JP2012116429A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車輪用軸受装置に、過荷重が作用したことにより不具合が発生している可能性があることを知らせる。
【解決手段】外輪3と、シャフト2と、車輪取り付け用のフランジ部10と、外輪3とシャフト2との間に形成されている環状空間の車両アウタ側に設けられ当該環状空間を封止している環状のアウタ側シール7とを備えている。アウタ側シール7は、フランジ部10のインナ側面14に接触しているシール部20と、外輪3に固定されている規制部材21とを有している。規制部材21は、車輪側から過荷重が生じた際に車両インナ側に変形するフランジ部10に押されることによりシール部20が車両インナ側に変位するのを規制する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車等の車両の車体に、車輪を回転可能に取り付けるための車輪用軸受装置に関する。
自動車等の車両の車体に、車輪を回転可能に取り付けるための装置として、車体側に固定される外輪と、この外輪の内周側に転動体を介して設けられているシャフトと、このシャフトの車両アウタ側の端部外周から径外方向に延びている車輪取り付け用のフランジ部とを備えた車輪用軸受装置(ハブユニット)が知られている。
また、この車輪用軸受装置には、外輪とシャフトとの間に形成される環状の空間を封止する環状のシールが設けられており、このシールは、軸受装置内部の潤滑剤の漏洩と、外部からの泥水等の異物の侵入を防止している(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−195254号公報(図1参照)
このような車輪用軸受装置は、走行時に作用する荷重等を車輪と車体との間において伝達するために、当該荷重に耐えるだけの強度及び剛性を有するように設計されているが、例えば、ドライバが運転を誤り、車輪が道路の縁石等に乗り上げてしまい、車輪用軸受装置に想定外の過荷重(過負荷)が作用してしまった場合、又は、過荷重が繰り返し作用してしまった場合に、車輪用軸受装置の一部(例えば走行性能に重要な役割を有するシャフト)に不具合が発生している可能性がある。
しかし、従来の車輪用軸受装置では、一般的に、不具合が発生している可能性があることを、ドライバ等に感知させることは困難である。
そこで、本発明は、過荷重が作用したことにより不具合が発生している可能性があることを知らせることのできる車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
本発明は、車体側に固定される外輪と、前記外輪の内周側に転動体を介して設けられているシャフトと、前記シャフトの車両アウタ側の端部外周から径外方向に延びて環状に形成されている車輪取り付け用のフランジ部と、前記外輪と前記シャフトとの間に形成されている環状空間の車両アウタ側に設けられ当該環状空間を封止している環状のアウタ側シールとを備え、前記アウタ側シールは、前記フランジ部の車両インナ側の面に接触しているシール部と、前記外輪に固定され、車輪側から過荷重が生じた際に車両インナ側に変形する前記フランジ部に押されることにより前記シール部が車両インナ側に変位するのを規制する規制部材とを有していることを特徴とする。
本発明によれば、規制部材は、車輪側から過荷重が生じた際に車両インナ側に変形するフランジ部に押されることによりシール部が車両インナ側に変位するのを規制するため、過荷重が生じフランジ部が車両インナ側に大きく変形すると、シール部は、フランジ部の車両インナ側の面に通常時よりも強く摺接することとなり、シール部における摩耗が通常よりも促進される。そして、過荷重が解除されると、摩耗が進んだシール部は、フランジ部の車両インナ側の面に対する潰れ代が小さくなっており、水の浸入が許容される状態となる。
そして、浸入した水によりやがて転動体が腐食すると、シャフトが回転した際に、車輪用軸受装置において異音や振動が発生し、ドライバに、その異音や振動を認識させることが可能となる。すなわち、車輪用軸受装置に過荷重が作用したことにより不具合が発生している可能性があることを、ドライバ等に知らせることができる。
また、前記シール部は、前記規制部材の車両アウタ側に保持されている本体部と、前記本体部から車両アウタ側に突出し前記フランジ部の車両インナ側の面に接触する凸部とを有しているのが好ましい。
この場合、シール部は、規制部材とフランジ部とに挟まれた構成となり、シール部のうち、本体部ではなく、凸部を摩耗させればよい。すなわち、フランジ部の車両インナ側の面に接触させる部分を、小さな凸部とすることで、前記のような、過荷重が発生した際に摩耗を通常より促進させる機能が、発揮されやすくなる。
また、前記規制部材は、前記外輪の内周面に嵌合している嵌合部と、前記嵌合部から折り曲げられて車両アウタ側へ凸状に突出している支持部とを有し、前記シール部は、前記支持部と前記フランジ部の車両インナ側の面との間に挟まれているのが好ましい。
