JP2012116427A - 乗員保護制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】センサばらつきの影響を受けることなくドア急閉などによる十分大きな衝撃と障害物等への衝突による衝撃を区別し、エアバックの誤展開を防ぐことのできる乗員保護制御装置を提供する。
【解決手段】第1および第2加速度検出センサ1,2により検出された加速度信号Gに対して、予め設定された所定の範囲を超えた加速度信号の最大値が、加速度信号の最小値の絶対値よりも小さくなるように、加速度信号の一部を除去するレンジカット手段7c,8cと、レンジカット手段7c,8cにより一部を除去された加速度信号Gに対して時間積分して積分値を算出する積分演算手段7e,8eと、積分値および乗員保護判断しきい値TH/Lに基づいて車体Xへの衝突を検知する積分値判断手段7f,8fと、を有する。
【選択図】図3
【解決手段】第1および第2加速度検出センサ1,2により検出された加速度信号Gに対して、予め設定された所定の範囲を超えた加速度信号の最大値が、加速度信号の最小値の絶対値よりも小さくなるように、加速度信号の一部を除去するレンジカット手段7c,8cと、レンジカット手段7c,8cにより一部を除去された加速度信号Gに対して時間積分して積分値を算出する積分演算手段7e,8eと、積分値および乗員保護判断しきい値TH/Lに基づいて車体Xへの衝突を検知する積分値判断手段7f,8fと、を有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、車体への衝突を検知し、乗員へ加わる衝撃を緩和させる乗員保護モジュールを作動させる乗員保護制御装置に関するものである。
従来、車体への衝突時、衝突であることを判断し、乗員へ加わる衝撃を緩和させるため、乗員保護モジュール(エアバック)を展開させる乗員保護制御装置が知られている。このような乗員保護制御装置としては、例えば、側面衝突により車体に加わる衝撃により発生する横加速度を検出する横加速度センサと、横加速度センサからの加速度信号を時間積分して速度値を算出し、この速度値が乗員保護を必要とする乗員保護判断しきい値を超えた場合にエアバックを展開させる指令を出力するエアバックコントローラと、を備えたものある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述した特許文献1に提案されている技術によれば、ドア急閉などによって車体に発生した衝撃であっても横加速度センサが加速度信号を検出するため、車体が障害物等に衝突していないにも拘わらず、エアバックが誤展開されてしまうという虞があった。
ここで、ドア急閉などによる衝撃の場合には、車体自体は移動しないため、検出される加速度信号は衝撃発生直後に最大値となり、すぐに0(G)に収束する。一方、車体が障害物等に衝突したことによる衝撃の場合には、車体自体の移動や車体の変形等により、検出される加速度信号は衝撃発生から徐々にプラスの値が増加する。
このため、数十msecという限られた時間内においては、ドア急閉などによる衝撃の場合には、加速度信号を時間積分して得た積分値のプラスマイナスの変動が相殺されて積分値が小さいままであるのに対して、車体が障害物等に衝突したことによる衝撃の場合には、時間の経過とともにプラス方向への積分値が増大する。
このため、加速度センサから得られる加速度信号に、加速度の積分値をエアバック展開の判断条件として加えることにより、ドア急閉によって生じた衝撃であるのか、障害物への衝突によって生じた衝撃であるのか区別を行うことが可能である。
ところが、加速度センサは、製造バラツキ、周囲環境の温度変化などによって幾分変化し、センサばらつきが生じることがある。
例えば、図5(a)に示す加速度信号G7は、車体にドア急閉などによる十分大きな衝撃(例えば、通常想定されるドア急閉による衝撃の約2倍の衝撃)が加わった場合の加速度信号Gの一例であり、図中破線に示す加速度信号G8は、車体が障害物等に衝突した場合の加速度信号Gの一例である。
これら加速度信号G7,G8の出力は、センサばらつきの影響により、例えば図5(a)に示すようにプラス側に大きくなることがある(図5(a)に示す例では、加速度信号G7の最大値がA、最小値がBであり、Aは、Bの絶対値より大きい)。
このような場合には、図5(b)に示すように、ドア急閉などによる衝撃の場合であっても、加速度信号G7の積分値(I7)の時間軸に対する変化量は、車体が障害物に衝突した場合の加速度信号G8の積分値(図中破線で示す、I8)と同様に大きくなるため、ドア急閉によって生じた衝撃であるのか、障害物への衝突によって生じた衝撃であるのか区別をすることが困難である。
このため、加速度センサから得られる加速度信号に、加速度の積分値をエアバック展開の判断条件として加えることにより、ドア急閉によって生じた衝撃であるのか、障害物への衝突によって生じた衝撃であるのか区別を行うことが可能である。
ところが、加速度センサは、製造バラツキ、周囲環境の温度変化などによって幾分変化し、センサばらつきが生じることがある。
例えば、図5(a)に示す加速度信号G7は、車体にドア急閉などによる十分大きな衝撃(例えば、通常想定されるドア急閉による衝撃の約2倍の衝撃)が加わった場合の加速度信号Gの一例であり、図中破線に示す加速度信号G8は、車体が障害物等に衝突した場合の加速度信号Gの一例である。
