nは1〜4の整数をしめす。nが2以上の場合、Eは互いに同じでも異なっていても良い)で表される周期表第4族のメタロセン化合物を挙げることができる。
一般式(c)で表される周期表第4族のメタロセン化合物の具体例を以下に示す。メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、メチレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルメチレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(3−メチルシクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジビニルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジアリルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、テトラメチルエチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、プロパン−1,3−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,3,3−テトラメチルプロパン−1,3−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル))ジルコニウムジクロライド、(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル))ジルコニウムジクロライド、(ブタン−1,4−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル))ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル))ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラフェニルジシラン−1,2−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル))ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル))ジルコニウムジクロライド、(1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1,3−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル))ジルコニウムジクロライド、(1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル))ジルコニウムジクロライド、(シス−2−ブテン−1,4−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル))ジルコニウムジクロライド等の架橋ビス(置換シクロペンタジエニル)配位子を有する遷移金属化合物;ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド等の非架橋メタロセン化合物;メチレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、メチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルメチレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,4,7−トリメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,3,4,7−テトラメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(3,4−シクロペンタジエニル)(2−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(3,4−シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(3,4−シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(3,4−シクロペンタジエニル)(3,4,7−トリメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(3,4−シクロペンタジエニル)(2,3,4,7−テトラメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3,4,7−トリメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,3,4,7−テトラメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル)(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル)(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル)(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル)(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル)(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル)(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、(プロパン−1,3−ジイル)(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、(プロパン−1,3−ジイル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、(プロパン−1,3−ジイル)(