この場合、嵌合部が外輪の内周面に嵌合していることにより、規制部材は外輪に固定される。そして、この嵌合部から車両アウタ側へ凸状に突出している支持部は、折り曲げられていることで剛性が高まり補強リブとして機能し、規制部材全体としての剛性を高めている。このような規制部材により、車輪側から過荷重が作用した際に車両インナ側に変形するフランジ部に押されることによりシール部が車両インナ側に変位するのを規制することができる。
本発明によれば、過荷重が生じフランジ部が車両インナ側に大きく変形すると、シール部は、フランジ部の車両インナ側の面に通常時よりも強く摺接し、摩耗が促進され、水の浸入が許容される状態となる。そして、浸入した水によりやがて転動体が腐食すると、シャフトが回転した際に、車輪用軸受装置において異音や振動が発生し、不具合が発生している可能性があることをドライバ等に知らせることができる。
本発明の車輪用軸受装置の実施の一形態を示す縦断面図である。 アウタ側シール及びその周囲の拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の車輪用軸受装置の実施の一形態を示す縦断面図である。この車輪用軸受装置1は、自動車等の車両の車体側にある懸架装置(図示せず)に固定されるものであり、この懸架装置に対して、車輪(図示せず)を回転可能に支持することができる。なお、図1において、この車輪用軸受装置1が、車体(懸架装置)に取り付けられた状態で、車輪が取り付けられる側(図1では左側)が車両アウタ側となり、車体の中央側(図1では右側)が車両インナ側となる。
この車輪用軸受装置1は、前記懸架装置に固定される外輪3と、この外輪3の内周側に複数個の玉(転動体)4を介して同心状に設けられているシャフト2と、このシャフト2と一体である車輪取り付け用のフランジ部10とを備えている。
さらに、車輪用軸受装置1は、外輪3とシャフト2との間に形成されている環状空間の車両アウタ側に設けられ当該環状空間を封止している環状のアウタ側シール7と、前記環状空間の車両インナ側に設けられ当該環状空間を封止している環状のインナ側シール6と、前記複数個の玉4を周方向に所定間隔に保持している保持器5とを備えている。
本実施形態では、外輪3が、車体側に固定される固定輪であり、このために、外輪3の外周部には、前記懸架装置に固定するための取り付けフランジ部3aが形成されている。また、外輪3の内周面には玉4が転動する複列の外輪軌道3b,3bが形成されている。
シャフト2は、車輪(図示せず)が取り付けられる車軸であり、車輪取り付け用の前記フランジ部10が、このシャフト2の車両アウタ側の端部外周から径外方向に延びて環状に形成されている。つまり、シャフト2が、車輪用軸受装置1における回転輪となる。
このシャフト2は、前記フランジ部10と一体となっているシャフト本体8と、このシャフト本体8の車両インナ側の端部に嵌合している円環状の内輪部材9とを備えている。内輪部材9は、シャフト本体8の車両インナ側の端部を径外方向に塑性変形させて成るかしめ部8aにより、当該シャフト本体8に抜け止め固定されている。
そして、このシャフト2の外周面には、複列の内輪軌道2b,2bが形成されており、これら内輪軌道2b,2bは前記外輪軌道3b,3bに対向している。そして、内輪軌道2bと外輪軌道3bとの間に、複数の玉4が転動自在に配置されている。
フランジ部10は、車輪用軸受装置1の中心線Cに直交する方向に延びて円環板形状であり、車両アウタ側に向く面(アウタ側面という)13と、車両インナ側に向く面(インナ側面という)14とを有している。また、フランジ部10には周方向数箇所に貫通孔11が設けられており、この貫通孔11に挿通されるボルト12によって、図示しないディスクロータや車輪が取り付けられる。なお、後にも説明するが、車輪に過荷重が作用すると、当該車輪を固定しているフランジ部10が撓み変形することがある。
以上により、複列のアンギュラ玉軸受部を有している車輪用軸受装置1が構成され、この車輪用軸受装置1は、シャフト2を外輪3に対して回転可能に支持しており、このシャフト2にフランジ部10を介して固定される車輪(図示せず)を回転可能に支持することができる。
なお、車輪用軸受装置1を構成する各部材は、走行時に作用する通常荷重等を車輪と車体との間において伝達するために、当該通常荷重に耐えるだけの強度及び剛性を有するように構成されている。
前記インナ側シール6は、内輪部材9に外嵌しているスリンガ30と、外輪3の内周面に固定されている芯金31と、この芯金31に接着等により固定したシールリップ32とを有し、シールリップ32がスリンガ30に摺接している。なお、このインナ側シール6の形状は、その他の形状であってもよい。