これら加速度信号G7,G8の出力は、センサばらつきの影響により、例えば図5(a)に示すようにプラス側に大きくなることがある(図5(a)に示す例では、加速度信号G7の最大値がA、最小値がBであり、Aは、Bの絶対値より大きい)。
このような場合には、図5(b)に示すように、ドア急閉などによる衝撃の場合であっても、加速度信号G7の積分値(I7)の時間軸に対する変化量は、車体が障害物に衝突した場合の加速度信号G8の積分値(図中破線で示す、I8)と同様に大きくなるため、ドア急閉によって生じた衝撃であるのか、障害物への衝突によって生じた衝撃であるのか区別をすることが困難である。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、センサばらつきの影響を受けることなく、ドア急閉などによる衝撃と障害物等への衝突による衝撃とを区別し、エアバックの誤展開を防ぐことのできる乗員保護制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の乗員保護制御装置は、検出された加速度信号に対して所定の範囲を超えた加速度信号の一部を除去することにより、ドア急閉などによる十分大きな衝撃の場合の加速度信号に対する積分値が大きくなることを防ぎ、ドア急閉などによる十分大きな衝撃と障害物等への衝突による衝撃を区別するものである。
すなわち、請求項1に記載の発明は、車体の左右方向に設置され、車体の車幅方向に加わる衝撃により発生する加速度信号を検出する加速度検出センサと、前記加速度検出センサにより検出された前記加速度信号に対して、予め設定された所定の範囲を超えた加速度信号の最大値が、加速度信号の最小値の絶対値よりも小さくなるように、加速度信号の一部を除去するレンジカット手段と、前記レンジカット手段により一部を除去された前記加速度信号に対して時間積分して積分値を算出する積分演算手段と、前記積分値および予め設定された乗員保護判断しきい値に基づいて前記車体への衝突を検知する積分値判断手段と、前記積分値判断手段による判断結果に基づいて乗員保護モジュールを作動させる指令を出力する展開判断部と、を有することを特徴とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、車体の左右方向に設置され、車体の車幅方向に加わる衝撃により発生する加速度信号を検出する加速度検出センサと、前記加速度検出センサにより検出された前記加速度信号に対して、予め設定された所定の範囲を超えた加速度信号の最大値が、加速度信号の最小値の絶対値よりも小さくなるように、加速度信号の一部を除去するレンジカット手段と、前記レンジカット手段により一部を除去された前記加速度信号に対して時間積分して積分値を算出する積分演算手段と、前記積分値および予め設定された乗員保護判断しきい値に基づいて前記車体への衝突を検知する積分値判断手段と、前記積分値判断手段による判断結果に基づいて乗員保護モジュールを作動させる指令を出力する展開判断部と、を有することを特徴とする。
ここで、予め設定された所定の範囲とは、予め車体ごとに衝突実験等を行うことにより、乗員保護モジュールを展開させるために必要となる衝突の大きさを測定し、このような衝突の場合に発生した加速度信号の最大値から最小値までの範囲を意味する。
また、請求項2に記載の発明は、前記積分値判断手段は、衝撃発生直後から所定時間までは前記乗員保護判断しきい値を高く設定することを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記積分値判断手段は、衝撃発生直後から所定時間までは前記乗員保護判断しきい値を設定しないことを特徴とする。
そして、請求項4に記載の発明は、前記加速度検出センサは、後席ドアの後方に位置する左右のCピラー部材に設けられていることを特徴とする。
さらに、請求項5に記載の発明は、前記積分値判断手段を有する側突アルゴリズムブロックと、前記乗員保護モジュールの展開を判断する他のアルゴリズムブロックと、がアンド回路により接続されていることを特徴とする。
このように構成された請求項1に記載の発明は、前記レンジカット手段が、予め設定された所定の範囲を超えた加速度信号の最大値が、加速度信号の最小値の絶対値よりも小さくなるように、加速度信号の一部を除去する。このため、衝突性能に影響を与えることなく、ドア急閉などによる衝撃の場合の加速度信号に対して、センサのばらつきによりプラス側に積分値が積み重ねられることがなく、積分値を低く抑えることができるため、センサばらつきの影響を受けることなくドア急閉などによる衝撃と衝突による衝撃を区別し、乗員保護モジュールの誤展開を防ぐことができる。
また、請求項1に記載の発明は、ドア急閉などによる衝撃の場合の加速度信号に対して積分値を低く抑えることができるため、従来と比較して長い時間を要することなくドア急閉などによる十分大きな衝撃と障害物等への衝突による衝撃を区別することができる。
請求項2に記載の発明は、積分値判断手段が、衝撃発生直後から所定時間までは乗員保護判断しきい値を高く設定するように構成されているため、ドア急閉などによる衝撃発生直後の積分値がしきい値を超えることを回避し、エアバックが誤展開されるのを防ぐことができる。
請求項3に記載の発明は、積分値判断手段が、衝撃発生直後から所定時間までは乗員保護判断しきい値を設定しないように構成されているため、請求項2に記載の発明と同様に、ドア急閉などによる衝撃発生直後の積分値がしきい値を超えることを回避し、エアバックが誤展開されるのを防ぐことができる。
請求項4に記載の発明は、加速度検出センサが、後席ドアの後方に位置する左右のCピラー部材に設けられているため、Cピラー部材であってもドア急閉などによる十分大きな衝撃と衝突による衝撃との区別を適切に行うことができる。
請求項5に記載の発明は、積分値判断手段を有する側突アルゴリズムブロックと、乗員保護モジュールの展開を判断する他のアルゴリズムブロックと、がアンド回路により接続されているため、他のアルゴリズムブロックが加速度信号の積分値を判断することによって車体が衝突したか否かを判断するアルゴリズムを有していない場合であっても、センサばらつきの影響を受けることなくドア急閉などによる衝撃と衝突による衝撃を区別し、乗員保護モジュールの誤展開を防ぐことができる。
以下、本発明の乗員保護制御装置100を実現する形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
図1は、実施例1の乗員保護制御装置100が適用された車体Xを示す概略図であり、図2は、実施例1の乗員保護制御装置100に採用された制御ブロック図である。
実施例1の乗員保護制御装置100は、車体Xへの衝突時、衝突したことを判断し、乗員へ加わる衝撃を緩和させるサイドエアバック6(乗員保護モジュール)を展開させるものである。
そして、図1に示すように、乗員保護制御装置100は、第1加速度検出センサ1(加速度検出センサ)と、第2加速度検出センサ2(加速度検出センサ)と、圧力センサ3と、センター加速度検出センサ4(加速度検出センサ)と、乗員保護制御手段5と、サイドエアバック6(乗員保護モジュール)と、を備えている。
第1加速度検出センサ1は、車体Xの前席ドア20と後席ドア21の間の左右のBピラー部材22に設けられ、車体Xの車幅方向に沿って、衝撃により発生する加速度信号Gを検出するものである。
第2加速度検出センサ2は、後席ドア21の後方に位置する左右のCピラー部材23に設けられ、第1加速度検出センサ1と同様に、車体Xの車幅方向に沿って、衝撃により発生する加速度信号Gを検出するものである。
圧力センサ3は、前席ドア20内に設けられ、衝突時にドアパネルの潰れによって生じる圧力上昇を感知するものである。
乗員保護制御手段5は、第1加速度検出センサ1、第2加速度検出センサ2、圧力センサ3、および、内蔵されたセンター加速度検出センサ4からのセンサ信号が入力され、これらの信号に基づいてサイドエアバック6を展開させる指令を出すように構成されている。
乗員保護制御手段5は、第1加速度検出センサ1、第2加速度検出センサ2、圧力センサ3、および、内蔵されたセンター加速度検出センサ4からのセンサ信号が入力され、これらの信号に基づいてサイドエアバック6を展開させる指令を出すように構成されている。
この乗員保護制御手段5は、図2に示すように、第1側突アルゴリズムブロック7と、第2側突アルゴリズムブロック8と、圧力アルゴリズムブロック9と、第1判定手段10と、第2判定手段11と、側突判断ブロック12(展開判断部)と、を備えている。
第1側突アルゴリズムブロック7は、第1加速度検出センサ1に接続され、受信手段7aと、ハイパスフィルタ7bと、レンジカット手段7cと、トリガ判断手段7dと、積分演算手段7eと、積分値判断手段7fと、加速度信号レベル判断手段7gと、アンド回路7hと、を備えている。
受信手段7aは、第1加速度検出センサ1からの加速度信号Gを受信するものであり、ハイパスフィルタ7bは、入力された加速度信号Gから低周波数成分を除去するものである。また、レンジカット手段7cは、後述のように加速度信号Gの一部を除去して出力するものであり、トリガ判断手段7dは、レンジカット手段7cから出力された加速度信号Gが所定のしきい値を超えているか否かを判断するものである。
さらに、積分演算手段7eは、レンジカット手段7cにより出力された加速度信号Gを時間積分して速度変化値(積分値)を算出するものであり、積分値判断手段7fは、積分値と予め設定された所定のしきい値TH/L(乗員保護判断しきい値)に基づいて車体Xへの衝突を検知するものであり、加速度信号レベル判断手段7gは、加速度信号Gの大きさを判断するものである。
第2側突アルゴリズムブロック8は、第2加速度検出センサ2に接続され、第1側突アルゴリズムブロック7と同様に、受信手段8aと、ハイパスフィルタ8bと、レンジカット手段8cと、トリガ判断手段8dと、積分演算手段8eと、積分値判断手段8fと、加速度信号レベル判断手段8gと、アンド回路8hと、を備えている。
圧力アルゴリズムブロック9は、圧力センサ3に接続され、ドアパネルの潰れによって生じる圧力信号を検出するものである。
第1判定手段10は、第2加速度検出センサ2および圧力センサ3から出力されたセンサ信号に基づいて衝突のセーフィング判定を行うものである。また、第2判定手段11は、センター加速度検出センサ4から出力されたセンサ信号に基づいて衝突のセーフィング判定を行うものである。