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、(プロパン−1,3−ジイル)(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,3,3−テトラメチルプロパン−1,3−ジイル)(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、(ブタン−1,4−ジイル)(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、(シス−2−ブテン−1,4−ジイル)(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド等の架橋(置換シクロペンタジエニル)(置換インデニル)配位子を有する遷移金属化合物;ジメチルメチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド等の架橋ビス(置換インデル)配位子を有する遷移金属化合物および上記遷移金属化合物のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体を挙げることができる。さらに上記遷移金属化合物のジルコニウム原子をチタン原子、ハフニウム原子に置き換えたメタロセン化合物を例示することができる。
成分(D)は、成分(C)と異なる周期表4族のメタロセン化合物である。好ましくは下記一般式(d)
Figure 2012116871
(一般式(d)中、Lは下記一般式(l−1)、(l−2)、(l−3)
Figure 2012116871
(一般式(l−1)、(l−2)、(l−3)中、R〜R24は、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、又は炭素数6〜20のアリール基を示し、互いに同じでも異なっていてもよい。)で表され、Yは下記一般式(y−3)
Figure 2012116871
(一般式(y−3)中、Eは、炭素原子、ケイ素原子、又はゲルマニウム原子を示し、mは1〜4の整数をしめす。mが2以上の場合、Eは互いに同じでも異なっていても良い。R25は炭素数1〜20の炭化水素基、又は炭素数6〜20のアリール基を示す)
で表され、Mは周期表第4族の遷移金属原子を示し、Xは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のシリル基、炭素数1〜20のアミノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、又は炭素数6〜20のアリールオキシ基を示す(ここで、炭素数1〜20の炭化水素基の水素原子はシリル基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはハロゲン原子によって置換されていても良い))で表される遷移金属化合物を挙げることができる。
一般式(d)で表される周期表第4族のメタロセン化合物の具体例を以下に示す。
具体的には、ジメチルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジターシャリーブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジターシャリーブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジターシャリーブチル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシリレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル)(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル)(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド等の架橋(置換シクロペンタジエニル)(置換フルオレニル)配位子を有する遷移金属化合物;ジメチルメチレン(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチル−インデニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(4−フェニル−インデニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルメチレン(インデニル)(2,7−ジターシャリーブチル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(インデニル)(2,7−ジターシャリーブチル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(2−メチルインデニル)(2,7−ジターシャリーブチル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(4−フェニル−インデニル)(2,7−ジターシャリーブチル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレン(インデニル)(2,7−ジターシャリーブチル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシリレン(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル)(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル)(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド等の架橋(置換インデニル)(置換フルオレニル)配位子を有する遷移金属化合物;メチレンビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルメチレンビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレンビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリレンビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシリレンビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、テトラメチルエチレンビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル)ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(プロパン−1,3−ジイル)ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,3,3−テトラメチルプロパン−1,3−ジイル)ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(ブタン−1,4−ジイル)ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、(シス−2−ブテン−1,4−ジイル)ビス(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド等の架橋ビス(置換フルオレニル)配位子を有する遷移金属化合物および上記遷移金属化合物のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体を挙げることができる。さらに、上記遷移金属化合物のジルコニウム原子をチタン原子、ハフニウム原子に置き換えた遷移金属化合物を例示することができる。
本発明のオレフィン重合用触媒における各成分の使用量について説明する。 本発明において使用する成分(A)の使用量は、成分(C)と(A)中のAl原子のモル数の比[=(成分(A)中のAl原子のモル数)/(成分(C)のモル数)]で0.1〜100000であることが好ましく、より好ましくは1〜10000である。
本発明で用いられる成分(B)の使用量は、成分(C)のモル数に対する成分(B)のモル数の比[=(成分(B)のモル数)/(成分(C)のモル数)]で0〜100000であること好ましく、より好ましくは0.1〜10000であり、特に好ましくは1〜1000である。
成分(D)を使用する場合、成分(D)の使用量は、成分(C)と成分(D)のモル数の比[=(成分(C)のモル数)/(成分(D)のモル数)]で0.001〜1000であることが好ましく、より好ましくは0.01〜100である。成分(A)の使用量は、成分(C)と成分(D)のモル数の和に対する成分(A)中のAl原子のモル数の比[=(成分(A)中のAl原子のモル数)/〔(成分(C)のモル数)+(成分(D)のモル数)〕]が0.1〜100000であることが好ましく、より好ましくは1〜10000である。成分(B)の使用量は、成分(C)のモル数と成分(D)のモル数の和に対する成分(B)のモル数の比[=(成分(B)のモル数)/〔(成分(C)のモル数)+(成分(D)のモル数)〕]で0〜100000であること好ましく、より好ましくは0.1〜10000であり、特に好ましくは1〜1000である。
本発明のオレフィン重合用触媒の調製方法について説明する。
本発明のオレフィン重合用触媒は、成分(A)、成分(B)、成分(C)を有機溶媒中で接触させることによって調製することができる。 接触方法としては特に制限はないが、
i−1)成分(A)に対し、成分(C)を接触させ、次いで成分(B)を接触させる方法。
i−2)成分(C)に対し、成分(B)を接触させた後、成分(A)を接触させる方法。
i−3)成分(A)と成分(B)の接触性生物に対し、成分(C)物を接触させる方法などを例示することができる。
成分(D)を使用する場合、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)を有機溶媒中で接触させることによって調製することができる。 接触方法としては特に制限はないが、
ii−1)成分(A)に対し、成分(C)と成分(D)の接触生成物を接触させ、次いで成分(B)を接触させる方法。
ii−2)成分(A)に成分(C)を接触させ、次いで成分(D)を接触させた後、成分(B)を接触させる方法。
ii−3)成分(A)に成分(D)を接触させ、次いで成分(C)を接触させた後、成分(B)を接触させる方法。
ii−4)成分(C)と成分(A)の接触性生物と成分(D)と成分(A)の接触性生物を接触させた後、成分(B)を接触させる方法。
ii−5)成分(B)に対し、成分(C)と成分(D)の接触生成物を接触させた後、成分(A)を接触させる方法。
ii−6)成分(C)と成分(B)の接触生成物と成分(D)と成分(B)の接触生成物を接触させた後、成分(A)を接触させる方法。
ii−7)成分(A)と成分(B)を接触生成物に対し、成分(C)と成分(D)の接触生成物を接触させる方法。
ii−8)成分(A)と成分(B)を接触生成物に対し、成分(C)を接触させ、次いで成分(D)を接触させる方法。
ii−9)成分(A)と成分(B)を接触生成物に対し、成分(D)を接触させ、次いで成分(C)を接触させる方法。
などを例示することができる。
本発明のオレフィン重合触媒を調製する際に用いる溶媒としては、例えばブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどの脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;エチルエーテル、ノルマルブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;1,4−ジオキサン;アセトニトリル等を例示することができる。本発明のオレフィン重合触媒を調製する際の温度は、−20〜200℃の間で選択して処理を行うことが好ましい。調製されたオレフィン重合用触媒は、洗浄せずに使用しても良く、また上記の有機溶媒を用いて洗浄した後に使用しても良い。
本発明のオレフィン重合体の製造方法について説明する。
本発明のオレフィン重合体の製造方法では、上記オレフィン重合用触媒の存在下、エチレンの単独重合あるいはエチレンと少なくとも1種類のコモノマーの共重合を行うことによりオレフィン重合体が得られる。