図2は、アウタ側シール7及びその周囲の拡大断面図である。アウタ側シール7は、フランジ部10の前記インナ側面14に接触するシール部20と、外輪3の内周面に固定され、前記インナ側面14との間でシール部20の一部(後述する凸部23及び中央本体部22b)を挟む規制部材21とを有している。シール部20と規制部材21とは一体とされており、双方とも環状であり、シール部20と規制部材21とは、断面において車両アウタ側に凸となる形状である。また、本実施形態では、シール部20はゴム製であり、規制部材21は金属製であり、シール部20は規制部材21に加硫接着されている。
前記規制部材21は、外輪3の内周面3cに嵌合している環状の嵌合部26と、この嵌合部26から折り曲げ形成されて車両アウタ側へ凸状に突出している支持部27とを有している。嵌合部26は軸方向に短い円筒形状であり、支持部27は、嵌合部26から折り曲げ形成されながら径内方向及び車両アウタ側の方向に延びた後、折り曲げ形成されながら径内方向及び車両インナ側の方向に延びており、全体として凸状に突出した形状である。なお、この規制部材21では、金属板をプレス成型によって折り曲げ形状とすることができる。
そして、嵌合部26と連続している支持部27は、外径側から順に、段付き形状の部分を有している外径側傾斜部27a、最も車両アウタ側に位置している円環形状の頂部27b、及び、段付き形状の部分を有している内径側傾斜部27cを有している。
前記シール部20は、規制部材21が有する支持部27の車両アウタ側に保持されている本体部22と、この本体部22の径方向中央部から車両アウタ側に突出しフランジ部10のインナ側面14に接触する凸部23とを有している。
前記本体部22は、規制部材21の支持部27に沿って形成されている部分であり、前記外径側傾斜部27aに沿う外径側本体部22aと、前記頂部27bの車両アウタ側に存在している中央本体部22bと、前記内径側傾斜部27cに沿う内径側本体部22cとを有している。中央本体部22bは、外径側本体部22a及び内径対本体部22cよりも肉厚であり、本体部22の中で最も肉厚の部分である。そして、この中央本体部22bの車両アウタ側に前記凸部23が形成されている。
そして、このシール部20の凸部23が、支持部27とフランジ部10のインナ面14との間に挟まれた状態にある。凸部23はインナ面14に接触することで、その先端部が弾性変形しており、この凸部23の根本側に存在している本体部22は、インナ面14に接触していない。
本実施形態では、アウタ側シール7は、シール部20の一部(後述する内径側本体部22c)から車両アウタ側に延びている片持ち梁状のアキシャルリップ部34を更に有している。このアキシャルリップ部34は、フランジ部10の根本に接触しており、補助的に異物の侵入を抑制している。なお、異物の侵入を抑制する機能は主に前記シール部20が有している。つまり、アキシャルリップ部34は、前記シール部20のように規制部材21によって変位が拘束されておらず、その厚さ方向について容易に弾性変形し、自由に変位することができ、止水性能は摩耗前のシール部20に比べて低い。
さらに、本実施形態では、アウタ側シール7は、シール部20の一部(後述する内径側本体部22c)から径内方向に延びているラジアルリップ部35を更に有している。このラジアルリップ部35は、シャフト2の外周面2aに接触しており、補助的に異物の侵入を抑制している。また、このラジアルリップ部35の外周にはリング状のばね36が設けられている。このばね36は、ラジアルリップ部35を径内方に(僅かに)押圧しているが、ラジアルリップ部35の形状を保持するためのものである。
ラジアルリップ部35は、図2に示しているように、前記シール部20のように規制部材21によって変位が拘束されておらず、半径方向について、容易に弾性変形し、自由に変位することができ、止水性能は摩耗前のシール部20に比べて低い。
以上のような構成によるアウタ側シール7が、外輪3とシャフト2との間に設置された状態で、シール部20の凸部23は、フランジ部10のインナ側面14に接触しており、当該凸部23はインナ側面14に対してインナ側からアウタ側の方向(中心線Cに平行な方向)の潰れ代を有し、このアウタ側シール7は、車両アウタ側から飛散してきた水分や砂等の異物が、玉4が存在している軸受中央部に侵入するのを防ぐ機能を有している。
また、このアウタ側シール7は、車輪側からシャフト2に想定外の過荷重又は過荷重が繰り返し生じた場合に、その後において、水の浸入を許容する機能を有している。以下、この機能について説明する。
例えば、ドライバが運転を誤り、車輪が道路の縁石等に乗り上げてしまい、車輪用軸受装置1に、想定外の過荷重(過負荷)が作用してしまった場合、車輪が固定されているフランジ部10に過荷重が作用し、当該フランジ部10に撓みが発生する。なお、この撓みによれば、過荷重の作用形態に応じて、フランジ部10には、車両アウタ側に変形する部分と、車両インナ側に変形する部分とが存在する。