側突判断ブロック12は、メイン判断ロジック部12aと、ポール対応ロジック部12bと、後席側対応ロジック部12cと、側突展開判断部12dと、を備えている。
メイン判断ロジック部12aは、積分値判断手段7fを経由した第1側突アルゴリズムブロック7からの信号および第2判定手段11から衝突のセーフィング判断を示す信号が出力されるアンド回路12a1を有する。
ポール対応ロジック部12bは、第1判定手段10および第2判定手段11から衝突のセーフィング判断を示す信号が出力されるオア回路12b1と、このオア回路12b1からの信号および圧力アルゴリズムブロック9からの信号が出力されるアンド回路12b2を有する。
後席側突対応ロジック部12cは、第1判定手段10および第2判定手段11から衝突のセーフィング判断を示す信号が出力されるオア回路12c1と、このオア回路12c1からの信号および積分値判断手段8fを経由した第2側突アルゴリズムブロック8からの信号が出力されるアンド回路12c2を有する。
側突展開判断部12dは、これらのロジック部(12a,12b,12c)のうち少なくとも1つ以上のロジック部からサイドエアバック6の展開判断のための信号が入力され場合には、車体Xへの側方向の衝突を判断し、サイドエアバック6を展開させる指令を出力する。
側突展開判断部12dは、これらのロジック部(12a,12b,12c)のうち少なくとも1つ以上のロジック部からサイドエアバック6の展開判断のための信号が入力され場合には、車体Xへの側方向の衝突を判断し、サイドエアバック6を展開させる指令を出力する。
次に、この実施例1の乗員保護制御装置100の作用について説明する。
図3は、実施例1の乗員保護制御装置100による乗員保護制御の流れを説明するフローチャートであり、図4(a)は、第1および第2加速度検出センサ1,2により検出された加速度信号Gと時間との関係を示すグラフであり、図4(b)は、図4(a)に示す加速度信号Gについて、実施例1の乗員保護制御装置100によりレンジカットを行った後のグラフであり、図4(c)は、図4(b)に示す加速度信号Gを時間について積分した速度変化値と時間との関係を示すグラフである。
車体Xに側方向からの衝突時またはドア急閉等の衝撃が発生した場合には、第1加速度検出センサ1および第2加速度検出センサ2により横方向の加速度信号Gが検出される。
そして、この加速度信号Gは、第1側突アルゴリズムブロック7および第2側突アルゴリズムブロック8に入力され、図3に示すように、乗員保護制御のための処理(ステップS1〜S7)が行われる。
なお、第1側突アルゴリズムブロック7における乗員保護制御の流れと、第2側突アルゴリズムブロック8における乗員保護制御の流れと、は同様のものであるため、以下では第1側突アルゴリズムブロック7における乗員保護制御の流れのみについて説明する。
図3は、実施例1の乗員保護制御装置100による乗員保護制御の流れを説明するフローチャートであり、図4(a)は、第1および第2加速度検出センサ1,2により検出された加速度信号Gと時間との関係を示すグラフであり、図4(b)は、図4(a)に示す加速度信号Gについて、実施例1の乗員保護制御装置100によりレンジカットを行った後のグラフであり、図4(c)は、図4(b)に示す加速度信号Gを時間について積分した速度変化値と時間との関係を示すグラフである。
車体Xに側方向からの衝突時またはドア急閉等の衝撃が発生した場合には、第1加速度検出センサ1および第2加速度検出センサ2により横方向の加速度信号Gが検出される。
そして、この加速度信号Gは、第1側突アルゴリズムブロック7および第2側突アルゴリズムブロック8に入力され、図3に示すように、乗員保護制御のための処理(ステップS1〜S7)が行われる。
なお、第1側突アルゴリズムブロック7における乗員保護制御の流れと、第2側突アルゴリズムブロック8における乗員保護制御の流れと、は同様のものであるため、以下では第1側突アルゴリズムブロック7における乗員保護制御の流れのみについて説明する。
[加速度信号読込み処理]
図3のステップS1に示すように、第1加速度検出センサ1により検出された加速度信号Gは、受信手段7aに出力されて読みこまれる。そして、受信手段7aからハイパスフィルタ7bに出力され、ハイパスフィルタ7bにより加速度信号Gのうち低周波数成分が除去されて、レンジカット手段7cへ出力される。
図3のステップS1に示すように、第1加速度検出センサ1により検出された加速度信号Gは、受信手段7aに出力されて読みこまれる。そして、受信手段7aからハイパスフィルタ7bに出力され、ハイパスフィルタ7bにより加速度信号Gのうち低周波数成分が除去されて、レンジカット手段7cへ出力される。
[レンジカット作用]
次に、図3のステップS2に示すように、レンジカット手段7cによりレンジカット処理が行われる。
図4(a)に示す加速度信号G1は、車体Xにドア急閉などによる十分大きな衝撃(例えば、通常想定されるドア急閉による衝撃の約2倍の衝撃)が加わった場合の加速度信号Gの一例であり、加速度信号G2は、車体Xが障害物等に衝突した場合の加速度信号Gの一例である。
そして、レンジカット手段7cは、加速度信号Gに対し、予め設定された所定の範囲(衝突性能に影響のない範囲)を超えた加速度信号Gの最大値が、加速度信号Gの最小値の絶対値よりも小さくなるように、加速度信号の一部を除去して出力する。