本発明のオレフィン重合体の製造方法で用いられる重合方法としては、スラリー重合などの液相重合、気相重合、高圧重合のいずれにも使用できる。液相重合において用いる溶媒は、一般に用いられている有機溶媒であればいずれでもよく、具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられ、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキセンなどのオレフィンそれ自身を溶媒として用いることもできる。好ましい重合方法としては、スラリー重合などの液相重合である。
本発明のオレフィン重合体の製造方法で用いられるコモノマーとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテンもしくはビニルシクロアルカン等のα−オレフィン;ノルボルネンもしくはノルボルナジエン等の環状オレフィン;ブタジエンもしくは1,4−ヘキサジエン等のジエンまたはスチレン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸等の極性モノマー等を例示することができる。また、これらのコモノマーを2種類以上混合して用いることもできる。
本発明のオレフィン重合体の製造方法における重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件について特に制限はない。重合温度は−100〜120℃の範囲で行うことができ、40〜100℃の範囲で行うことが好ましく、より好ましくは60〜90℃の範囲である。重合時間は10秒〜20時間の範囲で行うことができる。重合圧力は0.001MPa〜300MPaの範囲で行うことでき、0.005MPaから50MPaの範囲で行うことが好ましく、より好ましくは0.01MPaから10MPaの範囲である。エチレンとコモノマーの供給割合として、コモノマー/エチレン(モル比)が0.0001〜5の範囲を用いることができ、0.001〜2の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.01〜1の範囲である。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて2段階以上に分けて行うことも可能である。また、オレフィン重合体は、重合終了後に従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥して得ることができる。
本発明のオレフィン重合用触媒を用いることで、末端ビニル選択性が高いオレフィン重合体が得られ、さらに二種類の錯体を用いることで溶融張力が高く加工性に優れるオレフィン重合体を製造することができる。
以下実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
オレフィン重合用触媒の調製、重合反応および溶媒精製は、全て不活性ガス雰囲気下で行った。オレフィン重合用触媒の調製、重合反応に用いた溶媒等は、全て予め公知の方法で精製、乾燥、脱酸素を行ったものを用いた。固体状アルミノキサンは非特許文献1記載の方法で調製したものを用いた。トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液は、東ソー・ファインケム(株)製を用いた。 さらに、実施例および比較例におけるオレフィン重合体の諸物性は、以下に示す方法により測定した。
メルトフローレート(MFR)は、ASTMD1238条件Eに準ずる方法にて測定を行った。
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC装置としては東ソー(株)製HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製TSKgelGMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。分子量の検量線は、ユニバーサルキャリブレーション法により、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正されている。なお、MwおよびMnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
ポリマーの末端構造は、Perkin Elmer社製SPECTRUM ONE 赤外分光分析装置を用い測定した。ビニル末端数(X)は、ポリマーを熱プレスして作成したフィルムを4000cm−1〜400cm−1の範囲で測定し、下式を用い算出した。
X(個/1000C)=a×A/d/ρ
式中、aは吸光光度係数、Aは末端ビニルに帰属される909cm−1の吸光度、dはフィルムの厚み、ρは密度を示す。 なお、吸光光度係数(a)は、H−NMR測定より、末端ビニル数を確認したサンプルを用いて作成した検量線から求めた。
末端ビニル選択性(Y)は、下式を用い算出した
Y=X×Mn/14000
式中、Xは末端ビニル数、Mnは数平均分子量を示す。
溶融張力(MS)は、バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さ(L)が8mm、直径(D)が2.095mmのダイスを流入角が90°になるように装着し測定した。MSは、温度を160℃または190℃ に設定し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比を47に設定し、引き取りに必要な荷重(mN)をMSとした。最大延伸比が47未満の場合、破断しない最高の延伸比での引き取りに必要な荷重(mN)をMSとした。
実施例1
[オレフィン重合用触媒の調製]
グローブボックス内においてシュレンク管に固体状アルミノキサン(0.552g)を採取し、ヘキサン(60ml)に懸濁させた。そこにジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(0.54mg、1.56μmol)のヘキサン溶液を加え、1時間反応させた。反応溶液の総重量は39.04gであった。