そして、フランジ部10のうち、車輪側から過荷重が生じた際に車両インナ側に変形した領域では、当該領域の車両インナ側に存在しているアウタ側シール7は、車両インナ側へと通常時よりも強く押圧されることとなる(図2参照)。しかし、規制部材21は、この車両インナ側に変形するフランジ部10に押圧されることによりシール部20が車両インナ側に変位するのを規制している。すなわち、フランジ部10の車両インナ側への変形は、シール部20(凸部23)の変位ではなく圧縮変形によって吸収させる。
この規制部材21による機能をさらに説明すると、当該規制部材21の嵌合部26が外輪3の内周面3cに嵌合していることにより、当該規制部材21は外輪3に固定された状態にあり、この嵌合部26から車両アウタ側へ凸状に突出している支持部27は、上記のとおり折り曲げ形成されていることで剛性が高められており補強リブとして機能し、規制部材21全体としての剛性を高めている。このような規制部材21によって、フランジ部10に押されることによりシール部20が車両インナ側に変位するのを規制することができ、シール部20(凸部23)を圧縮変形させている。
このように過荷重に起因してフランジ部10が車両インナ側に大きく変形すると、シール部20は、規制部材21とフランジ部10との間に挟まれた状態で、フランジ部10のインナ側面14に通常時よりも強く摺接することとなり、シール部20における摩耗が通常よりも促進される。
そして、過荷重が解除されると、摩耗が進んだシール部20は、フランジ部10のインナ側面14に対する潰れ代が小さくなっており、軸受中央へ水の浸入が許容される状態となる。なお、アウタ側シール7は、上記のとおりアキシャルリップ部34及びラジアルリップ部35を有しているが、これらは補助的に設けられたものであり、外部からの水の浸入を完全に防ぐことはできない。
そして、このアウタ側シール7を通過して浸入した水によりやがて玉4が腐食すると、シャフト2が回転した際に、車輪用軸受装置1において異音や振動が発生し、ドライバに、その異音やステアリングを介して通常とは異なる振動を認識させることが可能となる。
以上より、車輪用軸受装置1に過荷重が作用すると、当該車輪用軸受装置の一部(例えば、走行性能に重要な役割を有しているシャフト2)に、例えばクラック等の不具合が発生している可能性があるが、前記実施形態のアウタ側シール7を備えていることにより、前記不具合が発生している可能性があることを、ドライバ等に知らせることができる。
また、本実施形態では、シール部20は、規制部材21とフランジ部10との間に挟まれた構成であり、このシール部20のうち、本体部22ではなく、凸部23を摩耗させればよい。すなわち、フランジ部10のインナ側面14に接触させる部分を、大きな本体部22ではなく、小さな凸部23とすることで、上記のような、過荷重が発生した際に摩耗を通常より促進させる機能が、発揮されやすくなる。
前記実施形態では、アウタ側シール7が、アキシャルリップ部34及びラジアルリップ部35を備えている場合を説明したが、これらの内の一方又は双方が省略されたものであってもよい。
また、本発明の車輪用軸受装置は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよく、本実施形態の車輪用軸受装置は、従動輪用であるが、駆動輪用であってもよい。
1:車輪用軸受装置、 2:シャフト、 3:外輪、 3c:内周面、 4:玉(転動体)、 7:アウタ側シール、 10:フランジ部、 13:アウタ側面、 14:インナ側面、 20:シール部、 21:規制部材、 22:本体部、 23:凸部、 26:嵌合部、 27:支持部

Claims (3)

  1. 車体側に固定される外輪と、前記外輪の内周側に転動体を介して設けられているシャフトと、前記シャフトの車両アウタ側の端部外周から径外方向に延びて環状に形成されている車輪取り付け用のフランジ部と、前記外輪と前記シャフトとの間に形成されている環状空間の車両アウタ側に設けられ当該環状空間を封止している環状のアウタ側シールと、を備え、
    前記アウタ側シールは、
    前記フランジ部の車両インナ側の面に接触しているシール部と、
    前記外輪に固定され、車輪側から過荷重が生じた際に車両インナ側に変形する前記フランジ部に押されることにより前記シール部が車両インナ側に変位するのを規制する規制部材と、を有していることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記シール部は、前記規制部材の車両アウタ側に保持されている本体部と、前記本体部から車両アウタ側に突出し前記フランジ部の車両インナ側の面に接触する凸部とを有している請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記規制部材は、前記外輪の内周面に嵌合している嵌合部と、前記嵌合部から折り曲げられて車両アウタ側へ凸状に突出している支持部と、を有し、
    前記シール部は、前記支持部と前記フランジ部の車両インナ側の面との間に挟まれている請求項1又は2に記載の車輪用軸受装置。
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