ここで、「予め設定された所定の範囲」とは、図4(a)に示す例では、加速度信号G2の範囲であって、例えば破線で示すC(G)からD(G)の範囲を意味する。
このため、図4(a)に示す例では、「衝突性能に影響のない範囲を超えた加速度信号Gの最大値」とは、加速度信号G1のA(G)であり、「加速度信号Gの最小値の絶対値」とは、加速度信号G1のB(G)を意味する。
図4(b)に示すように、レンジカット手段7cが加速度信号に対して例えばE(G)以上を除去することにより、加速度信号G1については、加速度信号G1の最大値がE(G)となり、加速度信号G1の最小値の絶対値がB(G)となる(図4(b)の加速度信号G3)。さらに、E(G)以上を除去したとしても加速度信号G2についてはE(G)以上を超えることがないため、衝突性能に影響を与えることがない(図4(b)の加速度信号G4)。
なお、レンジカットの基準となる値は、上記の条件を満たす限り必ずしもE(G)に限られない。
次に、図3のステップS2に示すように、レンジカット手段7cによりレンジカット処理が行われる。
図4(a)に示す加速度信号G1は、車体Xにドア急閉などによる十分大きな衝撃(例えば、通常想定されるドア急閉による衝撃の約2倍の衝撃)が加わった場合の加速度信号Gの一例であり、加速度信号G2は、車体Xが障害物等に衝突した場合の加速度信号Gの一例である。
そして、レンジカット手段7cは、加速度信号Gに対し、予め設定された所定の範囲(衝突性能に影響のない範囲)を超えた加速度信号Gの最大値が、加速度信号Gの最小値の絶対値よりも小さくなるように、加速度信号の一部を除去して出力する。
ここで、「予め設定された所定の範囲」とは、図4(a)に示す例では、加速度信号G2の範囲であって、例えば破線で示すC(G)からD(G)の範囲を意味する。
このため、図4(a)に示す例では、「衝突性能に影響のない範囲を超えた加速度信号Gの最大値」とは、加速度信号G1のA(G)であり、「加速度信号Gの最小値の絶対値」とは、加速度信号G1のB(G)を意味する。
図4(b)に示すように、レンジカット手段7cが加速度信号に対して例えばE(G)以上を除去することにより、加速度信号G1については、加速度信号G1の最大値がE(G)となり、加速度信号G1の最小値の絶対値がB(G)となる(図4(b)の加速度信号G3)。さらに、E(G)以上を除去したとしても加速度信号G2についてはE(G)以上を超えることがないため、衝突性能に影響を与えることがない(図4(b)の加速度信号G4)。
なお、レンジカットの基準となる値は、上記の条件を満たす限り必ずしもE(G)に限られない。
[積分値算出処理]
また、図3のステップS3に示すように、レンジカット手段7cから出力された加速度信号Gについて、トリガ判断手段7dが所定のしきい値を超えているか否かを判断する。
そして、所定のしきい値を超えていない場合には、サイドエアバック6を展開させるために必要となる衝撃が発生していないとして再びステップS1に戻る。
一方、所定のしきい値を超えている場合には、ステップS4に移行し、レンジカット手段7cから積分演算手段7eに加速度信号Gが出力され、積分演算手段7eは加速度信号Gについて時間積分する。このようにして図4(b)に示す加速度信号G3を時間積分すると、図4(c)に示す速度変化値(積分値)I3を算出することができ、図4(b)に示す加速度信号G4を時間積分すると、図4(c)に示す速度変化値(積分値)I4を算出することができる。
また、図3のステップS3に示すように、レンジカット手段7cから出力された加速度信号Gについて、トリガ判断手段7dが所定のしきい値を超えているか否かを判断する。
そして、所定のしきい値を超えていない場合には、サイドエアバック6を展開させるために必要となる衝撃が発生していないとして再びステップS1に戻る。
一方、所定のしきい値を超えている場合には、ステップS4に移行し、レンジカット手段7cから積分演算手段7eに加速度信号Gが出力され、積分演算手段7eは加速度信号Gについて時間積分する。このようにして図4(b)に示す加速度信号G3を時間積分すると、図4(c)に示す速度変化値(積分値)I3を算出することができ、図4(b)に示す加速度信号G4を時間積分すると、図4(c)に示す速度変化値(積分値)I4を算出することができる。
[積分値判断処理]
その後、図3のステップS5において、積分値判断手段7f、加速度信号レベル判断手段7g、および、アンド回路7hにより、ステップS4において算出された積分値(図4(c)に示す積分値I3,I4)に基づいて、車体Xに発生した衝撃が、車体Xが障害物等に衝突したことにより得られたものであるのか、車体Xにドア急閉などによる大きな衝撃が加わったことにより得られたものであるのかの区別が行われる。
その後、図3のステップS5において、積分値判断手段7f、加速度信号レベル判断手段7g、および、アンド回路7hにより、ステップS4において算出された積分値(図4(c)に示す積分値I3,I4)に基づいて、車体Xに発生した衝撃が、車体Xが障害物等に衝突したことにより得られたものであるのか、車体Xにドア急閉などによる大きな衝撃が加わったことにより得られたものであるのかの区別が行われる。