[オレフィン重合体の製造]
2Lオートクレーブに、ヘキサン(1,200mL)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.70M、1.0mL、0.7mmol)を導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに、重合用触媒成分(35.88g)を添加し、エチレンガスを導入して重合を開始した。重合中、エチレンガスの分圧が0.9MPaに保たれるようにエチレンガスを連続的に導入し、オートクレーブの内温を85℃に制御した。90分間反応を行った後、オートクレーブの内温を40℃まで冷却し、オートクレーブの内圧を脱圧した後、得られた固体をろ別、真空乾燥することでオレフィン重合体68gが得られた。得られたオレフィン重合体の物性は以下の通りであった。Mn=11,500、Mw/Mn=2.4、末端ビニル数=0.72[1/1000C]、末端ビニル選択性=0.59。
比較例1
[変性粘土担体の調製]
水(350ml)にエタノール(150ml)と37%濃塩酸(8.3ml)を加えた後、得られた溶液にN,N−ジメチルオクタデシルアミン(29.7g、0.1mol)を添加し、60℃に加熱することによって、N,N−ジメチルオクタデシルアミン塩酸塩溶液を調製した。この溶液にヘクトライト(100g)を加えた。この懸濁液を60℃で3時間撹拌し、上澄液を除去した後、60℃の水1Lで洗浄した。その後、60℃、10−3torrで24時間乾燥し、ジェットミルで粉砕することによって、平均粒径5.2μmlの変性ヘクトライトを得た。元素分析の結果、変性ヘクトライト1g当たりのN,N−ジメチルオクタデシルアンモニウムイオン量は0.848mmolであった。
[オレフィン重合用触媒の調製]
ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(27.9mg、80μmol)に、n−ヘキサン(10ml)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液( 0.71M、11.3ml)を添加し、室温で1 時間攪拌を行った。これを、上記の変性ヘクトライト(2.05g)のヘキサン(10ml)スラリーの添加し、60℃で12時間反応させた。反応後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、ヘキサン(20ml)で5回洗浄した後、ヘキサンを加えて全量200mlとし、10mg/mlの触媒スラリーを得た。
[オレフィン重合体の製造]
2Lのオートクレーブに、ヘキサン(1200ml)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.7mol/l、1.0ml)を導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。次に、上記触媒スラリー(1ml、Zr:0.4μmolに相当する)を添加し、エチレンを分圧が0.9MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、分圧が0.9MPaに保たれるように、エチレンを連続的に導入した。また、重合温度を85℃に制御した。90分間反応を行った後、オートクレーブの内温を40℃まで冷却し、オートクレーブの内圧を脱圧した後、得られた固体をろ別、真空乾燥することでオレフィン重合体81gが得られた。得られたオレフィン重合体の物性は以下の通りであった。Mn=8,300、Mw/Mn=2.2、末端ビニル数=0.68[1/1000C]、末端ビニル選択性=0.40。
比較例2
[オレフィン重合用触媒の調製]
シュレンク管に比較例2記載のシリカのトルエンスラリー(5ml、シリカ0.5g相当)を採取し、トルエン(25ml)を加えた。そこにジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(4.36mg、12.5μmol)のトルエン溶液を加え、1時間反応させた。反応後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、ヘキサン(20ml)で5回洗浄した後、ヘキサンを加えて全量50mlとし、濃度10mg/mlの触媒ヘキサンスラリーを得た。
[オレフィン重合体の製造]
2Lオートクレーブに、ヘキサン(1,200mL)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.70M、1.0mL、0.7mmol)を導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに、上記触媒スラリー(1ml、Zr=0.25μmol相当)を添加し、エチレンガスを導入して重合を開始した。重合中、エチレンガスの分圧が0.9MPaに保たれるようにエチレンガスを連続的に導入し、オートクレーブの内温を85℃に制御した。90分間反応を行った後、オートクレーブの内温を40℃まで冷却し、オートクレーブの内圧を脱圧した後、得られた固体をろ別、真空乾燥することでオレフィン重合体7.8gが得られた。得られたオレフィン重合体の物性は以下の通りであった。Mn=13,100、Mw/Mn=2.5、末端ビニル数=0.43[1/1000C]、末端ビニル選択性=0.40。
実施例2
[オレフィン重合用触媒の調製]
グローブボックス内においてシュレンク管に固体状アルミノキサン(0.506g)を採取し、ヘキサン(50ml)に懸濁させた。そこにジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(0.58mg、1.66μmol)のヘキサン溶液とジメチルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド(0.26mg、0.59μmol)のヘキサン溶液を加え、1時間反応させた。
[オレフィン重合体の製造]
2Lオートクレーブに、ヘキサン(1,200mL)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.70M、1.0mL、0.7mmol)を導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに、上記重合用触媒を添加し、エチレンガスを導入して重合を開始した。重合中、エチレンガスの分圧が0.9MPaに保たれるようにエチレンガスを連続的に導入し、オートクレーブの内温を85℃に制御した。90分間反応を行った後、オートクレーブの内温を40℃まで冷却し、オートクレーブの内圧を脱圧した後、得られた固体をろ別、真空乾燥することでオレフィン重合体34gが得られた。得られたオレフィン重合体の物性は以下の通りであった。Mn=22,200、Mw/Mn=5.1、MFR=0.10g/10分、溶融張力=168mN。
実施例3
[重合用触媒の調製]
グローブボックス内においてシュレンク管に固体状アルミノキサン(0.641g)を採取し、ヘキサン(50ml)に懸濁させた。そこにジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(0.72mg、2.07μmol)のヘキサン溶液とジメチルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド(0.19mg、0.44μmol)のヘキサン溶液を加え、1時間反応させた。反応溶液の総重量は35.14gであった。
[オレフィン重合体の製造]
2Lオートクレーブに、ヘキサン(1,200mL)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.70M、1.0mL、0.7mmol)を導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに、上記オレフィン重合用触媒成分(34.8g)を添加し、エチレンガスを導入して重合を開始した。重合中、エチレンガスの分圧が0.9MPaに保たれるようにエチレンガスを連続的に導入し、オートクレーブの内温を85℃に制御した。90分間反応を行った後、オートクレーブの内温を40℃まで冷却し、オートクレーブの内圧を脱圧した後、得られた固体をろ別、真空乾燥することでオレフィン重合体62gが得られた。得られたオレフィン重合体の物性は以下の通りであった。Mn=15,300、Mw/Mn=5.0、MFR=1.81g/10分で、溶融張力=74mN。
実施例4
[重合用触媒の調製]
グローブボックス内においてシュレンク管に固体状アルミノキサン(0.583g)を採取し、ヘキサン(50ml)に懸濁させた。そこにジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド(0.82mg、1.86μmol)のヘキサン溶液とジメチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジターシャリーブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド(0.25mg、0.46μmol)のヘキサン溶液を加え、1時間反応させた。
[オレフィン重合体の製造]
2Lオートクレーブに、ヘキサン(1,200mL)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.70M、1.0mL、0.7mmol)を導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに、上記重合用触媒成分を添加し、エチレンガスを導入して重合を開始した。重合中、エチレンガスの分圧が0.9MPaに保たれるようにエチレンガスを連続的に導入し、オートクレーブの内温を85℃に制御した。90分間反応を行った後、オートクレーブの内温を40℃まで冷却し、オートクレーブの内圧を脱圧した後、得られた固体をろ別、真空乾燥することでオレフィン重合体82gが得られた。得られたオレフィン重合体の物性は以下の通りであった。Mn=47,600、Mw/Mn=3.0、MFR=0.43g/10分、溶融張力=110mN。
実施例5
[重合用触媒の調製]
グローブボックス内においてシュレンク管に固体状アルミノキサン(0.603g)を採取し、ヘキサン(50ml)に懸濁させた。そこにビスインデニルジルコニウムジクロライド(0.85mg、2.15μmol)のヘキサン溶液とジメチルメチレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジターシャリーブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド(0.13mg、0.24μmol)のヘキサン溶液を加え、1時間反応させた。
[オレフィン重合体の製造]
2Lオートクレーブに、ヘキサン(1,200mL)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.70M、1.0mL、0.7mmol)を導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに、上記重合用触媒成分を添加し、エチレンガスを導入して重合を開始した。重合中、エチレンガスの分圧が0.9MPaに保たれるようにエチレンガスを連続的に導入し、オートクレーブの内温を85℃に制御した。90分間反応を行った後、オートクレーブの内温を40℃まで冷却し、オートクレーブの内圧を脱圧した後、得られた固体をろ別、真空乾燥することでオレフィン重合体68gが得られた。得られたオレフィン重合体の物性は以下の通りであった。Mn=26,500、Mw/Mn=3.5、MFR=1.56g/10分、溶融張力=100mN。
実施例6
[重合用触媒の調製]
グローブボックス内においてシュレンク管に固体状アルミノキサン(0.503g)を採取し、ヘキサン(50ml)に懸濁させた。そこに1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1,3−ジイル− ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(0.51mg、1.20μmol)のヘキサン溶液とジフェニルメチレン(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド(0.49mg、0.80μmol)のヘキサン溶液を加え、1時間反応させた。