このとき、図4(c)に示すように、しきい値TH/L(乗員保護判断しきい値)をおよそa(m/s)に設定することにより、このしきい値TH/Lを超えた積分値I4は車体Xが障害物等に衝突したことにより得られたものであり、このしきい値TH/Lを超えない積分値I3は車体Xにドア急閉などによる大きな衝撃が加わったことにより得られたものであると区別することができる。
なお、従来のように、加速度信号Gについてのレンジカットが行われない乗員保護制御装置では、図5(b)に示すように、しきい値TH/Lをおよそb(m/s)(a<b)に設定することにより、積分値I7と積分値I8との区別を行うことが可能であるが、この区別が可能となるまでには,図5(b)に示す、T1(msec)が必要となる。これに対して、実施例1の乗員保護制御装置では、しきい値TH/Lをおよそa(m/s)に設定することで積分値I3とI4との区別が可能となるため、区別までに要する時間を、図4(c)に示す、T2(msec)(T1>T2)とすることができる。
また、上述のように、ドア急閉などによる衝撃の場合には加速度信号G3は衝撃発生直後に最大値となるため、積分値I3もまた衝撃発生直後に上昇する。このため、衝撃発生直後から所定時間まではしきい値TH/Lを高く設定することにより、積分値I3がしきい値TH/Lを超えてサイドエアバック6が誤展開されるのを防ぐことができる。
なお、この所定時間は、ドア急閉発生直後から加速度信号Gが最小値となるまでの間に設定することが好ましい。
上記のような区別により、その結果を示す信号がアンド回路7hに出力される。また、加速度信号レベル判断手段7gによる加速度信号Gの大きさが所定値以上であれば、加速度信号レベル判断手段7gからアンド回路7hへ信号が出力される。
そして、アンド回路7hでは、積分値判断手段7fおよび加速度信号レベル判断手段7gから信号が出力された場合には、車体Xが障害物等に衝突したと判断してメイン判断ロジック部12aに信号を出力し、ステップS6に移行する。一方、少なくともいずれか一方から信号が出力されない場合には、車体Xが障害物等に衝突していないと判断し、再びステップS1に戻る。
なお、第1加速度検出センサ1および第1側突アルゴリズムブロック7だけでなく、第2加速度検出センサ2および第2側突アルゴリズムブロック8においても同様の処理が行われている。ここで、車体ごとにスライドドアや開閉ドアというように後席ドア21の構造が異なるため、Cピラー部材23に第2加速度検出センサ2を設ける際の設置位置が確立されていない。このため、Cピラー部材23への設置位置によってはドア急閉等の衝突事象以外の衝撃が大きくなることも考えられるが、上記のような処理を行うことにより、センサばらつきの影響を受けることなくドア急閉などによる十分大きな衝撃と衝突による衝撃を区別することができる。
上記のような区別により、その結果を示す信号がアンド回路7hに出力される。また、加速度信号レベル判断手段7gによる加速度信号Gの大きさが所定値以上であれば、加速度信号レベル判断手段7gからアンド回路7hへ信号が出力される。
そして、アンド回路7hでは、積分値判断手段7fおよび加速度信号レベル判断手段7gから信号が出力された場合には、車体Xが障害物等に衝突したと判断してメイン判断ロジック部12aに信号を出力し、ステップS6に移行する。一方、少なくともいずれか一方から信号が出力されない場合には、車体Xが障害物等に衝突していないと判断し、再びステップS1に戻る。
なお、第1加速度検出センサ1および第1側突アルゴリズムブロック7だけでなく、第2加速度検出センサ2および第2側突アルゴリズムブロック8においても同様の処理が行われている。ここで、車体ごとにスライドドアや開閉ドアというように後席ドア21の構造が異なるため、Cピラー部材23に第2加速度検出センサ2を設ける際の設置位置が確立されていない。このため、Cピラー部材23への設置位置によってはドア急閉等の衝突事象以外の衝撃が大きくなることも考えられるが、上記のような処理を行うことにより、センサばらつきの影響を受けることなくドア急閉などによる十分大きな衝撃と衝突による衝撃を区別することができる。
[展開判断処理]
ステップS6において、メイン判断ロジック部12aに、アンド回路7hから衝突の判断を示す信号が出力され、かつ、第2判定手段11から衝突のセーフィング判断を示す信号が入力された場合には、側突展開判断部12dにサイドエアバック6の展開判断のための信号を出力する。
また、後席側突対応ロジック部12cに、第1判定手段10または第2判定手段11から衝突のセーフィング判断を示す信号が入力され、かつ、アンド回路8hから側突の判断を示す信号が出力された場合には、側突展開判断部12dにサイドエアバック6の展開判断のための信号を出力する。
ステップS6において、メイン判断ロジック部12aに、アンド回路7hから衝突の判断を示す信号が出力され、かつ、第2判定手段11から衝突のセーフィング判断を示す信号が入力された場合には、側突展開判断部12dにサイドエアバック6の展開判断のための信号を出力する。
また、後席側突対応ロジック部12cに、第1判定手段10または第2判定手段11から衝突のセーフィング判断を示す信号が入力され、かつ、アンド回路8hから側突の判断を示す信号が出力された場合には、側突展開判断部12dにサイドエアバック6の展開判断のための信号を出力する。