[オレフィン重合体の製造]
2Lオートクレーブに、ヘキサン(1,200mL)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.70M、1.0mL、0.7mmol)を導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに、上記重合用触媒成分を添加し、エチレン/水素混合ガス(水素を0.8%含む)および1−ブテン(24.1g)を導入して重合を開始した。重合中、エチレン/水素混合ガスの分圧が0.9MPaに保たれるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に導入し、オートクレーブの内温を85℃に制御した。90分間反応を行った後、オートクレーブの内温を40℃まで冷却し、オートクレーブの内圧を脱圧した後、得られた固体をろ別、真空乾燥することでオレフィン重合体48gが得られた。得られたオレフィン重合体の物性は以下の通りであった。Mn=7,000、Mw/Mn=17.7、MFR=0.60g/10分、溶融張力=129mN。
実施例7
[重合用触媒の調製]
グローブボックス内においてシュレンク管に固体状アルミノキサン(0.614g)を採取し、ヘキサン(50ml)に懸濁させた。そこにジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,4,6−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド(1.10mg、2.21μmol)のヘキサン溶液とジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジターシャリーブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロライド(0.14mg、0.25μmol)のヘキサン溶液を加え、1時間反応させた。
[オレフィン重合体の製造]
2Lオートクレーブに、ヘキサン(1,200mL)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.70M、1.0mL、0.7mmol)を導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに、上記重合用触媒成分を添加し、エチレン/水素混合ガス(水素を0.5%含む)および1−ブテン(12.0g)を導入して重合を開始した。重合中、エチレン/水素混合ガスの分圧が0.9MPaに保たれるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に導入し、オートクレーブの内温を85℃に制御した。90分間反応を行った後、オートクレーブの内温を40℃まで冷却し、オートクレーブの内圧を脱圧した後、得られた固体をろ別、真空乾燥することでオレフィン重合体48gが得られた。得られたオレフィン重合体の物性は以下の通りであった。Mn=28,300、Mw/Mn=4.5、MFR=0.25g/10分、溶融張力=98mN。
比較例3
[オレフィン重合用触媒の調製]
上記変性ヘクトライト4.0gをヘキサン10mLに懸濁させた。一方、ジメチルシランジイルビス( シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド(44.6mg、128μmol)をヘキサン(7.5mL)に懸濁させたものにトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.71M、18.1mL)を添加し、1時間反応させ、比較例1記載の変性ヘクトライトのヘキサンスラリーに加えた。60℃で3時間攪拌した後、静置して上澄み液を除去、ヘキサン(40mL)で5回洗浄を行った。さらにヘキサンを加え全量を40mlとし、10mg/mlのスラリーを得た。
次いで別のシュレンク管にジメチルメチレン( シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド(13.8mg、32μmol)をヘキサン(1.9mL)、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.71M、4.5mL)の溶液を添加し、室温で1時間反応させたものを、上記スラリーに添加して室温で6 時間撹拌した。静置して上澄み液を除去、ヘキサン(40mL)で5回洗浄を行った。さらにヘキサンを加え全量を40mlとし、10mg/mlの触媒スラリーを得た。
[オレフィン重合体の製造]
2Lのオートクレーブに、ヘキサン(1200ml)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.7mol/l、1.0ml)を導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。次に、上記触媒スラリー(1ml、Zr:0.4μmolに相当する)を添加し、エチレンを分圧が0.9MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、分圧が0.9MPaに保たれるように、エチレンを連続的に導入した。また、重合温度を85℃に制御した。90分間反応を行った後、オートクレーブの内温を40℃まで冷却し、オートクレーブの内圧を脱圧した後、得られた固体をろ別、真空乾燥することでオレフィン重合体35gが得られた。得られたオレフィン重合体の物性は以下の通りであった。Mn=12,000、Mw/Mn=7.5、MFR=6.91g/10分、溶融張力=9mN。
比較例4
窒素雰囲気下、250℃で10時間乾燥したシリカ(10.0g)をトルエン(90mL)に懸濁した後、0〜5℃まで冷却した。この懸濁液にメチルアルミノキサンのトルエン溶液(東ソーファインケム製、TMAO、Al原子換算で2.9mmol/mL、47ml、137mmol)を30分間かけて滴下した。90℃で4時間反応させた後、上澄み液をデカンテーションにより除去した。得られた固体成分をトルエン(100ml)で2回洗浄した後、トルエンを加えて全量100lとし、シリカのトルエンスラリーを調製した。