そして、ポール対応ロジック部12bに、第1判定手段10または第2判定手段11から衝突のセーフィング判断を示す信号が入力され、かつ、圧力アルゴリズムブロック9から所定のしきい値を超えた圧力が加わったことを判断する信号が入力された場合には、側突展開判断部12dにサイドエアバック6の展開判断のための信号を出力する。
さらに、側突展開判断部12dは、これらのロジック部(12a,12b,12c)のうち少なくとも1つ以上のロジック部からサイドエアバック6の展開判断のための信号が入力された場合には、サイドエアバック6を展開すべきであると判断してステップS7に移行する。一方、いずれからの信号の出力もない場合には、サイドエアバック6を展開すべきではないとして、再びステップS1に戻る。
そして、ステップS7において、側突展開判断部12dが、サイドエアバック6の展開判断のための信号を出力する。
さらに、側突展開判断部12dは、これらのロジック部(12a,12b,12c)のうち少なくとも1つ以上のロジック部からサイドエアバック6の展開判断のための信号が入力された場合には、サイドエアバック6を展開すべきであると判断してステップS7に移行する。一方、いずれからの信号の出力もない場合には、サイドエアバック6を展開すべきではないとして、再びステップS1に戻る。
そして、ステップS7において、側突展開判断部12dが、サイドエアバック6の展開判断のための信号を出力する。
次に、効果を説明する。
このように構成された実施例1に係る乗員保護制御装置100によれば、レンジカット手段7c,8cが、予め設定された所定の範囲を超えた加速度信号Gの最大値が、加速度信号Gの最小値の絶対値よりも小さくなるように、加速度信号Gの一部を除去する。このため、衝突性能に影響を与えることなく、ドア急閉などによる衝撃の場合の加速度信号に対して、センサのばらつきによりプラス側に積分値が積み重ねられることがなく、積分値を低く抑えることができるため、センサばらつきの影響を受けることなくドア急閉などによる衝撃と障害物等への衝突による衝撃を区別し、サイドエアバック6の誤展開を防ぐことができる。
このように構成された実施例1に係る乗員保護制御装置100によれば、レンジカット手段7c,8cが、予め設定された所定の範囲を超えた加速度信号Gの最大値が、加速度信号Gの最小値の絶対値よりも小さくなるように、加速度信号Gの一部を除去する。このため、衝突性能に影響を与えることなく、ドア急閉などによる衝撃の場合の加速度信号に対して、センサのばらつきによりプラス側に積分値が積み重ねられることがなく、積分値を低く抑えることができるため、センサばらつきの影響を受けることなくドア急閉などによる衝撃と障害物等への衝突による衝撃を区別し、サイドエアバック6の誤展開を防ぐことができる。
さらに、ドア急閉などによる衝撃の場合の加速度信号に対して積分値を低く抑えることができるため、従来と比較して長い時間を要することなくドア急閉などによる衝撃と障害物等への衝突による衝撃を区別することができる。
また、積分値判断手段7f,8fが、衝撃発生直後から所定時間までは乗員保護判断しきい値TH/Lを高く設定するように構成されているため、ドア急閉などによる衝撃発生直後の積分値I3がしきい値TH/Lを超えることを回避し、サイドエアバック6が誤展開されるのを防ぐことができる。
また、積分値判断手段7f,8fが、衝撃発生直後から所定時間までは乗員保護判断しきい値TH/Lを高く設定するように構成されているため、ドア急閉などによる衝撃発生直後の積分値I3がしきい値TH/Lを超えることを回避し、サイドエアバック6が誤展開されるのを防ぐことができる。
さらに、第1および第2加速度検出センサ1,2が、車体Xの左右側面に設けられて、車体Xの車幅方向への加速度信号Gを検出するため、ドア急閉などによって誤判断が起こりやすい側方向の衝突に対して、ドア急閉などによる十分大きな衝撃と衝突による衝撃との区別を適切に行うことができる。
特に、第2加速度検出センサ2が、後席ドア21の後方に位置するCピラー部材23に設けられているため、ドア急閉等の衝突等の衝撃事象以外の衝撃が特に大きくなることが考えられるCピラー部材23であってもドア急閉などによる十分大きな衝撃と衝突による衝撃との区別を適切に行うことができる。
また、積分値判断手段7f,8fを有する第1および第2側突アルゴリズムブロック7,8と、サイドエアバック6の展開を判断する他のアルゴリズムブロック(圧力アルゴリズムブロック9、第1判定手段10、第2判定手段11)と、がアンド回路12a1,12b2,12c2により接続されているため、他のアルゴリズムブロックが加速度信号Gの積分値を判断することによって車体Xが衝突したか否かを判断するアルゴリズムを有していない場合であっても、センサばらつきの影響を受けることなくドア急閉などによる衝撃と衝突による衝撃を区別し、サイドエアバック6の誤展開を防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態として実施例1の乗員保護制御装置100について図1から図4を用いて説明してきたが、本発明に係る乗員保護制御装置はこのような形態に限定されるものではない。
例えば、実施例1では、衝撃発生直後から所定時間まではしきい値TH/Lを高く設定する場合について説明したが、必ずしもこのような形態に限定されず、例えば、衝撃発生直後から所定時間まではTH/Lを設定しないように構成してもよい。