[オレフィン重合用触媒の調製]
シュレンク管に上記シリカのトルエンスラリー(5ml、シリカ0.5g相当)を採取し、トルエン(25ml)を加えた。そこにジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(3.49mg、10.0μmol)のトルエン溶液、ジメチルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド(1.08mg、2.5μmol)のトルエン溶液を加え、1時間反応させた。反応後、上澄み液をデカンテーションにより除去し、ヘキサン(20ml)で5回洗浄した後、ヘキサンを加えて全量10mlとし、触媒ヘキサンスラリーを得た。
[オレフィン重合体の製造]
2Lオートクレーブに、ヘキサン(1,200mL)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.70M、1.0mL、0.7mmol)を導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに、上記重合用触媒成分を添加し、エチレンガスを導入して重合を開始した。重合中、エチレンガスの分圧が0.9MPaに保たれるようにエチレンガスを連続的に導入し、オートクレーブの内温を85℃に制御した。90分間反応を行った後、オートクレーブの内温を40℃まで冷却し、オートクレーブの内圧を脱圧した後、得られた固体をろ別、真空乾燥することでオレフィン重合体42gが得られた。得られたオレフィン重合体の物性は以下の通りであった。Mn=10,000、Mw/Mn=8.6、MFR=2.92g/10分、溶融張力=16mN。
Figure 2012116871
Figure 2012116871

Claims (5)

  1. 成分(A)固体状アルミノキサン化合物、成分(B)下記一般式(b−1)、(b−2)
    Al(R (b−1)
    (R (b−2)
    (一般式(b−1)、(b−2)中、Rは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、又は炭素数6〜20のアリールオキシ基を示し、互いに同じであっても異なっていても良い。一般式(b−2)中、Mはマグネシウム原子、又は亜鉛原子を示す。)で表される有機金属化合物、成分(C)周期表第4族のメタロセン化合物を構成成分とするオレフィン重合用触媒。
  2. 成分(D)、成分(C)とは異なる周期表第4族のメタロセン化合物を構成成分とする請求項1記載のオレフィン重合用触媒。
  3. 成分(C)が下記一般式(c)
    Figure 2012116871
    (一般式(c)中、Lは下記一般式(l−1)、(l−2)
    Figure 2012116871
    (一般式(l−1)、(l−2)中、R〜R15は水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、又は炭素数6〜20のアリール基を示し、互いに同じでも異なっていてもよい。)で表され、互いに同じでも異なっていてもよい。Yは、下記一般式(y−1)、(y−2)
    Figure 2012116871
    (一般式(y−1)、(y−2)中、R16は水素原子、炭素数1〜20の水素原子、炭化水素基、又は炭素数6〜20のアリール基を示し、互いに同じでも異なっていてもよい。Eは、炭素原子、ケイ素原子、又はゲルマニウム原子を示し、nは1〜4の整数をしめす。nが2以上の場合、Eは互いに同じでも異なっていても良い)で表される。Mは周期表第4族の遷移金属原子を示し、Xは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のシリル基、炭素数1〜20のアミノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、又は炭素数6〜20のアリールオキシ基を示す。)で表される周期表第4族のメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載のオレフィン重合触媒。
  4. 成分(D)が下記一般式(d)
    Figure 2012116871
    (一般式(d)中、Lは下記一般式(l−1)、(l−2)、(l−3)
    Figure 2012116871
    (一般式(l−1)、(l−2)、(l−3)中、R〜R24は、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、又は炭素数6〜20のアリール基を示し、互いに同じでも異なっていてもよい。)で表され、Yは下記一般式(y−3)
    Figure 2012116871
    (一般式(y−3)中、Eは、炭素原子、ケイ素原子、又はゲルマニウム原子を示し、mは1〜4の整数をしめす。mが2以上の場合、Eは互いに同じでも異なっていても良い。R25は炭素数1〜20の炭化水素基、又は炭素数6〜20のアリール基を示す)で表され、Mは周期表第4族の遷移金属原子を示し、Xは各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のシリル基、炭素数1〜20のアミノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、又は炭素数6〜20のアリールオキシ基を示す)で表される周期表第4族のメタロセン化合物であることを特徴とする請求項2又は3記載のオレフィン重合触媒。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン重合触媒を用いたエチレンと1種類以上のコモノマーを重合させることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
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