また、実施例1では、第1加速度検出センサ1および第2加速度検出センサ2は、車体Xの側方に設けられているが、このような第1および第2加速度検出センサ1,2は、車体Xの前方や後方に設けることも可能である。
さらに、第1加速度検出センサ1および第2加速度検出センサ2の代わりに、同様の電子式センサを採用することも可能であり、電子式センサであっても上述のような構成により、電磁的ノイズによる出力変動に対しても衝突による衝撃を区別し、乗員保護モジュールの誤展開を防ぐことのできる乗員保護制御装置を提供することができる。
1 第1加速度検出センサ
2 第2加速度検出センサ
5 乗員保護制御手段
6 乗員保護モジュール(サイドエアバック)
7c ,8c レンジカット手段
7e,8e 積分演算手段
7f ,8f 積分値判断手段
12 側突判断ブロック(展開判断部)
100 乗員保護制御装置
2 第2加速度検出センサ
5 乗員保護制御手段
6 乗員保護モジュール(サイドエアバック)
7c ,8c レンジカット手段
7e,8e 積分演算手段
7f ,8f 積分値判断手段
12 側突判断ブロック(展開判断部)
100 乗員保護制御装置
Claims (5)
- 車体の左右側面に設置され、車体の車幅方向に加わる衝撃により発生する加速度信号を検出する加速度検出センサと、
前記加速度検出センサにより検出された前記加速度信号に対して、予め設定された所定の範囲を超えた加速度信号の最大値が、加速度信号の最小値の絶対値よりも小さくなるように、加速度信号の一部を除去するレンジカット手段と、
前記レンジカット手段により一部を除去された前記加速度信号に対して時間積分して積分値を算出する積分演算手段と、
前記積分値および予め設定された乗員保護判断しきい値に基づいて前記車体への衝突を検知する積分値判断手段と、
前記積分値判断手段による判断結果に基づいて乗員保護モジュールを作動させる指令を出力する展開判断部と、を有することを特徴とする乗員保護制御装置。 - 前記積分値判断手段は、衝撃発生直後から所定時間までは前記乗員保護判断しきい値を高く設定することを特徴とする請求項1に記載の乗員保護制御装置。
- 前記積分値判断手段は、衝撃発生直後から所定時間までは前記乗員保護判断しきい値を設定しないことを特徴とする請求項1に記載の乗員保護制御装置。
- 前記加速度検出センサは、後席ドアの後方に位置する左右のCピラー部材に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の乗員保護制御装置。
- 前記積分値判断手段を有する側突アルゴリズムブロックと、前記乗員保護モジュールの展開を判断する他のアルゴリズムブロックと、がアンド回路により接続されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の乗員保護制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010270291A JP2012116427A (ja) | 2010-12-03 | 2010-12-03 | 乗員保護制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010270291A JP2012116427A (ja) | 2010-12-03 | 2010-12-03 | 乗員保護制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2012116427A true JP2012116427A (ja) | 2012-06-21 |
Family
ID=46499794
Family Applications (1)
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JP2010270291A Pending JP2012116427A (ja) | 2010-12-03 | 2010-12-03 | 乗員保護制御装置 |
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JP (1) | JP2012116427A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180035993A (ko) * | 2016-09-29 | 2018-04-09 | 현대오트론 주식회사 | 차량용 에어백 시스템의 충돌 판단장치 및 그 제어방법 |
WO2018116496A1 (ja) * | 2016-12-20 | 2018-06-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 事故検出装置及び事故検出システム |
CN109910807A (zh) * | 2019-02-21 | 2019-06-21 | 东软睿驰汽车技术(沈阳)有限公司 | 一种碰撞检测电路 |
-
2010
- 2010-12-03 JP JP2010270291A patent/JP2012116427A/ja active Pending
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